(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114635
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】共振コンバータ及び共振変換回路システム
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
H02M3/28 Q
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024014110
(22)【出願日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】202310107246.8
(32)【優先日】2023-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】596039187
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DELTA ELECTRONICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フアン チャオ-ジュイ
(72)【発明者】
【氏名】イェ ウェイ-シャン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730BB27
5H730BB62
5H730DD03
5H730EE04
5H730EE07
5H730FF09
(57)【要約】
【課題】共振コンバータを提供する。
【解決手段】第1変換回路と、第1変換回路の複数の第1ブリッジアームユニットに結合され、第1電圧を第2電圧に変換するための共振変圧回路と、共振変圧回路に結合され且つ複数の第2ブリッジアームユニット及び複数のマルチレベルスイッチング素子を含む第2変換回路と、第2変換回路に結合されるスイッチング回路と、を備え、前記スイッチング回路は、前記第2変換回路が前記マルチレベルスイッチング素子を経由せずに前記第2ブリッジアームユニットのみを経由して第2電圧を第1直流出力電圧に変換されるように、又は、前記第2変換回路が前記第2ブリッジアームユニット及び前記マルチレベルスイッチング素子の両方を経由して第2電圧を第2直流出力電圧に変換されるように、前記第2ブリッジアームユニットの接続位置を選択的に切り替える共振コンバータである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1ブリッジアームユニットを含み、且つ第1電圧を出力するための第1変換回路と、
前記第1ブリッジアームユニットに結合され、前記第1電圧を第2電圧に変換するための共振変圧回路と、
前記共振変圧回路に結合され且つ複数の第2ブリッジアームユニット及び複数のマルチレベルスイッチング素子を含む第2変換回路と、
前記第2変換回路に結合されるスイッチング回路と、
を備え、
前記スイッチング回路は、前記第2変換回路が前記マルチレベルスイッチング素子を経由せずに前記第2ブリッジアームユニットのみを経由して前記第2電圧を第1直流出力電圧に変換されるように、又は、前記第2変換回路が前記第2ブリッジアームユニット及び前記マルチレベルスイッチング素子の両方を経由して前記第2電圧を第2直流出力電圧に変換されるように、前記第2ブリッジアームユニットの接続位置を選択的に切り替える共振コンバータ。
【請求項2】
前記スイッチング回路は、
前記第2ブリッジアームユニットの両端に結合される複数の第1短絡スイッチング素子と、
前記第2ブリッジアームユニットの少なくとも一方の複数のブリッジアームスイッチング素子の間に結合される第2短絡スイッチング素子と、
を含む請求項1に記載の共振コンバータ。
【請求項3】
前記第2変換回路に結合され且つ複数の分圧コンデンサを含む分圧回路を更に備え、
前記第1短絡スイッチング素子がそれぞれ前記分圧回路の両端に結合され、且つ前記第2短絡スイッチング素子が前記分圧コンデンサに結合される請求項2に記載の共振コンバータ。
【請求項4】
前記スイッチング回路は、前記第2ブリッジアームユニットの両端が前記スイッチング回路による短絡経路を介して前記共振コンバータの出力端に結合されるように、又は、前記第2ブリッジアームユニットの両端が前記マルチレベルスイッチング素子によって前記共振コンバータの前記出力端に結合されるように、前記第2ブリッジアームユニットの接続位置を選択的に切り替える請求項1に記載の共振コンバータ。
【請求項5】
前記第2ブリッジアームユニットの両端が前記マルチレベルスイッチング素子によって前記共振コンバータの前記出力端に結合される場合、前記第2ブリッジアームユニット及び前記マルチレベルスイッチング素子は、三相3レベル変換回路として用いられる請求項4に記載の共振コンバータ。
【請求項6】
前記第2ブリッジアームユニットの両端が前記スイッチング回路による前記短絡経路によって前記共振コンバータの前記出力端に結合される場合、前記第2ブリッジアームユニットは、フルブリッジ回路として用いられる請求項5に記載の共振コンバータ。
【請求項7】
前記スイッチング回路に結合され、且つ負荷の電極電圧を検出して、検出信号を発生させることに用いられ、また前記検出信号に基づいて前記スイッチング回路を制御して、前記第2ブリッジアームユニットの接続位置を切り替えることに用いられるプロセッサを更に備える請求項1に記載の共振コンバータ。
【請求項8】
複数の第1プレ制御信号に基づいて第1電圧を発生させる第1プレ変換回路と、前記第1プレ変換回路に結合され、前記第1電圧を第2電圧に変換するための第1共振変圧回路と、を含む第1共振コンバータと、
複数の第2プレ制御信号に基づいて第3電圧を発生させる第2プレ変換回路と、前記第2プレ変換回路に結合され、前記第3電圧を第4電圧に変換することに用いられ、且つ更に、前記第1共振変圧回路に結合される第2共振変圧回路と、を含む第2共振コンバータと、
を備え、
前記第1プレ制御信号と前記第2プレ制御信号とは、交互にオン・オフする共振変換回路システム。
【請求項9】
前記第1共振コンバータは、前記第1共振変圧回路に結合され且つ複数の第1ポスト制御信号に基づいて前記第2電圧を変換する第1ポスト変換回路を更に含み、
前記第2共振コンバータは、前記第2共振変圧回路に結合され且つ複数の第2ポスト制御信号に基づいて前記第4電圧を変換する第2ポスト変換回路を更に含み、
前記第1ポスト制御信号と前記第2ポスト制御信号とは、交互にオン・オフする請求項8に記載の共振変換回路システム。
【請求項10】
前記第1共振変圧回路は複数の第1一次巻線及び複数の第1二次巻線を含み、
前記第2共振変圧回路は複数の第2一次巻線及び複数の第2二次巻線を含み、
前記第1二次巻線の一方は、第1サブ巻線を更に含み、
前記第1サブ巻線は、一端が前記第1ポスト変換回路に結合され、且つ他端が前記第2二次巻線の一方に結合される請求項9に記載の共振変換回路システム。
【請求項11】
前記第1二次巻線の前記一方は、複数の第2サブ巻線を更に含み、
前記第2サブ巻線は、一端が相互に結合し且つ他端が前記第2二次巻線の他方に結合される請求項10に記載の共振変換回路システム。
【請求項12】
前記第1一次巻線の一端は相互に結合する請求項10に記載の共振変換回路システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、電源を変換する技術に関し、特に共振コンバータ及び共振変換回路システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護意識の高まりに伴い、電気エネルギーを動力源とする電気自動車が益々普及するようになっている。それに応じて、電源変換回路の重要性及び適用のニーズも益々高まっている。従って、現在の電源変換回路を如何に改善するかは、当分野の重要な課題の1つである。
【発明の概要】
【0003】
本開示内容は、複数の第1ブリッジアームユニットを含み、且つ第1電圧を出力するための第1変換回路と、前記第1ブリッジアームユニットに結合され、第1電圧を第2電圧に変換するための共振変圧回路と、共振変圧回路に結合され且つ複数の第2ブリッジアームユニット及び複数のマルチレベルスイッチング素子を含む第2変換回路と、第2変換回路に結合されるスイッチング回路と、を備え、前記スイッチング回路は、前記第2変換回路が前記マルチレベルスイッチング素子を経由せずに前記第2ブリッジアームユニットのみを経由して第2電圧を第1直流出力電圧に変換されるように、又は、前記第2変換回路が前記第2ブリッジアームユニット及び前記マルチレベルスイッチング素子の両方を経由して第2電圧を第2直流出力電圧に変換れるように、前記第2ブリッジアームユニットの接続位置を選択的に切り替える共振コンバータに関する。
【0004】
本開示内容は、更に、複数の第1プレ制御信号に基づいて第1電圧を発生させる第1プレ変換回路と、第1プレ変換回路に結合され、第1電圧を第2電圧に変換するための第1共振変圧回路と、を含む第1共振コンバータと、複数の第2プレ制御信号に基づいて第3電圧を発生させる第2プレ変換回路と、第2プレ変換回路に結合され、第3電圧を第4電圧に変換することに用いられ、且つ更に、第1共振変圧回路に結合される第2共振変圧回路と、を含む第2共振コンバータと、を備え、前記第1プレ制御信号と前記第2プレ制御信号とは、交互にオン・オフする共振変換回路システムに関する。
【0005】
本開示内容は、更に、複数の第1プレブリッジアームユニットを含み、且つ第1電圧を出力するための第1プレ変換回路と、前記第1プレブリッジアームユニットに結合され、第1電圧を第2電圧に変換するための第1共振変圧回路と、第1共振変圧回路に結合され且つ複数の第1ポストブリッジアームユニットを含む第1ポスト変換回路と、を含む第1共振コンバータと、複数の第2プレブリッジアームユニットを含み、且つ第3電圧を出力するための第2プレ変換回路と、前記第2プレブリッジアームユニットに結合され、第3電圧を第4電圧に変換するための第2共振変圧回路と、第2共振変圧回路に結合され且つ複数の第2ポストブリッジアームユニットを含む第2ポスト変換回路と、を含む第2共振コンバータと、第1共振コンバータ及び第2共振コンバータに結合され、選択的に第1共振コンバータと第2共振コンバータを直列接続するか、又は第1共振コンバータ及び第2共振コンバータを並列接続するための状態選択回路と、を備える共振変換回路システムに関する。
【0006】
本開示内容の共振コンバータは、スイッチング回路によってブリッジアームユニットの接続位置を選択的に切り替えることで、異なる充放電要件に対応するように、変換回路が異なる回路構造を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示内容の幾つかの実施例による共振コンバータの模式図である。
【
図2A】本開示内容の幾つかの実施例による共振コンバータの作動模式図である。
【
図2B】本開示内容の幾つかの実施例による共振コンバータの作動模式図である。
【
図3】本開示内容の幾つかの実施例による共振変換回路システムの模式図である。
【
図4】本開示内容の幾つかの実施例による共振変換回路システムの部分模式図である。
【
図5】本開示内容の幾つかの実施例による共振変換回路システムの電圧信号図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面で本発明の複数の実施形態を開示し、明確に説明するために、多くの実際的な細部を下記叙述で合わせて説明する。しかしながら、これらの実際的な細部は、本発明を制限するためのものではないことを理解すべきである。即ち、本発明の一部の実施形態において、これらの実際的な細部は必要なものではない。また、図面を簡略化するために、一部の従来慣用の構造及び素子は、図面において簡単で模式的に示される。
【0009】
本明細書において、素子が「接続」又は「結合」されると称される場合、「電気的接続」又は「電気的結合」を指すことができる。「接続」又は「結合」は、2つ以上の素子間の組み合わせ操作又は相互作用を表すために用いられてもよい。また、本明細書では、「第1」、「第2」、…などの用語を用いて異なる素子を説明するが、この用語は、単に同じ技術用語で説明される素子又は操作を区別するために用いられる。文脈において明確に示されていない限り、この用語は、順序又は順位を特に指すか又は示唆するものではなく、本発明を限定するものでもない。
【0010】
電気自動車が益々普及しているにつれて、電気自動車に配置されたエネルギー貯蔵ユニット(例えば、取り外し可能な電池)の容量及び性能も絶えず向上している。電気自動車のエネルギー貯蔵ユニットが電気自動車に取り付けられていない場合、これらのアイドル状態のエネルギー貯蔵ユニットは、他の面に用いられてもよく、例えば、給電ユニットとして、家庭用電力を提供する。同様に、充電パイル(Charging station、即ち、電気自動車に充電するための充電ステーションであり、electric vehicle supply equipment、EVSEとも呼ばれる)は、様々な電子装置に給電することに適用可能である。
【0011】
電気自動車のエネルギー貯蔵ユニットであっても充電パイルであっても、その内部にいずれも双方向充放電機能を有する電源コンバータが配置されている。電力システムの発展傾向から見ると、電源コンバータの適用要件は、高電力、高出力電圧である。そのため、電源コンバータ内の半導体スイッチは、より高い電圧応力(耐圧)を必要とするが、コストの増加につながる。
【0012】
図1は、本開示内容の幾つかの実施例による共振コンバータ100の模式図である。共振コンバータ100は、第1変換回路110、共振変圧回路120、第2変換回路130及びスイッチング回路140を備える。一実施例において、共振コンバータ100は、電気自動車のエネルギー貯蔵ユニット又は充電パイルに適用可能であるが、本開示内容は、これに限定されず、如何なる用途の電源コンバータに適用されてもよい。
【0013】
第1変換回路110は、複数の第1ブリッジアームユニットBF1、BF2、BF3を含む。各第1ブリッジアームユニットBF1、BF2、BF3は、それぞれ少なくとも2つのトランジスタスイッチ(図示されるTX1~TX6)を含み、同一の第1ブリッジアームユニットBF1、BF2、BF3における2つのトランジスタスイッチ(例えば、TX1及びTX2、TX3及びTX4、TX5及びTX6)の間にそれぞれ1つの出力ノードを有する。幾つかの実施例において、第1変換回路110は、力率改善回路(power factor correction、図示せず)及び入力コンデンサC11によって入力電圧を受信することができる。
【0014】
幾つかの実施例において、共振コンバータ100は、プロセッサ160を更に含む。プロセッサ160は、トランジスタスイッチTX1~TX6が対応する制御信号に基づいてオン又はオフにされ、更にこれらの出力ノードを介して第1電圧を出力するように、第1ブリッジアームユニットBF1、BF2、BF3内のトランジスタスイッチTX1~TX6に対してそれぞれ複数の制御信号を提供するために用いられる。
【0015】
図1に示すように、第1変換回路110は、共振コンバータ100の入力コンデンサC11を介して直流の入力電圧を受信し、更にブリッジアームユニットBF1、BF2、BF3を介して入力電圧を交流の第1電圧に変換する。幾つかの実施例において、第1変換回路110は、フルブリッジ式変換回路であってもよい。当業者がフルブリッジ回路の作動方法を理解しているため、ここでその説明を省略する。
【0016】
共振変圧回路120は、第1共振溝121、三相変圧器122及び第2共振溝123を含む。第1共振溝121は、それぞれ第1変換回路110の3つの出力ノードに結合され且つ受信した第1電圧を共振させるための、直列接続された複数組のコンデンサとインダクタンス素子により形成された共振回路を有する。三相変圧器122は、第1電圧を第2電圧に変換(例えば、昇圧又は降圧)するために、第1共振溝121に結合される。第2共振溝123は、三相変圧器122に結合され、且つ受信した第2電圧を共振させるために、直列接続された複数組のコンデンサとインダクタンス素子により形成された共振回路を有する。
【0017】
第2変換回路130は、共振変圧回路120に結合され、且つ複数の第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3、複数のマルチレベルスイッチング素子TA、TB及び変換コンデンサC12を含む。第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3は、複数のブリッジアームスイッチング素子T1~T6を含む。マルチレベルスイッチング素子TA/TB及びブリッジアームスイッチング素子T1~T6は、例えばP型金属酸化物半導体電界効果トランジスタなどのトランジスタスイッチング素子によって実現されてもよい。他の一部の実施例において、マルチレベルスイッチング素子TA/TB及びブリッジアームスイッチング素子T1~T6は、N型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ(bipolar junction transistor;BJT)、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;TFT)又は他の異なるタイプのスイッチング素子によって実現されてもよい。
【0018】
幾つかの実施例において、プロセッサ160は、ブリッジアームスイッチング素子T1~T6及びマルチレベルスイッチング素子TA、TBが対応する制御信号に基づいてオン又はオフにされるように、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3内のブリッジアームスイッチング素子T1~T6及びマルチレベルスイッチング素子TA、TBに対してそれぞれ複数の制御信号を提供する。
【0019】
スイッチング回路140は、(例えば、複数のスイッチング素子のオン又はオフを制御することにより)第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の接続位置を選択的に切り替えるために、第2変換回路130に結合される。
図1に示すように、スイッチング回路140により、これらの第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端がマルチレベルスイッチング素子TA、TBに結合することができ、又はスイッチング回路140は、これらの第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端と共振コンバータ100の出力端の間に短絡経路を形成することができる。これにより、第2変換回路130は、異なる回路アーキテクチャに切り替えられて作動することができる。
【0020】
以上に基づき、スイッチング回路140によってこれらの第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端がマルチレベルスイッチング素子TA、TBに結合される場合、第2変換回路130が、マルチレベルスイッチング素子TA、TBを経由せずに第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3のみをによって第2電圧を第1直流出力電圧に変換することができる。換言すれば、この場合、マルチレベルスイッチング素子TA、TBは、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3と協働して作動することがない。
【0021】
一方、スイッチング回路140が第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端と共振コンバータ100の出力端の間に短絡経路を形成する場合、第2変換回路130が、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3及びマルチレベルスイッチング素子TA、TBの両方をによって第2電圧を第1直流出力電圧よりも大きい第2直流出力電圧に変換する。
【0022】
一実施例において、共振コンバータ100は、分圧回路150を更に含む。分圧回路150は、第2変換回路130に結合され、且つ第2変換回路130により発生した第1直流出力電圧又は第2直流出力電圧を負荷LDに提供するための複数の分圧コンデンサC13、C14を含む。また、変換コンデンサC12は、分圧コンデンサC13、C14の電圧を平衡化するために、フライングキャパシタ(flying capacitor)であってよい。
【0023】
図2A及び
図2Bは、本開示内容の幾つかの実施例による共振コンバータ100の作動モードを示す模式図である。一実施例において、スイッチング回路140は、第1短絡スイッチング素子W11、W12を含む。第1短絡スイッチング素子W11、W12は、プロセッサ160により提供された制御信号に基づいて選択的にオン又はオフにされる。第1短絡スイッチング素子W11の一端は、共振コンバータ100の正極出力端(又は分圧回路150の一端)に結合される。第1短絡スイッチング素子W11の他端は、これらの第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の一端に結合される。第1短絡スイッチング素子W12の一端は、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の他端に結合される。第1短絡スイッチング素子W12の他端は、共振コンバータ100の負極出力端(又は分圧回路150の他端)に結合される。第1短絡スイッチング素子W11、W12がオンにされる場合、短絡経路を形成するため、電圧又は電流がマルチレベルスイッチング素子TA、TBを流れることはない。
【0024】
図2Aに示すように、一実施例において、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端がスイッチング回路140による短絡経路を介して共振コンバータの出力端に結合される(第1短絡スイッチング素子W11、W12がオンにされるが、第2短絡スイッチング素子W13がオフにされる)場合、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3は、第2電圧を第1直流出力電圧に変換するためのフルブリッジ回路210として用いられる。この場合、第2変換回路130における各ブリッジアームスイッチング素子T1~T6の受けた電圧ストレスは、第2変換回路130により出力した電圧(第1直流出力電圧)に等しい。
【0025】
一実施例において、スイッチング回路140は、第2短絡スイッチング素子W13を更に含む。第2短絡スイッチング素子W13は、プロセッサ160により提供された制御信号に基づいて選択的にオン又はオフにされる。第2短絡スイッチング素子W13の一端は、これらの第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3のうちの1つのブリッジアームスイッチング素子(例えば、ブリッジアームスイッチング素子T5、T6)の間に結合される。第2短絡スイッチング素子W13の他端は、分圧コンデンサC13、C14の間のノードに結合される。
【0026】
図2Bに示すように、幾つかの実施例において、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端がマルチレベルスイッチング素子TA、TBを介して共振コンバータの出力端に結合される(即ち、第1短絡スイッチング素子W11、W12がオフにされるが、第2短絡スイッチング素子W13がオンにされる)場合、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3及びマルチレベルスイッチング素子TA、TBは、三相3レベル変換回路220(three-phase three-level circuit)として、第2電圧を第2直流出力電圧に変換するために用いられる。
【0027】
図2Bに示すように、第2変換回路130が三相3レベル変換回路として作動する場合、それにより出力した第2直流出力電圧は、第1直流出力電圧よりも高い(例えば、第1直流出力電圧の2倍である)。また、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端は、協働して作動するようにマルチレベルスイッチング素子TA、TBに結合され、且つ少なくとも1つの第2ブリッジアームユニット(例えば、BR3)の中間ノードは、分圧コンデンサC13、C14の間に結合されるため、第2変換回路130が電圧を変換する時に、各ブリッジアームスイッチング素子T1~T6及びマルチレベルスイッチング素子TA、TBの受けた電圧ストレスが小さい(例えば、電圧ストレスはフルブリッジ回路時の半分である)。
【0028】
前述した短絡スイッチW11/W12/W13は、例えばP型金属酸化物半導体電界効果トランジスタなどのトランジスタスイッチによって実現されてもよい。他の一部の実施例において、短絡スイッチW11/W12/W13は、N型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ(bipolar junction transistor;BJT)、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;TFT)又は他の異なるタイプのスイッチング素子によって実現されてもよい。
【0029】
前述した実施例において、共振コンバータ100は、第1変換回路110を介して入力電圧を受信し、且つ第2変換回路130を介して出力電圧を発生させる。しかし、他の実施例において、共振コンバータ100は、第2変換回路130を介して入力電圧を受信し、且つ第1変換回路110を介して出力電圧を発生させてもよい。換言すれば、共振コンバータ100は、入力/出力端が必要に応じて交換可能である双方向共振回路である。
【0030】
本開示内容は、第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端がスイッチング回路140による短絡経路を介して共振コンバータ100の出力端に結合されるか、又は第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端がマルチレベルスイッチング素子TA、TBを介して共振コンバータ100の出力端に結合されるようにするために、スイッチング回路140により第2ブリッジアームユニットBR1、BR2、BR3の両端の接続位置を選択的に切り替える。これにより、異なる充放電要件に柔軟に対応することができる。例えば、第2変換回路130が作動電圧の大きい負荷に適用される場合、スイッチング回路140は、大きい電圧を受信/出力するように第2変換回路130を三相3レベル変換回路220に調整することができ、且つ第2変換回路130における各トランジスタ素子が受ける電圧ストレスを低減することができる。これに対して、第2変換回路130が通常の作動電圧の負荷に適用される場合、スイッチング回路140は、通常の程度の電圧を受信/出力するように第2変換回路130をフルブリッジ回路210に調整することができ、且つ消費電力を節約することができる。
【0031】
一般的には、三相3レベル変換回路は、「パワー素子の数が多い」、「体積が大きい」という欠点があるため、高密度の回路として設計することが難しい。本開示内容は、スイッチング回路140により、フルブリッジ回路のアーキテクチャに複数のマルチレベルスイッチング素子TA、TBを組み合わせる。これにより、回路構造を簡略化することができるだけでなく、第2変換回路130が異なる回路構造を持たせ、使用上のニーズに応じて随時切り替え、例えば、広い電圧出力範囲と広い負荷範囲を実現することができる。
【0032】
図1に示される実施例において、各スイッチング素子(例えば、第1ブリッジアームユニットBF1~BF3のトランジスタスイッチング素子TX1~TX6、第2ブリッジアームユニットBR1~BR3の各ブリッジアームスイッチング素子T1~T6、マルチレベルスイッチング素子TA~TB、短絡スイッチング素子W11~W13)は、いずれもプロセッサ160によって制御される。換言すれば、プロセッサ160は、第1変換回路110、第2変換回路130及びスイッチング回路140に結合される。当業者に理解されるように、第1変換回路110と第2変換回路130の間が共振変圧回路120によって電気的に絶縁されているため、プロセッサ160により第1変換回路110、第2変換回路130及びスイッチング回路140に提供した異なる制御信号に対して、対応する絶縁処理を行う必要があり、ここでその説明を省略する。
【0033】
また、一実施例において、プロセッサ160は、負荷LDの電極電圧を検出するために、負荷LDに接続されてもよい。負荷LDの電極電圧は、負荷LDの給電能力又は充電要件を反映するため、プロセッサ160は、負荷LDを検出することによって検出信号を生成し、且つ検出信号に応じて、スイッチング回路140を制御し、第2ブリッジアームユニットBR1~BR3の両端の接続位置を切り替えることができる。
【0034】
図3は、本開示内容の幾つかの実施例により開示される共振変換回路システム300を示す模式図である。共振変換回路システム300は、第1共振コンバータ310及び第2共振コンバータ320を含む。
【0035】
第1共振コンバータ310は、第1プレ変換回路311、第1共振変圧回路312及び第1ポスト変換回路313を含む。本実施例において、第1共振コンバータ310の構造は、
図1に示される共振コンバータ100と同じであってもよい。即ち、第1プレ変換回路311は、
図1に示される第1変換回路110であってよく、且つ
図1に示される第1ブリッジアームユニットBF1~BF3のような複数の第1プレブリッジアームユニットを含む。第1共振変圧回路312は、
図1に示される共振変圧回路120である。第1ポスト変換回路313は、
図1に示される第2変換回路130であってよく、且つ
図1に示される第2ブリッジアームユニットBR1~BR3のような複数の第1ポストブリッジアームユニットを含む。
【0036】
同様に、第2共振コンバータ320の構造は、
図1に示される共振コンバータ100と同じであってよい。即ち、第2プレ変換回路321は、
図1に示される第1変換回路110であってよく、且つ
図1に示される第1ブリッジアームユニットBF1~BF3のような複数の第2プレブリッジアームユニットを含む。第2共振変圧回路322は、
図1に示される共振変圧回路120である。第2ポスト変換回路323は、
図1に示される第2変換回路130であってよく、且つ
図1に示される第2ブリッジアームユニットBR1~BR3のような複数の第2ポストブリッジアームユニットを含む。
【0037】
幾つかの実施例において、共振変換回路システム300は、それぞれ第1共振コンバータ310及び第2共振コンバータ320内の複数のスイッチング素子を制御するために、制御信号を提供するためのプロセッサ(
図3に図示せず)を更に含む。具体的には、第1プレ変換回路311は、複数の第1プレ制御信号に基づいて第1電圧を発生させるために用いられ、第1共振変圧回路312は、更に第1電圧を第2電圧に変換する。第2プレ変換回路321は、複数の第2プレ制御信号に基づいて第3電圧を発生させ、第2共振変圧回路322は、更に第3電圧を第4電圧に変換する。
【0038】
幾つかの実施例において、第1共振変圧回路312及び第2共振変圧回路322は互いに結合され、例えば、第1共振変圧回路312における複数の二次巻線の第1部分は互いに結合され、第2共振変圧回路322における複数の二次巻線の第1部分も互いに結合され、且つ第1共振変圧回路312における複数の二次巻線の第2部分は、第2共振変圧回路322における複数の二次巻線の第2部分に結合される。
【0039】
以上に基づき、第1共振変圧回路312と第2共振変圧回路322が互いに結合される実施例において、第1プレ制御信号と第2プレ制御信号とは、交互にオン・オフ(interleave)する。即ち、第1プレ変換回路311及び第2プレ変換回路321における対応する位置にある同一のトランジスタスイッチング素子(
図1に示されるTX1)は、逆の状態に制御される(即ち、一方がオンにされ、他方がオフにされる)。
【0040】
同様に、第1ポスト変換回路313は、複数の第1ポスト制御信号に基づいて第2電圧を直流出力電圧に変換する。第2ポスト変換回路323は、複数の第2ポスト制御信号に基づいて第4電圧を直流出力電圧に変換する。第1ポスト制御信号と第2ポスト制御信号とは、第1共振コンバータ310と第2共振コンバータ320が協働して作動可能になるように交互にオン・オフする。
【0041】
図4は、本開示内容の幾つかの実施例による第1共振変圧回路312及び第2共振変圧回路322を示す模式図である。第1共振変圧回路312は、複数の一次巻線WP11、WP12、WP13及び複数の二次巻線を含み、各二次巻線は、また第1サブ巻線(図示されるWS11、WS13、WS15)及び第2サブ巻線(図示されるWS12、WS14、WS16)を含む。同様に、第2共振変圧回路322は、複数の一次巻線WP21、WP22、WP23及び複数の二次巻線を含み、各二次巻線は、また第1サブ巻線(図示されるWS21、WS23、WS25)及び第2サブ巻線(図示されるWS22、WS24、WS26)を含む。
【0042】
第1共振変圧回路312における複数の二次巻線の第1部分は互いに結合され、第2共振変圧回路322における複数の二次巻線の第1部分も互いに結合され、且つ第1共振変圧回路312及び第2共振変圧回路322の複数の二次巻線の第2部分は互いに結合される。これにより、第1共振変圧回路312及び第2共振変圧回路322における電圧は、オン・オフ(interleave)によって互いに重畳し、第1共振変圧回路312及び第2共振変圧回路322により出力された電圧をより高くする。
【0043】
図4に示すように、具体的には、第1共振変圧回路312の一次巻線WP11~WP13の同じ対応端(例えば、負極、逆方向の巻線端部、逆相起磁力の巻線端部)は互いに結合される。同様に、第2共振変圧回路322の一次巻線WP21~WP23の同じ対応端(例えば、正極、同方向の巻線端部、正相起磁力の巻線端部)は互いに結合される。
【0044】
図4において、同じノードN1~N6が付された位置は、互いに結合されることを表す。幾つかの実施例において、第1共振変圧回路312の第1サブ巻線WS11/WS13/WS15の一端(例えば、正極)は、共振溝を介して第1ポスト変換回路313に結合される。第1共振変圧回路312の第1サブ巻線WS11/WS13/WS15の他端(例えば、負極)は、それぞれ第2共振変圧回路322の1つの二次巻線に結合され、且つ結合位置は交互に交差する(即ち、正極が負極に結合される)。例えば、第1サブ巻線WS11は、ノードN1を介して第1サブ巻線WS21に結合され、第1サブ巻線WS13は、ノードN3を介して第1サブ巻線WS23に結合され、第1サブ巻線WS15は、ノードN5を介して第1サブ巻線WS25に結合される。
【0045】
幾つかの実施例において、第1共振変圧回路312の第2サブ巻線WS12/WS14/WS16の一端(例えば、正極)は互いに結合される。第1共振変圧回路312の第2サブ巻線WS12/WS14/WS16の他端(例えば、負極)は、第2共振変圧回路322の他の1つの二次巻線に結合され、且つ結合位置は交互に交差する(即ち、正極が負極に結合される)。例えば、第2サブ巻線WS12は、ノードN2を介して第2サブ巻線WS22に結合され、第2サブ巻線WS14は、ノードN4を介して第2サブ巻線WS24に結合され、第2サブ巻線WS16は、ノードN6を介して第2サブ巻線WS26に結合される。
【0046】
図5は、本開示内容の幾つかの実施例による共振変換回路システムの電圧信号を示す模式図であり、
図5において、第1共振変圧回路312及び第2共振変圧回路322における一次巻線と二次巻線のコイル比が1:1であると仮定している。
図5の電圧波形は、一次巻線WP11における誘導電圧VP1、一次巻線WP21における誘導電圧VP2を含み、電圧VTAは、ノードN1及びノードN2における誘導電圧である。また、第1共振変圧回路312と第2共振変圧回路322とが交互にオン・オフ(interleave)するため、第1共振変圧回路312における二次巻線の出力電圧Voutは、ノードNaとNbの間の電圧差に等しくてよい。誘導電圧VP1、VP2が交互にオン・オフし、且つ第1共振変圧回路312と第2共振変圧回路322の二次巻線がノードN1、N2を介して互いに結合されるため、出力電圧Voutは、「第1共振変圧回路312と第2共振変圧回路322のノードN1における誘導電圧の合計」となる。
【0047】
図3を参照されたく、一部の実施例において、共振変換回路システム300は、状態選択回路330を更に含む。状態選択回路330は、(例えば、複数のスイッチング素子のオン又はオフを制御することにより)選択的に第1共振コンバータ310と第2共振コンバータ320を直列接続するか、又は第1共振コンバータ310と第2共振コンバータ320を並列接続するために、それぞれ第1共振コンバータ310及び第2共振コンバータ320に結合される。
【0048】
幾つかの実施例において、状態選択回路330は、直列スイッチング素子W31を含む。直列スイッチング素子W31は、第1共振コンバータ310と第2共振コンバータ320の間に結合される。第1ポスト変換回路313は、共振変換回路システム300の正極出力端Np及び直列スイッチング素子W31の第1端に結合される。第2ポスト変換回路323は、共振変換回路システム300の負極出力端Nn及び直列スイッチング素子W31の第2端に結合される。
【0049】
幾つかの実施例において、状態選択回路330は、第1並列スイッチング素子W32及び第2並列スイッチング素子W33を含む。第1並列スイッチング素子W32は、直列スイッチング素子W31の第1端と負極出力端Nnの間に結合される。第2並列スイッチング素子W33は、直列スイッチング素子W31の第2端と正極出力端Npの間に結合される。
【0050】
これにより、直列スイッチング素子W31がオンにされるが、並列スイッチング素子W32、W33がオフにされる場合、第1共振コンバータ310及び第2共振コンバータ320は、互いに直列接続される(「直列モード」と略称される)。これに対して、直列スイッチング素子W31がオフにされるが、並列スイッチング素子W32、W33がオンにされる場合、第1共振コンバータ310及び第2共振コンバータ320は、互いに並列接続される(「並列モード」と略称される)。直列モードで、共振変換回路システム300は、大きい電圧を提供することができ、並列モードで、共振変換回路システム300は、大きい電流を提供することができる。状態選択回路330の制御により、共振変換回路システム300は、適用時のニーズ及び負荷状況に応じて、異なるモードで充放電を行うことができる。
【0051】
図3に示される実施例において、第1共振コンバータ310及び/又は第2共振コンバータ320は、
図1に示されるスイッチング回路140を有してもよい。即ち、第1共振コンバータ310のスイッチング回路は、第1ポストブリッジアームユニットの接続位置を選択的に切り替えるために、第1ポスト変換回路313に結合されてよい。これにより、第1ポスト変換回路313は、第1マルチレベルスイッチング素子(
図1に示されるマルチレベルスイッチング素子TA、TB)を経由せずに第1ポストブリッジアームユニットのみを経由して第2電圧を第1直流出力電圧に変換することができる。又は、第1ポスト変換回路313は、第1ポストブリッジアームユニット及び第1マルチレベルスイッチング素子の両方を経由して第2電圧を第2直流出力電圧に変換することができる。
【0052】
前述した実施例において、共振変換回路システム300は、第1プレ変換回路311及び第2プレ変換回路321を介して入力電圧を受信するが、他の実施例において、共振コンバータ100は、第1ポスト変換回路313及び第2ポスト変換回路323を介して入力電圧を受信してもよい。換言すれば、共振変換回路システム300は、入力/出力端が必要に応じて交換可能である双方向共振回路システムである。
【0053】
本開示内容の前述した実施例では、
図1に示される共振コンバータ100を基にスイッチング回路140と組み合わせるか、又は複数の共振コンバータ310、320の共振変圧回路を結合するか、又は複数の共振コンバータ310、320を状態選択回路330と組み合わせる。前述した3つの適用方法は、互いに組み合わせられるが、互いの特徴は、互いに独立して適用することができる。例えば、共振コンバータは、複数の共振コンバータの共振変圧回路を結合してもよいが、状態選択回路を配置しなくてもよい。同様に、複数の共振コンバータは、状態選択回路によって直列又は並列モードを切り替えてもよいが、複数の共振変圧回路を結合しなくてもよい。
【0054】
前述した各実施例における各素子、方法ステップ又は技術的特徴は、互いに組み合わせることができ、本開示内容における文字通りの説明順序又は図面の表示順序に限定されない。
【0055】
本開示内容は実施形態により前述の通りに開示されたが、これらの実施形態に限定されず、当業者であれば、本開示内容の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修飾を加えることができる。従って、本開示内容の保護範囲は、下記特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。
【符号の説明】
【0056】
100 共振コンバータ
110 第1変換回路
120 共振変圧回路
121 第1共振溝
122 三相変圧器
123 第2共振溝
130 第2変換回路
140 スイッチング回路
150 分圧回路
160 プロセッサ
210 フルブリッジ回路
220 三相3レベル変換回路
C11 入力コンデンサ
C12 変換コンデンサ
C13 分圧コンデンサ
C14 分圧コンデンサ
BF1~BF3 第1ブリッジアームユニット
BR1~BR3 第2ブリッジアームユニット
TX1~TX6 トランジスタスイッチング素子
T1~T6 ブリッジアームスイッチング素子
TA、TB マルチレベルスイッチング素子
W11、W12 第1短絡スイッチング素子
W13 第2短絡スイッチング素子
LD 負荷
300 共振変換回路システム
310 第1共振コンバータ
311 第1プレ変換回路
312 第1共振変圧回路
313 第1ポスト変換回路
320 第2共振コンバータ
321 第2プレ変換回路
322 第2共振変圧回路
323 第2ポスト変換回路
330 状態選択回路
W31 直列スイッチング素子
W32 第1並列スイッチング素子
W33 第2並列スイッチング素子
Np 正極出力端
Nn 負極出力端
WP11~WP13、WP21~WP23 一次巻線
WS11、WS13、WS15、WS21、WS23、WS25 第1サブ巻線
WS12、WS14、WS16、WS22、WS24、WS26 第2サブ巻線
N1~N6、Na、Nb ノード
VP1、VP2 誘導電圧
VTA 電圧
Vout 出力電圧