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  • 特開-車両制御装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113754
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】車両制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 7/12 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
B60T7/12 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018900
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】麻生 裕之
【テーマコード(参考)】
3D246
【Fターム(参考)】
3D246DA01
3D246GB30
3D246GC16
3D246HA86A
3D246HB12A
3D246JB02
3D246JB05
3D246JB11
3D246JB53
3D246LA72Z
(57)【要約】
【課題】自動制動が頻繁に行われるのを防ぎながら、前方車両との接近を抑制できるようにする。
【解決手段】前方車両との接近を検知したことに応じて自動制動を行う機能を有する車両を制御する車両制御装置(100)が、前記自動制動を行った場合に、自車両の車速上昇を抑制する速度上昇抑制手段(102)を備える。速度上昇抑制手段(102)は、前記自車両の最大車速を制限する。前記最大車速は、前記自動制動のために制動装置が作動したときの前記自車両の車速よりも小さくなるように設定される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方車両との接近を検知したことに応じて自動制動を行う機能を有する車両を制御する車両制御装置であって、
前記自動制動を行った場合に、自車両の車速上昇を抑制する速度上昇抑制手段を備えたことを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記自動制動を所定の回数以上行ったことを条件として、
前記速度上昇抑制手段は、前記自車両の車速上昇を抑制することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
後続車両が存在する場合、前記所定の回数を、後続車両が存在しない場合よりも少なくすることを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記速度上昇抑制手段は、前記自車両の最大車速を制限することを特徴とする請求項2又は3に記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記最大車速は、前記自動制動のために制動装置が作動したときの前記自車両の車速よりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記最大車速は、前記自動制動のために制動装置が作動したときの前記自車両の車速の平均値から所定の速度を減算した車速とすることを特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
【請求項7】
前記速度上昇抑制手段は、前記前方車両の車速が小さいとき、前記前方車両の車速が大きいときと比較して、前記自車両の車速上昇の抑制量を小さくすることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両制御装置。
【請求項8】
前記速度上昇抑制手段は、前記自車両の最大車速を制限することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項9】
前記最大車速は、前記自動制動のために制動装置が作動したときの前記自車両の車速よりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項8に記載の車両制御装置。
【請求項10】
前記速度上昇抑制手段は、前記前方車両の車速が小さいとき、前記前方車両の車速が大きいときと比較して、前記自車両の車速上昇の抑制量を小さくすることを特徴とする請求項1、8又は9に記載の車両制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動制動を行う機能を有する車両を制御する車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両において、センシング技術により前方車を検知し、前方車両との接近を検知したことに応じて、自動制動を行う機能が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-188029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動制動を行う機能により、前方車両との接近を抑制することができるが、運転者の意図しない制動力を発生させるものであり、自動制動が頻繁に行われるのを防ぐことが求められる。
また、自動制動では強い制動力が発生することもあり、タイヤの溝のすり減り、ブレーキ部材(例えばブレーキパッド/ディスク)の摩耗等が起きるおそれがある。タイヤやブレーキ部材の寿命が短くなるのを避けるためにも、自動制動が頻繁に行われるのを防ぐことが望ましい。
また、自動制動は、後続車両が自車両に接近する要因になる。後続車両が自車両に接近する状況を生じにくくするためにも、自動制動が頻繁に行われるのを防ぐことが望ましい。
【0005】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、自動制動が頻繁に行われるのを防ぎながら、前方車両との接近を抑制できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両制御装置は、前方車両との接近を検知したことに応じて自動制動を行う機能を有する車両を制御する車両制御装置であって、前記自動制動を行った場合に、自車両の車速上昇を抑制する速度上昇抑制手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、自動制動が頻繁に行われるのを防ぎながら、前方車両との接近を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例に係る車両制御システムの構成を示す図である。
図2】実施例に係る車両制御装置が実行する処理の例を示すフローチャートである。
図3】車速制限制御の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態に係る車両制御装置は、前方車両との接近を検知したことに応じて自動制動を行う機能を有する車両を制御する車両制御装置(100)であって、前記自動制動を行った場合に、自車両の車速上昇を抑制する速度上昇抑制手段(102)を備える。
これにより、自動制動が行われた場合、自車両の車速上昇が抑制されて、前方車両に接近することの抑制になるので、続けて自動制動が行われにくい状態になる。したがって、自動制動が頻繁に行われるのを防ぎながら、前方車両との接近を抑制することができる。
【実施例0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
図1に、実施例に係る車両制御システムの構成を示す。
車両制御システムは、車両制御装置100と、車両制御装置100に接続する前方センサ200a及び後方センサ200bと、車両制御装置100に接続する制動装置300と、車両制御装置100に接続する駆動装置400とを備える。
【0011】
前方センサ200aは、前方車両との関係、例えば自車両との相対距離、相対速度等を検出する。また、後方センサ200bは、後続車両との関係、例えば自車両との相対距離、相対速度等を検出する。
制動装置300は、制動を行うための装置である。制動装置300は、例えば液圧ブレーキ制動をかける制動方式でもよいが、ブレーキ部材の寿命の短期化を避けるための、それ以外の制動方式としてもよい。
駆動装置400は、例えばエンジン自動車におけるエンジンや、電気自動車における電動機である。また、駆動装置400は、駆動用バッテリであるとしてもよい。
【0012】
車両制御装置100は、制動制御部101と、速度上昇抑制部102とを備える。
制動制御部101は、前方センサ200aで検出される前方車両との関係から、前方車両との接近を検知したことに応じて、制動装置300を制御して、自動制動を行う。自動制動を行う機能については、公知の技術を利用すればよく、自動制動を行う条件等についても適宜設定されればよい。
速度上昇抑制部102は、制動制御部101が自動制動を行った場合に、駆動装置400を制御して、自車両の車速上昇を抑制する。具体的には、速度上昇抑制部102は、自車両の最大車速を制限する車速制限制御を実施する。この最大車速は、自動制動のために制動装置300が作動したときの車速よりも小さくなるように設定されるのが望ましい。
【0013】
このようにした車両制御システムでは、自動制動が行われた場合、自車両の車速上昇が抑制されて、前方車両に接近することの抑制になるので、続けて自動制動が行われにくい状態になる。したがって、自動制動が頻繁に行われるのを防ぎながら、前方車両との接近を抑制することができる。これにより、タイヤやブレーキ部材の寿命が短くなるのを避け、後続車両が自車両に接近する状況を生じにくくすることができる。
【0014】
前方車両の車速が小さいときは、前方車両の車速が大きいときと比較して、速度上昇抑制部102による自車両の車速上昇の抑制量を小さくするようにしてもよい。自車両の速度超過等以外に、前方車両のノロノロ運転(低速運転)に起因して自車両が前方車両に接近し、自動制動が行われることもある。この場合、自車両の車速上昇が大きく抑制されると、前方車両の追い越しの妨げになってしまう。そこで、前方車両の車速が比較的小さいときは、自車両の車速上昇の抑制量を小さくすることで、前方車両の追い越しの妨げにならないようにする。
【0015】
ここで、制動制御部101が自動制動を所定の回数以上行ったことを条件として、速度上昇抑制部102が、自車両の車速上昇を抑制するようにしてもよい。
以下、図2及び図3を参照して、制動制御部101が自動制動を所定の回数以上行ったことを条件として、速度上昇抑制部102が、自車両の車速上昇を抑制するようにした例を説明する。
【0016】
図2は、車両制御装置100が実行する処理の例を示すフローチャートである。
ステップS1で、速度上昇抑制部102は、制動制御部101が自動制動を行ったか否かを判定し、自動制動を行った場合、ステップS2に進む。
ステップS2で、速度上昇抑制部102は、ステップS1又は後述するステップS14で自動制動のために制動装置300が作動したときの車速を記憶媒体に記憶する。
ステップS3で、速度上昇抑制部102は、今回の自動制動が、前回の自動制動から規定時間内に行われたか否かを判定する。規定時間内である場合、ステップS4に進み、規定時間内でない場合、ステップS5に進む。
ステップS4で、速度上昇抑制部102は、連続判定カウンタCをカウントアップする。一方、ステップS5で、速度上昇抑制部102は、連続判定カウンタCと、ステップS2で記憶した車速をクリアする。
【0017】
ステップS6で、速度上昇抑制部102は、連続判定カウンタCが予め定められた回数Nr以上であるか否かを判定する。C≧Nrである場合、ステップS7に進み、C≧Nrでない場合、ステップS1に戻る。
ステップS7で、速度上昇抑制部102は、後方センサ200bの検出結果に基づいて、後続車両が存在するか否かを判定する。後続車両が存在する場合、ステップS8に進み、後続車両が存在しない場合、ステップS9に進む。
ステップS8で、速度上昇抑制部102は、連続判定カウンタCに対する閾値NをNrに設定する。一方、ステップS9で、速度上昇抑制部102は、連続判定カウンタCに対する閾値NをNf(>Nr)に設定する。このように後続車両が存在する場合、閾値Nを、後続車両が存在しない場合よりも少なくする。
ステップS10で、速度上昇抑制部102は、連続判定カウンタCがステップS8又はS9で設定した閾値N以上であるか否かを判定する。C≧Nである場合、ステップS11に進み、C≧Nでない場合、ステップS1に戻る。
【0018】
ステップS11以降で、速度上昇抑制部102は、自車両の最大車速を制限する車速制限制御を実施する。例えば、Nr=1回、Nf=2回として、後続車両が存在する場合、自動制動がNr(=1)回行われたときに車速制限制御を実施し、後続車両が存在しない場合、自動制動がNf(=2)回行われたときに車速制限制御を実施する。後続車両が存在するときは、後続車両が存在しないときと比較して、早い段階で車速制限制御を実施することにより、続けて自動制動が行われにくい状態にし、後続車両が自車両に接近することの抑制になる。
【0019】
ステップS11で、速度上昇抑制部102は、ステップS2で記憶した車速、すなわち自動制動のために制動装置300が作動したときの車速の平均値Vaveを算出する。
ステップS12で、速度上昇抑制部102は、前方センサ200aの検出結果に基づいて、前方車両の車速を取得し、前方車両の車速に応じて、所定の速度Vdecを設定する。前方車両の車速が大きいとき、前方車両の車速が小さいときと比較して、所定の速度Vdecを大きくする。例えば、前方車両の車速が50[km/h]である場合はVdec=5[km/h]、前方車両の車速が20[km/h]である場合はVdec=1[km/h]という具合に設定する。例えば、車速域ごとに所定の速度Vdecの固定値が予め定められたテーブルを用意しておき、このテーブルから所定の速度Vdecを読み出すようにしてもよい。或いは、前方車両の車速を変数として所定の速度Vdecの値を算出する演算式を用意しておき、この演算式から所定の速度Vdecを算出するようにしてもよい。
ステップS13で、速度上昇抑制部102は、ステップS11で算出した車速の平均値Vaveから、ステップS12で設定した所定の速度Vdecを減算した車速(Vave-Vdec)を最大車速(制限車速)とする車速制限制御を実施する。ステップS12では、前方車両の車速が大きいとき、前方車両の車速が小さいときと比較して、所定の速度Vdecを大きくしている。すなわち、前方車両の車速が比較的小さいときは、自車両の車速上昇の抑制量を小さくすることで、前方車両の追い越しの妨げにならないようにしている。
【0020】
ステップS14で、速度上昇抑制部102は、制動制御部101が自動制動を行ったか否かを判定する。自動制動を行っていない場合、ステップS15に進み、自動制動を行った場合、ステップS2に戻る。車速制限制御が実施されている中でも、自動制動が行われることがあり得る。
ステップS15で、速度上昇抑制部102は、車速制限制御を解除するか否かを判定する。例えば、自車両の停車状態が一定時間以上継続している場合、車速制限処理を解除すると判定する。また、前方センサ200aの検出結果に基づいて、前方車両との距離が所定の距離以上離れている場合、車速制限制御を解除すると判定する。車速制限制御を解除する場合、ステップS16に進み、車速制限制御を解除しない場合、ステップS14に戻る。
ステップS16で、速度上昇抑制部102は、車速制限制御を解除し、連続判定カウンタCと、ステップS2で記憶した車速とをクリアする。
【0021】
図2のフローチャートとともに、図3を参照して、車速制限制御の例を説明する。
自車両の車速が60[km/h]で、前方車両の車速が50[km/h]であるとする。
後続車両は存在しておらず場合、自動制動がNf(=2)回行われたときに車速制限制御が実施されるものとする(ステップS7、S9)。また、前方車両の車速が50[km/h]である場合、Vdec=5[km/h]に設定されるものとする(ステップS12)。
初期状態では、自車両が60[km/h]、前方車両が50[km/h]で走行しており、自車両と前方車両との車間距離が縮まり、自車両において自動制動が行われる。自動制動が行われた後、自車両が同じように走行して、2回目の自動制動が行われたときに、ステップS11以降の車速制限制御が実施される。
2回目の自動制動後は、Vave(60)-Vdec(5)=55[km/h]が制限車速となる(ステップS13)。3回目以降の自動制動後は、車速制限制御が実施されている中で行われるので(ステップS14)、平均値Vaveは小さくなっていき、それに伴って制限車速も小さくなっていき、前方車両との接近を抑制する車速に落ち着く。このように、運転者の速度上昇の意思と前方車両との接近の抑制とのバランスの調整が可能である。
【0022】
次に、自動制動を所定の回数以上行ったことを条件として、自車両の車速上昇を抑制するようにした場合の作用、効果を説明する。
前方車両への接近を繰り返すような煽り運転を行っている場合、自動制動が繰り返し行われることがある。
このような煽り運転により自動制動が繰り返し行われた場合に、自車両の車速上昇が抑制されて、前方車両に接近することの抑制になり、煽り運転の抑制につながる。
【0023】
また、自車両の車速上昇を抑制する速度上昇抑制機能を最小限に抑えることができる。速度上昇抑制機能は、運転者の車速上昇の意思に反するものであり、この機能を多用しすぎると、運転者は不快に感じてしまうおそれがある。したがって、運転者が自身の操作で衝突等を回避できる場合は、速度上昇抑制機能を使用しない方が望ましい。また、煽り運転ではなく、一時的な不注意等で単発的に自動制動が行われたような場合、以降、運転者が十分に注意して運転する可能性が高く、速度上昇抑制機能を使用せずとも、前方車両に接近しないように運転する可能性が高い。以上より、自動制動を所定の回数以上行ったことを条件として、自車両の車速上昇を抑制するようにして、速度上昇抑制機能を最小限に抑えることが望ましい。
なお、自動制動が行われることを条件とせずに、例えば、単に自車両の車速>前方車両の車速で、所定の距離(自動制動が行われる距離よりも長い距離)まで近づいたことを条件として、速度上昇抑制機能を使用することでも、自動制動が頻繁に行われるのを防ぎながら、前方車両との接近を抑制することができる効果は得られる。しかしながら、この場合、速度上昇抑制機能を多用することにつながり、運転者は不快に感じてしまうおそれがある。
【0024】
以上、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明したが、各実施例は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、各実施例に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0025】
図3のフローチャートにおいて、ステップS3~S9で、自動制動間が規定時間内で行われたか否かを判定した上で、自動制動の回数をカウントアップするようにしたが、例えば、所定の時間内に、所定の回数の自動制動が行われたか否かを判定するようにしてもよい。
【0026】
また、ステップS11で、自動制動のために制動装置300が作動したときの車速の平均値Vaveを算出するとしたが、これに限定されるものではない。例えば、自動制動のために制動装置300が作動したときの車速のうち、最小車速を採用してもよい。この場合、制限車速が小さくなり、すなわち車速の制限を強くして、前方車両との接近を最も抑制できるケースになる。一方で、車速の制限を強くすると、運転者の違和感が大きくなるおそれもある。車両特性、使用される場所、シチュエーション等に応じて、チューニングパラメータとしてもよい。
【0027】
また、ステップS12で、前方車両の車速に応じて、所定の速度Vdecを設定するとしたが、他の条件を加えてもよい。例えば、追い越し禁止車線であるか否かによって、Vdecを設定できるようにしてもよい。前方車両の車速が20[km/h]である場合はVdec=1[km/h]としたが、追い越し禁止車線であれば、Vdec=5[km/h]とする等である。また、道路の制限車速に応じて、Vdecを設定できるようにしてもよい。前方車両の車速が50[km/h]である場合はVdec=5[km/h]としたが、高速道路であれば、Vdec=1[km/h]とする等である。
【0028】
また、速度上昇抑制機能は、車速制限制御によるものに限らない。例えば、ギア比を所定値以上に制限したり、アクセルペダルの反力を強くしたり、アクセル開度を制限したり、ISG(モータ機能付発電機)で電装負荷やバッテリへの充電量を増大させてエンジントルクを制限したり、これらを組み合わせたりしてもよい。また、図1に示した駆動装置400は、トランスミッション、ペダル反力装置、アクセル開度等に置き換えてもよい。
【0029】
本発明を適用した車両制御装置は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により構成され、CPUが例えばROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、各手段の機能が実現される。
【符号の説明】
【0030】
100:車両制御装置、101:制動制御部、102:速度上昇抑制部、200a:前方センサ、200b:後方センサ、300:制動装置、400:駆動装置
図1
図2
図3