(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113945
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】水素製造方法
(51)【国際特許分類】
C01B 3/04 20060101AFI20240816BHJP
C01B 3/22 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
C01B3/04 R
C01B3/22 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019240
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】506060258
【氏名又は名称】公立大学法人北九州市立大学
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(72)【発明者】
【氏名】河野 智謙
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 起也
【テーマコード(参考)】
4G140
【Fターム(参考)】
4G140DA01
4G140DB04
4G140DB05
4G140DC01
4G140DC05
(57)【要約】
【課題】希少金属触媒を用いることなく、常温常圧条件下で水素を効率的に生成できる水素製造方法を提供する。
【解決手段】不活性ガス置換雰囲気下でアルコールと水の混合液11に超音波を印加して水由来の水素及びアルコール由来の水素を生成する。混合液11がエタノールと水を混合したエタノール水の場合、エタノール濃度は3体積%以上20体積%以下が好ましい。混合液11がメタノールと水を混合したメタノール水の場合、メタノール濃度は10体積%以上60体積%以下が好ましい。水素と共に生成される二酸化炭素を低減あるいは回収する観点では、混合液11に触媒として炭酸カルシウムを添加するのが好適である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不活性ガス置換雰囲気下でアルコールと水の混合液に超音波を印加して前記水由来の水素及び前記アルコール由来の水素を生成することを特徴とする水素製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の水素製造方法において、前記混合液は、3体積%以上20体積%以下のエタノール濃度のエタノール水であることを特徴とする水素製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の水素製造方法において、前記混合液は、10体積%以上60体積%以下のメタノール濃度のメタノール水であることを特徴とする水素製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の水素製造方法において、前記混合液に触媒として炭酸カルシウムを添加することを特徴とする水素製造方法。
【請求項5】
請求項1記載の水素製造方法において、前記混合液中で銅イオンに乖離する銅化合物を該混合液に添加することを特徴とする水素製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、希少金属の触媒を要することなく、常温常圧の環境下で水素を製造する水素製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、水素は燃焼時にCO2を排出しないクリーンなエネルギーとして注目されている。特に再生可能な資源から製造される場合、有望なクリーンエネルギー源となる(非特許文献1参照)。現在では、低温プロトン交換膜燃料電池のような新しく開発された装置を用いることで、H2と電気を高効率に変換することができる(非特許文献2、3参照)。水素の輸送や取り扱いは物性上容易とは言えないが、水素を12.5%含むメタノールは室温で安定に液状を呈することから、水素の貯蔵や輸送媒体としてメタノールを採用する利点が指摘されている(非特許文献4参照)。
【0003】
また、水素に対する需要の高まりから、効率的な水素の生産に関する技術開発が求められている。主要な水素の生産技術には、水の電気分解による製造技術及び炭化水素の改質による生産技術があり、後者の生産技術では、アルコールを原料とする水蒸気改質法を利用した水素生産も広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Muradov, N. Z. & Veziroglu, T. N. “Green” path from fossil-based to hydrogen economy: an overview of carbon-neutral technologies. Int. J. Hydrogen Energy 33, 6804-6839 (2008)
【非特許文献2】Pingween, M., Jingguang, L. & Mytelka, L. Hydrogen and Fuel-Cell Activities in China, 2007, 295-308 (United Nations Univ. Press, 2008)
【非特許文献3】Stolten, D. (ed.) Hydrogen and Fuel Cells (Wiley-VCH, 2010)
【非特許文献4】Nielsen, M., Alberico, E., Baumann, W., Drexler, H.-J., Junge, H., Gladiali, S., and Beller, M. (2013) Low-temperature aqueous-phase methanol dehydrogenation to hydrogen and carbon dioxide. Nature volume 495: 85-89.
【非特許文献5】Cortright, R. D., Davda, R. R. & Dumesic, J. A. Hydrogen from catalytic reforming of biomass-derived hydrocarbons in liquid water. Nature 418, 964-967 (2002)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、既存のアルコールの水蒸気改質法による水素の製造は、高温高圧条件(例えば、200℃以上の温度で25,000hPa以上50,000hPa以下の圧力の環境、非特許文献5参照)あるいはルテニウムのような非常に希少な金属の錯体を基礎とした触媒(非特許文献4参照)を必要とし、製造設備の大型化や製造コストの上昇を招いていた。
【0007】
この点、特許文献1には、アルコールを含む水に超音波を照射して水素を生成する旨が開示されているが、アルコールを触媒として利用して水由来の水素を得るものである。即ち、アルコール由来の水素は得られないため、水素を効率的に得ることができない。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、希少金属触媒を用いることなく、常温常圧条件下で水素を効率的に生成できる水素製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的に沿う本発明に係る水素製造方法は、不活性ガス置換雰囲気下でアルコールと水の混合液に超音波を印加して前記水由来の水素及び前記アルコール由来の水素を生成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る水素製造方法は、不活性ガス置換雰囲気下でアルコールと水の混合液に超音波を印加して水由来の水素及びアルコール由来の水素を生成するので、常温常圧条件下で水素を効率的に生成可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】メタノールと水の混合液に超音波を印加して生じる水素及び二酸化炭素の量を計測した結果を示す説明図である。
【
図3】(A)、(B)はそれぞれ、メタノールと水の混合液に超音波を印加した際の水素及び二酸化炭素の増加量を計測した結果を示す説明図である。
【
図4】(A)、(B)はそれぞれ、エタノールと水の混合液に超音波を印加した際の水素及び二酸化炭素の増加量を計測した結果を示す説明図である。
【
図5】窒素雰囲気又は室内空気雰囲気でメタノールと水の混合液に超音波を印加した際の水素の生成速度を計測した結果を示す説明図である。
【
図6】(A)、(B)はそれぞれ、各種触媒をエタノールと水の混合液に添加した際の水素及び二酸化炭素の生成速度を計測した結果を示す説明図である。
【
図7】(A)、(B)はそれぞれ、エタノールと水の混合液に添加するCuSO
4の濃度を変えた際の水素及び二酸化炭素の生成速度を計測した結果を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る水素製造方法は、不活性ガス置換雰囲気でアルコールと水の混合液に超音波を印加して水由来の水素及びアルコール由来の水素を生成するものである。
【0013】
常温常圧(例えば、20℃、1030hPa)の環境下において不活性ガス置換雰囲気下でアルコールと水の混合液に超音波を印加することによって混合液中の水由来の水素及び混合液中のアルコール由来の水素を気体として得られることを実験的検証によって確認した。ここで、不活性ガス置換雰囲気とは、雰囲気の不活性ガスへの部分置換及び完全置換を意味する。不活性ガスへの部分置換の場合、不活性ガスに置換する雰囲気の割合は50体積%以上が好ましい。
【0014】
なお、アルコールと水の混合液に超音波を印加すると同混合液中にキャビテーションによる泡が生じる。一般的に(アルコールと水の混合液についてだけではなく)液体中でキャビテーションにより生じた泡が消滅する際、泡の内部は高温高圧場になることが知られているが、本実施の形態における常温常圧という表現は泡内部の高温高圧場ではないマクロ的な環境を意味する。
【0015】
また、不活性ガス置換雰囲気下でアルコールと水の混合液に超音波を印加する場合、大気雰囲気下でアルコールと水の混合液に超音波を印加する場合に比べて、水素の生成が促進されることも実験的検証によって確認した。不活性ガス置換雰囲気の不活性ガスには窒素やアルゴン等を採用できる。なお、本実施の形態では、アルコールと水の混合液に超音波を印加して水素を生成する際に二酸化炭素が生成されるが、当該二酸化炭素は、雰囲気を不活性ガスに置換する不活性ガスには含まれない。
【0016】
アルコールと水の混合液に印加される超音波は周波数20kHz以上である。同混合液への超音波の印可は、同混合液を収容した容器を超音波浴に入れて行ってもよいし、同混合液に超音波振動子を浸漬して行ってもよい。ソノケミカル反応による水素の生成の観点においては超音波の周波数に上限を設ける必要はないが、超音波の減衰性等を考慮すれば、超音波の上限値を100MHzとすることができる。本実施の形態では、アルコールと水の混合液に対する超音波の印加(照射)を、アルコールと水の混合液を収容した容器を超音波浴に入れることによって行っている。
【0017】
アルコールと水の混合液として、例えば、エタノールと水の混合液(エタノール水)、メタノールと水の混合液(メタノール水)、イソプロピルアルコールと水の混合液又はn-プロピルアルコールと水の混合液を用いることができる。ここで、エタノールは、穀物の醸造等、バイオマスからの変換が容易である。従って、バイオマス由来のバイオエタノールを用いれば、ソノケミカル反応による水素製造のカーボンニュートラル(グリーン水素の製造)が期待できる。
【0018】
アルコールと水の混合液から水素を生成する装置を車両に搭載すれば、ガソリンエンジン車に対しステーションでガソリンを給油する運用と同様の運用、具体的には、所定のステーションでアルコールと水の混合液を水素エンジン車に供給する運用を水素エンジン車に対して適用することができる。
【0019】
アルコールと水の混合液がエタノールと水の混合液の場合、3体積%以上20体積%以下のエタノール濃度が好ましく、アルコールと水の混合液がメタノールと水の混合液の場合、10体積%以上60体積%以下のメタノール濃度が好ましい。これは、当該範囲の濃度のエタノールと水の混合液及びメタノールと水の混合液を用いることによって、効率的に水素を生成できること及び水素と同時に生成される二酸化炭素の量を低減できることを実験的検証によって確認したためである。
【0020】
また、アルコールと水の混合液に触媒として炭酸カルシウムを添加することにより、アルコールと水の混合液を基に発生する二酸化炭素を回収できることから、二酸化炭素の発生量を減少させるため、又は、二酸化炭素を実質的に生じさせないためにはアルコールと水の混合液への炭酸カルシウムの添加が好適である。
【実施例0021】
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実験について説明する。
まず、
図1を参照して、実験で用いた実験装置10について説明する。実験装置10は、
図1に示すように、アルコールと水の混合液11を収容したコニカルフラスコ12に超音波を印加できる超音波浴器13、コニカルフラスコ12内に窒素ガスを送るエアポンプ14、コニカルフラスコ12内のガスの水素濃度を検出する水素センサ15、及び、同ガスの二酸化炭素濃度を計測する二酸化炭素分析器16を具備するものであった。なお、超音波浴器13にはアズワン株式会社のASU-3Dを用い、エアポンプ14にはアズワン株式会社のEAP―01又はそれと同等のエアポンプを用い、水素センサ15にはルネサスエレクトロニクス株式会社のSMOD701を用いた。
【0022】
コニカルフラスコ12の開口部は図示しないシリコン製のゴムキャップで密閉し、窒素の吹き出し口は混合液11に浸漬するように配置した。また、実験装置10には、コニカルフラスコ12内のガスが、エアポンプ14によって、コニカルフラスコ12から出て、水素センサ15、二酸化炭素分析器16及びエアポンプ14を順次通過してコニカルフラスコ12に戻るように循環回路17を設けた。各実験における水素センサ15による水素濃度の検出は標準水素を用いて水素センサ15をキャリブレーションし検出精度を向上させた状態で行った。
【0023】
以下に記載する実験では、特に記載しない限り、エアポンプ14によって窒素ガスをコニカルフラスコ12内に注入し、コニカルフラスコ12内及び循環回路17内が実質的に窒素ガスのみが充填されるようにした後、超音波浴器13を作動し、水素センサ15及び二酸化炭素分析器16の各計測値を記録するようにした。また、全ての実験において、実験は大気圧下で行われ、コニカルフラスコ12の容量は500mLであり、コニカルフラスコ12内に収容された混合液11は250mLであった。
【0024】
<実験1>
メタノール濃度が3.0体積%のメタノールと水の混合液を収容したコニカルフラスコ12を超音波浴器13の所定位置に配置した後、23kHzの超音波を間欠的に印加し、水素及び二酸化炭素の各濃度(ppm)を計測した。計測結果を
図2に示す。
図2においてUSWと記載した時間帯は23kHzの超音波を印加した時間帯を意味し、それ以外は超音波を印加していない時間帯を意味する。
計測結果より、23kHzの超音波を印加し始めてから即時に水素及び二酸化炭素が発生したこと、及び、水素は超音波を印加していた時間帯のみで実質的に生じたことが確認された。
【0025】
従って、CH3OH+H2O→CO2+3H2の反応式により水素が生成され、生成された水素は混合液中の水由来の水素及び混合液中のメタノール由来の水素であることが明らかである(と考えられる)。
また、突沸しない範囲でコニカルフラスコ12内を減圧すれば、減圧しない場合に比べて効率的な水素の生成が期待できる。
【0026】
<実験2>
メタノール濃度が異なるメタノールと水の混合液及びエタノール濃度が異なるエタノールと水の混合液を用意し、当該水溶液を収容したコニカルフラスコ12を超音波浴器13の所定位置に配置した後、超音波を5分間印加し続けた時点で測定した水素量及び二酸化炭素量を基に水素及び二酸化炭素の各濃度の増加速度(ml/L/h)を計測した。用意したメタノールと水の混合液はメタノール濃度が1体積%のもの、3体積%のもの、10体積%のもの及び30体積%のものであり、用意したエタノールと水の混合液はエタノール濃度が3体積%のもの、10体積%のもの、20体積%のもの及び30体積%のものであった。
【0027】
メタノールと水の混合液に23kHzの超音波を印加した計測結果を
図3(A)に示し、メタノールと水の混合液に43kHzの超音波を印加した計測結果を
図3(B)に示す。エタノールと水の混合液に23kHzの超音波を印加した計測結果を
図4(A)に示し、エタノールと水の混合液に43kHzの超音波を印加した計測結果を
図4(B)に示す。なお、メタノール濃度が1体積%のメタノールと水の混合液については23kHzの超音波を印加した計測は行ったが、43kHzの超音波を印加した計測は行わなかった。
【0028】
図3(A)、(B)に示す計測結果より、メタノール濃度が10体積%以上のメタノールと水の混合液で効率的に水素が生成されたことが確認できた。
図4(A)、(B)に示す計測結果より、エタノール濃度が3体積%以上20体積%以下のエタノールと水の混合液で効率的に水素が生成されたことが確認できた。また、低濃度(3%)のエタノールと水の混合液について、高周波(43kHz)の超音波を印加した場合、低周波(23kHz)の超音波を印加した場合と比較して二酸化炭素発生量が46%減少し、水素発生量が16%増加した。
【0029】
<実験3>
メタノール濃度が1体積%のメタノールと水の混合液、3体積%のメタノールと水の混合液、10体積%のメタノールと水の混合液及び30体積%のメタノールと水の混合液それぞれについて、23kHzの超音波を5分間印加し続けた時点で測定した水素量を基に水素の生成速度を計測した。実験は、メタノールと水の混合液を収容したコニカルフラスコ12内及び循環回路17内を実質的に窒素ガスのみで充填してから同速度を計測するパターンと、同コニカルフラスコ12内及び循環回路17内に室内空気が充填した状態で同速度を計測するパターンとで行った。
【0030】
計測結果を
図5に示す。
図5に示す計測結果より、いずれのメタノールと水の混合液に関しても、メタノールと水の混合液を窒素ガスに晒した場合、メタノールと水の混合液を室内空気(即ち、酸素)に晒す場合に比べて、水素の生成速度が大きかった。
【0031】
<実験4>
エタノール濃度が3体積%のエタノールと水の混合液に各種触媒を添加して得たサンプル液に対し、43kHzの超音波を10分間印加し続けた時点で測定した水素量及び二酸化炭素量を基に水素の生成速度及び二酸化炭素の生成速度を計測した。触媒の添加量は1mMであった。
水素についての計測結果を
図6(A)に示し、二酸化炭素についての計測結果を
図6(B)に示す。
【0032】
なお、
図6(A)、(B)において、Controlは触媒を添加しなかったエタノールと水の混合液を意味し、各サンプル液の水素及び二酸化炭素の生成速度はControlに対する比率で表されている。
図6(A)、(B)に示す計測結果より、エタノールと水の混合液への炭酸カルシウムの添加によって、水素の生成を実質的に阻害することなく、水素と共に生成される二酸化炭素を回収できた。
【0033】
<実験5>
エタノール濃度が3体積%のエタノールと水の混合液にCuSO
4を添加したサンプル液に対し、43kHzの超音波を10分間印加し続けた時点で測定した水素量及び二酸化炭素量を基に水素の生成速度及び二酸化炭素の生成速度を計測した。計測はCuSO
4の混合液に対する濃度を変えて複数回行った。計測結果を
図7(A)、(B)に示す。
当該計測結果より、エタノールと水の混合液中で銅イオンに乖離する銅化合物を当該混合液に添加し銅イオンが当該混合液中で低濃度(混合液に対し30μM以下の濃度)で存在するようにすることによって水素の生成が効率的となることが確認できた。よって、アルコールと水の混合液への銅イオンの添加は効率的な水素の生成に寄与すると考えられる。
【0034】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、アルコールと水の混合液としてエタノールと水の混合液を採用する場合、エタノール濃度は3体積%未満であってもよいし、20体積%を超えてもよい。また、アルコールと水の混合液としてメタノールと水の混合液を採用する場合、メタノール濃度は10体積%未満であってもよいし、60体積%を超えてもよい。