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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113665
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】車両整備
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20240815BHJP
【FI】
G06Q10/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024007260
(22)【出願日】2024-01-22
(31)【優先権主張番号】18/166,981
(32)【優先日】2023-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500043574
【氏名又は名称】ブラックベリー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BlackBerry Limited
【住所又は居所原語表記】2200 University Avenue East, Waterloo ON N2K 0A7, Canada
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ニール パトリック アダムス
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー ローソン コミナー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両整備を提供すること。
【解決手段】いくつかの車両にしたがう予測整備提示エンジン102、車両104-1~104-N(N≧1)及び整備施設106-1~106-M(M≧1)を含む例示的アレンジメントにおいて、遠隔システム100は、複数の車両整備施設に関する整備施設情報にアクセスすることと、車両コンポーネント情報及び整備施設情報に基づいて、1つ以上の車両コンポーネントの整備を実施可能な複数の車両整備施設の少なくとも1つの車両整備施設を決定することと、を行う。システムは、少なくとも1つの車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報のユーザインターフェース内での提示を引き起こす。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
命令を備える非一過性の機械読み取り可能な格納媒体であって、前記命令は、実行されると、システムに、
整備されるべき1つ以上の車両コンポーネントを示す車両コンポーネント情報を車両から受信することと、
複数の車両整備施設に関する整備施設情報にアクセスすることと、
前記車両コンポーネント情報および前記整備施設情報に基づいて、前記1つ以上の車両コンポーネントの整備を実施することが可能である前記複数の車両整備施設の少なくとも1つの車両整備施設を決定することと、
ユーザインターフェースにおいて、前記少なくとも1つの車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報の提示を引き起こすことと
を行わせる、非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項2】
前記車両からの前記車両コンポーネント情報は、前記車両内の1つ以上のセンサのセンサデータに基づく、請求項1に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項3】
前記車両からの前記車両コンポーネント情報は、前記センサデータにしたがう予測に基づいて、整備されるべき前記1つ以上の車両コンポーネントを示す、請求項2に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項4】
前記車両からの前記車両コンポーネント情報は、前記車両の現在の状態に関する、請求項1に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項5】
前記整備施設情報は、前記複数の車両整備施設のそれぞれの車両整備施設の車両整備能力の情報を備える、請求項1に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項6】
前記整備施設情報は、整備情報の提示に関する前記複数の車両整備施設の入札ストラテジーを備える、請求項1に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの車両整備施設の前記決定は、前記入札ストラテジーに基づいて、前記複数の車両整備施設のうちのどれが、前記ユーザインターフェース内の提示のために選択されるべきかを識別することを含む、請求項6に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項8】
前記入札ストラテジーの各入札ストラテジーは、それぞれの車両整備施設が整備情報の提示のためにどの車両コンポーネントの情報を選択したかを含む入札ルールを備える、請求項7に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項9】
前記入札ストラテジーの各入札ストラテジーは、整備情報が前記それぞれの車両整備施設のために提示されたときに、それぞれの車両整備施設によって支払われるべき入札料金を含む、請求項7に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項10】
前記識別することは、前記入札ストラテジーに基づいて、前記複数の車両整備施設のうちの複数の車両整備施設を識別することを含み、前記命令は、実行されると、前記システムに、
前記ユーザインターフェース内で、前記複数の車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報の提示を引き起こすこと
を行わせる、請求項7に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項11】
前記命令は、実行されると、前記システムに、
前記ユーザインターフェース内のユーザ選択に基づいて、前記1つ以上の車両コンポーネントの前記整備のために使用する前記複数の車両整備施設のうちの選択された車両整備施設の選択を受信すること
を行わせる、請求項10に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項12】
前記命令は、実行されると、前記システムに、
ユーザ手動エントリを伴わずに、前記選択された車両整備施設のコンピュータに、前記1つ以上の車両コンポーネントの前記整備に関する情報を通信すること
を行わせる、請求項11に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項13】
前記命令は、実行されると、前記システムに、
前記ユーザインターフェース内のユーザエントリに基づいて、前記車両に対する整備をスケジュールすることに関するスケジューリング情報を受信することと、
前記選択された車両整備施設のコンピュータに前記スケジューリング情報を通信することと
を行わせる、請求項11に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項14】
前記整備情報が提示される前記ユーザインターフェースは、前記車両のディスプレイ上または電子デバイス上に提供される、請求項1に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項15】
前記車両からの前記車両コンポーネント情報は、前記車両の複数の車両コンポーネントが整備されるべきであることを示し、前記1つ以上の車両コンポーネントの整備を実施する前記少なくとも1つの車両整備施設の前記決定は、複数の整備を単一の整備訪問に組み合わせようとする目的に基づく、請求項1に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
【請求項16】
ハードウェアプロセッサを備えるシステムの方法であって、前記方法は、
1つ以上の車両から、前記システムにおいて、前記1つ以上の車両内のセンサからのデータに基づいて、コンポーネント情報を受信することであって、前記コンポーネント情報は、前記1つ以上の車両の車両コンポーネントに対する将来的需要の予測日に関する、ことと、
前記システムによって、情報リポジトリに前記コンポーネント情報をアップロードすることであって、前記コンポーネント情報は、アクセス可能である、ことと、
前記システムによって、前記コンポーネント情報にアクセスし、前記車両コンポーネントがいつどこで1つ以上のコンポーネントサプライヤによって提供されるべきかの決定を可能にすることと
を含む、方法。
【請求項17】
前記システムによって、前記コンポーネント情報を分析し、前記車両コンポーネントに対する将来的需要日を決定することと、
前記システムによって、前記1つ以上のコンポーネントサプライヤに、前記車両コンポーネントに関する出力情報を送信することと
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記情報リポジトリ内の前記コンポーネント情報の前記アクセスは、前記1つ以上のコンポーネントサプライヤからのクエリに応答する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記情報リポジトリにアップロードされる前記コンポーネント情報は、前記1つ以上の車両のユーザに関して匿名化される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記情報リポジトリに追加される前記コンポーネント情報は、前記車両コンポーネントの各々の劣化または使用のレートの情報を含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
車両は、種々のコンポーネント(例えば、経時的に摩耗し得るパーツ、損傷し得るパーツ、またはそうでなければある程度の使用後に交換または整備される必要のあるパーツ等)を含み得る。パーツの例は、ブレーキパッドまたはロータ、タイヤ、ウィンドシールドワイパブレード、フィルタ、エンジンコンポーネント、トランスミッションコンポーネント等を含む。車両コンポーネントはまた、車両の動作中に消費され得る流体または交換される必要があり得る流体を含み得る。流体の例は、エンジンオイル、トランスミッションオイル、ブレーキ液、エンジン冷却剤、ウィンドシールドワイパ液等を含む。車両コンポーネントが交換または整備されるべきとき、車両オペレータは、交換コンポーネントを購入し得る、かつ/または、自身の車両を車両整備施設に持ち込み得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
車両の例は、自動車両(例えば、自動車、乗用車、トラック、バス、オートバイ等)、エアクラフト(例えば、エアプレーン、無人航空車両、無人エアクラフトシステム、ドローン、ヘリコプタ等)、スペースクラフト(例えば、スペースプレーン、スペースシャトル、スペースカプセル、スペースステーション、人工衛星、ロケット等)、ウォータークラフト(例えば、船、ボート、ホバークラフト、潜水艦等)、鉄道車両(例えば、列車および路面電車等)、自転車、および、現在存在するか将来出現するかを問わず、上記のうちの任意のものの任意の組み合わせを含むその他のタイプの車両を含む。
【0003】
車両は、車両の異なる局面を測定するための種々の物理的センサを含み得る。車両の物理的センサの例は、以下、すなわち、車両の速度を測定する速度メータ、車両の加速度を測定する加速度メータ、車両内の液位を測定するための車両液位センサ、流体の状態を測定するための車両流体状態センサ、タイヤの圧力を測定するためのタイヤ圧力センサ、温度センサ、圧力センサ、湿度センサ、エンジン速度センサ、パーツ(例えば、ブレーキパッドまたはロータ、タイヤ、エンジンコンポーネント、トランスミッションコンポーネント等)上の摩耗を測定するための摩耗センサ、車両内のフィルタを通る流体の流動のレートを測定するためのセンサ、および/または任意のその他のセンサのうちの任意のものまたは何らかの組み合わせを含み得る。
【0004】
センサはまた、車両の動作に関する情報を収集することが可能であるプログラム(機械読み取り可能命令)として実装される合成センサを含み得る。合成センサは、いくつかの場合、1つ以上の物理的センサから獲得された測定データを取得し得、測定データに基づいて、出力(例えば、車両が整備される必要があり得ることの予測)を生成し得る。
【0005】
車両内ソフトウェアプラットフォームは、車両内に含まれ得、車両内ソフトウェアプラットフォームは、センサデータ(物理的センサおよび/または合成センサによって収集される)を含む種々の車両情報を獲得し得る。車両内ソフトウェアプラットフォームは、車両情報を格納し、車両の外部の遠隔サービスに送信することが可能である。遠隔サービスは、クラウド内またはサーバ上または別の場所に常駐し得る。車両内ソフトウェアプラットフォームは、ネットワーク(無線ネットワークおよび/または有線ネットワークであり得る)を介して遠隔サービスと通信することが可能である。
【0006】
伝統的に、車両が整備されるべきであるとき、車両オペレータは、整備を実施する車両整備施設に車両を持ち込む。車両オペレータは、車両整備施設の利用可能性を決定するために異なる車両整備施設に手動でコールし、車両整備施設が所望の車両整備を実施することが可能であるかどうかを決定し、価格見積を取得し得る。車両オペレータは、その後、どの車両修理施設を使用するかを決め得る。
【0007】
車両オペレータによる車両整備施設のそのような手動コンタクトは、煩わしく、時間がかかる。また、車両オペレータは、車両オペレータが、いくつかの車両整備施設から利用可能なより低価格の代替案(例えば、ディスカウント、セール等)を知らない場合、車両整備と関連付けられたコスト削減機会を逃し得る。また、車両整備施設は、顧客にとって魅力的である条件を伴う整備情報を提示することによってビジネスを勝ち取る機会を提供されないことがあり得る。加えて、車両オペレータによって選択された車両整備施設は、遅いターンアラウンド時間を有し得、これは、車両整備が所望よりも長時間かかる結果をもたらし得る。
【0008】
さらなる例において、車両コンポーネント(パーツおよび/流体を含む)は、サプライチェーンの問題に起因して利用可能ではないことがあり得る。その結果、車両オペレータは、交換車両コンポーネントを取得することにおいて遅延を経験し得、車両オペレータは、交換車両コンポーネントが利用可能になるのを待機している間、車両を使用することが可能ではないことがあり得る。
【0009】
本開示のいくつかの実装にしたがうと、予測整備提示エンジンおよび/または予測コンポーネント提供エンジンは、整備車両コンポーネントに関連付けられた車両オペレータ経験をエンハンスするために提供され得る。車両コンポーネントを整備することは、車両コンポーネントを修理すること、車両コンポーネントを交換すること、車両コンポーネントを補充すること、またはそうでなければ、車両コンポーネントに関連付けられた問題に対処する車両コンポーネントに対するアクションを実施することを参照し得る。
【0010】
本明細書中で使用されるとき、「エンジン」は、マイクロプロセッサ、マルチコアマイクロプロセッサのコア、マイクロコントローラ、プログラム可能集積回路、プログラム可能ゲートアレイ、または別のハードウェア処理回路のうちの任意のものまたは何らかの組み合わせを含み得るハードウェア処理回路を参照し得る。代替的に、「エンジン」は、ハードウェア処理回路およびハードウェア処理回路上で実行可能な機械読み取り可能命令(ソフトウェアおよび/またはファームウェア)の組み合わせを参照し得る。
【0011】
本開示のいくつかの例において、予測整備提示エンジンは、整備されるべき車両の1つ以上のコンポーネントを示す車両コンポーネント情報を受信することと、車両コンポーネント情報および複数の車両整備施設に関する整備施設情報に基づいて、1つ以上のコンポーネントの整備を実施することが可能である少なくとも1つの車両整備施設を決定することとが可能である。予測整備提示エンジンは、ユーザインターフェース内で、少なくとも1つの車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報の提示を引き起こし得る。整備情報はまた、センサデータの分析に基づいて、整備されるべき車両コンポーネントを識別する。予測整備提示エンジンは、車両整備施設によってオファーされる車両整備に関する情報を車両オペレータに提示することが可能であり、その結果、車両オペレータは、価格情報(ディスカウントまたはセールを含む)、車両オペレータが自身の車両を各車両整備施設に持ち込み得る利用可能なタイムスロットに関する情報、車両整備を完了するための期待されるターンアラウンド時間、および/またはその他の情報を提示され得る。提示された情報に基づいて、車両オペレータは、複数の車両整備施設の中から、車両を整備するために使用する車両整備施設を選択し得る。
【0012】
本開示のさらなる例において、予測コンポーネント提供エンジンは、1つ以上の車両のそれぞれのコンポーネントに対する予測される交換日に関する1つ以上の車両内のセンサからのコンポーネント情報を受信し得る。予測コンポーネント提供エンジンは、コンポーネント情報を情報リポジトリに追加し得、これは、交換コンポーネントがコンポーネントサプライヤによって提供されるべきときの決定を可能にし得る。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
命令を備える非一過性の機械読み取り可能な格納媒体であって、上記命令は、実行されると、システムに、
整備されるべき1つ以上の車両コンポーネントを示す車両コンポーネント情報を車両から受信することと、
複数の車両整備施設に関する整備施設情報にアクセスすることと、
上記車両コンポーネント情報および上記整備施設情報に基づいて、上記1つ以上の車両コンポーネントの整備を実施することが可能である上記複数の車両整備施設の少なくとも1つの車両整備施設を決定することと、
ユーザインターフェースにおいて、上記少なくとも1つの車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報の提示を引き起こすことと
を行わせる、非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目2)
上記車両からの上記車両コンポーネント情報は、上記車両内の1つ以上のセンサのセンサデータに基づく、上記項目に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目3)
上記車両からの上記車両コンポーネント情報は、上記センサデータにしたがう予測に基づいて、整備されるべき上記1つ以上の車両コンポーネントを示す、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目4)
上記車両からの上記車両コンポーネント情報は、上記車両の現在の状態に関する、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目5)
上記整備施設情報は、上記複数の車両整備施設のそれぞれの車両整備施設の車両整備能力の情報を備える、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目6)
上記整備施設情報は、整備情報の提示に関する上記複数の車両整備施設の入札ストラテジーを備える、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目7)
上記少なくとも1つの車両整備施設の上記決定は、上記入札ストラテジーに基づいて、上記複数の車両整備施設のうちのどれが、上記ユーザインターフェース内の提示のために選択されるべきかを識別することを含む、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目8)
上記入札ストラテジーの各入札ストラテジーは、それぞれの車両整備施設が整備情報の提示のためにどの車両コンポーネントの情報を選択したかを含む入札ルールを備える、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目9)
上記入札ストラテジーの各入札ストラテジーは、整備情報が上記それぞれの車両整備施設のために提示されたときに、それぞれの車両整備施設によって支払われるべき入札料金を含む、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目10)
上記識別することは、上記入札ストラテジーに基づいて、上記複数の車両整備施設のうちの複数の車両整備施設を識別することを含み、上記命令は、実行されると、上記システムに、
上記ユーザインターフェース内で、上記複数の車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報の提示を引き起こすこと
を行わせる、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目11)
上記命令は、実行されると、上記システムに、
上記ユーザインターフェース内のユーザ選択に基づいて、上記1つ以上の車両コンポーネントの上記整備のために使用する上記複数の車両整備施設のうちの選択された車両整備施設の選択を受信すること
を行わせる、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目12)
上記命令は、実行されると、上記システムに、
ユーザ手動エントリを伴わずに、上記選択された車両整備施設のコンピュータに、上記1つ以上の車両コンポーネントの上記整備に関する情報を通信すること
を行わせる、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目13)
上記命令は、実行されると、上記システムに、
上記ユーザインターフェース内のユーザエントリに基づいて、上記車両に対する整備をスケジュールすることに関するスケジューリング情報を受信することと、
上記選択された車両整備施設のコンピュータに上記スケジューリング情報を通信することと
を行わせる、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目14)
上記整備情報が提示される上記ユーザインターフェースは、上記車両のディスプレイ上または電子デバイス上に提供される、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目15)
上記車両からの上記車両コンポーネント情報は、上記車両の複数の車両コンポーネントが整備されるべきであることを示し、上記1つ以上の車両コンポーネントの整備を実施する上記少なくとも1つの車両整備施設の上記決定は、複数の整備を単一の整備訪問に組み合わせようとする目的に基づく、上記項目のいずれか1項に記載の非一過性の機械読み取り可能な格納媒体。
(項目16)
ハードウェアプロセッサを備えるシステムの方法であって、上記方法は、
1つ以上の車両から、上記システムにおいて、上記1つ以上の車両内のセンサからのデータに基づいて、コンポーネント情報を受信することであって、上記コンポーネント情報は、上記1つ以上の車両の車両コンポーネントに対する将来的需要の予測日に関する、ことと、
上記システムによって、情報リポジトリに上記コンポーネント情報をアップロードすることであって、上記コンポーネント情報は、アクセス可能である、ことと、
上記システムによって、上記コンポーネント情報にアクセスし、上記車両コンポーネントがいつどこで1つ以上のコンポーネントサプライヤによって提供されるべきかの決定を可能にすることと
を含む、方法。
(項目17)
上記システムによって、上記コンポーネント情報を分析し、上記車両コンポーネントに対する将来的需要日を決定することと、
上記システムによって、上記1つ以上のコンポーネントサプライヤに、上記車両コンポーネントに関する出力情報を送信することと
を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
上記情報リポジトリ内の上記コンポーネント情報の上記アクセスは、上記1つ以上のコンポーネントサプライヤからのクエリに応答する、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目19)
上記情報リポジトリにアップロードされる上記コンポーネント情報は、上記1つ以上の車両のユーザに関して匿名化される、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目20)
上記情報リポジトリに追加される上記コンポーネント情報は、上記車両コンポーネントの各々の劣化または使用のレートの情報を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(摘要)
いくつかの例において、システムは、複数の車両整備施設に関する整備施設情報にアクセスすることと、車両コンポーネント情報および整備施設情報に基づいて、1つ以上の車両コンポーネントの整備を実施することが可能である複数の車両整備施設の少なくとも1つの車両整備施設を決定することとを行う。システムは、少なくとも1つの車両整備施設によって提供されるべき車両コンポーネント整備に関する整備情報のユーザインターフェース内での提示を引き起こす。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示のいくつかの実装は、以下の図面に関して記載される。
【0014】
図1図1は、本開示のいくつかの実装にしたがう、車両、車両整備施設、および予測整備提示エンジンを含む例示的アレンジメントのブロック図である。
【0015】
図2図2は、本開示のいくつかの実装にしたがう、予測整備提示プロセスのフロー図である。
【0016】
図3図3は、本開示のいくつかのさらなる実装にしたがう、車両、コンポーネントサプライヤ、および予測コンポーネント提供エンジンを含む例示的アレンジメントのブロック図である。
【0017】
図4図4は、いくつかの例にしたがう、予測コンポーネントプロセスのフロー図である。
【0018】
図面を通して、同一の参照番号は、類似であるが必ずしも同一ではない要素を指示している。図は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかのパーツのサイズは、示されている例をより明確に図示するために誇張され得る。さらに、図面は、記載と整合する例および/または実装を提供するが、記載は、図面内に提供される例および/または実装に限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(詳細な説明)
予測整備提示
【0020】
図1は、本開示のいくつかの車両にしたがう予測整備提示エンジン102、車両104-1~104-N(N≧1)、および整備施設106-1~106-M(M≧1)を含む例示的アレンジメントのブロック図である。
【0021】
本明細書中で使用されるとき、「車両整備施設」は、修理、交換、補充、またはそうでなければ、車両に関連付けられた問題に対処するために車両の1つ以上のコンポーネントに対するアクションを実施するために、車両を整備することが可能である任意のエンティティを参照する。
【0022】
いくつかの例において、予測整備提示エンジン102は、1つ以上のコンピュータを用いて実装され得る遠隔システム100の一部である。遠隔システム100は、車両104-1~104-Nから遠隔である。いくつかの例において、遠隔システム100は、予測整備提示エンジン102がクラウド内に配備されることを可能にするクラウドシステムである。その他の例において、遠隔システム100は、1つ以上のサーバコンピュータを含み得る。
【0023】
予測整備提示エンジン102は、それぞれの車両整備施設106-1~106-Mの車両104-1~104-Nおよび整備施設情報プロバイダ110-1~110-Mにネットワーク108を介して結合される。各車両整備施設情報プロバイダは、対応する車両整備施設に関連付けられた1つ以上のコンピュータを使用して実装され得る。
【0024】
遠隔システム100は、それを通して予測整備提示エンジン102がネットワーク108と通信することが可能なネットワークインターフェース101を含む。「ネットワークインターフェース」は、通信プロトコル(例えば、メディアアクセス制御(MAC)プロトコル、インターネットプロトコル(IP)等)にしたがってデータの通信を管理する物理的ネットワークインターフェースコントローラならびに任意のプロトコルレイヤを含み得る。
【0025】
いくつかの例において、ネットワーク108は、無線ネットワーク(例えば、セルラネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、または別のタイプの無線ネットワーク)を含み得る。代替的にまたは追加的に、ネットワーク108は、有線ネットワークを含み得る。
【0026】
「車両整備施設情報プロバイダ」は、1つ以上のコンピュータを使用して実装され得るシステムを参照し得、これは、対応する車両整備施設に関する車両整備施設情報を提供することが可能である。図1に描写されているように、各車両整備施設情報プロバイダ110-1~110-Mは、ネットワーク108を介してそれぞれの車両整備施設情報111-1~111-Mを予測整備提示エンジン102に提供する。
【0027】
車両整備施設情報は、車両整備施設の車両整備能力の情報を含み得る。車両整備施設の車両整備能力は、車両整備施設がどのタイプの整備(例えば、エンジン再構築、ブレーキ修理、トランスミッション修理、タイヤ交換等)を実施し得るか、車両整備施設が整備し得る車両のタイプ(例えば、車両メーカおよびモデル)、および車両整備施設が車両に対して何を行うことができて何を行うことができないかを示す任意のその他の情報を参照する。
【0028】
さらなる例において、車両整備施設情報はまた、整備情報の提示に関する対応する車両整備施設の入札ストラテジー情報を含む。入札ストラテジー情報は、車両整備施設の整備情報の提示のために照合されるべき(車両コンポーネントに関する)キーワード、どのような条件のもとで車両コンポーネント整備に関する整備情報が車両整備施設に対して提示されるべきかに関する1つ以上の入札ルール、ユーザに対する整備情報の各提示のために車両整備施設が費やす(そして、予測整備提示エンジン102のオペレータに支払う)気がある入札料金を含み得る。
【0029】
車両104-1は、物理的センサ120-1、120-2、および120-3を含む種々のセンサを含む。図1においては3つの物理的センサが描写されているが、その他の例においては、3つより少ないまたは3つよりも多い物理的センサが提供され得る。
【0030】
物理的センサ120-1は、車両パーツ122-1に関する測定データを収集し、物理的センサ120-2は、車両パーツ122-2に関する測定データを収集し、物理的センサ120-3は、車両104-1内の流体122-3に関する測定データを収集する。いくつかの場合、物理的センサは、複数のパーツおよび/または複数の流体に関する測定データを収集し、または代替的に、複数の物理的センサが、所与の車両パーツまたは車両流体に関する測定データを収集するために使用され得る。
【0031】
車両104-1のセンサは、1つ以上の合成センサ121をさらに含む。合成センサ121は、機械読み取り可能命令で実装され、車両104-1の種々の部分の動作に関するデータを収集し得る。いくつかの場合における合成センサは、1つ以上の物理的センサによって獲得された測定データを取得し、測定データに基づいて、出力(例えば、車両が整備される必要があり得ることの予測)を生成し得る。
【0032】
物理的センサ120-1~120-3および合成センサ121は、車両ネットワーク124を介して車両内管理プラットフォーム126に結合され、これは、車両104-1についてのデータを管理する。例えば、車両内管理プラットフォーム126は、車両104-1に関するデータを伝送および/または受信し得、車両104-1に関するデータを格納し得、車両104-1に関するデータの分析を実施し得る等である。例として、車両内管理プラットフォーム126は、車両104-1において収集されたセンサデータまたは任意のその他のデータを、車両104-1の外部のエンティティ(例えば、予測整備提示エンジン102)に伝送し得る。
【0033】
車両ネットワーク124は、無線ネットワーク(例えば、WLAN、BLUETOOTH(登録商標)ネットワーク、または別のタイプの無線ネットワーク)を含み得る。代替的にまたは追加的に、車両ネットワーク124は、有線ネットワークを含み得る。
【0034】
車両内データ管理プラットフォーム126は、1つ以上のプロセッサ128と、車両内データ管理プラットフォーム126のタスクを実施するために1つ以上のプロセッサ128上で実行可能な機械読み取り可能命令(データ管理命令132を含む)を格納する格納媒体130とを含む。例えば、データ管理命令132は、センサ(120-1~120-3、121)からデータを受信し、そのようなセンサデータを車両内データ管理プラットフォーム126のネットワークインターフェース150を通して予測整備提示エンジン102に提供するように実行可能である。
【0035】
プロセッサは、マイクロプロセッサ、マルチコアマイクロプロセッサのコア、マイクロコントローラ、プログラム可能集積回路、プログラム可能ゲートアレイ、または別のハードウェア処理回路を含み得る。格納媒体は、1つ以上の格納デバイス(例えば、ディスクベースの格納媒体、ソリッドステートドライブ、および/またはメモリデバイス)で実装され得る。
【0036】
より一般的に、車両内データ管理プラットフォーム126のデータ管理命令132は、車両コンポーネント情報160を予測整備提示エンジン102に提供することが可能である。車両コンポーネント情報160は、センサ120-1~120-3および121からのセンサデータ、および/または、整備されるべき1つ以上のコンポーネントに関するコンポーネントデータを含み得る。コンポーネントデータは、整備されるべき1つ以上のコンポーネント(例えば、パーツ番号等)、整備されるべき各コンポーネントの状態、車両メーカおよびモデル等を識別し得る。コンポーネントデータは、データ管理命令132によるセンサデータの分析に基づいて、データ管理命令132(または車両内データ管理プラットフォーム126の異なるプログラム)によって決定され得る。例えば、センサデータに基づいて、データ管理命令132(または例えば合成センサ等の異なるプログラム)は、例えばコンポーネントの摩耗および裂け目、センサによって検出されたコンポーネント上の損傷、センサによって検出されたコンポーネントの不具合動作、センサによって検出された流体の低レベル、流体が交換されるべきことを示すセンサによって検出された特性を有する流体(例えば、汚れたエンジンオイル、粘度が高くなりすぎた流体等)、またはコンポーネントが劣化しているレート等に基づいて、コンポーネントが整備されるべきであることを予測し得る。追加的に、データ管理命令132(または異なるプログラム)は、イベント(例えば、車両104-1を巻き込んだ衝突)を検出することに応答して、1つ以上のコンポーネントが整備されるべきことを予測し得る。
【0037】
いくつかの例において、車両コンポーネント160は、車両コンポーネント情報160が生成された日付、車両104-1の場所等をさらに含み得る。ユーザの個人識別情報は、ユーザのプライバシを保護するために、車両コンポーネント情報160から省略され得る。
【0038】
車両104-1は、車両オペレータに種々の情報を提示するために、ユーザインターフェース(UI)142(例えば、グラフィカルユーザインターフェースまたはGUI)を表示することが可能な車両ディスプレイ140を含む。例えば、UI142は、1つ以上の車両整備施設(例えば、106-1~106-Mの任意のものまたは何らかの組み合わせ)によって提供されるべき車両コンポーネントの整備に関する整備情報144を提示し得る。例として、整備情報144は、整備されるべき車両コンポーネントを識別する情報、どの整備が実施されるべきであるか、利用可能な車両整備施設、利用可能な車両整備施設によってオファーされる価格情報(ディスカウントまたはセールを含む)、車両オペレータが自身の車両を各車両整備施設に持ち込み得る利用可能なタイムスロットに関する情報、車両整備を完了するための期待されるターンアラウンド時間、および/またはその他の情報を含む。
【0039】
車両ディスプレイ140のUI142内の整備情報144の提示は、例えば、車両内データ管理プラットフォーム126のデータ管理命令132によって制御され得る。車両内データ管理プラットフォーム126は、予測整備提示エンジン102から提示されるべき整備情報を受信し得る。
【0040】
車両104-Nは、車両104-1と類似した要素のアレンジメントを含み得る。
【0041】
代替的にまたは追加的に、予測整備提示エンジン102は、ユーザ(例えば、車両104-1の車両オペレータ)に関連付けられた電子デバイス154のディスプレイ152内に提示されたUI148内の整備情報146の提示を制御し得る。電子デバイス154は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウェアラブル電子デバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートアイグラス、仮想現実ゴーグルまたは拡張現実ゴーグル等)、または任意のその他のタイプの電子デバイスを含み得る。整備情報146は、車両ディスプレイ140のUI142内に提示される整備情報144と類似し得る。
【0042】
いくつかの例において、車両ディスプレイ140内のUI142または電子デバイス154のディスプレイ152内のUI148は、予測整備提示エンジン102によって提供されるUIであり得る(例えば、UIのフォーマットおよびデザインは、予測整備提示エンジン102によって制御される)。その他の例において、UI142または148は、種々のソーシャルメディアウェブサイトまたはアプリケーションのうちの任意のものによって提供されたソーシャルメディアUIの一部であり得る。
【0043】
上述のように、車両整備施設情報プロバイダ110-1~110-Mは、それぞれ、車両整備施設情報111-1~111-Mを予測整備提示エンジン102に提供し得る。各車両整備施設情報は、各車両整備施設の車両整備能力、関連する各車両整備施設の入札ストラテジー情報を含み得、入札ストラテジー情報は、車両整備施設の整備情報の提示のために照合されるべき車両コンポーネントに関するキーワード、1つ以上の入札ルール、車両整備施設が費やす(そして、予測整備提示エンジン102のオペレータに支払う)気がある入札料金等のうちの任意のものまたはいくつかの組み合わせを含み得る。予測整備提示エンジン102は、車両整備施設の入札ストラテジー情報に基づいて、車両整備施設のうちのどれがUI内の整備情報の提示のために選択されるべきであるかを識別し得る。
【0044】
入札ストラテジー情報内の車両コンポーネントに関するキーワードは、整備されるべき1つ以上のコンポーネントを示す車両コンポーネント情報と比較され得るキーワードである。入札ストラテジー情報内のキーワードが車両コンポーネント情報内の対応するワードと合致された場合、それは、車両整備施設が整備されるべき1つ以上のコンポーネントに関する整備をオファーしていることを示す。入札ストラテジー情報内のキーワードが車両コンポーネント情報内のいずれのワードとも合致しない場合、それは、車両整備施設が整備されるべき1つ以上のコンポーネントに関する整備をオファーしていないまたはオファーすることに関心がないことを示し、したがって、予測整備提示エンジン102は、車両整備施設についての整備情報を提示すべきではない。
【0045】
入札ストラテジー情報内の入札ルールは、どのような条件のもとで車両コンポーネント整備に関する整備情報が車両整備施設のために提示されるべきかを制御し得る。例えば、入札ルールは、車両コンポーネント整備に関する整備情報が、時間または日付の範囲の間に、特定された地理的場所(例えば、特定の都市、州、近所等)において、車両の特定の車両タイプ(メーカまたはモデル)について、特定の車両コンポーネント(例えば、車両整備施設は、タイヤの交換についての整備情報を提示したいが、ブレーキの修理については提示したくない)について等、提示されることを特定し得る。より一般的に、入札ルールは、それぞれの車両整備施設が整備情報の提示のためにどの車両コンポーネントを選択したかの情報を特定し得る。
【0046】
車両整備施設が整備情報の提示のために費やす気がある入札料金は、車両整備施設の整備情報がその他の車両整備施設の整備情報に対して提示されるべきであるかどうか、およびどのような順序で提示されるかを制御し得る。例えば、車両整備施設Aが車両整備施設Bよりもその整備情報のためにより高い入札料金を支払う気がある場合、車両整備施設は、UI142または148内に提示される整備情報のリストにおいて、より上位に提示され得る。別の例として、車両整備施設A、B、およびCが車両整備施設Dよりもそれらの整備情報のためにより高い入札料金を支払う気がある場合、車両整備施設Dの整備情報は、UI142または148内に表示されることを省略され得る。
【0047】
図2は、種々のエンティティ(例えば、車両整備施設情報プロバイダ110(図1内の110-1~110-Mの組み合わせ)、予測整備提示エンジン102、および車両104(図1内の車両104-1~104-Nのうちの任意のもの)を含む)によって実施され得るプロセスのフロー図である。
【0048】
車両整備施設情報プロバイダ110は、予測整備提示エンジン102に車両整備施設情報(例えば、図1の111-1~111-Nのなんらかの組み合わせ)を伝送し得る(於202)。上述のように、車両整備施設情報は、車両整備施設の車両整備能力および車両整備施設の入札ストラテジー情報を含み得る。
【0049】
車両104は、車両104の種々のセンサ(例えば、120-1~120-3、121)によって獲得されたセンサデータを収集する(於204)。車両は、センサデータに基づいて、整備されるべき1つ以上の車両コンポーネントに関する予測を行い得る(於206)。予測は、例えば、車両内データ管理プラットフォーム126または合成センサ121によって実施され得る。
【0050】
車両104内の車両内データ管理プラットフォーム126は、予測整備提示エンジン102に、(さらに上記で説明されたようなセンサデータおよび/またはコンポーネントデータを含む)車両コンポーネント情報を伝送し得る(於208)。
【0051】
各車両整備施設情報プロバイダ110からの車両コンポーネント情報および車両整備施設情報に基づいて、予測整備提示エンジン102は、予測整備提示エンジン102が車両整備施設のうちのどれについての整備情報を提供するかを選択し得る(於210)。例えば、車両コンポーネント情報を各車両整備施設情報プロバイダ110からの入札ストラテジー情報内のキーワードと比較することに基づいて、そして入札ストラテジー情報内の入札ルールおよび入札料金に基づいて、予測整備提示エンジン102は、車両整備施設のサブセットを選択し得る(於210)。
【0052】
予測整備提示エンジン102は、車両104に、車両整備施設の選択されたサブセットについての整備情報を伝送する(於212)。受信された整備情報に応答して、車両内データ管理プラットフォーム126は、UI(例えば、図1内の142または148)内に、整備情報を提示する(於214)。
【0053】
UI内に提示される整備情報は、ユーザ(例えば、車両104の車両オペレータまたは別のユーザ)によって選択され得るユーザインタラクティブ要素を含み得る。ユーザは、例えば、タッチスクリーン上のユーザインタラクティブ要素にタッチし得(タッチスクリーン入力)、または、UI内のインタラクティブ要素を選択するために、別のタイプのユーザ入力デバイス(例えば、マウスデバイスまたはポインタデバイス)を使用し得る。異なる車両整備施設に関連付けられた整備情報は、それぞれのユーザインタラクティブ要素を含有し得る。ユーザは、ユーザインタラクティブ要素のうちの1つを選択し、対応する車両整備施設に関するさらなる情報を取得し得る。
【0054】
特定のユーザインタラクティブ要素のユーザ選択に応答して、対応する車両整備施設に関するさらなる情報は、UI内(例えば、UIのポップアップウィンドウ内)に提示され得る。対応する車両整備施設についてのさらなる情報は、コンタクト情報(例えば、電話番号または電子メールアドレス、ウェブサイト情報、ディスカウントがオファーされた場合にはクーポンコード、対応する車両整備施設によってオファーされる整備に関する詳細等)を含み得る。
【0055】
本開示のいくつかの例にしたがうと、ユーザがUI内で(複数の車両整備施設についての提示された整備情報をレビューした後に)使用する車両整備施設を選択すると、UIは、ユーザが選択した車両整備施設との整備予約をユーザがスケジューリングすることを可能にするためのスケジューリングインターフェースを提示し得る。車両内データ管理プラットフォーム126は、UI内のユーザのエントリに基づいて、車両のための整備をスケジューリングすることに関するスケジューリング情報を受信し得、選択された車両整備施設のコンピュータにスケジューリング情報を通信し得る。このようにして、ユーザは、整備予約を行うために、ユーザが選択した車両整備施設に別途コールするかまたはそうでなければコンタクトすることが必要なくなり得る。追加的に、整備予約をスケジューリングすることとの一部として、ユーザはまた、UIを通して、ユーザが選択した車両整備施設と特定の整備要件を共有することを選定し得る。整備要件は、整備されるべきコンポーネントに関する情報を含み得る。整備要件は、車両内データ管理プラットフォーム126によって提供された情報を含み得る。これにより、ユーザは、所望の整備の説明を手動的に提供する必要がなくなり得、その代わりに、実施されるべき整備に関する車両内データ管理プラットフォーム126によって提供される情報を単に含み得るので、ユーザにとってより単純になる。追加的に、ユーザは、ユーザが、整備施設に車両を届けた後、家まで乗せてほしいかまたは仕事場まで乗せてほしいかを特定し得る。車両内データ管理プラットフォーム126は、整備予約を行うことの一部として、ユーザ手動エントリを伴わずに、選択された車両整備施設のコンピュータに1つ以上の車両コンポーネントの整備に関する情報を通信し得る。いくつかの例において、ユーザは、UIを通して、車両内の特定の情報(例えば、オーディオおよび/またはビデオ記録および/またはその他の情報)が共有されないことを選定し得る。
【0056】
さらなる例において、予測整備提示エンジン102は、車両104からの車両コンポーネント情報に基づいて、異なる問題に関して複数の異なる車両コンポーネントに関して実施されるべき整備を識別し得る。予測整備提示エンジン102は、複数の異なる車両コンポーネントについての整備情報を提示し得、その結果、ユーザは、異なる問題に関して複数の異なる車両コンポーネントを整備するための単一の整備予約をスケジューリングし得る。車両104の複数の問題に対処するために、車両整備施設において単一の整備予約をスケジューリングすることが可能であることによって、ユーザは、不便でユーザの時間を浪費する潜在的に異なる車両整備施設に複数の整備予約を行う必要がなくなり得る。
【0057】
予測整備提示エンジン102は、車両整備施設を選択する(於210)とき、複数の異なる車両コンポーネントを整備することが可能な車両整備施設を優先し得る。例えば、整備されるべき複数の異なる車両コンポーネントが車両104のタイヤおよびブレーキを含む場合、予測整備提示エンジン102は、タイヤおよびブレーキの両方を整備することが可能である車両整備施設を優先し得、ブレーキを整備することが不可能である車両整備施設(例えば、タイヤ小売店)を選ぶ可能性は低くなり得る。より一般的に、予測整備提示エンジン102は、複数の整備を単一の整備訪問に組み合わせようとする目的に基づいて、車両整備施設を選択し得る。
【0058】
予測コンポーネント提供
【0059】
図3は、本開示のさらなる実装にしたがう、例示的アレンジメントのブロック図デある。図3のアレンジメントは、車両304-1~304-Nを含む。車両304-1の例は、図3に示されている。その他の車両(車両304-Nを含む)は、類似した要素を含み得る。
【0060】
車両304-1は、予測コンポーネント提供命令302が実行可能である車両内データ管理プラットフォーム326を含む。予測コンポーネント提供命令302は、車両内データ管理プラットフォーム326の格納媒体330内に格納される。車両内データ管理プラットフォーム326はまた、1つ以上のプロセッサ328およびネットワークインターフェース350を含む。予測コンポーネント提供命令302は、1つ以上のプロセッサ328に基づいて実行可能である。
【0061】
車両内データ管理プラットフォーム326は、物理的センサ320-1、320-2、および320-3、ならびに1つ以上の合成センサ321に、車両ネットワーク324を介して接続される。特定の量のセンサが図3において示されているが、その他の例においては、より少ないまたはより多いセンサが、車両304-1内に含まれ得る。
【0062】
物理的センサ320-1は、車両パーツ322-1に関する測定データを収集し、物理的センサ320-2は、車両パーツ322-2に関する測定データを収集し、物理的センサ320-3は、車両302-1内の流体322-3に関する測定データを収集する。
【0063】
車両304-1~304-Nは、コンポーネントサプライエンジン310-1~310-R(R≧1)に、ネットワーク308を介して接続される。コンポーネントサプライエンジン310-1~310-Rは、それぞれのコンポーネントサプライヤ306-1~306-Rと関連付けられる。「コンポーネントサプライヤ」は、車両コンポーネント(車両パーツまたは車両流体)を流通ポイント(例えば、小売店、整備修理施設、流通センター等)に供給するエンティティを参照し得る。「コンポーネントサプライエンジン」は、車両コンポーネントの予測需要に関する情報を獲得し得、予測需要を満たすための車両コンポーネントに対するタイムリーな流通を可能にする出力を生成し得る。
【0064】
予測コンポーネント提供命令302は、将来的なコンポーネントデータ360を情報リポジトリ352にアップロードするために、車両内データ管理プラットフォーム326内で実行可能である。情報リポジトリ352は、1つ以上の格納デバイス内に格納されたデータ格納構造を含み得る。例えば、情報リポジトリ352は、関係データベースまたは別のタイプのデータ格納構造の形式であり得る。情報リポジトリ352は、ネットワーク308に接続され、将来的なコンポーネントデータ360は、ネットワーク308を介して車両304-1から情報リポジトリ352にアップロードされる。
【0065】
「将来的なコンポーネントデータ」は、将来時点における車両コンポーネントに対する推定需要(「車両コンポーネントに対する将来的需要」として参照される)を予測するデータを参照し得る。将来的なコンポーネントデータは、以下の情報、すなわち、車両コンポーネントが提供されるべき車両のメーカおよびモデル、車両トリム(車両のバージョン)、車両コンポーネントの識別子(例えば、パーツ番号)、車両コンポーネントの現在の状態、車両コンポーネントが車両に追加される推定日、車両の場所等のうちの任意のものまたは何らかの組み合わせを含み得る。車両コンポーネントの現在の状態は、車両パーツの摩耗のレベル(例えば、タイヤまたはブレーキパッドまたはロータまたは任意のその他の車両パーツの摩耗率)、車両コンポーネントの使用量(例えば、使用される時間量)、流体の現在の液位、流体の性質、車両コンポーネントが破損したかどうかまたは損傷を受けたかどうか、車両コンポーネントが提供された車両が衝突に巻き込まれたかどうか等を参照し得る。
【0066】
将来的なコンポーネントデータ内に含まれる車両の場所は、都市、近所、または任意のその他の地理的領域を参照し得る。車両の場所は、車両コンポーネントに対する将来的需要が期待される場所を決定するために使用され得る。
【0067】
将来的なコンポーネントデータ354-1~354-Q(Q≧1)のインスタンスは、情報リポジトリ352内に格納され得る。将来的なコンポーネントデータ354-m(m=1~Q)の各インスタンスは、格納のために情報リポジトリ352に予測コンポーネント提供命令302によってアップロードされる。将来的なコンポーネントデータ354-1~354-Qは、複数の車両(304-1~304-Nを含む)内で実行される予測コンポーネント提供命令302によってアップロードされ得る。
【0068】
予測コンポーネント提供命令302によって提供される将来的なコンポーネントデータ360は、車両コンポーネントがいつ車両304-1に提供されるべきかの車両304-1内の予測に基づき、車両コンポーネントは、別の車両コンポーネントと交換されるか、またはそうでなければ、車両304-1に追加される。車両コンポーネントがいつ車両304-1に提供されるべきかの予測は、車両304-1内のセンサによって提供されるデータに基づく。いくつかの例において、予測は、1つ以上の物理的センサおよび/または合成センサからのデータに基づいて、予測コンポーネント提供命令302によって行われ得る。その他の例において、予測は、1つ以上の物理的センサからのセンサデータに基づいて、合成センサ321によって実施され得る。
【0069】
各コンポーネントサプライエンジン310-j(j=1~R)は、情報リポジトリ352から選択された将来的なコンポーネントデータを検索し得る。異なるコンポーネントサプライヤは、異なる車両コンポーネントに関心があり得る。例えば、タイヤサプライヤは、タイヤに関する将来的なコンポーネントデータに関心があり得るが、ブレーキサプライヤは、ブレーキに関する将来的なコンポーネントデータに関心があり得る。各コンポーネントサプライエンジン310-jは、それぞれのコンポーネントサプライヤにとって関心のある1つ以上の車両コンポーネントに関する将来的なコンポーネントデータを含むフィルタリングされたデータを検索する。例えば、情報リポジトリ352が、関係データベースである場合、コンポーネントサプライエンジン310-jは、関心のあるコンポーネントタイプを特定する述語を有するデータベースクエリを発行し得る。いくつかの場合、クエリはまた、その期間またはエリアについての将来的なコンポーネントデータを検索するために、期間または地理的エリアを含み得る。
【0070】
その他の例において、情報リポジトリ352に予測コンポーネント提供命令302によってアップロードされる将来的なコンポーネントデータ360は、車両304-1の現在の走行距離を含み得る。特定のメンテナス動作は、特定の走行距離ポイントで実施されることになっており、その結果、コンポーネントサプライヤ(例えば、エンジンオイルのサプライヤ)は、車両コンポーネントが将来時点においていつ使用され得るかを予測し得る。
【0071】
図4は、図3の種々のエンティティによって実施されるプロセスのフロー図である。車両304(図3内の車両304-1~304-N)内で実施される車両コンポーネントの将来的需要の予測(於402)に基づいて、車両304内の予測コンポーネント提供命令302は、将来的なコンポーネントデータを情報リポジトリ352にアップロードし得る(於404)。上述のように、車両コンポーネントの将来的需要の予測は、予測コンポーネント提供命令302によってまたは合成センサ321によってまたは両方によって行われ得る。
【0072】
コンポーネントサプライヤエンジン310(図3の310-1~310-Rにおけるコンポーネントサプライヤエンジンのうちの任意のもの)は、情報リポジトリ352にアクセスし、コンポーネントサプライエンジン310-jにとって関心のあるコンポーネントタイプに関する将来的なコンポーネントデータ354-1~354-Qのサブセットを検索し得る(於406)。例えば、タイヤサプライヤエンジンは、クエリを使用することによって、情報リポジトリ352にアクセスし、特定のタイヤタイプにしたがってタイヤに関する将来的なコンポーネントデータ354-1~354-Qのサブセットを検索し得る。
【0073】
コンポーネントサプライヤエンジン310は、将来的なコンポーネントデータの検索されたサブセットを分析し得(於408)、1つ以上の車両コンポーネントに関する将来的な需要の日付、場所、および推定量を決定し得る。分析に基づいて、コンポーネントサプライヤエンジン310は、対応するコンポーネントサプライヤ(例えば、コンポーネントサプライヤ306-1~306-Rのうちの対応する1つ)に出力情報を(例えば、1つ以上の車両コンポーネントの日付、場所、および推定量を含有するレポートの形式において)提供し得る(於410)。出力情報に基づいて、対応するコンポーネントサプライヤは、将来的需要の日付および場所における需要を満たすために、1つ以上の車両コンポーネントの流通を計画し得る。
【0074】
いくつかの例において、車両304-1から情報リポジトリ352にアップロードされた将来的なコンポーネントデータ360は、ユーザの個人識別情報を省略し得る。代替的に、将来的なコンポーネントデータがコンポーネントサプライエンジン310によって検索されるとき、将来的なコンポーネントデータを情報リポジトリ352からコンポーネントサプライエンジン310に提供することに先立って、個人識別情報が将来的なコンポーネントデータから除去され得る。
【0075】
いくつかの例において、予測コンポーネント提供命令302および/または合成センサ321は、物理的センサからのセンサデータに基づいて、車両コンポーネントが劣化しているレートを決定し得る。このレートに基づいて、予測コンポーネント提供命令302または合成センサ321は、車両コンポーネントに関する将来的需要の日付を予測し得る。
【0076】
さらなる例において、車両コンポーネントが劣化しているレートは、情報リポジトリ352にアップロードされた将来的なコンポーネントデータ360内に含まれ得る。コンポーネントサプライエンジン310は、車両コンポーネントに関する将来的需要の推定日を予測するための入力として劣化のレートを使用し得る。
【0077】
格納媒体(例えば、図1内の130または図3内の330)は、以下、すなわち、半導体メモリデバイス(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリまたはスタティックアクセスメモリ(DRAMまたはSRAM)、消去可能およびプログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM)、電子的消去可能およびプログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM)、およびフラッシュメモリまたはその他のタイプの不揮発性メモリデバイス)、磁気ディスク(例えば、固定ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、およびリムーバブルディスク)、別の磁気媒体(テープを含む)、光学媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、または別のタイプの格納デバイスのうちの任意のものまたはいくつかの組み合わせを含み得る。上記で議論された命令は、1つのコンピュータ読み取り可能な格納媒体または機械読み取り可能な格納媒体上で提供され得、または代替的に、可能性としては複数のノードを有する大規模システム内に分散された複数のコンピュータ読み取り可能な格納媒体または機械読み取り可能な格納媒体上で提供され得る。そのようなコンピュータ読み取り可能な格納媒体または機械読み取り可能な格納媒体または複数のコンピュータ読み取り可能な格納媒体または複数の機械読み取り可能な格納媒体は、物品(または製品)の一部として考えられる。物品または製品は、任意の製造された単一のコンポーネントまたは複数のコンポーネントを参照し得る。格納媒体または複数の格納媒体は、機械読み取り可能な命令を実行している機械内に配置され得るか、または、実行のためにそこから機械読み取り可能な命令がダウンロードされ得る遠隔地に配置され得る。
【0078】
本開示において、用語「a(或る)」、「an(或る)」、または「the(前記)」は、文脈上そうではないことを明確に示していない限り、同様に複数形を含み得る。また、用語「include(含む)」、「including(含んでいる)」、「comprises(備える)」、「comprising(備えている)」、「have(有する)」、または「having(有している)」は、本開示内で使用されるとき、言及された要素の存在を特定するが、その他の要素の存在または追加を排除しない。
【0079】
上述の説明において、本明細書中で開示される主題の理解を提供するために、多くの詳細が記載されている。しかしながら、実装は、これらの詳細のうちのいくつかを伴わずに実践され得る。その他の実装は、上記で議論された詳細からの改変およびバリエーションを含み得る。添付の特許請求の範囲は、そのような改変およびバリエーションをカバーすることが意図されている。
図1
図2
図3
図4