IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気通信システム株式会社の特許一覧

特開2024-114241ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム
<>
  • 特開-ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム 図1
  • 特開-ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム 図2
  • 特開-ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム 図3
  • 特開-ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム 図4
  • 特開-ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム 図5
  • 特開-ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114241
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20240816BHJP
【FI】
G06T7/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019883
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直人
(72)【発明者】
【氏名】川津 哲司
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA02
5L096AA06
5L096AA09
5L096CA02
5L096CA05
5L096EA05
5L096EA14
5L096FA02
5L096FA70
5L096GA06
5L096GA34
5L096JA16
5L096KA04
(57)【要約】
【課題】3次元地図と差異がある構造物にラベリングを行うことを可能とする。
【解決手段】ラベリング付与システムは、構造物の点群情報取得部と、構造物の画像取得部と、3次元地図を格納した地図格納部と、3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、走行制御部の制御による走行中に、地図格納部に格納された3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、点群情報取得部が多地点で取得した構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、ボクセル形状の体積を計算し、画像取得部が多地点で取得した構造物の画像に基づいて構造物の画像仮ラベルを識別し、ボクセル形状に基づいて構造物のボクセル仮ラベルを識別する演算部と、ボクセル形状の体積と画像仮ラベルとボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、画像仮ラベル又はボクセル仮ラベルを、差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行うラベリング部を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の点群情報を取得する点群情報取得部と、
構造物の画像を取得する画像取得部と、
3次元地図を格納した地図格納部と、
前記3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、
前記走行制御部の制御による走行中に、前記地図格納部に格納された前記3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、前記点群情報取得部が多地点で取得した前記差異のある構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、前記ボクセル形状の体積を計算し、前記画像取得部が前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像に基づいて前記差異のある構造物の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて前記差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別する演算部と、
前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベルと前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、前記画像仮ラベル又は前記ボクセル仮ラベルを、前記差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行うラベリング部を含む、ラベリング付与システム。
【請求項2】
前記ラベリング部は、前記ボクセル形状の体積が、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルの示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する識別部を含む、請求項1に記載のラベリング付与システム。
【請求項3】
前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルは、前記差異のある構造物の名称を示す、請求項1または2に記載のラベリング付与システム。
【請求項4】
前記演算部は、前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像を入力として、前記差異のある構造物の前記画像仮ラベルを識別する、画像仮ラベリング部を含む、請求項1に記載のラベリング付与システム。
【請求項5】
前記演算部は、前記多地点で取得した前記点群情報の位置合わせとマージを行うマージ部と、マージされた前記点群情報のノイズを除去し、前記ノイズを除去した前記点群情報をボクセル化して前記ボクセル形状を生成するボクセル化部と、前記ボクセル形状を生成した前記ノイズを除去した前記点群情報から前記ボクセル形状の体積を計算する体積計算部を含む、請求項1に記載のラベリング付与システム。
【請求項6】
前記点群情報取得部は、LiDAR(Light Detection and Ranging)により点群情報を取得し、前記画像取得部は、カメラにより画像を取得する、請求項1に記載のラベリング付与システム。
【請求項7】
構造物の点群情報を取得する点群情報取得部と、
構造物の画像を取得する画像取得部と、
3次元地図を格納した地図格納部と、
前記3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、を有するラベリング付与システムのコンピュータが、
前記走行制御部の制御による走行中に、前記地図格納部に格納された前記3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、前記点群情報取得部が多地点で取得した前記差異のある構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、前記ボクセル形状の体積を計算し、前記画像取得部が前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像に基づいて前記差異のある構造物の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて前記差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別するステップと、
前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベルと前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、前記画像仮ラベル又は前記ボクセル仮ラベルを、前記差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行うステップを含む、ラベリング付与方法。
【請求項8】
前記ラベリングを行うステップは、前記ボクセル形状の体積が、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルの示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定するステップを含む、請求項7に記載のラベリング付与方法。
【請求項9】
構造物の点群情報を取得する点群情報取得部と、
構造物の画像を取得する画像取得部と、
3次元地図を格納した地図格納部と、
前記3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、を有するラベリング付与システムのコンピュータに、
前記走行制御部の制御による走行中に、前記地図格納部に格納された前記3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、前記点群情報取得部が多地点で取得した前記差異のある構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、前記ボクセル形状の体積を計算し、前記画像取得部が前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像に基づいて前記差異のある構造物の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて前記差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別する処理と、
前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベルと前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、前記画像仮ラベル又は前記ボクセル仮ラベルを、前記差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行う処理を実行させるプログラム。
【請求項10】
前記ラベリングを行う処理は、前記ボクセル形状の体積が、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルの示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する処理を含む、請求項9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
対象物にラベルを付与することに関する文献としては、以下のような文献が挙げられる。
【0003】
特許文献1は、点群データの教師データを効率よく生成することが可能な画像処理装置に関するものである。
【0004】
特許文献2は、スイープ形状構造物を示す3次元点群へのラベル付与を高精度に実施することができる3次元点群ラベル学習装置に関するものである。
【0005】
特許文献3は、レーダーの受信信号に物体識別に関する正解データを動的に付与することが可能な、情報処理方法に関するものである。
【0006】
特許文献4は、高い精度で対象物を認識することができ、かつ、必要な演算量を抑えることができる、監視用画像処理装置に関するものである。
【0007】
特許文献5は、測定対象物の点群データからその特徴を抽出し、対象物の輪郭に係るデータを自動的かつ短時間に生成する、点群データ処理装置に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2021/181647号
【特許文献2】再公表特許第2021/095093号
【特許文献3】特開2018-163096号公報
【特許文献4】特開2018-067127号公報
【特許文献5】特開2012-013660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。
【0010】
例えば、健常者は、移動のために2次元(2D)地図があれば、地形(3次元(3D)空間)が想像でき、不自由なく移動でき、また、ロボットも、環境整備が整えば、2次元(2D)地図の情報で運行は可能である。一方、障がい者やコンピュータは、正確な位置情報、高さ情報、奥行情報、構造物名を正しく知ることにより、安全安心で効率の良い行動が可能になる。このためには、現実空間と同じ、3次元(3D)仮想空間、即ち、3次元地図が必要となる。
【0011】
このように、3次元地図は必要とされているが、3次元地図情報の更新は、高価なために、頻繁に行うことができない。しかしながら、ロボットの運行や防災で欠かせない3次元地図が古い状態のままでは、サービスが陳腐化する結果となる。また、同時に多くの異種ロボットが運用を開始すると、各種ロボットの情報管理が複雑化する。そのような場合に、上記のような課題がある状態では、デジタルツイン(Digital Twin)化が遅れ、例えば、都市整備に影響が出ることとなる。
【0012】
本発明は、3次元地図と差異がある構造物を発見した場合に、差異のある構造物にラベリングを行うことを可能とすることに貢献する、ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の視点によれば、構造物の点群情報を取得する点群情報取得部と、
構造物の画像を取得する画像取得部と、
3次元地図を格納した地図格納部と、
前記3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、
前記走行制御部の制御による走行中に、前記地図格納部に格納された前記3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、前記点群情報取得部が多地点で取得した前記差異のある構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、前記ボクセル形状の体積を計算し、前記画像取得部が前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像に基づいて前記差異のある構造物の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて前記差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別する演算部と、
前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベルと前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、前記画像仮ラベル又は前記ボクセル仮ラベルを、前記差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行うラベリング部を含む、ラベリング付与システムを、提供できる。
【0014】
本発明の第2の視点によれば、構造物の点群情報を取得する点群情報取得部と、
構造物の画像を取得する画像取得部と、
3次元地図を格納した地図格納部と、
前記3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、を有するラベリング付与システムのコンピュータが、
前記走行制御部の制御による走行中に、前記地図格納部に格納された前記3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、前記点群情報取得部が多地点で取得した前記差異のある構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、前記ボクセル形状の体積を計算し、前記画像取得部が前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像に基づいて前記差異のある構造物の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて前記差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別するステップと、
前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベルと前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、前記画像仮ラベル又は前記ボクセル仮ラベルを、前記差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行うステップを含む、ラベリング付与方法を、提供できる。本方法は、ラベリング付与方法を行うコンピュータという、特定の機械に結びつけられている。
【0015】
本発明の第3の視点によれば、構造物の点群情報を取得する点群情報取得部と、
構造物の画像を取得する画像取得部と、
3次元地図を格納した地図格納部と、
前記3次元地図に基づいて走行を制御する走行制御部と、を有するラベリング付与システムのコンピュータに、
前記走行制御部の制御による走行中に、前記地図格納部に格納された前記3次元地図と差異のある構造物が検出されたときに、前記点群情報取得部が多地点で取得した前記差異のある構造物の点群情報に基づいてボクセル形状を生成し、前記ボクセル形状の体積を計算し、前記画像取得部が前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像に基づいて前記差異のある構造物の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて前記差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別する処理と、
前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベルと前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、前記画像仮ラベル又は前記ボクセル仮ラベルを、前記差異のある構造物のラベルとして識別するラベリングを行う処理を実行させるプログラム、を提供できる。
【0016】
なお、これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、3次元地図と差異がある構造物を発見した場合に、差異のある構造物にラベリングを行うことを可能とすることに貢献する、ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態のラベリング付与システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態のラベリング付与システムの構成の一例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態のラベリング付与システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図4】本発明の第2の実施形態の画像仮ラベリング部の構成の一例を示す図である。
図5】本発明の第3の実施形態のラベリング部の構成の一例を示す図である。
図6】本発明のラベリング付与システムを構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
はじめに、本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態のラベリング付与システムの構成の一例を示す図である。図1を参照すると、本発明の一実施形態のラベリング付与システム100は、点群情報取得部200と、画像取得部300と、地図格納部400と、走行制御部500と、演算部600と、ラベリング部700を含む。一例として、ラベリング付与システム100は、走行制御部500によって走行が制御されるロボットに搭載される。
【0021】
なお、演算部600とラベリング部700は、互いに接続され、及び、点群情報取得部200と画像取得部300を搭載したロボットとは別に設置されてもよい。この場合、点群情報取得部200の取得した点群情報と、画像取得部300の取得した画像と、地図格納部400に格納された3次元地図と差異のある構造物10の検出が、有線又は無線通信により、演算部600へ送られる構成でもよい。
【0022】
ラベリング付与システム100の点群情報取得部200は、構造物の点群情報を取得する。画像取得部300は、構造物の画像を取得する。地図格納部400は、3次元地図を格納する。走行制御部500は、3次元地図に基づいて走行を制御する。点群情報取得部200と画像取得部300と地図格納部400と走行制御部500を搭載したロボットは、走行制御部500の制御により、走行が制御される。そして、例えば、前記ロボットの走行中に、地図格納部400に格納された3次元地図と差異のある構造物10が検出されたときに、点群情報取得部200が、差異のある構造物10の点群情報を多地点で取得し、取得された点群情報に基づいて、ボクセル形状を生成する。演算部600が、生成されたボクセル形状の体積を計算する。画像取得部300が、差異のある構造物10の画像を多地点で取得する。演算部600が、取得された画像に基づいて、差異のある構造物10の画像仮ラベルを識別し、前記ボクセル形状に基づいて、差異のある構造物のボクセル仮ラベルを識別する。ラベリング部700は、ボクセル形状の体積と画像仮ラベルとボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する場合には、画像仮ラベル又はボクセル仮ラベルを、差異のある構造物10のラベル20として識別するラベリングを行う。
【0023】
このように、本発明の一実施形態によれば、3次元地図と差異がある構造物を発見した場合に、差異のある構造物にラベリングを行うことを可能とすることに貢献する、ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0024】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態のラベリング付与システムについて、図面を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施形態のラベリング付与システムの構成の一例を示す図である。図2において、図1と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図2を参照すると、本発明の一実施形態のラベリング付与システム100は、点群情報取得部200と、画像取得部300と、地図格納部400と、走行制御部500と、演算部600と、ラベリング部700を含む。また、一例として、ラベリング付与システム100は、走行制御部500によって走行が制御されるロボットに搭載されてもよい。
【0025】
点群情報取得部200は、例えば、LiDAR(Light Detection and Ranging)210を含み、画像取得部300は、例えば、カメラ310を含む。地図格納部400は、3次元地図を格納し、走行制御部500へ、3次元地図401を供給する。走行制御部500は、運行計画に基づいて、3次元地図401と、LiDAR210の取得した点群情報211とカメラ310の撮影した画像311を用いて、ラベリング付与システム100を搭載したロボットの走行を制御する。走行制御部500は、また、LiDAR210の取得した点群情報211とカメラ310の撮影した画像311から、3次元地図401との差分、即ち、3次元地図と差異のある構造物10を検出する、差分検出部510を含む。
【0026】
なお、演算部600とラベリング部700は、互いに接続され、及び、点群情報取得部200と画像取得部300を搭載したロボットとは別に設置されてもよい。この場合、点群情報取得部200の取得した点群情報と画像取得部300の取得した画像と、差分検出部510の出力が、有線又は無線通信により、演算部600へ送られる構成でもよい。
【0027】
演算部600は、点群情報211と画像311を差分検出部の出力511を入力とする多地点情報収集部610、マージ部620、画像仮ラベリング部630、ボクセル化部640、ボクセル仮ラベリング部655、体積計算部650、制御部660を含む。制御部660は、演算部600内のいずれかの部分が、演算部600内の制御を行う機能を有すれば、独立に設けなくてもよい。画像仮ラベリング部630は、画像仮ラベル631を出力し、ボクセル仮ラベリング部655は、ボクセル仮ラベル656を出力し、体積計算部650はボクセル形状の体積651を出力する。ラベリング部700は、画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656とボクセル形状の体積651を入力とし、所定の条件の下で、画像仮ラベル631又はボクセル仮ラベル656を、3次元地図と差異のある構造物10のラベルとして識別するラベリングを行い、ラベル20を出力する。なお、ラベリング部700は、演算部600から、ボクセル情報、タイル情報、位置情報、写真(画像)を受信する場合には、ボクセル情報、タイル情報、位置情報、写真(画像)を含む情報21を、出力してもよい。
【0028】
次に、本発明の第1の実施形態のラベリング付与システムの動作を、図2図3を参照して説明する。図3は、本発明の第1の実施形態のラベリング付与システムの動作の一例を示すフローチャートである。動作は、ステップS100で開始する。
【0029】
ステップS101において、LiDAR210とカメラ310を搭載したロボットが、運行計画を元に、3次元地図401と、LiDAR210の取得した点群情報211とカメラ310の撮影した画像311を用いて、走行制御部500により走行が制御されて、走行する。走行中は、カメラ310とLiDAR210により、3次元物体の検知を行う(ステップS102)。
【0030】
次に、差分検出部510が、地図格納部400に格納された3次元地図401との差分、即ち、3次元地図401には記載されていない差異のある構造物10の検出を行い(ステップS103)、差異のある構造物10を検出すると(ステップS103、Yes)、走行制御部500の制御により、ステップS104で、検出した差異のある構造物10の前に停止する。一方、差異のある構造物10を検出しない場合には(ステップS103、No)、処理は、ステップS101へ戻り、ステップS101からステップS103を繰り返す。ステップS103の分岐の判断と制御は、例えば、制御部660により行ってもよい。
【0031】
次に、演算部600の多地点情報収集部610は、多地点からの点群情報211の収集と多地点からの画像311の撮影が完了しない限り(ステップS105、No)、LiDAR210により多地点から点群情報211を収集し、カメラ310により多地点から画像311を撮影する(ステップS106)。多地点からの各点群情報211の取得と多地点からの各画像311の撮影が完了すると(ステップS105、Yes)、ステップS107へ進む。ステップS105の分岐の判断と制御は、例えば、制御部660により行ってもよい。
【0032】
ステップS107では、マージ部620が、多地点から収集した点群情報211の複数のグループを含む点群情報612と、多地点から撮影した複数の画像311を含む画像611について、位置合わせとマージをそれぞれ行い、1つの点群情報622と1つの画像621を生成する。すなわち、収集した点群情報612に含まれる複数のグループについて、それぞれのグループがずれなく、各グループの同じ位置の点群情報が一致するように位置合わせを行って、点群情報612内の複数のグループをマージし、ステップS103で検出された差異のある構造物10の1つの点群情報622を作成する。同様に、多地点で収集した画像611に含まれる複数の画像について、それぞれの画像がずれなく、それぞれの画像の同じ位置の画素が一致するように位置合わせを行って、画像611内の複数の画像をマージし、ステップS103で検出された差異のある構造物10の1つの画像621を作成する。
【0033】
次に、ボクセル化部640が、ステップS108において、ステップS107でマージした差異のある構造物10の点群情報622からノイズを除去し(例えば、床や壁の点群情報をノイズとして除去し、3次元(3D)物体検知でトリミング、等を行い)、さらに、ノイズを除去した点群情報をボクセル化して、差異のある構造物10のボクセル形状を生成し、ボクセル形状642及びボクセル形状を生成した元のノイズを除去した点群情報641を出力する。
【0034】
次に、ステップS109において、体積計算部650が、オブジェクト体積計算により、差異のある構造物10のボクセル形状の体積651を計算する。オブジェクト体積計算は、オブジェクト化した差異のある構造物10に対して、ボクセル形状自体からではなく、ボクセル形状を生成した元のノイズを除去した点群情報641から、体積を計算する処理である。ボクセル形状の体積651とは、ボクセル形状を生成した元のノイズを除去した点群情報641を用いて計算した体積である。
【0035】
一方、ステップS110において、画像仮ラベリング部630が、ステップS107でマージした画像621(2次元、2D)に基づいて、例えば、構造物の分類に関する学習済みモデルを使用して、AI分析により、差異のある構造物10の画像仮ラベル631の識別(仮ラベリング)を行う。ただし、分析方法はAI分析に限定されず、他の分析方法も適用可能である。また、ステップS108で生成したボクセル形状642に基づいて、ボクセル仮ラベリング部655が、差異のある構造物10のボクセル仮ラベル656の識別(ボクセル仮ラベリング)を行う。なお、画像仮ラベリング及びボクセル仮ラベリングでは、例えば、構造物の名称などを画像仮ラベル631、ボクセル仮ラベル656として付与する。なお、上記の仮ラベリングの記載は、構造物の名称などを画像仮ラベル631、ボクセル仮ラベル656として付与することに限定することを意図するものではない。
【0036】
次に、ステップS111において、ラベリング部700は、ステップS109において体積計算部650が計算した差異のある構造物10のボクセル形状の体積651と、ステップS110で画像仮ラベリング部630が識別した差異のある構造物10の画像仮ラベル631とボクセル仮ラベリング部655が識別した差異のある構造物10のボクセル仮ラベル656を入力とし、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が矛盾するかどうかを判断する。ラベリング部700は、一例として、ボクセル形状の体積651が、画像仮ラベル631の示す物体が通常有しうる体積とボクセル仮ラベル656の示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が矛盾しないと判定してもよい。
【0037】
一例として、差異のある構造物10が、「リンゴ」である場合に、「リンゴ」の形状が「みかん」の形状と似ているので、画像仮ラベリング部630及びボクセル仮ラベリング部655により、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656として「みかん」が誤って識別される場合もある。このような場合に、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の「みかん」が、半径が2cm程度の球体とすれば、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体(「みかん」)が通常有しうる体積は、0.03リットル程度である。これに対して、ボクセル形状の体積651は、「リンゴ」の体積が計算され、ボクセル形状の「リンゴ」が、半径が5cm程度の球体とすれば、ボクセル形状の体積651は0.5リットル程度となる。従って、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の「みかん」が通常有しうる体積と、ボクセル形状の「リンゴ」の体積651とは矛盾するので、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が矛盾すると、判定する。なお、画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が相違する場合には、ボクセル形状の体積651にかかわらず、矛盾すると、判定する。
【0038】
他の一例として、差異のある構造物10が、「リンゴ」である場合に、画像仮ラベリング部630により、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656として「リンゴ」が正しく識別された場合には、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の「リンゴ」が、半径が5cm程度の球体とすれば、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体(「リンゴ」)が通常有しうる体積は、0.5リットル程度である。これに対して、ボクセル形状の体積651は、「リンゴ」の体積が計算され、ボクセル形状の「リンゴ」が、半径が5cm程度の球体とすれば、ボクセル形状の体積651は0.5リットル程度となる。従って、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の「リンゴ」が通常有しうる体積と、ボクセル形状の「リンゴ」の体積651とは矛盾しないので、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656は矛盾しないと、判定する。
【0039】
なお、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体が通常有しうる体積は、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体について、物体の形状に基づいて1つの体積を割り当て、計算されたボクセル形状の体積が、割り当てられた画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体が通常有しうる体積に対して所定の範囲内の値である場合に、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656は矛盾しないと判定してもよい。
【0040】
なお、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体が通常有しうる体積については、上記の値に限定されるものではなく、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体に合わせて、決定することができる。
【0041】
このように、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が矛盾するかどうかを判断することにより、画像仮ラベリング部630で識別した画像仮ラベル631又はボクセル仮ラベリング部655で識別したボクセル仮ラベル656を、差異のある構造物10のラベル20として使用することに対する信頼性を向上させることができる。
【0042】
次に、ステップS112において、ラベリング部700が、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が矛盾しないと判定する場合(ステップS111、No)には、画像仮ラベル631又はボクセル仮ラベル656を、差異のある構造物10のラベル20として識別する(ラベリングを行う)。なお、ラベリング部700が、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が矛盾すると判定する場合(ステップS111、Yes)には、ラベリング部700は、差異のある構造物10に対するラベリングを行わないで、処理は、ステップS113で終了する。
【0043】
なお、処理がステップS113で終了すると、再度、ステップS101から開始し、ステップS101からステップS113の処理を、別の構造物に対して行う。
【0044】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、3次元地図と差異がある構造物を発見した場合に、差異のある構造物にラベリングを行うことを可能とすることに貢献する、ラベリング付与システム、ラベリング付与方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0045】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図2図4を参照して説明する。図4は、本発明の第2の実施形態の画像仮ラベリング部の構成の一例を示す図である。図4において、図2と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図4を参照すると、画像仮ラベリング部630は、構造物の分類に関する学習済みモデル635を含む。構造物の分類に関する学習済みモデル635は、図2のマージ部620の出力する差異のある構造物10の画像621を入力とし、学習済みモデル635が、例えば、AI分析により、差異のある構造物10の画像仮ラベル631の識別(仮ラベリング)を行う。ただし、分析方法はAI分析に限定されず、他の分析方法も適用可能である。
【0046】
本発明の第2の実施形態により、画像仮ラベリング部630を構成することができる。
【0047】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について、図2図5を参照して説明する。図5は、本発明の第3の実施形態のラベリング部の構成の一例を示す図である。図5において、図2と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図5を参照すると、ラベリング部700は、一例として、データベース710と、識別部720と、出力部730を含む。データベース710は、画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656の示す物体が通常有しうる体積の情報を格納する。データベース710は、図2に記載の画像仮ラベリング部630の出力する画像仮ラベル631が入力されると、画像仮ラベル631の示す物体が通常有しうる体積711を出力する。
【0048】
識別部720は、データベース710の出力する画像仮ラベル631の示す物体が通常有しうる体積711と、図2に記載の体積計算部650の出力する差異のある構造物10のボクセル形状の体積651を入力とし、ボクセル形状の体積651が、画像仮ラベル631の示す物体が通常有しうる体積711と矛盾しない場合に、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631が矛盾しないと判定し、判定結果721を出力する。
【0049】
なお、画像仮ラベル631とボクセル形状の体積651が矛盾すると判定する場合の一例と、矛盾しないと判定する場合の他の一例は、本願の第1の実施形態のステップS111において説明したとおりである。
【0050】
出力部730は、画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が相違する場合には、ボクセル形状の体積651にかかわらず、矛盾すると、判定する。一方、出力部730は、識別部720の出力する判定結果721と、画像仮ラベル631を入力とし、判定結果721が、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631が矛盾しないとの結果を示す場合には、画像仮ラベリング部630により出力された画像仮ラベル631を、差異のある構造物10のラベル20として出力する。上記のように、画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656が相違する場合には、ボクセル形状の体積651にかかわらず、矛盾すると、判定するので、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631が矛盾しないとの結果を示す場合には、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631とボクセル仮ラベル656は矛盾しないと、判定することができる。なお、画像仮ラベル631がデータベース710と出力部730に入力され、ボクセル仮ラベル656が出力部730に入力されるように記載しているが、ボクセル仮ラベル656がデータベース710と出力部730に入力され、画像仮ラベル631が出力部730に入力されるようにし、上記と同様な動作を行ってもよい。
【0051】
このように、本発明の第3の実施形態のラベリング部700により、ボクセル形状の体積651と画像仮ラベル631及びボクセル仮ラベル656が矛盾しないと判定する場合には、画像仮ラベル631又はボクセル仮ラベル656を、差異のある構造物10のラベル20として識別するラベリングを行うことができる。
【0052】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0053】
また、上記した第1の実施形態から第3の実施形態に示した手順は、本発明のラベリング付与システムとして機能するコンピュータ(図6の9000)に、ラベリング付与システムとしての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図6のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図6のCPU9010にて、ラベリング付与システムの制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0054】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0055】
即ち、上記した第1の実施形態から第3の実施形態に示したラベリング付与システムの各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0056】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[付記1]
(上記第1の視点によるラベリング付与システムを参照)
[付記2]
付記1に記載のラベリング付与システムは、前記ラベリング部は、前記ボクセル形状の体積が、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルの示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する識別部を含む、ことが好ましい。
[付記3]
付記1または2に記載のラベリング付与システムは、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルは、前記差異のある構造物の名称を示す、ことが好ましい。
[付記4]
付記1に記載のラベリング付与システムは、前記演算部は、前記多地点で取得した前記差異のある構造物の画像を入力として、前記差異のある構造物の前記画像仮ラベルを識別する、画像仮ラベリング部を含む、ことが好ましい。
[付記5]
付記1に記載のラベリング付与システムは、前記演算部は、前記多地点で取得した前記点群情報の位置合わせとマージを行うマージ部と、マージされた前記点群情報のノイズを除去し、前記ノイズを除去した前記点群情報をボクセル化して前記ボクセル形状を生成するボクセル化部と、前記ボクセル形状を生成した前記ノイズを除去した前記点群情報から前記ボクセル形状の体積を計算する体積計算部を含む、ことが好ましい。
[付記6]
付記1に記載のラベリング付与システムは、前記点群情報取得部は、LiDAR(Light Detection and Ranging)により点群情報を取得し、前記画像取得部は、カメラにより画像を取得する、ことが好ましい。
[付記7]
(上記第2の視点によるラベリング付与方法を参照)
[付記8]
付記7に記載のラベリング付与方法は、前記ラベリングを行うステップは、前記ボクセル形状の体積が、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルの示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定するステップを含む、ことが好ましい。
[付記9]
(上記第3の視点によるプログラムを参照)
[付記10]
付記9に記載のプログラムは、前記ラベリングを行う処理は、前記ボクセル形状の体積が、前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルの示す物体が通常有しうる体積と矛盾しない場合に、前記ボクセル形状の体積と前記画像仮ラベル及び前記ボクセル仮ラベルが矛盾しないと判定する処理を含む、ことが好ましい。
なお、上記付記7と9は、付記1と同様に、付記3から付記6に展開することが可能である。
【0057】
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0058】
10 差異のある構造物
20 ラベル
21 情報
100 ラベリング付与システム
200 点群情報取得部
210 LiDAR
211 点群情報
300 画像取得部
310 カメラ
311 画像
400 地図格納部
401 3次元地図
500 走行制御部
510 差分検出部
600 演算部
610 多地点情報収集部
620 マージ部
630 画像仮ラベリング部
631 画像仮ラベル
635 学習済みモデル
640 ボクセル化部
650 体積計算部
651 ボクセル形状の体積
655 ボクセル仮ラベリング部
656 ボクセル仮ラベル
660 制御部
700 ラベリング部
710 データベース
720 識別部
721 判定結果
730 出力部
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6