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特開2024-114198画像出力装置、画像出力装置の制御方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114198
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】画像出力装置、画像出力装置の制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240816BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019802
(22)【出願日】2023-02-13
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】518031170
【氏名又は名称】ウミトロン ピーティーイー エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100166811
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 剛
(72)【発明者】
【氏名】藤原 謙
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】従来の画像出力装置においては、商品に対する情報を商品において表示する手段が限られていたという課題があった。
【解決手段】対象領域を撮影した画像を取得する画像取得部141と、取得した画像に基づいて、対象領域に配置されている1又は2以上の商品2に対応する投影位置情報を取得する位置情報取得部143と、投影位置情報を用いて、商品2に対する投影情報を含む投影画像を構成する投影画像構成部147と、投影画像構成部147により構成した投影画像を出力する画像出力部149とを備える、画像出力装置100により、従来とは異なる手段で商品に対する情報を商品において表示することができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象領域を撮影した画像を取得する画像取得部と、
取得した画像に基づいて、前記対象領域に配置されている1又は2以上の商品に対応する投影位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記投影位置情報を用いて、前記商品に対する投影情報を含む投影画像を構成する投影画像構成部と、
前記投影画像構成部により構成した前記投影画像を出力する画像出力部とを備える、画像出力装置。
【請求項2】
前記投影位置情報は、前記対象領域に配置されている商品の位置又は前記商品が配置されている領域に関する配置位置情報を含み、
前記投影画像構成部は、前記配置位置情報に基づいて前記投影画像を構成する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記投影画像構成部は、前記配置位置情報に基づいて前記対象領域のうち前記商品がある領域とは異なる投影領域に関する情報を取得し、当該投影領域に関する情報に基づいて前記投影画像を構成する、請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項4】
所定の実行条件が満たされた場合に、前記画像取得部による前記画像の取得、前記位置情報取得部による前記投影位置情報の取得、前記投影画像構成部による前記投影画像の構成及び前記画像出力部による前記投影画像の出力が実行されるように構成されている、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記投影位置情報は、前記投影情報の投影を避けるべき除外領域に関する情報を含む、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項6】
前記対象領域に配置されている商品に関する商品条件が満たされるか否かを判別する判別部を備え、
前記投影画像構成部は、前記判別部の判別結果に応じて、対応する商品に対する投影情報が所定の情報を含むようにして前記投影画像を構成する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項7】
前記判別部は、前記画像取得部が取得した画像に基づいて、前記商品の属性に関する商品属性情報を取得し、取得した商品属性情報に基づいて、前記商品条件が満たされるか否かを判別する、請求項6に記載の画像出力装置。
【請求項8】
前記商品属性情報は、魚種に関する属性値を含み、
前記商品条件は、前記商品が所定の魚種であることを含み、
前記投影画像構成部は、前記商品条件が満たされると判別された場合に、前記商品のブランドに関するブランド情報が当該商品に対する投影情報に含まれるようにして前記投影画像を構成する、請求項7に記載の画像出力装置。
【請求項9】
前記商品条件は、前記商品に所定のタグ付けが行われていることを含み、
前記投影画像構成部は、前記商品条件が満たされると判別された場合に、予め前記タグ付けに対応付けられたコンテンツ情報が当該商品に対する投影情報に含まれるようにして前記投影画像を構成する、請求項6に記載の画像出力装置。
【請求項10】
前記商品条件は、前記商品が所定の販売者により販売される商品であることを含み、
前記投影画像構成部は、前記商品条件が満たされると判別された場合に、所定の認証が付されている商品であることを示す情報が当該商品に対する投影情報に含まれるようにして前記投影画像を構成する、請求項6に記載の画像出力装置。
【請求項11】
前記商品条件は、前記商品が配置されてから経過した時間に関する条件を含み、
前記投影画像構成部は、前記商品条件に関する判別結果に応じた態様の当該商品に対する投影情報が含まれるようにして前記投影画像を構成する、請求項6に記載の画像出力装置。
【請求項12】
前記投影画像構成部は、現在の時間に関する時間情報を取得し、時間情報に基づいて前記投影画像を構成する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項13】
前記投影画像構成部は、外部の情報提供装置から送信された情報に基づいて、前記投影画像を構成する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項14】
前記位置情報取得部は、前記対象領域に配置されている商品に設けられている商品表示部の検出結果に基づいて前記投影位置情報を取得する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項15】
前記商品表示部は、所定のマーカを有する、請求項14に記載の画像出力装置。
【請求項16】
前記商品表示部には、前記商品に関する情報が記載されており、
前記投影画像構成部は、前記商品に関する情報を打ち消すための画像を含む投影画像を構成する、請求項14に記載の画像出力装置。
【請求項17】
前記投影画像構成部は、前記商品に対して需要者がとった行動に関するアクション情報を取得するように構成されており、取得したアクション情報に基づく当該商品に対する投影情報を含むように前記投影画像を構成する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項18】
前記投影画像構成部は、前記画像取得部により取得された画像を用いて前記アクション情報を取得する、請求項17に記載の画像出力装置。
【請求項19】
前記投影画像構成部は、センサを用いて取得された情報を用いて前記アクション情報を取得する、請求項17に記載の画像出力装置。
【請求項20】
2以上のプロジェクタのそれぞれを用いて画像を投影するために用いられ、
前記投影画像構成部は、前記2以上のプロジェクタのそれぞれに対応する互いに異なる投影画像を構成して当該プロジェクタを識別するプロジェクタ識別子に対応付け、
前記画像出力部は、前記投影画像を、前記プロジェクタ識別子に対応するプロジェクタに出力する、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項21】
対象領域を撮影した画像を取得する画像取得ステップと、
取得した画像に基づいて、前記対象領域に配置されている1又は2以上の商品に対応する投影位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記投影位置情報を用いて、前記商品に対する投影情報を含む投影画像を構成する投影画像構成ステップと、
前記投影画像構成ステップにより構成した前記投影画像を出力する画像出力ステップとを備える、画像出力装置の制御方法。
【請求項22】
コンピュータを、
対象領域を撮影した画像を取得する画像取得部と、
取得した画像に基づいて、前記対象領域に配置されている1又は2以上の商品に対応する投影位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記投影位置情報を用いて、前記商品に対する投影情報を含む投影画像を構成する投影画像構成部と、
前記投影画像構成部により構成した前記投影画像を出力する画像出力部と、として機能させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、商品に投影するための投影画像を出力することができる画像出力装置、画像出力装置の制御方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、需要者に対して販売される商品においては、その商品に関する情報について需要者が確認することができるように、その商品自体や包装用材に当該情報が表示されるようにすることが一般的である。
【0003】
下記特許文献1には、商品本体に表示された二次元コードを用いて消費者等に購入を促すことができるようにすることを企図した商品情報提供システムの構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-058056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、商品に対する情報を商品において表示する手段は、商品自体や包装用材に当該情報を表示するものや、例えば特許文献1に記載されているような構成を用いるものなどに限られていた。その他の従来とは異なる手段で商品に対する情報を商品において表示することができるようになれば、情報の表示のためにとりうる手段が増え、有用である。
【0006】
この発明は、従来とは異なる手段で商品に対する情報を商品において表示することができる画像出力装置、画像出力装置の制御方法、プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第一の発明の画像出力装置は、対象領域を撮影した画像を取得する画像取得部と、取得した画像に基づいて、対象領域に配置されている1又は2以上の商品に対応する投影位置情報を取得する位置情報取得部と、投影位置情報を用いて、商品に対する投影情報を含む投影画像を構成する投影画像構成部と、投影画像構成部により構成した投影画像を出力する画像出力部とを備える、画像出力装置である。
【0008】
かかる構成により、対象領域に配置されている商品に当該商品に対する投影情報を投影して表示させ、需要者等に認識させることができる。
【0009】
また、本第二の発明の画像出力装置は、第一の発明に対して、投影位置情報は、対象領域に配置されている商品の位置又は商品が配置されている領域に関する配置位置情報を含み、投影画像構成部は、配置位置情報に基づいて投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0010】
かかる構成により、商品の配置位置に応じた投影情報を出力することができる。
【0011】
また、本第三の発明の画像出力装置は、第二の発明に対して、投影画像構成部は、配置位置情報に基づいて対象領域のうち商品がある領域とは異なる投影領域に関する情報を取得し、投影領域に関する情報に基づいて投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0012】
かかる構成により、商品がある領域とは異なる投影領域に応じた投影情報を出力することができる。
【0013】
また、本第四の発明の画像出力装置は、第一から三のいずれかの発明に対して、所定の実行条件が満たされた場合に、画像取得部による画像の取得、位置情報取得部による投影位置情報の取得、投影画像構成部による投影画像の構成及び画像出力部による投影画像の出力が実行されるように構成されている、画像出力装置である。
【0014】
かかる構成により、商品の位置が変わっても、商品に投影情報を投影して表示させることができる。
【0015】
また、本第五の発明の画像出力装置は、第一から四のいずれかの発明に対して、投影位置情報は、投影情報の投影を避けるべき除外領域に関する情報を含む、画像出力装置である。
【0016】
かかる構成により、除外領域に応じて投影情報を投影することができる。
【0017】
また、本第六の発明の画像出力装置は、第一から五のいずれかの発明に対して、対象領域に配置されている商品に関する商品条件が満たされるか否かを判別する判別部を備え、投影画像構成部は、判別部の判別結果に応じて、対応する商品に対する投影情報が所定の情報を含むようにして投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0018】
かかる構成により、商品条件に応じて、商品に対する投影情報を投影して表示させることができる。
【0019】
また、本第七の発明の画像出力装置は、第六の発明に対して、判別部は、画像取得部が取得した画像に基づいて、商品の属性に関する商品属性情報を取得し、取得した商品属性情報に基づいて、商品条件が満たされるか否かを判別する、画像出力装置である。
【0020】
かかる構成により、商品属性情報に応じて、商品に対する投影情報を投影して表示させることができる。
【0021】
また、本第八の発明の画像出力装置は、第七の発明に対して、商品属性情報は、魚種に関する属性値を含み、商品条件は、商品が所定の魚種であることを含み、投影画像構成部は、商品条件が満たされると判別された場合に、商品のブランドに関するブランド情報が商品に対する投影情報に含まれるようにして投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0022】
かかる構成により、商品が所定の魚種である場合にブランド情報を含む投影情報を投影して表示させることができる。
【0023】
また、本第九の発明の画像出力装置は、第六から八のいずれかの発明に対して、商品条件は、商品に所定のタグ付けが行われていることを含み、投影画像構成部は、商品条件が満たされると判別された場合に、予めタグ付けに対応付けられたコンテンツ情報が商品に対する投影情報に含まれるようにして投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0024】
かかる構成により、容易に、所定の商品に対してコンテンツ情報を含む投影情報を投影することができる。
【0025】
また、本第十の発明の画像出力装置は、第六から九のいずれかの発明に対して、商品条件は、商品が所定の販売者により販売される商品であることを含み、投影画像構成部は、商品条件が満たされると判別された場合に、所定の認証が付されている商品であることを示す情報が商品に対する投影情報に含まれるようにして投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0026】
かかる構成により、所定の販売者により販売される商品に所定の認証が付されている商品であることを示す情報を含む投影情報を投影して表示させることができる。
【0027】
また、本第十一の発明の画像出力装置は、第六から十のいずれかの発明に対して、商品条件は、商品が配置されてから経過した時間に関する条件を含み、投影画像構成部は、商品条件に関する判別結果に応じた態様の商品に対する投影情報が含まれるようにして投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0028】
かかる構成により、商品が配置されてから経過した時間に応じて投影情報を投影して表示させることができる。
【0029】
また、本第十二の発明の画像出力装置は、第一から十一のいずれかの発明に対して、投影画像構成部は、現在の時間に関する時間情報を取得し、時間情報に基づいて投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0030】
かかる構成により、現在の時間に応じて投影情報を投影して表示させることができる。
【0031】
また、本第十三の発明の画像出力装置は、第一から十二のいずれかの発明に対して、投影画像構成部は、外部の情報提供装置から送信された情報に基づいて、投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0032】
かかる構成により、外部の装置から提供された情報に基づいて投影画像を構成することができる。
【0033】
また、本第十四の発明の画像出力装置は、第一から十三のいずれかの発明に対して、位置情報取得部は、対象領域に配置されている商品に設けられている商品表示部の検出結果に基づいて投影位置情報を取得する、画像出力装置である。
【0034】
かかる構成により、商品表示部の検出結果に応じて投影情報を投影することができる。
【0035】
また、本第十五の発明の画像出力装置は、第十四の発明に対して、商品表示部は、所定のマーカを有する、画像出力装置である。
【0036】
かかる構成により、より容易に商品表示部を検出して投影情報を投影することができる。
【0037】
また、本第十六の発明の画像出力装置は、第十四又は十五の発明に対して、商品表示部には、商品に関する情報が記載されており、投影画像構成部は、商品に関する情報を打ち消すための画像を含む投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0038】
かかる構成により、商品に関する情報を打ち消すための画像を投影することができる。
【0039】
また、本第十七の発明の画像出力装置は、第一から十六のいずれかの発明に対して、投影画像構成部は、商品に対して需要者がとった行動に関するアクション情報を取得するように構成されており、取得したアクション情報に基づく商品に対する投影情報を含むように投影画像を構成する、画像出力装置である。
【0040】
かかる構成により、需要者の行動に応じた投影情報を投影することができる。
【0041】
また、本第十八の発明の画像出力装置は、第十七の発明に対して、投影画像構成部は、画像取得部により取得された画像を用いてアクション情報を取得する、画像出力装置である。
【0042】
かかる構成により、より容易な構成の装置等を用いて、需要者の行動に応じた投影情報を投影することができる。
【0043】
また、本第十九の発明の画像出力装置は、第十七又は十八の発明に対して、投影画像構成部は、センサを用いて取得された情報を用いてアクション情報を取得する、画像出力装置である。
【0044】
かかる構成により、アクション情報をより確実に取得することができ、需要者の行動に応じた投影情報を投影することができる。
【0045】
また、本第二十の発明の画像出力装置は、第一から十九のいずれかの発明に対して、影画像構成部は、2以上のプロジェクタのそれぞれに対応する互いに異なる投影画像を構成して当該プロジェクタを識別するプロジェクタ識別子に対応付け、画像出力部は、投影画像を、プロジェクタ識別子に対応するプロジェクタに出力する、画像出力装置である。
【0046】
かかる構成により、1つの画像出力装置を用いて2以上のプロジェクタのそれぞれにより広い範囲の画像を投影することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明による画像出力装置によれば、従来とは異なる手段で商品に対する情報を商品において表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本実施の形態における画像出力装置を用いた画像投影システムの概要を説明する概略図
図2】商品の一例を示す平面図
図3】同画像出力装置の構成を示すブロック図
図4】同画像出力装置において用いられる商品情報の一例を示す図
図5】同画像出力装置において用いられうる投影情報を特定するための情報の一例を示す図
図6】本実施の形態における投影画像の一例について説明する図
図7】同画像出力装置の動作の一例を示すフローチャート
図8】本実施の形態の第一の変形例にかかる投影情報の表示例を示す図
図9】本実施の形態の第二の変形例にかかる画像投影システムの一例を示す図
図10】本実施の形態の第三の変形例にかかる画像投影システムの一例を示す図
図11】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
図12】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、画像出力装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0050】
なお、以下において用いる用語は、一般的には次のように定義される。なお、これらの用語の語義は常にここに示されるように解釈されるべきではなく、例えば以下において個別に説明されている場合にはその説明も踏まえて解釈されるべきである。
【0051】
商品とは、商店の店舗等において販売者により販売される物である。以下の実施の形態において、商品の販売とは、有償で販売する場合に限られず、無償で商品を配布することも含まれると解釈してもよい。
【0052】
需要者とは、商品を購入したり使用・消費したりする消費者である。販売者とは、商品を販売する組織やその組織において販売に従事する人である。ユーザとは、画像出力装置を使用したり管理したりする組織や人である。販売者がユーザであってもよいし、その他の者がユーザであってもよい。
【0053】
ある事項について識別子とは、当該事項を一意に示す文字又は符号等である。識別子は、例えば、IDであるが、対応する事項を識別しうる情報であれば種類は問わない。すなわち、識別子は、それが示すものそのものの名前であってもよいし、一意に対応するように符号を組み合わせたものであってもよい。
【0054】
取得とは、ユーザ等により入力された事項を取得することを含んでいてもよいし、自装置又は他の装置に記憶されている情報(予め記憶されている情報であってもよいし当該装置において情報処理が行われることにより生成された情報であってもよい)を取得することを含んでいてもよい。他の装置に記憶されている情報を取得するとは、他の装置に記憶されている情報をAPI経由などで取得することを含んでいてもよいし、他の装置により提供されている文書ファイルの内容(ウェブページの内容なども含む)を取得することを含んでいてもよい。また、画像について光学式文字読み取りを行うことにより情報を取得することなど、元の情報に基づいてそれとは異なるフォーマットの情報を取得することを含んでいてもよい。例えば、1次元コードや多次元コード等の画像の読取りにより、それにより表されている情報を取得することを含んでいてもよい。
【0055】
また、情報の取得には、いわゆる機械学習の手法を利用するようにしてもよい。機械学習の手法の利用については、例えば次のようにすることができる。すなわち、特定の種類の入力情報を入力とし、取得したい種類の出力情報を出力とする学習器(学習情報)を、機械学習の手法を用いて構成する。例えば、予め、入力情報と出力情報との組を2以上用意し、当該2組以上の情報を機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与えて学習器を構成し、構成した学習器を格納部に蓄積する。なお、学習器は分類器ということもできる。なお、機械学習の手法は、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVM等、問わない。また、機械学習には、例えば、fastText、tinySVM、random forest、TensorFlow等の各種の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。このような学習器を用いて情報を取得することを、機械学習による取得ということがある。
【0056】
また、学習器は、機械学習により得られるものに限られない。学習器は、例えば、入力情報等に基づく入力ベクトルと、出力情報との対応関係を示すテーブルであってもよい。この場合、入力情報に基づく特徴ベクトルに対応する出力情報をテーブル中から取得するようにしてもよいし、テーブル中の2以上の入力ベクトルと各入力ベクトルの重み付けなどを行うパラメータとを用いて入力情報に基づく特徴ベクトルに近似するベクトルを生成し、生成に用いた各入力ベクトルに対応する出力情報とパラメータとを用いて、最終的な出力情報を取得するようにしてもよい。このような学習器を用いて情報を取得することを、対応関係を用いた取得ということがある。また、学習器は、例えば、入力情報等に基づく入力ベクトルと、出力情報を生成するための情報との関係を表す関数などであってもよい。この場合、例えば、入力情報に基づく特徴ベクトルに対応する情報を関数により求めて、求めた情報を用いて出力情報を取得するなどしてもよい。このような学習器を用いて情報を取得することを、関数を用いた取得ということがある。
【0057】
情報を出力するとは、ディスプレイへの表示、プロジェクタを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。具体的には、例えば、情報のウェブページへの表示を可能とすることや、電子メール等として送信することや、印刷するための情報を出力することなどを含む。
【0058】
情報の受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、他の装置等から有線若しくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0059】
画像出力装置等に格納されている各種の情報について、更新とは、格納されている情報の変更のほか、格納されている情報に新たな情報が追加されることや、格納されている情報の一部又は全部が消去されることなどを含む概念である。
【0060】
(実施の形態)
【0061】
本実施の形態において、画像投影システム1は、商品の売り場等を撮影した画像に基づいて取得した、対象領域に配置されている1又は2以上の商品に対応する投影位置情報を用いて、商品に対する投影情報を含む投影画像を構成し、構成した投影画像をプロジェクタにより投影可能に可能性されている。投影情報は、例えば、ブランドロゴ、産地、価格等、商品に投影するための情報であってもよいし、商品以外の部位に投影する情報であってもよい。以下、このような画像投影システム1について説明する。
【0062】
図1は、本実施の形態における画像出力装置100を用いた画像投影システム1の概要を説明する概略図である。
【0063】
図に示されるように、画像投影システム1は、画像出力装置100、撮影装置711、プロジェクタ(画像投影装置)721を備える。画像投影システム1は、例えば、商品2が販売される販売者の店において用いられる。なお、販売者の店とは、例えば、スーパーマーケット、デパートメントストア、書店、市場、雑貨店、飲食店、ドラッグストア又はコンビニエンスストア等の店舗であるが、これらに限られない。店とは、例えば建築物を利用している店舗であるが、これに限られず、例えば、移動販売を行う店であってもよいし、屋外において開かれた店であってもよい。店は、常設の店であってもよいし、一時的に開かれた店であってもよい。
【0064】
画像出力装置100は、種々の処理を行う情報処理装置であって、撮影装置711及びプロジェクタ721に接続されている。画像出力装置100の詳細については、後述する。
【0065】
なお、画像出力装置100は、例えば、画像投影システム1の利用対象となる店舗等において設置されているが、これに限られない。すなわち、画像出力装置100は、例えば、撮影装置711及びプロジェクタ721が設置される店舗から離れた場所に配置されていてもよい。この場合、画像出力装置100は、撮影装置711及びプロジェクタ721と、インターネット若しくはLAN等のネットワーク又は無線通信システム等を利用して通信可能に接続されていればよい。
【0066】
撮影装置711は、例えば、画像を撮影可能なカメラである。カメラの種類は問わない。可視光を受光して画像を撮影可能なカメラであってもよいし、例えば赤外線などの不可視光を含む光を受光して画像を撮影可能なカメラであってもよい。撮影装置711は、撮影した画像を画像出力装置100に出力することができるように構成されている。
【0067】
プロジェクタ721は、画像を投影可能な装置である。プロジェクタ721は、画像出力装置100から出力された画像を、所定の領域に投影可能に構成されている。
【0068】
本実施の形態において、画像出力装置100は、プロジェクタ721に対して画像を出力する装置であるといえる。プロジェクタ721が、単体で、画像出力装置100としての処理の一部又は全部を行うことができるように構成されていてもよい。
【0069】
以下の説明において、画像投影システム1の利用対象となる店舗等には、例えば、商品2を販売するために用いられる什器90が設けられているものとする。この場合、例えば、画像投影システム1は、店舗等において、什器90に配置された1又は2以上の商品2について用いられうる。什器90は、例えば、鮮魚や精肉用の、冷蔵又は冷凍機能付きの平形のショーケースであるが、これに限られない。例えば、多段のショーケースであってもよいし、冷蔵や冷凍機能等を有しないショーケースであってもよい。また、単に、商品2が並べられる台などであってもよい。すなわち、什器90は、商品2が配置される場所という程度の意味に理解されてもよい。
【0070】
なお、什器90には、例えば、商品2の販売に対して販売促進用の情報等を表示することができるような投影領域91が設けられていてもよい。投影領域91は、プロジェクタ721による画像の投影対象とすることができる領域である。投影領域91は、例えば、什器90を見る需要者が視認することができるように設けられている部位である。投影領域91は、什器90に配置される商品2の表(上面;需要者が専ら見ることが想定されている面)と同じ向きを向くように位置する平面状のパネルであるが、これに限られない。投影領域91は、商品2の表とは異なる向きを向くように位置する面を有する部位であってもよい。例えば、商品2の表が上を向くように配置される場合において、投影領域91は、什器90の前方に位置する需要者に向く面、すなわち前を向く面を有する部位であってもよい。投影領域91は、什器90に設けられておらず、什器90の傍など、商品2が配置される位置の近傍に設けられていればよい。投影領域91は、平面状の部位に限られず、立体形状を有する部位であってもよい。例えば、什器90に設けられた画像を投影可能な面であったり、画像の投影対象となりうる造作物であったりしてもよい。
【0071】
本実施の形態において、画像投影システム1は、商品2が配置されている什器90を含む対象領域F2を撮影した画像に基づいて、商品2が配置されている所定の領域に、投影画像Gを投影することができるように構成されている。対象領域F2の画像の撮影は、例えば、撮影装置711を用いて行われる。また、投影画像Gの投影は、プロジェクタ721により行われる。
【0072】
ここで、画像投影システム1が用いられる場合、以下のような商品2が用いられる。
【0073】
図2は、商品2の一例を示す平面図である。
【0074】
本実施の形態において、商品2として、例えば、生鮮食品を包装容器により包装してパッケージ化されたものが用いられうる。一例として、商品2は、図に示されるように、鮮魚である商品本体2Bを、トレイ状の包装用容器2C上に配置して、フィルム状の包装材2Dで包装用容器2Cごと包んだものである。
【0075】
商品2の表(図において示されている面)には、商品に関する情報が記載されたラベル23が設けられうる。ラベル23を、商品表示部の1つとして捉えてもよい。ラベル23は、例えば、所定の法令に基づいた商品2に関する食品表示や価格の表示などの、表示事項を表示するものである。表示事項には、POS(販売時点情報管理)システムにおいて利用するためのバーコードや多次元コード等が含まれていてもよい。このようなラベル23による表示事項の一部又は全部は、ラベル23以外の部位に表示されていてもよい。ラベル23は、商品2の裏面など、商品2の表以外に設けられていてもよい。
【0076】
本実施の形態において、商品2の表には、商品表示部21が設けられている。商品表示部21は、例えば、無地の領域を有する部位である。商品表示部21は、例えば、所定の形状(円形や矩形など)や大きさを有する。商品表示部21は、画像投影システム1により投影される画像を反射して、需要者等に画像を表示可能な領域の1つとなるように構成されている。商品表示部21には、地模様や柄、図形、文字等が含まれていてもよい。
【0077】
また、本実施の形態において、商品2には、所定のマーカ27が付されている。マーカ27は、例えば、所定の図形や模様、文字等である。マーカ27は、後述するように公知の画像認識技術によりその位置や方向等を特定可能にするために形成されているものである。マーカ27として、商品2に関する表示事項が用いられるようにしてもよい。例えば、上述のようなバーコードや多次元コード等がマーカ27として用いられてもよい。
【0078】
本実施の形態において、マーカ27は、商品表示部21の一部に示されている。すなわち、商品表示部21は、マーカ27を有する。商品表示部21それ自体や、ラベル23それ自体がマーカ27として用いられるようにしてもよい。一の商品2に付されているマーカ27の数は問わない。
【0079】
なお、商品表示部21やラベル23は、例えば、パッケージ化された商品2の表面に貼付可能なステッカーであるが、これに限られない。例えば、包装用容器2Cや包装材2Dに予めプリント等されたものであってもよい。
【0080】
次に、画像出力装置100の構成について説明する。
【0081】
図3は、同画像出力装置100の構成を示すブロック図である。
【0082】
図に示されるように、画像出力装置100は、格納部110、受信部120、受付部130、処理部140及び送信部170を備える。画像出力装置100は、例えばサーバ装置であるが、これに限られない。
【0083】
格納部110は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部110には、画像出力装置100において取得された情報などが格納されるが、情報等が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報等が記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報等が記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報等が記憶されるようになってもよい。
【0084】
本実施の形態において、格納部110には、商品情報格納部113と、投影要素格納部117とが含まれている。
【0085】
商品情報格納部113には、画像投影システム1が用いられる対象となりうる商品2に関する商品情報が格納されている。商品情報は、商品2の属性に関する商品属性情報を、商品2毎、又は商品2の種別毎等に特定可能な情報である。すなわち、商品情報は、個々の商品2を識別する識別子や商品2の種別等を識別する識別子など(これらを総称して商品識別子という)と、当該商品2の属性を示す商品属性情報とを対応付けた情報である。なお、商品属性情報は、例えば、商品2について、所定の評価に関する情報や、生産方法、生産者、価格、産地、入荷時、入荷のまとまりを示す情報(ロット)、販売時、消費期限、販売場所、販売形態又は販売方法に関する属性値である。商品属性情報は、これらとは異なる属性に関する属性値等であってもよい。販売形態に関する属性値とは、例えば、ひとまとまりで販売する数や、加工方法(例えば、鮮魚である場合、丸魚であるか、切り身であるか、刺身用にスライス済みであるか、フィレであるか、など)を特定する値などであるが、これらに限られない。販売方法に関する属性値とは、例えば、値引き対象の商品であるか否かを示す値や、価格の決定方法などを特定する値であるが、これらに限られない。所定の評価とは、所定の認証が与えられていること、所定のブランドの商品とされていること、品質や等級に関する評価がなされていること、所定の成分を含むか否か等の情報が付与されていること、などであるが、これらに限られない。評価は、人為的になされたものであってもよいし、画像出力装置100やその他の情報処理装置等により自動的になされたものであってもよい。また、商品2の種別とは、例えば、JANコードやインストアマーキングによるコード等の商品コード毎に識別されるグループをいう概念であってもよいし、商品2のロット等の、所定の属性値を有するグループをいう概念であってもよい。商品識別子は、例えば、商品コードとロットとの組み合わせたものなど、商品2に関する複数の識別子を組み合わせて表されるものであってもよい。
【0086】
図4は、同画像出力装置100において用いられる商品情報の一例を示す図である。
【0087】
図に示される例において、商品情報として、例えば、商品識別子毎に、2以上の所定の認証の有無が記録されている。商品識別子として、例えば、商品コードとロットとの組み合わせが示されている。このような商品情報を用いることにより、商品識別子により識別される商品2が、2以上の所定の認証のそれぞれについて、認証を有しているか否かを特定することができる。
【0088】
なお、認証を有していることと同様に、ブランドの商品とされているか否かに関する情報が商品情報として記録されていてもよい。この場合、商品情報を用いることにより、商品識別子により識別される商品2が、所定のブランドについて、そのブランドの商品であるとされているか否かを特定することができる。
【0089】
図3に戻って、投影要素格納部117には、例えば、後述のように投影情報に含められうる情報(投影要素という)を特定するための情報が記録されている。本実施の形態において、投影要素は、所定の認証が付されている(与えられている)ことや、所定のブランドの商品であることを示す画像である。換言すると、投影要素は、所定の認証が付されている商品2にのみ表示することが許可されている画像である。なお、投影要素は、これに限られない。例えば、所定の認証が付されている商品2にのみ表示することが許可されているフレーズ等であってもよい。投影要素を特定するための情報とは、例えば、投影要素が格納されている場所を示す情報(ファイルパス、URIなど)であるが、投影要素それ自体であってもよい。
【0090】
図5は、同画像出力装置100において用いられうる投影情報を特定するための情報の一例を示す図である。
【0091】
図に示される例において、投影要素を特定するための情報が、所定の認証を識別する認証識別子に対応付けて格納されている。例えば、「○○認証」については、「/Resources/a.png」で示される画像ファイルが、投影要素として特定される。なお、この場合、認証がない商品に対応する投影要素が定められていてもよい。これにより、認証が付されていない商品2や認証に関する評価がされていない商品2に対しても、投影要素が対応付けられる。
【0092】
なお、このような投影要素を特定するための情報が、商品情報に含められて格納部110に格納されるようにしてもよい。
【0093】
図3に戻って、受信部120は、他の装置から送信された情報を受信する。受信部120は、受信した情報を、例えば、格納部110に保存する。受信部120は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
【0094】
受付部130は、画像出力装置100に接続された図示しない入力手段を用いて入力された情報を受け付ける。受付部130は、受け付けた情報を、例えば、格納部110に保存する。受付部130により受付可能な情報の入力に用いられうる入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。受付部130は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されうる。受付部130は、画像出力装置100に接続された読み取り装置(例えば、コードリーダなど)を用いて行われた入力操作(例えば、装置により読み取られた情報も含む)により入力された情報を受け付けてもよい。
【0095】
なお、受付部130は、受信部120が受信した情報を、画像出力装置100に入力された情報として受け付けると捉えてもよい。すなわち、画像出力装置100への情報の入力とは、これらの情報が端末装置600等を介してユーザによって間接的に画像出力装置100に入力されることを意味すると解釈してもよいし、ユーザによって、入力手段を用いて直接的に画像出力装置100に入力されることを意味すると解釈してもよい。また、ユーザが、情報を自動的に生成するプログラムを実行させたり種々の情報をプログラムに与えて機能させたりすることなどによって画像出力装置100に情報が与えられるようにすることを、画像出力装置100への情報の入力と捉えてもよい。
【0096】
送信部170は、情報を、ネットワークや通信線を介して他の装置に送信する。送信部170は、例えば、プロジェクタ721に対して情報を送信する。換言すると、送信部170は、例えば、端末装置600に対して情報を出力する。送信部170は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
【0097】
処理部140は、画像取得部141、位置情報取得部143、判別部145、投影画像構成部147及び画像出力部149を備える。処理部140は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、以下のように処理部140の各部が行う処理である。
【0098】
処理部140は、通常、MPUやメモリ等から実現されうる。処理部140の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0099】
画像取得部141は、対象領域F2を撮影した画像(撮影画像ということがある。)を取得する。対象領域F2は、例えば、商品2が需要者への販売のために配置される領域である。対象領域F2は、適宜設定されればよい。対象領域F2は、撮影装置711により撮影される撮影領域の全体であってもよいし、撮影領域のうち、特定の領域(例えば、什器90の商品2が配置される面の領域)のみを意味してもよい。本実施の形態においては、上述のように、例えば、什器90の上面を含む領域が、対象領域F2として設定されうる。
【0100】
画像取得部141は、例えば、撮影装置711により撮影された撮影画像を取得する。なお、撮影画像は、静止画であってもよいし、動画像であってもよい。動画像は、複数の静止画を含んで構成されているものであると解釈されてもよい。
【0101】
位置情報取得部143は、取得した撮影画像に基づいて、対象領域F2に配置されている1又は2以上の商品2に対応する投影位置情報を取得する。本実施の形態において、投影位置情報は、対象領域F2に配置されている商品2の位置に関する配置位置情報を含む。すなわち、配置位置情報は、例えば、商品2に関する、所定の基準点からの位置を座標等で特定可能な情報である。基準点は、適宜設定されればよい。
【0102】
ここで、商品2に関する位置とは、商品2のそれ自体の位置(例えば、商品2の中央部の位置)であってもよいし、商品2のうち特定の部位の位置であってもよい。例えば、配置位置情報は、商品2に設けられている商品表示部21の位置に関する情報であってもよい。
【0103】
なお、配置位置情報は、商品2が配置されている領域に関する情報であってもよい。例えば、撮影装置711又はプロジェクタ721から見て対象領域F2のうち商品2が占める領域を特定する情報が配置位置情報として取得されるようにしてもよい。
【0104】
また、投影位置情報は、商品2の姿勢(例えば、傾き)を特定可能な情報であってもよい。また、投影位置情報は、例えば、商品2がある領域とは異なる投影領域91を特定可能な情報を含んでいてもよい。また、投影位置情報は、投影情報の投影を避けるべき除外領域に関する情報を含むものであってもよい。除外領域は、例えば、商品2の表のうち特定の部位など、適宜設定することができる。例えば、除外領域として、ラベル23が占める領域が設定されうる。
【0105】
位置情報取得部143は、例えば、撮影画像に含まれる(映っている)商品2を検出し、その検出結果に基づいて、当該商品2の投影位置情報を取得するように構成されている。商品2の検出は、例えば、種々の公知の方法、例えば機械学習の手法を利用した画像認識処理により行われうるが、これに限られない。位置情報取得部143は、例えば、商品2に設けられている商品表示部21を検出し、その検出結果に基づいて投影位置情報を取得してもよい。商品表示部21は、例えば、無地であって所定の大きさを有するため、当該商品表示部21を検出することにより、高い制度で投影位置情報を取得することができる。また、位置情報取得部143は、マーカ27を検出し、その検出結果に基づいて投影位置情報を取得するように構成されていてもよい。
【0106】
判別部145は、対象領域F2に配置されている商品2に関する商品条件が満たされるか否かを判別する。本実施の形態において、商品条件は、商品2や投影領域91等に対して投影する画像の内容や、投影の有無を決定するための条件であるといえる。商品条件は、画像投影システム1の使用環境や用途等に応じて適宜設定されうる。
【0107】
商品条件が満たされるか否かは、例えば、画像取得部141が取得した撮影画像を用いて判断されてもよいし、予め用意された情報に基づいて判断されてもよい。
【0108】
撮影画像を用いて商品条件が満たされるか否かを判断することは、例えば次のように行われうる。
【0109】
具体的には、判別部145は、例えば、画像取得部141が取得した画像に基づいて、商品2の属性に関する商品属性情報を取得する。判別部145は、取得した商品属性情報に基づいて、商品条件が満たされるか否かを判別する。
【0110】
例えば、商品属性情報の取得は、撮影画像に含まれる商品2の商品コードを示す画像や、ロット番号等を示す画像などを読み取ることにより行われうる。商品コードやロット番号を示す画像とは、例えば、それらを示す文字を含む画像であってもよいし、それらを示す多次元コードやバーコード等を含む画像であってもよい。
【0111】
本実施の形態において、判別部145は、例えば、撮影画像に基づいて取得した商品属性情報と、商品情報格納部113に格納されている商品情報とを用いて、商品条件が満たされるか否かを判断することができる。すなわち、判別部145は、撮影画像に基づいて取得した商品属性情報に対応する属性値であって、商品条件を満たすか否かの判断に用いられる属性値を、商品情報から取得する。そして、判別部145は、取得した属性値を用いて、商品条件が満たされるか否かを判断する。
【0112】
より具体的には、例えば、商品属性情報として、商品識別子に相当する情報が取得され、当該商品識別子に対応する所定の属性の属性値が、商品情報から取得されるように構成することができる。判別部145は、取得した属性値を用いて、商品条件が満たされるか否かを判断することができる。
【0113】
本実施の形態において、商品条件は、例えば、商品2に所定の認証が与えられていること(認証があるとの所定の評価が行われていること)である。判別部145は、撮影画像から商品2に対応する商品識別子を商品属性情報として取得し、商品識別子に対応する所定の認証の有無に関する属性値を取得する。そして、判別部145は、取得した属性値に基づいて、当該商品2について、商品条件が満たされるか否かを判別する。なお、判別部145は、商品2に付されている認証に関する種別を識別する情報を取得するようにしてもよい。
【0114】
なお、判別部145は、例えば、商品情報格納部113に格納されている商品情報を用いずに商品条件が満たされるか否かを判断するように構成されていてもよい。すなわち、判別部145は、例えば、撮影画像に基づいて、商品2についての所定の属性に関する属性値を取得して、当該属性に関する商品条件が満たされるか否かを判断するように構成されていてもよい。
【0115】
判別部145による商品属性情報の取得は、例えば、画像認識処理により行うことができる。上述のような、商品コードやロット番号等を示す画像から情報を読み取る方法のほか、例えば、予め構成した学習情報を用いて情報を取得する方法を利用してもよい。このような画像認識処理は、例えば、入力情報を撮影画像として、出力情報を当該撮影画像に含まれる商品2の商品属性情報とするように、機械学習の手法を用いて構成された学習情報を用いて行うことができる。すなわち、学習情報と、撮影画像とを用いて、機械学習の手法により、撮影画像に対応する出力情報を商品属性情報として取得することができる。
【0116】
判別部145は、例えば上述のように、商品2に所定の評価が行われているか否かに関する商品条件を判断することに代えて、他の商品条件に関する判断を行うように構成されていてもよい。このような判別部145の処理の他の具体例は、次のようなものであってもよい。
【0117】
例えば、商品条件が、商品2が所定の魚種であることを含むことであり、判別部145は、撮影画像に基づいて、商品2の魚種を判別するように構成されていてもよい。換言すると、判別部145は、商品2について、魚種に関する属性値を取得してもよい。この場合、判別部145は、取得した魚種に関する属性値に基づいて、商品条件が満たされるか否かを判断することができる。
【0118】
例えば、商品条件が、商品2が対象領域F2に配置されてから経過した経過時間に関する条件を含むことであってもよい。この場合、判別部145は、撮影画像に特定の商品2が含まれることとなったタイミングを記録し、その記録結果に基づいて、当該商品2が商品条件を満たすものであるか否かを判別するように構成されていてもよい。このような商品条件は、例えば、経過時間が所定の時間に達しないものであることや、経過時間が所定の時間を経過したものであることであってもよい。個々の商品2は、例えば、商品2を一意に識別可能な識別子を判別部145が取得することにより識別されてもよいし、撮影画像において個々の商品2を判別部145が見分けることにより識別されてもよい。
【0119】
また、例えば、商品条件は、商品2に所定のタグ付けが行われていることであってもよい。タグ付けを行うとは、商品2に所定の印を付すことであり、例えば、所定のステッカーが付されることや、ペンやスタンプ等により所定のマーキングが付されることにより、商品2がタグ付けされうる。マーカ27が商品2に表示されていることや、所定の態様の商品表示部21が商品2に設けられていることそれ自体を、タグ付けが行われていると解釈するようにしてもよい。判別部145は、撮影画像に基づいて、タグ付けがされているか否かを検知し、商品条件が満たされるか否かを判断するように構成されていてもよい。なお、判別部145は、タグ付けされているか否かの属性値を商品属性情報として取得し、それを用いて、商品条件が満たされるか否かを判断するように構成されていてもよい。
【0120】
また、予め用意された情報に基づいて商品条件が満たされるか否かを判断することは、例えば次のように行われうる。
【0121】
具体的には、判別部145は、例えば、格納部110に格納されている情報に基づいて、商品条件が満たされるか否かを判別する。この場合に用いられうる情報は、例えば、予め設定されて格納部110に格納されている情報であってもよいし、受付部130により受け付けられて格納部110に格納されている情報であってもよい。
【0122】
例えば、予め、画像投影システム1の使用対象として対象領域F2に配置される商品2についての商品属性情報が予め格納部110に格納されており、判別部145が、当該商品属性情報を用いて、商品2について商品条件が満たされるか否かを判断するように構成されていてもよい。例えば、販売者が、予め、販売される商品2のそれぞれについて認証が付されているか否かに関する属性値を入力しておくことにより、判別部145は、当該属性値を取得して、商品2について、所定の認証が付されているものであるか否かに関する商品条件が満たされるか否かを判断することができる。なお、予め設定される属性値は、認証の有無やその他の商品2への評価に関するものに限られず、価格や、消費期限や、販売開始時等であってもよい。なお、このような属性値は、商品情報として、商品情報格納部113に蓄積されているものであると解釈してもよいし、商品情報とは異なるものとして解釈してもよい。
【0123】
一例として、商品条件は、商品2が所定の販売者により販売されるものであることを含んでいてもよく、判別部145は、画像投影システム1の利用場所や販売者に関する情報を取得して、商品条件に関する判断を行うように構成されていてもよい。
【0124】
なお、商品条件は、複数の条件を組み合わせたものであってもよい。例えば、商品2が所定の魚種であることという条件と、商品2が所定の認証が付されたものであるという条件とがともに満たされていると判断される場合に、判別部145が、商品条件が満たされると判断してもよい。また、判別部145は、複数の条件のうちいずれか1つの条件、又はいずれか2以上の条件が満たされた場合に、商品条件が満たされると判断してもよい。
【0125】
投影画像構成部147は、位置情報取得部143により取得された投影位置情報を用いて、投影画像Gを構成する。投影画像構成部147の具体的動作については、後述する。
【0126】
画像出力部149は、投影画像構成部147により構成した投影画像Gを出力する。画像出力部149は、例えば、プロジェクタ721に対して投影画像Gを出力する。これにより、プロジェクタ721により、投影画像Gが対象領域F2に投影されることとなる。
【0127】
ここで、本実施の形態において、投影画像Gは、商品2に対する投影情報を含む画像である。投影画像Gは、対象領域F2に配置されている商品2のうち全部又は一部に対して、プロジェクタ721により投影される画像である。
【0128】
本実施の形態において、投影画像Gは、例えば、対象領域F2の略全域に対応する大きさを有する。なお、投影画像Gの大きさはこれに限られず、対象領域F2よりも小さくてもよいし、大きくてもよい。また、対象領域F2の一部に重なるように投影されることが想定されるように投影画像Gが構成されるようにしてもよい。
【0129】
本実施の形態において、投影情報とは、例えば、ブランドロゴ、産地、価格等を示す図柄でありうるが、文字等でこれらを示すものであってもよい。投影情報は、各商品2に投影するための情報であるが、これ以外のものも投影情報と言ってもよい。例えば、本実施の形態において、商品2以外の部位に投影する情報を投影情報と言ってもよいし、各情報を総称して投影情報と言ってもよい。例えば、商品2がある領域とは異なる投影領域91に投影する情報が、投影情報に含まれてもよい。
【0130】
図6は、本実施の形態における投影画像Gの一例について説明する図である。
【0131】
図において、対象領域F2に存在する物、すなわち什器90や商品2などが、プロジェクタ721により投影される投影画像Gに重ねて、二点鎖線で示されている。ハッチングを付した部分は、投影画像Gにおいて黒色の部分、すなわち明度が低くなっている部分である。投影画像Gにおいて白色の部分は、投影情報が投影される部分である。投影情報の内容は、図示を省略している。
【0132】
図に示されるように、本実施の形態において、投影画像Gは、対象領域F2にある什器90の略全域をカバーする範囲に投影されうる。すなわち、投影画像Gは、什器90のどの部位に商品2が配置されても、当該商品2に対して投影されうる。
【0133】
投影画像Gにおいて、例えば、投影領域91に対応する領域と、各商品2の商品表示部21に対応する領域とに、画像等の投影情報が含まれる。その他の領域は、黒色の領域となる。すなわち、投影画像Gが対象領域F2に投影される場合に、投影領域91と、各商品2の商品表示部21には、投影情報が投影される。これにより、需要者等が、投影領域91や、各商品2の商品表示部21に投影された(反射した)投影情報を視認することができるようになる。什器90や商品2のその他の領域には、黒色又は明度が低くなるような光が投影される(光が投影されない)。したがって、その他の領域には、対象領域F2への投影画像Gの投影による見た目の変化は現れなくなっている。なお、商品表示部21に代えて、又は商品表示部21に加えて、ラベル23等に投影情報が投影されるようにしてもよい。この場合、ラベル23等を商品表示部であると言うことができる。
【0134】
なお、上述のように、本実施の形態においては、投影位置情報は、投影情報の投影を避けるべき除外領域に関する情報を含む。これにより、除外領域に応じて投影情報を投影することができる。すなわち、投影画像構成部147は、投影位置情報に基づいて、除外領域には投影情報等が含まれないようにして投影画像Gを構成することができる。
【0135】
なお、複数の商品2が撮影画像に含まれる場合、それぞれの商品2について、投影位置情報の取得や判別部145による処理が行われ、各商品2についての処理結果に基づいて投影画像構成部147によって投影画像Gが構成されるようになっている。これにより、複数の商品2のそれぞれに投影情報が投影されるようにすることができる。この場合において、各商品2同士を区別しつつ各商品2についての投影情報を取得するようにすることにより、商品2毎に、適切な投影情報を投影することができる。例えば、後述のように商品2に付されている認証に関する投影情報が投影される場合において、付されている認証の種類が異なっていたり、認証の有無が異なる複数の商品2が混在していたりする場合においても、各商品2に対して、その商品2に付されている認証に関する投影情報を適切に出力することができる。
【0136】
図3に戻って、本実施の形態においては、投影画像構成部147は、上述のように取得される配置位置情報に基づいて、投影画像を構成する。例えば、投影画像構成部147は、対象領域F2において商品2が占有する領域に応じて、投影画像Gを構成する。商品2の配置位置に応じた投影情報を出力することができる。また、例えば、投影画像構成部147は、配置位置情報に基づいて、対象領域F2のうち、商品2がある領域とは異なる領域に関する情報を取得する。そして、投影画像構成部147は、取得した情報に基づいて、投影画像Gを構成する。例えば、対象領域F2のうち、投影情報を表示させることが可能な所定の領域であって、商品2がない領域である領域の位置や形状を、投影領域91の情報として取得する。そして、取得した情報に基づいて、当該投影領域91に投影する投影情報を含む投影画像Gを構成する。これにより、商品2がある領域とは異なる領域に応じた投影情報を出力することができる。
【0137】
なお、本実施の形態において、投影画像構成部147は、判別部145の判別結果に応じて、対応する商品2に対する投影情報が所定の情報を含むようにして投影画像Gを構成する。例えば、対象領域F2に配置されている商品2について、所定の商品条件が満たされると判断された商品2に対しては第一の態様による投影情報が投影され、所定の商品条件が満たされないと判断された商品2に対しては第二の態様による投影情報が投影されるように、投影画像Gが投影されるようにしてもよい。例えば、第一の態様による投影情報が商品条件に対応する投影情報であり、第二の態様による投影情報が商品条件に対応しない投影情報であってもよい。また、第一の態様と第二の態様とのいずれも商品条件に関する投影情報であってもよい。
【0138】
投影画像Gの構成は、具体的には、次のようにして行われうる。
【0139】
例えば、投影画像構成部147は、一の商品2について商品条件が満たされると判別された場合に、当該商品2のブランドに関するブランド情報が当該商品2に対する投影情報に含まれるようにして、投影画像Gを構成する。この場合、商品条件は、商品属性情報が所定の値であることを含んでいればよい。
【0140】
本実施の形態においては、例えば、商品2の商品属性情報が魚種に関する属性値を含み、商品条件が所定の魚種であることを含み、投影画像構成部147が、商品条件が満たされると判別された場合に、当該商品2のブランド情報が当該商品2に対する投影情報に含まれるように、投影画像Gを構成するようにしてもよい。これにより、商品2が所定の魚種である場合に、商品2にブランド情報を含む投影情報を投影して、需要者に確認させることができる。
【0141】
また、例えば、投影画像構成部147は、一の商品2について商品条件が満たされると判別された場合に、所定の認証が付されている商品2であることを示す情報が商品2に対する投影情報に含まれるようにして、投影画像Gを構成する。この場合、商品条件は、商品属性情報が所定の値であること、例えば商品2が所定の認証を有することなどを含んでいればよい。
【0142】
商品条件は、商品属性情報に関する条件を含まなくてもよい。例えば、商品条件が、商品2が所定の販売者により販売される商品であることを含んでもよい。そして、商品条件が満たされると判別された場合に、投影画像構成部147が、所定の認証が付されている商品2であることを示す情報が当該商品2に対する投影情報に含まれるようにして、投影画像Gを構成するようにしてもよい。これにより、所定の販売者により販売される商品2に、所定の認証が付されている商品であることを示す情報を含む投影情報を投影して表示させることができる。
【0143】
また、例えば、商品条件は、商品2が配置されてから経過した時間に関する条件を含み、投影画像構成部147は、商品条件に関する判別結果に応じた態様の当該商品2に対する投影情報が含まれるようにして、投影画像Gを構成するようにしてもよい。商品2が配置されてから経過した時間に応じた投影情報を投影して表示させることができる。より具体的には、例えば、商品2が配置されてから経過した時間が所定時間より短い場合に、新鮮であることを示す投影情報や、新発売であることを示す投影情報が含まれるようにしてもよい。また、例えば、商品2が配置されてから経過した時間が所定時間より長い場合に、ラベル23等に表示されている価格を下げることを示す投影情報が含まれるようにしたり、購入者に所定の特典が与えられることを示す投影情報が含まれるようにしたりして、需要者に対して購入の動機付けを行うようにしてもよい。
【0144】
また、例えば、商品条件は、タグ付けが行われていることを含み、投影画像構成部147は、商品条件が満たされると判別された場合に、予めタグ付けに対応付けられたコンテンツ情報が当該商品2に対する投影情報に含まれるようにして、投影画像Gを構成するようにしてもよい。コンテンツ情報は、例えば、所定の画像や、商品2の生産者等を示す情報であるが、これに限られない。タグ付けの有無により、投影情報の内容を容易に設定することができる。すなわち、販売者は、容易に、所定の商品2に対してコンテンツ情報を含む投影情報を投影させることができる。なお、判別部145が、複数種類のタグ付けの態様を識別することができるように構成されており、投影画像構成部147が、商品2に適用されているタグ付けの態様に応じたコンテンツ情報を投影情報に含めて投影することができるように構成されていてもよい。
【0145】
なお、投影画像構成部147は、一の商品2について商品条件が満たされる場合に、投影領域91に対する投影情報が、商品条件に対応するような所定の情報を含むようにして投影画像Gを構成してもよい。これにより、投影情報を需要者により確実に認識させることができる。
【0146】
投影画像構成部147は、判別部145の判別結果によらず、投影画像Gを構成するように構成されていてもよい。例えば、投影画像構成部147は、現在の時間に関する時間情報を取得し、時間情報に基づいて投影画像Gを構成するようにしてもよい。時間情報は、現在の時刻等であってもよいし、暦や、季節を特定可能な情報であってもよい。時間情報に応じた情報が含まれるように、商品2や投影領域91に対する投影情報を含む投影画像Gを構成することにより、需要者に商品2の購入を訴求したり、効果的な情報提供を行ったりすることができる。
【0147】
そのほか、投影画像構成部147は、適宜、販売者等により指定された情報を、各商品2や投影領域91に対する投影情報として含むように投影画像Gを構成してもよい。これにより、容易に、所望の投影情報を、需要者に認識可能となるように、各商品2や投影領域91に表示させることができる。
【0148】
ここで、投影画像構成部147による投影画像Gの構成には、外部の情報提供装置から送信された情報が用いられるようにしてもよい。すなわち、画像出力装置100が、ネットワーク等を介して通信可能な情報提供装置等から情報を取得して、投影画像構成部147は、取得した情報を用いて投影画像Gを構成するようにしてもよい。例えば、時刻情報や、商品2の商品属性情報や、販売者に関する情報等を外部の装置から取得して、取得した情報に基づいて投影画像を構成することができる。
【0149】
次に、本実施の形態に係る画像出力装置100の動作の一例について説明する。本実施の形態においては、処理部140は、所定の実行条件が満たされた場合に、画像取得部141による撮影画像の取得、位置情報取得部143による投影位置情報の取得、投影画像構成部147による投影画像Gの構成及び画像出力部149による投影画像Gの出力が実行されるように構成されている。これにより、対象領域F2における商品2の位置が変わったり、新たに商品2が配置されたりした場合でも、商品2等への適切な投影情報の投影を継続して行うことができる。
【0150】
なお、実行条件とは、例えば、所定の時刻になったこと、前回の処理の実行から所定の時間が経過したこと、商品情報等が更新されたこと、販売者等から指示を受け付けたこと、販売者や需要者等による所定の動作が処理部140において検知されたこと又は撮影装置711やプロジェクタ721から送信された所定の信号を受信したこと、等であるが、これらに限られない。例えば、後述の変形例において説明するように、需要者の所定のアクション情報が検知されたことが実行条件として設定されていてもよい。
【0151】
なお、撮影装置711による撮影及び撮影された画像の画像出力装置100による受信は、常時行われていてもよい。また、投影画像Gのプロジェクタ721への出力は、常時行われてもよい。すなわち、画像投影システム1において、撮影装置711やプロジェクタ721は常時動作していてもよい。この場合においても、所定の実行条件が満たされた場合に、画像出力装置100により受信された撮影画像を投影画像Gの構成のために取得し、投影画像Gを構成して出力することが行われればよい。
【0152】
画像投影システム1は、商品2の売り場において、対象領域F2を撮像するように撮影装置711を設置し、また、対象領域F2に対して投影画像Gを投影可能となるようにプロジェクタ721を設置したうえで、使用可能となる。画像出力装置100は、例えば以下にフローチャートで説明するように、種々の動作を行う。このような動作は、処理部140が画像出力装置100の各部の動作を制御しながら行われる。
【0153】
図7は、同画像出力装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0154】
(ステップS1)処理部140は、所定の実行条件が満たされたか否かを判断する。実行条件が満たされたと判断した場合はステップS2に進み、そうでない場合にはステップS1の処理を再度行う。
【0155】
(ステップS2)処理部140は、撮影画像を取得する。
【0156】
(ステップS3)処理部140は、撮影画像から、対象領域F2に配置されている各商品2に対応する投影位置情報を取得する。
【0157】
(ステップS4)処理部140は、対象領域F2に配置されている各商品2について、所定の商品条件が満たされているか否かを判断し、判断結果を取得する。商品条件に関する判断は、例えば上述のようにして行われればよい。
【0158】
(ステップS5)処理部140は、各商品2についての判断結果に基づいて、投影画像Gを構成する。投影画像Gの構成は、例えば上述のようにして行われればよい。例えば、各商品2について、商品条件が満たされているか否かに応じた投影情報が投影されるように、投影画像Gが構成される。また、投影領域91が対象領域F2に含まれている場合において、当該投影領域91に対して投影するための投影情報が含まれるように、投影画像Gが構成される。
【0159】
(ステップS6)処理部140は、構成された投影画像Gを、以後、プロジェクタ721から投影されるように、プロジェクタ721に対して出力する。処理部140はプロジェクタ721を用いて投影画像Gを出力する、と言ってもよい。その後、一連の処理を終了する。
【0160】
なお、このような一連の処理が終了すると、最初から処理が再度開始されるように構成されていればよい。
【0161】
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像投影システム1によって、対象領域F2に配置されている商品2に、当該商品2に対する投影情報を投影して表示させ、需要者等に認識させることができる。個々の商品2に対応する投影情報を商品2に投影することができるので、需要者等に商品2等に関する情報を適切に認識させることができる。
【0162】
このような画像投影システム1は、例えば、以下のように活用することができる。すなわち、従来、鮮魚等の商品2のパッケージについて、商品2の産地や認証情報等を表示するのには、多数の作業工程や、表示のための資材(認証ステッカーなど)を商品2の流通状況に即して供給することなどが必要となるなど、多大なコストや労力を要していた。
【0163】
これに対して、本実施の形態にかかる画像投影システム1を用いることにより、投影のための商品表示部21を有するように商品2を用意しておけば、商品2が什器90に陳列されている状態において、商品2に対して認証情報などを含む投影情報を表示させることが可能となる。したがって、必要なコストや労力を少なく抑えて、商品2に対する情報の表示を適切に行うことが可能となる。
【0164】
なお、本実施の形態においては、上述のように、マーカ27を商品表示部21に設け、位置情報取得部143が当該マーカ27の位置を検出することができるようになっている。このように商品表示部21にマーカ27が設けられていることにより、撮影画像においてマーカ27を検出することで、後述のように容易に商品表示部21の位置を特定することができる。したがって、より容易にかつ確実に商品表示部21を検出して、投影情報を商品表示部21に投影することができるようになる。
【0165】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアを光ディスクなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、本実施の形態における、画像出力装置100を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、画像出力装置100のコンピュータで実行されるプログラムであって、画像出力装置100のコンピュータを、対象領域を撮影した画像を取得する画像取得部と、取得した画像に基づいて、前記対象領域に配置されている1又は2以上の商品に対応する投影位置情報を取得する位置情報取得部と、前記投影位置情報を用いて、前記商品に対する投影情報を含む投影画像を構成する投影画像構成部と、前記投影画像構成部により構成した前記投影画像を出力する画像出力部と、として機能させるための、プログラムである。
【0166】
(変形例の説明)
【0167】
図8は、本実施の形態の第一の変形例にかかる投影情報の表示例を示す図である。
【0168】
投影画像Gには、商品2において表示されている情報に重なるように投影される画像が含まれるようにしてもよい。すなわち、投影画像構成部147は、商品2に関する情報を打ち消すための打ち消し画像Gdを含む投影画像Gを構成するように構成されていてもよい。この場合、打ち消し画像Gdの投影対象となる記載に対応する投影情報Gcが、合わせて商品2に投影されるように構成されていることが好ましい。
【0169】
図に示される例においては、商品2のうち、商品表示部21に対して、商品2の価格が値下げされている旨やその値下げ後の価格を表示する投影情報Gcが投影されている。また、予め付されたラベル23に記載された元の価格に重ねて、打ち消し画像Gdが投影されている。このように打ち消し画像Gdを投影することにより、需要者等に、元の情報が打ち消されている状態であることをより効果的に知らしめることができる。
【0170】
図9は、本実施の形態の第二の変形例にかかる画像投影システム501の一例を示す図である。
【0171】
第二の変形例において、画像投影システム501は、対象領域F2に配置されている商品2に対して需要者が取った行動に応じて、投影情報を投影することができるように構成されている。このような処理は、例えば、センサ715等を用いて取得された情報を用いて、需要者の行動を検知することにより実現可能である。
【0172】
すなわち、図に示されるように、画像投影システム501は、画像出力装置100、撮影装置711及びプロジェクタ721に加えて、センサ715を備えている。なお、センサ715は、撮影装置711、プロジェクタ721又は什器90等に内蔵されているものであってもよい。
【0173】
本変形例において、センサ715は、例えば、対象領域F2の近傍における需要者の動き又は存在等を検知可能に構成されている。センサ715は、検知結果を画像出力装置100に出力可能である。
【0174】
センサ715は、例えば、LIDARやその他の公知の方式によって、対象領域F2の近傍における需要者の動きや存在を検知可能に構成されているものである。なお、このような比較的複雑なセンサによらず、需要者が商品2に触れようとする過程で検出状態が変化するように構成又は配置された、光電センサや種々の人感センサなどがセンサ715として用いられてもよい。
【0175】
画像出力装置100において、投影画像構成部147は、センサ715による検出結果をアクション情報として取得可能である。アクション情報とは、商品2に対して需要者が取った行動を示すものであると言ってもよい。また、投影画像構成部147は、取得したアクション情報に基づく、当該商品2に対する投影情報を含むように、投影画像Gを構成するように構成されている。
【0176】
例えば、需要者の手が、一の商品2に近接した場合を想定する。この場合、投影画像構成部147は、センサ715により読み取られた距離画像等から、当該商品2を特定するアクション情報を取得する。そうすると、投影画像構成部147は、アクション情報に基づく、当該商品2についての投影情報を含む投影画像Gを構成する。アクション情報に基づく投影情報として、例えば、予め用意された、需要者の注意が当該商品2に向いている注目状態に対応する注目状態情報を投影可能である。注目状態情報は、例えば、通常時においては付されている認証についての投影情報が投影されている場合に、それとは異なる種類の情報を示す情報であったり、同種であってもより需要者の注意を喚起する情報であったりすればよい。異なる種類の情報とは、例えば、購入を進めるための情報であったり、特売品であることを強調するような情報であったりするが、種々設定可能である。また、需要者の注意を喚起する情報は、例えば、より明るく映えるような色で投影される情報であったり、通常時で投影される静止画に代えて動画像として投影される情報などであったりする。このような注目状態情報は、対象となる商品2の商品情報を用いて取得されるようにしてもよいし、商品条件やそれに準ずる条件に対応するように設定されるようにしてもよい。なおその他の種類の動作が検知された場合に、注目状態情報が投影情報として投影されるように構成されていてもよい。例えば、需要者が商品2を手に取ったことに応じて、注目状態情報が投影されるように構成されていてもよい。また、撮影装置711から見て、対象領域F2内において需要者が商品2を移動させたり商品2の姿勢を変化させたりしたことなどに応じて、注目状態情報が投影されるように構成されていてもよい。
【0177】
また、例えば、需要者が、対象領域F2に近づいた場合を想定する。この場合、投影画像構成部147は、センサ715により読み取られた距離画像等から、需要者が対象領域F2に近づいたことを示すアクション情報を取得する。そうすると、投影画像構成部147は、アクション情報に基づく、対象領域F2に配置されているそれぞれの商品2についての投影情報を含む投影画像Gを構成する。例えば、需要者が対象領域F2に近づいたことが検知されない場合(アクション情報が取得されない場合)において、投影情報として、商品2との関連性が比較的低い情報を投影するようにし、需要者が対象領域F2に近づいた場合に、商品2についての具体的な情報を投影情報として投影するようにしてもよい。このように構成することにより、需要者に投影情報を必ずしも認識させる必要が無い場合に、他の目的で投影画像Gを投影することができる。商品2との関連性が比較的低い情報を投影する場合において、例えば、情報の表示する対象となる領域(例えば、商品表示部21や、投影領域91など)に限定せず、より広い範囲に画像等を投影可能な投影画像Gを構成するようにしてもよい。
【0178】
このように、アクション情報に基づく投影情報を含む投影画像Gが構成され出力されるようにすることにより、需要者の行動に応じた投影情報を投影することができる。センサ715を適切に配置したり用いたりすることにより、アクション情報をより確実に取得して投影情報の投影に反映させることができる。
【0179】
なお、アクション情報は、撮影画像を用いて取得されるように構成されていてもよい。すなわち、投影画像構成部147は、画像取得部141により取得された撮影画像を用いてアクション情報を取得してもよい。この場合、必ずしもセンサ715を用いる必要がなく、より容易な構成の装置等を用いて、需要者の行動に応じた投影情報を投影することができる。
【0180】
図10は、本実施の形態の第三の変形例にかかる画像投影システム601の一例を示す図である。
【0181】
図に示されるように、本実施の形態において、画像投影システム601は、2つのプロジェクタ721,721Bを用いて、一つの対象領域F2に対する投影画像G1,G2を投影するように構成されていてもよい。なお、3より多くのプロジェクタが用いられてもよい。この場合、例えば、投影画像G1は、プロジェクタ721により投影され、投影画像G2は、プロジェクタ721Bにより投影される。一つの比較的広い対象領域F2に対して、複数の投影画像G1,G2は、互いに異なる範囲をカバーするように投影される。
【0182】
この場合、投影画像構成部147は、2つのプロジェクタ721,721Bのそれぞれに対応する互いに異なる投影画像G1,G2を構成して、プロジェクタ721とプロジェクタ721Bとを識別するプロジェクタ識別子に対応付ける。そして、画像出力部149は、投影画像G1,G2を、それぞれプロジェクタ識別子に対応するプロジェクタ721,721Bに出力する。このように構成されている画像投影システム601によれば、1つの画像出力装置100を用いて、2以上のプロジェクタ721,721bのそれぞれに、より広い範囲の画像を投影することができる。
【0183】
(その他)
【0184】
図11は、上記実施の形態におけるコンピュータシステム800の概観図である。図12は、同コンピュータシステム800のブロック図である。
【0185】
これらの図においては、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の画像出力装置等を実現するコンピュータの構成例が示されている。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現されうる。
【0186】
コンピュータシステム800は、光ディスクドライブを含むコンピュータ801と、キーボード802と、マウス803と、モニタ804とを含む。
【0187】
コンピュータ801は、光ディスクドライブ(ODD)8012に加えて、MPU8013と、光ディスクドライブ8012等に接続されたバス8014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM8015と、MPU8013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM8016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク(HDD)8017とを含む。ここでは図示しないが、コンピュータ801は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでもよい。
【0188】
コンピュータシステム800に、上述した実施の形態の画像出力装置等の機能を実行させるプログラムは、光ディスク8101に記憶されて、光ディスクドライブ8012に挿入され、さらにハードディスク8017に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ801に送信され、ハードディスク8017に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM8016にロードされる。プログラムは、光ディスク8101又はネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0189】
プログラムは、コンピュータ801に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、又はサードパーティープログラム等を、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム800がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0190】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0191】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0192】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の構成要素は、物理的に一の媒体で実現されてもよい。
【0193】
上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、又は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。また、そのプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。また、そのプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
【0194】
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい(この場合、分散処理を行う複数の装置により構成されるシステム全体を1つの「装置」として把握することが可能である)。
【0195】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、又は、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0196】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、又は長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、又は、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、又は、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0197】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、又は、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0198】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。
【0199】
上述の実施の形態の構成そのものに限られず、上述の実施の形態のうち、一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。
【0200】
画像投影システムは、例えば、撮影装置を含まないと解釈されてもよい。この場合、画像投影システムは、対象領域を撮影した画像を、外部の装置から取得し、取得した画像に基づいて、投影画像の出力及び投影を行うように構成されていればよい。上述において、画像出力装置の構成要素の一部又は全部が、プロジェクタを構成するハードウェアに含まれていてもよい。換言すると、画像出力装置は、プロジェクタとしての構成及び機能を有するものであって、投影画像をプロジェクタ機能により投影可能に構成されていてもよい。
【0201】
撮影装置に代えて、又は撮影装置に加えて、商品の位置等に関する情報を取得するためのセンサが用いられていてもよい。例えば、LIDARやその他の方式によって、センサが対象領域の商品の位置等を検出可能な距離画像を取得可能(撮影可能であると言ってもよい)に構成されていてもよい。この場合においても、画像出力装置が、距離画像に基づいて投影画像を構成し、出力することにより、上述と同様の効果を得ることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0202】
以上のように、本発明にかかる画像出力装置は、従来とは異なる手段で商品に対する情報を商品において表示することができるという効果を有し、画像出力装置等として有用である。
【符号の説明】
【0203】
1,501,601 画像投影システム
2 商品
21 商品表示部
23 ラベル
27 マーカ
90 什器
91 投影領域
100 画像出力装置
110 格納部
113 商品情報格納部
117 投影要素格納部
120 受信部
130 受付部
140 処理部
141 画像取得部
143 位置情報取得部
145 判別部
147 投影画像構成部
149 画像出力部
170 送信部
711 撮影装置
715 センサ
721,721B 画像投影装置
F2 対象領域
G,G1,G2 投影画像
Gc 投影情報
Gd 打ち消し画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12