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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114101
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】回転埋設先端拡大翼杭
(51)【国際特許分類】
   E02D 5/72 20060101AFI20240816BHJP
   E02D 5/56 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
E02D5/72
E02D5/56
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019539
(22)【出願日】2023-02-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】523050612
【氏名又は名称】田中 秋男
(74)【代理人】
【識別番号】100137899
【弁理士】
【氏名又は名称】大矢 広文
(72)【発明者】
【氏名】田中 秋男
【テーマコード(参考)】
2D041
【Fターム(参考)】
2D041AA02
2D041BA12
2D041BA35
2D041CA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来の杭は、軸管の先端付近の外周に螺旋翼が螺旋状に突設されているため、地中への貫入時に、軸管の周囲の掘削土が、軸管の外周面からの突出部位にてほぐされたり、かき乱されることにより、安定した杭保持が実現できないおそれがある。
【解決手段】円筒杭本体10と、円筒杭本体10の先端側軸心に立設する筒状掘削刃30と、筒状掘削刃30の外周に沿って回動連結具を介して回動自在に配設する複数の拡大翼50と、を備え、各拡大翼50の表面には、正転方向側を下に傾斜する推進翼が突設され、各拡大翼50は、正転方向側の一部が他の拡大翼50の逆転方向側の一部で被覆され、正転方向に回転する状態では、各拡大翼50の全てが回転埋設先端拡大翼杭1の外径1o内に収容され、逆転方向に回転する状態では、各拡大翼50の一部が回転埋設先端拡大翼杭1の外径1o外に突出されることを特徴とした回転埋設先端拡大翼杭1である。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正転方向の回転によって地盤に貫入される回転埋設先端拡大翼杭であって、
円筒杭本体と、
前記円筒杭本体の先端側軸心に立設する筒状掘削刃と、
前記筒状掘削刃の外周に沿って回動連結具を介して回動自在に配設する複数の拡大翼と、を備え、
各前記拡大翼の表面には、正転方向側を下に傾斜する推進翼が突設され、
各前記拡大翼は、正転方向側の一部が他の前記拡大翼の逆転方向側の一部で被覆され、
正転方向に回転する状態では、各前記拡大翼の全てが前記回転埋設先端拡大翼杭の外径内に収容され、
逆転方向に回転する状態では、各前記拡大翼の一部が前記回転埋設先端拡大翼杭の外径外に突出されることを特徴とした回転埋設先端拡大翼杭。
【請求項2】
前記回転埋設先端拡大翼杭の先端側又は前記拡大翼の表面にストッパーを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の回転埋設先端拡大翼杭。
【請求項3】
前記拡大翼の逆転方向側の一部を外側に折曲げた折曲部としたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の回転埋設先端拡大翼杭。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転埋設先端拡大翼杭、より具体的には、軸回りの一方向の回転により地盤に貫入し、所望の地盤まで貫入埋設されたら、逆方向の回転によって突出する拡大翼で地盤支持力等を増強させることによって地盤に強固に立てることができる回転埋設先端拡大翼杭に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼管杭を地中に埋め込む施工方法としては、各種ハンマー等による打込み工法がある。この打込み工法は、杭の先端部が支持層に達するまで杭の後端部(頭部)をハンマー等で打撃する工法であるため、杭の打撃に伴う振動、騒音等により、特に住宅密集地においては施工が困難な場合がある。そこで、回転貫入工法が好んで用いられている。この回転貫入工法は、螺旋状の羽根等の鋼片を下端部外周面に設けた鋼管杭を地面に配置し、該鋼管杭を回転させながら地中に押し込むことによって該鋼管杭を地中に埋め込むものである。
このような回転貫入工法で用いられる鋼管杭に関する文献の一例として、特許文献1が挙げられる。
【0003】
文献1に係る発明は、少なくとも1つの螺旋翼が先端付近の外周に螺旋状に突設され、少なくとも1つの切欠部が先端に形成された鋼管製の軸管と、この軸管の内径より外径が少し小さい鋼管製で、底板が先端に固着され、前記軸管内に前記底板を軸管の先端側に向けて挿入された内管とを備えたことを特徴とする鋼管杭で、地盤に対する先端支持力を向上できるものである。
【0004】
【特許文献1】特開2003-176536
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、文献1に係る発明は、鋼管製の軸管の先端付近の外周に螺旋翼が螺旋状に突設されているため、地中への貫入時に、軸管の周囲の掘削土が、軸管の外周面からの突出部位にてほぐされたり、かき乱されることにより、地中に貫入された状態下においては、軸管の外周面摩擦力が十分効果的に確保されない。このようなことから、軸管のぐらつきが生じ、安定した杭保持が実現できない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、軸回りの一方向の正転方向の回転により地盤に貫入し、所望の地盤まで貫入埋設されたら、逆方向の逆転方向の回転によって突出する拡大翼で地盤支持力等を増強させることによって地盤に強固に確保することができる回転埋設先端拡大翼杭を提供するものである。
【0007】
請求項1の発明は、正転方向の回転によって地盤に貫入される回転埋設先端拡大翼杭であって、円筒杭本体と、円筒杭本体の先端側軸心に立設する筒状掘削刃と、筒状掘削刃の外周に沿って回動連結具を介して回動自在に配設する複数の拡大翼と、を備え、各拡大翼の表面には、正転方向側を下に傾斜する推進翼が突設され、各拡大翼は、正転方向側の一部が他の前記拡大翼の逆転方向側の一部で被覆され、正転方向に回転する状態では、各拡大翼の全てが回転埋設先端拡大翼杭の外径内に収容され、逆転方向に回転する状態では、各拡大翼の一部が回転埋設先端拡大翼杭の外径外に突出されることを特徴とした回転埋設先端拡大翼杭である。
【0008】
請求項2の発明は、回転埋設先端拡大翼杭の先端側又は拡大翼の表面にストッパーを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の回転埋設先端拡大翼杭である。
【0009】
請求項3の発明は、拡大翼の逆転方向側の一部を外側に折曲げた折曲部としたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の回転埋設先端拡大翼杭である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の回転埋設先端拡大翼杭によれば、主に次のような効果を奏することができる。
【0011】
回転埋設先端拡大翼杭本体が、一方向への回転によって地中に所定の深さまで貫入された状態下で、地中への貫入時とは逆の方向に回転させることにより、拡大翼が、杭本体の先端部の外周縁から径方向外側に突出されることから、地中に貫入された回転埋設先端拡大翼杭本体を、地中への貫入時とは逆方向に回転させるだけの極めて簡単な作業を行うだけで、掘削片にて掘削された地中の掘削土に対する杭本体の先端部の接触面積が、杭本体の先端部の外周縁からの回動部材の突出部位の面積分だけ有利に増大する。
【0012】
地中への貫入状態下で、外周面摩擦力と、杭本体の先端部での掘削土との接触面積とが、何れも十分な大きさにおいて確保され得て、杭本体の外周面の全体において発揮される支持力と、杭本体の先端部において発揮される先端支持力の両方が、効果的に高められ得ることとなる。そして、その結果として、上部荷重を、より安定的に且つ確実に支持することが可能となり、以て、例えば、住宅等の基礎杭として使用された場合等において、かかる住宅等の不同沈下等の発生を、より一層効果的に防止することができる。しかも、そのような支持力の増大効果を得る上において、面倒な作業が強いられることもない。
【0013】
回転埋設先端拡大翼杭本体が一方向に回転させられて、地中に貫入せしめられるときに、複数の回動部材(拡大翼)と筒状掘削刃とが、杭本体の先端部の外周縁よりも径方向内側に収容位置し、杭本体の先端部の外周縁からの突出しないように配置されているため、例えば、杭本体の一方向への回転時に、かかる突出部位が地中の石等の障害物に接触し、それによって、当初設定していた杭打ち位置からずれてしまう芯ずれ(水平誤差)が生ずるようなことが、効果的に防止される。
【0014】
複数の回動部材(拡大翼)が、軸心方向への回動により、回転埋設先端拡大翼杭本体の先端部の外周縁よりも内側に収容されることから、例えば、運搬時等において、複数の回動部材(拡大翼)を、かかる内側への収容位置に配置させておけば、多数のものをまとめて運ぶ際にもかさばるようなことがなく、優れた取扱性が、有利に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】円筒杭本体と先端板の装着状態を示す斜視図である。
図2】先端板の平面図である。
図3】筒状掘削刃の側面図である。
図4】筒状掘削刃の底面図である。
図5】拡大翼を表面側から見た図である。
図6】折曲部を備えた拡大翼を表面側から見た図である。
図7】回転埋設先端拡大翼杭を先端から見た図である。
図8】回転埋設先端拡大翼杭の先端側の拡大翼が縮小した状態の図で、(a)は側面図、(b)は後端側から見た一部透視図である。
図9】回転埋設先端拡大翼杭の先端側の拡大翼が拡大した状態の図で、(a)は側面図、(b)は後端側から見た一部透視図である。
図10】回転埋設先端拡大翼杭を後端側から見た各拡大翼の位置関係を示す一部透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の回転埋設先端拡大翼杭(以下、単に「杭」とする場合がある。)1は、正転方向Aの回転によって杭1径のまま地盤に埋設し、逆転方向Bの回転によって杭1先端に達する支持層にて拡大翼50が拡大することによって、地盤支持力を増強させることができるものである。
【0017】
具体的には、地盤の杭1打ち箇所において、軸回りの一方向をなす正転方向Aの回転によって、筒状掘削刃30による地盤掘削で杭1径の外径1оの幅のまま地中に貫入し、所望の地盤まで貫入埋設されたら、軸回りの反対方向をなす逆転方向Bの回転によって突出する拡大翼50により、杭1と地盤の間に先端支持力、摩擦力(外周面摩擦力、内周面摩擦力)、水平垂直力が働くことにより、地盤、特に軟弱地盤等における杭工事に強固に対応するための回転埋設先端拡大翼杭1を提供する。
【0018】
各図で図示するように、本発明の回転埋設先端拡大翼杭1は、円筒杭本体10、先端板20、筒状掘削刃30、回動連結具40、推進翼60が突設された拡大翼50等が組み合わさって構成されている。以下、本発明である回転埋設先端拡大翼杭1の各実施形態について説明する。
【0019】
円筒杭本体10は、内部に空洞13を備えた長尺な円筒状の筒体である。円筒杭本体10としては、鋼管杭が挙げられるが、その他、PC杭(プレストレストコンクリート杭)、PHC杭(高強度プレストレストコンクリート杭)、PRC杭(プレストレスト鉄筋コンクリート杭)、SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)等のコンクリート杭であってもよい。また、単杭であっても継ぎ杭であってもよい。また、円筒杭本体10の長さ、内径、外径等も問わない。
【0020】
円筒杭本体10の先端側Xには、先端板20が備わる(図1参照)。この先端板20は、中心位置に穴22が穿設された円盤状の部材(鋼材円板)で、円筒杭本体10の外径10оに合致した外径20оを備え、円筒杭本体10の先端面11に溶接等によって取り付けられる。円筒杭本体10の空洞13と先端板20の穴22は連通することとなる。
【0021】
先端板20の外径20оと円筒杭本体10の外径10оは同径又は略同径が望ましいが、先端板20の外径20оが円筒杭本体10の外径10оよりも小径であってもよく、したがって、例えば、先端板20を円筒杭本体10の空洞13内(内壁面)に固設する構成であってもよい。
【0022】
円筒杭本体10と先端板20が別部材で円筒杭本体10の先端面11に先端板20が固設される構成の他、円筒杭本体10と先端板20が一体成形される構成であってもよい。また、筒状掘削刃30や拡大翼50が円筒杭本体10の先端面11に備えることができれば、先端板20を備えない構成であってもよい。
【0023】
先端板20の材質は、鋼材製等の耐久性が高いものであればどのような材質であってもよい。また、肉厚、穴の内径等も問わない。
【0024】
円筒杭本体10の先端側X軸心には、筒状掘削刃30が備えられている。具体的には、先端板20の表面21軸心から筒状掘削刃30が立設する構成である。なお、筒状掘削刃30は先端板20を介して備える他、上述のように、先端板20を介さずに円筒杭本体10の先端面11軸心から直接筒状掘削刃30が立設してもよい。
【0025】
この筒状掘削刃30は、図3等で図示するように、先端に鋸刃形状の刃部33を備え、内部に空洞39を備えた筒体で、本体31と本体上方の刃部33に分けることができ、主に刃部33によって地盤を掘削するものである。各図では円筒状の筒体で説明している。
【0026】
刃部33は複数の山形状の山刃部37、谷形状の谷刃部38が組み合わさって構成されている。刃部33の形状、構成は山刃部37、谷刃部38が繰り返し組み合わさって構成されていればどのようなものであってもよい。したがって、山刃部37の高さ、谷刃部38の深さ、数、角度、形状等も問わないため、各山刃部37の高さが略同じであっても段違いであってもよい。また、図示しないが、山刃部37、谷刃部38をさらに鋸刃形状としてもよい。
【0027】
筒状掘削刃30(本体31)は、先端板20の穴22の内径20iに略合致した内径30iを備えており、先端板20の穴22の縁(表面21)に筒状掘削刃30(本体31)が溶接等によって取り付けられている。円筒杭本体10の空洞13と先端板20の穴22と筒状掘削刃30の空洞39は連通することとなる。
【0028】
先端板20の穴22の内径20iと筒状掘削刃30(本体31)の空洞39の内径30iは同径又は略同径が望ましいが、筒状掘削刃30の空洞39の内径30iが先端板20の穴22の内径20iよりも大径であってもよい。また、筒状掘削刃30の空洞39の内径30iが先端板20の穴22の内径20iよりも小径であってもよい。したがって、例えば、筒状掘削刃30(本体31の外周35)を先端板20の穴22内(内壁面)に固設する構成であってもよい。
【0029】
筒状掘削刃30と先端板20が別部材で先端板20の表面21に筒状掘削刃30が固設される構成の他、筒状掘削刃30と先端板20が一体成形される構成であってもよい。
【0030】
筒状掘削刃30の材質は、鋼材製等の掘削性や耐久性が高いものであればどのような材質であってもよい。また、長さ、内径、外径等も問わない。筒状掘削刃30は、各図で図示したような円筒状の他、図示しないが三角状、四角状、五角形状、六角形状等の多角形状であってもよい。なお、筒状掘削刃30の形状に合わせて、拡大翼50の数、形状等が適応される。
【0031】
円筒杭本体10の先端側Xには、推進翼60が突設された拡大翼50が回動自在に配設されている。この拡大翼50は、筒状掘削刃30の外周35に沿って回動連結具40を介して回動自在に軸支されており、正転方向Aへの回転では縮小状態(図7図8(b)参照)に、逆転方向Bへの回転では拡大状態(図9(b)参照)となる。
【0032】
拡大翼50は、所定の肉厚を備えた湾曲状の鋼板である。各拡大翼50の形状は、各拡大翼50が縮小状態のときに各拡大翼50全体で筒状掘削刃30の外周35を囲繞、換言すれば、筒状掘削刃30の本体31を包み込むようにできればどのような形状であってもよく、図5等で図示した形状以外であってもよい。また、図示しないが、各拡大翼50は、正転方向側50fの角部分、端面又は逆転方向側50rの角部分、端面を面取りしてもよい。このような面取りを行うことにより、各拡大翼50が引っ掛かることなくスムーズに拡大又は縮小することができる。
【0033】
拡大翼50は複数枚で配設構成されている。図7等では、四枚、具体的には、第一の拡大翼51、第二の拡大翼52、第三の拡大翼53、第四の拡大翼54で配置構成されているが、拡大翼50は二枚、三枚、または五枚以上であってもよい。安定度からすれば、三枚以上が杭1の先端5にかかる安定力が増加するため望ましい。なお、配置構成される拡大翼50の枚数によっては、各拡大翼50の長手方向の長さが異なることは勿論である。本実施形態ではより望ましい四枚の例で説明する。
【0034】
第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54は、筒状掘削刃30の外周35(先端板20の外周)に沿って等間隔で配置されている。図7では、第一の拡大翼51と第三の拡大翼53が対角線上に配置され、第二の拡大翼52と第四の拡大翼54が対角線上に配置されている。
【0035】
第一の推進翼61の逆転方向側51rの端部から第三の推進翼63の逆転方向側53rの端部を結ぶ仮想線C1と、第二の推進翼62の逆転方向側52rの端部から第四の推進翼64の逆転方向側54rの端部を結ぶ仮想線C2によって十字を形成する(図10参照)。このように、第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54はバランス良く均等に配置構成されるのが望ましい。
【0036】
回転埋設先端拡大翼杭1が地中に貫入する際の各拡大翼50が縮小した状態では、各拡大翼50同士が一部重なって配置、すなわち、各拡大翼50は、正転方向側50fの一部が他の拡大翼50の逆転方向側50rの一部で被覆される。具体的には、回転埋設先端拡大翼杭1を先端5から見た図7によれば、第一の拡大翼51の正転方向側51fの一部が第四の拡大翼54の逆転方向側54rで被覆され、第二の拡大翼52の正転方向側52fの一部が第一の拡大翼51の逆転方向側51rで被覆され、第三の拡大翼53の正転方向側53fの一部が第二の拡大翼52の逆向方向側rで被覆され、第四の拡大翼54の正転方向側54fの一部が第三の拡大翼53の逆転方向側53rで被覆される。このように、一部重なり合う第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54が風車状に配置される。
【0037】
また、各拡大翼50が縮小状態では、第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54は、筒状掘削刃30に凭れ掛るように傾斜状態で支持される。拡大翼50の上端50tが筒状掘削刃30の外周35に当接又は対峙した状態となる。具体的には、第一の拡大翼51の上端51tが筒状掘削刃30の外周35の一部に当接又は対峙し、第二の拡大翼52の上端52tが筒状掘削刃30の外周35の一部に当接又は対峙し、第三の拡大翼53の上端53tが筒状掘削刃30の外周35の一部に当接又は対峙し、第四の拡大翼54の上端54tが筒状掘削刃30の外周35の一部に当接又は対峙する。このように、拡大翼50の上端50tが筒状掘削刃30の外周35に当接又は対峙した位置が拡大翼50の最縮小の範囲となる。各拡大翼50が縮小した状態では、各拡大翼50は杭1径の外径1оの幅内に収められ、杭1径の外径1оよりも外に出ることはない。
【0038】
拡大翼50は全体的に内側に湾曲しているが、逆転方向側50rの一部を外側に折曲げた折曲部50zとしてもよい(図6参照)。拡大翼50に折曲部50zを形成することによって、各拡大翼50が縮小した状態では、拡大翼50と拡大翼50との間にはスペースが介在することとなる。具体的には、第一の拡大翼51の折曲部51zと第二の拡大翼52の正転方向側52fにはスペースが介在し、第二の拡大翼52の折曲部52zと第三の拡大翼53の正転方向側53fにはスペースが介在し、第三の拡大翼53の折曲部53zと第四の拡大翼54の正転方向側54fにはスペースが介在し、第四の拡大翼54の折曲部54zと第一の拡大翼51の正転方向側51fにはスペースが介在する。回転埋設先端拡大翼杭1を逆転方向Bに回転する際においては、これらの各スペースから地盤(掘削土)が入り込むことによって拡大翼50を押し広げることができるため、より少ない力で拡大翼50を拡大させることができる。
【0039】
各拡大翼50の表面50aには平面視弧状(略三日月状)で形成される推進翼60が突設されている。具体的には、第一の拡大翼51の表面51aには第一の推進翼61が突設され、第二の拡大翼52の表面52aには第二の推進翼62が突設され、第三の拡大翼53の表面53aには第三の推進翼63が突設され、第四の拡大翼54の表面54aには第四の推進翼64が突設されている。推進翼60は、平面視弧状(略三日月状)以外の形状でもよく、地盤に対する杭1の貫入性や推進性を考慮して各図で図示した形状とは異なる形状を選択することもできる。
【0040】
拡大翼50に備えた推進翼60には第一作用面60a、第一作用面60aの裏側に第二作用面60bを備える。具体的には、第一の拡大翼51に備えた第一の推進翼61には第一作用面61a、第一作用面61aの裏側に第二作用面61bを備える。第二の拡大翼52に備えた第二の推進翼62には第一作用面62a、第一作用面62aの裏側に第二作用面62bを備える。第三の拡大翼53に備えた第三の推進翼63には第一作用面63a、第一作用面63aの裏側に第二作用面63bを備える。第四の拡大翼54に備えた第四の推進翼64には第一作用面64a、第一作用面64aの裏側に第二作用面64bを備える。なお、推進翼60は、回転埋設先端拡大翼杭1の正転方向Aへの回転又は逆転方向Bへの回転を推進させることができれば、長手方向の長さや短手方向の高さ等は問わない。
【0041】
推進翼60は、拡大翼50の表面50aに溶接等により固設されており、拡大翼50の表面50aに対して垂直に設けてもよく、また、傾斜して設けてもよい。
【0042】
推進翼60の配置角度、向き等については、図5図6で図示したように、拡大翼50に対して軸回りの一方向をなす正転方向側60fが下となるように傾斜、具体的には、水平に対して例えば、20°から60°、概ね30°や45°下に向かって傾斜させるのが望ましい。なお、推進翼60は、回転埋設先端拡大翼杭1の正転方向Aへの回転又は逆転方向Bへの回転を推進させることができれば配置角度等については問わない。
【0043】
各拡大翼50が縮小した状態で全体として第一の推進翼61乃至第四の推進翼64を回転埋設先端拡大翼杭1の先端5から見ると螺旋状をなすように配置される。また、各拡大翼50の表面50aから各推進翼60が鍔状に突出しているが、第一の推進翼61乃至第四の推進翼64は回転埋設先端拡大翼杭1の杭1径(外径1о)より突出せず杭1径内(外径1о内)に収まる構成となっている。
【0044】
各拡大翼50が縮小した状態で回転埋設先端拡大翼杭1を側面視した場合、各推進翼60の位置関係については、同じ位置であっても、異なる位置であってもよい。すなわち、第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54が全て同じ位置であってもよい。また、第一の拡大翼51に備えた第一の推進翼61よりも第二の拡大翼52に備えた第二の推進翼62のほうが高くてもよく、第三の拡大翼53に備えた第三の推進翼63よりも第四の拡大翼54に備えた第四の推進翼64のほうが高くてもよい。
【0045】
推進翼60の材質は、鋼材製等掘削性や耐久性が高いものであればどのような材質であってもよい。また、拡大翼50と推進翼60が別部材で拡大翼50の表面50aに推進翼60が固設される構成の他、拡大翼50と推進翼60が一体成形される構成であってもよい。
【0046】
このように、各拡大翼50が縮小した状態においては、回転埋設先端拡大翼杭1の先端5の第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54が風車状に配置され、また、第一の推進翼61乃至第四の推進翼64が螺旋状に配置されることとなる(図7参照)。
【0047】
回転埋設先端拡大翼杭1の先端側Xには回動連結具40を介して拡大翼50が連結されている。具体的には、拡大翼50は、回動連結具40の支軸48を支点として拡大方向(外径方向OD)に拡大し、また、回動連結具40の支軸48を支点として縮小方向(軸心方向AX)に縮小する。
【0048】
この回動連結具40は、拡大翼50が回動自在に連結されていればどのような構成であってもよい。したがって、耐久性に問題がなければヒンジ、丁番等の連結部材を使用してもよい。以下、回動連結具40の実施形態の一例を説明する。
【0049】
筒状掘削刃30の下方の外周35からリブ41が突設する。このリブ41は、一枚の拡大翼50に対して何本でもよい。したがって、図8(b)や図9(b)のように一枚の拡大翼50に対して二本でもよく、また、図示しないが、一本、又は三本以上の複数本であってもよい。各リブ41の先端側には支軸48を挿通するための穴を穿設している。
【0050】
一方、拡大翼50の裏面50b、具体的には、第一の拡大翼51の裏面51b、第二の拡大翼52の裏面52b、第三の拡大翼53の裏面53b、第四の拡大翼54の裏面54bにはリブ46を固設する。これらのリブ46の固設については、第一の拡大翼51の裏面51b、第二の拡大翼52の裏面52b、第三の拡大翼53の裏面53b、第四の拡大翼54の裏面54bにベース49を設け、リブ46の一端側をこのベース49に固設する構成であってもよい。各リブ46の先端側には支軸48を挿通するための穴を穿設している。
【0051】
拡大翼50の裏面50bに固設したリブ46の穴と筒状掘削刃30から突設したリブ41の穴を合わせ、両穴に支軸48を挿通することによって、支軸48を支点として拡大翼50が回動可能となる。支軸48は、どのような構成のものであってもよい。例えば、強化ボルト、超硬ボルト等を使用してもよい。ボルトに関しては、有効ネジ溝がない半ネジを使用するのが望ましい。
【0052】
他の構成としては、図示しないが、例えば、拡大翼50の裏面50bに、支軸48を挿通するための穴を穿設した第一挟持板及び第二挟持板を併設し、第一挟持板と第二挟持板の間に拡大翼50の裏面50bに固設したリブ46を配置し、拡大翼50に固設したリブの穴と第一挟持板及び第二挟持板の穴を合わせ、各穴に支軸48を挿通することによって、支軸48を支点として拡大翼50が回動自在となる構成が挙げられる。
【0053】
このように、拡大翼50は回動連結具40を介して、具体的には、回動連結具40の支軸48により回動自在に軸支されている。すなわち、正転方向Aに回転する状態では、拡大翼50が軸心方向AX、すなわち、筒状掘削刃30に向かって回動することによって、拡大翼50の全てが杭1の外径1о内に収容された状態とされ、逆転方向Bに回転する状態では、拡大翼50が杭1の外径1о方向に回動することによって、拡大翼50の一部が杭1の外径1о外に突出した状態とされる。なお、拡大翼50が拡大状態の場合、図9(b)のように、拡大翼50の一部が他の拡大翼50の一部と重なり合う場合もあるが、重なり合わない構成としてもよい。
【0054】
軸回りの反対方向をなす逆転方向Bの回転によって拡大した拡大翼50の表面50aが円筒杭本体10の先端面11等に当接することによって、この先端面11等がストッパーの役目を有することとなる。したがって、ストッパーで止まる位置が拡大翼50の最大拡大範囲となる。
【0055】
ストッパーとしては、例えば、円筒杭本体10の先端外周縁を突環状部12とし、この突環状部12をストッパーとすることができる。具体的には、円筒杭本体10の空洞13内に先端板20を備える構成によれば、円筒杭本体10の先端外周縁に突環状部12が形成される。突環状部12の高さは問わない。したがって、突環状部12の高さによって拡大翼50の開く角度を調節することができる。
【0056】
その他、拡大翼50の表面50aに別途ストッパー(不図示)を設けてもよい。具体的には、ストッパーを拡大翼50の表面50aに溶接等により固設されることによって拡大翼50の表面50aから突設する。ストッパーの形状、長さ、高さ等は問わない。したがって、ストッパーの高さによって拡大翼50の開く角度を調節することができる。
【0057】
また、筒状掘削刃30の外周35、具体的には、拡大翼50の上端50tが当たる位置にストッパーを設けてもよい。このストッパーを設けることによって拡大翼50の最縮小の範囲を調節することができる。
【0058】
本発明の回転埋設先端拡大翼杭1に使用方法の一例について説明する。まず、回転埋設先端拡大翼杭1を貫入する地盤の掘削箇所において、所定の施工機械等(不図示)を用いて、回転埋設先端拡大翼杭1の先端5を下側にした状態で地盤上に直立させる。なお、杭1の打ち込み位置を出すためには、主に筒状の先端支持具(不図示)を用いて行われる。具体的には、打ち込み位置に先端支持具を設置し、この先端支持具の空洞内に回転埋設先端拡大翼杭1の先端5を入れて回転させることによって施工を行う。これにより、打ち込み位置に回転埋設先端拡大翼杭1の杭芯を合わせることができる。その他の周知の杭芯合わせにより行ってもよいことは勿論である。
【0059】
その後、図示しない施工機械に設けられる回転駆動装置により、回転埋設先端拡大翼杭1に対して、図7にて示される正転方向Aに回転力が与えられて、回転埋設先端拡大翼杭1が筒状掘削刃30と共に、右回りに一体回転させられる。これにより、筒状掘削刃30によって、地中が掘削されつつ、回転埋設先端拡大翼杭1が先端5側から徐々に地中に貫入せしめられる。すなわち、軸回りの一方向をなす正転方向Aに回転埋設先端拡大翼杭1を回転させることによって、回転埋設先端拡大翼杭1の先端5に突設する筒状掘削刃30等で地盤を掘削し、これにより回転埋設先端拡大翼杭1が地中深くに貫入する。
【0060】
軸回りの一方向をなす正転方向Aの回転による地盤を掘削する状態、すなわち、各拡大翼50が縮小状態では、隣接する第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54は他の拡大翼50によって一部被覆された状態を保持しながら地中に貫入するが、この状態においては、第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54の全てが、円筒杭本体10の外径10о方向内側に収容される位置に維持されている。
【0061】
軸回りの一方向をなす正転方向Aの回転で抵抗(応力)を掛けることによって、地盤に埋設される。具体的には、第一の拡大翼51に備えた第一の推進翼61の第一作用面61a(正転方向側61fから徐々に)、第二の拡大翼52に備えた第二の推進翼62の第一作用面62a(正転方向側62fから徐々に)、第三の拡大翼53に備えた第三の推進翼63の第一作用面63a(正転方向側63fから徐々に)、第四の拡大翼54に備えた第四の推進翼64の第一作用面64a(正転方向側64fから徐々に)に抵抗(応力)が掛かり、回転埋設先端拡大翼杭1が地盤に埋設される。
【0062】
そして、回転埋設先端拡大翼杭1が所望の地盤(支持層)まで埋設されたら、今度は施工機械に設けられる回転駆動装置により回転埋設先端拡大翼杭1を軸回りの反対方向をなす逆転方向B、すなわち、左回りに回転させることによって拡大翼50が杭1径よりも突出する。すなわち、拡大翼50が地盤(壁面)に貫入埋設され、拡大翼50により地盤支持力を増強させることができる。
【0063】
軸回りの反対方向をなす逆転方向Bの回転によって、抵抗(応力)が掛かり、拡大翼50が、花びらが開くように外側に広がるように動いて拡大状態となる。具体的には、第一の拡大翼51に備えた第一の推進翼61の第二作用面61b(逆転方向側61rから徐々に)、第二の拡大翼52に備えた第二の推進翼62の第二作用面62b(逆転方向側62rから徐々に)、第三の拡大翼53に備えた第三の推進翼63の第二作用面63b(逆転方向側63rから徐々に)、第四の拡大翼54に備えた第四の推進翼64の第二作用面64b(逆転方向側64rから徐々に)に抵抗(応力)が掛かり、これにより第一の拡大翼51乃至第四の拡大翼54が回転埋設先端拡大翼杭1の外径1оから杭1の径方向外方に突出する。すなわち、拡大翼50は、縮小状態で地中に貫入するが、この縮小状態から地盤支持力を増強する拡大状態となる。
【0064】
このように回転駆動装置により回転埋設先端拡大翼杭1を逆転方向Bに回転させることによって拡大翼50が突出し、拡大翼50が地盤壁面に貫入埋設されたら、施工機械に設けられる回転駆動装置から回転埋設先端拡大翼杭1を取り外して施工を完了する。
【0065】
本発明の回転埋設先端拡大翼杭1は、打込み工法ではなく回転貫入工法で用いられる杭1であるため、施工時においては、振動、騒音がない。また、埋め立てられ地下水を多く含む地盤、飽和した緩い砂地盤等の軟弱地盤においても施工が可能である。よって、建築土木の基礎工事の分野において多岐にわたって使用することができる。
【0066】
円筒杭本体10の外周15の面に摩擦力(外周面摩擦力)が働き、また、回転埋設先端拡大翼杭1の先端側Xに先端支持力が働き、極めて簡単な作業によって回転埋設先端拡大翼杭1を地盤に強固に立てることができる。
【0067】
本発明の回転埋設先端拡大翼杭1は、地盤を掘削する部位が円筒杭本体10の外周15の面から径方向外方(外径1о)に突出しない状態で回転され、筒状掘削刃30にて地中が掘削されて、回転埋設先端拡大翼杭1が外径1оの範囲内で地中に貫入されるようになっている。したがって、地中への貫入時に、円筒杭本体10の周囲の掘削土が、杭1本体の外周3面からの突出部位にてほぐされたり、かき乱されたりするようなことがなく、地中に貫入された状態下で、円筒杭本体10の外周面摩擦力が十分な大きさにおいて効果的に確保され得る。
【0068】
掘削された箇所においては、杭1本来の原形を維持することができ、杭1の施工効率、支持力を大幅に向上させることができる。
【0069】
また、回転埋設先端拡大翼杭1の先端側Xに立設された筒状掘削刃30の空洞39と円筒杭本体10の空洞13が連通しているため、掘削土が円筒杭本体10の内部に入り込むことによって円筒杭本体10の内周面摩擦力も効果的に確保され得る。
【0070】
回転埋設先端拡大翼杭1の十分な安定化を図ることができ、安全、安心面においても良好な杭1を提供できる。先端支持力、周面摩擦力、水平垂直力が革新的な発明であるため、杭業界において大きな前進である。
【0071】
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態に記載の技術、又は、その他の公知や周知の技術を組み合わせるようにしてもよい。また、本発明と同様の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更、別の形態がとられてもよい。
【0072】
各図において各実施形態を図示したが、図を分かりやすくする等のために、一部構成を省略、簡略化した部分があるため、本発明は図示した実施形態に限定されるものではない。また、一部透視した部分もある。
【符号の説明】
【0073】
1:回転埋設先端拡大翼杭
1о:外径
3:外周面
5:先端
10:円筒杭本体
10о:外径
11:先端面
12:突環状部
13:空洞
15;外周
20:先端板
20i:内径
20о:外径
21:表面
22:穴
30:筒状掘削刃
30i:内径
30о:外径
31:本体
33:刃部
35:外周
37:山刃部
38:谷刃部
39:空洞
40:回動連結具
41:リブ
46:リブ
48:支軸
49:ベース
50:拡大翼
50a:表面
50f:正転方向側
50r:逆転方向側
50t:上端
50x:下端
50z:折曲部
51:第一の拡大翼
51a:表面
51b:裏面
51f:正転方向側
51r:逆転方向側
51t:上端
52:第二の拡大翼
52a:表面
52b:裏面
52f:正転方向側
52r:逆転方向側
52t:上端
53:第三の拡大翼
53a:表面
53b:裏面
53f:正転方向側
53r:逆転方向側
53t:上端
54:第四の拡大翼
54a:表面
54b:裏面
54f:正転方向側
54r:逆転方向側
54t:上端
60:推進翼
60a:第一作用面
60b:第二作用面
60f:正転方向側
60r:逆転方向側
61:第一の推進翼
61a:第一作用面
61b:第二作用面
61f:正転方向側
61r:逆転方向側
62:第二の推進翼
62a:第一作用面
62b:第二作用面
62f:正転方向側
62r:逆転方向側
63:第三の推進翼
63a:第一作用面
63b:第二作用面
63f:正転方向側
63r:逆転方向側
64:第四の推進翼
64a:第一作用面
64b:第二作用面
64f:正転方向側
64r:逆転方向側
OD:外径方向
AX:軸心方向
A:正転方向
B:逆転方向
C1:仮想線
C2:仮想線
X:先端側
Y:後端側

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10