IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECパーソナルコンピュータ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図1
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図2
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図3
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図4
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図5
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図6
  • 特開-電子機器および電子機器の点検方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114294
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】電子機器および電子機器の点検方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 15/03 20210101AFI20240816BHJP
   G03B 11/00 20210101ALI20240816BHJP
   G03B 11/04 20210101ALI20240816BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20240816BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240816BHJP
【FI】
G03B15/03 E
G03B11/00
G03B11/04 B
G03B15/05
G03B30/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019968
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】梅津 正和
(72)【発明者】
【氏名】神尾 俊聡
【テーマコード(参考)】
2H053
2H083
【Fターム(参考)】
2H053BA71
2H053DA00
2H083AA04
2H083AA25
2H083CC02
2H083CC07
2H083CC23
(57)【要約】
【課題】カメラを用いてバイオレットライトの点検を行うことが可能な電子機器、および電子機器の点検方法を提供する。
【解決手段】電子機器は、バイオレット光を発するバイオレットライトと、カメラと、前記バイオレットライトを覆う第1位置と、前記バイオレットライトを露出させる第2位置との間で変位可能なシャッターと、を備え、前記シャッターは、前記バイオレットライトが発した前記バイオレット光を前記カメラに反射させる反射部を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオレット光を発するバイオレットライトと、
カメラと、
前記バイオレットライトを覆う第1位置と、前記バイオレットライトを露出させる第2位置との間で変位可能なシャッターと、を備え、
前記シャッターは、前記バイオレットライトが発した前記バイオレット光を前記カメラに反射させる反射部を有する、電子機器。
【請求項2】
前記反射部は、前記シャッターに固定された反射材である、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記反射部は、前記シャッターのうち前記カメラに対向する対向面である、請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記バイオレットライトを覆う可視光フィルタを備える、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項5】
電子機器が備えるバイオレットライトを点灯させ、
前記電子機器が備えるカメラによって撮像された画像を用いて、前記バイオレットライトの点灯状態を検査する、電子機器の点検方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器および電子機器の点検方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ディスプレイ部のベゼルにカメラが配置された電子機器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3170619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような電子機器においては、ユーザの近視の進行を抑制すること等を目的として、バイオレットライトが設けられる場合がある。例えば電子機器の出荷時には、バイオレットライトが正常に動作するか否かの点検を行う。本願発明者らは、この点検を目視ではなくカメラを用いて行うことで、種々の有利な効果が得られることに想到した。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされ、カメラを用いてバイオレットライトの点検を行うことが可能な電子機器、および電子機器の点検方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の態様1に係る電子機器は、バイオレット光を発するバイオレットライトと、カメラと、前記バイオレットライトを覆う第1位置と、前記バイオレットライトを露出させる第2位置との間で変位可能なシャッターと、を備え、前記シャッターは、前記バイオレットライトが発した前記バイオレット光を前記カメラに反射させる反射部を有する。
【0007】
本発明の態様2は、態様1に係る電子機器であって、前記反射部は、前記シャッターに固定された反射材である。
【0008】
本発明の態様3は、態様1に係る電子機器であって、前記反射部は、前記シャッターのうち前記カメラに対向する対向面である。
【0009】
本発明の態様4は、態様1から3のいずれかに係る電子機器であって、前記バイオレットライトを覆う可視光フィルタを備える。
【0010】
本発明の態様5に係る電子機器の点検方法は、電子機器が備えるバイオレットライトを点灯させ、前記電子機器が備えるカメラによって撮像された画像を用いて、前記バイオレットライトの点灯状態を検査する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上記態様によれば、カメラを用いてバイオレットライトの点検を行うことが可能な電子機器、および電子機器の点検方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る電子機器の一部を拡大して示す図である。
図2図1のカメラ近傍においてベゼルを省略した図である。
図3図2に示すシャッターをスライド移動させた図である。
図4図1のカメラ近傍を上下方向から見た概略図である。
図5】本発明の実施形態に係る電子機器を示すブロック図である。
図6】本発明の実施形態に係る、バイオレットライトの点灯検査を説明するフローチャートである。
図7】本発明の実施形態に係る、バイオレットライトの消灯検査を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本実施形態の電子機器について図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る電子機器10はいわゆるクラムシェル型のノートパソコンであり、互いに回動可能に連結されたディスプレイ筐体およびシステム筐体(不図示)を含んでいる。ディスプレイ筐体は、ディスプレイ7(図1参照)を有する。システム筐体は、マザーボード、キーボード、クリックパッド等(いずれも不図示)を有する。ただし、電子機器10の種類はノートパソコンに限られない。電子機器10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機等であってもよい。これらの場合において、電子機器10はシステム筐体を含まなくてもよく、ディスプレイ筐体がマザーボードを有していてもよい。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る電子機器10は、ディスプレイ7と、ベゼル8と、カメラ1と、バイオレットライト2と、を有する。ベゼル8は、ディスプレイ7を囲うように形成された、枠状の部材である。カメラ1およびバイオレットライト2は、ベゼル8の内部に、隣接して配置されている。
【0015】
(方向定義)
ここで、本実施形態では、カメラ1等が内蔵されるベゼル8の一辺が延びる方向を、左右方向Xと称する。左右方向Xに垂直な方向であって、ディスプレイ7に平行な方向を、上下方向Yと称する。左右方向Xおよび上下方向Yに垂直な方向、すなわちディスプレイ7の厚み方向を、単に厚み方向Zと称する。
【0016】
ベゼル8には、ライト孔8aおよびカメラ孔8bが形成されている。ライト孔8aおよびカメラ孔8bは、ベゼル8を厚み方向Zにおいて貫通している。ライト孔8aおよびカメラ孔8bは、左右方向Xにおいて間隔を空けて配置されている。厚み方向Zから見て、ライト孔8aはバイオレットライト2と重なる位置に配置され、カメラ孔8bはカメラ1と重なる位置に配置されている。ライト孔8aは、バイオレットライト2が発したバイオレット光を外部に通過させる。カメラ孔8bは、外部からの光をカメラ1に向けて通過させる。
【0017】
図2は、カメラ1およびバイオレットライト2の近傍において、ベゼル8を省略した図である。図2に示すように、電子機器10はシャッター4を備えている。シャッター4は、厚み方向Zにおいて、ベゼル8とカメラ1との間に位置している。また、シャッター4は、厚み方向Zにおいて、ベゼル8とバイオレットライト2との間に位置している。シャッター4は、光を透過しない材質によって形成されている。
【0018】
カメラ1は、カメラ孔8bを通して対象(例えば、電子機器10のユーザ)を撮影する。対象を撮影する機能を有すれば、カメラ1の構成は特に限定されない。バイオレットライト2は、バイオレット光を発する。なお、バイオレット光は、波長360~400nmの光として定義される。バイオレット光には、近視の進行を抑制する効果があることが知られている。
【0019】
シャッター4は、左右方向Xにおいてスライド移動可能である。本実施形態では、シャッター4が、後述のシャッター駆動部14によってスライド移動させられる。ただし、シャッター4は、手動でスライド移動させられてもよい。図2は、シャッター4が、バイオレットライト2を覆う第1位置にある状態を示している。図3は、シャッター4が、バイオレットライト2を露出させる第2位置にある状態を示している。シャッター4が第1位置(図2)にあるとき、バイオレットライト2が覆われ、カメラ1が露出する。シャッター4が第2位置(図3)にあるとき、バイオレットライト2が露出され、カメラ1が覆われる。なお、シャッター4が、バイオレットライト2およびカメラ1の両方を覆う第3位置にスライド移動可能であってもよい。
【0020】
図4は、バイオレットライト2の周辺を上下方向Yから見た模式図である。図4に示すように、ベゼル8の裏面(バイオレットライト2を向く面)には、可視光フィルタ6および防塵フィルム9が設けられている。例えば、可視光フィルタ6および防塵フィルム9はベゼル8に接着固定されていてもよい。また、可視光フィルタ6およびベゼル8は設けられていなくてもよい。
【0021】
防塵フィルム9は、カメラ孔8bを塞ぐように配置されている。防塵フィルム9は、カメラ孔8bを通じてダスト等がベゼル8内に入り込むことを防止する。なお、防塵フィルム9を設けず、例えばベゼル8のうちカメラ1を覆う部分を透明な部材で形成してもよい。
【0022】
可視光フィルタ6は、ライト孔8aを塞ぐように配置されている。可視光フィルタ6は、可視光領域(例えば波長400nm以上)の光の少なくとも一部を遮蔽する。可視光フィルタ6が設けられることで、バイオレットライト2が発する光から、可視光領域を除去あるいは低減することができる。これにより、ユーザがバイオレットライト2を眩しく感じることを回避できる。
【0023】
図5は、本実施形態に係る電子機器10を示すブロック図である。電子機器10は、カメラ1、バイオレットライト2、シャッター4に加えて、制御部11と、記憶装置12と、ライト制御部13と、シャッター駆動部14と、タイマー15と、入力デバイス16と、出力デバイス17と、通信I/F18と、を有する。制御部11、記憶装置12、ライト制御部13、シャッター駆動部14、タイマー15、入力デバイス16、出力デバイス17、通信I/F18、およびカメラ1は、バス19を介して接続されている。ただし、図5に示した電子機器10の構成はあくまで一例であり、適宜変更可能である。
【0024】
ライト制御部13は、例えば制御部11の指示に基づいて、電気信号(電圧)を生成し、当該電気信号(電圧)をバイオレットライト2に出力する。これにより、ライト制御部13は、バイオレットライト2を点灯させる。シャッター駆動部14は、例えば制御部11の指示に基づいて、シャッター4をスライド移動させる。制御部11がシャッター駆動部14に対して出力する指示には、シャッター4の位置(例えば第1位置または第2位置)に関する指示が含まれる。
【0025】
記憶装置12は、電子機器10に入力された各種の情報を記憶する。記憶装置12は、ユーザがバイオレットライト2の使用を希望するか否かに関する設定情報を記憶してもよい。記憶装置12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSDD(Solid State Drive)である。入力デバイス16は、ユーザが電子機器10に情報を入力する際のインターフェースとして機能する。入力デバイス16は、例えば、キーボードやクリックパッド等を含む。出力デバイス17は、電子機器10が出力した情報をユーザが参照する際のインターフェースとして機能する。出力デバイス17は、例えば、ディスプレイ7等を含む。
【0026】
制御部11は、電子機器10が有する各部(例えば、カメラ1、バイオレットライト2、シャッター4等)の機能を統括して制御する。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。本実施形態に係る制御部11は、カメラ1およびバイオレットライト2の使用の有無に応じて、バイオレットライト2の点灯状態、シャッター4の位置、等を切り替える。
【0027】
例えば、ユーザが入力デバイス16を操作してカメラ1をオンにした場合、制御部11は、バイオレットライト2を消灯させてもよい。バイオレットライト2が点灯した状態でカメラ1をオンにすると、取得される画像の青みが増してしまうためである。また、ユーザが入力デバイス16を操作してカメラ1をオフにした場合、制御部11は、シャッター4を第2位置(図2)に位置させてもよい。この場合、カメラ1がシャッター4によって遮蔽されることで、ユーザの心理負担を軽減する等の効果が得られる。
【0028】
ここで本実施形態では、カメラ1を用いて、バイオレットライト2の点検を行う。図4に示すように、シャッター4は、バイオレットライト2が発した光の一部をカメラ1に向けて反射するための反射部Rを有している。図4の例では、シャッター4の対向面4a(カメラ1と対向する面)に、シャッター4とは別の部材である反射材5が設けられている。この反射材5が反射部Rとして機能する。反射材5は、例えばシャッター4に接着固定されていてもよい。反射材5としては、例えば金属のシート等を用いることができる。あるいは、対向面4aをメッキ処理あるいはコーティングすることで反射部Rを設けてもよい。
【0029】
また、反射部Rは、シャッター4自体であってもよい。例えば、シャッター4の対向面4aを鏡面加工することで、バイオレットライト2の光を効率よくカメラ1に向けて反射させることができる。また、バイオレットライト2の点検を行うために充分な光量をカメラ1に反射させることができれば、対向面4aに鏡面加工が施されていなくてもよい。これらの場合、対向面4a自体が反射部Rとして機能する。
【0030】
次に、バイオレットライト2の点検方法について説明する。以下の方法は、例えば電子機器10の出荷検査時に行われてもよい。あるいは、電子機器10の出荷後に、ユーザによる入力デバイス16の操作に基づいて行われてもよい。あるいは、制御部11が実行するプログラムに基づいて行われてもよい。
【0031】
以下の点検を行う際に、シャッター4は第2位置または第3位置にあることが好ましい。つまり、シャッター4がカメラ1を覆った状態で、バイオレットライト2の点検を行うことが好ましい。その理由として、カメラ1がシャッター4に覆われていることで、外部からの光がカメラ1に到達することを抑制できるためである。外部からの光を遮断しつつ、バイオレットライト光をカメラ1に向かわせることで、バイオレットライト2の点検をより精度よく行うことができる。ただし、外部からの光が点検を阻害しない条件下では、シャッター4がカメラ1を覆っていなくても、カメラ1を用いてバイオレットライト2の点検を行うことは可能である。
【0032】
<点灯点検>
図6に、点灯点検のフローチャートを示す。点灯点検においては、バイオレットライト2が正常に点検するか否かを確認する。まず、バイオレットライト2をONにする(ステップS11)。具体的には、バイオレットライト2に電圧を供給する。電圧の供給は、制御部11の指令に基づいてライト制御部13が行ってもよい。あるいは、別の手段でバイオレットライト2に電圧が供給されてもよい。
【0033】
次に、カメラ1によって撮像を行い、得られた画像を用いて、バイオレットライト2の点灯状態を検査する。具体的には、得られた画像(データ)に含まれる、照度についての検出値を、下限値と比較する(ステップS12)。下限値は、例えば300lxである。検出値が下限値以上の場合(ステップS12:YES)、バイオレットライト2が正常に点灯したと判定する(ステップS13)。検出値が下限値より小さい場合(ステップS12:NO)、バイオレットライト2に異常が生じていると判定する(ステップS14)。ステップS14において、点検作業者あるいは電子機器10のユーザに、異常が発生したことを通知してもよい。
【0034】
<消灯点検>
図7に、消灯点検のフローチャートを示す。消灯点検においては、バイオレットライト2が正常に消灯するか否かを確認する。まず、バイオレットライト2をOFFにする(ステップS21)。具体的には、バイオレットライト2への電圧の供給を停止する。電圧の供給停止は、制御部11の指令に基づいてライト制御部13が行ってもよい。あるいは、別の手段でバイオレットライト2への電圧供給を停止してもよい。
【0035】
次に、カメラ1によって撮像を行い、得られた画像を用いて、バイオレットライト2の点灯状態を検査する。具体的には、得られた画像(データ)に含まれる、照度についての検出値を、上限値と比較する(ステップS22)。上限値は、例えば100lxである。検出値が上限値以下の場合(ステップS22:YES)、バイオレットライト2が正常に消灯したと判定する(ステップS23)。検出値が上限値より大きい場合(ステップS22:NO)、バイオレットライト2に異常が生じていると判定する(ステップS24)。ステップS24において、点検作業者あるいは電子機器10のユーザに、異常が発生したことを通知してもよい。
【0036】
以上の点検において、上限値および下限値は、例えば記憶装置12に記憶されていてもよい。また、図6図7に示す各ステップは、制御部11がプログラムを実行することで行われてもよい。この場合、バイオレットライト2の点検を実行するためのプログラムが、記憶装置12に記憶されていてもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施形態の電子機器10は、バイオレット光を発するバイオレットライト2と、カメラ1と、バイオレットライト2を覆う第1位置と、バイオレットライト2を露出させる第2位置との間で変位可能なシャッター4と、を備え、シャッター4は、バイオレットライト2が発したバイオレット光をカメラ1に反射させる反射部Rを有する。このような構成によれば、カメラ1によって撮像された画像データを用いて、バイオレットライト2の点検を行うことが出来る。バイオレットライト2を目視で点検する場合と比較して、点検作業者あるいは電子機器10のユーザが眩しく感じることを回避できる。また、プログラムの実行により、バイオレットライト2を自動的に点検することも可能である。つまり、電子機器10の点検作業の自動化に寄与することができる。また、例えばバイオレットライト2を点検するための照度センサを設ける場合と比較して、装置の小型化および低コスト化に寄与することが出来る。
【0038】
また、反射部Rは、シャッター4に固定された反射材5であってもよい。この場合、反射材5を用いて、バイオレット光を高い効率でカメラ1に向かわせることができる。これにより、バイオレットライト2の点検精度を向上させることができる。
【0039】
また、反射部Rは、シャッター4のうちカメラ1に対向する対向面4aであってもよい。この場合、反射材5を設ける場合と比較して部品点数を少なくできる。したがって、コストダウンに寄与することができる。
【0040】
また、電子機器10は、バイオレットライト2を覆う可視光フィルタ6を備えていてもよい。この場合、電子機器10を使用する際に、ユーザがバイオレットライト2を眩しく感じることを抑制できる。電子機器10が可視光フィルタ6を備える場合、バイオレットライト2を目視によって点検しにくくなる。このため、本実施形態のように、カメラ1を用いてバイオレットライト2の点検を行うことがより有効となる。
【0041】
また、本実施形態に係る電子機器の点検方法は、電子機器10が備えるバイオレットライト2を点灯させ、電子機器10が備えるカメラ1によって撮像された画像を用いてバイオレットライト2の点灯状態を検査する。このような点検方法によれば、点検作業の自動化に寄与することができる。
【0042】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0043】
例えば、前記実施形態では、反射部Rによって反射したバイオレット光をカメラ1によって検出することで、バイオレットライト2の点検を行った。しかしながら、バイオレット光をカメラ1で直接検出せずに、バイオレットライト2の点検を行うことも可能である。例えば、バイオレット光を受けたときに発光する物体を、カメラ1の撮像範囲に配置してもよい。この場合、カメラ1の画像データを解析し、当該物体が発光しているか否かを判定することで、バイオレットライト2の点検を行うことができる。このような点検方法も、「カメラによって撮像された画像を用いて、バイオレットライトの点灯状態を検査する」ことに含まれる。
【0044】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…カメラ 2…バイオレットライト 4…シャッター 4a…対向面 5…反射材 6…可視光フィルタ 10…電子機器 R…反射部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7