(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114378
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】表示装置、表示制御装置、表示制御プログラム、記録媒体、表示装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240816BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240816BHJP
G09G 3/34 20060101ALI20240816BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240816BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 611A
G09G3/20 621E
G09G3/20 612U
G09G3/20 641P
G09G3/34 J
G02F1/13357
G02F1/133 535
G02F1/133 575
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020108
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】橋本 充
【テーマコード(参考)】
2H193
2H391
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H193ZD12
2H193ZD23
2H193ZG03
2H193ZG14
2H193ZG43
2H193ZG48
2H193ZH23
2H193ZH53
2H193ZH57
2H193ZP15
2H391AA03
2H391AB04
2H391CB13
2H391CB52
2H391EA02
2H391EA13
5C006AF45
5C006AF46
5C006AF69
5C006BB29
5C006EA01
5C006FA47
5C006FA54
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD01
5C080DD26
5C080EE24
5C080JJ02
5C080JJ05
5C080JJ07
5C080KK07
5C080KK43
(57)【要約】
【課題】ローカルディミングによる消費電力の低減またはコントラストの改善を維持しつつ、表示装置の表示品位を向上する。
【解決手段】表示装置(1)は、複数の表示領域(21)のそれぞれに複数の画素(22)を有する表示パネル(2)と、表示領域のそれぞれに光を照射する複数の光源(31)を有するバックライトユニット(3)と、を備える。表示装置は、画像に対応する画像信号に基づいて各画素における光の透過率を演算し、演算した透過率が表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合に、光源の輝度と画素の光の透過率とを補正する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示領域を有し、各前記表示領域に光の透過率を個々に調節可能な複数の画素を有し、各前記画素を透過する光によって画像を表示する表示パネルと、
各前記表示領域の複数の前記画素に光を照射する複数の光源を有するバックライトユニットと、
前記画像に対応する画像信号に基づいて、各前記光源の輝度を演算する輝度演算部と、
前記画像信号と、演算された各前記光源の輝度と、に基づいて、各前記画素における光の透過率を演算する透過率演算部と、
演算された前記透過率が前記表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合に、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度と、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率と、を補正する補正部と、
演算または補正された前記輝度に基づいて、各前記光源を発光させる光源制御部と、
演算または補正された前記透過率に基づいて、各前記画素の光の透過率を制御する表示パネル制御部と、を備えた表示装置。
【請求項2】
前記補正部は、
少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度を補正する輝度補正部と、
少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率を補正する透過率補正部と、
を有する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記輝度演算部が前記輝度補正部を兼ね、前記透過率演算部が前記透過率補正部を兼ねる請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示パネルは、第1フレームにおいて第1画像を表示し、前記第1フレームに続く第2フレームにおいて第2画像を表示し、
前記補正部は、前記第1画像に対応する前記画像信号に基づいて演算された各前記光源の輝度および各前記画素の透過率に基づいて補正値を決定し、前記第2画像に対応する前記画像信号に基づいて演算された各前記光源の輝度および各前記画素の透過率を前記補正値に基づいて補正する請求項1から3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルは、第1期間と前記第1期間に続く第2期間とを含む第1フレームのうち、少なくとも第2期間において第1画像を表示し、
前記輝度演算部は、前記第1期間において各前記光源の輝度を演算し、
前記透過率演算部は、前記第1期間において各前記画素における光の透過率を演算し、
前記補正部は、前記第2期間において各前記光源の輝度および各前記画素の透過率を補正し、
前記光源制御部は、補正された前記輝度に基づいて、前記第2期間において各前記光源を発光させ、
前記表示パネル制御部は、補正された前記透過率に基づいて、前記第2期間において各前記画素の光の透過率を制御する請求項1から3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルが、各前記画素における透過率が、各前記画素における液晶素子への電圧印加により変化する、液晶パネルを含む請求項1から3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
複数の表示領域を有し、各前記表示領域に光の透過率を個々に調節可能な複数の画素を有し、各前記画素を透過する光によって画像を表示する表示パネルと、各前記表示領域の複数の前記画素に光を照射する複数の光源を有するバックライトユニットと、を備えた表示装置の表示制御装置であって、
前記画像に対応する画像信号に基づいて、各前記光源の輝度を演算する輝度演算部と、
前記画像信号と、演算された各前記光源の輝度と、に基づいて、各前記画素における光の透過率を演算する透過率演算部と、
演算された前記透過率が前記表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合に、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度と、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率と、を補正する補正部と、
演算または補正された前記輝度に基づいて、各前記光源を発光させる光源制御部と、
演算または補正された前記透過率に基づいて、各前記画素の光の透過率を制御する表示パネル制御部と、を備えた表示制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の表示制御装置としてコンピュータを機能させるための表示制御プログラムであって、前記輝度演算部、前記透過率演算部、前記補正部、前記光源制御部、および前記表示パネル制御部としてコンピュータを機能させるための表示制御プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の表示制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
複数の表示領域を有し、各前記表示領域に光の透過率を個々に調節可能な複数の画素を有し、各前記画素を透過する光によって画像を表示する表示パネルと、各前記表示領域の複数の前記画素に光を照射する複数の光源を有するバックライトユニットと、を備えた表示装置の制御方法であって、
前記画像に対応する画像信号に基づく、各前記光源の輝度の演算と、
前記画像信号と、演算された各前記光源の輝度と、に基づく、各前記画素における光の透過率の演算と、
演算された前記透過率が前記表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合における、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度と、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率と、の補正と、
演算または補正された前記輝度に基づく、各前記光源の発光の制御と、
演算または補正された前記透過率に基づく、各前記画素の光の透過率の制御と、を含む表示装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、個々に輝度を制御可能な複数の光源を備えた表示装置、および当該表示装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バックライトからの光の透過率を画素ごとに制御して表示を行う表示装置において、表示領域を複数の領域に分割し、各領域に対応するバックライトの輝度を個々に制御する、ローカルディミングの技術が知られている。ローカルディミングを利用して複数のバックライトの輝度を個々に制御することにより、表示装置の消費電力を低減でき、あるいは、表示装置のコントラストを改善できる。特許文献1には、ローカルディミングによって個々に輝度を制御された複数の光源からの光について、液晶パネルによってその強度を画素ごとに制御することにより表示を行う表示装置の一例が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるような、ローカルディミングを用いてバックライトの輝度を個々に制御する表示装置においては、画像を表示するために必要なバックライトの輝度が不足した画素が発生する場合がある。このことに起因し、ローカルディミングを利用した表示装置においては、表示品位の低下が生じる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る表示装置は、複数の表示領域を有し、各前記表示領域に複数の画素を有し、各前記画素を透過する光によって画像を表示する表示パネルと、各前記表示領域の複数の前記画素に光を照射する複数の光源を有するバックライトユニットと、前記画像に対応する画像信号に基づいて、各前記光源の輝度を演算する輝度演算部と、前記画像信号と、演算された各前記光源の輝度と、に基づいて、各前記画素における光の透過率を演算する透過率演算部と、演算された前記透過率が前記表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合に、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度と、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率と、を補正する補正部と、演算または補正された前記輝度に基づいて、各前記光源を発光させる光源制御部と、演算または補正された前記透過率に基づいて、各前記画素の光の透過率を制御する表示パネル制御部と、を備える。
【0006】
本開示の一態様に係る表示制御装置は、複数の表示領域を有し、各前記表示領域に光の透過率を個々に調節可能な複数の画素を有し、各前記画素を透過する光によって画像を表示する表示パネルと、各前記表示領域の複数の前記画素に光を照射する複数の光源を有するバックライトユニットと、を備えた表示装置の表示制御装置であって、前記画像に対応する画像信号に基づいて、各前記光源の輝度を演算する輝度演算部と、前記画像信号と、演算された各前記光源の輝度と、に基づいて、各前記画素における光の透過率を演算する透過率演算部と、演算された前記透過率が前記表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合に、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度と、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率と、を補正する補正部と、演算または補正された前記輝度に基づいて、各前記光源を発光させる光源制御部と、演算または補正された前記透過率に基づいて、各前記画素の光の透過率を制御する表示パネル制御部と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る表示装置の制御方法は、複数の表示領域を有し、各前記表示領域に複数の画素を有し、各前記画素を透過する光によって画像を表示する表示パネルと、各前記表示領域の複数の前記画素に光を照射する複数の光源を有するバックライトユニットと、を備えた表示装置の制御方法であって、前記画像に対応する画像信号に基づく、各前記光源の輝度の演算と、前記画像信号と、演算された各前記光源の輝度と、に基づく、各前記画素における光の透過率の演算と、演算された前記透過率が前記表示パネルの最大透過率を超える飽和画素が存在する場合における、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域に光を照射する前記光源の輝度と、少なくとも前記飽和画素を含む前記表示領域における各前記画素の光の透過率と、の補正と、演算または補正された前記輝度に基づく、各前記光源の発光の制御と、演算または補正された前記透過率に基づく、各前記画素の光の透過率の制御と、を含む。
【0008】
本開示の各態様に係る表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記表示装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させてもよい。このため、前記表示装置をコンピュータにて実現させる、表示装置の表示制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本開示の範疇に入る。
【発明の効果】
【0009】
ローカルディミングによる消費電力の低減またはコントラストの改善を維持しつつ、表示装置の表示品位を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態1に係る表示装置の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態1に係る表示パネルの概略拡大図である。
【
図3】本開示の実施形態1に係る表示パネルの一つの光源が最大輝度にて発光した場合において、表示パネルに照射される光源からの光の強度を画素ごとに示す模式図である。
【
図4】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法において、最大階調を100として正規化した画像信号の階調値を画素ごとに示す模式図である。
【
図5】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法を示すフローチャートである。
【
図6】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法において演算された、表示パネルに照射される光源からの光の強度を、画素ごとに示す模式図である。
【
図7】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法において演算された、表示パネルの各画素の光の透過率を示す模式図である。
【
図8】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法において、演算された光源の輝度および光の透過率を採用した場合における各画素の輝度を示す模式図である。
【
図9】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法において補正された、表示パネルに照射するバックライト光の強度を画素ごとに示す模式図である。
【
図10】本開示の実施形態1に係る表示装置の制御方法において補正された、表示パネルの各画素の光の透過率を示す模式図である。
【
図11】本開示の実施形態2に係る表示装置の概略図である。
【
図12】本開示の実施形態2に係る表示装置の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
<表示装置:概要>
図1は、本実施形態に係る表示装置1の概略図である。表示装置1は、例えば、テレビまたはスマートフォン等のディスプレイに用いることのできる装置である。本実施形態に係る表示装置1は、表示パネル2と、バックライトユニット3と、表示制御装置4と、プロセッサ5と、メモリ6と、を備える。本実施形態において、表示装置1は、後述する表示パネル2が表示する画像に応じてバックライトユニット3の複数の光源31の輝度を個々に制御する、一般にローカルディミング処理と称される処理を実行可能な表示装置である。
【0012】
<表示装置:表示パネル>
本実施形態に係る表示装置1が備える表示パネル2について、
図2を参照しより詳細に説明する。
図2は平面視における表示パネル2の一部を拡大して示す概略拡大図である。
図2に示すように、表示パネル2は、複数の表示領域21を有し、各表示領域21は複数の画素22を含む。
図2においては、例として、行列方向に整列した9個の表示領域21が図示され、各表示領域21が行列方向に整列して含む9個の画素22が図示される。
【0013】
本実施形態に係る表示パネル2は、後述するバックライトユニット3からの光を透過させ、当該光により表示を行う。ここで、表示パネル2は、画素22のそれぞれにおける光の透過率を個々に調節可能であり、これによりバックライトユニット3から出射し各画素22を透過する光の強度を、画素22ごとに調節可能である。これにより、表示パネル2は、バックライトユニット3から出射し各画素22を透過する光によって画像を表示する。
【0014】
表示パネル2は、さらにカラーフィルタを有してもよく、各画素22の透過した光をさらにカラーフィルタに透過させることによりカラー表示を行ってもよい。また、表示パネル2は、例えば、2枚の偏光板と、当該偏光板の間かつ各画素22に形成された複数の液晶素子と、を有し、各液晶素子への電圧印加を個々に制御することにより、各画素22における光の透過率を変化させる、液晶パネルであってもよい。
【0015】
以降、本明細書においては、「光の透過率」のことを単に「透過率」と称する。
【0016】
<表示装置:バックライトユニット>
バックライトユニット3は、表示パネル2の各表示領域21に光を照射する光源部であり、例えば表示パネル2の直下に位置する。特に、本実施形態に係るバックライトユニット3は、個々に輝度を調節可能な複数の光源31を含む。各光源31は、表示パネル2の対応する表示領域21のそれぞれに光を照射する。光源31は、LED等の自発光素子を含む、輝度を個々に調節可能な従来公知の光源を採用できる。
図1においては、明確に光源31を図示するために表示パネル2とバックライトユニット3とをずらして別体として図示しているが、実際には表示パネル2とバックライトユニット3とは一体として形成されてもよい。
【0017】
単一の光源を備えた表示装置と比較して、本実施形態に係る表示装置1は、バックライトユニット3の各光源31の輝度を調節することにより、表示パネル2の各表示領域21に照射するバックライト光の強度を調節できる。例えば、表示パネル2が一部の表示領域21に対応する部分のみが明るい画像を表示する場合、バックライトユニット3は、他の表示領域21に対応する光源31の輝度を下げることができる。これにより、表示装置1は、単一の光源を備えた表示装置と比較して、表示パネル2が表示する画像のコントラストを改善し、消費電力を低減する。
【0018】
バックライトユニット3の各光源31の輝度と、各光源31から表示パネル2の各画素22に照射される光の強度と、の関係について、
図3を参照し説明する。
図3は、ある一つの光源31から表示パネル2の各画素22に照射される光の強度を画素22ごとに示す模式図である。特に、
図3は、複数の表示領域21のうち一つの表示領域21Fに対応する光源31のみを最大輝度にて発光させた場合を示している。
【0019】
図3は、
図2に示される表示パネル2の各画素22と対応する各画素22を示し、
図3において各画素22に示される数値は当該画素22に照射される光の強度を表す。特に、
図3に示すように、本実施形態においてある光源31から照射される光の強度が最大の画素22を、表示領域21Fの中心に位置する画素22Cとする。また、
図3の各画素22に示される数値は、画素22Cに照射される光の強度を100とした場合における、各画素22に照射される光の強度の相対値を表す。例えば、
図3に示す数値が70である画素22は、画素22Cに照射される光の強度の70%の強度の光が照射される。例えば、画素22Cから離れる画素22ほど、光源31から照射される光の強度は下がる。
【0020】
なお、
図3に示すように、表示領域21Fに対応する光源31のみを発光させた場合においても、他の表示領域21の画素22にも光が照射される場合がある。このため、複数の光源31を発光させた場合、各画素22に照射される光の強度は、各光源31から照射される光の強度の合計値となる。
【0021】
例えば、本実施形態において、各光源31からの光の分布は、全ての光源31を最大強度にて発光させた場合に全ての画素22に照射される光の強度が
図3に示す数値を用いた場合に何れも100となるように決定される。ただし、
図3に示す光源31から各画素22に照射される光の強度の分布、換言すれば、光源31からの光の分布は一例であり、特に限定されない。
【0022】
本開示において各図面に示された表示パネル2の表示領域21および画素22とバックライトユニット3の光源31との個数またはレイアウト等は一例であり、これらに限定されない。
【0023】
<表示装置:表示制御装置>
表示制御装置4は、外部から入力された画像信号に基づいて、表示パネル2およびバックライトユニット3を制御し、画像信号に対応する画像を表示パネル2に表示させる制御装置である。表示制御装置4に入力される画像信号は、例えば、不図示のアンテナが受信し当該アンテナから送信された信号、あるいは、記録媒体から読み出された信号等を含む。また、表示制御装置4に入力される画像信号は、不図示のルータ等の受信部を介してネットワーク等の通信媒体から受信した信号を含んでもよい。
【0024】
表示制御装置4は、画像信号処理部41と、輝度演算部42と、透過率演算部43と、飽和判定部44と、補正部45と、光源制御部46と、表示パネル制御部47と、を備える。補正部45は、輝度補正部48と、透過率補正部49と、を含む。表示制御装置4の各部の具体的な動作については、後述する表示装置1の制御方法と併せて説明する。
【0025】
<表示装置:プロセッサおよびメモリ>
プロセッサ5は、表示制御装置4とデータを相互に授受し、一連のプロセスに沿ってデータを変換、演算、または加工する処理によって、表示制御装置4を制御するためのデータを生成する処理装置である。プロセッサ5は、例えばCPU(中央処理装置)等を含み、演算回路、レジスタ、およびこれらの動作を制御するための周辺回路等を含む集積回路を含んでいてもよい。表示制御装置4は、プロセッサ5が生成したデータに基づいて動作してもよい。
【0026】
メモリ6は、表示制御装置4およびプロセッサ5とデータを相互に授受し、当該データを少なくとも一時的に、かつ、読み出し可能に保持する記憶装置である。メモリ6には、プロセッサ5によるデータ処理のプロセスに関するデータが記録されていてもよく、プロセッサ5はメモリ6から読み出したデータに基づいてデータ処理を実行してもよい。また、メモリ6には、表示制御装置4の各部にて生成されたデータを少なくとも一時的に記憶してもよく、当該データが表示制御装置4の各部によって読み出されてもよい。
【0027】
<表示装置の制御方法:各画素の輝度>
本実施形態に係る表示装置1の制御方法についての説明を通して、表示装置1による画像の表示方法について説明する。表示装置1は、表示制御装置4により表示パネル2およびバックライトユニット3を制御することにより、表示パネル2に画像信号に対応する画像を表示させる。このため、本実施形態においては、表示制御装置4による表示パネル2およびバックライトユニット3の制御方法についても併せて説明する。
【0028】
表示装置1が受信した画像信号は、例えば、表示制御装置4の画像信号処理部41に入力される。画像信号は所定の画像を表示パネル2において表示するために必要な各画素22の階調値のデータを有する。画像信号の各画素22における階調値の解析または正規化等は、画像信号処理部41によって実行されてもよい。
【0029】
表示装置1の制御方法についての説明のため、各画素22における画像信号の階調値の例について
図4を用いて説明する。
図4は、画像信号処理部41に入力される画像信号の階調値を、最大階調が100となるように正規化して画素22ごとに示す表示パネル2の模式図である。本実施形態においては、説明の簡単のために、画像信号は表示領域21Fにおいて
図4に示す通り各画素22に示す階調値を有し、他の表示領域21Fにおける各画素22の階調値を0とする。
【0030】
本実施形態において、表示装置1の制御方法により映像信号に対応する画像を表示パネル2により表示するためには、
図4に示す各画素22の階調値と対応する強度の光が各画素22を透過して表示面に到達する必要がある。本実施形態において、バックライトユニット3からの光のうち各画素22を透過する光の強度、換言すれば各画素22に照射された光の強度と各画素22の透過率との積に相当する値を、各画素22の輝度とする。さらに換言すれば、各画素22の輝度とは、各画素22から得られる光の強度を指す。
【0031】
以下、議論の簡単のために、本実施形態に係る映像信号に対応する画像の表示パネル2による表示に必要な各画素22の輝度は、最大階調が100となるように正規化した各画素22における画像信号の階調値と同一であるとする。換言すれば、本実施形態に係る表示装置1の制御方法の例において、表示パネル2の各画素22から得られるべき輝度は、
図4の各画素22に示す階調値と同一であるとする。
【0032】
ここで、本明細書において、画素22の輝度とは、当該画素22に照射される光の強度が100であり、かつ、透過率が100である場合に、画素22の輝度を100とした場合における相対値である。なお、本明細書において、画素22における透過率が100であるとは、画素22の実際の透過率が当該画素22の制御によって実現可能な画素22の透過率が最大であることを指す。換言すれば、画素22の透過率が最大であるとは、画素22に照射された光の全てを当該画素22が透過させることを必ずしも指さず、透過率が最大、換言すれば透過率が100である画素22においても、照射された光が所定割合だけ減衰してもよい。
【0033】
本明細書において、各画素22の輝度は、バックライトユニット3から照射される光の強度の合計値と各画素22の透過率との積に相当する。例えば、ある画素22の輝度を50とするためには、例えば、表示装置1は、当該画素22に照射する光の強度を50とし、当該画素22の透過率を100とすればよい。一方、表示装置1は、当該画素22に照射する光の強度を100とし、当該画素22の透過率を50としても、画素22の輝度を50とすることが可能である。
【0034】
<表示装置の制御方法:光源の輝度の演算>
表示装置1の制御方法について、さらに
図5を参照して説明する。
図5は、表示装置1の制御方法について示すフローチャートである。本実施形態に係る表示装置1の制御方法において、はじめに、輝度演算部42は、画像信号処理部41が受信した画像信号に基づいて、バックライトユニット3の各光源31の輝度を演算する(ステップS1)。
【0035】
例えば、本実施形態において輝度演算部42は各光源31の輝度を、例えば、表示領域21の画素22の階調値の最大値に基づいて演算する。ただし、輝度演算部42による各光源31の輝度の演算方法はこれに限られない。例えば、輝度演算部42は、各光源31の輝度を対応する表示領域21の画素22の階調値の平均値に基づいて決定してもよく、あるいは、上記最大値と上記平均値とを一定比率にて混合して算出した値に基づいて決定してもよい。
【0036】
本実施形態において、輝度演算部42は隣接する他の光源31からの光の影響を考慮せずに各光源31の輝度を演算する。これにより、表示装置1は、輝度演算部42による各光源31の輝度の演算をより簡素化でき、また、ローカルディミングにより各光源31の輝度を低減することによる効果をより強く得ることができる。
【0037】
次いで、演算された各光源31の輝度に基づいて、輝度演算部42は、さらに、表示パネル2に照射される光源31光の強度を画素22ごとに演算する(ステップS2)。ステップS2について、各光源31の輝度を演算する方法の具体例について
図6を参照して説明する。
図6は、輝度演算部42が演算した各光源31の輝度にてバックライトユニット3を駆動させた場合に各画素22に照射される光の強度を示す模式図である。
【0038】
本実施形態において、
図4より、表示領域21Fの各画素22のうち階調値が最も高い画素22Cの階調値は80である。このため、輝度演算部42は、画素22Cに照射される光の強度が80となるように、当該表示領域21Fに対応する光源31の輝度を演算する。また、上述した例においては、表示領域21Fを除く他の表示領域21における各画素22の階調値は0である。このため、輝度演算部42は、上述した他の表示領域21に対応する光源の輝度を0と演算する。このように輝度演算部42によって演算された各光源31の輝度の通りに各光源31を発光させた場合、各画素22に照射される光の強度は、
図6に示す通りとなる。
【0039】
なお、本実施形態において、輝度演算部42は、ステップS2にて演算された表示領域21Fに対応する光源31の輝度に対し周囲の光源31の輝度が低い場合、ステップS3において各光源31の輝度に応じて当該周囲の光源31の輝度を上昇させてもよい。
【0040】
<表示装置の制御方法:画素の透過率の演算>
図5の参照に戻ると、各光源31の輝度の演算に次いで、透過率演算部43が、画像信号と演算された各光源31の輝度とに基づいて、各画素22の透過率を演算する(ステップS3)。
【0041】
各画素22の透過率を演算する方法の具体例について
図7を参照して説明する。
図7は、各画素22に照射される光の強度が
図6に示す通りである場合に、各画素22において
図4に示す階調値に対応する各画素22からの光、換言すれば各画素22の輝度を得るための各画素22の透過率を示す模式図である。
図7においては、図示の簡単のため、各画素22の透過率について小数点以下を四捨五入している。
【0042】
透過率演算部43は、各光源31の輝度が、ステップS2にて演算された通りである場合に、各画素22の透過率をどのように設定すれば、各画素22の階調値に対応する輝度達成されるかを演算する。具体的に、各画素22の輝度は、各画素22に照射される光の強度と各画素22の透過率とをかけることにより算出される。このため、透過率演算部43は、例えば、各画素22における階調値を対応する画素22のそれぞれに照射される光の強度にて割ることにより、各画素22の透過率を演算する。
【0043】
ここで、
図7に示す通り、上述した各画素22の透過率の演算の方法では、透過率が最大の100を超えている画素22である、飽和画素22Sが発生する場合がある。ステップS1においては、光源31の輝度を、表示領域21Fの画素22Cのうち最大の階調値に基づいて演算した。また、上述の通り、ステップS1における各光源31の輝度の演算においては、画素22Cが含まれる表示領域21Fと異なる表示領域21に対応する光源31からの光の影響を考慮していない。このため、上述した光源31の輝度の演算方法においては、階調値に対応する画素22の輝度を達成するために十分な強度を有する光が照射されない画素22が発生する場合があり、当該画素22が飽和画素22Sとなる。
【0044】
<表示装置の制御方法:飽和画素の課題>
飽和画素22Sが発生することに伴い発生する課題について
図8を用いて説明する。
図8は、輝度演算部42の演算の結果に沿ってバックライトユニット3を駆動し、透過率演算部43の演算の結果に沿って表示パネル2を駆動した場合において、実際に各画素22にて得られる輝度を表す模式図である。特に、バックライトユニット3は、輝度演算部42が演算した輝度が各光源31から得られるよう駆動される。また、表示パネル2は、各画素22の透過率が透過率演算部43の演算した透過率となるように駆動される。
図8においては、図示の簡単のため、各画素22の輝度について小数点以下を四捨五入している。
【0045】
ただし、画素22はどのように駆動したとしても100を超える透過率を実現できない。このため、例えば、飽和画素22Sの透過率は100に制限され、
図8に示す通り、飽和画素22Sのそれぞれにおいて実際に得られる輝度は
図4に示す階調値に対応する輝度より低くなる。さらに、上述の場合、飽和画素22Sの透過率は何れも100に固定されるため、飽和画素22Sのそれぞれにおいて得られる輝度は、光源31からの光の強度に応じてある値に固定される。
【0046】
以上により、表示パネル2に飽和画素22Sが生じた場合、飽和画素22Sにおいては必要な輝度が得られないため、表示パネル2による表示品位が低下する場合がある。また、表示パネル2に複数の飽和画素22Sが生じた場合、飽和画素22Sの輝度は何れも所定値に固定されるため、飽和画素22Sの間における輝度の差が低下し、表示パネル2が表示する画像から細部の表現が損なわれる可能性がある。
【0047】
<表示装置の制御方法:飽和画素の判定>
本実施形態に係る表示装置1の制御方法においては、上述した各光源31の輝度の演算値および各画素22の透過率の演算値を補正することにより、飽和画素22Sの発生を低減する。
【0048】
図5の参照に戻ると、各画素22の透過率の演算に次いで、飽和判定部44が、透過率演算部43による各画素22の透過率の演算の結果に基づいて、飽和画素22Sが存在するかを判定する(ステップS4)。具体的には、飽和判定部44は、透過率演算部43による各画素22の透過率の演算の結果を参照し、演算された透過率が100を超える画素22が存在するかを判定する。
【0049】
<表示装置の制御方法:演算値の補正:光源の輝度の補正>
ステップS4において、飽和判定部44により飽和画素22Sが存在すると判定された場合、本実施形態に係る表示装置1の制御方法においては、補正部45が、各光源31の輝度および各画素22の透過率の補正を実行する。例えば、補正部45の輝度補正部48は、飽和判定部44により飽和画素が存在すると判定された場合に、各光源31の輝度を補正する(ステップS5)。
【0050】
輝度補正部48による各光源31の輝度の補正は、輝度演算部42により演算された各光源31の輝度、および、透過率演算部43により演算された各画素22の透過率に基づき実行される。具体的には、飽和画素22Sのうち、演算された透過率が各表示領域21において最も高い飽和画素22Sにおいても、階調値に対応する輝度が得られるように、表示領域21に対応する各光源31の輝度を補正する。
【0051】
各光源31の輝度の補正方法の具体例について
図9を参照して説明する。
図9は、各光源31が補正された輝度にて発光した場合に、各画素22に照射される光の強度を示す模式図である。本実施形態においては、例えば、飽和画素22Sのうち最も高い透過率の演算値と、当該飽和画素22Sを有する表示領域21と対応する光源31の輝度とをかけた輝度を算出し、上記光源31の輝度の補正値とする。例えば、演算された各画素22の透過率が
図7に示す通りの場合、表示領域21Fの飽和画素22Sの透過率うち最も高い透過率は120である。この場合、輝度補正部48による表示領域21Fに対応する光源31の輝度の補正により、表示領域21Fに対応する光源の輝度は1.2倍に補正され、各画素22に照射される光の強度は
図9に示す通りとなる。
図9においては、図示の簡単のため、各画素22に照射される光の強度について小数点以下を四捨五入している。
【0052】
なお、本実施形態において、輝度補正部48による、各光源31の輝度の補正は、表示領域21Fに対応する光源31の輝度の補正のみに限られない。例えば、光源31が照射する光の強度の表示パネル2における分布、および、飽和画素22Sにおける階調値によっては、表示領域21Fに対応する光源31の輝度を最大としても、飽和画素22Sにおいて必要な各光源31からの光が得られない場合がある。この場合、輝度補正部48は、表示領域21Fの周囲に隣接する表示領域21と対応する光源31の輝度を上昇させることにより、飽和画素22Sにおいて必要な各光源31からの光を確保してもよい。
【0053】
<表示装置の制御方法:演算値の補正:画素の透過率の補正>
輝度補正部48による各光源31の輝度の補正に次いで、補正部45の透過率補正部49は、各画素22の透過率を補正する(ステップS6)。透過率補正部49は、例えば、各画素22の階調値と、輝度補正部48により補正された各光源31の輝度と、に基づいて、各画素22の透過率を算出することにより、各画素22の透過率を補正する。透過率補正部49による各画素22の透過率の算出方法は、透過率演算部43による各画素22の透過率の演算方法と比較して、各光源31の輝度が輝度演算部42による演算値から輝度補正部48により補正された輝度である点を除き、同一でもよい。
【0054】
透過率補正部49により補正された各画素22の透過率について
図10を参照して説明する。
図10は、各画素22に照射される光の強度が
図9に示す通りである場合に、表示パネル2が
図4に示す各画素22の階調値に対応する輝度を得るための透過率を画素22ごとに示す模式図である。
図10においては、図示の簡単のため、各画素22の透過率について小数点以下を四捨五入している。なお、
図10において透過率が100と示されている画素22については、小数点以下を四捨五入する前の値が100未満であったことを補記する。
【0055】
透過率補正部49による各画素22の透過率の補正により、
図10に示す通り、補正された各画素22の透過率は何れも100以下となり、飽和画素22Sが存在しない。このため、補正された各光源31の輝度に沿ってバックライトユニット3を制御し、補正された各画素22の透過率に沿って表示パネル2を制御することにより、表示装置1は各画素22から
図4に示す階調値を満たすように光を得られる。
【0056】
なお、上述の通り、本実施形態において、輝度補正部48は光源31の輝度の補正のみを実行し、透過率補正部49は各画素22の透過率の補正のみを実行する。このため、表示装置1は、光源31の輝度の補正と各画素22の透過率の補正とをそれぞれ異なる装置に実行させるため、同一の装置にて双方の補正を実行する場合と比較して各補正の処理を簡素化する。
【0057】
<表示装置の制御方法:演算値の採用>
なお、ステップS4において、飽和判定部44により飽和画素22Sが存在しないと判定された場合に、補正部45は、各光源31の輝度と各画素22の透過率とにそれぞれの演算値を採用する(ステップS7)。
【0058】
例えば、輝度補正部48は飽和判定部44から飽和画素22Sが存在しないことを示す信号を受信した場合に、輝度演算部42が演算した各光源31の輝度をそのまま採用する。この場合、透過率補正部49により算出される各画素22の透過率は、透過率演算部43により演算された各画素22の透過率と同一となるため、自動的に透過率補正部49が各画素22の透過率に演算値を採用することとなる。あるいは、透過率補正部49は透過率演算部43による演算結果と飽和判定部44による飽和画素22Sの有無についての判定結果とを受領してもよい。飽和判定部44により飽和画素22Sが存在しないと判定された場合、透過率補正部49は透過率演算部43が演算した各画素22の透過率をそのまま採用してもよい。
【0059】
<表示装置の制御方法:バックライトユニットおよび表示パネルの制御>
補正部45による補正または演算値の採用に次いで、光源制御部46はバックライトユニット3を制御し、表示パネル制御部47は表示パネル2を制御する(ステップS8)。
【0060】
光源制御部46は、バックライトユニット3を制御して各光源31を発光させる。光源制御部46は、特に、各光源31の輝度が、輝度補正部48が各光源31の輝度を補正した場合には当該補正した値となるように、輝度補正部48が各光源31の輝度の演算値を採用した場合には当該演算値となるように、各光源31の発光を制御する。
【0061】
表示パネル制御部47は、例えば、表示パネル2の不図示のドライバ等を介して、表示パネル2の各画素22を制御する。表示パネル制御部47は、例えば、各画素22の液晶素子に印加する電圧を個々に制御することにより、各画素22の透過率を制御してもよい。表示パネル制御部47は、特に、各画素22の透過率が、透過率補正部49が各画素22の透過率の補正を行った場合には当該補正した値となるように、表示パネル2を制御する。一方、表示パネル制御部47は、透過率補正部49が各画素22の透過率の演算値を採用した場合には当該演算値となるように、表示パネル2を制御する。
【0062】
以上により、表示装置1の表示パネル2においては、各画素22から
図4に示す階調値に対応する光が得られ、表示パネル2による画像の表示が実行される。
【0063】
<表示装置の制御方法:補記>
本実施形態においては、経時的に連続する複数のフレームのそれぞれにおいて上述した表示装置1の制御方法を実行することにより、各フレームにおいて表示パネル2に画像を表示させてもよい。この場合、各フレームにて表示制御装置4が受信する画像信号は互いに同一であっても異なってもよい。これにより、表示装置1は、複数の連続するフレームにおいて表示パネル2に画像を表示させることにより、表示パネル2に静止画または動画を表示させてもよい。
【0064】
本実施形態に係る表示装置1の制御方法において、表示制御装置4の各部による処理は、表示制御装置4の各部からデータを受信したプロセッサ5が所定のプロセスに沿って当該データを処理することによって実現してもよい。この場合、プロセッサ5は処理済のデータを表示制御装置4の各部に送信してもよい。
【0065】
また、本実施形態に係る表示装置1の制御方法において、表示制御装置4の各部により算出されたデータおよびプロセッサ5により処理されたデータは、少なくとも一時的にメモリ6に記録されてもよい。また、本実施形態に係る表示装置1の制御方法において、表示制御装置4の各部およびプロセッサ5は、メモリ6に記録されたデータを適宜読み出してもよい。
【0066】
<表示装置、表示制御装置、および表示装置の制御方法の奏する効果>
本実施形態に係る表示装置1は、個々に輝度を制御可能な複数の光源31を有するバックライトユニット3からの光を、表示パネル2の各画素22において透過させることにより、表示パネル2に画像を表示させる。表示装置1は、バックライトユニット3の光源31を個々に制御することにより、表示パネル2が表示する画像のコントラストを改善し、消費電力を低減する。
【0067】
ここで、バックライトユニット3は上述した方法により補正または演算された各光源31の輝度に基づき制御され、表示パネル2は上述した方法により補正または演算された各画素22の透過率に基づき制御される。このため、表示装置1は、表示パネル2に画像を表示させる際に表示パネル2に飽和画素22Sが発生することを低減する。したがって、表示装置1は、上述した画像のコントラストの改善および消費電力の低減を維持しつつ、表示パネル2による画像の表示品位を向上させる。換言すれば、表示制御装置4は、表示パネル2に表示させる画像のコントラストの改善およびバックライトユニット3の消費電力の低減を維持しつつ、表示パネル2による画像の表示品位を向上させる。
【0068】
〔実施形態2〕
<表示制御装置の簡素化>
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0069】
図11は、本実施形態に係る表示装置7の概略図である。表示装置7は、前実施形態に係る表示装置1と比較して、表示制御装置4に代えて表示制御装置8を備える点を除き同一の構成を備える。表示制御装置8は、表示制御装置4と比較して、補正部45を備えていない点を除き同一の構成を備える。
【0070】
本実施形態に係る表示制御装置8において、輝度演算部42は輝度補正部48を兼ね、透過率演算部43が透過率補正部49を兼ねる。このため、表示制御装置8は補正部として輝度演算部42と透過率演算部43とを備える。
【0071】
<次フレームへの補正の適用:第1画像の表示>
本実施形態に係る表示装置7は、特に、経時的に連続する複数のフレームのうち、第1フレームにおいて第1画像を表示パネル2に表示し、第1フレームに続く第2フレームにおいて第2画像を表示パネル2に表示する。第1フレームにおける第1画像の表示および第2フレームにおける第2画像の表示を行うための表示装置7の制御方法について、
図12を参照して説明する。
図12は、表示装置7の制御方法について示すフローチャートである。
【0072】
本実施形態に係る表示装置7の制御方法においては、第1フレームにおいて、ステップS1を、前実施形態に係る表示装置1の制御方法と同一の方法によって実行する。特に、第1フレームのステップS1において輝度演算部42が各光源31の輝度を演算する。
【0073】
本実施形態に係るステップS1に次いで、前フレームにおいて後述する方法により飽和判定部44が各光源31の輝度の補正値を決定したかが判定される(ステップS9)。ステップS9における判定は、飽和判定部44が前フレームにおいて図示しないメモリ等に記録した補正値の有無に関するデータ等を読み出し解析することにより実行してもよい。当該読み出しおよび解析は輝度演算部42、飽和判定部44、あるいは図示しない別の判定部が実行してもよい。ステップS9において、前フレームにおける飽和判定部44による補正値の決定が実行されなかったと判定された場合、ステップS2およびステップS3が引き続いて実行される。なお、前フレームが存在しない場合、ステップS9においては、前フレームにおける飽和判定部44による補正値の決定が実行されなかったと判定される。
【0074】
例えば、本実施形態に係るステップS2およびステップS3は前実施形態に係るステップS2およびステップS3と同一の方法によって実行される。特に、第1フレームのステップS2において輝度演算部42が表示パネル2に照射される光源31からの光の強度を画素22ごとに演算する。また、第1フレームのステップS3において透過率演算部43が各画素22の透過率を演算する。
【0075】
次いで、第1フレームおいては、前実施形態に係るステップS8と同一の方法により、演算された各光源31の輝度および各画素22の透過率に基づく、バックライトユニット3と表示パネル2との制御が実行される。例えば、本実施形態に係る第1フレームのステップS8において、光源制御部46は輝度演算部42が演算した各光源31の輝度に基づいて各光源31を発光させる。また、本実施形態に係る第1フレームのステップS8において、表示パネル制御部47は透過率演算部43が演算した各画素22の透過率に基づいて表示パネル2を制御する。これにより、第1フレームのステップS8においては、表示パネル2により第1画像が表示される。
【0076】
例えば、上述した通り、ステップS9において前フレームにおける飽和判定部44による補正値の決定が実行されなかったと判定されたとする。この場合、本実施形態に係るステップS8においては、各光源31の輝度および各画素22の透過率の補正を実施せずに、各光源31の輝度の演算値および各画素22の透過率の演算値に基づいて表示パネル2による表示が実行される。
【0077】
<次フレームへの補正の適用:補正値の決定>
ここで、上述した通り、バックライトユニット3の各光源31は輝度演算部42により演算された輝度に基づき制御され、表示パネル2の各画素22は輝度演算部42により演算された透過率に基づき制御される。このため、第1画像を表示する表示パネル2の画素22には、演算された透過率が最大透過率を超える飽和画素22Sが含まれる可能性がある。
【0078】
ここで、本実施形態に係る第1フレームの表示装置7の制御方法においては、ステップS8の実行と平行して、飽和判定部44により飽和画素22Sが存在するか否かを前実施形態に係るステップS4と同一の方法により実行する。ここで、飽和画素22Sが発生すると飽和判定部44が判定した場合、飽和判定部44は、第1フレームの次フレームである第2フレームの各光源31の輝度の補正値を決定する(ステップS10)。
【0079】
ステップS10における第2フレームの各光源31の輝度の補正値は、前実施形態に係るステップS5と同一の方法により、第1フレームにおいて演算された各光源31の輝度、および、第1フレームにおいて演算された各画素22の透過率に基づき決定される。このため、ステップS10において決定される各光源31の輝度の補正値は、厳密には表示パネル2による第1画像の表示に適する補正値である。
【0080】
本実施形態における表示装置7の制御方法においては、第1フレームにおけるステップS10の実行をもって、第1フレームにおける表示装置7の制御方法を完了する。なお、第1フレームにおけるステップS4において、飽和画素22Sが存在しないと飽和判定部44が判定した場合、飽和判定部44が各光源31の輝度の補正値を決定することなく第1フレームを完了する。
【0081】
<次フレームへの補正の適用:補正値の適用>
本実施形態に係る表示装置7の制御方法においては、第1フレームに続く第2フレームにおいても、ステップS1を、前実施形態に係る表示装置1の制御方法と同一の方法によって実行する。特に、第2フレームのステップS1においては、画像信号処理部41による第2画像と対応する画像信号の処理により、第2画像の表示に必要な各画素22の輝度が算出される。
【0082】
第2フレームにおいても、ステップS1に次いでステップS9が実行される。ここで、例えば、前フレームである第1フレームのステップS10において、飽和判定部44による補正値の決定が実行されているとする。この場合、ステップS9に次いで輝度演算部42は、当該補正値に基づいて各光源31の輝度を補正する(ステップS11)。換言すれば、ステップS11においては、補正値を考慮した各光源31の輝度の演算が輝度演算部42によって実行される。輝度演算部42による補正値を考慮した各光源31の輝度の演算は、前実施形態に係るステップS5と同一の方法により実行される。
【0083】
ステップS11に次いでステップS2およびステップS3が引き続いて実行される。また、ステップS9において前フレームが存在したとしても、当該前フレームにおいてステップS10、換言すれば補正値の決定が実行されなかった場合、ステップS9に次いでステップS11を省略しステップS2およびステップS3が引き続いて実行される。
【0084】
第2フレームにおいても、ステップS2およびステップS3は前実施形態に係るステップS2およびステップS3と同一の方法によって実行される。特に、第2フレームにおいてステップS11が実行されている場合、ステップS2においては輝度演算部42が表示パネル2に照射される光源31からの光の強度を、補正後の各光源31の輝度に基づき画素22ごとに演算する。このため、ステップS11に次いで実行されるステップS2にて演算された表示パネル2に照射される光源31からの光の強度は補正された強度となる。したがって、当該ステップS2に次いで実行されるステップS3において、透過率演算部43は、補正された各画素22の透過率を算出する。
【0085】
ステップS3に次いで、第2フレームおいても、前実施形態に係るステップS8と同一の方法により、演算された各光源31の輝度および各画素22の透過率に基づく、バックライトユニット3と表示パネル2との制御が実行される。ここで、ステップS11が実行されている場合、各光源31の輝度および各画素22の透過率は、上述した通り、補正された各光源31の輝度および各画素22の透過率である。
【0086】
上述した補正は、厳密には第1画像の表示に適する補正である。しかしながら、一般に、表示パネル2は複数のフレームにおいてわずかに異なる画像を連続して表示することにより動画を表示する。このため、一般に、互いに連続する第1フレームと第2フレームとのそれぞれにおいて表示される第1画像と第2画像とは、各画素22の階調値が大きく変化しない傾向にある。また、表示パネル2が静止画を表示する場合、第1画像と第2画像とにおいて、各画素22の階調値は略同一である。
【0087】
このため、表示装置7が第1フレームにおける第1画像の表示に適する補正を、第2フレームにおける第2画像の表示に適用した場合においても、飽和画素22Sが低減する蓋然性は高い。したがって、表示装置7は、表示パネル2により表示される第2画像のコントラストの改善および第2画像の表示時の消費電力の低減を維持しつつ、第2画像の表示品位を向上させる。
【0088】
<次フレームへの補正の適用:補記>
第2フレームにおいても、ステップS8と並行して上述した方法によりステップS4が実行される。このため、第2フレームにおいて飽和画素22Sが存在する場合、第2フレームにおいて適する各光源31の輝度の補正値をステップS10にて決定する。これにより、表示装置7は、さらに第2フレームに続くフレームにおいて、各光源31の輝度の補正および各画素22の透過率の補正を行って画像の表示を実行できる。
【0089】
本実施形態に係る表示装置7は、上述の通り、第1フレームにおいて第1画像を表示する場合に適する補正を第1フレームに続く第2フレームにおける第2画像の表示に適用する。このため、本実施形態に係る表示装置7は、第1画像と第2画像とが略同一である、または大きく変化しない場合に特に上述した効果を奏する。したがって、本実施形態に係る表示装置7は、表示パネル2が静止画、または動きの少ない動画を表示する場合により適する。
【0090】
本実施形態に係る表示装置7は、前実施形態に係る表示装置1と比較して、補正部45を備えていないため、部品点数を削減できる。また、表示装置7は、表示装置1と比較して、補正部45における処理を輝度演算部42および透過率演算部43における処理にて代用できるため、画像の表示のための処理を簡素化できる。
【0091】
〔実施形態3〕
<2つの期間における演算および表示:概要>
本開示のさらなる実施形態について、以下に説明する。本実施形態に係る表示装置は、前実施形態に係る表示装置7と比較して表示パネル2に画像を表示する方法のみが異なり、前実施形態に係る表示装置7と同一の部材を備えてもよい。本実施形態においては、表示装置の各部材が前実施形態に係る表示装置7の各部材と同一であるとして説明を行う。
【0092】
本実施形態に係る表示装置7は、特に、経時的に連続する複数のフレームのうち、第1期間と第1期間に続く第2期間とを含む第1フレームのうち少なくとも第2期間において第1画像を表示パネル2に表示する。本実施形態においては、第1期間と第2期間とにおける表示装置7の制御方法について、
図5を参照し説明する。
【0093】
<2つの期間における演算および表示:第1期間>
本実施形態に係る表示装置7の制御方法においては、第1期間において、ステップS1からステップS4までを、前述した表示装置1の制御方法と同一の方法によって実行する。特に、第1期間のステップS1において輝度演算部42が各光源31の輝度を演算し、第1期間のステップS2において輝度演算部42が表示パネル2に照射される光源31からの光の強度を画素22ごとに演算する。また、第1期間のステップS3において透過率演算部43が各画素22の透過率を演算する。さらに、第1期間のステップS4において飽和画素22Sが存在するか否かを飽和判定部44が判定する。以上により、第1期間における表示装置7の制御が完了する。
【0094】
<2つの期間における演算および表示:第2期間>
第1期間のステップS4において、飽和画素22Sが存在すると飽和判定部44が判定した場合、第2期間においては、各光源31の輝度の補正を実行する。本実施形態において、各光源31の輝度の補正は、例えば、輝度演算部42が前述のステップS5と同一の方法によって各光源31の輝度を補正することにより実行する。
【0095】
また、第2期間においては、各光源31の輝度の補正に次いで、各画素22の透過率の補正を実行する。本実施形態において、各画素22の透過率の補正は、例えば、透過率演算部43が前述のステップS6と同一の方法によって各画素22の透過率を補正することにより実行する。
【0096】
なお、第1期間のステップS4において、飽和判定部44により飽和画素22Sが存在しないと判定された場合には、第2期間において、前述したステップS7が実行される。換言すれば、第1期間において飽和画素22Sが存在しない場合、第2期間において、輝度演算部42は各光源31の輝度に演算値を採用し、透過率演算部43は各画素22の透過率に演算値を採用する。
【0097】
輝度演算部42と透過率演算部43とによる補正または演算値の採用に次いで、前述したステップS8と同一の方法により、光源制御部46はバックライトユニット3を制御し、表示パネル制御部47は表示パネル2を制御する。以上により、本実施形態に係る表示装置7は、第2期間において表示パネル2に第1画像を表示させる。
【0098】
<2つの期間における演算および表示:奏する効果>
本実施形態に係る表示装置7は、第1フレームのうち、第1期間における各光源31の輝度および各画素22の透過率の演算値に基づき、飽和画素22Sが存在するか否かを判定する。さらに、本実施形態に係る表示装置7は、第1フレームのうち、第2期間において、飽和画素22Sが存在するか否かに応じて、各光源31の輝度および各画素22の透過率を適宜補正する。
【0099】
このため、表示装置7は、第2期間において、飽和画素22Sを低減しつつ表示パネル2に第1画像を表示させる。特に、本実施形態において、各光源31の輝度および各画素22の透過率の補正が実行された場合、当該補正は第1画像の表示に適する補正である。したがって、本実施形態に係る表示装置7の制御方法は、前実施形態に係る表示装置7の制御方法と比較して、第1画像の表示品位をさらに向上させる。
【0100】
特に、本実施形態に係る表示装置7は、表示パネル2に表示させる画像が連続する2つのフレームにおいて大きく変化する場合においても、飽和画素22Sをより効率的に低減できる。したがって、本実施形態に係る表示装置7は、表示パネル2が動きの大きい動画を表示する場合により適する。
【0101】
<2つの期間における演算および表示:補記>
本実施形態における第1フレームの長さは、前実施形態における第1フレームの長さと同一の長さであってもよい。この場合、本実施形態に係る表示装置7の動作クロックは、前実施形態に係る表示装置7の動作クロックの倍の速さであってもよい。これにより、本実施形態に係る表示装置7は、第1フレームの総時間を延長することなく、第1期間と第2期間とのそれぞれにおける輝度演算部42および透過率演算部43の動作を両立させることができる。
【0102】
表示装置7は、動作クロックを等速と倍速との間にて切り替え可能であってもよい。また、表示装置7の動作クロックが等速の場合には、表示装置7は前実施形態に係る制御方法にて制御されてもよい。一方、表示装置7の動作クロックが倍速の場合には、表示装置7は本実施形態に係る制御方法にて制御されてもよい。
【0103】
この場合、表示装置7は、例えば、静止画または動きの少ない動画を表示パネル2に表示させる場合に動作クロックを等速とし、動きの大きい動画を表示パネル2に表示させる場合に動作クロックを倍速とできる。これにより、表示装置7は、静止画または動きの少ない動画を表示パネル2に表示させる場合に動作を簡素化しつつ、動きの大きい動画を表示パネル2に表示させる場合に表示品位を向上させることができる。また、上記構成により、表示装置7は動作クロックの切り替え時に各フレームの長さを変更する必要がなく、表示装置7の動作がより簡素化する。
【0104】
本実施形態に係る表示装置7は、さらに、第1フレームに続き、第1期間と第1期間に続く第2期間とを含む第2フレームのうち、少なくとも第2期間において第2画像を表示パネル2に表示させてもよい。この場合、表示装置7は、第1フレームの第2期間にて表示パネル2に表示させる第1画像を、第2フレームの第1期間においても表示パネル2に表示させてもよい。これにより、第2フレームの第1期間においては、表示パネル2による第1画像の表示と、輝度演算部42および透過率演算部43による、第2画像を表示させる場合における各光源31の輝度および各画素22の透過率の演算と、を共に実行できる。
【0105】
<ソフトウェアによる実現例>
表示制御装置4または表示制御装置8(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置の各制御ブロックとしてコンピュータを機能させるための表示制御プログラム(以下、「プログラム」と呼ぶ)により実現することができる。
【0106】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ5)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ6)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置とにより上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0107】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0108】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本開示の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0109】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0110】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0111】
1、7 表示装置
2 表示パネル
3 バックライトユニット
4、8 表示制御装置
5 プロセッサ
6 メモリ
21 表示領域
22 画素
22S 飽和画素
31 光源
42 輝度演算部
43 透過率演算部
44 飽和判定部
45 補正部
46 光源制御部
47 表示パネル制御部
48 輝度補正部
49 透過率補正部