(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114521
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】提案装置、学習装置、提案方法及び学習方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/63 20180101AFI20240816BHJP
F24F 11/52 20180101ALI20240816BHJP
【FI】
F24F11/63
F24F11/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020339
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】西野 淳
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260BA25
3L260BA75
3L260CA02
3L260CA04
3L260CA07
3L260CA08
3L260CA12
3L260CB90
3L260EA01
3L260EA06
3L260EA22
3L260FA20
3L260GA15
(57)【要約】
【課題】対象者に適した環境を提案する為の提案装置、学習装置、提案方法及び学習方法を提供すること。
【解決手段】制御部を備える提案装置であって、制御部は、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、第1情報及び第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を出力することにより上記課題を解決する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える提案装置であって、
前記制御部は、
対象者に関する第1情報を取得し、
空調の状態を表す第2情報を取得し、
前記第1情報及び前記第2情報に基づき、前記対象者に適した環境に関する情報を出力する、
提案装置。
【請求項2】
前記第1情報は、前記対象者の生体情報と、前記対象者の知的活動の情報と、を含む
請求項1記載の提案装置。
【請求項3】
前記対象者に適した環境に関する情報は、前記対象者のいる室内の空調環境に関する情報を含む、
請求項1又は2記載の提案装置。
【請求項4】
前記対象者に適した環境に関する情報は、前記対象者の知的活動環境に関する情報を含む
請求項3記載の提案装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1情報及び前記第2情報と、モデルデータに対応する前記第1情報及び前記第2情報とを比較した結果に基づき、前記対象者に適した前記対象者の知的活動環境に関する情報と前記対象者のいる室内の空調環境に関する情報とを出力する、
請求項4記載の提案装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記対象者の知的活動が効率的でない原因として、前記対象者の知的活動環境、前記対象者のいる室内の空調環境、又は前記対象者の知的活動環境と前記対象者のいる室内の空調環境との組み合わせを示す情報を出力する
請求項5記載の提案装置。
【請求項7】
前記第1情報は、複数の対象者に関する情報を含み、
前記対象者に適した環境に関する情報は、前記複数の対象者のいる室内のレイアウトに関する情報を含む
請求項1又は2記載の提案装置。
【請求項8】
前記制御部は、対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と、前記対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習した機械学習モデルを用いて、前記第1情報及び前記第2情報に対応する、前記対象者に適した環境に関する情報を推論して出力する、
請求項1又は2記載の提案装置。
【請求項9】
制御部を備える学習装置であって、
前記制御部は、
対象者に関する第1情報を取得し、
空調の状態を表す第2情報を取得し、
前記対象者に適した環境に関する情報を取得し、
前記第1情報及び前記第2情報と、前記対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習モデルで機械学習する、
学習装置。
【請求項10】
制御部を備える提案装置が実行する提案方法であって、
対象者に関する第1情報を取得し、
空調の状態を表す第2情報を取得し、
前記第1情報及び前記第2情報に基づき、前記対象者に適した環境に関する情報を出力する、
提案方法。
【請求項11】
制御部を備える学習装置が実行する学習方法であって、
対象者に関する第1情報を取得し、
空調の状態を表す第2情報を取得し、
前記対象者に適した環境に関する情報を取得し、
前記第1情報及び前記第2情報と、前記対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習モデルで機械学習する、
学習方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、提案装置、学習装置、提案方法及び学習方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば空調装置の刺激付与運転により、在室者に対して室温変動の刺激および風速変動の刺激を与え、在室者の自律神経系の活性を高めるとともに知の生産性および効率向上を図ることは、従来から知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、空調装置の刺激付与運転により、在室者の自律神経系の活性を高める場合に、室内環境を在室者の快適温度および快適風速に追従させながら在室者に刺激を与えるものである。しかしながら、特許文献1は、在室者の知の生産性および効率が向上する在室者に適した環境を提案することについての記載がない。
【0005】
本開示は、対象者に適した環境を提案する為の提案装置、学習装置、提案方法及び学習方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、制御部を備える提案装置であって、前記制御部は、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づき、前記対象者に適した環境に関する情報を出力する。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、対象者に適した環境に関する情報を出力する提案装置を提供することができる。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の態様の提案装置であって、前記第1情報は、前記対象者の生体情報と、前記対象者の知的活動の情報と、を含む。
【0009】
本開示の第2の態様によれば、対象者に関する第1情報として、対象者の生体情報及び知的活動の情報を利用することができる。
【0010】
本開示の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様の提案装置であって、前記対象者に適した環境に関する情報は、前記対象者のいる室内の空調環境に関する情報を含む。
【0011】
本開示の第3の態様によれば、対象者に適した環境に関する情報として、対象者のいる室内の空調環境に関する情報を出力することができる。
【0012】
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様の何れか1つに記載の提案装置であって、前記対象者に適した環境に関する情報は、前記対象者の知的活動環境に関する情報を含む。
【0013】
本開示の第4の態様によれば、対象者に適した環境に関する情報として、対象者に適した知的活動環境に関する情報を出力することができる。
【0014】
本開示の第5の態様は、第4の態様の提案装置であって、前記制御部は、前記第1情報及び前記第2情報と、モデルデータに対応する前記第1情報及び前記第2情報とを比較した結果に基づき、前記対象者に適した前記対象者の知的活動環境に関する情報と前記対象者のいる室内の空調環境に関する情報とを出力する。
【0015】
本開示の第5の態様によれば、モデルデータに対応する第1情報及び第2情報と比較した結果に基づき、対象者に適した知的活動環境に関する情報と室内の空調環境に関する情報とを出力することができる。
【0016】
本開示の第6の態様は、第5の態様の提案装置であって、前記制御部は、前記対象者の知的活動が効率的でない原因として、前記対象者の知的活動環境、前記対象者のいる室内の空調環境、又は前記対象者の知的活動環境と前記対象者のいる室内の空調環境との組み合わせを示す情報を出力する。
【0017】
本開示の第6の態様によれば、対象者の知的活動が効率的でない原因を出力することができる。
【0018】
本開示の第7の態様は、第1の態様から第6の態様の何れか1つに記載の提案装置であって、前記第1情報は、複数の対象者に関する情報を含み、前記対象者に適した環境に関する情報は、前記複数の対象者のいる室内のレイアウトに関する情報を含む。
【0019】
本開示の第7の態様によれば、対象者に適した環境に関する情報として、複数の対象者のいる室内のレイアウトに関する情報を出力することができる。
【0020】
本開示の第8の態様は、第1の態様から第7の態様の何れか1つに記載の提案装置であって、前記制御部は、対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と、前記対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習した機械学習モデルを用いて、前記第1情報及び前記第2情報に対応する、前記対象者に適した環境に関する情報を推論して出力する。
【0021】
本開示の第8の態様によれば、対象者に適した環境に関する情報を、機械学習モデルを用いて推論することができる。
【0022】
本開示の第9の態様は、制御部を備える学習装置であって、前記制御部は、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、前記対象者に適した環境に関する情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報と、前記対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習モデルで機械学習する。
【0023】
本開示の第9の態様によれば、対象者に関する第1情報及び空調の状態を表す第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を推論する機械学習モデルを機械学習する学習装置を提供することができる。
【0024】
本開示の第10の態様は、制御部を備える提案装置が実行する提案方法であって、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づき、前記対象者に適した環境に関する情報を出力する。
【0025】
本開示の第10の態様によれば、対象者に適した環境に関する情報を出力する提案方法を提供することができる。
【0026】
本開示の第11の態様は、制御部を備える学習装置が実行する学習方法であって、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、前記対象者に適した環境に関する情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報と、前記対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習モデルで機械学習する。
【0027】
本開示の第11の態様によれば、対象者に関する第1情報及び空調の状態を表す第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を推論する機械学習モデルの学習方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本実施形態に係る提案システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係る提案装置の一例の機能構成図である。
【
図4】本実施形態に係る提案システムの一例の構成図である。
【
図5】本実施形態に係る学習装置の一例の機能構成図である。
【
図6】本実施形態に係る提案装置の一例の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0030】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る提案システム1の一例の構成図である。提案システム1は、室内にいる対象者に適した環境を提案する為のシステムの一例である。提案システム1は、管理者用情報処理端末20、コントローラ30、センサ40、環境調整装置50、センサ60、カメラ70、及び対象者用情報処理端末80を有する。
【0031】
環境調整装置50は、対象者のいる室内の空調の状態を調整する装置である。環境調整装置50は、例えば空調装置、換気装置、空気清浄装置、又はアロマディフューザー装置である。環境調整装置50は、コントローラ30の制御に従って、対象者のいる室内の空調の状態を調整する。コントローラ30は、センサ40の計測結果に基づいて環境調整装置50の動作を制御する。コントローラ30は、センサ40の計測結果を提案装置10に送信する。コントローラ30は、環境調整装置50の運転状態に関する情報を提案装置10に送信してもよい。運転状態に関する情報は、例えば冷房運転又は暖房運転などの運転モードにおける設定温度などの設定値である。
【0032】
センサ40は、対象者のいる室内の空調環境に関する情報を計測する。センサ40の設置場所は、環境調整装置50であってもよいし、他の場所に設けられていてもよい。センサ40は、例えば温度センサ、湿度センサ、又は風速センサである。
【0033】
管理者用情報処理端末20は、対象者を管理する管理者が操作する情報処理端末である。例えば提案システム1を学習塾又は学校で利用する場合は、対象者が生徒、管理者が講師となる。提案システム1をオフィスで利用する場合は、例えば対象者が社員、管理者が管理職員となる。管理者は、管理者用情報処理端末20を操作して対象者の知的活動の情報を入力する。対象者の知的活動の情報は、例えば提案システム1を学習塾又は学校で利用する場合、生徒の学習スケジュール、成績、教室の広さ、又は教室における座席の位置などの情報を含む。対象者の知的活動の情報は、例えば提案システム1をオフィスで利用する場合、社員の業務スケジュール、成績、オフィスの広さ、又はオフィスにおける座席の位置などの情報を含む。管理者用情報処理端末20は、管理者に入力された対象者の知的活動の情報を提案装置10に送信する。
【0034】
センサ60は、対象者の生体情報を計測する。センサ60は、例えば対象者が装着するウエアラブル端末に内蔵されている。対象者が装着するウエアラブル端末に内蔵されているセンサ60は、対象者の心拍数、血流、脳波、又は体温等の生体情報を計測し、提案装置10に送信する。センサ60は、計測した生体情報から、対象者の集中度、眠気度、リラックス度、又は疲労度を推定し、提案装置10に送信してもよい。センサ60は、対象者のいる室内の空調環境に関する情報を計測し、提案装置10に送信してもよい。
【0035】
カメラ70は、対象者のいる室内又は対象者等を撮影する。例えばカメラ70は対象者の生体反応や行動を撮影する。また、例えばカメラ70は瞳孔の形状、まばたき、瞼の開度、首をかしげる回数、顎に手を付く回数、頷く回数、頷く深さ、対象者が筆記する手の動き、対象者によるキーボード入力など、を撮影する。また、カメラ70は対象者のいる室内の広さ、又は室内における対象者の座席の位置を撮影する。カメラ70は、撮影データを提案装置10に送信する。
【0036】
対象者用情報処理端末80は、対象者が操作する情報処理端末である。例えば提案システム1を学習塾又は学校で利用する場合、生徒は対象者用情報処理端末80を講義に利用する。なお、学習塾又は学校で利用する提案システム1の場合、生徒が情報処理端末を使用しないのであれば、対象者用情報処理端末80は省略されることがある。また、例えば提案システム1をオフィスで利用する場合、社員は対象者用情報処理端末80を業務に利用する。対象者用情報処理端末80は、対象者の手書き入力操作、キーボード入力操作、アプリケーション操作、又はアプリケーション起動率などの情報を、対象者の知的活動の情報として提案装置10に送信する。
【0037】
管理者用情報処理端末20、コントローラ30、センサ60、カメラ70、及び対象者用情報処理端末80は、専用の通信回線又はインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続される。
【0038】
提案装置10は、コントローラ30から、環境調整装置50の運転状態に関する情報を受信する。提案装置10は、センサ40が計測した室内の空調環境に関する情報をコントローラ30から受信してもよい。提案装置10は管理者に入力された対象者の知的活動の情報を管理者用情報処理端末20から受信する。提案装置10は、センサ60が計測した対象者の生体情報を受信する。提案装置10は、センサ60が計測した室内の空調環境に関する情報を受信してもよい。提案装置10は、カメラ70が対象者のいる室内又は対象者等を撮影した撮影データを受信する。提案装置10は、対象者用情報処理端末80から対象者の手書き入力操作、キーボード入力操作、アプリケーション操作、又はアプリケーション起動率などの情報を、対象者の知的活動の情報として受信する。
【0039】
環境調整装置50の運転状態に関する情報、センサ40が計測した室内の空調環境に関する情報、又はセンサ60が計測した室内の空調環境に関する情報は、空調の状態を表す情報の一例である。また、管理者に入力された対象者の知的活動の情報、センサ60が計測した対象者の生体情報、カメラ70が対象者のいる室内又は対象者等を撮影した撮影データ、対象者の手書き入力操作、キーボード入力操作、アプリケーション操作、又はアプリケーション起動率などの情報は、対象者に関する情報の一例である。
【0040】
提案装置10は、空調の状態を表す情報及び対象者に関する情報に基づき、後述するように、対象者に適した環境に関する情報を出力する。例えば、対象者に適した環境に関する情報は、対象者のいる室内の空調環境に関する情報、又は対象者の知的活動環境に関する情報を含む。提案装置10は、出力した対象者に適した環境に関する情報を例えば管理者用情報処理端末20又は対象者用情報処理端末80に表示することで提案する。
【0041】
管理者用情報処理端末20及び対象者用情報処理端末80は、例えばPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末などの情報処理端末である。
【0042】
提案装置10は制御部12を有する。制御部12は、プログラムを実行するハード構成であって、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等である。例えば提案装置10はCPUがプログラムを実行することで、後述の各種処理を実行できる。
【0043】
図1の提案システム1の構成は一例である。例えば提案装置10は1台以上の情報処理装置により実現されてもよい。また、提案装置10はクラウドコンピューティングのサービスとして実現するようにしてもよい。
図1の提案システム1の構成は用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
【0044】
<ハードウェア構成>
図1の提案装置10は、例えば
図2に示したハードウェア構成のコンピュータ500により実現する。
図2は、本実施形態に係るコンピュータ500の一例のハードウェア構成図である。
【0045】
コンピュータ500は、入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM(Random Access Memory)504、ROM(Read Only Memory)505、CPU506、通信I/F507、及びHDD(Hard Disk Drive)508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0046】
入力装置501は、ユーザが各種信号を入力するのに用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどである。表示装置502は、画面を表示する液晶や有機ELなどのディスプレイ、音声や音楽などの音データを出力するスピーカ等で構成されている。通信I/F507は、コンピュータ500がネットワークを介してデータ通信を行うためのインターフェースである。
【0047】
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。なお、コンピュータ500はHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSDなど)を利用するものであってもよい。
【0048】
外部I/F503は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SD(Secure Digital)メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。
【0049】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータ500の起動時に実行されるBIOS(Basic Input Output System)、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0050】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置であり、制御部32の一例である。
【0051】
<機能構成>
図3は本実施形態に係る提案装置10の一例の機能構成図である。
図3の提案装置10は、対象者情報取得機能部100、空調状態情報取得機能部110、提案環境情報判断機能部140、要求受付機能部150、及び出力機能部160として機能する。対象者情報取得機能部100は、生体情報取得機能部102、及び知的活動情報取得機能部104として機能する。また、提案装置10は対象者情報記憶部120、及び空調状態情報記憶部130として機能する。
【0052】
対象者情報取得機能部100は、対象者に関する情報を取得し、対象者情報記憶部120に記憶させる。対象者に関する情報は、対象者の生体情報と、対象者の知的活動の情報とを含む。対象者情報取得機能部100の生体情報取得機能部102は、対象者の生体情報を取得し、対象者情報記憶部120に記憶させる。また、対象者情報取得機能部100の知的活動情報取得機能部104は、対象者の知的活動の情報を取得し、対象者情報記憶部120に記憶させる。
【0053】
空調状態情報取得機能部110は、空調の状態を表す情報を取得し、空調状態情報記憶部130に記憶させる。空調の状態を表す情報は、センサ40が計測した室内の空調環境に関する情報、環境調整装置50の運転状態に関する情報、又はセンサ60が計測した室内の空調環境に関する情報である。
【0054】
提案環境情報判断機能部140は、対象者情報記憶部120に記憶されている対象者に関する情報及び空調状態情報記憶部130に記憶されている空調の状態を表す情報に基づいて、対象者に適した環境に関する情報を判断する。
【0055】
例えば対象者に適した環境に関する情報は、対象者のいる室内の空調環境に関する情報であって、室内にいる対象者の知的活動が効率的となる空調環境に関する情報である。また、対象者に適した環境に関する情報は、対象者のいる室内の環境調整装置50の運転状態に関する情報であって、室内にいる対象者の知的活動が効率的となる環境調整装置50の運転状態に関する情報である。また、対象者に適した環境に関する情報は、対象者の知的活動環境に関する情報である。対象者の知的活動環境に関する情報は、対象者の知的活動の情報であって、例えば対象者の知的活動のスケジュール(休憩時間を含む)、成績、部屋の広さ、又は部屋における座席の位置等の情報である。
【0056】
要求受付機能部150は、管理者用情報処理端末20又は対象者用情報処理端末80から対象者に適した環境に関する情報の出力要求を受け付け、対象者に適した環境に関する情報の判断を提案環境情報判断機能部140に実行させる。出力機能部160は、提案環境情報判断機能部140が行った対象者に適した環境に関する情報の判断を、管理者用情報処理端末20又は対象者用情報処理端末80に表示させることで出力する。出力機能部160は、提案環境情報判断機能部140が行った対象者に適した環境に関する情報を管理者にメール送信することで出力してもよい。
【0057】
<提案例>
本実施形態に係る提案システム1が出力する対象者に適した環境に関する情報の提案例について説明する。ここでは、提案システム1を学習塾又は学校で利用する場合について説明する。
(1)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の集中度が継続する生徒に適した空調環境を判断する。生徒の集中度は、人の脳波から集中度、眠気度、リラックス度、又は疲労度を推定するセンサ60を用いて取得できる。また、生徒の集中度は、例えば生徒の顔の撮影データから特徴点を検出し、顔の角度や動き、視線の動き等から測定してもよい。また、生徒の集中度は、例えば人の脈波又は心電から心拍数や心拍変動を測定して推定してもよい。提案装置10は、生徒の集中度が継続する生徒に適した空調環境を提案できる。
(2)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の集中度が継続する生徒に適した学習スケジュール及び空調環境を判断する。例えば提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度の継続時間を学習の内容(学習科目など)及び教室の空調の状態ごとに検出することで、生徒の集中度が継続する学習スケジュール及び空調環境を判断できる。提案装置10は、生徒の集中度が継続する学習スケジュール及び空調環境を提案できる。
(3)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の生活リズム(朝型又は夜型など)を推定して、生徒の学習が効率的になる時間帯に重要な学習課目を学習する生徒に適した学習スケジュールを判断する。提案装置10は、生徒の生活リズムを考慮した、生徒の学習が効率的になる学習スケジュールを提案できる。
(4)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の成績、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の学習が効率的又は非効率的となる空調環境を判断する。提案装置10は、本番の試験を行う室内の空調環境が生徒の学習が非効率的となる空調環境の場合に、本番の試験を行う室内の空調環境での模擬テストなどの学習スケジュールを提案し、本番の試験での生徒のパフォーマンスを向上させることができる。
(5)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、学習時における生徒の反応、生徒の成績、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、学習の内容の理解に対する生徒の反応(例えば、学習の内容を理解したときの生徒の反応、又は学習の内容を理解できなかったときの生徒の反応)を判断する。提案装置10は、学習の内容に対する生徒の理解を考慮して、生徒の学習が効率的になる学習スケジュール及び空調環境を提案できる。また、提案装置10は、学習の内容を理解できなかったときの生徒の反応が生じた場合、講師に対して生徒への声掛けを提案できる。さらに、提案装置10は学習の内容の理解に対する生徒の反応と学習のコンテンツとを対応付け、生徒が理解し易いコンテンツの特性マップまたはグルーピングの結果を提案できる。
(6)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の集中度の低下を判断する。提案装置10は、生徒の集中度が低下した場合、学習の内容の変更又は講師に対して生徒への声掛けを提案できる。
(7)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の学習スケジュール及び成績を対応付け、生徒の朝の時間帯の学習の理解度が低ければ、朝の覚醒度がアップする空調環境を提案できる。また、提案装置10は朝と昼と夜など、生徒の当初の覚醒度からの時間経過による覚醒度の変化をログとして出力し、本人又は保護者などに通知するようにしてもよい。また、提案装置10は、生徒の覚醒度又は学習の内容の理解に対する生徒の反応度を判断し、生徒と対応付けて出力し、管理者用情報処理端末20に表示するようにしてもよい。生徒の覚醒度は、脳の活動状態を示す指標であり、例えばセンサ60が計測した生徒の心拍数から推定できる。さらに、提案装置10は、生徒の課題の進み具合又は集中度を判断し、ランキングを出力して対象者用情報処理端末80に表示することで、生徒の競争心を煽るようにしてもよい。
(8)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、講師別の生徒の集中度及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、講師と生徒との相性を判断する。相性の良い悪いは、例えば空調の状態が同程度の条件である複数の生徒のうちで、同一の講師の授業における集中度が高い生徒はその講師との相性が良く、集中度が低い生徒はその講師との相性が悪いと判断する。例えば提案環境情報判断機能部140は、生徒にとって相性の良い講師、又は講師にとって相性の悪い生徒を提案できる。
(9)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、同じ教室にいる複数の生徒の集中度、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の集中度が継続する学習の内容又は講師を判断する。提案装置10は、同じ教室にいる複数の生徒の集中度が継続する学習の内容又は講師の見直しを提案できる。
(10)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、同じ教室にいる複数の生徒の集中度の持続時間データに基づき、学習の内容として講義と演習の最適な時間配分を提案できる。
(11)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の学習の内容(例えば単語の記憶、長文読解、又は数学)、生徒の覚醒度、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の覚醒度が継続する覚醒継続時間を判断する。提案装置10は、学習に適した覚醒度が継続する生徒に適した知的活動環境(学習環境)及び空調環境を提案できる。
(12)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒に適した空調環境を判断する場合、生徒が得意科目を勉強するときに省エネルギーを優先した空調環境を提案してもよい。提案装置10は、生徒が得意科目を勉強している間、生徒に適した環境よりも省エネルギーを優先して提案できる。
(13)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報に基づき、生徒の集中度が継続しない原因が室内の空調環境にあるのか、生徒の学習環境にあるのか、又は室内の空調環境と生徒の学習環境との両方にあるのか、を判断する。原因の判断は、例えば予め決められた適切な空調環境の範囲と実際の室内の空調環境とを比較し、範囲内であれば学習環境に原因があると判断する。一方、範囲外であれば少なくとも空調環境に原因があると判断し、さらに、前述の提案例(3)などで提案される学習スケジュールなどの学習環境と実際の学習環境とを比較し、提案内容との乖離が大きければ学習環境にも原因があると判断する。生徒の集中度が継続しない原因が室内の空調環境と生徒の学習環境との両方にあると判断した場合、提案装置10は室内の空調環境及び生徒の学習環境の影響度を割合などで判断してもよい。提案装置10は、生徒の集中度が継続しない原因を判断し、講師又は生徒に通知できる。
(14)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、教室内の複数の生徒の集中度、及び複数の生徒のいる教室のレイアウトを示す情報に基づき、教室内で集中している生徒の位置データを取得し、生徒の集中力が継続する教室の広さ又は座席の位置の見直しを提案できる。
(15)例えば提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、優秀者である生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報であるモデルデータを蓄積する。例えば提案装置10は、生徒を識別するIDと対応付けて教室の空調環境、生徒の学習スケジュール、生徒の成績、及び生徒の集中度の情報を取得し、成績の良い生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報をモデルデータとして蓄積する。提案装置10は、対象者である生徒の集中度、生徒の学習スケジュール、及び生徒のいる教室の空調の状態を示す情報と、モデルデータとを比較した結果に基づき、対象者である生徒の集中度が継続する学習スケジュール及び空調環境を判断する。提案装置10は、モデルデータと比較した結果に基づき、対象者である生徒の集中度が継続する学習スケジュール及び空調環境を提案できる。
【0058】
[第2の実施形態]
第1の実施形態の提案環境情報判断機能部140の処理は、機械学習モデルを用いて実現するようにしてもよい。なお、第2の実施形態は一部を除いて第1の実施形態と同様であるため、適宜説明を省略する。
【0059】
図4は、本実施形態に係る提案システム1の一例の構成図である。
図4の提案システム1は、
図1に示した提案システム1に学習装置90が追加された構成である。学習装置90は、対象者に関する情報、空調の状態を表す情報、及び対象者に適した環境に関する情報を取得し、対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と、対象者に適した環境に関する情報との対応を後述のように機械学習モデルで機械学習する。機械学習は、教師あり学習などの既存の手法を利用できる。
【0060】
学習装置90は制御部92を有する。制御部92は、プログラムを実行するハード構成であって、CPU、ASIC、又はFPGA等である。例えば学習装置90はCPUがプログラムを実行することで、後述の各種処理を実行できる。
【0061】
提案装置10の提案環境情報判断機能部140は、学習装置90が機械学習した機械学習モデルを用いて、空調の状態を表す情報及び対象者に関する情報に対応する、対象者に適した環境に関する情報を推論して出力する。提案装置10は、推論した対象者に適した環境に関する情報を例えば管理者用情報処理端末20又は対象者用情報処理端末80に表示することで提案する。
【0062】
図5は本実施形態に係る学習装置90の一例の機能構成図である。
図9の学習装置90は、対象者情報取得機能部200、空調状態情報取得機能部210、解答情報取得機能部220、学習部260、及び機械学習モデル提供部270として機能する。また、学習装置90は対象者情報記憶部230、空調状態情報記憶部240、及び解答情報記憶部250として機能する。
【0063】
対象者情報取得機能部200は、対象者に関する情報を取得し、対象者情報記憶部230に記憶させる。空調状態情報取得機能部210は、空調の状態を表す情報を取得し、空調状態情報記憶部240に記憶させる。解答情報取得機能部220は、対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と対応付いた対象者に適した環境に関する情報を正解データとして取得し、解答情報記憶部250に記憶させる。
【0064】
対象者情報記憶部230に記憶した対象者に関する情報、空調状態情報記憶部240に記憶した空調の状態を表す情報、及び解答情報記憶部250に記憶した対象者に適した環境に関する情報は、機械学習モデルを機械学習させる為の教師データの一例である。
【0065】
学習部260は、教師データを教師あり学習することで、機械学習モデル262のパラメータを調整する。具体的に、学習部260は教師データの対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と、対象者に適した環境に関する情報との対応関係を学習する。学習済みの機械学習モデル262は、教師データの対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報が入力されたときに、その対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と対応する対象者に適した環境に関する情報が出力されるように、パラメータが調整されている。機械学習モデル提供部270は、学習済みの機械学習モデル262を、例えば
図6の構成の提案装置10に提供する。
【0066】
図6は、本実施形態に係る提案装置10の一例の機能構成図である。
図6の提案装置10は、
図3に示した提案装置10に機械学習モデル142及び機械学習モデル取得部170が追加された構成である。機械学習モデル取得部170は学習装置90から取得した学習済みの機械学習モデル142を提案環境情報判断機能部140に提供する。
【0067】
提案環境情報判断機能部140は、新たに取得した対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報を、学習済みの機械学習モデル142に入力することで、学習済みの機械学習モデル142から出力される対象者に適した環境に関する情報を推論できる。
【0068】
なお、
図4では提案装置10と学習装置90とが別の装置である例を示したが、提案装置10と学習装置90とが一体化した装置であってもよい。
【0069】
したがって、本実施形態に係る提案システム1によれば、学習塾又は学校の生徒などの対象者に適した環境を判断することが容易となる。また、本実施形態に係る提案システム1によれば、オフィスの社員などの対象者に適した環境を判断することが容易となる。本実施形態の提案システム1によれば、対象者に適した環境を提案する為の提案装置10、学習装置90、提案方法、及び学習方法を提供できる。
【0070】
[作用]
本実施形態は、制御部12を備える提案装置10であって、制御部12は、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、第1情報及び第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を出力する。
【0071】
本実施形態によれば、制御部12は、対象者に関する第1情報及び空調の状態を表す第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を出力できる。
【0072】
また、本実施形態では、第1情報は、対象者の生体情報と、対象者の知的活動の情報と、を含む。
【0073】
本実施形態によれば、対象者に関する第1情報として、対象者の生体情報及び知的活動の情報を利用することで、対象者の生体情報、対象者の知的活動の情報、及び空調の状態を表す情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を出力できる。
【0074】
また、本実施形態では、対象者に適した環境に関する情報は、対象者のいる室内の空調環境に関する情報を含む。
【0075】
本実施形態によれば、対象者に適した環境に関する情報として、対象者のいる室内の空調環境に関する情報を出力できる。
【0076】
また、本実施形態では、対象者に適した環境に関する情報は、対象者の知的活動環境に関する情報を含む。
【0077】
本実施形態によれば、対象者に適した環境に関する情報として、対象者の知的活動環境に関する情報を出力できる。
【0078】
また、本実施形態では、制御部12は、第1情報及び第2情報と、モデルデータに対応する第1情報及び第2情報とを比較した結果に基づき、対象者に適した対象者の知的活動環境に関する情報と対象者のいる室内の空調環境に関する情報とを出力する。
【0079】
本実施形態によれば、モデルデータに対応する第1情報及び第2情報と比較した結果に基づき、対象者に適した知的活動環境に関する情報と室内の空調環境に関する情報とを出力できる。
【0080】
また、本実施形態では、制御部12は、対象者の知的活動が効率的でない原因として、対象者の知的活動環境、対象者のいる室内の空調環境、又は対象者の知的活動環境と対象者のいる室内の空調環境との組み合わせを示す情報を出力する。
【0081】
本実施形態によれば、対象者の知的活動が効率的でない原因として、対象者の知的活動環境、対象者のいる室内の空調環境、又は対象者の知的活動環境と対象者のいる室内の空調環境との組み合わせを出力できる。
【0082】
また、本実施形態では、第1情報は、複数の対象者に関する情報を含み、対象者に適した環境に関する情報は、複数の対象者のいる室内のレイアウトに関する情報を含む。
【0083】
本実施形態によれば、対象者に適した環境に関する情報として、複数の対象者のいる室内のレイアウト(例えば教室の広さ又は座先の位置)に関する情報を出力できる。
【0084】
また、本実施形態では、制御部12は、対象者に関する情報及び空調の状態を表す情報と、対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習した機械学習モデルを用いて、第1情報及び前記第2情報に対応する、対象者に適した環境に関する情報を推論して出力する。
【0085】
本実施形態によれば、対象者に適した環境に関する情報を、機械学習モデルを用いて推論できる。
【0086】
また、本実施形態では、制御部92を備える学習装置90であって、制御部92は、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、対象者に適した環境に関する情報を取得し、第1情報及び第2情報と、対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習モデルで機械学習する。
【0087】
本実施形態によれば、対象者に関する第1情報及び空調の状態を表す第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を推論する機械学習モデルを機械学習する学習装置90を提供できる。
【0088】
また、本実施形態では、制御部12を備える提案装置10が実行する提案方法であって、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、第1情報及び第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を出力する。
【0089】
本実施形態によれば、対象者に適した環境に関する情報を出力する提案方法を提供するできる。
【0090】
また、本実施形態では、制御部92を備える学習装置90が実行する学習方法であって、対象者に関する第1情報を取得し、空調の状態を表す第2情報を取得し、対象者に適した環境に関する情報を取得し、第1情報及び第2情報と、対象者に適した環境に関する情報との対応を機械学習モデルで機械学習する。
【0091】
本実施形態によれば、対象者に関する第1情報及び空調の状態を表す第2情報に基づき、対象者に適した環境に関する情報を推論する機械学習モデルの学習方法を提供できる。
【0092】
以上、本実施形態について説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0093】
1 提案システム
10 提案装置
12 制御部
40 センサ
50 環境調整装置
60 センサ
70 カメラ
90 学習装置
92 制御部
140 提案環境情報判断機能部
260 学習部
262 機械学習モデル