(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114601
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタ
(51)【国際特許分類】
H01G 4/30 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
H01G4/30 201N
H01G4/30 201K
H01G4/30 201L
H01G4/30 515
H01G4/30 512
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023205221
(22)【出願日】2023-12-05
(31)【優先権主張番号】10-2023-0018753
(32)【優先日】2023-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、スー ホワン
(72)【発明者】
【氏名】アン、ヨウン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】キム、フイ ダエ
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AD02
5E082AA01
5E082AB03
5E082EE01
5E082FF05
5E082FG26
5E082FG34
(57)【要約】
【課題】信頼性を効率的に向上させるか、または小型化(及び/またはlow profile実現)に有利な積層セラミックキャパシタを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、複数の第1内部電極と複数の第2内部電極が複数の誘電体層のうち1つを挟んで第1方向に交互に積層された容量形成領域を含む本体と、第1方向とは異なる第2方向に容量形成領域を挟んで互いに離隔するように本体に配置され、複数の第1内部電極と複数の第2内部電極にそれぞれ連結される第1及び第2外部電極を含み、本体は、第1及び第2方向とは異なる第3方向に容量形成領域を挟むように配置される複数のサイドマージン部をさらに含み、複数の誘電体層は、複数のサイドマージン部に向かって複数の第1及び第2内部電極よりもさらに突出し、複数のサイドマージン部のそれぞれの一部分は、複数の誘電体層の間に位置することができる。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1内部電極と複数の第2内部電極が複数の誘電体層のうち1つを挟んで第1方向に交互に積層された容量形成領域を含む本体と、
前記第1方向とは異なる第2方向に前記容量形成領域を挟んで互いに離隔するように前記本体に配置され、前記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極にそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、を含み、
前記本体は、前記第1及び第2方向とは異なる第3方向に前記容量形成領域を挟むように配置される複数のサイドマージン部をさらに含み、
前記複数の誘電体層は、前記複数のサイドマージン部に向かって前記複数の第1及び第2内部電極よりもさらに突出し、
前記複数のサイドマージン部のそれぞれの一部分は、前記複数の誘電体層の間に位置する、積層セラミックキャパシタ。
【請求項2】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、絶縁性ポリマー(polymer)、エポキシ(epoxy)、及びABF(Ajinomoto Build-up Film)の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項3】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれのヤング率(Young's modulus)は50GPa未満である、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項4】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、前記複数の誘電体層の間に突出した突出部と、前記複数の誘電体層に前記第3方向に重なるマージン層をさらに含み、
前記突出部と前記マージン層は、互いに同一の絶縁材料を含有する、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項5】
前記マージン層は前記本体の外部に露出し、
前記突出部は、前記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極に接触する、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項6】
前記突出部の突出長さは、前記マージン層の厚さよりも長い、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項7】
前記突出部の突出長さは、1μm超過20μm未満である、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項8】
前記第1及び第2外部電極のそれぞれは、前記第3方向に前記容量形成領域に重ならないように配置される、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項9】
前記本体は、前記第1方向に前記容量形成領域を挟むように配置される複数のカバー層をさらに含み、
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、前記第1及び第2外部電極のそれぞれの外表面の一部分を上記第1方向に覆うエッジ部をさらに含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項10】
複数の第1内部電極と複数の第2内部電極が複数の誘電体層のうち1つを挟んで第1方向に交互に積層された容量形成領域を含む本体と、
前記第1方向とは異なる第2方向に前記容量形成領域を挟んで互いに離隔するように前記本体に配置され、前記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極にそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、を含み、
前記本体は、
前記第1及び第2方向とは異なる第3方向に前記容量形成領域を挟むように配置される複数のサイドマージン部と、
前記第1方向に前記容量形成領域を挟むように配置される複数のカバー層と、をさらに含み、
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、前記第1及び第2外部電極のそれぞれの外表面の一部分を覆うエッジ部を含む、積層セラミックキャパシタ。
【請求項11】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、絶縁性ポリマー(polymer)、エポキシ(epoxy)、及びABF(Ajinomoto Build-up Film)の少なくとも1つを含む、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項12】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、前記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極に向かって前記第3方向に突出して前記複数の誘電体層に前記第1方向に重なる突出部をさらに含み、
前記突出部と前記エッジ部は、互いに同一の絶縁材料を含有する、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項13】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、前記複数の誘電体層に前記第3方向に重なるマージン層をさらに含み、
前記マージン層と前記エッジ部は、前記本体の外部に露出し、前記マージン層と前記エッジ部は、互いに同一の絶縁材料を含有する、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項14】
前記エッジ部の第3方向の長さは、前記マージン層の厚さよりも長く、
前記エッジ部の第3方向の長さは、1μm超過20μm未満である、請求項13に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項15】
前記複数のサイドマージン部のそれぞれは、前記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極に向かって前記第3方向に突出して前記複数の誘電体層に前記第1方向に重なる突出部をさらに含み、
前記エッジ部の第3方向の長さは、前記突出部の突出長さよりも長い、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項16】
前記第1及び第2外部電極のそれぞれは、前記第3方向に前記本体に重ならないように配置される、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックキャパシタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層セラミックキャパシタは、小型でありながらも高容量が保障され、実装が容易であるという利点により、コンピュータ、PDA(登録商標)、携帯電話などの電子機器部品として広く用いられており、高信頼性、高強度特性を有し、電気機器(車両含む)部品としても広く用いられている。
【0003】
積層セラミックキャパシタが電子機器に用いられる場合、積層セラミックキャパシタは小型化(及び/またはlow profile実現)することができる。積層セラミックキャパシタが小型化するにつれて、積層セラミックキャパシタの信頼性の確保の難易度はさらに高くなることがある。
【0004】
積層セラミックキャパシタが電気機器に用いられる場合、積層セラミックキャパシタは劣悪な環境(例:高電圧、高温、外部衝撃の可能性)に晒される可能性があり、積層セラミックキャパシタの信頼性はさらに重要になる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】日本登録特許公報特許第6346910号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、信頼性を効率的に向上させるか、または小型化(及び/またはlow profile実現)に有利な積層セラミックキャパシタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、複数の第1内部電極と複数の第2内部電極が複数の誘電体層のうち1つを挟んで第1方向に交互に積層された容量形成領域を含む本体と、上記第1方向とは異なる第2方向に上記容量形成領域を挟んで互いに離隔するように上記本体に配置され、上記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極にそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、を含み、上記本体は、上記第1及び第2方向とは異なる第3方向に上記容量形成領域を挟むように配置される複数のサイドマージン部をさらに含み、上記複数の誘電体層は上記複数のサイドマージン部に向かって上記複数の第1及び第2内部電極よりもさらに突出し、上記複数のサイドマージン部のそれぞれの一部分は、上記複数の誘電体層の間に位置することができる。
【0008】
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、複数の第1内部電極と複数の第2内部電極が複数の誘電体層のうち1つを挟んで第1方向に交互に積層された容量形成領域を含む本体と、上記第1方向とは異なる第2方向に上記容量形成領域を挟んで互いに離隔するように上記本体に配置され、上記複数の第1内部電極と複数の第2内部電極にそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、を含み、上記本体は、上記第1及び第2方向とは異なる第3方向に上記容量形成領域を挟むように配置される複数のサイドマージン部と、上記第1方向に上記容量形成領域を挟むように配置される複数のカバー層と、をさらに含み、上記複数のサイドマージン部のそれぞれは、上記第1及び第2外部電極のそれぞれの外表面の一部分を覆うエッジ部を含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、側面の信頼性(例:外部環境要素の浸透防止)を効率的に向上させるか、または小型化(及び/またはlow profile実現)に有利であることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1a】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその内部を示した斜視図である。
【
図1b】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその内部を示した斜視図である。
【
図1c】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその内部を示した斜視図である。
【
図1d】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタのサイドマージン部を本体に配置する過程を示した斜視図である。
【
図2a】
図1aの積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した断面図である。
【
図2b】
図1aの積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した断面図である。
【
図3a】
図1bの積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した断面図である。
【
図3b】
図1bの積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した断面図である。
【
図4a】複数のサイドマージン部を形成する第1方式を示した断面図である。
【
図4b】複数のサイドマージン部を形成する第2方式を示した断面図である。
【
図4c】複数のサイドマージン部を形成する第3方式を示した断面図である。
【
図5a】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した斜視図である。
【
図5b】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した斜視図である。
【
図6a】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した斜視図である。
【
図6b】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとその製造方法を例示した斜視図である。
【
図7a】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとこれに含まれた外部電極を示した断面図である。
【
図7b】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタとこれに含まれた外部電極を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0012】
なお、図面において本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、複数層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、同一思想の範囲内の機能が同一である構成要素は、同一の参照符号を付与して説明する。
【0013】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というのは、これは特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0014】
本発明の実施形態を明確に説明するために六面体の方向を定義すると、図面上に表示されたX、Y、及びZはそれぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を表す。ここで、厚さ方向は、誘電体層が積層される積層方向(または第1方向)と同じ概念で用いられることができる。
【0015】
図1a、
図1b、
図1c及び
図1dを参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cは、本体110、第1外部電極131及び第2外部電極132を含むことができる。
【0016】
本体110は、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122が複数の誘電体層111のうち一つを挟んで第1方向(例:Z方向)に交互に積層された容量形成領域を含むことができる。
【0017】
例えば、本体110は、容量形成領域の焼成によってセラミック本体で構成されることができる。ここで、本体110に配置された複数の誘電体層111は焼成した状態で、隣接する誘電体層111間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認しにくいほど一体化することができる。
【0018】
例えば、本体110は、長さ方向Xの両側面、幅方向Yの両側面、及び厚さ方向Zの両側面を有する六面体で形成されることができ、上記六面体の角及び/またはコーナーは研磨されることによって丸い形態であることができる。但し、本体110の形状、寸法及び誘電体層111の積層数が本実施形態に示されたものに限定されるものではない。
【0019】
複数の誘電体層111は、その厚さを積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの容量設計に合わせて任意に変更することができ、高誘電率を有するセラミック粉末、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)系粉末を含むことができ、本発明がこれに限定されるものではない。また、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの要求規格に応じて、セラミック粉末に様々なセラミック添加剤(例:MgO、Al2O3、SiO2、ZnO)、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などが添加されることができる。
【0020】
複数の誘電体層111の形成に用いられるセラミック粉末の平均粒径は、特に制限されず、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの要求規格(例:電子機器用キャパシタのように小型化及び/または高容量が要求されるか、電気機器用キャパシタのように高い耐電圧特性及び/または強い強度が要求されるなど)により調節されることができるが、例えば、400nm以下に調節されることができる。
【0021】
例えば、複数の誘電体層111は、チタン酸バリウム(BaTiO3)などのパウダーを含んで形成されたスラリーをキャリアフィルム(carrier film)上に塗布及び乾燥して複数個のセラミックシートを設けることによって形成されることができる。上記セラミックシートは、セラミック粉末、バインダー、溶剤を混合してスラリーを製造し、上記スラリーをドクターブレード法で数μmの厚さを有するシート(sheet)状に製作することによって形成されることができるが、これに限定されない。
【0022】
複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122は、導電性金属を含む導電性ペーストを印刷して誘電体層の積層方向(例:Z方向)に沿って本体110の長さ方向Xの一側面と他側面に交互に露出するように形成されることができ、中間に配置された誘電体層によって互いに電気的に絶縁されることができる。
【0023】
例えば、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122のそれぞれは、粒子平均大きさが0.1~0.2μmであり、40~50重量%の導電性金属粉末を含む内部電極用導電性ペーストによって形成されることができるが、これに限定されない。上記導電性ペーストは、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、鉛(Pb)または白金(Pt)などの単独またはこれらの合金であることができ、本発明がこれに限定されるものではない。
【0024】
例えば、上記セラミックシート上に上記内部電極用導電性ペーストを印刷工法などで塗布して内部電極パターンを形成することができる。上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、及びインクジェット印刷法などを用いることができ、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、上記内部電極パターンが印刷されたセラミックシートを200~300層積層し、圧着、焼成することで本体110を製作することができる。
【0025】
積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの静電容量は、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122との間の積層方向(例:Z方向)の重なり面積に比例し、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122の総積層数に比例し、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122との間の間隔に反比例することができる。上記内部電極の間隔は、複数の誘電体層111のそれぞれの厚さと実質的に同一であることができる。
【0026】
積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cは、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122との間の間隔が短いほど厚さに対してさらに大きい静電容量を有することができる。一方、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの耐電圧は、上記内部電極の間隔が長いほど高いことができる。したがって、上記内部電極の間隔は、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの要求規格(例:電子機器用キャパシタのように小型化及び/または高容量が要求されるか、電気機器用キャパシタのように高い耐電圧特性及び/または強い強度が要求されるなど)によって調節されることができる。複数の第1内部電極121及び複数の第2内部電極122のそれぞれの厚さも上記内部電極の間隔の影響を受けることができる。
【0027】
例えば、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cは、高い耐電圧特性及び/または強い強度が要求される場合に、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122との間の間隔がそれぞれの厚さの2倍を超過するように設計されることができる。例えば、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cは、小型化及び/または高容量が要求される場合に、複数の第1内部電極121及び複数の第2内部電極122のそれぞれの厚さが0.4μm以下であり、総積層数が400層以上になるように設計されることができる。
【0028】
第1及び第2外部電極131、132は、第1方向(例:Z方向)とは異なる第2方向(例:X方向)に容量形成領域を挟んで互いに離隔するように本体110に配置され、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122にそれぞれ連結されることができる。
【0029】
例えば、第1及び第2外部電極131、132のそれぞれは、金属成分が含まれたペーストにディッピング(dipping)する方法、導電性ペーストを印刷する方法、シート(Sheet)転写、パッド(Pad)転写方法、スパッタめっき、または電解めっきなどで形成されることができる。上記金属成分は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、鉛(Pb)、スズ(Sn)などの単独またはこれらの合金であることができるが、これに限定されない。
【0030】
積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cは、外部基板(例:プリント回路基板)に実装または内蔵されることができ、第1及び第2外部電極131、132を介して上記外部基板の配線、ランド、はんだ及びバンプの少なくとも1つに連結されることで、上記外部基板に電気的に連結された回路(例:集積回路、プロセッサ)に電気的に連結されることができる。
【0031】
図1a、
図1b、
図1c、及び
図1dを参照すると、本体110は、複数のカバー層112、113及び複数のサイドマージン部114の少なくとも1つを含むことができる。
【0032】
複数のカバー層112、113は、第1方向(例:Z方向)に容量形成領域を挟むように配置されることができる。複数のカバー層112、113のそれぞれは、複数の誘電体層111のそれぞれよりもさらに厚いことができ、本体110の上面及び下面を提供することができる。第1及び第2外部電極131、132のそれぞれの一部分は、本体110の下面及び/または上面に配置されることができる。
【0033】
複数のカバー層112、113は、外部環境要素(例:水分、めっき液、異物)が容量形成領域に浸透することを防ぐことができ、本体110を外部衝撃から保護することができ、本体110の曲げ強度も向上させることができる。例えば、複数のカバー層112、113は、複数の誘電体層111と同じ材料や他の材料(例:エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂)を含むことができる。
【0034】
複数のサイドマージン部114は、第1及び第2方向(例:Z方向及びX方向)とは異なる第3方向(例:Y方向)に容量形成領域を挟むように配置されることができる。複数のサイドマージン部114は、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122が本体110から第3方向(例:Y方向)の表面に露出することを防ぐことができるため、外部環境要素(例:水分、めっき液、異物)が上記第3方向の表面を介して複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122に浸透することを防止することができ、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの信頼性及び寿命を向上させることができる。また、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122は、複数のサイドマージン部114によって第3方向に効率的に拡張して形成されることができるため、複数のサイドマージン部114は、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122の重なり面積を広げて、積層セラミックキャパシタ100a、100b、100cの静電容量の向上にも寄与することができる。
【0035】
図1a、
図1b、
図1c及び
図1dを参照すると、複数の誘電体層111は、複数のサイドマージン部114に向かって複数の第1及び第2内部電極121、122よりもさらに突出し、複数のサイドマージン部114のそれぞれの一部分は、複数の誘電体層111の間に位置することができる。複数のサイドマージン部114のそれぞれの突出部114Tは、複数のサイドマージン部114のそれぞれのマージン層114Lから複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122に向かって突出して複数の誘電体層111に第1方向(例:Z方向)に重なることができる。例えば、マージン層114Lは本体110の外部に露出し、突出部114Tは複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122に接触することができる。
【0036】
これによって、複数の第1内部電極121や複数の第2内部電極122と本体110の第3方向の表面間の距離は、突出部114Tの突出長さとマージン層114Lの厚さの合計に対応することができるため、外部環境要素(例:水分、めっき液、異物)が第3方向(例:Y方向)の表面を介して複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122に浸透することは、さらに効率的に防止されることができる。ここで、効率的とは、複数のサイドマージン部114が本体110に追加されることによって本体110の第3方向(例:Y方向)の幅がさらに広くなる程度に対して複数のサイドマージン部114が外部環境要素の浸透防止性能がさらに向上する程度の割合が高いことを意味することができる。突出部114Tとマージン層114Lのうち、マージン層114Lのみが本体110の幅に実質的な影響を与えるためである。
【0037】
複数のサイドマージン部114のそれぞれから突出部114Tが突出するということは、突出部114Tとマージン層114Lが互いに一体化した構造を意味するか、または突出部114Tとマージン層114Lが相互間の境界面を形成しないことを意味する。例えば、突出部114Tとマージン層114Lは互いに同一の絶縁材料を含有することができる。
【0038】
例えば、複数のサイドマージン部114のそれぞれのヤング率(Young's modulus)は、50GPa未満であることができる。これにより、複数のサイドマージン部114が形成されるとき、複数のサイドマージン部114の一部分は複数の誘電体層111の側面に接触しながら複数の誘電体層111の上面及び/または下面に容易に流れて突出部114Tになることができる。
【0039】
したがって、突出部114Tは、複数のサイドマージン部114を形成する際に別途の追加工程なしにも形成されることができる。また、複数のサイドマージン部114は、公知のMF(Margin Formation)工法なしにも形成されることができ、本体110の大きさ制約を実質的に受けずに形成されることもできる。例えば、本体110の第1方向(例:Z方向)の厚さが100μm未満のように非常に薄い場合、MF工法において本体110を90度回転させることが困難である可能性があるが、複数のサイドマージン部114は、本体110の回転なしにも形成されることができる。複数のサイドマージン部114は、本体110が低配位(low profile)構造である場合にも効率的に形成されることができる。
【0040】
ヤング率(Young's modulus)は、複数のサイドマージン部114及び複数の誘電体層111に含有された主材料を識別することによって測定されることができる。例えば、EDS(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy)分析は、複数のサイドマージン部114及び複数の誘電体層111に含有された主材料を識別するのに用いられることができる。EDSを具体的に説明すると、積層セラミックキャパシタのサンプルの本体110の中心を含むXZ面に切断または研磨して露出する断面は、前処理(例:サンプルの固定及び電気導電性の小さい材料でコーティング)されることができ、電子ビームは上記前処理されたサンプルに走査されることができる。このとき、上記サンプルの各部分は電子ビームに応じて浮いた(excited)状態で安定化しながらX-rayを放出することができ、X-rayのエネルギー値は上記サンプルの各部分の物質によって異なることができる。したがって、収集器は上記X-rayを収集することができ、コンピューティングシステムは上記X-rayのエネルギー値を特定の数値範囲に属するか否かを比較することで上記サンプルの各部分の物質を識別することができ、上記物質に基づいて該当部分のヤング率を判別することができる。
【0041】
複数の誘電体層111がチタン酸バリウム(BaTiO3)系主材料を含有する場合、チタン酸バリウム(BaTiO3)のヤング率は135GPaであるため、複数の誘電体層111のヤング率は135GPaと実質的に同一であることができる。複数のサイドマージン部114の主材料のヤング率は50GPa未満であるため、135GPaよりはるかに低い場合がある。例えば、複数のサイドマージン部114は、ヤング率が50GPa未満の絶縁性ポリマー(polymer)、エポキシ(epoxy)、及びABF(Ajinomoto Build-up Film)の少なくとも1つを含むことができる。ABFのヤング率は約5GPaであり、エポキシのヤング率は約4GPaであることができる。但し、複数のサイドマージン部114の主材料はABFやエポキシに限定されず、50GPa未満の全ての絶縁材料(例:polyimideなどの有機物質や絶縁性ポリマー(polymer))は、複数のサイドマージン部114で選択的に用いられることができる。
【0042】
複数のサイドマージン部114の突出部114Tとマージン層114Lは互いに一体化することができるため、突出部114Tとマージン層114T、114Lは互いに同一の絶縁材料を含有することができ、突出部114T及びマージン層114T、114Lのそれぞれのヤング率は50GPa未満であることができる。
【0043】
図1a、
図2aを参照すると、第1段階の積層セラミックキャパシタ100a-1は、複数の誘電体層111の第3方向(例:Y方向)の側面と複数の第1内部電極121の第3方向の側面と複数の第2内部電極122の第3方向の側面が互いに一平面を成す構造を有することができる。上記一平面は切断面であることができる。この後、第1段階の積層セラミックキャパシタ100a-1はエッチング工程前に焼成されることができる。
【0044】
図1a、
図2aを参照すると、第2段階の積層セラミックキャパシタ100a-2は、複数の第1内部電極121の第3方向の端部と複数の第2内部電極122の第3方向の端部がエッチング工程によって除去された構造を有することができる。例えば、上記エッチング工程は、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122に含有された材料(例:ニッケル)に対して選択的にエッチングすることができるエッチング(etching)液を用いた化学的エッチングであることができる。
【0045】
図1a、
図2bを参照すると、第3段階の積層セラミックキャパシタ100a-3は、複数のサイドマージン部114の突出部114Tが複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122を第3方向(例:Y方向)に覆う構造を有することができ、マージン層114Lが複数の誘電体層111を第3方向に覆う構造を有することができる。
【0046】
図1a、
図2bを参照すると、第4段階の積層セラミックキャパシタ100a-4は、第1外部電極131または第2外部電極132が複数のカバー層112、113を第1方向(例:Z方向)に覆う構造を有することができる。
【0047】
図1b及び
図3aを参照すると、第1段階の積層セラミックキャパシタ100b-1は、複数の誘電体層111の第3方向(例:Y方向)の側面と複数の第1内部電極121の第3方向の側面と複数の第2内部電極122の第3方向の側面と第1外部電極131または第2外部電極132の第3方向の側面は、互いに一平面を成すことができる。
【0048】
図1b及び
図3aを参照すると、第2段階の積層セラミックキャパシタ100b-2は、複数の第1内部電極121の第3方向の端部と複数の第2内部電極122の第3方向の端部と第1外部電極131または第2外部電極132の第3方向の端部がエッチング工程によって除去された構造を有することができる。設計に応じて、第1外部電極131及び第2外部電極132は、他の材料(例:銅)を含有することもでき、第1外部電極131及び第2外部電極132の第3方向の端部は、エッチングされないこともできる。
【0049】
図3a及び
図3bを参照すると、第3段階の積層セラミックキャパシタ100b-3は、複数のサイドマージン部114の突出部114Tが複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122を第3方向(例:Y方向)に覆う構造を有することができ、マージン層114Lが複数の誘電体層111を第3方向に覆う構造を有することができ、エッジ部114Bが第1外部電極131及び/または第2外部電極132の外表面の一部分を第1方向(例:Z方向)に覆う構造を有することができる。
【0050】
したがって、第1及び第2外部電極131、132のそれぞれの一部分は、複数のサイドマージン部114のそれぞれのエッジ部114Bと複数のカバー層112、113のうち、エッジ部114Bにさらに近く配置されたカバー層の間に配置されることができる。エッジ部114Bは、第1及び第2外部電極131、132のそれぞれの外表面の一部分を覆うように、マージン層114Lから第1方向(例:Z方向)に延びて第3方向(例:Y方向)に曲げられた構造を有することができる。エッジ部114Bは、突出部114Tが形成される原理と類似した原理で形成されることができ、突出部114Tとほぼ同時に形成されることができる。
【0051】
エッジ部114Bとマージン層114Lと突出部114Tは、互いに一体化することができ、相互間の境界面を形成しないことができる。例えば、エッジ部114Bとマージン層114Lと突出部114Tは、互いに同じ絶縁材料を含有することができ、エッジ部114Bとマージン層114Lと突出部114Tのそれぞれのヤング率は50GPa未満であることができる。
【0052】
エッジ部114Bの空間的余裕が突出部114Tの空間的余裕に比べて多いことができるため、エッジ部114Bの第3方向の長さW3は突出部114Tの突出長さW2よりも長いことができるが、これに限定されない。
【0053】
例えば、突出部114Tの突出長さW2とエッジ部114Bの第3方向の長さW3のそれぞれは、1μm超過20μm未満であることができ、マージン層114Lの厚さW1よりも長いことができる。W1、W2、及びW3は、積層セラミックキャパシタをX方向に研磨して形成される積層セラミックキャパシタのYZ断面において、W1、W2、及びW3に該当される部分の平均値で測定されることができる。例えば、YZ断面は、TEM(Transmission Electron Microscopy)、AFM(Atomic Force Microscope)、SEM(Scanning Electron Microscope)、光学顕微鏡、及びsurface profilerの少なくとも1つを用いた分析に適用されることができ、W1、W2及びW3は、上記分析によって獲得されるイメージに対する目視確認またはイメージ処理(例:ピクセルの色相や明度に基づいたピクセル識別、ピクセル識別効率のためのピクセル値フィルタリング、識別されたピクセル間の距離積分など)によって測定されることができる。
【0054】
図4aを参照すると、複数の第1内部電極121の第3方向の端部と複数の第2内部電極122のエッチング工程が進行された積層セラミックキャパシタの一部分は、液状状態の絶縁溜まり114Dに収まることができる。これにより、複数のサイドマージン部114のうち1つは形成されることができ、これはディッピング(dipping)方式で表現されることができる。
【0055】
図4bを参照すると、スプレー91は、絶縁粒子114Sを積層セラミックキャパシタの第3方向の表面に噴射することができる。これにより、複数のサイドマージン部114のうち1つは形成されることができる。
【0056】
図4cを参照すると、絶縁シート114Pは支持台92上に配置されることができ、熱圧着方式によって積層セラミックキャパシタの第3方向の表面に付着されることができる。例えば、周辺温度は摂氏50度~150度であることができるが、これに限定されない。絶縁シート114Pの一部分114Cは、積層セラミックキャパシタの第3方向の表面に付着された後に切断によって分離されることができる。これによって、複数のサイドマージン部114のうち1つは形成されることができる。
【0057】
設計に応じて、複数のサイドマージン部114は、セラミック原子層薄膜蒸着(Atomic Layer Deposition)やセラミックスパッタリング(sputtering)によって形成されることもできる。ここで、セラミック材料は、複数のサイドマージン部114のヤング率が50GPa未満になるように設計された組成物であることができる。
【0058】
図1cを参照すると、第1外部電極131の一部分は、本体110に第1方向(例:Z方向)に重なり、第1外部電極131の残りの部分に第1方向(例:Z方向)に重ならない場合があり、第2外部電極132の一部分は、本体110に第1方向(例:Z方向)に重なり、第2外部電極132の残りの部分に第1方向(例:Z方向)に重ならない可能性がある。例えば、第1及び第2外部電極131、132のそれぞれは、L形態であることができる。
【0059】
図1c及び
図5aを参照すると、第1段階の積層セラミックキャパシタ100c-1は、第1外部電極131のベース電極層131aと第2外部電極132のベース電極層132aが本体110の上面上に配置された構造を有することができる。
【0060】
図1c及び
図5aを参照すると、第2段階の積層セラミックキャパシタ100c-2は、第1外部電極131の連結電極層131dと第2外部電極132の連結電極層132dが本体110の第2方向(例:X方向)の側面上に配置された構造を有することができる。連結電極層131d、132dは、複数の第1内部電極121と複数の第2内部電極122に連結されることができ、連結電極層131d、132dのエッジは、ベース電極層131a、132aのエッジに連結されることができる。
【0061】
図1c及び
図5bを参照すると、第3段階の積層セラミックキャパシタ100c-3は、複数の第1内部電極121の第3方向の端部と複数の第2内部電極122の第3方向の端部がエッチング工程によって除去された構造を有することができ、第4段階の積層セラミックキャパシタ100c-4は、複数のサイドマージン部114が形成された構造を有することができる。連結電極層131d、132dは、上記第3方向の端部に対するエッチング工程が進行される際に、複数の第1内部電極121の第2方向(例:X方向)の端部と複数の第2内部電極122の第2方向の端部がエッチングされることを防ぐことができる。
【0062】
図6aを参照すると、第1段階の積層セラミックキャパシタ100d-1は、第1外部電極131のベース電極層131aと第2外部電極132のベース電極層132aが本体110の上面上に配置された構造を有することができ、第2段階の積層セラミックキャパシタ100d-2は、複数の第1内部電極121の第3方向の端部と複数の第2内部電極122の第3方向の端部がエッチング工程によって除去された構造を有することができる。
【0063】
図6bを参照すると、第3段階の積層セラミックキャパシタ100d-3は、複数のサイドマージン部114が形成された構造を有することができ、第4段階の積層セラミックキャパシタ100d-4は、連結電極層131d、132dが形成された構造を有することができる。
【0064】
図5b及び
図6bを参照すると、ベース電極層131aと連結電極層131d、132dの組み合わせ構造である第1及び第2外部電極は、第3方向(例:W方向)に本体110に重ならないように配置されることができる。例えば、ベース電極層131aと連結電極層131d、132dのそれぞれは、スパッタリング(sputtering)やCVD(Chemical Vapor Deposition)などのめっき工程によって形成されることができるが、これに限定されない。
【0065】
図7a及び
図7bを参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100e、100fの第1及び第2外部電極131、132は、ベース電極層131a、132a、連結電極層131b、132b及びめっき層131c、132cの少なくとも一つを含むことができる。
【0066】
ベース電極層131a、132aと
図7aの連結電極層131b、132bのそれぞれは、本体110の一部分が金属材料及び/またはガラスフリット(frit)が含まれたペーストにディッピングされるか、または本体110の一部分に上記ペーストが印刷された状態で焼成されることによって形成されることができ、シート(Sheet)転写、パッド(Pad)転写方式によって形成されることもできる。上記金属材料は、本体110に対する電気的連結性を向上させるために銅(Cu)であることができるが、これに限定されない。例えば、上記金属材料は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)及び鉛(Pb)の少なくとも1つを含むことができ、本体110内の内部電極の金属材料によって異なることもできる。
【0067】
設計に応じて、
図7bの連結電極層131b、132bは、導電性樹脂層で形成されることができる。例えば、導電性樹脂層は、エポキシ(epoxy)などの熱硬化性樹脂と複数の導電性粒子(例:ベース電極層の金属材料と同一)を含むことができる。但し、上記熱硬化性樹脂に限定されず、導電性樹脂層は、ビスフェノールA樹脂、グリコールエポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂またはこれらの誘導体のうち分子量が小さくて、常温で液状である樹脂を含むこともできる。導電性樹脂層は、第1及び第2外部電極131、132の外部衝撃に対する耐久性を向上させるか、外部の水分やめっき液が本体110に浸透することを防ぐことができる。したがって、導電性樹脂層は、第1及び第2外部電極131、132が劣悪な環境に晒されても、第1及び第2外部電極131、132の信頼性が低下する速度を低減することができる。
【0068】
めっき層131c、132cは、スパッタまたは電解めっき(Electric Deposition)によって形成されることができるが、これに限定されない。例えば、めっき層131c、132cは、ニッケル(Ni)を含有する内側めっき層とスズ(Sn)を含有する外側めっき層を含むことができる。
【0069】
図7bのコーティング層150は、複数のカバー層112、113の外面を覆うことができ、設計に応じて第1及び第2外部電極131、132の一部分及び/または複数のサイドマージン部の外面をさらに覆うことができる。例えば、コーティング層150は、本体110の耐湿信頼性の向上のためにSiを含む有/無機系化合物で構成されることができ、フッ素(F)を含む有/無機物及びポリマー成分で構成されることができる。例えば、コーティング層150は、撥水性能を有するようにシランカップリング剤、シリコン-レジンで実現することができる。
【0070】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定される。
【0071】
したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形、及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0072】
100a、100b、100c、100e、100f 積層セラミックキャパシタ
110 本体(body)
111 誘電体層
112、113 複数のカバー層
114 複数のサイドマージン部
114B 複数のサイドマージン部のエッジ部
114L 複数のサイドマージン部のマージン層
114T 複数のサイドマージン部の突出部
121 第1内部電極
122 第2内部電極
131 第1外部電極
132 第2外部電極