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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113620
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240815BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018762
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100111970
【弁理士】
【氏名又は名称】三林 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100163315
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健二
(72)【発明者】
【氏名】山田 輝彦
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA05
2C333CA29
2C333CA32
2C333CA46
2C333CA49
2C333CA53
2C333CA80
2C333FA05
2C333FA09
2C333FA17
(57)【要約】
【課題】遊技興趣をより高める演出を実行可能な遊技機を提供する。
【解決手段】本発明の遊技機では、対決演出(勝利結果演出)が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該対決演出(勝利結果演出)の実行態様によって、当該大当り遊技が開始されることだけでなく、当該大当り遊技の内容も示唆される。このため、大当り遊技が開始されるか否かに注目している遊技者だけでなく、どのような内容の大当り遊技が開始されるかに注目している遊技者に対しても、対決演出(勝利結果演出)の実行態様に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【選択図】図24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を利用して遊技を行う遊技機であって、
遊技者に特典を付与可能である特典付与手段と、
前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出を実行可能である示唆演出実行手段と、
を備え、
前記示唆演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該示唆演出の実行態様によって、当該特典が付与されることだけでなく、当該特典の種類も示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出として、特定事象が進行する様子を示す進行演出を実行可能であり、
前記進行演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出における前記特定事象の状況によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出として、特定事象が進行する様子を示す進行演出を実行可能であり、
前記進行演出の実行中は、前記特定事象の進行状況を示唆する状況示唆画像を表示可能であり、
前記進行演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出で表示される前記状況示唆画像の表示態様によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出として、演出上の分岐点が到来したことを示唆する分岐演出と、前記分岐演出の後に所定の結果を示唆する結果演出とを実行可能であり、
前記結果演出としては、遊技者にとって有利な結果であることを示唆する有利結果演出と、遊技者にとって不利な結果であることを示唆する不利結果演出とを実行可能であり、
前記有利結果演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該有利結果演出が前記不利結果演出を介して行われたか否かによって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出として、遊技者操作を契機として行われる操作対応演出を実行可能であり、
前記操作対応演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出の契機となった前記遊技者操作の実行態様によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項6】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出として、所定の制限時間内に行われた遊技者操作を契機として行われる操作対応演出を実行可能であり、
前記操作対応演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出が行われた際の前記制限時間の残り時間によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項7】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出として、複数の装飾図柄を変動表示させる演出を実行可能であり、
前記複数の装飾図柄が特定の組み合わせで停止表示された後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該複数の装飾図柄の停止順序によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球や遊技メダル等の遊技媒体を利用して遊技を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機としては、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行うパチンコ機や、外周面に複数種類の図柄が描かれた回胴を回転させ、該回胴を停止させることによって遊技を行うスロットマシンなどが知られている。
【0003】
このような遊技機では、種々の演出を行うことが一般的である。例えば、上述した当り遊技を行う遊技機では、識別図柄の変動表示中に、該識別図柄が当り図柄で停止表示される可能性を示唆すべく、キャラクターを表示する演出が行われる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-178756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術は、一般的な遊技者にとって周知の技術であり、遊技興趣を十分に高めることができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技興趣をより高める演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技媒体を利用して遊技を行う遊技機であって、
遊技者に特典を付与可能である特典付与手段と、
前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出を実行可能である示唆演出実行手段と、
を備え、
前記示唆演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該示唆演出の実行態様によって、当該特典が付与されることだけでなく、当該特典の種類も示唆可能である
ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の遊技機は、
前記示唆演出として、特定事象が進行する様子を示す進行演出を実行可能であり、
前記進行演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出における前記特定事象の状況によって、当該特典の種類を示唆可能である
こととしてもよい。
【0009】
また、本発明の遊技機は、
前記示唆演出として、特定事象が進行する様子を示す進行演出を実行可能であり、
前記進行演出の実行中は、前記特定事象の進行状況を示唆する状況示唆画像を表示可能であり、
前記進行演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出で表示される前記状況示唆画像の表示態様によって、当該特典の種類を示唆可能である
こととしてもよい。
【0010】
また、本発明の遊技機は、
前記示唆演出として、演出上の分岐点が到来したことを示唆する分岐演出と、前記分岐演出の後に所定の結果を示唆する結果演出とを実行可能であり、
前記結果演出としては、遊技者にとって有利な結果であることを示唆する有利結果演出と、遊技者にとって不利な結果であることを示唆する不利結果演出とを実行可能であり、
前記有利結果演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該有利結果演出が前記不利結果演出を介して行われたか否かによって、当該特典の種類を示唆可能である
こととしてもよい。
【0011】
また、本発明の遊技機は、
前記示唆演出として、遊技者操作を契機として行われる操作対応演出を実行可能であり、
前記操作対応演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出の契機となった前記遊技者操作の実行態様によって、当該特典の種類を示唆可能である
こととしてもよい。
【0012】
また、本発明の遊技機は、
前記示唆演出として、所定の制限時間内に行われた遊技者操作を契機として行われる操作対応演出を実行可能であり、
前記操作対応演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出が行われた際の前記制限時間の残り時間によって、当該特典の種類を示唆可能である
こととしてもよい。
【0013】
また、本発明の遊技機は、
前記示唆演出として、複数の装飾図柄を変動表示させる演出を実行可能であり、
前記複数の装飾図柄が特定の組み合わせで停止表示された後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該複数の装飾図柄の停止順序によって、当該特典の種類を示唆可能である
こととしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遊技興趣をより高める演出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施例のパチンコ機の正面図である。
図2】本実施例の遊技盤の盤面構成を示す説明図である。
図3】本実施例のパチンコ機における制御回路の構成を示すブロック図である。
図4】本実施例のセグメント表示部の構成を示す説明図である。
図5】本実施例の大当り遊技におけるラウンド遊技回数を示す説明図である。
図6】本実施例の大当り遊技終了後の遊技状態を示す説明図である。
図7】本実施例の演出表示装置41の表示内容を例示する説明図である。
図8】本実施例の主制御基板のCPUによって実行される遊技制御処理を示すフローチャートである。
図9】本実施例の変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。
図10】本実施例の変動パターン選択テーブルの種類を示す説明図である。
図11】本実施例のサブ制御基板のCPUによって実行される演出制御処理を示すフローチャートである。
図12】本実施例のサブ制御基板のCPUの受信コマンドに対応する処理を示す説明図である。
図13】本実施例の「対決演出」を行われている様子を示す説明図である。
図14】本実施例の「投球操作」を示す説明図である。
図15】本実施例の「有効期間」を示す説明図である。
図16】本実施例のサブ制御基板のCPUによって実行される「対決演出処理」を示すフローチャートである。
図17】本実施例の「結果演出」を示す説明図である。
図18】本実施例の「結果演出」として行われる演出を示す説明図である。
図19】変形例のサブ制御基板のCPUによって実行される「対決演出処理」を示すフローチャートである。
図20】変形例のサブ制御基板のCPUによって実行される「対決演出処理」を示すフローチャートである。
図21】変形例の「過程演出」を示す説明図である。
図22】変形例の「敗北結果演出」を示す説明図である。
図23】変形例の「勝利結果演出」を示す説明図である。
図24】パチンコ機1Aの特徴を示す説明図である。
図25】パチンコ機1Aの変形例1の特徴を示す説明図である。
図26】パチンコ機1Aの変形例2の特徴を示す説明図である。
図27】パチンコ機1Aの変形例3の特徴を示す説明図である。
図28】パチンコ機1Aの変形例4の特徴を示す説明図である。
図29】パチンコ機1Aの変形例5の特徴を示す説明図である。
図30】パチンコ機1Aの変形例6の特徴を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例においては、特に断りがない限りは、パチンコ機正面に向かって右側を「右」と表現し、左側を「左」と表現する。
【0017】
また、以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A-1.装置前面側の構成:
A-2.遊技盤の構成:
A-3.制御回路の構成:
B.遊技の内容:
C.遊技制御処理:
D.演出制御処理:
E.対決演出:
E-1.概要:
E-2.投球演出:
E-3.有効期間:
E-4.対決演出処理:
F.変形例:
F-1.概要:
F-2.対応演出処理:
F-3.過程演出:
F-4.結果演出:
G.その他の変形例:
H.パチンコ機1A:
H-1.大当り遊技内容の示唆:
H-2.パチンコ機1Aの変形例1:
H-3.パチンコ機1Aの変形例2:
H-4.パチンコ機1Aの変形例3:
H-5.パチンコ機1Aの変形例4:
H-6.パチンコ機1Aの変形例5:
H-7.パチンコ機1Aの変形例6:
【0018】
A.パチンコ機の装置構成 :
A-1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出された状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
【0019】
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部とは、複数のLEDの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。
【0020】
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの周縁部における右部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの周縁部における左部には左サイドランプ5cが設けられている。また、前面枠4における窓部4aの左右上方には上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
【0021】
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
【0022】
前面枠4における下皿部8の右方には、発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図3参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
【0023】
また、上皿部7の縁部には遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には遊技者による押込操作や回転操作(回転させる操作)が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部(操作部)であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
【0024】
A-2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤20は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4aを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者に視認されることとなる。
【0025】
遊技領域21の略中央には周縁部に装飾が施された開口部である演出用開口部40が設けられており、この演出用開口部40の後方には液晶表示器によって構成された演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能であり、遊技者は、演出用開口部40を通して演出表示装置41の表示画面を視認することができる。
【0026】
遊技領域21における演出用開口部40(演出表示装置41)の下方には、入球口の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口である第1始動口24が設けられている。第1始動口24に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第1始動口24の内部の通路には第1始動口センサー24s(図3参照)が設けられており、第1始動口24に入球した遊技球を検知可能である。
【0027】
また、遊技領域21における第1始動口24の下方には、遊技球の入球可能性が変化する入球口(始動口)である第2始動口25が設けられている。すなわち、第2始動口25は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉26を備えており、開閉扉26が略直立して遊技球が入球不能(または入球困難)な閉鎖状態と、開閉扉26がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能(または入球容易)な開放状態とに変化可能である。図2では、第2始動口25が開放状態となっている様子が示されている。第2始動口25に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第2始動口25の内部の通路には第2始動口センサー25s(図3参照)が設けられており、第2始動口25に入球した遊技球を検知可能である。
【0028】
また、遊技領域21において演出用開口部40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知するゲートセンサー27s(図3参照)が設けられている。
【0029】
また、遊技領域21における第1始動口24の右方には、略長方形状に大きく開口された大入賞口28(可変入球口)が設けられている。大入賞口28は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。大入賞口28の内部の通路には大入賞口センサー28s(図3参照)が設けられており、大入賞口28に入球した遊技球を検知可能である。
【0030】
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能な一般入球口30や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイール31や多数の障害釘(図示省略)が設けられている。また、遊技領域21の最下部であって第2始動口25の左下方と右下方には、2つのアウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入球口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏側に排出される。
【0031】
上述した第1始動口24には、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、第2始動口25、普通図柄作動ゲート27、大入賞口28には、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下する遊技球が入球可能(または通過可能)である。以下では、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「左打ち」とも表現し、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口30の何れかに遊技球が入球した場合は、3個の遊技球が遊技者に払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、13個の遊技球が遊技者に払い出される。
【0032】
遊技盤20における遊技領域21の右下方には、LEDの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部50の詳しい表示内容については、後述する「B.遊技の内容」欄において説明する。
【0033】
A-3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3における203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
【0034】
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口25へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー25s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、普通図柄作動ゲートを通過する遊技球を検知するゲートセンサー27sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向けて送信する。
【0035】
また、主制御基板200には、第2始動口25に設けられた開閉扉26に開閉動作を行わせるための(第2始動口25を開放状態、閉鎖状態にするための)始動口ソレノイド26mや、大入賞口28に設けられた開閉扉29に開閉動作を行わせるための(大入賞口28を開放状態、閉鎖状態にするための)大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド26m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
【0036】
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対しては、出力画像や、出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板226に対しては、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a~5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信することによって、遊技の演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b(演出操作部10a,10b)に対する遊技者の操作を検知すると、該操作に対応する遊技演出を行う。
【0037】
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM236、音声ROM237を備えている。また、画像音声制御基板230には、演出表示装置41、音声を増幅させるアンプ基板224などが接続されている。
【0038】
画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM236から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する音声データを音声ROM237から読み出して、該音声データに基づく音声を、アンプ基板224を介して、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から出力する。
【0039】
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、この信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
【0040】
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には、遊技球を発射させるための発射モーター262や遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263等を有する発射装置ユニット261が接続されている。発射制御基板260は、タッチスイッチ263を介して遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知すると、発射モーター262を駆動することによって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
【0041】
B.遊技の内容 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル9が回転されると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、遊技者は所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(左打ちを行ったり)、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(右打ちを行ったり)することができる。
【0042】
<特別図柄の変動表示>
図2を用いて前述したように、第1始動口24には左打ちされた遊技球が入球可能である。左打ちされた遊技球が第1始動口24に入球し、その入球した遊技球が第1始動口センサー24sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。また、図2を用いて前述したように、第2始動口25には右打ちされた遊技球が入球可能である。右打ちされた遊技球が第2始動口25に入球し、その入球した遊技球が第2始動口センサー25sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。ここで、第1特図、第2特図について説明する。
【0043】
図4は、セグメント表示部50を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部50は遊技盤20における遊技領域21の右下方に設けられており(図2参照)、遊技者は前面枠4の小窓部4c(図1参照)を通してセグメント表示部50を視認可能である。図4に示すように、セグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52が設けられており、これらの表示部にはそれぞれ8個のLEDが配置されている。第1特図および第2特図(以下、これらを特に区別をしない場合は、まとめて「特別図柄」という)は、それぞれの表示部において、8個のLEDのうち点灯するLEDを切り替えることによって変動表示され、8個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、第1特図として、大当り図柄1~100、外れ図柄101の101種類の図柄を停止表示可能であり、第2特図として、大当り図柄201~300、外れ図柄301の101種類の図柄を停止表示可能である。また、これらの図柄の種類は、点灯するLEDの組合せの相違によって識別可能である。遊技球が第1始動口24に入球することに基づく大当り判定(以下「第1特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第1特図が大当り図柄1~100の何れかで停止表示され、第1特図についての大当り判定の結果が外れである場合は、第1特図が外れ図柄101で停止表示される。また、遊技球が第2始動口25に入球することに基づく大当り判定(以下「第2特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第2特図が大当り図柄201~300の何れかで停止表示され、第2特図についての大当り判定の結果が外れである場合は第2特図が外れ図柄301で停止表示される。こうして特別図柄(第1特図または第2特図)を大当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(以下「確定表示」ともいう)を行う。以下では、特別図柄が変動表示を開始してから、所定の変動時間の経過により当該変動表示が終了して、特別図柄が大当り図柄または外れ図柄で確定表示されるまでの遊技、すなわち1回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「図柄変動遊技」とも表現する。
【0044】
<大当り遊技>
第1特図または第2特図が何れかの大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となるラウンド遊技が複数回行われる大当り遊技を開始する。図2を用いて前述したように、大入賞口28には右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。
【0045】
本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって、1回の大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が異なる。すなわち、図5(a)に示すように、第1特図が大当り図柄1~50で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は50%の確率で)、4回のラウンド遊技が行われる4ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄51~90で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は40%の確率で)、6回のラウンド遊技が行われる6ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄91~94で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は4%の確率で)、7回のラウンド遊技が行われる7ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄95~100で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)、16回のラウンド遊技が行われる16ラウンド大当り遊技が行われる。また、図5(b)に示すように、第2特図が大当り図柄201~250で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は50%の確率で)4ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄251~290で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は40%の確率で)6ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄291~294で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は4%の確率で)7ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄295~300で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0046】
本実施例のパチンコ機1において、1回のラウンド遊技は、9個の遊技球が入球した場合(9カウント)または30秒が経過した場合に終了するので、ほとんどの場合において1回のラウンド遊技では117個(9カウント×払出数13個)の遊技球が払い出される。従って、当然ながら、ラウンド遊技回数の多い大当り遊技の方が、ラウンド遊技回数が少ない大当り遊技よりも遊技者に多くの遊技球が払い出されることとなる。このため、ラウンド遊技回数のより多い大当り遊技が行われることを遊技者に期待させることができる。尚、このことは、遊技者にとっての有利度合が互いに異なる複数の大当り遊技(特定遊技)を実行可能であると捉えることができる。
【0047】
上述した大当り遊技の実行中は、セグメント表示部50のラウンド表示部55に実行中の大当り遊技の種類(ラウンド遊技回数)が表示される。すなわち、図4に示すように、ラウンド表示部55には3個のLEDが配置されており、このラウンド表示部55では、3個のLEDのうち左のLEDを点灯することで4ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、中のLEDを点灯することで6ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、右のLEDを点灯することで7ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、3個全てのLEDを点灯することで16ラウンド大当り遊技の実行中であることを示す。
【0048】
<特別図柄の保留>
遊技球が第1始動口24に入球すると、上述したように第1特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示は、遊技球が第1始動口24に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第1特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第1特図保留に基づいて大当り判定や第1特図の変動表示を行う。このような第1特図保留は4個を上限として記憶される。第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53に表示される。すなわち、図4に示すように、第1特図保留表示部53には2個のLEDが配置されており、この第1特図保留表示部53では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第1特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第1特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第1特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第1特図保留数が4個であることを示す。
【0049】
また、遊技球が第2始動口25に入球すると、上述したように第2特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示も、遊技球が第2始動口25に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第2特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第2特図保留に基づいて大当り判定や第2特図の変動表示を行う。このような第2特図保留も4個を上限として記憶される。第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)は、セグメント表示部50の第2特図保留表示部54に表示される。すなわち、図4に示すように、第2特図保留表示部54にも2個のLEDが配置されており、この第2特図保留表示部54では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第2特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第2特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第2特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第2特図保留数が4個であることを示す。
【0050】
尚、本実施例のパチンコ機1では、何れかの特別図柄の変動表示中や、何れかの特別図柄の確定表示中、大当り遊技中は、第1特図保留や第2特図保留が記憶されていても、これらの保留に係る大当り判定や変動表示は行わない。また、第1特図保留および第2特図保留のうち第1特図保留のみが記憶されている場合は、最先に記憶された第1特図保留に係る大当り判定および第1特図の変動表示を行うが、第2特図保留が記憶されている場合は第1特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、最先に記憶された第2特図保留に係る大当り判定および第2特図の変動表示を行う。すなわち、第2特図を第1特図に優先して変動表示させる(いわゆる第2特図の優先変動機能を有する)。
【0051】
また、本明細書では第1特図保留と第2特図保留とを特に区別しない場合は、まとめて「特図保留」とも表現する。
【0052】
<普通図柄の変動表示、普図当り遊技>
図2を用いて前述したように、普通図柄作動ゲート27は右打ちされた遊技球が通過可能である。右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過し、その遊技球がゲートセンサー27sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する普図当り判定乱数)を取得し、該判定乱数に基づいて普図当りであるか外れであるかを判定する普図当り判定を行う。そして、この普図当り判定の結果に基づいて、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる。図4に示すように、セグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、普図表示部56には2個のLEDが配置されている。普通図柄は、普図表示部56において、2個のLEDのうち点灯するLEDを切り替えることによって変動表示され、2個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、普通図柄として、2個のLEDのうち左のLEDを点灯させた普図当り図柄と、右のLEDを点灯させた普図外れ図柄の2種類の図柄を停止表示可能である。普図当り判定の結果が普図当りである場合は普通図柄が普図当り図柄で停止表示され、普図当り判定の結果が普図外れである場合は普通図柄が普図外れ図柄で停止表示される。こうして普通図柄を当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(確定表示)を行う。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口25が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われる。
【0053】
<普通図柄の保留>
遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、普図当り判定や普通図柄の変動表示が行われるものの、これらの普図当り判定や変動表示は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を普図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した普図保留に基づいて普図当り判定や普通図柄の変動表示を行う。このような普図保留も4個を上限として記憶される。普図保留の記憶数(普図保留数)は、セグメント表示部50の普図保留表示部57に表示される。すなわち、図4に示すように、普図保留表示部57には2個のLEDが配置されており、この普図保留表示部57では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで普図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで普図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで普図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで普図保留数が4個であることを示す。尚、本実施例のパチンコ機1では、普図保留が記憶されている場合において、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中、普図当り遊技中の何れでもなければ、最先に記憶された普図保留に係る普図当り判定および普通図柄の変動表示を行う。
【0054】
<遊技状態>
ここで、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態と、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態とが適宜設定される。これらのうち大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態は、「大当り判定において大当りと判定される確率が低い(99.9分の1の確率である)低確率状態」または「大当り判定において大当りと判定される確率が高い(11.9分の1の確率である)高確率状態」に設定される。また、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態は、「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。
【0055】
上述した遊技状態の設定態様について図6を用いて説明する。尚、これらの遊技状態は大当り遊技終了後に設定されるため、図6では、図5を用いて前述したラウンド遊技の回数も再掲している。また、図6において、「高確回数」とは、高確率状態が設定された状態で実行可能な図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)の回数であり、「電サポ回数」とは、電サポ状態が設定された状態で実行可能な図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)の回数である。
【0056】
本実施例のパチンコ機1では、何れの大当り遊技が行われた場合であっても、大当り遊技終了後は高確率状態と電サポ状態が併せて設定されるものの、電サポ回数が大当り遊技の開始契機となった大当り図柄の種類によって異なる。すなわち、図6(a)(b)に示すように、高確回数については、何れの大当り図柄が停止表示された場合であっても6回に設定される。これに対して、電サポ回数については、図6(a)に示すように、第1特図が大当り図柄1~45で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は45%の確率で)25回に設定され、第1特図が大当り図柄46~50、51~90、91~94で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は5%+40%+4%=49%の確率で)50回に設定され、第1特図が大当り図柄95~100で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)100回に設定される。また、図6(b)に示すように、第2特図が大当り図柄201~245で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は45%の確率で)25回に設定され、第2特図が大当り図柄246~250、251~290、291~294で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は5%+40%+4%=49%の確率で)50回に設定され、第2特図が大当り図柄295~300で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)100回に設定される。
【0057】
尚、高確回数が6回に設定された後に図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)が6回行われた場合は、高確率状態は終了し、電サポ状態が設定されたまま低確率状態が設定される。また、25回、50回、100回の電サポ回数が設定された後に該電サポ回数と同数の図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)が行われた場合は、電サポ状態は終了し、非電サポ状態が設定される。遊技者にとっては、電サポ状態の方が非電サポ状態よりも有利な状態であることから、より多くの電サポ回数が設定されることを遊技者に期待させることができる。
【0058】
ここで、セグメント表示部50には、上述した電サポ状態の設定中であることを示す電サポ表示部58が設けられている。すなわち、図4に示すように、電サポ表示部58には、3個のLEDが配置されており、電サポ状態の設定中は、この3個のLEDを点灯することによって電サポ状態の設定中であることを示す。また、図4に示すように、セグメント表示部50には、右打ちを行うことを示す右打ち表示部59が設けられている。電サポ状態の設定中は第2始動口25への遊技球の入球頻度が高く、且つ、第2始動口25は右打ちされた遊技球が入球可能であるので、電サポ状態の設定中は右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。また、大入賞口28も右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中も右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。そこで、電サポ状態の設定中および大当り遊技中は、右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを示す。
【0059】
<演出表示装置41の表示内容>
上述したような遊技の進行は、主に主制御基板200のCPU201によって行われる。本実施例のパチンコ機1では、上述したような遊技の進行に合わせて、演出表示装置41に種々の画像を表示する演出を行う。このような演出は、主にサブ制御基板220のCPU221によって行われる。
【0060】
例えば、演出表示装置41では、第1特図または第2特図の変動表示(図柄変動遊技)に合わせた演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。すなわち、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示(図柄変動遊技)の開始タイミングと同期して、演出表示装置41において3つの装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を開始する。その後、特別図柄の変動時間が経過するまで種々の態様で装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了タイミング(特別図柄の停止表示)と同期して装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を終了する。本実施例のパチンコ機1では、装飾図柄として「1」~「9」までの9つの数字を意匠化した図柄を表示可能である。
【0061】
図7(a)には、3つの装飾図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、初めに左装飾図柄41aが停止表示され、次に右装飾図柄41cが停止表示され、最後に中装飾図柄41bが停止表示される。これら演出表示装置41で停止表示される3つの装飾図柄41a,41b,41cの組合せは、前述した第1特図表示部51または第2特図表示部52にて停止表示される特別図柄(第1特図または第2特図)と対応するように構成されている。例えば、第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は、演出表示装置41の3つの装飾図柄41a,41b,41cが同じ図柄となる図柄組合せ(以下「ゾロ目」ともいう)で停止表示される。また、第1特図または第2特図が外れ図柄で停止表示される場合は、3つの装飾図柄41a,41b,41cは同じ図柄で揃わない図柄組合せ(以下「バラケ目」ともいう)で停止表示される。尚、停止表示された装飾図柄41a,41b,41cは、特別図柄の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる(確定表示される)。
【0062】
このように、第1特図表示部51または第2特図表示部52で表示される特別図柄と、演出表示装置41で表示される3つの装飾図柄41a,41b,41cとは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の特別図柄が停止表示する際には、3つの装飾図柄41a,41b,41cも停止表示するようになっている。しかも、図2に示すように、演出表示装置41は、第1特図表示部51または第2特図表示部52(セグメント表示部50)よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置41の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、図7(b)に示すように、演出表示装置41の表示画面上で初めに停止表示される左装飾図柄41aと、続いて停止表示される右装飾図柄41cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中装飾図柄41bも同じ図柄で停止して、「大当り遊技が開始されるのではないか」と、遊技者は装飾図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの装飾図柄(複数の装飾図柄のうち一の装飾図柄を除いた装飾図柄)を同じ図柄(ゾロ目となり得る態様)で停止させて最後の装飾図柄(一の装飾図柄)を変動表示させた状態で行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
【0063】
また、演出表示装置41の表示画面上の下部には、第1特図保留数(開始が保留されている第1特図の変動表示の数)を示すための第1保留表示領域41dと、第2特図保留数(開始が保留されている第2特図の変動表示の数)を示すための第2保留表示領域41eとが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、第1保留表示領域41dに第1特図保留数と同数の「保留図柄(図中、小さい円形の図柄)」を表示することで第1特図保留数(上限数は4個)を示し、第2保留表示領域41eに第2特図保留数(上限数は4個)と同数の「保留図柄」を表示することで第2特図保留数を示す。従って、図7に示す例では、第1特図保留数が4個であり、第2特図保留数が4個であることが示されている。尚、当然ながら、演出表示装置41の表示画面上に表示された保留図柄によって示される保留数と、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53および第2特図保留表示部54にて示される保留数とは一致する。
【0064】
C.遊技制御処理 :
図8は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。遊技制御処理は、主制御基板200のCPU201によって、所定周期毎(例えば4m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200のCPU201が行う遊技進行制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
【0065】
<出力処理>
図8に示すように、主制御基板200のCPU201は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理(S100)を行う。本実施例のパチンコ機1では、後述する各種処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをRAM203に確保された出力バッファに記憶する。出力処理(S100)では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われることになり、払出制御基板240では、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しが行われることとなる。
【0066】
<入力処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、入力処理(S200)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口30の何れかに遊技球が入球した場合は3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は13個の遊技球が払い出される。そこで、入力処理(S200)の処理では、これらの入球を検知するセンサー類(第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s等)について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理(S100)で払出制御基板240に向けて送信される。
【0067】
<乱数更新処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、乱数更新処理(S300)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、大当り判定や普図当り判定は所定の判定乱数に基づいて行われる。詳しくは、大当り判定は「大当り判定乱数」に基づいて行われ、普図当り判定は「普図当り判定乱数」に基づいて行われる。また、本実施例のパチンコ機1における特別図柄の変動表示は後述する変動パターンに基づいて行われるが、この変動パターンは「変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定結果が大当りである場合は、100種類の大当り図柄(大当り図柄1~100あるいは大当り図柄201~300)のうち何れかの大当り図柄が停止表示されるが、この大当り図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。乱数更新処理(S300)では、これらの乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理(S300)においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始する(次のタイマ割り込み)までの期間にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。
【0068】
<始動口等センサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、始動口等センサー検出処理(S400)を行う。この始動口等センサー検出処理(S400)では、普図保留、第1特図保留、第2特図保留を記憶する処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、ゲートセンサー27sの検知結果に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したか否かを判断する。その結果、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合は、普図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、普図保留数が4個に達していなければ、普図当り判定乱数を取得すると共に該普図当り判定乱数を普図保留として記憶する。普図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された普図保留記憶領域に記憶される。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過していなかった場合や、普図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶しない。
【0069】
こうして普図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第1始動口センサー24sの検知結果に基づいて、遊技球が第1始動口24に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第1始動口24に入球した場合は、第1特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第1特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第1特図保留として記憶する。第1特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第1特図保留記憶領域に記憶される。
【0070】
ここで、第1特図の変動表示(図柄変動遊技)は、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。また、第1特図の変動表示に合わせて行われる演出(図柄変動演出)も、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。従って、第1特図保留を記憶した場合は、未だ該第1特図保留に基づく変動表示が開始されていなくても(変動開始条件が成立していなくても)、該第1特図保留に基づく変動表示や演出(第1特図保留に基づく図柄変動遊技や図柄変動演出)の態様を判定することが可能である。例えば、第1特図保留に基づく変動表示が行われる前であっても、該第1特図保留に基づく変動表示が行われた場合に大当り図柄が停止表示されるか否か(大当り遊技が開始されるか否か)や、リーチ演出が行われるか否か等を判定することが可能である。このような判定は事前判定と称されるものであって、本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留を記憶すると、該第1特図保留について事前判定を行い、該事前判定結果を該第1特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第1特図保留を記憶すると共に該第1特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドは次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第1始動口24に入球していなかった場合や、第1特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第1特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
【0071】
こうして第1特図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第2始動口センサー25sの検知結果に基づいて、遊技球が第2始動口25に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第2始動口25に入球した場合は、第2特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第2特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第2特図保留として記憶する。第2特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第2特図保留記憶領域に記憶される。こうして第2特図保留を記憶したら、該第2特図保留についても上述と同様の事前判定を行い、該事前判定結果を該第2特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第2特図保留を記憶すると共に該第2特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第2特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第2始動口25に入球していなかった場合や、第2特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第2特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
【0072】
<普通動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、普通動作処理(S500)を行う。この普通動作処理(S500)では、普通図柄を変動表示させたり、普図当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合は、上述の普図保留記憶領域に普図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、普図保留記憶領域に普図保留が記憶されている場合は、記憶されている普図保留のうち最先に記憶された普図保留を読み出す。そして、読み出した普図保留、すなわち、普図当り判定乱数に基づいて普図当り判定を行う。
【0073】
普図当り判定を行ったら、該普図当り判定の結果が普図当りであるか否かを判断する。その結果、普図当り判定の結果が普図当りである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図当り図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLED(図4参照)を点灯させることを記憶する。これに対して、普図当り判定の結果が普図外れである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図外れ図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の右のLED(図4参照)を点灯させることを記憶する。
【0074】
こうして、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLEDを点灯させること、あるいは、普図表示部56の右のLEDを点灯させることを記憶したら、普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始する。そして、今回の普図当り判定の対象となった普図保留を普図保留記憶領域から消去する。
【0075】
以上は、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の普通図柄を予め記憶しておいた態様で停止表示する。すなわち、普図当り判定の結果が普図当りであった場合は普図表示部56の左のLEDを点灯した状態とし(普図当り図柄を停止表示し)、普図当り判定の結果が外れであった場合は普図表示部56の右のLEDを点灯した状態とする(外れ図柄を停止表示する)。このように普通図柄が停止表示されたら、普通図柄の確定表示が開始されるので、普通図柄の確定表示時間を設定する。
【0076】
以上は、普通図柄の変動表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された普通図柄が普図当り図柄(普図表示部56の左のLEDの点灯)であるか否かを判断する。その結果、停止表示された普通図柄が普図当り図柄であった場合は、普図当り遊技における第2始動口25の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定した後、普図当り遊技を開始する。
【0077】
以上は、普通図柄の確定表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普図当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで第2始動口25が開放状態・閉鎖状態となるように、始動口ソレノイド26mを制御して開閉扉26を動作させる。そして、この開放パターンに従う制御が終了したら普図当り遊技を終了する。
【0078】
ここで、図6を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態が「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。このような非電サポ状態および電サポ状態の設定は次のように実現される。
【0079】
すなわち、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が短く、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間が長く設定される。従って、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、第2始動口25が高頻度で開放状態になるとともに該開放状態にある期間が長くなるので、第2始動口25への遊技球の入球頻度が高くなる(高頻度状態)。例えば、非電サポ状態が設定されている場合は、普図当り確率を100分の1の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち100分の1の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を20秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を0.3秒(0.1秒×3回開放)に設定する。これに対して、電サポ状態が設定されている場合は、普図当り確率を100分の99の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち100分の99の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を1秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を4.5秒(1.5秒×3回開放)に設定する。
【0080】
<特別動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、特別動作処理(S600)を行う。この特別動作処理(S600)では、特別図柄(第1特図または第2特図)を変動表示させたり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、大当り遊技中、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄(第1特図または第2特図)の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、大当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合は、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第2特図保留のうち最先に記憶された第2特図保留(大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第2特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
【0081】
これに対して、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されていない場合は、今度は、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第1特図保留のうち最先に記憶された第1特図保留(大当り判定乱数、図柄選択乱数、変動パターン選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第1特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
【0082】
ここで、図6を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態は「大当り判定において大当りと判定される確率が低い(99.9分の1の確率である)低確率状態」または「大当り判定において大当りと判定される確率が高い(11.9分の1の確率である)高確率状態」に設定される。このような低確率状態あるいは高確率状態の設定は次のように実現される。すなわち、低確率状態が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち99.9分の1の乱数を大当りとし、高確率状態が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち11.9分の1の乱数を大当りとする。
【0083】
こうして第1特図保留または第2特図保留について大当り判定を行ったら、該大当り判定の結果が大当りであるか否かを判断する。その結果、大当り判定の結果が大当りである場合は、今回読み出した第1特図保留または第2特図保留に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)にて停止表示する大当り図柄の種類を選択する。すなわち、図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第1特図としては大当り図柄1~100が停止表示可能であり、第2特図としては大当り図柄201~300が停止表示可能である。そこで、第1特図保留を読み出した場合は、大当り図柄1~100に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、第1特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。また、第2特図保留を読み出した場合は、大当り図柄201~300に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブルを参照して、第2特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、図柄選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
【0084】
一方、大当り判定の結果が外れである場合においては、第1特図保留を読み出した場合は外れ図柄101を停止表示する図柄として選択し、第2特図保留を読み出した場合は外れ図柄301を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された大当り図柄、外れ図柄は、RAM203に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。
【0085】
こうして停止表示する図柄を選択したら、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)の変動パターンを選択する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。変動パターンを選択する処理では変動パターン選択テーブルを参照する。変動パターン選択テーブルとは、図9に示すように、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。変動パターンを選択する処理では、このような変動パターン選択テーブルにおいて、今回第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして決定する。従って、各変動パターンが選択される確率は、取得可能な変動パターン選択乱数のうち各変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。
【0086】
このように選択された変動パターンは後述の変動パターン指定コマンドとして、サブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、該変動パターン指定コマンドに基づいて今回の図柄変動遊技の変動パターンを認識し、該変動パターンに基づく演出パターンで図柄変動演出を実行する。
【0087】
上述した変動パターンを選択する処理では、常時同じ変動パターン選択テーブルを参照するのではなく、図10に示すように、特別図柄の種類(第1特図または第2特図)や、現在設定されている遊技状態、大当り判定の結果、記憶されている第1特図保留および第2特図保留の数などの種々の遊技進行状況に対応する変動パターン選択テーブルを参照する。こうすることで、種々の遊技進行状況に対応する変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板220のCPU221は種々の遊技進行状況に対応する演出パターンで図柄変動演出を実行可能となる。例えば、サブ制御基板220のCPU221は、大当り判定の結果が大当りである場合は、リーチ演出の後に装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目で停止表示する図柄変動演出を実行し、大当り判定の結果が外れである場合は、装飾図柄41a,41b,41cをバラケ目で停止表示する図柄変動演出を実行する。また、大当り判定の結果が外れである場合において所定の変動パターンが選択された場合はリーチ演出を行う。尚、各変動パターン選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
【0088】
こうして、今回の特別図柄の変動表示にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の特別図柄の変動表示の変動パターンを選択したら、特別図柄の変動表示を開始する。そして、今回選択された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。また、今回の大当り判定の対象となった第1特図保留または第2特図保留を、第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域から消去する。
【0089】
以上は、大当り遊技中、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、特別図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の特別図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の特別図柄を予め停止図柄記憶領域に記憶しておいた図柄で停止表示する(確定表示を開始する)。このように特別図柄が停止表示されたら、特別図柄の確定表示が開始されるので、特別図柄の確定表示時間を設定する。そして、特別図柄を停止表示したことを示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動停止コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
【0090】
特別図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が大当り図柄であるか否かを判断する。その結果、停止表示された特別図柄が外れ図柄であった場合は、高確率状態が設定されているか否かを判断し、高確率状態が設定されている場合は、高確回数を1回減算する。その結果、高確回数が0回になったら、高確率状態に代えて低確率状態を設定する。また、電サポ状態が設定されているか否かも判断し、電サポ状態が設定されている場合は電サポ回数を1回減算する。その結果、電サポ回数が0回になったら、電サポ状態に代えて非電サポ状態を設定する。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
【0091】
これに対して、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって大当り遊技中のラウンド遊技の回数が異なる。従って、停止表示された大当り図柄の種類に対応して大入賞口28の開放パターンを設定する。こうして大入賞口28の開放パターンを設定したら、大当り遊技を開始する。そして、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。この大当り遊技開始コマンドには、今回開始する大当り遊技におけるラウンド遊技回数を示す情報も含まれている。出力バッファに記憶された大当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
【0092】
一方、大当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで大入賞口28が開放状態・閉鎖状態となるように、大入賞口ソレノイド29mを制御して開閉扉29を動作させる。そして、ラウンド遊技の開始時には、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶し、ラウンド遊技の終了時には、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶される。このように出力バッファに記憶されたラウンド遊技開始コマンド、ラウンド遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
【0093】
また、上述の開放パターンに従う大入賞口ソレノイド29mの制御(開閉扉29の動作)が終了したら大当り遊技を終了する。そして、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶される。このように出力バッファに記憶された大当り遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。大当り遊技を終了したら、図6を用いて前述したように、遊技状態を高確率状態且つ電サポ状態に設定する。このとき、高確回数は、何れの大当り図柄が停止表示された場合も6回に設定されるが、電サポ回数は、停止表示された大当り図柄の種類に応じて、25回、50回、100回の何れかに設定される。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態(高確回数や電サポ回数も含む)を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
【0094】
尚、第1特図保留および第2特図保留は「取得情報」として捉えることもでき、第1特図保留および第2特図保留を記憶するRAM203は「取得情報記憶手段」として捉えることもできる。また、第1特図保留または第2特図保留が所定の情報であるか否かの事前判定を行う主制御基板200のCPU201は「事前判定手段」として捉えることもできる。また、特別図柄は「識別情報」として捉えることもでき、特別図柄の変動表示は「識別情報変動」として捉えることもでき、特別図柄の変動表示を行う主制御基板200のCPU201は「識別情報変動手段」として捉えることもでき、大当り図柄は「特定態様」として捉えることもできる。また、大入賞口28は「可変入球口」として捉えることもでき、大当り遊技は「特定遊技」として捉えることもでき、特別図柄が大当り図柄で停止表示すると(所定の付与条件が成立すると)大当り遊技を実行する(遊技者に特典を付与する)主制御基板200のCPU201は、「特定遊技実行手段」、「特典付与手段」として捉えることもできる。また、「電サポ状態」および「高確率状態」は「有利状態」として捉えることもでき、遊技状態として「電サポ状態」および「高確率状態」を設定可能な主制御基板200のCPU201は「有利状態設定手段」として捉えることもできる。
【0095】
<保留数処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、保留数処理(S700)を行う。この保留数処理(S700)では、第1特図保留記憶領域に記憶されている第1特図保留の数、および、第2特図保留記憶領域に記憶されている第2特図保留の数を読み出して、これらの数を示す保留数伝達コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された保留数伝達コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の数や第2特図保留の数に対応する保留図柄を演出表示装置41に表示する等、これらの数に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。
【0096】
D.演出制御処理 :
図11は、サブ制御基板220のCPU221が、演出に係る制御として行う演出制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。演出制御処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、所定周期毎(例えば10m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、サブ制御基板220のCPU221が行う演出制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
【0097】
演出制御処理を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、コマンド解析処理を行う(S800)。ここで、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からコマンドを受信するたびに、外部割り込み処理として、このコマンドをRAM223の受信コマンド記憶領域に記憶している。コマンド解析処理(S800)では、この受信コマンド記憶領域に記憶されたコマンド、すなわち、主制御基板200から受信したコマンドに対応する演出を決定し、この演出を行うために画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信するコマンドをRAM223に確保された出力バッファに記憶する。
【0098】
サブ制御基板220のCPU221は、続いて、出力処理を行う(S900)。この処理では、RAM223の出力バッファに記憶されたコマンドを画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信する。サブ制御基板220からコマンドを受信すると、画像音声制御基板230は、受信したコマンドに対応する画像を演出表示装置41に表示すると共に、受信したコマンドに対応する音声を各種スピーカー6a,6b等から出力する。また、ランプ制御基板226は、受信したコマンドに対応する発光パターンで各種ランプ5a~5c等を発光させる。
【0099】
以上のように、サブ制御基板220は、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行するが、本明細書では説明の便宜上、サブ制御基板220が画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行することを、単に、「サブ制御基板220のCPU221が各種演出を実行する」とも表現する。
【0100】
図12には、主制御基板200から受信したコマンドに対応して、サブ制御基板220のCPU221が行う処理を示している。図12に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドを受信した場合は、事前判定結果に基づく演出である事前演出を行う。例えば、事前判定結果に対応するキャラクター等の画像を演出表示装置41に表示させたり、演出表示装置41の第1保留表示領域41dや第2保留表示領域41eに表示する保留図柄の態様を事前判定結果に対応する態様としたりする。尚、事前判定演出は、事前判定結果コマンドを受信した場合において、常時行う必要はなく、所定の条件が成立したら(例えば所定の実行抽選に当選したら)行うこととしてもよい。
【0101】
また、サブ制御基板220のCPU221は、保留数伝達コマンドを受信すると、このコマンドによって示される第1特図保留数および第2特図保留数と同数の保留図柄を、演出表示装置41の第1保留表示領域41dや第2保留表示領域41eに表示する。尚、第1特図保留数および第2特図保留数の両方を常時表示する必要はなく、例えば、左打ちが行われる非電サポ状態、すなわち、第1特図主体の遊技が行われる状態においては、第1特図保留数を表示し、右打ちが行われる非電サポ状態、すなわち、第2特図主体の遊技が行われる状態においては、第2特図保留数を表示することとしてもよい。
【0102】
また、サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示に合わせて、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに対応する図柄変動演出(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を含む)を開始する。図柄変動演出は、変動パターンに対応して行われるので、図柄変動演出の一環として行われるリーチ演出(図7(b)参照)も、対応する変動パターンが選択された場合に行われる。詳しくは、大当り判定の結果が大当りである場合にリーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、リーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示する図柄変動演出が行われる。また、大当り判定の結果が外れである場合にリーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、リーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示する図柄変動演出が行われる。そして、図柄変動演出の実行中に変動停止コマンドを受信すると、サブ制御基板220のCPU221は、装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目またはバラケ目で停止表示する。
【0103】
また、図12に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、大当り遊技開始コマンドを受信すると、大当り遊技中であることを示す大当り遊技演出を開始する。例えば、大当り遊技が開始されるタイミングで、大当り遊技の開始を示すファンファーレ演出を実行すると共に、大当り遊技中であることを示す動画(いわゆるムービー)の表示を開始する。また、開始された大当り遊技のラウンド遊技回数(4ラウンド大当り遊技、6ラウンド大当り遊技、7ラウンド大当り遊技、16ラウンド大当り遊技の何れか)を示唆する演出や、開始された大当り遊技終了後に設定される遊技状態や、高確回数(6回)、電サポ回数(25回、50回、100回の何れか)を示唆する演出を実行する。
【0104】
また、サブ制御基板220のCPU221は、大当り遊技中にラウンド遊技開始コマンドを受信すると、ラウンド遊技中であることを示すラウンド遊技演出を(例えば、大当り遊技演出に重ねて)開始する。例えば、実行中の大当り遊技におけるラウンド遊技の回数を示す演出(例えば、1R,2R,3R・・・を表示する演出など)を開始する。そして、ラウンド遊技終了コマンドを受信すると、ラウンド遊技演出を終了し、大当り遊技終了コマンドを受信すると、大当り遊技演出を終了する。
【0105】
また、サブ制御基板220のCPU221は、遊技状態指定コマンドを受信すると、設定された遊技状態に対応する演出を開始する。例えば、装飾図柄41a,41b,41cやその背景画像を遊技状態に対応する態様(色彩や形状など)とする演出を実行したり、高確率状態が設定された場合は残りの高確回数を表示する演出を開始したり、電サポ状態が設定された場合は残りの電サポ回数を表示する演出を開始したりする。
【0106】
E.対決演出 :
E-1.概要 :
ここで、本実施例のパチンコ機1では、上述した図柄変動演出の一環として(リーチ演出が開始されてから所定の時間が経過すると)、「対決演出」が行われることがある。対決演出とは、投手(ピッチャー)と打者(バッター)が対決する様子を演出表示装置41に表示する演出である。
【0107】
このような対決演出では、図13に示すように、装飾図柄41a,41b,41cについては縮小して演出表示装置41の表示画面の右上に表示して、投手を示す「投手キャラ画像」と、打者を示す「打者キャラ画像」とを演出表示装置41の表示画面の中央に表示する。そして、「投手キャラ画像」にボールを投げる動作を行わせる「投球演出」を実行し、この「投球演出」の後に、対決の結果(投手と打者が対決した結果)を示す「結果演出」を実行する。このような「結果演出」としては、「打者キャラ画像」にバットを振る動作を行わせたり、ボールを見送る動作を行わせたりした後に打者側のチームに点数が入る「敗北結果演出」と、「打者キャラ画像」にバットを振る動作を行わせたり、ボールを見送る動作を行わせたりした後に打者側のチームを0点に抑える(点数が入らない)「勝利結果演出」とを実行可能である。
【0108】
これらのうち、「敗北結果演出」が行われる場合は(打者側のチームに点数が入る場合は)、装飾図柄41a,41b,41cはバラケ目で停止表示され(特別図柄は外れ図柄で停止表示され)、大当り遊技は開始されない。これに対して、「勝利結果演出」が行われる場合は(打者側のチームを0点に抑える場合は)、装飾図柄41a,41b,41cはゾロ目で停止表示され(特別図柄は大当り図柄で停止表示され)、大当り遊技が開始される。従って、対決演出が行われる場合は、遊技者に対して、「結果演出」として、「敗北結果演出」よりも「勝利結果演出」が行われることに(打者側のチームを0点に抑えることに)期待させることができる。
【0109】
また、図13に示すように、演出表示装置41の表示画面の右下部には、「カウント表示領域」が設けられている。このカウント表示領域は、「ボール数表示領域」と、「ストライク数表示領域」と、「アウト数表示領域」とを備えている。
【0110】
これらのうち、「ボール数表示領域」は、ボールの数(ボールカウント)を表示するための領域である。この「ボール数表示領域」には、ボールの数(ボールカウント)と同数の「ボール図柄(緑色の円形図柄)」が3個(3ボール)を限度に表示される。また、「ストライク数表示領域」は、ストライクの数(ストライクカウント)を表示するための領域である。この「ストライク数表示領域」には、ストライクの数(ストライクカウント)と同数の「ストライク図柄(黄色の円形図柄)」が2個(2ストライク)を限度に表示される。また、「アウト数表示領域」は、アウトの数(アウトカウント)を表示するための領域である。この「アウト数表示領域」には、アウトの数(アウトカウント)と同数の「アウト図柄(赤色の円形図柄)」が2個(2アウト)を限度に表示される。対決演出の実行中は、これらのような「ボール図柄」、「ストライク」、「アウト図柄」を適宜表示することによって、ボールの数(ボールカウント)、ストライクの数(ストライクカウント)、アウトの数(アウトカウント)を示す演出が実行される。
【0111】
E-2.投球演出 :
上述したように、本実施例のパチンコ機1では、対決演出の実行中に「投球演出」が行われる。この「投球演出」は、有効期間中に遊技者によって「投球操作」が行われると、開始される。この「投球操作」とは、図14(a)に示すように、方向ボタン10c(左方向ボタンあるいは右方向ボタン)を押しながら演出ボタン10aを押す操作である。
【0112】
図14(b)には、「投球操作」に対応する「投球演出」の実行態様が示されている。図14(b)に示すように、左方向ボタンを2秒以上に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、ホームベースの左側を通過するコース(本明細書では「ボールコースL」ともいう)に投手が投球する様子を表示する演出を実行する。これに対して、右方向ボタンを2秒以上に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、ホームベースの右側を通過するコース(本明細書では「ボールコースR」ともいう)に投手が投球する様子を表示する演出を実行する。尚、以下では、「ボールコースL」と「ボールコースR」とを特に区別しない場合は、これらをまとめて「ボールコース」とも表現する。
【0113】
また、左方向ボタンを1秒以上2秒未満に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、ホームベースの左端の上方を通過するコース(本明細書では「厳しいストライクコースL」ともいう)に投手が投球する様子を表示する演出を実行する。これに対して、右方向ボタンを1秒以上2秒未満に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、ホームベースの右端の上方を通過するコース(本明細書では「厳しいストライクコースR」ともいう)に投手が投球する様子を表示する演出を実行する。尚、以下では、「厳しいストライクコースL」と「厳しいストライクコースR」とを特に区別しない場合は、これらをまとめて「厳しいストライクコース」とも表現する。
【0114】
一方、左方向ボタンを1秒未満だけ押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合や、右方向ボタンを1秒未満だけ押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、ホームベースの真ん中の上方を通過するコース(本明細書では「甘いストライクコース」ともいう)に投手が投球する様子を表示する演出を実行する。尚、以下では、「甘いストライクコース」と「厳しいストライクコース」とを特に区別しない場合は、これらをまとめて「ストライクコース」とも表現する。
【0115】
以上のように本実施例のパチンコ機1では、遊技者による「投球操作」の内容に対応して、「ボールコース(ボールコースL、ボールコースR)」、「厳しいストライクコース(厳しいストライクコースL、厳しいストライクコースR)」、「甘いストライクコース」の何れかのコースに投手が投球する「投球演出」が実行される。
【0116】
E-3.有効期間 :
上述したように、本実施例のパチンコ機1では、有効期間中に「投球操作」が行われると「投球演出」が行われる。このような有効期間は、特定の変動パターン(対決演出に対応する変動パターン)が選択された場合(特定の変動パターンに基づく特別図柄の変動表示の実行中)であって、リーチ演出の実行中に設定される。
【0117】
すなわち、図15(a)に示すように、リーチ演出が開始されてから所定の時間(例えば、10秒)が経過すると、有効期間が開始される。そして、この有効期間中に「投球操作」が行われると、「投球演出」が行われて、それに続いて「結果演出」が行われる。
【0118】
この有効期間は、「投球操作」が行われると終了するところ、図15(b)に示すように、「投球操作」が行われないまま最終期限が到来した場合(例えば、有効期間が開始されてから5秒経過した場合)も終了する。この場合は、「投球操作」が行われなくても、有効期間が終了したタイミングで(有効期間の最終期限が到来したタイミングで)、(自動的に)「投球演出」が行われて、それに続いて「結果演出」が行われる。この場合の「投球演出」としては、例えば、「甘いストライクコース」に投手が投球する演出が行われる。あるいは、「ボールコース(ボールコースL、ボールコースR)」、「厳しいストライクコース(厳しいストライクコースL、厳しいストライクコースR)」、「甘いストライクコース」の中から、適宜選択されたコースに投手が投球する演出が行われる。
【0119】
尚、「投球操作」が行われないまま最終期限が到来した場合(例えば、有効期間が開始されてから5秒経過した場合)は、「投球演出」も「結果演出」も実行しないこととしてもよい。
【0120】
E-4.対決演出処理 :
図16には、「対決演出処理」のフローチャートが示されている。この処理は、上述した「対決演出(投球演出、結果演出)」を実行するための処理であり、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば、10m秒毎に)実行される。
【0121】
「対決演出処理」を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、有効期間の開始タイミングであるか否かを判断する(S1100)。すなわち、特定の変動パターン(対決演出に対応する変動パターン)に基づく特別図柄の変動表示の実行中であり、且つ、リーチ演出が開始されてから所定の時間(例えば、10秒)が経過したタイミングであるか否かを判断する。
【0122】
その結果、有効期間の開始タイミングである場合は(S1100:yes)、有効期間を開始すると共に(S1102)、遊技者に「投球操作」を促す催促演出を実行する(S1104)。この催促演出としては、例えば、方向ボタン10c(左方向ボタン、右方向ボタン)を示す画像と、演出ボタン10aを示す画像と、「投球操作を行って下さい」という文字を示す画像とを、演出表示装置41の表示画面に表示する演出が実行される。
【0123】
また、「対決演出処理」では、現在が有効期間中であるか否かも判断する(S1106)。そして、現在が有効期間中である場合は(S1106:yes)、「投球操作」が行われたか否かを判断する(S1108)。すなわち、有効期間中に「投球操作」が行われたか否かを判断する。
【0124】
その結果、有効期間中に「投球操作」が行われた場合は(S1108:yes)、先ず、催促演出を終了すると共に(S1110)、有効期間を終了する(S1112)。そして、今回行われた「投球操作」に対応する「投球演出」を実行した後、当該「投球操作(投球演出)」に対応する「結果演出(敗北結果演出あるいは勝利結果演出)」を実行する(S1114)。
【0125】
詳しくは、左方向ボタンあるいは右方向ボタンを2秒以上に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」を実行する。また、左方向ボタンあるいは右方向ボタンを1秒以上2秒未満に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」を実行する。また、左方向ボタンあるいは右方向ボタンを1秒未満だけ押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行われた場合は、「投球演出」として、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」を実行する。
【0126】
そして、このような「投球演出」の実行後に、当該「投球演出(投球操作)」に対応する「結果演出(敗北結果演出あるいは勝利結果演出)」を実行する。すなわち、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される場合は(特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合は)、「投球演出(投球操作)」に対応する「敗北結果演出」を実行する。これに対して、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される場合は(特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合は)、「投球演出(投球操作)」に対応する「勝利結果演出」を実行する。
【0127】
ここで、本実施例の対決演出は、9回裏、打者側のチームの獲得得点が0点、投手側のチームの獲得得点が1点(0-1)、3ボール2ストライク2アウトであり(ボール数表示領域に3個のボール図柄が表示され、ストライク数表示領域に2個のボール図柄が表示され、アウト数表示領域に2個のボール図柄が表示されており)、且つ、走者満塁である(1塁、2塁、3塁に走者が存在する)状況(いわゆる打者側の一打サヨナラ逆転勝利の状況)から開始される。従って、「結果演出(敗北結果演出、勝利結果演出)」としては、この状態に対応する演出が実行される。
【0128】
図17には、「投球演出(投球操作)」に対応する「結果演出(敗北結果演出あるいは勝利結果演出)」の内容が示されている。図17(a)に示すように、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される場合(特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合)であって、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、「敗北結果演出」として、打者がホームランを打つことで打者側のチームに4点が入る様子を示す演出(本明細書では「ホームラン演出」ともいう)、あるいは、打者がスイングをせず(バットを振らず)フォアボール押し出しとなることで打者側のチームに1点が入る様子を示す演出(本明細書では「押し出し演出」ともいう)を実行する。
【0129】
詳しくは、この場合においては、「ホームラン演出」および「押し出し演出」の中から、実行する「敗北結果演出」を抽選で決定することとしてもよい。また、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「ホームラン演出」および「押し出し演出」の中から、実行する「敗北結果演出」を決定することとしてもよい。
【0130】
例えば、大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示の開始が保留されている場合)や、リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示の開始が保留されている場合)は、「ホームラン演出」よりも「押し出し演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合や、リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「ホームラン演出」を実行し、20%の確率で「押し出し演出」を実行することとして、大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されている場合や、リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「ホームラン演出」を実行し、80%の確率で「押し出し演出」を実行することとしてもよい。
【0131】
こうすると、大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留や、リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0132】
また、大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留や、リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「ホームラン演出」よりも「押し出し演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0133】
尚、本明細書では、「大当り図柄が停止表示される特別図柄の変動表示」を「大当り変動」とも表現し、「リーチ演出が行われる特別図柄の変動表示」を「リーチ変動」とも表現する。そして、「大当り変動」や「リーチ変動」は「特定変動」と捉えることもできる。
【0134】
これに対して、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される場合(特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合)であって、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、「敗北結果演出」として「ホームラン演出」を実行する。
【0135】
一方、図17(b)に示すように、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される場合(特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合)であって、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、「勝利結果演出」として、打者が外野フライを打つことで打者側のチームを0点に抑える様子を示す演出(本明細書では「外野フライ演出」ともいう)、あるいは、打者が空振りをして三振となることで打者側のチームを0点に抑える様子を示す演出(本明細書では「空振り三振演出」ともいう)を実行する。
【0136】
詳しくは、この場合においては、「外野フライ演出」および「空振り三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を抽選で決定することとしてもよい。また、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「外野フライ演出」および「空振り三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を決定することとしてもよい。
【0137】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「外野フライ演出」よりも「空振り三振演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0138】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「外野フライ演出」よりも「空振り三振演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0139】
これに対して、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される場合(特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合)であって、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、「勝利結果演出」として、「外野フライ演出」、あるいは、打者がスイングをせず(バットを振らず)三振となる様子を示す演出(本明細書では「見逃し三振演出」ともいう)を実行する。
【0140】
詳しくは、この場合においては、「外野フライ演出」および「見逃し三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を抽選で決定することとしてもよい。また、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「外野フライ演出」および「見逃し三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を決定することとしてもよい。
【0141】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「外野フライ演出」よりも「見逃し三振演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとして、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとしてもよい。
【0142】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「外野フライ演出」よりも「見逃し三振演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0143】
あるいは、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「大当り変動」や「リーチ保留」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かが示唆され易いこととしてもよい。例えば、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとする。これに対して、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていなければ、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとして、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていれば、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとしてもよい。
【0144】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、「甘いストライクコース」よりも「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0145】
あるいは、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「見逃し三振演出」が行われ易いこととしてもよい。例えば、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとして、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「見逃し三振演出」を実行することとしてもよい。
【0146】
ここで、「外野フライ演出」と「見逃し三振演出」とでは、特別図柄の変動表示の結果(大当り図柄が停止表示されるか外れ図柄が停止表示されるか)が示唆されるまでの時間が互いに異なっている。詳しくは、「外野フライ演出」は、その結果が示唆されるまでの時間は、外野手が捕球するまでの5秒であり、「見逃し三振演出」は、その結果が示唆されるまでの時間は、審判がストライクをコールするまでの2秒である。この点、上述したような『投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「見逃し三振演出」が行われ易い構成』とすると、特別図柄の変動表示の結果(大当り図柄が停止表示されるか外れ図柄が停止表示されるか)を早く認識しようとする遊技者に対して、「甘いストライクコース」よりも「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0147】
以上は、有効期間中に「投球操作」が行われた場合(図16のS1108:yes)の処理について説明した。これに対して、「投球操作」が行われていない場合は(S1108:no)、有効期間の最終期限が到来したか否かを判断する(S1116)。その結果、有効期間の最終期限が到来した場合(S1116:yes)、すなわち、有効期間中に「投球操作」が行われないまま有効期間の最終期限が到来した場合は、先ず、催促演出を終了すると共に(S1118)、有効期間を終了する(S1120)。そして、所定の「投球演出」を実行した後、当該「投球演出」に対応する「結果演出(敗北結果演出あるいは勝利結果演出)」を実行する(S1122)。
【0148】
すなわち、この場合は「投球操作」が行われていないので、上述した「投球演出」のうち何れかの「投球演出」を実行する。例えば、上述した「投球演出」の中から、実行する演出を抽選で決定してもよい。あるいは、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される場合(特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合)は、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される場合(特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合)よりも、「厳しいストライクコース」に投手が投球する「投球演出」が実行され易いこととしてもよい。
【0149】
こうすると、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されること(特別図柄が大当り図柄で停止表示されること)を期待している遊技者に対して、「投球操作」を行わないまま有効期間の最終期限が到来した場合は、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0150】
そして、上述のような「投球演出」が行われた場合も、「投球操作」に基づいて「投球演出」が行われた場合と同様に「結果演出」を実行する。
【0151】
尚、有効期間中に「投球操作」が行われなかった場合は、「投球演出」および「結果演出」の双方を実行しないこととしてもよい。
【0152】
以上のように本実施例のパチンコ機1では、遊技者は、有効期間中に「投球操作」を行うことで、投手に投球動作を行わせることができる(投球演出が実行される)。そして、このように投手に投球動作を行わせた場合は、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される可能性(特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性)を示唆する「結果演出」が実行される。このため、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、『投手に投球動作を行わせることを目的とした投球操作』を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0153】
また、本実施例のパチンコ機1では、遊技者は、左方向ボタンを2秒以上に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」を有効期間中に行うことで、「ボールコースL」に投球させる動作を投手に行わせることができ、右方向ボタンを2秒以上に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」を有効期間中に行うことで、「ボールコースR」に投球させる動作を投手に行わせることができる。また、左方向ボタンを1秒以上2秒未満に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」を有効期間中に行うことで、「厳しいストライクコースL」に投球させる動作を投手に行わせることができ、右方向ボタンを1秒以上2秒未満に亘って押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」が有効期間中に行うことで、「厳しいストライクコースR」に投球させる動作を投手に行わせることができる。また、左方向ボタンを1秒未満だけ押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」や右方向ボタンを1秒未満だけ押している状態で演出ボタン10aを押す「投球操作」を有効期間中に行うことで、「甘いストライクコース」に投球させる動作を投手に行わせることができる。このため、遊技者に対して、自己の操作(投球操作)に基づいて投手が種々の動作を行っているように感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0154】
また、本実施例のパチンコ機1では、遊技者によって行われる「投球操作」の内容(投球演出の内容)に応じて態様で「結果演出」が行われる。このため、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、「投球操作」の内容について(何れの投球演出を行わせるかについて)思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0155】
尚、「投球操作」は「特定操作」として捉えることもでき、各種の「投球操作」は「第1特定操作」、「第2特定操作」として捉えることもできる。また、「投手画像」が示す投手は「キャラクター」として捉えることもでき、「投球演出」において投手が「ボールコース」、「厳しいストライクコース」、「甘いストライクコース」に投球する動作は、「特定動作」、「第1特定動作」、「第2特定動作」として捉えることもでき、「投球演出」を行う処理(投手に特定動作を行わせる処理)は「特定動作処理」として捉えることもできる。
【0156】
また、「投球演出」は「操作対応演出」として捉えることもでき、各種の「投球演出」は「第1操作対応演出」、「第2操作対応演出」として捉えることもできる。また、「結果演出」は「可能性示唆演出」として捉えることもでき、各種の「結果演出」は「第1可能性示唆演出」、「第2可能性示唆演出」として捉えることもできる。
【0157】
F.変形例 :
F-1.概要 :
次に変形例について説明する。変形例の対決演出では、実施例と異なる状況から開始される。詳しくは、変形例では、実施例の「3ボール2ストライク」である状況が「0ボール0ストライク」である状況に変更されており、その他の状況については、実施例と同様である。
【0158】
また、上述した実施例では、有効期間中に「投球操作」が行われると「投球演出」が行われて、当該「投球演出」に続いて「結果演出」が行われることとした。変形例では、このような「結果演出」が行われる前に、複数回の「過程演出」が行われることがある。この「過程演出」としては、ストライク数(ストライクカウント)が増加する様子を示す演出やボール数(ボールカウント)が増加する様子を示す演出が実行される。このような「過程演出」も、「結果演出」と同様に「投球操作(投球演出)」の後に行われる。
【0159】
詳しくは、図18(a)に示すように、リーチ演出が開始されてから所定の時間(例えば、10秒)が経過すると、有効期間が開始される。そして、この有効期間中に「投球操作」が行われると、有効期間が終了すると共に「投球演出」が行われて、それに続いて「過程演出」が開始される。そして、「過程演出」が終了すると、再度、有効期間が開始される。このように変形例では、「過程演出」が終了する都度、有効期間が開始され、その有効期間中に「投球操作」が行われる都度、有効期間が終了して、「投球演出」と「過程演出」が実行される。
【0160】
もっとも、有効期間中に「投球操作」が行われたタイミングが、有効期間の最終期限に近い場合(例えば、有効期間の最終期限まで10秒未満のタイミングである場)は、「投球演出」は行うものの、「過程演出」は行わず、「結果演出」を行う。
【0161】
また、図18(b)に示すように、「過程演出」の終了に伴って有効期間が開始されたものの、当該有効期間中に「投球操作」が行われないまま最終期限が到来した場合は(あるいは対決演出が開始されてから最初の有効期間中に「投球操作」が行われないまま最終期限が到来した場合は)、「投球操作」が行われなくても、有効期間を終了して、当該有効期間が終了したタイミングで(有効期間の最終期限が到来したタイミングで)、(自動的に)「投球演出」が行われて、それに続いて「結果演出」が行われる。
【0162】
F-2.対応演出処理 :
図19図20には、変形例の「対決演出処理」のフローチャートが示されている。この処理は、変形例の「対決演出(投球演出、結果演出)」を実行するための処理であり、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば、10m秒毎に)実行される。
【0163】
「対決演出処理」を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、対決演出が開始されてから最初の(1回目の)有効期間の開始タイミングであるか否かを判断する(S1200)。すなわち、特定の変動パターン(対決演出に対応する変動パターン)に基づく特別図柄の変動表示の実行中であり、且つ、リーチ演出が開始されてから所定の時間(例えば、10秒)が経過したタイミングであるか否かを判断する。
【0164】
その結果、最初の有効期間の開始タイミングである場合は(S1200:yes)、最初の有効期間を開始すると共に(S1202)、遊技者に「投球操作」を促す催促演出を実行する(S1204)。
【0165】
これに対して、S1200の判断処理で、最初の有効期間の開始タイミングではないと判断された場合は(S1200:no)、「過程演出」の終了タイミングであるか否かを判断する(S1206)。その結果、「過程演出」の終了タイミングである場合は(S1206:yes)、対決演出が開始されてから2回目以降の有効期間を開始すると共に(S1208)、遊技者に「投球操作」を促す催促演出を実行する(S1210)。
【0166】
また、「対決演出処理」では、現在が有効期間中であるか否かも判断する(図20のS1212)。そして、現在が有効期間中である場合は(S1212:yes)、「投球操作」が行われたか否かを判断する(S1214)。すなわち、有効期間中に「投球操作」が行われたか否かを判断する。
【0167】
その結果、有効期間中に「投球操作」が行われた場合は(S1214:yes)、先ず、催促演出を終了すると共に(S1216)、有効期間を終了する(S1218)。そして、今回行われた「投球操作」(今回実行する投球演出)に対応して「過程演出」および「結果演出」の何れを実行するかを判断する。すなわち、「投球演出」としては、今回行われた「投球操作」に対応する演出を実行するところ、当該「投球演出」に続いて、「過程演出」および「結果演出」の何れを実行するかを判断する。
【0168】
詳しくは、有効期間中に「投球操作」が行われたタイミングが、有効期間の最終期限に近くなければ(例えば、有効期間の最終期限まで10秒以上のタイミングである場合)は、「過程演出」を行うことを決定する。これに対して、有効期間中に「投球操作」が行われたタイミングが、有効期間の最終期限に近ければ(例えば、有効期間の最終期限まで10秒以内のタイミングである場合)は、「結果演出」を行うことを決定する。
【0169】
そして、「過程演出」を行うことを決定した場合は(S1220:no)、今回行われた「投球操作」に対応する「投球演出」を実行した後、当該「投球操作(投球演出)」に対応する「過程演出」を実行する(S1222)。
【0170】
これに対して、「結果演出」を行うことを決定した場合は(S1220:yes)、今回行われた「投球操作」に対応する「投球演出」を実行した後、当該「投球操作(投球演出)」に対応する「結果演出(敗北結果演出あるいは勝利結果演出)」を実行する(S1224)。尚、変形例の「過程演出」、「結果演出」については後に詳しく説明する。
【0171】
以上は、有効期間中に「投球操作」が行われた場合(図20のS1214:yes)の処理について説明した。これに対して、「投球操作」が行われていない場合は(S1214:no)、有効期間の最終期限が到来したか否かを判断する(S1226)。その結果、有効期間の最終期限が到来した場合(S1226:yes)、すなわち、有効期間中に「投球操作」が行われないまま有効期間の最終期限が到来した場合は、先ず、催促演出を終了すると共に(S1228)、有効期間を終了する(S1230)。そして、所定の「投球演出」を実行した後、当該「投球演出」に対応する「結果演出(敗北結果演出あるいは勝利結果演出)」を実行する(S1232)。
【0172】
F-3.過程演出 :
図21には、「投球演出(投球操作)」に対応する「過程演出」の内容が示されている。「過程演出」としては、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示されるかゾロ目で停止表示されるかに拘わらず(特別図柄が外れ図柄で停止表示されるか大当り図柄で停止表示されるかに拘わらず)、同様の演出を実行する。また、「過程演出」が行われた結果としては、野球のルールに則って、ボール数(ボールカウント)、ストライク数(ストライクカウント)を変化させる。
【0173】
すなわち、図21(a)に示すように、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ボール数(ボールカウント)が0~2である場合は、ストライク数(ストライクカウント)に拘わらず、「過程演出」として、打者がスイングをせず(バットを振らず)ボールとなる様子を示す演出(本明細書では「見逃しボール演出」ともいう)を実行する。この場合は、当然ながら、ボール数(ボールカウント)が1つ増加する。
【0174】
尚、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ボール数(ボールカウント)が0~2である場合は、「過程演出」として、打者がファールを打つ様子を示す演出(本明細書では「ファール演出」ともいう)を実行可能であることとしてもよい。
【0175】
詳しくは、この場合においては、「見逃しボール演出」および「ファール演出」の中から、実行する「過程演出」を抽選で決定することとしてもよい。
【0176】
あるいは、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示されるか(特別図柄が外れ図柄で停止表示されるか)装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されるか(特別図柄が大当り図柄で停止表示されるか)に基づいて、「見逃しボール演出」および「ファール演出」の中から、実行する「過程演出」を決定することとしてもよい。
【0177】
例えば、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)場合は、「見逃しボール演出」よりも「ファール演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される(特別図柄が外れ図柄で停止表示される)場合は、80%の確率で「見逃しボール演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとして、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)場合は、20%の確率で「見逃しボール演出」を実行し、80%の確率で「ファール演出」を実行することとしてもよい。
【0178】
こうすると、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)ことを期待している遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「過程演出」として、「見逃しボール演出」よりも「ファール演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0179】
あるいは、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「見逃しボール演出」および「ファール演出」の中から、実行する「過程演出」を決定することとしてもよい。
【0180】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「見逃しボール演出」よりも「ファール演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「見逃しボール演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとして、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「見逃しボール演出」を実行し、80%の確率で「ファール演出」を実行することとしてもよい。
【0181】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0182】
また、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「過程演出」として、「見逃しボール演出」よりも「ファール演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0183】
これに対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ボール数(ボールカウント)が3である場合は、ストライク数(ストライクカウント)に拘わらず、「過程演出」として「ファール演出」を実行する。
【0184】
尚、「ファール演出」が行われた場合は、ストライク数(ストライクカウント)が2であれば、ストライク数(ストライクカウント)は変化しない(2のままである)ものの、ストライク数が0または1であれば、ストライク数(ストライクカウント)が1つ増加する。
【0185】
一方、図21(b)に示すように、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ストライクカウント)が0または1である場合は、ボール数(ボールカウント)に拘わらず、「過程演出」として、打者が空振りしてストライクとなる様子を示す演出(本明細書では「空振りストライク演出」ともいう)を実行する。この場合は、当然ながら、ストライク数(ストライクカウント)が1つ増加する。
【0186】
尚、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ストライクカウント)が0または1である場合は、「過程演出」として「ファール演出」を実行可能であることとしてもよい。
【0187】
詳しくは、この場合においては、「空振りストライク演出」および「ファール演出」の中から、実行する「過程演出」を抽選で決定することとしてもよい。
【0188】
あるいは、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示されるか(特別図柄が外れ図柄で停止表示されるか)装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されるか(特別図柄が大当り図柄で停止表示されるか)に基づいて、「空振りストライク演出」および「ファール演出」の中から、実行する「過程演出」を決定することとしてもよい。
【0189】
例えば、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)場合は、「空振りストライク演出」よりも「ファール演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される(特別図柄が外れ図柄で停止表示される)場合は、80%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとして、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)場合は、20%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、80%の確率で「ファール演出」を実行することとしてもよい。
【0190】
こうすると、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されるか否か(特別図柄が大当り図柄で停止表示されるか否か)を認識しようとする遊技者に対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0191】
また、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)ことを期待している遊技者に対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「過程演出」として、「空振りストライク演出」よりも「ファール演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0192】
あるいは、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「空振りストライク演出」および「ファール演出」の中から、実行する「過程演出」を決定することとしてもよい。
【0193】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「空振りストライク演出」よりも「ファール演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとして、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、80%の確率で「ファール演出」を実行することとしてもよい。
【0194】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0195】
また、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「過程演出」として、「空振りストライク演出」よりも「ファール演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0196】
あるいは、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されるか否か(特別図柄が大当り図柄で停止表示されるか否か)が「過程演出」で示唆され易いこととしてもよい。例えば、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されるか否か(特別図柄が大当り図柄で停止表示されるか否か)に拘わらず、80%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとする。これに対して、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される(特別図柄が外れ図柄で停止表示される)のであれば、80%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとして、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される(特別図柄が大当り図柄で停止表示される)のであれば、20%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、80%の確率で「ファール演出」を実行することとしてもよい。
【0197】
こうすると、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されるか否か(特別図柄が大当り図柄で停止表示されるか否か)を認識しようとする遊技者に対して、「甘いストライクコース」よりも「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0198】
あるいは、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「大当り変動」や「リーチ保留」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かが「過程演出」で示唆され易いこととしてもよい。例えば、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、80%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとする。これに対して、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていなければ、80%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、20%の確率で「ファール演出」を実行することとして、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていれば、20%の確率で「空振りストライク演出」を実行し、80%の確率で「ファール演出」を実行することとしてもよい。
【0199】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、「甘いストライクコース」よりも「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0200】
これに対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ボールカウント)が2である場合は、ボール数(ボールカウント)に拘わらず、「過程演出」として「ファール演出」を実行する。この場合は、当然ながら、ストライク数(ストライクカウント)は変化しない(2のままである)。
【0201】
F-4.結果演出 :
次に変形例の「結果演出」について説明する。変形例の「結果演出」は、それまでに「過程演出」が行われた結果として変化したボール数(ボールカウント)、ストライク数(ストライクカウント)に基づく態様で実行される。
【0202】
図22には、変形例の「敗北結果演出(結果演出)」の内容が示されている。この「敗北結果演出」は、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される場合(特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合)に実行される。
【0203】
図22(a)に示すように、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ボール数(ボールカウント)が0~2である場合は、ストライク数(ストライクカウント)に拘わらず、「敗北結果演出」として、打者がホームランを打つことで打者側のチームに4点が入る様子を示す演出(ホームラン演出)を実行する。
【0204】
これに対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ボール数(ボールカウント)が3である場合も、ストライク数(ストライクカウント)に拘わらず、「敗北結果演出」として「ホームラン演出」を実行する。もっとも、この場合は、打者がスイングをせず(バットを振らず)フォアボール押し出しとなることで打者側のチームに1点が入る様子を示す演出(押し出し演出)を実行可能であることとしてもよい。
【0205】
詳しくは、この場合においては、「ホームラン演出」および「押し出し演出」の中から、実行する「敗北結果演出」を抽選で決定することとしてもよい。また、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「ホームラン演出」および「押し出し演出」の中から、実行する「敗北結果演出」を決定することとしてもよい。
【0206】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「ホームラン演出」よりも「押し出し演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「ホームラン演出」を実行し、20%の確率で「押し出し演出」を実行することとして、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「ホームラン演出」を実行し、80%の確率で「押し出し演出」を実行することとしてもよい。
【0207】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0208】
また、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合には、「ホームラン演出」よりも「押し出し演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0209】
一方、図22(b)に示すように、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、ボール数(ボールカウント)やストライク数(ストライクカウント)に拘わらず、「敗北結果演出」として「ホームラン演出」を実行する。
【0210】
図23には、変形例の「勝利結果演出(結果演出)」の内容が示されている。この「勝利結果演出」は、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される場合(特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合)に実行される。
【0211】
図23(a)に示すように、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ストライクカウント)が0または1である場合は、ボール数(ボールカウント)に拘わらず、「勝利結果演出」として、打者が外野フライを打つことで打者側のチームを0点に抑える様子を示す演出(外野フライ演出)を実行する。
【0212】
これに対して、投手が「ボールコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ストライクカウント)が2である場合も、ボール数(ボールカウント)に拘わらず、「勝利結果演出」として「外野フライ演出」を実行する。もっとも、この場合は、打者が空振りをして三振となることで打者側のチームを0点に抑える様子を示す演出(空振り三振演出)を実行可能であることとしてもよい。
【0213】
詳しくは、この場合においては、「外野フライ演出」および「空振り三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を抽選で決定することとしてもよい。また、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「外野フライ演出」および「空振り三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を決定することとしてもよい。
【0214】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「外野フライ演出」よりも「空振り三振演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0215】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、「外野フライ演出」よりも「空振り三振演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0216】
一方、図23(b)に示すように、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ストライクカウント)が0または1である場合は、ボール数(ボールカウント)に拘わらず、「勝利結果演出」として「外野フライ演出」を実行する。
【0217】
これに対して、投手が「ストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合であって、ストライク数(ストライクカウント)が2である場合も、ボール数(ボールカウント)に拘わらず、「勝利結果演出」として「外野フライ演出」を実行する。もっとも、この場合は、「空振り三振演出」を実行可能であることとしてもよい。
【0218】
詳しくは、この場合においては、「外野フライ演出」および「空振り三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を抽選で決定することとしてもよい。また、記憶されている特図保留の種類(開始が保留されている特別図柄の変動表示の内容)に基づいて、「外野フライ演出」および「空振り三振演出」の中から、実行する「勝利結果演出」を決定することとしてもよい。
【0219】
例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(大当り変動の開始が保留されている場合)や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合(リーチ変動の開始が保留されている場合)は、「外野フライ演出」よりも「空振り三振演出」の方が行われ易いこととしてもよい。より詳しくは、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合や、「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0220】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていることを期待している遊技者に対して、「外野フライ演出」よりも「空振り三振演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0221】
あるいは、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「大当り変動」や「リーチ保留」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かが示唆され易いこととしてもよい。例えば、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとする。これに対して、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合においては、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていなければ、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていれば、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0222】
こうすると、「大当り変動」や「リーチ変動」の開始契機となる特図保留が記憶されているか否かを認識しようとする遊技者に対して、「甘いストライクコース」よりも「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0223】
あるいは、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「空振り三振演出」が行われ易いこととしてもよい。例えば、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0224】
ここで、「外野フライ演出」と「空振り三振演出」とでは、特別図柄の変動表示の結果(大当り図柄が停止表示されるか外れ図柄が停止表示されるか)が示唆されるまでの時間が互いに異なっている。詳しくは、「外野フライ演出」は、その結果が示唆されるまでの時間は、外野手が捕球するまでの5秒であり、「空振り三振演出」は、その結果が示唆されるまでの時間は、審判がストライクをコールするまでの2秒である。この点、上述したような『投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合は、投手が「甘いストライクコース」に投球する「投球演出」が行われた場合よりも、「空振り三振演出」が行われ易い構成』とすると、特別図柄の変動表示の結果(大当り図柄が停止表示されるか外れ図柄が停止表示されるか)を早く認識しようとする遊技者に対して、「甘いストライクコース」よりも「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われるように「投球操作」を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0225】
尚、有効期間中に「投球操作」が行われないまま有効期間の最終期限が到来した場合は、「投球操作」が行われていないので、上述した「投球演出」のうち何れかの「投球演出」を実行する。例えば、上述した「投球演出」の中から、実行する演出を抽選で決定してもよい。あるいは、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される場合(特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合)は、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される場合(特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合)よりも、「厳しいストライクコース」に投手が投球する「投球演出」が実行され易いこととしてもよい。
【0226】
こうすると、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されること(特別図柄が大当り図柄で停止表示されること)を期待している遊技者に対して、「投球操作」を行わないまま有効期間の最終期限が到来した場合は、投手が「厳しいストライクコース」に投球する「投球演出」が行われることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0227】
そして、上述のような「投球演出」が行われた場合も、「投球操作」に基づいて「投球演出」が行われた場合と同様に「結果演出」を実行する。
【0228】
また、有効期間中に「投球操作」が行われなかった場合は、「投球演出」および「結果演出」の双方を実行しないこととしてもよい。
【0229】
以上のように変形例では、遊技者によって行われる「投球操作」の内容(投球演出の内容)に対応する態様で、「過程演出」、「結果演出」が行われる。このため、「過程演出」、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、「投球操作」の内容について(何れの投球演出を行わせるかについて)思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0230】
また、変形例では、「過程演出」の結果として表示されるボール数(ボールカウント)、ストライク数(ストライクカウント)に対応する態様で「結果演出」が実行される。このため、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、「過程演出」の結果として表示されるボール数(ボールカウント)、ストライク数(ストライクカウント)に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0231】
また、変形例では、「過程演出」の結果として表示されるボール数(ボールカウント)、ストライク数(ストライクカウント)に対応する態様で「結果演出」が実行されるところ、これらのボール数(ボールカウント)、ストライク数(ストライクカウント)は、「過程演出」、ひいては、「過程演出」を行わせるための「投球操作(投球演出)」の実行態様に基づいて決定される。このため、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、「過程演出」を行わせるための「投球操作(投球演出)」の実行態様を思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0232】
尚、変形例においても、「投球操作」は「特定操作」として捉えることもでき、各種の「投球操作」は「第1特定操作」、「第2特定操作」として捉えることもできる。また、「投手画像」が示す投手は「キャラクター」として捉えることもでき、「投球演出」において投手が「ボールコース」、「厳しいストライクコース」、「甘いストライクコース」に投球する動作は、「特定動作」、「第1特定動作」、「第2特定動作」として捉えることもでき、「投球演出」を行う処理(投手に特定動作を行わせる処理)は「特定動作処理」として捉えることもできる。
【0233】
また、変形例においても、「投球演出」は「操作対応演出」として捉えることもでき、各種の「投球演出」は「第1操作対応演出」、「第2操作対応演出」として捉えることもできる。また、「結果演出」は「可能性示唆演出」として捉えることもでき、各種の「結果演出」は「第1可能性示唆演出」、「第2可能性示唆演出」として捉えることもできる。
【0234】
G.その他の変形例 :
上述した変形例においては、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)、ひいては、「過程演出」が行われた回数に基づいて、「結果演出」の実行態様が決定されることとしてもよい。
【0235】
例えば、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回以上である場合は、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回未満である場合よりも、「勝利結果演出」として「空振り三振演出」が行われ易いこととしてもよい。詳しくは、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回未満である場合は、「勝利結果演出」として、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回以上である場合は、「勝利結果演出」として、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0236】
また、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回以上である場合は、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回未満である場合よりも、「敗北結果演出」として「押し出し演出」が行われ易いこととしてもよい。詳しくは、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回未満である場合は、「敗北結果演出」として、80%の確率で「ホームラン演出」を実行し、20%の確率で「押し出し演出」を実行することとして、「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)が3回以上である場合は、「敗北結果演出」として、20%の確率で「ホームラン演出」を実行し、80%の確率で「押し出し演出」を実行することとしてもよい。
【0237】
こうすると、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、『キャラクターに投球動作を行わせる(投球演出を行わせる)ことを目的とした投球操作』の回数について思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0238】
尚、3回未満の回数は「第1回数」として捉えることもでき、3回以上の回数は「第2回数」として捉えることもできる。
【0239】
また、上述した実施例および変形例においては、有効期間が開始されてから3秒以内に「投球操作」が行われた場合は、投手が投げるボールのスピードの速い(第1の速度の)「投球演出」(本明細書では「速球演出」ともいう)が行われ、有効期間が開始されてから3秒を越えた後に「投球操作」が行われた場合は投手が投げるボールのスピードの遅い(第1の速度よりも遅い第2の速度の)「投球演出」(本明細書では「遅球演出」ともいう)が行われることとしてもよい。
【0240】
そして、「速球演出」および「遅球演出」のうち何れの「投球演出」が行われたかに基づいて、「結果演出」の実行態様が決定されることとしてもよい。
【0241】
例えば、「速球演出」が行われた場合は、「遅球演出」が行われた場合よりも、「勝利結果演出」として「空振り三振演出」が行われ易いこととしてもよい。詳しくは、「遅球演出」が行われた場合は、「勝利結果演出」として、80%の確率で「外野フライ演出」を実行し、20%の確率で「空振り三振演出」を実行することとして、「速球演出」が行われた場合は、「勝利結果演出」として、20%の確率で「外野フライ演出」を実行し、80%の確率で「空振り三振演出」を実行することとしてもよい。
【0242】
また、「速球演出」が行われた場合は、「遅球演出」が行われた場合よりも、「敗北結果演出」として「押し出し演出」が行われ易いこととしてもよい。詳しくは、「遅球演出」が行われた場合は、「敗北結果演出」として、80%の確率で「ホームラン演出」を実行し、20%の確率で「押し出し演出」を実行することとして、「速球演出」が行われた場合は、「敗北結果演出」として、20%の確率で「ホームラン演出」を実行し、80%の確率で「押し出し演出」を実行することとしてもよい。
【0243】
こうすると、「結果演出」が行われることを期待している遊技者に対して、『キャラクターに投球動作を行わせる(投球演出を行わせる)ことを目的とした投球操作』のタイミングについて思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0244】
尚、有効期間が開始されてから3秒を越えた後のタイミングは「第1タイミング」として捉えることもでき、有効期間が開始されてから3秒以内のタイミングは「第2タイミング」として捉えることもできる。
【0245】
H.パチンコ機1A :
次に、パチンコ機1Aについて説明する。パチンコ機1Aは、上述したパチンコ機1と異なる構成を備えている。尚、以下のパチンコ機1Aの説明において、パチンコ機1と同様の構成については、その説明を適宜省略する。
【0246】
パチンコ機1Aにおいても、図13を用いて前述した対決演出が行われることがあり、その場合は「結果演出」が行われる。そして、「結果演出」として「敗北結果演出」が行われる場合は(打者側のチームに点数が入る場合は)、装飾図柄41a,41b,41cはバラケ目で停止表示され(特別図柄は外れ図柄で停止表示され)、大当り遊技は開始されない。これに対して、「勝利結果演出」が行われる場合は(打者側のチームを0点に抑える場合は)、装飾図柄41a,41b,41cはゾロ目で停止表示され(特別図柄は大当り図柄で停止表示され)、大当り遊技が開始される。従って、対決演出が行われる場合は、遊技者に対して、「結果演出」として、「敗北結果演出」よりも「勝利結果演出」が行われることに(打者側のチームを0点に抑えることに)期待させることができる。
【0247】
H-1.大当り遊技内容の示唆 :
ここで、パチンコ機1Aでは、対決演出(勝利結果演出)が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、その対決演出(勝利結果演出)の実行態様で、当該大当り遊技の内容(特典の種類、特典の内容)を示唆することとしている。
【0248】
例えば、パチンコ機1Aにおいても、4ラウンド大当り遊技、6ラウンド大当り遊技、7ラウンド大当り遊技、16ラウンド大当り遊技が実行可能であるところ、これらのうち何れの大当り遊技が行われるかを直前の対決演出(勝利結果演出)の実行態様で示唆することとしている。
【0249】
詳しくは、パチンコ機1Aにおいては、「投球演出」の後に行われる「勝利結果演出」としては、当該「投球演出」における投球コースが「ストライクコース」であるか「ボールコース」であるかに拘わらず、当該「勝利結果演出」として、「外野フライ演出」、「空振り三振演出」、「見逃し三振演出」を実行可能である。
【0250】
そして、図24(a)に示すように、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」が「外野フライ演出」である場合は、当該大当り遊技としては、70%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、5%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0251】
また、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」が「空振り三振演出」である場合は、当該大当り遊技としては、10%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、20%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、30%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、40%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0252】
また、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」が「見逃し三振演出」である場合は、当該大当り遊技としては、5%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、70%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0253】
以上のようにパチンコ機1Aでは、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技(遊技者にとって最も有利な特典)である確率は、当該「勝利結果演出」が「見逃し三振演出」である場合が最も高く、当該「勝利結果演出」が「空振り三振演出」である場合が次に高く、当該「勝利結果演出」が「外野フライ演出」である場合が最も低い。
【0254】
一方、パチンコ機1Aにおいても、25回の電サポ回数が設定される大当り遊技、50回の電サポ回数が設定される大当り遊技、100回の電サポ回数が設定される大当り遊技を実行可能であるところ、これらのうち何れの大当り遊技が行われるかを直前の対決演出(勝利結果演出)の実行態様で示唆することとしてもよい。
【0255】
詳しくは、図24(b)に示すように、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」が「外野フライ演出」である場合は、当該大当り遊技の終了後に設定される「電サポ回数」は、70%の確率で25回に設定され、20%の確率で50回に設定され、10%の確率で100回に設定される。
【0256】
また、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」が「空振り三振演出」である場合は、当該大当り遊技の終了後に設定される「電サポ回数」は、20%の確率で25回に設定され、30%の確率で50回に設定され、50%の確率で100回に設定される。
【0257】
また、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」が「見逃し三振演出」である場合は、当該大当り遊技の終了後に設定される「電サポ回数」は、10%の確率で25回に設定され、20%の確率で50回に設定され、70%の確率で100回に設定される。
【0258】
このような構成であれば、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、「電サポ回数」が100回に設定される(遊技者にとって最も有利な特典である)確率は、当該「勝利結果演出」が「見逃し三振演出」である場合が最も高く、当該「勝利結果演出」が「空振り三振演出」である場合が次に高く、当該「勝利結果演出」が「外野フライ演出」である場合が最も低い。
【0259】
尚、上述した対決演出では、投手(ピッチャー)と打者(バッター)が対決する様子を表示する演出を行うこととしたが、味方キャラクターが敵キャラクターと戦う様子を表示する演出を行うこととしてもよい。そして、このような対決演出を行う場合は、「結果演出」として、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する様子を表示する「勝利結果演出」と、味方キャラクターが敵キャラクターに敗北する様子を表示する「敗北結果演出」とを実行可能であることとする。そして、「結果演出」として「敗北結果演出」が行われる場合は、装飾図柄41a,41b,41cはバラケ目で停止表示され(特別図柄は外れ図柄で停止表示され)、大当り遊技は開始されない。これに対して、「勝利結果演出」が行われる場合は、装飾図柄41a,41b,41cはゾロ目で停止表示され(特別図柄は大当り図柄で停止表示され)、大当り遊技が開始される。従って、このような対決演出が行われる場合も、遊技者に対して、「結果演出」として、「敗北結果演出」よりも「勝利結果演出」が行われることに期待させることができる。
【0260】
そして、このような「対決演出」が行われる場合であっても、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、その「勝利結果演出」の実行態様で、当該大当り遊技の内容を示唆することとしている。例えば、「勝利結果演出」として、必殺技Aを使用して味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する「必殺技演出A」と、必殺技Bを使用して味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する「必殺技演出B」とを実行可能であることとする。
【0261】
そして、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該「勝利結果演出」として「必殺技演出B」が行われる場合の方が「必殺技演出A」が行われる場合よりも高いこととする。あるいは、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、「電サポ回数」が100回に設定される確率は、「必殺技演出B」が行われる場合の方が「必殺技演出A」が行われる場合よりも高いこととする。
【0262】
以上のようにパチンコ機1Aでは、対決演出(結果演出)が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該対決演出(結果演出)の実行態様によって、大当り遊技が開始されることだけでなく(大当り遊技が開始されるか否かだけでなく)、当該大当り遊技の内容(電サポ回数)も示唆される。このため、大当り遊技が開始されるか否かに注目している遊技者だけでなく、どのような内容の大当り遊技が開始されるか(どのような回数の電サポ回数が設定されるか)に注目している遊技者に対しても、対決演出(結果演出)の実行態様(ここでは勝利結果演出の内容)に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0263】
尚、大当り遊技や電サポ回数の設定(電サポ状態の設定)は、「特典」として捉えることもできる。また、対決演出(結果演出、勝利結果演出)は、「示唆演出」として捉えることもでき、対決演出(結果演出、勝利結果演出)を実行するサブ制御基板220のCPU221は、「示唆演出実行手段」として捉えることもできる。
【0264】
H-2.パチンコ機1Aの変形例1 :
次に、パチンコ機1Aの変形例1について説明する。パチンコ機1Aの変形例1では、「対決演出」において「フルカウント」となった場合は、当該「対決演出」の最後で「通常勝利演出」または「復活勝利演出」を行う。
【0265】
ここで、「フルカウント」とは、図13を用いて前述した「カウント表示領域」のうち、「ボール数表示領域」に表示されるボールの数(ボールカウント)が3となり、「ストライク数表示領域」に表示されるストライクの数(ストライクカウント)が2となった状態(3ボール2ストライク)となった状態である。
【0266】
そして、パチンコ機1Aの変形例1では、「対決演出」で「フルカウント」となった場合は、「分岐演出」を行う。この「分岐演出」は、演出上の分岐点が到来したことを示唆する演出であり、ここでは、次の「投球演出(投球操作)」に対応して「結果演出」が行われることを示唆する演出が行われる。例えば、「フルカウント!次で勝負が決する!」という文字を示す画像を演出表示装置41の表示画面に表示する。
【0267】
「分岐演出」の後(分岐演出の実行中)に行われる「投球演出」に対応して「通常勝利演出」または「復活勝利演出」が行われる。これらのうち、「通常勝利演出」は、図25(a)に示すように、「投球演出」の後に「敗北結果演出」が行われることなく(敗北結果演出を介さずに)「勝利結果演出」が行われる演出である。この場合は、「投球演出」で投手が投球するコースが「ストライクコース」であるか「ボールコース」であるかに拘わらず、「勝利結果演出」として「見逃し三振演出」が行われる。
【0268】
これに対して、「復活勝利演出」は、図25(b)に示すように、「投球演出」の後に「敗北結果演出」を一旦行ってから(敗北結果演出を介して)、「勝利結果演出」が行われる演出(敗北から復活して勝利する演出)である。この場合は、「投球演出」で投手が投球するコースが「ストライクコース」であるか「ボールコース」であるかに拘わらず、「敗北結果演出」として「押し出し演出」を行ってから(押し出し演出を介して)、「勝利結果演出」として「見逃し三振演出」が行われる。尚、当然ながら、「投球演出」の後に「敗北結果演出」が行われたものの、「勝利結果演出」が行われなかった場合は、装飾図柄41a,41b,41cはバラケ目で停止表示され(特別図柄は外れ図柄で停止表示され)、大当り遊技は開始されない。
【0269】
パチンコ機1Aの変形例1では、「通常勝利演出」および「復活勝利演出」の何れかが行われた場合であっても、装飾図柄41a,41b,41cはゾロ目で停止表示され(特別図柄は大当り図柄で停止表示され)、大当り遊技が開始される。そして、この場合は、「通常勝利演出」および「復活勝利演出」の何れが行われたか(敗北結果演出を介さずに勝利結果演出が行われたか、敗北結果演出を介して勝利結果演出が行われたか)によって、その後に行われる大当り遊技の内容が示唆される。
【0270】
例えば、図24(b)に示すように、「通常勝利演出」が行われた(敗北結果演出を介さずに勝利結果演出が行われた)後に大当り遊技が開始される場合は、当該大当り遊技としては、70%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、5%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0271】
これに対して、「復活勝利演出」が行われた(敗北結果演出を介して勝利結果演出が行われた)後に大当り遊技が開始される場合は、当該大当り遊技としては、5%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、70%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0272】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例1では、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該「勝利結果演出」が「敗北結果演出」を介して行われた場合の方が「敗北結果演出」を介さずに行われた場合よりも(復活勝利演出が行われた場合の方が通常勝利演出が行われた場合よりも)高い。
【0273】
一方、パチンコ機1Aの変形例1においては、「通常勝利演出」が行われた(敗北結果演出を介さずに勝利結果演出が行われた)後に大当り遊技が開始される場合は、当該大当り遊技の終了後に設定される「電サポ回数」は、70%の確率で25回に設定され、20%の確率で50回に設定され、10%の確率で100回に設定されることとしてもよい。
【0274】
これに対して、「復活勝利演出」が行われた(敗北結果演出を介して勝利結果演出が行われた)後に大当り遊技が開始される場合は、当該大当り遊技の終了後に設定される「電サポ回数」は、10%の確率で25回に設定され、20%の確率で50回に設定され、70%の確率で100回に設定されることとしてもよい。
【0275】
このような構成であれば、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、「電サポ回数」が100回に設定される確率は、当該「勝利結果演出」が「敗北結果演出」を介して行われた場合の方が「敗北結果演出」を介さずに行われた場合よりも(復活勝利演出が行われた場合の方が通常勝利演出が行われた場合よりも)高い。
【0276】
尚、このようなパチンコ機1Aの変形例1においても、対決演出として、味方キャラクターが敵キャラクターと戦う様子を表示する演出を行うこととしてもよく、「結果演出」として、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する様子を表示する「勝利結果演出」と、味方キャラクターが敵キャラクターに敗北する様子を表示する「敗北結果演出」とを実行可能であることとしてもよい。
【0277】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例1では、「分岐演出」の後に「結果演出」が行われるところ、この「結果演出」として「勝利結果演出」が行われると、大当り遊技が開始される。そして、この場合は、この「勝利結果演出」が「敗北結果演出」を介して行われたか「敗北結果演出」を介さずに行われたかによって、当該大当り遊技の内容(電サポ回数)が示唆される。このため、「分岐演出」が行われた場合は、先ずは、「勝利結果演出」が行われることを遊技者に期待させることができる。そして、「勝利結果演出」が行われることで大当り遊技が開始される(電サポ回数が設定される)ことが確定した場合は、当該大当り遊技の内容(電サポ回数)に注目している遊技者に対して、当該「勝利結果演出」が「敗北結果演出」を介して行われたか否かに注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0278】
尚、「勝利結果演出」は「有利結果演出」として捉えることもでき、「敗北結果演出」は「不利結果演出」として捉えることもできる。
【0279】
H-3.パチンコ機1Aの変形例2 :
次に、パチンコ機1Aの変形例2について説明する。パチンコ機1Aの変形例2Aでは、対決演出で「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「勝利結果」が行われた際の「ボール表示領域(図13参照)」の表示態様(ボールカウントとストライクカウントの組み合わせ)で、大当り遊技の内容を示唆することとしている。
【0280】
図26には、「勝利結果演出」が行われた際の「ボールカウントとストライクカウントの組み合わせ」と、その後に行われる大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率とが示されている。図16に示すように、「勝利結果演出」が行われた際の「ボールカウントとストライクカウントの組み合わせ」が「ボールカウント」が「0」であり「ストライクカウント」も「0」である場合は、その後に行われる大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率(あるいは電サポ回数が100回に設定される確率)は0%である。
【0281】
このような確率は、図26に示すように、「勝利結果演出」が行われた際の「ボールカウント」が増加するほど高まり、且つ、「勝利結果演出」が行われた際の「ストライクカウント」が増加するほど高まる。そして、「勝利結果演出」が行われた際の「ボールカウントとストライクカウントの組み合わせ」が「ボールカウント」が「3」であり「ストライクカウント」が「2」である場合は、その後に行われる大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率(あるいは電サポ回数が100回に設定される確率)は100%となる。尚、16ラウンド大当り遊技が実行されない場合(電サポ回数が100回に設定されない場合)は、16ラウンド大当り遊技以外の大当り遊技の何れかが互いに同一の確率で実行される(100回以外の電サポ回数の何れかが互いに同一の確率で設定される)。
【0282】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例2では、対決演出で「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「勝利結果」が行われた際の「ボール表示領域(図13参照)」の表示態様(ボールカウントとストライクカウントの組み合わせ)で、大当り遊技の内容を示唆する(ボールカウント、ストライクカウントがより多いほど16ラウンド遊技が行われ易い(電サポ回数として100回が設定され易い))。
【0283】
換言すると、パチンコ機1Aの変形例2では、対決演出の後に大当り遊技が開始される場合は、当該対決演出の状況(投球演出や過程演出の内容)で、大当り遊技の内容を示唆する(ボールカウント、ストライクカウントがより多いほど16ラウンド遊技が行われ易い(電サポ回数として100回が設定され易い))。
【0284】
尚、このようなパチンコ機1Aの変形例2においても、対決演出として、味方キャラクターが敵キャラクターと戦う様子を表示する演出を行うこととしてもよく、「結果演出」として、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する様子を表示する「勝利結果演出」と、味方キャラクターが敵キャラクターに敗北する様子を表示する「敗北結果演出」を実行可能であることとしてもよい。また、「過程演出」として、「味方キャラクターが敵キャラクターを攻撃する攻撃演出」と、「敵キャラクターの攻撃を味方キャラクターが防御する防御演出」とを実行可能であることとしてもよい。また、「味方キャラクター」の体力の残量を示す「味方体力画像」と、「敵キャラクター」の体力の残量を示す「敵体力画像」とを表示可能であることとしてもよい。
【0285】
このように「味方体力画像」と「敵体力画像」とが表示される場合は、「過程演出」の内容(対決演出の状況)に対応して、「味方体力画像」と「敵体力画像」とは変化していく。例えば、「過程演出」として「攻撃演出」が行われた場合は、「敵体力画像」が示す「敵キャラクター」の体力の残量が減少していき、「過程演出」として「防御演出」が行われた場合は、「味方体力画像」が示す「味方キャラクター」の体力の残量が減少していく。
【0286】
そして、対決演出で「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「勝利結果」が行われた際の「味方体力画像」および「敵体力画像」の何れか一方または双方(これらの組み合わせ)の表示態様(対決演出の進行状況、味方キャラクターと敵キャラクターの戦いの状況)で、大当り遊技の内容を示唆することとしてもよい。
【0287】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例2では、対決演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該対決演出におけるボールカウントやストライクカウント(あるいは味方キャラクターの攻撃状況や防御状況)によって、当該大当り遊技の内容が示唆されることがある。このため、対決演出が行われた結果として大当り遊技が開始されることが確定した場合は、当該大当り遊技の内容に注目している遊技者に対して、当該対決演出におけるボールカウントやストライクカウント(あるいは味方キャラクターの攻撃状況や防御状況)に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0288】
また、パチンコ機1Aの変形例2では、対決演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該対決演出で表示されるボール図柄やストライク図柄(あるいは味方体力画像や敵体力画像)の表示態様によって、当該大当り遊技の内容が示唆されることがある。このため、対決演出が行われた結果として大当り遊技が開始されることが確定した場合は、当該大当り遊技の内容に注目している遊技者に対して、当該対決演出で表示されるボール図柄やストライク図柄(あるいは味方体力画像や敵体力画像)に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0289】
尚、対決演出は「進行演出」として捉えることもでき、投手と打者の対決(味方キャラクターと敵キャラクターの戦い)は「特定事象」として捉えることもできる。また、ボール図柄やストライク図柄(あるいは味方体力画像や敵体力画像)は「状況示唆画像」として捉えることもできる。
【0290】
H-4.パチンコ機1Aの変形例3 :
次に、パチンコ機1Aの変形例3について説明する。図27(a)に示すように、パチンコ機1Aの変形例3では、対決演出において、「投球演出」に対応して「結果演出」が行われる場合には、当該「結果演出」が行われる前(当該投球演出の後)に「分岐演出」が行われる。
【0291】
「分岐演出」とは、演出上の分岐点が到来したことを示唆する演出であり、ここでは、「結果演出」が行われることを示唆する演出であり、且つ、「結果演出」が「敗北結果演出」であるか「勝利結果演出」であるかを遊技者に思案させるための演出である。例えば、「分岐演出」は、「敗北?勝利?」という文字を示す画像を演出表示装置41の表示画面に表示する演出である。
【0292】
さらに、パチンコ機1Aの変形例3では、このような「分岐演出」に併せて(あるいは「分岐演出」の後に)、遊技者による所定の操作部への操作(本明細書では「遊技者操作」ともいう)を促す「催促演出」も実行可能である。
【0293】
このような「催促演出」としては、「演出ボタン押下演出」と「ジョグシャトル押下演出」と「ジョグシャトル回転演出」とを実行可能である。これらのうち「演出ボタン押下演出」は、「遊技者操作」として演出ボタン10aを押下する(押す)ことを遊技者に促す演出であり、演出ボタン10aを示す画像と「押せ!」という文字画像とを演出表示装置41の表示画面に表示する演出である。
【0294】
また、「ジョグシャトル押下演出」は、「遊技者操作」としてジョグシャトル10bを押下する(押す)ことを遊技者に促す演出であり、ジョグシャトル10bを示す画像と「押せ!」という文字画像とを演出表示装置41の表示画面に表示する演出である。
【0295】
また、「ジョグシャトル回転演出」は、「遊技者操作」としてジョグシャトル10bを回転させることを遊技者に促す演出であり、ジョグシャトル10bを示す画像と「回転させろ!」という文字画像とを演出表示装置41の表示画面に表示する演出である。尚、「ジョグシャトル押下演出」と「ジョグシャトル回転演出」とでは、ジョグシャトル10bを示す画像の表示サイズを互いに異ならせることとしてもよい。例えば、「ジョグシャトル押下演出」では、第1の大きさの(小さい)ジョグシャトル10bを示す画像を表示して、「ジョグシャトル回転演出」では、第1の大きさよりも大きい第2の大きさの(大きな)ジョグシャトル10bを示す画像を表示することとしてもよい。
【0296】
これらのような「催促演出」が行われた場合は、所定の有効期間内に当該「催促演出」に対応する「遊技者操作」が行われると、「結果演出(敗北結果演出または勝利結果演出)」が行われる。すなわち、「演出ボタン押下演出」が行われた場合は、演出ボタン10aが押下されると(押されると)「結果演出(敗北結果演出または勝利結果演出)」が行われる。これに対して、「ジョグシャトル押下演出」が行われた場合は、ジョグシャトル10bが押下されると(押されると)「結果演出(敗北結果演出または勝利結果演出)」が行われる。また、「ジョグシャトル回転演出」が行われた場合は、ジョグシャトル10bが回転されると「結果演出(敗北結果演出または勝利結果演出)」が行われる。
【0297】
そして、この「結果演出」として、「敗北結果演出」が行われる場合は、装飾図柄41a,41b,41cはバラケ目で停止表示され(特別図柄は外れ図柄で停止表示され)、大当り遊技は開始されない。これに対して、「勝利結果演出」が行われる場合は、装飾図柄41a,41b,41cはゾロ目で停止表示され(特別図柄は大当り図柄で停止表示され)、大当り遊技が開始される。従って、「分岐演出」および「催促演出」が行われた場合は、遊技者に対して、「遊技者操作」を行うことで「結果演出」として「勝利結果演出」が行われることに期待させることができる。
【0298】
このようなパチンコ機1Aの変形例3では、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作」の実行態様(あるいは当該遊技者操作を促す催促演出の実行態様)によって、当該大当り遊技の内容を示唆することとしている。
【0299】
すなわち、図27(b)に示すように、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作」(当該遊技者操作を促す催促演出)が演出ボタン10aの押下(演出ボタン押下演出)であった場合は、当該大当り遊技としては、70%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、5%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0300】
また、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作」(当該遊技者操作を促す催促演出)がジョグシャトル10bの押下(ジョグシャトル押下演出)であった場合は、当該大当り遊技としては、10%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、20%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、30%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、40%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0301】
また、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作」(当該遊技者操作を促す催促演出)がジョグシャトル10bの回転(ジョグシャトル回転演出)であった場合は、当該大当り遊技としては、5%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、70%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0302】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例3では、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作(当該遊技者操作を促す催促演出)」が「ジョグシャトル10bの回転(ジョグシャトル回転演出)」である場合が最も高く、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作(当該遊技者操作を促す催促演出)」が「ジョグシャトル10bの押下(ジョグシャトル押下演出)」である場合が次に高く、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作(当該遊技者操作を促す催促演出)」が「演出ボタン10aの押下(演出ボタン押下演出)」である場合が最も低い。
【0303】
一方、パチンコ機1Aの変形例3においては、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、電サポ回数が100回に設定される確率は、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作(当該遊技者操作を促す催促演出)」が「ジョグシャトル10bの回転(ジョグシャトル回転演出)」である場合が最も高く、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作(当該遊技者操作を促す催促演出)」が「ジョグシャトル10bの押下(ジョグシャトル押下演出)」である場合が次に高く、当該「勝利結果演出」の契機となった「遊技者操作(当該遊技者操作を促す催促演出)」が「演出ボタン10aの押下(演出ボタン押下演出)」である場合が最も低いこととしてもよい。
【0304】
尚、このようなパチンコ機1Aの変形例3においても、対決演出として、味方キャラクターが敵キャラクターと戦う様子を表示する演出を行うこととしてもよく、「結果演出」として、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する様子を表示する「勝利結果演出」と、味方キャラクターが敵キャラクターに敗北する様子を表示する「敗北結果演出」を実行可能であることとしてもよい。
【0305】
また、「結果演出」を行うに際して、上述したように「分岐演出」や「催促演出」を行う場合と、これらの演出を行わない場合とがあってもよい。そして、「分岐演出」や「催促演出」が行われてから(分岐演出や催促演出を介して)「勝利結果演出」が行われたか、「分岐演出」や「催促演出」が行われずに(分岐演出や催促演出を介さずに)「勝利結果演出」が行われたかによって、大当り遊技の内容を示唆することとしてもよい。例えば、
「分岐演出」や「催促演出」が行われてから(分岐演出や催促演出を介して)「勝利結果演出」が行われる場合の方が、「分岐演出」や「催促演出」が行われずに(分岐演出や催促演出を介さずに)「勝利結果演出」が行われる場合よりも、16ラウンド大当り遊技が行われる確率が高い(電サポ回数が100回に設定される確率が高い)こととしてもよい。
【0306】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例3では、「遊技者操作」を契機として「結果演出」を実行可能であるところ、「結果演出(勝利結果演出)」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「遊技者操作」の実行態様(あるいは催促演出の実行態様)によって、当該大当り遊技の内容が示唆される。このため、「結果演出(勝利結果演出)」が行われた結果として大当り遊技が開始されることが確定した場合は、当該大当り遊技の内容に注目している遊技者に対して、当該「結果演出(勝利結果演出)」の契機となった「遊技者操作」の実行態様(あるいは催促演出の実行態様)に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0307】
尚、「結果演出」は「操作対応演出」として捉えることもできる。
【0308】
H-5.パチンコ機1Aの変形例4 :
次に、パチンコ機1Aの変形例4について説明する。パチンコ機1Aの変形例4においても、上記パチンコ機1Aの変形例3と同様のタイミングで「分岐演出」および「催促演出」を実行可能である。
【0309】
もっとも、図28(a)に示すようにパチンコ機1Aの変形例4では、「催促演出」として、演出ボタン10aを連続して押下すること(本明細書では「連打」ともいう)を(遊技者操作として)遊技者に促す演出が実行される。例えば、演出ボタン10aを示す画像と「連打しろ!」という文字を示す画像を演出表示装置41の表示画面に表示する演出を実行する。
【0310】
また、この「催促演出」に併せて、打者のバットにボールが当たっている瞬間を示す画像を表示する。そして、演出ボタン10aが連打されることに対応してバットが徐々に割れていく様子が表示される。その結果、バットが一定以上破壊された場合は、「結果演出」として「勝利結果演出(空振り三振演出)」が行われて、バットが一定以上破壊されなかった場合は、「結果演出」として「敗北結果演出(ホームラン演出)」が行われる。
【0311】
また、この「催促演出」が実行される際には、バットを一定以上破壊するための制限時間を示す「制限時間画像」が表示される。例えば、残りの制限時間が0になるまでの残り秒数を示す(例えば、10秒から0秒までカウントダウンしていく)「制限時間画像」を表示する。そして、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が0になる前に、バットが一定以上破壊された場合は、「結果演出」として「勝利結果演出(空振り三振演出)」が行わる。これに対して、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が0になっても、バットが一定以上破壊されなかった場合は、「結果演出」として「敗北結果演出(ホームラン演出)」が行われる。
【0312】
このようなパチンコ機1Aの変形例4では、「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)は様々である。詳しくは、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が2秒未満である状態で「勝利結果演出」が行われる場合と、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が2秒以上5秒未満である状態で「勝利結果演出」が行われる場合と、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が5秒以上である状態で「勝利結果演出」が行われる場合とがある。
【0313】
そこで、パチンコ機1Aの変形例4では、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「勝利結果演出」が行われた際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)で、当該大当り遊技の内容を示唆することとしている。
【0314】
すなわち、図28(b)に示すように、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が2秒未満である状態で「勝利結果演出」が行われる場合は、70%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、5%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0315】
また、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が2秒以上5秒未満である状態で「勝利結果演出」が行われる場合は、10%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、20%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、30%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、40%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0316】
また、「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が5秒以上である状態で「勝利結果演出」が行われる場合は、5%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、70%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0317】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例4では、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が「5秒以上」である場合が最も高く、当該「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が「2秒以上5秒未満」である場合が次に高く、当該「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が「2秒未満」である場合が最も低い。
【0318】
一方、パチンコ機1Aの変形例4においては、「勝利結果演出」が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、電サポ回数が100回に設定される確率は、当該「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が「5秒以上」である場合が最も高く、当該「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が「2秒以上5秒未満」である場合が次に高く、当該「勝利結果演出」が行われる際の「制限時間画像」が示す制限時間(残りの制限時間)が「2秒未満」である場合が最も低いこととしてもよい。
【0319】
尚、このようなパチンコ機1Aの変形例3においても、対決演出として、味方キャラクターが敵キャラクターと戦う様子を表示する演出を行うこととしてもよく、「結果演出」として、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する様子を表示する「勝利結果演出」と、味方キャラクターが敵キャラクターに敗北する様子を表示する「敗北結果演出」を実行可能であることとしてもよい。このような演出を行う場合は、演出ボタン10aが連打されることに対応してバットが徐々に割れていく様子が表示される演出に代えて、演出ボタン10aが連打されることに対応して敵キャラクターの鎧が徐々に割れていく様子が表示される演出を行うこととしてもよい。そして、この場合は、制限時間内に敵キャラクターの鎧が一定以上破壊された場合は「勝利結果演出」を実行し、制限時間内に敵キャラクターの鎧が一定以上破壊されなかった場合は「敗北結果演出」を実行する。
【0320】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例4では、制限時間内に行われた「連打」を契機として「結果演出」を実行可能であるところ、「結果演出(勝利結果演出)」が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該「結果演出(勝利結果演出)」が行われた際の制限時間の残り時間によって、当該大当り遊技の内容が示唆される。このため、「結果演出(勝利結果演出)」が行われた結果として大当り遊技が開始されることが確定した場合は、当該大当り遊技の内容に注目している遊技者に対して、当該「結果演出(勝利結果演出)」が行われた際の制限時間の残り時間に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0321】
H-6.パチンコ機1Aの変形例5 :
次に、パチンコ機1Aの変形例5について説明する。パチンコ機1Aの変形例5では、装飾図柄41a,41b,41cは種々の順序(停止順序)で(バラケ目であるかゾロ目であるかに拘わらず)停止表示可能である。
【0322】
詳しくは、図29(a)に示すように、装飾図柄41a,41b,41cは、左装飾図柄41a→右装飾図柄41c→中装飾図柄41bの順序(本明細書では「第1停止順序」ともいう)、中装飾図柄41b→左装飾図柄41a→右装飾図柄41cの順序(本明細書では「第2停止順序」ともいう)、全ての装飾図柄41a,41b,41cが同時に停止表示する順序(本明細書では「第3停止順序」ともいう)の何れかの順序で停止表示する。
【0323】
そこで、パチンコ機1Aの変形例5では、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合は、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序で、当該大当り遊技の内容を示唆することとしている。
【0324】
すなわち、図29(b)に示すように、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合において、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第1停止順序」である場合は、当該大当り遊技としては、70%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、5%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0325】
また、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合において、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第2停止順序」である場合は、当該大当り遊技としては、10%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、20%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、30%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、40%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0326】
また、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合において、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第3停止順序」である場合は、当該大当り遊技としては、5%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、70%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0327】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例5では、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第3停止順序」である場合が最も高く、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第2停止順序」である場合が次に高く、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第1停止順序」である場合が最も低い。
【0328】
一方、パチンコ機1Aの変形例5においては、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合において、電サポ回数が100回に設定される確率は、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第3停止順序」である場合が最も高く、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第2停止順序」である場合が次に高く、当該装飾図柄41a,41b,41cが当該ゾロ目で停止表示された際の停止順序が「第1停止順序」である場合が最も低いこととしてもよい。
【0329】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例5では、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合は、当該装飾図柄41a,41b,41cの停止順序によって、当該大当り遊技の内容が示唆される。このため、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示されることで大当り遊技が開始されることが確定した場合は、当該大当り遊技の内容に注目している遊技者に対して、当該装飾図柄41a,41b,41cの停止順序に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0330】
H-7.パチンコ機1Aの変形例6 :
次に、パチンコ機1Aの変形例6について説明する。パチンコ機1Aの変形例6では、
上述した図柄変動演出の一環として(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が開始されてから所定の時間が経過したら)、「レース演出」を実行することがある。レース演出とは、8頭の競走馬が出走するレース(競走)の様子を演出表示装置41の表示画面に表示する演出である。レース演出を開始すると、先ず変動表示中の装飾図柄41a,41b,41cを縮小して演出表示装置41の表示画面右上部に移動させる。そして、表示画面中央部に、遊技者が注目すべき特定の競走馬を表示する。
【0331】
こうして注目馬を表示したら、その後、注目馬が出走するレースが行われる様子を表示する。このようなレースが行われる様子の表示は、予め記憶されている動画を再生することで行うこととしてもよいし、スプライト画像や3次元データ等を利用してリアルタイムで(逐次)レースの様子を生成して表示することで行うこととしてもよい。
【0332】
そして、レース演出で注目馬が3着以内にゴールに到達した場合は、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示され、注目馬が3着以内にゴールに到達しなかった場合(4~8着でゴールした場合)は、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で(特別図柄が外れ図柄で)停止表示される。従って、レース演出が行われた場合は、遊技者に対して、注目馬が3着以内にゴールに到達することを期待させることができる。
【0333】
このようなパチンコ機1Aの変形例6では、レース演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合は(注目馬が3着以内にゴールに到達した場合は)、当該レース演出の内容で当該大当り遊技の内容を示唆することとしている。
【0334】
すなわち、図30に示すように、レース演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該レース演出における注目馬の着順が「3着」である場合は、当該大当り遊技としては、70%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、5%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0335】
また、レース演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該レース演出における注目馬の着順が「2着」である場合は、当該大当り遊技としては、10%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、20%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、30%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、40%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0336】
また、レース演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該レース演出における注目馬の着順が「1着」である場合は、当該大当り遊技としては、5%の確率で4ラウンド大当り遊技が行われ、10%の確率で6ラウンド大当り遊技が行われ、15%の確率で7ラウンド大当り遊技が行われ、70%の確率で16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0337】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例6では、レース演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該レース演出における注目馬の着順が「1着」である場合が最も高く、当該レース演出における注目馬の着順が「2着」である場合が次に高く、当該レース演出における注目馬の着順が「1着」である場合が最も低い。
【0338】
一方、パチンコ機1Aの変形例6では、レース演出が行われた後に大当り遊技が開始される場合において、電サポ回数が100回に設定される確率は、当該レース演出における注目馬の着順が「1着」である場合が最も高く、当該レース演出における注目馬の着順が「2着」である場合が次に高く、当該レース演出における注目馬の着順が「1着」である場合が最も低いこととしてもよい。
【0339】
以上のようにパチンコ機1Aの変形例6では、レース演出(示唆演出)が行われた後に大当り遊技が開始される場合は、当該レース演出の実行態様(注目馬の着順)によって、当該大当り遊技が開始されることだけでなく、当該大当り遊技の内容も示唆される。このため、大当り遊技が開始されるか否かに注目している遊技者だけでなく、どのような内容の大当り遊技が開始されるかに注目している遊技者に対しても、レース演出の実行態様に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0340】
尚、当然ながら、上述した「対決演出」、「過程演出」、「結果演出」、「分岐演出」、「催促演出」、装飾図柄41a,41b,41cを変動表示させる演出等の種々の演出は、特別図柄の変動パターンとして、これらの演出に対応付けられた変動パターンが選択された場合に実行される。すなわち、これらの演出に対応付けられた変動パターンに基づく特別図柄の変動表示の実行中に、これらの演出は実行される。また、当然ながら、これらの演出が行われた際の各種大当り遊技が行われる確率は、これらの演出に対応する変動パターンを選択する確率を適宜設定することによって実現される。
【0341】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0342】
例えば、上述した実施例においては、遊技者による「投球操作」の内容に対応して、「ボールコース(ボールコースL、ボールコースR)」、「厳しいストライクコース(厳しいストライクコースL、厳しいストライクコースR)」、「甘いストライクコース」の何れかのコースに投手が投球する「投球演出」が実行されることとした。これに限らず、「投球操作」の内容に対応する球種(ストレート、カーブ、フォークなど)を投手が投球する「投球演出」を実行することとしてもよい。そして、このような構成とした場合は、「過程演出」、「結果演出」を、当該「投球演出」に対応する態様で実行する。
【0343】
また、上述した実施例においては、対決演出が開始される前に所定の数の「ストライク図柄」、所定の数の「ボール図柄」を表示可能であることとしてもよい。そして、このようにした場合は、対決演出が開始される前に所定の数の「ストライク図柄」、所定の数の「ボール図柄」が表示されている場合の方が表示されていない場合よりも、「結果演出」として「勝利結果演出」が行われる可能性が高いこととしてもよい。こうすると、遊技者に対して、対決演出が開始される前に所定の数の「ストライク図柄」、所定の数の「ボール図柄」が表示されることを期待させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0344】
また、上述した実施例においては、対決演出の実行中でない場合に、所定の数の「ストライク図柄」、所定の数の「ボール図柄」を表示可能であることとしてもよい。そして、このようにした場合は、対決演出の実行中でない場合に所定の数の「ストライク図柄」、所定の数の「ボール図柄」が表示されている場合の方が表示されていない場合よりも、対決演出(あるいは勝利結果演出)が行われる可能性が高いこととしてもよい。こうすると、遊技者に対して、対決演出が実行中でない場合に、所定の数の「ストライク図柄」、所定の数の「ボール図柄」が表示されることを期待させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0345】
また、上述した実施例においては、対決演出(複数回の過程演出)の実行中に「アウト図柄」の表示数を変更(増加)可能であることとしてもよい。そして、対決演出(複数回の過程演出)の実行中に「アウト図柄」の表示数が変更(増加)される場合は、対決演出が開始される前に「アウト図柄」の表示数が変更(増加)される場合よりも、「結果演出」として「勝利結果演出」が行われる可能性が高いこととしてもよい。こうすると、遊技者に対して、「アウト図柄」の表示数が変更(増加)されるタイミングに注目させることができ、ひいては、対決演出の実行中に「アウト図柄」の表示数が変更(増加)されることを期待させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0346】
また、上述した実施例においては、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
【0347】
また、上述したパチンコ機1Aにおいては、対決演出における「勝利結果演出」の後に大当り遊技が開始される場合は、当該「勝利結果演出」の契機となった「投球操作(あるいは投球演出)」の内容によって、大当り遊技の内容を示唆することとしてもよい。例えば、当該「投球演出」として、「ストライクコース」に投球される演出が行われた場合の方が「ボールコース」に投球される演出が行われた場合よりも、16ラウンド大当り遊技が行われ易いこととしてもよい。
【0348】
また、上述したパチンコ機1Aにおいては、対決演出における「勝利結果演出」の後に大当り遊技が開始される場合は、当該対決演出において「投球操作(投球演出)」が行われた回数(投手に投球動作を行わせた回数)、ひいては、「過程演出」が行われた回数によって、大当り遊技の内容を示唆することとしてもよい。例えば、当該対決演出において「投球操作(投球演出)」が行われた回数が3回以上である場合の方が3回未満である場合よりも、16ラウンド大当り遊技が行われ易いこととしてもよい。
【0349】
また、上述したパチンコ機1Aにおいては、遊技者にとって有利な特典として、より多くのラウンド遊技が行われる(より多くの電サポ回数が設定される)ことを採用して、遊技者にとって不利な特典として、より少ないラウンド遊技が行われる(より少ない電サポ回数が設定される)ことを採用したが、それ以外にも種々の特典を採用することができる。例えば、遊技者にとって有利な特典として高確率状態が設定されることを採用して、遊技者にとって不利な特典として低確率状態が設定されることを採用してもよい。また、遊技者にとって有利な特典として電サポ状態が設定されることを採用して、遊技者にとって不利な特典として非電サポ状態が設定されることを採用してもよい。
【0350】
また、上述したパチンコ機1Aにおいては、装飾図柄41a,41b,41cは種々の順序(開始順序)で(バラケ目であるかゾロ目であるかに拘わらず)変動表示を開始することとしてもよい。詳しくは、全ての装飾図柄41a,41b,41cが同時に変動表示を開始する順序(本明細書では「第1開始順序」ともいう)、左装飾図柄41a→右装飾図柄41c→中装飾図柄41bの順序(本明細書では「第2開始順序」ともいう)、中装飾図柄41b→左装飾図柄41a→右装飾図柄41cの順序(本明細書では「第3開始順序」ともいう)の何れかの順序で変動表示を開始することとしてもよい。そして、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合は、当該変動表示の開始順序で、当該大当り遊技の内容を示唆することとしてもよい。例えば、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示された後に大当り遊技が開始される場合において、当該大当り遊技が16ラウンド大当り遊技である確率は、当該装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の開始順序が「第3開始順序」である場合が最も高く、の変動表示の開始順序が「第2開始順序」である場合が次に高く、の変動表示の開始順序が「第1開始順序」である場合が最も低いこととしてもよい。
【0351】
また、上述した実施例においては、遊技盤20に形成された遊技領域21に向けて遊技球を発射することによって遊技を行うパチンコ機1Aに本発明を適用したが、遊技メダル(遊技媒体)を投入した後に、外周面に複数種類の図柄が描かれた回胴を回転させ(図柄を変動表示させ)、該回胴を停止させることによって遊技を行うスロットマシン(回胴式遊技機)に本発明を適用することとしてもよい。
【0352】
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1~遊技機A5>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機A1~遊技機A5として捉えることもできる。
【0353】
<遊技機A1>
<概要>
遊技者によって特定操作が有効期間中に行われることに基づいてキャラクターに特定動作を行わせる特定動作処理を実行可能。
特定動作処理が行われた場合は、「識別情報変動で識別情報が特定態様で停止表示される可能性」を示唆する可能性示唆演出を実行可能。
<請求項形式>
識別情報の変動表示である識別情報変動を実行可能な識別情報変動手段と、
前記識別情報変動で前記識別情報が特定態様で停止表示された場合に、特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、
を備え、
遊技者によって特定操作が有効期間中に行われることに基づいてキャラクターに特定動作を行わせる特定動作処理を実行可能であり、
前記特定動作処理が行われた場合は、前記識別情報変動で前記識別情報が特定態様で停止表示される可能性を示唆する可能性示唆演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0354】
このような遊技機では、遊技者は、有効期間中に特定操作を行うことで、キャラクター(表示されたキャラクター)に特定動作を行わせる(特定動作処理を行わせる)ことができる。そして、このようにキャラクターに特定動作を行わせた場合(特定動作処理を行わせた場合)は、「識別情報変動で識別情報が特定態様で停止表示される可能性」を示唆する可能性示唆演出が実行される。このため、可能性示唆演出が行われることを期待している遊技者に対して、『キャラクターに特定動作を行わせる(特定動作処理を行わせる)ことを目的とした特定操作』を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0355】
<遊技機A2>
<概要>
遊技機A1に従属。
特定動作処理の実行回数が第1回数である場合と、特定動作処理の実行回数が第2回数である場合とで、可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記特定動作処理の実行回数が第1回数である場合と、前記特定動作処理の実行回数が第2回数である場合とで、前記可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる
ことを特徴とする遊技機。
【0356】
このような遊技機では、キャラクターに特定動作を行わせた回数(特定動作処理を行わせた回数)が第1回数である場合と、キャラクターに特定動作を行わせた回数(特定動作処理を行わせた回数)が第2回数である場合とで、可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる。このため、可能性示唆演出が行われることを期待している遊技者に対して、『キャラクターに特定動作を行わせる(特定動作処理を行わせる)ことを目的とした特定操作』の回数について思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0357】
<遊技機A3>
<概要>
遊技機A1に従属。
特定動作処理の実行タイミングが第1タイミングである場合と、特定動作処理の実行タイミングが第2タイミングである場合とで、可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記特定動作処理の実行タイミングが第1タイミングである場合と、前記特定動作処理の実行タイミングが第2タイミングである場合とで、前記可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる
ことを特徴とする遊技機。
【0358】
このような遊技機では、キャラクターに特定動作を行わせたタイミング(特定動作処理を行わせたタイミング)が第1タイミングである場合と、キャラクターに特定動作を行わせた回数(特定動作処理を行わせた回数)が第2タイミングである場合とで、可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる。このため、可能性示唆演出が行われることを期待している遊技者に対して、『キャラクターに特定動作を行わせる(特定動作処理を行わせる)ことを目的とした特定操作』のタイミングについて思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0359】
<遊技機A4>
<概要>
遊技機A1~遊技機A3に従属。
特定動作処理は、第1特定操作が有効期間中に行われた場合はキャラクターに第1特定動作を行わせ、第2特定操作が有効期間中に行われた場合は第2特定動作を行わせる処理である。
<請求項形式>
遊技機A1~遊技機A3において、
前記特定操作として、第1特定操作と第2特定操作とを遊技者に行わせることが可能であり、
前記特定動作処理は、
前記第1特定操作が前記有効期間中に行われた場合はキャラクターに前記特定動作として第1特定動作を行わせ、前記第2特定操作が前記有効期間中に行われた場合は前記特定動作として第2特定動作を行わせる処理である
ことを特徴とする遊技機。
【0360】
このような遊技機では、遊技者は、有効期間中に第1特定操作を行うことでキャラクターに第1特定動作を行わせることができ、有効期間中に第2特定操作を行うことでキャラクターに第2特定動作を行わせることができる。このため、遊技者に対して、自己の操作に基づいてキャラクターが種々の動作を行っているように感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0361】
<遊技機A5>
<概要>
遊技機A4に従属。
特定動作処理としてキャラクターに第1特定動作を行わせる処理が行われた場合と、特定動作処理としてキャラクターに第2特定動作を行わせる処理が行われた場合とで、可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる。
<請求項形式>
遊技機A4において、
前記特定動作処理としてキャラクターに前記第1特定動作を行わせる処理が行われた場合と、前記特定動作処理としてキャラクターに前記第2特定動作を行わせる処理が行われた場合とで、前記可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる
ことを特徴とする遊技機。
【0362】
このような遊技機では、第1特定操作を行うことでキャラクターに第1特定動作を行わせた場合と、第2特定操作を行うことでキャラクターに第2特定動作を行わせた場合とで、可能性示唆演出の実行態様が互いに異なる。このため、可能性示唆演出が行われることを期待している遊技者に対して、第1特定操作を行うことでキャラクターに第1特定動作を行わせるか、第2特定操作を行うことでキャラクターに第2特定動作を行わせるかについて思案させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0363】
<上述した実施例から抽出できる遊技機B1~遊技機B7>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機B1~遊技機B7として捉えることもできる。
【0364】
<遊技機B1>
<概要>
示唆演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該示唆演出の実行態様によって、当該特典が付与されることだけでなく、当該特典の種類も示唆可能。
<請求項形式>
遊技媒体を利用して遊技を行う遊技機であって、
遊技者に特典を付与可能である特典付与手段と、
前記特典が付与されるか否かを示唆する示唆演出を実行可能である示唆演出実行手段と、
を備え、
前記示唆演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該示唆演出の実行態様によって、当該特典が付与されることだけでなく、当該特典の種類も示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0365】
このような遊技機では、示唆演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該示唆演出の実行態様によって、当該特典が付与されることだけでなく、当該特典の種類も示唆されることがある。このため、特典が付与されるか否かに注目している遊技者だけでなく、どのような種類の特典が付与されるかに注目している遊技者に対しても、示唆演出の実行態様に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0366】
<遊技機B2>
<概要>
遊技機B1に従属。
進行演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出における特定事象の状況によって、当該特典の種類を示唆可能。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記示唆演出として、特定事象が進行する様子を示す進行演出を実行可能であり、
前記進行演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出における前記特定事象の状況によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0367】
このような遊技機では、進行演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出における特定事象の状況によって、当該特典の種類が示唆されることがある。このため、進行演出が行われた結果として特典が付与されることが確定した場合は、当該特典の種類に注目している遊技者に対して、当該進行演出における特定事象に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0368】
<遊技機B3>
<概要>
遊技機B1に従属。
進行演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出で表示される状況示唆画像の表示態様によって、当該特典の種類を示唆可能。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記示唆演出として、特定事象が進行する様子を示す進行演出を実行可能であり、
前記進行演出の実行中は、前記特定事象の進行状況を示唆する状況示唆画像を表示可能であり、
前記進行演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出で表示される前記状況示唆画像の表示態様によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0369】
このような遊技機では、進行演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該進行演出で表示される状況示唆画像の表示態様によって、当該特典の種類が示唆されることがある。このため、進行演出が行われた結果として特典が付与されることが確定した場合は、当該特典の種類に注目している遊技者に対して、当該進行演出で表示される状況示唆画像の表示態様に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0370】
<遊技機B4>
<概要>
遊技機B1に従属。
有利結果演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該有利結果演出が不利結果演出を介して行われたか否かによって、当該特典の種類を示唆可能。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記示唆演出として、演出上の分岐点が到来したことを示唆する分岐演出と、前記分岐演出の後に所定の結果を示唆する結果演出とを実行可能であり、
前記結果演出としては、遊技者にとって有利な結果であることを示唆する有利結果演出と、遊技者にとって不利な結果であることを示唆する不利結果演出とを実行可能であり、
前記有利結果演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該有利結果演出が前記不利結果演出を介して行われたか否かによって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0371】
このような遊技機では、分岐演出の後に結果演出が行われるところ、この結果演出として有利結果演出が行われると、遊技者に特典が付与される。そして、この場合は、この有利結果演出が不利結果演出を介して行われたか不利結果演出を介さずに行われたかによって、当該特典の種類が示唆されることがある。このため、分岐演出が行われた場合は、先ずは、有利結果演出が行われることを遊技者に期待させることができる。そして、有利結果演出が行われることで特典が付与されることが確定した場合は、当該特典の種類に注目している遊技者に対して、当該有利結果演出が不利結果演出を介して行われたか否かに注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0372】
<遊技機B5>
<概要>
遊技機B1に従属。
操作対応演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出の契機となった遊技者操作の実行態様によって、当該特典の種類を示唆可能。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記示唆演出として、遊技者操作を契機として行われる操作対応演出を実行可能であり、
前記操作対応演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出の契機となった前記遊技者操作の実行態様によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0373】
このような遊技機では、遊技者操作を契機として操作対応演出を実行可能であるところ、操作対応演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該遊技者操作の実行態様によって、当該特典の種類が示唆されることがある。このため、操作対応演出が行われた結果として特典が付与されることが確定した場合は、当該特典の種類に注目している遊技者に対して、当該操作対応演出の契機となった遊技者操作の実行態様に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0374】
<遊技機B6>
<概要>
遊技機B1に従属。
操作対応演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出が行われた際の制限時間の残り時間によって、当該特典の種類を示唆可能。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記示唆演出として、所定の制限時間内に行われた遊技者操作を契機として行われる操作対応演出を実行可能であり、
前記操作対応演出が行われた後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出が行われた際の前記制限時間の残り時間によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0375】
このような遊技機では、制限時間内に行われた遊技者操作を契機として操作対応演出を実行可能であるところ、操作対応演出が行われた後に特典が遊技者に付与される場合は、当該操作対応演出が行われた際の制限時間の残り時間によって、当該特典の種類が示唆されることがある。このため、操作対応演出が行われた結果として特典が付与されることが確定した場合は、当該特典の種類に注目している遊技者に対して、当該操作対応演出が行われた際の制限時間の残り時間に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【0376】
<遊技機B7>
<概要>
遊技機B1に従属。
複数の装飾図柄が特定の組み合わせで停止表示された後に特典が遊技者に付与される場合は、当該複数の装飾図柄の停止順序によって、当該特典の種類を示唆可能。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記示唆演出として、複数の装飾図柄を変動表示させる演出を実行可能であり、
前記複数の装飾図柄が特定の組み合わせで停止表示された後に前記特典が遊技者に付与される場合は、当該複数の装飾図柄の停止順序によって、当該特典の種類を示唆可能である
ことを特徴とする遊技機。
【0377】
このような遊技機では、複数の装飾図柄が特定の組み合わせで停止表示された後に特典が遊技者に付与される場合は、当該複数の装飾図柄の停止順序によって、当該特典の種類が示唆されることがある。このため、複数の装飾図柄が特定の組み合わせで停止表示されることで特典が付与されることが確定した場合は、当該特典の種類に注目している遊技者に対して、当該複数の装飾図柄の停止順序に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0378】
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
【符号の説明】
【0379】
1…パチンコ機(遊技機)、20…遊技盤、28…大入賞口(可変入球口)、40…演出用開口部、41…演出表示装置、200…主制御基板、201…CPU(識別情報変動手段、特典付与手段)、220…サブ制御基板、221…CPU(示唆演出実行手段)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
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図26
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図28
図29
図30