(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114420
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
B60K 35/00 20240101AFI20240816BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B60K35/00 Z
G02B27/01
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020176
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 慎吾
【テーマコード(参考)】
2H199
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA16
2H199DA20
2H199DA23
2H199DA29
2H199DA42
3D344AA03
3D344AA11
3D344AA12
3D344AA26
3D344AA27
3D344AB01
3D344AC09
3D344AD02
(57)【要約】
【課題】反射抑制層の曲げRの影響を受けずに、有機ELディスプレイを所望の曲げRで曲げ成形可能とする表示装置を提供する。
【解決手段】表示面110aに画像を形成する表示部110と、画像の表示光を視認側に反射可能とする反射部120と、を備える表示装置であって、表示部は、可撓性を有する有機ELディスプレイであり、表示面に視認者側への外光の反射を抑制する円偏光板130が設けられると共に、垂直姿勢と水平姿勢とを含むように折り曲げられて、車両のメータフード10に支持されており、表示部において垂直姿勢となる垂直表示領域の画像を実像として表示し、水平姿勢となる水平表示領域の画像の表示光を、反射部で視認側に反射させて虚像として表示するようになっており、円偏光板は、表示部の折り曲げられた曲げ部110bに対応する部位において、削除されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示面(110a)に画像を形成する表示部(110)と、
前記画像の表示光を視認側に反射可能とする反射部(120)と、を備える表示装置であって、
前記表示部は、可撓性を有する有機ELディスプレイであり、前記表示面に視認者側への外光の反射を抑制する反射抑制層(130)が設けられると共に、垂直姿勢と水平姿勢とを含むように折り曲げられて、車両のメータフード(10)に支持されており、
前記表示部において前記垂直姿勢となる垂直表示領域の前記画像を実像として表示し、前記水平姿勢となる水平表示領域の前記画像の表示光を、前記反射部で前記視認側に反射させて虚像として表示するようになっており、
前記反射抑制層は、前記表示部の折り曲げられた曲げ部(110b)に対応する部位において、削除されている表示装置。
【請求項2】
前記反射抑制層は、透光性を有し、折り曲げられた前記表示部の形状に沿うように成形されたカバー部材(132)に接合されており、
更に、前記カバー部材が、前記表示面に接合された請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記反射抑制層の削除された部位に、前記表示部による外光の反射を隠すマスクカバー(140)が設けられた請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記メータフードの視認側端部(11)に支持される第1表示領域(111)と、前記メータフードの下側面(12)に支持される第2表示領域(112)と、前記第2表示領域から下側に折り曲げられて前記視認側を向く第3表示領域(113)とを有し、
前記垂直表示領域が、前記第1表示領域および前記第3表示領域に対応し、
前記水平表示領域が、前記第2表示領域に対応しており、
前記反射部は、反射機能および透過機能を有するハーフミラーであり、
前記表示部において前記第1表示領域の前記画像を前記実像として表示し、前記第2表示領域の前記画像の表示光を、前記ハーフミラーで前記視認側に反射させて前記虚像として表示し、前記第3表示領域における前記画像の表示光を前記ハーフミラーで透過させて、もう1つの実像として前記虚像と重なるように表示する請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の表示装置は、反射鏡、第1の有機ELディスプレイ、および第2の有機ELディスプレイ等を備えている。
【0003】
第1の有機ELディスプレイは、メータフードの下面に設けられ、第1の表示画像は反射鏡で反射されて視認者に虚像として視認される。また、第2の有機ELディスプレイは、反射鏡の奥側で視認者に対して対向するように設けられ、第2の表示画像は反射鏡を透過して視認者に実像として視認される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1では、虚像と実像との表示を行うにあたって、2つの有機ELディスプレイを必要としており、コスト増を招くと共に、配置スペースの確保が必要となる。
【0006】
よって、本開発者は、先の出願(特願2022-142296)において、可撓性を有する有機ELディスプレイを折り曲げて、メータフードの視認側端部と下側面とに装着した表示装置を発案した。この表示装置では、視認側端部に対応する第1表示領域における第1画像を実像として表示すると共に、下側面に対応する第2表示領域における第2画像の表示光を反射部で視認側に反射させて虚像として表示する。
【0007】
しかしながら、通常、有機ELディスプレイでは、太陽光等の外光が視認者側に反射するのを抑制するために、有機ELディスプレイの表示面に、例えば、円偏光板のような反射抑制層を設ける。反射抑制層を有機ELディスプレイの表面に設ける場合であると、反射抑制層の曲げ性が劣ることから、有機ELディスプレイを所望の(所定以下の)曲げRで曲げ成形できないという問題があった。曲げRが大きいほど、意匠性や搭載性の制約を受けることになる。例えば、曲げRが大きいほど、有機ELディスプレイにおける表示用の平面部が小さくなってしまう。また、曲げRが大きいほど、表示装置としての寸法が大きくなってしまう等の問題に繋がる。
【0008】
本開示の目的は、上記問題に鑑み、反射抑制層の曲げRの影響を受けずに、有機ELディスプレイを所望の曲げRで曲げ成形可能とする表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
本開示では、表示面(110a)に画像を形成する表示部(110)と、
画像の表示光を視認側に反射可能とする反射部(120)と、を備える表示装置であって、
表示部は、可撓性を有する有機ELディスプレイであり、表示面に視認者側への外光の反射を抑制する反射抑制層(130)が設けられると共に、垂直姿勢と水平姿勢とを含むように折り曲げられて、車両のメータフード(10)に支持されており、
表示部において垂直姿勢となる垂直表示領域の画像を実像として表示し、水平姿勢となる水平表示領域の画像の表示光を、反射部で視認側に反射させて虚像として表示するようになっており、
反射抑制層は、表示部の折り曲げられた曲げ部(110b)に対応する部位において、削除されている。
【0011】
この開示によれば、反射抑制層は、表示部の曲げ部に対応する部位が削除されているので、表示部に反射抑制層を設ける場合であっても、反射抑制層の曲げ性の影響を受けずに、表示部を所望の曲げRで曲げ成形することが可能となる。
【0012】
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態の表示装置を示す説明図である。
【
図3】
図1のIII-III部を示す断面図である。
【
図4】第2実施形態の表示装置を示す断面図である。
【
図5】第3実施形態の表示装置を示す断面図である。
【
図6】その他の実施形態1の表示装置を示す断面図である。
【
図7】その他の実施形態2の表示装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
【0015】
(第1実施形態)
第1実施形態の表示装置100Aを
図1~
図3に示す。表示装置100Aは、例えば、車両に搭載されている。車両は、例えば、右ハンドル車である。表示装置100Aは、メータフード10を活用して形成されており、表示部110、反射部120、および円偏光板130等を備えている。
【0016】
メータフード10は、車両のインストルメントパネルの例えば運転者(視認者)と対向する位置に設けられて、運転者側に向けて水平方向に張り出す板状の部材となっている。尚、水平方向とは、傾きなしの完全な水平な方向に限らず、ある程度(例えば、10度程度)の傾斜を持つ場合も含む。
【0017】
表示部110は、表示面110aにマトリックス配置される複数の画素の発光によって、所定の画像(各種情報)を表示する(形成する)ようになっている。表示部110は、
図2に示すように、曲げ加工前の正面から見た形状が矩形となっており、ここでは自発光式の有機ELディスプレイが使用されている。有機ELディスプレイの「EL」は、Electro Luminescenceの略表示である。有機ELディスプレイは、OLED(Organic Light Emitting Diode)とも表示される。
【0018】
表示部110は、自発光式であることから、例えば、液晶式のパネルのようなバックライトを必要としないので、表示部110の厚み寸法(円偏光板130を除く厚み寸法)としては、極めて薄く設定することが可能となっており(例えば、0.1~0.15mm程度)、可撓性を有している。
【0019】
表示部110は、メータフード10の視認側端部11、下側面12、および奥側面13に沿うように折り曲げられて、メータフード10に支持されている。表示部110は、
図3に示すように、概ね、90度に折り曲げられて、クランク状を成している。表示部110の視認側端部11に対応する領域は、垂直姿勢となる第1表示領域111となっており、下側面12に対応する領域は、水平姿勢となる第2表示領域112となっており、奥側面13に対応する領域は、垂直姿勢となる第3表示領域113となっている。
【0020】
第1表示領域111、および第3表示領域113は、運転者側を向いている。また、第2表示領域112は、下側を向いている。尚、垂直姿勢、および水平姿勢は、傾きなしの完全な垂直な方向や水平な方向に限らず、ある程度(例えば、10度程度)の傾斜を持つ場合も含む。第1表示領域111は、本開示の垂直表示領域に対応し、第2表示領域112は、本開示の水平表示領域に対応し、第3表示領域113は、本開示の垂直表示領域に対応する。
【0021】
第1表示領域111には、
図1に示すように、第1画像111aとして、例えば、車速値、ウインカー、ハザード等の車両情報画像が表示される。また、第2表示領域112には、第2画像112aとして、例えば、自動追従走行時における先行車両画像が表示される。更に、第3表示領域113には、第3画像113aとして、例えば、走行車線におけるサイドライン画像が表示される。
【0022】
反射部120は、表示部110の画像の表示光を視認側に反射可能とするようになっており、ここでは、光の反射機能および透過機能を有するハーフミラーが使用されている。反射部120は、第2表示領域112の下側に対応する位置で、奥側から運転者側に向けて下側に傾斜するように配置されている。反射部120の傾斜角度は、水平方向に対して、概ね、45度である。反射部120は、第2表示領域112の第2画像112aの表示光を運転者側に反射させるようになっている。また、反射部120は、第3表示領域113の第3画像113aの表示光を運転者側に透過させるようになっている。
【0023】
円偏光板130は、表示面110aで反射した太陽光等の外光が、運転者側に到達しにくくなるように反射抑制するための反射抑制層であり、表示面110aに設けられている(接合されている)。尚、反射抑制層としては、円偏光板130の他にも、スモークフィルム、透光性を有し木目やカーボン柄等の意匠柄を有する透過表皮、モスアイ反射防止フィルム、ライトコントロールフィルム等を用いてもよい。
【0024】
円偏光板130は、直線偏光層と位相差層とを有している。直線偏光層と位相差層は、運転者側から表示部110側に向けて、この順で並ぶように配置されている。直線偏光層と位相差層は、所定の間隔をもって、例えば、光学粘着シート(OCA)によって接合されている。光学粘着シートは、透明な弾性を有する粘着剤である。光学粘着シートに代えて、光学透明接着剤を用いてもよい。
【0025】
直線偏光層は、無数の振動方向を有する光(P偏光およびS偏光)のうち、特定の方向に振動する光(例えば、P偏光)だけを通過可能として、特定方向の直線偏光にする偏光板である。また、位相差層は、入射する直線偏光に位相差(例えば、波長λ/4)を与えて円偏光に変える偏光板(例えば、λ/4位相差層)である。
【0026】
円偏光板130の厚み寸法は、例えば、0.2mm程度であり、曲げ性は、表示部110に比べて劣る。つまり、円偏光板130を折り曲げ成形をした場合の曲げRは、表示部110の曲げRよりも大きい。尚、表示部110と円偏光板130とを合わせた厚み寸法は、0.3~0.4mm程度である。
【0027】
本実施形態の円偏光板130は、表示部110の折り曲げられた曲げ部110bに対応する部位において、削除されている。つまり、円偏光板130は、削除部131を有するように形成されている。加えて、
図2に示すように、表示部110は、曲げ加工される前の平面状態において、分割された円偏光板130が削除部131を有するように、表示面110aに接合されている。このように円偏光板130が設けられた表示部110が折り曲げ成形されて、
図3に示すように、メータフード10に接合されている。
【0028】
上記のように構成される表示装置100Aにおいては、第1表示領域111には、第1画像111aとして、例えば、車速値、ウインカー、ハザード等を示す車両情報画像が実像として表示される。また、第2表示領域112には、例えば、第2画像112aとして、自動追従走行時における先行車両画像が表示され、表示光が下側に出射され、反射部120で反射されて運転者に至り、運転者に対して虚像として視認される(表示される)。更に、第3表示領域113には、第3画像113aとして、走行車線におけるサイドライン画像が表示される。第3画像113aの表示光は、反射部120で透過されて、第1画像111aの実像に対してもう1つの実像として第2画像112aの虚像と重なるように表示される。つまり、反射部120に対応する領域には、走行車線のサイドライン画像内における先行車両画像が視認される。
【0029】
このように、第2画像112aの虚像と第3画像113aのもう1つの実像とを重ねて表示することで、奥行き感(立体感)のある表示が可能となる。
【0030】
そして、本実施形態によれば、円偏光板130(反射抑制層)は、表示部110の曲げ部110bに対応する部位が削除されているので、表示部110に円偏光板130を設ける場合であっても、円偏光板130の曲げ性の影響を受けずに、表示部110を所望の曲げRで曲げ成形することが可能となる。
【0031】
(第2実施形態)
第2実施形態の表示装置100Bを
図4に示す。第2実施形態の表示装置100Bは、上記第1実施形態の表示装置100Aに対して、カバー132を追加したものである。
【0032】
カバー132は、透光性を有しており、折り曲げられた表示部110の形状に沿うように成形された樹脂製の板部材となっている。ここでは、カバー132は、表示部110の第1表示領域111と、第2表示領域112とに対応するようにL字状に成形されている。カバー132は、本開示のカバー部材に対応する。
【0033】
そして、カバー132の運転者側となる面(表示部110とは反対側の面)に、円偏光板130が削除部131を有するように接合されている。また、反射部120において、第3表示領域113に対向する側の面にも円偏光板130が接合されている。
【0034】
表示部110は、単体状態において、円偏光板130が未装着の状態で、折り曲げられて、この折り曲げられた表示部110に、円偏光板130が設けられたカバー132が、接合されている。
【0035】
本実施形態では、削除部131によって、分割される円偏光板130を、カバー132によって、接合された部材として形成できるので、表示部110への組付け性を向上させることができる。
【0036】
尚、反射部120における円偏光板130は、第1実施形態の表示装置100Aのように、表示部110の第3表示領域113に、予め、設けるようにしてもよい。
【0037】
(第3実施形態)
第3実施形態の表示装置100Cを
図5に示す。第3実施形態の表示装置100Cは、上記第1実施形態の表示装置100Aに対して、マスクカバー140を追加したものである。
【0038】
マスクカバー140は、透光性を有し、L字状に成形された樹脂製の板部材となっており、円偏光板130の削除部131と、第1表示領域111とを含むように、円偏光板130の視認側に接合されている。加えて、マスクカバー140の視認側の表面において、削除部131に対応する領域には、例えば、印刷、箔転写、フィルムインモールド、あるいは塗装等による黒色のマスク部141が形成されている。尚、マスク部141は、第1表示領域111の外周において枠状に形成される部分を含んでもよい。また、マスクカバー140は、少なくとも削除部131を含む範囲で形成されたものとしてもよい。
【0039】
表示部110の曲げ性を確保するために、円偏光板130に削除部131を設けることによって、小領域ではあるが、外光が入射して、反射する部位が形成されてしまう。よって、本実施形態のように、削除部131に対応するようにマスクカバー140(マスク部141)を設けることで、削除部131における外光の反射を抑制することができる。
【0040】
(その他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、更に請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
【0041】
図6に示す表示装置100D(その他の変形例1)のように、表示部110において、第3表示領域113および対応する円偏光板130を廃止したものとしてもよい。尚、
図6では、円偏光板130の表示を省略している。表示装置100Dでは、第1表示領域111の実像と、第2表示領域112の虚像とが視認される。表示装置100Dにおいては、反射部120は、ハーフミラーに代えて、鏡としてもよい。
【0042】
また、
図7に示す表示装置100E(その他の変形例2)のように、第3表示領域113の上下方向寸法を、第1表示領域111の上下方向寸法と同等にし、更に、反射部120は、運転者側から見て、第3表示領域113を避けるようにして、上記第1実施形態に対して下側に移動された位置に配置されるようにしてもよい。尚、
図7では、円偏光板130の表示を省略している。表示装置100Eでは、第1表示領域111の実像と、第2表示領域112の虚像と、第3表示領域113の実像(反射部120を介さない実像)とが視認される。表示装置100Eにおいては、反射部120は、ハーフミラーに代えて、鏡としてもよい。
【0043】
また、各表示領域111~113における画像としては、上記第1実施形態にて説明した車両情報画像、先行車両画像、およびサイドライン画像に限定されるものではない。画像は、例えば、エンジン回転数、燃料残量、航続可能距離、警告等を示す車両情報画像、カーナビゲーションシステムによるナビ画像(現在位置、目的地案内等)、車両機器の設定のための設定画像、および動画、音楽、ゲーム等のエンタメ画像等とすることができる。
【符号の説明】
【0044】
10 メータフード
11 視認側端部
12 下側面
100A~100E 表示装置
110 有機ELディスプレイ(表示部)
110a 表示面
110b 曲げ部
111 第1表示領域(垂直表示領域)
112 第2表示領域(水平表示領域)
113 第3表示領域(垂直表示領域)
120 反射部
130 円偏光板(反射抑制層)
132 カバー(カバー部材)
140 マスクカバー