(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113815
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】環境音測定装置及び環境音測定システム
(51)【国際特許分類】
G01H 3/00 20060101AFI20240816BHJP
G01S 5/22 20060101ALI20240816BHJP
G01S 3/808 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G01H3/00 A
G01S5/22
G01S3/808
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019021
(22)【出願日】2023-02-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 刊行物名:日本音響学会 2022年秋季研究発表会講演論文集(講演要旨) 公開日:令和4年8月31日 刊行物名:日本音響学会 2022年秋季研究発表会講演論文集(講演論文CD-ROM) 公開日:令和4年8月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100131705
【弁理士】
【氏名又は名称】新山 雄一
(72)【発明者】
【氏名】諸橋 俊大
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 康仁
【テーマコード(参考)】
2G064
5J083
【Fターム(参考)】
2G064AB02
2G064AB15
2G064BA02
2G064BD02
2G064DD02
5J083AA05
5J083AB12
5J083AC29
5J083AC32
5J083AD02
5J083AE08
5J083AF01
5J083CA10
(57)【要約】
【課題】建築現場において簡易に設置することができ、かつ正確な音源定位を実現することができる環境音測定装置及び環境音測定システムを提供すること。
【解決手段】
環境音測定装置100は、複数のマイクロフォン121を備えるマイクロフォンアレイ120と、マイクロフォンアレイ120の姿勢を検出するための姿勢検出装置130と、複数のマイクロフォン121により捕捉された音の到来方向を算出するための演算装置110と、を備え、前記演算装置110が、複数のマイクロフォン121で収集された複数の音データに基づいて、検出された前記姿勢をとっているマイクロフォンアレイ120に対する前記音の到来方向を算出し、前記姿勢検出装置130により検出されたマイクロフォンアレイ120の姿勢に基づいて、前記音の到来方向を補正する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の集音手段を備える集音ユニットと、
前記集音ユニットの姿勢を検出するための姿勢検出手段と、
前記集音手段により捕捉された音の到来方向を算出するための処理部と、を備え、
前記処理部が、複数の前記集音手段で収集された複数の音データに基づいて、検出された前記姿勢をとっている前記集音ユニットに対する前記音の到来方向を算出し、前記姿勢検出手段により検出された前記集音ユニットの姿勢に基づいて、前記音の到来方向を補正する、
環境音測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の環境音測定装置を複数有し、各前記環境音測定装置から取得した環境音の到来方向に基づいて、前記環境音の音源位置を推定する音源位置推定処理部を備えている、
環境音測定システム。
【請求項3】
水平に設置された第1の前記集音ユニットと、第1の前記集音ユニットと直交するように配置された第2の集音ユニットとを備え、前記第2の集音ユニットに設置されている複数の前記集音手段によって、前記環境音の到来方向についてその垂直方向成分を検出する、請求項1に記載の環境音測定装置。
【請求項4】
複数の前記環境音測定装置と前記音源位置推定処理部との間が通信ネットワークによって通信可能に接続されており、各前記環境音測定装置及び前記音源位置推定処理部に、前記通信ネットワークを通じて電力が供給される、請求項2に記載の環境音測定システム。
【請求項5】
前記集音ユニットが、複数の前記集音手段を水平に設置するための平板状の基板を有し、前記基板が多角形状の平面形状を有するように形成されており、多角形状の前記基板の各頂点の近傍に前記集音手段が設けられている、請求項1に記載の環境音測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境音測定装置及び環境音測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場においては、溶接、コンクリート打設、資材運搬などの様々な作業が行われる。建築現場での作業工程は、建築作業の進行に合わせて詳細に計画されているため、それらの建築作業が所定の場所で所定のスケジュールにしたがって実施されているかを管理することは、非常に重要である。しかし、例えば高層ビルディングのような大規模な建築物の建築現場で行われる作業を逐一確認することは容易にできることでない。このような観点から、建築現場においてどのような作業がどこで行われているかを簡易に把握する手段として、作業に伴って発生する特有の音、作業音を利用することが考えられている。
【0003】
建築現場における音の測定については、例えば次のような技術が提案されている。特許文献1は騒音・振動モニタリング装置に関し、建設現場内やその近傍の3点以上に騒音計及び振動計を配置し、管理値を超える騒音、振動が計測された場合にその発生位置を特定して警告を発するように構成している。特許文献2は作業区域の騒音監視システムに関し、所定の作業区域内で複数台の移動式建設機械が建設作業を行っている場合に、周辺の騒音を複数点で計測し、騒音規制情報との対比結果から移動式建設機械の出力を制限するようにする構成が提案されている。また非特許文献1では、土木工事において複数の機械から発生する騒音について、マイクロホンアレイにより機械別の騒音発生量を求める試みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-83803号公報
【特許文献2】特開平11-175136号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】吉永弘志,外2名,“工事における機械別騒音発生量の分析”,騒音制御,公益社団法人日本騒音制御工学会,2005年,第29巻,第6号,p.493-500
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば特許文献1,2では、「建築現場」という不特定の作業機械、作業者が混在し、往来するという外乱状態が極めて過酷な環境において、音源定位のため、複数の騒音計を所定位置に設置しておく必要がある。精密な音源定位を実現するためには、騒音測定を行う箇所のあらかじめ定めた位置に各騒音計を設置するとともに、各騒音計が音源に対して指向する方向が、計測中に大きく変化しないように対策する必要がある。建築現場において所定の場所に騒音計を設置することには手間がかかり、人・物の移動が激しい現場でその位置を保持することは、建築現場における作業性を損なう恐れもあって好ましいことではない。この点、非特許文献1によれば、複数のマイクロフォンを直線的に配列してなるマイクロフォンアレイを用いるので、マイクロフォン同士の位置関係は容易に保持しておくことができる。しかし、複数のマイクロフォンからなるマイクロフォンアレイ自体は、その設置場所として広い空間を占有するので、やはり建築現場での作業効率を損なう恐れがあり、実際に適用することは容易ではないという問題があった。
【0007】
本発明の目的の一つは、建築現場において簡易に設置することができるとともに、必要かつ十分な音源定位の精度を実現することができる環境音測定装置及び環境音測定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの態様は、複数の集音手段を備える集音ユニットと、前記集音ユニットの姿勢を検出するための姿勢検出手段と、前記集音手段により捕捉された音の到来方向を算出するための処理部とを備え、前記処理部が、複数の前記集音手段で収集された複数の音データに基づいて、検出された前記姿勢をとっている前記集音ユニットに対する前記音の到来方向を算出し、前記姿勢検出手段により検出された前記集音ユニットの姿勢に基づいて、前記音の到来方向を補正する環境音測定装置である。
【0009】
前記集音ユニットが、複数の前記集音手段を水平に設置するための平板状の基板を有し、前記基板が多角形状の平面形状を有するように形成されており、多角形状の前記基板の各頂点の近傍に前記集音手段が設けられているとしてもよい。
【0010】
水平に設置された第1の前記集音ユニットと、第1の前記集音ユニットと直交するように配置された第2の集音ユニットとを備え、前記第2の集音ユニットに設置されている複数の前記集音手段によって、前記環境音の到来方向についてその垂直方向成分を検出するとしてもよい。
【0011】
本発明の他の態様は、前記環境音測定装置を複数有し、各前記環境音測定装置から取得した環境音の到来方向に基づいて、前記環境音の音源位置を推定する音源位置推定処理部を備えている環境音測定システムである。
【0012】
複数の前記環境音測定装置と前記音源位置推定処理部との間が通信ネットワークによって通信可能に接続されており、各前記環境音測定装置及び前記音源位置推定処理部に、前記通信ネットワークを通じて電力が供給されるとしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、建築現場において簡易に設置することができ、かつ正確な音源定位を実現することができる環境音測定装置及び環境音測定システムの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】環境音測定現場における環境音測定モジュール100の設置状況を例示する模式図である。
【
図2A】本発明の一実施形態による環境音測定モジュール100におけるマイクロフォンアレイ120の構成を例示する模式図である。
【
図2B】本発明の一実施形態による環境音測定モジュール100におけるマイクロフォンアレイ120の構成を例示する模式図である。
【
図2C】本発明の一実施形態による環境音測定モジュール100におけるマイクロフォンアレイ120の構成を例示する模式図である。
【
図2D】本発明の一実施形態による環境音測定モジュール100におけるマイクロフォンアレイ120の構成を例示する模式図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る環境音測定システム1の構成例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る、環境音測定モジュール100、環境音解析装置200として用いられる情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る環境音測定モジュール100の機能を例示するブロック図である。
【
図6】環境音測定モジュール100の機器構成例を示す側面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る環境音解析装置200の機能を例示するブロック図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る環境音測定システム1によるデータ処理を例示するフローチャートである。
【
図9A】本発明の変形例における環境音測定モジュール100の構成例を示す模式図である。
【
図9B】本発明の変形例における環境音測定モジュール100の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明について、その実施形態に即して添付図面を参照しながら説明する。
【0016】
<本実施形態による環境音測定及び解析手法>
まず、本発明の一実施形態による環境音測定及び解析手法について説明する。本発明を適用した測定対象となる音は、作業音等の特定の種類の音に限定されず、測定場所の環境で発生する種々の音を含む。そこで、本明細書では、測定対象となる音全般を「環境音」と称することとする。
図1に、本実施形態による環境音測定モジュール100(環境音測定装置)を用いた環境音測定を実施する建築現場の模式的な平面図を示している。
図1の建築現場は建築中のビルディングのあるフロアFを想定しており、その平面視を示している。フロアFにおいて、作業者Wが行う作業から発生する作業音を複数の環境音測定モジュール100によって測定し、作業音を記録するとともにその音源定位を、
図1には図示していない、後述する環境音解析装置により実行する。
図1に例示するフロアFには、例えば仮設エレベータEV等の機器も設置されているため、作業者Wの作業音を識別するには、音源定位により仮設エレベータEVの動作音等の他の環境音から分離して抽出する必要がある。
【0017】
各環境音測定モジュール100は、複数のマイクロフォンの組合せでなるマイクロフォンアレイを備えている。
図2A~
図2Dに環境音測定モジュール100に設けられるマイクロフォンアレイ120の構成を模式的に例示している。マイクロフォンアレイ120は、複数のマイクロフォン121の各々に到来する作業音の音源からの到達時間差に基づいて、マイクロフォンアレイ120に対する音源からの到来角を算出し、音源の方向を推定するものである。
図2Aに、2つのマイクロフォン121を有するマイクロフォンアレイ120における到来時間差法の適用を模式的に示している。
【0018】
図2Aのマイクロフォンアレイ120は、2つのマイクロフォン121が距離dを隔てて併置されてなる。いま、紙面に向かって左上方にある音源から平面波が到来するとすると、音源から右側のマイクロフォン121への行路が左側のマイクロフォン121への行路よりも長いため、右側のマイクロフォン121への音波の到来が、時間Δt遅れることとなる。環境中の音速をcとすれば、音波到来の行路差はc×Δtで得られるので、到来角θは、θ=cos
-1(c×Δt/d)なる式で求めることができる。到来時間差Δtについては、例えば各マイクロフォン121に到来する音波について相互相関係数を用いた相互相関法を適用することにより求めることができる。なお、マイクロフォンアレイ120による到来角算出は、上記の到来時間差法に限定されることなく、各マイクロフォン121の後段に遅延子を設けて入射波の位相を揃え、その和をとることにより音響ビームを形成するビームフォーミング法等の他の手法を採用してもよい。
【0019】
図2B~
図2Dは、それぞれ、マイクロフォンアレイ120を構成するマイクロフォン121の数と配置とを変更した変形例を示している。
図2Bでは平面形状が三角形の基板上の3つの頂点にそれぞれマイクロフォン121を設けている。
図2Cでは矩形の4つの頂点にマイクロフォン121を、
図2Dでは六角形の6つの頂点にそれぞれマイクロフォン121を配置している。このようにマイクロフォンアレイ120を構成するマイクロフォン121の数を増加させることで、到来時間差を計測するためのマイクロフォン121の組を複数設定して適宜組み合わせて到来角の補正を行うことができるので、到来角の算出精度を向上させることができる。どのような構成のマイクロフォンアレイ120を採用するかは、環境音測定モジュール100の設置場所、想定される音源からの距離、所要の音源定位精度等の要求に応じて決定することができる。
【0020】
図1に戻ると、前記したように、それぞれ音波(
図1の例では作業音)の音源からの到来角度を算出することができる環境音測定モジュール100を複数設置しているので、各環境音測定モジュール100において求められた到来角方向を示す直線の交点として、音源の位置を推定することができる。ただし、ここで問題となるのは、環境音測定モジュール100において求められる、音源の方向を示す到来角は、環境音測定モジュール100に設けられるマイクロフォンアレイ120に対する相対的な角度であって、特定の座標系における絶対的な角度を表すものではないということである。言い換えると、例えば
図1における作業音の音源の絶対位置、すなわちフロアFにおける音源の位置を推定するためには、あらかじめ各環境音測定モジュール100を、所定の位置に、所定の向きで正確に設置し、かつ音を記録、解析している間はその位置、向きが保持されるようにしなければならない。このように環境音測定モジュール100を設置することは、建築現場においてもレーザ測距器等を利用すれば比較的容易に実現することができる。しかし、建築現場では日々様々な作業がスケジュールに従って実施され、また設置場所そのものが整理された平坦な場所であるとは限らない。そこで、本実施形態における環境音測定モジュール100では、算出された到来角について絶対座標系に合わせた補正を行うことができる構成としている。以下、そのように構成された環境音測定モジュール100と、それを用いた環境音測定システムの構成、機能、及び効果について説明していく。
【0021】
<環境音測定システムの構成例>
まず、本実施形態に係る環境音測定システム1の構成例について、
図3を参照して説明する。
図3は、環境音測定システム1の構成例を示すブロック図である。環境音測定システム1は、複数の環境音測定モジュール100と、環境音解析装置200と、環境音測定モジュール100及び環境音解析装置200を電源及び通信ネットワークに接続しているPoEスイッチ300と、現場仮設電源400とを備える。
【0022】
環境音測定モジュール100は、複数のマイクロフォン121からなるマイクロフォンアレイ120を有し、音源からの受音信号に基づいて到来角を算出するとともに、算出した到来角について自身の姿勢情報に基づいた補正を実施する演算装置110、環境音測定モジュール100の姿勢を検出して前記到来角の補正を可能とする姿勢検出装置130、演算装置110の入出力信号を後述するPoEスイッチ300のプロトコルに変換するための変換部140をさらに備える。
【0023】
図6に、本実施形態の環境音測定モジュール100の機器としての構成例を模式的側面図により示している。
図6の環境音測定モジュール100は、3枚の基板を適宜のスペーサにより3段に固定してなる。
図6の上段の基板はマイクロフォンアレイ120であり、面付け可能なコンデンサタイプのマイクロフォン121が設けられている。本実施形態では
図2Dに例示した六角形の平面形状を有し6つのマイクロフォン121を備えるものとしているが、かならずしもこれに制約されるものではない。
【0024】
中段の基板には、後述する演算装置110の入出力信号をPoE規格の信号に変換する機能を有する変換部140が設けられている。変換部140は、PoE規格の入力から電力を取り出して各部へ供給する電源部としても機能する。
【0025】
下段の基板には、演算装置110、姿勢検出装置130、及びコネクタ150が設けられている。演算装置110はプロセッサ、記憶装置、入出力インタフェースを備えてオペレーティングシステムを実行可能である小型のコンピュータであり、例えば種々市販されているシングルボードコンピュータ(SBC)を好適に用いることができる。姿勢検出装置130としては、3軸方向の並進運動とロール、ピッチ、ヨーの3軸周りの角度変化を検出可能である慣性検出装置(IMU)が好適に用いられ、例えば6軸加速度・角速度センサによって構成される。コネクタ150は、PoEスイッチ300からのケーブルが接続される配線部品である。なお、
図6に示した環境音測定モジュール100の装置としての構成は一例であり、これに制約されるものではない。
【0026】
上記に例示した本実施形態による環境音測定モジュール100は、マイクロフォン121の集音に影響を与えないように構成された、適宜の材料により形成された筐体内に格納することができる。このように構成された環境音測定モジュール100は、建築現場のような過酷な環境においても簡易に設置することができる。
【0027】
環境音解析装置200は、各環境音測定モジュール100から入力される音源方向のデータに基づいて、測定対象である環境音の音源位置を推定する、音源位置推定処理部としての機能を有する。PoEスイッチ300は、PoE規格(IEEE802.3af等)に準拠した給電機能を有するスイッチングハブである。PoEスイッチ300は、環境音測定モジュール100と環境音解析装置200との間を通信可能に接続するとともに、現場仮設電源400からの電力を各環境音測定モジュール100及び環境音解析装置200に通信ケーブルを介して供給する機能を有する。このため、環境音測定モジュール100と環境音解析装置200とに別途給電線を接続する必要はない。現場仮設電源400は、単相交流100V、三相交流200V等、建築現場において利用可能な種々の電源を用いることができる。
【0028】
次に、環境音測定モジュール100における演算処理を実行する演算装置110と、環境音解析装置200との構成について説明する。
図4は、本発明の一実施形態における演算装置110と、環境音解析装置200のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図4に示すように、本実施形態における演算装置110、環境音解析装置200は、それぞれ、処理部111,210と、記憶部112,220と、入力部113,230と、出力部114,240と、通信部115,250とを備える。
【0029】
環境音測定モジュール100の演算装置110は、
図3に関して説明したように、例えばコンピュータの演算処理に必要なハードウェア要素を1枚の基板上にまとめて構成したSBCとして好適に構成される。また環境音解析装置200は、デスクトップ型、ポータブル型等を含む種々の形態の一般的なコンピュータとして実現することができる。あるいは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータに環境音解析装置200の機能を実現するためのプログラムを実装し、ネットワークを介してクライアントコンピュータから利用できるように構成してもよい。
【0030】
図4に例示した演算装置110及び環境音解析装置200の各ハードウェア要素について説明する。処理部111,210は、演算装置110、環境音解析装置200の動作に必要な各種の演算及び制御等の処理を行うプロセッサによって構成される。処理部111,210を構成するプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、SoC(System on a Chip)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等やこれらの組合せである。また、処理部111,210は、これらのプロセッサにハードウェアアクセラレーター等を組み合わせたものであってもよい。
【0031】
記憶部112,220は、処理部111,210に実行させるためのプログラムを記憶する記憶領域、各種の演算処理を行う上で一時的に利用されるワークエリアとしての記憶領域、プログラムの実行に必要なパラメータデータ等を記憶させておく記憶領域を提供する。記憶部112,220は、例えば、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)や、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)、半導体メモリ等によって構成される。
【0032】
入力部113,230は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等の各種の入力デバイスからユーザの操作により入力される入力データを受け付けるインタフェース回路等を備える。演算装置110においては、環境音測定モジュール100が備えるマイクロフォンアレイ120からの音声信号が入力される。環境音解析装置200の場合、前記例示した入力デバイスもこの入力部230に含まれる。出力部114,240は、画像を表示するディスプレイ、出力印字用のプリンタ等の出力デバイスへデータ信号を出力するインタフェース回路を含み、画像データ、テキストデータ等を出力する。環境音解析装置200の場合、前記例示した出力デバイスもこの出力部240に含まれる。
【0033】
通信部115,250は、環境音測定モジュール100の演算装置110、環境音解析装置200が、LAN(Local Area Network)等の各種通信ネットワークを通じて相互に実行する通信を制御するインタフェース回路を含む。本実施形態では、通信部115,250は、PoE規格に準拠したLANに接続され、通信データ信号とともに、電源の供給も受ける構成としている。
【0034】
<環境音測定モジュール100の機能>
次に、環境音測定モジュール100の演算装置110が備える処理部111が実現する機能について説明する。
図5は、本発明の一実施形態における環境音測定モジュール100の演算装置110が備える処理部111によって実現される機能を例示するブロック図である。
図5に示すように、処理部111は、入力データ受信部1111、到来方向算出部1112、姿勢情報算出部1113、音源方向算出部1114、算出結果出力部1115、入力制御部1116、及び出力制御部1117を有する。これらの機能部は、例えば、処理部111によって実行されるプログラムとして実現される。プログラムとしての実現方法はどのような形態であってもよいが、一例としては、演算装置110に実装されている適宜のオペレーティングシステム(OS)上で動作するプログラムとして実現することができる。
【0035】
入力データ受信部1111は、環境音測定モジュール100の演算装置110において動作するプログラムが使用する入力データを、入力部113を通じて受信する機能を有する。入力データ受信部1111が受信したデータは、到来方向算出部1112、姿勢情報算出部1113に受け渡されて利用される。
【0036】
到来方向算出部1112は、マイクロフォンアレイ120を構成する各マイクロフォン121における受音タイミングの差に基づいて、到来時間差法、ビームフォーミング法等の既知の音源定位手法を用いてマイクロフォンアレイ120により捕捉された音の到来方向を算出する。到来方向算出部1112は、具体的には例えばMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法のアルゴリズムによりデータ処理を行うプログラム等として実現される。ここで算出される到来角はマイクロフォンアレイ120のマイクロフォン配置を基準として算出されるため、地上座標系等の固定座標系における方向を決定するためには、次に述べるように環境音測定モジュール100の姿勢を勘案する必要がある。
【0037】
姿勢情報算出部1113は、環境音測定モジュール100に設けられた姿勢検出装置130の出力データに基づいて、環境音測定モジュール100の姿勢に関する情報である姿勢情報を算出する。具体的には、姿勢情報算出部1113は、環境音測定を行う建築現場においてあらかじめ所定の位置に所定の角度で設置された環境音測定モジュール100が、周囲環境等の影響によって意図せずに移動してしまった場合に、その移動分を補正するためのデータを算出する。姿勢情報算出部1113には、例えばIMUである姿勢検出装置130から、並進運動を表す3軸加速度成分と、回転運動を表す3軸角速度成分とが入力され、初期設置位置からの環境音測定モジュール100の水平移動距離と鉛直軸周りの回転角度とが算出される。これらのデータは、音源方向算出部1114に送出される。なお、姿勢情報は、設置後の変位だけでなく、所定の初期設置位置に対する設置時の誤差を補正するために使用してもよい。
【0038】
音源方向算出部1114は、到来方向算出部1112から受信するマイクロフォンアレイ120に対する音の到来方向と、姿勢情報算出部1113から受信する環境音測定モジュール100、すなわちマイクロフォンアレイ120の初期設置位置からの変位データとに基づいて、所定の座標系、例えば地上座標系、あるいは建築現場において独自に設定された固定座標系における音源方向を算出する。具体的には、音源方向算出部1114は、到来方向算出部1112から入力される到来方向データについて、姿勢情報算出部1113から入力される当初設置位置及び姿勢からの変位に関する補正を行って、所定の座標系における音の到来方向を求める演算処理を実行する。
【0039】
算出結果出力部1115は、音源方向算出部1114によって算出された音源方向のデータを、環境音解析装置200へ出力する機能を有する。
【0040】
入力制御部1116は、入力部113に入力されたデータを受け付ける処理を実行する。
【0041】
出力制御部1117は、出力部114から通信ネットワークへのデータ送信処理、演算装置110に接続されている出力デバイスへのデータ出力処理を実行する。例えば、出力制御部1117は、算出結果出力部1115が生成した出力データに基づいて表示用データ等を生成して出力部114が備える画面に表示する処理等を実行する。
【0042】
このように、本実施形態の環境音測定モジュール100は、建築現場等の環境に簡易に設置した場合でも、所定の座標系においてあらかじめ決定されていたマイクロフォンアレイ120の設置位置、角度に対する実際の設置位置、角度によりマイクロフォンアレイ120により測定された音源方向を補正することができるので、建築現場における環境音の測定をより簡易に実施することができる。
【0043】
<環境音解析装置200の機能>
次に、環境音解析装置200の処理部210が実現する機能について説明する。
図7は、本発明の一実施形態における環境音解析装置200が備える処理部210によって実現される機能を例示するブロック図である。
図7に示すように、処理部210は、入力データ受信部211、音源位置算出部212、算出結果出力部213、入力制御部214、及び出力制御部215を有する。これらの機能部は、例えば、処理部210によって実行されるプログラムとして実現される。プログラムとしての実現方法はどのような形態であってもよいが、一例としては、処理部210に実装されている適宜のオペレーティングシステム(OS)上で動作するプログラムとして実現することができる。
【0044】
入力データ受信部211は、処理部210において動作するプログラムが使用する入力データを、入力部230を通じて受信する機能を有する。入力データ受信部211が受信したデータは、音源位置算出部212に受け渡されて利用される。
【0045】
音源位置算出部212は、環境音解析装置200に通信ネットワークを介して接続されている2以上の環境音測定モジュール100の各々から、各環境音測定モジュール100において算出された音源方向データを受信して、それら複数の音源方向データにより求められる音源方向の交点として音源位置を推定する機能を有する。
【0046】
算出結果出力部213は、音源位置算出部212によって算出された音源位置を、出力制御部215へ出力する機能を有する。
【0047】
入力制御部214は、入力部230を構成する入力デバイスに入力されたデータを受け付ける処理を実行する。
【0048】
出力制御部215は、出力部240の出力デバイスへのデータ出力処理を実行する。例えば、出力制御部215は、算出結果出力部213が生成した出力データに基づいて表示用データ等を生成して出力部240が備える画面に表示する処理等を実行する。
【0049】
このように、環境音解析装置200により、複数の環境音測定モジュール100により算出された音源方向に基づいて、所定の座標系における音源位置を推定することができる。
【0050】
<環境音測定システム1によるデータ処理>
次に、本実施形態の環境音測定システム1による音源位置推定処理について説明する。
図8に、本実施形態の環境音測定システム1が備える環境音測定モジュール100及び環境音解析装置200によって実行される音源位置推定処理フローを例示するシーケンス図を示している。本実施形態における音源位置推定処理は、環境音解析装置200として機能するコンピュータ及びPoEスイッチ300の電源を投入し、環境音解析装置200、環境音測定モジュール100の機能を実現するプログラムを起動することによって開始される。環境音測定モジュール100には、通信ネットワークを形成している通信ケーブルを通じて、PoEスイッチ300から電源が供給される。
【0051】
環境音測定モジュール100のプログラムが起動されると、まずステップS11において、マイクロフォンアレイ120を構成しているマイクロフォン121によって環境音が集音されて到来方向算出部1112に入力される。マイクロフォンアレイ120から送出される音声信号には、集音したマイクロフォン121を識別するためのIDを付すようにしている。これにより、到来方向算出部1112では、各マイクロフォン121から入力された音源位置を推定すべき作業音等の環境音の到来時間差を算出することができる。
【0052】
ステップS12において、到来方向算出部1112は、入力された環境音についてマイクロフォンアレイ120のマイクロフォン121間での到来時間差を算出する。ステップS13では、前記のマイクロフォン121間での音の到来時間差に基づいて、マイクロフォンアレイ120に対する音の到来方向を算出する。ステップS13においては、ビームフォーミング法等の他の処理手法によって音の到来方向を算出するようにしてもよい。
【0053】
次いでステップS14において、姿勢情報算出部1113は、姿勢検出装置130から環境音測定モジュール100の所定の設置位置からの移動量、回転量を受け取り、環境音測定モジュール100の所定位置に基づく補正データを算出して音源方向算出部1114に送出する。ステップS15では、到来方向算出部1112から入力されたマイクロフォンアレイ120に対する音の到来方向と、姿勢情報算出部1113から入力された環境音測定モジュール100の初期設置位置からの変位データとに基づいて、所定の座標系における音源方向を算出して環境音解析装置200へ送出する。
【0054】
上記のように各環境音測定モジュール100において算出された音源方向データは、通信ネットワーク(LAN)を介して環境音解析装置200へ送出され、ステップS21において、音源位置算出部212に入力される。ステップS22において、音源位置算出部212は、複数の環境音測定モジュール100から取得された複数の音源方向に基づいてそれらの交点を算出し、算出された交点を所定の座標系における音源位置であると推定する。
【0055】
ステップS22で算出された特定の環境音の音源位置は、環境音解析装置200において実行される種々の環境音解析処理において利用されるべく、該当する機能部へ送出される。
【0056】
このように、本実施形態における環境音測定システム1によれば、環境音測定を行う建築現場に複数の環境音測定モジュール100を設置し、各環境音測定モジュール100において求められた所定の座標系における音源方向のデータを、通信ネットワークを介して環境音解析装置200に取り込むことができる。そして、環境音解析装置200により、複数の音源方向データに基づいて推定された音源位置を取得することができる。
【0057】
<本実施形態の変形例>
次に、ここまで説明した本発明の実施形態における変形例を説明する。上記した実施形態では、環境音測定モジュール100のマイクロフォンアレイ120が水平となるように設置し、略平面内における音源方向を求めるようにしていた。変形例においては、水平面内に設置したマイクロフォンアレイ120に加えて、鉛直面内に第2のマイクロフォンアレイ120を設けている。
図9A,
図9Bに、変形例におけるマイクロフォンアレイ120の配置を模式的に示している。
図9Aのように、水平に設置したマイクロフォンアレイ120による音源方向算出処理についてはすでに説明したとおり音源SSからの音波到来方向を示すヨー角φを求めることができる。また、垂直面内に設置したマイクロフォンアレイ120によると、水平に設置したマイクロフォンアレイ120による音源方向算出を、垂直方向における音源方向の算出に利用することができる。
図9Bに示すように、垂直面内に設置したマイクロフォンアレイ120によれば、XZ平面からY軸方向に変位した位置にある音源SS方向をピッチ角θとして求めることができる。このように、変形例によれば、三次元的に音源位置を推定することが可能となる。
【0058】
以上説明したように、本実施形態による環境音測定モジュール100は、複数のマイクロフォン121を備えるマイクロフォンアレイ120と、マイクロフォンアレイ120の姿勢を検出するための姿勢検出装置130と、マイクロフォン121により捕捉された音の到来方向を算出するための演算装置110とを備え、演算装置110が、複数のマイクロフォン121で収集された複数の音データに基づいて、検出された前記姿勢をとっている複数のマイクロフォン121に対する前記音の到来方向を算出し、姿勢検出装置130により検出されたマイクロフォンアレイ120の姿勢に基づいて、前記音の到来方向を補正する。
【0059】
このようにすれば、建築現場において簡易に設置することができ、かつ正確な音源定位を実現することができる。
【0060】
マイクロフォンアレイ120は、複数のマイクロフォン121を水平に設置するための平板状の基板を有し、前記基板が多角形状の平面形状を有するように形成されており、多角形状の前記基板の各頂点の近傍にマイクロフォン121が設けられているとしてもよい。
【0061】
このようにすれば、一の環境音測定モジュール100についてマイクロフォン121の組を複数設けることができ、各組によって求められる音源方向に基づいて音源方向の精度を向上させることができる。
【0062】
環境音測定モジュール100は、水平に設置された第1のマイクロフォンアレイ120と、第1のマイクロフォンアレイ120と直交するように配置された第2のマイクロフォンアレイ120とを備え、第2のマイクロフォンアレイ120に設置されている複数のマイクロフォン121によって、前記環境音の到来方向についてその垂直方向成分を検出するとしてもよい。
【0063】
このようにすれば、環境音の到来方向を三次元的に求めることが可能となる。
【0064】
本実施形態による環境音測定システム1は、複数の環境音測定モジュール100を有し、各環境音測定モジュール100から取得した環境音の到来方向に基づいて、前記環境音の音源位置を推定する環境音解析装置200を備えている。
【0065】
このようにすれば、建築現場等の環境において簡易に作業音等の環境音の音源位置を推定することができる。
【0066】
複数の環境音測定モジュール100と環境音解析装置200との間が通信ネットワークによって通信可能に接続されており、各前記環境音測定モジュール100及び前記環境音解析装置200に、前記通信ネットワークを通じて電力が供給されるとしてもよい。
【0067】
このようにすれば、通信ネットワークと別個に電源線を敷設する必要がないので、建築現場における環境音測定システム1の設置が容易となる。
【0068】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、
図5,
図7の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が環境音測定モジュール100、環境音解析装置200に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図5,
図7の例に限定されない。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。本実施形態における機能的構成は、演算処理を実行するプロセッサによって実現され、本実施形態に用いることが可能なプロセッサには、シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field‐Programmable Gate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものを含む。
【0069】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0070】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるUSBメモリ等のリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているROMや、補助記憶部13に含まれるハードディスク、半導体メモリ等で構成される。
【0071】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0072】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、上記実施形態と変形例の各構成を組み合わせることも可能である。更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
1 環境音測定システム
100 環境音測定モジュール(環境音測定装置)
200 環境音解析装置(音源位置推定処理部)
300 PoEスイッチ
400 現場仮設電源
110 演算装置
111,210 処理部
1112 到来方向算出部
1113 姿勢情報算出部
1114 音源方向算出部
120 マイクロフォンアレイ(集音ユニット)
121 マイクロフォン(集音手段)
212 音源位置算出部