(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114004
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ガス導管の漏洩検知システム
(51)【国際特許分類】
G01M 3/04 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
G01M3/04 F
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019343
(22)【出願日】2023-02-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 亮
(72)【発明者】
【氏名】五味 保城
(72)【発明者】
【氏名】日野 将人
(72)【発明者】
【氏名】柴田 崇弘
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA14
2G067BB07
2G067CC04
(57)【要約】
【課題】誘導管を用いることなく、ガス導管から漏洩したガスを捕捉し、捕捉したガスを検知することである。
【解決手段】ガス導管の漏洩検知システムは、路面下に埋設されているガス導管の上方に設けられ、ガス導管に沿って延び、ガス導管から漏洩したガスが上方へ移動するのを堰き止める堰き止め部材と、堰き止め部材に基端が連結され、上方に延びると共に堰き止め部材によって堰き止められたガスが流れ、管内を流れるガスが検知される集気管とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面下に埋設されているガス導管の上方に設けられ、前記ガス導管に沿って延び、前記ガス導管から漏洩したガスが上方へ移動するのを堰き止める堰き止め部材と、
前記堰き止め部材に基端が連結され、上方に延び、前記堰き止め部材によって堰き止められたガスが流れ、管内を流れるガスが検知される集気管と、
を備えるガス導管の漏洩検知システム。
【請求項2】
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっている、
請求項1に記載のガス導管の漏洩検知システム。
【請求項3】
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、前記堰き止め部材には、下方が開放されたU字状とされた部分が形成されており、
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっている、
請求項1に記載のガス導管の漏洩検知システム。
【請求項4】
前記堰き止め部材は、鋼材を用いて形成されている、
請求項1~3の何れか1項に記載のガス導管の漏洩検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス導管の漏洩検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、路面下に埋設されているガス導管などの埋設管を対象とする漏洩検査方法であって、埋設管の敷設時、埋設管の上部に埋設管とは別に漏洩ガスを対象とした誘導管を敷設し、誘導管に形成されたガス吸引孔から誘導管に吸引された漏洩ガスを、ガス濃度検知手段を用いて検知することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
路面下に埋設されたガス導管から漏洩するガスを検知するために、ガス導管とは別にガス導管の上方にガス導管から漏洩したガスを捕捉する誘導管がガス導管に沿って延びている。さらに、誘導管に下端が連結されて上方へ延びる集気管が設けられており、誘導管を流れたガスは、集気管を流れる。そして、集気管を流れるガスがガス検知器によって検知される。
【0005】
しかし、このような構成では、誘導管が必要となる。
【0006】
本開示の課題は、誘導管を用いることなく、ガス導管から漏洩したガスを捕捉し、捕捉したガスを検知することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に係るガス導管の漏洩検知システムは、路面下に埋設されているガス導管の上方に設けられ、前記ガス導管に沿って延び、前記ガス導管から漏洩したガスが上方へ移動するのを堰き止める堰き止め部材と、前記堰き止め部材に基端が連結され、上方に延び、前記堰き止め部材によって堰き止められたガスが流れ、管内を流れるガスが検知される集気管と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記構成によると、堰き止め部材が、ガス導管から漏洩したガスが上方へ移動するのを堰き止めて捕捉する。そして、堰き止め部材によって捕捉されたガスは、集気管の内部を流れ、集気管を流れるガスが検知される。このようにして、誘導管を用いることなく、ガス導管から漏洩したガスを捕捉し、捕捉したガスを検知することができる。
【0009】
第2態様に係るガス導管の漏洩検知システムは、第1態様に記載のガス導管の漏洩検知システムにおいて、前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっていることを特徴とする。
【0010】
上記構成によると、ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、堰き止め部材がガス導管の全体と重なっている。これにより、水平方向において、堰き止め部材がガス導管の一部とだけ重なっている場合と比して、堰き止め部材によって多くの量のガスが堰き止められることで、堰き止め部材が捕捉するガスの量を増やすことができる。
【0011】
第3態様に係るガス導管の漏洩検知システムは、第1態様又は第2態様に記載のガス導管の漏洩検知システムにおいて、前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、前記堰き止め部材には、下方が開放されたU字状とされた部分が形成されており、前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっていることを特徴とする。
【0012】
上記構成によると、堰き止め部材においてU字状とされた部分にガスが捕捉される。そして、ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、堰き止め部材がガス導管の全体と重なっている。これにより、水平方向において、堰き止め部材がガス導管の一部とだけ重なっている場合と比して、堰き止め部材によって捕捉されるガスの量を増やすことができる。
【0013】
第4態様に係るガス導管の漏洩検知システムは、第1~3態様の何れか1態様に記載のガス導管の漏洩検知システムにおいて、前記堰き止め部材は、鋼材を用いて形成されていることを特徴とする。
【0014】
上記構成によると、堰き止め部材が鋼材を用いて形成されていることで、ボーリング調査の際に、ガス導管に対する損傷を抑制することができる。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、誘導管を用いることなく、ガス導管から漏洩したガスを捕捉し、捕捉したガスを検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の第1実施形態に係るガス導管の漏洩検知システムを示した概略構成図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係るガス導管の漏洩検知システムであって、ガス導管、及び堰き止め部材等を示した断面図である。
【
図3】本開示の第1実施形態に係るガス導管の漏洩検知システムであって、ガス導管、堰き止め部材、及び集気管等を示した断面図である。
【
図4】(A)(B)本開示の第1実施形態に係るガス導管の漏洩検知システムに備えられた処理装置のハードウェア構成、及び機能構成を示したブロック図である。
【
図5】本開示の第1実施形態に係るガス導管の漏洩検知システムを用いて実施されるガス漏洩検査を示したフロー図である。
【
図6】本開示の第2実施形態に係るガス導管の漏洩検知システムであって、ガス導管、及び堰き止め部材等を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
本開示の第1実施形態に係るガス導管の漏洩検知システム一例について
図1~
図5に従って説明する。なお、各図に示す矢印Lは、水平方向であってガス導管が延びる延伸方向を示し、矢印Wは、水平方向であってガス導管の幅方向を示し、矢印Hは、鉛直方向であって上下方向を示す。また、矢印L、矢印W及び矢印Hは、互いに直交する。
【0018】
(全体構成)
ガス導管の漏洩検知システム10(以下「漏洩検知システム10」)は、路面下に埋設されているガス導管100から漏洩するガスを検知するものである。
図1に示されるように、ガス導管100が埋設される土壌層110の上層には、砕石層112、及びアスファルト層114が形成されている。なお、ガス導管100に流れるガスは、空気と比して軽いガスであって、メタン(具体的には、メタンを主成分とする都市ガス)が挙げられる。なお、漏洩検知の対象となるガスとしては、メタンに限られず、メタン以外炭化水素(例えば、ブタン、プロパン等)を含むものであってもよい。さらに、当該ガスとしては、前述のものに限られず、水素、その他の気体を含むものであってもよい。
【0019】
そして、漏洩検知システム10は、ガス導管100の延伸方向に沿って延びる堰き止め板20と、基端が堰き止め板20に連結され、上方へ延びる集気管30と、集気管30を流れるガスを検知する検知センサ40と備えている。
【0020】
〔堰き止め板20〕
堰き止め板20は、鋼材である鋼板を用いて形成されており、
図1、
図2に示されるように、ガス導管100の上方に配置され、ガス導管100の延伸方向へ延びている。さらに、堰き止め板20の板厚方向は、上下方向とされ、堰き止め板20が、ガス導管100の延伸方向から見て、ガス導管100の幅方向において、ガス導管100の全体と重なっている。具体的には、堰き止め板20は、ガス導管100の幅方向において、ガス導管100から突出している。堰き止め板20は、堰き止め部材の一例である。
【0021】
なお、本実施形態において、堰き止め部材とは、内部に気体が流通することがない部材である。つまり、堰き止め部材は、内部に気体が流通する管等と比して安価な部材である。また、堰き止め部材は、少なくともガスGを堰き止める機能を有していればよいため、内部に気体が流通する管等と比して施工性が良い。
【0022】
さらに、堰き止め板20には、
図3に示されるように、集気管30の基端部が周縁に固定される貫通孔20aが形成されている。
【0023】
この構成において、堰き止め板20は、ガス導管100から漏洩して上方へ移動するガスを堰き止めて捕捉する。さらに、堰き止め板20は、ボーリング調査の際に、ガス導管100に対する損傷を抑制する。
【0024】
〔集気管30、検知センサ40〕
集気管30は、
図1に示されるように、堰き止め板20の上方部分から上方へ延びるハンドホール102及び路上に設置した図示せぬガス検知ボックス等の内部に配置され、集気管30の基端部は、堰き止め板20に形成された貫通孔20aの周縁に固定されている。そして、集気管30は、堰き止め板20から上方に延びている。この集気管30は、ガス導管100の延伸方向において、予め決められた間隔で複数配置されている。なお、ハンドホール102の上端には、ハンドホール102を開閉可能な蓋102aが設けられている。通常時には、この蓋102aによって、ハンドホール102の内部が閉塞されている。
【0025】
検知センサ40は、
図1に示されるように、集気管30の上端に対して上方で、かつ、ハンドホール102の内部に配置されている。なお、検知センサ40として、可燃性ガス検知器や水素ガス検知器が用いられる。
【0026】
〔その他〕
漏洩検知システム10は、複数の検知センサ40の検知結果を通信して処理する処理装置50を備えている。処理装置50は、例えば、検知センサ40から離れたガス管理センター等に配置されている。
【0027】
-処理装置50のハードウェア構成-
処理装置50は、
図4(A)に示されるように、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、ストレージ54、及び通信インタフェース(I/F)55を有する。そして、各構成は、バス59を介して相互に通信可能に接続されている。
【0028】
CPU51は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU51は、ROM52またはストレージ54からプログラムを読み出し、RAM53を作業領域としてプログラムを実行する。CPU51は、ROM52またはストレージ54に記録されているプログラムにしたがって、各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、例えば、ROM52またはストレージ54には、処理装置50が受け取った検知センサ40の検知結果を処理する処理プログラムが格納されている。
【0029】
ROM52は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM53は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ54は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。通信インタフェース55は、処理装置50が検知センサ40等と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0030】
上記の処理プログラムを実行する際に、処理装置50は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。処理装置50が実現する機能構成について説明する。
【0031】
-処理装置50の機能構成-
処理装置50は、
図4(B)に示されるように、受取部62、判定部64、及び表示部66を有する。各機能構成は、CPU51がROM52またはストレージ54に記憶された処理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0032】
受取部62は、夫々の検知センサ40から検知結果を受け取る。判定部64は、どの部位のガス導管100でガスが漏洩しているかを判定する。表示部66は、モニター等にガスが漏洩している部位を表示する。
【0033】
(ガス漏洩検査)
次に、ガス漏洩の検査工程について
図5に示すフロー図に従って説明する。
【0034】
先ず、ステップS100で、処理装置50の受取部62が、各検知センサ40の検知結果を受け取る。
【0035】
ここで、検知センサ40がガスGの漏洩を検知する一連の流れについて説明する。
図1に示すガス導管100からガスGの漏洩が生じると、
図2に示されるように、漏洩したガスGは土壌層110を上昇する。そして、堰き止め板20が、上昇したガスGを堰き止めて捕捉する。
【0036】
さらに、堰き止め板20によって捕捉されたガスGは、堰き止め板20に沿ってガス導管100の延伸方向に流れる。また、ガス導管100の延伸方向に流れたガスGは、
図3に示されるように、堰き止め板20に形成された貫通孔20aに到達し、貫通孔20aを通って集気管30を流れる。さらに、ガスGは、集気管30の内部を上方へ流れ、集気管30の上端から上方へ放出されて検知センサ40によって検知される。
【0037】
そして、ステップS200で、検知センサ40の検知結果から、判定部64が、ガスGの漏洩が生じているか否かを判定し、生じている場合には、漏洩箇所を特定する。ガスGの漏洩が生じている場合には、ステップS300へ移行し、生じていない場合は、再度ステップS100へ戻って各検知センサ40の検知結果を受け取る。
【0038】
また、ステップS300では、表示部66が、ガスGの漏洩箇所をモニターに表示する。
【0039】
そして、ガスGの漏洩箇所がモニター等に表示されると、再度前述の工程が開始される。このように、漏洩検知システム10は、ガス漏洩を常に監視している。
【0040】
(まとめ)
以上説明したように、漏洩検知システム10においては、堰き止め板20が、ガス導管100から漏洩したガスGを堰き止めて捕捉する。そして、堰き止め板20によって捕捉されたガスGは、集気管30の内部を流れて検知センサ40によって検知される。このようにして、誘導管を用いることなく、ガス導管100から漏洩したガスGを捕捉し、捕捉したガスを検知することができる。
【0041】
また、漏洩検知システム10においては、ガス導管100の幅方向において、堰き止め板20がガス導管100の全体と重なっている。これにより、ガス導管100の幅方向において、堰き止め板がガス導管の一部とだけ重なっている場合と比して、堰き止め板20によって多くの量のガスGが堰き止められることで、堰き止め板20が捕捉するガスGの量を増やすことができる。
【0042】
また、漏洩検知システム10においては、堰き止め板20が鋼板を用いて形成されていることで、ボーリング調査の際に、ガス導管100に対する損傷を抑制することができる。
【0043】
<第2実施形態>
次に、本開示の第2実施形態に係る漏洩検知システム一例について、
図6に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0044】
第2実施形態に係る漏洩検知システム70に備えられた堰き止め板72は、
図6に示されるように、ガス導管100が延びる延伸方向から見て、下方が開放されたU字状とされている。堰き止め板72は、堰き止め部材の一例である。
【0045】
具体的には、堰き止め板72は、板厚方向が上下方向とされた本体部72aと、本体部72aの幅方向の両端部から下方へ延びるフランジ部72bとを有している。そして、ガス導管100が延びる延伸方向から見て、ガス導管100の幅方向において、堰き止め板72が、ガス導管100の全体と重なっている。
【0046】
この構成により、漏洩検知システム70においては、本体部72a、及び一対のフランジ部72bに囲まれた部分に、漏洩したガスGが捕捉される。これにより、ガス導管100の幅方向において、堰き止め板がガス導管の一部とだけ重なっている場合と比して、堰き止め板72によって捕捉されるガスGの量を増やすことができる。
【0047】
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、ガス導管100の幅方向において、堰き止め板20、72がガス導管100の全体と重なっていたが、堰き止め板20、72がガス導管の一部と重なっていてもよい。しかし、この場合には、堰き止め板20、72がガス導管100の全体と重なっていることで奏する作用は奏しない。
【0048】
また、上記実施形態では、堰き止め板20、72によって漏洩したガスが堰き止められたが、板状の部材でガスGを堰き止めなくてもよく、例えば、半円状の部材でガスGを堰き止めてもよい。
【0049】
また、上記実施では、堰き止め板20は、鋼板を用いて形成されたが、樹脂等を用いて形成されてもよい。しかし、この場合には、堰き止め板20が鋼板を用いて形成されることで奏する作用は奏しない。
【0050】
また、上記実施形態では、常にガスGの漏洩を検知したが、検知センサを設けず、定期的に作業員が集気管30を流れるガスGを、検知センサを用いて検知してもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、集気管30の基端部が、堰き止め板20に形成された貫通孔20aの周縁に固定され、集気管30が上方へ延びたが、集気管が、堰き止め板の下方で堰き止め板を避けた位置まで幅方向に延び、そこから上方へ延びてもよい。または、集気管が、堰き止め板の幅方向の端部近傍に配置され、そこから上方へ延びてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、検知センサ40は、集気管30の内部を上方へ流れ、集気管30の上端から上方へ放出されたガスGを検知したが、検知センサが、集気管の内部に配置され、集気管の内部を流れているガスGを検知してもよい。つまり、本願で「集気管の管内を流れるガスG」とは、「集気管の管内を流れて放出されたガスG」及び「集気管の管内を流れているガスG」の両方を含む。
【符号の説明】
【0053】
10 漏洩検知システム
20 堰き止め板(堰き止め部材の一例)
30 集気管
70 漏洩検知システム
72 堰き止め板(堰き止め部材の一例)
100 ガス導管
【手続補正書】
【提出日】2023-05-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面下に埋設されているガス導管の上方に設けられると共に鉛直方向で前記ガス導管と離隔し、前記ガス導管に沿って延び、前記ガス導管から漏洩したガスが上方へ移動するのを堰き止める堰き止め部材と、
前記堰き止め部材に基端が連結され、上方に延び、前記堰き止め部材によって堰き止められたガスが流れ、管内を流れるガスが検知される集気管と、
を備えるガス導管の漏洩検知システム。
【請求項2】
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっている、
請求項1に記載のガス導管の漏洩検知システム。
【請求項3】
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、前記堰き止め部材には、下方が開放されたU字状とされた部分が形成されており、
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっている、
請求項1に記載のガス導管の漏洩検知システム。
【請求項4】
前記堰き止め部材は、鋼材を用いて形成されている、
請求項1~3の何れか1項に記載のガス導管の漏洩検知システム。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面下に埋設されているガス導管の上方に設けられると共に鉛直方向で前記ガス導管と離隔し、前記ガス導管に沿って延び、前記ガス導管から漏洩したガスが上方へ移動するのを堰き止める堰き止め部材と、
前記堰き止め部材に基端が連結され、上方に延び、前記堰き止め部材によって堰き止められたガスが流れ、管内を流れるガスが検知される集気管と、を備え、
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、前記堰き止め部材には、下方が開放されたU字状とされた部分が形成されており、
前記ガス導管が延びる延伸方向から見て、水平方向において、前記堰き止め部材が前記ガス導管の全体と重なっている、
ガス導管の漏洩検知システム。
【請求項2】
前記堰き止め部材は、鋼材を用いて形成されている、
請求項1に記載のガス導管の漏洩検知システム。