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特開2024-113942情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113942
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20240816BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019234
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 治
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB01
5L040BB39
5L055AA23
5L055BB01
5L055BB39
(57)【要約】
【課題】誤った金額の振込が実行されてしまう可能性を低減する。
【解決手段】振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得する取得部と、所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得る判定部と、前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御する出力制御部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得する取得部と、
所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得る判定部と、
前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御する出力制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記異常値は、閾値を上回る値である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、
振込上限額に対応付けられた振込種別を示す文字列と一致する文字列が前記依頼人名に含まれるか否かにより、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、
前記振込上限額に対応付けられた振込種別を示す文字列と一致する文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込上限額を前記閾値として決定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記振込依頼の依頼人が所定の依頼人である場合に、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の依頼人は、地方公共団体である、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記異常値は、閾値を下回る値である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得することと、
所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得ることと、
前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御することと、
を含む、コンピュータによって実現される情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得する取得部と、
所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得る判定部と、
前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御する出力制御部と、
を備える情報処理装置として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関では、営業店および集中センタが連携することで振込処理が行われる。例えば、依頼人が金融機関の営業店を訪れ、依頼人が所定の振込依頼書に必要事項を記入して当該振込依頼書を窓口に提出すると、窓口の受付端末のスキャナにより振込依頼書が読み取られ、当該読み取りにより得られた振込データが集中センタに送信される。そして、集中センタにおいて振込データに基づいて仕向電文が生成され、当該仕向電文がホストに送信されることで、振込が実行される。
【0003】
特許文献1には、振込依頼書から認識された文字列に基づいて、振込先の種類を自動的に認識する技術が開示されている。また、依頼人の種類としても、様々な種類の依頼人が想定され得る。例えば、依頼人には、地方公共団体(以下、単に「地公体」とも言う。)なども含まれ、振込依頼には、地公体から住民に対する各種の振込依頼(例えば、支援金、助成金など)も含まれる。近年では、このような地公体から住民に対する振込依頼の件数も増加してきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-101454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、地公体による事務手続きミス(より詳細には、振込データ作成ミス)により、地公体から住民に対して誤った金額の振込(例えば、支援金の振込など)が実行されてしまう事案が多発している。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、誤った金額の振込が実行されてしまう可能性を低減することが可能な、新規かつ改良された技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得する取得部と、所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得る判定部と、前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御する出力制御部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
前記異常値は、閾値を上回る値であってもよい。
【0009】
前記判定部は、振込上限額に対応付けられた振込種別を示す文字列と一致する文字列が前記依頼人名に含まれるか否かにより、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記振込上限額に対応付けられた振込種別を示す文字列と一致する文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込上限額を前記閾値として決定してもよい。
【0010】
前記判定部は、前記振込依頼の依頼人が所定の依頼人である場合に、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定してもよい。
【0011】
前記所定の依頼人は、地方公共団体であってもよい。
【0012】
前記異常値は、閾値を下回る値であってもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得することと、所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得ることと、前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御することと、を含む、コンピュータによって実現される情報処理方法が提供される。
【0014】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、コンピュータを、振込依頼に係る振込金額および依頼人名を取得する取得部と、所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれるか否かを判定し、前記所定の振込種別を示す文字列が前記依頼人名に含まれる場合に、前記振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得る判定部と、前記振込金額が前記異常値である場合に、前記判定結果が出力されるように制御する出力制御部と、を備える情報処理装置として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0015】
以上説明した本発明によれば、誤った金額の振込が実行されてしまう可能性を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態による為替システムの構成を示す説明図である。
図2】振込依頼書40の具体例を示す説明図である。
図3】エントリ画面50の具体例を示す説明図である。
図4】ベリファイ画面の具体例を示す説明図である。
図5】承認画面の具体例を示す説明図である。
図6】本発明の実施形態による為替サーバ20の構成を示す説明図である。
図7】本発明の実施形態によるエントリ端末26の構成を示す説明図である。
図8】本発明の実施形態によるベリファイ端末27の構成を示す説明図である。
図9】本発明の実施形態による承認端末28の構成を示す説明図である。
図10】本発明の実施形態による為替システム1の全体的な動作例を示す説明図である。
図11】本発明の実施形態による為替システム1の全体的な動作例を示す説明図である。
図12】振込依頼書40の読取画面の例を示す図である。
図13】本発明の第1の実施形態において振込金額が異常値である場合に表示される注意メッセージの例について説明するための図である。
図14】本発明の第1の実施形態に係るエントリ端末26の動作例を示すフローチャートである。
図15】限度額テーブルの例を示す図である。
図16】本発明の第2の実施形態において振込金額が異常値である場合に表示される注意メッセージの例について説明するための図である。
図17】本発明の第2の実施形態に係るエントリ端末26の動作例を示すフローチャートである。
図18】本発明の実施形態に係るエントリ端末26の例としての情報処理装置900のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
<1.為替システムの概要>
本発明の実施形態は、金融機関に適用される為替システムに関する。まず、図1図5を参照し、本発明の実施形態による為替システムの概要を説明する。
【0019】
(構成)
図1は、本発明の実施形態による為替システムの構成を示す説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による為替システム1は、営業店に配置される構成、集中センタに配置される構成、およびホスト30を有する。営業店と集中センタはネットワークを介して接続されている。営業店に配置される構成は、スキャナ11および営業店端末12を含む。集中センタに配置される構成は、為替サーバ20、共通クライアント(エントリ)であるエントリ端末26、共通クライアント(ベリファイ)であるベリファイ端末27、共通クライアント(承認)である承認端末28および通信ゲートウェイ29を含む。
【0020】
スキャナ11は、書面の読み取り、および書面に記載された文字の認識を行う。例えば、スキャナ11は、振込の依頼人により必要事項が記入された振込依頼書の読み取り、および文字認識を行う。その結果、振込依頼書のイメージデータ、および振込依頼書の文字認識結果が得られる。ここで、図2を参照して振込依頼書の具体例を説明する。
【0021】
図2は、振込依頼書40の具体例を示す説明図である。図2に示したように、振込依頼書40は、複数の項目それぞれの記入欄を含む。例えば、複数の項目は、依頼人に関する各項目(例えば、依頼人電話番号、依頼人科目、依頼人口座番号、依頼人氏名など)、受取人に関する各項目(例えば、受取人氏名、振込先金融機関名、振込先支店名など)、および、振込金額などを含む。その他、複数の項目は、振込期日となる振込指定日などを含んでもよい。この複数の項目には、振込業務における重要項目(例えば、依頼人科目、依頼人口座番号、振込金額など)が含まれ得る。
【0022】
例えば、スキャナ11は、振込依頼書40のイメージデータに対する文字認識によって、複数の項目それぞれに対応する文字認識結果を得る。より詳細に、スキャナ11は、振込依頼書40のイメージデータの各項目の記入欄の少なくとも一部に対して文字認識を行うことによって各項目に対応する文字認識結果を得る。営業店端末12は、営業店での窓口業務に従事する行員により利用される端末である。営業店端末12は、スキャナ11により得られた振込依頼書40のイメージデータおよび各項目に対応する文字認識結果を含む振込データを集中センタに送信する。
【0023】
なお、営業店端末12は、図1に示したように例えばPC(Personal Computer)であってもよい。また、図1においてはスキャナ11と営業店端末12が別の装置である例を示したが、スキャナ11と営業店端末12の機能は1つの装置で一体的に実現されてもよい。
【0024】
為替サーバ20は、営業店端末12から送信された振込データを記憶する振込管理装置の一例である。為替サーバ20は、エントリ端末26、ベリファイ端末27および承認端末28などへの振込データの配信を管理する。例えば、為替サーバ20は、振込依頼書40のイメージデータから各項目の記入欄を切り出すことによって、各項目に対応する切り出しイメージを得る。為替サーバ20は、各項目に対応する切り出しイメージおよび文字認識結果を含んだ振込データをエントリ端末26に送信する。
【0025】
エントリ端末26は、集中センタの1人目のオペレータ(以下、「エントリ者」とも言う。)によって利用される端末である。エントリ端末26のエントリ画面には、為替サーバ20から配信された振込データに含まれる各項目に対応する切り出しイメージおよび文字認識結果が項目名に対応付けて表示される。エントリ者は、項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、その項目に対応する文字認識結果が(例えば、誤読または不読により)誤っていると判断すれば、その文字認識結果の修正操作を行う。
【0026】
図3は、エントリ画面50の具体例を示す説明図である。図3に示したように、エントリ画面50には、振込依頼書に含まれる複数の項目それぞれに対応する切り出しイメージおよび文字認識結果が表示される。例えば、切り出しイメージは、対応するイメージ表示欄に表示され、文字認識結果は、対応する項目入力欄に表示される。一例として、依頼人電話番号の切り出しイメージは、依頼人電話番号のイメージ表示欄500に表示され、依頼人電話番号の文字認識結果は、依頼人電話番号入力欄520に表示される。
【0027】
図3に示した例では、項目「依頼人名」に対応する切り出しイメージには、「オキ タロウ」と記載されているのに対し、項目「依頼人名」に対応する文字認識結果が「オギ タロワ」と誤っている。そして、エントリ者が、この文字認識結果の誤りに気付かずに、文字認識結果の修正操作を行わなかった場合を想定する。
【0028】
各項目に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果は、(例えば、「送信」ボタンの押下に基づいて)エントリデータとして、エントリ端末26から為替サーバ20に送信され、為替サーバ20において記憶される。為替サーバ20は、各項目に対応する切り出しイメージと各項目に対応するエントリデータとを含んだ振込データをベリファイ端末27に配信する。
【0029】
ベリファイ端末27は、集中センタの2人目のオペレータ(以下、「ベリファイ者」とも言う。)によって利用される端末である。ベリファイ端末27のベリファイ画面には、為替サーバ20から配信された振込データに含まれる各項目に対応する切り出しイメージが項目名に対応付けて表示される。さらに、重要項目以外の項目に対応するエントリデータが項目名に対応付けて表示される。例えば、切り出しイメージは、対応するイメージ表示欄に表示され、重要項目以外の項目に対応するエントリデータは、対応する項目入力欄に表示される。一方、重要項目に対応する項目入力欄は、空欄にされる。
【0030】
ベリファイ者は、重要項目以外の項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、重要項目以外の項目に対応するエントリデータが誤っていると判断すれば、そのエントリデータの修正操作を行う。一方、ベリファイ者は、重要項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、重要項目に対応するデータをその重要項目に対応する項目入力欄に入力する。
【0031】
図4は、ベリファイ画面の具体例を示す説明図である。図4に示したように、ベリファイ画面60には、振込依頼書に含まれる複数の項目それぞれに対応する切り出しイメージおよびエントリデータが表示される。例えば、切り出しイメージは、対応するイメージ表示欄に表示され、エントリデータは、対応する項目入力欄に表示される。一例として、依頼人電話番号の切り出しイメージは、依頼人電話番号のイメージ表示欄500に表示され、依頼人電話番号のエントリデータは、依頼人電話番号入力欄520に表示される。
【0032】
図3に示した例では、項目「依頼人名」に対応する文字認識結果が「オギ タロワ」と誤っているにも関わらず、エントリ者が、この文字認識結果の誤りに気付かずに、文字認識結果の修正操作を行わなかった。しかし、図4に示した例では、項目「依頼人名」に対応するエントリデータ「オギ タロワ」が誤っていることにベリファイ者が気づき、項目「依頼人名」に対応するエントリデータ「オギ タロワ」を「オギ タロウ」に修正している。この例ではベリファイ者による修正結果も誤っている。
【0033】
重要項目以外の項目に対応するエントリデータまたはエントリデータの修正結果、および、重要項目に対応するベリファイ者による入力結果は、(例えば、「送信」ボタンの押下に基づいて)ベリファイデータとして、ベリファイ端末27から為替サーバ20に送信され、為替サーバ20において記憶される。為替サーバ20は、全項目に対応するエントリデータとベリファイデータとが一致するか否かを判定する。
【0034】
為替サーバ20は、エントリデータとベリファイデータとが全項目において一致する場合には、全項目に対応するベリファイデータ(またはエントリデータ)を含んだ仕向電文を、通信ゲートウェイ29を介してホスト30に発信する。このとき、ホスト30が仕向電文の受信に基づいて振込を実行することにより、一件分の振込が完了する。
【0035】
為替サーバ20は、エントリデータとベリファイデータとの間で不一致となる項目がある場合には、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータと、データ同士が不一致である項目(不一致項目)を示す情報とを含んだ振込データを、承認端末28に配信する。その他、かかる振込データに係る取引が高額取引である場合(例えば、振込金額が所定の金額以上である場合)、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータを含んだ振込データを、承認端末28に配信する。
【0036】
承認端末28は、集中センタの3人目のオペレータ(以下、「承認者」とも言う。)によって利用される端末である。承認端末28の承認画面には、為替サーバ20から配信された振込データに含まれる各項目に対応する切り出しイメージが項目名に対応付けて表示される。さらに、各項目に対応するベリファイデータが項目名に対応付けて表示される。例えば、切り出しイメージは、対応するイメージ表示欄に表示され、ベリファイデータは、対応する項目入力欄に表示される。
【0037】
承認者は、各項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、ベリファイデータが誤っている項目がないと判断すれば、承認操作を行う。一方、承認者は、各項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、ベリファイデータが誤っている項目があると判断すれば、差し戻し操作を行う。このとき、承認画面においては、エントリデータと不一致となったベリファイデータに所定の修飾が施される。これによって、承認者は、データ同士が不一致となった項目を容易に把握することができる。
【0038】
図5は、承認画面の具体例を示す説明図である。図5に示したように、承認画面70には、振込依頼書に含まれる複数の項目それぞれに対応する切り出しイメージおよびベリファイデータが表示される。例えば、切り出しイメージは、対応するイメージ表示欄に表示され、ベリファイデータは、対応する項目入力欄に表示される。一例として、依頼人電話番号の切り出しイメージは、依頼人電話番号のイメージ表示欄500に表示され、依頼人電話番号のベリファイデータは、依頼人電話番号入力欄520に表示される。
【0039】
上記した例では、項目「依頼人名」に対応するエントリデータとベリファイデータとが不一致である(図3および図4)。そこで、承認画面70においては、データ同士が不一致となった項目「依頼人名」に対応するベリファイデータ「オギ タロウ」に所定の修飾530(例えば、文字色を赤くする修飾など)が施されている。これによって、承認者は、データ同士が不一致となった項目に気づきやすくなる。
【0040】
一例として、承認者は、項目「依頼人名」に対応する切り出しイメージを目視しながら、ベリファイデータ「オギ タロウ」が正しいと判断すれば、(例えば、「承認」ボタンの押下により)承認操作を行う。一方、承認者は、ベリファイデータ「オギ タロウ」が誤っていると判断すれば、(例えば、「差し戻し」ボタンの押下により)差し戻し操作を行う。
【0041】
(背景)
振込の種類には様々な種類が想定される。例えば、依頼人の種類として、様々な種類の依頼人が想定され得る。一例として、依頼人には、地公体なども含まれ、振込依頼には、地公体から住民に対する各種の振込依頼(例えば、支援金、助成金など)も含まれる。近年では、このような地公体から住民に対する振込依頼の件数も増加してきている。なお、本明細書における地公体とは、地方公共団体のことであり、例えば都道府県、市町村、特別区などを含む。
【0042】
しかしながら、地公体による事務手続きミス(より詳細には、振込データ作成ミス)により、地公体から住民に対して誤った金額の振込(例えば、支援金の振込など)が実行されてしまう事案が多発している。
【0043】
より詳細には、地公体が十分な確認をせずに振込依頼書を作成して金融機関の窓口に振込依頼書を持ち込んだとしても、金融機関においては、誤った振込依頼書に記載された通りに事務処理が行われてしまう。その結果として住民に誤った金額の振込が実行されてしまうことが社会問題になっているという実情がある。特に地公体では、一般的な企業と異なり各種公金の振込業務を専門の知識を有する職員が行うとは限らず、誤った振込依頼書が作成される可能性が高い。
【0044】
また、このような誤った金額の振込が地公体から住民に対して実行されてしまった後に、地公体から住民に対して返還請求をしたとしても、住民が地公体に金額を返還しようとしないケースもある。このようなケースが社会問題をより深刻にしてしまっているという実情もある。
【0045】
そこで、本件発明者は、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態による為替システムを創作するに至った。本発明の実施形態による為替システムは、誤った金額の振込が実行されてしまう可能性を低減することが可能である。以下、このような本発明の実施形態による為替システムに関する構成および動作を順次詳細に説明する。
【0046】
以上、本発明の実施形態による為替システムの概要について説明した。
【0047】
<2.為替サーバの構成>
図6は、本発明の実施形態による為替サーバ20の構成を示す説明図である。図6に示したように、為替サーバ20は、制御部220、記憶部230および通信部240を有する。
【0048】
制御部220は、CPU(Central Processing Unit)などを含み、記憶部230により記憶されているプログラムがCPUによりRAM(Random Access Memory)に展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、制御部220は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0049】
ここで、図6に示されるように、制御部220は、取得部221、処理部222および送信制御部223を備える。制御部220が有する、これらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0050】
記憶部230は、制御部220を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能な記憶装置である。また、記憶部230は、制御部220の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性の記憶装置であってよい。
【0051】
通信部240は、通信インタフェースによって構成され、ネットワークを介して営業店の営業店端末12と通信を行う。さらに、通信部240は、集中センタ内のネットワーク(図示しない)を介して他の端末(エントリ端末26、ベリファイ端末27および承認端末28)それぞれと通信を行う。
【0052】
以上、本発明の実施形態による為替サーバ20の構成を説明した。
【0053】
<3.エントリ端末の構成>
図7は、本発明の実施形態によるエントリ端末26の構成を示す説明図である。図7に示したように、エントリ端末26は、入力部261、制御部262、記憶部266、通信部267および表示部268を有する。
【0054】
入力部261は、エントリ者による操作を受け付ける。本発明の実施形態では、入力部261がマウスおよびキーボードである場合を主に想定する。しかし、入力部261の種類は限定されない。例えば、入力部261は、タッチパネルであってもよいし、電子ペンであってもよいし、他の入力装置であってもよい。
【0055】
制御部262は、CPUなどを含み、記憶部266により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、制御部262は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0056】
ここで、図7に示されるように、制御部262は、取得部263、処理部264および出力制御部265を備える。制御部262が有する、これらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0057】
記憶部266は、制御部262を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能な記憶装置である。また、記憶部266は、制御部262の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性の記憶装置であってよい。
【0058】
通信部267は、通信インタフェースによって構成され、集中センタ内のネットワークを介して、為替サーバ20および他の端末(ベリファイ端末27および承認端末28)それぞれと通信を行う。
【0059】
表示部268は、制御部262による制御に従って各種情報の表示を行う機能を有する。例えば、表示部268は、エントリ画面を表示することが可能である。ここで、表示部268の形態は特に限定されない。例えば、表示部268は、液晶ディスプレイ(LCD)装置であってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置であってもよいし、ランプなどの表示装置であってもよい。
【0060】
以上、本発明の実施形態によるエントリ端末26の構成を説明した。
【0061】
<4.ベリファイ端末の構成>
図8は、本発明の実施形態によるベリファイ端末27の構成を示す説明図である。図8に示したように、ベリファイ端末27は、入力部271、制御部272、記憶部276、通信部277および表示部278を有する。
【0062】
入力部271は、ベリファイ者による操作を受け付ける。本発明の実施形態では、入力部271がマウスおよびキーボードである場合を主に想定する。しかし、入力部271の種類は限定されない。例えば、入力部271は、タッチパネルであってもよいし、電子ペンであってもよいし、他の入力装置であってもよい。
【0063】
制御部272は、CPUなどを含み、記憶部276により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、制御部272は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0064】
ここで、図8に示されるように、制御部272は、取得部273、処理部274および出力制御部275を備える。制御部272が有する、これらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0065】
記憶部276は、制御部272を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能な記憶装置である。また、記憶部276は、制御部272の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性の記憶装置であってよい。
【0066】
通信部277は、通信インタフェースによって構成され、集中センタ内のネットワークを介して、為替サーバ20および他の端末(エントリ端末26および承認端末28)それぞれと通信を行う。
【0067】
表示部278は、制御部272による制御に従って各種情報の表示を行う機能を有する。例えば、表示部278は、ベリファイ画面を表示することが可能である。ここで、表示部278の形態は特に限定されない。例えば、表示部278は、液晶ディスプレイ(LCD)装置であってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置であってもよいし、ランプなどの表示装置であってもよい。
【0068】
以上、本発明の実施形態によるベリファイ端末27の構成を説明した。
【0069】
<5.承認端末の構成>
図9は、本発明の実施形態による承認端末28の構成を示す説明図である。図9に示したように、承認端末28は、入力部281、制御部282、記憶部286、通信部287および表示部288を有する。
【0070】
入力部281は、承認者による操作を受け付ける。本発明の実施形態では、入力部281がマウスおよびキーボードである場合を主に想定する。しかし、入力部281の種類は限定されない。例えば、入力部281は、タッチパネルであってもよいし、電子ペンであってもよいし、他の入力装置であってもよい。
【0071】
制御部282は、CPUなどを含み、記憶部286により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、制御部282は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0072】
ここで、図9に示されるように、制御部282は、取得部283、処理部284および出力制御部285を備える。制御部282が有する、これらの各機能部の詳細については、後に説明する。
【0073】
記憶部286は、制御部282を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能な記憶装置である。また、記憶部286は、制御部282の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性の記憶装置であってよい。
【0074】
通信部287は、通信インタフェースによって構成され、集中センタ内のネットワークを介して、為替サーバ20および他の端末(エントリ端末26およびベリファイ端末27)それぞれと通信を行う。
【0075】
表示部288は、制御部282による制御に従って各種情報の表示を行う機能を有する。例えば、表示部288は、承認画面を表示することが可能である。ここで、表示部288の形態は特に限定されない。例えば、表示部288は、液晶ディスプレイ(LCD)装置であってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置であってもよいし、ランプなどの表示装置であってもよい。
【0076】
以上、本発明の実施形態による承認端末28の構成を説明した。
【0077】
<6.全体的な動作>
続いて、図10および図11を参照し、為替システム1の全体的な動作例について説明する。
【0078】
図10および図11は、本発明の実施形態による為替システム1の全体的な動作例を示す説明図である。依頼人が営業店に訪れて、依頼人が所定の振込依頼書40に必要事項を記入して当該振込依頼書40を窓口に提出すると、行員がスキャナ11に振込依頼書40を読み取らせる。
【0079】
スキャナ11は、振込依頼書40を読み取ることによってイメージデータを得る。さらに、スキャナ11は、振込依頼書40のイメージデータに対する文字認識によって、複数の項目それぞれに対応する文字認識結果を得る。より詳細に、スキャナ11は、振込依頼書40のイメージデータの各項目の記入欄の少なくとも一部に対して文字認識を行うことによって各項目に対応する文字認識結果を得る。営業店端末12は、スキャナ11により得られた振込依頼書40のイメージデータおよび各項目に対応する文字認識結果を含む振込データを為替サーバ20に送信する(S11)。
【0080】
為替サーバ20においては、通信部240によって受信された振込データが取得部221によって取得される。処理部222は、振込データに含まれる振込依頼書40のイメージデータを記憶部230に記憶させるとともに、イメージデータから各項目の記入欄を切り出すことによって、各項目に対応する切り出しイメージを生成する(S12)。処理部222は、各項目に対応する切り出しイメージを記憶部230に記憶させる。そして、送信制御部223は、各項目に対応する切り出しイメージおよび文字認識結果を含んだ振込データをエントリ端末26に送信するように通信部240を制御する(S13)。
【0081】
エントリ端末26においては、通信部267によって受信された振込データが取得部263によって取得される。出力制御部265は、振込データに基づいて、複数の項目それぞれに対応する切り出しイメージおよび文字認識結果を含んだエントリ画面50を表示するように表示部268を制御する(S14)。例えば、切り出しイメージは、エントリ画面50において対応するイメージ表示欄に表示され、文字認識結果は、エントリ画面50において対応する項目入力欄に表示される。
【0082】
エントリ者は、項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、その項目に対応する文字認識結果が(例えば、誤読または不読により)誤っていると判断すれば、入力部261に対してその文字認識結果の修正操作を入力する。文字認識結果の修正操作は、入力部261によって受け付けられ(S15)、取得部263によって取得される。処理部264は、修正操作に従って文字認識結果を修正する。
【0083】
例えば、エントリ者によってエントリ画面50の「送信」ボタンが押下されると、出力制御部265は、各項目に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果を、各項目に対応するエントリデータとして、為替サーバ20に送信するように通信部267を制御する(S16)。
【0084】
為替サーバ20においては、通信部240によって受信された各項目に対応するエントリデータが取得部221によって取得されると、処理部222は、各項目に対応するエントリデータを記憶部230に記憶させる。そして、送信制御部223は、各項目に対応する切り出しイメージおよび各項目に対応するエントリデータを含んだ振込データをベリファイ端末27に送信するように通信部240を制御する(S17)。
【0085】
ベリファイ端末27においては、通信部277によって受信された振込データが取得部273によって取得される。出力制御部275は、振込データに基づいて、複数の項目それぞれに対応する切り出しイメージおよび重要項目以外の項目に対応するエントリデータを含んだベリファイ画面60を表示するように表示部278を制御する(S18)。例えば、切り出しイメージは、ベリファイ画面60において対応するイメージ表示欄に表示され、重要項目以外の項目に対応するエントリデータは、対応する項目入力欄に表示される。一方、重要項目に対応する項目入力欄は、空欄にされる。
【0086】
ベリファイ者は、重要項目以外の項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、重要項目以外の項目に対応するエントリデータが誤っていると判断すれば、入力部271に対してそのエントリデータの修正操作を入力する。一方、ベリファイ者は、重要項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、重要項目に対応するデータをその重要項目に対応する項目入力欄に入力する。重要項目に対応するデータの入力およびエントリデータの修正操作は、入力部271によって受け付けられ(S19)、取得部273によって取得される。処理部274は、修正操作に従ってエントリデータを修正する。
【0087】
例えば、ベリファイ者によってベリファイ画面60の「送信」ボタンが押下されると、出力制御部265は、重要項目以外の項目に対応するエントリデータまたはエントリデータの修正結果、および、重要項目に対応するベリファイ者による入力結果を、各項目に対応するベリファイデータとして、為替サーバ20に送信するように通信部277を制御する(S20)。
【0088】
為替サーバ20においては、通信部240によって受信された各項目に対応するベリファイデータが取得部221によって取得されると、処理部222は、各項目に対応するベリファイデータを記憶部230に記憶させる。続いて、処理部222は、全項目においてエントリデータとベリファイデータとが一致するか否かを判定する(S31)。
【0089】
送信制御部223は、処理部222によって全項目においてエントリデータとベリファイデータとが一致すると判定された場合には(S31において「YES」)、各項目に対応するベリファイデータ(またはエントリデータ)を含んだ仕向電文を、通信ゲートウェイ29を介してホスト30に送信するように通信部240を制御する(S32)。このとき、ホスト30は、仕向電文の受信に基づいて振込を実行することにより、一件分の振込が完了する。
【0090】
なお、図11には示されていないが、処理部222によって、全項目においてエントリデータとベリファイデータとが一致すると判定された場合であっても、処理部222によって、振込データに係る取引が高額取引であると判定された場合(例えば、振込金額が所定の金額以上である場合)、送信制御部223は、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータを含んだ振込データを、承認端末28に送信するように通信部240を制御してもよい。
【0091】
一方、処理部222によって、エントリデータとベリファイデータとの間で不一致となる項目があると判定された場合には(S31において「NO」)、送信制御部223は、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータを含んだ振込データを、承認端末28に送信するように通信部240を制御する(S33)。
【0092】
承認端末28においては、通信部287によって受信された振込データが取得部283によって取得される。出力制御部285は、振込データに基づいて、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータを含んだ承認画面を表示するように表示部288を制御する(S34)。
【0093】
承認者は、各項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、各項目に対応するベリファイデータが正しいと判断すれば、入力部281に対して承認操作を行う。一例として、承認操作は、「承認」ボタンの押下であってよい。
【0094】
一方、承認者は、各項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、ベリファイデータが誤っている項目があると判断すれば、入力部281に対して差し戻し操作を入力する。一例として、差し戻し操作は、「差し戻し」ボタンの押下であってよい。
【0095】
承認者によって入力された操作は、入力部281によって受け付けられ(S35)、取得部283によって取得される。出力制御部285は、承認者によって入力された操作を為替サーバ20に送信するように通信部287を制御する(S36)。
【0096】
為替サーバ20においては、通信部240によって受信された承認者によって入力された操作が取得部221によって取得されると、処理部222は、承認者によって入力された操作が差し戻し操作であるか否かを判定する(S37)。処理部222によって承認者によって入力された操作が承認操作であると判定された場合には(S37において「NO」)、各項目に対応するベリファイデータ(またはエントリデータ)を含んだ仕向電文を、通信ゲートウェイ29を介してホスト30に送信するように通信部240を制御する(S38)。このとき、ホスト30は、仕向電文の受信に基づいて振込を実行することにより、一件分の振込が完了する。
【0097】
一方、処理部222によって承認者によって入力された操作が差し戻し操作であると判定された場合には(S37において「YES」)、送信制御部223は、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータを含んだ振込データを、ベリファイ端末27に送信するように通信部240を制御する(S39)。
【0098】
ベリファイ端末27においては、通信部277によって受信された振込データが取得部273によって取得される。出力制御部275は、振込データに基づいて、各項目に対応する切り出しイメージおよびベリファイデータを含んだ差し戻し後のベリファイ画面を表示するように表示部278を制御する(S40)。
【0099】
ベリファイ者は、各項目に対応する切り出しイメージを目視しながら、ベリファイデータが誤っている項目があると判断すれば、入力部271に対してそのベリファイデータの修正操作を入力する。ベリファイデータの修正操作は、入力部271によって受け付けられ(S41)、取得部273によって取得される。処理部274は、修正操作に従ってベリファイデータを修正する。
【0100】
例えば、ベリファイ者によって差し戻し後のベリファイ画面の「送信」ボタンが押下されると、出力制御部265は、各項目に対応するベリファイデータまたはベリファイデータの修正結果を、為替サーバ20に送信するように通信部277を制御する(S42)。
【0101】
為替サーバ20においては、通信部240によって受信された各項目に対応するベリファイデータまたはベリファイデータの修正結果が取得部221によって取得されると、処理部222は、各項目に対応するベリファイデータまたはベリファイデータの修正結果によって、記憶部230に記憶されている各項目に対応するベリファイデータを更新する。そして、各項目に対応するベリファイデータが更新後のベリファイデータに置き換えられた上で、S33が再度実行される。
【0102】
以上、本発明の実施形態による為替システム1の全体的な動作例を説明した。
【0103】
<7.第1の実施形態>
続いて、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0104】
(動作)
本発明の第1の実施形態に係る為替システム1の詳細な動作例について説明する。S15(図10)に示したように、エントリ者によって文字認識結果の修正操作が入力されると、修正操作が入力部261によって受け付けられ、取得部263によって取得される。処理部264は、修正操作に従って文字認識結果を修正する。
【0105】
本発明の第1の実施形態においては、振込金額の異常値が、地公体と金融機関との間において取り決められ、あらかじめ登録されている。そして、エントリ者によってエントリ画面50の「送信」ボタンが押下された場合に、エントリデータが為替サーバ20に送信される前に、エントリ端末26によって振込金額が異常値であるか否かが判定される。これにより、誤った金額の振込が実行されてしまう可能性が低減される。
【0106】
より詳細に、取得部263は、項目「振込金額」に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果を振込金額として取得する。さらに、取得部263は、項目「依頼人名」に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果を振込依頼人名として取得する。
【0107】
処理部264は、所定の振込種別を示す文字列が依頼人名に含まれるか否かを判定する。そして、処理部264は、所定の振込種別を示す文字列が依頼人名に含まれる場合に、振込金額が異常値であるか否かを判定して判定結果を得る。
【0108】
ここで、振込種別は、振込の種別を示す情報である。振込種別の具体例としては、支援金、助成金などが想定され得る。また、所定の振込種別は、振込金額が異常値であるかを判定することが求められる振込種別である。本発明の第1の実施形態においては、所定の振込種別が支援金である場合を主に想定する。
【0109】
所定の振込種別を示す文字列は、あらかじめ登録される。例えば、所定の振込種別が支援金である場合には、所定の振込種別を示す文字列は、片仮名「シエンキン」であってよい。しかし、所定の振込種別を示す文字列は、片仮名に限定されず、システムにおいて使用される文字の種類に合わせて適宜に変更されてよい。
【0110】
一例として、地公体から住民に対する支援金の振込が行われる場合には、依頼人名に、「地公体名」を示す文字列と振込種別「支援金」を示す文字列との組み合わせが含まれる。例えば、地公体名が「蕨市」であり、所定の振込種別が「支援金」である場合には、依頼人名に、「地公体名」を示す文字列「ワラビシ」と振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」との組み合わせである「ワラビシ シエンキン」が含まれる。
【0111】
本発明の第1の実施形態において、振込可能な上限額があらかじめ登録される場合を主に想定する。すなわち、処理部264は、所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が依頼人名に含まれる場合に、振込金額が閾値を上回るか否かを判定し、振込金額が閾値を上回る場合に、振込金額が異常値であると判定する。一方、処理部264は、振込金額が閾値以下である場合に、振込金額が正常値であると判定する。
【0112】
しかし、あらかじめ登録される金額は振込可能な下限額であってもよい。すなわち、処理部264は、所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が依頼人名に含まれる場合に、振込金額が閾値を下回るか否かを判定し、振込金額が閾値を下回る場合に、振込金額が異常値であると判定してもよい。一方、処理部264は、振込金額が閾値以上である場合に、振込金額が正常値であると判定してもよい。
【0113】
また、本発明の第1の実施形態において、処理部264は、振込依頼の依頼人が所定の依頼人である場合に、所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が依頼人名に含まれるか否かを判定する場合を主に想定する。しかし、処理部264は、振込依頼の依頼人が誰であるかに依らずに、所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が依頼人名に含まれるか否かを判定してもよい。所定の依頼人は、「地公体」であってよい。
【0114】
依頼人が所定の依頼人「地公体」であるか否かは、どのように判定されてもよい。一例として、営業店端末12において行員が振込依頼書40のスキャンのときに、振込依頼書40の依頼人名などから、振込依頼書40による振込が地公体による振込であると判断した場合を想定する。かかる場合には、行員は、振込データに依頼人が所定の依頼人「地公体」であることを示すフラグを付してもよい。これにより、処理部264は、振込データにフラグが付されているか否かにより、依頼人が所定の依頼人「地公体」であるか否かを判定し得る。
【0115】
図12は、振込依頼書40の読取画面の例を示す図である。図12を参照すると、振込依頼書40の読取画面R1の例が示されている。例えば、読取画面R1は、振込依頼書40のスキャンのときに、営業店端末12によって表示される。一例として、行員は、地公体からの振込を示すチェックボックスC1にチェックを入れる操作により、振込データに依頼人が所定の依頼人「地公体」であることを示すフラグを付することが可能である。
【0116】
処理部264によって振込金額が異常値であると判定された場合に、出力制御部265は、処理部264によって得られた判定結果が出力されるように制御する。ここで、出力される判定結果は、振込金額が異常値であるという判定結果である。以下では、振込金額が異常値であるという判定結果として、振込金額が異常であることに対する注意メッセージ(注意を促す情報)を例に挙げて説明する。
【0117】
注意メッセージの出力先は、限定されない。例えば、注意メッセージの出力先は、エントリ端末26とは異なる端末(例えば、ベリファイ端末27など)であってもよい。以下では、注意メッセージの出力先がエントリ端末26の表示部268に表示されるエントリ画面内である場合について説明する。しかし、注意メッセージの出力先は、エントリ端末26の表示部268に表示されるエントリ画面以外の画面内であってもよい。
【0118】
図13は、本発明の第1の実施形態において振込金額が異常値である場合に表示される注意メッセージの例について説明するための図である。図13を参照すると、エントリ画面50の例が示されている。エントリ画面50のコメントには、注意メッセージの例として「誤振込の可能性有り!地方公共団体への連絡をしてください。」が表示されている。エントリ者は、このようなメッセージを見た場合には、地公体に連絡をし、振込金額の妥当性を地公体に確認することができる。
【0119】
図14を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係るエントリ端末26の動作例について整理する。図14は、本発明の第1の実施形態に係るエントリ端末26の動作例を示すフローチャートである。エントリ端末26において、エントリ者によって文字認識結果の修正操作が入力されると、図14に示されるように、入力部261によって修正操作が受け付けられ(S15)、取得部263によって修正操作が取得される。
【0120】
取得部263は、項目「振込金額」に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果を振込金額として取得する。さらに、取得部263は、項目「依頼人名」に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果を振込依頼人名として取得する(S151)。
【0121】
処理部264は、依頼人が地公体であるか否かを判定する(S152)。なお、依頼人が地公体であるか否かは、振込データにフラグが付されているか否かにより判定され得る。処理部264によって依頼人が地公体ではないと判定された場合には(S152において「NO」)、S16に動作が移行される。
【0122】
一方、処理部264は、依頼人が地公体であると判定した場合には(S152において「YES」)、記憶部266から閾値を取得し(S153)、依頼人名に所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が含まれるか否かを判定する(S154)。処理部264によって依頼人名に所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が含まれないと判定された場合には(S154において「NO」)、S16に動作が移行される。
【0123】
一方、処理部264は、依頼人名に所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が含まれると判定した場合には(S154において「YES」)、振込金額が閾値を上回るか否かを判定する(S155)。処理部264によって振込金額が閾値以下であると判定された場合には(S155において「NO」)、S16に動作が移行される。
【0124】
一方、出力制御部265は、処理部264によって振込金額が閾値を上回ると判定された場合には(S155において「YES」)、注意メッセージが表示部268によって表示されるように表示部268を制御する(S156)。なお、動作がS16に移行された場合には、出力制御部265は、各項目に対応する文字認識結果または文字認識結果のエントリ者による修正結果を、各項目に対応するエントリデータとして、為替サーバ20に送信するように通信部267を制御する(S16)。
【0125】
以上、本発明の第1の実施形態に係る為替システム1の詳細な動作例について説明した。
【0126】
(効果)
本発明の第1の実施形態によれば、依頼人名に所定の振込種別「支援金」を示す文字列「シエンキン」が含まれる場合、かつ、振込金額があらかじめ設定された閾値を上回る場合に、注意メッセージが表示される。これにより、注意メッセージを見たエントリ者は、仕向電文の送信前に依頼人である地公体に振込金額の妥当性を確認することが可能となる。すなわち、支援金の誤振込を未然に防ぐことが可能な運用性の優れたシステムが提供され得る。
【0127】
(変形例)
上記では、エントリ端末26によって振込金額が異常値であるか否かが判定される例について説明した。しかし、振込金額が異常値であるか否かは、為替サーバ20によって行われてもよいし、ベリファイ端末27によって行われてもよい。
【0128】
例えば、為替サーバ20によって振込金額が異常値であるか否かが判定される場合には、図10に示されたS16の後またはS20の後に、図14に示したS151~S156が実行されてもよい。
【0129】
あるいは、ベリファイ端末27によって振込金額が異常値であるか否かが判定される場合には、図10に示されたS19の後に、図14に示したS151~S156が実行されてもよい。
【0130】
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
【0131】
<8.第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0132】
(動作)
本発明の第1の実施形態においては、振込金額と比較される閾値が1種類である場合を主に説明した。しかし、振込金額が異常値であるかを判定することが求められる振込種別が複数である場合に、振込種別ごとに閾値が異なることも考えられる。そこで、本発明の第2の実施形態においては、振込種別を示す文字列と振込上限額とが対応付けられた限度額テーブルがあらかじめ登録される場合について説明する。例えば、限度額テーブルには、振込種別を示す文字列と振込上限額とが対応付けられた組が複数登録される。
【0133】
図15は、限度額テーブルの例を示す図である。図15に示されるように、限度額テーブルは、振込種別を示す文字列と振込上限額とが対応付けられて構成されている。このような限度額テーブルは、地公体と金融機関との間において取り決められ、あらかじめ登録されている。一例として、振込種別「所得税還付金」を示す文字列「シヨトクゼイカンプキン」と、振込上限額「50,000」とが対応付けられている。
【0134】
例えば、処理部264は、限度額テーブルに登録された振込種別を示す文字列のいずれかと一致する文字列が依頼人名に含まれるか否かにより、所定の振込種別を示す文字列が依頼人名に含まれるか否かを判定する。そして、処理部264は、限度額テーブルに登録された振込種別を示す文字列と一致する文字列が依頼人名に含まれる場合に、その振込種別を示す文字列に対応付けられた振込上限額を閾値として決定する。
【0135】
一例として、限度額テーブルに登録された振込種別「所得税還付金」を示す文字列「シヨトクゼイカンプキン」と一致する文字列が依頼人名に含まれた場合を想定する。このとき、処理部264は、振込種別「所得税還付金」を示す文字列「シヨトクゼイカンプキン」が依頼人名に含まれる場合に、振込種別「所得税還付金」を示す文字列「シヨトクゼイカンプキン」に対応付けられた振込上限額「50,000」を閾値として決定する。
【0136】
図16は、本発明の第2の実施形態において振込金額が異常値である場合に表示される注意メッセージの例について説明するための図である。図16を参照すると、限度額テーブル(図15)に登録された振込種別を示す文字列「シヨトクゼイカンプキン」と一致する文字列が、エントリ画面50に表示された依頼人名「蕨氏 所得税還付金」を示す文字列「ワラビシ シヨトクゼイカンプキン」に含まれている。
【0137】
そのため、振込種別「所得税還付金」を示す文字列「シヨトクゼイカンプキン」に対応付けられた振込上限額「50,000」が閾値として決定される。振込金額がこの閾値を上回る場合には、図16に示されるように、エントリ画面50のコメントに、注意メッセージの例として「誤振込の可能性有り!地方公共団体への連絡をしてください。」が表示される。
【0138】
図17を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係るエントリ端末26の動作例について整理する。図17は、本発明の第2の実施形態に係るエントリ端末26の動作例を示すフローチャートである。図17に示されるように、S15、S151およびS152が実行されるが、これらは、図14を参照しながら説明した、S15、S151およびS152と同様に実行される。
【0139】
処理部264によって依頼人が地公体ではないと判定された場合には(S152において「NO」)、S16に動作が移行される。一方、処理部264は、依頼人が地公体であると判定した場合には(S152において「YES」)、記憶部266に記憶された限度額テーブルから振込種別を示す文字列を取得する(S157)。
【0140】
処理部264は、取得した振込種別を示す文字列に一致する文字列が依頼人名に含まれるか否かを判定する(S158)。処理部264によって、振込種別を示す文字列に一致する文字列が依頼人名に含まれないと判定された場合には(S158において「NO」)、S16に動作が移行される。
【0141】
一方、処理部264は、振込種別を示す文字列に一致する文字列が依頼人名に含まれると判定した場合には(S158において「YES」)、限度額テーブルにおいて、その振込種別を示す文字列に対応付けられた振込上限額を閾値として決定する(S159)。続いて、S155が実行され、S156またはS16が実行されるが、これらは、図14を参照しながら説明した、S155、S156またはS16と同様に実行される。
【0142】
以上、本発明の第2の実施形態に係る為替システム1の詳細な動作例について説明した。
【0143】
(効果)
本発明の第2の実施形態によれば、本発明の第1の実施形態と同様に、支援金の誤振込を未然に防ぐことが可能な運用性の優れたシステムが提供され得る。特に、本発明の第2の実施形態によれば、振込種別ごとに振込限度額を設定することが可能であるため、より利便性の高いシステムが提供され得る。
【0144】
(変形例)
上記では、エントリ端末26によって振込金額が異常値であるか否かが判定される例について説明した。しかし、本発明の第2の実施形態においても、本発明の第1の実施形態と同様に、振込金額が異常値であるか否かは、為替サーバ20によって行われてもよいし、ベリファイ端末27によって行われてもよい。
【0145】
例えば、為替サーバ20によって振込金額が異常値であるか否かが判定される場合には、図10に示されたS16の後またはS20の後に、図17に示したS151~S156が実行されてもよい。
【0146】
あるいは、ベリファイ端末27によって振込金額が異常値であるか否かが判定される場合には、図10に示されたS19の後に、図17に示したS151~S156が実行されてもよい。
【0147】
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
【0148】
<9.ハードウェア構成>
続いて、本発明の実施形態に係るエントリ端末26のハードウェア構成例について説明する。以下では、本発明の実施形態に係るエントリ端末26のハードウェア構成例として、情報処理装置900のハードウェア構成例について説明する。ベリファイ端末27、承認端末28および為替サーバ20それぞれのハードウェア構成も、エントリ端末26のハードウェア構成と同様に実現され得る。
【0149】
なお、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成例は、エントリ端末26、ベリファイ端末27、承認端末28および為替サーバ20それぞれのハードウェア構成の一例に過ぎない。したがって、エントリ端末26、ベリファイ端末27、承認端末28および為替サーバ20それぞれのハードウェア構成は、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成から不要な構成が削除されてもよいし、新たな構成が追加されてもよい。
【0150】
図18は、本発明の実施形態に係るエントリ端末26の例としての情報処理装置900のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置900は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)902と、RAM(Random Access Memory)903と、ホストバス904と、ブリッジ905と、外部バス906と、インタフェース907と、入力装置908と、出力装置909と、ストレージ装置910と、通信装置911と、を備える。
【0151】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置900内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス904により相互に接続されている。
【0152】
ホストバス904は、ブリッジ905を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス906に接続されている。なお、必ずしもホストバス904、ブリッジ905および外部バス906を分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0153】
入力装置908は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバー等ユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路等から構成されている。情報処理装置900を操作するユーザは、この入力装置908を操作することにより、情報処理装置900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0154】
出力装置909は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置、ランプ等の表示装置およびスピーカ等の音声出力装置を含む。
【0155】
ストレージ装置910は、データ格納用の装置である。ストレージ装置910は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。ストレージ装置910は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置910は、ハードディスクを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0156】
通信装置911は、例えば、ネットワークに接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置911は、無線通信または有線通信のどちらに対応してもよい。
【0157】
以上、本発明の実施形態に係るエントリ端末26の例としての情報処理装置900のハードウェア構成例について説明した。
【0158】
<10.むすび>
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0159】
上記では、依頼人から提出された振込依頼書が窓口の受付端末のスキャナによって読み取られ、当該読み取りにより得られた振込データが集中センタに送信される例を説明した。しかし、依頼人は、振込データが記録された記録媒体を窓口に提出してもよい。このとき、窓口の受付端末に別途設けられた読取装置によって記録媒体から振込データが読み取られ、読み取られた振込データが集中センタに送信されてもよい。例えば、前記記録媒体はフロッピーディスクであってもよい。
【0160】
例えば、上記では、金融機関向けの為替システムに本発明の実施形態が適用される例を説明したが、依頼人名と振込金額とに基づいて振込処理を行う他のシステム全般にも本発明の実施形態を適用可能である。
【0161】
また、本明細書の為替システムの処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、為替システムの処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【符号の説明】
【0162】
1 為替システム
20 為替サーバ
221 取得部
222 処理部
223 送信制御部
26 エントリ端末
263 取得部
264 処理部
265 出力制御部
27 ベリファイ端末
273 取得部
274 処理部
275 出力制御部
28 承認端末
283 取得部
284 処理部
285 出力制御部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18