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特開2024-114340状態解析装置、状態解析方法及び状態解析プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114340
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】状態解析装置、状態解析方法及び状態解析プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06V 10/28 20220101AFI20240816BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240816BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G06V10/28
G06T7/00 610Z
H04N5/77
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020034
(22)【出願日】2023-02-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-05
(71)【出願人】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山足 光義
(72)【発明者】
【氏名】阿部 紘和
(72)【発明者】
【氏名】中尾 尭理
(72)【発明者】
【氏名】西濱 令
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096BA02
5L096CA04
5L096HA02
5L096HA09
(57)【要約】
【課題】コンピュータリソースの必要量を抑えつつ、対象物の状態の変化のタイミングを精度よく検出可能にできるようにする。
【解決手段】解析フレーム抽出部22は、カメラ41で対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する。状態判定部24は、解析画像に基づき、対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する。レート設定部25は、判定された状態である判定状態と、判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、抽出レートを設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出部と、
前記解析フレーム抽出部によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定部と、
前記状態判定部によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定するレート設定部と
を備える状態解析装置。
【請求項2】
前記レート設定部は、前記判定状態と前記継続時間とから、前記対象物の状態が変化するまでの残存期間を推定し、前記残存期間が基準期間よりも短いか否かに応じた前記抽出レートを設定する
請求項1に記載の状態解析装置。
【請求項3】
前記レート設定部は、前記残存期間が前記基準期間よりも短い場合には、前記残存期間が前記基準期間以上の場合よりも前記解析画像として抽出する頻度が高いレートを前記抽出レートとして設定する
請求項2に記載の状態解析装置。
【請求項4】
前記状態解析装置は、さらに、
前記残存期間が前記基準期間以上の間に得られたフレーム画像である期限前画像に基づき、前記対象物の状態が変化したと判定された場合に、前記期限前画像よりも前に得られたフレーム画像であって、前記解析画像として抽出されなかったフレーム画像を、追加で解析対象とする追加画像として抽出する戻し解析部
を備え、
前記状態判定部は、前記戻し解析部によって抽出された前記追加画像に基づき、前記追加画像が得られた時点で前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であったかを判定する
請求項3に記載の状態解析装置。
【請求項5】
前記戻し解析部は、前記期限前画像の1つ前に前記解析画像として抽出されたフレーム画像から、前記期限前画像として抽出されたフレーム画像までの間のフレーム画像から、前記残存期間が基準期間よりも短い場合に設定される前記抽出レートでフレーム画像を前記追加画像として抽出する
請求項4に記載の状態解析装置。
【請求項6】
前記状態判定部は、前記対象物の状態が変化する予兆を検出し、
前記レート設定部は、前記予兆が検出されたことを考慮して、前記残存期間を推定する
請求項2に記載の状態解析装置。
【請求項7】
前記対象物は製造装置であり、
前記状態判定部は、前記解析画像における前記製造装置を構成する機器と前記製造装置で使用される原材料との状態の組合せから、前記製造装置の状態を判定する
請求項1に記載の状態解析装置。
【請求項8】
コンピュータが、カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出し、
コンピュータが、前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定し、
コンピュータが、判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定する状態解析方法。
【請求項9】
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出処理と、
前記解析フレーム抽出処理によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定処理と、
前記状態判定処理によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定するレート設定処理と
を行う状態解析装置としてコンピュータを機能させる状態解析プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カメラで得られる画像データを用いて対象物の状態を監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラで得られる画像データを人が目視確認する監視業務が従来から行われている。近年では、カメラの価格が下がってきている。そのため、容易に多数のカメラを設置できる状態になっている。その結果、監視業務で監視対象となる画像データの取得元のカメラの台数が増え、人の監視業務の負担が大きくなっている。
【0003】
人が目視確認していた作業を、コンピュータが画像データを解析することにより実現できるようになってきている。しかし、画像データの解析には、多くのコンピュータリソースが必要になる。そのため、監視対象となる画像データの取得元のカメラの台数が増えるに従い、画像データの解析を行うコンピュータの台数を増やす必要がある。
【0004】
特許文献1には、映像から判定された作業に応じて、撮影のフレームレートを変更することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-191117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
製造現場等に設置されている製造装置の稼働状態を、カメラで得られる画像データを解析することにより可視化することが検討されている。画像データを解析することにより稼働状態を可視化することで、製造装置を構成する機器等の状態を検出する機能を持たない製造装置についても稼働状態を可視化できるようになる。
稼働状態を可視化する場合には、状態の変化のタイミングを精度よく検出することが望ましい。特許文献1に記載された技術では、判定された作業に応じてフレームレートが変わる。そのため、フレームレートが低い作業から次の作業への切り替わりについては、低いフレームレートでしか検出されず、タイミングがずれる可能性がある。
本開示は、コンピュータリソースの必要量を抑えつつ、対象物の状態の変化のタイミングを精度よく検出可能にできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る状態解析装置は、
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出部と、
前記解析フレーム抽出部によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定部と、
前記状態判定部によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定するレート設定部と
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示では、判定状態と継続時間とに基づき抽出レートが設定される。これにより、判定状態から次の状態への変化のタイミングが遠い場合には抽出レートを低くし、タイミングが近づいた際に抽出レートを高くすることが可能になる。その結果、コンピュータリソースの必要量を抑えつつ、対象物の状態の変化のタイミングを精度よく検出可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る状態解析装置10の構成図。
図2】実施の形態1の説明に用いられる対象物の状態変化の説明図。
図3】実施の形態1に係るフレームレート情報31の説明図。
図4】実施の形態1に係る状態解析装置10の全体的な動作を示すフローチャート。
図5】実施の形態1に係る解析フレーム抽出処理の説明図。
図6】実施の形態1に係るレート設定処理の説明図。
図7】変形例1に係る状態解析装置10の構成図。
図8】実施の形態2に係る状態解析装置10の構成図。
図9】実施の形態2に係る状態解析装置10の動作の概要の説明図。
図10】実施の形態2に係る状態解析装置10の全体的な動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る状態解析装置10の構成を説明する。
状態解析装置10は、コンピュータである。
状態解析装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0011】
プロセッサ11は、プロセッシングを行うICである。ICはIntegrated Circuitの略である。プロセッサ11は、具体例としては、CPU、DSP、GPUである。CPUは、Central Processing Unitの略である。DSPは、Digital Signal Processorの略である。GPUは、Graphics Processing Unitの略である。
【0012】
メモリ12は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12は、具体例としては、SRAM、DRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略である。
【0013】
ストレージ13は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13は、具体例としては、HDDである。HDDは、Hard Disk Driveの略である。また、ストレージ13は、SD(登録商標)メモリカード、CompactFlash(登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記録媒体であってもよい。SDは、Secure Digitalの略である。DVDは、Digital Versatile Diskの略である。
【0014】
通信インタフェース14は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)のポートである。USBは、Universal Serial Busの略である。HDMIは、High-Definition Multimedia Interfaceの略である。
【0015】
状態解析装置10は、通信インタフェース14を介してカメラ141に接続されている。カメラ141は、対象物を撮影するように設置されている。
【0016】
状態解析装置10は、機能構成要素として、映像受信部21と、解析フレーム抽出部22と、画像解析部23と、状態判定部24と、レート設定部25とを備える。状態解析装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、状態解析装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、状態解析装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
【0017】
また、ストレージ13には、フレームレート情報31が記憶されている。
【0018】
図1では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0019】
***動作の説明***
図2から図6を参照して、実施の形態1に係る状態解析装置10の動作を説明する。
実施の形態1に係る状態解析装置10の動作手順は、実施の形態1に係る状態解析方法に相当する。また、実施の形態1に係る状態解析装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る状態解析プログラムに相当する。
【0020】
図2を参照して、実施の形態1の説明に用いられる対象物の状態変化を説明する。
対象物は、製造装置である。対象物は、第1状態と第2状態と第3状態との3つの状態を有する。原則として、対象物は、第1状態と第2状態とを交互に遷移する。第2状態において、特別な場合に第3状態に一時的に遷移することがある。
【0021】
実施の形態1では、図2に示す対象物を例として説明を行う。しかし、状態解析装置10が状態解析を行う対象物は図2に示す対象物に限定されるものではない。状態解析装置10が状態解析を行う対象物としては、より多くの状態を遷移するような物が想定される。
【0022】
図3を参照して、実施の形態1に係るフレームレート情報31を説明する。
フレームレート情報31は、判定状態と想定持続時間と第1フレームレートと第2フレームレートとを有する。判定状態は、対象物が取り得る状態である。想定持続時間は、判定状態になってから他の状態に変化するまでにかかると想定される時間である。第1フレームレートは、状態の変化が近づいていない場合に使用されるフレームレートである。第2フレームレートは、状態の変化が近づいている場合に使用されるフレームレートである。
ここで、第2フレームレートには、第1フレームレートよりも高い頻度を示すレートが設定される。
【0023】
具体的には、図3ではフレームレート情報31は以下のように設定されている。
判定状態が第1状態である場合には、想定持続時間が1200秒、第1フレームレートが1/60FPS、第2フレームレートが1FPSと設定されている。判定状態が第2状態である場合には、想定持続時間が180秒、第1フレームレートが1/30FPS、第2フレームレートが1FPSと設定されている。判定状態が第3状態である場合には、想定持続時間が3600秒、第1フレームレートが1/120FPS、第2フレームレートが1FPSと設定されている。
FPSは、Frame Per Secondの略である。つまり、1/60FPSは、60秒当たり1枚の画像データが抽出されることを意味する。1FPSは、1秒当たり1枚の画像データが抽出されることを意味する。1/30FPSは、30秒当たり1枚の画像データが抽出されることを意味する。1/120FPSは、120秒当たり1枚の画像データが抽出されることを意味する。
【0024】
図4を参照して、実施の形態1に係る状態解析装置10の全体的な動作を説明する。
(ステップS11:映像受信処理)
映像受信部21は、カメラ141から対象物を撮影して得られた映像データを構成する新しいフレーム画像を受信する。例えば、カメラ141が15FPSでフレーム画像を取得する場合には、映像受信部21は1秒間に15枚のフレーム画像を受信する。フレーム画像には、カメラ141によって撮影された時刻が付加情報として含まれている。映像受信部21は、受信したフレーム画像を解析フレーム抽出部22に渡す。
【0025】
(ステップS12:解析フレーム抽出処理)
解析フレーム抽出部22は、ステップS11で渡されたフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する。抽出レートは、図4の処理の開始前に初期値が設定されており、後述するステップS15でレート設定部25により変更される。解析フレーム抽出部22は、抽出された解析画像を画像解析部23に渡す。
【0026】
図5を参照して具体例を説明する。
図5では、カメラ141が15FPSでフレーム画像を取得し、抽出レートが1FPSである。この場合には、解析フレーム抽出部22は、ステップS11で15枚のフレーム画像を渡される度に、1枚のフレーム画像を解析画像として抽出する。
【0027】
(ステップS13:画像解析処理)
画像解析部23は、ステップS12で渡された解析画像を入力として、対象物を解析する。具体的には、画像解析部23は、解析画像を入力として、対象物を構成する物の状態等を特定する。
例えば、対象物が製造装置であるとする。この場合には、画像解析部23は、製造装置を構成する機器の状態と、製造装置で使用される原材料との状態と、製造装置の周辺にいる人の状態といった項目を特定する。具体例としては、画像解析部23は、製造装置を構成する機器の状態として、機器の部品の配置を特定する。また、画像解析部23は、原材料との状態として、原材料の位置を特定する。また、画像解析部23は、人の状態として、製造装置を基準とする基準範囲に人がいるか否かを特定する。
【0028】
(ステップS14:状態判定処理)
状態判定部24は、解析画像に基づき、対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する。ここでは、状態判定部24は、ステップS13で特定された情報に基づき、対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する。状態判定部24は、判定結果を解析画像がカメラ141によって得られた時刻とともにメモリ12に出力する。
例えば、対象物が製造装置であるとする。この場合には、状態判定部24は、ステップS13で特定された製造装置を構成する機器の状態と、製造装置で使用される原材料との状態と、製造装置の周辺にいる人の状態との組合せから、製造装置の状態を判定する。
【0029】
(ステップS15:レート設定処理)
レート設定部25は、ステップS14で判定された状態である判定状態と、判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、抽出レートを設定する。
具体的には、レート設定部25は、判定状態と継続時間とから、対象物の状態が変化するまでの残存期間を推定する。この際、レート設定部25は、フレームレート情報31における判定状態に対応する想定持続時間から、継続時間を減算して、残存期間を計算する。レート設定部25は、残存期間が基準期間よりも短いか否かを判定する。レート設定部25は、残存期間が基準期間以上の場合には、フレームレート情報31における判定状態に対応する第1フレームレートを抽出レートに設定する。一方、レート設定部25は、残存期間が基準期間よりも短い場合には、フレームレート情報31における判定状態に対応する第2フレームレートを抽出レートに設定する。
【0030】
図6を参照して具体的に説明する。
図6では、基準時間を60秒としている。
まず第1状態と判定される。すると、図3に示すように、第1状態の場合には、想定持続時間が1200秒である。したがって、継続時間が1140秒以下の場合には、残存期間が基準時間である60秒以上であるため、第1状態についての第1フレームレートである1/60FPSが抽出レートに設定される。そして、継続時間が1140秒を超えると、残存期間が基準時間である60秒よりも短くなるため、第1状態についての第2フレームレートである1FPSが抽出レートに設定される。
その後第2状態であると判定される。すると、図3に示すように、第2状態の場合には、想定持続時間が180秒である。したがって、継続時間が120秒以下の場合には、残存期間が基準時間である60秒以上であるため、第2状態についての第1フレームレートである1/30FPSが抽出レートに設定される。そして、継続時間が120秒を超えると、残存期間が基準時間である60秒よりも短くなるため、第2状態についての第2フレームレートである1FPSが抽出レートに設定される。
このように基準期間とは、1つの判定状態の想定持続期間の残存期間との比較に用いる期間である。基準期間と残存期間との比較により、第1フレームレートから第2フレームレートへの切り替えタイミングが設定される。
【0031】
ここでは、基準時間は、全ての判定状態に共通の時間として説明した。しかし、基準時間は、判定状態毎に異なっていてもよい。つまり、第1状態における基準時間と、第2状態における基準時間と、第3状態における基準時間とは異なっていてもよい。
【0032】
ステップS15の処理が終わると、処理がステップS11に戻され次のフレーム画像が取得される。
【0033】
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る状態解析装置10は、判定状態と継続時間とに基づき抽出レートを設定する。
これにより、判定状態から次の状態への変化のタイミングが遠い場合には抽出レートを低くし、タイミングが近づいた際に抽出レートを高くすることが可能になる。その結果、コンピュータリソースの必要量を抑えつつ、対象物の状態の変化のタイミングを精度よく検出可能にできる。
【0034】
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0035】
図7を参照して、変形例1に係る状態解析装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、状態解析装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
【0036】
電子回路15としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAが想定される。GAは、Gate Arrayの略である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略である。
各機能構成要素を1つの電子回路15で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15に分散させて実現してもよい。
【0037】
<変形例2>
変形例2として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
【0038】
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路15とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
【0039】
実施の形態2.
実施の形態2は、状態の変化が近づいていないと想定している期間に状態変化が起こった場合に、解析画像として抽出せずに解析をスキップしたフレーム画像について解析を行う点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明し、同一の点については説明を省略する。
【0040】
***構成の説明***
図8を参照して、実施の形態2に係る状態解析装置10の構成を説明する。
状態解析装置10は、機能構成要素として、戻し解析部26を備える点が図1に示す状態解析装置10と異なる。戻し解析部26の機能は、他の機能構成要素と同様に、ソフトウェア又はハードウェアによって実現される。
【0041】
***動作の説明***
図9及び図10を参照して、実施の形態2に係る状態解析装置10の動作を説明する。
実施の形態2に係る状態解析装置10の動作手順は、実施の形態2に係る状態解析方法に相当する。また、実施の形態2に係る状態解析装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態2に係る状態解析プログラムに相当する。
【0042】
図9を参照して、実施の形態2に係る状態解析装置10の動作の概要を説明する。
図9では、基準時間を60秒としている。
まず第1状態と判定される。すると、図3に示すように、第1状態の場合には、想定持続時間が1200秒である。したがって、継続時間が1140秒以下の場合には、残存期間が基準時間である60秒以上であるため、第1状態についての第1フレームレートである1/60FPSが抽出レートに設定される。継続時間が1140秒以下の期間は、状態の変化が近づいていないと想定している期間である。つまり、状態の変化が近づいていないと想定している期間は、第1フレームレートが抽出レートとして設定されている期間である。
【0043】
第1フレームレートは、第2フレームレートよりも解析画像として抽出する頻度が低い。そのため、状態の変化が近づいていないと想定している期間に、状態の変化が検出された場合には、状態の変化のタイミングを精度よく検出できていない可能性がある。
例えば、第1状態の場合には、第2フレームレートが抽出レートとして設定されていれば、1秒毎に状態の変化があったかが判定される。これに対して、第1フレームレートが抽出レートとして設定されていると、60秒に1度しか状態の変化があったかが判定されない。
図9のように、継続時間が1020秒のときに得られたフレーム画像を解析画像として状態が変化したと判定されたとする。この場合には、実施の形態1では、継続時間が1020秒のタイミングで状態が変化したと特定される。しかし、実際には、その前に解析画像が抽出されたタイミングである継続時間が960秒の後から、継続時間が1020秒までの間のどこかのタイミングで状態が変化している。つまり、状態が変化したタイミングに60秒程度の誤差がある可能性がある。この期間を誤差期間と呼ぶ。
【0044】
そこで、実施の形態2では、戻し解析部26は、状態の変化が近づいていないと想定している期間に得られたフレーム画像(期限前画像)に基づき、対象物の状態が変化したと判定された場合には、誤差期間におけるフレーム画像を追加で解析対象とする追加画像として抽出する。そして、状態判定部24は、追加画像に基づき、追加画像が得られた時点で前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であったかを判定する。
【0045】
図10を参照して、実施の形態2に係る状態解析装置10の全体的な動作を説明する。
ステップS21の処理は、図4のステップS11の処理と同じである。ステップS23からステップS25の処理は、図4のステップS13からステップS15の処理と同じである。
【0046】
(ステップS22:解析フレーム抽出処理)
解析フレーム抽出部22は、図4のステップS12と同様に、ステップS21で渡されたフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する。
解析フレーム抽出部22は、抽出された解析画像を画像解析部23に渡す。戻し解析部26は、解析フレーム抽出部22によって解析画像として抽出されなかったフレーム画像をメモリ12に記憶する。
【0047】
ステップS25の処理が終わると、図4と同様に処理がステップS21に戻され次のフレーム画像が取得される。これと並行して、ステップS26以降の並行処理が実行される。
【0048】
(ステップS26:期限前判定処理)
状態判定部24は、状態の変化が近づいていないと想定している期間に得られたフレーム画像である期限前画像に基づき、対象物の状態が変化したと判定されたか否かを判定する。つまり、状態判定部24は、対象物の状態が変化したと判定された根拠のフレーム画像が期限前画像であるか否かを判定する。状態の変化が近づいていないと想定している期間に得られたフレーム画像は、残存期間が基準期間以上の間に得られたフレーム画像である。
状態判定部24は、期限前画像に基づき、対象物の状態が変化したと判定された場合には、処理をステップS27に進める。一方、状態判定部24は、残存期間が基準期間よりも短くなってから得られたフレーム画像に基づき、対象物の状態が変化したと判定された場合には、並列処理を終了する。
【0049】
(ステップS27:追加抽出処理)
戻し解析部26は、期限前画像よりも前に得られたフレーム画像であって、解析画像として抽出されなかったフレーム画像を、追加で解析対象とする追加画像として抽出する。
具体的には、戻し解析部26は、期限前画像の1つ前に解析画像として抽出されたフレーム画像から、期限前画像として抽出されたフレーム画像までの間のフレーム画像を対象のフレーム画像に設定する。つまり、戻し解析部26は、誤差期間に得られたフレーム画像を対象のフレーム画像に設定する。そして、戻し解析部26は、対象のフレーム画像から、残存期間が基準期間よりも短い場合に設定される抽出レートでフレーム画像を追加画像として抽出する。図9の例であれば、戻し解析部26は、対象のフレーム画像から、第1状態における第2フレームレートである1FPSで、追加画像を抽出する。
戻し解析部26は、追加画像を画像解析部23に渡す。
【0050】
(ステップS28:追加解析処理)
画像解析部23は、ステップS27で渡された各追加画像を入力として、ステップS23と同様に対象物を解析する。
【0051】
(ステップS29:追加判定処理)
状態判定部24は、各追加画像を対象として、対象の追加画像に基づき、対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する。ここでは、状態判定部24は、ステップS28で対象の追加画像から特定された情報に基づき、対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する。状態判定部24は、判定結果を対象の追加画像がカメラ141によって得られた時刻とともにメモリ12に出力する。
ステップS29の処理が終わると、並列処理が終了する。
【0052】
なお、ステップS22でメモリ12に記憶しておくフレーム画像は、誤差期間分だけでよい。戻し解析部26は、不要になったフレーム画像についてはメモリ12から削除する。
【0053】
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る状態解析装置10は、状態の変化が近づいていないと想定している期間に状態変化が起こった場合に、解析画像として抽出せずに解析をスキップしたフレーム画像について解析を行う。これにより、状態の変化が近づいていないと想定している期間に状態変化が起こった場合にも、状態の変化のタイミングを後付けで精度よく検出できる。
その結果、各状態の時間を集計する場合等に、正確な時間を修正することが可能になる。
【0054】
なお、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0055】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出部と、
前記解析フレーム抽出部によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定部と、
前記状態判定部によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定するレート設定部と
を備える状態解析装置。
(付記2)
前記レート設定部は、前記判定状態と前記継続時間とから、前記対象物の状態が変化するまでの残存期間を推定し、前記残存期間が基準期間よりも短いか否かに応じた前記抽出レートを設定する
付記1に記載の状態解析装置。
(付記3)
前記レート設定部は、前記残存期間が前記基準期間よりも短い場合には、前記残存期間が前記基準期間以上の場合よりも前記解析画像として抽出する頻度が高いレートを前記抽出レートとして設定する
付記2に記載の状態解析装置。
(付記4)
前記状態解析装置は、さらに、
前記残存期間が前記基準期間以上の間に得られたフレーム画像である期限前画像に基づき、前記対象物の状態が変化したと判定された場合に、前記期限前画像よりも前に得られたフレーム画像であって、前記解析画像として抽出されなかったフレーム画像を、追加で解析対象とする追加画像として抽出する戻し解析部
を備え、
前記状態判定部は、前記戻し解析部によって抽出された前記追加画像に基づき、前記追加画像が得られた時点で前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であったかを判定する
付記3に記載の状態解析装置。
(付記5)
前記戻し解析部は、前記期限前画像の1つ前に前記解析画像として抽出されたフレーム画像から、前記期限前画像として抽出されたフレーム画像までの間のフレーム画像から、前記残存期間が基準期間よりも短い場合に設定される前記抽出レートでフレーム画像を前記追加画像として抽出する
付記4に記載の状態解析装置。
(付記6)
前記状態判定部は、前記対象物の状態が変化する予兆を検出し、
前記レート設定部は、前記予兆が検出されたことを考慮して、前記残存期間を推定する
付記2から5までのいずれか1項に記載の状態解析装置。
(付記7)
前記対象物は製造装置であり、
前記状態判定部は、前記解析画像における前記製造装置を構成する機器と前記製造装置で使用される原材料との状態の組合せから、前記製造装置の状態を判定する
付記1から6までのいずれか1項に記載の状態解析装置。
(付記8)
コンピュータが、カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出し、
コンピュータが、前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定し、
コンピュータが、判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定する状態解析方法。
(付記9)
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出処理と、
前記解析フレーム抽出処理によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定処理と、
前記状態判定処理によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とに基づき、前記抽出レートを設定するレート設定処理と
を行う状態解析装置としてコンピュータを機能させる状態解析プログラム。
【0056】
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0057】
10 状態解析装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、21 映像受信部、22 解析フレーム抽出部、23 画像解析部、24 状態判定部、25 レート設定部、26 戻し解析部、31 フレームレート情報、141 カメラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-12-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出部と、
前記解析フレーム抽出部によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定部と、
前記状態判定部によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とから、前記対象物の状態が変化するまでの残存期間を推定し、前記残存期間が基準期間よりも短い場合には、前記残存期間が前記基準期間以上の場合よりも前記解析画像として抽出する頻度が高いレートを前記抽出レートとして設定するレート設定部と
を備える状態解析装置。
【請求項2】
前記状態解析装置は、さらに、
前記残存期間が前記基準期間以上の間に得られたフレーム画像である期限前画像に基づき、前記対象物の状態が変化したと判定された場合に、前記期限前画像よりも前に得られたフレーム画像であって、前記解析画像として抽出されなかったフレーム画像を、追加で解析対象とする追加画像として抽出する戻し解析部
を備え、
前記状態判定部は、前記戻し解析部によって抽出された前記追加画像に基づき、前記追加画像が得られた時点で前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であったかを判定する
請求項に記載の状態解析装置。
【請求項3】
前記戻し解析部は、前記期限前画像の1つ前に前記解析画像として抽出されたフレーム画像から、前記期限前画像として抽出されたフレーム画像までの間のフレーム画像から、前記残存期間が基準期間よりも短い場合に設定される前記抽出レートでフレーム画像を前記追加画像として抽出する
請求項に記載の状態解析装置。
【請求項4】
前記状態判定部は、前記対象物の状態が変化する予兆を検出し、
前記レート設定部は、前記予兆が検出されたことを考慮して、前記残存期間を推定する請求項に記載の状態解析装置。
【請求項5】
前記対象物は製造装置であり、
前記状態判定部は、前記解析画像における前記製造装置を構成する機器と前記製造装置で使用される原材料との状態の組合せから、前記製造装置の状態を判定する
請求項1に記載の状態解析装置。
【請求項6】
コンピュータが、カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出し、
コンピュータが、前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定し、
コンピュータが、判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とから、前記対象物の状態が変化するまでの残存期間を推定し、前記残存期間が基準期間よりも短い場合には、前記残存期間が前記基準期間以上の場合よりも前記解析画像として抽出する頻度が高いレートを前記抽出レートとして設定する状態解析方法。
【請求項7】
カメラで対象物を撮影して得られるフレーム画像から、抽出頻度を示す抽出レートに従い、解析対象とするフレーム画像を解析画像として抽出する解析フレーム抽出処理と、
前記解析フレーム抽出処理によって抽出された前記解析画像に基づき、前記対象物の状態が複数の状態のうちのどの状態であるかを判定する状態判定処理と、
前記状態判定処理によって判定された状態である判定状態と、前記判定状態と判定された状態が継続している継続時間とから、前記対象物の状態が変化するまでの残存期間を推定し、前記残存期間が基準期間よりも短い場合には、前記残存期間が前記基準期間以上の場合よりも前記解析画像として抽出する頻度が高いレートを前記抽出レートとして設定するレート設定処理と
を行う状態解析装置としてコンピュータを機能させる状態解析プログラム。