(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114124
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】思い出の品保管方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240816BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019620
(22)【出願日】2023-02-13
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】518228013
【氏名又は名称】長屋印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】中川 剛
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】保管時に嵩張る思い出の品をコンパクトに保管すると共に、見たい時に容易に見ることができる環境を整えた上で、思い出の品をプリントした物を製作することで、思い出の品を表示させた物を身近に置いて楽しむことができる思い出の品保管方法を提供する。
【解決手段】方法は、平面的な物品を2Dスキャンして平面的画像情報である第1画像情報を生成するステップと、立体的な物品を3Dスキャンして平面的画像である第2画像情報及び立体的な画像情報である第3画像情報を生成するステップと、第1画像情報及び第2画像情報を掲載し、第2画像情報を掲載する頁内に第3画像情報の所在を示す2次元コードを掲載する書籍を製作するステップと、書籍を利用者へ送付するステップと、WEBサイトにおいて、第1~第3画像情報を閲覧可能な状態で提供するステップと、商品上に一の第1画像情報又は第2画像情報をプリントした製品を製作するステップと、含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者から送付される平面的な物品及び立体的な物品を含む前記利用者の思い出の詰まった物品を取得するステップと、
前記平面的な物品を2Dスキャン又は撮影して、前記平面的な物品に関する平面的画像情報である第1画像情報を生成するステップと、
前記立体的な物品を3Dスキャン又は撮影して、前記立体的な物品に関する平面的画像である第2画像情報及び前記立体的な物品に関する立体的な画像情報である第3画像情報を生成するステップと、
前記第1画像情報及び前記第2画像情報を掲載し、前記第2画像情報を掲載する頁内に、前記第3画像情報を保管するコンピューター上の所在を示す2次元コードを掲載する書籍を作製するステップと、
前記書籍を前記利用者へ配送する手配を行うステップと、
前記利用者が操作する利用者端末によって前記第1画像情報、前記第2画像情報及び前記第3画像情報を閲覧可能なWEBサイトへのアクセスがあった場合、前記利用者端末の操作に応じ、前記第1画像情報、第2画像情報及び第3画像情報を閲覧可能な状態で提供するステップと、
前記利用者端末の前記WEBサイトにおける一の前記第1画像情報又は前記第2画像情報を選択する操作及び前記一の第1画像情報又は第2画像情報を載せる商品を選択する操作に基づいて、前記商品上に前記一の第1画像情報又は第2画像情報を表した製品を製作するステップと、
前記製品を前記利用者へ配送する手配を行うステップと、を含む思い出の品保管方法。
【請求項2】
前記第3画像情報が、AR用の画像情報であることを特徴とする請求項1に記載の思い出の品保管方法。
【請求項3】
前記思い出の詰まった物品が、前記利用者又は該利用者の子供が幼稚園、保育園又は学校で作製した作品であることを特徴とする請求項1に記載の思い出の品保管方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
嵩張るものを手軽に保管する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
子供を幼稚園・保育園・学校に通わせている場合、学期末等のタイミングで、施設で製作した作品をまとめて返却されることが多々ある。つまり、あるタイミングで、幼稚園・保育園・学校で製作した作品が家の中に急に出現することになる。
【0003】
そういった作品は、4つ切りの画用紙などで大き過ぎたり、点数が多かったり、作品の大きさがバラバラだったり、立体的な工作物であったりして、宅内に飾ることが難しい場合がある。一方、これらは思い出の品であるため、捨てるわけにもいかず、どの様に保管するかは頭を痛めるところであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明では、上記問題点に鑑み、保管時に嵩張る思い出の品をコンパクトに保管すると共に、見たい時に容易に見ることができる環境を整えた上で、思い出の品をプリントした物を製作することによって、思い出の品を身近に置いて楽しむことができる思い出の品保管方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示する思い出の品保管方法の一形態は、利用者から送付される平面的な物品及び立体的な物品を含む前記利用者の思い出の詰まった物品を取得するステップと、前記平面的な物品を2Dスキャン又は撮影して、前記平面的な物品に関する平面的画像情報である第1画像情報を生成するステップと、前記立体的な物品を3Dスキャン又は撮影して、前記立体的な物品に関する平面的画像である第2画像情報及び前記立体的な物品に関する立体的な画像情報である第3画像情報を生成するステップと、前記第1画像情報及び前記第2画像情報を掲載し、前記第2画像情報を掲載する頁内に、前記第3画像情報を保管するコンピューター上の所在を示す2次元コードを掲載する書籍を作製するステップと、前記書籍を前記利用者へ配送する手配を行うステップと、前記利用者が操作する利用者端末によって前記第1画像情報、前記第2画像情報及び前記第3画像情報を閲覧可能なWEBサイトへのアクセスがあった場合、前記利用者端末の操作に応じ、前記第1画像情報、第2画像情報及び第3画像情報を閲覧可能な状態で提供するステップと、前記利用者端末の前記WEBサイトにおける一の前記第1画像情報又は前記第2画像情報を選択する操作及び前記一の第1画像情報又は第2画像情報を載せる商品を選択する操作に基づいて、前記商品上に前記一の第1画像情報又は第2画像情報を表した製品を製作するステップと、前記製品を前記利用者へ配送する手配を行うステップと、を含む。
【発明の効果】
【0006】
開示する思い出の品保管方法は、保管時に嵩張る思い出の品をコンパクトに保管すると共に、見たい時に容易に見ることができる環境を整えた上で、思い出の品をプリントした物を製作することによって、思い出の品を表示させた物を身近に置いて楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施の形態に係る思い出の品保管方法の概要を説明する図である。
【
図2】本実施の形態に係る思い出の品保管方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】本実施の形態に係る思い出の詰まった物品の一例を示す図である。
【
図4】本実施の形態に係る思い出の詰まった物品の一例を示す図である。
【
図5】本実施の形態に係る書籍の一例を示す図である。
【
図6】本実施の形態に係る製品の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る思い出の品保管方法の流れ)
【0009】
図1を用いて、本実施の形態に係る思い出の品保管方法(以下、単に「本方法」という。)1の概要について説明する。
図1は、本方法1の概要を説明する図である。
【0010】
図1で示すように、本方法1の利用者2は、利用者2本人又は利用者2の子供4(利用者2の知り合いでも可。以下同様。)に関連する思い出の詰まった物品6を本方法1のサービス提供者34へ送付する。なお、子供4は、孫、甥、姪等を含み、年齢の低い人と考えても良い。
【0011】
そうすると、サービス提供者34は、物品6を電子データ12、16、18のかたちに加工し、電子データ12、16、18を掲載した書籍26又は利用者2の希望に基づいて電子データ12、16を掲載した製品32を作製する。そして、サービス提供者34は、書籍26又は製品32を利用者2へ送付する。
【0012】
図2乃至6を用いて、本方法1の詳細を説明する。
図2は、本方法1の流れを示すフローチャートであり、
図3及び4は、利用者2又は利用者2の子供4の思い出の詰まった物品6の一例を示す図である。
図5は、本方法1により製作する書籍26の一例を示す図であり、
図6は、本方法1により製作する製品32の一例を示す図である。
【0013】
S10で利用者2が、平面的な物品10及び立体的な物品14を含む利用者2の思い出の詰まった物品6をサービス提供者34へ送付するので、サービス提供者34が、利用者2から送付される思い出の詰まった物品6を取得する。なお、ある程度まとまった点数の物品6が、利用者2からサービス提供者34へ送られてくる。
【0014】
物品6は、利用者2又は利用者2の子供4が幼稚園、保育園又は学校で作製した作品8であっても良く、大人が作成する工作物、手紙・葉書類、撮影する写真類、記念品類であっても良い。平面的な物品10は、主に絵、写真、手紙、葉書、その他書面など厚みが薄いものであり、立体的な物品14は、主に工作物、記念品、宝飾品など、厚みのあるものである。
【0015】
図3で示すように、思い出の詰まった物品6(平面的な物品10)は、例えば、利用者2の子供4が幼稚園、保育園又は学校等の施設で製作したお絵描きの絵である。また、
図4で示すように、思い出の詰まった物品6(立体的な物品14)は、例えば、利用者2の子供4が幼稚園、保育園又は学校等の施設で製作した立体的な工作物である。
【0016】
S20でサービス提供者34(コンピューター22)が、平面的な物品10を2Dスキャン又は撮影して、平面的な物品10に関する平面的画像情報である第1画像情報12を生成する。第1画像情報12は、所謂画像ファイルであり、そのファイル形式は特に限定しない。
【0017】
また、S20でサービス提供者34(コンピューター22)が、立体的な物品14を3Dスキャン又は撮影して、立体的な物品14に関する平面的画像である第2画像情報16及び立体的な物品に関する立体的な画像情報である第3画像情報18を生成する。このように、立体的な物品14に関しては、その平面的な画像情報と立体的な画像情報の2通りの画像情報が生成される。また、第2画像情報16及び第3画像情報18は、所謂画像ファイルであり、そのファイル形式は特に限定しない。また、第3画像情報18は、AR(Augmented Reality、拡張現実)用の画像情報であっても良く、その場合もファイル形式は特に限定しない。
【0018】
S20でサービス提供者34(コンピューター22)が、生成した第1画像情報12、第2画像情報16及び第3画像情報18をコンピューター22上において、利用者2が閲覧可能な状態で保管する。
【0019】
S30でサービス提供者34が(コンピューター22)、第1画像情報12及び第2画像情報16を掲載し、第2画像情報16を掲載する頁内に、第3画像情報18を保管するコンピューター22上の所在を示す2次元コード24を掲載する書籍26を作製する。書籍26は、例えば、絵本である。
【0020】
図5で示すように、サービス提供者34(コンピューター22)は、例えば、書籍26の一の頁の中央に第2画像情報16を掲載すると共に、その頁の左下部に、第2画像情報16に対応する物品6に関する第3画像情報18のコンピューター22上の所在を示す2次元コード24を掲載する。2次元コード24の近辺には、例えば、「QRコードを読み取ると3Dで作品を見ることができるよ」などと記載する。
S40でサービス提供者34(コンピューター22)が、書籍26を利用者2へ配送する手配を行う。
上記のように本方法1は、保管時に嵩張る思い出の品6をコンパクトに保管すると共に、見たい時に容易に見ることができる環境を整える。
【0021】
S50で利用者2が利用者端末によって第1画像情報12、第2画像情報16及び第3画像情報18を閲覧可能なWEBサイト28へアクセスする場合、サービス提供者34が、利用者端末の操作に応じ、画像情報12、16、18を閲覧可能な状態で提供する。つまり、利用者2が画像情報12、16、18の閲覧を欲する場合、サービス提供者34(コンピューター22)は、利用者2が画像情報12、16、18を閲覧可能な状態にする。
上記のように本方法1は、保管時に嵩張る思い出の品6をコンパクトに保管すると共に、見たい時に容易に見ることができる環境を整える。
【0022】
S60でサービス提供者34(コンピューター22)が、WEBサイト28において、利用者端末による、一の第1画像情報12、第2画像情報16を選択する操作、及び、選択した一の第1画像情報12、第2画像情報16を載せる商品30を選択する操作を受け付ける。本方法1は、画像情報12、16を商品30の表面に掲載した製品32を製作、配送するサービスも行う。商品30は、例えば、Tシャツ、マグカップ、トートバッグ、マスクなどが想定され、画像情報12、16を掲載可能であれば、その種類は特に限定されない。
【0023】
S70でサービス提供者34(コンピューター22)が、S60において受け付けた一の画像情報12、16及び商品30に基づいて、商品30上に一の画像情報12、16を表した製品32を製作する。
【0024】
図6で示すように、例えば、S60において
図3の画像情報12及び商品30:マグカップが利用者2により選択されている場合、商品30:マグカップの側面に
図3で示す画像情報12を表示させた製品32を製作する。
【0025】
S80でサービス提供者34(コンピューター22)が、S70において製作した製品32を利用者2へ配送する手配を行う。こうすることによって、利用者2は、思い出の品6を表示させた物32を身近に置いて楽しむことができる。
【0026】
上記のようなサービスを行うことによって、本方法1は、保管時に嵩張る思い出の品6をコンパクトに保管すると共に、見たい時に容易に見ることができる環境を整えることができる。さらに、本方法1は、思い出の品6をプリントした物32を製作することによって、思い出の品6を表示させた物を身近に置いて楽しむことができる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0028】
1 思い出の品保管方法
2 利用者
4 利用者の子供
6 利用者の思い出の詰まった物品
8 施設(幼稚園、保育園又は学校)で作製した作品
10 平面的な物品
12 第1画像情報
14 立体的な物品
16 第2画像情報
18 第3画像情報
20 AR用画像情報
22 コンピューター
24 2次元コード
26 書籍
28 WEBサイト
30 商品
32 製品
34 サービス提供者