(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114188
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】食品容器用マスターバッチ
(51)【国際特許分類】
C08J 3/22 20060101AFI20240816BHJP
C08L 101/00 20060101ALI20240816BHJP
C08J 5/18 20060101ALI20240816BHJP
B65D 65/02 20060101ALI20240816BHJP
B29B 17/02 20060101ALI20240816BHJP
B29K 23/00 20060101ALN20240816BHJP
B29K 25/00 20060101ALN20240816BHJP
B29K 67/00 20060101ALN20240816BHJP
【FI】
C08J3/22 CER
C08L101/00
C08J5/18 CEZ
B65D65/02 E
B29B17/02 ZAB
B29K23:00
B29K25:00
B29K67:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019783
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000219912
【氏名又は名称】東京インキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】松沢 茂明
(72)【発明者】
【氏名】樺澤 一弘
【テーマコード(参考)】
3E086
4F070
4F071
4F401
4J002
【Fターム(参考)】
3E086BA02
3E086BA15
3E086BB21
3E086CA01
4F070AA13
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4F070AC04
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4F071AF29Y
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4F071BC12
4F401AA09
4F401AA10
4F401AA11
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4F401AC10
4F401BB12
4F401CA43
4J002AA011
4J002BB001
4J002BB021
4J002BB111
4J002BC021
4J002BG061
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4J002CF031
4J002CF051
4J002CF061
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4J002CF181
4J002CL001
4J002FB266
4J002FD096
4J002GG01
(57)【要約】
【課題】リサイクル性を向上することができる食品容器用マスターバッチを提供する。
【解決手段】本発明の食品容器用マスターバッチは、顔料と、熱可塑性樹脂とを含み、前記顔料が、黒色顔料を含み、以下の条件を満たすように構成された、食品容器用マスターバッチ。(条件)前記食品容器用マスターバッチ3重量部と熱可塑性樹脂X100重量部とを混練し、厚み1mmの樹脂プレートAを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートAの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をαとする。前記熱可塑性樹脂Xからなる厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートBの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をβとする。α/βが、0.10以上、1.00以下である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔料と、熱可塑性樹脂とを含む食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料が黒色顔料を含み、
以下の条件を満たすように構成された、食品容器用マスターバッチ。
(条件)前記食品容器用マスターバッチ3重量部と熱可塑性樹脂X100重量部とを混練し、厚み1mmの樹脂プレートAを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートAの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をαとする。
前記熱可塑性樹脂Xからなる厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートBの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をβとする。
α/βが、0.10以上、1.00以下である。
【請求項2】
請求項1に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記樹脂プレートAのL*a*b*表色系におけるL*値が0.0~35.0、a*値が-7.0~3.0、およびb*値が-7.0~6.0である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料はカーボンブラックを含まない、食品容器用マスターバッチ。
【請求項4】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料は磁性を有さない、食品容器用マスターバッチ。
【請求項5】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種または2種以上である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項6】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料の全顔料に対する割合が50質量%以上である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項7】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料のL*a*b*表色系におけるL*値が35.0~42.0、a*値が0.0~1.2、b*値が-0.5~0.5である、
食品容器用マスターバッチ。
【請求項8】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料の前記食品容器用マスターバッチに対する割合が1~85質量%である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項9】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料以外の他の顔料を含む、食品容器用マスターバッチ。
【請求項10】
請求項9に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記他の顔料が、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、多環式顔料、および無機顔料のなかから選ばれる1種または2種以上を含む、食品容器用マスターバッチ。
【請求項11】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチと、希釈用樹脂と、を含む、樹脂成形材料。
【請求項12】
請求項11に記載の樹脂成形材料を用いて形成された食品容器。
【請求項13】
請求項12に記載の食品容器のリサイクル方法であって、
当該食品容器から樹脂片を得る工程と、
前記樹脂片に近赤外線を照射して、前記樹脂片の樹脂の種類を選別する工程と、を含む、リサイクル方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品容器用マスターバッチに関する。より詳細には、本発明は、食品容器用マスターバッチ、これを含む樹脂成形材料、食品容器、ならびに食品容器のリサイクル方法に関する。
【背景技術】
【0002】
廃プラスチックのリサイクル方法には、主にマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルの3つの方法に大別される。
マテリアルリサイクルは、廃プラスチックをプラスチックのまま原料にして新しい製品をつくる方法であり、ケミカルリサイクルは、化学反応により組成変換し、油化・ガス化、コークス炉化学燃料化した後にリサイクルする方法である。いずれも、基本的に、廃プラスチックの樹脂選別や不純物除去の後、粉砕、洗浄などの処理が重要となる。一方、樹脂選別や分離が困難なプラスチック製品が混ざった場合、廃プラスチックをそのまま燃料として焼却するのがサーマルリサイクルである。
【0003】
近年、廃プラスチックに対する規制はより厳しくなり、廃プラスチックの樹脂選別能を向上させ、サーマルリサイクルからマテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルへ移行されることが望まれている。
【0004】
廃プラスチックの樹脂選別方法の一つとして、近赤外線(780~2500nm)を利用した光学式リサイクル選別が知られている。かかる方法では、廃プラスチック片ごとに分光測定が行われ、樹脂(プラスチック)それぞれが持つ特有の光反射スペクトルを判別して、高精度で樹脂が選別される。また、近赤外光は可視光にエネルギーが近いため、高速・高感度な検出が可能となり、遠赤外スペクトルを利用する場合と比べてコストを低く抑えることができる。しかしながら、黒色・暗色に着色されたプラスチックにおいては、近赤外線領域の光は吸収されてしまうため樹脂それぞれが持つ特有の光反射スペクトルを検知できなくなり、樹脂選別ができないという問題が知られていた(特許文献1)。
【0005】
かかる問題に対し、非特許文献1には、近赤外線領域ではなく、赤外領域(2500~25000nm)の光を利用し、InSb半導体検出器を使ったハイパースペクトルカメラを用いてプラスチックのスペクトルを測定することが示されている。
【0006】
ところで、プラスチック成形体の耐候性等を向上するため、熱吸収性を低下させるため、プラスチック成形体に赤外線反射性顔料が用いられる場合がある。例えば、特許文献2には、不透明に着色された赤外線-反射性のポリカーボネート成形化合物において、酸化クロム鉄、酸化クロムグリーンクロムグリーン黒赤鉄鉱等の顔料と熱可塑性樹脂と安定剤とを含むことが開示されている。また、特許文献2には当該ポリカーボネート成形化合物が建物、自動車、及び鉄道車両の屋根、パネル、クラッディング、フレームの製造のために使用されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010-208085号公報
【特許文献2】特開2016-503083号公報
【非特許文献1】河済博文著、「プラスチックリサイクルにおける分光分析」日本分析化学会機関誌 ぶんせき、2020年9月、p.340
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者は、廃プラスチックの光学式リサイクルに着目し、黒色・暗色のプラスチックであっても精度よく樹脂選別できる技術開発に関し鋭意検討を行ったところ、従来の近赤外線領域を用いた光学式リサイクルであっても、特定の顔料を用いることが有効であることを知見した。換言すると、非特許文献1に開示されるような赤外領域を用いることなく、従来の近赤外線領域を用いた光学式リサイクルをそのまま活用できる技術を見出した。
また、食品容器用のプラスチックの場合、成形性に加え、安全面・衛生面等の点から原料に制限があり、具体的には、食品では金属探知機を用いて金属片の有無を検査するため、磁性を有する原料は用いることができなかったり、用いられる樹脂の種類が限定される。例えば、特許文献2に開示されるポリカーボネート樹脂は食品用途に適さないことで知られる。
【0009】
本発明は、食品容器に適した成形性・安全性を保持しつつ、黒色・暗色のプラスチックの樹脂選別性を高めることにより、食品容器のリサイクル性を向上することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、以下の食品容器用マスターバッチ、これを含む樹脂成形材料、食品容器、食品容器のリサイクル方法を提供する。
【0011】
[1] 顔料と、熱可塑性樹脂とを含む食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料が黒色顔料を含み、
以下の条件を満たすように構成された、食品容器用マスターバッチ。
(条件)前記食品容器用マスターバッチ3重量部と熱可塑性樹脂X100重量部とを混練し、厚み1mmの樹脂プレートAを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートAの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をαとする。
前記熱可塑性樹脂Xからなる厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートBの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をβとする。
α/βが、0.10以上、1.00以下である。
[2] [1]に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記樹脂プレートAのL*a*b*表色系におけるL*値が0.0~35.0、a*値が-7.0~3.0、およびb*値が-7.0~6.0である、食品容器用マスターバッチ。
[3] [1]または[2]に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料はカーボンブラックを含まない、食品容器用マスターバッチ。
[4] [1]乃至[3]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料は磁性を有さない、食品容器用マスターバッチ。
[5] [1]乃至[4]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種または2種以上である、食品容器用マスターバッチ。
[6] [1]乃至[5]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料の全顔料に対する割合が50質量%以上である、食品容器用マスターバッチ。
[7] [1]乃至[6]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料のL*a*b*表色系におけるL*値が35.0~42.0、a*値が0.0~1.2、b*値が-0.5~0.5である、
食品容器用マスターバッチ。
[8] [1]乃至[7]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料の前記食品容器用マスターバッチに対する割合が1~85質量%である、食品容器用マスターバッチ。
[9] [1]乃至[8]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料以外の他の顔料を含む、食品容器用マスターバッチ。
[10] [9]に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記他の顔料が、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、多環式顔料、および無機顔料のなかから選ばれる1種または2種以上を含む、食品容器用マスターバッチ。
[11] [1]乃至[10]いずれか一つに記載の食品容器用マスターバッチと、希釈用樹脂と、を含む、樹脂成形材料。
[12] [11]に記載の樹脂成形材料を用いて形成された食品容器。
[13] [12]に記載の食品容器のリサイクル方法であって、
当該食品容器から樹脂片を得る工程と、
前記樹脂片に近赤外線を照射して、前記樹脂片の樹脂の種類を選別する工程と、を含む、リサイクル方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、リサイクル性を向上することができる食品容器用マスターバッチ、これを含む樹脂成形材料、食品容器、食品容器のリサイクル方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施例1および比較例2の各マスターバッチを用いた樹脂プレートAの各反射スペクトルと、樹脂1を用いた樹脂プレートBの反射スペクトルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。また、数値範囲の下限値及び上限値は、それぞれ他の数値範囲の下限値及び上限値と任意に組み合わせられる。
【0015】
本明細書に例示する各成分及び材料は、特に断らない限り、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0016】
マスターバッチとは、プラスチック成形体用の着色剤であり、高濃度で顔料を配合したペレット状の固形物として知られるものを意図する。また、マスターバッチは、プラスチック材料とともに混練され、プラスチック成形体中に均一に分散される点、また、プラスチック成形体の成形の際に成形機を汚さない特徴の他、高い分散性、混練性などの特徴を有している。
【0017】
なお、本明細書において、磁性の有無は、公知の金属検出器を用いて確認することができる。
【0018】
以下、本発明の実施形態について、説明する。
【0019】
<食品容器用マスターバッチ>
本実施形態の食品容器用マスターバッチ(以下、単に「マスターバッチ」とも称する)は、顔料と、熱可塑性樹脂とを含み、前記顔料が黒色顔料を含み、かつ、以下の条件を満たすように構成されている。
(条件)前記食品容器用マスターバッチ3重量部と熱可塑性樹脂X100重量部とを混練し、厚み1mmの樹脂プレートAを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートAの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をαとする。
前記熱可塑性樹脂Xからなる厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートBの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をβとする。
α/βが、0.10以上、1.00以下である。
【0020】
本実施形態のマスターバッチによれば、食品容器を黒色・暗色に着色できるとともに、食品容器に適した成形性・安全性を保持しつつ、食品容器の樹脂選別性が得られる。その結果、食品容器のリサイクル性を向上することができる。
なかでも、本実施形態のマスターバッチは食品容器用に特定されることで、安全性・衛生面に優れ、例えば、金属探知機によっても磁性が検知されないものを原料として用いている。すなわち、本実施形態のマスターバッチを用いて作製した容器に入った食品の点検の際、容器ごと金属検知機にかけても金属検知機能を阻害しないため、本実施形態のマスターバッチを用いて作製した容器の安全性が確保できる。
【0021】
上記の条件は、本実施形態のマスターバッチにより黒色・暗色に着色された樹脂プレートAと、本実施形態のマスターバッチを用いていない樹脂プレートBの分光反射スペクトルを対比した際に、樹脂プレートAにおいて樹脂プレートBに由来する反射ピークが検知されうることを意図する。
すなわち、従来、黒色顔料を用いて黒色・暗色に着色された食品用容器は、近赤外線領域の光を吸収してしまうため、食品用容器に用いられている熱可塑性樹脂に由来する分光反射スペクトルを検知できなくなるのに対し、本実施形態のマスターバッチを用いた食品用容器は、熱可塑性樹脂に由来する分光反射スペクトルを検知できる。
具体的には、熱可塑性樹脂に特有の反射ピークは波長1600~1800nmにおいて見られることから、樹脂プレートAと樹脂プレートBの波長1600~1800nmにおけるそれぞれの反射率(%)の最大値(α、β)に着目し、これを制御することで、近赤外線スペクトルよる熱可塑性樹脂の選別が効果的になる。上記の条件において、α/βは、0.10以上、1.00以下であり、好ましくは0.20以上、0.99以下であり、より好ましくは0.40以上、0.99以下である。
【0022】
また、樹脂プレートAの反射率(%)の最大値αは、好ましくは8%以上であり、より好ましくは10%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。これにより、樹脂がもつ特有の光反射スペクトルをより検知しやすくなる。
一方、当該反射率(%)の上限値は、特に限定されないが、例えば、90%以下とすることができる。
【0023】
なお、上記の条件において、分光反射スペクトルは、横軸を波長(nm)とし、縦軸を反射率(%)としてプロットしたとき、波長1600~1800nmの範囲における反射率(%)の最大値を意図し、波長1600~1800nmの範囲において極値を有してもよく、極値を有していなくてもよい。
【0024】
また、上記の条件において、樹脂プレートAのL*a*b*表色系におけるL*値は、好ましくは0.0~35.0であり、より好ましくは20.0~34.0であり、さらに好ましく25.0~33.0である。また当該L*a*b*表色系におけるa*値は、好ましくは-7.0~3.0であり、より好ましくは-4.0~2.0であり、さらに好ましく-2.0~1.5である。またL*a*b*表色系におけるb*値は、好ましくは-7.0~6.0であり、より好ましくは-5.0~5.0であり、さらに好ましく-3.0~3.0である。
これにより、本実施形態のマスターバッチによって成形される食品容器がいわゆる黒色乃至暗色であっても、樹脂を選別できることがより顕著になる。
【0025】
L*a*b*色座標の測定は、市販の分光測色計を用いることができる。
【0026】
上記の条件において、熱可塑性樹脂Xは、特に限定されないが、後述の本実施形態のマスターバッチに含まれる熱可塑性樹脂と同様のものが挙げられる。
また、樹脂プレートAと樹脂プレートBは同じ条件で射出成形したものであり、射出成形における公知の条件を用いて作製される。例えば、溶融混練温度は、熱可塑性樹脂の種類等に応じて、適宜設定される。
また上記の条件を満たす本実施形態のマスターバッチは、マスターバッチを構成する材料を選択すること、その配合割合を調製すること、適切な製造方法によりマスターバッチを製造すること等によって実現できる。
【0027】
[粘度]
本実施形態のマスターバッチは、JIS K 7199に準拠し、せん断速度100s-1により測定した粘度が、100Pa・s以上10000Pa・s以下であることが好ましく、500Pa・s以上8000Pa・s以下であることがより好ましく、1000Pa・s以上5000Pa・s以下であることがさらに好ましい。
【0028】
以下、本実施形態のマスターバッチに含まれる各成分の詳細について説明する。
【0029】
[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂は、高濃度で顔料を含有しつつも加工性を保持して、ペレット状のマスターバッチを得るために用いられる。マスターバッチに含まれる熱可塑性樹脂は、ベース樹脂とも呼ばれる。
熱可塑性樹脂は、食品用途の点からポリカーボネート樹脂を用いないことが好ましく、具体的には、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)の中から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
【0030】
上記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)が挙げられる。
上記ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール樹脂(PETG)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(PTT)、およびポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂(PHT)、共重合ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート樹脂(PET/PEI)、ならびにポリ乳酸樹脂、ポリブチルサクシネート樹脂、ポリエチレンテレフタレートサクシネート樹脂、ポリブチルサクシネートアジペート樹脂、ポリブチレンアジピン酸テレフタレート樹脂、およびポリグリコール酸樹脂などの生分解性樹脂があげられる。
なかでも、熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂であることが好ましく、ポリオレフィン樹脂であることがより好ましく、ポリエチレン樹脂、およびポリプロピレン樹脂であることがさらに好ましい。
【0031】
なお、熱可塑性樹脂それぞれが持つ特有の光反射スペクトルの一例として、具体的には、ポリエチレン樹脂、およびポリプロピレン樹脂は、波長1,730nm付近に、ポリエチレンテレフタレート樹脂は、波長1,655nm付近に、ポリスチレン樹脂は、波長1,690nm付近にそれぞれ、横軸を波長(nm)、縦軸を反射率(%)としたときの極値があることが知られている。また、ポリプロピレン樹脂は、さらに、波長1,710nm付近に第二の極値があることが知られている。
すなわち、波長1600~1800nmの領域において樹脂それぞれが持つ特有の光反射スペクトルを検知できるため、本実施形態のマスターバッチを用いることで、これらの樹脂を選別することができる。
【0032】
[顔料]
顔料は、マスターバッチを用いた食品容器を着色するために用いられる。顔料としては、食品容器としての用途に適することを前提とし、例えば、磁性が低いことが好ましく、磁性を有さないことがより好ましい。
【0033】
本実施形態の顔料は、表面を物理的、または化学的に処理されたものであってもよい。これにより、良好な分散性が得られる。
【0034】
顔料の平均一次粒子径は、0.05~500μmであることが好ましく、0.1~200μmであることがより好ましい。
なお、顔料の平均一次粒子径は、透過電子顕微鏡(TEM)観察により、顔料の一次粒子像を得、200~300個程度の顔料粒子それぞれについて粒子径を測定し、平均値を算出することで得られる。
【0035】
また、本実施形態の顔料の含有量は、マスターバッチ全量に対して、1~85質量%であることが好ましく、2~83質量%であることがより好ましく、3~80質量%であることがさらに好ましい。
【0036】
本実施形態の顔料は、黒色顔料、および黒色顔料以外の顔料を含む。
本実施形態の顔料中、黒色顔料の含有量は、50~100質量%であることが好ましく、55~100質量%であることがより好ましく、60~100質量%であることがさらに好ましい。
【0037】
(黒色顔料)
黒色顔料は、近赤外線を吸収しにくいものであることが好ましい。これにより、近赤外線を利用して、樹脂選別を行うことが可能となる。具体的には、例えば、黒色顔料は、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値が8%以上であることが好ましい。
【0038】
また、黒色顔料は、L*a*b*表色系におけるL*値が35.0~42.0、a*値が0.0~1.2、b*値が-0.5~0.5であることが好ましい。これにより、本実施形態のマスターバッチを用いた食品容器を暗色乃至黒色とすることができる。
【0039】
黒色顔料としては、磁性を持たない顔料であることが好ましい。具体的には、例えば、カーボンブラック、ボーンブラック、複合酸化物顔料などの無機顔料、あるいは、シアニンブラック、及びアニリンブラックなどの有機顔料が挙げられる。黒色顔料は、1種を単独で用いてよく、または2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、成形時の熱収縮を抑制し、食品容器用途としての良好な成形性を得る点から、無機顔料であることが好ましく、複合酸化物顔料であることがより好ましい。複合酸化物顔料としては、例えば、C.I.Pigment Brown29を用いて調製したものを用いることができる。
また、顔料の磁性の有無は出発原料を公知の方法で選択することで実現できる。
なお、本実施形態において磁性を持たない顔料とは、合成や精製等を工夫することで非磁性化したものであってもよく、金属検知器で検知されない顔料を意図する。
一方、磁性を持つ顔料としては、例えば、酸化鉄等が挙げられる。
【0040】
なお、カーボンブラックは、近赤外線領域に吸収スペクトルを有するため、その含有量は、顔料中、0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、0.001質量%以下であることがさらに好ましく、実質的に0.000質量%であることがことさらに好ましい。
【0041】
(他の顔料)
黒色以外の他の顔料としては、無機顔料、及び有機顔料のいずれであってもよく、磁性を持たない顔料であることが好ましい。
例えば、フタロシアニンブルー、およびフタロシアニングリーン等のフタロシアニン顔料;アゾイエローレーキ、アゾレーキレッド、モノアゾイエロー等のアゾ顔料;キナクリドン顔料、ペリレン顔料、キノフタロン顔料、アントラキノン顔料、およびジオキサジンバイオレット顔料等の多環式顔料などの有機顔料、あるいは、群青、コバルト、弁柄、酸化チタン、ニッケルチタンイエロー、およびクロムチタンイエロー等の無機顔料などを含有してもよい。これら顔料は、1種または2種以上を用いることができる。
なかでも、成形時の熱収縮を抑制し、食品容器用途としての良好な成形性を得る点から、無機顔料を含むことが好ましい。
【0042】
有機顔料を用いる場合、本実施形態の顔料における有機顔料の割合は、0.01~10質量%であることが好ましく、0.02~5質量%であることがより好ましく、0.03~3質量%であることがさらに好ましい。有機顔料の割合を上記下限値以上とすることで、マスターバッチの設計の自由度を広げることができる。一方、有機顔料の割合を上記上限値以下とすることで、成形性を高めることができる。
【0043】
[その他]
なお、マスターバッチには、本発明の効果を損なわない範囲で、上記熱可塑性樹脂、および顔料以外に、染料、エステル系ワックス、ポリエチレンワックス、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等各種安定剤、難燃剤、および界面活性剤等の各種の添加剤を加えてもよい。
【0044】
上記のエステル系ワックスは、顔料の均一な配合をしやすくするために用いられる。エステル系ワックスとしては、軟化温度100℃程度以下であることが好ましい。例えば、常温で固体のモンタン酸ワックス、硬化ヒマシ油等が好ましく、モンタン酸とエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール等の一種又はそれ以上との脂肪族二価アルコールとのエステルであることがより好ましい。市販品としては、クラリアント社商品「リコワックスE」、BASF社商品「EワックスBASF」等が挙げられる。
【0045】
上記のポリエチレンワックスは、顔料の均一な配合をしやすくするために用いられる。ポリエチレンワックスとしては、軟化点115℃以下であることが好ましい。エチレンを高温高圧下で重合したもの、ポリエチレン重合物の低分子量成分を分離精製したもの、あるいはポリエチレンを熱分解したもの等が挙げられ、顔料の分散性を良好にする観点から、エチレンを高温高圧下で重合したものが好ましい。また、得られた重合体を酸化したり、酸変性してもよい。市販品としては三井化学社製「ハイワックス」、ハネウェル社製「A-C」等が挙げられる。
【0046】
<マスターバッチの製造方法>
本実施形態のマスターバッチの製造方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができるが、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、例えば、バンバリミキサー、ニーダー、または二軸押出機等といった通常の混練機を用い、黒色顔料、熱可塑性樹脂及びその他必要に応じた添加剤を混練し、マスターバッチ用樹脂に高濃度に黒色顔料を練り込む。成形温度、時間、押出機回転数等は用途に応じて設定されるが、例えば、熱可塑性樹脂がポリエチレンであれば二軸押出機で成形温度を150~220℃、好ましくは170~220℃、熱可塑性樹脂がポリエステルであれば二軸押出機で成形温度を150~320℃、好ましくは170~320℃とし、押出機回転数は200~300rpmとすることができる。
つぎに、顔料及び熱可塑性樹脂の混練物を混練機のダイスより吐出することによってペレット状のマスターバッチが得られる。
【0047】
<樹脂成形材料>
本実施形態の樹脂成形材料は、上述した食品容器用マスターバッチと、希釈用樹脂と、を含む。これにより、本実施形態の樹脂成形材料により得られる樹脂成形体を、暗色乃至黒色に着色することができるとともに、樹脂成形体に対し、近赤外線スペクトルを利用した樹脂選別を行うことができる。具体的には、例えば、樹脂成形体をL*a*b*表色系におけるL*値が35.0~42.0、a*値が0.0~1.2、b*値が-0.5~0.5にすることができる。
【0048】
希釈用樹脂は、食品容器の材料となる主原料であり、マスターバッチを希釈するための樹脂として用いられる。希釈用樹脂としては、特に限定されないが、上記マスターバッチに用いられる熱可塑性樹脂と同様のものが挙げられる。また、樹脂成形材料において、希釈用樹脂は、マスターバッチに用いられる熱可塑性樹脂と同一であってもよく、異なるものであってもよいが、成形性・混練性の点から、同一であることが好ましい。
希釈倍率(質量比)としては、100:1~20とすることが好適である。
【0049】
また、樹脂成形材料の製造方法は、上述したマスターバッチと、希釈用樹脂と、必要に応じた添加剤とともに、混合する工程を含む。混合方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
【0050】
<食品容器>
食品容器は、上述した樹脂成形材料を用いて形成される。
本実施形態の食品容器は、食品を収容するための本体部、および/または本体部に取り付けられる蓋部であってもよい。また、食品容器の形状、大きさは、特に限定されず、広く適用することができる。また、食品容器の厚みを厚くすることで光の遮蔽率を向上でき、食品保存性を好適にできる。
【0051】
また、本実施形態の食品容器は、食品用途に限定されているため、安全管理のために行われる金属探知機等に反応しないよう磁性を有するものが用いられていない。また、衛生面や安全面などにおいて問題のない原料が用いられている。
【0052】
また、本実施形態の食品容器は、黒色・暗色であって、好ましくは、L*a*b*表色系におけるL*値が35.0~42.0、a*値が0.0~1.2、b*値が-0.5~0.5である。
【0053】
食品容器の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を用いるこができる。具体的には、例えば、上記樹脂成形材料を、必要に応じた添加剤とともに、射出成形、圧縮成形等することにより食品容器を得ることができる。
【0054】
<食品容器のリサイクル方法>
本実施形態の食品容器のリサイクル方法は、近赤外線吸収スペクトル(780~2500nm)を利用した方法であり、本実施形態の食品容器用マスターバッチと、希釈用樹脂と、を含む、樹脂成形材料を用いて形成された食品容器を準備する工程と、当該食品容器から樹脂片を得る工程と、前記樹脂片に近赤外線を照射して、前記樹脂片の樹脂の種類を選別する工程と、を含む。
ここで、本実施形態の食品容器は、上記のマスターバッチにより暗色乃至黒色に着色されたものであるが、近赤外線の照射に対し、近赤外領域内に樹脂特有の反射スペクトルを検知できるように構成されている。そこで、検知された反射スペクトルの波長に応じて樹脂の種類が判別できるため、これにより樹脂材料の再利用が可能となる。
食品容器から樹脂片を得る方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができる。例えば、食品容器を破砕・粉砕したり、食品容器のインキや紙素材等の樹脂以外の材料を除去するための研磨や剥離を行うなど、物理的な処理を施す方法等が挙げられる。また、樹脂片を得る際に、水や洗浄剤などで洗浄を行ったり、異物除去を行ってもよい。
【0055】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【実施例0056】
次に、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
【0057】
(1)マスターバッチの原料
以下の表1に示す原料を準備した。
なお、表1中「黒色顔料」はいずれもL*a*b*表色系におけるL*値が35.0~42.0、a*値が0.0~1.2、b*値が-0.5~0.5であった。
【0058】
【0059】
(2)マスターバッチの調製
<実施例1~5、比較例1~5>
上記原料を用いて、表2または表3に示す含有量となるように、樹脂および顔料を混合し、押出機等により180℃で1分間、回転数150rpmで、溶融混練し、マスターバッチを得た。
【0060】
<実施例6>
溶融混練時の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、マスターバッチを得た。
【0061】
<実施例7>
溶融混練時の温度を220℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、マスターバッチを得た。
【0062】
(3)各物性の評価
各原料およびマスターバッチの物性について、以下、測定・評価を行った。結果を、表2,3に示す。
【0063】
(i)条件;1600~1800nmにおける分光反射スペクトルの測定
<実施例1~5、比較例1~5>
まず、マスターバッチ3重量部と、当該マスターバッチで用いた樹脂1~4のいずれか100重量部とを210℃で1分間、回転数200rpmで混練し、厚み1mmの各樹脂プレートAを射出成形により作成した。
別途、上記当該マスターバッチで用いた樹脂1~4のいずれかを用いて、樹脂プレートAと同様の条件で、厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成した。
【0064】
<実施例6>
混練時の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂プレートA、Bをそれぞれ得た。
【0065】
<実施例7>
混練時の温度を220℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂プレートA、Bをそれぞれ得た。
【0066】
得られた各樹脂プレートA、Bについて、分光反射スペクトル(装置名「UH4150」日立ハイテクサイエンス社製)を測定した。得られた分光反射スペクトルから、1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値(α)、(β)をそれぞれ求め、以下の基準に従い評価した。
また、
図1に、実施例1および比較例2の各マスターバッチを用いた樹脂プレートAの各反射スペクトルと、樹脂1を用いた樹脂プレートBの反射スペクトルを示した。
・基準
〇;α/βが、0.10以上、1.00以下
×;α/βが、0.10未満(、または1.00超)
【0067】
(ii)磁性の測定
上記で得られた各樹脂プレートAについて、以下の装置を用いて、磁性の有無を検知した。
・装置 「KDB3008AHW」(アンリツ株式会社製)
・基準
〇;磁性を検知しなかった
×;磁性を検知した
【0068】
(iii)L*a*b*色座標の測色測定
上記で得られた各樹脂プレートAについて、以下の装置を用い、L*a*b*色座標におけるL*値、a*値、b*値をそれぞれ測定し、以下の基準に従い評価した。
・装置 「CM3610A」(コニカミノルタ社製) 測定条件:光源D65
・基準
〇;L*値が0.0~35.0、a*値が-7.0~3.0、およびb*値が-7.0~6.0のすべてを満たす。
×;L*値が0.0~35.0、a*値が-7.0~3.0、およびb*値が-7.0~6.0の少なくともいずれかを満たさない。
【0069】
(iv)総合評価;食品容器用樹脂リサイクル選別性
以下の基準に従い、食品容器用樹脂リサイクル選別性を評価した。
・基準
〇;(i)~(iii)の評価結果がすべて〇である。
×;(i)~(iii)の評価結果の1以上が×である。
【0070】
【0071】