IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星ディスプレイ株式會社の特許一覧

特開2024-114639樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置
<>
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図1
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図2
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図3
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図4a
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図4b
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図4c
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図5
  • 特開-樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114639
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】樹脂組成物、表示装置の製造方法、及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   C08F 290/12 20060101AFI20240816BHJP
   C08F 290/06 20060101ALI20240816BHJP
   H10K 71/00 20230101ALI20240816BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20240816BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20240816BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20240816BHJP
   H10K 50/115 20230101ALI20240816BHJP
   H10K 85/10 20230101ALI20240816BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20240816BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
C08F290/12
C08F290/06
H10K71/00
H05B33/14 Z
H05B33/02
H10K59/10
H10K50/115
H10K85/10
H10K50/844
G09F9/00 342
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024014658
(22)【出願日】2024-02-02
(31)【優先権主張番号】10-2023-0018291
(32)【優先日】2023-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】森田 惠介
【テーマコード(参考)】
3K107
4J127
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107AA05
3K107BB01
3K107CC41
3K107CC45
3K107DD88
3K107DD97
3K107EE49
3K107EE55
3K107FF01
3K107FF14
3K107FF18
3K107GG28
3K107GG37
4J127AA03
4J127BA01
4J127BA041
4J127BA042
4J127BB032
4J127BB041
4J127BB112
4J127BB221
4J127BB222
4J127BC022
4J127BC031
4J127BC131
4J127BD061
4J127BD412
4J127BE511
4J127BE51Y
4J127CB151
4J127CB152
4J127CC011
4J127CC092
4J127EA13
4J127FA14
4J127FA15
4J127FA21
5G435AA17
5G435BB05
5G435CC09
5G435GG43
5G435HH18
5G435HH20
5G435KK07
5G435KK10
5G435LL04
5G435LL07
5G435LL08
5G435LL17
(57)【要約】
【課題】常温及び高温で接着信頼性が優秀な接着部材を含む表示装置を提供すること。
【解決手段】一実施形態の樹脂組成物は、それぞれ特定の化学式構造で表される第1構造単位と、第2構造単位と、第3構造単位とを含む(メタ)アクリレート共重合体と、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、単官能(メタ)アクリレートモノマーと、光開始剤と、を含む。一実施形態の表示装置は、ウィンドウと表示モジュールとの間に前記樹脂組成物から由来する重合体を含む接着部材を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式1aで表される第1構造単位と、化学式1bで表される第2構造単位と、化学式1cで表される第3構造単位とを含む(メタ)アクリレート共重合体と、
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、
単官能(メタ)アクリレートモノマーと、
光開始剤と、を含む樹脂組成物:
【化1】
(化学式1a)
【化2】
(化学式1b)

(化学式1c)
前記化学式1a~化学式1cにおいて、
、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、
は置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキル基またはオキシ基であり、
は一つ以上の置換された、または置換されない脂肪族環を有する官能基であり、
及びLはそれぞれ独立して置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキレン基、または置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキレンオキシ基であり、
Xはエーテル基、エステル基、ウレタン基、またはアミド基である。
【請求項2】
前記(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量は1,000g/mol以上50,000g/mol以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、単官能(メタ)アクリレートモノマー、及び光開始剤の100重量部に対して、
前記(メタ)アクリレート共重合体は0.1以上50以下の重量部で含まれる請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記(メタ)アクリレート共重合体100mol%を基準に、
前記第3構造単位の含量は0.01mol%以上50mol%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは重量平均分子量が5,000以上100,000以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
光硬化後の25℃でのJIS K6854に準拠した剥離強度が400gf/25mm以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
光硬化後の60℃でのJIS K6854に準拠した剥離強度が100gf/25mm以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記(メタ)アクリレート共重合体はランダム共重合体であり、下記化学式1で表される請求項1に記載の樹脂組成物:
【化4】
(化学式1)
前記化学式1において、
及びZはそれぞれ独立してラジカル、正イオン(cation)、及び負イオン(anion)の活性を有しない官能基であり、
0.01≦p/(n+m+p)≦50であり、
~R、L、L、及びXは前記化学式1a~化学式1cで定義した通りである。
【請求項9】
第1基材の上に請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の樹脂組成物を提供するステップと、
大気下で前記樹脂組成物に紫外線光を照射して接着部材を形成するステップと、
前記接着部材の上に第2基材を提供するステップと、を含む表示装置の製造方法。
【請求項10】
表示パネルと、
前記表示パネルの上に配置されるウィンドウと、
前記表示パネルと前記ウィンドウとの間に配置され、請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の樹脂組成物から由来する重合体を含む接着部材と、を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂組成物、接着部材の製造を含む表示装置の製造方法、及びそれによって製造された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ、携帯電話、タブレットコンピュータ、ナビゲーション、ゲーム機などのようなマルチメディア装置に使用される多様な表示装置が開発されている。多様な形状の表示装置に適用される接着部材を形成するために使用される接着樹脂は、多様な形態の表示装置の部材に対して優れたコーティング性を有する必要がある。
【0003】
一方、接着部材を形成するために酸素を含む大気下で接着樹脂を硬化させる場合、硬化阻害現象が発生し、接着性が不十分なため、それを解決するための方案が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、酸素を含む大気下で硬化する際に優れた接着性を示す樹脂組成物、及びそれを利用して形成される接着部材を含む表示装置の製造方法を提供することである。
【0005】
また、本発明の目的は、常温及び高温で接着信頼性が優秀な接着部材を含む表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態の樹脂組成物は、化学式1aで表される第1構造単位と、化学式1bで表される第2構造単位と、化学式1cで表される第3構造単位とを含む(メタ)アクリレート共重合体と、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、単官能(メタ)アクリレートモノマーと、光開始剤と、を含む。
【0007】
【化1】
(化学式1a)
【化2】
(化学式1b)
【化3】
(化学式1c)
前記化学式1a~化学式1cにおいて、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、Rは置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキル基またはオキシ基であり、Rは一つ以上の置換された、または置換されない脂肪族環を有する官能基であり、L及びLはそれぞれ独立して置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキレン基、または置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキレンオキシ基であり、Xはエーテル基、エステル基、ウレタン基、またはアミド基である。
【0008】
一実施形態の樹脂組成物において、前記(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量は1,000g/mol以上50,000g/mol以下である。
【0009】
一実施形態の樹脂組成物において、前記ウレタン(メタ)アクリレート共重合体、単官能(メタ)アクリレートモノマー、及び光開始剤の100重量部に対して、前記(メタ)アクリレート共重合体は0.1以上50以下の重量部で含まれる。
【0010】
一実施形態の樹脂組成物において、前記(メタ)アクリレート共重合体100mol%を基準に、前記第3構造単位の含量は0.01mol%以上50mol%以下である。
【0011】
一実施形態の樹脂組成物において、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは重量平均分子量が5,000以上100,000以下である。
【0012】
一実施形態の樹脂組成物は、光硬化後の25℃でのJIS K6854に準拠した剥離強度が400gf/25mm以上である。また、一実施形態の樹脂組成物は、光硬化後の60℃でのJIS K6854に準拠した剥離強度が100gf/25mm以上である。
【0013】
一実施形態の樹脂組成物は有機溶剤を含まない。
【0014】
一実施形態の樹脂組成物において、前記(メタ)アクリレート共重合体はランダム共重合体であり、下記化学式1で表される。
【0015】
【化4】
(化学式1)
前記化学式1において、Z及びZはそれぞれ独立してラジカル、正イオン(cation)、及び負イオン(anion)の活性を有しない官能基であり、0.01≦p/(n+m+p)≦50であり、R~R、L、L、及びXは前記化学式1a~化学式1cで定義した通りである。
【0016】
一実施形態の表示装置の製造方法は、第1基材の上に上述した一実施形態の樹脂組成物を提供するステップと、大気下で前記樹脂組成物に紫外線光を照射して接着部材を形成するステップと、前記接着部材の上に第2基材を提供するステップと、を含む。
【0017】
一実施形態の表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルの上に配置されるウィンドウと、前記表示パネルと前記ウィンドウとの間に配置される接着部材と、を含むが、前記接着部材は上述した一実施形態の樹脂組成物から由来する重合体を含む。
【発明の効果】
【0018】
一実施形態の樹脂組成物は、光硬化の際に大気中の酸素によって表面硬化が阻害される現象を抑制する特性を提供する。それによって、一実施形態の樹脂組成物からなる接着部材は常温だけでなく高温領域でも優れた接着性を示す。
【0019】
一実施形態の接着部材は優れた剥離強度を有するため、それを含む表示装置は優れた接着信頼性を示す。
【0020】
また、一実施形態の表示装置の製造方法によると、大気下で一度の光照射によって接着部材を製造することができ、追加の工程増加及び設備増設を必要としないため生産効率を向上させ、製造コストが節減される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態の表示装置を示す斜視図である。
図2】一実施形態の表示装置を示す分解斜視図である。
図3】一実施形態の表示装置を示す断面図である。
図4a】一実施形態の表示装置の製造ステップを概略的に示す図である。
図4b】一実施形態の表示装置の製造ステップを概略的に示す図である。
図4c】一実施形態の表示装置の製造ステップを概略的に示す図である。
図5】一実施形態の表示装置を示す断面図である。
図6】一実施形態の表示装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な形態を有することができるゆえ、特定実施例を図面に例示し、本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定な開示形態に対して限定しようとするのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物または代替物を含むと理解すべきである。
【0023】
本明細書において、ある構成要素(または領域、層、部分など)が他の構成要素の「上にある」、または「結合される」と言及されれば、それは他の構成要素の上に直接配置・連結・結合され得るか、またはそれらの間に第3の構成要素が配置され得ることを意味する。
【0024】
同じ図面符号は同じ構成要素を指す。また、図面において、構成要素の厚さ、割合、及び寸法は技術的内容の効果的な説明のために誇張されている。「及び/または」は、関連する構成要素が定義する一つ以上の組み合わせを全て含む。
【0025】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用されるが、前記構成要素は前記用語に限らない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないながらも第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、類似して第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表面は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0026】
また、「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示した構成要素の連関関係を説明するために使用される。前記用語は相対的な概念であって、図面に示した方向を基準に説明される。
【0027】
「含む」または「有する」などの用語は明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0028】
異なるように定義されない限り、本明細書で使用された全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるようなものと同じ意味を有する。また、一般的に使用される辞書で定義された用語のような用語は、関連技術の脈絡で有する意味と一致する意味を有すると解釈すべきであって、ここで明示的に定義されない限り、過度に理想的であるか形式的な意味で解釈してはならない。
【0029】
本明細書において、「置換された、または置換されない」とは、重水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、シリル基、オキシ基、チオ基、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、ホウ素基、ホスフィンオキシド基、ホスフィンスルフィド基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭化水素環基、アリール基、及びヘテロ環基からなる群より選択される一つ以上の置換基に置換されるまたは置換されないことを意味する。また、前記例示した置換基それぞれは置換されてもよいしまたは置換されなくてもよい。例えば、ビフェニル基はアリール基と解釈されてもよく、フェニル基に置換されたフェニル基と解釈されてもよい。
【0030】
本明細書において、アルキル基は直鎖、または分枝鎖である。アルキル基の炭素数は、1以上50以下、1以上30以下、1以上20以下、1以上10以下、または1以上6以下である。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、i-ブチル基、2-エチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基、t-ペンチル基、1-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2-エチルペンチル基、4-メチル-2-ペンチル基、n-ヘキシル基、1-メチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、2-ブチルヘキシル基、n-ヘプチル基、1-メチルペプチル基、2,2-ジメチルヘプチル基、2-エチルヘプチル基、2-ブチルヘプチル基、n-オクチル基、tーオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ブチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、3,7-ジメチルオクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、アダマンチル基、2ーエチルデシル基、2-ブチルデシル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルデシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、2-エチルドデシル基、2-ブチルドデシル基、2-ヘキシルドデシル基、2-オクチルデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、2-エチルヘキサデシル基、2-ブチルヘキサデシル基、2-ヘキシルヘキサデシル基、2-オクチルヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-ノナデシル基、n-イコシル基、2-エチルイコシル基、2-ブチルイコシル基、2-ヘキシルイコシル基、2-オクチルイコシル基、n-ヘンイコシル基、n-ドコシル基、n-トリコシル基、n-テトラコシル基、n-ペンタコシル基、n-ヘキサコシル基、n-ヘプタコシル基、n-オクタコシル基、n-ノナコシル基、及びn-トリアコンチル基などが挙げられるが、これに限らない。
【0031】
本明細書において、シクロアルキル基は環状アルキル基を意味する。シクロアルキル基の炭素数は、3以上50以下、3以上30以下、または3以上20以下、3以上10以下である。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、4-t-ブチルシクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、1-アダンチル基、2-アダマンチル基、イソノルボルニル基、ビシクロへプチル基などがあるが、これらに限らない。
【0032】
本明細書において、アルケニル基は、炭素数2以上のアルキル基の中間または末端に一つ以上の炭素二重結合を含む炭化水素グループを意味する。アルケニル基は直鎖または分枝鎖である。炭素数は特に限らないが、2以上30以下、2以上20以下、または2以上10以下である。アルケニル基の例としては、ビニル基、1-ブテニル基、1-ペンテニル基、1,3-ブタジエニルアリール基、スチレニル基、スチリルビニル基などが挙げられるが、これに限らない。
【0033】
本明細書において、アルキニル基は、炭素数2以上のアルキル基の中間または末端に一つ以上の炭素三重結合を含む炭化水素グループを意味する。アルキニル基は直鎖または分枝鎖である。炭素数は特に限らないが、2以上30以下、2以上20以下、または2以上10以下である。アルキニル基の具体的な例としては、エチニル基、プロピニル基などが挙げられるが、これに限らない。
【0034】
本明細書において、炭化水素環基は脂肪族炭化水素環から誘導された任意の作用基または置換基を意味する。炭化水素環基は環形炭素数5以上20以下の飽和炭化水素環基である。
【0035】
本明細書において、アリール基は芳香族炭化水素環から誘導される任意の作用基または置換基を意味する。アリール基は、単環式アリール基または多環式アリール基である。アリール基の環形成炭素数は、6以上30以下、6以上20以下、または6以上15以下である。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ビフェニル基、テルフェニル基、クォーターフェニル基、クインクフェニル基、セクシフェニル基、トリフェニルエニル基、ピレニル基、ベンゾフルオランテニル基、クリセニル基などが挙げられるが、これに限らない。
【0036】
本明細書において、ヘテロ環基はヘテロ原子としてB、O、N、P、Si、S、及びSeのうち一つ以上を含む環から誘導される任意の作用基または置換基を意味する。ヘテロ環基は、脂肪族ヘテロ環基及び芳香族ヘテロ環基を含む。芳香族ヘテロ環基はヘテロアリール基である。脂肪族ヘテロ環及び芳香族ヘテロ環は、単環及び多環である。
【0037】
本明細書において、ヘテロ環基は、ヘテロ原子としてB、O、N、P、Si、及びSのうち一つ以上を含む。ヘテロ環基がヘテロ原子を2つ以上含めば、2つ以上のヘテロ原子は互いに同じであってもよく、異なってもよい。ヘテロ環基は単環式ヘテロ環基または多環式ヘテロ環基であってもよく、ヘテロアリール基を含む概念である。ヘテロ環基の環形成炭素数は、2以上30以下、2以上20以下、または2以上10以下である。
【0038】
本明細書において、脂肪族ヘテロ環基はヘテロ原子としてB、O、N、P、Si、S、及びSeのうち一つ以上を含む。脂肪族ヘテロ環基の環形成炭素数は、2以上30以下、2以上20以下、または2以上10以下である。脂肪族ヘテロ環基の例としては、オキシラン基、チイラン基、ピロリジン基、ピペリジン基、テトラヒドロフラン基、テトラヒドロチオフェン基、チアン基、テトラヒドロピラン基、1,4-ジオキサン基などが挙げられるが、これに限らない。
【0039】
本明細書において、ヘテロアリール基はヘテロ原子としてB、O、N、P、Si、S、及びSeのうち一つ以上を含む。ヘテロアリール基がヘテロ原子を2つ以上含む場合、2つ以上のヘテロ原子は互いに同じであってもよく、異なってもよい。ヘテロアリール基は、単環式ヘテロ環基または多環式ヘテロ環基である。ヘテロアリール基の環形成炭素数は、2以上30以下、2以上20以下、または2以上10以下である。ヘテロアリール基の例としては、チオフェニル基、フラニル基、ピローリル基、イミダゾーリル基、ピリジニル基、ビピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、トリアゾーリル基、アクリジリル基、ピリダジニル基、ピリジニリル基、キノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フェノキサジニル基、フタラジニル基、ピリドピリミジニル基、ピリドピラジニル基、ピラジノピラジニル基、イソキノリニル基、インドーリル基、カルバゾーリル基、N-アリールカルバゾーリル基、N-ヘテロアリールカルバゾーリル基、N-アルキルカルバゾーリル基、ベンゾオキサゾーリル基、ベンゾイミダゾーリル基、ベンゾチアゾーリル基、ベンゾカルバゾーリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、チエノチオフェニル基、ベンゾフラニル基、フェナントロリニル基、チアゾーリル基、イソオキサゾーリル基、オキサゾーリル基、オキサジアゾーリル基、チアジアゾーリル基、フェノチアジニル基、ジベンゾシローリル基、及びジベンゾフラニル基などが挙げられるが、これに限らない。
【0040】
本明細書において、アリレーン基は2価基であることを除いては、上述したアリール基に関する説明が適用される。ヘテロアリーレン基は2価基であることを除いては、上述したヘテロアリール基に関する説明が適用される。
【0041】
本明細書において、シリル基はアルキルシリル基及びアリールシリル基を含む。シリル基の例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルシリル基、フェニルシリル基などが挙げられるが、これに限らない。
【0042】
本明細書において、アミノ基の炭素数は特に限らないが、1以上30以下である。アミノ基は、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、またはへテロアリールアミノ基を含む。アミノ基の例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、9-メチル-アントラセニルアミノ基、トリフェニルアミノ基などが挙げられるが、これに限らない。
【0043】
本明細書において、カルボニル基の炭素数は特に限らないが、炭素数1~40以下、1以上30以下、または1~20以下であってもよい。例えば、下記構造を有してもよいが、これに限らない。
【0044】
【化5】
【0045】
本明細書において、スルフィニル基及びするスルホニル基の炭素数は特に限らないが、1以上30以下であってもよい。スルフィニル基は、アルキルスルフィニル基及びアリールスルフィニル基を含む。スルホニル基は、アルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基を含む。
【0046】
本明細書において、チオ基はアルキルチオ基及びアリールチオ基を含む。チオ基は、前記定義されたアルキル基またはアリール基に硫黄原子が結合されているものを意味する。チオ基の例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、フェニルチオ基、ナフチルチオ基などが挙げられるが、これに限らない。
【0047】
本明細書において、オキシ基は、前記定義されたアルキル基またはアリール基に酸素原子が結合されているものを意味する。オキシ基は、アルコキシオキシ基及びアリールオキシ基を含む。アルコキシ基は直鎖、分枝鎖、または環鎖である。アルコキシ基の炭素数は特に限らないが、例えば、1以上20以下、または1以上10以下であってもよい。オキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ベンジルオキシなどが挙げられるが、これに限らない。
【0048】
本明細書において、ホウ素基は、前記定義されたアルキル基またはアリール基にホウ素原子が結合されているものを意味する。ホウ素基はアルキルホウ素基及びアリールホウ素基を含む。ホウ素基の例としては、ジメチルホウ素基、ジエチルホウ素基、t-ブチルメチルホウ素基、ジフェニルホウ素基、フェニルホウ素基などが挙げられるが、これらに限らない。
【0049】
本明細書において、アミノ基の炭素数は特に限らないが、1以上30以下である。アミノ基は、アルキルアミノ基及びアリールアミノ基を含む。アミノ基の例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、9-メチル-アントラセニルアミノ基、トリフェニルアミノ基などが挙げられるが、これに限らない。
【0050】
本明細書において、アルキルチオ基、アルキルスルホキシ基、アルキルアリール基、アルキルアミノ基、アルキルホウ素基、アルキルシリル基、アルキルアミン基のうちのアルキル基は上述したアルキル基の例示のようである。
【0051】
本明細書において、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールスルホキシ基、アリールアミノ基、アリールホウ素基、アリールシリル基、のうちのアリール基は上述したアリール基の例示ようである。
【0052】
本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレート及び/またはメタアクリレートを意味する。
【0053】
本明細書において、一つ以上の脂肪族環を有する官能基は環状に結合された炭化水素を一つ以上含む官能基を意味する。詳しくは、官能基内に不飽和結合が存在しない炭素環構造を含むが、単一環(monocyclic ring)または多重環(polycyclic ring)を含む官能基を意味する。
【0054】
【0055】
以下では図面を参照して、本発明の一実施形態の接着部材及びそれを含む表示装置について説明する。図1は、一実施形態の表示装置を示す斜視図である。図2は、一実施形態による表示装置の分解斜視図である。
【0056】
図1に示した一実施形態の表示装置DDは電気的信号によって活性化される装置である。例えば、表示装置DDはパソコン、ノートパソコン、個人デジタル端末機、ゲーム機、携帯用電子機器、テレビ、モニタ、外部広告板、カーナビゲーション、またはウェアラブル装置であるが、実施例はこれに限らない。図1では表示装置DDが携帯電話であることを例示的に示している。
【0057】
図1を参照すると、一実施形態による表示装置DDは表示面DAを介して映像IMを表示する。表示領域DAは第1方向軸DR1と第2方向軸DR2によって定義される平面を含む。表示装置DDは第3方向軸DR3の方向に向かって映像IMを表示領域DAに表示する。表示領域DAは第1方向軸DR1と第2方向軸DR2が定義する平面の少なくとも一側から曲げられる曲面を含む。図1に示した一実施形態の表示装置DDは、第1方向軸DR1と第2方向軸DR2が定義する平面の両側面からそれぞれ曲げられる2つの曲面を含むと示されている。但し、表示領域DAの形状はこれに限らない。例えば、表示領域DAは第1方向軸DR1と第2方向軸DR2によって定義される平面のみを含んでもよく、表示領域DAは第1方向軸DR1と第2方向軸DR2によって定義される平面の少なくとも2つ以上、例えば、4つの側面からそれぞれ曲げられる4つの曲面を更に含んでもよい。
【0058】
一実施形態の表示装置DDはフレキシブル(flexible)なものである。「フレキシブル」とは曲げられる特性を意味し、完全に折りたたまれる構造から、数ナノメートルレベルに曲げられる構造まで全てを含む。例えば、表示装置DD折りたたみ可能な(foldable)表示装置である。また、表示装置DDはリジッド(rigid)である。
【0059】
非表示領域NDAは、表示領域DAに隣接した領域である。非表示領域NDAは表示領域DAを囲む。それによって、表示領域DAの形状は実質的に非表示領域NDAによって定義される。但し、これは例示的な図示であって、非表示領域NDAは表示領域DAの一側にのみ隣接して配置されてもよく、省略されてもよい。表示領域DAは多様な形状に提供され、いずれか一つの実施例に限らない。
【0060】
図1及び以下の図面には第1方向軸DR1~第3方向軸DR3を示したが、本明細書で説明される第1~第3方向軸DR1、DR2、DR3が指示する方向は相対的な概念であって、他の変更に変換されてもよい。また、第1~第3方向軸DR1、DR2、DR3が支持する方向は第1~第3方向と説明され、同じ図面符号が使用される。本明細書では、第1方向軸DR1と第2方向軸DR2は互いに直交し、第3方向軸DR3は第1方向軸R1と第2方向軸DR2が定義する平面に対する法線方向である。
【0061】
表示装置DDの厚さ方向は、第1方向軸DR1及び第2方向軸DR2が定義する表面に対する法線方向である第3方向軸DR3と並ぶ方向である。本明細書において、表示装置DDを構成する部材の前面(または上面、上部面、上側)と背面(または下面、下部面、下側)は第3方向軸DR3を基準に定義される。また、本明細書において、第3方向軸DR3が延長される方向は厚さ方向と並んでおり、前面(または上面、上部面、上側)は映像IMが表示される面と隣接する面(または方向)を意味し、背面(または下面、下部面、下側)は映像IMが表示される面と離隔される面(または方向)を意味する。
【0062】
図2を参照すると、表示装置DDは、表示モジュールDMと、表示モジュールDMの上に配置されるウィンドウWPと、表示モジュールDMとウィンドウWPとの間に配置される接着部材APとを含む。また、表示装置DDは表示モジュールDMが収納される筐体HAUを更に含む。
【0063】
図1及び図2に示した表示装置DDにおいて、ウィンドウWPと筐体HAUが結合されて表示装置DDの外観を構成する。筐体HAUは表示モジュールDMの下側に配置される。筐体HAUは相対的に高い剛性を有する物質を含む。例えば、筐体HAUは、ガラス、プラスチック、または金属からなる複数のフレーム及び/またはプレートを含んでもよい。筐体HAUは所定の収容空間を提供する。表示モジュールDMは収容空間内に収容されて外部の衝撃から保護される。
【0064】
表示モジュールDMは電気的信号によって活性化される。表示モジュールDMは活性化されて表示装置DDの表示領域DA(図1)に映像IM(図1)を表示する。表示モジュールDMにはアクティブ領域AA-DMと周辺領域NAA-DMが定義される。アクティブ領域AA-DMは電気的信号によって活性化される領域である。周辺領域NAA-DMはアクティブ領域AA-DMの少なくとも一側に隣接して位置する領域である。周辺領域NAA-DMにはアクティブ領域AA-DMを駆動するための回路や配線などが配置される。
【0065】
接着部材APは一実施形態の樹脂組成物からなる。接着部材APは一実施形態の樹脂組成物から由来する重合体を含む。一実施形態の樹脂組成物については後述する。接着部材APによって表示モジュールDMとウィンドウWPが結合される。接着部材APは約25℃の常温及び約60℃の高温で優れた接着特性を示す。
【0066】
ウィンドウWPは透過領域TAと、ベゼル領域BZAとを含む。透過領域TAとベゼル領域BZAとを含むウィンドウWPの前面は表示装置DDの前面に当たる。透過領域TAは表示モジュールDMのアクティブ領域AA-DMの少なくとも一部と重畳する。透過領域TAは光学的に透明な領域である。映像IM(図1)は透過領域TAを介してユーザに提供される。
【0067】
ベゼル領域BZAは透過領域TAに比べ相対的に光透過率が低い領域である。ベゼル領域BZAは透過領域TAの形状を定義する。ベゼル領域BZAは透過領域TAに隣接して透過領域TAを囲む。
【0068】
ベゼル領域BZAは所定のカラーを有する。ベゼル領域BZAは表示モジュールDMの周辺領域NAA-DMをカバーし、周辺領域NAA-DMが外部から視認されることを遮断する。但し、実施例はこれに限らず、ベゼル領域BZAは透過領域TAの一側にのみ隣接して配置されてもよく、一部が省略されてもよい。
【0069】
図3は、一実施形態による表示装置DDを示す断面図である。図3では図2の筐体HAUを省略し、表示モジュールDM、接着部材AP、及びウィンドウWPを示している。
【0070】
図3を参照すると、表示モジュールDMは、表示パネルDPと、表示パネルDPの上に配置される入力感知部TPとを含む。表示パネルDPは、ベース基板BSと、ベース基板BSの上に配置される回路層DP-CLと、回路層DP-CLの上に配置される表示素子層DP-ELと、表示素子層DP-ELをカバーする封止層TFEとを含む。一実施形態の表示装置DDは表示パネルDPとウィンドウWPとの間に配置される接着部材APを含む。例えば、一実施形態の表示装置DDにおいて、接着部材APは入力感知部TPとウィンドウWPとの間に配置される。接着部材APは光学透明接着樹脂層(OCR、optically clear adhesive resin layer)である。
【0071】
一方、図3などに示した表示パネルDPの構成は例示的なものであって、表示パネルDPの構成はこれに限らない。例えば、表示パネルDPは液晶表示素子を含んでもよいが、この場合は封止層TFEが省略される。
【0072】
ベース基板BSは回路層DP-CLが配置されるベース面を提供する。ベース基板BSは曲げ(bending)、折りたたみ(folding)、巻き(rolling)などが可能なフレキシブル基板である。ベース基板BSはガラス基板、金属基板、または高分子基板などである。しかし、実施例はこれに限らず、ベース基板BSは無機層、有機層、または複合材料層を含んでもよい。
【0073】
回路層DP-CLは絶縁層、半導体パターン、導電パターン、及び信号ラインなどを含む。例えば、回路層DP-CLは、表示素子層DP-ELの発光素子(図示せず)を駆動するためのスイッチングトランジスタと駆動トランジスタとを含む。
【0074】
表示素子層DP-ELは光を放出する発光素子(図示せず)を含む。例えば、発光素子(図示せず)は、有機発光物質、無機発光物質、有機-無機発光物質、量子ドット、量子ロッド、マイクロLED、またはナノLEDを含む。
【0075】
封止層TFEは表示素子層DP-ELの上側に配置される。封止層TFEは水分、酸素、及び/またはほこり粒子などのような異物から発光素子層DP-ELを保護する。封止層TFEは少なくとも一つの無機層を含む。また、封止層TFEは少なくとも一つの有機層と少なくとも一つの無機層とを含んでもよい。例えば、封止層TFEは、順次に積層される無機層と、有機層と、無機層とを含んでもよい。e
【0076】
入力感知部TPは表示パネルDPの上に配置される。例えば、入力感知部TPは表示パネルDPの封止層TFEの上に直接配置される。入力感知部TPは外部の入力を感知して所定の入力信号に変更し、入力信号を表示パネルDPに提供する。例えば、一実施形態の表示装置DDにおいて、入力感知部TPはタッチを感知するタッチ感知部である。入力感知部TPは、ユーザの直接タッチ、ユーザの間接タッチ、物体の直接タッチ、または物体の間接タッチを認識する。
【0077】
入力感知部TPは、外部から印加されるタッチの位置及びタッチの強度(圧力)のうち少なくともいずれか一つを感知する。入力感知部TPは多様な構造を有するか多様な物質からなり、いずれか一つの実施例に限らない。入力感知部TPは外部の入力を感知するための複数個の感知電極(図示せず)を含む。感知電極(図示せず)は静電容量方式で外部の入力を感知する。表示パネルDPは入力感知部TPから入力信号を提供され、入力信号に対する映像を生成する。
【0078】
ウィンドウWPは表示パネルDP及び入力感知部TPなどを保護する。表示パネルDPで生成された映像IM(図1)はウィンドウWPを透過してユーザに提供される。ウィンドウWPは表示装置DDのタッチ面を提供する。
【0079】
ウィンドウWPはベース層BLと、プリント層BMとを含む。図示していないが、ウィンドウWPはベース層BLの上に提供される少なくとも一つの機能性層(図示せず)を更に含む。例えば、機能性層(図示せず)はハードコーティング層、指紋防止コーティング層などであってもよいが、実施例はこれに限らない。
【0080】
ベース層BLはガラス基板またはプラスチック基板である。例えば、一実施形態のウィンドウWPにおいて、ベース層BLとして強化ガラス基板が使用される。または、ベース層BLは可撓性のある高分子樹脂からなる。例えば、ベース層BLは、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、エチレン-ビニルアルコール共重合体、またはこれらの組み合わせからなる。
【0081】
プリント層BMはベース層BLの一面の上に配置される。プリント層BMは表示モジュールDMに隣接したベース層BLの下部面に提供される。プリント層BMはベース層BLの縁領域に配置される。プリント層BMはインクプリント層である。また、プリント層BMは顔料または染料を含んで形成される層である。ウィンドウWPにおいて、ベゼル領域BZAはプリント層BMが提供される部分である。
【0082】
接着部材APはウィンドウWPの下部に配置される。ウィンドウWPにおいて、プリント層BMが提供されていないベース層BLとプリント層BMとの間には段差SP-aが存在する。一実施形態による樹脂組成物からなる接着部材APは良好な柔軟性及び高い接着力を有することで、段差SP-a部分が浮くことなくウィンドウWPに取り付けられる。
【0083】
一実施形態の樹脂組成物は、(メタ)アクリレート共重合体と、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、単官能(メタ)アクリレートモノマーと、光開始剤とを含む。
【0084】
(メタ)アクリレート共重合体は第1構造単位と、第2構造単位と、第3構造単位とを含む。第1構造単位は下記化学式1aで表され、第2構造単位は下記化学式1bで表され、第3構造単位は下記化学式1cで表される。
【0085】
【化6】
(化学式1a)
【化7】
(化学式1b)
【化8】
(化学式1c)
化学式1a、化学式1b、及び化学式1cにおいて、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基である。例えば、R、R、R、及びRはいずれも水素原子である。または、R、R、R、及びRのうち少なくとも一つがメチル基であってもよい。R、R、R、及びRそれぞれがメチル基であれば、前記メチル基は置換されていない。
【0086】
化学式1aにおいて、Rは置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキル基またはオキシ基である。例えば、Rは置換されないメチル基である。
【0087】
化学式1bにおいて、Rは一つ以上の置換された、または置換されない脂肪族環を有する官能基である。一実施形態において、Rは置換された、または置換されないシクロアルキル基を一つ以上含む官能基である。前記置換された、または置換されないシクロアルキル基は炭素数3以上20以下の単一環または多重環を含む。また、前記置換された、または置換されないシクロアルキル基には不飽和結合が存在しない。
【0088】
化学式1cにおいて、L及びLはそれぞれ独立して置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキレン基、または置換された、または置換されない炭素数1以上18以下のアルキレンオキシ基である。前記アルキレンオキシ基は炭素数1以上18以下のアルキレン基とエーテル基が結合した作用基であって、例えば、-RO-で表される。ここで、Rは炭素数1以上18以下のアルキレン基であり、Oは酸素原子である。
【0089】
化学式1cにおいて、Xはエーテル基(-O-)、エステル基(-C(=O)O-または-O(C=O)-)、ウレタン基(-NHC(=O)O-)、またはアミド基である。前記アミド基は、アミド基の窒素原子が水素原子、炭素数1以上30以下のアルキル基、炭素数3以上30以下のシクロアルキル基、または置換された、または置換されない炭素数6以上30以下のアリール基で置換される。
【0090】
一実施形態において、第3構造単位は(メタ)アクリレート共重合体100mol%を基準に、0.01mol%以上50mol%以下の含量で含まれる。一実施形態の樹脂組成物は、(メタ)アクリレート共重合体に第3構造単位が前記含量範囲で含まれれば、大気下で光を硬化する際に酸素によって表面硬化が阻害されることを抑制し、常温及び高温領域で優れた粘/接着性を示す。
【0091】
例えば、前記化学式1aで表される第1構造単位、化学式1bで表される第2構造単位、及び化学式1cで表される第3構造単位を含む(メタ)アクリレート共重合体は下記化学式1で表される。下記化学式1で表される(メタ)アクリレート共重合体はランダム共重合体である。
【0092】
【化9】
(化学式1)
前記化学式1において、Z及びZはそれぞれ独立してラジカル、正イオン、及び負イオンの活性を有しない官能基である。Z及びZはそれぞれ独立してラジカル開始剤である開裂基(cleaving group)としてアゾ(azo)系化合物、ぺルオキシド(peroxide)系化合物などに結合した官能基またはそれを後反応によってさらに変性させた場合の官能基である。例えば、Z及びZはそれぞれ独立してアゾ系開始剤であるV-601に含まれたメチルtert-ブチレート基(-C(CHCOOCH)である。または、Z及びZはそれぞれ独立してアゾ系開始剤であるVR-110に含まれた2,4,4-トリメチルペンタン基(-C(CHCHC(CH)、またはぺルオキシド系開始剤であるPEROYL Lに含まれたラウリレート基(-OOC(CH11CH)である。但し、実施例はこれに限らない。
【0093】
化学式1において、n+m+p=100である。例えば、n≠0、m≠0で、0.01≦p/(n+m+p)≦50である。
【0094】
化学式1において、R~R、L、L、及びXについては前記化学式1aで~化学式1cで説明した内容と同じ内容が適用される。
【0095】
一実施形態において、(メタ)アクリレート共重合体のガラス転移温度(Tg、Glass Transition Temperature)は100℃以上である。それによって、一実施形態の樹脂組成物からなる硬化物、接着部材APは接着性が向上される。
【0096】
一実施形態の樹脂組成物は、上述した(メタ)アクリレート共重合体を含むことで、酸素存在下で光硬化を行う場合であっても基材の上に塗布された樹脂組成物の表面で硬化低下が発生することを抑制することができ、優れた粘/接着性を発現する。また、一実施形態の樹脂組成物は、光硬化の際に常温だけでなく高温でも優れた粘/接着特性を示す。
【0097】
(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量(weight-average molecular weight、Mw)が1,000以上50,000以下である。(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量が上述した範囲を有すれば、前記(メタ)アクリレート共重合体を含む一実施形態の樹脂組成物は硬化の際に常温及び高温で優れた接着性を示す。
【0098】
一実施形態の樹脂組成物は、(メタ)アクリレート共重合体を後述するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、単官能(メタ)アクリレートモノマー、及び光開始剤の100重量部に対して0.1以上50以下の重量部で含む。一実施形態の樹脂組成物は、(メタ)アクリレート共重合体を上述した含量範囲で含むことで樹脂組成物の硬化後の優れたピール強度特性を示す。
【0099】
一実施形態の樹脂組成物はウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む。樹脂組成物は一種または2種以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む。
【0100】
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ウレタン結合を有する(メト)アクリロイル基を少なくとも一つ含む光硬化性化合物を含む。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ウレタン結合を有するアクリレート、ポリカーボネート骨格を有するウレタンアクリレート、ポリエステル骨格を有するウレタンアクリレート、及びポリエーテル骨格を有するウレタンアクリレートのうち少なくとも一つを含む。
【0101】
一実施形態において、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、重量平均分子量(Mw)が5,000以上100,000以下である。上述した範囲の重量平均分子量を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは相対的に高い重合度を有するオリゴマー状で樹脂組成物に含まれ、光硬化の後も高い重合度を維持する。それによって、一実施形態の樹脂組成物からなる接着部材APは優れた接着力を示す。
【0102】
例えば、一実施形態の樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしてUF-C051(共栄化学社製)及びUN-6304(根上工業社製)のうち少なくとも一つを含む。但し、これは例示的なものであって、実施例はこれに限らない。
【0103】
一実施形態において、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む樹脂組成物は、バーコーティング、インクジェットプリンティング法、またはディスペンシング塗布法などの方法で塗布される低粘度特性を示す。それによって一実施形態の樹脂組成物は基材の上に均一な量及び均一な厚さで塗布されるが、このような樹脂組成物からなる接着部材APは接着信頼性が優秀な特性を示す。
【0104】
一実施形態の樹脂組成物は単官能(メタ)アクリレートモノマーを含む。単官能(メタ)アクリレートモノマーは複数個の互いに異なるモノマーを含む。例えば、一実施形態の樹脂組成物において、単官能(メタ)アクリレートモノマーは、少なくとも一つの単官能アクリレートモノマーと、少なくとも一つの単官能メタクリレートモノマーとを含む。
【0105】
単官能(メタ)アクリレートモノマーは、2-エチルヘキシルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、イソデシルアクリレート、2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イルメチルアクリレート、ブチルアクリレートのうち少なくとも一つを含む。
【0106】
一実施形態の樹脂組成物は、光硬化性樹脂組成物として光開始剤を含む。光開始剤は紫外線照射などによる硬化過程でラジカル重合性化合物の重合反応を誘導するものであれば特に制限なく使用される。光開始剤は光ラジカル重合開始剤である。例えば、光開始剤としてベンゾイン系、ヒドロキシケトン系、アミノケトン系、ホスフィンオキシド系などの光ラジカル重合開始剤を使用する。
【0107】
例えば、光開始剤は、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパノン、2-ヒドロキシ-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-メチル-1-プロパノン、及び2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチルプロパン-1-オンのうち少なくとも一つを含む。
【0108】
また、光開始剤は、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン-1、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキシド、エチル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィナート、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-ホスフィンオキシド、[1-(4-フェニルスルファニルベンゾイル)ヘプチリデンアミノ]ベンゾアート、[1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)カルバゾール-3-イル]エチリデンアミノ]アセテート、及びビス(2,4-シクロペンタジエニル)ビス[2,6-ジフルオロ-3-(1-ピリル)フェニル]チタン(IV)のうち少なくとも一つを含む。また、樹脂組成物RCは光開始剤としてOmnirad 819(IGM Resins社製)及びOmnirad 184(IGM Resins社製)のうち少なくとも一つを含む。Omnirad 819(IGM Resins社製)及びOmnirad 184(IGM Resins社製)はラジカル重合開始剤である。
【0109】
一実施形態の樹脂組成物は有機溶剤を実質的に含まない。つまり、一実施形態の樹脂組成物は無溶剤タイプである。一実施形態において、無溶剤タイプの樹脂組成物を利用して接着部材APを形成すれば、有機溶剤を乾燥するための工程が省略されるため製造効率が向上される。
【0110】
一実施形態の表示装置に含まれる接着部材APは、一実施形態の樹脂組成物をウィンドウWPの一面または表示モジュールDMの一面の上に提供した後、大気下でウィンドウWPの一面または表示モジュールDMの一面の上に提供された樹脂組成物に紫外線光を照射し硬化して形成される。但し、実施例はこれに限らない。例えば、別途の工程で一実施形態の樹脂組成物を紫外線光で硬化して接着部材APを形成し、接着フィルムの形態で硬化された状態の接着部材APの一面をウィンドウWPの一面または表示モジュールDMの一面の上に積層(lamination)し、接着部材APの残りの一面に取り付けられていないウィンドウWPの一面または表示モジュールDMの一面を取り付ける方法で接着部材APが提供される。
【0111】
一実施形態において、接着部材APの厚さT0は50μm以上200μm以下である。例えば、接着部材APは50μm以上100μm以下厚さT0を有する。但し、これは例示的なものであって、接着部材APの厚さT0はこれに限らない。
【0112】
一実施形態において、接着部材APは180°方向の剥離強度(180°ピール(Peel)強度)が400gf/25mm以上、または100gf/25mm以上である。例えば、接着部材APは約25℃の温度での180°ピール強度が400gf/25mm以上である。また、接着部材APは約60℃の温度での180°ピール強度が100gf/25mm以上である。
【0113】
本明細書において、接着部材APの剥離強度は一実施形態の樹脂組成物からなる硬化物に対して測定された値である。例えば、接着部材APの剥離強度はガラス基板(例えば、ソーダライムガラス)の上に一実施形態の樹脂組成物を塗布し光硬化して硬化物を形成し、前記硬化物のうえにポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをラミネートして製造された剥離強度測定用の試片を利用して測定される。ここで、前記硬化物は一実施形態の接着部材APに対応する。接着部材APの剥離強度は、日本産業規格(Japanese Industrial Standard、JIS) K6854に準拠し、前記接着層とポリエチレンテレフタレートフィルムをガラス基板から常温及び高温の剥離温度及び180°の剥離強度で剥離させる際の剥離強度を測定した値である。本明細書において、常温(room temperature)は約25℃の温度であり、高温は約60℃の温度である。
【0114】
一実施形態の接着部材APは常温で400gf/25mm以上の180°ピール強度を有し、高温で100gf/25mm以上の180°ピール強度を有することで優れた接着信頼性を示す。それによって、一実施形態の接着部材APを含む表示装置DDは接着部材APの界面で浮く現象が発生せず、優れた信頼性を示す。
【0115】
一実施形態の表示装装置DDは一実施形態の表示装置の製造方法で形成される。一実施形態の表示装置の製造方法において、接着部材APは上述した一実施形態の樹脂組成物からなる。一実施形態の表示装置の製造方法は、第1基材の上に樹脂組成物を提供するステップと、樹脂組成物を硬化させて接着部材を形成するステップと、接着部材APの上に第2基材を配置するステップとを含む。一実施形態において、第1基材及び第2基材のうちいずれか一つは表示モジュールDM(図3)であり、表示モジュールDM(図3)ではない残りの一つはウィンドウWP(図3)である。
【0116】
図4a~図4cは、本発明の一実施形態による表示装置の製造方法のうち一部のステップを概略的に示す図である。図4aは第1基材の上に接着部材を形成するための樹脂組成物を提供するステップを示す図である。図4bは樹脂組成物からなる予備接着部材に紫外線光を照射するステップを示す図であり、図4cは樹脂組成物からなる接着部材の上に第2基材を配置するステップを示す図である。以下、図4a~図4cを参照して説明する一実施形態の表示装置の製造方法に関する説明において、上述した図1図3を参照して説明した内容と重複する内容は再度説明せず、差を中心に説明する。
【0117】
第1基材は樹脂組成物RCが提供される部材であって、図4aでは表示モジュールDMの一面の上に樹脂組成物RCが提供されると示されている。樹脂組成物RCを提供するステップは、表示モジュールDMの一面の上に提供された樹脂組成物RCから予備接着部材P-APが形成されて表示モジュールDMの上に予備接着部材APが積層されるステップを含む。この場合、第2基材はウィンドウWPである。
【0118】
図4aの図示とは異なって、樹脂組成物RCがウィンドウWPの一面の上に提供されてもよい。予備接着部材P-APはウィンドウWPの一面の上に提供された樹脂組成物RCからなってもよい。この場合、第2基材は表示モジュールDMである。
【0119】
一部の実施例において、樹脂組成物RCは別途の基板(例えば、キャリア基板)の上に提供される。別途の基板の上に樹脂組成物RCを提供して予備接着部材P-APを形成する場合、別途の基板には樹脂組成物RCが塗布される面に離型処理(release treatment)がなされている。
【0120】
樹脂組成物RCはバーコーティング(bar-coating)法、インクジェットプリンティング(Inkjet printing)法、またはディスペンシング(Dispensing)法などの方法で提供される。一実施形態の樹脂組成物RCは約25℃で1.0mPa・s以上50mPa・s以下の粘度値を有することでノズルNZなどから容易に吐出され、薄いながらも一定なコーティング厚さが維持されるように提供される。また、樹脂組成物は1.0mPa・s以上50mPa・s以下の粘度値を有することで、表示モジュールDMの段差部SP-bの屈曲をカバーしながら提供される。つまり、50mPa・s以下の低い粘度値を有することで、段差部SP-bのように屈曲のある部分で空き空間なく樹脂組成物RCが詰められる。また、ノズルNZを介して提供される樹脂組成物RCは1.0mPa・s以上の粘度値を有することで、表示モジュールDMを逸脱して垂れる現象なく所定の厚さで均一にコーティングされる。表示モジュールDMの上に均一にコーティングされた樹脂組成物RCは予備接着部材P-AP(図4b)を形成する。
【0121】
一実施形態の表示装置の製造方法は樹脂組成RCを乾燥するステップを含まない。一実施形態の樹脂組成物RCは実質的に有機溶剤を含まない無溶剤タイプの樹脂組成物であり、それによって第1基材の上に塗布された後で乾燥工程を必要としない。それによって、一実施形態の表示装置の製造方法は優れた製造効率を示す。
【0122】
図4a及び図4bを参照すると、樹脂組成物RCを一定厚さでコーティングして形成された予備接着部材P-APは光によって硬化される。例えば、ウィンドウWPを予備接着部材P-APの上に配置する前に予備接着部材P-APに紫外線光UVを提供する。予備接着部材P-APに紫外線光UVを提供したら、予備接着部材P-APをなす樹脂組成物RCで重合反応が行われる。予備接着部材P-APは照射された紫外線光UVによって重合されてから硬化されて硬化物が形成される。前記硬化物は一実施形態の接着部材APに対応する。
【0123】
一実施形態において、予備接着部材P-AP、つまり、樹脂組成物RCを硬化させるステップは大気下で行われる。本発明において、接着部材AP(図3)は一実施形態の樹脂組成物RCからなることで、大気中に酸素が存在しても第1基材の上に塗布された樹脂組成物RCの表面のラジカル重合反応が阻害されることが抑制されて、優れた硬化特性を示す。例えば、樹脂組成物RCを硬化する際に樹脂組成物RCに含まれた(メタ)アクリレート共重合体が最表面側に偏析することで、一定な凝集力によって接着部材APの優れた接着性を確保することができる。
【0124】
それによって、一実施形態の表示装置の製造方法は樹脂組成物RCに紫外線光UVを一度照射するだけでも樹脂組成物RCを完全に硬化させるため工程ステップを減らすことができ、酸素を遮断するための設備増設などを必要としない。つまり、一実施形態の表示装置の製造方法は製造コストが節減され、製造効率が向上される。
【0125】
但し、実施例はこれに限らず、必要によっては予備接着部材P-APの状態で樹脂組成物RCの重合反応を一部行い、次に予備接着部材P-APをウィンドウWPでカバーした後、未反応の樹脂組成物RCを紫外線光UVで追加反応させて最終的な接着部材APを形成してもよい。
【0126】
一部実施例において、図4bの図示とは異なって表示モジュールDMの上に樹脂組成物RCを一定厚さでコーティングして予備接着部材P-APを形成し、予備接着部材P-APの上にウィンドウWPを提供した後、樹脂組成物RCを硬化させるための紫外線光UVを提供してもよい。このような場合、紫外線光UVはウィンドウWPを透過して提供される。例えば、予備接着部材P-APに照射される紫外線光UVの量は樹脂組成物RCを完全に硬化刺せる程度の光量である。例えば、365nm波長領域の紫外線光UVを約1000mJ/cmで照射して樹脂組成物RCを硬化させるが、実施例はこれに限らない。
【0127】
本発明によると、紫外線光UVで硬化した後、接着部材APが形成される。図4a及び図4bを参照して説明したステップで製作される接着部材APは上述した表示装置DDに適用され、一実施形態の接着部材APは常温及び高温で優れた接着力を示す。
【0128】
図4cを参照すると、一実施形態の表示装置の製造方法は接着部材APの上にウィンドウWPを配置して接合するステップを含む。一実施形態において、接着部材APの一面が表示モジュールDMの上に取り付けられ、次に表示モジュールDMに取り付けられた接着部材APの一面と向かい合う接着部材APの他面の上にウィンドウWPが順次に取り付けられる。例えば、一実施形態の表示装置の製造方法は、接着部材APの上にウィンドウWPを提供した後、常圧下でラミネート方法を利用して接着部材APにウィンドウWPを接合させる。
【0129】
また、これとは異なって、接着部材APの一面が表示モジュールDMと向かい合うウィンドウWPの一面の上に取り付けられ、次にウィンドウWPに取り付けられた接着部材APと一面と向かい合う接着部材APの他面を表示モジュールDMに取り付けて、接着部材APが表示装置DDに提供されてもよい。
【0130】
図4a~図4cで説明したステップによって製造された一実施形態の表示装置DDは、上述した一実施形態の樹脂組成物から由来する重合体を含む接着部材APを含むことで、浮く現象なく接着部材APを利用してウィンドウWPと表示モジュールDMの接着状態を維持する。
【0131】
図5は、一実施形態による表示装置を示す断面図である。以下、図6に示した表示装置に関する説明において、上述した図1図4cを参照して説明した内容と重複する内容は再度説明せず、差を中心に説明する。
【0132】
図5に示した表示装置DD-aは、図2及び図3を参照して説明した表示装置DDに比べ、光制御層PPと光学接着層AP-aとを更に含む。一実施形態の表示装置DD-aは、接着部材APとウィンドウWPとの間に配置される光制御層PPと、光制御層PPとウィンドウWPとの間に配置される光学接着層AP-aとを更に含む。
【0133】
光制御層PPは表示パネルDPの上に配置され、外部光による表示パネルDPにおける反射光を制御する。光制御層PPは、例えば偏光板を含むか、またはカラーフィルタ層を含む。
【0134】
光学接着層AP-aは光学透明接着樹脂層(OCR)である。また、光学接着層AP-aは光学透明接着フィルム(OCA、optically clear adhesive film)であってもよい。光学接着層AP-aは上述した一実施形態による樹脂組成物からなる。一実施形態の樹脂組成物からなる光学接着層AP-aは、常温での180°ピール強度が400gf/25mm以上であり、高温での180°ピール強度が100gf/25mm以上である。光学接着層AP-aを含む表示装置DD-aは優れた信頼性を示す。一実施形態の光学接着層AP-aは高い接着力を示す。一実施形態の表示装置DD-aは一実施形態の樹脂組成物からなる光学接着層AP-aと接着部材APとを含む。光学接着層AP-a及び接着部材APは高い密着力を有することで、表示装置DD-aは常温及び高温で光学接着層AP-aと接着部材APとの界面で浮く現象が発生せず、優れた信頼性特性を示す。
【0135】
図6は、一実施形態による表示装置を示す断面図である。以下、図6に示した一実施形態に対する表示装置に関する説明において、上述した図1図5を参照して説明した内容と重複する内容は再度説明せず、差を中心に説明する。
【0136】
図6に示した表示装置DD-bは、図2及び図3を参照して説明した表示装置DDに比べ、光制御層PPと、光学接着層AP-aと、層間接着層PIBとを更に含む。図6に示した一実施形態の表示装置DD-bは、図5に示した一実施形態の表示装置DD-aのように、接着部材APとウィンドウWPとの間に配置される光制御層PPと、光制御層PPとウィンドウWPとの間に配置される光学接着層AP-aとを更に含む。
【0137】
一実施形態の表示装置DD-bにおいて、接着部材APは表示パネルDPと入力感知部TPとの間に配置される。つまり、入力感知部TPが表示パネルDPの上に直接配置されず、接着部材APによって表示パネルDPと入力感知部TPが互いに結合する。例えば、接着部材APは、表示パネルDPの封止層TFE(図3)と入力感知部TPとの間に配置される。
【0138】
光制御層PPの下側には層間接着層PIBが提供される。層間接着層PIBは入力感知部TPと光制御層PPとの間に配置され、透湿防止性に優れた接着材料からなる。例えば、層間接着層PIBはポリイソブチレンを含んで形成される。層間接着層PIBは入力感知部TPの上に配置され、入力感知部TPの感知電極の腐食を防止する。一実施形態の表示装置DD-bは一実施形態による樹脂組成物RCからなる光学接着層AP-aと接着部材APとを含む。それによって一実施形態の表示装置DD-bは優れた信頼性を示す。
【0139】
以下では実施例及び比較例を参照しながら、本発明の一実施形態による樹脂組成物からなる接着部材及び表示装置について詳しく説明する。また、以下に示す実施例は本発明の理解を助けるための一例示であって、本発明の範囲はこれに限らない。
【実施例0140】
1.(メタ)アクリレート共重合体の合成
下記合成例1~合成例7において、分子量測定は東ソー社製のGel Permeation Chromatography(GPC)分析装置「HLC-8420GPC」で実施した。この際、測定カラムにTSKgel SUPER HZM-Nを使用し、RI検出器から検出されたSECカーブで標準ポリスチレン(PS)換算で得られた重量平均分子量(Mw)値を選択した。
【0141】
共重合体の各組成比は、BRUKER社製の核磁気共鳴(NMR)分析装置「AVANCE III 300M」の測定において、プロトンNMRスペクトルにおける各モノマー成分に帰属するシグナルの積分比で算出した。また、測定する際の重水素化された溶媒としては重水素化クロロホルム(関東化学社製)利用した。
【0142】
1)合成例1:MC-1の合成
冷却管、滴下漏斗、窒素導入管、磁気攪拌子を備えた丸底フラスコに硝酸ブチル40mlを加え、窒素バブリングを実施しながら室温度で30分間撹拌して溶媒の脱酸素を実施した。これを油浴内で内温が約90℃になるまで加熱した後、滴下漏斗にメタクリル酸モノマーとしてメタクリル酸メチル(MMA、東京化成工業社製)14.10g、メタクリル酸イソボルニル(IBXMA、東京化成工業社製)11.10g、及びメタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA、東京化成工業社製)1.47g、熱重合開始剤としてV-601(富士フィルム和光ケミカル社製)2.21g、硝酸ブチル10mlを予め均一溶液として加え、栓を開けてフラスコ内に1時間徐々に滴下した。次に、1時間撹拌して重合反応を実施した。重合反応後、内温が約40℃になるまで冷却し、温度が安定してから触媒としてジブチルスズジラウレート(富士フィルム和光ケミカル社製)1.50mg、イソシアネートとして2-イソシアナトエチルアクリレート0.10gを加えて1時間反応を実施した。次に、1000mlビーカーに800mlのエタノールを加えて磁気攪拌子で撹拌し、ここにフラスコ内の重合反応後の溶液を少しずつ滴下して沈殿物を析出した。沈殿物を吸引ろ過でろ過し、それを更にエタノールで洗浄して硝酸ブチル及び未反応モノマーを除去した。沈殿物を減圧乾燥させて、MMA、IBXMA、アクリル基変性HEMAの共重合体である白色粉末(MC-1)20.0gを得た。白色粉末(MC-1)の重量平均分子量は10,300で、分子量分布は1.47であった。共重合体の組成比はMMA:IBXMA:(アクリル基変性HEMA)=70.3:23.8:5.9であった。
【0143】
2)合成例2:MC-2の合成
同じ量のMMA、IBXMA、HEMAを、熱重合開始剤V-601を3.33g使用して共重合を行い、次に2-イソシアナトエチルアクリレートを0.60g使用したことを除いては、合成例1と同じく合成してMMA、IBXMA、アクリル基変性HEMAの共重合体である白色粉末(MC-2)18.0gを得た。白色粉末(MC-2)の重量平均分子量は6,500で、分子量分布は1.37であった。共重合体の組成比はMMA:IBXMA(アクリル基変性HEMA)=68.6:25.3:6.1であった。
【0144】
3)合成例3:MC-3の合成
同じ量のMMA、IBXMA、HEMAを、熱重合開始剤V-601を1.10g使用して共重合を行い、次に2-イソシアナトエチルアクリレートを0.05g使用したことを除いては、合成例1と同じく合成してMMA、IBXMA、アクリル基変性HEMAの共重合体である白色粉末(MC-3)19.2gを得た。白色粉末(MC-3)の重量平均分子量は24,000で、分子量分布は1.35であった。共重合体の組成比はMMA:IBXMA:(アクリル基変性HEMA)=69.6:25.2:5.2であった。
【0145】
4)合成例4:MC-4の合成
ジブチルスズジラウレート、及び2-ジイソシアナトアクリレートを加えないことを除いては、合成例1と同じくしてMMA、IBXMA、HEMAの共重合体である白色粉末(MC-4)22.1gを得た。白色粉末(MC-4)の重量平均分子量は9,700で、分子量分布は1.38であった。共重合体の組成比はMMA:IBXMA:HEMA=68.9:25.4:5.7であった。
【0146】
5)合成例5:MC-5の合成
IBXMA及びHEMAを加えずにMMAを25.2g使用し、V-601を2.21g使用したことを除いては合成例1と同じ方法で合成して、MMAの単独重合体である白色粉末(MC-5)18.3gを得た。白色粉末(MC-5)の重量平均分子量は6,100で、分子量分布は1.56であった。
【0147】
6)合成例6:MC-6の合成
MMA、HEMAを加えずにIBXMAを25.1g、V-601を5.77g利用しては合成例1と同じ方法で合成して、IBXMAの単独重合体である白色粉末(MC-6)8.80gを得た。白色粉末(MC-6)の重量平均分子量は4,300で、分子量分布は1.26であった。
【0148】
7)合成例7:MC-7の合成
MMA、IBXMAを加えずにHEMAを17.5g、V-601を4.42g利用して合成例1と同じ方法で合成して、HEMAの単独重合体である白色粉末(MC-7)15.1gを得た。白色粉末(MC-7)の重量平均分子量は4,800で、分子量分布は1.62であった。
【0149】
2.樹脂組成物の調製
表1及び2に記載の各成分を混合して実施例及び比較例の樹脂組成物を調整した。表1及び2に記載の配合比によって各成分を遮光密閉容器に提供した。次に、ミックスローターを使用し、室温で12時間撹拌して実施例及び比較例の樹脂組成物を製造した(単位:重要部)。
【0150】
【表1】
【0151】
【表2】
【0152】
<表1及び2の材料>
MC-1:合成例1のMMA、IBXMA、アクリル基変性HEMA共重合体
MC-2:合成例2のMMA、IBXMA、アクリル基変性HEMA共重合体
MC-3:合成例3のMMA、IBXMA、アクリル基変性HEMA共重合体
MC-4:合成例4のMMA、IBXMA共重合体
MC-5:合成例5のMMAの単独重合体
MC-6:合成例6のIBXMAの単独重合体
MC-7:合成例7のHEMAの単独重合体
UF-C051:ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量32,000)(共栄化学工業社製)
UV-6304:ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量13,000)(根上工業社製)
2EHA:2-エチルヘキシルアクリレート(東亜合成社製)
4HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業社製)
Omnirad 819:フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(IGM Resins社製)
【0153】
2.樹脂組成物及び接着部材の評価
下記表3には、実施例及び比較例の樹脂組成物に対する均一性、及び25℃の温度と60℃の温度における180°ピール強度をそれぞれ評価して示した。
【0154】
<樹脂組成物及び硬化物の均一性>
調整した実施例及び比較例組成物に対する均一性を肉眼で確認し、前記調整した実施例及び比較例組成物に光照射を行った後、硬化物の均一性を肉眼で確認して下記評価基準に従って評価した。
【0155】
〇:樹脂組成物及び光照射後の硬化物がいずれも均一
△:樹脂組成物は均一であるが、光照射後の硬化物が不均一(不溶分/白濁などの発生)
×:樹脂組成物及び光照射後の硬化物がいずれも不均一(不溶分/白濁などの発生)
【0156】
<接着部材の180°剥離力>
調整した樹脂組成物を76mm×26mmのスライドガラス基板の上に厚さ50μmになるように塗布した。塗布した樹脂組成物に365nmにピークを有するUV-LEDランプを利用し、光の総量が1000mJ/cmになるように紫外線光を照射して硬化させて接着部材を形成した。ここに、150mm×20mm、厚さ50μmのPETフィルム基材を常圧ラミネータで接合し、オートクレーブで30℃/0.5MPaの条件で5分間加圧脱泡して、剥離強度測定用の試片を製造した。
【0157】
JIS K6854に準拠して、25℃及び60℃の温度条件で180°ピール強度試験を行った。剥離開始から20mm~80mm範囲の剥離強度の平均値を評価値として選択した。
【0158】
【表3】
【0159】
表3を参照すると、合成例1~3で合成された一実施形態の(メタ)アクリレート共重合体(以下、共重合体)を含む実施例1~3の樹脂組成物は、酸化を含む大気下で一度の光照射によって製作した剥離強度測定用の試片の測定結果から、常温(25℃)及び高温(60℃)両方で優れた接着性を示すことが分かる。このような結果は、一実施形態の樹脂組成物には側鎖置換基に(メタ)アクリロイル基を有する共重合体が含まれて、樹脂組成物が硬化される際に一実施形態の共重合体が接着部材の最表面側に偏析(segregation)されることで、一定な凝集力によって接着性を担保しながら、側鎖置換基の(メタ)アクリロイル基が遅く重合反応を起こすことで、樹脂組成物と架橋構造を形成したことによると考えられる。
【0160】
それに対し、比較例1は、本発明による共重合体を含まない樹脂組成物を使用することで、高温だけでなく常温でも接着性が著しく低下した結果を示している。このような結果は、大気中の酸素の影響によって接着部材の最表面で硬化阻害現象が発生したためである。
【0161】
比較例2は、樹脂組成物に側鎖置換基に(メタ)アクリロイル基を有しない共重合体(MMA/IBXMA/HEMA)が含まれたものであって、常温では本発明による実施例と類似したレベルの接着性を示したが、高温(60℃)では実施例に比べ接着性が著しく低下していた。このような結果は、常温付近では本発明による共重合体と同じ理由で一定な接着性を担保することができるが、樹脂組成物の架橋が発生しないため、高温での流動性が極めて高くなって全体の凝集力が消失されたことによると考えられる。
【0162】
比較例3~比較例5は、樹脂組成物がそれぞれモノマーの単独重合体を含むものである。比較例3のように樹脂組成物にMMAの単独重合体が含まれる場合、相溶性には優れるがピール強度が発現されていないことが分かる。比較例4ように樹脂組成物にIBXMAの単独重合体が含まれる場合、硬化後に偏析された結果を示して、常温及び高温両方でピール強度が著しく低下した結果を示した。比較例5のように樹脂組成物にHEMAの単独重合体が含まれる場合は常温及び高温両方でピール強度が測定されないほど接着性が著しく低下し、樹脂組成物の相溶性が足りない結果を示した。
【0163】
これまで本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野における熟練した当業者または該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更し得ることを理解できるはずである。
【0164】
よって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載の内容に限らず、特許請求の範囲によって決められるべきである。
【符号の説明】
【0165】
DD:表示装置 DP:表示パネル
WP:ウィンドウ AP:接着部材
RC:樹脂組成物
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図5
図6