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特開2024-114648回転翼航空機及びその可変負ねじれブレード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114648
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】回転翼航空機及びその可変負ねじれブレード
(51)【国際特許分類】
   B64C 27/473 20060101AFI20240816BHJP
   B64C 27/467 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B64C27/473
B64C27/467
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024017589
(22)【出願日】2024-02-08
(31)【優先権主張番号】202310103717.8
(32)【優先日】2023-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519291342
【氏名又は名称】南京航空航天大学
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】陳▲哲▼
(72)【発明者】
【氏名】周旭
(72)【発明者】
【氏名】招啓軍
(72)【発明者】
【氏名】崔壮壮
(72)【発明者】
【氏名】任斌武
(72)【発明者】
【氏名】林沐陽
(57)【要約】      (修正有)
【課題】飛行性能を向上させる可変負ねじれブレード、および回転翼航空機を提供する。
【解決手段】本発明は、可変負ねじれブレード及びその操縦アセンブリを開示する。ブレード100は、剛性の第1のブレード5及び柔軟な第2のブレード6を含む。駆動装置がブレードの翼根後縁を駆動すると、第1のブレードには柔軟な変形はなく、第2のブレードにはブレード格子間の積層弾性体構造を利用してねじれ変形し、第2のブレードの両端で相対回転変形を生じることで柔軟な外皮は翼型の外形を維持し、ブレード全体のねじれの程度を変化させる。本発明はまた、上記可変負ねじれブレードを含む回転翼航空機を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変負ねじれブレードであって、
操縦アセンブリ及び複合ブレードを含み、前記操縦アセンブリは、主軸及び駆動装置を含み、前記主軸は、プロペラハブに接続でき、前記駆動装置は、前記主軸に接続され、前記主軸は、スワッシュプレートのプルロッドにも接続でき、
複合ブレードであって、前記主軸は、前記複合ブレードの前縁に接続され、前記駆動装置の出力端は、前記複合ブレードの後縁に伝動接続され、前記駆動装置は、前記複合ブレードの後縁を推進でき、前記複合ブレードは、第1のブレード及び第2のブレードを含み、前記第1のブレードは、前記第2のブレードに接続され、前記操縦アセンブリから最も遠い前記第1のブレード又は前記第2のブレードは、前記主軸に固定接続され、残りの前記第1のブレード、前記第2のブレードはすべて、前記主軸に回転可能に接続され、前記第1のブレードは、剛性構造であり、前記第2のブレードは、変形層、ブレード格子及び柔軟な外皮を含み、前記変形層は、弾性材料で製造され、前記変形層の数量は、多層であり、前記変形層は、前記主軸の方向に沿って平行に配列され、隣接する前記変形層は、前記ブレード格子を利用して間隔接続され、前記ブレード格子は、前記第1のブレードの断面形状と一致し、前記柔軟な外皮は、前記変形層及び前記ブレード格子の外部に被覆され、且つ前記柔軟な外皮は、前記第1のブレードに接続できることを特徴とする可変負ねじれブレード。
【請求項2】
前記第1のブレードと前記第2のブレードは、交替に設置され、前記操縦アセンブリから最も遠いの、及び最も近いのはすべて前記第1のブレードであり、前記駆動装置の出力端は、前記操縦アセンブリから最も近い前記第1のブレードの後縁に接続されることを特徴とする請求項1に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項3】
前記操縦アセンブリに近い前記第2のブレードの長さは、前記操縦アセンブリから遠く離れる前記第2のブレードの長さより長いことを特徴とする請求項2に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項4】
前記変形層は、中空円柱状構造であり、前記変形層及び前記ブレード格子はすべて、前記主軸に嵌着されることを特徴とする請求項1に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項5】
前記変形層は、ゴム材料で製造され、前記ブレード格子は、金属材料で製造され、前記変形層は、前記ブレード格子に硫化で接続されることを特徴とする請求項1に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項6】
前記操縦アセンブリはまた、合板を含み、前記合板には、前記主軸に適合する突起を有し、前記合板の数量は、2つであり、2つの前記合板は、前記主軸の軸線を対称軸として、対称に設置され、2つの前記合板は、ボルトで接続され、且つ前記主軸を固定し、且つ2つの前記合板の間に当て板が設置され、前記プルロッドは、前記合板に回転可能に接続され、前記駆動装置は、前記合板に固定されることを特徴とする請求項1に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項7】
前記プルロッドはT形であり、前記合板には、切り欠きがあり、前記プルロッドと前記合板との間にベアリングが設置されることを特徴とする請求項6に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項8】
前記駆動装置は、線形サーボであり、前記駆動装置の出力端は、コンロッドを利用して前記複合ブレードに接続されることを特徴とする請求項6に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項9】
前記コンロッドの一端は、球状のヒンジを利用して前記駆動装置の出力端に接続され、前記コンロッドの他端は、前記複合ブレードにスライド可能に回転して接続され、前記コンロッドは、前記複合ブレードの回転軸線に対して、前記主軸の軸線方向に平行であり、前記コンロッドは、前記複合ブレードのスライド軸線に対して、前記主軸の軸線方向に平行であることを特徴とする請求項8に記載の可変負ねじれブレード。
【請求項10】
回転翼航空機であって、請求項1~9のいずれか一項に記載の可変負ねじれブレードを含むことを特徴とする回転翼航空機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機及びその周辺の支援施設の技術分野に関し、特に回転翼航空機及びその可変負ねじれブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
ティルトローター機は、固定翼航空機とヘリコプターを一体に統合する新型の航空機であり、ヘリコプターの垂直方向の離陸と着陸、及び空中静止の能力を備えているだけでなく、プロペラ航空機の高速巡航飛行能力も備え、将来、軍事および民間の分野には、非常に大きな利用可能性がある。しかしながら、回転翼は異なる飛行モードで異なる設計ニーズを持ち、ヘリコプターモードの場合、負ねじれが流れ場での誘導速度の分布を変化させ、ヘリコプターモードでの空中静止時の効率を改善することができるが、回転翼の過大な負ねじれは、根部失速を引き起こし、固定翼モードで、高速で前に飛行している場合、回転翼の流れが大きく、各翼型断面がより高い迎角を持ち、さらに十分な揚力を生成するために、より大きなブレードの負ねじれが必要である。同じ回転翼は、明らかに、ティルトローター機の、2種類モードでの性能を発揮できない。
【0003】
ティルトローター機の設計難しさの1つは、回転翼/プロペラの設計であることがわかる。回転翼はヘリコプターモードで揚力を提供し、航空機モードで前進する動力を提供する。回転翼の性能及び飛行効率の観点から見ると、両者は、回転翼のブレードの設計要件について矛盾がある。さまざまなモードでの回転翼/プロペラシステムの作業効率を改善するために、現在、2種類の技術的ルートがある。現在達成しやすいのは、異なる飛行モードでの回転翼の作業速度を変更することにより、空気圧効率を改善することである。ヘリコプターモードでは、回転翼速度が高く、垂直離陸を実現するのに十分な揚力があり、固定翼モードでは、回転翼の速度を低下させ、飛行中の抵抗と消費を減らす。ただし、該方法は、両方の作業速度がエンジンの性能範囲内であり、さらにはエンジンの優れた速度に近いことを保証しにくい。
【0004】
さらに、回転翼の可変技術は、ティルトローター機の効率を改善するための実現方法である。可変直径技術はその1つである。ヘリコプターモードでの回転翼の半径が大きく、それにより、より大きな張力を生成して飛行を実現し、固定翼モードで、回転翼の半径を短縮させ、回転翼の翼端速度及び断面積を減少させ、この時の推進性能がより優れる。しかしながら該方法は、ブレードの構造を大きく変更し、特に回転部品にとって、回転翼の半径、構造特性等の変更は、予測不可能な動力学の問題をもたらす可能性がある。
【0005】
したがって、回転翼の可変ねじれは、回転翼の性能を向上させる実行可能な方法である。現在では、多くの学者は、理論レベルで回転翼/プロペラの可変速度及び可変直径技術の詳細な分析を実施したが、理論分析が、機械装置を介して達成する方法は、解決する必要がある重要な問題である。
【0006】
可変速度技術を例として、エンジンタービンの出力軸回転速度を変更し、伝動機構が変化しないままで、回転翼の回転速度を直接変化させることができ、又は、エンジンの出力軸から回転翼までの伝達比を変更し、単一出力軸速度での回転翼の異なる速度を達成する。前者は、伝動中に、回転翼速度のスムーズな変化を実現することができ、伝動機構への過負荷及び衝撃が低いが、ただし、一方で、エンジンの速度の変化は、燃料消費量や推力重量比などの特性パラメーターの変化を引き起こす可能性があり、特にエンジンの効率低下をもたらす可能性がある。後者は可変伝動比の形を採用して、エンジンが最適な作業速度であることを保証するが、伝動機構の伝動比の変化は、伝動リンクの変化によって引き起こされなければならず、これにより、伝達機構が衝撃負荷を生成し、構造寿命に影響を与える。直径技術は、回転翼の3次元構造の変化に関し、これには、回転翼の伸びまたは短縮機械機構、駆動装置などを含み、作業プロセス中に回転翼の剛性、品質分布、および構造的特性を変化させる。同時に、各ブレードの追加の可変伸長機構及び駆動機構はすべて、回転部品の追加負担になり、飛行中に隠された安全性の危険になる可能性がある。
【0007】
北方工業大学と清華大学は、形状記憶合金を使用してトルクチューブを作成し、2つの温度でのブレードの異なるねじれ分布を実現した。複雑な回転翼の流れ場の場合、空気の気流速度が高く、気流によって熱がすぐに取り除かれ、回転翼の部分領域で温度変化を実現し維持しにくく、かつ形状記憶合金の価格が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、回転翼航空機及びその可変負ねじれブレードを提供し、上記従来技術に存在する問題を解決して、機械構造を利用してブレードの可変ねじれを実現し、回転翼航空機の飛行性能を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の解決手段を提供する:本発明は、操縦アセンブリ及び複合ブレードを含む可変負ねじれブレードを提供し、
前記操縦アセンブリは、主軸及び駆動装置を含み、前記主軸は、プロペラハブに接続でき、前記駆動装置は、前記主軸に接続され、前記主軸は、スワッシュプレートのプルロッドにも接続でき、
複合ブレードであって、前記主軸は、前記複合ブレードの前縁に接続され、前記駆動装置の出力端は、前記複合ブレードの後縁に伝動接続され、前記複合ブレードは、第1のブレード及び第2のブレードを含み、前記第1のブレードは、前記第2のブレードに接続され、前記操縦アセンブリから最も遠い前記第1のブレード又は前記第2のブレードは、前記主軸に固定接続され、残りの前記第1のブレード、前記第2のブレードはすべて、前記主軸に回転可能に接続され、前記第1のブレードは、剛性構造であり、前記第2のブレードは、変形層、ブレード格子及び柔軟な外皮を含み、前記変形層は、弾性材料で製造され、前記変形層の数量は、多層であり、前記変形層は、前記主軸の方向に沿って平行に配列され、隣接する前記変形層は、前記ブレード格子により間隔に接続され、前記ブレード格子は、前記第1のブレードの断面形状と一致し、前記柔軟な外皮は、前記変形層及び前記ブレード格子の外部に被覆され、且つ前記柔軟な外皮は、前記第1のブレードに接続できる。
【0010】
好ましくは、前記第1のブレードと前記第2のブレードは、交替に設置され、前記操縦アセンブリから最も遠いの、及び最も近いのはすべて前記第1のブレードであり、前記駆動装置の出力端は、前記操縦アセンブリから最も近い前記第1のブレードの後縁に接続される。
【0011】
好ましくは、前記操縦アセンブリに近い前記第2のブレードの長さは、前記操縦アセンブリから遠く離れる前記第2のブレードの長さより長い。
【0012】
好ましくは、前記変形層は、中空円柱状構造であり、前記変形層及び前記ブレード格子はすべて、前記主軸に嵌着される。
【0013】
好ましくは、前記変形層は、ゴム材料で製造され、前記ブレード格子は、金属材料で製造され、前記変形層は、前記ブレード格子に硫化で接続される。
【0014】
好ましくは、前記操縦アセンブリはまた、合板を含み、前記合板には、前記主軸に適合する突起を有し、前記合板の数量は、2つであり、2つの前記合板は、前記主軸の軸線を対称軸として、対称に設置され、2つの前記合板は、ボルトで接続され、且つ前記主軸を固定し、且つ2つの前記合板の間に当て板が設置され、前記プルロッドは、前記合板に回転可能に接続され、前記駆動装置は、前記合板に固定される。
【0015】
好ましくは、前記プルロッドはT形であり、前記合板には、切り欠きがあり、前記プルロッドと前記合板との間にベアリングが設置される。
【0016】
好ましくは、前記駆動装置は、線形サーボであり、前記駆動装置の出力端は、コンロッドを利用して前記複合ブレードに接続される。
【0017】
好ましくは、前記コンロッドの一端は、球状のヒンジを利用して前記駆動装置の出力端に接続され、前記コンロッドの他端は、前記複合ブレードにスライド可能に回転して接続され、前記コンロッドは、前記複合ブレードの回転軸線に対して、前記主軸の軸線方向に平行であり、前記コンロッドは、前記複合ブレードのスライド軸線に対して、前記主軸の軸線方向に平行である。
【0018】
本発明はまた、上記可変負ねじれブレードを含む回転翼航空機を提供する。
【発明の効果】
【0019】
従来技術と比較して、本発明は以下の技術的効果を達成した。
本発明による可変負ねじれブレードでは、操縦アセンブリの主軸は、プロペラハブに接続され、複合ブレードを回転させるように駆動することができ、主軸は、プルロッドを利用してスワッシュプレートに接続され、スワッシュプレートは、主軸及び複合ブレードを回転させるように駆動し、ブレードピッチへの操縦を実現でき、主軸は、複合ブレードの翼端の前縁に接続され、駆動装置の出力端は、複合ブレードの翼根の後縁に接続され、前記複合ブレードを駆動して可変ねじれを発生させることができる。具体的には、複合ブレードは、第1のブレード及び第2のブレードを含み、駆動装置が複合ブレードの翼根後縁を駆動すると、駆動装置に接続された第1のブレードまたは第2のブレードが主軸の周りに回転し、次に、主軸に可動接続されたすべての第1のブレード及び第2のブレードを回転させるように駆動し、第2のブレードは、ブレード格子を利用して接続された変形層を含み、第2のブレードには、変形が発生し、積層弾性体構造を形成でき、第2のブレードの変形層に、せん断変形が発生して複合ブレードの両端には、相対回転を実現させることができ、複合ブレード全体はねじれて変形し、遠心力は、主軸に固定接続された複合ブレードの部分に伝達され、主軸を通ってプロペラハブに伝達され、複合ブレードのラジアル荷重は、変形層の受圧を利用して伝達を実現する。さらに説明する必要があることは、第1のブレードが、剛性構造であり、複合ブレードの構造強度を保証し、第2のブレードのブレード格子が、第1のブレードの断面形状と一致し、ブレード格子がさらに、複合ブレードの構造強度を向上させ、柔軟な外皮を利用して、変形層及びブレード格子を被覆すると、複合ブレードの流線型設計を保証し、可変負ねじれブレードの飛行抗力を低減することである。本発明は、機械構造を利用して複合ブレードのねじれ変化を実現し、複合ブレードの半径を変更しない前提下で、可変負ねじれブレードの作業信頼性を向上させる。
【0020】
それと同時に、本発明はまた、上記可変負ねじれブレードを含む回転翼航空機を提供し、本発明は、機械構造を利用して複合ブレードのねじれ変化を実現し、回転翼航空機の適応性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、次に実施例に使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、次の説明における図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的努力をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0022】
図1】本発明による可変負ねじれブレードの構造概略図である。
図2】本発明による可変負ねじれブレードの第2のブレードの構造概略図である。
図3】本発明による可変負ねじれブレードの第2のブレードの一部の構造概略図である。
図4】本発明による可変負ねじれブレードの操縦アセンブリの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確で、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者は創造的な努力をすることなく取得されたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0024】
本発明は、回転翼航空機及びその可変負ねじれブレードを提供し、上記従来技術が存在する問題を解決して、機械構造を利用してブレードの可変ねじれを実現し、回転翼航空機の飛行性能を向上させることを目的とする。
【0025】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確で分かりやすくするために、以下に図面及び発明を実施するための形態を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。
【0026】
本発明は、可変負ねじれブレード100を提供し、操縦アセンブリ1及び複合ブレード4を含み、ここで、操縦アセンブリ1は、主軸2及び駆動装置3を含み、主軸2は、プロペラハブに接続でき、駆動装置3は、主軸2に接続され、主軸2は、スワッシュプレートのプルロッド10に接続でき、主軸2は、複合ブレード4の前縁に接続され、駆動装置3の出力端は、複合ブレード4の後縁に伝動接続され、複合ブレード4は、第1のブレード5及び第2のブレード6を含み、第1のブレード5は、第2のブレード6に接続され、操縦アセンブリ1から最も遠い第1のブレード5又は第2のブレード6は、主軸2に固定接続され、残りの第1のブレード5、第2のブレード6はすべて、主軸2に回転可能に接続され、第1のブレード5は、剛性構造であり、第2のブレード6は、変形層601、ブレード格子602及び柔軟な外皮603を含み、変形層601は、弾性材料で製造され、変形層601の数量は、多層であり、変形層601は、主軸2の方向に沿って平行に配列され、隣接する変形層601は、ブレード格子602を利用して間隔接続され、且つ変形層601は、ブレード格子602に接続され、ブレード格子602は、第1のブレード5の断面形状と一致し、柔軟な外皮603は、変形層601及びブレード格子602の外部に被覆され、且つ柔軟な外皮603は、第1のブレード5に接続できる。
【0027】
本発明による可変負ねじれブレード100では、操縦アセンブリ1の主軸2は、プロペラハブに接続され、複合ブレード4を回転させるように駆動することができ、主軸2は、プルロッド10を利用してスワッシュプレートに接続され、スワッシュプレートは、主軸2及び複合ブレード4を回転させるように駆動し、ブレードピッチへの操縦を実現でき、主軸2は、複合ブレード4の翼端の前縁に接続され、駆動装置3の出力端は、複合ブレード4の翼根の後縁に接続され、前記複合ブレード4を駆動して可変ねじれを発生させることができる。具体的には、複合ブレード4は、第1のブレード5及び第2のブレード6を含み、駆動装置3が複合ブレード4の翼根後縁を駆動すると、駆動装置3に接続された第1のブレード5または第2のブレード6が主軸2の周りに回転し、次に、主軸2に可動接続されたすべての第1のブレード5及び第2のブレード6を回転させるように駆動し、第2のブレード6は、ブレード格子602を利用して接続された変形層601を含み、積層弾性体構造を形成し、変形層601は、変形を生成して隣接するブレード格子602には、相対回転を発生させ、第2のブレード6には、変形が発生でき、第2のブレード6の変形層601に、せん断変形が発生して複合ブレード4の両端には、相対回転をスムーズ実現させることができ、複合ブレード4全体はねじれて変形し、遠心力は、主軸2に固定接続された複合ブレード4の部分に伝達され、主軸2を介してプロペラハブに伝達され、複合ブレード4のラジアル荷重は、変形層601の受圧を利用して伝達を実現する。さらに説明する必要があることは、第1のブレード5が剛性構造であり、複合ブレード4の構造強度を保証し、第2のブレード6のブレード格子602が、第1のブレード5の断面形状と一致し、ブレード格子602がさらに、複合ブレード4の構造強度を向上させ、柔軟な外皮603を利用して、変形層601及びブレード格子602を被覆すると、複合ブレード4の流線型設計を保証し、可変負ねじれブレード100の抗力を低減することである。本発明は、機械構造を利用して複合ブレード4のねじれ変化を実現し、複合ブレード4の半径を変更しない前提下で、可変負ねじれブレード100の作業信頼性を向上させる。
【0028】
ここでさらに説明する必要があるのは、第2のブレード6の数量が一組で且つ操縦アセンブリ1から最も近い位置にある時、駆動装置3の出力端が、第2のブレード6の部分ブレード格子602に接続され、残りのブレード格子602が、相対回転を発生でき、第2のブレード6の変形の発生に影響を与えることを回避することである。
【0029】
本発明を実施するための形態において、第1のブレード5及び第2のブレード6の数量はすべて、多段であり、第1のブレード5と第2のブレード6は交替に設置され、操縦アセンブリ1から最も遠いの、及び最も近いのはすべて第1のブレード5であり、主軸2と駆動装置3の接続を容易にし、駆動装置3の出力端は、操縦アセンブリ1から最も近い1段の第1のブレード5の後縁に接続され、主軸2は、操縦アセンブリ1から最も遠い1段の第1のブレード5に固定して接続される。実際の応用において、可変ねじれの具体的なニーズに応じて第1のブレード5及び第2のブレード6の数量を設定でき、可変負ねじれブレード100の柔軟な適応性を向上させる。図1を例として、5段の第1のブレード5及び4段の第2のブレード6が設置される。
【0030】
実際の応用において、操縦アセンブリ1に近い第2のブレード6の長さを、操縦アセンブリ1から遠く離れる第2のブレード6の長さより長くすることができ、可変負ねじれブレード100は、固定翼モードで、ねじれがより激しく、且つねじれは、複合ブレード4の根部位置に集中するため、複合ブレード4の根部に近い位置で、段長さがより長い第2のブレード6を設置でき、飛行中により大きな負ねじれを得るように期待される同時に、多段の第2のブレード6を、複合ブレード4の翼根に近い領域に集中して分布させることができ、さらに、翼根に隣接する位置に、第2のブレード6をより密集に配置する方式で、翼根位置の大きなねじれ変形を実現する。積層弾性体構造の位置を合理的に配置し、負ねじれ分布を主に変更する必要がある位置に、対応する長さの構造を配置して、連続変形を実現すると、可変負ねじれブレード100及び航空機の飛行性能の向上に有利であり、部分領域に必要な変形量がより大きい時、対応する第2のブレード6の長さは、ニーズに応じて増加することができる。
【0031】
具体的には、変形層601は、中空円柱状構造であり、変形層601及びブレード格子602はすべて、主軸2に嵌着され、設置して、位置決めすることを容易にする。
【0032】
変形層601には、一定のせん断変形を生成できることを保証するために、変形層601は、ゴム材料で製造され、ブレード格子602は、金属材料で製造され、変形層601は、ブレード格子602に硫化で接続され、第2のブレード6の構造全体性を向上させ、さらに可変負ねじれブレード100の構造強度を保証する。
【0033】
より具体的には、操縦アセンブリ1はまた、合板7を含み、合板7には、主軸2に適合する突起を有し、詳しくは図4のように、主軸2を固定することを容易にし、合板7の数量は、2つであり、2つの合板7は、主軸2の軸線を対称軸として、対称に設置され、2つの合板7は、ボルトで接続され、且つ主軸2を固定し、且つ2つの合板7の間に当て板8が設置され、合板7と主軸2の接続堅牢性を向上させ、プルロッド10は、合板7に回転可能に接続され、駆動装置3は、合板7に固定され、合板7は、駆動装置3に、安定したサポートを提供する。
【0034】
ここで、プルロッド10はT形であり、合板7には、切り欠きがあり、プルロッド10の回転に影響を与えることを回避し、プルロッド10と前記合板7との間にべアリングが設置され、両者の相対回転スムーズ性を保証する。
【0035】
本発明を実施するための形態において、駆動装置3は、線形サーボであり、駆動装置3の出力端は、コンロッド9を利用して前記複合ブレードに接続され、駆動装置3は、コンロッド9を駆動して、複合ブレード4の後縁を推進し、複合ブレード4に、順調に可変ねじれを発生させる。
【0036】
さらに、駆動装置3の数量は、2組であり、コンロッド9は、接続されたクロスロッド901及び縦ロッド902を含み、クロスロッド901は、主軸2の軸線方向に平行であり、縦ロッド902は、クロスロッド901に垂直に設置され、縦ロッド902は、2本のクロスロッド901に接続され、一本のクロスロッド901の両端は、球状のヒンジを利用して駆動装置3の出力端に接続され、他の一本のクロスロッド901は、複合ブレードにスライド可能に回転して接続され、コンロッド9は、複合ブレード4の回転軸線に対して、主軸2の軸線方向に平行であり、コンロッド9は、複合ブレード4のスライド軸線に対して、主軸2の軸線方向に平行であり、複合ブレード4は、コンロッド9のクロスロッド901に対して回転でき、同時に複合ブレード4は、コンロッド9のクロスロッド901に対して、軸方向の運動も生成でき、複合ブレード4のねじれ変形に影響を与えることを回避し、可変負ねじれブレード100の作業信頼性を向上させる。
【0037】
本発明による可変負ねじれブレード100は、機械構造を利用して複合ブレード4のねじれ変化を実現し、実現可能性が高く、次に、複合ブレード4の半径方向に沿う構造特性を変更せず、ヘリコプターの、ヒンジなしプロペラハブに応用することができ、可変負ねじれブレード100の適応性を向上させる。
【0038】
さらに、本発明はまた、上記可変負ねじれブレード100を含む回転翼航空機を提供し、本発明は、駆動装置3を利用して複合ブレード4を駆動し、ヘリコプター回転翼に固有の総ピッチ操縦と回転翼ねじれの変更をデカップリングし、負ねじれの変更は、元の操縦に影響せず、回転翼航空機の適応性を向上させる。また、特定の飛行モードで、回転翼航空機のブレードは、対応するねじれ分布に変化し、可変負ねじれブレード100が作業する時、プロペラハブ位置に類似する交番荷重を受けず、耐用年数を延長する。
【0039】
本発明は、具体的な例を使用して本発明の原理および実施形態を説明し、上記の実施例の説明は、本発明の方法およびそのコアアイデアを理解するのを助けるためにのみ使用され、同時に、当業者にとって、本発明のアイデアに応じて、発明を実施するための形態および応用範囲にすべて、変更がある。以上より、本明細書の内容は、本発明への制限であると理解すべきではない。
【符号の説明】
【0040】
100可変負ねじれブレード
1操縦アセンブリ
2主軸
3駆動装置プルロッド
4複合ブレード
5第1のブレード
6第2のブレード
601変形層
602ブレード格子
603柔軟な外皮
7合板
8当て板
9コンロッド
901クロスロッド
902縦ロッド
10プルロッド

図1
図2
図3
図4