(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011408
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】出荷管理プログラムおよび出荷管理システム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20240118BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240118BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G06Q50/04
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113356
(22)【出願日】2022-07-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-21
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
2.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】593004843
【氏名又は名称】メークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131657
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 律次
(72)【発明者】
【氏名】森山 雅明
(72)【発明者】
【氏名】潮田 正人
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA38
3C100AA42
3C100AA47
3C100BB04
3C100BB15
3C100BB27
3C100BB33
3C100DD05
3C100DD33
5L049CC04
(57)【要約】
【課題】 出荷置場へ運搬する製品の梱包単位を決定できる出荷管理プログラムおよび出荷管理システムの提供。
【解決手段】 検査用の出荷先を決定する検査用出荷先決定手段と、製品情報の出荷先を記憶する製品出荷先記憶手段と、検査用出荷先決定手段が決定した出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一である場合に製品情報を通知する製品情報通知手段と、グループIDを生成するグループID生成手段と、製品情報にグループIDと製品検査情報を記録する製品検査情報記録手段と、製品検査情報を有する製品情報の出荷置場情報を記憶する製品出荷置場情報記憶手段と、出荷置場情報を読み取る出荷置場情報読取手段と、製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報が同一である場合に同じグループIDを有する製品情報に集積完了情報を記録する集積完了情報記録手段としてコンピュータを機能させる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも出荷置場情報と当該製品の出荷先を含む製品情報に関連付けられたコードが付与された製品の出荷状況を管理するための出荷管理プログラムであって、
作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を決定する検査用出荷先決定手段と、
作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報の出荷先を記憶する製品出荷先記憶手段と、
前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一である場合には、前記製品情報の少なくとも一部を通知する製品情報通知手段と、
作業者の指示に基づいて、グループIDを生成するグループID生成手段と、
作業者の指示に基づいて、前記製品情報に前記グループIDと製品検査情報を記録する製品検査情報記録手段と、
作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報に前記製品検査情報を有する場合には、当該製品情報の出荷置場情報を記憶する製品出荷置場情報記憶手段と、
コードリーダによって出荷置場コードから出荷置場情報を読み取る出荷置場情報読取手段と、
前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、前記出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが同一である場合には、前記製品情報のグループIDと同じグループIDを有する製品情報に集積完了情報を記録する集積完了情報記録手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする出荷管理プログラム。
【請求項2】
前記製品情報通知手段は、前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、警告情報を通知するものであることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項3】
前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報を通知する出荷置場情報通知手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項4】
前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、画面に出荷先切替画面を表示し、作業者の指示に基づいて、前記検査用出荷先決定手段が決定した出荷先を前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先に変更する出荷先変更手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項5】
作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報に前記製品検査情報を有していない場合には、製品検査が未了であることを通知する製品検査未了通知手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項6】
前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、前記出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが異なる場合には、警告情報を通知する出荷置場警告通知手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項7】
作業者の指示に基づいて、製品情報に関連付けられたコードを画面に表示するコード表示手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項8】
作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を検索して画面に表示する出荷先検索手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の各手段を備えることを特徴とする出荷管理システム。
【請求項10】
前記コードリーダは、前記コードを2m以上離れた距離から読取り可能なものであることを特徴とする請求項9記載の出荷管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の出荷管理プログラムおよび出荷管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築物の基礎には、工期やコスト、品質の安定性の観点から、工場で予め複数本の鉄筋を縦横に格子状に組んで製造したユニット鉄筋等が用いられている。当該ユニット鉄筋は、基礎の形や強度に応じて異なり、複数種類のものが必要となる。したがって、工場で製作された製品は、一旦仮置場に置かれ、出荷先ごとに製品の種類や数量等の検査が行われる。その後、当該製品は、フォークリフト等によって出荷置場へ集積され、トラック等で出荷先まで運搬されることになる。
【0003】
ここで従来から、木造住宅に使用する木材をプレカット加工し、当該木材等の製品の出荷を支援するための木材プレカット工場用業務支援システムが開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の支援システムでは、梱包単位でバーコードラベルを発行し荷物に貼付していたため、梱包する製品がすべて揃ってからでないとラベルを発行できなかった。この場合、一つでも製品の製造が遅れると全ての製品を出荷置場に運搬することができず、仮置場に製品が滞留するという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、出荷置場へ運搬する製品の梱包単位を任意で決めることができる出荷管理プログラムおよび出荷管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の出荷管理プログラムは、少なくとも出荷置場情報と当該製品の出荷先を含む製品情報に関連付けられたコードが付与された製品の出荷状況を管理するためのものであって、作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を決定する検査用出荷先決定手段と、作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報の出荷先を記憶する製品出荷先記憶手段と、前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一である場合には、前記製品情報の少なくとも一部を通知する製品情報通知手段と、作業者の指示に基づいて、グループIDを生成するグループID生成手段と、作業者の指示に基づいて、前記製品情報に前記グループIDと製品検査情報を記録する製品検査情報記録手段と、作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報に前記製品検査情報を有する場合には、当該製品情報の出荷置場情報を記憶する製品出荷置場情報記憶手段と、コードリーダによって出荷置場コードから出荷置場情報を読み取る出荷置場情報読取手段と、前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、前記出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが同一である場合には、前記製品情報のグループIDと同じグループIDを有する製品情報に集積完了情報を記録する集積完了情報記録手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0008】
この場合、前記製品情報通知手段は、前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、警告情報を通知するものである方が好ましい。
【0009】
また、本発明の出荷管理プログラムは、前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報を通知する出荷置場情報通知手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0010】
また、本発明の出荷管理プログラムは、前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、画面に出荷先切替画面を表示し、作業者の指示に基づいて、前記検査用出荷先決定手段が決定した出荷先を前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先に変更する出荷先変更手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0011】
また、本発明の出荷管理プログラムは、作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報に前記製品検査情報を有していない場合には、製品検査が未了であることを通知する製品検査未了通知手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0012】
また、本発明の出荷管理プログラムは、前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、前記出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが異なる場合には、警告情報を通知する出荷置場警告通知手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0013】
また、本発明の出荷管理プログラムは、作業者の指示に基づいて、製品情報に関連付けられたコードを画面に表示するコード表示手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0014】
また、本発明の出荷管理プログラムは、作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を検索して画面に表示する出荷先検索手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0015】
また、本発明の出荷管理システムは、上述した検査用出荷先決定手段、製品出荷先記憶手段、製品情報通知手段、グループID生成手段、製品検査情報記録手段、製品出荷置場情報記憶手段、出荷置場情報読取手段、集積完了情報記録手段を備えることを特徴とする。また、本発明の出荷管理システムは、上述した出荷置場情報通知手段、出荷先変更手段、製品検査未了通知手段、出荷置場警告通知手段、コード発行手段、出荷先検索手段を備えていてもよい。
この場合、前記コードリーダは、前記コードを2m以上離れた距離から読取り可能なものである方が好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の出荷管理プログラムおよび出荷管理システムは、出荷置場へ運搬する製品の梱包単位を作業者が任意で決めることができるので、製造された製品を仮置場に滞留させることなく適宜出荷置場に運搬することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】本発明に係るコードおよび出荷置場コードを示す図である。
【
図3】本発明の出荷管理プログラムの製品検査時のステップを示すフローチャートである。
【
図4】本発明の出荷管理プログラムの出荷検査時のステップを示すフローチャートである。
【
図5】主に、本発明の検査用出荷先決定ステップS1における画面を示す図である。
【
図6】主に、本発明の製品出荷先記憶ステップS2における画面を示す図である。
【
図7】主に、本発明の製品情報通知ステップS3における画面を示す図である。
【
図8】主に、本発明の警告情報通知ステップS31および出荷先変更ステップS32における画面を示す図である。
【
図9】主に、本発明のグループID生成ステップS4における画面を示す図である。
【
図10】主に、本発明の製品出荷置場情報記憶ステップS6および出荷置場情報通知ステップS7における画面を示す図である。
【
図11】主に、本発明の集積完了情報記録ステップS9および出荷置場警告ステップS91における画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の出荷管理システム1および当該出荷管理システム1に用いられる出荷管理プログラム2の実施例について説明する。ここで、出荷管理プログラム2とは、いわゆるソフトウェアを意味する。また、出荷管理システム1とは、当該出荷管理プログラム2がインストールされたコンピュータやその周辺機器等のハードウェアを意味する。
図1は、本発明の出荷管理プログラム2がインストールされた出荷管理システム1の電気的構成を模式的に示すブロック図である。
【0019】
出荷管理システム1は、製品に関する製品情報に基づいて、作業者が製品の検査や出荷状況の確認等の出荷管理の補助をするためのものである。コンピュータやその周辺機器等のハードウェアは、
図1に示すように、CPU11、ROM12、RAM13、記憶装置14、入力装置16、表示装置17、音声出力装置18、インターフェイス等で主に構成される。
【0020】
ここで製品とは、出荷先に出荷されるものであれば特に限定されず、工場で製造された製品だけでなく、市販されている商品も含む。本発明の出荷管理システムや出荷管理プログラムにおいては、特に鉄筋等の建築用の資材や副資材のようなものが該当する。
【0021】
また、製品情報とは、例えば、製品の識別情報や出荷先、出荷置場情報、製品検査情報、グループID、集積完了情報、メーカー名、出荷日、製品の単体画像、製品の荷姿画像等の製品に関する情報を意味する。また、各製品には、
図2(a)に示すように、製品情報と関連付けられたコード51が付与されている。ここでコード51とは、バーコードや二次元コード等のコードリーダ15によって読み取り可能なコードを意味する。製品情報とコード51の関連付けは、直接的なものであってもよいし、製品の識別情報等を介した間接的なものであってもよい。当該コード51は、荷札5の表面に印刷されて製品に付与される。当該荷札5は、シール状にして製品に貼付したり、紐や針金等で括り付けたりして製品と共に運搬可能に付与すればよい。
【0022】
また、出荷置場情報とは、出荷置場を作業者に示すための情報で、例えば、出荷置場の名称や番号、出荷置場の配置図等がある。各出荷置場には、
図2(b)に示すように、出荷置場情報と関連付けられた出荷置場コード52が看板等により表示されている。ここで出荷置場コード52とは、バーコードや二次元コード等のコードリーダ15によって読み取り可能なコードを意味する。
【0023】
CPU11は、出荷管理システム1を総括的に制御する中央演算処理装置であり、出荷管理プログラム2に基づいて、
図3、
図4のフローチャートで示す各種のステップを実行するためのものである。CPU11が決定した情報(データ)は、後述するRAM13や記憶装置14に記憶される。ROM12は、CPU11により実行されるBIOS等を記憶する不揮発性のメモリである。RAM13は、起動した出荷管理プログラム2やCPU11により実行される出荷管理プログラム2の各種ステップに必要な情報(データ)や各種ステップで決定された情報等を一時的に記憶する揮発性のメモリである。
【0024】
インターフェイスは、CPU11とROM12、RAM13、記憶装置14、入力装置16、表示装置17、音声出力装置18、スキャナ、プリンタなどの外部装置を有線接続又は無線接続するためのものである。
【0025】
記憶装置14は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)等の書換可能な不揮発性のメモリを意味し、出荷管理プログラム2やデータベース21等を記憶する。また、出荷管理プログラム2やCPU11により実行される出荷管理プログラム2の各種ステップに必要な情報(データ)や各種ステップで決定された情報等が記憶されることもある。また、図示しないが、Windows等の基本ソフト(OS)や、PHPやJavaScript等のインタープリタを記憶していてもよい。また、記憶装置14としては、コンピュータに内蔵のものであってもよいし、外部サーバー上にあってもよい。外部サーバーを用いれば、複数のPCで複数の作業者が出荷管理プログラム2を使用することができる。
【0026】
出荷管理システム1は、出荷管理プログラム2に従って、
図3のフローチャートに示す各ステップを実行する。各ステップの詳細は後述する。
【0027】
データベース21には、本発明の出荷管理システム1および出荷管理プログラム2が使用する各種の情報が記憶されている。例えば、製品に関しては、製品の識別情報や出荷先、出荷置場情報、製品検査情報、グループID、集積完了情報、メーカー名、出荷日、製品の単体画像、製品の荷姿画像等の製品情報が記憶されている。データベース21には、この他、出荷置場コードと関連付けられた出荷置場情報等に関する情報や、製品検査や出荷検査を登録した作業者と関連付けられた作業者情報等も記憶されている。なお、当該データベース21は、出荷管理プログラム2のための専用のものであってもよいし、他のソフトウェアのデータベースと共用するものであってもよい。
【0028】
入力装置16は、例えば、携帯端末や、コードリーダ15、キーボード、マウス等が該当し、作業者の指示を出荷管理システム1に入力するためのものである。
【0029】
携帯端末とは、入力機能や表示機能を有するタッチパネル、音声出力機能を有するスピーカー等を有する携帯可能な情報処理端末を意味し、例えばタブレットなどが該当する。コードリーダ15は、バーコードや二次元コード等のコード51から情報を読み取るための装置で、据え置きタイプやハンディ-タイプがある。建築用の製品をフォークリフト等で運搬する場合には、ハンディータイプのものであって、フォークリフトを乗降せずに、少なくとも2m以上、好ましくは5m以上、更に好ましくは10m以上離れた距離からでもコード読み取りが可能なロングレンジのコードリーダ15が好ましい。
【0030】
表示装置17は、画面を有し、CPU11からの信号に従い、出荷管理システム1における出荷先の製品の製品検査情報や集積完了情報等の出荷状況や、警告情報等を当該画面に表示出力するためのものである。表示装置としては、例えば、上述したタブレットのような携帯端末の画面や液晶ディスプレイ等が該当する。
【0031】
音声出力装置18は、スピーカーを有し、CPU11からの信号に従い、出荷管理システム1における製品情報や警告情報等を音声によって出力するためのものである。スピーカーは、携帯端末等に付随するものでもよい。
【0032】
次に、本発明の出荷管理システム1を機能させる各ステップについて製品検査時のフローチャート(
図3)と、出荷検査時のフローチャート(
図4)を参照して説明する。出荷管理システム1は、出荷管理プログラム2に従って各ステップを実行する。出荷管理プログラム2は、少なくとも出荷置場情報と当該製品の出荷先を含む製品情報に関連付けられたコード51が付与された製品の出荷状況を管理するためのもので、検査用出荷先決定ステップ、製品出荷先記憶ステップ、製品情報通知ステップ、グループID生成ステップ、製品検査情報記録ステップ、製品出荷置場情報記憶ステップ、出荷置場情報読取ステップ、集積完了情報記録ステップ等を出荷管理システムのコンピュータに実行させる。出荷管理プログラム2が起動されると、CPU11は、作業者の指示に基づき又は自動でこれらの各ステップの実行を開始する。各ステップでは、各種の操作画面(
図5~
図11参照)を表示装置17に表示する。
【0033】
◎製品検査
製品検査とは、出荷先ごとに製品の種類や数量等が正しいか否かを作業者が確認することである。出荷管理プログラム2は、作業者による当該製品検査を補助するために、次の各ステップを実行する。
【0034】
<検査用出荷先決定ステップS1>
出荷先決定ステップS1は、作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先(以下、検査用出荷先という)を決定する検査用出荷先決定手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0035】
作業者は、所定の操作によって検査用出荷先を選択する。検査用出荷先を選択するための操作はどのようなものでもよい。例えば、表示装置17には、
図5(a)に示すように、製品検査ボタン61、出荷検査ボタン62、進捗確認ボタン63、フォークリフト用出荷検査ボタン64等のメインボタンが表示されたメインメニュー画面がある。作業者は、当該メインメニュー画面から進捗確認ボタン63を選択する。すると、
図5(b)に示すように、出荷先ごとの進捗一覧画面が表示される。当該進捗一覧画面には、製品の区分ごとに、組合ボタン65やベンダボタン66、部材ボタン67等の区分ボタンが表示されている。作業者がこの進捗一覧画面で選択したい検査用出荷先の区分ボタンを押下することにより検査用出荷先が選択される。なお、当該押下は、例えば、携帯端末のタッチパネルでメニューボタンや区分ボタンをタッチすることにより行えばよい。作業者によって検査用出荷先が選択されると、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、選択された出荷先を、検査用出荷先として決定する。当該決定は、RAM13や記憶装置14に記憶される。CPU11が検査用出荷先を決定すると、表示装置17の画面には、
図6(a)に示すように、製品検査用画面が表示される。なお、本発明の出荷管理システムは、商品のピッキングに用いることもできる。例えば、区分ボタンの中からピッキング用の部材ボタン67を選択する。すると、CPU11は検査用出荷先を決定すると共に、表示装置17の画面には、
図6(b)に示すように、ピッキングする商品の一覧を含む製品検査用画面が表示される。
【0036】
また、検査用出荷先を選択するための別の方法としては、作業者が
図5(a)に示すメインメニュー画面から製品検査ボタン61を選択した後、製品検査をする製品のコード51をコードリーダ15で読み取る方法がある。コードリーダ15によってコード51が読み取られると、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、読み取られた製品情報に関連付けられた出荷先を、検査用出荷先として決定する。当該決定は、RAM13や記憶装置14に記憶される。CPU11が検査用出荷先を決定すると、表示装置17の画面には、
図6(c)に示すように、製品検査用画面が表示される。
【0037】
なお、出荷先決定ステップS1で検査用出荷先を選択する際に、所望の出荷先を検索したい場合もある。したがって、作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を検索して画面に表示する出荷先検索手段としてコンピュータを機能させる出荷先検索ステップを更に有していてもよい。
【0038】
例えば、
図5(b)に示すように、進捗一覧画面の上部には、検索条件を入力するための検索窓70が用意されている。作業者は、検索窓70において、所定の操作により出荷先を特定するための検索条件を入力する。検索条件としては、出荷先を特定できる情報であればどのようなものでもよいが、例えば、出荷日やメーカー名等がある。作業者は、検索条件を入力後、当該検索条件を決定する。検索条件の決定は、例えば、抽出ボタン71をタッチすることにより行えばよい。CPU11は、出荷先を特定するための検索条件が決定すると、出荷先のうち当該検索条件に該当する出荷先をデータベースから抽出し、
図5(c)に示すように、当該検索条件に該当する出荷先の一覧を表示装置17の画面に表示させる。
【0039】
<製品出荷先記憶ステップS2>
製品出荷先記憶ステップS2は、作業者の指示に基づいて、コードリーダ15によってコード51から読み取られた製品情報の出荷先を記憶する製品出荷先記憶手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0040】
作業者は、所定の操作後に、コードリーダ15によって製品検査を行う製品のコード51を読み取る。所定の操作とは、コードリーダ15によって製品検査を行う製品のコード51から読み取られた製品情報をCPU11が受け取れる状態にするための操作であり、例えば、上述したように、
図6に示す製品検査用画面を表示させる操作等が該当する。この状態でコードリーダ15によってコード51が読み取られると、CPU11は、記憶装置14に記憶されたコード51に基づく製品情報の出荷先をRAM13や記憶装置14に記憶させる。
【0041】
<製品情報通知ステップS3>
製品情報通知ステップS3は、検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一である場合には、製品情報の少なくとも一部を通知する製品情報通知手段としてコンピュータを機能させるステップである。通知する方法としては、作業者に製品情報を通知できればどのような方法でもよいが、例えば、表示装置の画面に製品情報81を表示する方法や、音声出力装置18から音声で通知する方法がある。通知する内容は、製品情報に含まれる全ての情報を表示するものでもよいし、形状、長さ、角度等の製造状態や数量、出荷先、製品の画像等の一部を通知するものであってもよい。例えば、
図7(a)に示すように製品の識別情報81aを表示したり、
図7(b)に示すように製品名等の背景色81bを変えて表示したりすればよい。また、
図7(c)に示すように製品の単体画像や荷姿画像を表示することもできる。このように、製品の単体画像81cや荷姿画像81dを表示したり、管理番号や保管場所を音声で案内したりすることで、作業者は製品に関する情報を視覚的、聴覚的に確認することができるため、熟練者でなくても即戦力として製品検査に関する作業をすることができる。
【0042】
製品出荷先記憶ステップS2において製品出荷先記憶手段が出荷先を記憶すると、CPU11は、検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一であるか否かを比較する。そして、それらが同一である場合には、CPU11は、コードリーダ15によってコード51から読み取られた製品情報の少なくとも一部を表示装置17の画面に表示させるか、音声出力装置18から音声を出力させる。
【0043】
また、製品検査をしている際に、誤って別の出荷先の製品が混入していることがある。この場合、当該製品が別の出荷先であることを作業者に注意喚起する方が好ましい。したがって、製品情報通知手段は、検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、警告情報を通知するものであってもよい(警告情報通知ステップS31)。
【0044】
この場合、CPU11は、検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一であるか否かを比較する。そして、それらが異なる場合には、予め記憶装置14等に記憶された警告情報82を表示装置17の画面に表示させるか、音声出力装置18から音声を出力させる。警告情報82としてはどのようなものでもよいが、例えば、
図8(a)に示すように表示装置17の画面の一部の背景色を赤色等に変えて表示するものが考えられる。また、「NG」等の文字を表示してもよい。なお、当該警告情報の通知があった場合、作業者は、同一の出荷先情報を有するコードをコードリーダ15によって読み取ることによって、製品出荷先記憶ステップS2に戻ることができる。また、後述する戻るボタン89を押下することで、製品検査の開始状態であるメインメニュー画面に戻ることも可能である。
【0045】
<出荷先変更ステップS32>
また、製品検査をしている際に、誤って別の出荷先の製品が混入している場合において、当該製品を検査した上で正しい出荷先の載置場所に移動したい場合もある。したがって、検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、画面に出荷先切替画面を表示し、作業者の指示に基づいて、検査用出荷先決定手段が決定した出荷先を製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先に変更する出荷先変更手段としてコンピュータを機能させる出荷先変更ステップS32を警告情報通知ステップS31の代わりに有していてもよい。
【0046】
この場合、CPU11は、検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一であるか否かを比較する。そして、それらが異なる場合には、CPU11は、画面に出荷先切替画面を表示する。出荷先切替画面には、例えば、
図8(b)に示すように、検査用出荷先決定手段が決定した出荷先を製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先に変更する旨の確認を表示する。これに対し、作業者が変更を確認する操作、例えば、OKボタン83を押下する操作をすると、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、検査用出荷先決定手段が決定した出荷先を製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先に変更する。当該変更は、RAM13や記憶装置14に記憶される。
【0047】
<グループID生成ステップS4>
グループID生成ステップS4は、作業者の指示に基づいて、グループIDを生成するグループID生成手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0048】
作業者は、検査をした製品を一つのグループとしてまとめたい場合には、所定の操作に基づいて、グループIDを生成することを決定する。グループIDを生成するための操作はどのようなものでもよい。例えば、
図9(a)に示すように、製品情報通知ステップS3で画面に表示する製品情報と合わせて、グループIDの発行ボタン84を表示しておき、作業者が、この発行ボタン84を押下するなどして選択することにより行えばよい。作業者がグループIDを生成するための操作を行うと、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、固有のグループIDを生成し、RAM13や記憶装置14に記憶させる。また、生成されたグループID85は、
図9(b)に示すように画面に表示される。なお、一度グループIDを生成した場合、新たに発行ボタン等による操作を行わない限り、次の製品の検査においては、直前のグループIDを引き継ぐ。また、新たなグループIDを発行したい場合には、再度発行ボタン84を押下すればよい。
【0049】
<製品検査情報記録ステップS5>
製品検査情報記録ステップS5は、作業者の指示に基づいて、製品情報にグループIDと製品検査情報を記録する製品検査情報記録手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0050】
作業者は、所定の操作に基づいて、製品検査の完了を登録する。製品検査の完了を登録するための操作はどのようなものでもよい。例えば、
図9(c)に示すように、製品情報通知ステップS3で画面に表示する製品情報と合わせて、登録ボタン86を表示しておき、作業者が、この登録ボタン86を押下するなどして選択することにより行えばよい。作業者が製品検査の完了を登録するための操作を行うと、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、製品情報にグループIDと製品検査情報を記録する。当該記録は、RAM13や記憶装置14に記憶される。また、製品検査情報が記録された製品は、
図9(c)に示すように、製品情報81の一覧においてグループID85等が追加されて画面に表示される。また、製品検査情報が記録された製品は、製品情報81の表示色を変える等して表示してもよい。
【0051】
製品検査情報記録ステップS5の後に、更に検査して同じグループでまとめたい製品がある場合には、製品出荷先記憶ステップS2に戻る。同じグループでまとめたい製品がない場合には、製品検査を終了する。このように製品検査を終了し、出荷置場へ運搬する製品の梱包単位を作業者がグループとして任意に決めることができる。
【0052】
なお、作業者が行う製品検査は、製品出荷先記憶ステップS2において作業者がコードリーダ15によってコード51を読み取る前に行ってもよいし、読み取った後で行ってもよい。例えば、工場で製造された製品については、出荷先ごとに製品の種類や数量等が正しいか確認してからコードリーダ15によって荷札のコード51を読み取ることができる。また、市販されている商品をピッキングする際には、荷札のコード51を読み取った後に、当該商品を準備することもできる。
【0053】
◎出荷検査
出荷検査とは、製品検査が行われ仮置場に置かれた製品を出荷置場に運搬する際に、運搬される製品の出荷置場が正しいか否かを作業者が確認することである。出荷管理プログラム2は、作業者による出荷検査を補助するために、次の各ステップを実行する。
【0054】
<製品出荷置場情報記憶ステップS6>
製品出荷置場情報記憶ステップS6は、作業者の指示に基づいて、コードリーダ15によってコードから読み取られた製品情報に製品検査情報を有する場合には、当該製品情報の出荷置場情報を記憶する製品出荷置場情報記憶手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0055】
作業者は、所定の操作に基づいて、出荷検査の開始を指示する。出荷検査の開始を指示するための操作はどのようなものでもよい。例えば、
図5(a)に示すメインメニュー画面からフォークリフト用出荷検査ボタン64を選択する。すると、
図10(a)に示すように、出荷検査用画面が表示される。次に、作業者は、すでに製品検査を終了し、製品情報に製品検査情報を有する製品のコード51をコードリーダ15で読み取る。すると、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、コードリーダ15によってコード51から読み取られた製品情報に製品検査情報を有する場合には、当該製品情報の出荷置場情報をRAM13や記憶装置14に記憶させる。
【0056】
<出荷置場情報通知ステップS7>
出荷置場情報通知ステップS7は、製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報を通知する出荷置場情報通知手段としてコンピュータを機能させるステップである。通知する方法としては、作業者に出荷置場情報を通知できればどのような方法でもよいが、例えば、
図10(b)に示すように、出荷置場情報91を表示装置の画面に表示する方法や、音声出力装置18から音声で通知する方法がある。通知する出荷置場情報91は、製品の運搬先である出荷置場を作業者に示すことができればどのようなものでもよく、例えば、出荷置場の名称や番号、出荷置場の配置図等がある。
【0057】
CPU11は、製品出荷置場情報記憶手段が出荷置場情報を記憶すると、当該出荷置場情報91を表示装置17の画面に表示させるか、音声出力装置18から音声を出力させる。
【0058】
また、製品検査をしていない製品が出荷検査に混入していることがある。この場合、当該製品が出荷検査を完了していないことを作業者に注意喚起する方が好ましい。したがって、製品出荷置場情報記憶ステップS6において、作業者の指示に基づいて、コードリーダ15によってコードから読み取られた製品情報に製品検査情報を有していない場合には、製品検査が未了であることを通知する製品検査未了通知手段としてコンピュータを機能させる製品検査未了通知ステップS61を有していてもよい。
【0059】
製品出荷置場情報記憶ステップS6において、コードリーダ15によってコード51から読み取られた製品情報に製品検査情報を有していない場合には、CPU11は、予め記憶装置14等に記憶された製品検査未了通知87を表示装置17の画面に表示させるか、音声出力装置18から音声を出力させる。製品検査未了通知87としてはどのようなものでもよいが、例えば、
図10(c)に示すように、表示装置17の画面に「製品検査が完了していません!」等の文字を表示するものが考えられる。また、背景色を一部赤色等に変えて表示してもよい。なお、当該通知があった場合、作業者は、製品検査情報を有するコードをコードリーダ15によって読み取ることによって、製品出荷置場情報記憶ステップS6に進むことができる。また、後述する戻るボタン89を押下することで、出荷検査の開始状態であるメインメニュー画面に戻ることも可能である。
【0060】
<出荷置場情報読取ステップS8>
出荷置場情報読取ステップS8は、コードリーダ15によって出荷置場コード52から出荷置場情報を読み取る出荷置場情報読取手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0061】
各出荷置場には、
図2(b)に示すように、当該出荷置場情報と関連付けられた出荷置場コード52が設けられている。作業者は、コードリーダ15によって出荷置場の出荷置場コード52を読み取る。出荷置場コードから出荷置場情報を読み取ると、CPU11は、読み取った出荷置場情報をRAM13や記憶装置14に記憶させる。
【0062】
<集積完了情報記録ステップS9>
集積完了情報記録ステップS9は、製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが同一である場合には、製品情報のグループIDと同じグループIDを有する製品情報に集積完了情報を記録する集積完了情報記録手段としてコンピュータを機能させるステップである。
【0063】
CPU11は、製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが同一であるか否かを比較する。そして、それらが同一である場合には、製品出荷置場情報記憶手段がコードリーダ15によってコード51から読み取った製品情報のグループIDと同じグループIDを有する製品情報全てに集積完了情報を記録する。当該記録は、RAM13や記憶装置14に記憶させる。また、集積完了情報が記録された製品は、予め記憶装置14等に記憶された完了情報を表示装置17の画面に表示させる。完了情報としてはどのようなものでもよいが、例えば、
図11(a)に示すように、表示装置17の画面に「OK」等の文字92を表示するものなどが考えられる。また、集積完了情報が記録された製品は、製品情報81の一覧において表示色を変える等して表示してもよい。これにより、集積が完了した製品とそうでない製品を確認することができる。
【0064】
<出荷置場警告通知ステップS91>
また、出荷検査をしている際に、誤って別の出荷先の出荷置場に製品を運搬してしまうことがある。この場合、運搬した出荷置場が異なることを作業者に注意喚起する方が好ましい。したがって、製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが異なる場合には、警告情報を通知する出荷置場警告通知手段としてコンピュータを機能させる出荷置場警告ステップS91を更に有していてもよい。
【0065】
この場合、CPU11は、製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とを比較する。そして、当該出荷置場情報が異なる場合には、予め記憶装置14等に記憶された警告情報を通知する。警告情報の通知はどのようなものでもよいが、例えば、
図11(b)に示すように、表示装置17の画面に「NG」等の文字を表示するものや、音声出力装置18から警告音を鳴らすものなどが考えられる。なお、当該警告情報の通知があった場合、作業者は、同一の出荷置場情報を有するコードをコードリーダ15によって読み取ることによって、出荷置場情報読取ステップS8に戻ることができる。
【0066】
<その他>
また、製品に付与された荷札5は、破損や印刷不良、紛失等によってコード51が読めなくなる場合がある。この場合、一時的に携帯端末等の画面に当該コード51を表示する機能があると、それをコードリーダ15によって読むことにより作業が滞ること無く円滑に業務を進めることができる点で便利である。そこで、本発明の出荷管理プログラムは、作業者の指示に基づいて、製品情報に関連付けられたコード51を画面に表示するコード表示手段としてコンピュータを機能させるものであってもよい。
【0067】
この場合、作業者は、所定の操作に基づいてコード51を発行したい製品情報を選択する。製品を選択するための操作はどのようなものでもよい。例えば、表示装置17には、例えば、表示装置17には、製品検査ボタン、出荷検査ボタン、進捗確認ボタン、フォークリフト用出荷検査ボタン等が表示されたメインメニューがある。当該メインメニューから進捗確認ボタンを選択する。すると、出荷先ごとの製品の進捗一覧画面が表示される。作業者は、この進捗一覧画面でコード51を発行したい製品を選択すればよい。製品の選択は、例えば、携帯端末のタッチパネルをタッチすることにより行えばよい。すると、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、選択された製品情報に関連づけられたコード51を表示装置17の画面に表示させる。
【0068】
また、各画面には、メニュー画面に戻すための戻るボタン89を表示してもよい。作業者が、この戻るボタン89をタッチ等で選択すると、CPU11は、当該作業者の指示に基づいて、表示装置17にメニュー画面を表示させる。
【0069】
また、本発明の出荷管理システム1は、上述した検査用出荷先決定手段、製品出荷先記憶手段、製品情報通知手段、グループID生成手段、製品検査情報記録手段、製品出荷置場情報記憶手段、出荷置場情報読取手段、集積完了情報記録手段を備えるものである。また、上述した出荷置場情報通知手段、出荷先変更手段、製品検査未了通知手段、出荷置場警告通知手段、コード発行手段、出荷先検索手段等の各手段を備えていてもよい。当該各手段は、出荷管理プログラム2の上述した各ステップをコンピュータやその周辺機器等のハードウェアに実行させることにより機能する。ここで、製品出荷置場情報記憶手段や出荷置場情報読取手段で用いるコードリーダ15は、フォークリフト等に乗ったままコード51や出荷置場コード52を読み取ることができるものであれば、作業者の乗降の手間を省ける点で好ましい。具体的には、コードリーダ15は、コードを少なくとも2m以上、好ましくは5m以上、更に好ましくは10m以上離れた距離から読取り可能なものである方がよい。
【符号の説明】
【0070】
1 出荷管理システム
2 出荷管理プログラム
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記憶装置
15 コードリーダ
16 入力装置
17 表示装置
18 音声出力装置
21 データベース
【手続補正書】
【提出日】2023-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも出荷置場情報と当該製品の出荷先を含む製品情報に関連付けられたコードが付与された製品の出荷状況を管理するための出荷管理プログラムであって、
作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を決定する検査用出荷先決定手段と、
作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報の出荷先を記憶する製品出荷先記憶手段と、
前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が同一である場合には、前記製品情報の少なくとも一部を通知する製品情報通知手段と、
作業者の指示に基づいて、グループIDを生成するグループID生成手段と、
作業者の指示に基づいて、前記製品情報に前記グループIDと製品検査情報を記録する製品検査情報記録手段と、
作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報に前記製品検査情報を有する場合には、当該製品情報の出荷置場情報を記憶する製品出荷置場情報記憶手段と、
コードリーダによって出荷置場コードから出荷置場情報を読み取る出荷置場情報読取手段と、
前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、前記出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが同一である場合には、前記製品情報のグループIDと同じグループIDを有する製品情報に集積完了情報を記録する集積完了情報記録手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする出荷管理プログラム。
【請求項2】
前記製品情報通知手段は、前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、警告情報を通知するものであることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項3】
前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報を通知する出荷置場情報通知手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項4】
前記検査用出荷先決定手段が決定した検査用の出荷先と前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先が異なる場合には、画面に出荷先切替画面を表示し、作業者の指示に基づいて、前記検査用出荷先決定手段が決定した出荷先を前記製品出荷先記憶手段が記憶した出荷先に変更する出荷先変更手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項5】
作業者の指示に基づいて、コードリーダによってコードから読み取られた製品情報に前記製品検査情報を有していない場合には、製品検査が未了であることを通知する製品検査未了通知手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項6】
前記製品出荷置場情報記憶手段が記憶した出荷置場情報と、前記出荷置場情報読取手段が読み取った出荷置場情報とが異なる場合には、警告情報を通知する出荷置場警告通知手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項7】
作業者の指示に基づいて、製品情報に関連付けられたコードを画面に表示するコード表示手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項8】
作業者の指示に基づいて、検査用の出荷先を検索して画面に表示する出荷先検索手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1記載の出荷管理プログラム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の出荷管理プログラムがインストールされたハードウェアからなることを特徴とする出荷管理システム。
【請求項10】
前記コードリーダは、前記コードを2m以上離れた距離から読取り可能なものであることを特徴とする請求項9記載の出荷管理システム。