(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113909
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20240816BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240816BHJP
A63F 13/86 20140101ALI20240816BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240816BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20240816BHJP
A63F 13/5378 20140101ALI20240816BHJP
A63F 13/837 20140101ALI20240816BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/53
A63F13/86
A63F13/79
A63F13/792
A63F13/5378
A63F13/837
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019182
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
(72)【発明者】
【氏名】惠良 栞
(57)【要約】
【課題】マルチプレイゲームをプレイするプレイヤの行動を他者の視線に関する情報を用いて支援する手法を提供する。
【解決手段】情報処理装置に、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得する取得部と、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの視線に関する情報に応じた、マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示する表示制御部と、を設ける。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得する取得部と、
第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの前記視線に関する情報に応じた前記マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示する表示制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、第2プレイヤの前記視線に関する情報に基づき、第1プレイヤが操作する第1オブジェクトの表示態様を制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記マルチプレイゲームの配信を視聴する各ユーザの前記プレイ画面上の視線に関する情報が取得される場合、
前記表示制御部は、視聴する各ユーザの前記視線に関する情報に基づく行動に関する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記マルチプレイゲームを視聴する複数のユーザの視線が集まっているゲームオブジェクトを、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に識別可能に表示する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、第2プレイヤの前記視線に関する情報と、前記マルチプレイゲームの配信を視聴するユーザの前記視線に関する情報の両方又は一方についての統計情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、他のプレイヤの前記視線に関する情報を利用している第2プレイヤが操作する第2オブジェクトを、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上で識別可能に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、前記視線に関する情報を利用している第2プレイヤが操作する第2オブジェクトに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、前記所定の行動のための移動を支援する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、第2プレイヤが操作する第2オブジェクトに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、前記所定の行動のための移動を支援する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記所定の行動を、所定の属性情報を有するユーザが設定した行動の中から選択的に表示する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、第1プレイヤが所定価値の消費を伴う操作を行った場合、前記推奨される行動に関する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記マルチプレイゲームに参加しているプレイヤの中から第2プレイヤとしての1又は複数のプレイヤを選択する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記視線に関する情報についての統計情報を、所定期間、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記表示制御部は、前記マルチプレイゲームのプレイ空間を表す地図上に前記統計情報を識別可能に表示する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記表示制御部は、第1プレイヤが操作する第1オブジェクトが位置する場所に他のプレイヤの視線が集まっていない場合、当該場所で推奨される行動を、前記推奨される行動に関する情報として表示する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記表示制御部は、前記視線に関する情報が取得された他のプレイヤの属性に応じた前記統計情報を表示する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項18】
プロセッサが、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得させる処理と、
プロセッサが、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの前記視線に関する情報に応じた前記マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示させる処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項19】
プロセッサに、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得させ、
プロセッサに、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの前記視線に関する情報に応じた前記マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示させる、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの注視点を追跡する技術(いわゆるアイトラッキング技術)がある。例えば特許文献1には、ゲームプレイの対象であるキャラクタをプレイヤが注視している時間に応じて、ゲームパラメータの変化度合いを異ならせる等の技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存のアイトラッキング技術は、検知された注視点とプレイヤとの関係が一対一に限定されている。
【0005】
本発明は、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤの行動を他者の視線に関する情報を用いて支援することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得する取得部と、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの視線に関する情報に応じたマルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示する表示制御部と、を有する情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤの行動を他者の視線に関する情報を用いて支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】情報端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】ディスプレイと同じ面に配置されたカメラを使用する視線検知技術を説明する図である。(A)はプレイヤがディスプレイの左辺付近を視認している場合を示し、(B)はプレイヤがディスプレイの中央付近を視認している場合を示し、(C)はプレイヤがディスプレイの右辺付近を視認している場合を示す。
【
図4】実施の形態1で使用するサーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図5】プレイヤ情報のデータ例の一部を説明する図である。
【
図6】注視位置情報のデータ例を説明する図である。
【
図7】プレイヤが操作する情報端末のディスプレイに表示されるプレイ画面の一例を説明する図である。
【
図8】プレイヤキャラから見たゲーム空間の見え方を表すプレイ画面の一例を説明する図である。
【
図9】表示制御部によるプレイ画面の表示例1を説明する図である。(A)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
【
図10】表示制御部によるプレイ画面の表示例1の他の例を説明する図である。(A)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
【
図11】表示制御部によるプレイ画面の表示例2を説明する図である。(A)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
【
図12】表示制御部の第1機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
【
図13】表示制御部の第1機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤの人数が閾値より少ない場合であり、(B)はプレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤの人数が閾値より多い場合である。
【
図14】表示制御部の第2機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図15】表示制御部の第3機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図16】表示制御部の第4機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図17】表示制御部の第4機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)は統計的に注目度が低い場所にプレイヤキャラO1がいる場合の表示例であり、(B)は統計的に注目度がやや高い場所にプレイヤキャラO1がいる場合の表示例である。
【
図18】表示制御部の第5機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラO2を通知する表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤの存在のみを通知する表示例である。
【
図19】表示制御部の第6機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラO2を自動で攻撃するためのボタン付きのメッセージの表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラO2の攻撃に適したアイテムの使用を推奨するメッセージの表示例である。
【
図20】表示制御部の第6機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はサポート攻撃を利用するために所定価値の消費が要求される場合の表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラO2からの退避を推奨する場合の表示例である。
【
図21】表示制御部の第7機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図22】表示制御部の第7機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はマップがタップされる前の表示例であり、(B)はマップがタップされた後の表示例である。
【
図23】表示制御部の第8機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラO2を自動で攻撃するためのボタン付きのメッセージの表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラO2の攻撃に適したアイテムの使用を推奨するメッセージの表示例である。
【
図24】表示制御部の第9機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図25】表示制御部の第10機能に基づく処理動作例とプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図26】表示制御部の第10機能に基づく処理動作例とプレイ画面の他の表示例を説明する図である。
【
図27】表示制御部の第11機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートの利用の意思を確認するウインドウの表示例であり、(B)は視線サポートの利用が選択された場合の表示例であり、(C)は視線サポートの利用が選択されなかった場合の表示例である。
【
図28】表示制御部の第12機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は攻撃対象の候補を選択するボタンが操作される前の状態を示し、(B)はプレイヤDを選択するボタンが操作された状態を示し、(C)はプレイヤEを選択するボタンが操作された状態を示す。
【
図29】表示制御部の第12機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。
【
図30】表示制御部の第13機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は所定のイベントが発生する前の状態を示し、(B)は所定のイベントが発生した後の状態を示し、(C)は所定のイベントの発生から所定時間が経過した後の状態を示す。
【
図31】表示制御部の第13機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートの利用の意思を確認するウインドウの表示例であり、(B)は視線サポートの利用が選択された場合の表示例であり、(C)は視線サポートの延長を確認するウインドウの表示例である。
【
図32】表示制御部の第14機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)はマップがタップされる前の表示例であり、(B)はマップがタップされた後の表示例である。
【
図33】表示制御部の第15機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図34】表示制御部の第16機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
【
図35】実施の形態2に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図36】実施の形態2で使用するサーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図37】注視位置情報のデータ例を説明する図である。
【
図38】推奨される行動の表示例を説明する図である。(A)はサーバが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザの情報端末に表示されるコンテンツ画面の例を示す。
【
図39】推奨される行動を支援する情報の表示例を説明する図である。(A)は初期画面であり、(B)、(C)は所定の操作を受け付けることで表示される支援情報の表示例である。
【
図40】発表中の配信ユーザのコンテンツ画面と待機中の配信ユーザの注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザの情報端末に表示されるコンテンツ画面の例を示す。
【
図41】配信ユーザのコンテンツ画面と視聴ユーザの注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザの情報端末に表示されるコンテンツ画面の例を示す。
【
図42】配信ユーザのコンテンツ画面と他のユーザの注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザの情報端末に表示されるコンテンツ画面の例を示す。
【
図43】視線サポートを利用している他のユーザを示す表示例を説明する図である。
【
図44】発表中の配信ユーザのコンテンツ画面と待機中の配信ユーザの注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザの情報端末に表示されるコンテンツ画面の例を示す。
【
図45】所定価値の消費の有無により推奨される行動の表示が制御される場合を説明する図である。(A)はサーバが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザが所定価値を消費した場合の画面例であり、(C)は配信ユーザが所定価値を消費しない場合の画面例である。
【
図46】統計情報に基づいて設定された推奨される行動の表示例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「ゲーム」は、コンピュータゲームをいう。ゲームの舞台となる仮想の空間を「ゲーム空間」という。ゲーム空間の舞台には、例えば仮想の街や仮想の国がある。ゲーム空間は二次元空間でも三次元空間でもよい。
「プレイヤ」は、情報端末の操作を通じてゲームをプレイするユーザをいう。
【0011】
プレイヤが操作する情報端末には、専用機と汎用機がある。
専用機には、例えばゲームセンター等に設置される据え置き型のゲーム機がある。
汎用機には、例えばプレイヤによる携帯や装着が可能なスマートグラス、ヘッドセット、スマートフォンがある。スマートグラスは、小型のディスプレイと、ディスプレイに表示された画像を網膜上に結像する導光部品とを備える眼鏡型のデバイスである。他の汎用機には、ノート型、デスクトップ型、タブレット型のコンピュータ、家庭用ゲーム機がある。情報端末は、ゲームの実行が可能であればよい。
【0012】
ゲームを実行する情報端末には、プレイヤが操作する情報端末(以下「プレイヤの端末」ともいう。)の他、インターネットその他のネットワーク上に配置されるサーバがある。
サーバでゲームを実行する場合、プレイヤの端末は、いわゆる入出力装置として使用される。すなわち、プレイヤの端末は、ゲームに関連する画像の表示と操作の入力に使用される。
なお、一部のゲームに関するデータが情報端末に格納されており、その情報端末に格納されているデータとサーバに格納されているゲームのデータの双方を利用してゲームを実行してもよい。また、ゲームに関するデータの全てが情報端末に格納される場合には、ゲームのプレイに関する画像データを情報端末からサーバにアップロードし、アップロードされた画像データをサーバが他のユーザにストリーミング配信してもよい。
【0013】
「プレイ画面」は、プレイヤの表示装置に表示されるゲーム画像をいう。表示装置は、プレイヤの操作する端末と一体化されていてもよいし、別体として構成されていてもよい。プレイ画面は、一般には動画像である。もっとも、プレイ画面として静止画像が表示されることを妨げない。また、換言すれば、プレイ画面は、プレイヤがプレイするゲームの画面ともいえる。
プレイ画面には、プレイヤによるプレイ中にライブ配信される画像と、タイムシフト配信される画像がある。プレイ画面の配信には、ストリーミング配信が用いられる。
【0014】
以下では、ライブ配信される画像とタイムシフト配信される画像を区別する目的で、タイムシフト配信される画像を「リプレイ動画」と呼ぶことがある。なお、ライブ配信される画像とリプレイ動画を総称して「プレイ動画」とも呼ぶ。
プレイ画面(又はプレイ動画)は、プレイヤ本人に限らず、他のプレイヤや視聴ユーザによる視聴が可能である。
以下では、プレイ画面(又はプレイ動画)を視聴するプレイヤ以外のユーザを「視聴ユーザ」といい、視聴ユーザが操作する情報端末を「視聴ユーザの端末」という。
視聴ユーザが同時に視聴可能なプレイ画面は基本的に1つである。視聴ユーザと視聴中のプレイ画面(又はプレイヤ)との関係は、サーバにより管理される。
【0015】
サーバで実行されるゲームには、例えば一部又は全てのゲームデータをサーバに格納し、ゲームを操作するプレイヤからの操作を情報端末から受け付けることで実行可能なゲームがある。
ソーシャルゲームは、SNS(=Social Networking Service)の要素を取り入れた複数人でプレイが可能なゲームである。
ゲームのプレイの形態には、1人のプレイヤによる単独プレイ(以下「シングルプレイ」ともいう。)と、所定関係にある複数のプレイヤによるプレイ(以下「マルチプレイ」ともいう。)がある。
ゲームにより、シングルプレイのみが可能な場合、マルチプレイのみが可能な場合、シングルプレイとマルチプレイの選択が可能な場合がある。
【0016】
マルチプレイ型のゲームには、例えば他のプレイヤと対戦するゲーム(以下「対戦型ゲーム」という。)と、ゲームの結果を他のプレイヤと競うゲーム(以下「競争型ゲーム」ともいう。)、協同して共通の目的(例えばゲームのクリア)の達成を目指すゲーム(以下「協同型ゲーム」ともいう。)がある。なお、競争型ゲームであっても、ゲーム内に他のプレイヤとの対戦プレイを含む場合がある。
協同型ゲームの場合、複数人のプレイヤが1つのプレイ画面を共有してもよい。協同型ゲームの場合、複数人のプレイヤは1つのゲーム空間を共有し、各プレイヤに設定される仮想カメラからゲーム空間を撮影したゲーム画像を各プレイヤにプレイ画面として提供してもよい。従って、協同型ゲームの場合、プレイヤと視聴ユーザの関係は1対1ではない。
【0017】
以下で想定する実施の形態では、プレイヤの少なくとも1人はユーザであるが、プレイヤの少なくとも1人をプロセッサが代行してもよい。この形態は、シングルプレイに見えるが、マルチプレイゲームの1類型である。
以下で想定する実施の形態では、例えばサーバから支援を受けるプレイヤを「第1プレイヤ」といい、第1プレイヤと同じマルチプレイゲームをプレイ中の他のプレイヤの一部又は全部を「第2プレイヤ」という。
本実施の形態では、「支援」の内容として、他のプレイヤの視線に関する情報に応じて推奨される行動の表示を想定する。
【0018】
第1プレイヤ以外のプレイヤの全員が第2プレイヤとなる場合(すなわち、第1プレイヤが決まると第2プレイヤが自動的に決まる場合)、第1プレイヤの設定により第2プレイヤが決まる。
一方で、第1プレイヤの設定と第2プレイヤの設定が独立である場合、プレイヤ毎に第1プレイヤとしてプレイするか、第2プレイヤとしてプレイするかが設定される。
なお、第1プレイヤと第2プレイヤの関係は、マルチプレイゲームの開始前又は開始時に設定してもよいし、マルチプレイゲームの開始後やプレイ中に設定してもよい。
【0019】
マルチプレイゲームをプレイするプレイヤのうち第1プレイヤとしてプレイするプレイヤの人数に上限を設けてもよい。例えば1名に制限してもよいし、全プレイヤの半数までに制限してもよい。
一方で、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤのうち第1プレイヤとしてプレイするプレイヤの人数に上限を設けない仕様も可能である。この仕様の場合、サーバから支援を希望するプレイヤ全員が第1プレイヤとして設定される。
【0020】
なお、第1プレイヤとしてプレイするか第2プレイヤとしてプレイするかは、各プレイヤのプレイの履歴やプレイヤの属性等に基づいてサーバが自動的に設定してもよい。
プレイの履歴に基づくプレイヤ間の関係の設定では、プレイの対象であるマルチプレイゲームのプレイ回数が少ないプレイヤを第1プレイヤとしてもよく、過去のプレイで同じマルチプレイゲームをクリアした履歴がない又は少ないプレイヤを第1プレイヤとしてもよく、過去のプレイで同じマルチプレイゲームをプレイした際のスコアが低いプレイヤやランキングの順位が低いプレイヤを第1プレイヤとしてもよい。これらの基準は、相対的に弱いプレイヤを積極的に支援するために設けられる。
【0021】
一方で、プレイの対象であるマルチプレイゲームのプレイ回数が多いプレイヤを第1プレイヤとしてもよく、過去のプレイで同じマルチプレイゲームをクリアした履歴があるプレイヤを第1プレイヤとしてもよく、過去のプレイで同じマルチプレイゲームをプレイした際のスコアが高いプレイヤやランキングの順位が高いプレイヤを第1プレイヤとしてもよい。これらの基準は、相対的に強いプレイヤの積極的な支援やある種の報酬として設けられる。
なお、先生役又は指導者役のプレイヤを第1プレイヤに設定することも可能であるし、生徒役又は先生等から指導を受けるプレイヤを第1プレイヤに設定することも可能である。
【0022】
属性に基づくプレイヤ間の関係の設定では、各プレイヤがプレイに使用するプレイヤキャラクタ(以下「プレイヤキャラ」という。)の種類、能力、HP、スキルの大きさ等に着目し、予め定めた規則に基づいて第1プレイヤを決定してもよい。例えばHPやスキルが相対的に大きいプレイヤを第1プレイヤとし、HPやスキルが相対的に小さいプレイヤを第2プレイヤとしてもよい。
属性に基づくプレイヤ間の関係の設定では、各プレイヤが属するチームの異同に基づいて第2プレイヤを決定してもよい。例えば第1プレイヤと同じチームに属するプレイヤを第2プレイヤに設定してもよい。
【0023】
なお、第1プレイヤと第2プレイヤの関係は、マルチプレイゲームをプレイする全てのプレイヤについて1つであるとは限らない。
例えばプレイヤAは、プレイヤBとの関係では第1プレイヤであるが、プレイヤCとの関係では第2プレイヤでもよい。同様に、プレイヤBは、プレイヤAとの関係では第2プレイヤであるが、プレイヤCとの関係では第1プレイヤでもよい。
【0024】
以下で想定する実施の形態の場合、第1プレイヤと第2プレイヤの関係は、マルチプレイゲーム毎に設定され、マルチプレイゲームのプレイが終了すると、設定された関係はリセットされる。
この他、プレイ画面を配信するプレイヤを「配信ユーザ」ということがある。また、視聴ユーザのうち、視聴対象である配信ユーザとゲーム上で競うプレイヤを「参加ユーザ」ということがある。
【0025】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、ゲームを実行するサーバ10と、プレイヤや視聴ユーザが操作する情報端末20A、20B、20C、20D、20Xと、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
【0026】
図1では、プレイヤの一例として、プレイヤP1、プレイヤP2、プレイヤP3、プレイヤP4を示している。プレイヤを4名とするのは、説明上の都合であり、実際には、3名以下のプレイヤでもよいし、5名以上のプレイヤが存在してもよい。
一方、視聴ユーザは、複数名でも0名でもよい。
以下では、プレイヤと視聴ユーザを区別しない場合、単にユーザという。
【0027】
図1に示す情報処理システム1の場合、サーバ10には、プレイヤP1が操作する情報端末20Aと、プレイヤP2が操作する情報端末20Bと、プレイヤP3が操作する情報端末20Cと、プレイヤP4が操作する情報端末20Dと、視聴ユーザが操作する情報端末20XがネットワークN経由でサーバ10と接続されている。
以下では、情報端末20A、20B、20C、20D、20Xを総称して「情報端末20」という。
ネットワークNは、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムである。なお、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。また、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。
【0028】
サーバ10は、1又は複数のコンピュータから構成される。サーバ10は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。クラウド型のサーバには、例えばIaaS(=Infrastructure as a Service)、PaaS(=Platform as a Service)、SaaS(=Software as a Service)がある。サーバ10は、情報処理装置の一例である。
情報端末20は、サーバ10が提供する配信サービスを利用するユーザが操作する端末である。
情報端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型の端末、ノート型の端末、デスクトップ型の端末、ゲーム端末の他、ヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラスやARグラス)である。情報端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。
図1では、情報端末20がスマートフォンの場合を表している。
【0029】
<サーバのハードウェア構成>
サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。なお、プロセッサ11と各デバイスは、バスその他の信号線15を通じて接続される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。もっとも、プロセッサ11は、MPU、GPU、DSPその他のプロセッサでもよい。
メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
【0030】
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、ゲームプログラムの他、例えばゲーム空間の情報、ゲームに参加しているプレイヤの情報、各プレイヤのプレイ画面、プレイ画面を視聴中の視聴ユーザの情報、プレイ動画が記憶される。
プレイヤや視聴ユーザの情報は、アカウントその他の各ユーザを特定する情報に紐づけられる。なお、補助記憶装置13は、サーバ10に対して外付けされていてもよいし、ネットワークN上に存在してもよい。
通信インタフェース14は、情報端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに応じた通信を実現する機能が求められる。
【0031】
<情報端末のハードウェア構成>
図2は、情報端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
情報端末20は、プロセッサ211と、メモリ212と、補助記憶装置213と、ディスプレイ214と、カメラ215と、操作ボタン216と、通信インタフェース217とで構成される。なお、プロセッサ211と各デバイスは、バスその他の信号線で接続されている。
プロセッサ211は、例えばCPUである。もっとも、プロセッサ11は、MPU、GPU、DSPその他のプロセッサでもよい。
【0032】
メモリ212は、BIOS等が記憶されたROMやプロセッサ211のワークエリアとして用いられるRAMで構成される。
補助記憶装置213は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置213には、例えばプログラムが記憶される。スマートフォンやスマートグラス等のように情報端末20の筐体が小さい場合、補助記憶装置213には半導体ストレージが採用される。
【0033】
ディスプレイ214は、プレイ画面等の表示に使用される液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイである。ディスプレイ214の表面には、ディスプレイ214の視聴を妨げない薄膜式のタッチセンサが配置されることがある。タッチセンサは、入力デバイスの一例である。ディスプレイ214とタッチセンサが一体化したデバイスはタッチパネルと呼ばれる。
なお、ディスプレイ214は、情報端末20に対して外付けされるモニタでもよいし、プロジェクターのようにプレイヤの前方にプレイ画面を投影する装置でもよい。
【0034】
カメラ215は、被写体の画像を光学的に撮像するデバイスである。本実施の形態におけるカメラ215は、少なくともゲームをプレイ中のプレイヤの目を撮像の対象に含む。なお、カメラ215は複数個でもよい。
カメラ215は、プレイヤの目の撮像専用である必要はない。例えば情報端末20がヘッドセットやスマートグラスの場合、カメラ215は、プレイヤのジェスチャーの撮像に用いてもよい。カメラ215は、視聴ユーザの目の撮像にも使用される。
操作ボタン216は、情報端末20に対する操作の入力に用いられるデバイスである。操作ボタン216には、例えば電源ボタン、音量ボタン、ジョイスティック、ゲームパッド、キーボード、マウスがある。
【0035】
通信インタフェース217は、サーバ10等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース217には、通信に使用するネットワークNに応じた通信を実現する機能が求められる。
この他、情報端末20は、慣性センサ、加速度センサ、磁気センサ、マイク、スピーカを備えてもよい。
【0036】
なお、プレイヤの視線方向の検知に赤外線を使用する場合、情報端末20には、赤外線LEDと赤外線カメラが用意される。赤外線を使用する視線検知技術は角膜反射法とも呼ばれ、角膜上における赤外線レーザの照射位置を基準点とし、この基準点と動点(瞳孔)との位置関係から視線を検知する。
この他、プロジェクターでプレイ画面が投影される場合のように、プレイヤが視認するプレイ画面のサイズが大きい場合には、プレイヤの頭部の向きの検知によりプレイヤの視線方向を検知してもよい。
【0037】
図3は、ディスプレイ214と同じ面に配置されたカメラ215を使用する視線検知技術を説明する図である。(A)はプレイヤがディスプレイ214の左辺付近(x1,y1)を視認している場合を示し、(B)はプレイヤがディスプレイ214の中央付近(x2,y2)を視認している場合を示し、(C)はプレイヤがディスプレイ214の右辺付近(x3,y3)を視認している場合を示す。
図3(A)、(B)及び(C)に示す目元の画像は、ディスプレイ214と対面した状態でゲームをプレイするプレイヤの目元をカメラ215で撮像された画像である。
本実施の形態におけるカメラ215は、可視光カメラである。可視光カメラで撮像した画像からプレイヤの視線を検知する場合、基準点として目尻等を採用し、動点として瞳孔の外縁や虹彩の外縁を採用する。この場合も、基準点に対する動点の位置関係により視線を検知する。
【0038】
<サーバの機能構成>
続いて、サーバ10の機能構成について説明する。
図4は、実施の形態1で使用するサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、
図4に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
サーバ10は、視線情報取得部111と、表示制御部112と、記憶部120とを有している。
このうち、記憶部120は、メモリ12(
図1参照)と補助記憶装置13(
図1参照)により実現される。
【0039】
<記憶部に記憶される情報>
機能部の説明に先立ち、記憶部120に記憶される情報の一例を説明する。
図4に示す記憶部120には、プレイヤ情報121、視聴ユーザ情報122、ゲーム情報123、注視位置情報124等が記憶されている。
プレイヤ情報121は、ゲームをプレイするプレイヤの情報である。
図1の例であれば、プレイヤP1やプレイヤP2に対応する情報である。
【0040】
プレイヤ情報121には、例えばプレイヤを特定するユーザID(以下「プレイヤID」という。)、プレイヤがプレイに操作する情報端末20を特定する情報(例えばIPアドレス)、プレイ中のゲームを特定するID(すなわちゲームID)、プレイヤの操作に応じてゲーム空間内で行動するオブジェクト(すなわちアバターやプレイヤキャラ)のゲーム空間内における位置情報、ゲームのプレイで取得したポイント、付与された特典の情報、付与された報酬の情報が含まれる。特典には、例えばポイント、経験値、称号、攻撃力、HP、属性等のレベルアップ、他のゲームで使用可能な武器、魔法その他の能力、新たな属性等がある。
報酬には、例えば電子マネー、暗号資産、ゲーム内通貨、法定通貨、ポイントがある。
【0041】
図5は、プレイヤ情報121のデータ例の一部を説明する図である。
図5に示すプレイヤ情報121は、プレイヤID121A、IPアドレス121B、ゲームID121C、プレイヤキャラの位置情報121D、協同プレイヤID121E、プレイステータス121Fで構成されている。
IPアドレス121Bは、情報端末20を特定する情報の一例である。IPアドレスに代えてMAC(Media Access Control address)アドレスを使用してもよい。
ゲームID121Cには、プレイヤがプレイするゲームを特定するゲームIDが記録される。プレイヤがゲームをプレイしていない場合、ゲームID121Cは空欄となる。
【0042】
協同プレイヤID121Eは、マルチプレイゲーム内でチームを形成している他のプレイヤを特定する情報である。
図5の場合、プレイヤIDが「P1001」のプレイヤと「P1002」のプレイヤがチームを形成している。このため、プレイヤIDが「P1001」のプレイヤの協同プレイヤID121Eには「P1002」が記録され、プレイヤIDが「P1002」のプレイヤの協同プレイヤID121Eには「P1001」が記録されている。
なお、他のプレイヤとチームを形成していない場合、協同プレイヤID121Eは空欄となる。
図5の場合、プレイヤIDが「P1003」のプレイヤとプレイヤIDが「P1004」のプレイヤの協同プレイヤID121Eは空欄である。
【0043】
プレイステータス121Fは、各プレイヤのプレイ上のステータスを表す情報である。例えば「プレイ中」、「ゲームクリア」、「ゲームオーバー」が示されている。
図5の場合、プレイヤID121Aが「P1002」であるプレイヤのプレイステータス121Fはゲームオーバーであり、プレイヤID121Aが「P1004」であるプレイヤのプレイステータス121Fはゲームクリアであり、他のプレイヤのプレイステータス121Fはプレイ中である。
【0044】
視聴ユーザ情報122は、プレイ画面を視聴する視聴ユーザの情報である。
視聴ユーザ情報122には、例えば視聴ユーザを特定するユーザID(以下「視聴ユーザID」ともいう。)、視聴ユーザが操作する情報端末20を特定する情報(例えばIPアドレス)、視聴対象であるプレイ画面を特定するID(例えばIPアドレス)、視聴対象であるプレイ画面に紐づけられたプレイヤを特定するプレイヤIDが含まれる。
ゲーム情報123は、ゲームを特定するゲームID、ゲームを構成するクエストを特定するクエストID、ゲーム空間のレイアウトに関する情報、ゲームの進行に関する情報、クエストで出現する敵キャラの情報を含む。
【0045】
注視位置情報124は、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤが注視しているプレイ画面内の位置(すなわち座標等)を記録する情報である。
注視位置は、プレイヤが意図的に視認している位置をいい、点又は範囲で定義される。よく知られているように、人間の眼球には意図的な動きと、意図しない(すなわち無意識的な)動きがある。視線検知の初期段階では、プレイヤの意図しない視線の動きも含まれている。
【0046】
そこで、本実施の形態では、検出された位置が所定時間(例えば数十ミリ秒)以上留まっている範囲の中心座標を「注視位置」として記録する。このように、各種のログでは、少なくとも数十ミリ秒から数百ミリ秒を単位として各時点の情報が記録される。
図6は、注視位置情報124のデータ例を説明する図である。
図6に示す注視位置情報124は、ゲームID124A、プレイヤID124B、注視位置ログ124Cで構成される。
ここでのプレイヤID124Bは、プレイヤID121A(
図5参照)と共通である。
注視位置ログ124Cには、時間毎の注視位置が記録される。
【0047】
<機能部で実行される処理>
以下では、
図4に示す視線情報取得部111と表示制御部112で実行される基本的な処理機能について説明する。
各機能部に用意されている詳細な処理機能については、想定される処理動作例と関連付けて適時説明する。
【0048】
<視線情報取得部>
視線情報取得部111は、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報を取得する機能部である。
ここでの「視線に関する情報」は、例えばプレイ画面上の注視位置を与える座標等の情報である。従って、プレイ画面以外を視認する情報は除外される。
視線に関する情報は、例えば注視位置ログ124Cから所定の時間間隔(例えば1秒毎)でサンプリングした注視位置や所定の時間間隔(例えば1秒毎)に算出した注視位置の平均値を含んでもよい。
【0049】
この他、視線に関する情報には、プレイ画面上でプレイヤが注視しているオブジェクト(例えば敵キャラ、敵キャラからの攻撃、ゲーム空間の背景や景色を構成するオブジェクト、武器や乗り物等のプレイヤが選択的に使用可能なアイテム、メニュー画面)、特定のオブジェクトを視認している時間長、注視位置の移動に現れるパターン(例えば移動の速度、移動の経路、注視される範囲)を含めてもよい。
また、ここでのマルチプレイゲームは、プレイヤの注視位置を使用したプレイヤの支援が想定されるゲームをいう。従って、プレイヤの注視位置を使用したプレイヤの支援を想定しないゲームは除外される。
ここでの視線情報取得部111は、特許請求の範囲における「取得部」の一例である。
【0050】
<表示制御部>
表示制御部112は、第1プレイヤが操作する情報端末20のプレイ画面に、第2プレイヤの視線に関する情報に応じた、マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示する機能部である。
ここでの「第1プレイヤ」は、推奨される行動に関する情報の支援を受けるプレイヤである。「第2プレイヤ」は、第1プレイヤの支援に使用される視線に関する情報を提供するプレイヤである。
【0051】
本実施の形態では、第1プレイヤとして、同じマルチプレイゲームをプレイしている第2プレイヤよりもプレイの技量が低いプレイを想定する。なお、第2プレイヤは、マルチプレイゲームに参加しているプレイヤのうち第1プレイヤを除く全員である必要はない。例えば同じマルチプレイゲームをプレイしているプレイヤの人数が4名の場合、第2プレイヤの人数は1名でも2名でもよい。従って、表示制御部112が、第1プレイヤの支援に使用する第2プレイヤの視線に関する情報は1つでも複数でもよい。
なお、他のプレイヤの視線に関する情報に基づいて、各プレイヤに対し、推奨される行動をプレイ画面上に表示するサービスを「視線サポート」という。
【0052】
視線サポートの利用には、プレイ時間が基準値に達すること、プレイ中に特定のアイテムを取得したこと、プレイ中に特定の演出が出現したこと、特定のアイテムの使用又は発動が指示されたこと、所定価値の消費が選択されたこと等の発動条件の成立を条件としてもよい。
特定のアイテムは、例えばマルチプレイゲーム内で取得が可能なアイテムの一種である。
ここでの所定価値は、電子マネー、暗号資産、ゲーム内通貨、法定通貨、ポイント等のネットワーク上で交換が可能な情報をいう。
【0053】
なお、本実施の形態では、視線サポートによる情報は、視線サポートを利用しているプレイヤのプレイ画面にのみ表示され、同プレイヤのプレイ画面を視聴している視聴ユーザのプレイ画面には表示されない仕様を採用する。
もっとも、視線サポートを使用しているプレイヤが視聴しているプレイ画面(以下「視線サポート付き画面」ともいう。)をそのまま視聴ユーザが視聴可能としてもよい。
その場合、視線サポートとして提供される情報をプレイヤと視聴ユーザが共有でき、視聴ユーザの娯楽性を高めることができる。
【0054】
なお、視聴ユーザによる視線サポート付き画面の視聴には、所定量の所定価値の消費を条件としてもよいし、プレイヤによる許可を条件としてもよいし、視聴ユーザが指導者、審判その他の特定の属性を有することを条件としてもよい。
また、視線サポート付き画面を視聴している視聴ユーザからプレイヤへのコメントの投稿を原則禁止としてもよいし、無制限に許可してもよいし、所定価値の消費を条件としてもよい。
【0055】
視線サポート付き画面を視聴している視聴ユーザからプレイヤへのコメントの投稿を原則自由とすると、視聴ユーザ参加型のプレイが可能になる。
一方で、プレイヤが読まないコメントの投稿の増加が懸念される。また、投稿されたコメントの内容が常に正しいとも限らないために、プレイヤが混乱する可能性もある。また、視線サポートを利用しないプレイヤの不利益が過大になる可能性がある。
そこで、視線サポート付き画面を視聴している視聴ユーザからプレイヤへの投稿を一律に禁止する仕様も可能である。この場合でも、視聴ユーザは、視線サポート付き画面の視聴を楽しむことができる。
【0056】
一方で、視線サポート付き画面を視聴している視聴ユーザが所定価値を消費するコメント(以下「投げ銭コメント」ともいう。)を投稿する場合には、視聴しているプレイ画面に対応するプレイヤへの情報の提供を可能としてもよい。この場合、プレイヤを応援したいとの視聴ユーザの気持ちに応えることができる。
なお、いずれの仕様を採用するかは、基本的に、マルチプレイゲームの提供者が決定する。
【0057】
<プレイ画面の表示例>
以下、視線情報取得部111(
図4参照)と表示制御部112(
図4参照)により実現されるプレイ画面の表示例について説明する。
【0058】
<プレイヤP1のプレイ画面>
図7は、プレイヤP1が操作する情報端末20A(
図1参照)のディスプレイ214に表示されるプレイ画面の一例を説明する図である。
図7には、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1、プレイヤP2が操作するプレイヤキャラO2、プレイヤP3が操作するプレイヤキャラO3、プレイヤP4が操作するプレイヤキャラO4、プレイヤP5が操作するプレイヤキャラO5、プレイヤP6が操作するプレイヤキャラO6、プレイヤP7が操作するプレイヤキャラO7、プレイヤP8が操作するプレイヤキャラO8、ゲーム空間に存在するオブジェクトOA、OB、OCその他が描画されている。
【0059】
図7の場合、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は丘の上に位置し、麓にいる他のプレイヤキャラO2~O8の様子を伺っている。
なお、
図7に示すプレイ画面は、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1の背後に仮想の視点を設けている。換言すると、プレイヤキャラO1の背中側から見えるゲーム空間が表現されている。
このため、
図7のプレイ画面を視認しているプレイヤP1の注視位置は、プレイヤキャラO1の顔の向き(すなわちプレイヤキャラO1の注視位置)とは無関係である。
この他、プレイ画面の右上隅にはゲーム空間のマップMが表示され、右下隅にはプレイヤキャラO1に装備可能なアイテムのリストLが表示されている。
【0060】
<プレイヤP2のプレイ画面>
図8は、プレイヤキャラO2から見たゲーム空間の見え方を表すプレイ画面の一例を説明する図である。
図8には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図8に示すプレイ画面は、プレイヤキャラO2に視点があるので、プレイヤP2の注視位置はプレイ画面の概略中央付近に集まり易い。
もっとも、プレイ画面がプレイヤP1の前方に配置されたディスプレイ214に表示される場合、プレイヤP1の注視位置とプレイヤキャラO1の注視位置は一致するとは限らない。このため、
図8に示すプレイ画面の周辺に注視位置が検出されることも起こり得る。
【0061】
一方で、ヘッドセットやスマートグラスをプレイヤが装着している場合には、プレイヤの注視位置をプレイヤキャラの注視位置とみなすことが可能である。以下では、区別を必要とする場合を除き、プレイヤキャラの注視範囲も含む意味で「プレイヤの注視範囲」という。
図8の場合、プレイヤP2が操作するプレイヤキャラO2は、平地にあって丘の方角に向いている。
【0062】
なお、プレイヤキャラO2と同じ平地にいるプレイヤキャラO3~O8では、プレイヤキャラO2からの距離が最も近いプレイヤキャラO4が最も大きく、プレイヤキャラO2からの距離が最も遠いプレイヤキャラO6が最も小さく表現されている。
なお、丘の上にいるプレイヤキャラO1は、プレイ画面内に表示されているが、距離が遠いため他のプレイヤキャラO3~O8に比して小さく表現されている。
【0063】
<表示例1>
図9は、表示制御部112によるプレイ画面の表示例1を説明する図である。(A)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
図9には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0064】
図9(A)の場合、表示制御部112は、プレイヤP1に対して推奨される行動に関する情報として、「攻撃のチャンス」と「ロケットランチャーを使おう」の2つのメッセージをプレイ画面にポップアップ表示している。なお、装備可能なアイテムのリストLのうちロケットランチャーのボックスが太枠で示されている。
この表示を見たプレイヤP1は、即座に、プレイヤキャラO1が装備するアイテムのリストLのロケットランチャーに持ち替えて麓のプレイヤキャラO2~O8への攻撃を開始できる。
【0065】
このように、表示制御部112は、プレイヤP1が他のプレイヤに対して有利な状況をリアルタイムで通知することができる。
なお、推奨される行動は、例えばスピーカから再生される音声メッセージで通知してもよいし、スピーカから出力されるメロディの種類により通知してもよいし、情報端末20Aの振動の種類により通知してもよい。
【0066】
図9(B)の場合、表示制御部112は、プレイヤP1に対して推奨される行動に関する情報として「隠れて!」のメッセージをプレイ画面にポップアップ表示している。
なお、
図9(B)においては、推奨される行動の一例として「隠れる」を例示しているが、「逃げろ!」、「移動して!」、「防御アイテムの装着!」等でもよい。
この場合も、推奨される行動は、例えばスピーカから再生される音声メッセージで通知してもよいし、スピーカから出力されるメロディの種類により通知してもよいし、情報端末20Aの振動の種類により通知してもよい。
【0067】
図10は、表示制御部112によるプレイ画面の表示例1の他の例を説明する図である。(A)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
図10には、
図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図10(A)の場合、具体的な攻撃の対象としてプレイヤキャラO5を円で囲み、更に「攻撃のチャンス」のメッセージがプレイ画面にポップアップ表示されている。
この表示例の場合、プレイヤP1は、具体的にどのプレイヤキャラを攻撃すればよいかを具体的に知ることができる。
【0068】
図10(B)の場合、プレイヤP1のプレイヤキャラO1を注視しているプレイヤキャラO2を円で囲み、更に「見てます。注意して行動しよう。」のメッセージがプレイ画面にポップアップ表示されている。
この表示例の場合、プレイヤP1は、具体的にどのプレイヤキャラから攻撃を受ける可能性があるかを具体的に知ることができる。この場合、プレイヤP1は、プレイヤキャラO2の行動を注視することで、プレイヤキャラO1がプレイヤキャラO2から攻撃を受ける前兆にいち早く気付くことが可能になる。例えば照準を向ける行動が確認されるまではゆっくり移動するが、照準を向けられると急いで隠れることが可能になる。
【0069】
<表示例2>
例えばチーム間でゲームのクリアを競う場合やゲームのスコアを競う場合に、他のチームに属するプレイヤキャラの攻撃が許されることがある。なお、攻撃が許されるのは、他のチームに属するプレイヤキャラのうちの一部(例えばリーダーキャラ)に限られることもある。
この場合、表示制御部112には、プレイヤキャラO1が他のチームに属するプレイヤの注視範囲に含まれるか否かに基づいた推奨行動の提示と、プレイ画面に表示されている各プレイヤキャラとプレイヤP1とのチームの異同についての情報等の提示が求められる。
【0070】
図11は、表示制御部112によるプレイ画面の表示例2を説明する図である。(A)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
図11には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
表示例2の場合、表示制御部112は、各プレイヤ又は対応するプレイヤキャラについて記録されている属性情報に基づいて、プレイヤP1のプレイ画面の表示を制御する。
図11の例では、プレイヤキャラO1、O3、O4、O5、O8がチームAに属し、プレイヤキャラO2、O6、O7がチームBに属する場合を想定している。
【0071】
このため、プレイ画面には、属するチームの違いで、プレイヤキャラを円又は正方形で囲んで表している。具体的には、チームAを丸で囲んで示し、チームBを正方形で囲んで示している。本実施の形態の場合、各プレイヤが属するチームの情報は、協同プレイヤID121E(
図5参照)に記録されている。
図11(A)の場合、プレイヤキャラO1は、チームBに属するプレイヤから注視されていない。このため、プレイ画面には「正方形のマークのプレイヤキャラを攻撃しよう」とのメッセージがポップアップ表示されている。このポップアップ表示は、同じチームであるチームAに属するプレイヤがプレイヤキャラO1を注視している場合にも実行される。同じチームのプレイヤキャラからは攻撃されないためである。
【0072】
また、
図11(A)に示すプレイ画面では、チームAに属するプレイヤキャラO3、O4、O5、O8には円のマークが付され、チームBに属するプレイヤキャラO2、O6、O7には正方形のマークが付されている。
このため、プレイヤP1は、チームBに属するプレイヤキャラを選択的に攻撃することができる。換言すると、プレイヤP1は、誤って同じチームの仲間を攻撃せずに済む。なお、
図11(A)に示す表示例の場合、チームAに属するプレイヤのプレイヤキャラとチームBに属するプレイヤのプレイヤキャラは近距離に分散している。このため、攻撃が及ぶ範囲が広い武器の使用は好ましくないとの判断も可能になる。
【0073】
一方、
図11(B)の場合、プレイヤキャラO1は、チームBに属する少なくとも1人のプレイヤから注視されている。このため、プレイ画面には「正方形のマークのプレイヤキャラから隠れて」とのメッセージがポップアップ表示されている。
このように、プレイヤP1が注意すべきプレイヤキャラの情報が具体的に示されることで、プレイヤP1は、プレイ画面内の複数のプレイヤキャラがプレイヤキャラO1の方向を向いている場合でも、具体的にどのプレイヤキャラを注意すべきかを具体的に知ることが可能になる。
なお、
図11の場合には、各プレイヤの属性情報としてチームの異同に関する情報を用いているが、各プレイヤのプレイヤ名やアカウント名等を取得して表示に反映してもよい。例えばプレイヤキャラ毎にプレイヤ名等を表示してもよい。
【0074】
<表示例3>
前述した表示例の場合、プレイヤP1は、自身のプレイ画面に表示されるメッセージの内容(すなわち推奨される行動の内容)を通じ、プレイヤキャラO1が他のプレイヤの注視範囲に含まれるか否かを推測することが可能である。
しかし、あくまでも推測であるため、プレイヤP1によってはプレイヤキャラO1の安全度を直接知りたい場合がある。
【0075】
このための機能として、表示制御部112は、第2プレイヤの視線に関する情報に基づき、第1プレイヤが操作するプレイヤキャラO1の表示態様を制御する第1機能を有している。ここでのプレイヤキャラO1は、特許請求の範囲における第1オブジェクトの一例である。
図12は、表示制御部112の第1機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれない場合であり、(B)は他のチームに属するプレイヤの注視範囲にプレイヤキャラO1が含まれる場合である。
図12には、
図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0076】
図12(A)の場合、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は、実線で示す円で囲まれているのに対し、
図12(B)の場合、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は、破線で示す円で囲まれている。
なお、作図上の都合により色は表現されていないが、
図12(A)に示す円は、例えば安全であることが分かるように青色で示されている。青色以外の色として緑色や白色を用いてもよい。
一方、
図12(B)に示す円は、例えば危険な状態が分かるように赤色で示されている。赤色以外の色としてオレンジ色(黄赤)や赤紫を用いてもよい。
この他、プレイヤキャラを囲む図形は他の図形でもよい。例えば危険な状態のプレイヤキャラは三角形やバツ印を付してもよい。
【0077】
なお、
図12においては、プレイヤキャラO1を囲む円の線種や色の違いによりプレイヤキャラO1の安全度を表現しているが、プレイヤキャラO1の付近に「安全」や「危険」との文字や絵記号、各内容を表現する図形や画像を表示してもよい。
また、文字等の追加等に代えて、プレイヤキャラO1の表示色を変更してもよいし、プレイヤキャラO1の輝度を変更してもよい。換言すると、プレイヤキャラO1の色相、彩度、輝度のいずれか1つ又は複数を安全度に応じて変更してもよい。
【0078】
図13は、表示制御部112の第1機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤの人数が閾値より少ない場合であり、(B)はプレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤの人数が閾値より多い場合である。
図13には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13に示す表示例は、プレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤが存在する場合における危険度の違いを表現している。
【0079】
例えば閾値を2とすると、
図13(A)に示す表示例は、プレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤは1名であることを意味し、
図13(B)に示す表示例は、プレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤは2名以上であることを意味している。
因みに、
図13(A)の場合、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は、点線で示す円で囲まれているのに対し、
図13(B)の場合、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は、破線で示す円で囲まれている。
【0080】
プレイヤキャラO1を視認しているプレイヤが1人の場合よりも複数人の方が攻撃される可能性が高いためである。換言すると、プレイヤキャラO1を視認しているプレイヤが1人の間は「注意」を意味する黄色の円でプレイヤキャラO1が囲まれている。なお、注意を表す色として他の色を用いてもよいし、他の図形を用いてもよいし、文字や絵記号等を用いてもよい。
なお、安全度の判定基準には、プレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤの人数に代えてプレイヤキャラO1を注視範囲に含む時間長を用いてもよい。
【0081】
例えばプレイヤキャラO1を注視範囲に含む時間長が0.5秒未満の場合には「注意」状態として表示し、時間長が0.5秒以上の場合には「危険」状態として表示してもよい。勿論、0.5秒は一例であり、例えば1秒でもよい。
因みに、時間長は、1人のプレイヤによる注視時間でもよいし、複数人のプレイヤによる注視時間の累積値でもよい。1人のプレイヤによる注視時間を用いる場合の閾値と注視時間の累積値を用いる場合の閾値では数値を変更してもよい。
【0082】
<表示例4>
前述したように、プレイ画面を視聴可能なユーザはプレイヤに限らない。すなわち、視聴ユーザは、応援しているプレイヤや気になるプレイヤのプレイ画面の視聴が可能である。
一方で、前述した表示例では、視聴ユーザの注視範囲がプレイヤP1のプレイヤキャラO1を含むか否かの情報が推奨される行動に反映されていない。
このための機能として、マルチプレイゲームの配信を視聴する各ユーザのプレイ画面上の視線に関する情報が取得される場合、表示制御部112は、視聴する各ユーザの視線に関する情報に基づく行動に関する情報を、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第2機能を設ける。
【0083】
図14は、表示制御部112の第2機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図14には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14の場合、ある視聴ユーザがプレイヤキャラO2を注視しているが、プレイヤキャラO5を注視していない場合を想定している。
表示例4において想定する視聴ユーザは、推奨さえる行動を示すメッセージを表示する各時点において、マルチプレイゲームを視聴している視聴ユーザである。なお、視聴ユーザは複数の視聴ユーザの中から選択された1名でもよいし、複数名を想定してもよい。
【0084】
図14では、プレイヤキャラO2について「攻撃は避けよう」とのメッセージが表示されている。例えば視聴ユーザの視点から見てプレイヤキャラO2の背後にプレイヤキャラO1が位置する場合、プレイヤキャラO1の行動に気づき易いためである。また、プレイヤキャラO2に対する攻撃が失敗した場合、プレイヤキャラO2を注視している視聴ユーザは、攻撃者であるプレイヤキャラO1に気づき、反撃対象としてプレイヤP2に通知する可能性があるためである。
一方、プレイヤキャラO5については「攻撃してもOK」とのメッセージが表示されている。例えばプレイヤキャラO5を注視している視聴ユーザが存在しない状況では、プレイヤキャラO1の攻撃行動が視聴ユーザからプレイヤP5に伝わるリスクがないためである。
【0085】
<表示例5>
前述の表示例4では、プレイ画面を視聴している視聴ユーザの視線に関する情報を、プレイヤキャラO1を操作するプレイヤP1に推奨する行動に反映する場合について説明したが、視聴ユーザの視線に関する情報として統計処理された情報を用いてもよい。
このための機能として、表示制御部112は、マルチプレイゲームを視聴する複数のユーザの視線が集まっているゲームオブジェクトを、第1プレイヤ(プレイヤP1)が操作する情報端末20Aのプレイ画面上に識別可能に表示する第3機能を設ける。
ここでの第3機能は、第2機能を前提としている。
【0086】
なお、ここでのユーザには、視聴ユーザだけでなく他のプレイヤを含めてもよい。
また、ゲームオブジェクトには、各プレイヤが操作するプレイヤキャラに加え、ゲーム空間内に存在するオブジェクトOA、OB、OCも含まれる。
図15は、表示制御部112の第3機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図15には、
図14との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15の表示は、視聴ユーザによる視聴ランキングに基づいている。視聴ランキングは、各ゲームオブジェクトを注視範囲に含むユーザの総数のランキングである。
【0087】
なお、ランキングが1位のゲームオブジェクトを注視しているユーザの総数が1001人であり、ランキングが2位のゲームオブジェクトを注視しているユーザの総数が1000人である場合、いずれのゲームオブジェクトも注視しているユーザが多いことでは変わりがない。このような場合にランキングの順位によって表示の内容を変更することに意味はない。
そこで、
図15においては、ゲームオブジェクトの視聴ランキングを3つのグループに分類している。視聴ランキングAは、注視しているユーザの人数が相対的に多いグループである。視聴ランキングBは、注視しているユーザの人数が平均的なグループである。視聴ランキングCは、注視しているユーザの人数が相対的に少ないグループである。
【0088】
図15の例では、プレイヤキャラO2について、「攻撃を避けよう。視聴ランキングA」と表示されている。また、オブジェクトOAについて「攻撃を避けよう。視聴ランキングB」と表示されている。また、プレイヤキャラO5について「攻撃してもOK。視聴ランキングC」と表示されている。
このように、推奨される行動だけでなく、その根拠も同時に表示することにより、プレイヤP1は、推奨される行動の原因を知ることが可能になる。
【0089】
<表示例6>
前述の表示例5では、ゲームオブジェクト単位でユーザの視線に関する情報を統計処理した結果をプレイヤP1のプレイ画面に反映しているが、統計処理の単位はゲームオブジェクトに限らない。
このための機能として、表示制御部112は、第2プレイヤの視線に関する情報と、マルチプレイゲームの配信を視聴するユーザの視線に関する情報の両方又は一方についての統計情報を、第1プレイヤ(プレイヤP1)が操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第4機能を設ける。
ここでの第4機能は、第2機能を前提としている。
【0090】
図16は、表示制御部112の第4機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図16には、
図15との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16の場合、他のプレイヤや視聴ユーザによる注目度が高いエリアを統計的に特定し、プレイ画面上に表示している。
図16の場合、プレイヤキャラO2、O3、O4、オブジェクトOAを含むエリアAR1が「注目度が高いエリア」としてプレイ画面上に破線で囲んで示されている。一方、オブジェクトOB、OCを含むエリアAR2が「注目度が低いエリア」としてプレイ画面上に点線で囲んで示されている。
【0091】
また、プレイヤキャラO5には、
図10(A)と同様、「攻撃のチャンス」とのメッセージがポップアップ表示されている。
図16の場合、プレイヤキャラO5は、注目度が高いエリアAR1にも注目度が低いエリアAR2にも属していないが、プレイヤキャラO5を操作するプレイヤP5がプレイヤキャラO1を注視していないので攻撃の対象としてプレイヤP1に示されている。
この表示例6の場合、プレイヤキャラやゲームオブジェクト単位で注目度が示される場合に比して、注目度の高い領域の判断が容易になる。また、プレイヤキャラやゲームオブジェクト単位で視聴ランキングを表示する場合に比して、プレイヤP1の識別性も向上する。
【0092】
図17は、表示制御部112の第4機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)は統計的に注目度が低い場所にプレイヤキャラO1がいる場合の表示例であり、(B)は統計的に注目度がやや高い場所にプレイヤキャラO1がいる場合の表示例である。
図17(A)及び(B)に示すプレイ画面は、いずれもプレイヤキャラO1が岩の後ろに隠れている場面を表している。
【0093】
図17(A)及び(B)の場合、川向うには他のプレイヤが操作するプレイヤキャラO2等はいない。このため、川の対岸から見て岩の背後は勿論、川と岩の間の空間も他のプレイヤの目に触れることはない。
しかし、
図17(A)及び(B)に示すプレイ画面には、過去にプレイされたマルチプレイゲームで記録された他のプレイヤや視聴ユーザの注視範囲の記録を統計処理することにより得られたエリア別の注目度の情報が表示されている。
【0094】
まず、川と岩の間の空間は統計的にも注目度が高いエリア(破線で囲むエリア)である。このため、このエリアは「危険エリア」と表示されている。
図17(A)及び(B)では、危険エリアであることが文字でも示されているが、エリアを囲む破線を赤色等の色で表示してもよいし、エリア自体を赤色等で表示してもよい。
【0095】
図17(A)と
図17(B)の違いは、岩の大きさである。
まず、
図17(A)の岩は大きい。このため、統計的にも岩の背後のエリア(実線で囲むエリア)が注視範囲となった履歴は少ない。
このため、岩の背後は「安全エリア」と表示されている。なお、エリアを囲む実線を青色等の色で表示してもよいし、エリア自体を青色等で表示してもよい。この他、音声や振動により岩の後ろが安全なエリアであることをプレイヤP1に通知してもよい。
【0096】
図17(A)の場合、プレイヤキャラO1は、他のプレイヤが操作するプレイキャラの注視範囲に含まれておらず、統計的にも安全なエリアに位置している。このため、プレイヤP1に対して推奨する行動として「採掘のチャンス」とのメッセージが表示されている。また、装備可能なアイテムのリストLにおける「採掘」のボックスが太枠で示されている。
因みに、「採掘」により掘り出したコインや宝石は、例えばプレイに必要なアイテムと交換が可能である。
【0097】
ただし、採掘中は他のプレイヤから攻撃されても反撃できない。このため、採掘するタイミングや地点は慎重に選択する必要がある。
しかし、推奨される行動として「採掘」が表示されることにより、プレイヤP1は安心して採掘を開始できる。因みに、「採掘」は、安全なエリアで推奨される行動の一例である。
【0098】
一方、
図17(B)の岩は小さい。このため、統計的にも岩の背後のエリア(点線で囲むエリア)については、他の地点から見られた履歴が存在する。ただし、その数は、川と岩の間のエリアに比して少ない。そこで、岩の背後は「注意エリア」と表示されている。
なお、エリアを囲む点線を黄色等の色で表示してもよいし、エリア自体を黄色等で表示してもよい。この他、音声や振動により岩の後ろが注意の必要なエリアであることをプレイヤP1に通知してもよい。
【0099】
図17(B)の場合、プレイヤキャラO1は、他のプレイヤが操作するプレイキャラの注視範囲に含まれていないが、統計的には注意が必要なエリアに位置している。このため、プレイヤP1に対して推奨する行動として「回復魔法を使おう」とのメッセージが表示されている。また、装備可能なアイテムのリストLにおける「回復魔法」のボックスが太枠で示されている。
なお、注意が必要なエリアは、危険ではないが安全でもない。このため、安全なエリアで推奨される行動に比べると、推奨される作業が制限される。そこで、作業時間が短い作業が推奨される。回復魔法は、作業時間が短い作業の一例である。
【0100】
<表示例7>
前述までの表示例では、基本的にプレイヤP1のみが視線サポートを利用している前提で説明した。しかし、他のプレイヤもプレイヤP1と同様に視線サポートの利用が可能である。視線サポートを利用している他のプレイヤが同じゲーム空間にいる場合、より慎重な行動が求められるが、前述した表示例では、どのプレイヤが視線サポートを利用しているか知り得ないため、気付かれるリスクが高くなる。
そこで、視線サポートを利用している他のプレイヤを知るための機能を用意する。
【0101】
このための機能として、表示制御部112は、他のプレイヤの視線に関する情報を利用している第2プレイヤが操作する第2オブジェクトを、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上で識別可能に表示する第5機能を設ける。
図18は、表示制御部112の第5機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2を通知する表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤP2の存在のみを通知する表示例である。
図18には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0102】
図18(A)に示すプレイ画面の場合、プレイヤP2が操作するプレイヤキャラO2が視線サポートを利用していることを示すメッセージが表示されている。具体的には、プレイヤキャラO2を囲む円に紐づけられたメッセージに「視線サポート利用中」との文字が表示されている。なお、この通知には、音声や図形を用いてもよい。
このメッセージを見たプレイヤP1は、プレイヤキャラO2を注視すると、プレイヤP2のプレイ画面上に推奨される行動が表示されることを知ることができる。
なお、
図18(A)の場合、プレイヤP2は、丘の上にいるプレイヤキャラO1を注視していないので、プレイヤP1のプレイ画面には「攻撃のチャンス」とのメッセージが表示されている。
【0103】
なお、
図18(A)の例のように、視線サポートを利用しているプレイヤキャラO2に紐づけてメッセージを表示すると、必然的にプレイヤキャラO2を注視してしまい、その注視がプレイヤキャラO2を操作するプレイヤP2に知られてしまうリスクが高くなる。
そこで、
図18(B)に示すプレイ画面には、少なくとも該当するプレイヤキャラが存在しない領域に「視線サポートを利用しているプレイヤが画面の右側にいます。画面の左側にいるキャラを攻撃しよう。」等のメッセージが表示されている。
このメッセージの表示により、プレイヤP1は、視線サポートを利用している他のプレイヤP2の存在や対応するプレイヤキャラO2の位置を直接見ずにプレイできる。このため、プレイヤP1によるプレイヤキャラO2の注視をプレイヤP2に気付かれずに済む。
【0104】
その結果、プレイヤキャラO1の退避行動やプレイヤP1と仲間との会話等を通じ、プレイヤキャラO1からの攻撃の可能性を察知されずに済む。
なお、
図18(B)の場合、プレイヤP1は、プレイ画面の左側に位置するプレイヤキャラやゲームオブジェクトを攻撃の対象とすることができる。この場合、攻撃の対象とするプレイヤキャラは、視線サポートを利用していない。このため、このプレイヤキャラに対する攻撃が成功する可能性が、視線サポートを利用しているプレイヤキャラを攻撃の対象とする場合に比して高くなる。
【0105】
因みに、
図18(A)では、視線サポートを利用しているプレイヤが1名の場合を想定しているが、複数名のプレイヤが視線サポートを利用することも考えられる。この場合、利用するプレイヤに対応するプレイヤキャラのそれぞれについて、視線サポートの利用中である旨が表示される。
一方、
図18(B)の表示例の場合には、複数名のプレイヤが視線サポートを利用していても、それらのプレイヤに対応するプレイヤキャラのおおよその位置を、該当するプレイヤキャラから離れた位置のメッセージに表示できる。例えば「画面の右側に視線サポートを利用しているプレイヤが2名います」とか、「画面の右上に1名、左側に1名、視線サポートを利用しているプレイヤがいます」とのメッセージが画面の下部に表示される。
【0106】
ところで、
図18に示すプレイ画面では、視線サポートを利用しているプレイヤキャラO2への攻撃は推奨されていない。しかし、視線サポートを利用しているプレイヤキャラO2への攻撃が必要な場合もある。
このための機能として、表示制御部112は、推奨される行動に関する情報として、視線に関する情報を利用している第2プレイヤが操作する第2オブジェクトに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第6機能を設ける。この第6機能は、第5機能を前提とする。
【0107】
図19は、表示制御部112の第6機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2を自動で攻撃するためのボタン付きのメッセージの表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2の攻撃に適したアイテムの使用を推奨するメッセージの表示例である。
図19には、
図18との対応部分に対応する符号を付して示している。
図19(A)に示すプレイ画面の場合、「視線を向けると気づかれる。視線を向けずに攻撃しよう。」とのメッセージが表示されるとともに、「サポート攻撃実行」ボタンが表示されている。
【0108】
なお、ここでのメッセージは、
図18(B)の場合と同様、視線サポートを利用しているプレイヤキャラO2が存在しない領域に表示されている。
「サポート攻撃実行」ボタンがプレイヤP1によりタップされた場合、プレイヤP1がプレイヤキャラO2を注視することなく、プレイヤキャラO2を攻撃することができる。この場合、プレイヤP1は、プレイヤキャラO2を注視しないので、プレイヤキャラO2が狙われていることをプレイヤP2に気付かれずに済む。
因みに、「サポート攻撃」とは、サーバ10(
図1参照)により実行される全自動の攻撃をいう。攻撃に使用するアイテムもサーバ10が決定する。
【0109】
ところで、サポート攻撃の対象候補であるプレイヤキャラが複数の場合には、どのプレイヤキャラを攻撃の対象とするかを選択するボタンをプレイ画面上に表示してもよい。この場合、プレイヤP1は、選択ボタンを操作して、攻撃の対象とする1又は複数のプレイヤキャラを選択する。なお、全ての対象候補を選択してもよい。
また、サポート攻撃の対象は、サーバ10がランダムに決定する手法を採用してもよい。
【0110】
図19(B)に示すプレイ画面の場合、「視線を向けると気づかれる。視線を向けずに攻撃しよう。追尾ミサイルがおススメ。」とのメッセージが表示されている。この表示例の場合、攻撃の実行者は、あくまでもプレイヤP1である。
図19(B)では、装備可能なアイテムのリストLのうち追尾ミサイルのボックスが太枠で示されている。
【0111】
因みに、視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2を攻撃する場合、注視する時間が長くなるほど、プレイヤP2に気付かれるリスクが高くなる。このため、推奨するアイテムとして、対象とするプレイヤキャラO2を注視する時間が短くても確実に攻撃が届くアイテムや攻撃の効果が及ぶ範囲が広いアイテムが推奨される。
追尾ミサイルは、注視する時間が短くても確実に攻撃可能なアイテムの一例である。
【0112】
図20は、表示制御部112の第6機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はサポート攻撃を利用するために所定価値の消費が要求される場合の表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2からの退避を推奨する場合の表示例である。
図20には、
図19との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0113】
図20(A)の場合、「視線を向けると気づかれる。視線を向けずに攻撃しよう。」とのメッセージとは別に、サポート攻撃の存在を通知するウインドウが画面右下に表示されている。このウインドウには、「サポート攻撃:100円」との説明と「OK」ボタンが含まれている。
このウインドウを見たプレイヤP1は、100円を支払えばサポート攻撃が実行できることを理解できる。なお、100円の支払いは所定価値の消費の一例である。
【0114】
一方、
図20(B)の場合、「気付かれるから、しばらく隠れよう」とのメッセージが表示されている。
他の表示例の場合、推奨される行動として「攻撃」を想定しているが、
図20(B)の場合には、隠れるという守備的な行動を推奨している。なお、
図20(B)の表示には、視線サポートを利用しているプレイヤP2がプレイヤキャラO1を注視していることを要しない。むしろ、プレイヤキャラO1をプレイヤP2が注視している場合には、「見つかった。隠れよう。」等のように異なる表現が用いられる。
図20(B)の場合、「気付かれるから」なので、視線サポートを利用しているプレイヤP2は、プレイヤキャラO1に気付いていないことが示唆されている。
【0115】
<表示例8>
前述した表示例7における「推奨される行動」は、プレイヤキャラO1が現在の地点に留まることを前提としている。しかし、視線サポートを利用している他のプレイヤP2が存在する状況では、別の地点からプレイヤキャラO2を攻撃する方が、プレイヤP2に見つかりにくい可能性がある。同様に、現在の位置に留まるよりも別の地点に移動する方が、プレイヤP2に見つかりにくい可能性がある。
この場合、推奨される移動先を「隠れながら右方向に移動しよう」等とメッセージにより示唆することが可能である。
【0116】
しかし、文字による誘導だけでは、具体的な移動の経路が分かりにくいことがある。
このための機能として、表示制御部112は、推奨される行動に関する情報として、所定の行動のための移動を支援する情報を、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第7機能を設ける。この第7機能は、第6機能を前提とする。
図21は、表示制御部112の第7機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図21には、
図17との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0117】
図21の場合も、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は、川の対岸から見て岩の後ろに隠れている。ただし、川の対岸にはプレイヤキャラO9が存在しており、そのプレイヤP9は視線サポートの利用中である。
しかも、プレイヤキャラO1が隠れている岩は比較的小さい上に、岩の周囲は開けている。このため、現在の位置は、攻撃地点には適していない。
【0118】
そこで、
図21の表示例では、「別の場所から攻撃しよう」とのメッセージにより、プレイヤキャラO1の移動を推奨するとともに、推奨される移動の経路を矢印により示している。
図21の場合、推奨される移動の経路は、プレイヤキャラO9の位置からは見えない又は見えにくいルートが提示される。ここでの経路は、移動を支援する情報の一例である。
ところで、推奨される移動の経路の全てが、プレイヤキャラO9の地点からの視認を妨げる障害物で隠れるとは限らない。
【0119】
この場合には、プレイヤキャラO9を操作するプレイヤP9の注視範囲が移動の経路の方向を注視しているか否かにより、支援の情報を変更する。
例えばプレイヤP9が注視している区間は赤色で示し、プレイヤP9が注視していない区間は青色で示す等してもよい。勿論、区間の色は、プレイヤP9が注視する地点の移動により変化する。このように移動の経路の安全度が色で表現される場合、プレイヤP1は、移動の経路が赤色の間は移動を中断し、青色に変化すると移動を再開することが可能になる。
また、移動の経路の色の代わりに、プレイ画面上に「前進可能」、「しばらく停止」、「隠れて」、「走れ」等の経路の安全度に応じた指示を表示してもよい。
【0120】
図22は、表示制御部112の第7機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はマップMがタップされる前の表示例であり、(B)はマップMがタップされた後の表示例である。
図22には、
図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
図22(A)に示すプレイ画面は、
図21に示すプレイ画面と同じ場面である。ただし、
図22(A)の場合、プレイ画面の右側には「別の場所から攻撃しよう。右上のマップをタップして推奨ルートを確認しよう。」とのメッセージが表示されている。このメッセージは、プレイヤP1に2つの行動を推奨している。すなわち、「プレイヤキャラO1の移動」と「マップのタップ」が推奨されている。
【0121】
図22(A)に示すプレイ画面上のマップMをプレイヤP1がタップすると、プレイ画面の表示は、
図22(B)に示すプレイ画面に切り替わる。
図22(B)の場合、プレイ画面の概略中央に拡大マップM1がポップアップ表示されている。
拡大マップM1には、現在地の周辺エリアが拡大して表示されており、現在地から推奨される地点までの移動の経路が矢印で示されている。なお、この移動の経路にも各時点における安全度がリアルタイムで表示されてもよい。
因みに、補足の説明として拡大マップM1には「この地点まで移動して攻撃しよう」なるメッセージが表示され、プレイヤP1に推奨する行動を明確にしている。
この拡大マップM1の表示により、プレイヤP1は、
図21の場合よりも広範囲での移動の経路を俯瞰的に確認することが可能になる。
【0122】
<表示例9>
ここでは、表示例7の変形例について説明する。表示例7の場合、視線サポートを利用しているプレイヤが操作するプレイヤキャラO2の位置を具体的に明示する、又は、プレイヤキャラO2が位置する領域を示唆する方式を採用している。
しかし、視線サポートを利用しているプレイヤが操作するプレイヤキャラO2の位置を具体的に明示等しない方式を採用する。
【0123】
このための機能として、表示制御部112は、推奨される行動に関する情報として、第2プレイヤが操作する第2オブジェクトに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第8機能を設ける。ただし、第8機能は、第7機能とは異なり、第6機能を前提としない。
因みに、ここでの第2プレイヤは、第1プレイヤであるプレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1を注視しているプレイヤを想定する。
【0124】
図23は、表示制御部112の第8機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2を自動で攻撃するためのボタン付きのメッセージの表示例であり、(B)は視線サポートを利用しているプレイヤP2のプレイヤキャラO2の攻撃に適したアイテムの使用を推奨するメッセージの表示例である。
図23には、
図19との対応部分に対応する符号を付して示している。
図23に示す表示例の場合、
図19では表示されていたプレイヤキャラO2を囲む円と「視線サポート利用中」のメッセージが表示されていない。
【0125】
このため、
図23に示す表示例を見たプレイヤP1は、「視線を向けると気づかれる。視線を向けずに攻撃しよう。」のメッセージ、「サポート攻撃実行」ボタン、「追尾ミサイルがおススメ」等の表現から視線サポートを利用しているプレイヤの存在に気付いても、どのプレイヤキャラを操作するプレイヤが視線サポートを利用しているかを意識せずに済む。その結果、プレイヤP1は、推奨される行動の実行等に意識を集中できる。
【0126】
なお、表示例9の場合にも、移動の経路をプレイ画面上に具体的に表示する機能を用意する。
このための機能として、表示制御部112は、推奨される行動に関する情報として、所定の行動のための移動を支援する情報を、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第9機能を設ける。この第9機能は、第8機能を前提とする。
図24は、表示制御部112の第9機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図24には、
図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0127】
図24に示す表示例の場合も、
図21では表示されていたプレイヤキャラO9を囲む円と「視線サポート利用中」のメッセージが表示されていない。
ただし、
図24の場合には、「視線サポートを利用しているプレイヤがいます。別の場所から攻撃しよう。」とのメッセージにより、視線サポートを利用しているプレイヤの存在が示されている。このため、プレイヤP1は、攻撃のために別の場所への移動が推奨される理由を理解することができる。また、移動に際しては慎重を要することも理解できる。
なお、移動を支援する経路が表示される前提として視線サポートを利用しているプレイヤの存在が要求される場合には、メッセージ中に視線サポートを利用しているプレイヤの存在を含めなくてもよい。
【0128】
<表示例10>
前述の表示例の場合、プレイヤP1に提示されるメッセージの内容は事前に用意されている。
しかし、推奨される行動は必ずしも一意に定まるとは限らない。例えば推奨される行動は、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1と他のプレイヤが操作するプレイヤキャラとの相対的な関係によっても推奨される行動は異なることがある。例えばプレイヤキャラO1を注視している他のプレイヤが存在する場合でも、他のプレイヤが操作するプレイヤキャラの攻撃が届く距離の外側にプレイヤキャラO1が存在するのであれば、プレイヤキャラO1は攻撃を受ける心配がない。このため、隠れる必要もない。一方で、他のプレイヤのゲームのスキルがプレイヤP1よりも高い場合には、隠れる行動が推奨される。
【0129】
そこで、プレイヤP1のプレイを指導する立場にあるユーザが予め設定した行動の中からプレイヤP1に推奨する行動の内容を選択する機能を採用する。
このための機能として、表示制御部112は、所定の行動を、所定の属性情報を有するユーザが設定した行動の中から選択的に表示する第10機能を設ける。この第10機能は、第8機能を前提とする。
ここでの所定の属性情報には、例えば各プレイヤの役割がある。役割には、例えば監督、トレーナ、先生、チームリーダ、生徒がある。
もっとも、第10機能では、所定の行動を設定するユーザであるので、プレイヤP1を指導する役割を要求する。
【0130】
図25は、表示制御部112の第10機能に基づく処理動作例とプレイ画面の表示例を説明する図である。
図25には、
図23との対応部分に対応する符号を付して示している。なお、図中に示す記号のSはステップを意味する。
表示制御部112は、他のプレイヤからの視線を検出すると(ステップ1)、該当する他のプレイヤの属性情報を取得する(ステップ2)。ここでの属性情報には、例えばプレイヤが属するチームの情報、マルチプレイゲームのプレイの履歴、過去のプレイ時のスコア、プレイに使用しているプレイヤキャラのHPやスキルが含まれる。
【0131】
次に、表示制御部112は、プレイヤP1に対し、チームリーダが事前に設定した選択肢の中から該当する行動を選択して通知する(ステップ3)。
図25の場合、推奨する行動を設定したのはプレイヤP1が属するチームのチームリーダである。
また、選択肢は3つ設定されている。例えば選択肢1は「自分より弱いプレイヤに発見された場合は攻撃」、選択肢2は「自分より強いプレイヤに発見された場合は隠れる」、選択肢3は「味方から見られている場合は連絡」である。
【0132】
図25の例では、プレイヤP1のプレイヤキャラO1を注視しているのが同じチームに属する場合を想定している。このため、選択肢3に対応する「仲間に連絡しよう」とのメッセージがプレイ画面に表示されている。
なお、選択肢の内容は、プレイヤ毎に設定が可能である。すなわち、プレイヤP1についての選択肢の内容や数と、プレイヤP2についての選択肢の内容や数を変更することができる。例えばプレイヤP1のスキルやチーム内の役割に応じて選択肢の内容を変更することもできる。
【0133】
また、
図25に例示した選択肢のように、推奨される行動を、プレイヤキャラO1を注視しているプレイヤの属性と、プレイヤキャラO1を操作するプレイヤP1の属性との関係に応じて具体的に設定することも可能である。
図26は、表示制御部112の第10機能に基づく処理動作例とプレイ画面の他の表示例を説明する図である。
図26には、
図25との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26の場合、選択肢の内容が一部異なっている。
具体的には、選択肢11と選択肢13に「無視」が含まれている。
このため、
図26に示すプレイ画面の場合には、「見られているけど無視して大丈夫」とのメッセージが表示されている。
【0134】
<表示例11>
前述の表示例の場合には、プレイヤP1が視線サポートを利用している前提で各種の表示例を説明した。
ここでは、視線サポートの利用には特別な操作が要求される場合について説明する。
このための機能として、表示制御部112は、第1プレイヤが所定価値の消費を伴う操作を行った場合、推奨される行動に関する情報を、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第11機能を設ける。
【0135】
図27は、表示制御部112の第11機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートの利用の意思を確認するウインドウの表示例であり、(B)は視線サポートの利用が選択された場合の表示例であり、(C)は視線サポートの利用が選択されなかった場合の表示例である。
図27には、
図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27(A)に示すウインドウのポップアップ表示は、例えばプレイヤP1が該当するウインドウの表示を指示した場合等の予め定めた表示条件を満たした場合に実行される。
【0136】
図27(A)に示すウインドウには、「視線サポートを利用しますか?」、「100円(5分)」等のテキストともに、「YES」ボタンと「NO」ボタンが表示されている。
図27(A)の場合、視線サポートの利用には100円が必要であり、利用時間は5分であることが示されている。もっとも、視線サポートを利用できる時間は、消費する金額に応じて設定されてもよい。例えば200円を支払うと、視線サポートを10分利用可能としてもよいし、300円支払うと、視線サポートを10分利用可能としてもよい。
ここで、「YES」ボタンが操作されると、プレイ画面には、
図27(B)に示すように、推奨される行動(例えば「攻撃のチャンス」)がポップアップ表示される。
一方、「NO」ボタンが操作されると、プレイ画面は、
図27(C)に示す画面に切り替わる。この画面には、推奨される行動を示すメッセージも、視線サポートの利用を確認するウインドウも表示されない。
【0137】
ところで、推奨される行動が他のプレイヤが操作するプレイヤキャラの攻撃である場合に、プレイ画面内に、攻撃が推奨されるプレイヤキャラの候補以外にもプレイヤキャラが存在することがある。この場合、プレイヤP1は、プレイ画面に表示されているプレイヤキャラを見ただけでは、攻撃が推奨されるプレイヤキャラを識別することはできない。
その結果、プレイヤP1は、推奨される行動を実行に移すことができない。
なお、この問題は、攻撃が推奨されるプレイヤキャラが1つの場合も複数の場合も生じる。
そこで、推奨される行動の対象となるプレイヤキャラの候補をプレイ画面上で確認できる機能が求められる。
【0138】
このための機能として、表示制御部112は、マルチプレイゲームに参加しているプレイヤの中から第2プレイヤ(すなわち視線に関する情報の取得が可能な他のプレイヤ)としての1又は複数のプレイヤを選択する第12機能を設ける。本実施の形態の場合、第12機能は第11機能を前提とする。もっとも、第12機能の前提として第11機能は必ずしも必要としない。
図28は、表示制御部112の第12機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は攻撃対象の候補を選択するボタンが操作される前の状態を示し、(B)はプレイヤDを選択するボタンが操作された状態を示し、(C)はプレイヤEを選択するボタンが操作された状態を示す。
図28には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0139】
図28(A)の場合、推奨される行動として「攻撃のチャンス」がポップアップ表示されている。加えて、「プレイヤD」ボタンと「プレイヤE」ボタンが表示されている。
この表示は、攻撃が推奨されるプレイヤキャラが2つであること、2つのプレイヤキャラはプレイヤDとプレイヤEが操作していることを表している。
ただし、
図28(A)の表示からは、どのプレイヤキャラがプレイヤDに対応し、どのプレイヤキャラがプレイヤEに対応するかが分からない。
これでは、推奨されないプレイヤキャラを誤って攻撃の対象に選択する可能性がある。例えば視線サポートを利用しているプレイヤのプレイヤキャラを攻撃の対象に選択してしまうと、プレイヤP1の注視に気付かれてしまい、逃げられたり先制攻撃を受けたりするリスクが生じてしまう。
【0140】
そこで、プレイヤP1が「プレイヤD」ボタンをタップすると、
図28(B)に示すように、プレイヤDが操作するプレイヤキャラO4がプレイ画面内に破線で囲まれて示される。一方、プレイヤP1が「プレイヤE」ボタンをタップすると、
図28(C)に示すように、プレイヤEが操作するプレイヤキャラO5がプレイ画面内に破線で囲まれて示される。
この表示により、プレイヤP1は、どのプレイヤキャラを攻撃すればよいかを具体的に知ることが可能になる。
なお、「プレイヤD」ボタンと「プレイヤE」ボタンの両方を選択すると、プレイヤキャラO4とプレイヤキャラO5の両方が他のプレイヤキャラから識別可能な態様で表示される。
【0141】
この他、表示制御部112には、視線サポートの利用中であることを表示する機能を設けてもよい。
図29は、表示制御部112の第12機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。
図29には、
図27との対応部分に対応する符号を付して示している。
図29の場合、プレイ画面の左上には、「視線サポート利用中」、「残り:3分50秒」と表示されている。この表示により、プレイヤP1は、自身が視線サポートを利用していることをテキスト情報として確認することができる。また、視線サポートを利用可能な残り時間が3分50秒であることも確認できる。残り時間の表示は、時間の経過に伴って変化する。
【0142】
また、
図29の場合、プレイ画面の左側には「延長5分:100円」との表示と、「する」ボタンと、「しない」ボタンとを含むウインドウが表示されている。
視線サポートの利用を延長したい場合、プレイヤP1は、「する」ボタンを操作することにより、視線サポートを引き続き利用することができる。この場合、「攻撃のチャンス」等の推奨される行動がプレイ画面に表示され続ける。
一方、視線サポートの利用の延長を希望しない場合、プレイヤP1は、「しない」ボタンを操作する。この場合、残り時間が0秒になった時点で「攻撃のチャンス」等の表示がプレイ画面から消える。なお、「する」ボタンの操作も「しない」ボタンの操作もないまま残り時間が0秒になった場合も、「攻撃のチャンス」等の表示がプレイ画面から消える。
【0143】
<表示例12>
前述の表示例6においては、視聴ユーザの注視範囲を統計的に処理した情報をプレイヤP1のプレイ画面上に表示する機能について説明したが、この表示例12においては、マルチプレイゲームをプレイ中の他のプレイヤの注視範囲を統計的な処理した情報をプレイヤP1のプレイ画面に表示する機能について説明する。
このための機能として、表示制御部112は、第2プレイヤの視線に関する情報についての統計情報を、所定期間、第1プレイヤが操作する情報端末20Aのプレイ画面上に表示する第13機能を設ける。
【0144】
図30は、表示制御部112の第13機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)は所定のイベントが発生する前の状態を示し、(B)は所定のイベントが発生した後の状態を示し、(C)は所定のイベントの発生から所定時間が経過した後の状態を示す。
図30には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図30の場合、第2プレイヤとしてのプレイヤP2~P8から取得された注視範囲には、第1プレイヤとしてのプレイヤP1のプレイヤキャラO1が含まれていない。このため、プレイヤP1のプレイ画面には、「攻撃のチャンス」を示すメッセージが表示されている。
【0145】
図30(A)に示すプレイ画面の表示中に、所定のイベントが発生した場合、表示制御部112は、第13機能の実行を通じ、プレイヤP2~P8から取得された注視範囲を統計的に処理することで得られた安全度に関する情報をプレイヤP1のプレイ画面に表示する。
ここでの安全度は、統計的に算出されたエリア別の他のプレイヤの注目度の高さのレベルを表している。他のプレイヤの注目度が低い(すなわち視線がほとんどない)エリアは安全度が高く(以下では「安全」と表記する。)、他のプレイヤの注目度が高い(すなわち視線が多い)エリアは安全度が低く(以下では「危険」と表記する。)、他のプレイヤの注目度が中程度のエリアは安全度が中程度(以下では「注意」と表記する。)である。
安全度の判定には、例えば注視範囲が各エリアを含んだ回数や時間長を使用する。
【0146】
なお、安全度は、プレイの開始から現在時刻までに取得された全ての注視範囲に基づいて計算してもよいし、現在時刻から予め定めた時間(例えば10秒)前までの間に取得された注視範囲に基づいて計算してもよいし、各時点に取得された注視範囲に基づいて計算してもよい。
因みに、安全度の計算には、視聴ユーザの注視範囲の情報を含めることも可能である。
【0147】
ここでの所定のイベントには、例えば特定アイテムの取得、特定演出の出現、特定アイテムの使用又は発動、所定価値の消費その他の発動条件の成立を想定する。
なお、10分周期や毎時0分等に安全度に関する情報を表示してもよい。この場合には、カウントダウンタイマーが0になることや時計の分の値が0になることが所定のイベントの発生となる。
【0148】
図30(B)では、プレイヤP1のプレイヤキャラが位置する丘の上のエリアとプレイ画面の左上の付近が安全である(すなわち、プレイヤP2~P8の視線が少ない)ことが表示されている。また、プレイ画面の中央付近のエリアが危険である(すなわち、プレイヤP2~P8の視線が多い)ことが表示されている。
図30(B)では、「安全」、「危険」との文字により安全度を表示しているが、例えばエリアの外縁を表す線やエリアの色(例えば青や赤)で表現してもよい。
【0149】
図30の場合、安全度の表示が開始されてから5分が経過すると、
図30(C)に示すように、安全度に関する表示がプレイ画面上から消える。
ここでの5分は所定時間の一例であり、10分でも3分でもよい。
なお、
図30では、所定イベントの発生を条件に、他のプレイヤの注視範囲を統計的に処理した安全度をプレイ画面上に表示しているが、常時表示してもよい。
【0150】
ところで、他のプレイヤの注視範囲を統計的に処理した安全度の表示を視線サポートの利用に付属させることも可能である。
図31は、表示制御部112の第13機能に基づくプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)は視線サポートの利用の意思を確認するウインドウの表示例であり、(B)は視線サポートの利用が選択された場合の表示例であり、(C)は視線サポートの延長を確認するウインドウの表示例である。
図31には、
図27、
図29、
図30との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0151】
図31(A)の場合、プレイヤP1は、視線サポートを利用していない。このため、プレイヤP1のプレイ画面には、推奨される行動その他の情報は表示されていない。
ただし、
図31(A)には、視線サポートの利用の意思を確認するウインドウが表示されている。このウインドウは、表示例11で説明したウインドウ(
図27参照)と同じである。
【0152】
図31(B)は、ウインドウの「YES」ボタン(
図31(A)参照)が操作された場合(すなわち視線サポートを利用する場合)である。このため、
図31(B)に示すプレイ画面には、プレイヤP1に推奨される行動の情報(ここでは「攻撃のチャンス」)がポップアップ表示されている。さらに、プレイ画面内の各エリアには、他のプレイヤの視線からの安全度を示す情報が表示されている。
【0153】
このように、視線サポートに基づく情報の表示の指示に連動して、他のプレイヤの視線からの安全度を示す情報の表示が開始される点が、
図30に示す表示例との違いである。
なお、視線サポートが提供される時間は5分である。このため、視線サポートの終了時間が近づくと、
図31(C)に示すように、視線サポートの利用の延長をプレイヤP1に確認するウインドウが表示される。
【0154】
ここでも、プレイヤP1が「する」ボタンを操作すると、100円の消費を条件として視線サポートが延長される。その結果、他のプレイヤの視線からの安全度を示す情報の表示も延長される。
一方で、プレイヤP1が「しない」ボタンを操作した場合や視線サポートが終了した場合には、推奨される行動の情報や他のプレイヤの視線からの安全度を示す情報がプレイ画面上から消える。
【0155】
<表示例13>
表示例12の場合、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1の周辺エリアについては他のプレイヤの視線からの安全度の確認が可能であるが、より広域なゲーム空間における他のプレイヤの視線からの安全度については情報を取得できない。
しかし、プレイヤP1によっては、より広範囲の情報を必要とすることがある。
このための機能として、表示制御部112は、マルチプレイゲームのプレイ空間を表す地図上に(第2プレイヤの視線に関する情報についての)統計情報を識別可能に表示する第14機能を設ける。本実施の形態の場合、第14機能は第13機能を前提とする。
【0156】
図32は、表示制御部112の第14機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)はマップMがタップされる前の表示例であり、(B)はマップMがタップされた後の表示例である。
図32には、
図30との対応部分に対応する符号を付して示している。
図32(A)に示すプレイ画面は、
図30(B)に示すプレイ画面と同じ場面である。
図32(A)に示すプレイ画面上のマップMをプレイヤP1がタップすると、プレイ画面の表示は、
図32(B)に示すプレイ画面に切り替わる。
【0157】
図32(B)の場合、プレイ画面の概略中央に拡大マップM2がポップアップ表示されている。拡大マップM2の中心は、現在位置に対応する。
拡大マップM2には、現在地の周辺エリアが拡大して表示されており、周辺エリアにおける安全度の情報が表示されている。
図32(B)の場合、拡大マップM2の中心付近(現在位置付近)は危険エリアである。このため、対応するエリアには「赤」のラベルが付いている。また、拡大マップM2の上部付近と中心からやや右下のエリアは安全エリアである。このため、対応するエリアには「青」のラベルが付されている。また、拡大マップの中心からやや左下のエリアは注意エリアである。このため、対応するエリアには「黄」のラベルが付されている。
この
図32(B)の表示により、プレイヤP1は、プレイ画面に表示されているエリアの外側のエリアについての安全度も把握できる。
【0158】
<表示例14>
ここでは、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1が他のプレイヤの視線から安全な場所にいる場合に特有の行動を推奨する表示例を説明する。
このための機能として、表示制御部112は、第1プレイヤが操作する第1オブジェクトが位置する場所に他のプレイヤの視線が集まっていない場合、当該場所で推奨される行動を、推奨される行動に関する情報として表示する第15機能を設ける。本実施の形態の場合、第15機能は第13機能を前提とする。
【0159】
図33は、表示制御部112の第15機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図33には、
図30(B)との対応部分に対応する符号を付して示している。
図33に示す表示例は、他のプレイヤの視線からの安全度に関する情報が所定時間(例えば5分)だけプレイ画面に表示される場合を想定している。
このため、
図33では、他のプレイヤの視線からの安全度に関する情報が表示される残り時間の情報がプレイ画面の上部に表示されている。
この例の場合、「安全度の表示」、「残り:3分50秒」が表示されている。
【0160】
表示例14は、プレイヤキャラO1の位置が安全である(すなわち他のプレイヤの視線が集まっていない)場合を前提としているので、推奨される行動として「採掘のチャンス」が表示されている。
因みに、他の表示例と同様、他のプレイヤキャラO2~O8に対する攻撃も推奨される行動の一例であるが、
図33では、安全性に特に注目する場合に推奨される行動として「採掘」を例示している。
【0161】
<表示例15>
表示例12の場合、第2プレイヤが同じチームに属するか否かが考慮されていない。しかし、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラが、同じチームに属する他のプレイヤからの注視範囲に含まれていても危険ではないはずである。
そこで、第2プレイヤの視線に関する情報についての統計情報として、第2プレイヤの属性を考慮する場合について説明する。
このための機能として、表示制御部112は、視線に関する情報が取得された他のプレイヤの属性に応じた統計情報を表示する第16機能を設ける。本実施の形態の場合、第16機能は第13機能を前提とする。
【0162】
図34は、表示制御部112の第16機能に基づくプレイ画面の表示例を説明する図である。
図34には、
図33との対応部分に対応する符号を付して示している。
図34に示す表示例では、他のプレイヤの視線からの安全度に関する情報の取得に際し、各プレイヤの属性情報を参照する。
なお、属性情報を考慮した統計情報の算出方法には、幾つかの方法がある。
例えばプレイヤキャラO1を注視範囲に含む他のプレイヤが仲間の場合の評価値を「+1」とし、敵の場合の評価値を「-1」とし、評価値の合計値に応じて安全度を評価してもよい。
【0163】
もっとも、プレイヤキャラO1を注視範囲に含む仲間の人数と敵の人数の単純な比較に代えて、プレイヤキャラO1を注視している時間の長さを仲間と敵とで比較してもよい。
また、プレイヤキャラO1を注視している敵のランク(例えばプレイヤのレベル、プレイヤキャラのレベル、プレイヤのプレイ回数、プレイヤキャラのスキル)に応じて評価値を重み付けしてもよい。
なお、プレイヤキャラO1を注視範囲に含む敵のプレイヤが1人でもいれば、「危険」と評価することも可能である。
【0164】
このように、第16機能を実行する場合、プレイヤキャラO1を注視している他のプレイヤが存在しても、他のプレイヤが仲間か敵かを区別できるので、統計的に決定される安全度や推奨される行動が、前述した他の表示例とは異なる内容になる。
例えばプレイヤキャラO1を注視している他のプレイヤが仲間の場合には、連携プレイを案内するが、プレイヤキャラO1を注視している他のプレイヤが敵の場合には、逃げる、素早く攻撃等を案内する。
【0165】
図34に示すプレイ画面では、プレイ画面の右下に視線情報に関するウインドウが表示されている。
このウインドウには、<視線情報>とのタイトルが付され、仲間である2名のプレイヤからの視線がプレイヤキャラO1に集まっていること、敵のプレイヤからの視線はプレイヤキャラO1に集まっていないことが示されている。
【0166】
従って、プレイヤP1が操作するプレイヤキャラO1は、2名の他のプレイヤの注視範囲に含まれていても「安全」と表示されている。
また、2名の仲間からの視線が集まっていることを前提として、推奨される行動として「仲間をサポートして敵を追い詰めよう」とのメッセージがポップアップ表示されている。
このように、表示例15に示すプレイ画面には、他のプレイヤの属性情報も含めて統計処理された安全度の情報が表示されるので、プレイヤP1による正確な状況判断が可能となる。また、表示制御部112も、より現実に則した行動をプレイヤP1に推奨できる。
【0167】
<実施の形態2>
前述の実施の形態1では、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤを想定したが、本実施の形態では、ゲーム以外の動画の配信時におけるユーザの注視範囲を配信者の操作画面に表示する場合について説明する。
図35は、実施の形態2に係る情報処理システム1Aの構成例を示す図である。
【0168】
図35に示す情報処理システム1Aは、動画像を配信するサーバ10Aと、ユーザが操作する情報端末20(20A、20B、20C、20D、20E)と、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
情報処理システム1Aの基本構成は、実施の形態1で説明した情報処理システム1と同じである。
【0169】
ここでの動画像は、複数名のユーザに対応する情報端末20に配信されるコンテンツであればよい。例えばプレゼンテーション資料、講演や会議の様子を撮像した画像、演奏会を撮像した画像でもよい。
図35の場合、ユーザU1が配信ユーザであり、その他のユーザU2、U3、U4、U5は視聴ユーザである。
なお、配信ユーザは複数名でもよい。例えばユーザU2は、ユーザU1と協同して動画を配信してもよい。
サーバ10Aのハードウェア構成も、実施の形態1で説明したサーバ10と同じである。
【0170】
図36は、実施の形態2で使用するサーバ10Aの機能上の構成例を説明する図である。
図36には、
図4との対応部分に対応する符号を付して示している。なお、
図36に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
サーバ10Aは、視線情報取得部111と、表示制御部112と、記憶部130とを有している。この構成は、実施の形態1と同じである。なお、視線情報取得部111と表示制御部112の処理機能のうちゲームに関係しない部分は、本実施の形態でも有効である。その場合、プレイヤをユーザと読み替える。
【0171】
本実施の形態と前述した実施の形態との相違点は、記憶部130に記憶される情報の内容である。
本実施の形態の場合、マルチプレイゲームを前提としないので「プレイヤ」の概念がない。このため、記憶部130には、配信ユーザ情報131、視聴ユーザ情報132、配信コンテンツ133、注視位置情報134等が記憶されている。
配信ユーザ情報131と視聴ユーザ情報132は、いずれもユーザID、サーバ10Aとの接続に使用する情報端末20のIPアドレスと、配信ステータス等が記録される。例えば配信ステータスが「あり」のユーザが配信ユーザであり、「なし」のユーザが視聴ユーザである。
【0172】
配信コンテンツ133は、配信される動画像(コンテンツ)を特定する情報である。配信コンテンツ133には、例えば配信対象であるファイルのファイル名や格納場所を示す情報、動画像の配信や視聴を許可するユーザIDや所属先その他の条件が含まれる。
図37は、注視位置情報134のデータ例を説明する図である。
図37に示す注視位置情報134は、コンテンツID134A、ユーザID134B、注視位置ログ134Cで構成される。
ここでのユーザID134Bは、実施の形態1におけるプレイヤID124B(
図6参照)に対応し、注視位置ログ134Cは、実施の形態1における注視位置ログ124C(
図6参照)に対応する。
【0173】
<表示例1>
図38は、推奨される行動の表示例を説明する図である。(A)はサーバ10Aが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザU1の情報端末20Aに表示されるコンテンツ画面の例を示す。ここでのコンテンツ画像は、配信ユーザU1と他のユーザU2~U5が視聴する「共通の画面」の一例である。なお、ユーザU2~U5は、協同発表者としての配信ユーザの場合もあれば、視聴ユーザの場合もある。
図38に示すコンテンツ画面は、プレゼンテーションの資料を例示している。コンテンツ画面の上部には矩形の挿絵A、B、Cが配列され、下部には3行の文が配置されている。
【0174】
図38(A)の場合、配信ユーザU1の注視範囲は点線で示され、ユーザU2の注視範囲は破線で示され、ユーザU3の注視範囲は実線で示され、ユーザU4の注視範囲は一点鎖線で表示され、ユーザU5の注視範囲は二重線で示されている。
もっとも、サーバ10Aによる注視範囲の認識には視覚的な表示は必要でない。このため、
図38(A)における注視範囲の表示は、説明の都合による。例えばサーバ10Aは、ユーザを識別するラベルと注視範囲を規定する座標情報により、個々の注視範囲を管理する。
【0175】
図38(A)の場合、ユーザU4の注視範囲は、配信ユーザU1と同じ部分に位置しているが、他のユーザU2、U3、U5の注視範囲は、挿絵Cの部分に位置している。
このため、
図38(B)に示す配信ユーザU1のコンテンツ画面には、推奨される行動として「挿絵Cの話をするとよいかも」とのメッセージが表示されている。
なお、推奨される行動として表示される内容は、これに限らない。
【0176】
図39は、推奨される行動を支援する情報の表示例を説明する図である。(A)は初期画面であり、(B)、(C)は所定の操作を受け付けることで表示される支援情報の表示例である。
図39には、
図38との対応部分に対応する符号を付して示している。
図39(A)に示す画面は、
図38(B)に示す画面と同じである。
この画面において、配信ユーザU1が挿絵C又はメッセージをタップすると、
図39(B)が表示される。
図39(B)には、挿絵Cに関連する話題その他の情報の一覧が表示されている。
【0177】
図39(B)の場合、挿絵Cの関連情報1、関連情報2、関連情報3がボタン形式で表示されている。なお、作図上の都合により、関連情報1等と表現しているが、挿絵の内容に応じた話題等の大分類が表示される。
ここで、配信ユーザU1がいずれかのボタンを操作すると、操作したボタンに関連する詳細な情報が支援情報と指定画面上に表示される。
図39(C)の場合、関連情報2に対応する支援情報として、例えば歴史、関連人物が表示されている。これらの情報を参照することで、配信ユーザU1は、視聴ユーザ等を飽きさせない発表が可能になる。
【0178】
<表示例2>
図40は、発表中の配信ユーザU1のコンテンツ画面と待機中の配信ユーザU2の注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバ10Aが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザU1の情報端末20Aに表示されるコンテンツ画面の例を示す。
図40には、
図38との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0179】
図40の場合、ユーザU1とユーザU2は協同発表者である。なお、ユーザU1は発表中、ユーザU2は待機中である。
図40(A)の場合、待機中のユーザU2の注視範囲は、発表中のユーザU1の注視範囲と異なっている。
そこで、
図40(B)に示すユーザU1のコンテンツ画面には、推奨される行動として「ユーザU2の注意を引きましょう」とのメッセージがポップアップ表示されている。
【0180】
<表示例3>
図41は、配信ユーザU1のコンテンツ画面と視聴ユーザU2~U5の注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバ10Aが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザU1の情報端末20Aに表示されるコンテンツ画面の例を示す。
図41には、
図38との対応部分に対応する符号を付して示している。
図41(A)に示すコンテンツ画面は、
図38(A)に示すコンテンツ画面と同じである。
ただし、表示例3が想定する他のユーザは視聴ユーザである。このため、
図41(B)では、「視聴者には、挿絵Cの話をするとよいかも」とのメッセージがコンテンツ画面に表示されている。
【0181】
<表示例4>
図42は、配信ユーザU1のコンテンツ画面と他のユーザU2~U5の注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバ10Aが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザU1の情報端末20Aに表示されるコンテンツ画面の例を示す。
図42には、
図38との対応部分に対応する符号を付して示している。
図42(A)に示すコンテンツ画面は、
図38(A)に示すコンテンツ画面と同じである。
【0182】
ところで、ユーザU2~U5のうちユーザU2が視線サポートを利用している。ここでの視線サポートは、サーバ10Aが認識している注視範囲の情報がコンテンツ画面に表示されるサービスを想定する。
視線サポートを利用しているユーザは、ユーザU1と共同して発表するユーザの場合もあれば、ユーザU1の指導者の場合もあれば、ユーザU1の発表を視聴するユーザの場合もある。
【0183】
例えばユーザU2が視聴ユーザの場合、
図42(B)のように、「U2が視線サポートを利用中」とのメッセージと「U2には、挿絵Cの話をするとよいかも」とのメッセージがコンテンツ画面に表示される。
例えばユーザU2が待機中の協同発表者の場合、推奨される行動として「U2に注意しましょう」等を表示してもよい。また、ユーザU2が指導者の場合、推奨される行動として「次は挿絵Cの話をしましょう」等を表示してもよい。
【0184】
図43は、視線サポートを利用している他のユーザU3を示す表示例を説明する図である。
図43には、
図42との対応部分に対応する符号を付して示している。
図43に示す表示例の場合、コンテンツ画面の周囲に支援情報を表示する領域が設けられており、ユーザU3が視線サポートを利用中であることが表示されている。
なお、
図43の場合、ユーザU2~U4の注視範囲についても配信ユーザU1のコンテンツ画面に表示されている。
【0185】
ただし、ユーザU3の注視範囲だけが引き出し線でユーザU3のアイコンと結ばれている。これにより、視線サポートを利用しているユーザが注視している領域の確認が容易になる。
図43の場合、推奨される行動は、視線サポートを利用しているユーザを基準に定められる。このため、「U3には、挿絵Cの話をするとよいかも」とのメッセージが表示されている。
【0186】
<表示例5>
図44は、発表中の配信ユーザU1のコンテンツ画面と待機中の配信ユーザU2の注視範囲との関係を説明する図である。(A)はサーバ10Aが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザU1の情報端末20Aに表示されるコンテンツ画面の例を示す。
図44には、
図40との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0187】
図44(A)に示すコンテンツ画面は、
図40(A)に示すコンテンツ画面と同じである。待機中の配信ユーザU2は、発表中の配信ユーザU1とは異なる部分を注視している。
ここでは、配信ユーザU2に対する行動(すなわち所定の行動)として「発表の引継」の連絡を想定する。
このため、
図44(B)では、配信ユーザU1に対する行動として「U2に引継の準備を指示しましょう」がポップアップ表示されている。
【0188】
<表示例6>
図45は、所定価値の消費の有無により推奨される行動の表示が制御される場合を説明する図である。(A)はサーバ10Aが認識している注視範囲を示し、(B)は配信ユーザU1が所定価値を消費した場合の画面例であり、(C)は配信ユーザU1が所定価値を消費しない場合の画面例である。
図45には、
図38との対応部分に対応する符号を付して示している。
図45(A)に示すコンテンツ画面は、
図38(A)に示すコンテンツ画面と同じである。
図45(A)の場合も、挿絵Cを見ているユーザが多い。
【0189】
図45(B)は、配信ユーザU1が所定価値(例えば100円)を消費した場合のコンテンツ画面であり、前述した表示例と同様、推奨される行動を記載したメッセージが表示されている。
一方、
図45(C)は、配信ユーザU1が所定価値を消費しなかった場合のコンテンツ画面である。
図45(B)とは異なり、配信ユーザU1に推奨される行動を示すメッセージは表示されていない。
このように、推奨される行動の表示には、所定価値の消費を条件とすることができる。また、所定価値の消費に伴う推奨される行動の表示には時間制限を設けることも可能である。例えば表示を5分に制限することも可能である。なお、所定価値を追加で消費することで表示を延長することも可能である。
【0190】
<表示例7>
図46は、統計情報に基づいて設定された推奨される行動の表示例を説明する図である。
図46には、
図43との対応部分に対応する符号を付して示している。
図46では、同じコンテンツに対する今回の発表が4回目以降の場合を想定している。なお、各発表回では、スライドごとに注目度の高い領域が統計的に算出されている。
図46の場合、配信ユーザU1のコンテンツ画面には、前回の発表時に注目度が高かった領域を実線で囲んで示されており、過去3回の発表時に注目が高かった領域が破線で囲んで示されている。
図46の場合、前回の発表時には挿絵Aに対する注目度が高いことが示され、過去3回の発表時には挿絵Cに対する注目度が高かったことが示されている。
【0191】
また、
図46では、推奨される行動として「挿絵Cに対する関心が高い実績があります。挿絵Cを詳しく説明しましょう。」とのメッセージがコンテンツ画面に表示されている。
なお、前回の視聴ユーザの属性と今回の視聴ユーザの属性との類似性が高いと判定される場合には、「挿絵Aに対する関心が高い実績があります。挿絵Aを詳しく説明しましょう。」等の表示も可能である。
図46の場合には、推奨される行動だけでなく、前回の発表時と過去3回の発表時で注目度が高かった領域も示されているので、推奨される行動が提示された理由についても理解が容易になる。また、推奨された行動に対する反応が思わしくない場合でも、2種類の統計情報が示されているので、話題等の選択が容易になる。
【0192】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。ここでの組み合わせには、各実施の形態の要素の削除も含む。
(1)例えば前述の実施の形態では、プレイヤの視線方向の検知に使用するカメラ215とプレイ画面が表示されるディスプレイ214が同じ筐体面に一体的に配置された情報端末20について説明したが、必ずしも同じ筐体面に配置される必要はない。
例えばプレイヤの視線方向の検知に使用するカメラ215は、別デバイスとして情報端末20に対して外付けされる構成でもよい。
【0193】
(2)また、前述の実施の形態では、配信中のプレイ画面に対する注視範囲に基づいて推奨される行動を表示する場合について説明したが、プレイの終了後に再生されるリプレイ動画上に推奨される行動を表示してもよい。この種の機能があれば、過去のプレイ画面に対して推奨される行動を次回のプレイに活用できる。また、この種の機能があれば、過去のプレイ時における注視範囲のプレイ画面上での表示や推奨される行動の表示を、教育や指導のための資料として活用することができる。
【0194】
(3)前述の実施の形態では、各プレイヤの操作がリアルタイムで反映されるマルチプレイゲームを想定しているが、各プレイヤの操作権が順番に移動するマルチプレイヤを想定してもよい。この場合、操作権が回ってくるまでの間に取得された各プレイヤの注視位置ログ124Cの解析処理(例えば統計処理)の結果を「視線に関する情報」として用いてもよい。
【0195】
(4)前述の実施の形態では、各プレイヤが1体のプレイヤキャラを操作する場合について説明したが、各プレイヤが複数体のプレイヤキャラを操作してもよい。すなわち、プレイヤが複数体のプレイヤキャラで構成されるデッキを用いてプレイする場合にも適用できる。この場合、プレイヤキャラ別に各プレイヤの視線の集中量(例えば注視時間)を評価した結果を「視線に関する情報」として表示してもよいし、複数体のプレイヤキャラの集合としての視線の集中量を評価した結果を「視線に関する情報」として表示してもよい。また、プレイヤキャラ別のプレイヤキャラの操作を支援する情報を表示してもよい。
【0196】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、他者の視認に関する情報を用いてユーザの行動を支援することである。
【0197】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤの行動を他者の視線に関する情報を用いて支援することである。
[付記1]
マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得する取得部と、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの前記視線に関する情報に応じた前記マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示する表示制御部と、を有する情報処理装置。
この情報処理装置により、他者の視認に関する情報を用いてユーザの行動を支援できる。
【0198】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、操作しているオブジェクトに対する他のプレイヤの視線の状況を通知することである。
[付記2]
前記表示制御部は、第2プレイヤの前記視線に関する情報に基づき、第1プレイヤが操作する第1オブジェクトの表示態様を制御する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、操作しているオブジェクトに対する他のプレイヤの視線の状況を通知できる。
【0199】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームを視聴しているユーザの視線に関する情報に基づく行動に関する情報をプレイ画面上に表示することである。
[付記3]
前記マルチプレイゲームの配信を視聴する各ユーザの前記プレイ画面上の視線に関する情報が取得される場合、前記表示制御部は、視聴する各ユーザの前記視線に関する情報に基づく行動に関する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、マルチプレイゲームを視聴しているユーザの視線に関する情報に基づく行動に関する情報をプレイ画面上に表示できる。
【0200】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームを視聴するユーザの視線が集まっているゲームオブジェクトをプレイ画面上で識別可能にすることである。
[付記4]
前記表示制御部は、前記マルチプレイゲームを視聴する複数のユーザの視線が集まっているゲームオブジェクトを、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に識別可能に表示する、付記3に記載の情報処理装置。
これにより、マルチプレイゲームを視聴するユーザの視線が集まっているゲームオブジェクトをプレイ画面上で識別可能にできる。
【0201】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、統計情報に基づく支援を可能にすることである。
[付記5]
前記表示制御部は、第2プレイヤの前記視線に関する情報と、前記マルチプレイゲームの配信を視聴するユーザの前記視線に関する情報の両方又は一方についての統計情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記3に記載の情報処理装置。
これにより、統計情報に基づく支援を可能にできる。
【0202】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2プレイヤによる視線に関する情報の利用の有無を確認可能にすることである。
[付記6]
前記表示制御部は、他のプレイヤの前記視線に関する情報を利用している第2プレイヤが操作する第2オブジェクトを、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上で識別可能に表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、第2プレイヤによる視線に関する情報の利用の有無を確認可能にできる。
【0203】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視線に関する情報を利用している第2プレイヤに対抗するための行動を通知することである。
[付記7]
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、前記視線に関する情報を利用している第2プレイヤが操作する第2オブジェクトに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記6に記載の情報処理装置。
これにより、視線に関する情報を利用している第2プレイヤに対抗するための行動を通知できる。
【0204】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1プレイヤによる第1オブジェクトの移動を支援することである。
[付記8]
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、前記所定の行動のための移動を支援する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記7に記載の情報処理装置。
これにより、第1プレイヤによる第1オブジェクトの移動を支援できる。
【0205】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2プレイヤよりも有利になる行動を通知することである。
[付記9]
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、第2プレイヤが操作する第2オブジェクトに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、第2プレイヤよりも有利になる行動を通知できる。
【0206】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1プレイヤによる第1オブジェクトの移動を支援することである。
[付記10]
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、前記所定の行動のための移動を支援する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記9に記載の情報処理装置。
これにより、第1プレイヤによる第1オブジェクトの移動を支援できる。
【0207】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、属性情報に応じた行動を提示することである。
[付記11]
前記表示制御部は、前記所定の行動を、所定の属性情報を有するユーザが設定した行動の中から選択的に表示する、付記9に記載の情報処理装置。
これにより、属性情報に応じた行動を提示できる。
【0208】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定の操作の実行を条件に推奨される行動に関する情報の表示を可能にすることである。
[付記12]
前記表示制御部は、第1プレイヤが所定価値の消費を伴う操作を行った場合、前記推奨される行動に関する情報を、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、所定の操作の実行を条件に推奨される行動に関する情報の表示を可能にできる。
【0209】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2プレイヤをマルチプレイゲームに参加中の他のプレイヤの中から選択可能にすることである。
[付記13]
前記表示制御部は、前記マルチプレイゲームに参加しているプレイヤの中から第2プレイヤとしての1又は複数のプレイヤを選択する、付記12に記載の情報処理装置。
これにより、第2プレイヤをマルチプレイゲームに参加中の他のプレイヤの中から選択可能にできる。
【0210】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、統計情報に基づく支援を可能にすることである。
[付記14]
前記表示制御部は、前記視線に関する情報についての統計情報を、所定期間、第1プレイヤが操作する端末の前記プレイ画面上に表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、統計情報に基づく支援を可能にできる。
【0211】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームの空間を表す地図と関連付けて統計情報を確認可能にすることである。
[付記15]
前記表示制御部は、前記マルチプレイゲームのプレイ空間を表す地図上に前記統計情報を識別可能に表示する、付記14に記載の情報処理装置。
これにより、マルチプレイゲームの空間を表す地図と関連付けて統計情報を確認可能にできる。
【0212】
[付記16]に対応する課題
本発明の目的の1つは、他のプレイヤの視線がない場所で推奨される行動を提示することである。
[付記16]
前記表示制御部は、第1プレイヤが操作する第1オブジェクトが位置する場所に他のプレイヤの視線が集まっていない場合、当該場所で推奨される行動を、前記推奨される行動に関する情報として表示する、付記14に記載の情報処理装置。
これにより、他のプレイヤの視線がない場所で推奨される行動を提示できる。
【0213】
[付記17]に対応する課題
本発明の目的の1つは、他のプレイヤの属性に応じた特性情報を提示することである。
[付記17]
前記表示制御部は、前記視線に関する情報が取得された他のプレイヤの属性に応じた前記統計情報を表示する、付記14に記載の情報処理装置。
これにより、他のプレイヤの属性に応じた特性情報を提示できる。
【0214】
[付記18]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤの行動を他者の視線に関する情報を用いて支援することである。
[付記18]
プロセッサが、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得させる処理と、プロセッサが、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの前記視線に関する情報に応じた前記マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示させる処理と、を実行する情報処理方法。
この情報処理方法により、マルチプレイゲームをプレイするプレイヤの行動を他者の視線に関する情報を用いて支援できる。
【0215】
[付記19]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームをプレイする複数のプレイヤ間における視線に関する情報の共有を可能にすることである。
[付記19]
プロセッサに、マルチプレイゲームをプレイ中のプレイヤのプレイ画面上の視線に関する情報として取得させ、プロセッサに、第1プレイヤが操作する端末のプレイ画面に、第2プレイヤの前記視線に関する情報に応じた前記マルチプレイゲーム中で推奨される行動に関する情報を表示させる、処理を実行させるプログラム。
このプログラムにより、マルチプレイゲームをプレイする複数のプレイヤ間における視線に関する情報を共有できる。
【0216】
[付記20]に対応する課題
本発明の目的の1つは、共通の画面を視聴する各ユーザの視認に関する情報を用いて各ユーザの行動を支援することである。
[付記20]
共通の画面を使用する複数のユーザの画面上の視線に関する情報を取得する取得部と、第1ユーザが操作する端末の画面上に、第2ユーザの視線に関する情報に応じた共通の画面で推奨される行動に関する情報を表示する表示制御部と、を有する情報処理装置。
この情報処理装置により、共通の画面を視聴する各ユーザの視認に関する情報を用いて各ユーザの行動を支援できる。
【0217】
[付記21]に対応する課題
本発明の目的の1つは、共通の画面を使用する他のユーザの視線の状況を通知することである。
[付記21]
表示制御部は、第2ユーザの前記視線に関する情報に基づき、第1ユーザが操作する端末の表示態様を制御する、付記20に記載の情報処理装置。
これにより、共通の画面を使用する他のユーザの視線の状況を通知できる。
【0218】
[付記22]に対応する課題
本発明の目的の1つは、共通の画面を視聴するユーザの視線に関する情報に基づく行動に関する情報を第1ユーザが操作する端末の共通の画面上に表示することである。
[付記22]
前記共通の画面の配信を視聴する各ユーザの視線に関する情報が取得される場合、前記表示制御部は、視聴する各ユーザの前記視線に関する情報に基づく行動に関する情報を、第1ユーザが操作する端末の前記共通の画面上に表示する、付記20に記載の情報処理装置。
これにより、共通の画面を視聴するユーザの視線に関する情報に基づく行動に関する情報を第1ユーザが操作する端末の共通の画面上に表示できる。
【0219】
[付記23]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2ユーザによる視線に関する情報の利用の有無を確認可能にすることである。
[付記23]
前記表示制御部は、他のユーザの前記視線に関する情報を利用している第2ユーザに関連するオブジェクトを、第1ユーザが操作する端末で識別可能に表示する、付記20に記載の情報処理装置。
これにより、第2ユーザによる視線に関する情報の利用の有無を確認可能にできる。
【0220】
[付記24]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2ユーザの関心に応じた行動を通知することである。
[付記24]
前記表示制御部は、前記推奨される行動に関する情報として、第2ユーザに対する所定の行動を、第1プレイヤが操作する端末の前記共通の画面上に表示する、付記20に記載の情報処理装置。
これにより、第2ユーザの関心に応じた行動を通知できる。
【0221】
[付記25]に対応する課題
本発明の目的の1つは、推奨される行動に関する情報の表示を所定の操作を条件にすることである。
[付記25]
前記表示制御部は、第1ユーザが所定価値の消費を伴う操作を行った場合、前記推奨される行動に関する情報を、第1ユーザが操作する端末の前記共通の画面上に表示する、付記20に記載の情報処理装置。
これにより、推奨される行動に関する情報の表示を所定の操作を条件にできる。
【0222】
[付記26]に対応する課題
本発明の目的の1つは、統計情報に基づく支援を可能にすることである。
[付記26]
前記表示制御部は、前記視線に関する情報についての統計情報を、所定期間、第1ユーザが操作する端末の前記共通の画面上に表示する、付記20に記載の情報処理装置。
これにより、統計情報に基づく支援を可能にできる。
【0223】
[付記27]に対応する課題
本発明の目的の1つは、共通の画面を視聴する各ユーザの視認に関する情報を用いて各ユーザの行動を支援することである。
[付記27]
プロセッサが、共通の画面を使用する複数のユーザの画面上の視線に関する情報を取得させる処理と、プロセッサが、第1ユーザが操作する端末の画面上に、第2ユーザの視線に関する情報に応じた共通の画面で推奨される行動に関する情報を表示させる処理と、を実行する情報処理方法。
この情報処理方法により、共通の画面を視聴する各ユーザの視認に関する情報を用いて各ユーザの行動を支援できる。
【0224】
[付記28]に対応する課題
本発明の目的の1つは、共通の画面を視聴する各ユーザの視認に関する情報を用いて各ユーザの行動を支援することである。
[付記28]
プロセッサに、共通の画面を使用する複数のユーザの画面上の視線に関する情報を取得させ、プロセッサに、第1ユーザが操作する端末の画面上に、第2ユーザの視線に関する情報に応じた共通の画面で推奨される行動に関する情報を表示させる、処理を実行させるプログラム。
このプログラムにより、共通の画面を視聴する各ユーザの視認に関する情報を用いて各ユーザの行動を支援できる。
【符号の説明】
【0225】
1、1A…情報処理システム、10、10A…サーバ、11、211…プロセッサ、12、212…メモリ、13、213…補助記憶装置、14、217…通信インタフェース、15…信号線、20、20A、20B、20C、20D、20E、20X、…情報端末、111…視線情報取得部、112…表示制御部、120、130…記憶部