(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113917
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】移動体の制御方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/0968 20060101AFI20240816BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20240816BHJP
B66F 9/24 20060101ALI20240816BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20240816BHJP
【FI】
G08G1/0968 A
G08G1/16 C
B66F9/24 A
G05D1/02 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019195
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 直輝
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼尾 健司
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 広昂
【テーマコード(参考)】
3F333
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AE02
3F333FA04
3F333FA05
3F333FA11
3F333FD01
3F333FD11
3F333FD13
3F333FD15
3F333FE04
3F333FE05
5H181AA01
5H181AA27
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181LL04
5H181LL09
5H301BB07
5H301GG08
5H301KK02
5H301KK03
5H301LL03
5H301LL07
5H301LL08
5H301LL14
5H301LL17
(57)【要約】
【課題】移動体同士の干渉を抑制する。
【解決手段】制御方法は、第1移動体の位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、第1移動体情報に基づいて、第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定するステップと、第1移動体情報に基づいて、第1領域よりも第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定するステップと、第2移動体の位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、第2移動体情報が示す第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体情報が示す第2移動体の位置が第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、を含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1移動体の位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、
前記第1移動体情報に基づいて、前記第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定するステップと、
前記第1移動体情報に基づいて、前記第1領域よりも前記第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定するステップと、
第2移動体の位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、
前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、
を含む、
移動体の制御方法。
【請求項2】
前記第2領域を設定するステップにおいては、前記第1移動体情報が示す前記第1移動体の位置が、予め設定された対象領域に対して所定の距離の範囲内にある場合に、前記対象領域を含む領域を前記第2領域に設定する、請求項1に記載の移動体の制御方法。
【請求項3】
前記第2領域を設定するステップにおいては、前記第1領域の少なくとも一部が前記対象領域に重なる場合に、前記対象領域を含む領域を前記第2領域に設定する、請求項2に記載の移動体の制御方法。
【請求項4】
前記対象領域は、移動体の経路が他の経路と分岐する交差点と、前記経路及び前記他の経路のうちで前記交差点から所定の距離範囲内の区間と、を含む、請求項2又は請求項3に記載の移動体の制御方法。
【請求項5】
前記所定の処理を実行するステップにおいては、前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合とで、実行する処理を異ならせる、請求項1又は請求項2に記載の移動体の制御方法。
【請求項6】
前記第1移動体と前記第2移動体との少なくとも一方は、運転者の操作により移動する有人車両である、請求項1又は請求項2に記載の移動体の制御方法。
【請求項7】
前記第1移動体は、自律移動する無人車両であり、
前記所定の処理を実行するステップにおいては、前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、前記第1移動体を停止させる、請求項1又は請求項2に記載の移動体の制御方法。
【請求項8】
前記所定の処理を実行するステップにおいては、前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合における前記第1移動体の減速度を、前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合における前記第1移動体の減速度よりも、高くする、請求項7に記載の移動体の制御方法。
【請求項9】
前記第1移動体は、運転者の操作により移動する有人車両であり、
前記所定の処理を実行するステップにおいては、前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、前記運転者に警報を通知する、請求項1又は請求項2に記載の移動体の制御方法。
【請求項10】
前記所定の処理を実行するステップにおいては、前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合とで、警報の深刻度合いを異ならせる、請求項9に記載の移動体の制御方法。
【請求項11】
前記所定の処理を実行するステップにおいては、前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との少なくとも一方において、前記第1移動体を停止させる、請求項9に記載の移動体の制御方法。
【請求項12】
第1移動体の位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、
前記第1移動体情報に基づいて、前記第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定するステップと、
前記第1移動体情報に基づいて、前記第1領域よりも前記第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定するステップと、
第2移動体の位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、
前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、
をコンピュータに実行させる
プログラム。
【請求項13】
第1移動体の位置を含む第1移動体情報と、第2移動体の位置を含む第2移動体情報とを取得する移動体情報取得部と、
前記第1移動体情報に基づいて、前記第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定する第1領域設定部と、
前記第1移動体情報に基づいて、前記第1領域よりも前記第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定する第2領域設定部と、
前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行する処理実行部と、
を含む、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体の制御方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体同士の干渉を抑制する制御が知られている。例えば特許文献1には、鉱山内で自律走行する無人車両に対して走行許可区間を設定し、有人車両がその走行許可区間に接近すると、当該有人車両に対して警告を発信して、有人車両と無人車両との干渉を回避させる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、移動体同士の干渉を抑制するには、改善の余地がある。
【0005】
本開示は、移動体同士の干渉を適切に抑制可能な移動体の制御方法、プログラム及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る移動体の制御方法は、第1移動体の位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、前記第1移動体情報に基づいて、前記第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定するステップと、前記第1移動体情報に基づいて、前記第1領域よりも前記第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定するステップと、第2移動体の位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、を含む。
【0007】
本開示に係るプログラムは、第1移動体の位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、前記第1移動体情報に基づいて、前記第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定するステップと、前記第1移動体情報に基づいて、前記第1領域よりも前記第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定するステップと、第2移動体の位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0008】
本開示に係る情報処理装置は、第1移動体の位置を含む第1移動体情報と、第2移動体の位置を含む第2移動体情報とを取得する移動体情報取得部と、前記第1移動体情報に基づいて、前記第1移動体が進入する可能性がある第1領域を設定する第1領域設定部と、前記第1移動体情報に基づいて、前記第1領域よりも前記第1移動体から離れた位置にある第2領域を設定する第2領域設定部と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第1領域に対して所定の距離の範囲内にある場合と、前記第2移動体情報が示す前記第2移動体の位置が前記第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行する処理実行部と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、移動体同士の干渉を適切に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る移動制御システムの模式図である。
【
図2】
図2は、無人車両としての第1移動体の構成の模式図である。
【
図3】
図3は、無人車両としての第1移動体の制御装置の模式的なブロック図である。
【
図4】
図4は、有人車両としての第2移動体の構成の模式図である。
【
図5】
図5は、管理装置の模式的なブロック図である。
【
図6】
図6は、情報処理装置の模式的なブロック図である。
【
図7】
図7は、無人車両としての第1移動体の、第1領域及び第2領域の設定の一例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、有人車両としての第2移動体の、第1領域及び第2領域の設定の一例を示す模式図である。
【
図9】
図9は、移動制御システムの処理フローを説明するフローチャートである。
【
図10】
図10は、交差点上の対象領域を第2領域に設定した場合の例を示す模式図である。
【
図11】
図11は、交差点上の対象領域を第2領域に設定した場合の例を示す模式図である。
【
図12】
図12は、第2領域の設定の他の例を示す模式図である。
【
図13】
図13は、第2領域の設定の他の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
【0012】
(移動制御システム)
図1は、本実施形態に係る移動制御システムの模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る移動制御システム1は、移動体10と管理装置12と情報処理装置14とを含む。移動制御システム1は、設備Wに所属する移動体10の移動を制御するシステムである。設備Wは、例えば倉庫など、物流管理される設備であるが、移動体10を運用する任意の設備であってよい。移動制御システム1においては、移動体10は、設備Wの領域AR内に配置された内に配置された対象物をピックアップして搬送する。領域ARは、対象物が設置されたり移動体10が移動したりする領域であり、例えば設備Wの床面である。移動体10が搬送する対象物は、本実施形態では、パレット上に荷物が積載された搬送対象物である。ただし、対象物は、パレット上に荷物が積載されたものに限られず任意の形態であってよく、例えばパレットを有さず荷物のみであってもよい。また、移動体10は、対象物を搬送するものにも限られず、設備W内を任意の目的で移動する装置であってよい。
【0013】
以降において、領域ARに沿った一方向をX方向とし、領域ARに沿った方向であって方向Xに交差する方向を、Y方向とする。本実施形態では、Y方向は、X方向に直交する方向である。X方向、Y方向は、水平面に沿った方向といってもよい。また、X方向、Y方向に直交する方向を、より詳しくは鉛直方向の上方に向かう方向を、Z方向とする。また、本実施形態においては、「位置」とは、特に断りのない限り、領域AR上の二次元面における座標系(領域ARの座標系)における位置(座標)を指す。また、移動体10などの「姿勢(向き)」とは、特に断りのない限り、領域ARの座標系における移動体10などの向きであり、Z方向から見た場合に、X方向を0°とした際の移動体10のヨー角(回転角度)を指す。
【0014】
(ウェイポイント)
領域ARには、位置(座標)毎にウェイポイントWPが設定されている。移動体10の移動する経路は、ウェイポイントWPを繋ぐように設定される。すなわち、移動体10が通過を予定するウェイポイントWPを接続する経路が、移動体10の経路となる。ウェイポイントWPは、設備Wのレイアウトに応じて設定される。例えば、ウェイポイントWPは、領域AR内においてマトリクス状に設定されている。
【0015】
(移動体)
本実施形態においては、移動体10として、運転者の操作により移動する有人車両が含まれていることが好ましい。例えば、設備Wにおける全ての移動体10が有人車両であってもよい。また例えば、一部の移動体10が有人車両であって、他の一部の移動体10が、自律移動する無人車両であってもよい。また例えば、全ての移動体10が無人車両であってもよい。以降においては、移動体10のうちの第1移動体10Aが無人車両であり、移動体10のうちの第2移動体10Bが有人車両である場合を例にして説明する。
【0016】
(無人車両としての第1移動体)
図2は、無人車両としての第1移動体の構成の模式図である。無人車両としての第1移動体10Aは、自動で移動可能な装置である。本実施形態では、第1移動体10Aは、対象物を搬送可能な装置である。さらに言えば、本実施形態では、第1移動体10Aは、フォークリフトであり、より詳しくはいわゆるAGV(Automated Guided Vehicle)やAGF(Automated Guided Forklift)である。ただし、第1移動体10Aは、対象物を搬送するフォークリフトであることに限られず、自動で移動可能な任意な装置であってよい。
【0017】
図2に示すように、第1移動体10Aは、車体20と、車輪20Aと、ストラドルレッグ21と、マスト22と、フォーク24と、センサ26Aと、制御装置28とを備えている。ストラドルレッグ21は、車体20の前後方向における一方の端部に設けられて、車体20から突出する一対の軸状の部材である。マスト22は、ストラドルレッグ21に移動可能に取り付けられ、車体20の前後方向に移動する。マスト22は、前後方向に直交する上下方向(ここでは方向Z)に沿って延在する。フォーク24は、マスト22に方向Zに移動可能に取付けられている。フォーク24は、マスト22に対して、車体20の横方向(上下方向及び前後方向に交差する方向)にも移動可能であってよい。フォーク24は、一対のツメ24A、24Bを有している。ツメ24A、24Bは、マスト22から車体20の後方向に向けて延在している。ツメ24Aとツメ24Bとは、マスト22の横方向に、互いに離れて配置されている。以下、前後方向のうち、第1移動体10Aにおいてフォーク24が設けられていない側の方向を、前方向とし、フォーク24が設けられている側の方向を、後方向とする。
【0018】
センサ26Aは、車体20の周辺に存在する対象物の位置及び姿勢の少なくとも1つを検出する。センサ26Aは、第1移動体10Aに対する対象物の位置と、第1移動体10Aに対する対象物の姿勢との少なくとも一方を検出するともいえる。本実施形態では、センサ26Aは、それぞれのストラドルレッグ21の後方向における先端と、車体20の前方向側とに設けられている。ただし、センサ26Aの設けられる位置はこれに限られず、任意の位置に設けられてもよいし、設けられる数も任意であってよい。
【0019】
センサ26Aは、例えばレーザ光を照射するセンサである。センサ26Aは、一方向(ここでは横方向)に走査しつつレーザ光を照射し、照射したレーザ光の反射光から、対象物の位置及び向きを検出する。すなわち、センサ26Aは、いわゆる2次元(2D)-LiDAR(Light Detection And Ranging)であるともいえる。ただし、センサ26Aは、以上のものに限られず任意の方法で対象物を検出するセンサであってよく、例えば、複数の方向に走査されるいわゆる3次元(3D)-LiDARであってもよいし、走査されない、いわゆる1次元(1D)-LiDARであってもよいし、カメラであってもよい。
【0020】
図3は、無人車両としての第1移動体の制御装置の模式的なブロック図である。制御装置28は、第1移動体10Aを制御する装置である。制御装置28は、コンピュータであり、
図3に示すように、通信部70と記憶部72と制御部74とを含む。通信部70は、制御部74に用いられて、情報処理装置14などの外部の装置と通信するモジュールであり、例えばアンテナなどを含んでよい。通信部70による通信方式は、本実施形態では無線通信であるが、通信方式は任意であってよい。記憶部72は、制御部74の演算内容やプログラムなどの各種情報を記憶するメモリであり、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0021】
制御部74は、演算装置であり、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算回路を含む。制御部74は、経路取得部80と移動制御部82と情報送信部84とを含む。制御部74は、記憶部72からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、経路取得部80と移動制御部82と情報送信部84とを実現して、それらの処理を実行する。なお、制御部74は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、それらの複数のCPUで、処理を実行してもよい。また、経路取得部80と移動制御部82と情報送信部84との少なくとも一部を、ハードウェア回路で実現してもよい。また、記憶部72が保存する制御部74用のプログラムは、制御装置28が読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。
【0022】
経路取得部80は、第1移動体10Aが移動する経路の情報を取得し、移動制御部82は、第1移動体10Aの駆動部やステアリングなどの移動機構を制御して、第1移動体10Aの移動を制御し、情報送信部84は、第1移動体10Aの位置を示す第1移動体情報を、情報処理装置14などの外部の装置に送信する。これらの具体的な処理内容については後述する。
【0023】
(有人車両としての第2移動体)
図4は、有人車両としての第2移動体の構成の模式図である。有人車両としての第2移動体10Bは、運転者Uの操作により移動する装置である。例えば、第2移動体10Bは、第2移動体10Bに搭乗した運転者Uに操作されることで、移動する。ただしそれに限られず、第2移動体10Bは、第2移動体10Bに搭乗しない運転者Uに遠隔操作されることで、移動してもよい。また、本実施形態では、第2移動体10Bは、対象物を搬送可能な装置である。さらに言えば、本実施形態では、第2移動体10Bは、フォークリフトである。ただし、第2移動体10Bは、対象物を搬送するフォークリフトであることに限られず、運転者Uの操作により移動可能な任意な装置であってよい。
【0024】
図4に示すように、有人車両としての第2移動体10Bは、操作部90と駆動部92と制御装置94とを有する。操作部90は、運転者Uからの操作を受け付けるインターフェイス機構であり、例えばステアリング、アクセル、ブレーキなどを含んでよい。駆動部92は、第2移動体10Bを移動させる駆動機構である。第2移動体10Bは、操作部90が受け付けた運転者Uの操作により駆動部92が駆動されて、移動する。
【0025】
制御装置94は、第2移動体10Bを制御する装置である。制御装置94は、コンピュータであり、通信部96と記憶部98と制御部100とを含む。通信部96は、制御部100に用いられて、情報処理装置14などの外部の装置と通信するモジュールであり、例えばアンテナなどを含んでよい。通信部96による通信方式は、本実施形態では無線通信であるが、通信方式は任意であってよい。記憶部98は、制御部100の演算内容やプログラムなどの各種情報を記憶するメモリであり、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置と、HDDなどの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0026】
制御部100は、演算装置であり、例えばCPUなどの演算回路を含む。制御部100は、情報送信部102と移動制御部104を含む。制御部100は、記憶部98からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、情報送信部102と移動制御部104とを実現して、それらの処理を実行する。なお、制御部100は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、それらの複数のCPUで、処理を実行してもよい。また、情報送信部102と移動制御部104との少なくとも一部を、ハードウェア回路で実現してもよい。また、記憶部98が保存する制御部100用のプログラムは、制御装置94が読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。
【0027】
情報送信部102は、第2移動体10Bの位置を示す第2移動体情報を、情報処理装置14などの外部の装置に送信し、移動制御部104は、第2移動体10Bの移動を制御する。これらの具体的な処理内容については後述する。なお、移動制御部104は、第2移動体10Bを自動で制御するものであり、例えば第2移動体10Bを自動で停止させる。ただし、第2移動体10Bは有人車両なので、第2移動体10Bを自動で制御する機能を有していなくてもよく、言い換えれば移動制御部104を含んでいなくてもよい。
【0028】
(管理装置)
図5は、管理装置の模式的なブロック図である。管理装置12は、設備Wにおける物流を管理するシステムである。管理装置12は、本実施形態ではWCS(Warehouse Control System)やWMS(Warehouse Management System)であるが、WCS及びWMSに限られず任意のシステムであってよく、例えば、その他の生産管理系システムのようなバックエンドシステムでも構わない。管理装置12が設けられる位置は任意であり、設備W内に設けられてもよいし、設備Wから離れた位置に設けられて、離れた位置から設備Wを管理するものであってもよい。管理装置12は、コンピュータであり、
図5に示すように、通信部30と記憶部32と制御部34とを含む。
【0029】
通信部30は、制御部34に用いられて、情報処理装置14などの外部の装置と通信するモジュールであり、例えばアンテナやなどを含んでよい。通信部30による通信方式は、本実施形態では無線通信であるが、通信方式は任意であってよい。記憶部32は、制御部34の演算内容やプログラムなどの各種情報を記憶するメモリであり、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置と、HDDなどの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0030】
制御部34は、演算装置であり、例えばCPUなどの演算回路を含む。制御部34は、目的位置設定部40を含む。制御部34は、記憶部32からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、目的位置設定部40を実現して、その処理を実行する。なお、制御部34は、1つのCPUによって処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、それらの複数のCPUで、処理を実行してもよい。また、目的位置設定部40の少なくとも一部を、ハードウェア回路で実現してもよい。また、記憶部32が保存する制御部34用のプログラムは、管理装置12が読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。
【0031】
目的位置設定部40は、移動体10の移動先である目的位置を設定する。目的位置設定部40の具体的な処理内容については後述する。
【0032】
なお、管理装置12は、目的位置の設定以外の処理も実行してよい。例えば、管理装置12は、設備Wに設けられる移動体10以外の機構(例えばエレベータや扉など)を制御する情報も設定してよい。
【0033】
(情報処理装置)
図6は、情報処理装置の模式的なブロック図である。情報処理装置14は、移動体10の移動に関する情報などを処理する装置である。情報処理装置14は、例えばFCS(Fleet Control System)であるが、それに限られず、移動体10の移動に関する情報を処理する任意の装置であってよい。情報処理装置14は、コンピュータであり、
図6に示すように、通信部50と記憶部52と制御部54とを含む。通信部50は、制御部54に用いられて、管理装置12や移動体10などの外部の装置と通信するモジュールであり、例えばアンテナなどを含んでよい。通信部50による通信方式は、本実施形態では無線通信であるが、通信方式は任意であってよい。記憶部52は、制御部54の演算内容やプログラムなどの各種情報を記憶するメモリであり、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置と、HDDなどの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0034】
制御部54は、演算装置であり、例えばCPUなどの演算回路を含む。制御部54は、経路設定部60と、移動体情報取得部62と、第1領域設定部64と、第2領域設定部66と、処理実行部68とを含む。制御部54は、記憶部52からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、経路設定部60と移動体情報取得部62と第1領域設定部64と第2領域設定部66と処理実行部68とを実現して、それらの処理を実行する。なお、制御部54は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、それらの複数のCPUで、処理を実行してもよい。また、経路設定部60と移動体情報取得部62と第1領域設定部64と第2領域設定部66と処理実行部68の少なくとも一部を、ハードウェア回路で実現してもよい。また、記憶部52が保存する制御部54用のプログラムは、情報処理装置14が読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。
【0035】
経路設定部60は、無人車両としての第1移動体10Aの経路を設定し、移動体情報取得部62は、移動体10の情報を取得し、第1領域設定部64は、第1移動体10Aについての第1領域AR1を設定し、第2領域設定部66は、第1移動体10Aについての第2領域AR2を設定する。また、処理実行部68は、第1領域AR1と第2移動体10Bとの位置関係、及び第2領域AR2と第2移動体10Bとの位置関係に応じて、所定の処理を実行する。これらの具体的な処理内容については後述する。
【0036】
なお、本実施形態では、管理装置12と情報処理装置14とが別の装置であったが、一体の装置であってもよい。すなわち、管理装置12が情報処理装置14の少なくとも一部の機能を兼ね備えてよいし、情報処理装置14が管理装置12の少なくとも一部の機能を兼ね備えてよい。
【0037】
(移動制御システムの処理)
移動制御システム1の処理内容について、以下で説明する。
【0038】
(目的位置の設定)
管理装置12の目的位置設定部40は、無人車両としての第1移動体10Aの移動先である目的位置を設定する。目的位置設定部40は、設備W内の任意の位置を目的位置としてよい。例えば、搬送すべき対象物と、対象物の搬送元及び搬送先とを示す、予め設定されたオーダー情報に基づいて、第1移動体10Aが移動すべきウェイポイントWPを設定して、そのウェイポイントWPを目的位置としてよい。なお、目的位置設定部40は、有人車両に対しても、上述した無人車両と同様の方法で、目的位置を設定してよい。
【0039】
管理装置12は、設定した目的位置の位置情報を、情報処理装置14に送信する。すなわち、情報処理装置14は、管理装置12の目的位置設定部40が設定した目的位置の位置情報を取得するといえる。目的位置の位置情報は、目的位置の位置を示す任意の情報であってよく、例えば目的位置の座標を示す情報でもよいし、目的位置に対応するウェイポイントWPの識別子を示す情報であってよい。
【0040】
(経路の設定)
情報処理装置14の経路設定部60は、目的位置の位置情報に基づき、目的位置に向かう経路を、無人車両としての第1移動体10Aの経路として設定する。本実施形態では、経路設定部60は、第1移動体10Aの移動元から目的位置までの各ウェイポイントWPを繋ぐ経路を、第1移動体10Aの経路として設定する。移動元の位置は任意に設定されてよく、例えば第1移動体10Aが移動を開始する位置に最も近いウェイポイントWPを、移動元として設定してもよい。
【0041】
情報処理装置14は、経路の情報を、第1移動体10Aに送信し、第1移動体10Aの経路取得部80は、情報処理装置14により設定された経路の情報を取得する。経路の情報とは、経路の位置を示す任意の情報であってよいが、本実施形態では、経路に含まれるウェイポイントWPの位置情報であってよい。
【0042】
情報処理装置14の経路設定部60は、無人車両としての第1移動体10Aに対して設定した経路と重複する領域を、占有領域に設定する。占有領域とは、その占有領域の設定対象となった第1移動体10Aの進入を許可しつつ、他の無人車両の進入を許可しない領域を指す。本実施形態では、経路設定部60は、第1移動体10Aが、その第1移動体10Aについて設定された経路の移動を予定する予定時間帯において、その経路に含まれるウェイポイントWPを、占有領域として設定する。これにより、その占有領域に含まれるウェイポイントWPが、その予定時間帯において他の無人車両が通る経路として重複予約されなくなり、無人車両同士の干渉やデッドロックを抑制できる。
【0043】
このように、本実施形態においては、情報処理装置14が第1移動体10Aの経路を設定するが、経路の設定主体は、情報処理装置14に限られず任意であってよい。例えば、第1移動体10Aの経路取得部80が、上記と同様の方法で、経路を設定してよい。
【0044】
(無人車両としての第1移動体の移動)
無人車両としての第1移動体10Aは、設定された経路に従って移動する。すなわち、第1移動体10Aの移動制御部82は、経路取得部80が取得した経路に従って、第1移動体10Aを移動させる。より詳しくは、本実施形態では、経路取得部80は、情報処理装置14から取得した経路である第1経路(レイアウトパス)に基づいて、第2経路(グローバルパス)を設定することが好ましい。この場合、経路取得部80は、第1経路と第1移動体10Aの車両仕様の情報とに基づき、第2経路を設定する。車両仕様の情報とは、例えば、第1移動体10Aの大きさや最小旋回半径など、第1移動体10Aが移動可能な経路に影響を及ぼす仕様である。第2経路も、第1経路と同様に、目的位置に向かう経路である。さらに言えば、第2経路は、第1移動体10Aによる追従が可能であり、かつ目的位置まで到達する経路である。
【0045】
移動制御部82は、第1移動体10Aの位置情報を逐次把握することで、設定された経路(本実施形態の例では第2経路)を通るように、第1移動体10Aを移動させる。第1移動体10Aの位置情報の取得方法は任意であるが、例えば本実施形態では、設備Wに図示しない検出体が設けられており、移動制御部82は、検出体の検出に基づき第1移動体10Aの位置及び姿勢の情報を取得する。具体的には、第1移動体10Aは、検出体に向けてレーザ光を照射し、検出体によるレーザ光の反射光を受光して、設備Wにおける自身の位置及び姿勢を検出する。第1移動体10Aの位置及び姿勢の情報の取得方法は、検出体を用いることに限られず、例えば、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)を用いてもよい。
【0046】
(有人車両としての第2移動体の移動)
有人車両としての第2移動体10Bは、運転者Uの操作により移動する。第2移動体10Bは、運転者Uの操作に応じた経路で移動する。例えば、運転者Uは、管理装置12や情報処理装置14により設定された、第2移動体10Bの目的位置の情報を把握して、その目的位置に向かうように、第2移動体10Bを移動させてよい。本実施形態では、第2移動体10Bの経路は、情報処理装置14によって予め設定されなくてよい。
【0047】
(第1移動体と第2移動体との干渉)
このように、本実施形態においては、複数の移動体10(本例では第1移動体10A及び第2移動体10B)が設備W内を移動するため、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制することが求められている。さらに言えば、本実施形態のように、少なくとも一方の移動体10が有人車両である場合、有人車両の移動経路を予め把握することが困難なため、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制することが、特に求められている。それに対して、本実施形態においては、それぞれの移動体10に対して、他の移動体10が進入すべきでない第1領域AR1及び第2領域AR2を逐次設定して、第1領域AR1と第2移動体10Bとの位置関係、及び第2領域AR2と第2移動体10Bとの位置関係に応じた処理を実行する。これにより、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。以下、第1移動体10Aが無人車両であり第2移動体10Bが有人車両である場合を例にして、具体的な処理を説明する。
【0048】
(無人車両としての第1移動体の第1領域の設定)
図7は、無人車両としての第1移動体の、第1領域及び第2領域の設定の一例を示す模式図である。無人車両としての第1移動体10Aは、移動制御部82により、第1移動体情報を取得する。第1移動体情報とは、第1移動体10Aの位置を含む情報であり、第1移動体10Aの位置、姿勢(向き)、及び速度を含む情報であることが好ましい。移動制御部82は、第1移動体情報を逐次取得する。本実施形態では、移動制御部82は、第1移動体10Aが設定された経路(本例では第2経路)に従って移動している最中に、第1移動体情報を逐次取得する。なお、第1移動体情報の取得方法は任意でよいが、例えば、位置及び姿勢は、上述のように、検出体やSLAMなどを用いて取得され、速度は、第1移動体10Aに設けられた速度センサに検出されてよい。
【0049】
第1移動体10Aの情報送信部84は、第1移動体情報を、情報処理装置14に送信する。すなわち、情報処理装置14の移動体情報取得部62は、第1移動体10Aから第1移動体情報を取得する。
【0050】
情報処理装置14の第1領域設定部64は、第1移動体情報に基づいて、第1移動体10Aの第1領域AR1を設定する。第1領域AR1とは、第1移動体10Aが進入する可能性がある領域であり、他の移動体10が進入すべきでない領域である。第1領域AR1の設定方法は任意であってよいが、本実施形態では、第1領域設定部64は、第1移動体情報に基づいて、第1移動体10Aが停止するまでに到達する可能性がある予測到達位置を算出する。より詳しくは、第1領域設定部64は、第1移動体情報が示す姿勢と速度とに基づいて、第1移動体10Aが現在位置で減速を開始した場合に第1移動体10Aが停止する位置を、予測到達位置として算出する。そして、本実施形態では、第1領域設定部64は、第1移動体10Aの現在位置(第1移動体情報が示す位置)から予測到達位置までの領域を(本例では現在位置から予測到達位置までの各ウェイポイントWPを)、第1領域AR1として設定する。
図7の例では、第1移動体10Aの現在位置がウェイポイントWPAであり、予測到達位置がウェイポイントWPBであるため、ウェイポイントWPAからウェイポイントWPBまでの区間が、第1領域AR1として設定される。第1領域AR1は、第1移動体10Aの現在位置から、現在位置よりも進行方向側にある位置までの区間を含む領域とも呼べる。
【0051】
なお、第1移動体10Aが停止している場合には、すなわち第1移動情報が示す速度がゼロである場合には、第1領域設定部64は、第1領域AR1を設定しなくてもよい。この場合、移動制御システム1は、第1領域AR1と他の移動体10との位置関係に応じた処理を実行しなくてよい。
【0052】
(無人車両としての第1移動体の第2領域の設定)
情報処理装置14の第2領域設定部66は、第1移動体情報に基づいて、無人車両としての第1移動体10Aの第2領域AR2を設定する。第2領域AR2は、第1領域AR1よりも第1移動体10Aから離れた位置にある領域であり、他の移動体10が進入すべきでない領域である。ここでの「第1領域AR1よりも第1移動体10Aから離れた位置にある」とは、第2領域AR2のうちの最も第1移動体10Aから離れた位置が、第1領域AR1のうちの最も第1移動体10Aから離れた位置(本例では予測到達位置)よりも、更に第1移動体10Aから離れた位置にあることを指す。
【0053】
第2領域設定部66は、第1移動体情報に基づいた任意の方法で、第2領域AR2を設定してよい。例えば本実施形態では、設備W内において、対象領域AR0が予め設定されており、第2領域設定部66は、第1移動体10Aの現在位置が、対象領域AR0に対して所定距離の範囲内にある場合に、その対象領域AR0を含む領域を(好ましくはその対象領域AR0そのものを)、第2領域AR2に設定する。
【0054】
対象領域AR0とは、例えば、第1移動体10Aがその対象領域AR0内に進入する可能性がある場合に、他の移動体10が進入すべきでない領域(注意すべき領域)であってよい。対象領域AR0は、設備Wの領域AR内の任意の位置に設定されてよく、対象領域AR0の数も任意であってよい。ただし、対象領域AR0は、ウェイポイントWPの位置関係に応じて設定されることが好ましい。すなわち例えば、各ウェイポイントWPのうちで、所定の条件を満たす位置関係となっているウェイポイントWPを含む区間を、対象領域AR0として設定することが好ましい。このように予め対象領域AR0を設定しておくことで、注意すべき領域に他の移動体10が進入することを抑制して、移動体10同士の干渉を適切に抑制できる。
【0055】
本実施形態では、対象領域AR0は、ウェイポイントWPを繋ぐ経路(第1経路)が他の経路(第2経路)と分岐する交差点上に設定される。より詳しくは、本実施形態では、第1経路が第2経路と分岐する交差点と、その第1経路及び第2経路のうちで交差点から所定の距離範囲内の区間と、を含む領域を、対象領域AR0として設定する。
図7の例では、Y方向に並ぶウェイポイントWPを繋ぐ経路RA(第1経路)と、X方向に並ぶウェイポイントWPを繋ぐ経路RB(第2経路)とが、ウェイポイントWPC1において交差している(ウェイポイントWPC1において経路RAが経路RBと分岐している)。また、
図7において、経路RAのうちでウェイポイントWPC1(交差点)からY方向側に所定の距離範囲内にあるウェイポイントWPを、ウェイポイントWPBとし、経路RAのうちでウェイポイントWPC1からY方向と反対側に所定の距離範囲内にあるウェイポイントWPを、ウェイポイントWPC3とし、経路RBのうちでウェイポイントWPC1からX方向と反対側に所定の距離範囲内にあるウェイポイントWPを、ウェイポイントWPC2とし、経路RBのうちでウェイポイントWPC1からX方向側に所定の距離範囲内にあるウェイポイントWPを、ウェイポイントWPC4とする。この場合、
図7の例では、ウェイポイントWPC1からウェイポイントWPBまでの区間と、ウェイポイントWPC1からウェイポイントWPC2までの区間と、ウェイポイントWPC1からウェイポイントWPC3までの区間と、ウェイポイントWPC1からウェイポイントWPC4までの区間とを含むように、対象経路AR0が設定される。
【0056】
第2領域設定部66は、上述のように、第1移動体10Aの現在位置が対象領域AR0に対して所定距離の範囲内にある場合に、その対象領域AR0を含む領域を、第2領域AR2に設定することが好ましい。より詳しくは、第2領域設定部66は、第1領域AR1の少なくとも一部が対象領域AR0に重なる場合に、その対象領域AR0を含む領域を(好ましくはその対象領域AR0そのものを)、第2領域AR2に設定してよい。すなわち
図7の例では、第1領域AR1と対象領域AR0とが、ウェイポイントWPBにおいて重なるため、その対象領域AR0が、第2領域AR2として設定される。
【0057】
本実施形態においては、第1移動体10Aの現在位置に対して所定距離の範囲内にある対象領域AR0が無い場合(第1領域AR1と少なくとも一部が重なる対象領域AR0が無い場合)、第2領域AR2を設定しなくてもよい。この場合、移動制御システム1は、第2領域AR2と他の移動体10との位置関係に応じた処理を実行しなくてよい。
【0058】
情報処理装置14は、以上のようにして、第1移動体情報に基づいて、第1移動体10Aの第1領域AR1及び第2領域AR2を設定する。情報処理装置14は、第1移動体情報を逐次取得して、第1移動体情報を取得する毎に、第1移動体10Aの第1領域AR1及び第2領域AR2を設定(更新)する。なお、第1移動体10Aの第1領域AR1及び第2領域AR2の設定主体は、情報処理装置14であることに限られない。例えば、第1移動体10A自身が、第1領域AR1及び第2領域AR2を設定してよい。
【0059】
(有人車両としての第2移動体の第1領域の設定)
図8は、有人車両としての第2移動体の、第1領域及び第2領域の設定の一例を示す模式図である。有人車両としての第2移動体10Bは、情報送信部102により、第2移動体情報を取得する。第2移動体情報とは、第2移動体10Bの位置を含む情報であり、第2移動体10Bの位置、姿勢(向き)、及び速度を含む情報であることが好ましい。情報送信部102は、第2移動体情報を逐次取得する。本実施形態では、情報送信部102は、第2移動体10Bが運転者Uの操作に従って移動している最中に、第2移動体情報を逐次取得する。なお、第2移動体情報の取得方法は任意でよいが、例えば、位置及び姿勢は、第1移動体10Aと同様に、検出体やSLAMなどを用いて取得し、速度は、第2移動体10Bに設けられた速度センサに検出させてよい。
【0060】
第2移動体10Bの情報送信部84は、第2移動体情報を、情報処理装置14に送信する。すなわち、情報処理装置14の移動体情報取得部62は、第2移動体10Bから第2移動体情報を取得する。
【0061】
情報処理装置14の第1領域設定部64は、第2移動体情報に基づいて、第2移動体10Bの第1領域AR1を設定する。第2移動体10Bの第1領域AR1の設定方法は、第1移動体情報の代わりに第2移動体情報を用いる点以外は、第1移動体10Aの第1領域AR1の設定方法と同様なので、説明を省略する。
【0062】
(有人車両としての第2移動体の第2領域の設定)
情報処理装置14の第2領域設定部66は、第2移動体情報に基づいて、有人車両としての第2移動体10Bの第2領域AR2を設定する。第2領域AR2は、第1領域AR1よりも第2移動体10Bから離れた位置にある領域であり、他の移動体10が進入すべきでない領域である。ここでの「第1領域AR1よりも第2移動体10Bから離れた位置にある」とは、第2領域AR2のうちの最も第2移動体10Bから離れた位置が、第1領域AR1のうちの最も第2移動体10Bから離れた位置(本例では予測到達位置)よりも、更に第2移動体10Bから離れた位置にあることを指す。第2移動体10Bの第2領域AR2の設定方法は、第1移動体情報の代わりに第2移動体情報を用いる点以外は、第1移動体10Aの第2領域AR2の設定方法と同様なので、説明を省略する。
【0063】
情報処理装置14は、以上のようにして、第2移動体情報に基づいて、第2移動体10Bの第1領域AR1及び第2領域AR2を設定する。情報処理装置14は、第2移動体情報を逐次取得して、第2移動体情報を取得する毎に、第2移動体10Bの第1領域AR1及び第2領域AR2を設定(更新)する。なお、第2移動体10Bの第1領域AR1及び第2領域AR2の設定主体は、情報処理装置14であることに限られない。例えば、第2移動体10B自身が、第1領域AR1及び第2領域AR2を設定してよい。
【0064】
(所定の処理の実行)
情報処理装置14の処理実行部68は、第2移動体10Bの現在位置(第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置)が、第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にあるかを判断する。処理実行部68は、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合には、所定の処理を実行し、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にない場合(所定の距離の範囲外にある場合)には、その所定の処理を実行しない。同様に、処理実行部68は、第2移動体10Bの現在位置が、第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にあるかを判断する。処理実行部68は、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合には、所定の処理を実行し、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にない場合(所定の距離の範囲外にある場合)には、その所定の処理を実行しない。
【0065】
ここでの所定の処理は、任意の内容であってよい。例えば、無人車両である第1移動体10Aに対しては、所定の処理として、移動を停止させる処理を行ってよい。また例えば、有人車両である第2移動体10Bに対しては、所定の処理として、その第2移動体10Bの運転者Uに対して、警告を通知する処理を行ってよい。また例えば、有人車両である第2移動体10Bに対しても、所定の処理として、移動を停止させる処理を行ってよい。第1移動体10Aを停止させたり、第2移動体10Bの運転者Uに警告を通知させたりすることで、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0066】
このように、本実施形態では、情報処理装置14により、第2移動体10Bの現在位置が、第1移動体10Aの第1領域AR1及び第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にあるかを判断し、その判断結果に基づいて所定の処理を実行する。ただし、この判断処理及び所定の処理の実行主体は、情報処理装置14に限られず任意であってよい。例えば、第1移動体10Aが、上記判断を行って、第1移動体10Aに対して所定の処理を行ってよいし、第2移動体10Bが、上記判断を行って、第2移動体10Bの運転者Uに対して所定の処理を行ってよい。すなわち、処理実行部68は、第1移動体10Aや第2移動体10Bに含まれていてよい。
【0067】
処理実行部68は、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合とで、実行する処理を異ならせることが好ましい。言い換えれば、処理実行部68は、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合には、第1の処理を実行し、第2移動体10Bの現在位置が第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合には、第1の処理とは異なる第2の処理を実行することが好ましい。このように場合毎に実行する処理の内容を異ならせることで、移動体10同士の位置関係に適した処理を行うことが可能となり、干渉を適切に抑制できる。
【0068】
例えば、処理実行部68は、無人車両である第1移動体10Aに対して、第2の処理として、移動を停止させる処理を行ってよい。そして、処理実行部68は、無人車両である第1移動体10Aに対して、第1の処理として、第2の処理における第1移動体10Aの減速度よりも減速度が高くなるように、移動を停止させる処理を行ってよい。ここでの減速度とは、単位時間当たりに減速する度合いを指し、減速度が高いとは、減速を開始してから停止するまでの時間が短いことを意味してよい。
【0069】
また例えば、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bに対して、第2の処理として、運転者Uに対して警告を通知する処理を行ってよい。そして、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bに対して、第1の処理として、第2の処理よりも警告の深刻度合いが高くなるように、警告を通知する処理を行ってよい。
【0070】
より詳しくは、処理実行部68は、第1移動体10Aの第2領域AR2と第2移動体10Bの第2領域AR2とが重畳する場合(第1接近条件を満たす場合)と、第1移動体10Aの第2領域AR2と第2移動体10Bの第1領域AR1とが重畳する場合(第2接近条件を満たす場合)と、第1移動体10Aの第1領域AR1と第2移動体10Bの第2領域AR2とが重畳する場合(第3接近条件を満たす場合)と、第1移動体10Aの第1領域AR1と第2移動体10Bの第1領域AR1とが重畳する場合(第4接近条件を満たす場合)と、のいずれにおいても、所定の処理を実行することが好ましい。処理実行部68は、第1接近条件を満たす場合に実行する処理と、第2接近条件を満たす場合に実行する処理と、第3接近条件を満たす場合に実行する処理と、第4接近条件を満たす場合の実行する処理との、少なくとも一部の処理内容同士を異ならせることが好ましい。なお、ここでの領域同士が重畳するとは、一方の領域の少なくとも一部と他方の領域の少なくとも一部とが、重なることを指す。
【0071】
以下、各接近条件を満たす場合の処理の内容の例について、具体的に説明する。
【0072】
(第1接近条件を満たす場合)
第1接近条件(第1移動体10Aの第2領域AR2と第2移動体10Bの第2領域AR2とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、無人車両である第1移動体10Aを停止させる。例えば、処理実行部68は、第1移動体10Aを通常停止させる旨の指令を第1移動体10Aに送信し、第1移動体10Aは、この指令を受信したら、移動制御部82により、第1移動体10Aの移動を停止させる。例えばこの場合、移動制御部82は、駆動部の駆動を停止させることで、第1移動体10Aの移動を停止させる。
【0073】
また、第1接近条件を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bの運転者Uに対して、第1接近条件であることを示す警告を通知する。警告の通知方法は任意であってよい。例えば、処理実行部68は、第2移動体10Bに搭載された出力部(スピーカ、光源、ディスプレイなど)に警告を出力させることで、運転者Uに警告を通知してもよいし、第1移動体10Aに警告を出力させてもよいし、設備Wに設けられた出力部に警告を出力させてもよい。また、警告の内容は任意であってよく、例えば、警告として、画像、光、及び音声の少なくとも1つを出力させてよい。警告の通知方法及び警告の内容は、第2接近条件から第4接近条件を満たす場合においても、任意であってよく、上述のいずれかを適用してよい。
【0074】
(第2接近条件を満たす場合)
第2接近条件(第1移動体10Aの第2領域AR2と第2移動体10Bの第1領域AR1とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、無人車両である第1移動体10Aを停止させる。第2接近条件を満たす場合の第1移動体10Aの停止方法は、第1条件を満たす場合の第1移動体10Aの停止方法と同じであってよい。
【0075】
また、第2接近条件を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bの運転者Uに対して、第2接近条件であることを示す警告を通知する。処理実行部68は、第2接近条件を満たす場合における警告の深刻さの度合いを、第1接近条件を満たす場合における警告の深刻さの度合いよりも、高くすることが好ましい。例えば、第2接近条件を満たす場合における警告の内容及び通知方法の少なくとも1つを、第1接近条件を満たす場合における警告の内容及び通知方法の少なくとも1つに対して異ならせることで、深刻さの度合いを高くしてよい。例えば、第2接近条件を満たす場合に出力する音声や光を、第1接近条件を満たす場合に出力する音声や光よりも強くすることで、深刻さの度合いを高くしてよい。第2接近条件は、第1接近条件よりも、第2移動体10Bが第1移動体10Aに接近している状態なので、警告の深刻度合いを高くすることで、運転者Uに更に注意を促して、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0076】
(第3接近条件を満たす場合)
第3接近条件(第1移動体10Aの第1領域AR1と第2移動体10Bの第2領域AR2とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、無人車両である第1移動体10Aを停止させる。第3接近条件を満たす場合の第1移動体10Aの停止方法は、第1条件を満たす場合の第1移動体10Aの停止方法と同じであってよい。
【0077】
また、第3接近条件を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bの運転者Uに対して、第3接近条件であることを示す警告を通知する。処理実行部68は、第3接近条件を満たす場合における警告の深刻さの度合いを、第2接近条件を満たす場合における警告の深刻さの度合いよりも、高くすることが好ましい。例えば、第3接近条件を満たす場合における警告の内容及び通知方法の少なくとも1つを、第2接近条件を満たす場合における警告の内容及び通知方法の少なくとも1つに対して異ならせることで、深刻さの度合いを高くしてよい。例えば、第3接近条件を満たす場合に出力する音声や光を、第2接近条件を満たす場合に出力する音声や光よりも強くすることで、深刻さの度合いを高くしてよい。第3接近条件は、第2接近条件よりも、第2移動体10Bが第1移動体10Aに接近している状態なので、警告の深刻度合いを高くすることで、運転者Uに更に注意を促して、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0078】
(第4接近条件を満たす場合)
第4接近条件(第1移動体10Aの第1領域AR1と第2移動体10Bの第1領域AR1とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、無人車両である第1移動体10Aを停止させる。処理実行部68は、第4接近条件を満たす場合における第1移動体10Aの減速度を、第1接近条件(第1接近条件から第3接近条件)を満たす場合における第1移動体10Aの減速度をよりも高くなるように、第1移動体10Aを停止させる。例えば、処理実行部68は、第1移動体10Aを緊急停止させる旨の指令を第1移動体10Aに送信し、第1移動体10Aは、この指令を受信したら、移動制御部82により、第1移動体10Aを緊急停止させる。例えばこの場合、移動制御部82は、駆動部の駆動を停止させつつブレーキをかけることで、第1移動体10Aを、通常停止よりも減速度を高くする。第4接近条件は、第1接近条件から第3接近条件よりも、第2移動体10Bと第1移動体10Aとが接近している状態なので、第1移動体10Aをより早く停止させることで、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0079】
また、第4接近条件を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bの運転者Uに対して、第4接近条件であることを示す警告を通知する。処理実行部68は、第4接近条件を満たす場合における警告の深刻さの度合いを、第3接近条件を満たす場合における警告の深刻さの度合いと同じにしてよい。
【0080】
また、第4接近条件を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第2移動体10Bも停止させてよい。より詳しくは、処理実行部68は、第4接近条件を満たす場合であって、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの速度が所定速度よりも速い場合に、第2移動体10Bの移動を停止させてよい。例えば、処理実行部68は、第2移動体10Bを停止させる旨の指令を第2移動体10Bに送信し、第2移動体10Bは、この指令を受信したら、移動制御部104により、第2移動体10Bを停止させる。
【0081】
(処理フロー)
以上説明した移動制御システム1の処理内容のフローを説明する。
図9は、移動制御システムの処理フローを説明するフローチャートである。
図9に示すように、情報処理装置14は、移動体情報取得部62により、第1移動体10Aの第1移動体情報と、第2移動体10Bの第2移動体情報とを取得する(ステップS10)。情報処理装置14は、第1領域設定部64により、第1移動体10Aの第1移動体情報に基づいて第1移動体10Aの第1領域AR1を設定し(ステップS12)、第2領域設定部66により、第1移動体10Aの第1移動体情報に基づいて第1移動体10Aの第2領域AR2を設定する(ステップS14)。そして、情報処理装置14は、処理実行部68により、第2移動体10Bの現在位置が、第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にあるかを判断し(ステップS16)、所定の距離の範囲内にある場合(ステップS16;Yes)、第1の処理を実行して(ステップS18)、ステップS24に進む。一方、第2移動体10Bの現在位置が、第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にない場合(ステップS16;No)であって、第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合(ステップS20;Yes)、処理実行部68は、第2の処理を実行して(ステップS22)、ステップS24に進む。第2移動体10Bの現在位置が、第1移動体10Aの第1領域AR1及び第2領域AR2に対して、所定の距離の範囲内にない場合には(ステップS20;No)、第1の処理及び第2の処理の両方を実行せず、ステップS24に進む。ステップS24において、本処理を終了すると判断した場合(ステップS24;Yes)、本処理を終了し、終了しないと判断した場合(ステップS24;No)、ステップS10に戻り、処理を続ける。
【0082】
(効果)
以上説明したように、本実施形態においては、第1移動体10Aに対して第1領域AR1及び第2領域AR2を設定し、第2移動体10Bの現在位置が、第1移動体10Aの第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第1移動体10Aの第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行する。そのため、第1移動体10Aと第2移動体10Bとの干渉を、適切に抑制できる。
【0083】
また、本実施形態においては、交差点上に対象領域AR0を設定し、第1移動体10Aが交差点上の対象領域AR0に対して所定の距離範囲内にある場合に、その対象領域AR0を第2領域AR2に設定する。これにより、第1移動体10Aが、その後に交差点をいずれの方向に移動した場合にも、第1移動体10Aと第2移動体10Bとが接近しすぎることを抑制して、第1移動体10Aと第2移動体10Bとの干渉を適切に抑制できる。
【0084】
図10及び
図11は、交差点上の対象領域を第2領域に設定した場合の例を示す模式図である。
図10に示すように、第1移動体10Aが、経路R1をY方向と反対側に移動しており、第1移動体10Aの現在位置からウェイポイントWPBまでが第1領域AR1として設定されており、第2移動体10Bが、経路R2をX方向と反対側に移動している場合を例にする。本例において、もし第2領域AR2が設定されないと仮定すると、経路R2上にあるウェイポイントWPC4が第2領域AR2として設定されない。そのため、第2移動体10Bの運転者Uは、警告を受けずに、第2移動体10BをウェイポイントWPC4から交差点(ウェイポイントWPC1)に向けて移動させ、現在位置から交差点(ウェイポイントWPC1)に向かう第1移動体10Aと接近し過ぎるおそれがある。それに対して、交差点上に第2領域AR2が設定される場合、経路R2上にあるウェイポイントWPC4が第2領域AR2となるため、第2移動体10Bの第1領域AR1と第1移動体10Aの第2領域AR2とが重畳して、警告が通知される。従って、第2移動体10Bの運転者Uは、警告を受けることにより、第2移動体10Bの移動を適宜調整して、第1移動体10Aとの接近を抑制できる。
【0085】
また、
図11に示すように、第1移動体10Aが、交差点(ウェイポイントWPC1)で、X方向と反対側に方向転換(旋回)している場合を例にする。本例において、もし第2領域AR2が設定されないと仮定すると、経路R2上にあるウェイポイントWPC4が第2領域AR2として設定されない。そのため、第2移動体10Bの運転者Uは、警告を受けずに、第2移動体10BをウェイポイントWPC4から交差点(ウェイポイントWPC1)に向けて移動させ、交差点で旋回している第1移動体10Aと接近し過ぎるおそれがある。それに対して、交差点上に第2領域AR2が設定される場合、ウェイポイントWPC4が第2領域AR2となるため、第2移動体10Bの第1領域AR1と第1移動体10Aの第2領域AR2とが重畳して、警告が通知される。従って、第2移動体10Bの運転者Uは、警告を受けることにより、第2移動体10Bの移動を適宜調整して、第1移動体10Aとの接近を抑制できる。
【0086】
(第2領域の設定の他の例)
図12及び
図13は、第2領域の設定の他の例を示す模式図である。上述の実施形態の例では、交差点上と交差点から所定距離範囲内の区間に対象領域AR0を設定し、移動体10(第1移動体10Aや第2移動体10B)が対象領域AR0に対して所定の距離内にある場合に、対象領域AR0と重なる領域を第2領域AR2に設定していた。ただし、
図12に示すように、移動体10(第1移動体10Aや第2移動体10B)が対象領域AR0に対して所定の距離内にある場合には、対象領域AR0上の交差点から次の交差点までの亘る区間を、第2領域AR2に設定してもよい。すなわち、対象領域AR0上の交差点を第1交差点(
図12の例ではウェイポイントWPC1)とし、交差点を通る経路において第1交差点の次に他の経路と分岐(交差)する交差点を第2交差点(
図12の例ではウェイポイントWPD1)とする。すなわち、第1交差点と第2交差点との間においては、経路が他の経路に分岐していない。この場合、第2領域設定部66は、移動体10が第1交差点上に設定された対象領域AR0から所定距離範囲内にある場合には、第1交差点から第2交差点までの区間を、第2領域AR2に設定する。より好ましくは、この場合、第2領域設定部66は、第1交差点(
図12の例ではウェイポイントWPC1)と、第1交差点で交差する各経路上で第1交差点から所定の距離範囲内の区間(ウェイポイントWPB~WPC3、ウェイポイントWPC2~WPC4)と、第1交差点から第2交差点までの区間(ウェイポイントWPC3~WPD1)と、第2交差点(ウェイポイントWPD1)と、第2交差点で交差する各経路上で第2交差点から所定の距離範囲内の区間(ウェイポイントWPD2~WPD4、ウェイポイントWPD1~WPD3)と、を含むように、第2領域AR2に設定する。このように次の交差点までの区間を第2領域AR2とすることで、デッドロックを適切に抑制できる。
【0087】
また、
図13に示すように、領域AR上の各ウェイポイントWPのうちで、隣り合う経路に属する他のウェイポイントWPまでの距離が所定距離未満となっているウェイポイントWPを含む区間を、対象領域AR0に設定してもよい。
図13の例では、第1移動体10Aの現在位置がウェイポイントWPE1上にあり、ウェイポイントWPE1~WPE2までが、経路R3に属し、ウェイポイントWPF1~WPF2までが、経路R3に隣り合う経路R4に属する。また、ウェイポイントWPF1~WPF2は、ウェイポイントWPE1~WPE2までの距離が所定距離未満となっている。また、第1移動体10Aの現在位置(ウェイポイントWPE1)からウェイポイントWPF1~WPF2までの距離が所定の距離内にあるため、ウェイポイントWPF1~WPF2までの区間が、第2領域AR2に設定される。このように近傍にある経路を第2領域AR2とすることで、異なる経路を移動する移動体10との干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0088】
また、第2領域設定部66は、移動体10が停止している場合に、他の移動体10が進入すべきでない第3領域を設定してよい。第2領域設定部66は、第1移動体情報や第2移動体情報が、移動体10が停止している旨を示す場合(例えば速度がゼロの場合)、移動体10の現在位置から所定距離範囲内の領域を、第3領域に設定してよい。この場合、処理実行部68は、第3領域を、第2領域と同じものとして扱って、上述の実施形態で説明した処理を行ってよい。すなわち例えば、無人車両である第1移動体10Aの第3領域内から所定距離範囲内に、有人車両である第2移動体10Bが位置している場合、第1移動体10Aの停止を続けさせつつ、第2移動体10Bの運転者Uに警告を通知してよい。
【0089】
(両方が有人車両である場合の例)
以上説明した例では、第1移動体10Aが無人車両であり、移動体10のうちの第2移動体10Bが有人車両であったが、それに限られない。例えば、第1移動体10A及び第2移動体10Bの両方が有人車両であってもよいし、第1移動体10Aが有人車両で第2移動体10Bが無人車両であってもよい。第1移動体10Aが有人車両で第2移動体10Bが無人車両である場合の処理は、上述の実施形態に対して、有人車両である第1移動体10Aを第2移動体10Bとして扱い、無人車両である第2移動体10Bを第1移動体10Aとして扱う以外は、上述の実施形態と同様であるため、説明を省略する。以降においては、第1移動体10A及び第2移動体10Bの両方が有人車両である場合の処理について説明する。
【0090】
第1接近条件(第1移動体10Aの第2領域AR2と第2移動体10Bの第2領域AR2とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第1移動体10Aの運転者Uと第2移動体10Bの運転者Uとの両方に対して、第1接近条件であることを示す警告を通知する。警告の通知方法及び警告の内容は、上述の実施形態において第1接近条件を満たす場合と同様であってよい。
【0091】
第2接近条件(第1移動体10Aの第2領域AR2と第2移動体10Bの第1領域AR1とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第1移動体10Aの運転者Uと第2移動体10Bの運転者Uとの両方に対して、第2接近条件であることを示す警告を通知する。警告の通知方法及び警告の内容は、上述の実施形態において第2接近条件を満たす場合と同様であってよい。
【0092】
第3接近条件(第1移動体10Aの第1領域AR1と第2移動体10Bの第2領域AR2とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第1移動体10Aの運転者Uと第2移動体10Bの運転者Uとの両方に対して、第3接近条件であることを示す警告を通知する。警告の通知方法及び警告の内容は、上述の実施形態において第3接近条件を満たす場合と同様であってよい。
【0093】
第4接近条件(第1移動体10Aの第1領域AR1と第2移動体10Bの第1領域AR1とが重畳すること)を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第1移動体10Aの運転者Uと第2移動体10Bの運転者Uとの両方に対して、第4接近条件であることを示す警告を通知する。警告の通知方法及び警告の内容は、上述の実施形態において第4接近条件を満たす場合と同様であってよい。
【0094】
また、第4接近条件を満たす場合、処理実行部68は、有人車両である第1移動体10A及び第2移動体10Bの少なくとも一方(好ましくは両方)も停止させてよい。より詳しくは、処理実行部68は、第4接近条件を満たす場合であって、第1移動体情報が示す第1移動体10Aの速度と第2移動体情報が示す第2移動体10Bの速度との少なくとも一方が所定速度よりも速い場合に、第1移動体10A及び第2移動体10Bの少なくとも一方(好ましくは両方)の移動を停止させてよい。
【0095】
(効果)
以上説明したように、本開示の第1態様に係る移動体の制御方法は、第1移動体10Aの位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、第1移動体情報に基づいて、第1移動体10Aが進入する可能性がある第1領域AR1を設定するステップと、第1移動体情報に基づいて、第1領域AR1よりも第1移動体10Aから離れた位置にある第2領域AR2を設定するステップと、第2移動体10Bの位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置が第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、を含む。本開示によると、このように第1領域AR1及び第2領域AR2を設定して、第1領域AR1と第2移動体10Bとの位置関係、及び第2領域AR2と第2移動体10Bとの位置関係に応じた処理を実行することで、第1移動体10Aと第2移動体10Bとの干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0096】
本開示の第2態様に係る制御方法は、第1態様に係る制御方法であって、第2領域AR2を設定するステップにおいては、第1移動体情報が示す第1移動体10Aの位置が、予め設定された対象領域AR0に対して所定の距離の範囲内にある場合に、対象領域AR0を含む領域を第2領域AR2に設定する。本開示によると、予め決められた注意すべき対象領域AR0に近づいた場合に、その対象領域AR0を第2領域AR2に設定することで、注意すべき領域に第2移動体10Bが進入することを抑制して、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0097】
本開示の第3態様に係る制御方法は、第1態様又は第2態様に係る制御方法であって、第2領域AR2を設定するステップにおいては、第1領域AR1の少なくとも一部が対象領域AR0に重なる場合に、対象領域AR0を含む領域を第2領域AR2に設定する。本開示によると、注意すべき領域に第2移動体10Bが進入することを抑制して、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0098】
本開示の第4態様に係る制御方法は、第2態様又は第3態様に係る制御方法であって、対象領域AR0は、移動体10の経路が他の経路と分岐する交差点と、経路及び他の経路のうちで交差点から所定の距離範囲内の区間と、を含む。このように交差点上に対象領域AR0を設定することで、第1移動体10Aが交差点をどの方向に移動したとしても、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0099】
本開示の第5態様に係る制御方法は、第1態様から第4態様のいずれかに係る制御方法であって、所定の処理を実行するステップにおいては、第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体10Bの位置が第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合とで、実行する処理を異ならせる。実行する処理の内容を異ならせることで、移動体10同士の位置関係に適した処理を行うことが可能となり、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0100】
本開示の第6態様に係る制御方法は、第1態様から第5態様のいずれかに係る制御方法であって、第1移動体10Aと第2移動体10Bとの少なくとも一方は、運転者Uの操作により移動する有人車両である。少なくとも一方の移動体10が有人車両である場合、有人車両の移動経路を予め把握することが困難なため、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制することが、特に求められている。それに対して、本開示によると、第1領域AR1と第2移動体10Bとの位置関係、及び第2領域AR2と第2移動体10Bとの位置関係に応じた処理を実行することにより、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0101】
本開示の第7態様に係る制御方法は、第1態様から第6態様のいずれかに係る制御方法であって、第1移動体10Aは、自律移動する無人車両であり、所定の処理を実行するステップにおいては、第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体10Bの位置が第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、第1移動体10Aを停止させる。このように第2移動体10Bが接近した場合に第1移動体10Aを停止させることで、移動体10同士の干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0102】
本開示の第8態様に係る制御方法は、第7態様に係る制御方法であって、所定の処理を実行するステップにおいては、第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合における第1移動体10Aの減速度を、第2移動体10Bの位置が第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合における第1移動体10Aの減速度よりも、高くする。このように、第2移動体10Bがさらに接近した際の減速度を高くすることで、移動体10同士の位置関係に応じて、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0103】
本開示の第9態様に係る制御方法は、第1態様から第6態様のいずれかに係る制御方法であって、第1移動体10Aは、運転者の操作により移動する有人車両であり、所定の処理を実行するステップにおいては、第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体10Bの位置が第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、運転者Uに警報を通知する。運転者Uに警報を通知することで、運転者Uの注意を促し、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0104】
本開示の第10態様に係る制御方法は、第9態様に係る制御方法であって、所定の処理を実行するステップにおいては、第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体10Bの位置が第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合とで、警報の深刻度合いを異ならせる。このように、移動体10同士の位置関係に応じて警報の深刻度合いを異ならせることで、位置関係に応じた注意喚起が可能となり、干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0105】
本開示の第11態様に係る制御方法は、第9態様又は第10態様に係る制御方法であって、所定の処理を実行するステップにおいては、第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体10Bの位置が第2領域AR2に対して所定の距離の範囲内にある場合との少なくとも一方において、第1移動体10Aを停止させる。このように有人車両も停止させることで、干渉やデッドロックをより適切に抑制できる。
【0106】
本開示の第12態様に係るプログラムは、第1移動体10Aの位置を含む第1移動体情報を取得するステップと、第1移動体情報に基づいて、第1移動体10Aが進入する可能性がある第1領域AR1を設定するステップと、第1移動体情報に基づいて、第1領域AR1よりも第1移動体10Aから離れた位置にある第2領域AR2を設定するステップと、第2移動体10Bの位置を含む第2移動体情報を取得するステップと、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置が第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行するステップと、をコンピュータに実行させる。本開示によると、第1移動体10Aと第2移動体10Bとの干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0107】
本開示の第13態様に係る情報処理装置は、第1移動体10Aの位置を含む第1移動体情報と、第2移動体10Bの位置を含む第2移動体情報とを取得する移動体情報取得部62と、第1移動体情報に基づいて、第1移動体が進入する可能性がある第1領域AR1を設定する第1領域設定部64と、第1移動体情報に基づいて、第1領域AR1よりも第1移動体10Aから離れた位置にある第2領域AR2を設定する第2領域設定部66と、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置が第1領域AR1に対して所定の距離の範囲内にある場合と、第2移動体情報が示す第2移動体10Bの位置が第2領域に対して所定の距離の範囲内にある場合との両方において、所定の処理を実行する処理実行部68と、を含む。本開示によると、第1移動体10Aと第2移動体10Bとの干渉やデッドロックを適切に抑制できる。
【0108】
以上、本開示の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0109】
10 移動体
10A 第1移動体
10B 第2移動体
12 管理装置
14 情報処理装置
62 移動体情報取得部
64 第1領域設定部
66 第2領域設定部
68 処理実行部
AR0 対象領域
AR1 第1領域
AR2 第2領域