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特開2024-114384商品販売データ処理装置、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114384
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20240816BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G07G1/12 331J
G07G1/01 301D
G07G1/12 301E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020123
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】吉田 光寿
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142AA07
3E142CA07
3E142DA08
3E142EA04
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA41
3E142JA01
3E142KA01
3E142KA06
(57)【要約】
【課題】セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させること。
【解決手段】商品販売データ処理は、顧客が商品の登録および精算を行う。商品販売データ処理は、商品情報入力手段と、登録手段と、精算手段と、処理制御手段とを備える。商品情報入力手段は、商品情報を入力する。登録手段は、前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う。精算手段は、前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う。処理制御手段は、前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が商品の登録および精算を行う商品販売データ処理装置であって、
商品情報を入力する商品情報入力手段と、
前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う登録手段と、
前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段と、
前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する処理制御手段と、
を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記処理制御手段は、前記受付処理における前記選択を受け付けるまで、前記精算手段による精算処理を完了させない、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記顧客が商品の登録および精算を行う第1の動作モードと、店員が商品の登録を行う第2の動作モードとを含む複数の動作モードのうち、一の動作モードに制御するモード制御手段を備え、
前記処理制御手段は、
前記第1の動作モードにおいて、前記同一の商品情報が連続して入力された場合に前記受付処理を実行し、
前記第2の動作モードにおいて、前記同一の商品情報が連続して入力された場合に前記受付処理とは異なる処理を実行する、
請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記顧客による商品の登録に係る操作を録画する録画手段を備え、
前記処理制御手段は、前記受付処理において、前記同一の商品情報が連続して入力された際の前記操作に係る録画を表示部に表示させる表示制御処理を実行する、
請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
顧客が商品の登録および精算を行う商品販売データ処理装置のコンピュータを、
商品情報を入力する商品情報入力手段、
前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う登録手段、
前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段、
前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する処理制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売データ処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、店舗では、顧客によって商品の登録と精算とが行われるセルフレジが普及している(例えば、特許文献1参照。)。セルフレジでは、顧客によって商品の登録が行われるため、意図しない商品登録が行われることがある。例えば、一の商品を登録しようとしているにもかかわらず、当該商品を二回スキャンしてしまうことにより、重複登録されてしまうことがある。
【0003】
セルフレジにおいて、重複登録の取消し(または登録数の減算)に係る訂正操作は、訂正操作を行った後にそのまま商品を持ち帰るといった不正を防止するという観点から、顧客自身では行えないようにしていることがある。このため、このような重複登録があると、顧客が全ての商品を取り消して全ての商品を再登録するか、顧客が店員を呼び出して、店員による訂正操作が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-205023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、顧客が全ての商品を取り消して全ての商品を再登録したとすると、顧客にとっては、手間と時間が生じてしまい、また、店員による訂正操作を行う場合にも店員待ちに係る待ち時間が生じてしまう。このため、当該顧客がレジを占有する時間が長くなり、店舗にとってはレジを有効活用できなくなってしまう。また、店員による訂正操作を行う場合、呼出によって店員は作業を中断して顧客の元に赴くことになるため、店員の作業効率が低下してしまう。これにより、従来技術では、セルフレジを使用する店舗の運営効率が低下してしまうことがある、という問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、顧客が商品の登録および精算を行う商品販売データ処理装置であって、商品情報を入力する商品情報入力手段と、前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う登録手段と、前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段と、前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する処理制御手段と、を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、顧客が商品の登録および精算を行う商品販売データ処理装置のコンピュータを、商品情報を入力する商品情報入力手段、前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う登録手段、前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段、前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する処理制御手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システム1のネットワーク構成の一例を示す図である。
図2】POS端末装置20の客側から見た外観の一例を示す図である。
図3】POS端末装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】POS端末装置20の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図5】フルセルフモードにおいて連続入力された場合の客側表示部205の画面遷移の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係るPOS端末装置20が行う商品販売データ処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システム1のネットワーク構成の一例を示す図である。POSシステム1は、種々の店舗に導入される。種々の店舗は、例えば、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、飲食店、各種用品店などである。図1に示すように、POSシステム1は、ストアコントローラ10と、取引状況管理装置11と、複数のPOS端末装置20とを備える。
【0011】
各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワーク50を介して、有線または無線により接続されている。各装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
【0012】
ストアコントローラ10は、取引に必要な各種情報を記憶する。各種情報は、商品マスタを含む。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えばJAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、販売価格などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品(計量対象商品)の商品識別情報、商品名、計量対象商品の単価などを含む。また、ストアコントローラ10は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記憶する。また、ストアコントローラ10は、顧客の会員情報を記憶してもよい。
【0013】
取引状況管理装置11は、POS端末装置20の処理状況等を表示したり、POS端末装置20を制御したりする。例えば、取引状況管理装置11には、店員が配置され、店員によるPOS端末装置20の監視が行われる。
【0014】
POS端末装置20は、商品販売データ処理装置の一例である。POS端末装置20は、店舗内に配置され、顧客の操作によって、商品の登録および精算を行うことが可能なキャッシュレジスタ装置である。本実施形態では、POS端末装置20は、登録部と、精算部とを備える。登録部は、商品を登録する登録処理を実行する。登録処理では、顧客が購入する商品の登録情報が生成される。精算部は、登録処理において生成された登録情報に基づく精算を行う精算処理を実行する。また、図1において、POS端末装置20の台数は、複数台を示しているが、1台であってもよい。
【0015】
POS端末装置20は、動作モードの切り替えが可能である。ここでいう動作モードは、(1)フルセルフモードと、(2)店員登録モードと、(3)会計専用モードとを含む。以下に、各動作モードについて説明する。
【0016】
(1)フルセルフモードは、自装置で顧客が商品を登録(セルフ登録)し、自装置で顧客が精算(セルフ精算)を行う動作モードである。
【0017】
(2)店員登録モードは、店員が商品を登録し、対面精算またはセルフ精算を行う動作モードである。
対面精算は、自装置において顧客が店員と対面して、顧客の操作に基づいて行われる精算である。なお、対面精算は、顧客自身で精算を行うことに代えて又は加えて、店員が顧客から現金等を受け取り、店員が行う精算としてもよい。
セルフ精算は、他のPOS端末装置20で顧客の操作に基づいて行われる精算である。他のPOS端末装置20で精算を行う場合、POS端末装置20は、他のPOS端末装置20で精算を行うための登録情報を出力する。登録情報の出力態様は、他のPOS端末装置20への送信であるが、これに限らず、紙面等の媒体へのコードによる出力してもよい。なお、他のPOS端末装置20は、精算専用の装置であってもよい。
【0018】
(3)会計専用モードは、他のPOS端末装置20で登録された商品の登録情報を取得して、セルフ精算を行うモードである。会計専用モードにおける登録情報の取得の態様は、例えば、他のPOS端末装置20からの受信である。ただし、当該取得の態様は、コード化された登録情報の読み取りとしてもよい。当該コード化された登録情報は、例えば、紙媒体や携帯端末等に表示される。
会計専用モードにおいて、POS端末装置20は、他のPOS端末装置20から受信した登録情報に基づいて、顧客の操作に基づく精算(セルフ精算)を行う。なお、他のPOS端末装置20は、登録専用の装置であってもよい。
【0019】
なお、登録装置は、他のPOS端末装置20に限らず、可搬型の装置(顧客が店内を移動して商品を登録する端末)でもよい。また、登録装置に商品を登録させるオペレータは、店員としてもよいし、顧客としてもよい。可搬型の装置について補足すると、例えば、可搬型の装置には、所定のアプリ(アプリケーションソフトウェア)がインストールされている。可搬型の装置は、顧客が店内を移動しながら商品のバーコードをスキャンすることにより、顧客による商品の登録を可能にする。可搬型の装置は、店舗から顧客に貸し出す貸出端末(例えば、スマートフォンや専用の端末)でもよいし、顧客が所有する端末(例えば、スマートフォン)でもよい。
【0020】
なお、POS端末装置20は、店員が所持する店員端末を備えてもよい。店員端末は、例えば、取引状況管理装置11と同様の画面が表示されてもよい。また、店員端末は、POS端末装置20における顧客からの店員呼出や、顧客の不正が検出されると、その旨を店員に報知してもよい。
【0021】
(POS端末装置20の構成例)
次に、図2および図3を用いて、POS端末装置20の構成について説明する。
図2は、POS端末装置20の客側から見た外観の一例を示す図である。
図3は、POS端末装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。
なお、図2では省略しているが、POS端末装置20の両側または一方の側に、買い物かごを載置するカウンタが置かれる。
【0022】
POS端末装置20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215と、カメラ216と、サインポール220とを備える。各部は、バス230を介して相互に通信可能に接続されている。
【0023】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、POS端末装置20の動作を制御する。各種プログラムは、本実施形態に係る商品販売データ処理プログラムを含む。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、各種プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
【0024】
RAM203は、読み出しや書き込みが可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報を記憶する。また、この情報は、登録した商品を示す登録情報や、精算において生成した精算情報を含む。
【0025】
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。例えば、ハードディスク204は、カメラ216によって撮像された撮像結果(例えば、動画)を記憶(録画)する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行する各種プログラムを記憶してもよい。また、ハードディスク204は、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
【0026】
客側表示部205は、顧客用のタッチディスプレイである。客側表示部205は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。種々の入力は、例えば、決済に係る入力を含む。例えば、客側表示部205は、決済種別に対応する決済種別選択ボタンを表示し、当該ボタンが押下されることによって、決済種別の選択を受け付ける。
【0027】
客側スキャナ部206は、顧客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。客側スキャナ部206が読取可能なコードは、1次元コードおよび2次元コードを含む。1次元コードおよび2次元コードは、商品に付されている商品コードや、コード決済に係る決済用コードを含む。客側スキャナ部206は、コードに光を照射し、その反射光を取得することにより、コードに含まれる黒部分および白部分をデジタル信号に置換してコード情報を取り出すことが可能である。
【0028】
カード決済部208は、各種カードや携帯端末等の各種媒体に記憶される情報に基づいて決済を行う。各種カードは、クレジットカード、電子マネー等のプリペイドカード、ポイントカードを含む。電子マネーは、交通系ICカードや携帯端末などのチャージ媒体にチャージされる。チャージ媒体へのチャージは、所定のチャージ用端末における現金の入金によって行われてもよいし、チャージ媒体とクレジットカードとが対応付けられている場合にはクレジットカードからの入金によって行われてもよい。
【0029】
釣銭機209は、現金による決済機構である。釣銭機209は、客側に向けられており、顧客から各種操作や現金の投入を受け付ける。具体的には、釣銭機209は、紙幣や硬貨の投入口と排出口とを有する。釣銭機209は、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。なお、釣銭機209は、客側に設けられることに加えて、店員側にも設けられていてもよい。この場合、釣銭機209は、店員から各種操作や現金の投入を受け付けるようにしてもよい。
【0030】
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイである。店員側表示部210は、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。店員側表示部210は、商品に対応するプリセットキーを表示し、当該プリセットキーが店員に操作されることによって、商品の登録を受け付ける。
【0031】
キー操作部211は、店員側に設けられ、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)を備える。キー操作部211は、店員から種々の入力を受け付ける。キー操作部211は、商品に対応する登録ボタンを備え、当該登録ボタンが店員に操作されることによって、商品の登録を受け付ける。
【0032】
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。店員側スキャナ部212が読取可能なコードは、1次元コードおよび2次元コードを含む。1次元コードおよび2次元コードは、商品に付されている商品コードや、コード決済に係る決済用コードや、店員の名札に付された店員コードを含む。店員側スキャナ部212は、コードに光を照射し、その反射光を取得することにより、コードに含まれる黒部分および白部分をデジタル信号に置換してコード情報を取り出すことが可能である。
【0033】
POS端末装置20は、客側スキャナ部206または店員側スキャナ部212によって読み取られたコードが示すコード情報に基づく処理を行う。POS端末装置20は、コード情報における所定の桁が示すフラグ等の値や、読み取られた桁数等をチェックすることにより、読み取ったコードの種類(商品コード、店員コード等)を判別する。POS端末装置20は、POS端末装置20は、読み取られたコードが商品コードであると判別すると、商品登録処理を行う。また、POS端末装置20は、読み取られたコードが店員コードであると判別すると、ログイン処理を行う。
【0034】
印刷部213は、各種媒体(レシート、領収書等)を印刷して出力する。印刷部213は、回転自在な機構を有し、媒体発行口が店員側から客側に向くように、また、客側から店員側に向くように構成されている。
音声出力部214は、音を出力する。例えば、音声出力部214は、各種コードをスキャンした際の読取り音(スキャン音)や、音声ガイダンスや、警告音などを出力する。これらの音は、商品の登録や精算に係るものである。
通信部215は、他の装置(ストアコントローラ10、取引状況管理装置11など)と情報を送受信するインターフェースである。
【0035】
カメラ216は、客側表示部205の右上に取り付けられている。カメラ216は、動画、または静止画を連続的に撮像するカメラである。カメラ216には、CCD(charge coupled device)カメラや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラを用いることが可能である。カメラ216は、顧客による登録操作や精算操作を撮像する。
【0036】
サインポール220は、例えば、発光部(例えば、LED(light emitting diode))を備え、所定の点灯態様で点灯可能である。点灯態様は、色の態様や、点滅態様を含む。サインポール220は、点灯態様によって各種報知を行うことが可能である。各種報知は、例えば、使用中である旨の報知や、店員を呼び出す旨の報知や、顧客による不正行為があった旨の報知などを含む。
【0037】
(フルセルフモードでの動作について)
本実施形態において、POS端末装置20は、フルセルフモードで動作することが可能である。具体的には、POS端末装置20は、顧客の操作により、商品の登録および精算を行うことが可能である。
【0038】
(重複登録について)
フルセルフモードでは、顧客によって商品の登録が行われるため、意図しない商品登録が行われることがある。例えば、一の商品を登録しようとしているにもかかわらず、当該商品を連続してスキャンしてしまうことがある。
【0039】
連続してスキャンしてしまうことについて詳述する。客側表示部205または店員側表示部210(以下、これらを「スキャナ部」という場合がある)は、スキャン領域内の商品をスキャンし、当該商品がスキャン領域から外れると、次の商品のスキャンを待機する。顧客は、商品をスキャン領域内に配置したものの、商品コードの向き等によっては、商品コードをスキャンさせることができない場合がある。この場合、顧客は、商品コードをスキャナ部に向けるために、商品を上下左右方向に移動させることがある。この移動により、商品がスキャン領域内からが外れ、再度スキャン領域内に入ることがある。特に、スキャン領域内から外れる直前に商品コードがスキャンされたものの、当該商品が再度スキャン領域に入り込んでしまうことにより、スキャナ部が同一の商品を再度スキャンしてしまことがある。これにより、顧客は、意図せずに同一の商品を連続してスキャンしてしまうことがある。
【0040】
このようなスキャンにより、同一の商品が重複登録されてしまうことがある。フルセルフモードにおいて、重複登録の取消し(または、登録数の減算)に係る訂正操作は、訂正操作を行った後にそのまま商品を持ち帰るとった不正を防止するという観点から、顧客自身では行えないようにしていた。このため、このような重複登録があると、顧客が全ての商品を取り消して全ての商品を再登録するか、顧客が店員を呼び出して、店員による訂正操作が行われていた。
【0041】
しかしながら、顧客が全ての商品を取り消して全ての商品を再登録したとすると、顧客にとっては、手間と時間が生じてしまい、また、店員による訂正操作を行う場合にも店員待ちに係る待ち時間が生じてしまう。このため、当該顧客がレジを占有する時間が長くなり、店舗にとってはレジを有効活用できなくなってしまう。また、店員による訂正操作を行う場合、呼出によって店員は作業を中断して顧客の元に赴くことになるため、店員の作業効率が低下してしまう。これにより、セルフレジを使用する店舗の運営効率が低下してしまうことがあった。
【0042】
そこで、本実施形態では、セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させるようにしている。以下、図4を参照して、本実施形態に係るPOS端末装置20の機能的構成について説明する。
【0043】
(POS端末装置20の機能的構成について)
図4は、POS端末装置20の機能的構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、POS端末装置20は、商品情報入力部401と、登録部402と、精算部403と、モード制御部404と、処理制御部405との各機能部を備える。各機能部は、CPU201によって実現される。すなわち、CPU201が本実施形態に係る商品販売データ処理プログラムを実行することにより、各機能部を実現する。
【0044】
(商品情報の登録について)
商品情報入力部401は、客側スキャナ部206または店員側スキャナ部212によって読み取られた商品コードに応じた商品情報を入力する。
登録部402は、商品情報入力部401に入力された商品情報を登録する登録処理を行う。具体的には、登録部402は、スキャン領域内の商品コードが読み取られると当該商品を登録し、読み取り後の所定条件が成立するまで、次の商品情報を登録しない。例えば、登録部402は、所定条件が成立するまで、次の商品コードが読み取られたとしても、読み取られたコード情報を破棄し、商品情報を登録しない。所定条件の成立とは、例えば、スキャン領域からコードや物体が存在しなくなることや、所定時間が経過することである。所定条件が成立すると、登録部402は、次に読み取られた商品コードに基づいて、次の商品情報を登録する。
【0045】
(精算処理について)
精算部403は、登録部402に登録された商品情報に基づいて精算する精算処理を行う。精算処理は、例えば、以下の各処理を含む。
・決済種別の選択を受け付ける処理。
・現金での決済における現金の投入やお釣りの払い出しに係る処理。
・クレジットカードでの決済におけるカード会社サーバへの問合せに係る処理。
・電子マネーでの決済におけるチャージ金額の減算に係る処理。
・コード決済におけるコード決済サーバへの問合せやチャージ金額の減算に係る処理。
・レシートの発行に係る処理。
【0046】
(動作モードの制御について)
モード制御部404は、動作モードを制御する。具体的には、モード制御部404は、フルセルフモード(第1の動作モードの一例)と、店員登録モード(第2の動作モードの一例)とを含む複数の動作モードのうち、一の動作モードに制御する。なお、POS端末装置20は、モード制御部404を備えなくてもよく、すなわち、モードの切り替えを行えないものでもよい。具体的には、POS端末装置20は、顧客の操作により、商品の登録および精算を行う専用のセルフレジであってもよい。
【0047】
(同一の商品情報の連続入力について)
処理制御部405は、商品情報入力部401に同一の商品情報が連続して入力(連続入力)されたか否かを判定する。当該判定は、直前に登録された商品情報と、新たに入力された商品情報とが一致するか否かの一致判定である。当該一致判定において、一致すると判定した場合、処理制御部405は、同一の商品情報が連続入力されたものと判定する。一方で、当該一致判定において、一致しないと判定した場合、処理制御部405は、同一の商品情報が連続入力されていないものと判定する。
【0048】
なお、一致判定は、所定の有効期間内(例えば10秒など)に行われるようにしてもよい。このように有効期間内で一致判定を行うのは、有効期間が経過した後では、同一の商品情報が入力されたとしても、操作ミスではないもの(顧客が意図して重複登録したもの)と見なせるためである。このため、処理制御部405は、有効期間が経過した後に、同一の商品情報が再び入力されたとしても、連続入力されていないものと判定してもよい。
【0049】
処理制御部405は、同一の商品情報が連続入力された場合、受付処理を実行する。受付処理は、登録処理と、商品情報を取消す取消処理とのうち、いずれか一方を行うかの選択を顧客から受け付ける処理である。受付処理において、処理制御部405は、所定の選択画面(例えば、図5(B)の選択画面520)を表示させる。具体的には、選択画面は、登録処理を行う選択と、取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を受け付ける画面である。
【0050】
処理制御部405は、受付処理において受け付けた選択に応じた処理を実行する。具体的には、処理制御部405は、受付処理において、登録処理を行う選択を受け付けた場合、登録部402に登録処理を実行させることにより、連続入力された商品情報を登録させる。一方で、受付処理において、取消処理を行う選択を受け付けた場合、連続入力された商品情報を登録部402に登録させず、当該商品情報を取消す処理を実行する。
【0051】
(受付処理における選択を受け付けるまでの制御について)
また、処理制御部405は、受付処理における選択を受け付けるまで、精算部403による精算処理を完了させない。精算処理を完了させないとは、例えば、次の商品登録処理を開始させないことである。例えば、処理制御部405は、受付処理における選択を受け付けるまで、客側スキャナ部206における商品コードの読み取りを無効(例えば、コードリーダーの光源をOFF)にしてもよいし、商品コードの読み取りを有効とはするものの、読み取ったコード情報を破棄してもよい。また、精算処理を完了させないとは、精算処理を開始させないことを含む。具体的には、処理制御部405は、受付処理における選択を受け付けるまで、精算開始ボタンの押下を無効にしてもよい。押下を無効にするとは、押下を受け付けない(不可能)ようにすることや、当該ボタンを非表示にすることである。
【0052】
なお、処理制御部405は、受付処理における選択を受け付けるまで、精算部403による精算処理を完了させなければよく(終わらなければよく)、精算処理を開始させてもよいし、次の商品登録処理を開始させてもよい。次の商品登録処理を開始させる場合、
次の登録はできるようにするものの、例えば、小計画面に行く前や、現計キーを押す前までに、商品リストから、連続入力された商品の登録または取消しを受け付けるようにすればよい。
【0053】
(フルセルフモードと他の動作モードでの制御について)
処理制御部405は、フルセルフモードにおいて、同一の商品情報が連続入力された場合に受付処理を実行する。一方で、処理制御部405は、店員登録モードにおいて、同一の商品情報が連続入力された場合に受付処理とは異なる他の処理を実行する。他の処理は、例えば、連続入力された旨を示す報知を行う処理である。当該報知は、連続入力された旨を示す言葉(例えば、「連続入力されました」)による報知としてもよいし、店員が連続入力されたことを認識可能な数字(例えば、「×2」)による報知としてもよい。また、当該報知は、画像表示による報知であるが、これに代えて又は加えて、音声による報知としてもよい。また、他の処理は、置数入力画面を表示して、置数入力(任意の個数の入力)を受け付ける処理としてもよい。
【0054】
(フルセルフモードにおいて連続入力された場合の客側表示部205の画面遷移)
図5は、フルセルフモードにおいて連続入力された場合の客側表示部205の画面遷移の一例を示す図である。
図5(A)は、商品登録画面510を示す。商品登録画面510は、商品登録欄511と、精算開始ボタン512と、取消ボタン513と、バーコード非表示商品入力ボタン514とを含む。
【0055】
商品登録欄511は、登録されている商品の商品情報が表示される欄である。図示において、商品登録欄511には、一の商品(おにぎり梅)が1つ登録されていることを示している。
精算開始ボタン512は、精算開始を受け付けるボタンである。
取消ボタン513は、商品登録欄511に表示されている商品の登録を全て取り消すことを受け付けるボタンである。取消ボタン513が押下されると、取引が終了し、顧客の操作に応じて再度の商品登録が可能になる。
バーコード非表示商品入力ボタン514は、バーコードが付されていない商品(例えば、野菜、果物、魚など)の登録を受け付けるボタンである。バーコード非表示商品入力ボタン514が押下されると、商品に対応するプリセットキーが表示され、プリセットキーの操作入力を受け付けることにより、対応する商品が登録される。
【0056】
商品登録画面510において、同一の商品(おにぎり梅)が再び客側スキャナ部206によってスキャンされると(同一の商品情報が連続入力されると)、図5(B)に示す選択画面520に遷移する。
【0057】
図5(B)は、選択画面520を示す。選択画面520において、商品登録欄511および精算開始ボタン512は、グレーアウトに表示されている。図5(B)において、商品登録欄511は、2品の商品が登録されていることを示している。ただし、商品登録欄511は、1品の商品が登録されたことを示すようにしてもよい。また、精算開始ボタン512は、無効になっている。
【0058】
選択画面520は、同一の商品情報について登録処理を行う選択を受け付ける「はい」ボタン521と、当該商品情報について取消処理を行う選択を受け付ける「いいえ」ボタン522とを含む。選択画面520において、「はい」ボタン521が選択されると、図5(C)に示す商品登録画面530に遷移する。選択画面520において、「いいえ」ボタン522が選択されると、図5(D)に示す商品登録画面540に遷移する。
【0059】
図5(C)は、商品登録画面530を示す。商品登録画面530において、商品登録欄511には、連続入力された一の商品(おにぎり梅)が追加して登録されたことを示している。具体的には、商品登録欄511には、一の商品(おにぎり梅)2つ登録されていることを示している。また、商品登録画面530において、精算開始ボタン512は、有効に表示されている。
【0060】
図5(D)は、商品登録画面540を示す。商品登録画面540において、商品登録欄511には、連続入力された一の商品(おにぎり梅)が取り消されたことを示している。具体的には、商品登録欄511おいて、連続入力された一の商品(おにぎり梅)には取消線541が付され、当該商品が取り消されたことを示している。取消線541により、買上げ点数が、2点から1点に変更されたことを分かりやすく示すことができる。また、商品登録画面540において、精算開始ボタン512は、有効に表示されている。
【0061】
なお、図5(D)において商品登録欄511は、2品の商品が登録されて、1品が取り消されたことを示している。ただし、商品登録欄511は、1品の商品が登録されたことのみを示してもよく、すなわち、2品目の商品およびこれに付す取消線541を表示しないようにしてもよい。
【0062】
また、取消線541は、点滅してもよい。点滅は、最初の数秒間としてもよいし、別の画面に遷移するまで(常時)としてもよい。このような点滅により、買上げ点数が、2点から1点に変更されたことを、より分かりやすく示すことができる。
【0063】
なお、図5(B)において、連続入力があった場合に、選択画面520における登録および取消しの選択を受け付けないようにしてもよい。具体的には、選択画面520において、「はい」ボタン521および「いいえ」ボタン522を表示しないようにしてもよい。この場合、図5(B)において、一定時間が経過すると、図5(C)の商品登録画面530または図5(D)の商品登録画面540に自動的に遷移するようにしてもよい。いずれの商品登録画面に遷移するかは、予め設定しておけばよい。すなわち、「はい」または「いいえ」のどちらかをデフォルトで設定しておけばよい。当該設定は、変更可能とする。これにより、店舗の利用状況や利用実績等に応じて、店舗ごとに適切な設定とすることができる。
【0064】
(本実施形態に係るPOS端末装置20が行う商品販売データ処理の一例)
図6は、本実施形態に係るPOS端末装置20が行う商品販売データ処理の一例を示すフローチャートである。なお、図6において、POS端末装置20は、フルセルフモードおよび店員登録モードのうち、いずれか一方で動作するものとして説明する。
【0065】
図6において、POS端末装置20は、スキャナ部(客側スキャナ部206または店員側スキャナ部212)によって商品コードがスキャンされたか否かを判断する(ステップS601)。商品コードがスキャンされない場合(ステップS601:NO)、POS端末装置20は、ステップS612の処理に進む。
【0066】
一方、商品コードがスキャンされた場合(ステップS601:YES)、POS端末装置20は、当該商品コードに応じた商品情報(同一の商品情報)の連続入力であるか否かを判断する(ステップS602)。同一の商品情報の連続入力ではない場合(ステップS602:NO)、POS端末装置20は、ステップS609の処理に進む。一方、同一の商品情報の連続入力である場合(ステップS602:YES)、POS端末装置20は、現在の動作モードがフルセルフモードであるか否かを判断する(ステップS603)。なお、現在の動作モードがフルセルフモードであるか否かの判断は、動作モードを示す情報を取得することにより、当該情報に基づいて行われる。
【0067】
現在の動作モードがフルセルフモードである場合(ステップS603:YES)、POS端末装置20は、客側表示部205に選択画面520(図5(B))を表示する(ステップS604)。そして、POS端末装置20は、同一の商品情報について登録処理を行う選択(図5(B)の「はい」ボタン521)と、同一の商品情報について取消処理を行う選択(「いいえ」ボタン522)とのうち、いずれか一方を受け付ける(ステップS605)。
【0068】
そして、POS端末装置20は、選択画面520において、取消処理を行う選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS606)。取消処理を行う選択を受け付けた場合(ステップS606:YES)、POS端末装置20は、連続入力された商品情報を取り消し(ステップS607)、商品登録画面540(図5(D))を表示する(ステップS610)。一方、取消処理を行う選択を受け付けない場合(ステップS606:NO)、POS端末装置20は、登録処理を行う選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS608)。
【0069】
登録処理を行う選択を受け付けない場合(ステップS608:NO)、POS端末装置20は、ステップS605の処理に戻る。すなわち、本フローチャートでは、取消処理を行う選択および登録処理を行う選択のうち、いずれか一方の選択を受け付けない場合、POS端末装置20は、ステップS605、S606、S608の処理を繰り返し、次の商品登録や精算処理を行うことができないようになっている。
【0070】
ステップS608において、登録処理を行う選択を受け付けた場合(ステップS608:YES)、POS端末装置20は、連続入力された商品情報を登録し(ステップS609)、商品登録画面530(図5(C))を表示する(ステップS610)。
【0071】
ステップS603において、現在の動作モードがフルセルフモードではない場合(ステップS603:NO)、すなわち、現在の動作モードが店員登録モードである場合、POS端末装置20は、店員登録モード時における他の制御(例えば、連続入力である旨を示す報知)を行い(ステップS611)、客側表示部205および店員側表示部210に当該他の制御に応じた商品登録画面を表示する(ステップS610)。
【0072】
そして、POS端末装置20は、精算開始ボタン512(図5)が押下されたか否か、すなわち、精算開始であるか否かを判断する(ステップS612)。精算開始ではない場合(ステップS612:NO)、POS端末装置20は、ステップS601の処理に戻る。一方、精算開始である場合(ステップS612:YES)、POS端末装置20は、精算処理を行い(ステップS613)、一連の処理を終了する。
【0073】
なお、ステップS603では、フルセルフモードであるか否かを判断するようにしているが、これに代えて、商品コードをスキャンしたスキャナ部が客側スキャナ部206および店員側スキャナ部212のいずれであるかを判断するようにしてもよい。この場合、POS端末装置20は、商品コードをスキャンしたスキャナ部が客側スキャナ部206である場合、すなわち、顧客による登録操作の場合、ステップS604の処理に進むようにすればよい。一方で、POS端末装置20は、商品コードをスキャンしたスキャナ部が店員側スキャナ部212である場合、すなわち、店員による登録操作の場合、ステップS611の処理に進むようにすればよい。
【0074】
以上説明したように、本実施形態に係るPOS端末装置20は、同一の商品情報が連続入力された場合、登録処理と取消処理とのうち、いずれか一方の選択を顧客から受け付けて、受け付けた選択に応じた処理を実行する。これにより、連続入力された商品情報については、操作ミスである可能性が高いものと見込めることから、すなわち、不正な操作である可能性が低いものと見込めることから、店員を呼び出さなくても、また、全ての商品を取り消さなくても、顧客自身で当該商品情報を登録するか取消すかを選択することができる。したがって、顧客によるPOS端末装置20の占有時間の短縮化を図ることができるため、POS端末装置20の有効活用を図ることができる。さらに、店員の呼出に係る作業回数の低減を図ることができるため、他の作業を行う店員の作業効率の向上を図ることができる。よって、本実施形態によれば、セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させることができる。
【0075】
また、本実施形態に係るPOS端末装置20は、受付処理における選択を受け付けるまで、精算処理を完了させない。これにより、受付処理における選択を顧客から確実に受け付けることができる。
【0076】
また、本実施形態に係るPOS端末装置20は、フルセルフモードにおいて、連続入力がされた場合に受付処理を実行し、店員登録モードにおいて、連続入力された場合に他の処理を実行する。これにより、動作モードを切替えて動作するPOS端末装置20において、フルセルフモードでは、連続入力された商品情報について、店員を呼び出さなくても、また、全ての商品を取り消さなくても、顧客自身で当該商品情報を登録するか取消すかを選択することができる。一方で、店員登録モードでは受付処理を行わずに、店員登録モードに応じた最適な処理(報知等)を行うことができる。したがって、店員登録モードにおいて、店員による登録に係る操作性が低下することを抑えることができる。
【0077】
(実施形態の変形例)
次に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、以下の各変形例、および上述した実施形態をそれぞれ組み合わせることも可能である。
【0078】
(変形例1)
まず、本実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、連続入力された商品情報を取り消した場合に、取消線541(図5(D))を表示する例について説明した。変形例1では、連続入力された商品情報を取り消した場合の他の表示例について説明する。以下に、変形例1に係る表示例(1)、(2)を列挙する。
【0079】
(1)商品登録画面540(図5(D))において、連続入力された一の商品(おにぎり梅)を示す商品情報および取消線541のいずれも表示しない。
(2)商品登録画面540(図5(D))において、既に登録されている商品の欄(おにぎり梅)に、連続入力された一の商品を取り消す旨(例えば、「重複登録を取り消しました。」)を表示する。
【0080】
上記(1)、(2)に示す画面としても、顧客は、連続入力された商品情報が取り消されたこと(登録されていないこと)を認識することができる。
【0081】
(変形例2)
次に、本実施形態の変形例2について説明する。変形例2では、フルセルフモードにおいて連続入力された商品情報を取り消した場合のレシートの態様について説明する。変形例2に係るレシートの態様の例を以下(a)~(c)に列挙する。
(a)図5(D)の画面内容と同様のレシート:連続入力された一の商品(おにぎり梅)を示す商品情報を表示するとともに、当該商品情報に取消線を付したレシート。
(b)上記変形例1の(1)と同様の内容のレシート:連続入力された一の商品(おにぎり梅)を示す商品情報および取消線のいずれも表示しないレシート。
(c)上記変形例1の(2)と同様の内容のレシート:既に登録されている商品(おにぎり梅)の欄に、連続入力された一の商品を取り消す旨(例えば、「重複登録を取り消しました。」)を表示したレシート。
【0082】
これにより、連続入力された商品情報が取り消されたこと(登録されていないこと)を示す最適なレシートを発行することができる。
【0083】
なお、連続入力された商品情報を取り消した場合のレシートの態様を、フルセルフモードと、会計専用モードとで、異なる態様としてもよい。例えば、フルセルフモードでは、上記(a)または(c)の態様とし、会計専用モードでは、上記(b)の態様としてもよい。これにより、フルセルフモードの場合には、顧客は、レシートの記載事項から、重複登録がされなかったことを容易に把握することができる。
【0084】
(変形例3)
次に、本実施形態の変形例3について説明する。変形例3では、POS端末装置20は、連続入力された商品情報を取り消した際に、当該取り消しについて店員に報知する例について説明する。店員への報知は、例えば、取引状況管理装置11(または店員端末)の画面を介して行われる。また、当該報知は、サインポール220の点灯によっても行われる。
【0085】
変形例3において、報知は、例えば、全ての商品情報の取消しに係る報知と、連続入力された商品情報の取消しに係る報知とを含む。これらの報知に係る緊急度の度合いは異なる。具体的には、全ての商品情報の取消しに係る報知は、緊急度の高い報知である。一方で、連続入力された商品情報の取消しに係る報知は、緊急度の低い報知である。
【0086】
例えば、全ての商品情報の取消しがあると、取引状況管理装置11やサインポール220は、当該取消しのあったPOS端末装置20について緊急度の高い報知を行う。これにより、店員は、当該POS端末装置20まで赴いて、当該POS端末装置20において、全取消しの許可を示す操作を行うようにしてもよい。
【0087】
一方で、連続入力された商品情報の取消しがあると、取引状況管理装置11やサインポール220は、当該取消しのあったPOS端末装置20について緊急度の低い報知を行う。これにより、店員は、当該POS端末装置20において、連続入力された商品情報の取消しがあったことを把握することができる。
【0088】
また、連続入力された商品情報の取消しが所定回数(例えば3回)に達すると、取引状況管理装置11は、当該取消しのあったPOS端末装置20について緊急度の高い報知を行ってもよい。所定回数は、例えば、会員情報によって顧客を特定できる場合には、複数の取引における回数としてもよい。これにより、複数の取引において、商品情報の取消しが多い顧客については、不正のおそれがあることが推認されることから、店員が当該POS端末装置20まで赴いて、不正の有無を確認することができる。
【0089】
また、当該所定回数は、一の取引における回数としてもよい。これにより、一の取引において商品情報の取消しが多い顧客については、登録操作に不慣れな顧客であることが推認されることから、店員が当該POS端末装置20まで赴いて、登録操作をサポートすることができる。
【0090】
(変形例4)
次に、本実施形態の変形例4について説明する。変形例4では、選択画面520を表示する際に、連続入力された商品情報の登録操作に係る撮像結果(録画)を表示させる例について説明する。
【0091】
変形例4に係る選択画面520では、背景部分に、連続入力された商品情報の登録操作を示す録画を表示させる。変形例4について、機能的構成について説明すると。POS端末装置20は、録画部を備える。録画部は、顧客による商品の登録に係る操作(登録操作)を録画する。具体的には、録画部は、カメラ216によって撮像された登録操作に係る撮像画像をハードディスク204に記憶させる。
【0092】
処理制御部405は、受付処理において、連続入力された商品情報の登録操作に係る録画を客側表示部205(表示部の一例)に表示させる表示制御処理を実行する。これにより、顧客に、監視していることを認識させることができるため、取消処理を行った後にそのまま商品を持ち帰るとった不正の抑止効果を高めることができる。
【0093】
また、表示制御処理は、連続入力された商品情報の登録操作に係る録画を表示させることに加えて、先に登録されている同一商品の商品情報の登録操作に係る録画を表示させてもよい。これにより、重複登録された商品情報について、それぞれの録画を顧客に確認させることができるため、不正の抑止効果をより向上させることができる。なお、これらの録画は、画面を分割することによって一の画面で同時に表示されてもよいし、一方が先に表示され、他方がその後に表示されてもよい。
【0094】
また、録画を表示させる位置は、選択画面520の背景部分に限らない。例えば、客側表示部205の上部等に別途モニタを備える場合には、POS端末装置20は、当該モニタに当該録画を表示させしてもよい。
【0095】
また、POS端末装置20において選択画面520が表示される際に、取引状況管理装置11は、当該POS端末装置20から当該録画のデータを取得して、当該録画を表示するようにしてもよい。これにより、店員は、当該POS端末装置20まで赴かずに、取引状況管理装置11で録画を閲覧することによって、当該顧客の不正の有無を確認することができる。
【0096】
(変形例5)
次に、本実施形態の変形例5について説明する。上述した実施形態では、スキャンによる同一の商品情報の連続入力時に受付処理を実行する例について説明した。変形例5では、このような例に代えて又は加えて、プリセットキー等の操作入力による同一の商品情報の連続入力時に受付処理を実行する例について説明する。
【0097】
変形例5において、商品情報入力部401は、操作入力に応じた商品情報を入力する。操作入力は、例えば、客側表示部205に表示されるプリセットキーの押下による入力である。ただし、操作入力は、客側表示部205のみならず、店員側表示部210に表示されるプリセットキーの押下による入力や、キー操作部211による商品登録キーの押下による入力を含んでもよい。
【0098】
登録部402は、商品情報入力部401に入力された、操作入力に応じた商品情報を登録する。
処理制御部405は、操作入力によって同一の商品情報が連続入力された場合、選択画面520(図5(B))を表示して受付処理を実行する。
【0099】
変形例5に係るPOS端末装置20は、顧客が誤って同一のプリセットキーを連続して押下したとしても、選択画面520を表示する。そして、顧客が選択画面520を操作することにより、店員を呼び出さなくても、顧客自身で登録するか取消すかを選択することができる。
【0100】
なお、変形例5において、プリセットキー等の操作入力による同一の商品情報の連続入力時には、選択画面520(図5(B))表示してもよいし、表示しなくてもよい。当該表示または表示は、設定変更が可能であってもよい。
【0101】
また、スキャナ部に代えて又は加えて、POS端末装置20が無線タグ読み取り装置を備えてもよい。この場合、POS端末装置20は、読み取った無線タグの性能に応じて、選択画面520を表示してもよい。具体的には、POS端末装置20は、無線タグのIDに基づいて、同一商品について別個体を区別できる場合には、選択画面520を表示し、同一商品について別個体を区別できない場合には、選択画面520を表示しないようにしてもよい。
【0102】
(変形例6)
次に、本実施形態の変形例6について説明する。上述した変形例5では、操作入力による連続入力時に受付処理を実行する例について説明した。変形例6では、スキャンによる連続入力時には受付処理を実行し、操作入力による連続入力時には受付処理を実行しない例について説明する。
【0103】
変形例6において、処理制御部405は、同一の商品情報が連続入力された場合、スキャンによる入力によるものか、操作入力によるものかを判別する。処理制御部405は、当該判別において、スキャンによる入力によるものと判別した場合、選択画面520(図5(B))を表示して受付処理を実行する。
【0104】
一方、当該判別において、操作入力によるものと判別した場合、処理制御部405は、受付処理を実行しない。この場合、重複登録の取消し(または登録数の減算)に係る訂正操作は、顧客自身では行えず、例えば、店員を呼び出すことによって、店員の操作によって行われるものとする。
【0105】
なお、変形例6に係るPOS端末装置20は、スキャンによる連続入力時に受付処理を実行し、操作入力による連続入力時には受付処理を実行しないこととしたが、逆にしてもよい。すなわち、POS端末装置20は、スキャンによる連続入力時に受付処理を実行せず、操作入力による連続入力時に受付処理を実行するようにしてもよい。また、いずれの場合に受付処理を実行するかは、設定に応じて切替え可能としてもよい。
【0106】
変形例6によれば、スキャンによる連続入力は、操作ミスである可能性が高いものと見込めることから、すなわち、不正な操作である可能性が低いものと見込めることから、店員を呼び出さなくても、また、全ての商品を取り消さなくても、顧客自身で当該商品情報を登録するか取消すかを選択することができる。一方で、操作入力による連続入力は、スキャンによる連続入力に比べて、操作ミスである可能性が低いものと見込めることから、すなわち、不正な操作である可能性が高いものと見込めることから、店員を呼び出すことによって、訂正を行う。このため、顧客による不正を抑止することができる。
【0107】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称]商品販売データ処理装置、およびプログラム
[技術分野]
本発明は、商品販売データ処理装置、およびプログラムに関する。
[背景技術]
近年、店舗では、顧客によって商品の登録と精算とが行われるセルフレジが普及している(例えば、特許文献1参照。)。セルフレジでは、顧客によって商品の登録が行われるため、意図しない商品登録が行われることがある。例えば、一の商品を登録しようとしているにもかかわらず、当該商品を二回スキャンしてしまうことにより、重複登録されてしまうことがある。
セルフレジにおいて、重複登録の取消し(または登録数の減算)に係る訂正操作は、訂正操作を行った後にそのまま商品を持ち帰るといった不正を防止するという観点から、顧客自身では行えないようにしていることがある。このため、このような重複登録があると、顧客が全ての商品を取り消して全ての商品を再登録するか、顧客が店員を呼び出して、店員による訂正操作が行われていた。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2020-205023号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、顧客が全ての商品を取り消して全ての商品を再登録したとすると、顧客にとっては、手間と時間が生じてしまい、また、店員による訂正操作を行う場合にも店員待ちに係る待ち時間が生じてしまう。このため、当該顧客がレジを占有する時間が長くなり、店舗にとってはレジを有効活用できなくなってしまう。また、店員による訂正操作を行う場合、呼出によって店員は作業を中断して顧客の元に赴くことになるため、店員の作業効率が低下してしまう。これにより、従来技術では、セルフレジを使用する店舗の運営効率が低下してしまうことがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させることができる技術を提供することにある。
【0108】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、顧客が商品の登録および精算を行う商品販売データ処理装置であって、商品情報を入力する商品情報入力手段と、前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う登録手段と、前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段と、前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する処理制御手段と、を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、連続入力された商品情報については、操作ミスである可能性が高いものと見込めることから、すなわち、不正な操作である可能性が低いものと見込めることから、店員を呼び出さなくても、また、全ての商品を取り消さなくても、顧客自身で当該商品情報を登録するか取消すかを選択することができる。したがって、顧客によるPOS端末装置20の占有時間の短縮化を図ることができるため、POS端末装置20の有効活用を図ることができる。さらに、店員の呼出に係る作業回数の低減を図ることができるため、他の作業を行う店員の作業効率の向上を図ることができる。よって、本実施形態によれば、セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させることができる。
【0109】
(2)上記(1)の構成において、前記処理制御手段は、前記受付処理における前記選択を受け付けるまで、前記精算手段による精算処理を完了させないようにしてもよい。
上記構成によれば、受付処理における選択を顧客から確実に受け付けることができる。
【0110】
(3)上記(1)または(2)の構成において、前記顧客が商品の登録および精算を行う第1の動作モードと、店員が商品の登録を行う第2の動作モードとを含む複数の動作モードのうち、一の動作モードに制御するモード制御手段を備え、前記処理制御手段は、前記第1の動作モードにおいて、前記同一の商品情報が連続して入力された場合に前記受付処理を実行し、前記第2の動作モードにおいて、前記同一の商品情報が連続して入力された場合に前記受付処理とは異なる処理を実行するようにしてもよい。
上記構成によれば、動作モードを切替えて動作するPOS端末装置20において、フルセルフモードでは、連続入力された商品情報について、店員を呼び出さなくても、また、全ての商品を取り消さなくても、顧客自身で当該商品情報を登録するか取消すかを選択することができる。一方で、店員登録モードでは受付処理を行わずに、店員登録モードに応じた最適な処理(報知等)を行うことができる。したがって、店員登録モードにおいて、店員による登録に係る操作性が低下することを抑えることができる。
【0111】
(4)上記(1)または(2)の構成において、前記顧客による商品の登録に係る操作を録画する録画手段を備え、前記処理制御手段は、前記受付処理において、前記連続して入力された際の前記操作に係る録画を表示部に表示させる表示制御処理を実行するようにしてもよい。
上記構成によれば、顧客に、監視していることを認識させることができるため、取消処理を行った後にそのまま商品を持ち帰るとった不正の抑止効果を高めることができる。
【0112】
(5)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、顧客が商品の登録および精算を行う商品販売データ処理装置のコンピュータを、商品情報を入力する商品情報入力手段、前記商品情報入力手段に入力された商品情報の登録処理を行う登録手段、前記登録手段によって登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段、前記商品情報入力手段に同一の商品情報が連続して入力された場合、前記登録処理を行う選択と、前記同一の商品情報を取消す取消処理を行う選択とのうち、いずれか一方を顧客から受け付ける受付処理を実行し、前記受付処理において受け付けた前記選択に応じた処理を実行する処理制御手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、連続入力された商品情報については、操作ミスである可能性が高いものと見込めることから、すなわち、不正な操作である可能性が低いものと見込めることから、店員を呼び出さなくても、また、全ての商品を取り消さなくても、顧客自身で当該商品情報を登録するか取消すかを選択することができる。したがって、顧客によるPOS端末装置20の占有時間の短縮化を図ることができるため、POS端末装置20の有効活用を図ることができる。さらに、店員の呼出に係る作業回数の低減を図ることができるため、他の作業を行う店員の作業効率の向上を図ることができる。よって、本実施形態によれば、セルフレジを使用する店舗の運営効率を向上させることができる。
【0113】
なお、上記において説明したPOS端末装置20における各機能(入出力、記憶、処理(判断を含む))の全部または一部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。
【0114】
具体的には、上述した説明では、POS端末装置20が、商品情報入力部401と、登録部402と、精算部403と、モード制御部404と、処理制御部405と、録画部との各機能部を備える構成について説明した。これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部のうち全部または一部が、ストアコントローラ10に具備されていてもよいし、外部のサーバ装置に具備されていてもよいし、これら以外のコンピュータ装置に具備されていてもよい。また、これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、複数台であることに限らず、1台であってもよい。
【0115】
具体的には、例えば、POS端末装置20に代えて、ストアコントローラ10や外部のサーバ装置が、同一の商品情報が連続入力された場合に登録処理と取消処理とのうち、いずれか一方の選択を顧客から受け付ける受付処理を実行し、受け付けた選択に応じた処理を実行するようにしてもよい。
【0116】
上記に関連し、POS端末装置20は、商品の登録や精算に関しては、入出力のインターフェース部分に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。つまり、POS端末装置20は、各種の入力(操作者の操作、スキャナ等のデバイスによる検出)を受け付け、入力情報(操作情報、スキャン情報等)をクラウドサーバに送信し、当該入力情報に基づくクラウドサーバの処理結果(更新画面情報、デバイスの制御情報等)を受信し、各種の出力(表示部への表示、デバイスの制御)を行ってもよい。
【0117】
なお、以上に説明したPOSシステム1およびPOS端末装置20を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0118】
1…POSシステム、10…ストアコントローラ、20…POS端末装置、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…ハードディスク、205…客側表示部、206…客側スキャナ部、208…カード決済部、209…釣銭機、210…店員側表示部、211…キー操作部、212…店員側スキャナ部、215…通信部、216…カメラ、401…商品情報入力部、402…登録部、403…精算部、404…モード制御部、405…処理制御部、520…選択画面
図1
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図6