(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114419
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】複合弁および複合弁制御装置
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
F16K31/06 305L
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020173
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000133652
【氏名又は名称】株式会社テージーケー
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】福島 弘之
(72)【発明者】
【氏名】城之内 隆史
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 真司
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106DA05
3H106DA23
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB23
3H106DB32
3H106DC02
3H106DC17
3H106DD09
3H106EE34
3H106GB09
3H106GB12
3H106GB16
3H106HH04
(57)【要約】
【課題】複合弁のコンパクト化を実現する。
【解決手段】複合弁1は、大口径の第1弁10と、第1弁10よりも小口径の第2弁12と、第1弁10および第2弁12を開閉駆動する単一のソレノイド3と、を備える。ソレノイド3への通電制御により第2弁12の開度が制御され、第2弁12が膨張弁として機能する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大口径の第1弁と、
前記第1弁よりも小口径の第2弁と、
前記第1弁および前記第2弁を開閉駆動する単一のソレノイドと、
を備え、
前記ソレノイドへの通電制御により前記第2弁の開度が制御され、前記第2弁が膨張弁として機能することを特徴とする複合弁。
【請求項2】
第1弁座が形成されたボディと、
前記第1弁座に着脱して前記第1弁を開閉する第1弁体と、
前記第1弁体の内部通路に設けられた第2弁座と、
前記第2弁座に着脱して前記第2弁を開閉する第2弁体と、
前記ソレノイドへの通電状態に応じて前記第1弁体と前記第2弁体との作動を連結又は解除し、前記第2弁の全開状態において前記第2弁体と前記第1弁体との作動を連結する作動連結機構と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の複合弁。
【請求項3】
前記第1弁体の内部通路が、前記第1弁座の上流側と連通する入口ポートと、前記第1弁座の下流側と連通する出口ポートとを有し、
前記第2弁座は、前記入口ポートと前記出口ポートとを連通させる通路の中途に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の複合弁。
【請求項4】
前記第1弁は、前記ソレノイドへの通電制御により開度が制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合弁。
【請求項5】
大口径の第1弁と小口径の第2弁を単一のソレノイドで開閉駆動する複合弁と、
前記ソレノイドへの供給電流を制御する制御部と、
を備え、
前記複合弁は、
第1弁座が形成されたボディと、
前記第1弁座に着脱して前記第1弁を開閉する第1弁体と、
前記第1弁体の内部通路に設けられた第2弁座と、
前記第2弁座に着脱して前記第2弁を開閉する第2弁体と、
前記ソレノイドへの通電状態に応じて前記第1弁体と前記第2弁体との作動を連結又は解除し、前記第2弁の全開状態において前記第2弁体と前記第1弁体との作動を連結する作動連結機構と、
を含み、
前記ソレノイドは、前記第1弁および前記第2弁のそれぞれの開度を変化させる過程でPWM方式による通電制御がなされ、
前記制御部は、前記第1弁が寸開状態となる前記第1弁体の所定ストローク領域において、前記ソレノイドへの供給電流の変化率を一時的に大きくすることを特徴とする複合弁制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2弁が寸開状態となる前記第2弁体の所定ストローク領域において、前記ソレノイドへの供給電流の変化率を一時的に大きくすることを特徴とする請求項5に記載の複合弁制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大口径弁と小口径弁とを備える複合弁に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電気自動車の普及に伴い、その空調システムの開発も進められている。電気自動車は内燃機関による熱源そのものがないため、冷房のみならず暖房にも冷媒を用いてサイクル運転を行うヒートポンプ式の冷暖房装置が採用される。
【0003】
このような車両用冷暖房装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張装置、蒸発器、室内熱交換器等を含む冷凍サイクルを有し、暖房運転時と冷房運転時とで冷媒循環通路が切り替えられる。すなわち、複数の冷媒循環通路が形成されることになるため、冷媒の流れを制御するための制御弁の数も多くなる。このため、これらの制御弁を車両の限られたスペースの中でできるだけコンパクトに収容できることなどが重要となる。
【0004】
そこで、共用のボディに複数の制御弁を組み付けてユニット化した複合弁が提案されている。共用のボディに各制御弁の弁部を収容し、単一のアクチュエータにて各弁部を開閉駆動するものである。このような複合弁によれば、各制御弁を単体として設ける場合よりも全体としてコンパクトになる。
【0005】
具体的には、大口径の弁(「大口径弁」ともいう)と小口径の弁(「小口径弁」ともいう)とを単一のモータにより駆動する複合弁(電動弁)が提案されている(特許文献1参照)。このような複合弁を冷媒循環通路に配置すれば、小口径弁を膨張弁として機能させる一方、大口径弁を開閉弁として機能させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような複合弁は、ロータの回転運動を弁体の並進運動に変換するねじ送り機構などの複雑な機構を有するため、アクチュエータが大きくなり、その重量も大きくなる傾向がある。その点で改善の余地があった。
【0008】
本発明の目的の一つは、複合弁のコンパクト化を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様は複合弁である。この複合弁は、大口径の第1弁と、第1弁よりも小口径の第2弁と、第1弁および第2弁を開閉駆動する単一のソレノイドと、を備える。ソレノイドへの通電制御により第2弁の開度が制御され、第2弁が膨張弁として機能する。
【0010】
この態様によると、第1弁と第2弁の共用のアクチュエータとしてソレノイドを採用するため、モータを採用する場合と比較して複合弁をコンパクトに実現できる。
【0011】
本発明の別の態様は複合弁制御装置である。この複合弁制御装置は、大口径の第1弁と小口径の第2弁を単一のソレノイドで開閉駆動する複合弁と、ソレノイドへの供給電流を制御する制御部と、を備える。複合弁は、第1弁座が形成されたボディと、第1弁座に着脱して第1弁を開閉する第1弁体と、第1弁体の内部通路に設けられた第2弁座と、第2弁座に着脱して第2弁を開閉する第2弁体と、ソレノイドへの通電状態に応じて第1弁体と第2弁体との作動を連結又は解除し、第2弁の全開状態において第2弁体と第1弁体との作動を連結する作動連結機構と、を含む。ソレノイドは、第1弁および第2弁のそれぞれの開度を変化させる過程でPWM方式による通電制御がなされる。制御部は、第1弁が寸開状態となる第1弁体の所定ストローク領域において、ソレノイドへの供給電流の変化率を一時的に大きくする。
【0012】
この態様によると、第1弁と第2弁の共用のアクチュエータとしてソレノイドを採用するため、モータを採用する場合と比較して複合弁をコンパクトに実現できる。また、ソレノイドの通電制御にPWM方式を採用するため、特に大口径の第1弁については、寸開時の微小振動で第1弁体が第1弁座を叩くこと(いわゆる弁叩き)による異音の問題が生じやすい。この点、この態様によれば、ソレノイドへの供給電流の変化率を一時的に大きくすることで、弁叩きが生じやすいストローク領域を速やかに脱することができ、異音の発生を防止又は抑制できる。すなわち、アクチュエータとしてソレノイドを採用することにより生じ得る問題を回避しやすくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複合弁のコンパクト化を実現することにある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
【
図4】変形例に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
【
図5】第2実施形態に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
【
図8】変形例に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
【
図9】複合弁が常開弁である場合の通電制御を表す図である。
【
図10】複合弁が常閉弁である場合の通電制御を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
複合弁1は、ヒートポンプ式の車両用冷暖房装置に適用される。この冷暖房装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張装置、蒸発器、室内熱交換器等を含む冷凍サイクルを有し、暖房運転時と冷房運転時とで室外熱交換器の機能が切り替えられる。暖房運転時においては室外熱交換器が蒸発器として機能する。その際、冷凍サイクルを冷媒が循環する過程で室内熱交換器が放熱し、その熱により車室内の空気が暖められる。冷房運転時においては室外熱交換器が凝縮器として機能する。その際、室外熱交換器にて凝縮された冷媒は、膨張装置により減圧膨張されて気液二相冷媒となり、蒸発器にて蒸発される。その蒸発潜熱により車室内の空気が冷却される。
【0017】
複合弁1は、例えば室内熱交換器と室外熱交換器との間に配置され、冷房運転時には冷媒循環通路を開閉する開閉弁として機能し、暖房運転時には冷媒循環通路を流れる冷媒を絞り膨張する膨張弁として機能する。
【0018】
複合弁1は、大口径の第1弁10(大口径弁)と小口径の第2弁12(小口径弁)とを備え、これらの弁を単一のソレノイド3により開閉駆動する。複合弁1は、第1弁10を開閉させることで開閉弁として機能する一方、第2弁12の開度を調整することにより膨張弁として機能する。複合弁1はいわゆる常開弁であり、ソレノイド3がオフ(非通電)のときに第1弁10および第2弁12の双方が全開状態となる。
【0019】
複合弁1は、ボディ2とソレノイド3とを軸線方向に組み付けて構成される。ボディ2の軸線上に弁孔14(第1弁孔)が設けられ、その下流側開口部に弁座16(第1弁座)が形成されている。
【0020】
ソレノイド3は、ボディ2に同軸状に組み付けられる段付円筒状のコア20と、コア20に同軸状に組み付けられる有底円筒状のスリーブ22(非磁性体)と、スリーブ22の内方に収容され、コア20と軸線方向に対向するプランジャ24と、スリーブ22の周囲に巻回される電磁コイル26を備える。なお、本図は模式図であるため、ボディ2とコア20との接続部の構造については図示を省略している。
【0021】
コア20は、ボディ2との接続部が拡径され、その拡径部の内方に弁体30(第1弁体)が配設されている。拡径部の内周面によりガイド孔28が形成されている。弁体30は有底円筒状をなし、ガイド孔28に摺動可能に支持される。弁体30が弁座16に下流側から着脱することにより第1弁10を開閉する。一方、弁体30の内部通路の中間に弁孔32(第2弁孔)が形成されている。弁孔32の上流側開口部に弁座34(第2弁座)が形成されている。
【0022】
弁体30は、底部が十分な厚みを有する有底円筒状をなしている。弁体30の背部(弁孔14とは反対側)には背圧室36が形成されている。背圧室36は、コア20と弁体30とに囲まれる空間である。弁体30の内方に弁室38が形成されている。弁体30の端部には、円板状の係合部材40が固定されている。係合部材40は、その中央に挿通孔42を有する。
【0023】
弁体30の底部を軸線と平行に貫通する複数の連通孔31(小孔)が設けられている。これらの連通孔31の上流側開口部が入口ポート33となっている。連通孔31は、弁孔14と弁室38とを連通させる。連通孔31、弁室38および挿通孔42が、弁孔14と背圧室36とを連通させる「連通路」を構成する。また、弁体30の底部には、軸線と直角方向に延びる下流側通路35が設けられている。下流側通路35は、弁孔14の下流側に向けて開口する出口ポート37を有する。弁体30の外周面にはシールリング39(Oリング)が嵌着され、弁体30とガイド孔28との間隙を介した冷媒の流通が規制されている。なお、変形例においては、挿通孔42とは別に、弁室38と背圧室36とを連通させる連通孔を弁体30に設けてもよい。
【0024】
プランジャ24から作動ロッド44が延出し、コア20を同軸状に貫通している。作動ロッド44の先端部に弁体46(第2弁体)が設けられている。作動ロッド44は弁体30の挿通孔42を摺動可能に貫通し、弁体46は弁室38内に配置される。弁体46が弁座34に上流側から着脱することにより第2弁12を開閉する。プランジャ24とコア20との間には、作動ロッド44を弁体46の開弁方向に付勢するスプリング48(付勢部材)が介装されている。スプリング48は、ソレノイド3が非通電のときに第1弁10(大口径弁)を全開状態にするためのいわゆる「オフばね」として機能する。
【0025】
なお、本実施形態では、弁体46が、弁座34に着脱するテーパ状の着脱部47と、弁孔32に挿抜されるスプール部49を有する。スプール部49が弁孔32に挿通され、かつ着脱部47が弁座34から離脱するストローク領域においては、第2弁12の開度が一定の微小開度に保たれる(以下、この状態を「スプール状態」ともいう)。
【0026】
作動ロッド44における弁体46の近傍に半径方向に突出したばね受け50が設けられ、さらにばね受け50と係合するように係合部材52が設けられている。ばね受け50は、例えばEリングからなる。係合部材52は円筒状をなし、作動ロッド44に同軸状に外挿され固定されている。係合部材52の一端面(ばね受け50とは反対側端面)が、係合部材40の一端面に対して係合可能(着脱可能)とされている。弁体30の底部とばね受け50との間には、弁体30を閉弁方向(係合部材40と係合部材52とを係合させる方向)に付勢するスプリング54(付勢部材)が介装されている。
【0027】
図示のように係合部材40と係合部材52とを係合させることにより、弁体46と弁体30とを作動ロッド44を介して一体変位可能に連結する、つまり作動連結させることができる。すなわち、弁体30に設けた係合部材40と、作動ロッド44に設けた係合部材52と、弁体30と係合部材52との間に設けたスプリング54とが、弁体30と弁体46との作動を連結又は解除する「作動連結機構」を構成する。
【0028】
次に、制御弁の動作について説明する。
本実施形態では、ソレノイド3への通電制御にPWM(Pulse Width Modulation )方式が採用される。PWM制御は、所定周波数(例えば400Hz程度)のパルス電流を供給して通電制御を行うものであり、そのパルス電流のデューティ比を変化させることで供給電流値を変化させる。制御部100がその通電制御を実行する。
【0029】
制御部100は、駆動回路102に所定のデューティ比に設定されたパルス信号を出力し、駆動回路102からそのデューティ比に対応した電流パルスを出力させてソレノイド3を駆動する。制御部100は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース等を備える。制御部100は、指定したデューティ比のパルス信号を出力するPWM出力部を有するが、その構成自体には公知のものが採用されるため、詳細な説明を省略する。複合弁1、制御部100および駆動回路102が「複合弁制御装置」を構成する。
【0030】
図2は、複合弁1の動作を表す部分拡大図である。
図2(A)は第1弁10および第2弁12の双方が開弁している状態、
図2(B)は第1弁10が閉弁かつ第2弁12が開弁している状態、
図2(C)は第1弁10および第2弁12の双方が閉弁している状態をそれぞれ示す。以下、
図1に基づき、
図2を適宜参照しつつ説明する。
【0031】
複合弁1においてソレノイド3が非通電(オフ)のときには、コア20とプランジャ24との間に吸引力が作用しない。一方、スプリング48の付勢力が、プランジャ24をコア20から離間させる方向に作用する。この付勢力は作動ロッド44を介して弁体46に伝達される。このため、第2弁12が全開状態となる(
図2(A))。また、このとき係合部材52が係合部材40に係合し、作動ロッド44が弁体30を吊り上げるため、第1弁10も全開状態となる。それにより、冷媒循環通路が開放される。
【0032】
ソレノイド3に制御電流が供給されると、コア20がプランジャ24を吸引する。このため、作動ロッド44が第1弁10および第2弁12の閉弁方向に付勢される。このとき、PWM制御のデューティ比を上げることでソレノイド3への供給電流値を大きくし、第1弁10(大口径弁)を閉弁方向に作動させることができる(
図2(B))。スプリング54の荷重により弁体46が開弁方向に付勢されるため、第1弁10が閉じるまでは第2弁12は全開状態を保つ。
【0033】
デューティ比をさらに上げてソレノイド3への供給電流値をより大きくすることで、第1弁10の閉弁状態を保ちつつ、第2弁12(小口径弁)を閉弁方向に作動させることができる(
図2(C))。このとき、デューティ比の調整により第2弁12の開度を制御することで、複合弁1を膨張弁としての機能させることができる。
【0034】
図3は、複合弁1の開弁特性を示す図である。同図の横軸はソレノイドへの供給電流値を示し、縦軸は弁開度を示す。なお、説明の便宜上、
図2(A)~(C)の動作過程との対応を示すために、
図3においてA~Cを表記している。
【0035】
図2に示した各弁の動作は、
図3に示す制御特性として表れる。すなわち、ソレノイド3への供給電流値がゼロから第1電流値I1までは第1弁10および第2弁12の双方が全開状態を保つ(
図2(A))。供給電流値が第1電流値I1を超えると、第2弁12が全開状態を保ったまま弁体30が閉弁方向に作動し、第1弁10の開度が変化する。供給電流値が第2電流値I2に達すると、弁体30が弁座16に着座し、第1弁10は閉弁状態(全閉状態)となる(
図2(B))。このため、供給電流値を第1電流値I1と第2電流値I2との間で調整することにより、第1弁10の開度を制御できる。この第1弁10の開度が可変である通電制御領域を「大口径弁制御領域」ともいう。
【0036】
供給電流値が第2電流値I2を超えると、第1弁10が閉弁状態を保ったまま弁体46が閉弁方向に作動し、第2弁12の開度が変化する。供給電流値が第3電流値I3を超えると、弁体46のスプール部49が弁孔32に挿通されるスプール状態となる。このスプール状態となる通電制御領域を「スプール領域」ともいう。
【0037】
供給電流値がさらに第4電流値I4に達すると、弁体46の着脱部47が弁座34に着座して第2弁12を完全に閉じる全閉状態となる(
図2(C))。このため、供給電流値を第2電流値I2と第3電流値I3との間で調整することにより、第2弁12の開度を制御できる。この第2弁12の開度が可変である通電制御領域を「小口径弁制御領域」ともいう。第2弁12を膨張弁として機能させるとき、供給電流値を第3電流値I3の近傍に設定する。
【0038】
なお、図示の例では、大口径弁制御領域において供給電流値と弁開度との関係は傾き一定の比例関係にあるが、この開弁特性の傾きについてはスプリング48の荷重設定(ばね定数の選定)によって変わり得る。スプリング48の荷重を小さくすることで、所定の設定電流値となったときに弁開度がステップ状に変化する開弁特性を得ることができ、第1弁10を開閉弁として機能させやすくなる。具体的には、電流値I1≒電流値I2となり、所定の設定電流値となったときに大口径弁の開度が全開から全閉また全閉から全開に瞬時に変化する開弁特性が得られる。
【0039】
小口径弁制御領域についても同様に、スプリング54の荷重設定(ばね定数の選定)によって供給電流値と弁開度との関係(傾き)を調整することができる。本実施形態では、第2弁12を膨張弁として機能させるために微小開度で制御できるようにする必要がある。このため、スプリング54の荷重をスプリング48の荷重よりも大きくし、図示のように小口径弁制御領域における開弁特性の傾きを緩やかにしている。
【0040】
以上説明したように、本実施形態では、大口径の第1弁10と小口径の第2弁12とを単一のソレノイド3で開閉駆動し、第1弁10が開閉弁として機能し、第2弁12が膨張弁として機能できるようにした。このため、アクチュエータとしてモータを採用する場合のように回転を並進に変換するような作動変換機構を設ける必要がなく、複合弁1をコンパクトに実現できる。
【0041】
[変形例]
図4は、変形例に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
本変形例の複合弁101は、オフばねの配置構造が第1実施形態と異なる。すなわち、コア20とプランジャ24との間にスプリングは設けられておらず、弁体130(第1弁体)とボディ2との間に弁体130を開弁方向に付勢するスプリング148が配設されている。詳細には、弁体130の外周面から半径方向外向きにフランジ部132が突設され、そのフランジ部132とボディ2との間にスプリング148が介装されている。スプリング148がオフばねとして機能する。第1実施形態と同様に、スプリング54の荷重は、スプリング148の荷重よりも大きく設定されている。
【0042】
本変形例においても第1弁10と第2弁12の共用のアクチュエータとしてソレノイド3が採用されるため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0043】
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
本実施形態の複合弁201はいわゆる常閉弁であり、ソレノイド203がオフ(非通電)のときに第1弁10および第2弁12の双方が閉弁状態となる点で第1実施形態と異なる。複合弁201は、第1弁10(大口径弁)と第2弁12(小口径弁)とを備え、これらの弁を単一のソレノイド203により開閉駆動する。
【0044】
複合弁201は、ボディ2とソレノイド203とを軸線方向に組み付けて構成される。ソレノイド203は、ボディ2に同軸状に組み付けられる有底円筒状のヨーク230と、円筒状のスリーブ222(非磁性体)を介してヨーク230に同軸状に組み付けられるコア220と、スリーブ222の内方に収容され、コア220と軸線方向に対向するプランジャ224と、スリーブ222およびコア220の周囲に巻回される電磁コイル26を備える。弁体30に対するコア220とプランジャ224との位置関係が第1実施形態とは異なる。なお、本図は模式図であるため、ボディ2とヨーク230との接続部の構造については図示を省略している。
【0045】
ヨーク230の内周面によりガイド孔28が形成され、弁体30が摺動可能に支持されている。ヨーク230の底部中央に挿通孔235が設けられている。プランジャ224から作動ロッド244が延出し、挿通孔235を貫通している。作動ロッド244の先端部に弁体46が設けられている。ヨーク230と弁体30とに囲まれる空間が背圧室36を形成している。背圧室36におけるヨーク230の底部と弁体30との間には、弁体30を閉弁方向に付勢するスプリング248(付勢部材)が介装されている。
【0046】
係合部材52の一端部(係合部材40とは反対側端部)に半径方向外向きに突出するフランジ部53が設けられている。フランジ部53と係合部材40との間には、弁体46を閉弁方向(係合部材40と係合部材52とを離間させる方向)に付勢するスプリング254(付勢部材)が介装されている。係合部材40、係合部材52およびスプリング254が、弁体30と弁体46との作動を連結又は解除する「作動連結機構」を構成する。本実施形態では、スプリング248の荷重がスプリング254の荷重よりも大きくなるように設定されている。
【0047】
次に、制御弁の動作について説明する。
図6は、複合弁201の動作を表す部分拡大図である。
図6(A)は第1弁10および第2弁12の双方が閉弁している状態、
図6(B)は第1弁10が閉弁かつ第2弁12が開弁している状態、
図6(C)は第1弁10および第2弁12の双方が開弁している状態をそれぞれ示す。以下、
図5に基づき、
図6を適宜参照しつつ説明する。
【0048】
複合弁201においてソレノイド203が非通電(オフ)のときには、コア220とプランジャ224との間に吸引力が作用しない。一方、スプリング248が弁体30を閉弁方向に付勢する。さらにスプリング254が弁体46を閉弁方向に付勢する。この付勢力は、プランジャ24をコア20から離間させる方向にも作用する。このため、第1弁10および第2弁12の双方が閉弁状態(全開状態)となる(
図6(A))。それにより、冷媒循環通路が遮断される。
【0049】
ソレノイド3に制御電流が供給されると、コア220がプランジャ224を吸引する。このため、作動ロッド244とともに弁体46が開弁方向に作動する。このとき、PWM制御のデューティ比の調整により第2弁12の開度を制御することで、複合弁201を膨張弁としての機能させることができる。スプリング248の荷重がスプリング254の荷重よりも大きく設定されているため、第2弁12が全開状態となるまでは第1弁10は閉弁状態を保つ(
図6(B))。
【0050】
デューティ比を上げてソレノイド203への供給電流値をより大きくすることで、スプリング248の付勢力に抗して弁体30を開弁作動させることができる(
図6(C))。このとき係合部材52が係合部材40に係合し、作動ロッド244が弁体30を吊り上げる。第1弁10の閉弁状態と全開状態との間でデューティ比を切り替えることにより、複合弁201を開閉弁として機能させることができる。
【0051】
図7は、複合弁201の開弁特性を示す図である。同図の横軸はソレノイドへの供給電流値を示し、縦軸は弁開度を示す。なお、説明の便宜上、
図6(A)~(C)の動作過程との対応を示すために、
図7においてA~Cを表記している。
【0052】
図6に示した各弁の動作は、
図7に示す制御特性として表れる。すなわち、ソレノイド203がオフのときは第1弁10および第2弁12の双方が閉弁状態(全閉状態)となる(
図6(A))。ソレノイド203に通電がなされると、供給電流値が第1電流値I11までは第1弁10は閉弁状態、第2弁12はスプール状態となる。供給電流値が第1電流値I11を超えると、電流値に比例して第2弁12の開度が大きくなる。第1弁10は閉弁状態を保つ。供給電流値が第2電流値I12に達すると、第2弁12が全開状態となる(
図6(B))。
【0053】
このため、供給電流値を第1電流値I11と第2電流値I12との間で調整することにより、第2弁12の開度を制御できる。この第2弁12の開度が可変である通電制御領域を「小口径弁制御領域」ともいう。第2弁12を膨張弁として機能させるときには、供給電流値を第1電流値I11の近傍に設定する。
【0054】
なお、この開弁特性の傾きについてはスプリング254の荷重設定(ばね定数の選定)によって変わり得る。スプリング254の荷重を大きくし、図示のように小口径弁制御領域における開弁特性の傾きを緩やかにすることで、第2弁12を微小開度で制御しやすくなり、膨張弁として機能させやすくなる。
【0055】
供給電流値が第2電流値I12を超えると、第2弁12が全開状態を保ったまま弁体30が開弁方向に作動し、第1弁10の開度が変化する。供給電流値が第3電流値I13に達すると、第1弁10は全開状態となる。このため、供給電流値を第2電流値I12と第3電流値I13との間で調整することにより、第1弁10の開度を制御できる。この第1弁10の開度が可変である通電制御領域を「大口径弁制御領域」ともいう。
【0056】
なお、図示の例では、大口径弁制御領域において供給電流値と弁開度との関係は傾き一定の比例関係にあるが、この開弁特性の傾きについてはスプリング248の荷重設定(ばね定数の選定)によって変わり得る。
【0057】
以上説明したように、本実施形態においても、大口径の第1弁10と小口径の第2弁12とを単一のソレノイド203で開閉駆動し、第1弁10が開閉弁として機能し、第2弁12が膨張弁として機能できるようにした。このため、第1実施形態と同様、アクチュエータとしてモータを採用する場合のように回転を並進に変換するような作動変換機構を設ける必要がなく、複合弁201をコンパクトに実現できる。
【0058】
[変形例]
図8は、変形例に係る複合弁の構造を模式的に表す断面図である。
本変形例の複合弁301は、弁体330(第1弁体)を閉弁方向に付勢する付勢構造が第2実施形態と異なる。複合弁301には、第2実施形態のようなスプリング248が設けられておらず、弁体330に作用する冷媒の圧力(差圧)により弁体330を閉弁方向に付勢する。
【0059】
すなわち、弁体330の外周面に段差332を設けることで、弁体330が受ける背圧の受圧径φAを、弁体330のシール部の受圧径φBよりもやや大きくしている(φA>φB)。このため、弁体330にはこれらの受圧径差(φA-φB)に相当する受圧面積に対し、上流側圧力P1と下流側圧力P2との差圧(P1-P2)が閉弁方向に作用することとなる。それにより、弁体330は閉弁方向に付勢される。
【0060】
ただし、その受圧径差は微小であるため、弁体330に作用する流体圧力はほとんどキャンセルされる。このため、弁体330を開弁方向に引き上げるときの抵抗を小さくでき、第1弁10の開弁に要するソレノイド力の増大を抑えることはできる。
【0061】
本変形例においても第1弁10と第2弁12の共用のアクチュエータとしてソレノイド203が採用されるため、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0062】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
【0063】
[他の変形例]
上記各実施形態では述べなかったが、ソレノイドの通電制御にPWM方式を採用する場合、大口径弁および小口径弁のそれぞれの寸開時に弁体が弁座を叩くこと(いわゆる弁叩き)による異音の問題が生じやすい。特に大口径弁については異音が大きくなりやすい。そこで変形例においては、ソレノイドの通電制御を工夫することで異音対策を行う。
【0064】
図9は、複合弁が常開弁である場合の通電制御を表す図である。
図9(A)は複合弁の開弁特性を示し、
図3に対応する。横軸はソレノイドへの供給電流値を示し、縦軸は弁開度を示す。
図9(B)は通電制御方法を示す。横軸は全開状態から閉弁方向への弁体のストロークを示し、縦軸はPWM制御で設定されるデューティ比を示す。
【0065】
本変形例では、
図9(A)に示すように、第1弁10が寸開状態となったとき(大口径弁寸開領域)、
図9(B)に示すように、デューティ比の変化量を一時的に大きくする。すなわち、制御部100は、第1弁10が寸開状態となる弁体30の所定ストローク領域(大口径弁寸開領域)において、ソレノイドへの供給電流の増大率を一時的に大きくし、第1弁10を寸開状態から閉弁状態へ瞬時に移行させる。図示の例では、第2電流値I2の近傍の第5電流値I5からその増大率を一時的に大きくしている。それにより、第1弁10において弁叩きが生じやすいストローク領域を速やかに脱することができ、異音の発生を防止又は抑制できる。
【0066】
また、第2弁12が寸開状態となったときにも(小口径弁寸開領域)、デューティ比の変化量を一時的に大きくする。すなわち、制御部100は、第2弁12が寸開状態となる弁体46の所定ストローク領域(小口径弁寸開領域)においても、ソレノイドへの供給電流の増大率を一時的に大きくし、第2弁12を寸開状態から閉弁状態へ瞬時に移行させる。図示の例では、第4電流値I4の近傍の第6電流値I6からデューティ比の増大率を一時的に大きくしている。それにより、第2弁12において弁叩きが生じやすいストローク領域を速やかに脱することができ、異音の発生を防止又は抑制できる。
【0067】
なお、供給電流の増大率を大きくする起点については、PWM制御による各弁体の振動振幅に基づいて設定される。例えば、各弁体の各弁座からのリフト量がその振動振幅よりも大きい所定ストローク位置に達する電流値となったときを基点としてもよい。
【0068】
複合弁(常開弁)を閉弁状態から開弁作動させるときも同様である。同様の小口径弁寸開領域および大口径弁寸開領域に達したときに、デューティ比の減少率を一時的に大きくする。具体的には、
図9(B)に示す通電制御を閉弁作動時とは逆方向にたどればよい。すなわち、複合弁(常開弁)における開弁作動および閉弁作動にいずれにおいても、小口径弁および大口径弁のそれぞれが寸開状態となる各弁体の所定ストローク領域において、ソレノイドへの供給電流の変化率を一時的に大きくすればよい。
【0069】
図10は、複合弁が常閉弁である場合の通電制御を表す図である。
図10(A)は複合弁の開弁特性を示し、
図7に対応する。横軸はソレノイドへの供給電流値を示し、縦軸は弁開度を示す。
図10(B)は通電制御方法を示す。横軸は全閉状態から開弁方向への弁体のストロークを示し、縦軸はPWM制御で設定されるデューティ比を示す。
【0070】
本変形例では、
図10(A)に示すように、第2弁12の寸開領域(小口径弁寸開領域)において、
図10(B)に示すように、デューティ比の変化量を一時的に大きくする。すなわち、制御部100は、第2弁12が寸開状態となる弁体46のストローク領域(小口径弁寸開領域)において、ソレノイドへの供給電流の増大率を一時的に大きくし、第2弁12を閉弁状態から開弁状態へ瞬時に移行させる。図示の例では、通電開始から第4電流値I14となるまでデューティ比の増大率を一時的に大きくしている。それにより、第2弁12において弁叩きが生じやすいストローク領域を速やかに脱することができ、異音の発生を防止又は抑制できる。
【0071】
また、第1弁10が寸開状態となったときにも(大口径弁寸開領域)、デューティ比の変化量を一時的に大きくする。すなわち、制御部100は、第1弁10が寸開状態となる弁体30のストローク領域(大口径弁寸開領域)においても、ソレノイドへの供給電流の増大率を一時的に大きくし、第1弁10を閉弁状態から開弁状態へ瞬時に移行させる。図示の例では、第2電流値I12の近傍の第5電流値I15となるまでデューティ比の増大率を一時的に大きくしている。それにより、第1弁10において弁叩きが生じやすいストローク領域を速やかに脱することができ、異音の発生を防止又は抑制できる。
【0072】
なお、供給電流の増大率を大きくする終点については、PWM制御による各弁体の振動振幅に基づいて設定される。例えば、各弁体の各弁座からのリフト量がその振動振幅よりも大きい所定ストローク位置に達する電流値となったときを終点としてもよい。
【0073】
複合弁(常閉弁)を開弁状態から閉弁作動させるときも同様である。同様の小口径弁寸開領域および大口径弁寸開領域に達したときに、デューティ比の減少率を一時的に大きくする。すなわち、
図10(B)に示す通電制御を開弁作動時とは逆方向にたどればよい。すなわち、複合弁(常閉弁)における開弁作動および閉弁作動にいずれにおいても、小口径弁および大口径弁のそれぞれが寸開状態となる各弁体の所定ストローク領域において、ソレノイドへの供給電流の変化率を一時的に大きくすればよい。
【0074】
なお、各弁の寸開領域において弁叩きを抑制する方法としては、このようにデューティ比の変化量を一時的に大きくするほか、PMW制御の周波数(PWM周波数)を一時的に変更することも考えられる。例えば、供給電流値の上昇時において一時的にPWM周波数を第1周波数f1から第2周波数f2に上昇させるなどしてもよい(f1<f2)。それにより、寸開領域において電流振幅を小さくすることができ、弁叩きを抑制できる。
【0075】
あるいは、各弁の寸開領域に到ったときに一時的にPWM制御から直流制御に切り替えることも考えられる。その場合、駆動回路としてPWM制御用回路と直流制御用回路を設けておき、制御部がこれらを切り替えてもよい。それにより、寸開領域において電流振幅をなくし、弁叩きを抑制できる。
【0076】
上記実施形態では、複合弁をヒートポンプ式の車両用冷暖房装置に適用する例を示したが、エンジン車などが採用するヒートポンプ式ではない冷凍サイクルにも上記複合弁を適用できることは言うまでもない。
【0077】
上記実施形態の電動弁は、冷媒として代替フロン(HFC-134a)など使用する冷凍サイクルに好適に適用されるが、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いる冷凍サイクルに適用することも可能である。その場合には、冷凍サイクルにコンデンサに代わってガスクーラなどの外部熱交換器が配置される。
【0078】
上記実施形態では、上記電動弁を自動車用空調装置の冷凍サイクルに適用する例を示したが、車両用に限らず電動膨張弁を搭載する空調装置に適用可能である。また、給湯装置の湯水や油圧制御装置の作動液(作動油)など冷媒以外の流体の流れを制御する電動弁として構成してもよい。
【0079】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 複合弁、2 ボディ、3 ソレノイド、10 第1弁、12 第2弁、14 弁孔、16 弁座、20 コア、24 プランジャ、26 電磁コイル、28 ガイド孔、30 弁体、31 連通孔、32 弁孔、33 入口ポート、34 弁座、35 下流側通路、36 背圧室、37 出口ポート、38 弁室、39 シールリング、40 係合部材、42 挿通孔、44 作動ロッド、46 弁体、47 着脱部、48 スプリング、49 スプール部、52 係合部材、54 スプリング、101 複合弁、130 弁体、148 スプリング、201 複合弁、203 ソレノイド、220 コア、224 プランジャ、230 ヨーク、244 作動ロッド、248 スプリング、254 スプリング、301 複合弁、330 弁体、332 段差。