IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オリンピアの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114080
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
A63F5/04 511E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019475
(22)【出願日】2023-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】井川 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】山上 日吉
(72)【発明者】
【氏名】飯田 洋行
(72)【発明者】
【氏名】小林 立寛
(72)【発明者】
【氏名】澤田 直也
(72)【発明者】
【氏名】雪江 恵理
(72)【発明者】
【氏名】臼井 匠
(72)【発明者】
【氏名】辰野 雄大
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CC31
(57)【要約】
【課題】品質が向上した遊技機を提供する。
【解決手段】第1背景部B1は、第1図柄部Z1の左側である第1左背景部B11と、第1図柄部Z1の右側である第1右背景部B12と、を備え、第2背景部B2は、第2図柄部Z2の左側である第2左背景部B21と、第2図柄部Z2の右側である第2右背景部B22と、を備え、第3背景部B3は、第3図柄部Z3の左側である第3左背景部31と、第3図柄部Z3の右側である第3右背景部32と、を備え、第2左背景部B21の色彩は、第2右背景部B22の色彩よりも、第1右背景部B12の色彩との類似性が高く、第2右背景部B22の色彩は、第2左背景部B21の色彩よりも、第3左背景部B31の色彩との類似性が高い。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1リールテープを備える第1リールと、
第2リールテープを備える第2リールと、
第3リールテープを備える第3リールと、を備え、
前記第2リールテープは、前記第1リールテープの右側に設けられ、前記第3リールテープは、前記第2リールテープの右側に設けられ、
前記第1リールテープは、複数の図柄からなる第1図柄部と、前記第1図柄部の周囲の第1背景部と、を備え、
前記第2リールテープは、複数の図柄からなる第2図柄部と、前記第2図柄部の周囲の第2背景部と、を備え、
前記第3リールテープは、複数の図柄からなる第3図柄部と、前記第3図柄部の周囲の第3背景部と、を備え、
前記第1背景部は、前記第1図柄部の左側である第1左背景部と、前記第1図柄部の右側である第1右背景部と、を備え、
前記第2背景部は、前記第2図柄部の左側である第2左背景部と、前記第2図柄部の右側である第2右背景部と、を備え、
前記第3背景部は、前記第3図柄部の左側である第3左背景部と、前記第3図柄部の右側である第3右背景部と、を備え、
前記第2左背景部の色彩は、前記第2右背景部の色彩よりも、前記第1右背景部の色彩との類似性が高く、
前記第2右背景部の色彩は、前記第2左背景部の色彩よりも、前記第3左背景部の色彩との類似性が高い、遊技機。
【請求項2】
前記第1背景部、前記第2背景部および前記第3背景部は、左右方向における一方から他方に向かって、徐々に色彩が変化している、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1背景部、前記第2背景部および前記第3背景部における徐々に変化している色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている、請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、遊技球(遊技価値)が移動する遊技領域や、遊技球を遊技領域に発射する発射装置等を備えた、パチンコ遊技機が知られている。パチンコ遊技機は、遊技領域に設けられた始動口を備え、始動口への遊技球の進入が検出されると、特別図柄抽選が行われる。特別図柄抽選の結果が大当たりである場合、遊技状態が特別遊技状態に移行し、特別遊技状態において複数回の特別遊技が実行される。各特別遊技では遊技領域に設けられている大入賞口が開状態に動作し、大入賞口への遊技球の進入に基づいて遊技球が払い出される。
【0003】
また、遊技機として、外周面に複数の図柄が配列された複数のリール、スタートレバーおよびストップボタン等を備えた、スロットマシンが知られている。スロットマシンでは、遊技開始操作に基づきリールの回転が開始するとともに、抽選テーブルを用いた内部抽選が行われる。各リールが停止したときに内部抽選に当選した当選役に対応する図柄組合せが表示され、当選役が入賞となると、入賞した当選役に対応する処理として、例えば、メダル(遊技価値)を払い出すメダル払出処理や、メダルを新たに消費することなく再度の遊技を可能とする再遊技処理等が行われる。
【0004】
スロットマシンのリールは、複数の図柄が印刷されたリールテープが接着されて、形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-29434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、遊技機では、品質を向上させることが求められている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、品質が向上した遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、
第1リールテープ(例えばリールテープT1)を備える第1リール(例えばリール15a)と、
第2リールテープ(例えばリールテープT2)を備える第2リール(例えばリール15b)と、
第3リールテープ(例えばリールテープT3)を備える第3リール(例えばリール15c)と、を備え、
前記第2リールテープは、前記第1リールテープの右側に設けられ、前記第3リールテープは、前記第2リールテープの右側に設けられ、
前記第1リールテープは、複数の図柄からなる第1図柄部(例えば第1図柄部Z1)と、前記第1図柄部の周囲の第1背景部(例えば第1背景部B1)と、を備え、
前記第2リールテープは、複数の図柄からなる第2図柄部(例えば第2図柄部Z2)と、前記第2図柄部の周囲の第2背景部(例えば第2背景部B2)と、を備え、
前記第3リールテープは、複数の図柄からなる第3図柄部(例えば第2図柄部Z3)と、前記第3図柄部の周囲の第3背景部(例えば第3背景部B3)と、を備え、
前記第1背景部は、前記第1図柄部の左側である第1左背景部(例えば第1左背景部B11)と、前記第1図柄部の右側である第1右背景部(例えば第1右背景部B12)と、を備え、
前記第2背景部は、前記第2図柄部の左側である第2左背景部(例えば第2左背景部B21)と、前記第2図柄部の右側である第2右背景部(例えば第2右背景部B22)と、を備え、
前記第3背景部は、前記第3図柄部の左側である第3左背景部(例えば第3左背景部B31)と、前記第3図柄部の右側である第3右背景部(例えば第3右背景部B32)と、を備え、
前記第2左背景部の色彩は、前記第2右背景部の色彩よりも、前記第1右背景部の色彩との類似性が高く、
前記第2右背景部の色彩は、前記第2左背景部の色彩よりも、前記第3左背景部の色彩との類似性が高い。
【0009】
仮にリールテープを貼り間違えた場合、前記第2リールに貼り付けられたリールテープの左右両側部分の少なくとも一方において、隣りのリールテープの端の部分(近接する側の端の部分)と、色の類似性が低くなる(色が合っていない、色が連続していない)。このため、作業者は、違和感を覚え、リールテープを貼り間違えたことに容易に気付くことができる。換言すると、リールテープを貼り付けた後の状態であっても、作業者は、リールテープが、対応する適切な(正しい)リールに貼り付けられているか否かをチェックすることができる。これにより、リールテープの貼り間違えを抑制し、遊技機の品質を向上させることができる。
【0010】
また、前記構成において、前記第1背景部、前記第2背景部および前記第3背景部は、左右方向における一方から他方に向かって、徐々に色彩が変化している。
このため、リールテープの貼り間違えを抑制するとともに、遊技機のデザイン性を向上させることができ、世界観をより作り出すこと等ができる。これにより、遊技機の商品性を向上させることができる。
また、前記構成において、前記第1背景部、前記第2背景部および前記第3背景部における徐々に変化している色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている。
このため、図柄部が背景部に埋もれるのを防ぎ、図柄部の視認性が低下するのを抑制できる。
また、前記構成において、前記第1右背景部の色彩と前記第2左背景部の色彩が第1の色彩となっており、前記第2右背景部の色彩と前記第3左背景部の色彩が前記第1の色彩とは異なる第2の色彩となっている。
このため、リールテープの貼り間違えを抑制するとともに、遊技機のデザイン性を向上させることができ、世界観をより作り出すこと等ができる。これにより、遊技機の商品性を向上させることができる。また、左右方向に沿って徐々に色彩が変化している(グラデーションとなっている)場合、リールテープ生産時における切断位置の誤差によって、リールテープの品質(見栄え)に個体差が生じやすい。これに対し、リールテープの境界部分を同じ色彩(前記第1の色彩または前記第2の色彩)とした場合、切断位置のずれが生じても、リールテープの品質(見栄え)に個体差が生じにくい。
また、前記構成において、前記第1左背景部の色彩は、前記第1の色彩および前記第2の色彩と異なる第3の色彩となっており、前記第3右背景部の色彩は、前記第1の色彩、前記第2の色彩および前記第3の色彩と異なる第4の色彩となっており、前記第1左背景部と前記第1右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第2左背景部と前記第2右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第3左背景部と前記第3右背景部の間に、背景が白系色となっている部分がある。
リールテープの背景に、前記第1の色彩、前記第2の色彩、前記第3の色彩および前記第4の色彩の4色を使用することで、リールテープをカラフルなものとし、遊技機の商品性を向上させることができる。また、図柄の周囲に白系色部分を設けることで、図柄が背景に埋もれるのを抑制し、図柄の視認性の低下を抑制できる。
また、前記構成において、前記第1の色彩、前記第2の色彩、前記第3の色彩および前記第4の色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている、
このため、図柄部が背景部に埋もれるのを防ぎ、図柄部の視認性が低下するのを抑制できる。
また、前記構成において、前記第1左背景部の色彩は、前記第1の色彩となっており、前記第3右背景部の色彩は、前記第2の色彩となっており、前記第1左背景部と前記第1右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第2左背景部と前記第2右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第3左背景部と前記第3右背景部の間に、背景が白系色となっている部分がある。
リールテープの背景について、左側を前記第1の色彩とし、右側を前記第2の色彩とすることで、例えば、2つのキャラクタ(勢力)の対立等を表現し、世界観をより作り出すことができ、遊技機の商品性を向上させることができる。また、図柄の周囲に白系色部分を設けることで、図柄が背景に埋もれるのを抑制し、図柄の視認性の低下を抑制できる。
また、前記構成において、前記第1の色彩および前記第2の色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている。
このため、図柄部が背景部に埋もれるのを防ぎ、図柄部の視認性が低下するのを抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、遊技機の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、正面側から見た斜視図である。
図2】同、筐体内部の構成を示す斜視図である。
図3】同、受皿とキャンセルシュートについて説明するための図であり、(a)は受皿とキャンセルシュートを近接させた状態を示し、(b)は受皿とキャンセルシュートを離間させた状態を示す。
図4】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、(a)はキャンセルシュートを前方から見たもので、(b)はキャンセルシュートを後方から見たものである。
図5】同、ホッパーユニットを前方から見た図である。
図6】同、下扉の背面を示す斜視図である。
図7】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、(a)はキャンセルシュートを上方から見た図であり、(b)はキャンセルシュートを左側方から見た図である。
図8】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、(a)はキャンセルシュートの前部材を透視した状態を示し、(b)はキャンセルシュートの後部材のみを示す。
図9】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、第1仮想直線を示す。
図10】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、第2仮想直線を示す。
図11】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、第3仮想直線を示す。
図12】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、第1仮想直線の一端を示す。
図13】同、キャンセルシュートについて説明するための図であり、第1仮想直線の他端を示す。
図14】本発明の第2の実施の形態に係る遊技機のリールの一部を示す図である。
図15】同、遊技機のリールテープについて説明するための図であり、(a)は表面を示し、(b)は裏面を示す。
図16】同、遊技機のリールテープに設けられる識別表示について説明するための図である。
図17】同、遊技機のリールテープについて説明するための図である。
図18】同、遊技機のリールテープを適切に貼り付けた場合を示すイメージ図である。
図19】同、遊技機のリールテープを貼り間違えた場合を示すイメージ図であり、(a)は第1の失敗例を示し、(b)は第2の失敗例を示し、(c)は第3の失敗例を示し、(d)は第4の失敗例を示し、(e)は第5の失敗例を示す。
図20】同、遊技機のリールテープの変形例1について説明するための図である。
図21】同、遊技機の変形例1のリールテープについて、リールテープを貼り間違えた場合を示すイメージ図であり、(a)は第1の失敗例を示し、(b)は第2の失敗例を示し、(c)は第3の失敗例を示し、(d)は第4の失敗例を示し、(e)は第5の失敗例を示す。
図22】同、遊技機のリールテープの変形例2について説明するための図である。
図23】同、遊技機の変形例2のリールテープについて、リールテープを貼り間違えた場合を示すイメージ図であり、(a)は第1の失敗例を示し、(b)は第2の失敗例を示し、(c)は第3の失敗例を示し、(d)は第4の失敗例を示し、(e)は第5の失敗例を示す。
図24】同、遊技機のリールテープにおける印刷について説明するための図であり、(a)は第1の印刷方法を示し、(b)は第2の印刷方法を示し、(c)は第3の印刷方法を示す。
図25】同、遊技機の中パネルについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下では遊技機の1つであるスロットマシンについて説明するが、本発明に係る遊技機は、スロットマシンに限ることなく、パチンコ遊技機やメダルレス遊技機等の遊技機であってもよい。
また、以下の説明においては、基本的に「前後」とは、スロットマシンの前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、スロットマシン側が「後」を意味し、「上下」とはスロットマシンの上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とはスロットマシンを遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各構成の自由な組み合わせ、あるいは各構成の任意の変形、もしくは各構成の省略が可能である。
【0014】
図1は、スロットマシン100を示す斜視図である。また、図2は、スロットマシン100の筐体1の内部を示す斜視図である。このスロットマシン100は、筐体(遊技機筐体)1を備えている。また、筐体1は、天板2、背板3、底板4および左右の側板5,6を備え、当該筐体1の前面側に開口する前面開口部を有する箱形に形成されている。なお、背板3は、天板2、底板4および左右の側板5,6よりも板厚が薄くなっていてもよい。
【0015】
以下では、天板2の下面、背板3の前面、底板4の上面、左側の側板5の右面および右側の側板6の左面、すなわち天板2、背板3、底板4、側板5または側板6における筐体1の内側を向く板面を「内面」と呼ぶことがある。また、天板2の上面、背板3の背面、底板4の下面、左側の側板5の左面および右側の側板6の右面、すなわち天板2、背板3、底板4、側板5または側板6における筐体1の外側を向く板面を「外面」と呼ぶことがある。筐体1は、木製、合成樹脂製、または金属製等となっている。また、筐体1の材料は1種類に限らず、例えば一部(天板2)が木製であり、その他(背板3、底板4および左右の側板5,6)が樹脂製となっていてもよい。また、例えば天板2が2種類の材料(樹脂と金属)で構成されていてもよい。
【0016】
筐体1の正面側には、筐体1の前面開口部を開閉可能に閉塞する前扉20が設けられている。前扉20は、筐体1にヒンジ29を介して回動可能に連結されており、筐体1の開口部を開閉するようになっている。なお、前扉20は、上側部分(上扉)と下側部分(下扉)とで分かれている等、複数の扉に分かれているものであってもよい。また、スロットマシン100は、遊技場における機種の交換時に筐体1、前扉20の下側部分および筐体1内の電源ユニット10やホッパーユニット11等が遊技場の島設備に取り付けられたままで、前扉20の上側部分およびリールユニット14等が交換可能な、いわゆる分離型筐体タイプのものであってもよい。前扉20が、上扉と下扉とに分割されている場合、上扉および下扉はそれぞれ筐体1に対して開閉自在となっている。すなわち、上扉は、ヒンジ29を介して回動可能に連結され、筐体1の開口上部を開閉するようになっている。また、下扉は、ヒンジ29を介して回動可能に連結され、筐体1の開口下部を開閉するようになっている。
【0017】
前扉20の上部側には、平板状のパネル21が設けられている。パネル21の背面(奥側)には演出装置としての表示装置(表示手段、液晶ディスプレイ)が設けられている。液晶ディスプレイには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(演出画像)が表示される。
【0018】
また、前扉20の中央部には、透明な表示窓(窓部)22が設けられている。表示窓22の奥には、3個のリール15a~15c(図2参照)が横一列に設けられている。そして、表示窓22を介してリール15a~15cの一部が視認可能となっている。各リール15a~15cの外周面には、複数種類の図柄が周方向に沿って一列に配列されており、リール15a~15cが停止すると、表示窓22を介して1リール当たり3個の連続する図柄(上段図柄、中段図柄および下段図柄)が表示される。また、表示窓22には、リール15a~15cの図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、リール15a~15cの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。本実施形態の遊技機では、第1リール15aの中段と、第2リール15bの中段と、第3リール15cの中段と、によって有効ラインが構成されている。
【0019】
本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が「3」に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化されるようになっている。3個のリール15a~15cが停止したときに、表示窓22を介して表示される図柄の組合せによって当選役が入賞したか否かが表示される。スロットマシン100では、遊技開始に伴ってリール15a~15cが回転を開始するとともに、内部抽選が実行され、当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。そして、リール15a~15cが停止したときに、内部抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
【0020】
前扉20には、演出(報知)等を行う演出装置としての照明装置(照明手段)24,25、スピーカ(音出力手段)等が設けられている。照明装置24は、前扉20のパネル21の上部側に設けられている。また、照明装置25,25は、前扉20の左右両端部に設けられている。これらの照明装置24,25を含む、発光性または非発光性の立体的形状を有する装飾部材26が前扉20の所定部分に設けられ、遊技機の前面側の外形は凹凸を有するものとなっている。すなわち装飾部材26によって、遊技機が装飾されている。
【0021】
スピーカ(図示せず)は、前扉20に複数設けられ、例えば上部および下部に設けられている。スピーカは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種演出用の音(音楽、BGM、効果音、音声等)を出力する。なお、演出装置として、液晶ディスプレイ、照明装置24,25およびスピーカの他に、アクチュエータ等で動作可能な可動役物等が設けられていてもよい。
【0022】
前扉20の上下方向中央部には、スロットマシン100を操作するための操作部30が設けられている。この操作部30には、メダル(遊技メダル、遊技媒体、遊技価値)を精算する際に操作される精算ボタン60、遊技を開始させる際に操作されるスタートレバー32、3個のリール15a~15cのそれぞれの回転を停止させる際に操作されるストップボタン33(3個のストップボタン33a,33b,33c)、メダルを投入するためのメダル投入口34、メダル投入口34の下方で発生したメダル詰まりを解消する際に操作されるリジェクトボタン70、クレジットされたメダルをベット(投資)する際に操作される(最大の賭数を設定する際に操作される)MAXベットボタン35(ベットボタン)、等が設けられている。なお、ベットボタンとして、3枚(規定枚数)のメダルをベットする際に操作されるMAXベットボタン35(第1ベットボタン)の他に、1枚のメダルをベットする際に操作される1ベットボタン(第2ベットボタン)が設けられていてもよい。また、前扉20には、演出を進行させる(演出の態様を変化させる)際等に操作される演出ボタン36(演出操作部)が設けられている。
【0023】
また、操作部30には、遊技の演出等を選択する際に操作される操作盤57や、遊技情報が表示される表示ユニット58等が設けられている。操作盤57は操作部30の幅方向(左右方向)の略中央部に設けられており、表示ユニット58は、メダル投入口34の右側に設けられている。なお、操作盤57は、例えば、十字キー、決定ボタンおよびキャンセルボタン等を備えている。
【0024】
また、前扉20の下部には、スロットマシン100の内部よりメダルを排出する(送り出す)ための払出口50と、払出口50から排出された(払い出された)メダルを溜めておくことが可能な受皿38と、が設けられている。また、操作部30と受皿38との間には遊技機の外観を装飾するための下パネル39が設けられている。この下パネル39の背面側には、照明用の光源(LED)が設けられており、この光源からの光によって下パネル39が背後から照らされるようになっている。なお、下パネル39は、押し込み可能に形成され、演出ボタンと同等の機能を有する演出操作部となっていてもよい。
【0025】
図2に示すように、筐体1の内部には、リールユニット14が設けられている。リールユニット14は、周囲に複数の図柄を表示した3個のリール15a,15b,15cや、リール15a~15cを回転させるための駆動モータ(ステッピングモータ)等を備えている。なお、各リールは、各ステッピングモータの出力軸に固定されている。
【0026】
また、筐体1の内部における、底板4の上面には、各部品に電力を供給する電源ユニット(電源手段)10、メダルを貯蔵するとともにメダルを払い出す払い出し装置としてのホッパーユニット(メダル払出装置11)11(払出装置)、メダル払出装置11に貯蔵されたメダルが一定量に達した際に余剰メダルが送り出されるキャッシュボックス12等が設けられている。なお、筐体1の内部(内側)に電源ユニット10等の部品が配置されたものを、裏箱ユニットと称してもよい。電源ユニット10は、電源スイッチを備えており、電源スイッチがON状態になると、電源ユニット10から各部品に電力が供給される。なお、一部の部品には、電源ユニット10がOFF状態でも電力が供給されるようになっていてもよい。
【0027】
前扉20には、ドアキーシリンダ66が設けられており、ドアキーをドアキーシリンダ66に挿入して前扉20を解錠することができるようになっている。具体的には、ドアキーシリンダ66に挿入されたドアキーを初期位置から時計回りに回転させる(捻る)ことにより、前扉20の解錠が行えるようになっている。また、ドアキーシリンダ66に挿入されたドアキーを初期位置から反時計回りに回転させる(捻る)ことにより、エラーの解除操作が行えるようになっている。
【0028】
スロットマシン100は、メダル投入口34にメダルが投入されると、規定枚数(規定投入数)を限度として、投入されたメダルが投入状態に設定される。また、スロットマシン100は、最大で50枚分のメダルをクレジット記憶(貯留記憶)することが可能となっており、メダルがクレジット記憶された状態でMAXベットボタン35が操作されると、規定枚数を限度として、クレジット記憶されたメダルが投入状態に設定される。
【0029】
スロットマシン100では、メダル投入口34を介してメダルが投入され、またはMAXベットボタン35が操作されて規定枚数のメダルがベットされると、スタートレバー32の操作が有効化され、遊技を開始することが可能な状態となる。また、有効化されたスタートレバー32が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、各リールが回転を開始し、各リールの回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン33の操作が有効化される。また、有効化されたストップボタン33が操作されると、操作されたストップボタン33に対応するリールの回転が停止する。すべてのリールが停止すると、遊技の結果に応じてメダルを払い出す処理やメダルを新たに消費することなく再度遊技を開始可能な状態とする処理等が行なわれ、1回の遊技が終了する。
【0030】
スロットマシン100の内部には、主制御基板(主制御手段)と、副制御基板(副制御手段)と、が設けられている。副制御基板は、前扉20の背面側に設けられていてもよい。主制御基板は、MAXベットボタン35、スタートレバー32、ストップボタン33等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット14や、ホッパーユニット11等の出力手段の制御を行う。また、副制御基板は、主制御基板から送られてくる信号(情報)を受けて、演出を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイおよびスピーカ等の各種演出装置の制御を行う。
【0031】
また、主制御基板と副制御基板とは電気的に接続されており、主制御基板から副制御基板へは遊技状態を示す情報など各種情報(信号)の送信が可能となっているが、副制御基板から主制御基板へは情報を送信できないようになっている。また、主制御基板や副制御基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSP等)、IC、あるいはROMやRAM等の情報記憶媒体等のハードウェアや、ROM等に予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0032】
主制御基板には、設定変更キーシリンダ(図示せず)や設定変更ボタン(図示せず)等が設けられている。なお、設定変更キーシリンダや設定変更ボタンは、例えば、電源ユニット10に設けられていてもよい。
【0033】
図1で示したように、前扉20の下部には、受皿38と、払出口50と、が設けられている。また、図3(a)に示すように、受皿38の後方側にはキャンセルシュート40が設けられている。図示を省略するが、キャンセルシュート40の後方側(背面側)に、ホッパーユニット11(図2)が配置されている。
【0034】
図3(b)は、受皿38とキャンセルシュート40を離間させた状態を示す図である。受皿38は、左右方向に長尺な略四角形状(略長方形状)の皿状に形成されている。受皿38は、底部381と、底部381を囲むように起立して形成された(立設された)縁部(壁部)382と、後方側の縁部382に形成された払出口50と、を主に備えている。なお、本実施形態では、受皿38は、メダル等を収容可能な凹状の収容部383を備えているが、収容部383は設けられていなくてもよい。換言すると、収容部383が設けられておらず、底部381がより大きく確保されていてもよい。
【0035】
縁部382は、払出口50から払い出されたメダルが受皿38からこぼれ落ちるのを防ぐ機能を有している。縁部382は、底部381の前側に設けられている前側縁部(前壁部382a)と、底部381の右側に設けられている右側縁部と、底部381の左側に設けられている左側縁部と、底部381の後ろ側に設けられている後側縁部と、からなっている。本実施形態では、前側縁部の高さ(底部381からの高さ)が最も低くなっているが、その高さは、メダルの直径以上の寸法となっている。
【0036】
キャンセルシュート40は、内側(内部)に空間を有するように形成されており、内側をメダルが通過可能となっている。キャンセルシュート40は、内部に侵入したメダルを受皿38に導くメダル通路(案内通路)として機能する。本実施形態では、キャンセルシュート40を「メダル通路」と言う場合がある。キャンセルシュート40は、複数の開口部(後述する)を備えている。換言すると、キャンセルシュート40は、メダルの入口部と出口部とを備えている。本実施形態では、キャンセルシュート40は、第1部材(前部材)と第2部材(後部材)とを前後から合わせて2部材で構成されているが、これに限らず1部材で構成されていてもよく、2部材以上の部材で構成されていてもよい。
【0037】
メダル通路(すなわちキャンセルシュート40)は、通路内でのメダル詰まりを防止する観点から、メダルをスムーズに流下(通過)可能に形成することが求められている。しかし、メダル詰まりを防止するため、メダル通路を、メダルのスムーズな流下を優先し過ぎた形状としてしまうと、後方に位置するホッパーユニット11等に対する不正行為を行いやすくなるという問題が生じる(不正対策性能が低下する)。また、不正対策性能を向上させるため、メダル通路の形状を複雑な形状とした場合には、メダルのスムーズな流下が実現されにくいものとなり、さらに、複雑な形状となる分、前扉20への他の部材の設置(配置)の妨げとなる(他の部材の設置スペースを圧迫する)という問題が生じる。
【0038】
本実施形態では、メダルのスムーズな流下の実現と、不正対策性能の向上と、他部材の設置の妨げの抑制と、をバランスよく達成(実現)することが可能なメダル通路の形状について説明する。
【0039】
(第2開口部402)
図3(b)に示すように、キャンセルシュート40の前方側下部には、前後方向に開口する第2開口部402(受皿側開口部)が設けられている。図4(a)は、キャンセルシュート40を前方側から見た図である。第2開口部402は、前方から見て略四角形状となっている。図3(a)に示すように、第2開口部402は、受皿38の払出口50と接している。なお、接しているとは、近接している場合と当接している場合とを含む。第2開口部402は、払出口50に対応(対向)する位置に設けられている。前後方向において、第2開口部402と払出口50とが重なるように形成されていると言うこともできる。第2開口部402は、キャンセルシュート40からのメダルの出口部となっている。
【0040】
キャンセルシュート40は、前後方向において、受皿38とメダル払出装置11(図2)との間に設けられており、メダル払出装置11から送り出されたメダルを受皿38へ導くことが可能となっている(詳細は後述する)。
【0041】
図5は、メダル払出装置11(ホッパー)を前方側から見た図である。メダル払出装置11の前方側(前面側)には、メダル払い出し部111(払出部、発射口部)が設けられている。メダル払い出し部111は、メダルを通過させることが可能に形成されており、例えば、小役が入賞した場合や、クレジットされたメダルが存在する状態で精算ボタン60が押下された場合等に、メダル払い出し部111からメダルが送り出される(発射される)。メダル払い出し部111の開口は、略長方形状となっており、前方から見た場合に、斜め右下がりとなっている。
【0042】
メダル払い出し部111の周辺には周辺壁部112が設けられている。周辺壁部112は、メダル払出装置11の前面のうち、メダル払い出し部111の周辺の所定範囲の部分(壁部分)となっている。所定範囲とは、少なくとも、次に説明する第1開口部401(第1開口部401の開口面積)と対向する範囲を含む範囲(例えば、図5における破線Qの内側の範囲)となっている。周辺壁部112は、前後方向に対して垂直または略垂直な面となっている。
【0043】
(第1開口部401)
図4(b)は、キャンセルシュート40を後方側(背面側)から見た図である。キャンセルシュート40の後方側には、前後方向に開口する第1開口部401(ホッパー側開口部)が設けられている。第1開口部401は、略長方形状となっており、後方から見た場合には左下がり(前方から見た場合には右下がり)となっている。第1開口部401は、前扉20を閉じた状態で、メダル払出装置11のメダル払い出し部111と接している。なお、接しているとは、近接している場合と当接している場合とを含む。
【0044】
前扉20を閉じた状態で、第1開口部401とメダル払い出し部111とは互いに向かい合った状態となる。開口の大きさは、第1開口部401の方が、メダル払い出し部111(の開口)よりも大きくなっている。第1開口部401は、メダル払い出し部111に対応(対向)する位置に設けられている。前後方向において、第1開口部401とメダル払い出し部111とが重なるように形成されていると言うこともできる。第1開口部401は、キャンセルシュート40へのメダルの入口部(第1の入口部)となっている。
【0045】
図6は、前扉20(下扉)を背面側から見た図である。前扉20におけるメダル投入口34(図1)の下方には、メダルセレクタ(セレクタ)90が設けられている。メダルセレクタ90は、キャンセルシュート40よりも上方に設けられている。メダルセレクタ90は、メダル投入口34から投入されたメダルを選別する機能を有している。例えば、投入されたメダルが正規のメダルではない場合や、メダルの投入タイミングが適切なタイミングでない場合等に、メダルセレクタ90は、投入されたメダルを下方のキャンセルシュート40へ導く(下方のキャンセルシュート40に向けてメダルを落下させる)。
【0046】
(第3開口部403)
図7(a)は、キャンセルシュート40を上方から見た図である。キャンセルシュート40の上方側(上方の右側)には、第3開口部403(セレクタ側開口部)が設けられている。第3開口部403は、上下方向に開口している。第3開口部403は、メダルセレクタ90の下端部と接している。なお、接しているとは、近接している場合と当接している場合とを含む。第3開口部403は、略四角形状となっている。第3開口部403は、キャンセルシュート40へのメダルの入口部(第2の入口部)となっている。
【0047】
(各開口部の位置関係)
図7(b)は、キャンセルシュート40を左側から見た図(左側面図)である。第1開口部401と第2開口部402とは、上下方向において、異なる高さ(ずれた高さ)に設けられている。第1開口部401は、第2開口部402よりも上方に設けられている。
第3開口部403と第2開口部402とは、上下方向において、異なる高さに設けられている。第3開口部403は、第2開口部402よりも上方に設けられている。
第1開口部401と第3開口部403とは、上下方向において、異なる高さに設けられている。第3開口部403は、第1開口部401よりも上方に設けられている。
【0048】
メダル払出装置11のメダル払い出し部111から発射されたメダルは、第1開口部401を介してキャンセルシュート40(メダル通路)の内部に入る。そして、キャンセルシュート40は、第1開口部401から内部へ侵入したメダルを、前方へ導く(案内する)。第1開口部401からキャンセルシュート40の内部に入ったメダルは、キャンセルシュート40の内部を通過(流下、スライド)して進み、第2開口部402からキャンセルシュート40の外に出るようになっている。
【0049】
また、メダルセレクタ90から送り出された(メダルセレクタ90を通過した)メダルは、第3開口部403を介してキャンセルシュート40の内部に入る。そして、キャンセルシュート40は、第3開口部403から内部へ侵入したメダルを、下方へ導く(案内する)。第3開口部403からキャンセルシュート40の内部に入ったメダルは、キャンセルシュート40の内部を通過して進み、第2開口部402からキャンセルシュート40の外に出るようになっている。
【0050】
図8(a)は、キャンセルシュート40を前方から見た図であって、キャンセルシュート40の前方側を構成する部材を透視(透明化)したものである。第1開口部401と第2開口部402とは、左右方向において、異なる位置(ずれた位置)に設けられている。第1開口部401は、第2開口部402よりも左側に設けられている。また、第3開口部403と第2開口部402とは、左右方向において、異なる位置(ずれた位置)に設けられている。第3開口部403は、第2開口部402よりも右側に設けられている。また、第1開口部401と第3開口部403とは、左右方向において、異なる位置(ずれた位置)に設けられている。
【0051】
本実施形態では、第1開口部401の左端は、第2開口部402の左端よりも左側に位置しているが、第1開口部401の右端は、第2開口部402の左端と第2開口部402の右端との間に位置している。第1開口部401と第2開口部402とは、前方から見た場合における、左右方向のずれ量が比較的小さいが、上下方向(高さ方向)のずれ量が比較的大きいため、前方から見た場合に、重複する範囲(重なる部分)が存在していない。本実施形態では、第1開口部401と第2開口部402は、前方から見て重ならない位置に設けられている。
【0052】
第3開口部403の左端は、第2開口部402の右端よりも右側に設けられている。第3開口部403と第2開口部402とは、左右方向および上下方向(高さ方向)のずれ量が比較的大きく、前方から見た場合に重複する範囲(重なる部分)が存在しない。なお、第3開口部403と第2開口部402とは、開口方向(開口の向き)が異なっている。本実施形態では、第3開口部403と第2開口部402は、前方から見て重ならない位置に設けられている。
【0053】
第1開口部401と第3開口部403とは、左右方向および上下方向(高さ方向)のずれ量が比較的大きく、前方から見た場合に重複する範囲(重なる部分)が存在しない。なお、第1開口部401と第3開口部403とは、開口方向(開口の向き)が異なっている。本実施形態では、第1開口部401と第3開口部403は、前方から見て重ならない位置に設けられている。
【0054】
図8(b)は、キャンセルシュート40の後方側を構成する部材(のみ)を示す図である。キャンセルシュート40の内側の面(メダル通路を構成している面)には、第1傾斜面411と、第2傾斜面412と、第3傾斜面413と、が含まれる。
【0055】
第1傾斜面411は、左右方向において、右側ほど下方となるように傾斜する面(右下がりの傾斜面)となっている。第1傾斜面411は、第1開口部401から入ったメダルと接触し得るように形成されており、メダルが接触した場合には、そのメダルを右下(第2傾斜面412)に導く。
【0056】
第3傾斜面413は、左右方向において、左側に向かうほど下方となるように傾斜する面(左下がりの傾斜面)となっている。第3傾斜面413は、第3開口部403から入ったメダルと接触し得るように形成されており、メダルが接触した場合には、そのメダルを左下(第2傾斜面412)に導く。
【0057】
第2傾斜面412は、第1傾斜面411および第3傾斜面413よりも下方に設けられている。第2傾斜面412は、前後方向において、前側ほど下方となるように傾斜する面となっている。なお、本実施形態では、第2傾斜面412は、勾配(傾き)が異なる2つの斜面からなり、手前側の斜面の方が後方側の斜面よりも傾斜(水平面に対する傾斜)が大きくなっている。
【0058】
第2傾斜面412は、上方から落下してきたメダルと接触し得るように形成されており、接触したメダルを前方側(すなわち第2開口部402)へ導く。第2傾斜面412は、第2開口部402へ続くように形成されており、斜面を下って第2開口部402に到達したメダルは、第2開口部402から外(すなわち受皿38)へ排出される。
【0059】
ここで、第1開口部401から第2開口部402に至る(第1開口部401と第2開口部402を結ぶ)メダル通路を第1通路F1とし、第3開口部403から第2開口部402に至る(第3開口部403と第2開口部402とを結ぶ)メダル通路を第2通路F2とする。
【0060】
第1通路F1は、メダルが進む方向(進行方向)を変更させることが可能な形状を有している。第1通路F1は、少なくとも1つの曲がり部(屈曲部)を有していると言うこともできる。換言すると、第1通路F1は、クランク状となっている。
第2通路F2は、メダルが進む方向(進行方向)を変更させることが可能な形状を有している。第2通路F2は、少なくとも1つの曲がり部(屈曲部)を有していると言うこともできる。換言すると、第2通路F2は、クランク状となっている。
【0061】
第1開口部401から第2開口部402に至る第1通路F1は、矢印F1に示すように、後方から前方に進み、曲がり部(第1曲がり部)で曲がって右側(右下側)に進み、次の曲がり部(第2曲がり部)で曲がって前方側(前方下側)に進む通路となっている。
第1開口部401を介して後方から前方に発射されたメダルは、通路内の平面状の前面(図12で符号Pを付した面)に衝突し得る。そして、メダルが衝突する前面には、メダル衝突による衝撃を緩和するための、金属板(緩衝部材)が配置されていてもよい。換言すると、メダル通路の(内面の)一部が金属板で形成されていてもよい。金属板を配置することで、メダルの衝突によって通路の内面が変形、破損等するのを防止できる。金属板は、例えば厚さ約0.4mmのステンレス鋼板であってもよい。なお、緩衝部材として金属板の代わりゴム(弾性体)を用いてもよい。
上記では、後方から前方に発射されたメダルが、通路内の平面状の前面に衝突するとしたが、これに限らず、当該メダルが通路内の曲面状の前面に衝突するようになっていてもよい。換言すると、当該前面が湾曲していてもよい。曲面状とは、例えば、前方に向かって凹となっている(窪んでいる)形状であってもよい。メダルが衝突する前面が曲面状となっている場合、平面状である場合に比べてメダル衝突による衝撃が緩和される。これにより、メダルを受皿38へ、よりスムーズに案内できる。
【0062】
第3開口部403から第2開口部402に至る第2通路F2は、矢印F2に示すように、上方から下方に進み、曲がり部(第3曲がり部)で曲がって左側(左下側)に進み、次の曲がり部(第2曲がり部)で曲がって前方側(前方下側)に進む通路となっている。
【0063】
また、第3開口部403から第1開口部401に至る通路を第3通路F3とする。図示を省略するが、第3通路F3は、第1通路F1および第2通路F2と同様に、少なくとも1つの曲がり部を有している。
【0064】
仮に、第1通路F1および第2通路F2が、メダルが進む方向を変更させることが可能な形状となっておらず、直線状である場合(曲がり部が設けられていない場合)、遊技者側から器具(棒状の部材)等を差し込み、不正(いたずら)を行うことが容易となる。本実施形態では、上述のとおり、第1通路F1および第2通路F2が、メダルが進む方向を変更させることが可能な形状となっているため(曲がり部を有しているため)、遊技者側からの器具(部材)等の差し込みが困難となっている。これにより、不正対策性能を向上させることができる。なお、不正対策性能を向上できるとは、器具等の差し込みにより部品が壊されるリスクが低減されていることを含む。
【0065】
ここで、図9に示すように、第1開口部401と第2開口部402とを通過する(通る)仮想直線を第1仮想直線Xとする。本実施形態では、第1仮想直線Xを、メダル通路(第1通路F1)の内面と接触することなく引く(描出する)ことが可能となっている。換言すると、第1仮想直線Xは、メダル通路の内面に接触することなく描出することが可能な線である。さらに換言すると、第1開口部401と第2開口部402とを、メダル通路の内面と接触しない直線(第1仮想直線X)で結ぶことができる。
このような構成によれば、メダル通路(第1通路F1)は、メダル通路の内面と接触することなく第1仮想直線Xを引くことが可能な形状(直線状に連通する空間を有する形状)となっているため、メダルのスムーズな通過(払い出し)を実現できる。また、メダル通路(第1通路)を、第1仮想直線Xを引くことができないほどの複雑な形状とした場合に比べるとシンプルな形状である分、他部材の設置の妨げとなるのを防止できる。
【0066】
図10に示すように、第1開口部401と第3開口部403とを通過する(通る)仮想直線を第3仮想直線Zとする。本実施形態では、第3仮想直線Zを、メダル通路(第3通路F3)の内面と接触することなく引く(描出する)ことは不可能となっている。換言すると、第3仮想直線Zは、メダル通路の内面に接触することなく描出することが不可能な線である。さらに換言すると、第1開口部401と第3開口部403とを、メダル通路の内面と接触しない直線(第3仮想直線Z)で結ぶことができない。第3仮想直線Zは、メダル通路の内面と接触する(当該直線上にメダル通路の内面が存在する)と言うこともできる。
このような構成によれば、メダル通路(第3通路F3)は、第3仮想直線Zを引くことができない形状となっているため、例えば、第3開口部403から器具(棒状の部材)等を差し込み、第1開口部401(メダル払い出し部111)にアクセスすることが困難となっている。これにより、不正対策性能を向上させることができる。
また、第3仮想直線Zを引くことができない形状となっているので(直線状ではないため)、第3開口部403からキャンセルシュート40内に入ったメダルが、第1開口部401に向かって流下するという変則的な移動を防止できる。
【0067】
図11に示すように、第2開口部402と第3開口部403とを通過する(通る)仮想直線を第2仮想直線Yとする。本実施形態では、第2仮想直線Yを、メダル通路(第2通路F2)の内面と接触することなく引く(描出する)ことは不可能となっている。換言すると、第2仮想直線Yは、メダル通路の内面に接触することなく描出することが不可能な線である。さらに換言すると、第2開口部402と第3開口部403とを、メダル通路の内面と接触しない直線(第2仮想直線Y)で結ぶことができない。第2仮想直線Yは、メダル通路の内面と接触する(当該直線上にメダル通路の内面が存在する)と言うこともできる。
このような構成によれば、メダル通路(第2通路F2)は、第2仮想直線Yを引くことができない形状となっているため、第2開口部402から器具(棒状の部材)等を差し込み、第3開口部403(メダルセレクタ90)にアクセスすることが困難となっている。これにより、不正対策性能を向上させることができる。
【0068】
本実施形態では、第1通路F1の方が、第2通路F2よりもメダルが通過する頻度が高いものとなっている。第1通路F1は、不正対策を強化しつつ、メダルが高頻度で通過することを踏まえ、第1仮想直線Xを引くことができる形状とし、メダルのスムーズな通過を実現している。一方、第2通路F2は、メダルが通過する頻度が低い分、不正対策をより強化させ、第2仮想直線Yを引くことができない形状としている、と言える。
【0069】
図12に示すように、第1仮想直線Xにおける前方側(手前側)の端部を一端X1(一端部)とする。第1仮想直線Xは、一端X1が、受皿38の前側縁部(前壁部382a)に接触せず、受皿38の底部381に接触するように引くことが可能となっている。換言すると、第1仮想直線Xは、一端X1が、受皿38の前壁部382aに接触することなく、底部381に接触することが可能な線となっている。
このような構成によれば、一端X1が前壁部382aではなく底部381に接触するため、メダル通路を通過したメダルは、前壁部382aではなく底部381に接触する。これにより、メダルが前壁部382aを乗り越えて受皿38の外にこぼれ落ちるのをより確実に防止できる。
また、一端X1が前壁部382aに接触する場合よりも底部381に接触する場合の方(一旦X1がより奥側に位置している方)が、底部381が妨げとなるため、手前側から第1通路に器具(棒状の部材)等を差し込むことがより困難となる。これにより不正対策性能を向上させることができる。
【0070】
図13に示すように、第1仮想直線Xにおける後方側(奥側)の端部を他端X2(他端部)とする。第1仮想直線Xは、他端X2が、メダル払出装置11のメダル払い出し部111に接触せず、周辺壁部112(図5)に接触するように引くことが可能となっている。換言すると、第1仮想直線Xは、他端X2が、メダル払出装置11のメダル払い出し部111に接触することなく、周辺壁部112に接触することが可能な線となっている。
このような構成によれば、他端X2がメダル払い出し部111ではなく周辺壁部112に接触するため、仮に第1通路F1に器具(棒状の部材)等が差し込まれた場合であっても、その先端がメダル払い出し部111に接触するのを(メダル払い出し部111にアクセスすることを)(その先端がメダル払い出し部111内に挿入されるのを)困難にすることができる。これにより、不正対策性能をさらに向上させることができる。
【0071】
(部材G)
ここで、所定の直径(例えば約5mm)を有し、かつ、所定の長さを有する棒状の部材を部材Gとする。所定の長さは、例えば、第3開口部403から第2開口部402までの直線距離よりも長い長さとする。
【0072】
前扉20が開いた状態で、背面側から第1開口部401に部材Gを差し込んだ場合、部材Gを第1通路F1に、第1通路F1の内面に接触することなく挿し通すことができ、第2開口部402から出た部材Gの先端は、受皿38の底部381に接触する。
また、前扉20が閉じた状態で、かつ受皿38が存在していない状態において、第2開口部402に部材Gを差し込んだ場合、部材Gを第1通路F1に、第1通路F1の内面に接触することなく挿し通すことができ、第1開口部401から出た部材Gの先端は、メダル払出装置11の周辺壁部112に接触する。なお、実際には受皿38の存在が妨げとなるため、手前側から第1通路F1に部材Gを差し込むことは困難である。
【0073】
また、前扉20が開いた状態で、背面側の第3開口部403に部材Gを差し込んだ場合、部材Gの先端を、第2開口部402から出すことはできない。換言すると、部材Gを第2通路F2に挿し通すことはできない。
また、前扉20が閉じた状態で、かつ受皿38が存在していない状態において、第2開口部402に部材Gを差し込んだ場合、部材Gの先端を、第3開口部403から出すことはできない。換言すると、部材Gを第2通路F2に挿し通すことはできない。
また、前扉20が開いた状態で、背面側の第3開口部403に部材Gを差し込んだ場合、部材Gの先端を、第1開口部401から出すことはできない。換言すると、部材Gを第3通路F3に挿し通すことはできない。
【0074】
本実施形態では、前扉20が開いた状態で、第1開口部401(ホッパー側開口部)から第2開口部402(受皿側開口部)を視認しようとした場合(覗き込んだ場合)、受皿38の底部381を視認可能であり、受皿38の前壁部382aを視認可能であるが、前壁部382aの上端までは視認不能となっている。また、前扉20が開いた状態で、第1開口部401(ホッパー側開口部)から第2開口部402(受皿側開口部)を視認しようとした場合に、受皿38の底部381を視認可能であるが、前壁部382aは視認不能となっていてもよい。これにより、遊技価値のスムーズな通過を実現できる。
なお、変形例として、前扉20が開いた状態で、第1開口部401(ホッパー側開口部)から第2開口部402(受皿側開口部)を視認しようとした場合に、受皿38の底部381も前壁部382aも視認不能となっていてもよい。
【0075】
本実施形態の遊技機は、
筐体(例えば筐体1)と、前扉(例えば前扉20)と、を備える遊技機であって、
前記筐体は、ホッパー(例えばホッパーユニット11)を備え、
前記前扉は、受皿(例えば受皿38)と、案内通路(例えばキャンセルシュート40)と、を備え、
前記ホッパーは、遊技価値が発射される発射口部(例えばメダル払い出し部111)と、前記発射口部の周辺壁部(例えば周辺壁部112)と、を備え、
前記受皿は、底部(例えば底部381)と、前記底部の前側に設けられた前壁部(例えば前壁部382a)と、を備え、
前記案内通路は、ホッパー側開口部(例えば第1開口部401)と、受皿側開口部(例えば第2開口部402)と、を備え、
前記ホッパー側開口部から前記受皿側開口部に至る通路を第1通路(例えば第1通路F1)とすると、
前記第1通路は、前記発射口部から発射された遊技価値を前記受皿に案内可能であり、
前記第1通路は、遊技価値が進む方向を変更させることが可能な形状を有しており、
前記ホッパー側開口部と前記受皿側開口部とを通る仮想直線を第1仮想直線(例えば第1仮想直線X)とすると、
前記第1仮想直線は、前記第1通路の内面に接触することなく描出することが可能な線である。
このような構成によれば、第1通路が、遊技価値が進む方向を変更させることが可能な形状となっているため、遊技者側からの器具等の差し込みが困難となっている。これにより、不正対策性能を向上させることができる。換言すると、器具等の差し込みにより部品が破損するリスクを低減できる。
また、第1通路は、第1仮想直線を第1通路の内面に接触することなく描出可能となっている。これにより、遊技価値のスムーズな通過を実現できる。また、第1通路は、第1仮想直線を描出できないほど複雑な形状とした場合に比べるとシンプルな形状となっている。これにより、他部材の設置の妨げとなるのを防止できる。
【0076】
また、本実施形態の遊技機において、
前記第1仮想直線は、一端(例えば一端X1)が前記底部に接触し、他端(例えば他端X2)が前記周辺壁部に接触するように描出することが可能な線である。
このような構成によれば、案内通路を通過した遊技価値は、前壁部ではなく底部に接触する。これにより、遊技価値が前壁部を乗り越えて受皿の外にこぼれ落ちるのをより確実に防止できる。また、底部が妨げとなるため、手前側から第1通路に器具等を差し込むことがより困難となる。これにより、不正対策性能をより向上させることができる。
また、仮に第1通路に器具等が差し込まれた場合であっても、その先端は発射口部ではなく周辺壁部に接触する。このため、当該先端が発射口部に接触するのを(発射口部にアクセスすることを)(当該先端が発射口部内に挿入されるのを)困難にすることができる。これにより、不正対策性能をさらに向上させることができる。
【0077】
また、本実施形態の遊技機は、
前記前扉は、セレクタ(例えばメダルセレクタ90)をさらに備え、
前記案内通路は、セレクタ側開口部(例えば第3開口部403)をさらに備え、
前記セレクタ側開口部から前記受皿側開口部に至る通路を第2通路(例えば第2通路F2)とすると、
前記第2通路は、前記セレクタから送られた遊技価値を前記受皿に案内可能であり、
前記第2通路は、遊技価値が進む方向を変更させることが可能な形状を有しており、
前記受皿側開口部と前記セレクタ側開口部とを通る仮想直線を第2仮想直線(例えば第2仮想直線Y)とすると、
前記第2仮想直線は、前記第2通路の内面に接触することなく描出することが不可能な線である。
このような構成によれば、第2通路は、第2仮想直線を第2通路の内面に接触することなく描出不可能となっている。このため、受皿側開口部から器具等を差し込み、セレクタ側開口部(セレクタ)にアクセスすることが困難となっている。これにより、不正対策性能を向上させることができる。
【0078】
また、本実施形態の遊技機において、
前記セレクタ側開口部から前記ホッパー側開口部に至る通路を第3通路(例えば第3通路F3)とし、
前記セレクタ側開口部と前記ホッパー側開口部とを通る仮想直線を第3仮想直線(例えば第3仮想直線Z)とすると、
前記第3仮想直線は、前記第3通路の内面に接触することなく描出することが不可能な線である。
このような構成によれば、第3通路は、第3仮想直線を第3通路の内面に接触することなく描出不可能となっている。このため、例えば、セレクタ側開口部から器具等を差し込み、ホッパー側開口部(発射口部)にアクセスすることが困難となっている。これにより、不正対策性能を向上させることができる。
また、第3通路は、第3仮想直線を描出できない形状となっているので(直線状ではないため)、セレクタ側開口部から案内通路内に入った遊技価値が、ホッパー側開口部に向かって流下するという変則的な移動を防止できる。
【0079】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、遊技機の概略構成について説明する。なお、本実施の形態では、本発明を遊技機の1つであるスロットマシンに適用した場合を例にとって説明するが、本発明は、スロットマシンに限ることなく、メダルレス遊技機等の他の遊技機に適用されてもよい。また、以下の説明においては、基本的に「前後」とは、スロットマシンの前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、スロットマシン側が「後」を意味し、「上下」とはスロットマシンの上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とはスロットマシンを遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
【0080】
図2に示すように、筐体1の内部には、リールユニット14が設けられている。リールユニット14は、金属製のフレームに固定されており、第1リール15aと、第2リール15bと、第3リール15cと、を備えている。
【0081】
図14は、リールユニット14の一部(第1リール15aを構成する部分)を示している。リールユニット14は、リールベースと、リールベースに設けられ、各リールを回転駆動するステッピングモータMと、各ステッピングモータMの駆動軸に支持されたリールと、各リールの回転位置を検出するリールセンサ526と、リールベースに設けられ、各リールを内側から前方に向けて照明するLED501を有するバックライトとしてのリールバックライト基板BLと、LED501からの光を反射して前方に案内するリフレクタRLと、を備えている。
【0082】
各リールは、リールフレームFRと、複数種類の図柄が長手方向に沿って配置(印刷)された薄い帯状のリールテープT(T1)と、インデックス部527と、を備えている。インデックス部527は、リールセンサ526の光軸を遮蔽可能にリールフレームFRに保持されており、リールセンサ526の光軸を遮蔽および透過するタイミングによってリールセンサ526に各リールの回転位置を検出させるようになっている。
【0083】
リールフレームFRは、ステッピングモータMの回転軸に取付けられるハブ部524と、第1円環部(円環部)としての第1リム部521および第2円環部(円環部)としての第2リム部522と、第1リム部521および第2リム部522の間を接続する複数の接続部523と、複数のスポーク部525と、を備えている。また、リールフレームFRは、透光性が高い(本実施形態では透明な)合成樹脂によって一体的に形成されている。
【0084】
第1リム部521および第2リム部522は、ステッピングモータMの回転軸と同心の円環状に形成され、左右方向C(幅方向C)に離間して配置されている。接続部523は、第1リム部521および第2リム部522の円周上の異なる位置に複数設けられて、第1リム部521と第2リム部522の間を架け渡すように左右方向Cに沿って延在し、第1リム部521と第2リム部522を接続している。
【0085】
なお、リールフレームFRは、接続部523を有しておらず、第1リム部521と第2リム部522とが独立して形成され、リールテープによって第1リム部521と第2リム部522とが接続されるように構成されていてもよい。また、リールフレームFRは、着色された合成樹脂(例えば黒色の合成樹脂)によって形成されていてもよい。
【0086】
スポーク部525は、第1リム部521および第2リム部522の円周上の異なる位置に複数設けられて、第1リム部521および第2リム部522のいずれかとハブ部524とを接続し、ステッピングモータMの回転力をハブ部524から第1リム部521および第2リム部522へ伝達する。本実施形態では、スポーク部525は、第1リム部521とハブ部524とを接続している。
【0087】
第1リム部521および第2リム部522のそれぞれの外周には、左右方向に所定の幅(例えば3.5mm~6.5mm程度)を有し、リールテープT(T1)の裏面に接して、リールテープTの左右の端部を支持する端部支持面521a,522a、が形成されている。
また、第1リム部521および第2リム部522は、端部支持面521a,522aよりも左右方向の外側に、リールテープTの端に当接可能なフランジ部521b,522b、が形成されている。フランジ部521b、522bは、例えば、左右方向に0.7mm~1.5mm程度の幅となるように形成されており、リールテープTの左右方向の位置を規制している。
【0088】
接続部523は、第1リム部521および第2リム部522の端部支持面521a,522aと連続し、第1リム部521および第2リム部522の間でリールテープTを支持するための接続支持面523aを備えている。端部支持面521a,522aおよび接続支持面523aによって、リールテープTを支持する支持面FRa、が形成されている。リールテープTは、リールフレームFRの支持面FRaに巻き回されている(巻き付けられている)。
【0089】
リールテープTには、第1リール15aが備えるリールテープT1(第1リールテープ)と、第2リール15bが備えるリールテープT2(第2リールテープ)と、第3リール15cが備えるリールテープT3(第3リールテープ)と、がある。リールテープTは、透明な合成樹脂製の基材560(透明基材)の裏面に、例えば、複数層の印刷が施され、図柄等が印刷されている。なお、リールテープT1~T3では、図柄の配置や後述する識別表示570等が異なっている。
【0090】
以下、リールテープT1を例に説明する。図15(a)は、リールテープT1を表面側から見た図であり、図15(b)は、リールテープT1を裏面側から見た図である。なお、図15(b)では、図柄等の印刷部は不図示としている。基材560の裏面には、例えば、図柄に係る印刷、図柄の周囲に視認される背景に係る印刷、等が施されており、表面側から図柄や背景が視認可能となっている。
【0091】
リールテープT1は、リールフレームFRに、一方側の端部T11に対して他方側の端部T12が外側から重なるような形で巻回される。リールテープT1の一方側の端部T11には、印刷が施されていない透明部563が形成されている。
【0092】
リールテープT1には、複数の図柄が、リールフレームFRに取り付けられた状態で表面(外面)から視認可能となるように、リールテープT1の長手方向Bに沿って一列状に並んで配置されている。複数の図柄には、例えば、第1図柄P1(7図柄「7」)、第2図柄P2(図柄「チェリー」)、第3図柄P3(図柄「スイカ」)、第4図柄P4(図柄「リプレイ」)および第5図柄P5(図柄「ベル」)等が含まれている。また、リールテープT1には、各図柄の周囲に、表面から視認可能な背景Hが印刷されている。
【0093】
(リールテープTの取り付け作業)
リールテープT1の取り付けについて説明する。まず、リールテープT1の裏面における、短手方向Cの両端部(左右両側)に、リールテープT1を第1リム部521の端部支持面521aおよび第2リム部522の端部支持面522aに接着するための接着剤を塗布する。
次いで、リールテープT1を、リールフレームFRに巻き回す。リールテープT1は、長手方向Bの長さが、端部支持面521a,522aの円周長さよりも長くなるように形成されている。長手方向Bの一方側の端部T11に対し、他方側の端部T12が外側(上側)から重なるように、リールテープT1をリールフレームFRに巻き回す。
【0094】
リールテープT1には、リールテープT1の他方側の端部T12を、一方側の端部T11に対して接着するための接着部566が設けられている。なお、接着部566は、両面テープであってもよく、接着剤であってもよい。接着部566によって、他方側の端部T12と一方側の端部T11とが接着され、密着した状態となる。
【0095】
(識別表示570)
透明部563には、識別表示570が設けられている。透明部563は、リールテープT1の一方端T1aから、長手方向Bに沿った距離aの範囲で、リールテープT1の一方端T1aと、背景Hの一方端T1eと、の間に形成されている。透明部563には、リールテープTが、リール15a~15cのいずれのリールに対応するリールテープTであるか等を識別可能とする識別表示570が印刷されている。識別表示570は、当該リールテープの印刷内容に固有の記号や文字列等からなっている。識別表示570は、例えば、透明部563における左側であって、第1リム部521の端部支持面521aと重なる領域内(範囲内)に設けられている。
【0096】
図16は、リールテープT1に設けられる識別表示570の拡大図である。識別表示570は、例えば、改訂識別部571と、機種識別部572と、リール識別部573と、を備えている。改訂識別部571は、例えば、リールテープT1の印刷内容等の改訂の進度に応じた記号等、例えば、丸型、星型、多角形等の記号、数字、文字等からなり、リールテープT1の改訂の進度に係る情報を識別可能としている。
【0097】
また、機種識別部572は、例えば、リールテープT1が使用される機種固有の文字列、例えば機種名の略称等を示す文字列からなり、リールテープT1が使用される機種に係る情報を識別可能としている。
また、リール識別部573は、例えば、取り付けられるリール15a~15cに応じた値「1」~値「3」のいずれかの数値からなり、リール15a~15cのいずれのリールテープTであるかを識別可能としている。図16に示すように、例えば、第1リール15aに対応するリールテープT1のリール識別部573は「1」となっている。なお、第2リール15bに対応するリールテープT2のリール識別部573は「2」となっていて、第3リール15cに対応するリールテープT3のリール識別部573は「3」となっている。
【0098】
識別表示570が設けられているため、リールテープTがリールフレームFRに巻き回される(貼り付けられる)前の状態で、リールテープTの改訂情報、機種情報およびリール15a~15cのいずれに対応するリールテープTであるかを、作業者が識別可能となっている。
【0099】
また、リールテープTがリールフレームFRに巻き回された後の状態では、識別表示570は、リールバックライト基板BLからの光が透過しにくい領域(第1リム部521の端部支持面521aと重なる領域)内に設けられている。このため、識別表示570を目立ちにくいものとし、識別表示570が見えてしまうことによる遊技機の商品性の低下を抑制できる。
【0100】
なお、識別表示570は、端部支持面521aと重なる範囲内に設けられていることが望ましいが、一部が端部支持面521aと重ならない位置に設けられていてもよい。また、識別表示570は、第1リム部521の端部支持面521aではなく、第2リム部522の端部支持面522aと重なる範囲内に設けられていてもよい。また、識別表示570は、リールテープTの短手方向(左右方向C)における両側(左右両側)に設けられていてもよい。
【0101】
識別表示570は、改訂識別部571、機種識別部572およびリール識別部573のうちの少なくともいずれか1つを有していればよく、記号のみでも数字のみでもよいし、日本語の文字やラテン文字でもよいし、これらの組合わせであってもよい。また、リール識別部573は、「1」を示す1本の線、「2」を示す2本の線、「3」を示す3本の線が表示されるように形成されていてもよい。
【0102】
図16に示すように、識別表示570は、文字や記号等の内部に複数の隙間576が形成されるように複数のドット部575が規則的に配置されたドット印刷によって構成されている。識別表示570は、複数の隙間576を介してリールバックライト基板BLからの光を透過可能となっている。また、識別表示570は、背景Hの印刷に使用されている塗料よりもリールバックライト基板BLからの光を透過しやすい塗料で、かつ複数の図柄のいずれかに使用されている塗料によって基材560の裏面に印刷されている。具体的には、識別表示570は、黄色の塗料によって印刷されていることが望ましい。当該塗料で印刷されることで、リールテープTと識別表示570とが重なっている部分と重なっていない部分との外観(明るさ)の差を小さくし、リールフレームFRに巻き回されている状態で識別表示570を目立ちにくくすることができる。
【0103】
なお、識別表示570の色は、白や、光を透過しやすい薄い色でもよいし、背景Hの塗料と同じ色や、リールフレームFRが着色された合成樹脂によって形成されている場合、リールフレームFRの色と同系色としてもよい。具体的には、背景Hが白色である場合、識別表示570は白色の塗料によって印刷してもよいし、リールフレームFRが黒色である場合、識別表示570は黒色の塗料によって印刷してもよい。このようにすることで、識別表示570を目立ちにくくすることができる。
【0104】
また、識別表示570の色(印刷色)を、リールテープT毎に異なるものとし、その色によってリール15a~15cのいずれのリールテープTであるかを識別可能(判別可能)としてもよい。また、識別表示570における塗料が付着する部分であるドット部575は、円形に限らず、例えば、略楕円状、略正方形状、略長方形状、略六角形状など他の形状であってもよい。また、隣接するドット部同士は、接触するように配置されていてもよいし、離間するように配置されていてもよい。
【0105】
上述のとおり、リールテープT1~T3には識別表示570が設けられているため、作業者が、リールテープT1~T3をリールフレームFRに貼り付けミスしてしまうのを抑制できる。しかし、リールテープT1~T3がリールフレームFRに貼り付けられた後の状態では識別表示570が隠れてしまうため、識別表示570の視認は困難となる。また、上述のとおり識別表示570は、貼り付けた後の状態では目立ちにくいものとなるように形成されている。したがって、仮に、リールテープTを間違って貼り付けてしまった場合、その発見が困難である(気付きにくい)という問題があった。換言すると、リールテープT1~T3を貼り付けた後の状態では、作業者は、リールテープT1~T3が、対応する適切な(正しい)リールに貼り付けられているか否かを把握(チェック)することが困難であるという問題があった。
【0106】
図2に示すように、リールユニット14において、リール15aのリールテープ(T1)は最も左側に設けられる。また、リール15bのリールテープ(T2)は、リール15aのリールテープ(T1)の右側に設けられる。また、リール15cのリールテープ(T3)は、リール15bのリールテープ(T2)の右側に設けられる。
【0107】
図17は、リールテープT1~T3を、配置される位置(順番)に合わせて隙間なく並べたものである。リールテープT1~T3には、それぞれ20個の図柄が印刷されている。なお、リールテープT1~T3は、基材560(図15)に各種図柄や背景等が印刷された後、所定の幅ごとに切断され、帯状となるように生産されている。
【0108】
ここで、リールテープT1における図柄(20個の図柄)が印刷(表示)されている部分を第1図柄部Z1とし、背景が印刷されている部分を第1背景部B1とする。また、リールテープT2における図柄(20個の図柄)が印刷されている部分を第2図柄部Z2とし、背景が印刷されている部分を第2背景部B2とする。また、リールテープT3における図柄(20個の図柄)が印刷されている部分を第3図柄部Z3とし、背景が印刷されている部分を第3背景部B3とする。
【0109】
図17に示すように、第1背景部B1、第2背景部B2および第3背景部B3は、左右方向における一方から他方に向かって、徐々に(段階的に、連続して)色彩(色調)が変化し、一連のグラデーションとなっている。なお、「色彩が変化する」という場合、濃淡、明暗(明度)または彩度の少なくとも1つが変化する場合が含まれるものとする。また、本実施形態において、背景部の色彩という場合、その色彩は有彩色を指すと言うこともできる。
【0110】
本実施形態では、左側(左端部)の色彩が暖色(例えばオレンジ色)となっていて、左側から右側に向かうほど寒色に近づくようになっている。右側(右端部)の色彩は中性色(例えば紫色)となっている。なお、右側(右端部)の色彩は、中性色ではなく寒色(例えば青色)であってもよい。また、左端部の色彩と右端部の色彩が補色(反対色)の関係となっていてもよい。
【0111】
図18は、リールテープT1~T3を、適切に各リール(リールフレームFR)に貼り付けた場合を示すイメージ図であり、リールユニット14の一部を示している。
ここで、リールテープT1の第1背景部B1について、第1図柄部Z1の左側の部分を第1左背景部B11とし、第1図柄部Z1の右側の部分を第1右背景部B12とする。
なお、例えば、「図柄部の左側の部分」とは、図柄部の左端よりも左側の部分のみを指すものに限らず、図柄部の中央部よりも左側の部分を指すものであってもよい。つまり、図柄部の周囲(背後)を含む左側の部分であってもよい。「図柄部の右側の部分」についても同様である。
第1左背景部B11とは、第1リールテープ(リールテープT1)の中心から左側の全部または一部を示す。また、第1左背景部B11とは、主に、有彩色で表現された部分を示す。なお、第1左背景部B11とは、特定の第1図柄部(例えば、横幅が最も広い図柄又は横幅が最も狭い図柄)における左端より左側の全部または一部としてもよい。第2左背景部B21および第3左背景部B31についても同様である。
第1右背景部B12とは、第1リールテープ(リールテープT1)の中心から右側の全部または一部を示す。また、第1右背景部B12とは、主に、有彩色で表現された部分を示す。なお、第1右背景部B12とは、特定の第1図柄部(例えば、横幅が最も広い図柄又は横幅が最も狭い図柄)における右端より右側の全部または一部としてもよい。第2右背景部B22および第3右背景部B32についても同様である。
【0112】
また、リールテープT2の第2背景部B2について、第2図柄部Z2の左側の部分を第2左背景部B21とし、第2図柄部Z2の右側の部分を第2右背景部B22とする。
また、リールテープT3の第3背景部B3について、第3図柄部Z3の左側の部分を第3左背景部B31とし、第3図柄部Z3の右側の部分を第3右背景部B32とする。
【0113】
本実施形態では、第2左背景部B21の色彩は、第2右背景部B22の色彩よりも、第1右背景部B12の色彩との類似性が高くなっている。また、第2右背景部B22の色彩は、第2左背景部B21の色彩よりも、第3左背景部B31の色彩との類似性が高くなっている。なお、「類似性が高くなっている」とは、色の差(色差、目視したときの色の違い)が小さくなっていることを意味し、色の差がない(すなわち同一)の場合を含むものとする。
【0114】
図19は、リールテープを貼り間違えた場合を想定したイメージ図である。
図19(a)は、リールテープT1を第1リールに貼り付け、リールテープT3を第2リールに貼り付け、リールテープT2を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図19(b)は、リールテープT2を第1リールに貼り付け、リールテープT1を第2リールに貼り付け、リールテープT3を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図19(c)は、リールテープT2を第1リールに貼り付け、リールテープT3を第2リールに貼り付け、リールテープT1を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図19(d)は、リールテープT3を第1リールに貼り付け、リールテープT1を第2リールに貼り付け、リールテープT2を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図19(e)は、リールテープT3を第1リールに貼り付け、リールテープT2を第2リールに貼り付け、リールテープT1を第3リールに貼り付けた場合を示している。
【0115】
いずれの場合であっても、第2リールに貼り付けられたリールテープの左右両側部分(少なくとも一方)において、隣り合うリールテープの端の部分(近接する端の部分)と、色彩の変化が連続していない。換言すると、リールテープの背景が、一方(左側)から他方(右側)に向かって一連のグラデーションとなっていない。したがって、作業者は、リールテープを貼り付けた後に、リールテープの背景を見て違和感を覚え、リールテープを貼り間違えたことに容易に気付くことができる。換言すると、リールテープを貼り付けた後の状態であっても、作業者は、リールテープが、対応する適切な(正しい)リールに貼り付けられているか否かをチェックすることができる。これにより、リールテープの貼り間違えを抑制し、遊技機の品質を向上させることができる。
【0116】
また、リールテープの背景を、左右方向における一方から他方に向かって一連のグラデーションとすることで、デザイン性を向上させることができ、世界観をより作り出すこと等ができる。これにより、遊技機の商品性を向上させることができる。
【0117】
(変形例1)
本実施形態では、第1背景部B1、第2背景部B2および第3背景部B3が、左右方向における一方から他方に向かって、一連のグラデーションとなっているものとしたが、図20に示すように構成されていてもよい。図20において、同じハッチングが施されている部分は、色彩が同じであることを示している。
変形例1では、第1左背景部B11の色彩は、ピンク色(第3の色彩)となっている。第1右背景部B12の色彩は、紫色(第1の色彩)となっている。リールテープT1は、左右両側部分の色彩が互いに異なっている。
なお、第1左背景部B11と第1右背景部B12の間の部分であって、第1図柄部Z1の周囲(背後)を含む範囲が白色(白色背景部)となっていてもよい(白色の部分が設けられていてもよい)。なお、白色とは、白系色(無彩色)であってもよい。
【0118】
また、変形例1では、第2左背景部B21の色彩は、紫色(第1の色彩)となっている。第2右背景部B22の色彩は、青色(第2の色彩)となっている。リールテープT2は、左右両側部分の色彩が互いに異なっている。
なお、第2左背景部B21と第2右背景部B22の間の部分であって、第2図柄部Z2の周囲(背後)を含む範囲が白色(白色背景部)となっていてもよい(白色の部分が設けられていてもよい)。なお、白色とは、白系色(無彩色)であってもよい。
【0119】
また、変形例1では、第3左背景部B31の色彩は、青色(第2の色彩)となっている。第3右背景部B32の色彩は、水色(第4の色彩)となっている。リールテープT3は、左右両側部分の色彩が互いに異なっている。
なお、第3左背景部B31と第3右背景部B32の間の部分であって、第3図柄部Z3の周囲(背後)を含む範囲が白色(白色背景部)となっていてもよい(白色の部分が設けられていてもよい)。なお、白色とは、白系色(無彩色)であってもよい。
【0120】
変形例1では、リール15a(リールテープT1)とリール15b(リールテープT2)の境界部分が同じ色彩(第1の色彩)となっている。また、リール15b(リールテープT2)とリール15c(リールテープT3)の境界部分が同じ色彩(第2の色彩)となっている。
【0121】
第2左背景部B21の色彩は、第2右背景部B22の色彩よりも、第1右背景部B12の色彩との類似性が高く、具体的には、同一の色彩(第1の色彩:紫色)となっている。また、第2右背景部B22の色彩は、第2左背景部B21の色彩よりも、第3左背景部B31の色彩との類似性が高く、具体的には、同一の色彩(第2の色彩:青色)となっている。リールテープT2の左右両側の部分では、隣り合うリールテープの端の部分(近接する端の部分)と色彩が同じとなっている(色が連続している)。
【0122】
第1の色彩~第4の色彩はいずれも白色ではない。なお、左右方向における一方(左側)から他方(右側)に向かって、第3の色彩、第1の色彩、第2の色彩、第4の色彩の順に、色彩が暖色から寒色に変化するようになっていてもよい。
【0123】
図21は、リールテープを貼り間違えた場合を想定したイメージ図である。
図21(a)は、リールテープT1を第1リールに貼り付け、リールテープT3を第2リールに貼り付け、リールテープT2を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図21(b)は、リールテープT2を第1リールに貼り付け、リールテープT1を第2リールに貼り付け、リールテープT3を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図21(c)は、リールテープT2を第1リールに貼り付け、リールテープT3を第2リールに貼り付け、リールテープT1を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図21(d)は、リールテープT3を第1リールに貼り付け、リールテープT1を第2リールに貼り付け、リールテープT2を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図21(e)は、リールテープT3を第1リールに貼り付け、リールテープT2を第2リールに貼り付け、リールテープT1を第3リールに貼り付けた場合を示している。
【0124】
いずれの場合であっても、第2リールに貼り付けられたリールテープの左右両側部分(少なくとも一方)において、隣り合うリールテープの端の部分(近接する端の部分)と、色が一致していない(色が合っていない)。このため、作業者は、リールテープを貼り付けた後に、リールテープの背景を見て違和感を覚え、リールテープを貼り間違えたことに容易に気付くことができる。換言すると、リールテープを貼り付けた後の状態であっても、作業者は、リールテープが、対応する適切な(正しい)リールに貼り付けられているか否かをチェックすることができる。
【0125】
また、リールテープに、第1の色彩~第4の色彩の4色を使用することで、リールテープをカラフルなものとし、遊技機の商品性を向上させることができる。また、図柄の周囲に白色背景部を設けることで、図柄が背景に埋もれるのを抑制し、図柄の視認性が低下するのを抑制できる。
【0126】
(変形例2)
本実施形態では、第1背景部B1、第2背景部B2および第3背景部B3が、左右方向における一方から他方に向かって、一連のグラデーションとなっているものとしたが、図22に示すように構成されていてもよい。図22において、同じハッチングが施されている部分は、色彩が同じであることを示している。
変形例2では、第1左背景部B11は、茶色となっている。第1右背景部B12は、茶色となっている。リールテープT1は、左右両側部分の色彩が互いに同じとなっている。また、第1左背景部B11と第1右背景部B12の間の部分であって、第1図柄部Z1の周囲(背後)を含む範囲が白色(白色背景部)となっている。なお、白色とは、白系色(無彩色)であってもよい。
【0127】
また、変形例2では、第2左背景部B21の色彩は、茶色となっている。第2右背景部B22の色彩は、緑色となっている。リールテープT2は、左右両側部分の色彩が互いに異なっている。また、第2左背景部B21と第2右背景部B22の間の部分であって、第2図柄部Z2の周囲(背後)を含む範囲が白色(白色背景部)となっている。なお、白色とは、白系色(無彩色)であってもよい。
【0128】
また、変形例2では、第3左背景部B31の色彩は、緑色となっている。第3右背景部B32の色彩は、緑色となっている。リールテープT3は、左右両側部分の色彩が互いに同じとなっている。また、第3左背景部B31と第3右背景部B32の間の部分であって、第3図柄部Z3の周囲(背後)を含む範囲が白色(白色背景部)となっている。なお、白色とは、白系色(無彩色)であってもよい。
【0129】
また、変形例2では、リールテープにおける茶色部分および緑色部分は、左右方向においてリールテープの端側(外側)からリールテープの内側(中央側)に向かって、徐々に(段階的に)茶色または緑色の濃度が薄く(低く)なるようにグラデーションが施されている。
【0130】
変形例2では、リール15a(リールテープT1)とリール15b(リールテープT2)の境界部分が同じ色彩(第1の色彩:茶色)となっている。また、リール15b(リールテープT2)とリール15c(リールテープT3)の境界部分が同じ色彩(第2の色彩:緑色)となっている。
【0131】
第2左背景部B21の色彩は、第2右背景部B22の色彩よりも、第1右背景部B12の色彩との類似性が高くなっていて、具体的には、同一の色彩(第1の色彩:茶色)となっている。また、第2右背景部B22の色彩は、第2左背景部B21の色彩よりも、第3左背景部B31の色彩との類似性が高くなっていて、具体的には、同一の色彩(第2の色彩:緑色)となっている。リールテープT2の左右両側の部分では、隣り合うリールテープの端の部分(近接する端の部分)と色彩が同じとなっている(色が連続している)。
【0132】
図23は、リールテープを貼り間違えた場合を想定したイメージ図である。
図23(a)は、リールテープT1を第1リールに貼り付け、リールテープT3を第2リールに貼り付け、リールテープT2を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図23(b)は、リールテープT2を第1リールに貼り付け、リールテープT1を第2リールに貼り付け、リールテープT3を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図23(c)は、リールテープT2を第1リールに貼り付け、リールテープT3を第2リールに貼り付け、リールテープT1を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図23(d)は、リールテープT3を第1リールに貼り付け、リールテープT1を第2リールに貼り付け、リールテープT2を第3リールに貼り付けた場合を示している。
図23(e)は、リールテープT3を第1リールに貼り付け、リールテープT2を第2リールに貼り付け、リールテープT1を第3リールに貼り付けた場合を示している。
【0133】
いずれの場合であっても、第2リールに貼り付けられたリールテープの左右両側部分(少なくとも一方)において、隣り合うリールテープの端の部分(近接する端の部分)と、色が一致していない(色が合っていない)。このため、作業者は、リールテープを貼り付けた後に、リールテープの背景を見て違和感を覚え、リールテープを貼り間違えたことに容易に気付くことができる。換言すると、リールテープを貼り付けた後の状態であっても、作業者は、リールテープが、対応する適切な(正しい)リールに貼り付けられているか否かをチェックすることができる。
【0134】
また、リールテープの背景について、左側を第1の色彩とし、右側を第2の色彩とすることで、例えば、2つのキャラクタ(勢力)の対立等を表現し、世界観をより作り出すことができ、遊技機の商品性を向上させることができる。また、図柄の周囲に白色背景部を設けることで、図柄が背景に埋もれるのを抑制し、図柄の視認性が低下するのを抑制できる。
【0135】
(背景の色について)
本実施形態、変形例1または変形例2において、リールテープT1~T3における白色以外の背景の色彩(有彩色)は、図柄とは異なる色となっていてもよい。以下、「背景色」とは、白色以外の部分を指すものとする。背景色は、図柄では使用されていない色となっていてもよい。換言すると、背景(白色以外の部分)には、図柄で用いられている色と同色の部分が存在しないようになっていてもよい。さらに、換言すると、図柄には、背景色と同色の部分が設けられていないようになっていてもよい。このように構成することで、図柄と背景の境界が明確となって、図柄が背景に埋もれるのを防ぎ、図柄の視認性が低下するのを抑制できる。
【0136】
図柄と背景で色が異なっているとは、同系色ではないことが好ましい。ただし、例えば、同系色であっても、次のように、色の実現方法が異なっている場合には「色が異なっている」ものとする。ここでは「緑色」を例に説明する。
【0137】
図15(a)において、符号P3で示したスイカ図柄は緑色の部分(図柄緑部とする)を有している。図24(a)に示すように、図柄緑部は、対応する特色の塗料が100%で印刷されている(ベタ塗りとなっている)。
【0138】
図22で示した第3右背景部B32は、緑色(薄い緑色)となっている。第3右背景部B32の薄い緑色は、図24(b)に示すように、スイカ図柄の図柄緑部で用いられる特色の塗料が、例えば約50%で印刷されていてもよい。換言すると、緑色のドットと、白色のドットとで、薄い緑色が実現されていてもよい。この場合、図柄緑部で使用する塗料と同じ塗料を使用し、濃淡(濃度)を異ならせることで、「異なる色」を実現している。
【0139】
また、第3右背景部B32の緑色(薄い緑色)は、図24(c)に示すように、背景用の特色(いずれの図柄でも使用されていない薄い緑色)の塗料が、例えば約100%(ベタ塗り)で印刷されていてもよい。この場合、図柄緑部の塗料とは異なる塗料(特色の塗料)を使用することで、「異なる色」を実現している。
【0140】
図24(c)に示すように特色の塗料を使用する場合、図24(b)に示すように図柄緑部の塗料を使用(流用)する場合に比べて、印刷にかかるコストが増加する。しかし、図24(b)に示すようにドットで淡緑色を実現した場合、背後から光が照射されると、色が飛んでしまう(見た目が薄くなってしまう)という問題が生じる。これに対し、図24(c)のように特色の塗料を用いた場合、かかる問題が生じるのを防ぐことができる。換言すると、図24(c)のように特色の塗料を用いた場合、背後から光が照射された場合であっても、ぼけることなくはっきりとした見栄えを実現でき、見た目をよりきれいなものとすることができる。
【0141】
なお、背景色は、図柄の色に対し、薄い色(淡い色)であることが好ましい。このようにすることで、図柄が背景に埋もれてしまい、図柄の視認性が低下するのを抑制できる。
【0142】
本実施形態の遊技機は、
第1リールテープ(例えばリールテープT1)を備える第1リール(例えばリール15a)と、
第2リールテープ(例えばリールテープT2)を備える第2リール(例えばリール15b)と、
第3リールテープ(例えばリールテープT3)を備える第3リール(例えばリール15c)と、を備え、
前記第2リールテープは、前記第1リールテープの右側に設けられ、前記第3リールテープは、前記第2リールテープの右側に設けられ、
前記第1リールテープは、複数の図柄からなる第1図柄部(例えば第1図柄部Z1)と、前記第1図柄部の周囲の第1背景部(例えば第1背景部B1)と、を備え、
前記第2リールテープは、複数の図柄からなる第2図柄部(例えば第2図柄部Z2)と、前記第2図柄部の周囲の第2背景部(例えば第2背景部B2)と、を備え、
前記第3リールテープは、複数の図柄からなる第3図柄部(例えば第2図柄部Z3)と、前記第3図柄部の周囲の第3背景部(例えば第3背景部B3)と、を備え、
前記第1背景部は、前記第1図柄部の左側である第1左背景部(例えば第1左背景部B11)と、前記第1図柄部の右側である第1右背景部(例えば第1右背景部B12)と、を備え、
前記第2背景部は、前記第2図柄部の左側である第2左背景部(例えば第2左背景部B21)と、前記第2図柄部の右側である第2右背景部(例えば第2右背景部B22)と、を備え、
前記第3背景部は、前記第3図柄部の左側である第3左背景部(例えば第3左背景部B31)と、前記第3図柄部の右側である第3右背景部(例えば第3右背景部B32)と、を備え、
前記第2左背景部の色彩は、前記第2右背景部の色彩よりも、前記第1右背景部の色彩との類似性が高く、
前記第2右背景部の色彩は、前記第2左背景部の色彩よりも、前記第3左背景部の色彩との類似性が高い。
【0143】
仮にリールテープを貼り間違えた場合、前記第2リールに貼り付けられたリールテープの左右両側部分の少なくとも一方において、隣りのリールテープの端の部分(近接する側の端の部分)と、色の類似性が低くなる(色が合っていない、色が連続していない)。このため、作業者は、違和感を覚え、リールテープを貼り間違えたことに容易に気付くことができる。換言すると、リールテープを貼り付けた後の状態であっても、作業者は、リールテープが、対応する適切な(正しい)リールに貼り付けられているか否かをチェックすることができる。これにより、リールテープの貼り間違えを抑制し、遊技機の品質を向上させることができる。
【0144】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1背景部、前記第2背景部および前記第3背景部は、左右方向における一方から他方に向かって、徐々に色彩が変化している。
【0145】
このため、リールテープの貼り間違えを抑制するとともに、遊技機のデザイン性を向上させることができ、世界観をより作り出すこと等ができる。これにより、遊技機の商品性を向上させることができる。
【0146】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1背景部、前記第2背景部および前記第3背景部における徐々に変化している色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている。
【0147】
このため、図柄部が背景部に埋もれるのを防ぎ、図柄部の視認性が低下するのを抑制できる。
【0148】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1右背景部の色彩と前記第2左背景部の色彩が第1の色彩となっており、前記第2右背景部の色彩と前記第3左背景部の色彩が前記第1の色彩とは異なる第2の色彩となっている。
【0149】
このため、リールテープの貼り間違えを抑制するとともに、遊技機のデザイン性を向上させることができ、世界観をより作り出すこと等ができる。これにより、遊技機の商品性を向上させることができる。また、左右方向に沿って徐々に色彩が変化している(グラデーションとなっている)場合、リールテープ生産時における切断位置の誤差によって、リールテープの品質(見栄え)に個体差が生じやすい。これに対し、リールテープの境界部分を同じ色彩(前記第1の色彩または前記第2の色彩)とした場合、切断位置のずれが生じても、リールテープの品質(見栄え)に個体差が生じにくい。
【0150】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1左背景部の色彩は、前記第1の色彩および前記第2の色彩と異なる第3の色彩となっており、前記第3右背景部の色彩は、前記第1の色彩、前記第2の色彩および前記第3の色彩と異なる第4の色彩となっており、前記第1左背景部と前記第1右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第2左背景部と前記第2右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第3左背景部と前記第3右背景部の間に、背景が白系色となっている部分がある。
【0151】
リールテープの背景に、前記第1の色彩、前記第2の色彩、前記第3の色彩および前記第4の色彩の4色を使用することで、リールテープをカラフルなものとし、遊技機の商品性を向上させることができる。また、図柄の周囲に白系色部分を設けることで、図柄が背景に埋もれるのを抑制し、図柄の視認性の低下を抑制できる。
【0152】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1の色彩、前記第2の色彩、前記第3の色彩および前記第4の色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている、
【0153】
このため、図柄部が背景部に埋もれるのを防ぎ、図柄部の視認性が低下するのを抑制できる。
【0154】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1左背景部の色彩は、前記第1の色彩となっており、前記第3右背景部の色彩は、前記第2の色彩となっており、前記第1左背景部と前記第1右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第2左背景部と前記第2右背景部の間に、背景が白系色となっている部分があり、前記第3左背景部と前記第3右背景部の間に、背景が白系色となっている部分がある。
【0155】
リールテープの背景について、左側を前記第1の色彩とし、右側を前記第2の色彩とすることで、例えば、2つのキャラクタ(勢力)の対立等を表現し、世界観をより作り出すことができ、遊技機の商品性を向上させることができる。また、図柄の周囲に白系色部分を設けることで、図柄が背景に埋もれるのを抑制し、図柄の視認性の低下を抑制できる。
【0156】
また、本実施形態の遊技機において、前記第1の色彩および前記第2の色彩は、前記第1図柄部、前記第2図柄部および前記第3図柄部では使用されていない色彩となっている。
【0157】
このため、図柄部が背景部に埋もれるのを防ぎ、図柄部の視認性が低下するのを抑制できる。
【0158】
また、図25に示すように、前扉20の中央部に、中パネル99が設けられていてもよい。中パネル99は、透明な表示窓が形成された領域99aと、絵柄(図示せず)が表示された領域99bと、によって構成されている。透明な表示窓が形成された領域99aは、リール15a~15cの一部が視認可能となっている。また、絵柄が表示された領域99bは、透明な表示窓が形成された領域99aの周囲に形成されている。絵柄が表示された領域99bは、左側領域99a1と右側領域99a2を有している。左側領域99a1の色彩は、リールテープT3の第3背景部B3の色彩よりも、リールテープT1の第1背景部B1の色彩との類似性が高くなっている。また、右側領域99a2の色彩は、リールテープT1の第1背景部B1の色彩よりも、リールテープT3の第3背景部B3の色彩との類似性が高くなっている。これにより、中パネル99とリールテープとの間で一体感を出すことができ、リールテープの取り付けミスをしてしまったことをより把握し易くすることができる。
【0159】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。例えば、スロットマシンの構成等は前述した実施の形態のそれに限定されない。また、前述した構成等は、スロットマシンに限らず、パチンコ遊技機やメダルレス遊技機等の他の遊技機にも適用できる。本発明は、遊技機に適用でき、遊技機には、スロットマシン、パチンコ遊技機、メダルレス遊技機(遊技者が遊技メダルを用いることなく遊技を行う構造となった管理スロットマシン)が含まれる。
【符号の説明】
【0160】
1 筐体
11 ホッパーユニット(ホッパー)
20 前扉
38 受皿
40 キャンセルシュート(案内通路)
90 メダルセレクタ(セレクタ)
111 メダル払い出し部(発射口部)
112 周辺壁部
381 底部
382a 前壁部
401 第1開口部(ホッパー側開口部)
402 第2開口部(受皿側開口部)
403 第3開口部(セレクタ側開口部)
F1 第1通路
F2 第2通路
F3 第3通路
X 第1仮想直線
Y 第2仮想直線
Z 第3仮想直線
X1 (第1仮想直線の)一端
X2 (第1仮想直線の)他端
T1 リールテープ
T2 リールテープ
T3 リールテープ
15a リール
15b リール
15c リール
B1 第1背景部
B11 第1左背景部
B12 第1右背景部
B2 第2背景部
B21 第2左背景部
B22 第2右背景部
B3 第3背景部
B31 第3左背景部
B32 第3右背景部
Z1 第1図柄部
Z2 第2図柄部
Z3 第3図柄部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25