(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114522
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】脱泡装置
(51)【国際特許分類】
B01D 19/00 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
B01D19/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020340
(22)【出願日】2023-02-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】516205063
【氏名又は名称】TLC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122183
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】後藤 隆幸
【テーマコード(参考)】
4D011
【Fターム(参考)】
4D011AA01
4D011AC02
4D011AC05
(57)【要約】
【課題】簡易な構成の新たな脱泡装置を提供する。
【解決手段】脱泡装置10は、気泡Bを内包する液剤から気泡を分離する。この脱泡装置は、外部から液剤が供給される液剤供給口16aと、気泡Bが分離された液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口14aと、液剤供給口16aと液剤排出口14aとをつなぐ流路Xと、流路Xの途中に形成された、液剤から分離された気泡が集まる空間Sと、液剤供給口16aから空間Sに向かって突き出すノズル24と、空間Sに集まった気泡Bを外部へ排出する気泡排出口12aと、空間Sと気泡排出口12aとの間に設けられた、気泡Bの排出を制御するバルブと、を有する筐体を備える。気泡排出口12aは、ノズル24の上方に配置されており、液剤排出口14aは、ノズル24の開口24aよりも下方に配置されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、
外部から液剤が供給される液剤供給口と、
気泡が分離された前記液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、
前記液剤供給口と前記液剤排出口とをつなぐ流路と、
前記流路の途中に形成された、前記液剤から分離された気泡が集まる空間と、
前記液剤供給口から前記空間に向かって突き出すノズルと、
前記空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、
前記空間と前記気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備え、
前記気泡排出口は、前記ノズルの上方に配置されており、
前記液剤排出口は、前記ノズルの開口よりも下方に配置されていることを特徴とする脱泡装置。
【請求項2】
前記ノズルは、上方に向かって開口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の脱泡装置。
【請求項3】
前記バルブは、前記開口と対向するように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の脱泡装置。
【請求項4】
前記開口の断面積は、前記液剤供給口の断面積より小さいことを特徴とする請求項1に記載の脱泡装置。
【請求項5】
前記空間から前記バルブへ向かう連通路の断面積は、前記開口の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の脱泡装置。
【請求項6】
前記バルブは、一回の開弁時間を10~100msの範囲に制御できる常閉の電磁弁であることを特徴とする請求項1に記載の脱泡装置。
【請求項7】
前記液剤は、粘性が10000~300000cpsの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の脱泡装置。
【請求項8】
前記液剤供給口の圧力は、0.3~1.2MPaであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の脱泡装置。
【請求項9】
前記空間は、
前記ノズルの開口から下方に向かって直径が徐々に広がる第1領域と、
前記ノズルの開口から上方に向かって直径が徐々に狭まる第2領域と、
を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の脱泡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱泡装置に関し、例えば、粘度の高い液状の材料に含まれた気泡を分離する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、脱泡、脱気等の気液分離を行う装置としては、液を入れた容器を加熱又は減圧する方式、気体のみを通す分離膜を用いる方式、遠心分離する方式等が知られている。例えば、特許文献1には、流体吸込口と流体吐出口と排気口とを備えたケーシング内で回転する軸に取り付けられた羽根車の遠心力によって気液を分離する気液分離装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の気液分離装置は、ケーシングの内部に羽根車が回転するスペースが必要となり、また、羽根車を回転させる機構も必要なため、装置が複雑かつ大型になる。そのため、簡易な構成の脱泡装置の開発が求められている。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、簡易な構成の新たな脱泡装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の脱泡装置は、気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、外部から液剤が供給される液剤供給口と、気泡が分離された液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、液剤供給口と液剤排出口とをつなぐ流路と、流路の途中に形成された、液剤から分離された気泡が集まる空間と、液剤供給口から空間に向かって突き出すノズルと、空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、空間と気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備える。気泡排出口は、ノズルの上方に配置されており、液剤排出口は、ノズルの開口よりも下方に配置されている。
【0007】
この態様によると、空間に集まった気泡は上方に配置されている気泡排出口からスムーズに外部へ排出される。一方、気泡が脱泡された液剤は自重により下方にある液剤排出口に向かうため、ディスペンサーへ向けて効率良く液剤を排出できる。
【0008】
ノズルは、上方に向かって開口が形成されていてもよい。これにより、ノズルから吐出された液剤から分離された気泡が再度液剤に混入されにくくなる。
【0009】
バルブは、開口と対向するように設けられていてもよい。これにより、空間内の気泡がバルブを介してスムーズに外部へ排出される。
【0010】
開口の断面積は、液剤供給口の断面積より小さい。これにより、液剤の流速が増加し、ノズルから空間に向かって吐出した液剤の流速変動により液剤から気泡が分離しやすくなる。
【0011】
空間からバルブへ向かう連通路の断面積は、開口の断面積よりも小さい。これにより、バルブが開放した際に液剤が気泡排出口から意図せず排出されることを抑制できる。
【0012】
バルブは、一回の開弁時間を10~100msの範囲に制御できる常閉の電磁弁であってもよい。これにより、気泡のみを選択的に気泡排出口から排出できる。
【0013】
液剤は、粘性が10000~300000cpsの範囲であってもよい。
【0014】
液剤供給口の圧力は、0.3~1.2MPaであってもよい。これにより、液剤を適切に液剤排出口から排出しつつ、気泡を適切に気泡排出口から排出できる。
【0015】
空間は、ノズルの開口から下方に向かって直径が徐々に広がる第1領域と、ノズルの開口から上方に向かって直径が徐々に狭まる第2領域と、を有してもよい。これにより、気泡はノズルの上方に集まりやすくなり、一方で、液剤はノズルの下方に向かって滞留せずに移動しやすくなる。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡易な構成の新たな脱泡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施の形態に係る脱泡装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述される全ての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0020】
本実施の形態に係る脱泡装置は、タンク等の容器に貯蔵されている液剤を液体定量塗布装置(ディスペンサー)へ供給する配管(経路)の途中に設けられる。気泡が分離されない状態で液剤がディスペンサーへ供給されると、ディスペンサーにより一定量の液剤を塗布しようとしても、気泡の存在により液剤の計量精度が低下する。そこで、本実施の形態に係る脱泡装置は、容器に貯蔵されている段階では気泡が分離されていない液剤をディスペンサーへ供給する過程で、気泡を内包する液剤から気泡を分離することができる。
【0021】
液剤は、例えば、自然放置では分離が難しい気泡が内包されている粘度の高い液体である。液剤の粘性は、気泡が含まれた状態が維持されうる程度であり、例えば、10000cps以上、あるいは20000cps以上、あるいは30000cps以上である。また、液剤の粘性は、ディスペンサーへ供給する経路を圧送により移動できる程度であり、例えば、300000cps以下、あるいは250000cps以下、あるいは200000cps以下である。
【0022】
図1は、本実施の形態に係る脱泡装置の正面図である。
図2は、
図1の要部の拡大図である。
図3は、
図2のノズル近傍の拡大図である。
図2の脱泡装置10は、複数のブロック12,14,16を組み合わせた筐体18を備える。ブロック16には、外部から液剤Lが供給される液剤供給口16aが形成されており、液剤供給口16aには継手20が接続されている。継手20の内径は、例えば15~25mmの範囲である。ブロック14の側面には、気泡が分離された液剤L’をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口14aが形成されており、液剤排出口14aには継手22が接続されている。
【0023】
また、ブロック14の内部には、液剤供給口16aと液剤排出口14aとをつなぐ流路Xが設けられている。流路Xの途中には、液剤Lから分離された気泡Bが集まる空間Sが設けられている。また、空間S内には、液剤供給口16aから空間Sに向かって突き出すノズル24が設けられている。
【0024】
ブロック12の側面には、空間Sの上部に集まった気泡Bを外部へ排出する気泡排出口12aが形成されており、気泡排出口12aには継手26が接続されている。また、ブロック12は、常閉の電磁弁28のシャフト30が進退する円柱状の空間S1が形成されており、空間S1が気泡排出口12aと連通している。ブロック12の空間S1の下方には、シャフト30が当接、離間することで閉弁、開弁状態が切り替わる弁座32が設けられている。本実施の形態では、シャフト30と弁座32とでバルブが構成されており、このバルブが空間Sと気泡排出口12aとの間に設けられることで、気泡Bの排出が制御される。また、弁座32の中央の貫通孔32aは、ブロック14の上部に形成されている連通路14bを介して空間Sと繋がっている。
【0025】
上述のように、本実施の形態に係る脱泡装置10は、気泡排出口12aがノズル24の上方に配置されており、液剤排出口14aがノズル24の開口24aよりも下方に配置されている。これにより、空間Sに集まった気泡Bは上方に配置されている気泡排出口12aからスムーズに外部へ排出される。一方、気泡Bが脱泡された液剤L’は自重により下方にある液剤排出口14aに向かうため、ディスペンサーへ向けて効率良く液剤L’を排出できる。
【0026】
ノズル24は、オリフィスとなる開口24aが上方に向かって形成されている。これにより、ノズル24から吐出された液剤Lから分離された気泡Bが再度液剤Lに混入されにくくなる。ノズル24の下部にはフランジ部24bが形成されており、このフランジ部24bがブロック14の下部に形成されている円形の開口部14cにシール34を介して装着されている。
【0027】
本実施の形態に係るバルブ(シャフト30及び弁座32を含む)は、開口24aと対向するように設けられている。これにより、空間S1内で分離された気泡Bがバルブを介してスムーズに外部へ排出される。
【0028】
開口24aの断面積C1(例えばφ3~5mm)は、ノズル24のフランジ部24b側の断面積C2(例えばφ5~7mm)より小さい。また、フランジ部24bの内周の断面積C3(例えばφ6~20mm)は、液剤供給口16aの断面積C4(例えばφ15~25mm)より小さい。これにより、液剤の進行方向に向かって経路の断面積が徐々に小さくなることで流速が徐々に増加し、ノズル24から空間に向かって吐出した液剤の流速変動により液剤から気泡が分離しやすくなる。
【0029】
なお、空間Sの流路Xの断面積は、ノズル24の流路断面積の2倍以上であるとよい。この場合、分離された気泡の集積と、気泡が分離された液剤の排出がバランス良く行われる。一方、空間Sの流路Xの断面積がノズル24の流路断面積より大きすぎると、脱泡装置10が大型化したり空間内で滞留する液剤が増加したりするため、空間Sの流路Xの断面積は、ノズル24の流路断面積の4倍以下であってもよい。
【0030】
また、空間Sからバルブへ向かう連通路14bの断面積C5(例えばφ1~3mm)は、開口24aの断面積C1よりも小さい。これにより、バルブが開放した際に液剤が気泡排出口12aから意図せず排出される量を抑制できる。
【0031】
また、電磁弁28は、一回の開弁時間を10~100msの範囲に制御できる常閉のバルブである。バルブの開閉のタイミングや開弁時間は、電磁弁28のソレノイドへの通電を制御装置36により制御することで調整できる。開弁時間が短すぎると十分な気泡Bの排出ができない。一方、開弁時間が長すぎると、気泡Bのみならず空間Sを流れる液剤の一部が連通路14bから空間S1に流出してしまうおそれがあり、合わせて空間S内の圧力が適正圧力よりも低下してしまうおそれもある。そこで、電磁弁28は、一回の開弁時間を10~100msの範囲に制御できる常閉のバルブが好ましい。これにより、気泡Bのみを選択的に気泡排出口12aから排出できる。
【0032】
なお、液剤供給口16aの圧力は、0.3~1.2MPaの範囲が好ましい。また、同様に液剤排出口14aの圧力は、0.3~1.2MPaの範囲が好ましい。これにより、流路Xに逆止弁のような弁構造を設けなくても、液剤を適切に液剤排出口14aから排出しつつ、気泡Bを適切に気泡排出口12aから排出できる。なお、気泡排出口12aに接続されている継手26の出口は大気圧である。このような場合であっても、電磁弁28の開弁時間を短時間に制御することで、液剤供給側に設けられている圧力計の変動はほとんど見られなかった。
【0033】
空間Sは、
図2に示すように、ノズル24の開口24aから下方に向かって直径が徐々に広がる第1領域R1と、ノズル24の開口24aから上方に向かって直径が徐々に狭まる第2領域R2と、を有している。これにより、気泡Bはノズル24の上方に集まりやすくなり、一方で、液剤L’はノズル24の下方に向かって滞留せずに移動しやすくなる。第1領域R1は円錐台形状である。第2領域R2は、下部が円錐台形状(テーパ角度α)であり、上部が円錐(テーパ角度β>α)であり、頂上で連通路14bにつながっている。
【0034】
(実施例)
200,000cpsの銅ペースト300ccを液剤供給側の容器に投入し、ディスペンサーから微小量(米粒の1/4程度:3~10μL)吐出を行い、空打ちが生じるか否かの実験を行った。この場合、銅ペーストが供給不足になるまで空打ちは起こらなかった。つまり、脱泡装置10で気泡が十分分離され、液剤排出口14aからディスペンサーへ送出された液剤L’には気泡がほとんど含まれていないことが明らかとなった。
【0035】
(変形例)
図1に示す脱泡装置10は、ノズル24の開口24aが上方を向き、液剤排出口14aが側方に向いていたが、必ずしもこのレイアウトに限られない。例えば、ブロック14の側方に液剤供給口を設け、液剤供給口から空間Sに向かって突き出すノズルを配置し、ブロック16の下方に貫通するように液剤排出口を設けた脱泡装置であってもよい。あるいは、ブロック16の液剤供給口はそのままで、液剤供給口と並ぶように液剤排出口をブロック16に設け、ノズルから吐出されて気泡が分離された液剤を下方に排出する脱泡装置であってもよい。
【0036】
上述のように、本実施の形態に係る脱泡装置10を備えたライン脱泡ユニットは、液剤の移送ライン中に設置し液剤流動時に定期的に電磁弁28を作動させる機構である。脱泡装置10は、筐体内の設置されたノズル(噴出口)から上方向に液剤を噴出し、ノズル断面積より大きい空間に流出させることで、ノズルから上方向に流出した液剤は液剤重量(比重)のため下方向に流れを変える。その際、気泡は液剤との比重差によりノズル上部に集まる現象を利用し、上部に分離集積した気泡を定期的に排泡するバルブによりライン上より分離する機構を有したユニットである。特に高粘度液体等の場合、自然放置しても気泡が浮き上がり液剤との分離が難しい場合、この脱泡装置をラインの途中に接続することで、ディスペンサー等による定量吐出の精度が向上する。
【0037】
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
【符号の説明】
【0038】
10 脱泡装置、 12 ブロック、 12a 気泡排出口、 14 ブロック、 14a 液剤排出口、 14b 連通路、 14c 開口部、 16 ブロック、 16a 液剤供給口、 18 筐体、 20 継手、 22 継手、 24 ノズル、 24a 開口、 24b フランジ部、 26 継手、 28 電磁弁、 30 シャフト、 32 弁座、 32a 貫通孔、 34 シール、 36 制御装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、
外部から液剤が供給される液剤供給口と、
気泡が分離された前記液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、
前記液剤供給口と前記液剤排出口とをつなぐ流路と、
前記流路の途中に形成された、前記液剤から分離された気泡が集まる空間と、
前記液剤供給口から前記空間に向かって突き出すノズルと、
前記空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、
前記空間と前記気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備え、
前記気泡排出口は、前記ノズルの上方に配置されており、
前記液剤排出口は、前記ノズルの開口よりも下方に配置されており、
前記ノズルは、上方に向かって開口が形成されていることを特徴とする脱泡装置。
【請求項2】
前記バルブは、前記開口と対向するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の脱泡装置。
【請求項3】
気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、
外部から液剤が供給される液剤供給口と、
気泡が分離された前記液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、
前記液剤供給口と前記液剤排出口とをつなぐ流路と、
前記流路の途中に形成された、前記液剤から分離された気泡が集まる空間と、
前記液剤供給口から前記空間に向かって突き出すノズルと、
前記空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、
前記空間と前記気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備え、
前記気泡排出口は、前記ノズルの上方に配置されており、
前記液剤排出口は、前記ノズルの開口よりも下方に配置されており、
前記開口の断面積は、前記液剤供給口の断面積より小さく、
前記空間から前記バルブへ向かう連通路の断面積は、前記開口の断面積よりも小さいことを特徴とする脱泡装置。
【請求項4】
気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、
外部から液剤が供給される液剤供給口と、
気泡が分離された前記液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、
前記液剤供給口と前記液剤排出口とをつなぐ流路と、
前記流路の途中に形成された、前記液剤から分離された気泡が集まる空間と、
前記液剤供給口から前記空間に向かって突き出すノズルと、
前記空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、
前記空間と前記気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備え、
前記気泡排出口は、前記ノズルの上方に配置されており、
前記液剤排出口は、前記ノズルの開口よりも下方に配置されており、
前記バルブは、一回の開弁時間を10~100msの範囲に制御できる常閉の電磁弁であることを特徴とする脱泡装置。
【請求項5】
気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、
外部から液剤が供給される液剤供給口と、
気泡が分離された前記液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、
前記液剤供給口と前記液剤排出口とをつなぐ流路と、
前記流路の途中に形成された、前記液剤から分離された気泡が集まる空間と、
前記液剤供給口から前記空間に向かって突き出すノズルと、
前記空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、
前記空間と前記気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備え、
前記気泡排出口は、前記ノズルの上方に配置されており、
前記液剤排出口は、前記ノズルの開口よりも下方に配置されており、
前記液剤は、粘性が10000~300000cpsの範囲であることを特徴とする脱泡装置。
【請求項6】
前記液剤供給口の圧力は、0.3~1.2MPaであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の脱泡装置。
【請求項7】
気泡を内包する液剤から気泡を分離する脱泡装置であって、
外部から液剤が供給される液剤供給口と、
気泡が分離された前記液剤をディスペンサーへ向けて排出する液剤排出口と、
前記液剤供給口と前記液剤排出口とをつなぐ流路と、
前記流路の途中に形成された、前記液剤から分離された気泡が集まる空間と、
前記液剤供給口から前記空間に向かって突き出すノズルと、
前記空間に集まった気泡を外部へ排出する気泡排出口と、
前記空間と前記気泡排出口との間に設けられた、気泡の排出を制御するバルブと、を有する筐体を備え、
前記気泡排出口は、前記ノズルの上方に配置されており、
前記液剤排出口は、前記ノズルの開口よりも下方に配置されており、
前記空間は、
前記ノズルの開口から下方に向かって直径が徐々に広がる第1領域と、
前記ノズルの開口から上方に向かって直径が徐々に狭まる第2領域と、
を有することを特徴とする脱泡装置。