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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114361
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】商品情報表示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
G07G1/01 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020081
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原尻 達矢
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142DA08
3E142GA43
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】ユーザに応じた言語で商品に関する情報を表示することが可能な商品情報表示装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、前記ユーザが購入する商品に関する情報を第1言語で表した画面を表示部に表示させる表示制御手段と、前記識別子に関連付けられた情報に基づいて、前記ユーザが使用する第2言語を特定する特定手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記第1言語と前記第2言語とが異なる場合、前記第2言語で表した前記商品に関する情報を表示させる。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、
前記ユーザが購入する商品に関する情報を第1言語で表した画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記識別子に関連付けられた情報に基づいて、前記ユーザが使用する第2言語を特定する特定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記第1言語と前記第2言語とが異なる場合、前記第2言語で表した前記商品に関する情報を表示させる、
商品情報表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1言語と前記第2言語とが異なる場合、前記第1言語で表した前記商品に関する情報と、前記第2言語で表した前記商品に関する情報とを併記して表示させる、
請求項1に記載の商品情報表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第1言語と前記第2言語とが異なる場合、前記ユーザの操作に応じて、前記第1言語及び前記第2言語の何れか一方又は両方を用いて、前記商品に関する情報を表示させる、
請求項1に記載の商品情報表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第1言語に対応する通貨で表した前記商品の価格と、当該価格を前記第2言語に対応する通貨で換算した価格とを、前記商品に関する情報として表示させる、
請求項3に記載の商品情報表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記第1言語に対応する通貨で表した前記商品の合計金額と、当該合計金額を前記第2言語に対応する通貨で換算した合計金額とを、前記商品に関する情報として表示させる、
請求項3に記載の商品情報表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記特定手段が前記第2言語を特定することができない場合、複数の言語から一の言語を選択可能な画面を表示し、当該画面から選択された言語を前記第2言語に設定する、
請求項1に記載の商品情報表示装置。
【請求項7】
商品情報表示装置のコンピュータを、
ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、
前記ユーザが購入する商品に関する情報を第1言語で表した画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記識別子に関連付けられた情報に基づいて、前記ユーザが使用する第2言語を特定する特定手段と、
して機能させ、
前記表示制御手段は、前記第1言語と前記第2言語とが異なる場合、前記第2言語で表した前記商品に関する情報を表示させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケット等の店舗では、登録された商品に関する情報を表示するPOS(Point Of Sale)端末等の商品情報表示装置が使用されている。かかる商品情報表示装置では、商品の名称や価格が、店舗が属する国の言語や機能通貨で表示される。
【0003】
ところで、上記の表示方法は、店舗が属する国の人向の表示であり、他の国の人にとっては理解できない、又は他言語の方が理解し易い場合がある。また、例えば、店舗が属する国の機能通貨に不慣れな他の国の人にとっては、商品情報表示装置に表示された金額を自国の通貨に換算して把握する必要がある。
【0004】
なお、従来、レシートに印字する情報を複数の言語を用いて印字する技術が提案されているが、商品を登録する際には確認することができず、利便性の上で更なる改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザに応じた言語で商品に関する情報を表示することが可能な商品情報表示装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品情報表示装置は、受付手段と、表示制御手段と、特定手段とを備える。受付手段は、ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける。表示制御手段は、前記ユーザが購入する商品に関する情報を第1言語で表した画面を表示部に表示させる。特定手段は、前記識別子に関連付けられた情報に基づいて、前記ユーザが使用する第2言語を特定する。また、表示制御手段は、前記第1言語と前記第2言語とが異なる場合、前記第2言語で表した前記商品に関する情報を表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る販売データ処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るPOS端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る商品マスタのデータ構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る言語設定テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る言語別商品テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るUIテキストマスタのデータ構成の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る言語別UIテキストテーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係るユーザ管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係るPOS端末の機能構成の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図13図13は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図14図14は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図15図15は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図16図16は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図17図17は、実施形態の表示制御部が表示する画面の一例を示す図である。
図18図18は、実施形態のPOS端末が実行する処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係る商品情報表示販装置及びプログラムについて、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、スーパーマーケット等の小売店(店舗)に導入される販売データ処理システムに適用した例について説明するが、この実施形態に限定されるものではない。
【0009】
図1は、本実施形態に係る販売データ処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1に示すように、販売データ処理システム1は、POS端末10と、サーバ装置20とを有する。ここで、POS端末10とサーバ装置20とは、LAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して通信可能に接続される。なお、ネットワークNに接続されるPOS端末10の台数は図示例に限定されないものとする。
【0010】
POS端末10は、商品情報表示装置の一例である。POS端末10は、顧客(以下、ユーザともいう)によって操作され、当該ユーザが購入する商品の登録又は決済に係る処理を実行する。
【0011】
例えば、POS端末10は、ユーザ自身の操作により商品の登録及び決済を行うセルフPOS端末であってもよい。また、POS端末10は、店員より登録装置で登録された商品の決済を、ユーザの操作により行うセミセルフ構成の会計装置であってもよい。また、POS端末10は、店舗のショッピングカートに取り付けられるPOS機能を搭載したタブレット端末やスマートフォン等の端末装置(カートPOSともいう)であってもよい。また、POS端末10は、店舗からユーザに貸し出される、POS機能を搭載したタブレット端末やスマートフォン等の端末装置(スマホPOSともいう)であってもよい。
【0012】
サーバ装置20は、例えば店舗に設けられるサーバ装置である。サーバ装置20は、会員登録等によって登録されたユーザに関する情報を記憶する。なお、本実施形態では、サーバ装置20は、一のサーバ装置で実現されるものとするが、これに限らず、複数のサーバ装置の協働により実現されるクラウドサーバであってもよい。
【0013】
次に、上述したPOS端末10及びサーバ装置20の構成について説明する。
【0014】
まず、POS端末10のハードウェア構成について説明する。図2は、POS端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、POS端末10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13とを備える。
【0015】
CPU11は、プロセッサの一例であり、POS端末10の各部を統括的に制御する。ROM12は、各種プログラムを記憶する。RAM13は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0016】
CPU11、ROM12、およびRAM13は、バス等を介して接続され、コンピュータ構成の制御部100を構成する。制御部100では、CPU11がROM12又は記憶部18に記憶されRAM13に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
【0017】
また、POS端末10は、表示部14、操作部15、撮像部16、通信部17、及び記憶部18等を備える。
【0018】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスである。表示部14は、CPU11の制御の下、各種の情報を表示する。操作部15は、キーボードやポインティングデバイス等の入力デバイスである。操作部15は、入力デバイスを介して入力される操作内容をCPU11に出力する。なお、操作部15は、表示部14に設けられるタッチパネルであってもよい。
【0019】
撮像部16は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有するデジタルカメラである。本実施形態において、撮像部16は、例えばバーコードや二次元コード等のコードシンボルの読み取り(撮像)に使用するものとするがこれに限るものではない。
【0020】
通信部17は、ネットワークNに接続可能な有線又は無線の通信インタフェースである。通信部17は、ネットワークNを介してサーバ装置20等の外部装置と通信を行う。
【0021】
記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部18は、CPU11が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する。また、記憶部18は、商品マスタ181と、言語設定テーブル182と、言語別商品テーブル183と、UIテキストマスタ184と、言語別UIテキストテーブル185とを備える。
【0022】
商品マスタ181は、店舗で販売される商品に関する情報を記憶し管理するためのデータテーブルである。商品マスタ181は、店舗で販売される商品の商品名、単価等の情報を記憶する。
【0023】
図3は、商品マスタ181のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、商品マスタ181は、商品を識別可能な商品コードに関連付けて、当該商品コードに対応する商品の商品名、単価等の商品に関する情報(以下、商品情報ともいう)を記憶する。商品名は、商品コードに対応する商品の名称を示す情報である。単価は、商品コードに対応する商品の単価を示す情報である。
【0024】
ここで、商品マスタ181に記憶される商品名の文字列は、店舗が属する国の言語(以下、第1言語)で表されている。また、商品マスタ181に記憶される単価は、店舗が属する国の通貨(以下、第1通貨)で表されている。なお、図3では、店舗が属する国を日本としており、第1言語を日本語(JP)及び第1通貨を円とした例を示している。
【0025】
言語設定テーブル182は、POS端末10で表示することが可能な言語の種別が設定されたデータテーブルである。
【0026】
図4は、言語設定テーブル182のデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、言語設定テーブル182は、複数の言語の各々について、その言語の種別を示す言語種別と、当該言語を主として使用する国を示す国情報、当該言語を主として使用する国の通貨等を関連付けて記憶する。
【0027】
ここで、言語設定テーブル182は、第1言語に係る言語種別、国情報及び通貨を記憶する構成としてもよいし、記憶しない構成としてもよい。前者の場合、言語設定テーブル182は、第1言語に対応する言語に関連付けて、当該言語が第1言語であることを示すフラグ等を付して記憶してもよい。また、言語設定テーブル182は、通貨に関連付けて、第1通貨を当該通貨に換算する際の為替レートを記憶する形態としてもよい。
【0028】
言語別商品テーブル183は、商品マスタ181に登録された各商品の商品名を、言語設定テーブル182の各言語で表した文字列を記憶し管理するためのデータテーブルである。
【0029】
図5は、言語別商品テーブル183のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、言語別商品テーブル183は、商品コードに関連付けて、当該商品コードに対応する商品の商品名を各言語種別で表した文字列を記憶する。ここで、言語別商品テーブル183は、第1言語で表された商品名の文字列を記憶する構成としてもよいし、記憶しない構成としてもよい。なお、図5では、商品名を英語(US)、中国語(CN)、及び韓国(KR)で表した文字列を記憶した例を示している。
【0030】
UIテキストマスタ184は、POS端末10がUIに表示するテキスト(以下、UIテキストともいう)に関する情報を記憶し管理するためのデータテーブルである。
【0031】
図6は、UIテキストマスタ184のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、UIテキストマスタ184は、UIテキストの各々を識別可能なテキストIDに関連付けて、UIテキストを表す文字列、UIテキストが表示される位置を示す表示位置情報を記憶する。例えば、操作ボタン上に表示されるUIテキストの場合、表示位置情報には、その操作ボタンが表示される画面の種別、画面上での表示位置や操作ボタンを示すオブジェクト名等が格納される。
【0032】
ここで、UIテキストマスタ184に記憶されるUIテキストの文字列は、店舗が属する国の第1言語で表されている。つまり、図6では、UIテキストの文字列は日本語(JP)で表されている。
【0033】
言語別UIテキストテーブル185は、UIテキストマスタ184に登録された各UIテキストを、言語設定テーブル182の各言語で表した文字列を記憶し管理するためのデータテーブルである。
【0034】
図7は、言語別UIテキストテーブル185のデータ構成の一例を示す図である。図7に示すように、言語別UIテキストテーブル185は、テキストIDに関連付けて、当該テキストIDに対応するUIテキストを各言語種別の言語で表した文字列を記憶する。ここで、言語別UIテキストテーブル185は、第1言語で表されたUIテキストの文字列を記憶する構成としてもよいし、記憶しない構成としてもよい。なお、図7では、UIテキストを英語(US)、中国語(CN)、及び韓国(KR)で表した文字列を記憶した例を示している。
【0035】
なお、本実施形態では、商品マスタ181、言語設定テーブル182、言語別商品テーブル183、UIテキストマスタ184、及び言語別UIテキストテーブル185のデータテーブルを、POS端末10がローカルに保持する形態とするが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ装置20が、上記したデータテーブルの一部又は全てを保持する形態としてもよい。この場合、POS端末10は、サーバ装置20が保持するデータテーブルを参照することで、ローカルに保持する構成と同様に動作することができる。また、POS端末10は、サーバ装置20が保持するデータテーブルを取得して、記憶部18等に保持する構成としてもよい。
【0036】
また、POS端末10の構成は上述した構成に限らないものとする。例えば、POS端末10は、RFIDタグ等の無線タグの読み取りを行うことが可能なリーダ装置を備えてもよい。また、POS端末10は、商品に付されたコードシンボルから商品コードを読み取るスキャナ装置を備えてもよい。また、POS端末10は、指紋等の生体情報を採取可能なデバイスを備えてもよい。また、POS端末10は、パスポート(旅券)に保持された情報を読み取り可能なパスポートリーダを備えてもよい。
【0037】
図8は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。図8に示すように、サーバ装置20は、CPU21と、ROM22と、RAM23とを備える。
【0038】
CPU21は、プロセッサの一例であり、サーバ装置20の各部を統括的に制御する。ROM22は、各種プログラムを記憶する。RAM23は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0039】
CPU21、ROM22、およびRAM23は、バス等を介して接続され、コンピュータ構成の制御部200を構成する。制御部200では、CPU21がROM22又は記憶部25に記憶されRAM23に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
【0040】
また、サーバ装置20は、通信部24、及び記憶部25等を備える。通信部24は、ネットワークNに接続可能な有線又は無線通信インタフェースである。通信部24は、ネットワークNを介してPOS端末10等の外部装置と通信を行う。
【0041】
記憶部25は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部25は、CPU21が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する。また、記憶部25は、ユーザ管理テーブル251等を記憶する。ユーザ管理テーブル251は、ユーザに関する情報を記憶し管理するためのデータテーブルである。
【0042】
図9は、ユーザ管理テーブル251のデータ構成の一例を示す図である。図9に示すように、ユーザ管理テーブル251は、ユーザの各々を識別可能なユーザIDに関連付けて、当該ユーザIDに対応するユーザの氏名、国籍、使用言語等の情報(以下、ユーザ情報ともいう)を記憶する。
【0043】
ここで、ユーザIDは、ユーザを識別可能な情報であれば特に問わないものとする。例えば、ユーザIDは、ユーザが予め設定したアカウント等の情報であってもよい。また、ユーザIDは、ユーザが所持するスマートフォン等のユーザ端末に保持された電話番号や、所定のアプリケーションで使用されるID等であってよい。この場合、アプリケーションは、ユーザ端末のプロセッサと協働することで、ユーザIDを含んだコードシンボルをユーザ操作に応じて表示するようなものであってもよい。また、例えば、ユーザIDは、指紋等の生体情報であってもよい。
【0044】
国籍は、ユーザが属する国を示す情報である。使用言語は、ユーザが主として使用する言語の言語種別を示す情報である。なお、国籍及び使用言語の何れか一方又は両方は空欄であってもよい。
【0045】
なお、ユーザ管理テーブル251のデータ構成は、図9の例に限らないものとする。例えば、ユーザ管理テーブル251は、ユーザIDに関連付けて、当該ユーザIDのユーザに付与された買い上げポイントの累積値等を記憶してもよい。
【0046】
次に、図10を参照してPOS端末10の機能構成について説明する。図10は、POS端末10の機能構成の一例を示す図である。
【0047】
POS端末10は、コード読取部101と、ログイン受付部102と、使用言語特定部103と、登録処理部104と、表示制御部105と、決済処理部106とを機能構成として備える。
【0048】
POS端末10が備える機能構成の一部又は全ては、POS端末10のプロセッサ(例えばCPU11)とメモリ(例えばROM12、記憶部18)に記憶されたプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成であってもよい。また、POS端末10が備える機能構成の一部又は全ては、POS端末10に搭載された専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
【0049】
コード読取部101は、コードシンボルから情報の読み取りを行う。具体的には、コード読取部101は、撮像部116が撮像する画像からコードシンボルを検出し、当該コードシンボルをデコードすることで、コードシンボルに保持された情報を取得する。例えば、コード読取部101は、ユーザのユーザ端末に表示されるコードシンボルから、当該ユーザのユーザIDや、電子決済(例えばコード決済)に用いる決済用情報を読み取る。また、例えば、コード読取部101は、商品に付されたコードシンボルから、当該商品の商品コードを読み取る。
【0050】
ログイン受付部102は、受付手段の一例である。ログイン受付部102は、POS端末10を利用するユーザのユーザIDの入力を受け付ける。
【0051】
ここで、ユーザIDの入力方法は特に問わず、種々の方法を採用することが可能である。例えば、ログイン受付部102は、操作部15を介してユーザIDの入力を受け付けてもよい。また、ログイン受付部102は、コード読取部101によりコードシンボルから読み取られたユーザIDを受け付けてもよい。また、POS端末10が無線タグのリーダ装置を備える場合、ログイン受付部102は、これらの装置で読み取られたユーザIDを受け付けてもよい。
【0052】
使用言語特定部103は、特定手段の一例である。使用言語特定部103は、ログイン受付部102が受け付けたユーザIDのユーザ情報に基づき、当該ユーザIDに対応するユーザが使用する言語(以下、第2言語ともいう)を特定する。
【0053】
具体的には、使用言語特定部103は、ログイン受付部102がユーザIDを受け付けると、サーバ装置20のユーザ管理テーブル251から、入力されたユーザIDに関連付けられたユーザ情報を読み出す。使用言語特定部103は、読み出したユーザ情報に含まれる国籍又は使用言語に基づき、入力されたユーザIDのユーザが使用する第2言語を特定する。
【0054】
例えば、国籍の項目に国を指定する情報が設定されている場合、使用言語特定部103は、言語設定テーブル182を参照し、指定された国に対応する言語種別を、入力されたユーザIDのユーザが使用する第2言語として特定する。また、例えば、使用言語の項目に言語種別を指定する情報が設定されている場合、使用言語特定部103は、その設定された言語種別を入力されたユーザIDのユーザが使用する第2言語として特定する。
【0055】
なお、国籍及び使用言語の両項目に情報が設定されており、且つ両項目から特定される言語種別が相違するような場合、使用言語特定部103は、両項目から特定した言語種別のそれぞれを第2言語として特定する。
【0056】
登録処理部104は、ユーザが購入する商品の登録処理を実行する。具体的には、登録処理部104は、コード読取部101や操作部15等から商品コードが入力されると、商品コードに対応する商品を商品マスタ181から特定し、当該商品をRAM13等に設けられた取引管理用の記憶領域に登録する。例えば、登録処理部104は、特定した商品の商品コードや商品情報を取引管理用のデータテーブルに登録する。
【0057】
なお、本実施形態では、POS端末10のローカルに登録する構成としたが、これに限らず、例えばサーバ装置20に登録する構成としてもよい。この場合、サーバ装置20は、POS端末10の各々で登録される商品の商品コード等を、ネットワークNを介して受信し、送信元のPOS端末10の識別子やPOS端末10を操作するユーザのユーザIDと関連付けて、取引管理用のデータテーブルに登録する。すなわち、POS端末10は、店員が操作するユーザインタフェースとして動作するタブレット型のPOS、ショッピングカートに取り付けられユーザが操作するタブレット端末やスマートフォン等の端末装置(カートPOS)、あるいは、店舗からユーザに貸し出される、タブレット端末やスマートフォン等の端末装置(スマホPOSともいう)であり、サーバ装置20と協働してPOS業務を処理する構成であってもよい。
【0058】
表示制御部105は、表示制御手段の一例である。表示制御部105は、登録処理部104によって登録された商品に関する情報を表示部14に表示させる。具体的には、表示制御部105は、登録処理部104によって登録された商品コードの各々に対応する商品情報を商品マスタ181から読み出し、登録された商品の商品名や価格、合計金額等の情報を第1言語で表した画面を表示部14に表示させる。また、表示制御部105は、UIテキストマスタ184に基づき、画面内に表示するUIテキストを第1言語で表した画面を表示部14に表示させる。
【0059】
また、表示制御部105は、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合、第2言語で表した商品に関する情報を表示部14に表示させる。
【0060】
以下、図11図17を参照して、表示制御部105が行う動作例について説明する。ここで、図11図17は、表示制御部105が表示する画面の一例を示す図である。
【0061】
図11は、表示制御部105が表示する画面の一例を示す図である。図11に示すように、画面Gaが、第1領域Gaaと、第2領域Gabとを有する。
【0062】
第1領域Gaaは、登録された商品を表示するための領域である。第1領域Gaaには、登録された商品の商品名、点数、価格(点数×単価)等が商品毎に表示される。また、第1領域Gaaには、登録を取り消すための操作子Gacが商品毎に表示される。ここで、操作子Gacが操作された場合、登録処理部104は、操作対象の商品に係る登録データを削除することで、登録を取り消す。また、表示制御部105は、第1領域Gaaの表示を更新することで、取り消し操作の対象となった商品を第1領域Gaaから消去する。
【0063】
第2領域Gabは、登録された商品の合計点数及び合計金額を表示するための領域である。図11では、3点の商品が登録された例を示しており、その合計点数と合計金額とが第2領域Gabに表示されている。また、第2領域Gabの下方には、決済処理を指示するための操作子Gadが設けられている。
【0064】
ここで、図11の画面Gaでは、第1領域Gaa及び第2領域Gabに表示される情報は、第1言語である日本語で表示されている。具体的には、表示制御部105は、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と同じである場合、商品マスタ181に登録された情報に基づき、第1言語で表された商品名、価格等を表示する。
【0065】
一方、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合、表示制御部105は、図12に示すように、商品に関する情報を第2言語で表した画面Gbを表示部14に表示させる。
【0066】
図12に示す画面Gbは、図11の画面Gaに対応するものであり、画面Gaに表示された商品に関する情報を第2言語で表した画面例を示している。なお、図12では、第2言語が「英語」の例を示している。
【0067】
使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が「英語」であった場合、表示制御部105は、第1言語の「日本語」と言語種別が異なると判定する。この場合、表示制御部105は、言語別商品テーブル183を参照し、登録された各商品の商品コードに関連付けられた第2言語の文字列を、第1言語で表された商品名に代えて表示させる。これにより、画面Gaでは日本語で表示されていた商品名(例えば、りんご)が、画面Gbでは英語の商品名(例えば、Apple)で表示されることになる。
【0068】
また、表示制御部105は、商品の価格や合計金額についても第2言語に対応する通貨に換算して表示させてもよい。具体的には、表示制御部105は、言語設定テーブル182に基づき、第1言語に対応する通貨を第2言語に対応する通貨に換算する通貨レートを、銀行等の外部の情報提供サーバから取得する。次いで、表示制御部105は、取得した通貨レートを用いて、第1言語に対応する通貨で表された商品の価格及び合計金額を、第2言語に対応する通貨で表した価格及び合計金額に換算する。そして、表示制御部105は、換算した価格及び合計金額を、第1言語に対応する通貨で表した価格及び合計金額に代えて表示させる。かかる表示制御により、画面Gaでは日本の通貨(円)で表示されていた価格及び合計金額が、画面Gbでは英語を用いる米国の通貨(ドル)で表示されることになる。なお、図12では、第2言語に対応する通貨に関連付けて、通貨レートを表示した例を示しているが、通貨レートを表示しない構成としてもよい。また、価格及び合計金額の何れか一方を第2言語に対応する通貨で表示させる構成としてもよい。
【0069】
これにより、第1言語とは異なる第2言語を主として使用するユーザは、第2言語で表された商品に関する情報が表示される画面を見ながら、商品の登録等の商取引に係る操作を行うことができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0070】
なお、表示制御部105が行うユーザに応じた言語の表示制御は、上記例に限らないものとする。例えば、表示制御部105は、商品に関する情報以外のUIテキストについても第2言語で表示させてもよい。例えば、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合、表示制御部105は、図13に示すように、UIテキストを第2言語で表した画面Gcを表示部14に表示させる。
【0071】
図13に示す画面Gcは、図11の画面Gaに対応するものであり、画面Gaに表示された商品に関する情報及びUIテキストを第2言語で表した画面例を示している。なお、図13では、第2言語が「英語」の例を示している。
【0072】
使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が「英語」であった場合、表示制御部105は、第1言語の「日本語」と言語種別が異なると判定する。この場合、表示制御部105は、上述したように、登録された各商品の商品名、価格等を第2言語及び当該第2言語に対応する通貨で表示させる。
【0073】
また、表示制御部105は、表示制御部105は、言語別UIテキストテーブル185を参照し、画面内に表示する各UIテキストのUIコードに関連付けられた第2言語の文字列を、第1言語のUIテキストに代えて表示させる。かかる表示制御により、画面Gaでは日本語で表示されていたUIテキスト(例えば、お会計)が、画面Gcでは英語(例えば、Payment)で表示されることになる。
【0074】
これにより、第1言語とは異なる第2言語を主として使用するユーザは、商品に関する情報及びUIテキストが第2言語を用いて表される画面を見ながら、商品の登録等を行うことができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報及び操作方法等を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0075】
なお、上記例では、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合、第2言語を用いて商品に関する情報を表示することとしたが、これに限らず、第1言語及び第2言語の両方を用いて表示させてもよい。例えば、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合、表示制御部105は、図14に示すように、第1言語で表した商品に関する情報と、第2言語で表した商品に関する情報とを併記して表示させてもよい。
【0076】
図14に示す画面Gdは、図11の画面Gaに対応するものであり、第1言語で表した商品に関する情報と、第2言語で表した商品に関する情報とを併記した画面例を示している。なお、図14では、第2言語が「英語」の例を示している。
【0077】
この場合、表示制御部105は、登録された各商品の商品名、価格等を表す第2言語の情報を、対応する第1言語の情報に関連付けて表示させる。かかる表示制御により、画面Gdでは、日本語の商品名(例えば、りんご)と、英語の商品名(例えば、Apple)とが並べて表示されることになる。なお、第1言語及び第2言語の併記は、商品名や価格に限らないものとする、例えば、商品の点数や合計点数、UIテキスト等についても、第1言語と第2言語とを併記した状態で表示させてもよい。
【0078】
これにより、第1言語とは異なる第2言語を主として使用するユーザは、第1言語で表示される商品に関する情報と、第2言語で表示される商品に関する情報とを見比べながら、商品の登録等を行うことができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0079】
なお、上記例では、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合、第2言語を用いた表示が自動で行われる形態を説明したが、これに限らないものとする。例えば、表示制御部105は、ユーザの操作に応じて、当該ユーザのユーザIDに基づき特定される第2言語を用いた表示を行う形態としてもよい。
【0080】
例えば、表示制御部105は、図15に示すように、表示する言語種別を選択することが可能な操作子を含んだ画面Geを表示部14に表示させ、ユーザの操作を待機する形態としてもよい。
【0081】
図15に示す画面Geは、図11の画面Gaに対応するものであり、画面Gaに言語種別の選択を行うための操作子Geaを追加したものとなっている。操作子Geaは、例えば、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合に選択可能に表示される。言い換えると、操作子Geaは、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と同じ場合、もしくは使用言語特定部103が第2言語の言語種別を特定できなかった場合には、選択不可に表示される、あるいは非表示となるとしてもよい。操作子Geaの操作を受け付けると、表示制御部105は、図16に示すように、第1言語と第2言語との何れか一方又は両方を選択可能な選択画面Gfを第1領域Gaaに表示させる。
【0082】
ここで、操作子Gfaは、第1言語(日本語)を指示するための操作子である。操作子Gfbは、第1言語(英語)を指示するための操作子である。操作子Gfcは、第1言語(日本語)及び第2言語(英語)の両方を指示するための操作子である。
【0083】
操作子Gfaが操作された場合、表示制御部105は、例えば、商品に関する情報を第1言語で表した画面Ge(図15参照)を表示部14に表示させる。また、操作子Gfbが操作された場合、表示制御部105は、例えば、商品に関する情報を第2言語で表した画面Gb(図12参照)又は画面Gc(図13参照)を表示部14に表示させる。また、操作子Gfcが操作された場合、表示制御部105は、例えば、商品に関する情報を第1言語及び第2言語で表した画面Gd(図14参照)を表示部14に表示させる。なお、操作子Geaの表示は、何れの画面においても維持することが好ましい。
【0084】
これにより、第1言語とは異なる第2言語を主として使用するユーザは、自らの操作により、第1言語及び第2言語の何れか又は両方を用いて商品に関する情報を表示させることができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0085】
また、本例の表示方法は、例えば、国籍及び使用言語の両項目から特定される言語種別が相違し、且つ第1言語種別とも相違するような場合に好適である。この場合、表示の対象となる言語種別は、第1言語が1種、第2言語が2種の合計3種となるため、一度に表示させると画面が煩雑になる可能性がある。そのため、上述した選択画面Gfを用いて、3種の言語種別のうち、何れの言語種別を用いて表示を行うかをユーザに選択させることで、画面が煩雑化することを防ぐことができる。例えば、3種の言語種別のうち、最大2種の言語種別を選択可能な構成とすることで、商品に関する情報を、第2言語の2種を用いて表した画面を表示させてもよい。
【0086】
なお、POS端末10が、POS端末10を利用するユーザのユーザIDの入力を受け付けていない場合や、ユーザIDの入力を受け付けたものの国籍及び使用言語の両項目が空欄の場合、或いは入力されたユーザIDがユーザ管理テーブル251に登録されていない場合、使用言語特定部103は、第2言語を特定することが不可となる。また、ユーザIDの入力を受け付けたものの言語設定テーブル182内に対応する言語情報が見つからなかった場合には、使用言語特定部103は第2言語を特定することが不可となる。この場合、すなわち、使用言語特定部103が第2言語の言語種別を特定しなかった場合、表示制御部105は、上述した画面Gaのように第1言語のみを用いた画面を表示させてもよいし、画面Geのように言語種別の選択を行うための操作子Geaを追加した画面を表示させてもよい。後者の場合、例えば、操作子Geaが操作されると、表示制御部105は、図17に示すように、言語設定テーブル182に設定された各国を一覧表示した選択画面Ggを第1領域Gaaに表示させることが好ましい。
【0087】
ここで、選択画面Ggでは、一覧表示された複数の国から一の国を選択することが可能である。表示制御部105は、選択画面Ggから一の国を選択する操作を受け付けると、その選択された国の言語を第2言語に設定し、上述した表示制御を実行する。なお、図17では、国を選択させる形態を説明したが、これに限らず、言語設定テーブル182に設定された複数の言語種別に基づいて、一の言語種別を選択可能な選択画面Ggを表示させてもよい。
【0088】
これにより、国籍及び使用言語の両項目が未設定のユーザであっても、自らの操作により、自己が理解できる言語を用いて商品に関する情報を表示させることができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0089】
なお、言語種別の選択を行うための操作子Geaは、使用言語特定部103が特定した第2言語の言語種別が、第1言語の言語種別と異なる場合に選択可能に表示されると説明したがこれに限定されるものではない。例えば、操作子Geaは、第1言語と第2言語との相違等に限らず、常時表示させる構成としてもよい。これにより、ユーザは、任意のタイミングで、任意の言語を用いて商品に関する情報を表示させることができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0090】
図10に戻り、決済処理部106は、登録された商品の決済処理を実行する。例えば、決済処理部106は、上述した操作子Gadの操作を受け付けると、商品の合計金額をユーザが支払う金額で決済するための決済処理を実行する。
【0091】
ここで、決済方法は特に問わず、例えば、現金決済、各種の電子決済を行うことが可能である。また、決済処理部106は、表示制御部105と協働することで、決済方法を選択するための画面を表示部14に表示させてもよい。
【0092】
なお、決済処理部106は、外部装置と連携することで、商品の決済を行う構成としてもよい。例えば、現金決済用等の専用の決済装置が店舗内に設けられている場合、決済処理部106は、ネットワークNを介して、合計金額等を含んだ決済処理用のデータを決済装置に送信することで、決済装置に決済処理を依頼してもよい。また、ユーザが所持するスマートフォン等のユーザ端末で電子決済を行うことが可能な場合、決済処理部106は、コードシンボル等を介してユーザ端末と連携することで、決済処理を行う構成としてもよい。
【0093】
以下、POS端末10の動作例について説明する。図18は、POS端末10が実行する処理の一例を示す図である。なお、本処理の前提として、第1言語に基づく画面が表示部14に表示されているものとする(ステップS11)。
【0094】
まず、ログイン受付部102は、ユーザIDが入力されるまで待機する(ステップS12;No)。ログイン受付部102がユーザIDの入力を受け付けると(ステップS12;Yes)、使用言語特定部103は、入力されたユーザIDに関するユーザ情報に基づき、ユーザが使用する第2言語を特定する(ステップS13)。
【0095】
続いて、表示制御部105は、第1言語とステップS12で特定された第2言語とが相違するか否かを判定する(ステップS14)。ここで、第1言語と第2言語とが一致する場合(ステップS14;No)、ステップS17に移行する。
【0096】
第1言語と第2言語とが相違する場合(ステップS14;Yes)、表示制御部105は、言語種別を選択可能な選択画面等を介して、言語種別を変更する操作が行われたか否かを判定する(ステップS15)。ここで、言語種別を変更する操作を受け付けない場合(ステップS15;No)、ステップS17に移行する。
【0097】
また、言語種別を変更する操作を受け付けた場合(ステップS15;Yes)、表示制御部105は、変更後の言語種別に基づいた画面を表示部14に表示させ(ステップS16)、ステップS17に移行する。
【0098】
続いて、登録処理部104は、商品コードが入力されたか否かを判定する(ステップS17)。ここで、商品コードが入力されない場合には(ステップS17;No)、ステップS19に移行する。また、商品コードが入力された場合(ステップS17;Yes)、登録処理部104は、入力された商品を登録し(ステップS18)、ステップS19に移行する。なお、ステップS18で登録された商品に関する情報は、表示される画面の言語種別で表示が行われる。
【0099】
続いて、決済処理部106は、決済処理の実行が指示されたか否かを判定する(ステップS19)。決済処理が指示されない場合には(ステップS19;No)、ステップS14に戻る。また、決済処理の実行が指示された場合(ステップS19;Yes)、決済処理部106は、登録された商品の合計金額に基づいて決済処理を実行し(ステップS20)、本処理を終了する。
【0100】
以上のように、本実施形態のPOS端末10は、ユーザを識別可能なユーザIDの入力を受け付ける。また、POS端末10は、ユーザが購入する商品に関する情報を第1言語で表した画面を表示部14に表示させる。また、POS端末10は、ユーザIDに関連付けられたユーザ情報に基づいて、ユーザが使用する第2言語を特定し、第1言語と第2言語とが異なる場合、第2言語で表した商品に関する情報を表示させる。
【0101】
このように、POS端末10は、ユーザが使用する第2言語が、デフォルトの画面表示に係る第1言語と異なる場合、第2言語で表した商品に関する情報を表示させる。これにより、第1言語とは異なる第2言語を主として使用するユーザは、第2言語で表された商品に関する情報を見ながら、商品の登録等の商取引に係る各種の操作を行うことができる。したがって、POS端末10では、ユーザに応じた言語を用いて商品に関する情報を表示することができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0102】
なお、上述した実施形態は、上述した各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0103】
(変形例1)
上述の実施形態では、ログイン受付部102、使用言語特定部103、登録処理部104、表示制御部105、及び決済処理部106の機能構成を、POS端末10が備える構成としたが、これに限らず、これら機能構成の一部又は全てをサーバ装置20が備えてもよい。
【0104】
例えば、サーバ装置20が、ログイン受付部102、使用言語特定部103、登録処理部104、及び表示制御部105の機能構成を備える場合、POS端末10は、サーバ装置20に対する入出力デバイスとして機能する。この場合、POS端末10が表示する画面の制御をサーバ装置20が担うことになる。具体的には、サーバ装置20は、第1言語と、使用言語特定部103が特定した第2言語との一致判定に基づき、上述した画面そのもの又は画面に表示するコンテンツ(UIテキスト、商品に関する情報等)を含むデータをPOS端末10に提供する。
【0105】
これにより、上述した実施形態と同様の効果を、サーバ装置20を主体とした構成で実現することができる。
【0106】
(変形例2)
上述の実施形態では、店舗に置かれるPOS端末10を商品情報表示装置とした形態を説明したが、これに限らず、ユーザが所持するスマートフォン等のユーザ端末を商品情報表示装置とする形態をしてもよい。
【0107】
この場合、ユーザ端末は、上述したPOS端末10と同様の機能構成を備え、例えば、使用言語特定部103は、ユーザ端末以外の他の装置(例えば、ECサイト等のサーバ装置)に登録されたユーザに関する情報から第2言語を特定する。また、この場合、第1言語は、例えばユーザ端末が搭載するOSのロケール等に対応する。
【0108】
これにより、上述した実施形態と同様の効果を、ユーザ端末においても実現することができる。
【0109】
(変形例3)
上述の実施形態では、POS端末10に入力したユーザIDの照会を、店舗に設けられるサーバ装置20に行う形態を説明したが、照会先となるサーバ装置はこれに限らないものとする。例えば、ユーザIDとしてパスポートに記載された情報がパスポートリーダを介して入力される場合、パスポートの情報を管理する外部のサーバ装置から、ユーザに関する情報を取得してもよい。
【0110】
(変形例4)
上述の実施形態では、ユーザ管理テーブル251は、サーバ装置20が保持する形態としたが、ユーザが所持するユーザ端末が保持する形態としてもよい。この場合、ユーザ端末は、自己のユーザ端末を所持するユーザに関するデータを格納したユーザ管理テーブル251を記憶する。また、ユーザ端末は、ユーザ管理テーブル251に格納されたデータ、又は当該データのうちユーザIDや国籍、使用言語等の情報を含んだコードシンボルを、自己のユーザ端末が備える表示装置に表示させてもよい。
【0111】
また、この場合、POS端末10の使用言語特定部103は、ユーザ端末に表示されるコードシンボルの読み取りにより得られた国籍又は使用言語に基づき、当該コードシンボルの読み取りで入力されたユーザIDのユーザが使用する第2言語を特定してもよい。
【0112】
これにより、上述した実施形態と同様の効果を、サーバ装置20を除いた構成で実現することができる。
【0113】
なお、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、当該装置が備える記憶媒体(ROM又はHDD)に予め組み込んで提供するが、これに限らないものとする。例えば、プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。更に、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0114】
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることで提供してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0115】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述した実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0116】
1 販売データ処理システム
10 POS端末
20 サーバ装置
101 コード読取部
102 ログイン受付部
103 使用言語特定部
104 登録処理部
105 表示制御部
106 決済処理部
N ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【特許文献1】特開2019-21067号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18