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特開2024-114444事業規模推定装置及び事業規模推定のためのプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114444
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】事業規模推定装置及び事業規模推定のためのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240816BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20240816BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q50/18 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020223
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】523050900
【氏名又は名称】安藤 浩明
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安藤 浩明
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
5L049CC33
5L050CC33
(57)【要約】
【課題】従来技術と比較して、事業の規模の推定を、簡易な処理で、しかも高い精度で行えるようにする。
【解決手段】業規模推定装置は、推定対象の企業が出願人となっている特許公報又は/及び推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得し、取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数をカウントし、カウントされた下位特許分類の付与種数と推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模との相関関係を用いて、推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模を推定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
推定対象の企業が出願人となっている特許公報又は/及び推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する取得部と、
前記取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数をカウントするカウント部と、
前記カウント部でカウントされた下位特許分類の付与種数と推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模との相関関係を用いて、推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模を推定する推定部と、
を備えた事業規模推定装置。
【請求項2】
前記カウント部は、前記取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数を、重複を除去してカウントする、
請求項1に記載の事業規模推定装置。
【請求項3】
前記下位特許分類は、国際特許分類のサブグループ又はメイングループ又はサブクラスである、
請求項1に記載の事業規模推定装置。
【請求項4】
前記推定部は、戦力、事業の売上げ、事業予算配分のうちの少なくとも一つを推定する、
請求項1に記載の事業規模推定装置。
【請求項5】
前記推定部は、下位特許分類の付与種数の時間的変化率を算出し、算出した下位特許分類の付与種数の時間的変化率に応じて、推定対象の企業の事業規模の変化又は/及び推定対象の事業の規模の変化を推定することによって、戦力の変化、事業の売上げの変化、事業予算配分の変化及び事業の動向のうちの少なくとも一つを推定する、
請求項1に記載の事業規模推定装置。
【請求項6】
前記推定部は、上位特許分類の種類毎に下位特許分類の付与種数を算出し、算出した下位特許分類の付与種数の時間的変化率に応じて、上位特許分類の種類毎に事業の規模の変化を推定することによって、戦力の変化、事業の売上げの変化、事業予算配分の変化及び事業の動向のうちの少なくとも一つを推定する、
請求項1に記載の事業規模推定装置。
【請求項7】
推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する第1取得部と、
前記第1取得部で取得された特許公報の中から、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第1の付与種数をカウントする第1カウント部と、
前記第2取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第2の付与種数をカウントする第2カウント部と、
下位特許分類の第2の付与種数を下位特許分類の第1の付与種数で除した付与種数占有率を算出する算出部と、
前記算出部で算出された付与種数占有率を用いて、推定対象の企業の事業規模が推定対象の事業の規模に占める事業規模占有率を推定する推定部と、
を備えた事業規模推定装置。
【請求項8】
推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する取得部と、
前記取得部で取得された特許公報に付与された上位特許分類に対応する事業の規模の実績値を示す事業規模実績値を取得する実績値取得部と、
前記取得部で取得された特許公報に付与された上位特許分類の種類毎に下位特許分類の付与種数をカウントするカウント部と、
前記カウント部でカウントされた上位特許分類の種類毎の下位特許分類の付与種数カウント値と、前記実績値取得部で取得された事業規模実績値に基づいて、下位特許分類の付与種数及び/又は事業の規模を予測するための予測モデルであって、下位特許分類の付与種数を説明変数とし、事業の規模を目的変数とする事業規模予測モデルを生成する予測モデル生成部と、
を備えた事業規模推定装置。
【請求項9】
前記事業規模予測モデルは、上位特許分類の複数の種類毎の下位特許分類の付与種数を、複数の説明変数とし、上位特許分類の複数の種類に対応する事業の規模を目的変数とするものである、
請求項8に記載の事業規模推定装置。
【請求項10】
コンピュータに、
推定対象の企業が出願人となっている特許公報又は/及び推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する取得処理と、
前記取得処理で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数をカウントするカウント処理と、
前記カウント処理でカウントされた下位特許分類の付与種数と推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模との相関関係を用いて、推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模を推定する推定処理と、
を実行させる事業規模推定のためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する第1取得処理と、
前記第1取得処理で取得された特許公報の中から、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する第2取得処理と、
前記第1取得処理で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第1の付与種数をカウントする第1カウント処理と、
前記第2取得処理で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第2の付与種数をカウントする第2カウント処理と、
下位特許分類の第2の付与種数を下位特許分類の第1の付与種数で除した付与種数占有率を算出する算出処理と、
前記算出処理で算出された付与種数占有率を用いて、推定対象の企業の事業規模が推定対象の事業の規模に占める事業規模占有率を推定する推定処理と、
を実行させる事業規模推定のためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する取得処理と、
前記取得処理で取得された特許公報に付与された上位特許分類に対応する事業の規模の実績値を示す事業規模実績値を取得する実績値取得処理と、
前記取得処理で取得された特許公報に付与された上位特許分類の種類毎に下位特許分類の付与種数をカウントするカウント処理と、
前記カウント処理でカウントされた上位特許分類の種類毎の下位特許分類の付与種数カウント値と、前記実績値取得処理で取得された事業規模実績値に基づいて、下位特許分類の付与種数及び/又は事業の規模を予測するための予測モデルであって、下位特許分類の付与種数を説明変数とし、事業の規模を目的変数とする事業規模予測モデルを生成する予測モデル生成処理と、
を実行させる事業規模推定のためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事業規模推定装置及び事業規模推定のためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2019-32614号公報)には、特許公報の文書情報を用いてモデルを機械学習させることにより出願人が行う事業の事業段階を推定するという態様が記載されている。
【0003】
非特許文献1(「特許が企業パフォーマンスに与える影響についての実証分析」 中川博満 2004年 進化経済学会学論集, 8, 187-196)には、日本の電機業界における各企業の特許数と売上高との関係に有意な正の相関があることが記載されている。また医薬品業界では特許と営業利益との間に有意な関係が認められることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-32614号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「特許が企業パフォーマンスに与える影響についての実証分析」 中川博満 2004年 進化経済学会学論集, 8, 187-196
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
企業が事業戦略活動を行う上で、自社と競合他社の戦力対比、自社及び他社の事業の売上げ、自社及び他社の事業予算配分及び自社及び他社の事業の動向などを推定できるようにすることが要望されている。
【0007】
特許文献1に記載の技術によれば、特許公報の文書情報を用いてモデルを機械学習させる処理を実行しなければならず、処理が複雑となり容易にシステムを構築することができない。
【0008】
また特許数と売上げの関係は、同一国内の出自で類似形態をとるといった特定の企業集団を対象とする場合に成立するかもしれないが例えば出自国の異なる企業に対して一般化することはできない。よって非特許文献1に記載の技術によれば、一般化したときに売上げの推定精度が低く、信頼性に欠ける。
【0009】
本発明は、従来技術と比較して、事業の規模の推定を、簡易な処理で、しかも高い精度で行えるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様は、推定対象の企業が出願人(特許を受ける権利を承継した者、特許権者を含む意味で使用する)となっている特許公報又は/及び推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する取得部と、前記取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数をカウントするカウント部と、前記カウント部でカウントされた下位特許分類の付与種数と推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模との相関関係を用いて、推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模を推定する推定部と、を備えた事業規模推定装置である。
【0011】
第2の態様は、第1の態様において、前記カウント部は、前記取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数を、重複を除去してカウントする、事業規模推定装置である。
【0012】
第3の態様は、第1の態様において、前記下位特許分類は、国際特許分類のサブグループ又はメイングループ又はサブクラスである、事業規模推定装置である。
【0013】
第4の態様は、第1の態様において、前記推定部は、戦力、事業の売上げ、事業予算配分のうちの少なくとも一つを推定する、事業規模推定装置である。
【0014】
第5の態様は、第1の態様において、前記推定部は、下位特許分類の付与種数の時間的変化率を算出し、算出した下位特許分類の付与種数の時間的変化率に応じて、推定対象の企業の事業規模の変化又は/及び推定対象の事業の規模の変化を推定することによって、戦力の変化、事業の売上げの変化、事業予算配分の変化及び事業の動向のうちの少なくとも一つを推定する、事業規模推定装置である。
【0015】
第6の態様は、第1の態様において、前記推定部は、上位特許分類の種類毎に下位特許分類の付与種数を算出し、算出した下位特許分類の付与種数の時間的変化率に応じて、上位特許分類の種類毎に事業の規模の変化を推定することによって、戦力の変化、事業の売上げの変化、事業予算配分の変化及び事業の動向のうちの少なくとも一つを推定する、事業規模推定装置である。
【0016】
第7の態様は、推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する第1取得部と、前記第1取得部で取得された特許公報の中から、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する第2取得部と、前記第1取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第1の付与種数をカウントする第1カウント部と、前記第2取得部で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第2の付与種数をカウントする第2カウント部と、下位特許分類の第2の付与種数を下位特許分類の第1の付与種数で除した付与種数占有率を算出する算出部と、前記算出部で算出された付与種数占有率を用いて、推定対象の企業の事業規模が推定対象の事業の規模に占める事業規模占有率を推定する推定部と、を備えた事業規模推定装置である。
【0017】
第8の態様は、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する取得部と、前記取得部で取得された特許公報に付与された上位特許分類に対応する事業の規模の実績値を示す事業規模実績値を取得する実績値取得部と、前記取得部で取得された特許公報に付与された上位特許分類の種類毎に下位特許分類の付与種数をカウントするカウント部と、前記カウント部でカウントされた上位特許分類の種類毎の下位特許分類の付与種数カウント値と、前記実績値取得部で取得された事業規模実績値に基づいて、下位特許分類の付与種数及び/又は事業の規模を予測するための予測モデルであって、下位特許分類の付与種数を説明変数とし、事業の規模を目的変数とする事業規模予測モデルを生成する予測モデル生成部と、を備えた事業規模推定装置である。
【0018】
第9の態様は、第8の態様において、前記事業規模予測モデルは、上位特許分類の複数の種類毎の下位特許分類の付与種数を、複数の説明変数とし、上位特許分類の複数の種類に対応する事業の規模を目的変数とするものである、事業規模推定装置である。
【0019】
第10の態様は、コンピュータに、推定対象の企業が出願人となっている特許公報又は/及び推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する取得処理と、
【0020】
前記取得処理で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数をカウントするカウント処理と、前記カウント処理でカウントされた下位特許分類の付与種数と推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模との相関関係を用いて、推定対象の企業の事業規模又は/及び推定対象の事業の規模を推定する推定処理と、を実行させる事業規模推定のためのプログラムである。
【0021】
第11の態様は、コンピュータに、推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する第1取得処理と、前記第1取得処理で取得された特許公報の中から、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する第2取得処理と、前記第1取得処理で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第1の付与種数をカウントする第1カウント処理と、前記第2取得処理で取得された特許公報に付与された下位特許分類の第2の付与種数をカウントする第2カウント処理と、下位特許分類の第2の付与種数を下位特許分類の第1の付与種数で除した付与種数占有率を算出する算出処理と、前記算出処理で算出された付与種数占有率を用いて、推定対象の企業の事業規模が推定対象の事業の規模に占める事業規模占有率を推定する推定処理と、を実行させる事業規模推定のためのプログラムである。
【0022】
第12の態様は、コンピュータに、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する取得処理と、前記取得処理で取得された特許公報に付与された上位特許分類に対応する事業の規模の実績値を示す事業規模実績値を取得する実績値取得処理と、前記取得処理で取得された特許公報に付与された上位特許分類の種類毎に下位特許分類の付与種数をカウントするカウント処理と、前記カウント処理でカウントされた上位特許分類の種類毎の下位特許分類の付与種数カウント値と、前記実績値取得処理で取得された事業規模実績値に基づいて、下位特許分類の付与種数及び/又は事業の規模を予測するための予測モデルであって、下位特許分類の付与種数を説明変数とし、事業の規模を目的変数とする事業規模予測モデルを生成する予測モデル生成処理と、を実行させる事業規模推定のためのプログラムである。
【発明の効果】
【0023】
第1の態様から第12の態様によれば、従来技術と比較して、事業の規模の推定を、簡易な処理で、しかも高い精度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、第1実施形態の事業規模推定装置の機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、第2実施形態の事業規模推定装置の機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、第3実施形態の事業規模推定装置の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態の1又は複数のパーソナルコンピュータ端末と、サーバと、各パーソナルコンピュータ端末及びサーバを通信可能に接続するネットワークの構成図である。
図5図5は、実施形態の機能構成を実現するためのハードウェア構成図である。
図6A図6Aは、事業規模推定装置の機能を実現させる事業規模推定のためのプログラムの処理手順をフローチャートである。
図6B図6Bは、事業規模推定装置の機能を実現させる事業規模推定のためのプログラムの処理手順をフローチャートである。
図6C図6Cは、事業規模推定装置の機能を実現させる事業規模推定のためのプログラムの処理手順をフローチャートである。
図7A図7Aは、第1実施形態の取得部で行われる取得処理を説明する図である。
図7B図7Bは、第1実施形態の取得部で行われる取得処理を説明する図である。
図8図8は、付与種数Nを説明するための図で、図7Bに示す取得公報表示部に対応する図である。
図9A図9Aは、上位特許分類と下位特許分類の付与種数を例示する図である。
図9B図9Bは、サーバのデータベースに予め格納された相関関係を例示する図である。
図10A図10Aは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図10B図10Bは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図10C図10Cは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図10D図10Dは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図11A図11Aは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図11B図11Bは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図12A図12Aは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図12B図12Bは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図13A図13Aは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図13B図13Bは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図14A図14Aは、回帰係数を例示する図である。
図14B図14Bは、事業規模予測モデルに対応する回帰曲線を示す図である。
図15A図15Aは、ユーザ側端末の表示装置の推定画面を例示する図である。
図15B図15Bは、ユーザ側端末の表示装置の推定結果表示画面を例示する図である。
図15C図15Cは、ユーザ側端末の表示装置の推定結果表示画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0026】
(事業規模推定装置の機能構成)
【0027】
図1は、第1実施形態の事業規模推定装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0028】
第1実施形態の事業規模推定装置100は、取得部110と、カウント部120と、推定部130を含んで構成されている。
【0029】
図2は、第2実施形態の事業規模推定装置200の機能構成を示すブロック図である。
【0030】
第2実施形態の事業規模推定装置200は、第1取得部210と、第2取得部220と、第1カウント部230と、第2カウント部240と、算出部250と、推定部260を含んで構成されている。
【0031】
図3は、第3実施形態の事業規模推定装置300の機能構成を示すブロック図である。
【0032】
第3実施形態の事業規模推定装置300は、取得部310と、実績値取得部320と、カウント部330と、予測モデル生成部340を含んで構成されている。
【0033】
図1図2及び図3の機能は、図4に示すように、1又は複数のパーソナルコンピュータ端末60と、サーバ70と、各パーソナルコンピュータ端末60及びサーバ70を通信可能に接続するネットワーク80の組合せで実現することができる。またパーソナルコンピュータ端末60単体でも実現することができる。
【0034】
(ハードウェア構成)
【0035】
図5は、図1図2及び図3に示す第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態の機能構成を実現するためのハードウェア構成図である。パーソナルコンピュータ端末60又はサーバ70のハードウェア構成を例示する。
【0036】
図5に示すように、パーソナルコンピュータ端末60又はサーバ70は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、ストレージ64、入力装置66、表示装置67、通信I/F68、外部記憶装置69を備え、システムバス65を介して相互に通信可能に接続されている。
【0037】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、システムバス65に接続される各デバイスを制御する。すなわち、CPU61は、ROM62又はストレージ64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又はストレージ64に記録されているプログラムにしたがって、システムバス65に接続される各デバイスの制御及び各種の演算処理を行う。ROM62又はストレージ64には、CPU61が実行する制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やOS(Operating System)や、本実施形態を実現するためのコンピュータで読み取りが可能で実行が可能な各種プログラム及び必要な各種データを保持している。
【0038】
ROM62は、各種制御プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、CPU61の主メモリ、ワークエリア等として機能し作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ64は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、BIOS、OSを含む各種プログラム及び各種データを格納する。
【0039】
入力装置66は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボード、スキャナなどの読み取り装置を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0040】
表示装置67は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示装置67は、タッチパネル方式を採用して、入力装置66として機能しても良い。
【0041】
通信インタフェース68は、他のサーバ70、端末60等の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。通信インタフェース68は、ネットワーク80と接続してデータの送受信の制御を行う。
【0042】
外部記憶装置69は、USBメモリなどの各種のメモリカード、HDD、SSDなどの着脱可能に接続される外部記憶媒体で構成されている。
【0043】
(事業規模推定のためのプログラム)
【0044】
図6Aは、事業規模推定装置100の機能を実現させる事業規模推定のためのプログラムPB1Aの処理手順をフローチャートで示している。事業規模推定のためのプログラムPB1Aは、コンピュータに、取得処理S11と、カウント処理S12と、推定処理S13を実行させる。取得処理S11は、取得部110で行われる処理に相当する。カウント処理S12は、カウント部120で行われる処理に相当する。推定処理S13は、推定部130で行われる処理に相当する。
【0045】
図6Bは、事業規模推定装置200の機能を実現させる事業規模推定のためのプログラムPB1Bの処理手順をフローチャートで示している。事業規模推定のためのプログラムPB1Bは、コンピュータに、第1取得処理S21と、第2取得処理S22と、第1カウント処理S23と、第2カウント処理S24と、算出処理S25と、推定処理S26を実行させる。第1取得処理S21は、第1取得部210で行われる処理に相当する。第2取得処理S22は、第2取得部220で行われる処理に相当する。第1カウント処理S23は、第1カウント部230で行われる処理に相当する。第2カウント処理S24は、第2カウント部240で行われる処理に相当する。算出処理S25は、算出部250で行われる処理に相当する。推定処理S26は、推定部260で行われる処理に相当する。
【0046】
図6Cは、事業規模推定装置300の機能を実現させる事業規模推定のためのプログラムPB1Cの処理手順をフローチャートで示している。事業規模推定のためのプログラムPB1Cは、コンピュータに、取得処理S31と、実績値取得処理S32と、カウント処理S33と、予測モデル生成処理S34を実行させる。取得処理S31は、取得部310で行われる処理に相当する。実績値取得処理S32は、実績値取得部320で行われる処理に相当する。カウント処理S33は、カウント部330で行われる処理に相当する。予測モデル生成処理S34は、予測モデル生成部340で行われる処理に相当する。
【0047】
プログラムPB1A、PB1B、PB1Cは、ROM62又はストレージ64又は外部記憶装置69に格納されている。パーソナルコンピュータ端末60又はサーバ70は、ROM62又はストレージ64又は外部記憶装置69からプログラムPB1A、PB1B、PB1Cを読み出して上記各処理を実行する。サーバ70には、ROM62又はストレージ64又は外部記憶装置69で構成されたデータベース71が設けられている。
【0048】
なお、上記各処理S11~S34をパーソナルコンピュータ端末60、サーバ70のいずれで行うかはシステム構成に応じて任意に定めることができる。例えばパーソナルコンピュータ端末60に、プログラムPB1A、PB1B、PB1Cをインストールしておき、プログラムPB1A、PB1B、PB1Cをパーソナルコンピュータ端末60単体で実行してもよい。また例えばパーソナルコンピュータ端末60からネットワーク80を介してサーバ70にアクセスすることによってプログラムPB1A、PB1B、PB1Cの処理をパーソナルコンピュータ端末60、サーバ70双方で実行してもよい。
【0049】
以下、各実施形態について説明する。
【0050】
(第1実施形態)
【0051】
第1実施形態の事業規模推定装置100は、取得部110と、カウント部120と、推定部130を備え、図6Aに示す処理手順のプログラムPB1Aを実行する。
【0052】
(取得部110による取得処理S11)
【0053】
取得部110は、推定対象の企業が出願人となっている特許公報又は/及び推定対象の事業に対応する上位特許分類が付与された特許公報を取得する(S11)。
【0054】
以下、この取得処理について図7A図7Bを用いて説明する。
【0055】
図7A図7Bは、第1実施形態の取得部110で行われる取得処理を説明する図である。
【0056】
ユーザ側に設けられたパーソナルコンピュータ端末(以下、ユーザ側端末という)60からサーバ70にアクセスすることにより、ユーザ側端末60の表示装置67の画面には、選択画面51が表示される。選択画面51は、取得部110の機能を備えたインターフェース画面として構成されている。
【0057】
ユーザは、選択画面51上で、推定対象の企業又は/及び推定対象の事業を選択する操作を行うことができる。
【0058】
選択画面51には、企業選択部51Aと、事業選択部51Bと、公報種別選択部51Cと、発行期間選択部51Dと、発行国選択部51Eが設けられている。
【0059】
企業選択部51Aは、企業を選択するためのプルダウンメニュー、チェックボックス、入力テキストボックスなどで構成することができる。例えば企業名COM1、COM2、COM3・・・の中から1つ又は複数の企業を選択することができる。
【0060】
事業選択部51Bは、事業を選択するためのプルダウンメニュー、チェックボックス、入力テキストボックスなどで構成することができる。例えば事業としての画像通信、半導体製造、X線診断装置・・・の中から1つ又は複数の事業(全事業を含む)を選択することができる。事業は、国際特許分類(IPC :International Patent Classification)のサブクラス、あるいはメイングループ等に対応する技術領域の事業を選択可能とすることができる。
【0061】
国際特許分類(IPC)は、上位特許分類とその下位の階層の下位特許分類の複数層の特許分類からなり、上位階層から下位階層に向けて順番に、クラスC0、サブクラスC1、メイングループC2、サブグループC3等の各階層で構成されている。なお、IPCに加え国ごとの規則でサブグループよりさらに細かい分類が規定されている場合は、その分類を用いることも可能である。またIPCのサブグループにおける「/」以下の階層の数値まで利用、細分化して選択することも可能である。
【0062】
本明細書における特許公報は、登録公報、公開公報を含む意味で使用する。また本明細書における特許公報は、日本国で発行された公報のみならず外国で発行された公報を含む意味で使用する。
【0063】
公報種別選択部51Cを選択操作することによって特許公報の種別「登録公報」、「公開公報」、「登録公報及び公開公報の両方」のいずれかを選択することができる。
【0064】
発行期間選択部51Dを選択操作することによって特許公報の発行期間の長さ「過去1年」、「過去複数年(例えば3年)」、「特定の年度(例えば2021年度)」、「特定の複数年(例えば2018年から2021年まで)」のいずれかを選択することができる。
【0065】
発行国選択部51Eを選択操作することによって特許公報の発行国「日本(JP)」、「米国(US)」、「欧州(EP)」、「中国(CN)」、「全ての国」などのいずれかを選択することができる。
【0066】
例えば企業選択部51Aを選択操作することで、企業「COM1」を選択することができる。また事業取得指示部51Bを選択操作することで事業「全事業」を選択することができる。また公報種別選択部51Cを選択操作することで「公開公報」を選択することができる。また発行期間選択部51Dを選択操作することで特許公報の発行期間「過去1年」を選択することができる。また発行国選択部51Eを選択操作することによって特許公報の発行国「米国(US)」を選択することができる。
【0067】
この選択操作に応じて、選択された企業「COM1」が出願人となっており、かつ選択された事業「全事業」に対応する上位特許分類「サブクラスC1」が付与され、過去1年に「米国(US)」で発行された公開特許公報が、サーバ70のデータベース71から取得される。
【0068】
端末60の表示装置67の画面は、図7Bに示す取得画面52に遷移する。取得画面52は、取得部110の機能を備えたインターフェース画面として構成されている。
【0069】
取得画面52には、取得公報表示部52Aが設けられている。
【0070】
取得公報表示部52Aには、選択された企業「COM1」が出願人となっており、かつ選択された事業「全事業」に対応する上位特許分類「サブクラスC1」が付与された公開特許公報G(米国US、過去1年分)が列挙して表示される。
【0071】
取得公報表示部52Aの表示内容は、特許公報の総数na、種別(公開)G1、特許番号(出願公開番号)G2、付与された下位特許分類「サブグループC3」の分類名SP、付与された下位特許分類「サブグループC3」の総個数Na3、下位特許分類「サブグループC3」の付与種数Nの情報を含んでいる(S11)。
【0072】
(カウント部120によるカウント処理S12)
【0073】
カウント部120は、取得部110で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数Nをカウントする。取得部110で取得された特許公報に付与された下位特許分類の付与種数Nは、重複を除去してカウントすることが望ましい(S12)。
【0074】
図8は、付与種数Nを説明するための図で、図7Bに示す取得公報表示部52Aに対応する内容を示す。
【0075】
図8に示すように、下位特許分類「サブグループC3」の総個数C4(例えば8554個)から、図8に「×」で示す重複数を除去した下位特許分類「サブグループC3」の数が、下位特許分類「サブグループC3」の付与種数N(例えば2877個)としてカウントされる。なお、特許公報の総数na(例えば2170件)の大きさ、あるいは、概サブクラス全体に含まれる特許文献数の差あるいは比、個々のサブグループやメイングループに含まれる平均文献数の比に応じた補正係数によって、付与種数Nを補正してもよい(S12)。
【0076】
(推定部130による推定処理S13)
【0077】
推定部130は、カウント部120でカウントされた下位特許分類「サブグループC3」の付与種数Nと、推定対象の企業COMの事業規模S又は/及び推定対象の事業の規模Sとの相関関係LNを用いて、推定対象の企業COMの事業規模S又は/及び推定対象の事業の規模Sを推定する(S13)。
【0078】
ここで、事業規模Sは、企業の戦力Sa、事業の売上げSb、事業予算配分Scに対応する。
【0079】
図9Aは、「全事業」に対応する上位特許分類「サブクラスC1」が付与された公開特許公報G(米国US、2020年度)に付与された下位特許分類「サブグループC3」の付与種数N(個)を、各企業COM1、COM2、COM3、COM4、COM5、COM6に対応付けて例示する。なお他の年度についても図9Aと同様の傾向を示している。
【0080】
図9Bは、サーバ70のデータベース71に予め格納された相関関係LNを例示する。横軸を企業COMの年当たりの全事業の売上げSb(億円/年)とし、縦軸を下位特許分類「サブグループC3」の付与種数N(個)として、両者の相関関係LNを示している。図9Aに例示する各企業COM1、COM2、COM3、COM4毎の下位特許分類「サブグループC3」の付与種数N(個)を、各企業COM1、COM2、COM3、COM4における全事業の売上げSbに応じてプロットしたものが図9BにP1、P2、P3、P4で示される。各プロットP1、P2、P3、P4の回帰直線を求めると、相関関係LNが取得される。
【0081】
したがって企業COM1の特許公報に付与された下位特許分類「サブグループC3」の付与種数N(個)が与えられると、サーバ70のデータベース71に格納された相関関係LNを用いて、その付与種数N(個)対応する全事業の売上げSb(億円/年)を推定することができる。推定結果は、テキスト形式、グラフ形式等の形式でユーザ側端末60の表示装置67の推定画面に表示される(S13)。
【0082】
推定の対象は任意に定めることができる。特定の企業(例えばCOM1)の特定の事業(例えば半導体装置:サブクラスH01L)における売上げSbを推定してもよい。また全企業の特定の事業(例えば半導体装置:サブクラスH01L)における売上げSb(市場規模)を推定してもよい。
【0083】
サーバ70のデータベース71には、データテーブルの形式で下位特許分類「サブグループC3」の付与種数N(個)と売上げSbの関係を示すデータを格納しておく実施も可能である。
【0084】
また下位特許分類として「サブグループC3」を定めて、その付与種数N(個)を用いて事業規模Sを推定しているようにしているが、メイングループC2の付与種数N(個)を用いて事業規模Sを推定する実施も可能である。同様にサブクラスC1の付与種数N(個)を用いて事業規模Sを推定する実施も可能である。同様にクラスC0の付与種数N(個)を用いて事業規模Sを推定する実施も可能である。
【0085】
以下各実施例について説明する。
【0086】
(第1実施例)
【0087】
下位特許分類の付与種数N(個)の大きさを相対的に表示する実施も可能である。
【0088】
図10Aは、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面510を例示する。
【0089】
推定画面510は、特定の企業COM2について上位特許分類(メイングループC2)の種類毎にカウントされた下位特許分類であるサブグループC3の付与種数N(個)を、バブルBbの大きさで相対表示した例を示す。なおこの関係図は企業COM2の特許群から、各特許に複数付与されているIPCのメイングループを元に作成した共起マップである。図10Aに示す推定画面510から、この特定の企業COM2は、破線囲みT2で示す半導体製造事業(メイングループC2のH01 21/、H01 23/、H01 25/、H01 27/、H01 29/)に相当するバブルBbの大きさが相対的に大きく、全事業の中で半導体製造の事業が占める売上げSbの割合が相対的に大きいことを推定することができる。
【0090】
図10B図10C図10Dはそれぞれ、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面520A、520B、520Cを例示する。なお推定画面520A、520B、520Cを表示装置67の同一画面上に表示してもよい。
【0091】
推定画面520A、520B、520Cはそれぞれ、特定の企業COM3、COM7、COM8について上位特許分類(メイングループC2)の種類毎にカウントされた下位特許分類であるサブグループC3の付与種数N(個)を、バブルBbの大きさで相対表示した例を示す。推定画面520A、520B、520Cを対比することにより、競合各社COM3、COM7、COM8の戦力Saを定量的に推定することができる。例えば破線囲みT1で示す検査・診断(X線診断装置)事業の競合各社COM3、COM7、COM8の戦力Saを比較することができる。
【0092】
(第2実施例)
【0093】
下位特許分類の付与種数Nの時間的変化率を算出し、算出した下位特許分類の付与種数Nの時間的変化率に応じて、推定対象の企業の事業規模の変化又は/及び推定対象の事業の規模の変化を推定してもよい。
【0094】
ここで、事業規模Sの変化は、戦力Saの変化、事業の売上げSbの変化、事業予算配分Scの変化及び事業の動向Sdに対応する。
【0095】
図11Aは、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面530を例示する。
【0096】
半導体製造装置に関する事業を実施している複数(例えば15)の企業COM11~25について、同様に上位特許分類(メイングループC2)の種類毎に下位特許分類であるサブグループC3の付与種数N(個)をカウントすると共に、サブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(伸び数/年)を算出した。ここでサブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(伸び数/年)は、1年単位で算出し、増加(伸び)方向を+とし減少方向を-とする。
【0097】
図11Aに示す推定画面530には、横軸をメイングループC2の種類毎にカウントされたサブグループC3の付与種数N(個)とし、縦軸をメイングループC2にカウントされたサブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(数/年)とするマップ図M1が表示される。ここでマップ図M1の横軸のサブグループC3の付与種数N(個)は、企業COM11~25毎のサブグループC3の付与種数Nの各年度の平均値である。マップ図M1の縦軸のサブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(数/年)も同様に各年度の平均値である。マップ図M1の横軸は技術重要度を示し、マップ図M1の縦軸は技術の伸び・活性度を示す。
【0098】
マップ図M1には、メイングループC2の分類名毎に座標点P1~P17がプロットされている。したがってマップ図M1上の各プロット点P1~P17の位置から、半導体製造装置に関する事業の動向Sdを推測することができる。
【0099】
図11Bは、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面540を例示する。
【0100】
半導体製造装置に関する事業を実施している特定の企業COM2について、同様に上位特許分類(メイングループC2)の種類毎に下位特許分類であるサブグループC3の付与種数N(個)をカウントすると共に、サブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(伸び数/年)を算出した。
【0101】
図11Bに示す推定画面540には、図11Aに示すのと同様なマップ図M2が表示される。ここでマップ図M2の横軸のサブグループC3の付与種数N(個)は、複数年(例えば4年間)の平均値である。マップ図M2の縦軸のサブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(伸び数/年)は、同様に複数年(例えば4年間)の平均値である。
【0102】
マップ図M2の各プロット点P11、P12、P13・・・PMNの位置から、特定の企業COM2の事業の動向Sdを推測することができる。例えば破線囲みT3内のIPCで特定される事業(メイングループC2のG06F 30/、H01S 5/、H01L 41/)の技術の伸び・活性度が高いことがわかる。
【0103】
(第3実施例)
【0104】
サブクラスC1の付与種数Nの粒度は任意に設定することができる。
【0105】
例えば第1実施例、第2実施例で例示したように、下位特許分類であるサブグループC3の一階層上の階層の上位特許分類であるメイングループC2の種類毎に、付与種数Nをカウントしてもよい。
【0106】
また、下位特許分類であるサブグループC3の二階層上の階層の上位特許分類であるサブクラスC1の種類毎に、付与種数Nをカウントしてもよい。
【0107】
また、下位特許分類であるサブグループC3の三階層上の階層の上位特許分類であるクラスC0の種類毎に、付与種数Nをカウントしてもよい。
【0108】
上位特許分類の階層が、メイングループC2、サブクラスC1、クラスC0と上位の階層になるに伴い、下位特許分類であるサブグループC3の付与種数Nのカウント値は大きくなる。例えば図11A図11Bに示すマップ図M1、M2の横軸、縦軸をそれぞれ、サブクラスC1の種類毎にカウントされたサブグループC3の付与種数N(個)、サブクラスC1の種類毎にカウントされたサブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(数/年)としてもよい。また図11A図11Bに示すマップ図M1、M2の横軸、縦軸をそれぞれ、クラスC0の種類毎にカウントされたサブグループC3の付与種数N(個)、クラスC0の種類毎にカウントされたサブグループC3の付与種数Nの時間的変化率G(数/年)としてもよい。
【0109】
(第4実施例)
【0110】
図12A図12Bはそれぞれ、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面550A、550Bを例示する。なお推定画面550A、550Bを表示装置67の同一画面上に表示してもよい。
【0111】
特定の企業COM3の全事業について下位特許分類であるサブグループC3の付与種数N(個)を年毎に、各上位階層の上位特許分類毎にカウントした。
【0112】
図12Aに示すグラフGP1の横軸は、各年度(2017、2018、2019、2020、2021)を示し、縦軸は、サブグループC3の付与種数N(N、N1、N2、N3、N4)(個)を示す。
【0113】
折線L1は、サブグループC3の付与種数N(全体付与種数Nという)を示す。
【0114】
折線L2は、前年度と今年度の種類が同一であるサブグループC3の付与種数N1(既存付与種数N1という)を示す。
【0115】
折線L3は、前年度には存在しなかったが今年度は新たに同じ種類のメイングループC2に属するものとして付与されたサブグループC3の付与種数N3(第1滲み出し付与種数N2という)を示す。
【0116】
折線L4は、前年度には存在しなかったが今年度は新たに同じ種類のサブクラスC1に属するが前年度とは異なる種類のメイングループC2に属するものとして付与されたサブグループC3の付与種数N4(第2滲み出し付与種数N3という)を示す。
【0117】
折線L5は、前年度には存在しなかったが今年度は新たに同じ種類のクラスC0に属するが前年度とは異なる種類のサブクラスC1に属するものとして付与されたサブグループC3の付与種数N5(新規付与種数N4という)を示す。
【0118】
図12Bに示すグラフGP2の横軸は、各年度(2017年、2018年、2019年、2020年、2021年)を示し、縦軸は、図12Aに示すサブグループC3の各付与種数N1、N2、N3、N4(個)の全体付与種数Nに対する比率R(R1、R2、R3、R4)を示す。
【0119】
折線L12は、折線L2に対応する折線であって、全体付与種数Nに対する既存付与種数N1の比率R1を示す。
【0120】
折線L13は、折線L13に対応する折線であって、全体付与種数Nに対する第1滲み出し付与種数N2の比率R2を示す。
【0121】
折線L14は、折線L14に対応する折線であって、全体付与種数Nに対する第2滲み出し付与種数N3の比率R3を示す。
【0122】
折線L15は、折線L15に対応する折線であって、全体付与種数Nに対する新規付与種数N4の比率R4を示す。
【0123】
既存付与種数N1及び既存付与種数N1の比率R1は、既存事業の予算配分Scに対応する。したがって既存付与種数N1及び既存付与種数N1の比率R1を用いて、特定の企業COM3の既存事業の予算配分Scを推定することができる。
【0124】
第1滲み出し付与種数N2及び第1滲み出し付与種数N2の比率R2は、新規事業の滲み出し領域の予算配分Scに対応する。したがって第1滲み出し付与種数N2及び第1滲み出し付与種数N2の比率R2を用いて、特定の企業COM3の新規事業の滲み出し領域の予算配分Scを推定することができる。
【0125】
第2滲み出し付与種数N3及び第2滲み出し付与種数N3の比率R3は、新規事業の滲み出し領域の予算配分Scに対応する。したがって第2滲み出し付与種数N3及び第2滲み出し付与種数N3の比率R3を用いて、特定の企業COM3の新規事業の滲み出し領域の予算配分Scを推定することができる。
【0126】
新規付与種数N4及び新規付与種数N4の比率R4は、新規事業の滲み出し領域の予算配分Scに対応する。したがって新規付与種数N4及び新規付与種数N4の比率R4を用いて、特定の企業COM3の新規事業の予算配分Scを推定することができる。
【0127】
(第2実施形態)
【0128】
以下第2実施形態について説明する。第1実施形態と重複する構成及び処理については適宜説明を省略する。
【0129】
第2実施形態の事業規模推定装置200は、第1取得部210と、第2取得部220と、第1カウント部230と、第2カウント部240と、算出部250と、推定部260を備え、図6Bに示す処理手順のプログラムPB1Bを実行する。
【0130】
(第1取得部210による第1取得処理S21及び第2取得部220による第2取得処理S22)
【0131】
第1取得部210は、推定対象の事業に対応する上位特許分類「メイングループC2」が付与された特許公報を取得する(S21)。第2取得部220は、第1取得部210で取得された特許公報の中から、推定対象の企業が出願人となっている特許公報を取得する(S22)。
【0132】
これら取得処理は、図7A図7Bと同様にして行うことができる。
【0133】
ユーザは、選択画面51上で、推定対象の事業及び推定対象の企業を選択する操作を行うことができる。
【0134】
例えば企業選択部51Aを選択操作することで、企業「COM2」を選択することができる。また事業取得指示部51Bを選択操作することで事業「半導体製造」を選択することができる。また公報種別選択部51Cを選択操作することで「公開公報」を選択することができる。また発行期間選択部51Dを選択操作することで特許公報の発行期間「2021年度」を選択することができる。また発行国選択部51Eを選択操作することによって特許公報の発行国「米国(US)」を選択することができる。
【0135】
この選択操作に応じて、選択された事業「半導体製造」に対応する上位特許分類「メイングループC2」(H01L 021/、H01L 023/)が付与され、「2021年度」に「米国(US)」で発行された公開特許公報Gaが、サーバ70のデータベース71から取得される(S21)。
【0136】
また、公開特許公報Gaの中で、選択された企業「COM2」が出願人となっている公開特許公報Gc2、つまり選択された事業「半導体製造」に対応する上位特許分類「メイングループC2」(H01L 021/、H01L 023/))が付与され、かつ選択された企業「COM2」が出願人となっており、「2021年度」に「米国(US)」で発行された公開特許公報Gc2が、サーバ70のデータベース71から取得される(S21)。
【0137】
(第1カウント部230によるカウント処理S23及び第2カウント部240によるカウント処理S24)
【0138】
第1カウント部230は、第1取得部210で取得された特許公報Gaに付与された下位特許分類「サブグループC3」の第1の付与種数Nをカウントする(S23)。第2カウント部240は、第2取得部220で取得された特許公報Gc2に付与された下位特許分類「サブグループC3」の第2の付与種数NC2をカウントする(S24)。なお第1の付与種数N、第2の付与種数NC2をカウントするに際して重複を除去してカウントすることが望ましい。
【0139】
(算出部250による算出処理S25)
【0140】
算出部250は、下位特許分類「サブグループC3」の第2の付与種数NC2を下位特許分類「サブグループC3」の第1の付与種数Nで除した付与種数占有率NC2/Nを算出する。付与種数占有率NC2/Nは、選択された推定対象の企業「COM2」の事業規模占有率に対応する(S25)。
【0141】
(推定部260による推定処理S26)
【0142】
推定部260は、算出部250で算出された付与種数占有率NC2/Nを用いて、推定対象の企業「COM2」の事業規模Sc2が推定対象の事業「半導体製造」の規模Sに占める事業規模占有率Srを推定する。推定結果は、テキスト形式、グラフ形式等の形式でユーザ側端末60の表示装置67の推定画面に表示される(S26)。
【0143】
(第5実施例)
【0144】
図13Aは、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面560Aを例示する。
【0145】
推定画面560Aには、事業「半導体製造」に対応する上位特許分類「メイングループC2」(H01L 021/、H01L 023/)が付与され、「2021年度」に「米国(US)」で発行された公開特許公報Gaの総発行数na(例えば3612件)が表示される。
【0146】
また推定画面560Aには、公開特許公報Gaに付与された下位特許分類「サブグループC3」の第1の付与種数N(例えば992個)が表示される。
【0147】
また推定画面560Aには、選択された企業「COM2」が出願人となっており、事業「半導体製造」に対応する上位特許分類「メイングループC2」(H01L 021/、H01L 023/)が付与され、「2021年度」に「米国(US)」で発行された公開特許公報Gc2の発行数nc2(例えば916件)が表示される。
【0148】
また推定画面560Aには、公開特許公報Gc2に付与された下位特許分類「サブグループC3」の第2の付与種数NC2(例えば256個)が表示される。
【0149】
また推定画面560Aには、選択された企業「COM2」の付与種数占有率NC2/N(0.26:26%)が表示される。
【0150】
また推定画面560Aには、選択された企業「COM2」の公報発行数占有率nc2/na(0.25:25%)が表示される。
【0151】
また推定画面560Aには、比較のために、他の企業「COM31」の公開特許公報Gc31の発行数nc31(例えば212件)、第2の付与種数NC31(例えば125個)、付与種数占有率NC31/N(0.13:13%)、公報発行数占有率nc31/na(0.06:6%)及び別の他の企業「COM4」の公開特許公報Gc4の発行数nc4(例えば155件)、第2の付与種数NC4(例えば103個)、付与種数占有率NC4/N(0.10:10%)、公報発行数占有率nc4/na(0.04:4%)が表示される。
【0152】
推定画面560Aから、企業「COM2」は他の企業と比較して付与種数占有率NC2/N(0.26:26%)が大きく、「半導体製造」事業に関して事業規模占有率Srが高いと推定することができる。
【0153】
図13Bは、ユーザ側端末60の表示装置67の他の推定画面560Bを例示する。
【0154】
推定画面560Bには、事業「内視鏡検査」に対応する上位特許分類「メイングループC2」(A61B 001/、G06T 007/)が付与され、「2018年度から2021年度まで」に「米国(US)」で発行された公開特許公報Gaの総発行数na(例えば468件)が表示される。
【0155】
また推定画面560Bには、公開特許公報Gaに付与された下位特許分類「サブグループC3」の第1の付与種数N(例えば363個)が表示される。
【0156】
また推定画面560Bには、選択された企業「COM32」が出願人となっており、事業「内視鏡検査」と関連する「画像処理」の積集合に対応する上位特許分類「メイングループC2」(A61B 001/、G06T 007/)が付与され、「2018年度から2021年度まで」に「米国(US)」で発行された公開特許公報Gc32の発行数nc32(例えば82件)が表示される。
【0157】
また推定画面560Bには、公開特許公報Gc32に付与された下位特許分類「サブグループC3」の第2の付与種数NC32(例えば99個)が表示される。
【0158】
また推定画面560Bには、選択された企業「COM32」の付与種数占有率NC32/N(0.27:27%)が表示される。
【0159】
また推定画面560Bには、選択された企業「COM32」の公報発行数占有率nc32/na(0.18:18%)が表示される。
【0160】
また推定画面560Bには、比較のために、他の企業「COM7」の公開特許公報Gc7の発行数nc7(例えば46件)、第2の付与種数NC7(例えば56個)、付与種数占有率NC7/N(0.15:15%)、公報発行数占有率nc7/na(0.10:10%)が表示される。
【0161】
推定画面560Bから、企業「COM32」は他の企業と比較して付与種数占有率NC32/N(0.27:27%)が大きく、「画像処理」を用いる「内視鏡検査」事業に関して事業規模占有率Srが高いと推定することができる。
【0162】
(第3実施形態)
【0163】
以下第3実施形態について説明する。第1実施形態、第2実施形態と重複する構成及び処理については適宜説明を省略する。
【0164】
第3実施形態の事業規模推定装置300は、取得部310と、実績値取得部320と、カウント部330と、予測モデル生成部340を備え、図6Cに示す処理手順のプログラムPB1Cを実行する。
【0165】
(取得部310による取得処理S31)
【0166】
取得部310は、推定対象の複数(例えば16)の企業COM32、COM33、COM34・・・COM47が出願人となっている特許公報Gc32、Gc33、Gc34・・・Gc47をそれぞれ取得する(S31)。
【0167】
(実績値取得部320による実績値取得処理S32)
【0168】
実績値取得部320は、取得部310で取得された特許公報Gc32、Gc33、Gc34・・・Gc47に付与された上位特許分類「サブクラスC1」(「cx1」、「cx2」、「cx3」、「cx4」、「cx5」、「cx6」)に対応する事業(「電機事業」)の規模(例えば売上げSb)の実績値(例えば電機事業の売上げSbの実績値)Skを示す事業規模実績値Skを取得する。例えばサーバ70のデータベース71から事業規模実績値Sk(例えば電機事業の売上げSbの実績値)が読み出され、取得される。なお「cx1」、「cx2」、「cx3」、「cx4」、「cx5」、「cx6」はそれぞれ「G03G」などのサブグループC1の分類名を示す。なお、ここでは一例として6種のサブクラスを変数としているが、もちろん多変量解析の情報に従い増減させる手法を利用してもよい(S32)。
【0169】
(カウント部330によるカウント処理S33)
【0170】
カウント部33は、取得部310で取得された特許公報Gc32、Gc33、Gc34・・・Gc47に付与された上位特許分類(サブクラスC1)の種類「cx1」、「cx2」、「cx3」、「cx4」、「cx5」、「cx6」毎に、下位特許分類「サブグループC3」の付与種数Nk1、Nk2、Nk3、Nk4、Nk5、Nk6をカウントする(S33)。
【0171】
(予測モデル生成部340による予測モデル生成処理S34)
【0172】
予測モデル生成部340は、カウント部330でカウントされた上位特許分類(サブクラスC1)の種類「cx1」、「cx2」、「cx3」、「cx4」、「cx5」、「cx6」毎にカウントした下位特許分類「サブグループC3」の付与種数カウント値Nk1、Nk2、Nk3、Nk4、Nk5、Nk6と、実績値取得部320で取得された事業規模実績値Skに基づいて、下位特許分類の付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6及び/又は事業の規模Syを予測するための事業規模予測モデルMを生成する。事業規模予測モデルMは、上位特許分類(サブクラスC1)の種類「cx1」、「cx2」、「cx3」、「cx4」、「cx5」、「cx6」毎にカウントされる下位特許分類「サブグループC3」の付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6を説明変数とし、事業の規模(例えば事業の売上げSb)Syを目的変数とするものである(S34)。
【0173】
(第6実施例)
【0174】
事業規模予測モデルMには、単回帰分析、重回帰分析などの線形回帰分析などの解析手法を適用することができる。また事業規模予測モデルMには、線形回帰以外に、主成分分析による回帰、LASSO回帰、RIDGE回帰等様々な手法を適用することができる。例えばロジスティック回帰分析、多項式回帰分析などの非線形回帰分析の解析手法を適用することができる。
【0175】
重回帰分析を適用した事業規模予測モデルMは、下記(1)式で表すことができる。
【0176】
Sy =β0+β1・Nx1+β2・Nx2+β3・Nx3+β4・Nx4+β5・Nx5+β6・Nx6
【0177】
・・・(1)
【0178】
企業COM32、COM33、COM34・・・COM47毎に取得される「サブグループC3」の付与種数カウント値Nk1、Nk2、Nk3、Nk4、Nk5、Nk6と、企業COM32、COM33、COM34・・・COM47毎に取得される事業規模実績値(例えば電機事業の売上げSb)Skのデータとの差の二乗の総和が最小となるように、回帰係数β0、β1、β2、β3、β4、β5、β6が求められる。
【0179】
回帰係数β0、β1、β2、β3、β4、β5、β6の計算値を図14Aに例示する。
【0180】
図14Bは、事業規模予測モデルMに対応する回帰曲線LMを示す。図14Bの横軸は、事業規模予測モデルMから算出される事業の売上げSyを示す。図14Bの縦軸は、売上げ実績値Skを示す。
【0181】
各プロット点P32、P33、P34・・・P47はそれぞれ、企業COM32、COM33、COM34・・・COM47毎の事業の売上げ(Sy, Sk)をプロットしたものである。なお同じ企業で年度が異なる場合も含んでいる。
【0182】
なお、上記(1)式の例では、複数(6個)の上位特許分類(サブクラスC1)の種類「cx1」、「cx2」、「cx3」、「cx4」、「cx5」、「cx6」毎にカウントされるサブグループC3の付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6の全てを、事業規模予測モデルMの説明変数として取得しているが、サブグループC3の各付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6のうちのいずれか一つ又は2以上の組合せを事業規模予測モデルMの説明変数として取得する実施も可能である。例えば総当たり法を用いて、二乗誤差が最小となる付与種数の組合せを事業規模予測モデルMの説明変数としてもよい。
【0183】
(第7実施例)
【0184】
事業規模予測モデルMを用いて、サブグループC3の付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6のうちのいずれか一つ又は複数の数値を変更、削除等する操作を行って、事業の売上げSyの変化を予測することができる。また事業規模予測モデルMを用いて、事業の売上げSyの目標値を設定する操作を行って、サブグループC3の各付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6を最適に配分した最適付与種数を予測することができる。事業規模予測モデルMは、サーバ70のデータベース71に格納されているものとする。
【0185】
図15Aは、ユーザ側端末60の表示装置67の推定画面570を例示する。
【0186】
推定条件の設定は、推定画面570上で行うことができる。
【0187】
ユーザは、例えば推定画面570のサブグループ付与種数設定部571で、サブグループC3の付与種数Nx1、Nx2、Nx3、Nx4、Nx5、Nx6を変更、削除等する設定を行うことができる。
【0188】
ユーザは、例えば推定画面570の売上げ目標値設定部572で、事業の売上げSyの目標値Sdを設定することができる。
【0189】
ユーザは、例えば推定画面570の企業設定部573で、推定対象の企業、例えばCOM32を設定することができる。
【0190】
例えば推定画面570のサブグループ付与種数設定部571で、サブクラスC1の種類「cx5」に属するサブグループC3の付与種数Nx5の種数を「1個増加」という変更を設定し、企業設定部573で、推定対象の企業、例えばCOM32を設定したものとする。この変更設定に応じてサーバ70のデータベース71に格納された事業規模予測モデルMを用いて、設定した企業COM32について、サブクラスC1の種類「cx5」に属するサブグループC3の付与種数Nx5の種数を「1個増加」させたときの事業の売上げSyの変化が演算処理される。
【0191】
ユーザ側端末60の表示装置67の表示画面は、図15Bに示す推定結果表示画面575に遷移する。
【0192】
推定結果表示画面575の推定結果表示部576には、企業COM32の変更前の事業の売上げSk(例えば5100億円)と、サブクラスC1の種類「cx5」に属するサブグループC3の付与種数Nx5の種数を「1個増加」させたときの事業の売上げSy(5286億円)と、売上げ増加量(186億円)が表示される。
【0193】
また例えば推定画面570の売上げ目標値設定部572で、事業の売上げSyの目標値Sdを設定し、企業設定部573で、推定対象の企業、例えばCOM32を設定したものとする。この目標値設定に応じてサーバ70のデータベース71に格納された事業規模予測モデルMを用いて、設定した企業COM32について、事業の売上げSyの目標値Sdに応じたサブグループC3の各最適付与種数Nx1d、Nx2d、Nx3d、Nx4d、Nx5d、Nx6dが演算処理される。例えば設定された事業の売上げSyの目標値Sdが得られ、かつ合計した付与種数が最小となるような最適付与種数Nx1d、Nx2d、Nx3d、Nx4d、Nx5d、Nx6dが、事業規模予測モデルMを用いて算出される。
【0194】
ユーザ側端末60の表示装置67の表示画面は、図15Cに示す推定結果表示画面580に遷移する。
【0195】
推定結果表示画面580の推定結果表示部581には、企業COM32の事業の売上げSyの目標値Sdと、企業COM32の事業の売上げSyの目標値Sdを得るためのサブグループC3の各最適付与種数Nx1d、Nx2d、Nx3d、Nx4d、Nx5d、Nx6dが表示される。
【符号の説明】
【0196】
100 事業規模推定装置
200 事業規模推定装置
300 事業規模推定装置
110 取得部
120 カウント部
130 推定部
210 第1取得部
220 第2取得部
230 第1カウント部
240 第2カウント部
250 算出部
260 推定部
310 取得部
320 実績値取得部
330 カウント部
340 予測モデル生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C