(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114641
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】建築用型枠
(51)【国際特許分類】
E04B 5/43 20060101AFI20240816BHJP
E04B 5/32 20060101ALI20240816BHJP
E04B 1/82 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
E04B5/43 H
E04B5/32 Z
E04B1/82 J
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024015244
(22)【出願日】2024-02-02
(31)【優先権主張番号】202310111754.3
(32)【優先日】2023-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524047992
【氏名又は名称】肇慶市泛系統国際貿易有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ソン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ギ ファン
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DF02
2E001DF06
2E001EA02
2E001FA11
2E001GA12
2E001GA42
2E001GA48
2E001HA01
2E001HA04
2E001HB01
2E001HC01
2E001HF14
2E001HF16
(57)【要約】 (修正有)
【課題】床板の衝撃音の防音性能を改善する。
【解決手段】本出願は建築用型枠を開示し、建築技術分野に関するものであり、型枠本体、防音材料層および弾性体減衰装置を含み;型枠本体は自体の厚さ方向から順に底板および底板と連結される保護板を含み;防音材料層は底板と保護板の間に設置され;弾性体減衰装置は底板と保護板の間に設置されて保護板を支持し、保護板と前記防音材料層間で間隔が形成されるようにする。建築物の上下層を分割する床板の下部に設置でき、弾性体減衰装置を利用して保護板と防音材料層を互いに分割して防音材料層の防音作用とも結合して床板振動波と音波の伝播を遮断できる隔離システムを形成し、弾性体減衰装置を通じて上の階の床板が受ける衝撃で発生する振動波を最大限度に減らすので、下の階の単位空間に対する振動波の振動励起を減らしてさらに優秀な防音振動減衰効果を得る。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠本体(1)、防音材料層(2)および弾性体減衰装置(3)を含み、
前記型枠本体(1)は自体の厚さ方向から順に底板(12)および前記底板(12)と連結される保護板(11)を含み;
前記防音材料層(2)は前記底板(12)と保護板(11)の間に設置され;
前記弾性体減衰装置(3)は前記底板(12)と保護板(11)の間に設置されて前記保護板(11)を支持し、前記保護板(11)と前記防音材料層(2)の間で隙間が形成されるようにすることを特徴とする、建築用型枠。
【請求項2】
前記底板(12)と前記保護板(11)の周辺には壁体分離用の第1弾性減衰材料層(41)と/または型枠分離用の第2弾性減衰材料層(42)が付着されることを特徴とする、請求項1に記載の建築用型枠。
【請求項3】
前記防音材料層(2)の周辺は型枠本体(1)の外部に飛び出る部分を有し;
前記第1弾性減衰材料層(41)または前記第2弾性減衰材料層(42)は前記防音材料層(2)の前記型枠本体(1)の外部に飛び出る部分の周辺に対して被覆をすることを特徴とする、請求項2に記載の建築用型枠。
【請求項4】
前記底板(12)の底は一側縁の位置にせん断壁重ね継ぎ溝(121)が配置され;
前記せん断壁重ね継ぎ溝(121)上に第3弾性減衰材料層(43)が付着されることを特徴とする、請求項1に記載の建築用型枠。
【請求項5】
前記底板(12)の上端面には固定材(5)が埋設され;
前記固定材(5)の一部の棒区間は前記保護板(11)の外に飛び出ることを特徴とする、請求項1に記載の建築用型枠。
【請求項6】
前記底板(12)の上端に突起物(122)が配置され;
前記固定材(5)は前記突起物(122)の上に埋設され;
前記弾性体減衰装置(3)は第1弾性体減衰器(31)を含み、
前記第1弾性体減衰器(31)は前記突起物(122)に固定され、前記固定材(5)が飛び出るようにするのに提供されることを特徴とする、請求項5に記載の建築用型枠。
【請求項7】
前記第1弾性体減衰器(31)の一部が前記保護板(11)の外に飛び出、飛び出た部分は前記保護板(11)および前記固定材(5)と密閉されるように接触することを特徴とする、請求項6に記載の建築用型枠。
【請求項8】
前記底板(12)上に連結ソケット(124)が配置され、
前記弾性体減衰装置(3)は第2弾性体減衰器(32)をさらに含み、
前記第2弾性体減衰器(32)は前記連結ソケット(124)上に設置され、前記第1弾性体減衰器(31)とともに前記保護板(11)を支持し;
前記保護板(11)上には第1スクリュー型締結材(61)が配置され;
前記第1スクリュー型締結材(61)のねじ山部は前記連結ソケット(124)のねじ山とよく合うので前記保護板(11)と前記連結ソケット(124)を堅固に固定することを特徴とする、請求項6に記載の建築用型枠。
【請求項9】
前記第1スクリュー型締結材(61)のヘッド部には第4弾性減衰材料層(44)が被覆されることを特徴とする、請求項8に記載の建築用型枠。
【請求項10】
連結モジュール(7)をさらに含み;
前記底板(12)上に連結溝(62)が埋設され;
前記連結溝(62)内に連結板(622)が配置され;
前記連結モジュール(7)は2個の互いに異なる前記型枠本体(1)上で互いに対応する2個の前記連結板(622)を連結して、2個の互いに異なる前記型枠本体(1)を共に連結するのに使われることを特徴とする、請求項1に記載の建築用型枠。
【請求項11】
前記連結モジュール(7)は第1スライダー(75)、第2スライダー(74)およびスライダー連結器を含み;
前記第1スライダー(75)は前記連結溝(62)に滑りながら動くように設置され、前記連結板(622)の一側に位置し;
前記第2スライダー(74)は前記連結溝(62)に滑りながら動くように設置され、前記連結板(622)の他側に位置し;
前記第1スライダー(75)と前記第2スライダー(74)の間に2個のそれぞれ前記連結板(622)の一部に対して位置を限定する位置限定キャビティが形成され;
前記スライダー連結器は前記第1スライダー(75)と前記第2スライダー(74)を共に連結して、前記第1スライダー(75)と前記第2スライダー(74)が前記連結板(622)を堅固に固定するようにするのに使われることを特徴とする、請求項10に記載の建築用型枠。
【請求項12】
前記スライダー連結器はバッフル(73)と第2スクリュー型締結材(71)および第1ロックナット(72)を含み;
前記第1スライダー(75)上には前記第2スクリュー型締結材(71)のねじ山棒部が回されて入ってくるように提供されるねじ穴(752)が配置され;
前記バッフル(73)は前記第2スライダー(74)で前記第1スライダー(75)に遠い一側に設置され、前記第2スクリュー型締結材(71)上に動きながらかけられ、前記第2スライダー(74)と互いに接触し;
前記第1ロックナット(72)スレッドインサートは前記第2スクリュー型締結材(71)上に置かれて、前記バッフル(73)運動を駆動することによって前記第1スライダー(75)と前記第2スライダー(74)を堅固に固定して、前記第1スライダー(75)と前記第2スライダー(74)が前記連結板(622)を堅固に固定するようにするのに使われることを特徴とする、請求項11に記載の建築用型枠。
【請求項13】
モジュール連結器をさらに含み、
前記モジュール連結器は互いに異なる2個の前記連結モジュール(7)を連結するのに使われることを特徴とする、請求項12に記載の建築用型枠。
【請求項14】
さらに、モジュール連結器は第3スクリュー型締結材(77)および2個の第2ロックナット(78)をさらに含み;
前記第2スライダー(74)の後方の第1スライダー(75)の一面に締結材連結部(76)が配置され;
前記締結材連結部(76)には連結キャビティが配置され;
前記締結材連結部(76)上には前記第1スライダー(75)に沿って前記第2スライダー(74)方向に前記連結キャビティと通じる連結孔が配置され;
前記第3スクリュー型締結材(77)の両端はそれぞれ連結孔を経て前記連結キャビティ内に入り;
前記第2ロックナット(78)スレッドインサートは前記第3スクリュー型締結材(77)の両端に置かれ、前記連結キャビティ内に位置し、前記締結材連結部(76)と接触し得ることを特徴とする、請求項13に記載の建築用型枠。
【請求項15】
前記第1スライダー(75)上に前記連結溝(62)および前記連結板(622)と接触できる第5弾性減衰材料層(45)が被覆され;
前記第2スライダー(74)上に前記連結溝(62)と接触できる第6弾性減衰材料層(46)が被覆されることを特徴とする、請求項12~請求項14のいずれか一項に記載の建築用型枠。
【請求項16】
前記第1スライダー(75)上に突起柱(751)が配置され;
前記ねじ穴(752)は突起柱(751)に備えられ;
前記第2スライダー(74)内部に開放空洞が配置され、前記開放空洞内の前記突起柱(751)の両側の位置に、相対的にそれぞれ前記突起柱(751)の軸方向に沿って設置される位置限定補強材(741)が配置され;
前記位置限定補強材(741)は傾斜面(743)および前記傾斜面(743)と連結されて前記突起柱(751)の中心軸に平行をなす平面(742)を備え;
各前記傾斜面(743)の間に前記第1スライダー(75)で前記第2スライダー(74)方向に次第に狭くなる誘導空間を形成し;
前記平面(742)と前記突起柱(751)の間に位置限定キャビティが形成されることを特徴とする、請求項12~請求項14のいずれか一項に記載の建築用型枠。
【請求項17】
前記連結板(622)は弾力的に変形可能となることを特徴とする、請求項12~請求項14のいずれか一項に記載の建築用型枠。
【請求項18】
請求項1において、
振動遮断セパボルト(79)をさらに含み;
前記振動遮断セパボルト(79)の一端は一つの前記型枠本体(1)の前記保護板(11)を貫通して前記底板(12)と連結され;
前記振動遮断セパボルト(79)の他端は他の一つの前記型枠本体(1)の前記保護板(11)を貫通して前記底板(12)と連結されることを特徴とする、請求項1に記載の建築用型枠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築技術分野に関し、具体的には建築用型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の衝撃振動音の伝達は主に床の振動を通じてなされ、建物の構造の剛性連結面に沿って伝播して、最終的に振動構造が空気が音を出して収容者に伝達するように励起し、このような衝撃音の音圧レベルは床板の弾性係数、単位重量および厚さと関連があるので、現在、既存建築物の衝撃防音技術はすべてこのような構造を重点にして設計開発されており、床板の衝撃音の防音性能を改善するために、通常次の三つの方法を適用する。
【0003】
1.床板の厚さを適当に高める。
床板の厚さは床板を衝撃するときに引き起こされる共振周波数と波長を変え、床板の厚さは床板の衝撃音圧レベルの改善に最も効果的であるが、例えば14cm厚さの床板は11cm厚さの床板の衝撃音に比べてほぼ5dBも低い。11cm床板の衝撃音圧は約84dB程度であるが、国家標準は住宅衝撃音基準値を65dB未満に規定しており、日本は51dB未満、イギリスは38dB未満、ドイツは39dB未満である。床板の厚さを増やして防音効果を高めようとするのであれば、中国の国家標準規定に合わせようとする場合、床板の厚さは23cmを越えることになり、衝撃音の防音性能に比較的適合した床板の厚さは少なくとも30cm以上とならなければならず、たとえイギリスの標準である38dBに合わせても、衝撃音は依然として明確に聞こえ得るため(韓国報道結論)、単純に床板の厚さを増やすことは現実的な対策ではない。
【0004】
2.浮動構造床
浮動構造床の防音原理は、減衰材料を利用して振動が層構造において伝達されることを防ぐものであり、荷重に耐える鉄筋コンクリート床板に弾性防音層を敷き、その上にセメントモルタル層を付設し、以後再び床を敷く。床と鉄筋コンクリート床層の間にある弾性防音層は、振動遮断減衰システムを構成する。表層の品質が良いほど、防塵層弾性が良くなり防音がさらに優れるようになる。しかし、浮動構造床板の技術は現在その限界を示しているが、床中間層の減衰を理想的な防音水準にまで拡大すると建築構造と荷重支持体系が悪くなり、理想的な荷重支持体系を考慮するると弾性減衰材料の減衰性能を犠牲にしなければならないため、二つの要求事項をある程度共に考慮して平均点を探さざるを得ず、理想的な防音効果の具現が難しい。
【0005】
3.床吊り天井防音
床板の下にある程度距離をおいて高度の減衰防音吊り天井を設置することによって、床板が衝撃を受ける時に発生する共振を減退させて防音効果が出るものであるが、層高が低くなるという短所がある。たとえこの防音方式は前述した1.2防音方式と共に結合して使用すれば防音効果をはるかに高めることができるが、1.2方式に短所があるのでこれらを結合しても短所は依然として存在する。
したがって、さらに合理的かつ性能が優れている新しい層間衝撃音の防音建築技術が至急に要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これを勘案して、本出願は建築用型枠を提供することによって、さらに合理的かつ性能が優秀な層間衝撃音の防音を具現できるようにするところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的な目的は、本出願が型枠本体、防音材料層および弾性体減衰装置を含み、
前記型枠本体は自体の厚さ方向から順に底板および前記底板と連結される保護板を含み;
前記防音材料層は前記底板と保護板の間に設置され;
【0008】
前記弾性体減衰装置は前記底板と保護板の間に設置されかつ前記保護板を支持して、前記保護板と前記防音材料層間で間隔が形成されるようにする建築用型枠を提供することによって達成される。
さらに、前記底板と前記保護板の周辺には壁体分離用の第1弾性減衰材料層と/または型枠分離用の第2弾性減衰材料層が付着される。
さらに、前記防音材料層周辺には前記型枠本体の外部に飛び出る部分があり、
前記第1弾性減衰材料層または前記第2弾性減衰材料層は前記防音材料層の前記型枠本体の外部に飛び出る部分の周辺に対して被覆をする。
さらに、前記底板の底は一側縁の位置にせん断壁重ね継ぎ溝が配置され、
前記せん断壁重ね継ぎ溝上に第3弾性減衰材料層が付着される。
さらに、前記底板上端には固定材が埋設され、
前記固定材の一部の棒区間は前記保護板の外に飛び出る。
さらに、前記底板上端には突起物が配置され、
前記固定材は前記突起物上に埋設され、
前記弾性体減衰装置は第1弾性体減衰器を含み、
前記第1弾性体減衰器は前記突起物に固定され、前記固定材が飛び出るようにするところに提供される。
さらに、前記第1弾性体減衰器の一部が前記保護板の外に飛び出、飛び出た部分は前記保護板および前記固定材と密閉されるように接触する。
さらに、前記底板上には連結ソケットが配置され、
前記弾性体減衰装置は第2弾性体減衰器をさらに含み、
前記第2弾性体減衰器は前記連結ソケット上に設置され、前記第1弾性体減衰器とともに前記保護板を支持し、
前記保護板上には第1スクリュー型締結材が配置され、
前記第1スクリュー型締結材のねじ山部は前記連結ソケットのねじ山とよく合うので前記保護板と前記連結ソケットを共に固定する。
さらに、前記第1スクリュー型締結材のヘッド部には第4弾性減衰材料層が被覆される。
さらに、連結モジュールをさらに含み、
前記底板上に連結溝が埋設され、
前記連結溝内に連結板が配置され、
【0009】
前記連結モジュールは2個の互いに異なる前記型枠本体上で互いに対応する2個の前記連結板を連結して、2個の互いに異なる前記型枠本体を共に連結するのに使われる。
さらに、前記連結モジュールは第1スライダー、第2スライダーおよびスライダー連結器を含み、
前記第1スライダーは前記連結溝に滑りながら動くように設置され、前記連結板の一側に位置し;
前記第2スライダーは前記連結溝に滑りながら動くように設置され、前記連結板の他側に位置し;
前記第1スライダーと前記第2スライダーの間に2個のそれぞれ前記連結板の一部に対して位置を限定する位置限定キャビティが形成され、
【0010】
前記スライダー連結器は前記第1スライダーと前記第2スライダーを共に連結して、前記第1スライダーと前記第2スライダーが前記連結板を堅固に固定するようにするのに使われる。
さらに、前記スライダー連結器はバッフルと第2スクリュー型締結材および第1ロックナットを含み、
前記第1スライダー上には前記第2スクリュー型締結材のねじ山棒部が回されて入ってくるように提供されるねじ穴が配置され、
【0011】
前記バッフルは前記第2スライダーで前記第1スライダーに遠い一側に設置され、前記第2スクリュー型締結材上に動きながらかけられ、前記第2スライダーと互いに接触し、
【0012】
前記第1ロックナットスレッドインサートは前記第2スクリュー型締結材上に置かれて、前記バッフル運動を駆動することによって前記第1スライダーと前記第2スライダーを堅固に固定して、前記第1スライダーと前記第2スライダーが前記連結板を堅固に固定するようにするのに使われる。
さらに、モジュール連結器をさらに含み、
前記モジュール連結器は互いに異なる2個の前記連結モジュールを共に連結するのに使われる。
さらに、前記モジュール連結器は第3スクリュー型締結材および2個の第2ロックナットをさらに含み、
前記第2スライダー後方の第1スライダーの一面に締結材連結部が配置され、
前記締結材連結部には連結キャビティが配置され、
前記締結材連結部上には前記第1スライダーに沿って前記第2スライダー方向に前記連結キャビティと通じる連結孔が配置され、
前記第3スクリュー型締結材の両端はそれぞれ前記連結孔を経て前記連結キャビティ内に入り、
前記第2ロックナットスレッドインサートは前記第3スクリュー型締結材の両端に置かれ、前記連結キャビティ内に位置し、前記締結材連結部と接触し得る。
さらに、前記第1スライダー上に前記連結溝および前記連結板と接触できる第5弾性減衰材料層が被覆されることを特徴とする。
前記第2スライダー上に前記連結溝と接触できる第6弾性減衰材料層が被覆される。
さらに、前記第1スライダー上に突起柱が配置され、
前記ねじ穴は前記突起柱に備えられ、
【0013】
前記第2スライダー内に開放空洞が配置され、前記開放空洞内の前記突起柱の両側の位置に、相対的にそれぞれ前記突起柱の軸方向に沿って設置される位置限定補強材が配置され、
前記位置限定補強材は傾斜面および前記傾斜面と連結されて前記突起柱の中心軸に平行をなす平面を備え、
各前記傾斜面の間に、前記第1スライダーから前記第2スライダー方向に次第に狭くなる誘導空間を形成し、
前記平面と前記突起柱の間に前記位置限定キャビティが形成される。
さらに、前記連結板は弾力的に変形可能であることを特徴とする。
さらに、振動遮断セパボルトをさらに含み、
前記振動遮断セパボルトの一端は前記型枠本体の前記保護板を貫通して前記底板と連結され、
前記振動遮断セパボルトの他端は他の前記型枠本体の前記保護板を貫通して前記底板と連結される。
【発明の効果】
【0014】
以上の技術方案で、本出願が設計した建築用型枠は建築物の上下層を分割する床板の下部に設置することができ、弾性体減衰装置を利用して保護板と防音材料層を互いに分割し、防音材料層の防音作用とも結合して床板振動波と音波の伝播を遮断できる隔離システムを形成し、弾性体減衰装置を通じて上の階の床板が受ける衝撃で発生する振動波を最大限に減らすので、下の階の単位空間に対する振動波の振動励起を減らしてさらに優秀な防音振動減衰効果を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本出願の実施例または既存の技術中の技術方案をさらに確実に説明するために、以下で実施例または既存技術の説明において使用すべき図面について簡単に紹介し、下記の説明における図面は本出願の一部の実施例に過ぎず、本技術分野に通常の知識を有する者は創意的な努力をせずともこれらの図面に基づいて他の図面を獲得することができる。
【
図1】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の平面図である。
【
図3】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の立体図である。
【
図4】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の部分分解斜視図である。
【
図5】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の全体分解斜視図である。
【
図6】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠のコンクリート打設下の部分断面図である。
【
図7】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の底板と保護板の間が連結組み立てられた部分構造概略図である。
【
図8】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の底板と保護板の間が連結組み立てられた分解斜視図である。
【
図9】本出願で提供する建築用型枠のコンクリート打設重ね継ぎ方式下の第1部分構造概略図である。
【
図10】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の連結モジュール活用時の部分構造概略図である。
【
図11】本出願で提供する建築用型枠の連結モジュールと連結溝の結合時の立体図である。
【
図12】本出願で提供する建築用型枠連結モジュールの第1スライダー、第2スライダーと連結溝の結合時の立体図である。
【
図13】本出願で提供する壁体連結専用型枠としての建築用型枠の2個の連結モジュールが互いに連結された場合の構造概略図である。
【
図14】本出願で提供する建築用型枠の連結溝立体図である。
【
図15】本出願で提供する床板連結専用型枠としての建築用型枠の間が振動遮断セパボルトを通じて連結される時の部分構造概略図である。
【
図16】本出願で提供する建築用型枠の非コンクリート打設重ね継ぎ方式下の第2部分構造概略図である。
【
図17】本出願で提供する建築用型枠のさらに他の非コンクリート打設重ね継ぎ方式下の部分構造概略図である。
【
図18】本出願で提供する軽量壁体型枠としての建築用型枠の2個の連結溝の連結構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を結合して本出願に係る実施例の技術方案についてさらに明確かつ完全に説明することにし、説明する実施例は本出願実施例の一部の実施例であって、すべての実施例ではないことは確実である。本出願実施例中の実施例に基づいて、本出願が属する技術分野で通常の知識を有する者が創意的な努力せずとも獲得したすべてのその他の実施例は、すべて本出願実施例の保護範囲に属する。
【0017】
本出願実施例の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左側」、「右側」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの用語が指示する方位または位置関係は添付図面で指示する方位または位置関係に基づいたものであり、本出願実施例に対する説明の便宜および説明の単純化のためのものに過ぎず、言及された装置または部品が特定方向を有さなければならないとか特定方向に構成および操作されなければならないことを明示または暗示するものではなく、したがって、本出願実施例に対する限定として理解されてはならないという点を確実にすべきである。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は説明の目的でのみ使われ、相対的な重要性を示したり暗示するものとして解釈されてはならない。
【0018】
本出願の実施例の説明において、別途に明示的に定義および限定されない限り、「設置」、「結合」、「連結」などの技術的用語は、広義の意味で理解されるべきであり、例えば、固定連結であってもよく、着脱連結、または一体に連結するものであってもよく、また、機械的な連結であってもよく、電気的な連結であってもよく、直接的な連結であり得、中間媒体を通じての間接的な連結であってもよく、二つの部品の内部で貫通するものであってもよいことを確実にしなければならない。本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は具体的な状況に応じて本出願実施例で前記用語の具体的な意味を理解することができる。
本出願実施例は建築用型枠を開示する。
図1および
図2を参照すると、本出願実施例で提供する建築用型枠の一実施例は型枠本体1、防音材料層2および弾性体減衰装置3を含む。
【0019】
型枠本体1は自体の厚さ方向から順に底板12および底板12と連結される保護板11を含む。保護板11はガラス繊維強化セメント、玄武岩繊維強化セメント、植物繊維強化セメントまたは炭酸カルシウム板などの材料を選択して製作することができ、この底板12の後方の保護板11の一面にはコンクリート打設面が形成される。底板12は保護板11の形と互いによく合い、製作材料は保護板11と同一であるとともに、底板12の外部表面は工場で必要な図案や色相で加工することができ、ひいてはこの外部表面は露出される床板の表面であるとともに、この外部表面上で各種装飾をすることもできる。
【0020】
防音材料層2は底板12と保護板11の間に設置され;弾性体減衰装置3は底板12と保護板11の間に設置されかつ保護板11を支持して、保護板11と防音材料層2の間に間隔が形成されるようにする。弾性体減衰装置3は保護板支持してある程度の間隔を形成し、コンクリートの打設時、弾性体減衰装置3は重力の作用によりある程度の圧縮量が発生し、コンクリートの乾燥収縮後にある程度の圧縮量を再び送り出して弾性体減衰装置3は合理的な圧縮状態に置かれることになる。
【0021】
本出願の弾性体減衰装置3は高減衰材料で製作し、この弾性体減衰装置3を活用して衝撃で発生する振動波の伝達過程を制御対象として、収容された振動エネルギーを熱エネルギーに変えて消耗することによって、これが下の階の空間の空気が空気伝播音を出すように励起する時にすでに大幅に減ることになる。この弾性体減衰装置3は、本出願中で一定の圧力で保護板11の下の表面に付着されるものであるが、その圧縮幅は永久的な弾性および良好な延伸性を維持できるように15%以内に制御することが好ましい。本出願の弾性体減衰装置3は容量が小さく、無毒性の難燃性材料を使う。
【0022】
本出願では弾性体減衰装置3を利用して衝撃振動を減らすことの他に、防音材料層2をさらに具備して減衰を経た後の残余空気伝播音を取り除き、防音材料層2の好ましい材料としては、主に無毒性の無臭の環境に優しい材料である岩綿、吸音綿、パーライトパネルなどのA級不燃材料を使用し、自体的に非常に低い熱伝達係数を有しているので床板コンクリート打設床板の保温とエネルギー節約に対する要求を共に考慮でき、また、重さが軽く厚さが薄いため床板の全体厚さを調節して構造荷重を減らすことができる。
【0023】
本出願設計の型枠は、その弾性体減衰装置3および防音材料層2が建築用床板の内部に設置されるものと同一であるため、紫外線など外部の影響を受けないので耐老化性も保障され、防水、防湿措置さえ良くすれば良いので、本出願の減衰材料と防音材料の防音性能の耐久性を保障することができる。
【0024】
また、施工効率を高め建築原価を減らすために、本出願型枠は埋立型型枠方式を適用し、その底板12と保護板11は工場で相応する寸法標準に沿って製作でき、相互間は組立式設計であり、保護板11の後方の底板12の外部表面は各種図案と色相を有するように設計するので、これ以上飾る必要がない。
【0025】
以上の技術方案で、本出願が設計した建築用型枠は建築物の上下層を分離する床板の下部に設置でき、この型枠は後打設したコンクリートと一体に形成される非解体式型枠であり、弾性体減衰装置3を利用して保護板11と防音材料層2を互いに分離し、以後防音材料層2の防音作用と協力して床板振動波と音波の伝播を遮断できる遮断システムを形成し、弾性体減衰装置3を通じて上の階の床板が受ける衝撃で発生する振動波を最大限減少させるので、下の階の単位空間に対する振動波の振動励起を減らし、さらに確実な防音振動減衰効果を得ることが分かる。
【0026】
全体的には、本出願設計の重点は、弾性体減衰装置3と防音材料層2の組み合わせの使用が建築用型枠の類型を改良するところにあり、施工過程中においで弾性体減衰装置3と防音材料層2が永久的に建築用型枠の構成部分となるようにして振動減衰を高め、施工原価を下げ、弾性体減衰装置3を利用して上の階の床板で発生する垂直衝撃振動波と下の階の空間を全体的に完ぺきに遮断する減衰体系を構成することができる。
【0027】
以上は本出願実施例が提供する建築用型枠の実施例1であって、次は本出願実施例が提供する建築用型枠の実施例2であり、具体的なことは
図1~
図18を参照する。
前記実施例1の方案に従うと、
【0028】
図3に図示された通り、上の階の床板が生成する衝撃音波が隙間を通じて下へ伝達されることを防止するために、建築用型枠の間の結合部分は必ず防音材料で隙間なく塞がなければならない。底板12と保護板11の周辺には壁体分離用の第1弾性減衰材料層41と/または型枠分離用の第2弾性減衰材料層42が付着される。本出願建築用型枠を互いに連結する場合、結合時に発生する作用力を利用すれば、建築用型枠の間の第1弾性減衰材料層41が隙間なく接触するようにすることができるので建築用型枠を互いに分離することができ、同じ原理で同じ方法を利用して壁体と分離するので、すなわち第2弾性減衰材料層42を利用して建築用型枠と壁体を分離し、床板の振動波と音波の伝達を遮断できる完ぺきな密閉型遮断システムを形成する。そして第1弾性減衰材料層41と第2弾性減衰材料層42の設置においても、保護板11、底板12および防音材料層2の周辺にある隙間を密封してコンクリート打設時に防音材料層2に染みこまないようにする。
【0029】
図4に図示された通り、型枠本体1周辺の隙間の密閉を具現するのに便利であるように、防音材料層2の周辺は型枠本体1の外部に飛び出る部分を有するように設計、すなわち防音材料層2周辺がある程度の突出を有するように設計し、以後第1弾性減衰材料層41または第2弾性減衰材料層42を利用して防音材料層2の型枠本体1の外部に飛び出る部分の周辺に対して被覆を進め、接合制を塗布して接合する。防音材料層2の壁体分離一側に突出していない他側突出設計を例に挙げると、突出した部分も第1弾性減衰材料層41を使って被覆して隙間の密閉を具現するが、突出していない壁体分離一側の第2弾性減衰材料層42は全体の壁体分離一側を覆うことができるので、ここの隙間を密閉されるように塞ぐことができる。設計時に第1弾性減衰材料層41と第2弾性減衰材料層42の間の相互連結接合により、型枠本体1の全体周辺に対する密閉を具現することができる。
【0030】
本出願は弾性体減衰装置3を利用して上の階の床板の衝撃が生成する振動波が下の階の空気を励起して騒音を生成することを抑制することの他に、弾性体減衰装置3と第1弾性減衰材料層41と第2弾性減衰材料層42を結合して構築された建築用型枠を上の階の床板および壁体と分離するので、上の階の床板が生成する衝撃騒音を最小に下げる。
【0031】
図5に図示された通り、本出願設計の建築用床板が壁体と互いに正確に重なって連結されるようにするために、底板12の重ね継ぎ部位でせん断壁重ね継ぎ溝121を加工し、第3弾性減衰材料層43を付着することができる。
【0032】
図6に図示された通り、底板12の上端面には固定材5が埋設され、固定材5の一部の棒区間は保護板11の外に飛び出る。具体的には、固定材5は複数個であり、その分布は実際の需要により確定することができ、制限せずに、これに相応するように保護板11に多数個の固定材5がいちいち貫通できる穴を設ける。固定材5は鉄筋、ねじ棒などであり得、制限はしない。保護板11の外に飛び出す固定材5部分は打設したコンクリート床板と結合して建築用型枠と床板がさらに完ぺきに一体となるようにする。
図6に図示された通り、底板12の上端面に突起物122を設けて固定材5を一つずつ突起物122に対応させて埋設する。
【0033】
弾性体減衰装置3の設計について説明すると、固定材5といちいち対応する複数個の第1弾性体減衰器31を含み、第1弾性体減衰器31はいちいち突起物122上に対応して固定され、固定材5が貫通できるように提供され、第1弾性体減衰器31と固定材5を結合して設置配置がさらに便利になるとともに、圧縮される時にも変形を発生させて保護板11上の穴をさらに確実に閉鎖することができる。そして第1弾性体減衰器31の配置を便利となるようにするために、この第1弾性体減衰器31の底部に下部突起部312を設け、突起物122上にこの下部突起部312を収容する窪んだ穴123を設けて第1弾性体減衰器31と突起物122の間にさらに堅固な結合を具現する。
【0034】
図6に図示された通り、保護板11上の固定材5が通るように提供される穴に対する第1弾性体減衰器31の密封性をさらに確実に高めるために、第1弾性体減衰器31がこの穴を通って保護板11の外に飛び出る部分を有するように設計することの他に、飛び出た部分が保護板11および固定材5と密閉されるように接触するようにする。換言すると、第1弾性体減衰器31には穴を通過する上部突起部311が設計され、固定材5で穴と密閉されるように接触し、このような設計はコンクリートと水分が防音材料層2に染み込むことをさらに確実に抑制してさらに優秀な密閉作用を発揮することができる。
【0035】
床板が衝撃を受ける時、その振動波は床板を通じて下へ伝達され、また固定材5を通じて下へ伝達され、床板を経て伝達される振動波は第1弾性体減衰器31を通じて伸縮性あるように吸収減衰される。
【0036】
図7および
図8に図示された通り、底板12と保護板11の間の連結を具現するために、底板12上に連結ソケット124を一体に成形し、この弾性体減衰装置3は第2弾性体減衰器32をさらに含む。第2弾性体減衰器32は連結ソケット124上にいちいち対応するように設置され、第1弾性体減衰器31とともに保護板11を支持し;この第2弾性体減衰器32の構造は板状であり得、設置ソケットに配置された後の自体支持高さは第1弾性体減衰器31の支持高さと一致するか、または第2弾性体減衰器32と第1弾性体減衰器31の水平高度が同一であり、保護板11と防音材料層2が一定の間隔を維持するようにともに支持し、第1弾性体減衰器31とともに減衰機能を提供する。保護板11と防音材料層2が一定の間隔を維持する原因は:防音材料層2の弾性と減衰効果が弾性減衰材料よりはるかに劣り、打設したコンクリートの重力の作用下で第1弾性体減衰器31と第2弾性体減衰器32は一定量の収縮があるので保護板11が防音材料層2にしっかり付着するようになり、セメントの乾燥収縮後に、また一部の収縮量を送りだして、第1弾性体減衰器31と第2弾性体減衰器32が優先的に作用を発揮するようにするためである。また、第2弾性体減衰器32は密閉作用も提供し、コンクリート打設時にスラリーが建築用型枠の防音材料層2に流入することを防止し、これによって振動と騒音の伝達通路が形成されることを阻止する効果がある。
【0037】
保護板11上に第1スクリュー型締結材61を具備し、この第1スクリュー型締結材61はねじ、ボルトおよびネジ釘などであり得、制限しない。第1スクリュー型締結材61のねじ山部分は連結ソケット124のねじ山とよく合うため保護板11と連結ソケット124を堅固に固定する。
【0038】
図7および
図8に図示された通り、第1スクリュー型締結材61のヘッド部には第4弾性減衰材料層44が被覆される。第1スクリュー型締結材61のヘッド部を通じて第4弾性減衰材料層44の被覆を進行すると、振動波がここで伝達されることを効果的に防止することができ、また、この第4弾性減衰材料は第1スクリュー型締結材61と保護板11に対する以前の連結密封性を高めることもできる。
【0039】
図9は本出願建築用型枠の一種の重ね継ぎ応用分解図であり、この上方の2つの建築用型枠は床板として専用型枠を連結し、下方の2個の建築用型枠は壁体専用として型枠を連結する。上の階の床板が衝撃を生成する時、床板の上部表面には振動が発生し、空気が音を出して周囲の空間に伝播するように励起し、このような音は主にこの密閉空間に影響を及ぼし、上下左右の他の層に対しては影響力が大きくない。衝撃が発生する時、上部の空気を励起することの他に、振動波はこれとともに床板を通じても床板の下部表面に伝達され、下部表面では下の階の空間の空気を励起して騒音を発生させて伝達する。このような騒音は、それこそ下の階に影響を及ぼす主な騒音源である。隔壁とせん断壁の衝撃騒音の生成および伝播原理はこれと類似している。これを考慮して、本出願は弾性減衰材料のコンクリート床板および壁体に対する振動波制御および分離進行、すなわち弾性体減衰装置3と補助減衰材料(第1弾性減衰材料層41、第2弾性減衰材料層42等)を有した非解体式建築用型枠を適用して、後打設コンクリートの床板または壁体に対して振動遮断と減衰を進める。前記のような設計が既存の浮動構造床板技術と異なる点は、高減衰材料を使うので振動の伝達幅を大幅に減らし、下の階の空間や隣の家の空間に対する騒音の生成を減らすことができるということである。
図10および
図12に図示された通り、本出願は連結モジュール7をさらに含む。
【0040】
底板12上に連結溝62が埋設され、この連結溝62内に連結板622が配置される。連結モジュール7は2個の互いに異なる型枠本体1上で互いに対応する2個の連結板622を連結して、2個の互いに異なる型枠本体1を共に連結するのに使われる。この連結溝62の設計について説明すると、金属材料で製作し、詳細には前述した設計の連結ソケット124に埋設され得、U字状溝構造を示し、この連結溝62の外部に羽板621を設け、この羽板621は底板12に埋め立てられて固定作用をするとともに、建築用型枠の重ね継ぎ時に発生する側方向引張力と縦方向引張力に耐えることができ、羽板621の分布位置と分布数量は必要に応じて決定することができる。そして連結モジュール7の具体的な数量は実際の連続需要に応じて決定することができ、制限されない。
【0041】
さらに、互いに異なる建築用型枠の自体の側方向繋ぎ合わせ連結方式、すなわち壁体連結専用型枠の間の連結を例に挙げると、
図11および
図12に図示された通り、この連結モジュール7は第1スライダー75、第2スライダー74およびスライダー連結器を含むものとして設計することができる。
【0042】
第1スライダー75は連結溝62に滑りながら動くように設置され、連結板622の一側に位置し、第2スライダー74は連結溝62に滑りながら動くように設置され、連結板622の他側に位置する。第1スライダー75と第2スライダー74の間にそれぞれ連結板622の一部に対して位置を限定する位置限定キャビティが2個形成される。スライダー連結器は第1スライダー75と第2スライダー74を共に連結して、第1スライダー75と第2スライダー74が連結板622を堅固に固定するようにするのに使われる。理解できることは、位置限定キャビティと連結板622の間の篏合を利用し、以後第1スライダー75と第2スライダー74を結合して連結板622に対するクランプ固定で第1スライダー75、第2スライダー74と2個の連結板622の間の連結固定を具現し、2個の連結板622を共に固定することによって、互いに異なる建築用型枠間の繋ぎ合わせを最終的に完成するということである。
【0043】
図12に図示された通り、スライダー連結器の具体的な設計について説明すると、バッフル73および第2スクリュー型締結材71および第1ロックナット72を含み、第1スライダー75上には第2スクリュー型締結材71のねじ山棒部が回されて入ってくるように提供されるねじ穴752が配置され、バッフル73は第2スライダー74で第1スライダー75に遠い一側に設置され、第2スクリュー型締結材71上に動きながらかけられ、第2スライダー74と互いに接触し;第1ロックナット72スレッドインサートは第2スクリュー型締結材71上に置かれて、バッフル73運動を駆動することによって第1スライダー75と第2スライダー74を堅固に固定して、第1スライダー75と第2スライダー74が連結板622を堅固に固定するようにするのに使われる。
【0044】
建築用型枠の間の連結原理は、まず連結しようとする2個の建築用型枠を一旦共に繋いで互いの連結溝62を合わせる。以後、第1スライダー75と第2スライダー74をそれぞれ2個の連結溝62の間に入れて第1スライダー75と第2スライダー74がそれぞれ2個の対応する連結板622の両側に置かれるようにし、その後、再びバッフル73を第2スライダー74の第1スライダー75で遠い一側に置き、以後第1ロックナット72を有した第2スクリュー型締結材71を順にバッフル73、第2スライダー74に通過させて第1スライダー75上のねじ穴752のねじ山と連結し、その後、固定ナットを回してこの固定ナットがバッフル73を第1スライダー75と第2スライダー74の間に動くようにして堅固に共に固定する。第1スライダー75と第2スライダー74が堅固にともに固定されると、2個の連結板622もそれぞれ第1スライダー75と第2スライダー74の間で形成された位置限定キャビティ内にのみあるようになるとともに、2個の連結板622が堅固に連結される時、2個の連結板622に対してもクランプ固定を進めることができるので、2個の連結板622の間の連結固定を具現し、建築用型枠の間の繋ぎ合わせ連結を最終的に具現することになる。
【0045】
連結モジュール7の第2スクリュー型締結材71ヘッド部は、好ましくは保護板11に伸び、保護板11に伸びる固定材5部分と共にコンクリート床板と連結されて連結の信頼性を一層高めるように設計される。
【0046】
図13に図示された通り、壁体専用型枠の間の連結について説明すると、互いに異なる型枠の間の連結のために、本出願設計はモジュール連結器をさらに含むように設計し;モジュール連結器は互いに異なる2個の連結モジュール7を連結するのに使われる。連結モジュール7は第1モジュール、第2モジュールおよび第1モジュールと第2モジュールを連結するモジュール連結器を含むように設計することができる。
図13に図示された通り、モジュール連結器は第3スクリュー型締結材77および2個の第2ロックナット78をさらに含む。
【0047】
第2スライダー74の後方の第1スライダー75の一面上に締結材連結部76が配置され、締結材連結部76には連結キャビティが配置され、締結材連結部76上には第1スライダー75に沿って第2スライダー74方向に連結キャビティと通じる連結孔が配置され;第3スクリュー型締結材77の両端はそれぞれ連結孔を経て連結キャビティ内に入り;第2ロックナット78スレッドインサートは第3スクリュー型締結材77の両端に置かれ、連結キャビティ内に位置し、締結材連結部76と接触し得る。この締結材連結部76は、詳細にはU字状構造であり得、連結キャビティの設置は後続の第2固定ナットの締結操作に便利であり、第3スクリュー型締結材77について説明すると、二重スクリューであり得、具体的には制限されはしない。
【0048】
さらに、
図11および
図12に図示された通り、第1スライダー75上に連結溝62および連結板622と接触できる第5弾性減衰材料層45が被覆され、第2スライダー74上に連結溝62と接触できる第6弾性減衰材料層46が被覆される。弾性減衰材料を利用して第1スライダー75と第2スライダー74を被覆して、第1スライダー75と第2スライダー74が振動波を遮断する機能を有するようにする。
本出願に関連した弾性体減衰器、減衰材料層など減衰構造材を製造する製造材料は、ゴム、発泡ゴム、発泡ポリウレタンなどであってもよく、制限されはしない。
【0049】
さらに、
図12に示された通り、第1スライダー75上に突起柱751が配置され、ねじ穴752は突起柱751に備えられ、具体的にはこの第1スライダー75は凸状構造、すなわち四角の構造上に突起柱751を設置したものであってもよく、具体的には制限されはしない。
【0050】
第2スライダー74も四角形であり、内部に開放空洞を設けることができ、開放空洞内の突起柱751の両側の位置に、相対的にそれぞれ突起柱751の軸方向に沿って設置される位置限定補強材741が配置され、位置限定補強材741は傾斜面743および傾斜面743と連結されて突起柱751の中心軸に平行をなす平面742を備え、各傾斜面743の間に第1スライダー75で第2スライダー74方向に次第に狭くなる誘導空間を形成し、平面742と突起柱751の間に位置限定キャビティが形成される。本出願中で第1スライダー75と第2スライダー74は底板12から保護板11に向かう方向に沿って順に設置され、この位置限定補強材741の具体的な構造は直角台形構造であり、位置限定補強材741の数量は4個か2個ずつ対称的に分布することができ、具体的な数量は制限されず;各傾斜面743の間は誘導空間を形成して連結板622の一部がさらに確実にこの誘導空間を経て平面742と突起柱751の間に形成された位置限定キャビティに入ることができるようにすることができ、この設計は第2スライダー74の設置方向に対して示唆の作用をすることもできる。
【0051】
図14に図示された通り、連結板622は、好ましくは弾力的に変形可能であるように設計、すなわちこの連結板622がある程度弾性を有して、この連結板622が振動波に対してある程度減衰作用をするように設計してもよい。この連結板622の構造はL字状であり得るが、すなわち連結溝62と連結される第1板部623および第1板部623と連結される第2板部624で構成され、この第2板部624はすぐに位置限定キャビティに入って位置限定キャビティの制約を受け、第1板部623は第1スライダー75と第2スライダー74に挟まれ、連結板622と第1スライダー75と第2スライダー74の間の固定結合を具現する。
図15に図示された通り、壁体連結専用型枠の設計について説明すると、振動遮断セパボルト79をさらに含む。
【0052】
振動遮断セパボルト79の一端は一型枠本体1の保護板11を貫通して底板12と連結され、振動遮断セパボルト79の他端は他の一型枠本体1の保護板11を貫通して底板12と連結される。床板連結専用型枠の固定材5設置方式との差は、一つの振動遮断セパボルト79を設置することによって2個の型枠本体1を直接連結するというところにあり、このようにすると、振動遮断セパボルト79が2個の型枠本体1を連結するとともに、打設された床板とも連結して建築用型枠と床板の間の固定を具現することができる。理解できることは、すなわち振動遮断セパボルト79を固定材5で代替して使用するとともに、一つを追加設置しても弾性減衰材料のために振動遮断セパボルト79が通過するT字状振動遮断スリーブ8を製造供給できるということである。詳細には、保護板11の後方の底板12の一面に窪んだ穴125を一つ作り、窪んだ穴125の底部、防音材料層2および保護板11上に相応する振動遮断セパボルト79が通過する穴を設け、このT字状振動遮断スリーブ8のパイプ部分は底板12、防音材料層2および保護板11を順に通過し、その底部は窪んだ穴125の底部と接触し、また、この第1弾性減衰器のパイプ部分も保護板11部分を通過してさらに優れた密閉効果を具現し;この振動遮断セパボルト79はボルトであり得、そのヘッド部は一つの窪んだ穴125の底部上のT字状振動遮断スリーブ8の底部と接触し、その棒部の一端は他のそれぞれの窪んだ穴125の底まで貫通してナットを通じて締結を具現し、もちろんこの振動遮断セパボルト79も二重スクリューであり得、このとき両端はすべてナットを通じて締結を進めることができ、具体的には制限されはしない。
【0053】
図16に図示された通り、本出願は固定アングルプレート91をさらに設置して2個の垂直建築用型枠の間の重ね継ぎ具現に使用し、固定アングルプレート91と建築用型枠の間の連結を具現するために、保護板11上の壁体分離一側に近い位置に固定アングルプレート91と連結される穴を設置することができる。
【0054】
図17に図示された通り、これは建築用型枠のさらに他の重ね継ぎ模式図であって、ここで上方に位置した2個の建築用型枠は床板連結専用型枠であり;下方に位置した建築用型枠は床板連結専用型枠に組み立てられる軽量壁体型枠である。
【0055】
下方に位置した型枠が上方の型枠の設計と区別される点は、保護板11および保護板11と底板12の間の連結の差にあり;下方に位置した型枠はその保護板11の構造が底板12の構造と同一であり、すなわち下方の型枠の型枠本体1は2個の底板12で構成される。したがって、2個の底板12の間の連結方式も保護板11と底板12の間の連結方式と区別され、2個の底板12を有するのでその連結も前述した連結モジュール7の設計を参照することができ、2個の底板12上の連結溝62を共に連結することによって底板12の間の連結を具現する。具体的な連結方式は
図18に図示された通りであり、まず2個の底板12が染色する面に膠の種類の接着剤を塗布し、その後、第1スクリュー型締結材61を2個の対応する連結溝62上の連結板622の穴に順に通過させ、この穴は連結板622の第1板部623に設置してもよく、制限されず、以後貫通する一端はナットを通じて堅固に固定することによって2個の連結板622の間の連結を完成し、さらには底板12の間の連結を完成する。この軽量壁体型枠と床板連結専用型枠を結合して使う時、これと床板連結専用型枠の重ね継ぎ位置にはコンクリートに埋め立てられて床板との一体型連結を強化する補強された連結鉄筋92および壁体セットボルト93がさらに配置される。
【0056】
以上は本出願が提供する建築用型枠に対する詳細な紹介であり、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本出願実施例の要旨にしたがって具体的な実施方式および応用範囲内で修正が可能であり、以上の内容を総合すると、本明細書の内容を本出願に対して限定するものと理解してはならない。
【符号の説明】
【0057】
1:型枠本体
11:保護板
12:底板
121:せん断壁重ね継ぎ溝
122:突起物
123:窪んだ穴
124:連結ソケット
125:凹溝
2:防音材料層
3:弾性体減衰装置
31:第1弾性体減衰器
311:上部突起部
312:下部突起部
32:第2弾性体減衰器
41:第1弾性減衰材料層
42:第2弾性減衰材料層
43:第3弾性減衰材料層
44:第4弾性減衰材料層
45:第5弾性減衰材料層
46:第6弾性減衰材料層
5:固定材
61:第1スクリュー型締結材
62:連結溝
621:羽板
622:連結板
623:第1板部
624:第2板部
7:連結モジュール
71:第2スクリュー型締結材
72:第1ロックナット
73:バッフル
74:第2スライダー
741:位置限定補強材
742:平面
743:傾斜面
75:第1スライダー
751:突起柱
752:ねじ穴
76:締結材連結部
77:第3スクリュー型締結材
78:第2ロックナット
79:振動遮断セパボルト
8:T字状振動遮断スリーブ
91:固定アングルプレート
92:補強された連結鉄筋
93:壁体セットボルト
【外国語明細書】