(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113810
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】倉庫
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240816BHJP
G08G 1/015 20060101ALI20240816BHJP
B65G 63/00 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G06Q10/08
G08G1/015 A
B65G63/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019015
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊東 亜矢子
(72)【発明者】
【氏名】浅野 翔平
(72)【発明者】
【氏名】久野 悠太
【テーマコード(参考)】
5H181
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181EE07
5H181FF14
5H181KK06
5H181KK07
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】車両を倉庫内の駐車エリアへスムーズに誘導するシステムを備える倉庫を提供する。
【解決手段】本発明の倉庫(1)は、車両誘導システム(2)を備える。倉庫(1)は、複数の保管物が収容される複数の荷捌きエリア(31)と、各荷捌きエリアに対応して設けられた複数の駐車エリア(32)とを含むフロア(3)を備える。システムは、車両の入庫を検知する車両検知手段(21)と、複数の駐車エリアの中から車両が駐車されていない空車エリアを選択する空車エリア選択手段(22)と、複数の荷捌きエリア内の保管物占有量を検出する保管物占有量検出手段(23)と、空車エリア選択手段によって選択された駐車エリアの中から、保管物占有量検出手段によって検出された保管物占有量が相対的に少ない荷捌きエリアに対応する駐車エリアを決定する駐車エリア決定手段(25)と、決定された駐車エリアを外部に知らせる報知手段(28)とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両誘導システムを備える倉庫であって、
前記倉庫は、
複数の保管物が収容される複数の荷捌きエリアと、
前記各荷捌きエリアに対応して設けられた複数の駐車エリアとを含むフロアを備え、
前記システムは、
車両の入庫を検知する車両検知手段と、
前記複数の駐車エリアの中から車両が駐車されていない空車エリアを選択する空車エリア選択手段と、
前記複数の荷捌きエリア内の保管物占有量を検出する保管物占有量検出手段と、
前記空車エリア選択手段によって選択された駐車エリアの中から、前記保管物占有量検出手段によって検出された保管物占有量が相対的に少ない荷捌きエリアに対応する駐車エリアを決定する駐車エリア決定手段と、
前記駐車エリア決定手段によって決定された特定の駐車エリアを外部に知らせる報知手段とを備える、倉庫。
【請求項2】
前記システムは、前記各荷捌きエリア内の作業者数を検出する作業者数検出手段をさらに備え、
前記駐車エリア決定手段は、前記保管物占有量が相対的に少なく、かつ隣接する荷捌きエリア内の作業者数が多い荷捌きエリアに対応する駐車エリアを決定する、請求項1に記載の倉庫。
【請求項3】
前記倉庫は、前記フロアを複数備え、
前記システムは、
入庫予定の各車両の情報と、前記車両を案内する特定のフロアとを予め記憶する記憶手段と、
前記車両検知手段が車両の入庫を検知したことに応じて、前記特定フロアへの案内を報知するフロア案内手段とをさらに備える、請求項1に記載の倉庫。
【請求項4】
前記車両検知手段は、車両から発信される信号、または前記倉庫の車両入口領域を撮影して得られる画像データのいずれかに基づいて入庫する車両の情報を特定する、請求項3に記載の倉庫。
【請求項5】
前記保管物占有量検出手段は、前記荷捌きエリアの上方領域に設けられた距離センサ、または前記荷捌きエリア内を撮影して得られる画像データのいずれかに基づいて荷捌きエリア内の保管物占有量を検出する、請求項1に記載の倉庫。
【請求項6】
前記倉庫は物流倉庫である、請求項1に記載の倉庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倉庫を出入りする車両を適切な駐車エリアへ誘導するシステムを備える倉庫に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2022-29781号公報(特許文献1)は、倉庫に荷物を搬入する車両を誘導するシステムについて開示している。特許文献1のシステムは、倉庫まで荷物を運搬する車両の情報を「予約情報」として事前に登録したうえで、予約情報と、倉庫に荷物を搬入する複数の車両が登録された「待ちリスト」とを照合しながら車両の入場を行うことを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムは、車両の運転手が時間単位で予約情報を入力する必要があり、交通状況によって予定通りの時刻に入庫できない場合は調整作業が必要であったため、作業が煩雑であった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は時間単位で予約情報を入力しなくても車両を倉庫内の駐車エリアへスムーズに誘導するシステムを備える倉庫を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従う倉庫は、車両誘導システムを備える。倉庫は、複数の保管物が収容される複数の荷捌きエリアと、各荷捌きエリアに対応して設けられた複数の駐車エリアとを含むフロアを備える。システムは、車両の入庫を検知する車両検知手段と、複数の駐車エリアの中から車両が駐車されていない空車エリアを選択する空車エリア選択手段と、複数の荷捌きエリア内の保管物占有量を検出する保管物占有量検出手段と、空車エリア選択手段によって選択された駐車エリアの中から、保管物占有量検出手段によって検出された保管物占有量が相対的に少ない荷捌きエリアに対応する駐車エリアを決定する駐車エリア決定手段と、駐車エリア決定手段によって決定された特定の駐車エリアを外部に知らせる報知手段とを備える。
【0007】
好ましくは、システムは、各荷捌きエリア内の作業者数を検出する作業者数検出手段をさらに備える。駐車エリア決定手段は、保管物占有量が相対的に少なく、かつ隣接する荷捌きエリア内の作業者数が多い荷捌きエリアに対応する駐車エリアを決定する。
【0008】
好ましくは、倉庫は、フロアを複数備える。システムは、入庫予定の各車両の情報と、車両を案内する特定のフロアとを予め記憶する記憶手段と、車両検知手段が車両の入庫を検知したことに応じて、特定フロアへの案内を報知するフロア案内手段とをさらに備える。
【0009】
好ましくは、車両検知手段は、車両から発信される信号、または倉庫の車両入口領域を撮影して得られる画像データのいずれかに基づいて入庫する車両の情報を特定する。
【0010】
好ましくは、保管物占有量検出手段は、荷捌きエリアの上方領域に設けられた距離センサ、または荷捌きエリア内を撮影して得られる画像データのいずれかに基づいて荷捌きエリア内の保管物占有量を検出する。
【0011】
好ましくは、倉庫は物流倉庫である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、車両を倉庫内の駐車エリアへスムーズに誘導するシステムを備える倉庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施の形態に係る倉庫を示す説明図である。
【
図2】本実施の形態に係る倉庫を示すブロック図である。
【
図3】本実施の形態におけるフロアを示す説明図である。
【
図4】本実施の形態に係る倉庫のシステムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施の形態に係る倉庫について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0015】
(倉庫の概要構成について)
図1を参照して、本実施の形態に係る倉庫1の概要構成について説明する。倉庫1は、車両誘導システム2と、フロア3と、車両入口領域4とを備える。なお、車両誘導システム2については後述する。
【0016】
倉庫1は、たとえば積替え拠点や一時保管庫として利用される物流倉庫、大型商業施設などである。本実施の形態に係る倉庫1は、特に、入出荷が頻繁に行われる物流倉庫に好適に用いることができる。
【0017】
フロア3は、複数の保管物33が収容される複数の荷捌きエリア31と、各荷捌きエリア31に対応して設けられた複数の駐車エリア32とを含む。
【0018】
複数の荷捌きエリア31は、典型的にはプラットフォームであり、車両から積み下ろされた複数の保管物33を一時保管するエリアである。各荷捌きエリア31は、車両1台が許容する保管物量と同等かそれ以上の保管物33を受け入れることのできる床面積を有している。なお、保管物33は、運搬容易のため、パレット上に載置するように保管されていてもよい。
【0019】
本実施の形態の荷捌きエリア31は、保管物占有量を検出する撮影手段を有している。撮影手段は、典型的にはカメラである。また、「保管物占有量」は、荷捌きエリア31の床全体に対する床を覆う保管物33の割合である。たとえば物流倉庫の場合、大量の保管物33の搬出入が頻繁に繰り返されるため、搬出入される複数の保管物33の各々にビーコンなどの発信手段を設けることは現実的でない。そこで、荷捌きエリア31は、たとえば上方領域に設けられたカメラなどを用いて、保管物33が配置される前後の床を撮影して画像解析を行う。これにより、各荷捌きエリア31の床面のうち見えている領域、すなわち保管物33が載置されていない領域を定量化し、保管物量を推定することができる。
【0020】
なお、保管物占有量を検出する手段は撮影手段に限定されない。他の形態として、荷捌きエリアの上方領域に設けられた距離センサを利用して、保管物の占有量を検出することとしてもよい。
【0021】
複数の駐車エリア32は、複数の荷捌きエリア31の各々に対応するように配置される。駐車エリア32は、典型的にはトラックバースであり、対応するプラットフォームとの間で保管物33の搬出入作業を行う。駐車エリア32は、少なくとも車両1台を駐車することのできる広さを有していればよい。また、各駐車エリア32は、車両の有無を検知するセンサを有している。センサは、公知の車両検知センサを使用することができる。
【0022】
車両入口領域4は、車両が入庫するための入口であり、少なくとも1つ備えられる。本実施の形態の車両入口領域4は、車両に搭載または車両の運転手が所持するビーコン、GPSなどから発せられる信号を受信可能な受信手段41を備える。
【0023】
なお、本実施の形態の受信手段41はビーコンからの信号を受信する形態を例に説明したが、受信手段41はこれに限定されない。他の形態として、受信手段41は、たとえばカメラにより車両入口領域4を撮影して得られた画像データを受信することとしてもよい。
【0024】
(システムについて)
次に、
図2を参照して、倉庫1が備える車両誘導システム2について説明する。システム2は、車両の入庫を検知する車両検知手段21と、複数の駐車エリア32の中から車両が駐車されていない空車エリアを選択する空車エリア選択手段22と、複数の荷捌きエリア31内の保管物占有量を検出する保管物占有量検出手段23と、空車エリア選択手段22によって選択された駐車エリア32の中から、保管物占有量検出手段23によって検出された保管物占有量が相対的に少ない荷捌きエリア31に対応する駐車エリア32を決定する駐車エリア決定手段25と、駐車エリア決定手段25によって決定された特定の駐車エリア32を外部に知らせる報知手段28とを備える。なお、本実施の形態では、フロアを1つ備える場合について説明する。
【0025】
車両検知手段21は、車両入口領域4の受信手段41から送信される車両情報、たとえば車両から発信される信号、または倉庫1の車両入口領域4を撮影して得られる画像データなどに基づいて、入庫する車両の情報を特定する。なお、「車両から発信される信号」は、典型的には車両本体および運転手の所持するデバイスから発信される無線信号である。また、「画像データ」はたとえば車両のナンバープレートなど車種が判別可能に撮影されたデータである。車両検知手段21は、車両の入庫を検知したことに応じて、少なくとも空車エリア選択手段22および保管物占有量検出手段23に対して必要な情報を受信するよう指示する。
【0026】
空車エリア選択手段22は、フロア3内の各駐車エリア32から空車エリア情報を取得する。また、保管物占有量検出手段23は、フロア3内の各荷捌きエリア31から保管物占有量情報を取得する。荷捌きエリア31は、床全体に対して載置された保管物33の占有面積が多いほど収容能力が低いと判断され、占有面積が少ないほど収容能力が高いと判断される。
【0027】
駐車エリア決定手段25は、空車エリア選択手段22が選択した「空車エリア情報」と、保管物占有量検出手段23が検出した「保管物占有量情報」に基づいて、車両が駐車する「特定駐車エリア」を決定する。典型的には、空車エリアのうち保管物占有量が相対的に最も少ないエリアを「特定駐車エリア」と決定する。
【0028】
報知手段28は、駐車エリア決定手段25によって決定された特定駐車エリアをシステム2の外部に知らせる。報知手段28は、倉庫1内の作業者および車両のドライバの少なくともいずれかに対して報知する。また、報知手段28は、たとえばディスプレイモニタに表示してもよいし、音声で報知してもよく、種々の手法を採ることができる。
【0029】
(変形例1)
また、システム2は、各荷捌きエリア31内の作業者数を検出する作業者数検出手段24をさらに備えることもできる。
【0030】
作業者数検出手段24は、フロア3内の作業者が所持する携帯電話やビーコンなどの発信手段からの情報に基づいて、各荷捌きエリア31の作業者数情報を取得する。通常、「保管物占有量が相対的に少ない荷捌きエリア」は他の荷捌きエリアと比して作業者数が少ないが、「作業者数の多い荷捌きエリア」から離れた場所に位置する場合、移動動線が長くなり作業効率が低下してしまう。そこで、本実施の形態の駐車エリア決定手段25は、「隣接する荷捌きエリアの作業者数が最も多い荷捌きエリア」に対応する駐車エリアを特定駐車エリアと決定する。これにより、作業者は短い移動動線で作業を行うことができ、作業効率を向上することができる。
【0031】
なお、作業者が所持する発信手段は、たとえば作業者の滞在するエリアのみ照明照度を明るくするなど、倉庫1内の他のシステムに利用されてもよい。これにより、作業効率の向上だけでなく、省エネルギーな倉庫を提供することができる。
【0032】
(変形例2)
また、倉庫1は、フロア3を複数備えることとしてもよい。この場合、複数のフロア3は、たとえば複数階建ての物流倉庫のように、高さレベルの異なる各階層部分であってもよいし、高さレベルが同じ階層部分にあってもよい。本実施の形態におけるシステム2は、入庫予定の各車両の情報と、車両を案内する特定のフロアとを予め記憶する記憶手段27と、車両検知手段21が車両の入庫を検知したことに応じて、特定フロア3への案内を報知するフロア案内手段26とをさらに備える。
【0033】
記憶手段27は、予め登録された車両の「車両情報」および「フロア情報」を含む。フロア3が複数ある場合、フロア3毎にテナントが異なっていたり、取扱い商品が異なる場合がある。車両情報は、たとえばナンバープレート、テナント情報などの情報であり、「フロア情報」と紐づけられている。これにより、記憶手段27には登録された車両を案内するフロアに関する情報が記憶されることになる。
【0034】
車両検知手段21は、検知した入庫車両情報と、記憶手段に記憶された車両情報とを照合して、入庫車両を案内すべきフロア3を特定する(以下の説明において「特定フロア」ともいう)。
【0035】
特定フロア3は、フロア案内手段26によって車両の運転手へ報知され、車両は特定フロアへ向かうことになる。フロア案内手段26は、たとえば音声案内など公知の手法を用いて報知することで車両を案内する。
【0036】
本実施の形態の倉庫1は、車両の到着時刻を入力することがない。これにより、渋滞などで車両の到着が遅延してしまっても他の車両との調整作業をする必要がなく、スムーズに車両を誘導することができる。
【0037】
(動作について)
次に、
図3、4を特に参照して、システム2の動作について説明する。
図3は、本実施の形態におけるフロアを示す説明図である。
図4は、本実施の形態における倉庫のシステムの動作を表すフローチャートである。
【0038】
はじめに、
図3を参照して、フロア3は、荷捌きエリア31A~31Fと、駐車エリア32A~32Fとを備えている。車両は駐車エリア32A,32Dに駐車しており、保管物および作業者は、荷捌きエリア31A~31F付近に図のように配置しているものとする。
【0039】
倉庫に入庫した車両は、受信手段を介して車両検知手段に検知される(ステップS1)。入庫した車両の情報は、記憶手段に予め記憶された車両情報と照合される(ステップS2)。
【0040】
記憶手段にフロア情報が含まれる場合(ステップS3でYES)、先ず車両をフロアに案内する必要がある。そこで、車両検知手段は入庫車両のフロアを特定する。特定されたフロアは、フロア案内手段によって車両の運転手へ報知される(ステップS4)。他方、記憶手段にフロア情報が含まれない場合(ステップS3でNO)、車両は以下のステップで特定される駐車エリアに案内される。
【0041】
また、車両検知手段は、車両を検知したことに応じて、システム内の空車エリア選択手段、保管物占有量検出手段、作業者数検出手段の各々は、それぞれフロア内の空車エリア情報、保管物占有量情報、作業者数情報を取得する(ステップS5)。取得した情報は、駐車エリア決定手段へ送られる。
【0042】
駐車エリア決定手段は、各駐車エリアの「空車エリア情報」に基づいて、駐車中エリアには0、空車エリアには1の指数Q
1を付与する(ステップS6)。
図3および表1を参照して、駐車エリア32A,32DにはQ1=0が付与され、駐車エリア32B,C,E,FにはQ2=1が付与される。
【0043】
【0044】
また、各荷捌きエリアの「保管物占有量情報」に基づいて、保管物占有量が少ないエリアから順に指数Q
2を付与する。なお、相対的に最も占有量の少ないエリアを1とし、最も占有量の多いエリアを0.1とするものとする(ステップS7)。
図3および表1を参照して、荷捌きエリア31A,Dには0.1、荷捌きエリア31Cには0.3、荷捌きエリアB,E,Fには1が付与される。
【0045】
さらに、各荷捌きエリアの「作業者数情報」に基づいて、各駐車エリアと隣接する荷捌きエリア内の作業者数を計算する。算出された作業者数が多いエリアから順に指数Q
3を付与する。なお、相対的に最も作業者数の多いエリアを1とし、最も作業者数の少ないエリアを0とするものとする(ステップS8)。
図3および表1を参照して、各駐車エリア32A~32Fの指数Q
3は順に、0.6,0.8,0.7,0.7,0.5,0となり、駐車エリア32BのQ
3値が最も大きくなる。
【0046】
ステップS6~8で求めた各エリアの指数Q1~Q3を掛け合わせ、各駐車エリアの入庫指数Qを算出する(ステップS9)。最も高い入庫指数QMAXの駐車エリア32Bを「特定駐車エリア」と決定し、車両を特定駐車エリアへ案内する(ステップS10)ことで動作を終了する。
【0047】
このように、本実施の形態に係るシステムは、倉庫内の空車エリア情報だけをみるのではなく、保管物占有量情報も考慮して特定駐車エリアを決定する。これにより、車両からの保管物搬出作業をスムーズに行うことができ、車両の回転効率を向上することができ、特に繁忙期における車両誘導業務負担を軽減できる。また、本実施の形態に係るシステムは、作業者数もさらに考慮して特定駐車エリアを決定することができる。これにより、倉庫内の作業者の移動動線を短くすることができ、作業効率を向上することができる。
【0048】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 倉庫、2 システム、3 フロア、4 車両入口領域、21 車両検知手段、22 空車エリア選択手段、23 保管物占有量検出手段、24 作業者数検出手段、25 駐車エリア決定手段、26 フロア案内手段、31 荷捌きエリア、32 駐車エリア、33 保管物。