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特開2024-114395部品着脱機構および筋肉トレーニング装置
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  • 特開-部品着脱機構および筋肉トレーニング装置 図1
  • 特開-部品着脱機構および筋肉トレーニング装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114395
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】部品着脱機構および筋肉トレーニング装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 21/045 20060101AFI20240816BHJP
   A63B 23/12 20060101ALI20240816BHJP
   A63B 21/04 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
A63B21/045
A63B23/12
A63B21/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020141
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】390030731
【氏名又は名称】朝日インテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近野 一郎
(57)【要約】      (修正有)
【課題】2つの部品の着脱が容易に可能であり、2つの部品間に遊びが少ない部品着脱機構および筋肉トレーニング装置を提供する。
【解決手段】第1本体部に設けられた接続部31と、第2本体部に設けられ、接続部に着脱可能に接続される分離部32とを備える部品着脱機構30である。接続部は、分離部が接続されている状態で分離部が係止する被係止部37Cを有する。分離部は、本体ケースと、本体ケースに設けられ、弾性変形可能な係止部材と、本体ケースに移動可能に支持された操作部材とを有する。分離部が接続部に接続されている状態において、係止部材が被係止部に係止して、分離部が接続部に固定されるように構成されている。操作部材を移動させることにより、係止部材が弾性変形して、係止部材が被係止部から離れ、分離部が接続部から分離可能となるように構成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1本体部に設けられた接続部と、
第2本体部に設けられ、前記接続部に着脱可能に接続される分離部と、を備える部品着脱機構であって、
前記接続部は、
前記分離部が接続されている状態で前記分離部が係止する被係止部を有し、
前記分離部は、
本体ケースと、
前記本体ケースに設けられ、弾性変形可能な係止部材と、
前記本体ケースに移動可能に支持された操作部材と、を有し、
前記分離部が前記接続部に接続されている状態において、前記係止部材が前記被係止部に係止して、前記分離部が前記接続部に固定されるように構成され、
前記操作部材を前記係止部材側へ移動させることにより、前記係止部材が弾性変形して、前記係止部材が前記被係止部から離れ、前記分離部が前記接続部から分離可能となるように構成されている、部品着脱機構。
【請求項2】
前記係止部材と前記被係止部とは面接触するように構成されている、請求項1に記載の部品着脱機構。
【請求項3】
前記係止部材は、板バネであり、
鉛直断面がアーチ形状の変形部と、
前記変形部の両端から外側へ延び前記被係止部に係止可能な係止部と、を有する、請求項1または請求項2に記載の部品着脱機構。
【請求項4】
前記分離部は、前記操作部材を前記係止部材から離隔するように付勢する付勢部材をさらに有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の部品着脱機構。
【請求項5】
前記分離部は、前記本体ケースに固定され、前記係止部材を前記本体ケース内に保持する端部ケースをさらに有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の部品着脱機構。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の部品着脱機構を用いる筋肉トレーニング装置であって、
第1本体部は、ユーザに負荷を与えるための負荷発生部を有し、
第2本体部は、ユーザが把持するハンドル部を有する、筋肉トレーニング装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品着脱機構および筋肉トレーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、輪状のゴムバンドと、把持部を有するグリップ体と、それらを接続するカラビナとを備えるトレーニング器具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6306250号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のトレーニング器具では、グリップ体がカラビナに対して遊びが多く、不安定となる。このため、グリップ体がゴムバンドに遊びなく固定される構造が望まれる。また、グリップ体がゴムバンドから容易に取り外しできることが好ましい。
【0005】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、2つの部品の着脱が容易に可能であり、2つの部品間に遊びが少ない部品着脱機構および筋肉トレーニング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態に係る部品着脱機構は、第1本体部に設けられた接続部と、第2本体部に設けられ、前記接続部に着脱可能に接続される分離部と、を備える部品着脱機構であって、前記接続部は、前記分離部が接続されている状態で前記分離部が係止する被係止部を有し、前記分離部は、本体ケースと、前記本体ケースに設けられ、弾性変形可能な係止部材と、前記本体ケースに移動可能に支持された操作部材と、を有し、前記分離部が前記接続部に接続されている状態において、前記係止部材が前記被係止部に係止して、前記分離部が前記接続部に固定されるように構成され、前記操作部材を前記係止部材側へ移動させることにより、前記係止部材が弾性変形して、前記係止部材が前記被係止部から離れ、前記分離部が前記接続部から分離可能となるように構成されている。
【0007】
前記係止部材と前記被係止部とは面接触するように構成してもよい。
【0008】
前記係止部材は、板バネであり、鉛直断面がアーチ形状の変形部と、前記変形部の両端から外側へ延び前記被係止部に係止可能な係止部とを有してもよい。
【0009】
前記分離部は、前記操作部材を前記係止部材から離隔するように付勢する付勢部材をさらに有してもよい。
【0010】
前記分離部は、前記本体ケースに固定され、前記係止部材を前記本体ケース内に保持する端部ケースをさらに有してもよい。
【0011】
本開示の一形態に係る筋肉トレーニング装置は、上記の部品着脱機構を適用しており、第1本体部は、ユーザに負荷を与えるための負荷発生部を有し、第2本体部は、ユーザが把持するハンドル部を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、2つの部品の着脱が容易に可能であり、2つの部品間に遊びが少ない部品着脱機構および筋肉トレーニング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(a)は、本開示の実施形態に係る筋肉トレーニング装置の斜視図であり、(b)は、(a)の筋肉トレーニング装置において、第1本体部から第2本体部を分離した状態の斜視図である。
図2】(a)は、図1のロープ連結部とハンドル連結部とが接続した状態の断面斜視図であり、(b)は、それらが分離した状態の断面斜視図である。
図3】(a)は、図2の部品着脱機構の接続部と分離部とが結合した状態の外観斜視図であり、(b)は、それらが分離した状態の外観斜視図である。
図4】(a)は、図3の部品着脱機構の断面斜視図であり、(b)は、(a)の部品着脱機構の接続部と分離部とが結合した状態の断面図であり、(c)は、それらが分離した状態の断面図である。
図5】(a)は、図4(b)に示した部品着脱機構とは別の形態の部品着脱機構の接続部と分離部とが結合した状態の断面図であり、(b)は、それらが分離した状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態に係る部品着脱機構および筋肉トレーニング装置について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
【0015】
図1(a)は、筋肉トレーニング装置1の斜視図であり、図1(b)は、(a)の筋肉トレーニング装置1において、第1本体部4から第2本体部5を分離した状態の斜視図である。筋肉トレーニング装置1は、ユーザが載るための平板2と、2つの本体3と、を有する。平板2は、平面視で略矩形状である。2つの本体3は、それぞれ平板2の角部に取付けおよび取り外し可能に設けられる。
【0016】
本体3は、第1本体部4と、第2本体部5とを備える。第1本体部4は、筐体4Aと、ロープ連結部10とを有する。第2本体部5は、ハンドル部5Aと、ハンドル連結部20とを有する。
【0017】
筐体4Aは、略ドーム状をなし、その内部に、例えば、ゼンマイばね、ロープ巻きプーリ(図示せず)およびロープ4B(図2参照)などの負荷発生部が設けられている。ユーザが平板2に載った状態で、ハンドル部5Aのハンドル5Bを把持して引っ張ることにより、ハンドル5Bに接続されたハンドル紐5C、ハンドル連結部20、およびロープ連結部10を介してロープ4Bが引っ張られ、ロープ巻きプーリが回転する。これにより、ゼンマイばねが巻き締められ、ゼンマイばねには、元に戻そうとする力(弾性力)が発生する。弾性力は、ロープ巻きプーリを介して、ロープ4Bに付与される。この結果、ハンドル5Bを把持するユーザの筋肉に負荷をかけ、ユーザの筋肉を鍛えることができるように構成されている。
【0018】
図2(a)は、図1のロープ連結部10とハンドル連結部20とが接続した状態の断面斜視図であり、図2(b)は、それらが分離した状態の断面斜視図である。ロープ連結部10は、第1ハウジング11と、第1固定ピン12と、接続部31と、を有する。接続部31は、後述の分離部32と共に部品着脱機構30を構成する。
【0019】
第1ハウジング11は、略円筒状をなし、一方の端部に第1半球状部11Aを有する。第1ハウジング11は、一対の半割筒体により構成されている。第1ハウジング11において、第1半球状部11A側に対する反対側の端部には、内方に突出する第1突出部11Bが設けられている。第1突出部11Bの内側面には、第1半球状部11A側に突出する第1保持部11Cが設けられている。第1突出部11Bの外側面には、環状の第1溝11dが形成されている。第1半球状部11Aには、ロープ4Bが挿通される挿通孔11eが形成されている。
【0020】
第1固定ピン12が、第1保持部11Cに形成された図示せぬ貫通孔および接続部31の後述の第1固定孔31bに貫通されることにより、接続部31は、第1保持部11Cに固定される。第1固定ピン12には、ロープ4Bの端部が接続されている。
【0021】
ハンドル連結部20は、第2ハウジング21と、押下部材22と、分離部32と、を有する。第2ハウジング21は、略円筒状をなし、一方の端部に第2半球状部21Aを有する。第2ハウジング21は、一対の半割筒体により構成されている。第2ハウジング21において、第2半球状部21A側に対する反対側の端部には、内方に突出する第2突出部21Bが設けられている。第2突出部21Bの外側面には、第1溝11dに嵌まる環状の第1突起21Cが設けられている。第2突出部21Bに対する第2半球状部21A側には、内方に突出する第3突出部21Dが設けられている。第3突出部21Dの内端部は、第2突出部21Bの内端部よりも内側に位置している。第2突出部21Bと第3突出部21Dとの間には隙間21eが形成されている。第3突出部21Dの内側面には、第2半球状部21A側に突出する第2保持部21Fが設けられている。第2ハウジング21には、一対の第1紐挿通孔21gが形成されている。第2半球状部21Aには、第1貫通孔21hが形成されている。
【0022】
押下部材22は、円柱状をなし、第2ハウジング21の軸に沿って移動可能に第1貫通孔21hに挿入されている。押下部材22は、フランジ部22Aを有し、フランジ部22Aが第2半球状部21Aの内側部分に当接することにより、押下部材22が第2ハウジング21から抜けるのが防止される。押下部材22の第3突出部21D側の面には、嵌合凹部22bが形成されている。
【0023】
図3(a)は、図2の部品着脱機構30の接続部31と分離部32とが結合した状態の外観斜視図であり、図3(b)は、それらが分離した状態の外観斜視図である。図4(a)は、図3の部品着脱機構30の断面斜視図であり、図4(b)は、(a)の部品着脱機構30の接続部31と分離部32とが結合した状態の断面図であり、図4(c)は、それらが分離した状態の断面図である。部品着脱機構30は、ロープ連結部10に設けられた接続部31と、ハンドル連結部20に設けられた分離部32とにより構成される。
【0024】
接続部31は、円筒形状をなし、ロープ連結部10の第1保持部11Cに保持されている。図4に示すように、接続部31の上側部の内周には、環状の被係止溝31aが形成されている。被係止溝31aは、断面形状が略矩形状である。接続部31の被係止溝31aよりも下側部分には、第1固定孔31bが形成されている。図2(b)に示すように、第1固定ピン12が、第1保持部11Cに形成された図示せぬ貫通孔および第1固定孔31bに貫通されることにより、接続部31は、第1保持部11Cに固定される。
【0025】
図3に示すように、分離部32は、本体ケース33と、端部ケース34と、第2固定ピン35と、操作シャフト36と、板ばね37と、スプリング38と、保持具39と、を有する。
【0026】
本体ケース33は、略円筒状をなし、一方の開口を塞ぐように端部ケース34が設けられている。本体ケース33において、端部ケース34側に対する反対側の端部には、内方に突出する第4突出部33Aが設けられている。第4突出部33Aにより、第2貫通孔33bが形成される。本体ケース33の端部ケース34側の端面には、本体ケース33の軸を中心として互いに反対側に位置する一対の第1凹部33cが形成されている。本体ケース33の端部ケース34側の端面には、一対の第1凹部33cを避けた位置に円弧状の一対の第2突起33Dが設けられている。各第2突起33Dには、本体ケース33の軸に直交する方向に貫通する図示せぬ貫通孔が形成されている。本体ケース33の外周面には、保持溝33eが形成されている。
【0027】
端部ケース34は、略円盤状をなし、環状の第2溝34aが形成されている。第2溝34aには、一対の第2突起33Dが挿入される。端部ケース34には、端部ケース34の軸に直交する方向に貫通する第2固定孔34bが形成されている。第2固定ピン35が、各第2突起33Dに形成された図示せぬ貫通孔および第2固定孔34bを貫通することにより、端部ケース34は、本体ケース33に固定される。端部ケース34が本体ケース33に固定された状態において、本体ケース33の一対の第1凹部33cおよび端部ケース34の本体ケース33側の端面により、軸に対し直交する方向に開口する一対の矩形状の第3貫通孔34cが形成される。端部ケース34の中心部には、本体ケース33の内部に向かって延びる柱状の第1支持部34Dおよび柱状の第2支持部34Eが設けられている。第2支持部34Eは、第1支持部34Dの端部に設けられ、第1支持部34Dよりも外径が小さく構成されている。
【0028】
操作部材である操作シャフト36は、基部36Aと、一対の押圧部36Bと、を有し、鉛直断面が略音叉状をなしている。基部36Aは、円柱状をなし、本体ケース33の軸に沿って移動可能に第2貫通孔33bに挿入されている。基部36Aの端部は、押下部材22の嵌合凹部22bに嵌合される(図2参照)。操作シャフト36には、本体ケース33の軸に直交する方向に貫通する第2紐挿通孔36cが形成されている。第2紐挿通孔36cには、ハンドル紐5Cが挿通される。基部36Aの端部ケース34側の端面には、円柱状の第2凹部36dが形成されている。一対の押圧部36Bは、基部36Aの端部ケース34側の端部から端部ケース34側へ延びている。一対の押圧部36Bは、基部36Aの軸を中心として互いに反対側に位置し、基部36Aの外径よりも外側に張り出すように設けられている。各押圧部36Bの基部36Aの外径よりも張り出した部分が、第4突出部33Aに当接することにより、操作シャフト36は本体ケース33から抜けないように構成されている。
【0029】
係止部材である板バネ37は、被支持部37Aと、一対の被押圧部37Bと、一対の係止部37Cと、を有する。被支持部37Aは、鉛直断面が逆U字状をなし、頂部に挿入孔37dが形成されている。挿入孔37dに第2支持部34Eが挿入される。第1支持部34Dにより被支持部37Aは支持される。一対の被押圧部37Bは、被支持部37Aの両端から端部ケース34側へ延びている。各被押圧部37Bは、操作シャフト36から力が作用しない状態では、端部ケース34へ向かうにつれて本体ケース33の内周面へ近づくように傾斜している。一対の係止部37Cは、一対の被押圧部37Bの端部から外側へ向かって延長している。係止部37Cは、板バネ37に力が掛かっていない状態では、本体ケース33および端部ケース34の外周面から突出し、各係止部37Cの端部は、各第3貫通孔34cに挿入される。被支持部37Aおよび一対の被押圧部37Bは、鉛直断面がアーチ形状の変形部に相当する。
【0030】
付勢部材であるスプリング38は、圧縮コイルスプリングであり、第2凹部36dの端面と被支持部37Aとの間に設けられている。スプリング38は、操作シャフト36を端部ケース34側とは反対側へ常に押圧している。スプリング38内には、第2支持部34Eが挿入されている。
【0031】
保持具39は、例えば、Eリングであり、本体ケース33の保持溝33eに嵌合されている。保持具39の外周縁部は、隙間21eに挿入されている。これにより、分離部32は、第2ハウジング21に保持される。
【0032】
次に、接続部31(ロープ連結部10)と分離部32(ハンドル連結部20)との接続および分離方法について説明する。図4(a)、(b)に示すように、接続部31と分離部32とが接続された状態では、操作シャフト36は、スプリング38により係止部37C側とは反対側に押し上げられ、各押圧部36Bの先端部が各被押圧部37Bを押圧していない状態である。そして、各係止部37Cの端部は、本体ケース33および端部ケース34の外側に突出し、接続部31の被係止溝31aに係止される。これにより、ハンドル5Bが引っ張られても、各係止部37Cの端部が被係止溝31aに面接触して、接続部31(ロープ連結部10)と分離部32(ハンドル連結部20)との接続状態は維持される。また、被係止溝31aは環状であるため、分離部32は軸を中心に回転可能であり、利便性が確保される。被係止溝31aは被係止部に相当する。
【0033】
使用者が、第2ハウジング21から突出している押下部材22をスプリング38の付勢力に抗して押し下げることにより、操作シャフト36の一対の押圧部36Bも係止部37C側へ押し下げられる。これにより、各被押圧部37Bの先端部が各被押圧部37Bを押圧し、被支持部37Aおよび一対の被押圧部37Bが変形し、各被押圧部37Bは互いに近づくように内側(第1支持部34D側)へ移動する。これに伴い、各係止部37Cも内側へ移動し、各係止部37Cの端部は、被係止溝31aから抜けて本体ケース33内に位置する。この状態で、第2ハウジング21を引き上げることにより、図2(b)および図4(c)に示すように、接続部31(ロープ連結部10)と分離部32(ハンドル連結部20)とを分離することができる。
【0034】
なお、図2(b)および図4(c)に示す分離部32(ハンドル連結部20)の状態において、使用者が押下部材22を押し下げるのを止めると、操作シャフト36は、スプリング38により係止部37C側とは反対側に押し上げられ、分離部32は図4(b)に示す状態に戻る。再度、分離部32(ハンドル連結部20)を接続部31(ロープ連結部10)に接続する際には、使用者が、押下部材22を押し下げ、分離部32を図4(c)に示す状態に戻す必要がある。
【0035】
本実施形態の筋肉トレーニング装置1によれば、操作シャフト36を移動する(押し下げる)ことにより、第1本体部4の接続部31から分離部32を有する第2本体部5を分離でき、第2本体部5の第1本体部4に対する着脱を容易に行うことができる。また、各係止部37Cが被係止溝31aに係止するので、第1本体部4と第2本体部5との遊びを少なくすることができ、ユーザは安定してトレーニングを行うことができる。
【0036】
各係止部37Cが被係止溝31aに面接触するので、ハンドル5Bが引っ張られたときに、各係止部37Cが被係止溝31aに点接触することを防止でき、被係止溝31aへ荷重が集中するのを抑制することができる。
【0037】
板バネ37は、鉛直断面がアーチ形状の変形部(被支持部37Aおよび一対の被押圧部37B)と、各被押圧部37Bの両端から外側へ延び被係止溝31aに係止可能な係止部37Cとを有する。このため、変形部を弾性変形させるだけで、各係止部37Cの被係止溝31aに対する係止状態および非係止状態を容易に切り替えることができる。
【0038】
分離部32は、操作シャフト36を板バネ37から離隔するように付勢するスプリング38を有するので、各係止部37Cの被係止溝31aに対する係止状態を維持することができる。
【0039】
分離部32は、本体ケース33に固定され、板バネ37を本体ケース33内に保持する端部ケース34を有するので、板バネ37を安定した状態で弾性変形させることができる。
【0040】
本明細書で開示している技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
【0041】
図5(a)は、図4(b)に示した部品着脱機構30とは別の形態の部品着脱機構130の接続部31と分離部32とが結合した状態の断面図であり、図5(b)は、それらが分離した状態の断面図である。本形態では、付勢部材としてのスプリング38に代えて、環状の弾性ゴム138が、第1支持部34Dの基端部と一対の被押圧部37Bの下端部との間に設けられている。図5(a)に示すように、接続部31と分離部32とが接続された状態では、弾性ゴム138により一対の被押圧部37Bが外側に押されて、操作シャフト36は、係止部37C側とは反対側に押し上げられ、各押圧部36Bの先端部が各被押圧部37Bを押圧していない状態である。そして、各係止部37Cの端部は、本体ケース33および端部ケース34の外側に突出し、接続部31の被係止溝31aに係止される。
【0042】
使用者が、第2ハウジング21から突出している押下部材22を押し下げることにより、操作シャフト36の一対の押圧部36Bも係止部37C側へ押し下げられる。これにより、図5(b)に示すように、各被押圧部37Bの先端部が各被押圧部37Bを押圧し、被支持部37Aおよび一対の被押圧部37Bが変形し、各被押圧部37Bは互いに近づくように内側(第1支持部34D側)へ移動し、弾性ゴム138は圧縮される。使用者が押下部材22を押し下げることを止めると、弾性ゴム138により各被押圧部37Bは互いに遠ざかるように外側へ移動し、操作シャフト36は、係止部37C側とは反対側に押し上げられ、分離部32は図5(a)に示す状態に戻る。このように、弾性ゴム138は、操作シャフト36を係止部37Cから離隔するように付勢する。
【0043】
弾性ゴム138に代えて、板バネまたは圧縮バネを、第1支持部34Dの基端部と一対の被押圧部37Bの下端部との間に設けてもよい。また、付勢部材としてのスプリング38、弾性ゴム138、板バネまたは圧縮バネを設けずに、各被押圧部37Bの傾斜角度または長さ等を変えて、各被押圧部37Bの弾性力を強めることにより、各被押圧部37Bの付勢力のみで、操作シャフト36を図5(a)の位置まで付勢可能に構成してもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 筋肉トレーニング装置
2 平板
3 本体
4 第1本体部
4A 筐体 4B ロープ
5 第2本体部
5A ハンドル部 5B ハンドル 5C ハンドル紐
10 ロープ連結部
11 第1ハウジング
11A 第1半球状部 11B 第1突出部 11C 第1保持部
11d 第1溝 11e 挿通孔
12 第1固定ピン
20 ハンドル連結部
21 第2ハウジング
21A 第2半球状部 21B 第2突出部 21C 第1突起
21D 第3突出部 21e 隙間 21F 第2保持部
21g 第1紐挿通孔 21h 第1貫通孔
22 押下部材
22A フランジ部 22b 嵌合凹部
30、130 部品着脱機構
31 接続部
31a 被係止溝 31b 第1固定孔
32 分離部
33 本体ケース
33A 第4突出部 33b 第2貫通孔 33c 第1凹部
33D 第2突起 33e 保持溝
34 端部ケース
34a 第2溝 34b 第2固定孔 34c 第3貫通孔
34D 第1支持部 34E 第2支持部
35 第2固定ピン
36 操作シャフト
36A 基部 36B 押圧部 36c 第2紐挿通孔
36d 第2凹部
37 板バネ
37A 被支持部 37B 被押圧部 37C 係止部 37d 挿入孔
38 スプリング
39 保持具
138 弾性ゴム

図1
図2
図3
図4
図5