(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114520
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】環境制御装置、環境調整システム及び環境調整方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/62 20180101AFI20240816BHJP
F24F 11/74 20180101ALI20240816BHJP
【FI】
F24F11/62
F24F11/74
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020338
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】西野 淳
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260BA25
3L260CA02
3L260CA04
3L260CA07
3L260EA01
3L260EA06
3L260EA22
3L260FC38
(57)【要約】
【課題】対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境制御装置、環境調整システム及び環境調整方法を提供すること。
【解決手段】空調装置を制御する制御部を備え、制御部は、対象者に関する第1情報を取得し、対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、第1情報に基づいて推定した対象者の状態を第2情報が表す対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境制御装置により上記課題を解決する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調装置を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
対象者に関する第1情報を取得し、
前記対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、
前記第1情報に基づいて推定した前記対象者の状態を前記第2情報が表す前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する、
環境制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1情報に基づいて前記対象者の状態を推定し、
前記対象者の状態と前記対象者のあるべき状態とを比較し、
前記比較の結果に基づいて前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態に近付ける室内環境を判定し、
判定した前記室内環境に基づいて前記空調装置を制御する、
請求項1記載の環境制御装置。
【請求項3】
前記第1情報は、前記対象者の生体情報と、前記対象者の知的活動の情報とを含み、
前記制御部は、前記対象者の生体情報及び前記対象者の知的活動の情報に基づいて前記対象者の状態を推定する、
請求項2記載の環境制御装置。
【請求項4】
前記第1情報は、休憩中の前記対象者に関する情報を含む、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の環境制御装置。
【請求項5】
前記第2情報は、目標時期を表す情報を含み、
前記制御部は、前記目標時期に向けて段階的に前記対象者のあるべき状態を変化させ、前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の環境制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記対象者の状態と前記対象者のあるべき状態とが近付いた状態の継続時間に基づき、前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態から遠ざけるように前記空調装置を制御する、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の環境制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態に近付けるように、照明装置、音響装置、又は映像装置を制御する、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の環境制御装置。
【請求項8】
空調装置と、前記空調装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
対象者に関する第1情報を取得し、
前記対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、
前記第1情報に基づいて推定した前記対象者の状態を前記第2情報が表す前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する、
環境調整システム。
【請求項9】
空調装置と、前記空調装置を制御する制御部と、を備える環境調整システムが実行する環境調整方法であって、
対象者に関する第1情報を取得し、
前記対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、
前記第1情報に基づいて推定した前記対象者の状態を前記第2情報が表す前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する、
環境調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、環境制御装置、環境調整システム及び環境調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、複数のエリアそれぞれに対して環境を提供するエリア別環境提供システムが知られている。従来のエリア別環境提供システムは、それぞれのエリアに属する個人等の作業内容に応じて決められる好適な覚醒度が作業内容に応じて異なる場合でも、個人等の覚醒度が好適な覚醒度になるように環境を提供し、個人等の生産性を向上していた(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、個人等の覚醒度が、それぞれのエリアに属する個人等の作業内容に応じて決められる好適な覚醒度となる環境を提供するものである。しかしながら、特許文献1は個人等の作業内容に応じて決められる好適な覚醒度となる環境以外についての記載がない。
【0005】
本開示は、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境制御装置、環境調整システム及び環境調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、空調装置を制御する制御部を備え、前記制御部は、対象者に関する第1情報を取得し、前記対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、前記第1情報に基づいて推定した前記対象者の状態を前記第2情報が表す前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する環境制御装置である。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境制御装置を提供することができる。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の態様の環境制御装置であって、前記制御部は、前記第1情報に基づいて前記対象者の状態を推定し、前記対象者の状態と前記対象者のあるべき状態とを比較し、前記比較の結果に基づいて前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態に近付ける室内環境を判定し、判定した前記室内環境に基づいて前記空調装置を制御する。
【0009】
本開示の第2の態様によれば、対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付ける室内環境を判定し、判定した室内環境に基づいて空調装置を制御することができる。
【0010】
本開示の第3の態様は、第2の態様の環境制御装置であって、前記第1情報は、前記対象者の生体情報と、前記対象者の知的活動の情報とを含み、前記制御部は、前記対象者の生体情報及び前記対象者の知的活動の情報に基づいて前記対象者の状態を推定する。
【0011】
本開示の第3の態様によれば、対象者の生体情報及び対象者の知的活動の情報に基づいて対象者の状態を推定することで、対象者の状態の推定精度を向上することができる。
【0012】
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様の何れか1つに記載の環境制御装置であって、前記第1情報は、休憩中の前記対象者に関する情報を含む。
【0013】
本開示の第4の態様によれば、対象者に関する第1情報として、休憩中の対象者に関する情報を利用することができる。
【0014】
本開示の第5の態様は、第1の態様から第4の態様の何れか1つに記載の環境制御装置であって、前記第2情報は、目標時期を表す情報を含み、前記制御部は、前記目標時期に向けて段階的に前記対象者のあるべき状態を変化させ、前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する。
【0015】
本開示の第5の態様によれば、目標時期に向けて段階的に対象者のあるべき状態を変化させ、対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御することができる。
【0016】
本開示の第6の態様は、第1の態様から第5の態様の何れか1つに記載の環境制御装置であって、前記対象者の状態と前記対象者のあるべき状態とが近付いた状態の継続時間に基づき、前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態から遠ざけるように前記空調装置を制御する。
【0017】
本開示の第6の態様によれば、対象者の状態と対象者のあるべき状態とが近付いた状態の継続時間に基づき、対象者の状態を対象者のあるべき状態から遠ざけるように空調装置を制御することで、対象者の状態を対象者のあるべき状態から解放することができる。
【0018】
本開示の第7の態様は、第1の態様から第6の態様の何れか1つに記載の環境制御装置であって、前記制御部は、前記対象者の状態を前記対象者のあるべき状態に近付けるように、照明装置、音響装置、又は映像装置を制御する。
【0019】
本開示の第7の態様によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように、照明装置、音響装置、又は映像装置を制御することができる。
【0020】
本開示の第8の態様は、空調装置と、前記空調装置を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、対象者に関する第1情報を取得し、前記対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、前記第1情報に基づいて推定した前記対象者の状態を前記第2情報が表す前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する、環境調整システムである。
【0021】
本開示の第8の態様によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境調整システムを提供することができる。
【0022】
本開示の第9の態様は、空調装置と、前記空調装置を制御する制御部と、を備える環境調整システムが実行する環境調整方法であって、対象者に関する第1情報を取得し、前記対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、前記第1情報に基づいて推定した前記対象者の状態を前記第2情報が表す前記対象者のあるべき状態に近付けるように前記空調装置を制御する、環境調整方法である。
【0023】
本開示の第9の態様によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施形態に係る環境調整システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係る環境制御装置の一例の機能構成図である。
【
図4】本実施形態に係る環境制御装置の一例の機能構成図である。
【
図5】本実施形態に係る環境調整システムの一例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0026】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る環境調整システム1の一例の構成図である。環境調整システム1は、室内にいる対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する為のシステムの一例である。環境調整システム1は、環境制御装置10、管理者用情報処理端末20、センサ30、カメラ40、対象者用情報処理端末50、及び空調装置60を有する。
【0027】
空調装置60は、対象者のいる室内の空調の状態を調整する装置である。空調装置60は、環境制御装置10の制御に従って、対象者のいる室内の空調の状態を調整する。空調装置60は、運転状態に関する情報を環境制御装置10に送信してもよい。管理者用情報処理端末20は、対象者を管理する管理者が操作する情報処理端末である。例えば環境調整システム1を学習塾又は学校で利用する場合は、対象者が生徒、管理者が講師となる。環境調整システム1をオフィスで利用する場合は、例えば対象者が社員、管理者が管理職員となる。管理者は、管理者用情報処理端末20を操作して対象者の知的活動の情報を入力する。管理者用情報処理端末20は、管理者に入力された対象者の知的活動の情報を環境制御装置10に送信する。
【0028】
対象者の知的活動の情報は、例えば環境調整システム1を学習塾又は学校で利用する場合、生徒の学習スケジュール、学習内容、又は学習結果などの情報を含む。また、対象者の知的活動の情報は、例えば環境調整システム1をオフィスで利用する場合、社員の業務スケジュール、業務内容、又は業務結果などの情報を含む。
【0029】
センサ30は、対象者の生体情報を計測する。センサ30は、例えば対象者が装着するウエアラブル端末に内蔵されている。ウエアラブル端末は、例えばヘッドマウントディスプレイ又はスマートウオッチである。対象者が装着するウエアラブル端末に内蔵されているセンサ30は、対象者の心拍数、血流、脳波、又は体温等の生体情報を計測し、環境制御装置10に送信する。
【0030】
対象者の集中度、眠気度、リラックス度、又は疲労度は、センサ30が計測した生体情報から推定できる。対象者の集中度、眠気度、リラックス度、又は疲労度の推定は、センサ30又は環境制御装置10が行う。また、センサ30は、対象者のいる室内の空調環境に関する情報を計測し、環境制御装置10に送信する。
【0031】
カメラ40は、対象者のいる室内又は対象者等を撮影する。例えばカメラ40は対象者の生体反応や行動を撮影する。また、例えばカメラ40は瞳孔の形状、まばたき、瞼の開度、首をかしげる回数、顎に手を付く回数、頷く回数、頷く深さ、対象者が筆記する手の動き、対象者によるキーボード入力など、を撮影する。また、カメラ40は対象者のいる室内の広さ、又は室内における対象者の座席の位置を撮影する。カメラ40は、撮影データを環境制御装置10に送信する。
【0032】
対象者用情報処理端末50は、対象者が操作する情報処理端末である。例えば環境調整システム1を学習塾又は学校で利用する場合、生徒は対象者用情報処理端末50を講義に利用する。なお、学習塾又は学校で利用する環境調整システム1の場合、生徒が情報処理端末を使用しないのであれば、対象者用情報処理端末50は省略されることがある。また、例えば環境調整システム1をオフィスで利用する場合、社員は対象者用情報処理端末50を業務に利用する。
【0033】
対象者用情報処理端末50は、対象者の手書き入力操作、キーボード入力操作、アプリケーション操作、又はアプリケーション起動率などを計測し、対象者の知的活動の情報として環境制御装置10に送信する。
【0034】
管理者用情報処理端末20、センサ30、カメラ40、対象者用情報処理端末50、及び空調装置60は、専用の通信回線又はインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続される。
【0035】
環境制御装置10は、管理者用情報処理端末20、センサ30、カメラ40、又は対象者用情報処理端末50から対象者に関する情報を受信する。対象者に関する情報は、対象者の生体情報と対象者の知的活動の情報とを含む。対象者の生体情報は、センサ30が計測又は推定した生体情報と、カメラ40が撮影した撮影データから認識できる生体情報とを含む。対象者の知的活動の情報は、管理者用情報処理端末20に入力された対象者の知的活動の情報、カメラ40の撮影データから認識できる筆記などの対象者の知的活動の情報、又は対象者用情報処理端末50が計測したキーボード入力操作などの対象者の知的活動の情報を含む。
【0036】
また、環境制御装置10は、対象者のあるべき状態を表す情報を取得する。対象者のあるべき状態とは、例えば学習中又は会議中等の集中すべき状態であれば集中している状態であり、例えば休憩時間等のリラックスすべき状態であれば、リラックスしている状態である。対象者のあるべき状態を表す情報は、例えば管理者が管理者用情報処理端末20から入力し、環境制御装置10に設定しておく。
【0037】
また、環境制御装置10は、対象者に関する情報に基づいて、集中度又はリラックス度などの対象者の状態を推定する。環境制御装置10は、推定した対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する。例えば環境制御装置10は対象者のあるべき状態が集中すべき状態であれば、推定した対象者の状態が集中している状態に近付くように空調装置60を制御する。また、例えば環境制御装置10は対象者のあるべき状態がリラックスすべき状態であれば、推定した対象者の状態がリラックスしている状態に近付くように空調装置60を制御する。
【0038】
管理者用情報処理端末20及び対象者用情報処理端末50は、例えばPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末などの情報処理端末である。環境制御装置10は制御部12を有する。制御部12は、プログラムを実行するハード構成であって、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等である。例えば環境制御装置10はCPUがプログラムを実行することで、後述の各種処理を実行できる。
【0039】
図1の環境調整システム1の構成は一例である。例えば環境制御装置10は1台以上の情報処理装置により実現されてもよい。また、環境制御装置10はクラウドコンピューティングのサービスとして実現するようにしてもよい。
図1の環境調整システム1の構成は用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
【0040】
また、
図1の環境調整システム1の空調装置60は、環境調整装置の一例である。環境調整システム1は、換気装置、空気清浄装置、酸素濃縮装置、又はアロマディフューザー装置を環境調整装置として有する構成であってもよい。環境制御装置10は、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように換気装置、空気清浄装置、又はアロマディフューザー装置などの環境調整装置を制御する。
【0041】
<ハードウェア構成>
図1の環境制御装置10は、例えば
図2に示したハードウェア構成のコンピュータ500により実現する。
図2は、本実施形態に係るコンピュータ500の一例のハードウェア構成図である。
【0042】
コンピュータ500は、入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM(Random Access Memory)504、ROM(Read Only Memory)505、CPU506、通信I/F507、及びHDD(Hard Disk Drive)508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0043】
入力装置501は、ユーザが各種信号を入力するのに用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどである。表示装置502は、画面を表示する液晶や有機ELなどのディスプレイ、音声や音楽などの音データを出力するスピーカ等で構成されている。通信I/F507は、コンピュータ500がネットワークを介してデータ通信を行うためのインターフェースである。
【0044】
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。なお、コンピュータ500はHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSDなど)を利用するものであってもよい。
【0045】
外部I/F503は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SD(Secure Digital)メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。
【0046】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータ500の起動時に実行されるBIOS(Basic Input Output System)、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0047】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置であり、制御部12の一例である。
【0048】
<機能構成>
図3は本実施形態に係る環境制御装置10の一例の機能構成図である。
図3の環境制御装置10は、対象者情報取得機能部100、目標状態情報取得機能部110、状態推定機能部140、比較機能部150、目標室内環境判定機能部160、及び空調装置制御機能部170として機能する。対象者情報取得機能部100は、生体情報取得機能部102及び知的活動情報取得機能部104として機能する。また、環境制御装置10は対象者情報記憶部120及び目標状態情報記憶部130として機能する。
【0049】
対象者情報取得機能部100は、対象者に関する情報を取得し、対象者情報記憶部120に記憶させる。対象者情報取得機能部100の生体情報取得機能部102は、対象者の生体情報を取得し、対象者情報記憶部120に記憶させる。対象者の生体情報は、センサ30が計測した対象者の心拍数、血流、脳波、又は体温等の情報を含む。対象者の生体情報は、カメラ40が撮影した撮影データから認識できる対象者の瞳孔、まばたき、瞼の開度、首をかしげる回数、顎に手を付く回数、対象者の筆記が止まった回数、対象者によるキーボード入力が止まった回数などの情報を含む。
【0050】
また、対象者情報取得機能部100の知的活動情報取得機能部104は、対象者の知的活動の情報を取得し、対象者情報記憶部120に記憶させる。例えば対象者の知的活動の情報は、環境調整システム1を学習塾又は学校で利用する場合、学習スケジュール、学習内容、又は学習結果などの情報を含む。学習結果は、学習スピード、テスト結果、又は理解度などの情報を含む。
【0051】
理解度は、生徒の生体情報の集中度と、生徒の知的活動の情報のテスト結果の正答及び誤答との組み合わせから推定してもよい。例えば低い集中度と正答との組み合わせである場合、生徒の理解度は高いと推定する。高い集中度と正答との組み合わせである場合、生徒の理解度は中程度と推定する。高い集中度と誤答との組み合わせである場合、生徒の理解度は低いと推定する。低い集中度と誤答との組み合わせである場合、うっかりミス又は生徒の理解度は低いと推定する。また、推定した理解度と、テスト時における生徒の反応との対応を学習することで、生徒の顕在的理解度(主観)と潜在的理解度(センシングの統計)との乖離度を把握することもできる。
【0052】
また、例えば対象者の知的活動の情報は、環境調整システム1をオフィスで利用する場合、業務スケジュール、業務内容、又は業務結果などの情報を含む。業務結果は、パソコン稼働率、キーボード入力率、ソフト起動率、又はレポート結果などの情報を含む。
【0053】
目標状態情報取得機能部110は、目標状態情報として対象者のあるべき状態を表す情報を取得し、目標状態情報記憶部130に記憶させる。対象者のあるべき状態は、対象者の活動の種類別に対応付けて記憶してもよいし、個人毎に記憶しても良い。対象者のあるべき状態とは、例えば休憩時間中であればリラックスしている状態である。対象者のあるべき状態とは、例えば学習中又は会議中等であれば、集中している状態である。対象者のあるべき状態とは、例えば対象者が無理をしている又は根を詰め過ぎている状態であれば、リフレッシュ又は気分転換の為にリラックスする状態である。
【0054】
なお、対象者のあるべき状態は、例えば環境調整システム1を学習塾又は学校で利用する場合、学習内容が講義又は演習の何れであるか、学習内容が得意科目又は苦手科目の何れであるか、学習内容が単純作業であるか否か、に応じた状態であってもよい。
【0055】
例えば講義は演習よりも眠くなりやすいため、講義時の対象者のあるべき状態は、覚醒度が演習よりも高い状態とする。苦手科目は、得意科目より集中力が必要又は疲れやすいため、苦手科目の学習中の対象者のあるべき状態は、覚醒度が得意科目よりも高い状態とする。また、学習内容が暗記などの単純作業は、高い覚醒度で効率が上がりやすい傾向にあるため、単純作業中の対象者のあるべき状態は、覚醒度が高い状態とする。発想を促す複雑な学習は、中程度の覚醒度で効率が上がりやすい傾向にあるため、発想を促す複雑な学習中の対象者のあるべき状態は、覚醒度が中程度の状態とする。
【0056】
状態推定機能部140は、対象者情報記憶部120に記憶されている対象者に関する情報に基づいて、対象者の状態を推定する。例えば状態推定機能部140は、センサ30が計測した生体情報から、対象者の集中度、眠気度、リラックス度、又は疲労度などを推定する。
【0057】
また、状態推定機能部140は、対象者の集中度の高さ(振幅成分)と持続時間(周波数成分)との組み合わせから、対象者の状態(頑張ろうとしているが頭が付いてきていない状態)を推定してもよい。状態推定機能部140は、対象者の集中度が低く且つ集中度の持続時間が短い場合に、対象者の状態(疲労困憊の状態)を推定してもよい。また、状態推定機能部140は、対象者の集中度が高く且つ集中度の持続時間が短い場合に、対象者の状態(元気だが気が散っている状態)を推定してもよい。また、状態推定機能部140は、対象者の集中度が低く且つ集中度の持続時間が長い場合に、対象者の状態(ぼんやりしている状態)を推定してもよい。
【0058】
比較機能部150は、状態推定機能部140が推定した対象者の状態と、目標状態情報記憶部130に記憶されている対象者のあるべき状態とを比較する。例えば学習中又は会議中等の集中すべき状態であれば、比較機能部150は推定した対象者の集中度と対象者のあるべき集中度とを比較する。また、例えば休憩時間等のリラックスすべき状態であれば、比較機能部150は推定した対象者のリラックス度と対象者のあるべきリラックス度とを比較する。
【0059】
目標室内環境判定機能部160は、比較機能部150の比較の結果に基づいて、室内の対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付ける室内環境を判定する。例えば目標室内環境判定機能部160は、推定した対象者の集中度が対象者のあるべき集中度よりも低い場合に、対象者の集中度を向上させる室内環境を判定する。例えば対象者の集中度を向上させる室内環境は、対象者が吸入する酸素の濃度が高い環境又は対象者の副交感神経優位の自律神経バランスを交感神経の活性化により交感神経優位に変化させる涼しめの室温の環境又はローズマリーの香りのする環境である。また、例えば目標室内環境判定機能部160は、推定した対象者のリラックス度が対象者のあるべきリラックス度よりも低い場合に、対象者のリラックス度を向上させる室内環境を判定する。例えば対象者のリラックス度を向上させる室内環境は、対象者の交感神経優位の自律神経バランスを副交感神経の活性化により副交感神経優位に変化させる暖かめの室温の環境又は森林の香りのする環境である。
【0060】
また、例えば目標室内環境判定機能部160は、推定した対象者が無理をしている又は根を詰め過ぎている状態である場合(例えば、頑張ろうとしているが頭が付いてきていない状態にも関わらず知的活動を継続している場合)に、対象者をリフレッシュ又は気分転換させる室内環境を判定する。対象者をリフレッシュ又は気分転換させる室内環境は、柑橘系の香りのする環境又は一時的な涼しめの室温の環境である。
【0061】
また、例えば目標室内環境判定機能部160は、推定した対象者の疲労度が対象者のあるべき疲労度よりも高い場合に、対象者の疲労度を回復させる室内環境を判定する。対象者の疲労度は、カメラ40が撮影した対象者の顔の血色又は表情で判定してもよいし、安静時の自律神経指標(LF/HF)の変化から判定してもよい。LFは血圧変動であるメイヤー波に対応する低周波成分である。HFは呼吸変動に対応する高周波成分である。対象者の疲労度を回復させる室内環境は、例えば対象者の頭を涼しくして脳の働きを休めると共に血行を良くする頭寒足熱の環境である。
【0062】
空調装置制御機能部170は、目標室内環境判定機能部160が判定した室内環境に基づいて空調装置60を制御する。具体的に、空調装置制御機能部170は、室内の対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付ける室内環境となるように空調装置60の運転を制御する。例えば目標室内環境判定機能部160は、対象者の集中度を向上させる室内環境又は対象者のリラックス度を向上させる室内環境などに近付けるように空調装置60を制御する。
【0063】
なお、環境制御装置10は、状態推定機能部140が推定した対象者の状態(元気だが気が散っている状態)等を、管理者用情報処理端末20に表示させてもよい。管理者用情報処理端末20を操作する管理者は、状態推定機能部140が推定した対象者の状態に基づいて、元気だが気が散っている状態の生徒に声掛けして集中度を高めたり、学習内容を変更して集中度を高めたり、又は注意を引きつけるように空気砲などの空気刺激を与えたりしてもよい。
【0064】
また、目標室内環境判定機能部160は、推定した対象者の状態と対象者のあるべき状態とが近付いた状態が長期的に継続した(例えば継続時間が閾値を超えた)場合に、対象者の状態を対象者のあるべき状態から遠ざける空調環境を判定してもよい。例えば目標室内環境判定機能部160は、学習中又は会議中等の集中すべき状態であっても、対象者の集中度が高い状態が長期的に継続した場合に、対象者の集中度を下げる空調環境を判定してもよい。これにより、環境制御装置10は対象者の集中度が高い状態を解放し、集中度が高い状態(集中)と集中度が低い状態(緩和)とを繰り返して、対象者の高い集中度の持続を実現できる。
【0065】
また、環境制御装置10は、環境調整システム1を学習で利用する場合、学習コンテンツに紐付いた学習の山場(分かって欲しいポイントを説明する部分)の情報を利用することで、対象者の状態が学習の山場に知的活動しやすい脳の状態となるように空調装置60を制御してもよい。例えば環境制御装置10は、知的活動しやすい脳の状態になる為に必要な時間を設定又は学習し、学習の山場に向けて対象者のあるべき状態を変化させることにより、対象者の状態が学習の山場に知的活動しやすい脳の状態となるように空調装置60を制御してもよい。
【0066】
また、環境制御装置10は、本番の試験で生徒の状態が試験中の生徒のあるべき状態となるように、生徒が模擬テストを受ける部屋の室内環境が本番の試験の室内環境に近付くように空調装置60の運転を制御してもよい。これにより、本番の試験での生徒のパフォーマンスを向上させることができる。
【0067】
本実施形態によれば、対象者の状態を、集中した状態、覚醒した状態、又はリラックスした状態などの対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御できる。
【0068】
[第2の実施形態]
第1の実施形態の環境制御装置10は、同一の学習又は会議を行っている複数人の対象者の状態を推定し、あるべき状態でない対象者を以下のように判定する。
図4は本実施形態に係る環境制御装置10の一例の機能構成図である。第2の実施形態は一部を除いて第1の実施形態と同様であるため、適宜説明を省略する。
【0069】
図4の環境制御装置10は、
図3の環境制御装置10に状態同期判定機能部180が追加された構成である。状態推定機能部140は、対象者情報記憶部120に記憶されている同一の学習又は会議を行っている複数人の対象者に関する情報に基づいて、複数人の対象者の状態を推定する。
【0070】
状態同期判定機能部180は、状態推定機能部140が推定した複数人の対象者の状態を参照して、他の対象者の状態と同期していない対象者がいれば、他のことを考えているなどの集中力が不足している状態と認定する。例えば学習中又は会議中等の集中すべき状態である場合に、他の対象者の状態(覚醒度、体動、又は視線)と同期していない対象者がいれば、状態同期判定機能部180は他のことを考えているなどの集中力が不足している状態の対象者と認定する。目標室内環境判定機能部160は、他のことを考えているなどの集中力が不足している状態と認定された対象者に刺激を与えるように、室内環境を判定してもよい。
【0071】
本実施形態によれば、他の対象者と状態が同期していない対象者に刺激を与え、集中した状態、覚醒した状態、又はリラックスした状態などの対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御できる。
【0072】
[第3の実施形態]
第1の実施形態の環境調整システム1は、
図5に示す構成であってもよい。
図5は、本実施形態に係る環境調整システム1の一例の構成図である。第3実施形態は一部を除いて第1の実施形態と同様であるため、適宜説明を省略する。
【0073】
図5の環境調整システム1は、
図1の環境調整システム1に照明装置62、音響装置64、及び映像装置66が追加された構成である。照明装置62、音響装置64、及び映像装置66は、対象者のいる室内の照明、音響、又は映像などの環境の状態を調整する装置である。照明装置62、音響装置64、及び映像装置66は、環境制御装置10の制御に従って、対象者のいる室内の環境の状態を調整する。
【0074】
環境制御装置10は、対象者に関する情報に基づいて、集中度又はリラックス度などの対象者の状態を推定する。環境制御装置10は、推定した対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように、空調装置60、照明装置62、音響装置64、及び映像装置66を制御する。例えば環境制御装置10は対象者のあるべき状態が集中すべき状態であれば、推定した対象者の状態が集中している状態に近付くように空調装置60、照明装置62、音響装置64、及び映像装置66を制御する。また、例えば環境制御装置10は対象者のあるべき状態がリラックスすべき状態であれば、推定した対象者の状態がリラックスしている状態に近付くように空調装置60、照明装置62、音響装置64、及び映像装置66を制御する。
【0075】
したがって、本実施形態に係る環境調整システム1によれば、学習塾又は学校の生徒などの対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60、照明装置62、音響装置64、及び映像装置66を制御する環境制御装置10、環境調整システム1及び環境調整方法を提供することができる。
【0076】
[作用]
本実施形態は、空調装置60を制御する制御部12を備え、制御部12は、対象者に関する第1情報を取得し、対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、第1情報に基づいて推定した対象者の状態を第2情報が表す対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する環境制御装置10である。
【0077】
本実施形態によれば、制御部12は、第1情報に基づいて推定した対象者の状態を第2情報が表す対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御できる。
【0078】
また、本実施形態では、制御部12は、第1情報に基づいて対象者の状態を推定し、対象者の状態と対象者のあるべき状態とを比較し、比較の結果に基づいて対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付ける室内環境を判定し、判定した室内環境に基づいて空調装置60を制御する。
【0079】
本実施形態によれば、推定した対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付ける室内環境を判定し、判定した室内環境に基づいて空調装置60を制御することで、対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付けることができる。
【0080】
また、本実施形態では、第1情報は、対象者の生体情報と、対象者の知的活動の情報とを含み、制御部12は、対象者の生体情報及び対象者の知的活動の情報に基づいて対象者の状態を推定する。
【0081】
本実施形態によれば、対象者の生体情報及び対象者の知的活動の情報に基づいて対象者の状態を推定することで、対象者の状態の推定精度を向上できる。
【0082】
また、本実施形態では、第1情報は、休憩中の対象者に関する情報を含む。
【0083】
本実施形態によれば、対象者に関する第1情報として、休憩中の対象者に関する情報を利用できる。
【0084】
また、本実施形態では、第2情報は、目標時期を表す情報を含み、制御部12は、目標時期に向けて段階的に対象者のあるべき状態を変化させ、対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する。
【0085】
本実施形態によれば、目標時期に向けて段階的に対象者のあるべき状態を変化させ、対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御できる。
【0086】
また、本実施形態では、対象者の状態と対象者のあるべき状態とが近付いた状態の継続時間に基づき、対象者の状態を対象者のあるべき状態から遠ざけるように空調装置60を制御する。
【0087】
本実施形態によれば、対象者の状態と対象者のあるべき状態とが近付いた状態の継続時間に基づき、対象者の状態を対象者のあるべき状態から遠ざけるように空調装置60を制御することで、対象者の状態を対象者のあるべき状態から解放することができる。
【0088】
また、本実施形態では、制御部12は、対象者の状態を対象者のあるべき状態に近付けるように、照明装置62、音響装置64、又は映像装置66を制御する。
【0089】
本実施形態によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように、照明装置62、音響装置64、又は映像装置66を制御することができる。
【0090】
また、本実施形態は、空調装置60と、空調装置60を制御する制御部12と、を備え、制御部12は、対象者に関する第1情報を取得し、対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、第1情報に基づいて推定した対象者の状態を第2情報が表す対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する、環境調整システム1である。
【0091】
本実施形態によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する環境調整システム1を提供できる。
【0092】
また、本実施形態は、空調装置60と、空調装置60を制御する制御部12と、を備える環境調整システム1が実行する環境調整方法であって、対象者に関する第1情報を取得し、対象者のあるべき状態を表す第2情報を取得し、第1情報に基づいて推定した対象者の状態を第2情報が表す対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置60を制御する、環境調整方法である。
【0093】
本実施形態によれば、対象者の状態を、対象者のあるべき状態に近付けるように空調装置を制御する環境調整方法を提供できる。
【0094】
以上、本実施形態について説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0095】
1 環境調整システム
10 環境制御装置
12 制御部
30 センサ
40 カメラ
60 空調装置
62 照明装置
64 音響装置
66 映像装置
140 状態推定機能部
160 目標室内環境判定機能部
170 空調装置制御機能部