(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113658
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】外部被覆膜、エネルギー蓄積デバイス及び電力消費装置
(51)【国際特許分類】
H01M 50/103 20210101AFI20240815BHJP
H01M 50/126 20210101ALI20240815BHJP
H01M 50/131 20210101ALI20240815BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20240815BHJP
【FI】
H01M50/103
H01M50/126
H01M50/131
H01M50/15
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023203083
(22)【出願日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】202310091081.X
(32)【優先日】2023-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523452942
【氏名又は名称】シェンチェン ハイチウム エナジー ストレージ テクノロジー カンパニー,リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523370990
【氏名又は名称】シアメン ハイチウム エナジー ストレージ テクノロジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ウェンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ション,ヨンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,フェン
【テーマコード(参考)】
5H011
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD14
5H011DD23
5H011KK01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】エネルギー蓄積デバイスの一貫性を向上させることができる外部被覆膜を備えたエネルギー蓄積デバイスを提供する。
【解決手段】エネルギー蓄積デバイスは、本体と、本体に塗布された接着層とを含む外部被覆膜200とハウジング10とを備え、外部被覆膜は、いずれも側膜部の厚さ方向且つ側膜部の外縁を貫通し、底面がいずれも側膜部の内縁から間隔をあけて設けられている第1の切込み溝と、第2の切込み溝とが設けられ、各側膜部に、第1の斜折り目240と第2の斜折り目250とが設けられており、第1の斜折り目の第1の自由端は、第1の切込み溝の側面に交差して設けられており、第1の自由端と第1の切込み溝の底面との間の距離は0より大きい。第2の斜折り目の第2の自由端は、第2の切込み溝の側面に交差して設けられており、第2の自由端と第2の切込み溝の底面との間の距離は0より大きい。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部被覆膜(200)とハウジング(10)とを備えるエネルギー蓄積デバイス(1000)であって、前記外部被覆膜(200)は本体と、前記本体に塗布された接着層とを含み、
前記ハウジング(10)は、底板(13)と、対向配置された2つの面板(14)と、対向配置された2つの側板(11)とを備え、前記底板(13)は前記2つの側板(11)の底側に固定接続されており、前記2つの面板(14)はそれぞれ、前記2つの側板(11)の間に固定接続されており、且つ前記底板(13)に固定接続されており、前記外部被覆膜(200)は、2つの側膜部(S1)と、底膜部(S2)と、第1の面膜部(S31)と、第2の面膜部(S32)とを含み、前記2つの側膜部(S1)は、それぞれ前記外部被覆膜(200)の対向両端に位置し、且つ前記2つの側板(11)の外表面をそれぞれ被覆し、前記底膜部(S2)は、前記2つの側膜部(S1)の間に接続されており、且つ前記底板(13)の外表面を被覆し、前記第1の面膜部(S31)と前記第2の面膜部(S32)とは、前記底膜部(S2)の対向両側に位置し、それぞれ前記2つの側膜部(S1)の間に接続されており、且つ前記2つの面板(14)の外表面をそれぞれ被覆し、
各前記側膜部(S1)に、第1の切込み溝(203a、203b)と、前記第1の切込み溝(203a、203b)から間隔をあけて設けられた第2の切込み溝(204a、204b)とが設けられており、前記第1の切込み溝(203a、203b)及び前記第2の切込み溝(204a、204b)はいずれも、前記側膜部(S1)の厚さ方向に沿って前記側膜部(S1)を貫通し、且つ前記側膜部(S1)の外縁を貫通し、前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面及び前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面はいずれも、前記側膜部(S1)の内縁から間隔をあけて設けられており、前記2つの側膜部(S1)の前記第1の切込み溝(203a、203b)はそれぞれ、前記底膜部(S2)の対向両側に位置し、前記2つの側膜部(S1)の前記第2の切込み溝(204a、204b)はそれぞれ、前記底膜部(S2)の対向両側に位置し、且つ、前記第1の面膜部(S31)から離れる前記第1の切込み溝(203a、203b)の片側に位置し、
各前記側膜部(S1)に、第1の斜折り目(240、270a)と第2の斜折り目(250、270b)とが設けられており、前記第1の斜折り目(240、270a)は前記第2の切込み溝(204a、204b)から離れる前記第1の切込み溝(203a、203b)の片側に位置し、前記第1の斜折り目(240、270a)は第1の固定端(P1)と第1の自由端(Q1)とを含み、前記第1の固定端(P1)は、前記側膜部(S1)と、前記第1の面膜部(S31)と、前記底膜部(S2)との交点であり、前記第1の自由端(Q1)は、前記第1の切込み溝(203a、203b)の側面に交差して設けられており、前記第1の自由端(Q1)と前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面との間の距離は0より大きく、
前記第2の斜折り目(250、270b)は、前記第1の切込み溝(203a、203b)から離れる前記第2の切込み溝(204a、204b)の片側に位置し、前記第2の斜折り目(250、270b)は第2の固定端(P2)と第2の自由端(Q2)とを含み、前記第2の固定端(P2)は前記側膜部(S1)と、前記第2の面膜部(S32)と、前記底膜部(S2)との交点であり、前記第2の自由端(Q2)は、前記第2の切込み溝(204a、204b)の側面に交差して設けられており、前記第2の自由端(Q2)と前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面との間の距離は0より大きい、
ことを特徴とするエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項2】
各前記側膜部(S1)において、前記第1の自由端(Q1)と前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面との間の距離はH1であり、0.1mm≦H1≦5.5mmであり、前記第2の自由端(Q2)と前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面との間の距離はH2であり、0.1mm≦H2≦5.5mmである、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項3】
各前記側膜部(S1)において、前記第1の固定端(P1)から前記第1の自由端(Q1)に向かって延びる方向に、前記第1の斜折り目(240、270a)と、前記側膜部(S1)の内縁とがなす角度はθ1であり、15°≦θ1≦75°であり、
前記第2の固定端(P2)から前記第2の自由端(Q2)に向かって延びる方向に、前記第2の斜折り目(250、270b)と、前記側膜部(S1)の内縁とがなす角度はθ2であり、15°≦θ2≦75°である、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項4】
各前記側膜部(S1)において、前記第1の自由端(Q1)と前記側膜部(S1)の内縁との間の距離はW1であり、前記第2の自由端(Q2)と前記側膜部(S1)の内縁との間の距離はW2であり、W1とW2とは等しい、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項5】
各前記側膜部(S1)において、前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面と前記側膜部(S1)の内縁との間の距離はW3であり、前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面と前記側膜部(S1)の内縁との間の距離はW4であり、W3とW4とは等しい、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項6】
前記第1の切込み溝(203a、203b)の開口から前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面に向かって延びる深さはZ1であり、10mm≦Z1≦18mmであり、前記第2の切込み溝(204a、204b)の開口から前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面に向かって延びる深さはZ2であり、10mm≦Z2≦18mmである、
ことを特徴とする請求項5に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項7】
前記第1の切込み溝(203a、203b)の開口から前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面への延在方向と、前記第2の切込み溝(204a、204b)の開口から前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面への延在方向とは、平行である、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項8】
前記第1の切込み溝(203a、203b)の開口から前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面への延在方向は、前記側膜部(S1)の外縁に交差し且つ垂直ではなく、前記第2の切込み溝(204a、204b)の開口から前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面への延在方向は、前記側膜部(S1)の外縁に交差し且つ垂直ではない、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項9】
各前記側膜部(S1)において、前記側膜部(S1)の前記外縁と前記内縁との間の距離はLであり、前記側板(11)は、前記ハウジング(10)の厚さ方向に沿って延びる幅D1を有し、1/2<L/D1<1である、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項10】
各前記側膜部(S1)は、第1の部分(S11)と、第2の部分(S12)と、第3の部分(S13)とを含み、前記第3の部分(S13)は、前記第1の部分(S11)と前記第2の部分(S12)との間に接続されており、前記第1の斜折り目(240、270a)及び前記第1の切込み溝(203a、203b)によって、前記第1の部分(S11)と前記第3の部分(S13)とが画定され、前記第2の斜折り目(250、270b)及び第2の切込み溝(204a、204b)によって、第2の部分(S12)と第3の部分(S13)とが画定され、
前記2つの側膜部(S1)の前記第3の部分(S13)はそれぞれ、前記底膜部(S2)の対向両側に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項11】
前記ハウジング(10)はトップカバー(12)をさらに備え、前記トップカバー(12)は、前記底板(13)に対向して設けられており、且つ前記2つの側板(11)のトップ側及び前記2つの面板(14)のトップ側に固定接続されており、前記外部被覆膜(200)は2つのトップ膜部(S4)をさらに含み、1つの前記トップ膜部(S4)は、前記2つの側膜部(S1)の一方側に固定接続されており、且つ前記第1の面膜部(S31)に接続されており、もう1つの前記トップ膜部(S4)は、前記2つの側膜部(S1)の他方側に固定接続されており、且つ前記第2の面膜部(S32)に接続されており、前記2つのトップ膜部(S4)は前記トップカバー(12)のトップ面の外周縁を被覆する、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項12】
前記トップカバー(12)のトップ面は、取り付け領域(R122)と、前記取り付け領域(R122)を取り囲む縁領域(R121)とを含み、前記2つのトップ膜部(S4)は、前記縁領域(R121)の少なくとも一部を被覆し、前記縁領域(R121)の最小幅はKであり、前記トップ膜部(S4)の最大幅はGであり、G≦Kである、
ことを特徴とする請求項11に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項13】
前記エネルギー蓄積デバイス(1000)はトップパッチ(20)をさらに備え、前記トップパッチ(20)は、前記側板(11)から離れる前記トップカバー(12)のトップ面に貼り付けられており、且つ前記トップ膜部(S4)を被覆し、前記トップパッチ(20)に中空部(21)が設けられており、前記中空部(21)は前記トップパッチ(20)の厚さ方向に沿って前記トップパッチ(20)を貫通し、前記トップパッチ(20)の外周面と前記中空部(21)の周面との間の最小距離はJであり、G<Jである、
ことを特徴とする請求項12に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項14】
G<J<Kである、
ことを特徴とする請求項13に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項15】
(K-J)<(J-G)である、
ことを特徴とする請求項13に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項16】
各前記側膜部(S1)において、前記側膜部(S1)の前記外縁と前記内縁との間の距離はLであり、前記第1の切込み溝(203a、203b)の開口から前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面に向かって延びる深さはZ1であり、前記底膜部(S2)の幅はD2であり、(2L-D2)<Z1<Lである、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項17】
各前記側膜部(S1)において、前記側膜部(S1)の前記外縁と前記内縁との間の距離はLであり、前記第2の切込み溝(204a、204b)の開口から前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面に向かって延びる深さはZ2であり、前記底膜部(S2)の幅はD2であり、(2L-D2)<Z2<Lである、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載のエネルギー蓄積デバイス(1000)を備える電力消費装置であって、前記エネルギー蓄積デバイスは前記電力消費装置に電力を供給する、
ことを特徴とする電力消費装置。
【請求項19】
エネルギー蓄積デバイス(1000)のハウジング(10)を貼り付けるための外部被覆膜(200)であって、前記外部被覆膜(200)は本体と、前記本体に塗布された接着層とを含み、
前記ハウジング(10)は、底板(13)と、対向配置された2つの面板(14)と、対向配置された2つの側板(11)とを備え、前記底板(13)は前記2つの側板(11)の底側に固定接続されており、前記2つの面板(14)はそれぞれ、前記2つの側板(11)の間に固定接続されており、且つ前記底板(13)に固定接続されており、前記外部被覆膜(200)は、2つの側膜部(S1)と、底膜部(S2)と、第1の面膜部(S31)と、第2の面膜部(S32)とを含み、前記2つの側膜部(S1)は、それぞれ前記外部被覆膜(200)の対向両端に位置し、且つ前記2つの側板(11)の外表面をそれぞれ被覆するために用いられ、前記底膜部(S2)は、前記2つの側膜部(S1)の間に接続されており、且つ前記底板(13)の外表面を被覆するために用いられ、前記第1の面膜部(S31)と前記第2の面膜部(S32)とは、前記底膜部(S2)の対向両側に位置し、それぞれ前記2つの側膜部(S1)の間に接続されており、且つ前記2つの面板(14)の外表面をそれぞれ被覆するために用いられ、
各前記側膜部(S1)に、第1の切込み溝(203a、203b)と、前記第1の切込み溝(203a、203b)から間隔をあけて設けられた第2の切込み溝(204a、204b)とが設けられており、前記第1の切込み溝(203a、203b)及び前記第2の切込み溝(204a、204b)はいずれも、前記側膜部(S1)の厚さ方向に沿って前記側膜部(S1)を貫通し、且つ前記側膜部(S1)の外縁を貫通し、前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面及び前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面はいずれも、前記側膜部(S1)の内縁から間隔をあけて設けられており、前記2つの側膜部(S1)の前記第1の切込み溝(203a、203b)はそれぞれ、前記底膜部(S2)の対向両側に位置し、前記2つの側膜部(S1)の前記第2の切込み溝(204a、204b)はそれぞれ、前記底膜部(S2)の対向両側に位置し、且つ、前記第1の面膜部(S31)から離れる前記第1の切込み溝(203a、203b)の片側に位置し、前記第1の切込み溝(203a、203b)の開口から前記第1の切込み溝(203a、203b)の底面に向かって延びる深さはZであり、前記第2の切込み溝(204a、204b)の開口から前記第2の切込み溝(204a、204b)の底面に向かって延びる深さはZであり、各前記側膜部(S1)において、前記側膜部(S1)の前記外縁と前記内縁との間の距離はLであり、前記底膜部(S2)の幅はD2であり、(2L-D2)<Z<Lである、
ことを特徴とする外部被覆膜(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、エネルギー蓄積デバイスの技術分野に関し、特に、外部被覆膜、エネルギー蓄積デバイス及び電力消費装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー蓄積デバイスのハウジングは一般に金属であり、導電性を有するため、絶縁の外部被覆膜でエネルギー蓄積デバイスのハウジングを被覆する必要がある。電力消費装置は、数百から数千のエネルギー蓄積デバイスを同時に利用するのが一般的である。電力消費装置の長い寿命を確保するために、エネルギー蓄積デバイスの高い一貫性が要求される。従来技術では、通常、外部被覆膜で被覆することが多い。被覆の時、エネルギー蓄積デバイスの側板からはみ出した外部被覆膜の部分と、エネルギー蓄積デバイスの底板からはみ出した外部被覆膜の部分とに、いずれも接着層が塗布されており、貼り付きやすいため、貼り付ける時にずれが生じやすく、ひいてはエネルギー蓄積デバイスの一貫性が影響される。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、一貫性を向上させることができる外部被覆膜、エネルギー蓄積デバイス及び電力消費装置を提供することを目的とする。
【0004】
本出願において、エネルギー蓄積デバイスが提供される。エネルギー蓄積デバイスは、外部被覆膜とハウジングとを備える。外部被覆膜は本体と、本体に塗布された接着層とを含む。ハウジングは、底板と、対向配置された2つの面板と、対向配置された2つの側板とを備える。底板は2つの側板の底側に固定接続されており、2つの面板はそれぞれ、2つの側板の間に固定接続されており、且つ底板に固定接続されている。外部被覆膜は、2つの側膜部と、底膜部と、第1の面膜部(first face film section)と、第2の面膜部とを含む。2つの側膜部は、それぞれ外部被覆膜の対向両端に位置し、且つ2つの側板の外表面をそれぞれ被覆し、底膜部は、2つの側膜部の間に接続されており、且つ底板の外表面を被覆し、第1の面膜部と第2の面膜部とは、底膜部の対向両側に位置し、それぞれ2つの側膜部の間に接続されており、且つ2つの面板の外表面をそれぞれ被覆する。
各側膜部に、第1の切込み溝と、第1の切込み溝から間隔をあけて設けられた第2の切込み溝とが設けられており、第1の切込み溝及び第2の切込み溝はいずれも、側膜部の厚さ方向に沿って側膜部を貫通し、且つ側膜部の外縁を貫通し、第1の切込み溝の底面及び第2の切込み溝の底面はいずれも、側膜部の内縁から間隔をあけて設けられており、2つの側膜部の第1の切込み溝はそれぞれ、底膜部の対向両側に位置し、2つの側膜部の第2の切込み溝はそれぞれ、底膜部の対向両側に位置し、且つ、第1の面膜部から離れる第1の切込み溝の片側に位置する。
各側膜部に、第1の斜折り目と第2の斜折り目とが設けられており、第1の斜折り目は第2の切込み溝から離れる第1の切込み溝の片側に位置し、第1の斜折り目は第1の固定端と第1の自由端とを含み、第1の固定端は、側膜部と、第1の面膜部と、底膜部との交点であり、第1の自由端は、第1の切込み溝の側面に交差して設けられており、第1の自由端と第1の切込み溝の底面との間の距離は0より大きい。
第2の斜折り目は、第1の切込み溝から離れる第2の切込み溝の片側に位置し、第2の斜折り目は第2の固定端と第2の自由端とを含み、第2の固定端は側膜部と、第2の面膜部と、底膜部との交点であり、第2の自由端は、第2の切込み溝の側面に交差して設けられており、第2の自由端と第2の切込み溝の底面との間の距離は0より大きい。
【0005】
本出願において、エネルギー蓄積デバイスが提供される。外部被覆膜の側膜部は、エネルギー蓄積デバイスの側板に被覆され且つ貼り付けられるように、第1の斜折り目及び第2の斜折り目に沿って折り畳まれることができる。第1の斜折り目及び第2の斜折り目の実際の折り目を形成する際に、通常、基準折り目を予め設定しておく。実際の形成中に、第1の斜折り目の第1の自由端と、第2の斜折り目の第2の自由端とは通常、基準折り目からずれ、且つ基準折り目に対するずれの程度が異なる可能性があるため、側膜部が側板を被覆する際に位置ずれが起こりやすいという問題がある。本出願では、側膜部に第1の切込み溝を設け、且つ第1の切込み溝の底面が第1の斜折り目の第1の自由端からはみ出す距離を0より大きく設定する。それによって、第1の斜折り目を形成する際に、第1の斜折り目の実際の折り目の第1の自由端が、基準折り目の両側のいずれかにずれても、第1の斜折り目の第1の自由端はいずれも、第1の切込み溝の底面からはみ出さないことが確保され、即ち、第1の切込み溝が第1の斜折り目に対して切り過ぎられることが確保される。従って、第2の切込み溝から離れる第1の切込み溝の片側に位置する側膜部の領域が側板に強固に貼り付け可能であり、皺が出ないことが確保される。そのため、第1の部分が側板を被覆する際に位置ずれが生じにくいことが確保される。また、側膜部に第2の切込み溝を設け、且つ第2の切込み溝の底面が第2の斜折り目の第2の自由端からはみ出す距離を0より大きく設定する。それによって、第2の斜折り目を形成する際に、第2の斜折り目の実際の折り目の第2の自由端が、基準折り目の両側のいずれかにずれても、第2の斜折り目の第2の自由端はいずれも、第2の切込み溝の底面からはみ出さないことが確保され、即ち、第2の切込み溝が第2の斜折り目に対して切り過ぎられることが確保される。従って、第1の切込み溝から離れる第2の切込み溝の片側に位置する側膜部の領域が側板に強固に貼り付け可能であり、皺が出ないことが確保される。そのため、側膜部が側板を被覆する際に位置ずれが生じにくいことが確保される。
【0006】
また、第1の斜折り目及び第2の斜折り目は、基準折り目に対するずれが異なっていても、側膜部が側板を被覆する被覆際に皺が出ないことを確保し、側板が被覆される時に膨らみが出るという問題を回避し、側膜部が側板を被覆する際に位置ずれが起こりにくいことを確保することができる。それによって、エネルギー蓄積デバイスの一貫性を確保し、さらに、電力消費装置の寿命の向上に有利である。
【0007】
また、外部被覆膜において、底膜部を折り畳まなくても、底膜部によって底板の外表面を完全に被覆することが可能である。それによって、底板を被覆する際の折り畳み且つ被覆による皺の問題が回避され、さらに、エネルギー蓄積デバイスの一致性が一層確保される。
【0008】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、第1の自由端と第1の切込み溝の底面との間の距離はH1であり、0.1mm≦H1≦5.5mmである。それによって、第1の斜折り目に対する第1の切り込み溝の切り過ぎ量を確保し、第1の斜折り目の第1の自由端が、基準折り目に対して第1の切り込み溝の底面の方にずれていても、皺が出ない。また、側板に貼り付けるように第1の斜折り目に沿って折り曲げる際に、第2の切込み溝から離れる第1の切込み溝の片側に位置する側膜部の領域(即ち、第1の部分)が、第1の切込み溝と第2の切込み溝との間の側膜部の領域(即ち、第3の部分)を被覆するように折り曲げられる際に生じる気泡が、押し出されることができる。従って、外部被覆膜の貼り付けの強固性をさらに向上させることができる。第2の自由端と第2の切込み溝の底面との間の距離はH2であり、0.1mm≦H2≦5.5mmである。それによって、第2の斜折り目に対する第2の切込み溝の切り過ぎ量を確保し、第2の斜折り目の第2の自由端が、基準折り目に対して第2の切込み溝の底面の方にずれていても、皺が出ない。また、側板に貼り付けるように第2の斜折り目に沿って折り曲げる際に、第1の切込み溝から離れる第2の切込み溝の片側に位置する側膜部の領域(即ち、第2の部分)が、第1の切込み溝と第2の切込み溝との間の側膜部の領域(即ち、第3の部分)を被覆するように折り曲げられる際に生じる気泡が押し出されることができる。従って、外部被覆膜の貼り付けの強固性をさらに向上させることができる。
【0009】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、第1の固定端から第1の自由端に向かって延びる方向に、第1の斜折り目と、側膜部の内縁とがなす角度はθ1であり、15°≦θ1≦75°である。第2の固定端から第2の自由端に向かって延びる方向に、第2の斜折り目と、側膜部の内縁とがなす角度はθ2であり、15°≦θ2≦75°である。
【0010】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、第1の自由端と側膜部の内縁との間の距離はW1であり、第2の自由端と側膜部の内縁との間の距離はW2であり、W1とW2とは等しい。
【0011】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、第1の切込み溝の底面と側膜部の内縁との間の距離はW3であり、第2の切込み溝の底面と側膜部の内縁との間の距離はW4であり、W3とW4とは等しい。それは、同じ切断基準で第1の切込み溝及び第2の切込み溝を形成することに有利である。
【0012】
1つの可能な実施形態において、第1の切込み溝の開口から第1の切込み溝の底面に向かって延びる深さはZ1であり、10mm≦Z1≦18mmであり、第2の切込み溝の開口から第2の切込み溝の底面に向かって延びる深さはZ2であり、10mm≦Z2≦18mmである。
【0013】
1つの可能な実施形態において、第1の切込み溝の開口から第1の切込み溝の底面への延在方向と、第2の切込み溝の開口から第2の切込み溝の底面への延在方向とは、平行である。それによって、切断設備は、角度を調整する必要がなく、外部被覆膜を平行移動させるだけで、第1の切込み溝及び第2の切込み溝を迅速に形成することができる。
【0014】
1つの可能な実施形態において、第1の切込み溝の開口から第1の切込み溝の底面への延在方向は、側膜部の外縁に交差し且つ垂直ではなく、第2の切込み溝の開口から第2の切込み溝の底面への延在方向は、側膜部の外縁に交差し且つ垂直ではない。それによって、第1の切込み溝と第2の切込み溝との間の側膜部の領域(即ち、第3の部分)は、上端が小さく下端が大きい台形を呈する。結果として、第3の部分と側板との貼り付けがより強固になり、破断しにくくなる。
【0015】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、側膜部の外縁と内縁との間の距離はLであり、側板は、ハウジングの厚さ方向に沿って延びる幅D1を有し、1/2<L/D1<1である。それによって、第2の切込み溝から離れる第1の切込み溝の片側に位置する外部被覆膜の部分と、第1の切込み溝から離れる第2の切込み溝の片側に位置する外部被覆膜の部分とが交互に折り畳まれた後、それらの一部が重なり合うことで、側膜部が側板を完全に被覆することができる。また、外部被覆膜のサイズが過大であることにより、第2の切込み溝から離れる第1の切込み溝の片側に位置する外部被覆膜の部分と、第1の切込み溝から離れる第2の切込み溝の片側に位置する外部被覆膜の部分とはそれぞれ、側板の縁からはみ出し、重ねて側板を被覆することで、側膜部が重なり合うようになった後、皺及び膨らみが出てしまう、という問題を回避する。従って、エネルギー蓄積デバイスの一貫性が確保される。
【0016】
1つの可能な実施形態において、各側膜部は、第1の部分と、第2の部分と、第3の部分とを含み、第3の部分は、第1の部分と第2の部分との間に接続されており、第1の斜折り目及び第1の切込み溝によって、第1の部分と第3の部分とが画定され、第2の斜折り目及び第2の切込み溝によって、第2の部分と第3の部分とが画定され、2つの側膜部の第3の部分はそれぞれ、底膜部の対向両側に接続されている。
【0017】
1つの可能な実施形態において、ハウジングはトップカバーをさらに備え、トップカバーは、底板に対向して設けられており、且つ2つの側板のトップ側及び2つの面板のトップ側に固定接続されており、外部被覆膜は2つのトップ膜部をさらに含み、1つのトップ膜部は、2つの側膜部の一方側に固定接続されており、且つ第1の面膜部に接続されており、もう1つのトップ膜部は、2つの側膜部の他方側に固定接続されており、且つ第2の面膜部に接続されており、2つのトップ膜部はトップカバーのトップ面の外周縁を被覆する。
【0018】
1つの可能な実施形態において、トップカバーのトップ面は、取り付け領域と、取り付け領域を取り囲む縁領域とを含み、2つのトップ膜部は、縁領域の少なくとも一部を被覆し、縁領域の最小幅はKであり、トップ膜部の最大幅はGであり、G≦Kである。それによって、トップ膜部が縁領域の一部を被覆するとともに取り付け領域が露出し、取り付け領域内の部品への干渉を回避することができる。
【0019】
1つの可能な実施形態において、エネルギー蓄積デバイスはトップパッチをさらに備え、トップパッチは、側板から離れるトップカバーのトップ面に貼り付けられており、且つトップ膜部を被覆し、トップパッチに中空部が設けられており、中空部はトップパッチの厚さ方向に沿ってトップパッチを貫通し、トップパッチの外周面と中空部の周面との間の最小距離はJであり、G<Jである。それによって、トップパッチはトップ膜部を完全に被覆することができ、トップ膜部はトップパッチの中空部から露出せず、後続の工程中にトップ膜部に反りが生じることが回避される。
【0020】
1つの可能な実施形態において、G<J<Kである。それによって、トップパッチを貼り付けた後、トップパッチの外周面がトップカバー本体の外周面をはみ出して剥落が発生することを回避し、また、2つの中空部が取り付け領域の外周面をスリーブして取り付け領域内の部品が露出するようにする。
【0021】
1つの可能な実施形態において、(K-J)<(J-G)である。それによって、トップパッチは、トップ膜部を完全に被覆することができるだけでなく、トップカバーのトップ面の一部に貼り付けられて、トップ膜部をさらに圧着することができ、トップ膜部に反りが生じることが回避される。
【0022】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、側膜部の外縁と内縁との間の距離はLであり、第1の切込み溝の開口から第1の切込み溝の底面に向かって延びる深さはZ1であり、底膜部の幅はD2であり、(2L-D2)<Z1<Lである。
【0023】
1つの可能な実施形態において、各側膜部において、側膜部の外縁と内縁との間の距離はLであり、第2の切込み溝の開口から第2の切込み溝の底面に向かって延びる深さはZ2であり、底膜部の幅はD2であり、(2L-D2)<Z2<Lである。
【0024】
本出願において、電力消費装置が提供される。電力消費装置は上記エネルギー蓄積デバイスを備え、エネルギー蓄積デバイスは電力消費装置に電力を供給する。
【0025】
本出願において、外部被覆膜がさらに提供される。外部被覆膜は、エネルギー蓄積デバイスのハウジングを貼り付けるために用いられる。外部被覆膜は本体と、本体に塗布された接着層とを含む。ハウジングは、底板と、対向配置された2つの面板と、対向配置された2つの側板とを備える。底板は2つの側板の底側に固定接続されており、2つの面板はそれぞれ、2つの側板の間に固定接続されており、且つ底板に固定接続されている。外部被覆膜は、2つの側膜部と、底膜部と、第1の面膜部と、第2の面膜部とを含む。2つの側膜部は、それぞれ外部被覆膜の対向両端に位置し、且つ2つの側板の外表面をそれぞれ被覆するために用いられ、底膜部は、2つの側膜部の間に接続されており、且つ底板の外表面を被覆するために用いられ、第1の面膜部と第2の面膜部とは、底膜部の対向両側に位置し、それぞれ2つの側膜部の間に接続されており、且つ2つの面板の外表面をそれぞれ被覆するために用いられる。
各側膜部に、第1の切込み溝と、第1の切込み溝から間隔をあけて設けられた第2の切込み溝とが設けられており、第1の切込み溝及び第2の切込み溝はいずれも、側膜部の厚さ方向に沿って側膜部を貫通し、且つ側膜部の外縁を貫通し、第1の切込み溝の底面及び第2の切込み溝の底面はいずれも、側膜部の内縁から間隔をあけて設けられており、2つの側膜部の第1の切込み溝はそれぞれ、底膜部の対向両側に位置し、2つの側膜部の第2の切込み溝はそれぞれ、底膜部の対向両側に位置し、且つ、第1の面膜部から離れる第1の切込み溝の片側に位置する。第1の切込み溝の開口から第1の切込み溝の底面に向かって延びる深さはZであり、第2の切込み溝の開口から第2の切込み溝の底面に向かって延びる深さはZであり、各側膜部において、側膜部の外縁と内縁との間の距離はLであり、底膜部の幅はD2であり、(2L-D2)<Z<Lである。
【0026】
1つの可能な実施形態において、
各側膜部に、第1の斜折り目と第2の斜折り目とが設けられており、第1の斜折り目は第2の切込み溝から離れる第1の切込み溝の片側に位置し、第1の斜折り目は第1の固定端と第1の自由端とを含み、第1の固定端は、側膜部と、第1の面膜部と、底膜部との交点であり、第1の自由端は、第1の切込み溝の側面に交差して設けられており、第1の自由端と第1の切込み溝の底面との間の距離は0より大きい。
第2の斜折り目は、第1の切込み溝から離れる第2の切込み溝の片側に位置し、第2の斜折り目は第2の固定端と第2の自由端とを含み、第2の固定端は側膜部と、第2の面膜部と、底膜部との交点であり、第2の自由端は、第2の切込み溝の側面に交差して設けられており、第2の自由端と第2の切込み溝の底面との間の距離は0より大きい。
【0027】
1つの可能な実施形態において、外部被覆膜が一体に成形され、矩形を呈している。それは、外部被覆膜の材料の切断成形、加工工程の削減、コストダウンに有利である。
本出願の実施形態又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、説明される図面は本出願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしに、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本出願の実施形態に係る電力消費装置の構造を示す概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示された電力消費装置におけるエネルギー蓄積デバイスの構造を示す概略図である。
【
図3】
図3は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイスにおいて、外部被覆膜によりハウジングアセンブリを被覆することを示す構造図である。
【
図4】
図4は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイスにおけるハウジングアセンブリの構造を示す分解図である。
【
図5】
図5は、
図4に示されたハウジングアセンブリにおけるトップカバーの構造を示す平面図である。
【
図6】
図6は、
図4に示されたハウジングアセンブリにおけるトップパッチの構造を示す平面図である。
【
図7】
図7は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイスにおける、展開状態にある外部被覆膜の領域分割を示す概略図である。
【
図8】
図8は、
図7に示された、展開状態にある外部被覆膜の構造を示す概略図である。
【
図9】
図9は、他の実施形態における、展開状態にある外部被覆膜の構造を示す概略図である。
【
図11】
図11は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイスにおけるハウジングと外部被覆膜との組み立てを示す構造図である。
【
図12】
図12は、
図11に示された組み立てられた構造とトップパッチとの組み立てでエネルギー蓄積デバイスを形成することを示す構造図である。
【
図13】
図13は、他のいくつかの実施形態における側膜部が側板の外表面に貼り付けられることを示す部分的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本出願の実施形態の図面を参照しながら本出願の実施形態の技術的解決策を明晰に、全面的に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本出願の一部の実施形態のみであり、全ての実施形態ではない。本出願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得ることができるすべての他の実施形態は、皆本出願の保護範囲に属する。
【0030】
図1を参照すると、
図1は、本出願の実施形態に係る電力消費装置1の構造を示す概略図である。
【0031】
電力消費装置1はエネルギー蓄積デバイス1000を備え、エネルギー蓄積デバイス1000は電力消費装置1に電力を供給するために用いられる。例示的に、電力消費装置1は、車両、電子機器、ドローンなどの機器を含む。なお、電子機器は、ノートパソコン、タブレット、携帯電話などを含む。本出願の実施形態では、車両を例示として電力消費装置1を説明する。
【0032】
図2及び
図3を参照すると、
図2は、
図1に示された電力消費装置1におけるエネルギー蓄積デバイス1000の構造を示す概略図である。
図3は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイス1000において、外部被覆膜200によりハウジングアセンブリ100を被覆することを示す構造図である。
【0033】
説明の便宜上、
図2に示されるエネルギー蓄積デバイス1000の幅方向をX軸方向と、エネルギー蓄積デバイス1000の厚さ方向をY軸方向と、エネルギー蓄積デバイス1000の高さ方向をZ軸方向と定義する。本出願の実施形態でエネルギー蓄積デバイス1000を記載した場合に言及される「頂(トップ)」、「底(ボトム)」、「左」及び「右」等の方位用語は、明細書の図面の
図2に示される方位に従って記述されるものであり、Z軸の正方向に向かう方向を「頂(トップ)向き」とし、Z軸の負方向に向かう方向を「底(ボトム)向き」とし、X軸の負方向に向かう方向を「左向き」とし、X軸の正方向に向かう方向を「右向き」としており、それは、実際の応用場面におけるエネルギー蓄積デバイス1000を限定するものではない。
【0034】
エネルギー蓄積デバイス1000は、ハウジングアセンブリ100と、外部被覆膜200と、セル300(
図1に示される点線の部分)と、正極極柱(
図1に図示せず)と、負極極柱(
図1に図示せず)とを備える。外部被覆膜200は、ハウジングアセンブリ100に貼り付けられており、セル300はハウジングアセンブリ100の内側に取り付けられている。セル300は、正極板と、負極板と、正極板と負極板の間に位置するセパレータとを含む。正極板、セパレータ及び負極板が順に積み重ねられた後、巻き取られてセル300を形成する。正極極柱及び負極極柱はいずれも、ハウジングアセンブリ100に取り付けられており、且つセル300に電気的に接続されている。具体的に、正極極柱は正極板に電気的に接続されることで、正極極柱とセル300との間の電気的接続が実現され、負極極柱は負極板に電気的に接続されることで、負極極柱とセル300との間の電気的接続が実現される。エネルギー蓄積デバイス1000が外部の機器に電気的に接続されるように、正極極柱及び負極極柱はいずれも、セル300から離れる方向にハウジングアセンブリ100から突き出ている。
【0035】
図4及び
図5を参照すると、
図4は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイス1000におけるハウジングアセンブリ100の構造を示す分解図である。
図5は、
図4に示されたハウジングアセンブリ100におけるトップカバー12の構造を示す平面図である。
【0036】
ハウジングアセンブリ100は、ハウジング10と、ハウジング10のトップ側に取り付けられるトップパッチ20とを含む。ハウジング10の幅方向はX軸方向であり、ハウジング10の厚さ方向はY軸方向であり、ハウジング10の高さ方向はZ軸方向である。
【0037】
具体的に、ハウジング10は、2つの側板11と、トップカバー12と、底板13と、2つの面板14とを備える。2つの側板11は、X軸方向に沿って対向配置されている。トップカバー12と底板13とはZ軸方向に沿って対向配置されており、トップカバー12は2つの側板11のトップ側に固定接続されており、底板13は2つの側板11の底側に固定接続されている。2つの面板14は、Y軸方向に沿って対向配置されており、2つの側板11の間にそれぞれ固定接続されており、トップカバー12と底板13との間に固定接続されている。2つの側板11、トップカバー12、底板13及び2つの面板14は囲んで収容室を共に形成する。収容室は、セル300を収容することが可能である。例示的に、側板11、底板13、及び2つの面板14はいずれも、アルミニウム製のアルミハウジングである。
【0038】
具体的に、側板11は、Y軸方向に沿って延びる幅D1を有し、側板11の幅D1は、ハウジング10の厚さである。トップカバー12は、2つの側板11のトップ側及び2つの面板14のトップ側に固定接続されている。例示的に、トップカバー12は、スムーズアルミ板(smooth aluminum sheet)であり、トップカバー12は溶接により、2つの側板11のトップ側及び2つの面板14のトップ側に固定接続されることができる。トップカバー12の外表面は、縁領域R121と、取り付け領域R122とを含み、縁領域R121は取り付け領域R122を取り囲むように設けられている。なお、縁領域R121の最小幅はKである。取り付け領域R122は、他の部品の装着に用いられる。本実施形態において、トップカバー12は、トップカバー本体121と2つの突起122とを含む。トップカバー本体121の外周面は、トップカバー12の外周面である。トップカバー本体121は、2つの側板11のトップ側及び2つの面板14のトップ側に固定接続されており、2つの突起122は、いずれも取り付け領域R122に設けられており、且つX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。各突起122は、トップカバー本体121に凸設されており、且つ側板11から離れる方向にトップカバー本体121から突き出ている。突起122の外周面とトップカバー本体121の外周面との間の最小距離は、即ち縁領域R121の最小幅Kである。
【0039】
本実施形態において、トップカバー12には、極柱孔12a及び注液孔12bが設けられている。極柱孔12aは2つあり、2つの極柱孔12aはいずれも、トップカバー12の厚さ方向に沿ってトップカバー12を貫通し、且つ収容室に連通している。2つの極柱孔12aはそれぞれ、正極極柱及び負極極柱を取り付けるために用いられる。具体的に、2つの極柱孔12aの開口はそれぞれ2つの突起122に位置し、各極柱孔12aはZ軸方向に沿って、トップカバー本体121及び突起122を貫通する。注液孔12bの開口は、トップカバー本体121に位置する。注液孔12bは、トップカバー本体121の厚さ方向に沿ってトップカバー本体121を貫通し、且つ収容室に連通しており、収容室に電解液を注入するために用いられる。
【0040】
本実施形態において、トップカバー本体121の外周面は、X軸方向に沿って延びる第1のトップカバー外周面121aと、Y軸方向に沿って延びる第2のトップカバー外周面121bとを含む。各突起122の外周面は、X軸方向に沿って延びる第1の突起外周面122aと、Y軸方向に沿って延びる第2の突起外周面122bとを含む。本実施形態において、2つの突起122は、トップカバー本体121の中心面に対して鏡像対称である。左側に位置する突起122を例として、突起122の第1の突起外周面122aとトップカバー本体121の第1のトップカバー外周面121aとの間の最小距離はK1であり、突起122の第2の突起外周面122bとトップカバー本体121の第2のトップカバー外周面121bとの間の最小距離はK2である。突起122の外周面とトップカバー本体121の外周面との間の最小距離は、即ち縁領域R121の最小幅Kであり、KはK1及びK2のうちの最小値である。
【0041】
図4及び
図6を参照すると、
図6は、
図4に示されたハウジングアセンブリ100におけるトップパッチ20の構造を示す平面図である。
【0042】
トップパッチ20は、トップカバー12のトップ側に取り付けられており、且つ注液孔12bを被覆する。トップパッチ20に2つの中空部21が設けられており、2つの中空部21はX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。各中空部21は、トップパッチ20の厚さ方向に沿ってトップパッチ20を貫通し、突起122を逃がすために用いられる。
【0043】
本実施形態において、トップパッチ20の外周面は、X軸方向に沿って延びる第1のトップパッチ外周面20aと、Y軸方向に沿って延びる第2のトップパッチ外周面20bとを含む。各中空部21の周面は、X軸方向に沿って延びる第1の周面21aと、Y軸方向に沿って延びる第2の周面21bとを含む。トップパッチ20の第1のトップパッチ外周面20aと中空部21の第1の周面21aとの間の最小距離がJ1であり、トップパッチ20の第2のトップパッチ外周面20bと中空部21の第2の周面21bとの間の最小距離がJ2である。トップパッチ20の外周面と中空部21の周面との間の最小距離はJであり、JはJ1及びJ2のうちの最小値である。
【0044】
図7及び
図8を参照すると、
図7は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイス1000における、展開状態にある外部被覆膜200の領域分割を示す概略図である。
図8は、
図7に示された、展開状態にある外部被覆膜200の構造を示す概略図である。
【0045】
外部被覆膜200は本体と、本体に塗布された接着層とを含む。本体は、ハウジング10を保護するための絶縁層である。接着層は本体の一方側の表面に塗布される。外部被覆膜200がハウジングアセンブリ100に貼り付けられるとき、接着層はハウジング10に向き、本体10はハウジング10の外表面に被覆され、トップパッチ20は本体の一部を被覆する。なお、Mの「外表面」とは、Mの中心から離れるMの表面を意味する。
【0046】
具体的に、外部被覆膜200は、2つの側膜部S1と、底膜部S2と、第1の面膜部S31と、第2の面膜部S32と、2つのトップ膜部S4とを含む。X軸方向に沿って、2つの側膜部S1はそれぞれ、外部被覆膜200の対向両端に位置する。底膜部S2は、2つの側膜部S1の間に接続されている。Y軸方向に沿って、第1の面膜部S31と第2の面膜部S32とは、それぞれ底膜部S2の対向両側に位置し、且つ2つの側膜部S1の間に接続されている。1つのトップ膜部S4はY軸の正方向に向かう2つの側膜部S1の一方側に接続されており、且つ第1の面膜部S31に接続されている。もう1つのトップ膜部S4は、Y軸の負方向に向かう2つの側膜部S1の他方側に接続されており、且つ第2の面膜部S32に接続されている。各側膜部S1は1つの側板11の外表面を被覆するために用いられ、底膜部S2は底板13の外表面を被覆するために用いられ、第1の面膜部S31と第2の面膜部S32はそれぞれ、1つの面板14の外表面を被覆するために用いられる。各トップ膜部S4はトップカバー12のトップ面の外周縁を被覆するために用いられる。
【0047】
各側膜部S1において、側膜部S1の幅はLであり、即ち、側膜部S1の外縁と内縁との間の距離はLである。本実施形態において、各側膜部S1は、第1の部分S11と、第2の部分S12と、第3の部分S13とを含み、Y軸方向に沿って、第3の部分S13は、第1の部分S11と第2の部分S12との間に接続されている。2つの側膜部S1の第3の部分S13はそれぞれ、底膜部S2の対向両側に接続されている。第1の部分S11と第2の部分S12とは、交互に折り畳まれて側板11を被覆するために用いられる。第1の部分S11と第2の部分S12とが側板11を被覆した後、第3の部分S13は、底板13に近い側板11の部分を被覆するために用いられる。第1の部分S11、第2の部分S12、及び第3の部分S13の幅は、いずれもLである。また、Lと側板11の幅D1との比は、1/2<L/D1<1を満たす。それによって、第1の部分S11と第2の部分S12とが交互に折り畳まれた後、それらの一部が重なり合うことで、側膜部S1が側板11を完全に被覆することができる。また、第1の部分S11と第2の部分S12のサイズが過大であることにより、第1の部分S11と第2の部分S12とはそれぞれ、側板11の縁からはみ出し、重ねて側板11を被覆することで、第1の部分S11及び第2の部分S12が重なり合うようになった後、皺及び膨らみが出てしまう、という問題を回避する。従って、エネルギー蓄積デバイス1000の一貫性が確保される。
【0048】
底膜部S2の右側に位置する側膜部S1に第1の切込み溝203a及び第2の切込み溝204aが設けられており、底膜部S2の左側に位置する側膜部S1に第1の切込み溝203b及び第2の切込み溝204bが設けられている。第1の切込み溝203a及び第1の切込み溝203bはそれぞれ、底膜部S2の対向両側に位置する。第2の切込み溝204a及び第2の切込み溝204bはそれぞれ、底膜部S2の対向両側に位置する。また、第2の切込み溝204aは、第1の面膜部S31から離れる第1の切込み溝203aの片側に位置し、第2の切込み溝204bは、第1の面膜部S31から離れる第1の切込み溝203bの片側に位置する。第1の切込み溝203aと第1の切込み溝203bとは同じであってもよく、異なっていてもよい。第2の切込み溝204aと第2の切込み溝204bとは同じであってもよく、異なっていてもよい。以下では、底膜部S2の右側に位置する側膜部S1を例として説明する。
【0049】
側膜部S1において、第1の切込み溝203aと第2の切込み溝204aとは、Y軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。第1の切込み溝203aと第2の切込み溝204aとはいずれも、側膜部S1の厚み方向に沿って側膜部S1を貫通し、且つ側膜部S1の外縁を貫通する。具体的に、第1の切込み溝203aの開口は、側膜部S1の外縁に位置し、第1の切込み溝203aの底面は、側膜部S1の内縁から間隔をあけて設けられている。第2の切込み溝204aの開口は、側膜部S1の外縁に位置し、且つ第1の切込み溝203aの開口から間隔をあけて設けられている。第2の切込み溝204aの底面は、側面膜部S1の内縁から間隔をあけて設けられており、且つ第1の切込み溝203aの底面から間隔をあけて設けられている。
【0050】
本実施形態において、第2の切込み溝204aの底面と側膜部S1の内縁との間の距離は、第1の切込み溝203aの底面と側膜部S1の内縁との間の距離と同じである。即ち、第2の切込み溝204aの底面から側膜部S1の内縁までの切断されていない部分の長さは、第1の切込み溝203aの底面から側膜部S1の内縁までの切断されていない部分の長さと同じである。それは、同じ切断基準で第1の切込み溝203a及び第2の切込み溝204aを切断して形成することに有利である。
【0051】
他の実施形態において、第2の切込み溝204aの底面と側膜部S1の内縁との間の距離は、第1の切込み溝203aの底面と側膜部S1の内縁との間の距離と異なっていてもよい。
【0052】
本実施形態では、第1の切込み溝203aの延在方向と第2の切込み溝204aの延在方向とは平行であり、即ち、第1の切込み溝203aの開口から第1の切込み溝203aの底面への延在方向と、第2の切込み溝204aの開口から第2の切込み溝204aの底面への延在方向とは、平行である。それによって、切断設備は、角度を調整する必要がなく、外部被覆膜200を平行移動させるだけで、第1の切込み溝203a及び第2の切込み溝204aを迅速に形成することができる。第1の切込み溝203aの溝深さはZ1であり、即ち、第1の切込み溝203aの開口から第1の切込み溝203aの底面に向かって延びる深さはZ1であり、Z1は(2L-D2)<Z1<Lを満たす。例示的に、Z1は10mm~18mmである。本実施形態において、第1の切込み溝203aの溝深さZ1は12mmである。第2の切込み溝204aの溝深さはZ2であり、即ち、第2の切込み溝204aの開口から第2の切込み溝204aの底面に向かって延びる深さはZ2であり、Z2は(2L-D2)<Z2<Lを満たす。例示的に、Z2は10mm~18mmである。本実施形態において、第2の切込み溝204aの溝深さZ2は12mmである。いくつかの実施形態では、第1の切込み溝203aの開口から第1の切込み溝203aの底面に向かって延びる深さと、第2の切込み溝204aの開口から第2の切込み溝204aの底面に向かって延びる深さとは等しく、いずれもZに等しく、即ち、Z1=Z2=Zであり、且つZは(2L-D2)<Z<Lを満たす。
図9に示されるように、
図9は、他の実施形態における、展開状態にある外部被覆膜200の構造を示す概略図である。他の実施形態において、第1の切込み溝203aの開口から第1の切込み溝203aの底面への延在方向は、側膜部S1の外縁に交差し且つ垂直ではなく、第2の切込み溝204aの開口から第2の切込み溝204aの底面への延在方向は、側膜部S1の外縁に交差し且つ垂直ではない。それによって、第3の部分S13は、上端が小さく下端が大きい台形を呈する。結果として、第3の部分S13と側板との貼り付けがより強固になり、破断しにくくなる。
【0053】
各側膜部S1に、第1の斜折り目240と第2の斜折り目250とがさらに設けられている。第1の斜折り目240は、第2の切込み溝204aから離れる第1の切込み溝203aの片側に位置し、第1の斜折り目240に沿って第1の部分S11を折り曲げるために用いられる。第1の斜折り目240及び第1の切込み溝203aによって、第1の部分S11と第3の部分S13とが画定される。第1の斜折り目240は第1の固定端P1と第1の自由端Q1とを含む。第1の固定端P1は、側膜部S1と、第1の面膜部S31と、底膜部S2との交点である。第1の自由端Q1は、第2の切込み溝204aから離れる第1の切込み溝203aの側面に交差して設けられており、即ち、第1の自由端Q1は、第1の切込み溝203aの開口と第1の切込み溝203aの底面との間に位置する。第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と第1の切込み溝203aの底面との間の距離はH1であり、H1は0より大きい。いくつかの実施形態では、H1は0.1mm~5.5mmである。それによって、第1の斜折り目240に対する第1の切り込み溝203aの切り過ぎ量を確保し、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1が、基準折り目に対して第1の切り込み溝203aの底面の方にずれていても、皺が出ない。また、側板11に貼り付けるように第1の斜折り目240に沿って折り曲げる際に、第1の部分S11が第3の部分S13を被覆するように折り曲げられる際に生じる気泡が、押し出されることができる。従って、外部被覆膜200の貼り付けの強固性をさらに向上させることができる。例示的に、H1は1.5mmである。
【0054】
第2の斜折り目250は、第1の切込み溝203aから離れる第2の切込み溝204aの片側に位置し、且つ、第2の斜折り目250と第2の切込み溝204aとはいずれも、第2の部分S12と第3の部分S13との間に接続されており、第2の斜折り目250に沿って第2の部分S12を折り曲げるために用いられる。第2の斜折り目250は第2の固定端P2と第2の自由端Q2とを含む。第2の固定端P2は側膜部S1と、第2の面膜部S32と、底膜部S2との交点である。第2の自由端Q2は、第1の切込み溝203aから離れる第2の切込み溝204aの側面に交差して設けられており、即ち、第2の自由端Q2は、第2の切込み溝204aの開口と第2の切込み溝204aの底面との間に位置する。第2の斜折り目250の第2の自由端Q2と第2の切込み溝204aの底面との間の距離はH2であり、H2は0より大きい。いくつかの実施形態では、H2は0.1mm~5.5mmである。それによって、第2の斜折り目250に対する第2の切込み溝204aの切り過ぎ量を確保し、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2が、基準折り目に対して第2の切込み溝204aの底面の方にずれていても、皺が出ない。また、側板11に貼り付けるように第2の斜折り目250に沿って折り曲げる際に、第2の部分S12が第3の部分S13を被覆するように折り曲げられる際に生じる気泡が、押し出されることができる、従って、外部被覆膜200の貼り付けの強固性をさらに向上させることができる。例示的に、H2は1.5mmである。本実施形態において、H2=H1である。他の実施形態では、H2とH1は等しくなくてもよい。
【0055】
底膜部S2は、2つの側膜部S1の第3の部分S13の間に接続されており、底膜部S2の幅はD2である。第1の面膜部S31は、2つの側膜部S1の第1の部分S11の間に接続されており、第2の面膜部S32は、2つの側膜部S1の第2の部分S12の間に接続されている。2つのトップ膜部S4のうちの1つのトップ膜部S4は、2つの側膜部S1の第1の部分S11の、第2の部分S12から離れる片側に接続されており、もう1つのトップ膜部S4は、2つの側膜部S1の第2の部分S12の、第1の部分S11から離れる片側に接続されている。各トップ膜部S4において、トップ膜部S4の最大幅はGであり、即ち、トップ膜部S4の外縁と内縁との間の最大距離はGである。
【0056】
本実施形態において、外部被覆膜200が一体に成形され、矩形を呈している。それは、外部被覆膜200の材料の切断成形、加工工程の削減、コストダウンに有利である。外部被覆膜200は2つの第1のエッジ201と、2つの第2のエッジ202とを含む。2つの第1のエッジ201はX軸方向に沿って対向配置されており、2つの第1のエッジ201はそれぞれ、2つの側膜部S1の外縁である。各第1のエッジ201はY軸方向に沿って延びる。2つの第2のエッジ202はY軸方向に沿って対向配置されており、2つの第2のエッジ202はそれぞれ、2つのトップ膜部S4の外縁である。各第2のエッジ202はいずれもX軸方向に沿って延びる。
【0057】
外部被覆膜200に、2つの側縁折り目210と、第1の底縁折り目220aと、第2の底縁折り目220bと、2つの頂縁折り目230とが設けられている。2つの側縁折り目210と、2つの頂縁折り目230と、2つの第1のエッジ201とによって、2つの側膜部S1がそれぞれ画定される。2つの側縁折り目210と、第1の底縁折り目220aと、第2の底縁折り目220bとによって、底膜部S2が画定される。2つの側縁折り目210と、第1の底縁折り目220aと、1つの頂縁折り目230とによって、第1の面膜部S31が画定され、2つの側縁折り目210と、第2の底縁折り目220bと、1つの頂縁折り目230とによって、第2の面膜部S32が画定される。2つの頂縁折り目230と、2つの第1のエッジ201と、2つの第2のエッジ202とによって、2つのトップ膜部S4がそれぞれ画定される。
【0058】
具体的に、2つの側縁折り目210はいずれも、2つの第1のエッジ201の間に位置し、且つX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。2つの側縁折り目210はそれぞれ、2つの側膜部S1の内縁であり、側縁折り目210と第1のエッジ201との間の距離は、側膜部S1の幅Lである。各側膜部S1は、1つの側縁折り目210に沿って底膜部S2に対して折り曲げられてもよい。各側膜部S1において、第1の固定端P1から第1の自由端Q1に向かって延びる方向に、第1の斜折り目240と、側縁折り目210とがなす角度はθ1であり、15°≦θ1≦75°である。第2の固定端P2から第2の自由端Q2に向かって延びる方向に、第2の斜折り目250と、側縁折り目210とがなす角度はθ2であり、15°≦θ2≦75°である。本実施形態では、2つの側縁折り目210はいずれも、Y軸方向に沿って延び、且つ、1つの第2のエッジ202からもう1つの第2のエッジ202まで延びる。各側膜部S1において、側縁折り目210と第1の斜折り目240の第1の自由端Q1との間の距離はW1であり、側縁折り目210と第2の斜折り目250の第2の自由端Q2との間の距離はW2であり、W1とW2とは等しい。側縁折り目210と第1の切込み溝203aの底面との間の距離はW3であり、側縁折り目210と第2の切込み溝204aの底面との間の距離はW4であり、W3とW4とは等しい。
【0059】
第1の底縁折り目220a及び第2の底縁折り目220bはいずれも、2つの第2のエッジ202の間に位置し、且つY軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。第1の底縁折り目220aは、底膜部S2と第1の面膜部S31との間に接続されており、第2の底縁折り目220bは、底膜部S2と第2の面膜部S32との間に接続されている。第1の面膜部S31は、第1の底縁折り目220aに沿って底膜部S2に対して折り曲げ可能であり、第2の面膜部S32は、第2の底縁折り目220bに沿って底膜部S2に対して折り曲げ可能である。第1の底縁折り目220aと第2の底縁折り目220bとの間の距離は、底膜部S2の幅D2であり、D2は側板11の幅D1にほぼ等しい。
【0060】
本実施形態において、第1の底縁折り目220a及び第2の底縁折り目220bはいずれも、X軸方向に沿って延び、且つ1つの第1のエッジ201からもう1つの第1のエッジ201まで延びる。第1の底縁折り目220aと1つの側縁折り目210とが交わる交点は第1の固定端P1であり、第2の底縁折り目220bともう1つの側縁折り目210とが交わる交点は第2の固定端P2である。
【0061】
具体的に、2つの頂縁折り目230はいずれも、2つの第2のエッジ202の間に位置し、且つ第1の底縁折り目220a及び第2の底縁折り目220bの両側に位置する。2つの頂縁折り目230はそれぞれ、2つの側膜部S1の対向両端に位置し、且つ2つの側膜部S1と2つのトップ膜部S4との間に接続されている。2つの頂縁折り目230はそれぞれ、2つのトップ膜部S4の内縁であり、頂縁折り目230と第2のエッジ202との間の距離は、トップ膜部S4の最大幅Gである。本実施形態において、2つの頂縁折り目230はいずれも、X軸方向に沿って延び、且つ1つの第1のエッジ201からもう1つの第1のエッジ201まで延びる。
【0062】
図10を参照すると、
図10は、
図8に示された外部被覆膜200におけるA部分の局部拡大図である。
【0063】
なお、第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250は通常、折り装置によって形成される。第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250を形成する前に、通常、外部被覆膜200に基準折り目260を予め設定しておく。実際に折り目を形成する際に、第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250の実際の折り目の第1の自由端Q1は、基準折り目260の両側にずれる可能性がある。例えば、本実施形態において、第1の斜折り目240(実際の折り目)の第1の自由端Q1は、基準折り目260に対して第1の切込み溝203aの底面の方にずれている。即ち、第1の斜折り目240の実際の折り目は、基準折り目260と比べて、折り曲げすぎる場合がある。他の実施形態において、実際に形成される第1の斜折り目270aの第1の自由端は、基準折り目260に対して第1の切込み溝203aの開口の方にずれる可能性もある。即ち、第1の斜折り目270aの実際の折り目は、基準折り目260と比べて、折り曲げる程度が軽い場合がある。第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と第1の切込み溝203aの底面との間の距離をH1として設定し、即ち、第1の切込み溝203aの底面が第1の斜折り目240の第1の自由端Q1からはみ出す距離H1を0より大きく設定する。それによって、折り装置が第1の斜折り目240を形成する際に、第1の斜折り目240の実際の折り目の第1の自由端Q1が、基準折り目260の両側のいずれかにずれても、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1はいずれも、第1の切込み溝203aの底面からはみ出さず、即ち、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1は、第1の切込み溝203aの開口と底面との間に位置することが確保される。従って、側膜部S1における第1の部分S11は、皺が出なくて、常に側板11に強固に貼り付けられることができることが確保される。
【0064】
本実施形態において、第2の斜折り目250(実際の折り目)の第2の自由端Q2は、基準折り目260に対して第2の切込み溝204aの底面の方にずれている。即ち、第2の斜折り目250の実際の折り目は、基準折り目260と比べて、折り曲げすぎる場合がある。他の実施形態において、実際に形成される第2の斜折り目270bの第2の自由端は、基準折り目260に対して第2の切込み溝204aの開口の方にずれる可能性もある。即ち、第2の斜折り目270bの実際の折り目は、基準折り目260と比べて、折り曲げる程度が軽い場合がある。第2の斜折り目250の第2の自由端Q2と第2の切込み溝204aの底面との間の距離をH2として設定し、即ち、第2の切込み溝204aの底面が第2の斜折り目250の第2の自由端Q2からはみ出す距離H2を0より大きく設定する。それによって、折り装置が第2の斜折り目250を形成する際に、第2の斜折り目250の実際の折り目の第2の自由端Q2が、基準折り目260の両側のいずれかにずれても、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2はいずれも、第2の切込み溝204aの底面からはみ出さず、即ち、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2は、第2の切込み溝204aの開口と底面との間に位置することが確保される。従って、側膜部S1における第2の部分S12は、皺が出なくて、常に側板11に強固に貼り付けられることができることが確保される。
【0065】
また、H2とH1とが等しくなくても、即ち、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2と、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1とは、基準折り目260に対するずれが異なっていても、第1の部分S11と第2の部分S12とが交互に折り畳まれて側板11を被覆する際に、皺が出ないようにすることができ、皺によって側板11が被覆されるところに膨らみが出るという問題を回避し、エネルギー蓄積デバイス1000の一貫性の向上、さらに、電力消費装置1の寿命の向上に有利である。ずれが異なるとは、ずれの方向が異なること、及び/又はずれの量が異なることを意味する。
【0066】
本出願に係る外部被覆膜200では、側膜部S1は、エネルギー蓄積デバイス1000の側板11に被覆されるように、第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250に沿って折り畳まれることができる。第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250の実際の折り目を形成する際に、通常、基準折り目を予め設定しておく。実際の形成中に、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2とは通常、基準折り目260からずれ、且つ基準折り目260に対するずれの程度が異なる可能性があるため、側膜部S1が被覆される際に位置ずれが起こりやすいという問題がある。本出願では、側膜部S1に第1の切込み溝203aを設け、且つ第1の切込み溝203aの底面が第1の斜折り目240の第1の自由端Q1からはみ出す距離を0より大きく設定する。それによって、第1の斜折り目240を形成する際に、第1の斜折り目240の実際の折り目の第1の自由端Q1が、基準折り目260の両側のいずれかにずれても、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1はいずれも、第1の切込み溝203aの底面からはみ出さないことが確保され、即ち、第1の切込み溝203aが第1の斜折り目240に対して切り過ぎられることが確保される。従って、側膜部S1における第1の部分S11(即ち、第2の切込み溝204aから離れる第1の切込み溝203aの片側に位置する側膜部S1の領域)が側板11に強固に貼り付け可能であり、皺が出ないことが確保される。そのため、第1の部分S11が側板11を被覆する際に位置ずれが生じにくいことが確保される。また、側膜部S1に第2の切込み溝204aを設け、且つ第2の切込み溝204aの底面が第2の斜折り目250の第2の自由端Q2からはみ出す距離を0より大きく設定する。それによって、第2の斜折り目250を形成する際に、第2の斜折り目250の実際の折り目の第2の自由端Q2が、基準折り目260の両側のいずれかにずれても、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2はいずれも、第2の切込み溝204aの底面からはみ出さないことが確保され、即ち、第2の切込み溝204aが第2の斜折り目250に対して切り過ぎられることが確保される。従って、側膜部S1における第2の部分S12(即ち、第1の切込み溝203aから離れる第2の切込み溝204aの片側に位置する側膜部S1の領域)が側板11に強固に貼り付け可能であり、皺が出ないことが確保される。そのため、第2の部分S12が側板11を被覆する際に位置ずれが生じにくいことが確保される。
【0067】
また、第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250は、基準折り目260に対するずれが異なっていても、側膜部S1による被覆時に皺が出ないことを確保し、側板11が被覆される時に膨らみが出るという問題を回避し、側膜部S1が側板11を被覆する際に位置ずれが起こりにくいことを確保することができる。それによって、エネルギー蓄積デバイス1000の一貫性を確保し、さらに、電力消費装置1の寿命の向上に有利である。
【0068】
また、外部被覆膜200において、底膜部S2を折り畳まなくても、底膜部S2によって底板13の外表面を完全に被覆することが可能である。それによって、底板13を被覆する際の折り畳み且つ被覆による皺の問題が回避され、さらに、エネルギー蓄積デバイス1000の一致性が一層確保される。
【0069】
図11及び
図12を参照すると、
図11は、
図2に示されたエネルギー蓄積デバイス1000におけるハウジング10と外部被覆膜200との組み立てを示す構造図である。
図12は、
図11に示された組み立てられた構造とトップパッチ20との組み立てでエネルギー蓄積デバイス1000を形成することを示す構造図である。
【0070】
エネルギー蓄積デバイス1000を組み立てる際に、ハウジング10の底板13を外部被覆膜200の底膜部S2に置く。外部被覆膜200の接着層はハウジング10に向かう。X軸方向に沿って延びる底板13の2つのエッジはそれぞれ、第1の底縁折り目220a(
図7を参照することができる)及び第2の底縁折り目220bに対応して置かれる。Y軸方向に沿って延びる底板13の2つのエッジは、2つの側縁折り目210に対応して置かれる。それによって、底膜部S2が底板13に貼り付けられて底板13を被覆することを実現する。底膜部S2を折り畳まなくても、外部被覆膜200の底膜部S2によって底板13の外表面を完全に被覆することが可能である。それによって、底板13を被覆する際の折り畳み且つ被覆による皺の問題が回避される。第1の面膜部S31と第2の面膜部S32とがそれぞれ、2つの面板14に貼り付けられて2つの面板14を被覆するように、第1の底縁折り目220a及び第2の底縁折り目220bのそれぞれに沿って(
図7を参照することができる)、エネルギー蓄積デバイスのハウジング10に向けて外部被覆膜200を折り曲げる。このとき、面板14の頂部の外周面は、頂縁折り目230に対応して置かれ、即ち、トップカバー12の外周面は、頂縁折り目230に対応して置かれる。
【0071】
側膜部S1における第1の部分S11は、第1の斜折り目240に沿って折り畳まれ、第1の部分S11の一部は側板11の外表面に貼り付けられており、第1の部分S11の一部は第3の部分S13に貼り付けられている。側膜部S1における第2の部分S12は、第2の斜折り目250に沿って折り畳まれて、第2の部分S12の一部は側板11の外表面と、側板11から離れる第1の部分S11の表面とに貼り付けられており、第2の部分S12の一部は、第3の部分S13に貼り付けられており、且つ、第3の部分S13に貼り付けられた第1の部分S11の、第3の部分S13から離れる表面に貼り付けられている。第3の部分S13をY軸周りに底側からトップ側へ向かう方向に回し、側板11から離れる第2の部分S12の表面と、側板11から離れる第1の部分S11の表面とに貼り付ける。それによって、側膜部S1が側板11に貼り付けられて側板11を被覆することを実現する。このとき、第3の部分S13は、底側に近い側板11の部分を被覆する。また、
図10に示されるように、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と第1の切込み溝203aの底面との間の距離H1と、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2と第2の切込み溝204aの底面との間の距離H2とは等しい。また、第3の部分S13が側板11に貼り付けられる方向が底側からトップ側に向かう方向であるため、ハウジング10がトップ側からの方向に隙間嵌めで溝に挿入されて、モジュールでエネルギー蓄積デバイス1000が装着される際に、第3の部分S13が順方向に押し付けられることができ、反ることがない。
【0072】
図13に示されるように、
図13は、他のいくつかの実施形態における側膜部S1が側板11の外表面に貼り付けられることを示す部分的な構造図である。他の実施形態において、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と第1の切込み溝203aの底面との間の距離と、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2と第2の切込み溝204aの底面との間の距離とは異なる。第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2とは、Z軸方向に沿って段差を有する。第1の斜折り目240及び第2の斜折り目250に沿って折り畳んだ後、第1の斜折り目240の第1の自由端Q1と底板13との間の距離と、第2の斜折り目250の第2の自由端Q2と底板13との間の距離とは異なる。
【0073】
図11及び
図12を引き続き参照すると、2つの頂縁折り目230に沿ってトップ膜部S4をトップカバー12に向けて折り曲げ、トップ膜部S4の接着層を、側板11から離れるトップカバー本体121の外表面に貼り付けることで、トップ膜部S4がトップカバー12の外表面の縁領域に貼り付けられることを実現する。トップ膜部S4の最大幅Gとトップカバー12における縁領域の最小幅K(即ち、突起122の外周面とトップカバー12の外周面との間の最小距離K)とは、G≦Kを満たす。それによって、トップ膜部S4が縁領域の一部を被覆するとともに取り付け領域が露出し、取り付け領域内の部品への干渉を回避することができ、即ち、トップ膜部S4がトップカバー本体121の一部を被覆するとともに突起122が露出し、突起122への干渉を回避する。
【0074】
トップパッチ20は、Z軸の負方向(
図12における矢印の方向)に沿って、側板11から離れるトップカバー12の表面に取り付けられ、トップパッチ20はトップ膜部S4の表面を完全に被覆する。具体的に、トップパッチ20は、側板11から離れるトップカバー本体121の表面に取り付けられている。トップパッチ20の外周面と中空部21の孔内壁の外周面との間の最小距離Jと、トップ膜部S4の最大幅Gとは、G<Jを満たす。それによって、トップパッチ20は、トップ膜部S4を完全に被覆することができ、トップ膜部S4はトップパッチ20の中空部21から露出せず、後続の工程中にトップ膜部S4に反りが生じることが回避される。本実施形態において、トップパッチ20の外周面と中空部21の孔内壁の外周面との間の最小距離J、トップ膜部S4の最大幅G、及び、突起122の外周面とトップカバー本体121の外周面との間の最小距離Kは、G<J<Kをさらに満たす。それによって、トップパッチ20を貼り付けた後、トップパッチ20の外周面がトップカバー本体121の外周面をはみ出して剥落が発生することを回避し、また、2つの中空部21が突起122の外周面をスリーブして突起122が露出するようにする。さらに、本実施形態において、G、J、Kは、(K-J)<(J-G)をさらに満たす。それによって、トップパッチ20は、トップ膜部S4を完全に被覆することができるだけでなく、トップカバーのトップ面の一部に貼り付けられて、トップ膜部S4をさらに圧着することができ、トップ膜部S4に反りが生じることが回避される。
【0075】
以上に開示されたものは本出願の好適な実施形態にすぎず、本出願の請求範囲を制限するために用いられない。当業者は、上記実施形態を実現するプロセスの全体又は一部を理解でき、本出願の特許請求の範囲に基づいて行われる同等の変更は、依然として本出願によってカバーされる範囲に属する。
【符号の説明】
【0076】
1…電力消費装置、1000…エネルギー蓄積デバイス、100…ハウジングアセンブリ、10…ハウジング、11…側板、12…トップカバー、12a…極柱孔、12b…注液孔、R121…縁領域、R122…取り付け領域、121…トップカバー本体、121a…第1のトップカバー外周面、121b…第2のトップカバー外周面、122…突起、122a…第1の突起外周面、122b…第2の突起外周面、13…底板、14…面板、20…トップパッチ、20a…第1のトップパッチ外周面、20b…第2のトップパッチ外周面、21…中空部、21a…第1の周面、21b…第2の周面、200…外部被覆膜、201…第1のエッジ、202…第2のエッジ、203a、203b…第1の切込み溝、204a、204b…第2の切込み溝、210…側縁折り目、220a…第1の底縁折り目、220b…第2の底縁折り目、230…頂縁折り目、240、270a…第1の斜折り目、P1…第1の固定端、Q1…第1の自由端、250、270b…第2の斜折り目、P2…第2の固定端、Q2…第2の自由端、260…基準折り目、S1…側膜部、S11…第1の部分、S12…第2の部分、S13…第3の部分、S2…底膜部、S31…第1の面膜部、S32…第2の面膜部、S4…トップ膜部、300…セル。