(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114569
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】スマートルービックキューブ用のセンシング装置、ボールシャフト、及びスマートルービックキューブ
(51)【国際特許分類】
A63F 9/08 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
A63F9/08 502A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094435
(22)【出願日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】202310111195.6
(32)【優先日】2023-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ルービックキューブ
(71)【出願人】
【識別番号】519129687
【氏名又は名称】広州淦源智能科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】江淦源
(57)【要約】 (修正有)
【課題】構造が大幅に簡素化された、スマートルービックキューブ(ルービックキューブ(登録商標))用のセンシング装置、ボールシャフト、及びスマートルービックキューブを開示する。
【解決手段】スマートルービックキューブのセンシング装置を最適化することにより、2つの回路基板のみで6方向の回転状態を感知することができ、各方向にPCB基板とセンサを配置する必要がある従来の技術を変えることができ、本出願によって提供されるスマートルービックキューブは、シンプルな構造で組み立てが簡単で、生産コストを削減できる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主回路基板と、副回路基板とを含むスマートルービックキューブ用のセンシング装置であって、
前記主回路基板に、マイクロ制御ユニットが設けられ、前記主回路基板は、主回路基板の表側に設けられた第1回路基板面と、主回路基板の裏側に設けられた第2回路基板面とを含み、前記第1回路基板面の中心を原点として、X軸の正方向を第1方向、X軸の負方向を第3方向、Y軸の正方向を第2方向、Y軸の負方向を第4方向とする平面直角座標系を構築し、各方向において、第1電子感知素子、第2電子感知素子、第3電子感知素子、及び第4電子感知素子が対応して設けられ、前記第2回路基板面の中間領域に第5電子感知素子が設けられ、各前記電子感知素子は、前記マイクロ制御ユニットと通信可能に接続されており、
前記副回路基板は、前記第1回路基板面に平行なプリセット面に設けられ、前記プリセット面と前記第2回路基板面は、それぞれ前記第1回路基板面の両側に位置し、前記副回路基板に、マイクロ制御ユニットと通信可能に接続された第6電子感知素子が設けられていることを特徴とする、スマートルービックキューブ用のセンシング装置。
【請求項2】
スマートルービックキューブの6つの回転軸にそれぞれ設けられた第1位置決めモジュール、第2位置決めモジュール、第3位置決めモジュール、第4位置決めモジュール、第5位置決めモジュール、及び第6位置決めモジュールをさらに含み、各電子感知素子は、それぞれその方向上の位置決めモジュールで感知的に位置決めされることを特徴とする、請求項1に記載のセンシング装置。
【請求項3】
前記主回路基板はPCB基板であり、前記副回路基板はFPC基板であり、前記FPC基板は予備の長尺状の接続構造を有し、前記主回路基板は、前記接続構造を介して副回路基板との回路接続を実現することを特徴とする、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項4】
回路基板固定座をさらに含み、前記回路基板固定座の頂部に第1固定台が設けられ、前記第1固定台と前記回路基板固定座の底部との間に第1収容空間が設けられ、前記第1収容空間の前記第1固定台に近接する部分は、電池を収容するための電池室として設けられ、前記第1収容空間の回路基板固定座の底部に近接する部分は、電子感知素子を収容するための電子部品収容室として設けられ、
前記副回路基板は前記第1固定台に固定され、前記主回路基板は前記回路基板固定座の底部に固定され、前記第1固定台は前記主回路基板と平行であることを特徴とする、請求項3に記載のセンシング装置。
【請求項5】
前記主回路基板と副回路基板は、一体的に接続された同一のFPCで構成され、前記主回路基板と前記副回路基板との間の回路接続は、予備の長尺状の接続構造によって実現されることを特徴とする、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項6】
回路基板固定座をさらに含み、前記回路基板固定座の頂部に第1固定台が設けられ、前記回路基板固定座の底部に第2固定台が設けられ、前記第1固定台は前記第2固定台と平行であり、
前記第1固定台と第2固定台との間に第1収容空間が設けられ、前記第1収容空間の前記第1固定台に近接する部分は、電池を収容するための電池室として設けられ、前記第1収容空間の第2固定台に近接する部分は、電子感知素子を収容するための電子部品収容室として設けられ、
前記第2固定台の中央に、第5電子感知素子を収容するためのスルーホールまたはブラインドホールが設けられ、前記主回路基板は前記第2固定台に固定され、前記副回路基板は前記第1固定台に固定されていることを特徴とする、請求項5に記載のセンシング装置。
【請求項7】
ボールシャフトハウジングと、請求項5または請求項6に記載のセンシング装置と、蓄電池と、ブルートゥース(登録商標)通信モジュールとを含むスマートルービックキューブ用のボールシャフトであって、
前記ボールシャフトハウジングでは、前記ボールシャフトハウジングの球心を原点として三次元座標系を構築し、X軸の正方向に右回転軸を設け、X軸の負方向に左回転軸を設け、Y軸の負方向に前回転軸を設け、Y軸の正方向に後回転軸を設け、Z軸の正方向に上回転軸を設け、Z軸の負方向に下回転軸を設け、各前記回転軸に位置決めモジュールが取り付けられ、前記ボールシャフトハウジングの内部に、センシング装置を収容するための第2収容空間が設けられており、
前記センシング装置では、前記第1電子感知素子は前記右回転軸に対応し、前記第2電子感知素子は前記後回転軸に対応し、前記第3電子感知素子は前記左回転軸に対応し、前記第4電子感知素子は前記前回転軸に対応し、前記第5電子感知素子は前記下回転軸に対応し、前記第6電子感知素子は前記上回転軸に対応しており、
前記蓄電池は、前記電池室内に取り付けられ、
前記ブルートゥース(登録商標)通信モジュールは、前記マイクロ制御ユニットと通信可能に接続され、前記マイクロ制御ユニットは、前記ブルートゥース(登録商標)通信モジュールを介して外部端末装置に接続されていることを特徴とする、スマートルービックキューブ用のボールシャフト。
【請求項8】
前記ボールシャフトハウジングの各回転軸方向に、回転軸を取り付けるための取付穴が設けられ、前記回転軸は、下半部に設けられた挿通部を介して前記取付穴に固定されて、前記ボールシャフトハウジングとの接続が実現され、前記挿通部に、位置決めモジュールを収容するための第3収容空間が設けられていることを特徴とする、請求項7に記載のボールシャフト。
【請求項9】
前記ボールシャフトハウジングの電池室に対応する部分に、電池出し入れ口が設けられ、前記電池出し入れ口に電池カバーが設けられ、前記電池カバーは、前記ボールシャフトハウジングに着脱可能に接続されていることを特徴とする、請求項8に記載のボールシャフト。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか1項に記載のボールシャフトを含み、6つのセンターブロック、8つのコーナーブロック、及び12つのエッジブロックをさらに含み、各回転軸に1つのセンターブロックが設けられ、隣接する2つのセンターブロックごとに1つのエッジブロックが設けられ、隣接する3つのエッジブロックごとに1つのコーナーブロックが設けられていることを特徴とする、スマートルービックキューブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、知育玩具の分野に関し、特に回転状態を検出可能なスマートルービックキューブ、前記スマートルービックキューブを構成するボールシャフト、及びボールシャフトに設けられたセンシング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ルービックキューブは発明以来、最も人気のある知育玩具になっている。スマートルービックキューブは、ルービックキューブ内にセンシング装置を設けることにより、ルービックキューブの各面の回転状態を敏感に捉えて記録し、ブルートゥースなどの通信ユニットを介して、ルービックキューブの回転状態をスマート端末デバイスに送信することができ、スマート端末デバイスの制御コマンドを受信し、ルービックキューブの制御を実現することができる。スマートルービックキューブは、ルービックキューブのプレイ性と面白さを向上させ、多くのルービックキューブ愛好家の最初の選択肢となっている。
【0003】
従来技術によって提供されるスマートルービックキューブは、各面の回転状態を敏感に捉えるために、本出願人が先に出願した公開番号CN111643884A、CN113624116Aの中国特許出願のように、ルービックキューブの6つの面のそれぞれに、個別のPCB(Printed Circuit Board、プリント回路基板)を対応して設け、センサを配置する必要がある。
【0004】
従来技術によって提供されるスマートルービックキューブは、各面の回転角度を適切に検出できるが、以下のような欠点がある。
(1)従来技術によって提供されるスマートセンサの多くは、金属ブラシセンサを使用しており、金属ブラシは、磨耗の問題や、相互協力の緊密性の問題があるため、センサの使用寿命に影響を与え、使用時間が長くなると、センサが機能しなくなり、ルービックキューブの対応する面の回転角度を正確に感知できないため、センサ機能の無効化と混乱が生じる。同時に、金属ブラシ間の接触摩擦も手触りに影響する。
(2)従来技術によって提供されるスマートルービックキューブは、製品の6つの面のそれぞれに、個別のPCBを設けてセンサを配置する必要があり、また、設置時には隣接する面を互いに垂直にする必要もあり、これは各面の精度が非常に高いことが要求され、それによって、スマートルービックキューブ全体の構造が複雑になり、設置時の難易度が高くなり、スマートルービックキューブのコストが高くなり、スマートルービックキューブの価格が高騰している。ユーザーがスマートルービックキューブを手に入れた後、スマートルービックキューブを勝手に取り外すことはできない。対応する精度に従って各面を再組み立てできないと、スマートルービックキューブのセンサの感知精度と感度に大きな影響を与えると同時に、回転の手触りに影響を与え、ユーザーがスマートルービックキューブを修理することが困難になり、ユーザー、特に青少年ユーザーがスマートルービックキューブの構造を探求する意欲も低下するためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のスマートルービックキューブが抱えていた上記の技術的問題に対して、本発明の実施形態は、スマートルービックキューブ用のセンシング装置を提供する。センシング装置の構造を改善することにより、PCB基板と金属ブラシセンサを面ごとに設ける必要がないため、本出願によって提供されるセンシング装置を用いたボールシャフトの構造が大幅に簡素化され、前記ボールシャフトを用いたスマートルービックキューブの構造が大幅に簡素化される。本出願の実施形態はさらに、スマートルービックキューブ用の上記ボールシャフト、及び上記ボールシャフトを用いたスマートルービックキューブを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の実施形態は、主回路基板と、副回路基板とを含むスマートルービックキューブ用のセンシング装置であって、前記主回路基板に、マイクロ制御ユニットが設けられ、前記主回路基板が、主回路基板の表側に設けられた第1回路基板面と、主回路基板の裏側に設けられた第2回路基板面とを含み、前記第1回路基板面の中心を原点として、X軸の正方向を第1方向、X軸の負方向を第3方向、Y軸の正方向を第2方向、Y軸の負方向を第4方向とする平面直角座標系を構築し、各方向において、第1電子感知素子、第2電子感知素子、第3電子感知素子、及び第4電子感知素子が対応して設けられ、前記第2回路基板面の中間領域に第5電子感知素子が設けられ、各前記電子感知素子が、前記マイクロ制御ユニットと通信可能に接続されており、前記副回路基板が、前記第1回路基板面に平行なプリセット面に設けられ、前記プリセット面と前記第2回路基板面が、それぞれ前記第1回路基板面の両側に位置し、前記副回路基板に、マイクロ制御ユニットと通信可能に接続された第6電子感知素子が設けられている、スマートルービックキューブ用のセンシング装置を提供する。
【0007】
本発明の実施形態によって提供されるセンシング装置は、主回路基板と副回路基板の2つの回路基板のみを必要とし、組み立てプロセス中に2つの回路基板間の角度関係を正確に制御する必要はない。電子感知素子は回路基板の表面に設けられており、現在のプロセス・組立製造のレベルでは、各電子感知素子を非常に迅速かつ正確に実装することができる。従って、本出願によって提供されるセンシング装置は、構造を大幅に簡素化し、ルービックキューブの組み立てプロセスも簡素化し、スマートルービックキューブの生産効率を向上させ、スマートルービックキューブのコストを削減することができる。同時に、スマートルービックキューブを修理する必要がある場合、ユーザーは自分でルービックキューブを分解することもでき、再組み立ての際に複雑で精密な角度調整手順が必要ないため、ユーザーによる修理やスマートルービックキューブの内部構造の探求を容易にすることができる。
【0008】
同じ発明の目的に基づいて、本出願の実施形態は、ボールシャフトハウジングと、蓄電池と、ブルートゥース通信モジュールと、前記実施形態によって提供されるセンシング装置とを含むスマートルービックキューブ用のボールシャフトであって、
前記ボールシャフトハウジングでは、前記ボールシャフトハウジングの球心を原点として三次元座標系を構築し、X軸の正方向に右回転軸を設け、X軸の負方向に左回転軸を設け、Y軸の負方向に前回転軸を設け、Y軸の正方向に後回転軸を設け、Z軸の正方向に上回転軸を設け、Z軸の負方向に下回転軸を設け、各前記回転軸に位置決めモジュールが取り付けられ、前記ボールシャフトハウジングの内部に、センシング装置を収容するための第2収容空間が設けられ、
前記蓄電池が、前記電池室内に取り付けられ、
前記ブルートゥース通信モジュールが、前記マイクロ制御ユニットと通信可能に接続され、前記マイクロ制御ユニットが、前記ブルートゥース通信モジュールを介して外部端末装置に接続され、
前記センシング装置では、前記第1電子感知素子が前記右回転軸に対応し、前記第2電子感知素子が前記後回転軸に対応し、前記第3電子感知素子が前記左回転軸に対応し、前記第4電子感知素子が前記前回転軸に対応し、前記第5電子感知素子が前記下回転軸に対応し、前記第6電子感知素子が前記上回転軸に対応している、スマートルービックキューブ用のボールシャフトを提供する。
【0009】
本発明によって提供されるスマートルービックキューブ用のボールシャフトは、使用されるセンシング装置の構造が最適化されているため、センシング装置を組み立てる際のプロセス要件が大幅に削減され、加工効率が向上し、生産コストが削減される。同時に、回転軸に取り付けられた位置決めモジュールを感知するための電子感知素子が使用されるため、それらの間の感知は非接触であり、磨耗がなく、使用中にスマートルービックキューブが機能しなくなるという問題も発生しない。
【0010】
同じ発明の目的に基づいて、本出願の実施形態は、前記実施形態によって提供されるスマートルービックキューブ用のボールシャフトを含み、6つのセンターブロック、8つのコーナーブロック、及び12つのエッジブロックをさらに含み、各回転軸に1つのセンターブロックが設けられ、隣接する2つのセンターブロックごとに1つのエッジブロックが設けられ、隣接する3つのエッジブロックごとに1つのコーナーブロックが設けられている、スマートルービックキューブを提供する。
【0011】
本発明によって提供されるスマートルービックキューブは、中心のボールシャフト構造を改善することにより、ボールシャフトの組み立てプロセス要件を大幅に削減し、各面でのPCB角度を正確に調整する必要がなく、大量のスポット半田付けを行う必要もないため、スマートルービックキューブの動作安定性が向上するだけでなく、生産効率が向上し、生産コストが削減され、スマートルービックキューブの市場競争力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実施形態における技術的手段をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明に使用する必要がある図面を簡単に紹介するが、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施形態であり、当業者であれば、創造的な労働を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができることは明らかである。
【0013】
【
図1】本発明の実施形態によって提供されるスマートルービックキューブの構造模式図である。
【
図2】本発明の実施形態によって提供されるスマートルービックキューブの部分分解構造模式図である。
【
図3】本発明の実施形態によって提供されるスマートルービックキューブの部分分解構造模式図である。
【
図4】本発明の実施形態によって提供されるボールシャフトの全体構造模式図である。
【
図5】本発明の実施形態によって提供されるボールシャフトの断面模式図である。
【
図6】本発明の実施形態によって提供されるボールシャフトの分解構造模式図である。
【
図7A】本発明の実施形態によって提供されるセンシング装置の構造模式図である。
【
図7B】本発明の実施形態によって提供されるセンシング装置の構造模式図である。
【
図7C】本発明の実施形態によって提供されるセンシング装置の構造模式図である。
【
図8】本発明の実施形態によって提供されるマイクロ制御ユニットと電子感知ユニット、磁気位置決めユニットとの接続状態を示す模式図である。
【
図9】ルービックキューブの各面で使用されるホールセンサと磁石との接続模式図である。
【
図10】1つの面の回転を例として面回転時のホールセンサの出力値を説明する模式図である。
【
図11】ルービックキューブの回転状態とホールセンサの動作原理を示す模式図である。
【
図12】本発明の実施形態によって提供される回路基板固定座と組み合わされた回路基板の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の目的、技術的手段、及び利点をより明確にするために、以下に、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の技術的手段を、実施形態によって明確かつ完全に説明する。説明した実施形態は、本発明の一部の実施形態であって、全ての実施形態ではないことは明らかである。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働をすることなく得た他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0015】
本発明の説明において、第1、第2が記述される場合、単に技術的特徴を区別することを目的としており、相対的な重要性を示唆もしくは暗示するもの、記載された技術的特徴の数を暗示的に示すもの、または記載された技術的特徴の順序関係を暗示的に示すものと理解することはできない。
【0016】
本発明の説明において、別段の明確な定義がない限り、「設け」などの用語は広い意味で理解されるべきであり、当業者は、技術的手段の具体的な内容を参照して、本発明における上記の用語の具体的な意味を合理的に決定することができる。
【0017】
発明者は、スマートルービックキューブの開発に従事するエンジニアとして、既存のスマートルービックキューブのさまざまな実現手段を提供した。前記スマートルービックキューブの実現手段によって、優れたスマートルービックキューブ製品を提供することができるが、発明者は、前記スマートルービックキューブを大量に組み立てる過程では、構造が複雑であるという問題点も発見した。同時に、スマートルービックキューブの組み立て過程では、厳しいプロセスが要求され、6面のPCB基板を相互に接続する過程では、各PCB基板が互いに垂直になるように調整する必要があるとともに、各PCB基板間の接続には半田付けが必要であり、半田付け点が小さくて多い。これらはすべて、スマートルービックキューブの加工が煩雑になり、生産効率が低下し、生産コストが高くなる原因となる。
【0018】
既存のスマートルービックキューブに存在する問題を注意深く分析することにより、本出願の発明者は、本出願の技術的手段を創造的に提供し、スマートルービックキューブ用のセンシング装置の構造を大幅に簡素化し、回路基板の使用を大幅に削減できるため、材料コストを大幅に削減することができるとともに、その組み立てに必要なプロセスの複雑さを大幅に低減し、スマートルービックキューブの組み立て加工の効率を高め、生産コストを削減することができる。
【0019】
図1、
図2、
図3に示すように、以下では、典型的な3次ルービックキューブを例として、本出願の実施形態によって提供されるスマートルービックキューブを詳細に説明する。本出願によって提供されるスマートルービックキューブは、6つの面を含み、各面は9つのキューブブロックを含み、6つの面は、6つのセンターブロック1、8つのコーナーブロック2、及び12つのエッジブロック3の合計26つのキューブブロックを含む。中心に位置し、回転中心として機能するボールシャフト4をさらに含む。センターブロック1は各面の回転軸に設けられ、その面にあるキューブブロックの回転の中心として、その位置は変化せず、1つの面のみに色またはパターンがある。エッジブロック3は、任意の2つのセンターブロックの間に埋め込まれたキューブブロックであり、その2つの面が異なる色またはパターンで構成されている。隣接する3つのエッジブロックごとに、コーナーブロック2によって接続される。ルービックキューブの初期状態では、各面の色は異なるが、同じ面の色は同じである。もちろん、異なるパターンを設けることで、各面を区別することもできる。そのプレイ方法としては、各面が異なる色またはパターンを含むことができるように、各面上のキューブブロックを乱し、最終的に初期状態に復元する必要があるものである。
【0020】
図2、
図3、
図4、
図5に示すように、本出願によって提供されるスマートルービックキューブは、そのボールシャフト構造に重要な改良を加えた。本出願の実施形態によって提供されるボールシャフト4は、ボールシャフトハウジング41を含み、ボールシャフトハウジング41は、上半ハウジング411と下半ハウジング412を含み、上半ハウジング411と下半ハウジング412は、ネジ、バックルなどの手段によって着脱可能に接続されている。着脱可能に接続されている上半ハウジング411と下半ハウジング412により、ボールシャフトハウジング41の内部に形成された第2収容空間44内にセンシング装置5を内蔵することができる。
【0021】
ボールシャフトハウジング41上に、ボールシャフトハウジング41の球心を原点として三次元座標系を構築し、
図4に示すように(
図4では、各部分への影響を回避するために、座標系をボールシャフトの外側に移動した)、X軸の正方向に右回転軸421を設け、X軸の負方向に左回転軸422を設け、Y軸の負方向に前回転軸423を設け、Y軸の正方向に後回転軸424を設け、Z軸の正方向に上回転軸425を設け、Z軸の負方向に下回転軸426を設ける。各前記回転軸42に位置決めモジュール54が取り付けられ、位置決めモジュール54は回転軸42と共に回転する。前記ボールシャフトハウジング41の内部に、センシング装置5を収容するための第2収容空間44が設けられている。第2収容空間44内に、蓄電池46が装着可能な電池室45が設けられており、本出願の実施形態では、蓄電池46として、ボタン電池、具体的には、CR2032ボタン電池が使用され、前記電池は10時間持続可能であり、スマートルービックキューブを使用しない場合、待機時間は1年に達し、スマートルービックキューブの使用シナリオを満たすことができる。ボールシャフトハウジングの上半ハウジング411に電池カバー47が設けられ、電池カバー47は上半ハウジングに着脱可能に取り付けられている。電池カバー47を開けることにより、電池を交換するのに便利である。
【0022】
本出願によって提供される一実施形態では、図示のボールシャフトハウジング41の各回転軸方向に、回転軸取付穴が設けられ(
図5、
図6に示すように)、各回転軸42の下半部に挿通部が設けられ、回転軸とボールシャフトハウジングの取り付けは、挿通部を取付穴に挿入することによって実現される。挿通部とボールシャフトハウジングとの接続方式は、バックル接続であってもねじ接続であってもよいが、ここでは限定されない。本出願によって提供される実施態様では、上回転軸425に対応する取付穴は、上半ハウジング411に設けられ、下回転軸426に対応する取付穴は、下半ハウジング412に設けられている。左回転軸422、右回転軸421、前回転軸423、後回転軸424の取付穴は、2つの部分に分割され、半分は上半ハウジング411に設けられ、残り半分は下半ハウジング412に設けられている。上記の配置により、全体として各方向でよりバランスがとれ、スマートルービックキューブの保持や操作に役立つ。
【0023】
図5、
図6、及び
図7A~
図7Bに示すように、本出願によって提供されるスマートルービックキューブ用のボールシャフトは、ボールシャフトハウジング41内の第2収容空間44に設けられたセンシング装置5をさらに含む。図示のセンシング装置5は、主回路基板51と副回路基板52とを含む。前記主回路基板51に、マイクロ制御ユニット(図示せず)が設けられ、前記主回路基板51は、主回路基板の表側に設けられた第1回路基板面511と、主回路基板の裏側に設けられた第2回路基板面512とを含む。前記第1回路基板面51の中心を原点として、X軸の正方向を第1方向、X軸の負方向を第3方向、Y軸の正方向を第2方向、Y軸の負方向を第4方向とする平面直角座標系を構築する。各方向において、第1電子感知素子531、第2電子感知素子532、第3電子感知素子533、及び第4電子感知素子534が対応して設けられ、前記第2回路基板面512の中間領域に第5電子感知素子535が設けられ、各前記電子感知素子は、前記マイクロ制御ユニットと通信可能に接続されている。副回路基板52は、前記第1回路基板面511に平行なプリセット面に設けられ、前記プリセット面と前記第2回路基板面512は、それぞれ前記第1回路基板面511の両側に位置し、前記副回路基板52に、マイクロ制御ユニットと通信可能に接続された第6電子感知素子536が設けられている。
【0024】
本発明の好ましい実施形態では、スマートルービックキューブの6つの回転軸にそれぞれ設けられた第1位置決めモジュール、第2位置決めモジュール、第3位置決めモジュール、第4位置決めモジュール、第5位置決めモジュール、及び第6位置決めモジュールをさらに含み、各電子感知素子は、それぞれその方向上の位置決めモジュール54で感知的に位置決めされている。本発明によって提供される実施形態では、電子感知素子は磁気センサであり、前記磁気センサは、ホール(Hall)素子、トンネル磁気抵抗(TMR)、異方性磁気抵抗(AMR)、巨大磁気抵抗(GMR)のうちの1つまたは複数の組み合わせを含むが、これらに限定されない。前記位置決めモジュール54はすべて磁気位置決めモジュールである。本出願によって提供されるセンシング装置では、主回路基板は、スマートルービックキューブのボールシャフトに取り付けられ、スマートルービックキューブの中心位置に位置する。そこで、電子感知素子である磁気センサも、スマートルービックキューブの中心位置に設けられ、磁気位置決めモジュールは回転軸に設けられている。回転軸に設けられた磁石などの磁気位置決めモジュールが回転すると、磁石の磁界方向も全体として回転し、このとき、磁界方向と磁気センサとの間の関係が変化し、この変化により磁気センサの感知起電力または感知電流の変化が生じる。この変化はマイクロ制御ユニットに伝達され、マイクロ制御ユニットは、電流または起電力の変化状況や傾向から回転軸の回転角度を判断することができる。
【0025】
図7A~
図7C、及び
図8~
図11に示すように、本出願の実施形態では、電子感知素子がホールセンサである場合を例として説明する。
図8、
図9に示すように、回路基板には、各回転軸方向に2つのホールセンサが設けられている。黄色面のホールセンサは
図9に示す図の裏側に設けられ、その設置位置は白色面に対応し、主回路基板51の第2回路基板面に設けられており、白色面のホールセンサは副回路基板52に設けられ、2つのホールセンサは、対応する回転軸上の磁気位置決めモジュールの磁界方向をそれぞれ検出し、検出された磁界方向に応じて感知電流または感知起電力を生成し、マイクロ制御ユニット(MCU)に送信する。従って、各面に対応する2つのホールセンサの初期状態が決定されると(ホールセンサの初期状態としては、スマートルービックキューブの状態をAPPに入力した際に、APPで得られたホールセンサと磁石の対応関係で決まる値である)、後続のキューブ面の回転は90度で回転し、ルービックキューブの1つの面をひねるたびに磁石を90度回転させ、各ホールセンサは0または1の信号をMCUに出力し、2つのホールセンサの組み合わせによって、合計4つの組み合わせ信号(00、01、10、11)になり、これらはそれぞれ磁石の4つの異なる磁界方向を表す。そこで、MCUは、受信した対応する回転軸上の一対のホールセンサからの信号の組み合わせに従って、ルービックキューブの回転角度を取得し、ルービックキューブの状態を更新する。
図10に示すように、ルービックキューブの1つの面の初期状態がHALL値01に対応する場合、キューブ面が反時計回りに90度回転すると、HALL値は00になり、キューブ面が時計回りに90度回転すると、HALL値は11になり、キューブ面が180度回転すると、HALL値は10になる。上記実施形態では、2値スイッチ型のホールセンサを例として説明したが、本出願の実施形態によって提供される技術的手段では、リニアホール素子を使用することもできる。リニアホール素子を感知電子素子として使用すると、出力信号をADC(アナログデジタル変換)変換した後、90度回転に限らず任意の回転角度の情報を得ることができる。
【0026】
図11に示すように、各キューブ面の初期状態が決定されると(すなわち、第1状態として定義されると)、回転する面に応じて、対応する面の2つのホールセンサの値が変化し、例えば、白色面が回転すると、白色面のホールセンサと対応する面の磁石の位置関係が変化し、白色面のホールセンサが、対応する値を生成してマイクロ制御ユニットに送信する。ホールセンサの値と磁石の位置との関係の説明は、上記の
図10の説明を参照されたい。このとき第2状態に対応する。
【0027】
ルービックキューブの1つのキューブ面を回転させ続けると、次の2つの状況が発生する。
【0028】
第1ステップで回転した面を回転させ続け、すなわち、片面が180度回転すると、片面回転メカニズムになり、片面の初期状態では、HALL値が01に対応すると仮定し、片面が自由に回転でき、Tps速度がhall取得速度よりも大きい場合、hallは90度回転の回数を捉えることができない。ルービックキューブの速度が低下し、MCUがHALL値を捉えできる限り、
図10に基づいて、ルービックキューブのHALL値から、片面の位置を逆推定して、ルービックキューブの状態を同期させる。これが第3状態となる。
【0029】
第1ステップとは異なる面を90度回転させる場合、対応する面の2つのHALL値の変化に基づいてどの面が90度回転しているかを判断し、第2状態での該面のHALL初期値、及び
図10に基づいて、回転方向を推定する。これが第4状態となる。
【0030】
第3状態と第4状態が更新された後、それらを初期状態とする。新しく決定された初期状態に対する各面の回転に基づいて、上記の手順を繰り返す。
【0031】
本発明の好ましい実施形態では、
図7A~
図7C、
図12に示すように、前記主回路基板51と副回路基板52は、一体接続された同一のFPC(Flexible Printed Circuit、フレキシブル回路基板)基板で構成され、前記主回路基板51と前記副回路基板52との間の回路接続は、予備の長尺状の接続構造522によって実現される。主回路基板51と副回路基板52は、同一のFPC基板上で加工することができる。主回路基板51の第1回路基板面511に、第1ホールセンサ、第2ホールセンサ、第3ホールセンサ、及び第4ホールセンサを取り付け、前記第2回路基板面512に第5ホールセンサを取り付けるとともに、副回路基板52に第6ホールセンサを取り付ける。FPC基板の柔軟性により、主回路基板51と副回路基板52との間の位置関係を容易に変更して、主回路基板と副回路基板を所定の位置に取り付け、それらの間の予備の長尺状の接続構造522によって回路接続を実現することができる。同一のFPC基板であるため、主回路基板と副回路基板との間の半田付けが不要となり、従来技術の異なるPCB基板間の半田付けによる接続工程を低減でき、スマートルービックキューブの組み立て速度を効果的に向上させることができる。
【0032】
同一のFPC基板で主回路基板と副回路基板を構成する好ましい実施形態では、本出願の好ましい実施形態は、回路基板固定座55をさらに提供する。
図12に示すように、前記回路基板固定座55の頂部に第1固定台551が設けられ、前記回路基板固定座55の底部に第2固定台552が設けられ、前記第1固定台551は前記第2固定台552と平行である。前記第1固定台551と第2固定台552との間に第1収容空間が設けられ、前記第1収容空間の前記第1固定台に近接する部分は、電池を収容するための電池室45として設けられ、前記第1収容空間の第2固定台に近接する部分は、電子感知素子を収容するための電子部品収容室として設けられている。前記第2固定台の中央に、第5電子感知素子を収容するためのスルーホールまたはブラインドホールが設けられ、前記主回路基板は前記第2固定台に固定され、前記副回路基板は前記第1固定台に固定されている。第1固定台551から第2固定台552までの間に、複数のくり抜き部が設けられ、回路基板固定座55の構造強度を確保した上で、くり抜き構造を設けることにより、センシング装置を軽量化し、すなわち、ボールシャフトを軽量化することができるとともに、内部の空気の流れを強化し、電池から発生する熱をルービックキューブの外部に伝達することができる。
【0033】
同一のFPC基板で主回路基板と副回路基板を作成する最大のメリットは、2つの回路基板が同一の基板であるため、両者の回路接続に半田付け作業が不要であることである。プロセスの複雑さをさらに軽減し、より優れた組み立て効果を実現することができる。
【0034】
しかし、現在FPC材料の価格が比較的高価であることから、今後科学技術や材料技術の発展に伴い、FPC基板を使用する手段が主流になる可能性はあるが、現在としてはコストが高い問題がある。そこで、本出願は、別の実施形態を提供する。
【0035】
本出願によって提供される第2の実施形態では、主回路基板51にハードPCB基板が使用され、副回路基板52にフレキシブル回路基板FPC基板が使用される。本出願によって提供されるセンシング装置では、本体部分が主回路基板51及びその上に設けられた電子感知素子、マイクロ制御ユニット上にあるため、本体部分に、技術が成熟し、比較的安価なPCB基板が使用され、配置位置及び方向を変更する必要がある副回路基板には、FPC基板が使用される。PCB基板とFPC基板は、予備の長尺状の接続構造を介して接続され、PCB基板は長尺状の接続構造の間で半田付けされ、2つの回路基板間の固定と回路接続を実現する。
【0036】
それに対応して、本出願は、第2の回路基板実施形態において、対応する回路基板固定座をさらに提供し、前記回路基板固定座の頂部に第1固定台が設けられている。前記第1固定台と前記回路基板固定座の底部との間に第1収容空間が設けられ、前記第1収容空間の前記第1固定台に近接する部分は、電池を収容するための電池室として設けられ、前記第1収容空間の回路基板固定座の底部に近接する部分は、電子感知素子を収容するための電子部品収容室として設けられている。前記副回路基板は前記第1固定台に固定され、前記主回路基板は前記回路基板固定座の底部に固定され、前記第1固定台は前記主回路基板と平行である。第1の実施形態によって提供される回路基板固定座と比較して、本実施形態によって提供される回路基板固定座には、第2固定台を設ける必要がない。PCB回路基板自体が平坦な硬質基板であり、その上に設けられた様々な部品を完全に支えることができ、回路基板固定座に固定する際に安定した形状を維持することができるためである。
【0037】
本出願によって提供される別の好ましい実施形態では、
図6に示すように、回路基板固定座55の底部の下、すなわち、PCB基板または第2固定台552の下部に、アンテナ固定座62が設けられ、アンテナ61はアンテナ固定座62に固定されている。アンテナ固定座62とアンテナ61は、全体として下半ハウジング412の内部に位置している。このように、センシング装置全体が上半ハウジングに配置されている場合、アンテナとアンテナ固定座は、ボールシャフト内部の構造関係をバランスさせることができる。アンテナ61の一実施形態はブルートゥースアンテナであり、アンテナ61は、マイクロ制御ユニットに回路接続されている。本出願によって提供されるスマートルービックキューブでは、マイクロ制御ユニットがアンテナを介して外部の端末装置(例えば、携帯電話、タブレット、サーバ)に接続でき、それによって、端末装置は、スマートルービックキューブ上で検出されたルービックキューブの回転状態データを容易に取得することができる。同時に、端末装置は、アンテナ61を介して制御コマンドをマイクロ制御ユニットに送信することもできる。
【0038】
本出願によって提供されるスマートルービックキューブの全体的な組み立てプロセスは次のとおりである。まず、設置・設計要件に従って、マイクロ制御ユニット及び各電子感知ユニットを、主回路基板51の第1回路基板面511、第2回路基板面512、及び副回路基板52にそれぞれ実装する。この過程では、すべての面にPCB基板が設けられているわけではないため、各回路基板間の垂直関係を正確に調整する必要がなくなり、成熟した電子部品実装プロセスを使用でき、各部品間の接続安定性を向上させるだけでなく、調整の面倒な作業を軽減することもできる。同時に、主回路基板にPCB基板が使用され、副回路基板にFPC基板が使用される場合、それらの間の回路接続は半田付けによって実現される。そして、組み立てられた回路基板を回路基板固定座55に取り付ける。センシング装置の全体的な実装と固定を実現する。組み立てられたセンシング装置全体と、アンテナ61、アンテナ固定座62などの他の構成要素を上半ハウジングまたは下半ハウジングに取り付けた後、上半ハウジングと下半ハウジングとを結合してボールシャフトを形成する。ボールシャフトに回転軸を取り付け、最後に各キューブブロックを設計の要求に応じて各面に取り付けることで、スマートルービックキューブの全体的な組み立てを実現する。
【0039】
本出願によって提供されるスマートルービックキューブの動作原理は次のとおりである。ルービックキューブの1つの面を回転させると、その面に対応する回転軸が回転し、回転軸によって回転軸にある磁石を回転させ、磁石の磁界方向を変化させ、磁界方向の変化は、対応するホールセンサに作用して、対応して変化する電流または起電力を生成し、前記電流または起電力をマイクロ制御ユニットに送信し、マイクロ制御ユニットは、電流または起電力の変化から回転軸の回転角度を取得できる。マイクロ制御ユニットは、ブルートゥースアンテナを介してスマート端末に接続され、取得された各面の回転状態をスマート端末に送信し、それと同時に、マイクロ制御ユニットは、アンテナを介して端末装置から送信された制御コマンドを受信できる。
【0040】
上述した実施形態の様々な技術的特徴は、任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上述した実施形態における様々な技術的特徴の可能なすべての組み合わせについて説明することはしないが、矛盾がない限り、これらの技術的特徴の組み合わせは、本明細書に記載されている範囲内であるとみなすべきである。
【0041】
当業者であれば、上述した技術的手段及び構想に従って、他の様々な対応する変更及び変形を行うことができ、これらの変更及び変形は、本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0042】
1...センターブロック、2...コーナーブロック、3...エッジブロック、4...ボールシャフト、41...ボールシャフトハウジング、411...上半ハウジング、412...下半ハウジング、42...回転軸、421...右回転軸、422...左回転軸、423...前回転軸、424...後回転軸、425...上回転軸、426...下回転軸、44...第2収容空間、45...電池室、46...蓄電池、47...電池カバー、5...センシング装置、51...主回路基板、511...第1回路基板面、512...第2回路基板面、52...副回路基板、522...長尺状の接続構造、531...第1電子感知素子、532...第2電子感知素子、533...第3電子感知素子、534...第4電子感知素子、535...第5電子感知素子、536...第6電子感知素子、54...位置決めモジュール、55...回路基板固定座、551...第1固定台、552...第2固定台、61...アンテナ、62...アンテナ固定座。