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  • 特開-除菌・消臭方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114262
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】除菌・消臭方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/18 20060101AFI20240816BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20240816BHJP
   A61L 101/02 20060101ALN20240816BHJP
   A61L 101/10 20060101ALN20240816BHJP
【FI】
A61L2/18
A61L2/20 100
A61L101:02
A61L101:10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019918
(22)【出願日】2023-02-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】523050520
【氏名又は名称】株式会社トータルプロデュースモコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】花輪 隆俊
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA28
4C058BB07
4C058JJ07
4C058JJ14
4C058JJ22
4C058JJ23
(57)【要約】
【課題】除菌・消臭効果の高い除菌・消臭方法を提供する。
【解決手段】除菌・消臭方法は、除菌・消臭対象場所に対して洗浄剤を用いて汚染部位を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程によって洗浄された部位の拭き取り及び水抜きする第1の拭上工程と、前記除菌・消臭対象場所の少なくとも前記汚染部位に強アルカリ性の除菌・消臭剤を噴霧又は刷毛塗する除菌・消臭工程と、前記除菌・消臭工程が終了した前記除菌・消臭対象場所に対してオゾン発生器によってオゾンを供給する薬剤臭消臭工程と、前記除菌・消臭工程で噴霧又は刷毛塗した除菌・消臭剤を水拭きする第2の拭上工程と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除菌・消臭対象場所に対して洗浄剤を用いて汚染部位を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程によって洗浄された部位の拭き取り及び水抜きする第1の拭上工程と、
前記除菌・消臭対象場所の少なくとも前記汚染部位に強アルカリ性の除菌・消臭剤を噴霧又は刷毛塗する除菌・消臭工程と、
前記除菌・消臭工程が終了した前記除菌・消臭対象場所に対してオゾン発生器によってオゾンを供給する薬剤臭消臭工程と、
前記除菌・消臭工程で噴霧又は刷毛塗した除菌・消臭剤を水拭きする第2の拭上工程と、
を有する除菌・消臭方法。
【請求項2】
前記洗浄工程で使用される洗浄剤は、強アルカリイオン電解水である
請求項1記載の除菌・消臭方法。
【請求項3】
前記除菌・消臭工程で使用される除菌・消臭剤は、水酸化ナトリウムを含む
請求項1記載の除菌・消臭方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の遺体、動物、ゴミ、糞尿、たばこ臭等が放置された部屋等の除菌・消臭方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の遺体は、長時間放置すると腐敗する外、体液、血液、糞、尿等が排出されて部屋は汚染され、強い異臭を放つと共に、ウィルスや細菌が発生する。また、動物やゴミの放置、たばこ等によっても、部屋に染み付いた異臭がなかなか除去できないことがある。
【0003】
従来、このような異臭発生源が放置された部屋を消臭する方法として、異臭発生源の除去と共に、オゾン燻蒸を利用する方法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-096694公報
【特許文献2】特開2001-157707公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したオゾン燻蒸のみの殺菌・消臭方法であると、根本的な異臭発生源の除去には至らず、最終的には、異臭発生源の解体作業が必須になる。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑み、異臭発生源の解体作業を要することなく、上述した従来のオゾンを用いた除菌・消臭方法よりも、更に除菌・消臭効果の高い除菌・消臭方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一の実施形態に係る除菌・消臭方法は、除菌・消臭対象場所に対して洗浄剤を用いて汚染部位を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程によって洗浄された部位の拭き取り及び水抜きする第1の拭上工程と、前記除菌・消臭対象場所の少なくとも前記汚染部位に強アルカリ性の除菌・消臭剤を噴霧又は刷毛塗する除菌・消臭工程と、前記除菌・消臭工程が終了した前記除菌・消臭対象場所に対してオゾン発生器によってオゾンを供給する薬剤臭消臭工程と、前記除菌・消臭工程で噴霧又は刷毛塗した除菌・消臭剤を水拭きする第2の拭上工程と、を有する。
【0008】
前記洗浄工程で使用される洗浄剤としては、強アルカリイオン電解水を用いることができる。
【0009】
前記除菌・消臭工程で使用される除菌・消臭剤としては、例えば水酸化ナトリウムを含む薬剤を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る除菌・消臭方法を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、実施形態に係る除菌・消臭方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能である。
【0012】
図1は、実施形態に係る除菌・消臭方法に示す工程図である。以下、この工程図に沿って各工程について詳細に説明する。
【0013】
(1)残置物撤去工程(S1)
まず、残置物撤去工程(S1)において、除菌・消臭対象となる部屋に残置された室内残置物、汚物、血液、体液、死骸等を撤去する。
【0014】
(2)簡易清掃工程(S2)
次に、簡易清掃工程(S2)において、残置物が撤去された除菌・消臭対象となる部屋を、掃除機、箒、はたきなどで簡易清掃する。
【0015】
(3)洗浄工程(S3)
次に、洗浄工程(S3)において、除菌・消臭対象となる部屋を洗浄する。使用する洗浄剤としては、pH11~14、例えば、pH13.1の強アルカリイオン電解水の原液等が好適である。フローリング、クッションフロア、土間、キッチン、バス、トイレ等の洗浄については、ポリッシャー、たわし、スポンジ、歯ブラシ等を使用して洗浄する。また、壁、天井等の洗浄については、コンプレッサー・スプレーガン又はカップガンにより噴霧し、又は部分的に刷毛塗、たわし、スポンジ、歯ブラシ等を使用して洗浄する。
【0016】
(4)拭上工程(S4)
次に、第1の拭上工程(S4)において、フローリング、クッションフロア、土間、キッチン、バス、トイレ、壁、天井等の洗浄剤を噴霧したところ全てをウエスで拭き取り、その後水拭きする。
【0017】
(5)除菌・消臭工程(S5)
次に、除菌・消臭工程(S5)において、室内全て又は少なくとも汚染部分を除菌・消臭剤により除菌・消臭する。除菌・消臭剤としては、例えば強アルカリ性(pH11~14)の薬剤を用いる。このような除菌・消臭剤としては、例えば水酸化ナトリウム含有の薬剤等を用いることができる。更に、例えば、株式会社ビー・ハウス製の「DOMS SHUCUT(ドムスシューカット)」(登録商標)は、ここで使用される除菌・消臭剤として好適である。このような除菌・消臭剤を、室内全体又は汚染部位に対してコンプレッサー・スプレーガン又はカップガンにより噴霧し、又は状況により、刷毛塗をして除菌・消臭をする。
【0018】
(6)薬剤臭消臭工程(S6)
次に、薬剤臭消臭工程(S6)において、室内全て又は少なくとも除菌・消臭剤を噴霧又は塗布した部分に、オゾン発生器を用いてオゾンを供給する。オゾン発生器は、例えばオゾン発生量が500mg/h~1000mg/h、風量が110CFMのものを使用し、除菌・消臭剤の使用量に応じて、1時間~12時間稼働させる。
【0019】
(7)拭上工程(S7)
最後に、第2の拭上工程(S7)において、室内全て又は少なくとも除菌・消臭剤を噴霧又は塗布した部分を水拭きして残留している除菌・消臭剤を除去する。
【0020】
なお、特に汚染が激しい部位や異臭が残存する部位には、上述した洗浄工程(S3)、拭上工程(S4)、除菌・消臭工程(S5)、薬剤臭消臭工程(S6)、拭上工程(S7)の一部又は全体を、適宜繰り返して行うようにしても良い。
【0021】
以上説明した本実施形態によれば、除菌・消臭剤に、強アルカリ性の除菌・消臭剤を使用しているので、高い除菌・消臭効果を得ることができる。また、除菌・消臭剤の薬剤臭については、その後のオゾンを使用した薬剤臭消臭工程で除去されるので、効果的な消臭作業が可能である。
【0022】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図1
【手続補正書】
【提出日】2023-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の遺体、動物、ゴミ、糞尿、たばこ臭、汚物、血液、体液又は死骸が放置された部屋である除菌・消臭対象場所に対して強アルカリイオン電解水の洗浄剤を用いて汚染部位を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程によって洗浄された部位の拭き取り及び水抜きする第1の拭上工程と、
前記除菌・消臭対象場所の少なくとも前記汚染部位に水酸化ナトリウムを含む強アルカリ性の除菌・消臭剤を噴霧又は刷毛塗する除菌・消臭工程と、
前記除菌・消臭工程が終了した前記除菌・消臭対象場所に対してオゾン発生器によってオゾンを供給する薬剤臭消臭工程と、
前記除菌・消臭工程で噴霧又は刷毛塗した除菌・消臭剤を水拭きする第2の拭上工程と、
を有する除菌・消臭方法。