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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114290
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ヒータ、および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/10 20060101AFI20240816BHJP
   H05B 3/00 20060101ALI20240816BHJP
   G03G 15/20 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
H05B3/10 A
H05B3/00 335
G03G15/20 515
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019960
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】土居 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】玉井 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】上野 宏輔
(72)【発明者】
【氏名】青野 伸二郎
(72)【発明者】
【氏名】加藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】壷内 暁夫
(72)【発明者】
【氏名】大橋 剛
(72)【発明者】
【氏名】酒井 誠
【テーマコード(参考)】
2H033
3K058
3K092
【Fターム(参考)】
2H033BA11
2H033BA12
2H033BB04
2H033BB18
2H033BB21
2H033BB22
2H033BB29
2H033BB30
2H033BE00
2H033BE03
3K058AA86
3K058BA18
3K058CE02
3K058CE13
3K058CE19
3K058GA06
3K092PP18
3K092QA06
3K092QB02
3K092QB33
3K092QB43
3K092QC25
3K092QC44
3K092RA02
3K092RF02
3K092RF11
3K092RF22
3K092RF24
3K092VV22
(57)【要約】
【課題】基板の短手方向における温度のばらつきを小さくすることができるヒータ、および画像形成装置を提供することである。
【解決手段】実施形態に係るヒータは、セラミックスを含み、第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、を有し、第1の方向に延びる基板と;前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第1の発熱体と;前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第1の発熱体に電気的に接続された第1の配線と;前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第2の発熱体と;前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の発熱体に電気的に接続された第2の配線と;を具備している。前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の発熱体は、前記第1の方向において、前記第2の発熱体、および前記第2の配線の少なくともいずれかと重なる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックスを含み、第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、を有し、第1の方向に延びる基板と;
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第1の発熱体と;
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第1の発熱体に電気的に接続された第1の配線と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第2の発熱体と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の発熱体に電気的に接続された第2の配線と;
を具備し、
前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の発熱体は、前記第1の方向において、前記第2の発熱体、および前記第2の配線の少なくともいずれかと重なるヒータ。
【請求項2】
前記第1の発熱体の、前記第1の方向に直交する第2の方向の寸法は、前記第1の方向における前記第1の発熱体の中心に近づくに従い漸減し、
前記第2の発熱体の、前記第2の方向の寸法は、前記第1の方向における前記第2の発熱体の中心に近づくに従い漸増し、
前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の発熱体の、前記第2の方向における中心線は、前記第2の発熱体の、前記第2の方向における中心線と重なる請求項1記載のヒータ。
【請求項3】
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の方向において、前記第1の発熱体と離隔している第3の発熱体と;
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第3の発熱体に電気的に接続された第3の配線と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の方向において、前記第2の発熱体と離隔している第4の発熱体と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第4の発熱体に電気的に接続された第4の配線と;
をさらに具備し、
前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第3の発熱体は、前記第1の方向において、前記第4の発熱体、および前記第4の配線の少なくともいずれかと重なる請求項1記載のヒータ。
【請求項4】
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の配線に電気的に接続された第1の端子と;
前記基板の前記第1の面に設けられた第2の端子と;
前記第1の面と前記第2の面との間を貫通し、前記第2の端子と、前記第2の配線と、に電気的に接続された導通部と;
をさらに具備した請求項1または2に記載のヒータ。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1つに記載のヒータを具備した画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ヒータ、および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタなどの画像形成装置には、トナーを定着させるためのヒータが設けられている。また、リライタブルカードリーダ・ライタなどに設けられる印字消去装置などにもヒータが設けられている。この様なヒータは、セラミックスを含む長尺状の基板と、基板の面に設けられ、基板の長手方向に延びる発熱体と、発熱体を覆う保護部と、を有している。
【0003】
ここで、ヒータの、加熱対象物のサイズに対する汎用性を高めるなどのために、形状や、長さが異なる複数の発熱体を、基板の短手方向(基板の幅方向)に、所定の間隔を空けて、並べて設ける場合がある。
【0004】
ところが、形状や、長さの異なる複数の発熱体が、基板の短手方向に並べて設けられていると、基板の短手方向における温度のばらつきが大きくなる場合がある。基板の短手方向における温度のばらつきが大きくなると、基板の短手方向における熱応力のばらつきが大きくなる。一般的に、基板は、脆性材料であるセラミックスから形成されるため、熱応力のばらつきが大きくなると、基板が割れたり、基板が欠けたりするおそれがある。
そこで、基板の短手方向における温度のばらつきを小さくすることができる技術の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-067936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、基板の短手方向における温度のばらつきを小さくすることができるヒータ、および画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係るヒータは、セラミックスを含み、第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、を有し、第1の方向に延びる基板と;前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第1の発熱体と;前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第1の発熱体に電気的に接続された第1の配線と;前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第2の発熱体と;前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の発熱体に電気的に接続された第2の配線と;を具備している。前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の発熱体は、前記第1の方向において、前記第2の発熱体、および前記第2の配線の少なくともいずれかと重なる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、基板の短手方向における温度のばらつきを小さくすることができるヒータ、および画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態に係るヒータを、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図2】ヒータを、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図3図1におけるヒータのA-A線方向の模式断面図である。
図4】比較例に係るヒータを、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図5】ヒータを、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図6図4におけるヒータのB-B線方向の模式断面図である。
図7】他の形態に係るヒータを、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図8】ヒータを、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図9図7におけるヒータのC-C線方向の模式断面図である。
図10図7におけるヒータのD-D線方向の模式断面図である。
図11】他の実施形態に係るヒータを、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図12】ヒータを、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図13図11におけるヒータのE-E線方向の模式断面図である。
図14】本実施の形態に係る画像形成装置を例示するための模式図である。
図15】定着部を例示するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。また、各図面中の矢印X、Y、Zは互いに直交する三方向を表している。例えば、基板の長手方向をX方向(第1の方向の一例に相当する)、基板の短手方向(幅方向)をY方向(第2の方向の一例に相当する)、基板の面に垂直な方向をZ方向としている。
【0011】
(ヒータ)
図1は、本実施の形態に係るヒータ1を、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図2は、ヒータ1を、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図3は、図1におけるヒータ1のA-A線方向の模式断面図である。
図1図3に示すように、ヒータ1は、例えば、基板10、発熱体31(第1の発熱体の一例に相当する)、発熱体32(第2の発熱体の一例に相当する)、配線部41(第1の配線の一例に相当する)、配線部42(第2の配線の一例に相当する)、保護部51、および保護部52を有する。発熱体31、配線部41、および保護部51は、Z方向における基板10の一方の面10a(第1の面の一例に相当する)に設けられている。発熱体32、配線部42、および保護部52は、Z方向における基板10の他方の面10b(第2の面の一例に相当する)に設けられている。
【0012】
基板10は、板状を呈し、面10aと、面10aに対向する面10bと、を有する。基板10は、一方の方向(例えば、X方向)に延びる形状を有している。基板10の平面形状は、例えば、長尺状の長方形である。基板10の厚みは、例えば、0.5mm~1.0mm程度である。基板10の幅寸法W(短手方向の寸法;Y方向の寸法)は、例えば、5mm~15mm程度である。基板10の長さL(長手方向の寸法;X方向の寸法)は、加熱対象物(例えば、紙)のサイズなどに応じて適宜変更することができる。
【0013】
基板10は、例えば、絶縁性と耐熱性を有し、熱伝導率の高い材料から形成される。基板10は、例えば、酸化アルミニウムなどのセラミックスから形成することができる。
【0014】
発熱体31は、印加された電力を熱(ジュール熱)に変換する。発熱体31は、例えば、基板10の面10aに設けることができる。発熱体31は、例えば、基板10の短手方向(Y方向)の中心線10cに沿って、基板10の長手方向(X方向)に延びている。発熱体31の厚み(Z方向の寸法)は、例えば、一定とすることができる。発熱体31の幅寸法W1(短手方向の寸法;Y方向の寸法)は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体31の中心に近づくに従い漸減している。そのため、発熱体31の抵抗値は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体31の中心に近づくに従い漸増し、これに伴い発熱量も漸増する。
【0015】
発熱体31は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)や、銀・パラジウム(Ag-Pd)合金などを用いて形成することができる。発熱体31は、例えば、スクリーン印刷法などを用いてペースト状の材料を基板10の面10aに塗布し、焼成法などを用いてこれを硬化させることで形成することができる。
【0016】
配線部41は、発熱体31に電気的に接続されている。配線部41は、例えば、基板10の面10aに設けることができる。配線部41は、例えば、端子41a(第1の端子の一例に相当する)、および配線41bを有する。
【0017】
例えば、端子41aは、一対設けることができる。例えば、一方の端子41aは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の一方の端部の近傍に設けることができる。他方の端子41aは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の他方の端部の近傍に設けることができる。
【0018】
例えば、配線41bは、一対設けることができる。例えば、一対の配線41bは、基板10の長手方向(X方向)に延びている。例えば、一方の配線41bは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の一方の端部の近傍に設けることができる。他方の配線41bは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の他方の端部の近傍に設けることができる。配線41bは、端子41aと、発熱体31との間に設けられ、端子41aと、発熱体31とに電気的に接続されている。
【0019】
また、配線41bは、必ずしも必要ではなく、省くこともできる。すなわち、端子41aが、発熱体31に電気的に接続されていればよい。配線41bを省く場合には、端子41aが発熱体31に直接接続される。ただし、配線41bが設けられていれば、端子41aを任意の位置に配置するのが容易となる。
【0020】
また、基板10の長手方向(X方向)において、一方の配線41bの長さは、他方の配線41bの長さと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0021】
端子41a、および配線41bは、例えば、銀や銅などを含む材料を用いて形成される。例えば、端子41a、および配線41bは、スクリーン印刷法などを用いてペースト状の材料を基板10の面10aに塗布し、焼成法などを用いてこれを硬化させることで形成することができる。
【0022】
保護部51は、例えば、基板10の面10aに設けられ、基板10の長手方向(X方向)に延びている。保護部51は、例えば、発熱体31および配線41bを覆っている。この場合、端子41aは、保護部51から露出している。
【0023】
保護部51は、例えば、発熱体31および配線41bを絶縁する機能、発熱体31において発生した熱を外部に伝える機能、および、外力や腐食性ガスなどから発熱体31および配線41bを保護する機能を有する。保護部51は、耐熱性および絶縁性を有し、化学的安定性および熱伝導率の高い材料から形成される。保護部51は、例えば、セラミックスや、ガラス材料などの無機材料から形成される。この場合、酸化アルミニウムなどの熱伝導率の高い材料を含むフィラーが添加されたガラス材料を用いて保護部51を形成することもできる。フィラーが添加されたガラス材料の熱伝導率は、例えば、2[W/(m・K)]以上とすることができる。
【0024】
保護部51は、例えば、スクリーン印刷法などを用いてペースト状の材料を基板10の面10a、発熱体31、および配線41bの上に塗布し、焼成法などを用いてこれを硬化させることで形成することができる。
【0025】
発熱体32は、印加された電力を熱(ジュール熱)に変換する。発熱体32は、例えば、基板10の面10bに設けることができる。発熱体32は、例えば、基板10の短手方向(Y方向)の中心線10cに沿って、基板10の長手方向(X方向)に延びている。発熱体32の厚み(Z方向の寸法)は、例えば、一定とすることができる。発熱体32の幅寸法W1(短手方向の寸法;Y方向の寸法)は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体32の中心に近づくに従い漸増している。そのため、発熱体32の抵抗値は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体32の中心に近づくに従い漸減し、これに伴い発熱量も漸減する。
【0026】
発熱体32の材料と形成方法は、例えば、前述した発熱体31の材料と形成方法と同様とすることができる。
【0027】
配線部42は、発熱体32に電気的に接続されている。配線部42は、例えば、基板10の面10bに設けることができる。配線部42は、例えば、端子42a、および配線42bを有する。
【0028】
端子42aは、例えば、前述した端子41aと同様とすることができる。端子41bおよび端子42aは、例えば、ハーネスなどを介して、外部の機器などと電気的に接続される。配線42bは、例えば、前述した配線41bと同様とすることができる。配線41bは、基板10の長手方向(X方向)に延びている。端子42aおよび配線42bの材料と形成方法は、例えば、端子41aおよび配線41bの材料と形成方法と同様とすることができる。
【0029】
保護部52は、例えば、基板10の面10bに設けられ、基板10の長手方向(X方向)に延びている。保護部52は、例えば、発熱体32および配線42bを覆っている。この場合、端子42aは、保護部52から露出している。保護部52の機能、材料、および形成方法は、例えば、前述した保護部51の機能、材料、および形成方法と同様とすることができる。
【0030】
また、ヒータ1には、基板10の温度を検出する検出部をさらに設けることもできる。検出部は、例えば、サーミスタなどとすることができる。検出部は、基板10の面10aおよび面10bの少なくともいずれかに設けることができる。この場合、保護部51、52は、検出部を覆うことができる。
【0031】
ここで、形状が異なる複数の発熱体が、基板の短手方向(基板の幅方向)に、所定の間隔をあけて、並べて設けられていると、基板の短手方向における温度のばらつきが大きくなる場合がある。基板の短手方向における温度のばらつきが大きくなると、基板の短手方向における熱応力のばらつきが大きくなって、基板が割れたり、基板が欠けたりするおそれがある。
【0032】
図4は、比較例に係るヒータ301を、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図5は、ヒータ301を、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図6は、図4におけるヒータ301のB-B線方向の模式断面図である。
図4図6に示すように、ヒータ301は、例えば、基板10、発熱体302、発熱体303、発熱体304、配線部305、および保護部306を有する。発熱体302、発熱体303、発熱体304、配線部305、および保護部306は、Z方向における基板10の一方の面10aに設けられている。基板10の、面10aに対向する面10bには、発熱体302、発熱体303、発熱体304、配線部305、および保護部306が設けられておらず、基板10の面10bが露出している。
【0033】
発熱体302は、基板10の短手方向(Y方向)の中心線10cに沿って、基板10の長手方向(X方向)に延びている。発熱体302の幅寸法(短手方向の寸法;Y方向の寸法)は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体302の中心に近づくに従い漸増している。
【0034】
発熱体303は、基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体302の一方の側に設けられている。発熱体303は、基板10の長手方向(X方向)に延びている。発熱体303の幅寸法(短手方向の寸法;Y方向の寸法)は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体303の中心に近づくに従い漸減している。
【0035】
発熱体304は、基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体302の他方の側に設けられている。発熱体304は、基板10の長手方向(X方向)に延びている。発熱体303の幅寸法(短手方向の寸法;Y方向の寸法)は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体304の中心に近づくに従い漸減している。
【0036】
すなわち、形状が異なる複数の発熱体302~304が、基板10の短手方向(基板10の幅方向:Y方向)に、所定の間隔を空けて、並べて設けられている。
【0037】
配線部305は、発熱体302~304と電気的に接続されている。配線部305は、端子305a~305c、および配線305d~305fを有する。
端子305a、305cは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の一方の端部の近傍に設けられている。端子305bは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の他方の端部の近傍に設けられている。
【0038】
配線305dは、端子305aと、発熱体303、304とに電気的に接続されている。配線305eは、端子305bと、発熱体302~304とに電気的に接続されている。配線305fは、端子305cと、発熱体302とに電気的に接続されている。
【0039】
保護部306は、基板10の面10aに設けられ、発熱体302~304、および配線305d~305fを覆っている。端子305a、305bは、基板10の長手方向(X方向)において、保護部306の端部の外側に設けられている。端子305cは、保護部306に設けられた孔306aの内部に露出している。
【0040】
図4に示すように、比較例に係るヒータ301においては、形状が異なる発熱体302~304が、基板10の短手方向(基板10の幅方向:Y方向)に、並べて設けられている。また、図5に示すように、基板10の、発熱体302~304が設けられる側とは反対側の面10bには、発熱体や配線部が設けられていない。そのため、基板10の短手方向(Y方向)における温度のばらつきが大きくなり易くなる。基板10の短手方向(Y方向)における温度のばらつきが大きくなると、基板10の短手方向(Y方向)における熱応力のばらつきが大きくなって、基板10が割れたり、基板10が欠けたりするおそれがある。
【0041】
これに対して、本実施の形態に係るヒータ1においては、発熱体31が基板10の面10aに設けられ、発熱体32が基板10の面10bに設けられている。また、基板10の面10aに垂直な方向から見た場合に、発熱体31は、基板10の長手方向(X方向)において、発熱体32と重なっている。発熱体31、および発熱体32は、基板10の短手方向(Y方向)の中心線10cに沿って、基板10の長手方向(X方向)に延びている。すなわち、基板10の面10aに垂直な方向から見た場合に、発熱体31の、基板10の短手方向(Y方向)における中心線は、発熱体32の、基板10の短手方向(Y方向)における中心線と重なっている。そして、前述した様に、発熱体31は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体31の中心に近づくに従い発熱量が漸増する形状を有している。発熱体32は、基板10の長手方向(X方向)における発熱体32の中心に近づくに従い発熱量が漸減する形状を有している。
【0042】
そのため、発熱体31、および発熱体32に電力を印加しても、基板10の短手方向(Y方向)における温度のばらつきを小さくすることができる。
また、発熱体31と発熱体32は、基板10を挟んで対向している。そのため、発熱体31のみに電力を印加した際には、発熱体31において発生した熱が発熱体32に伝わり易くなる。発熱体32は、酸化ルテニウムや銀・パラジウム合金などから形成されているため熱伝導率が高い。そのため、発熱体32に伝わった熱は、発熱体32が延びる方向に伝わりながら、基板10の短手方向(Y方向)に伝搬する。すなわち、発熱体31において発生した熱が、発熱体32により拡散される。
【0043】
また、発熱体32のみに電力を印加した際には、発熱体32において発生した熱が発熱体31に伝わり易くなる。発熱体31は、酸化ルテニウムや銀・パラジウム合金などから形成されているため熱伝導率が高い。そのため、発熱体31に伝わった熱は、発熱体31が延びる方向に伝わりながら、基板10の短手方向(Y方向)に伝搬する。すなわち、発熱体32において発生した熱が、発熱体31により拡散される。
【0044】
以上に説明した様に、本実施の形態に係るヒータ1とすれば、形状が異なる発熱体31、および発熱体32の少なくともいずれかに電力を印加しても、基板10の短手方向(Y方向)における温度のばらつきを小さくすることができる。そのため、基板10が割れたり、基板10が欠けたりするのを抑制することができる。
【0045】
図7は、他の形態に係るヒータ11を、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図8は、ヒータ11を、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図9は、図7におけるヒータ11のC-C線方向の模式断面図である。
図10は、図7におけるヒータ11のD-D線方向の模式断面図である。
図7図10に示すように、ヒータ11は、例えば、基板10、発熱体33(第1の発熱体の一例に相当する)、発熱体34(第3の発熱体の一例に相当する)、発熱体35(第2の発熱体の一例に相当する)、発熱体36(第2の発熱体の一例に相当する)、発熱体37(第4の発熱体の一例に相当する)、発熱体38(第4の発熱体の一例に相当する)、配線部43、配線部44、保護部51、および保護部52を有する。
【0046】
発熱体33、発熱体34、配線部43、および保護部51は、基板10の面10aに設けられている。発熱体34は、基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体33と離隔している。例えば、基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体33は、基板10の一方の周縁の近傍に設けられている。発熱体33は、基板10の長手方向(X方向)に延びている。基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体34は、基板10の他方の周縁の近傍に設けられている。発熱体34は、基板10の長手方向(X方向)に延びている。
【0047】
発熱体35、発熱体36、発熱体37、発熱体38、配線部44、および保護部52は、基板10の面10bに設けられている。発熱体37、38は、基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体35、36と離隔している。例えば、基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体35、36は、基板10の一方の周縁の近傍に設けられている。発熱体35、36は、基板10の長手方向(X方向)に延びている。基板10の短手方向(Y方向)において、発熱体37、38は、基板10の他方の周縁の近傍に設けられている。発熱体37、38は、基板10の長手方向(X方向)に延びている。
【0048】
発熱体33~38は、印加された電力を熱(ジュール熱)に変換する。発熱体33~38の材料および形成方法は、発熱体31、32の材料および形成方法と同様とすることができる。
【0049】
基板10の長手方向(X方向)において、発熱体33~38の長さは異なるものとすることができる。この場合、発熱体35の長さは、発熱体36の長さと同じであってもよい。発熱体37の長さは、発熱体38の長さと同じであってもよい。
【0050】
基板10の長手方向(X方向)において、発熱体33~38の幅寸法および厚みは、例えば、一定とすることができる。この場合、発熱体33の幅寸法は、発熱体35、36の幅寸法と同じとすることができる。発熱体34の幅寸法は、発熱体37、38の幅寸法と同じとすることができる。
【0051】
配線部43は、発熱体33、34と電気的に接続されている。配線部43は、例えば、端子43a~43c、および配線43d~43fを有する。
端子43a、および端子43bは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の一方の端部の近傍に設けられている。端子43cは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の他方の端部の近傍に設けられている。
配線43dは、端子43aと、発熱体33とに電気的に接続されている。配線43e(第3の配線の一例に相当する)は、端子43bと、発熱体34とに電気的に接続されている。配線43f(第3の配線の一例に相当する)は、端子43cと、発熱体33および発熱体34とに電気的に接続されている。
端子43a~43c、および配線43d~43fの材料と形成方法は、端子41a、および配線41bの材料と形成方法と同様とすることができる。
【0052】
配線部44は、発熱体35~38と電気的に接続されている。配線部44は、例えば、端子44a~44c、および配線44d~44hを有する。
端子44a、44bは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の一方の端部の近傍に設けられている。端子44cは、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の他方の端部の近傍に設けられている。
配線44dは、端子44aと、発熱体36とに電気的に接続されている。配線44e(第4の配線の一例に相当する)は、端子44bと、発熱体38とに電気的に接続されている。配線44f(第4の配線の一例に相当する)は、端子44cと、発熱体35、37とに電気的に接続されている。配線44gは、発熱体35と、発熱体36とに電気的に接続されている。配線44h(第4の配線の一例に相当する)は、発熱体37と、発熱体38とに電気的に接続されている。
端子44a~44c、および配線44d~44hの材料と形成方法は、端子41a、および配線41bの材料と形成方法と同様とすることができる。
【0053】
保護部51は、発熱体33、34、および配線43d~43fを覆っている。端子43a~43cは、保護部51から露出している。
保護部52は、発熱体35~38、配線44d~44hを覆っている。端子44a~44cは、保護部52から露出している。
【0054】
本実施の形態に係るヒータ11においては、例えば、基板10の短手方向(Y方向)において、例えば、発熱体33、発熱体35、および発熱体36が同じ位置に設けられている。また、基板10の長手方向(X方向)において、例えば、発熱体33の一方の端部が、発熱体35の端部と同じ位置に設けられている。基板10の長手方向(X方向)において、例えば、発熱体33の他方の端部が、発熱体36の端部と同じ位置に設けられている。
【0055】
また、基板10の短手方向(Y方向)において、例えば、発熱体34、発熱体37、および発熱体38が同じ位置に設けられている。また、基板10の長手方向(X方向)において、例えば、発熱体34の一方の端部が、発熱体37の端部と同じ位置に設けられている。基板10の長手方向(X方向)において、例えば、発熱体34の他方の端部が、発熱体38の端部と同じ位置に設けられている。
【0056】
そのため、発熱体33への電力の印加と、発熱体33、発熱体35、および発熱体36への電力の印加と、を切り替えることで、発熱長を変えることができる。発熱体34への電力の印加と、発熱体34、発熱体37、および発熱体38への電力の印加と、を切り替えることで、発熱長を変えることができる。
そのため、ヒータ11により、異なるサイズの加熱対象物を加熱することができる。すなわち、加熱対象物のサイズに対するヒータ11の汎用性を向上させることができる。
【0057】
また、発熱体33は、基板10を挟んで配線44gと対向している。そのため、発熱体33において発生した熱が、配線44gを介して、発熱体35、発熱体36、配線44f、発熱体37、配線44h、および発熱体38に伝わる。発熱体34は、基板10を挟んで配線44hと対向している。そのため、発熱体34において発生した熱が、配線44hを介して、発熱体38、発熱体37、配線44f、発熱体35、配線44g、および発熱体36に伝わる。
【0058】
発熱体35は、基板10を挟んで配線43fと対向している。発熱体36は、基板10を挟んで配線43dと対向している。そのため、発熱体35および発熱体36において発生した熱が、配線43cおよび配線43dを介して、発熱体33、発熱体34、および配線43eに伝わる。
【0059】
発熱体37は、基板10を挟んで配線43fと対向している。発熱体38は、基板10を挟んで配線43eと対向している。そのため、発熱体37および発熱体38において発生した熱が、配線43fおよび配線43edを介して、発熱体34、発熱体33、および配線43dに伝わる。
【0060】
そのため、前述したものと同様に、基板10の一方の側で発生した熱を、基板10の他方の側に設けられた発熱体や配線により拡散させることができる。熱を拡散させることができれば、基板10の短手方向(Y方向)における温度のばらつきを小さくすることができる。その結果、基板10が割れたり、基板10が欠けたりするのを抑制することができる。
【0061】
以上に、説明した様に、本発明の実施形態に係るヒータにおいては、基板10の面10aに垂直な方向から見た場合に、基板10の一方の側に設けられた発熱体は、基板10の長手方向(X方向)において、基板10の他方の側に設けられた発熱体、および配線の少なくともいずれかと重なるようにすることができる。
【0062】
図11は、他の実施形態に係るヒータ12を、Z方向における一方の側から見た場合の模式図である。
図12は、ヒータ12を、Z方向における他方の側から見た場合の模式図である。
図13は、図11におけるヒータ12のE-E線方向の模式断面図である。
図11図13に示すように、ヒータ12は、例えば、基板10、発熱体31、発熱体32、配線部41、配線部45、保護部51、および保護部52を有する。
【0063】
配線部45は、例えば、端子45a(第2の端子の一例に相当する)、配線45b(第2の配線の一例に相当する)、および導通部45cを有する。
端子45aは、基板10の面10aに一対設けられている。基板10の長手方向(X方向)において、一方の端子45aは、基板10の一方の端部の近傍に設けることができる。他方の端子45aは、基板10の他方の端部の近傍に設けることができる。
【0064】
配線45bは、基板10の面10bに一対設けられている。一対の配線45bのそれぞれは、基板10の長手方向(X方向)に延びている。配線45bは、発熱体32の端部に電気的に接続されている。
【0065】
導通部45cは、導電性を有し、一対設けられている。一対の導通部45cは、基板10の面10aと面10bとの間を貫通している。導通部45cは、例えば、貫通ビアなどとすることができる。導通部45cは、端子45aと、配線45bの発熱体32側とは反対側の端部とを電気的に接続している。
【0066】
配線部45が設けられていれば、発熱体31に電気的に接続された端子41aと、発熱体32に電気的に接続された端子45aとを、基板10の同じ側の面(面10a)に設けることができる。そのため、ヒータ12に電気的に接続されるハーネスなどの引き回しの簡易化や、ハーネスの配線作業の容易化を図ることができる。
【0067】
(画像形成装置)
本発明の1つの実施形態において、ヒータ1を具備した画像形成装置100を提供することができる。前述したヒータ1に関する説明、およびヒータ1の変形例(例えば、前述したヒータ11、12など)は、いずれも画像形成装置100に適用することができる。
【0068】
なお、以下においては、一例として、画像形成装置100が複写機である場合を説明する。ただし、画像形成装置100は複写機に限定されるわけではなく、トナーを定着させるためのヒータが設けられているものであればよい。例えば、画像形成装置は、プリンタなどとすることもできる。また、画像形成装置は、リライタブルカードリーダ・ライタなどであってもよい。
【0069】
図14は、本実施の形態に係る画像形成装置100を例示するための模式図である。
図15は、定着部200を例示するための模式図である。
図14に示すように、画像形成装置100は、例えば、フレーム110、照明部120、結像素子130、感光ドラム140、帯電部150、放電部151、現像部160、クリーナ170、収納部180、搬送部190、定着部200、およびコントローラ210を有する。
【0070】
フレーム110は、箱状を呈し、その内部に、照明部120、結像素子130、感光ドラム140、帯電部150、現像部160、クリーナ170、収納部180の一部、搬送部190、定着部200、およびコントローラ210を収納する。
フレーム110の上面には、ガラスなどの透光性材料を用いた窓111を設けることができる。窓111の上には、複写される原稿500が載置される。また、原稿500の位置を移動させる移動部を設けることができる。
【0071】
照明部120は、窓111の近傍に設けられる。照明部120は、例えば、ランプなどの光源121、および反射鏡122を有する。
結像素子130は、窓111の近傍に設けられる。
感光ドラム140は、照明部120および結像素子130の下方に設けられる。感光ドラム140は、回転可能に設けられる。感光ドラム140の表面には、例えば、酸化亜鉛感光層または有機半導体感光層が設けられる。
帯電部150、放電部151、現像部160、およびクリーナ170は、感光ドラム140の周辺に設けられる。
【0072】
収納部180は、例えば、カセット181、およびトレイ182を有する。カセット181は、フレーム110の一方の側部に着脱可能に取り付けられる。トレイ182は、フレーム110の、カセット181が取り付けられる側とは反対側の側部に設けられる。カセット181には、複写が行われる前の紙510(例えば、白紙)が収納される。トレイ182には、複写像511aが定着した紙511が収納される。
【0073】
搬送部190は、感光ドラム140の下方に設けられる。搬送部190は、カセット181とトレイ182との間で紙510を搬送する。搬送部190は、例えば、搬送される紙510を支持するガイド191、および紙510を搬送する搬送ローラ192~194を有する。また、搬送部190には、搬送ローラ192~194を回転させるモータを設けることができる。
【0074】
定着部200は、感光ドラム140の下流側(トレイ182側)に設けられる。
図15に示すように、定着部200は、例えば、ヒータ1、ステー201、フィルムベルト202、および加圧ローラ203を有する。
ステー201の、紙510の搬送ライン側にはヒータ1が取り付けられる。ヒータ1は、ステー201に埋め込むことができる。例えば、ヒータ1の、保護部51が設けられた側をステー201から露出させることができる。
【0075】
フィルムベルト202は、ヒータ1が設けられたステー201を覆っている。フィルムベルト202は、例えば、ポリイミドなどの耐熱性を有する樹脂から形成することができる。
【0076】
加圧ローラ203は、ステー201と対向するように設けられる。加圧ローラ203は、例えば、芯金203a、駆動軸203b、および弾性部203cを有する。駆動軸203bは、芯金203aの端部から突出し、モータなどの駆動装置に接続される。弾性部203cは、芯金203aの外面に設けられる。弾性部203cは、耐熱性を有する弾性材料から形成される。弾性部203cは、例えば、シリコーン樹脂などから形成することができる。
【0077】
コントローラ210は、フレーム110の内部に設けられている。コントローラ210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算部、および制御プログラムが格納された記憶部を有する。演算部は、記憶部に格納されている制御プログラムに基づいて、画像形成装置100に設けられた各要素の動作を制御する。また、コントローラ210は、使用者が複写条件などを入力する操作部、動作状態や異常表示などを表示する表示部などを備えることもできる。
なお、画像形成装置100に設けられた各要素の制御には、既知の技術を適用することができるので詳細な説明は省略する。
【0078】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【0079】
以下、前述した実施形態に関する付記を示す。
【0080】
(付記1)
セラミックスを含み、第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、を有し、第1の方向に延びる基板と;
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第1の発熱体と;
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第1の発熱体に電気的に接続された第1の配線と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延びる第2の発熱体と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の発熱体に電気的に接続された第2の配線と;
を具備し、
前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の発熱体は、前記第1の方向において、前記第2の発熱体、および前記第2の配線の少なくともいずれかと重なるヒータ。
【0081】
(付記2)
前記第1の発熱体の、前記第1の方向に直交する第2の方向の寸法は、前記第1の方向における前記第1の発熱体の中心に近づくに従い漸減し、
前記第2の発熱体の、前記第2の方向の寸法は、前記第1の方向における前記第2の発熱体の中心に近づくに従い漸増し、
前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の発熱体の、前記第2の方向における中心線は、前記第2の発熱体の、前記第2の方向における中心線と重なる付記1記載のヒータ。
【0082】
(付記3)
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の方向において、前記第1の発熱体と離隔している第3の発熱体と;
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第3の発熱体に電気的に接続された第3の配線と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第2の方向において、前記第2の発熱体と離隔している第4の発熱体と;
前記基板の前記第2の面に設けられ、前記第1の方向に延び、前記第4の発熱体に電気的に接続された第4の配線と;
をさらに具備し、
前記基板の前記第1の面に垂直な方向から見た場合に、前記第3の発熱体は、前記第1の方向において、前記第4の発熱体、および前記第4の配線の少なくともいずれかと重なる付記1記載のヒータ。
【0083】
(付記4)
前記基板の前記第1の面に設けられ、前記第1の配線に電気的に接続された第1の端子と;
前記基板の前記第1の面に設けられた第2の端子と;
前記第1の面と前記第2の面との間を貫通し、前記第2の端子と、前記第2の配線と、に電気的に接続された導通部と;
をさらに具備した付記1~3のいずれか1つに記載のヒータ。
【0084】
(付記5)
付記1~4のいずれか1つに記載のヒータを具備した画像形成装置。
【符号の説明】
【0085】
1 ヒータ、10 基板、10a 面、10b 面、11 ヒータ、12 ヒータ、31~38 発熱体、41~45 配線部、41a 端子、41b 配線、42a 端子、42b 配線、43a~43c 端子、43d~43f 配線、44a~44c 端子、44d~44h 配線、45a 端子、45b 配線、45c 導通部、100 画像形成装置、200 定着部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15