(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114668
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】特に高温固体酸化物形の電解セルまたは燃料電池のためのガス分配組立体
(51)【国際特許分類】
H01M 8/2483 20160101AFI20240816BHJP
H01M 8/2465 20160101ALI20240816BHJP
H01M 8/247 20160101ALI20240816BHJP
H01M 8/2404 20160101ALI20240816BHJP
H01M 8/12 20160101ALI20240816BHJP
【FI】
H01M8/2483
H01M8/2465
H01M8/247
H01M8/2404
H01M8/12 101
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024018748
(22)【出願日】2024-02-09
(31)【優先権主張番号】2301265
(32)【優先日】2023-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カール・ヴーリエ
(72)【発明者】
【氏名】ステファーヌ・ディ・イオリオ
(72)【発明者】
【氏名】アメリー・メッス
(72)【発明者】
【氏名】ティボー・モネ
【テーマコード(参考)】
5H126
【Fターム(参考)】
5H126AA27
5H126BB06
5H126GG12
(57)【要約】
【課題】従来技術の欠点を少なくとも部分的に改善すること。
【解決手段】ガス分配組立体が、互いに平行な第1のプレート(20)および第2のプレート(12)を備え、第1のプレート(20)は、ガス連通オリフィス(21、22、23、24)を備える。封止境界面デバイス(40)が、連通オリフィス(21、22、23、24)の周りに配置されるシール(41、42、43、44)と、第1のプレート(20)および第2のプレート(12)の間の連結面に配置される支柱(50)と、を含む。支柱(50)およびシール(41、42、43、44)は、互いに垂直でありかつ連結面に垂直である2つの対称面を有する封止境界面を形成し、第1のプレート(20)および第2のプレート(12)の圧力下での連結前のシール(41、42、43、44)の厚さは、支柱(50)の厚さよりも大きい。高温固体酸化物形の電解槽または燃料電池のための使用。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス分配組立体であって、
- 第1のプレート(20;510a)および第2のプレート(12;520a)であって、前記第1のプレート(20;510a)が、前記第2のプレート(12)の対応する連通オリフィス(121、122、123、124)に面して位置決めされるガス入口またはガス出口のための少なくとも1つの連通オリフィス(21、22、23、24;521)を備え、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートが、互いに平行に延在する、第1のプレート(20;510a)および第2のプレート(12;520a)と、
- 前記第1のプレートおよび前記第2のプレートと平行な連結面((x,y))において前記第1のプレート(20)および前記第2のプレート(12)を圧力下で連結するための締付けデバイス(30)と、
- 前記連結面((x,y))において前記第1のプレート(20;510a)の前記少なくとも1つの連通オリフィス(21、22、23、24;521)の周りに配置される少なくとも1つのシール(41、42、43、44;541)を含む封止境界面デバイス(40;540)と、
を備え、
前記封止境界面デバイス(40;540)が、前記連結面((x,y))において前記第1のプレート(20;510a)および前記第2のプレート(12;520a)の間に配置される支柱(50;150;250;350;450;550)を備え、前記支柱(50;150;250;350;450;550)および前記シール(41、42、43、44;541)が、互いに垂直でありかつ前記連結面((x,y))に垂直である2つの対称面((x,z)、(y,z))を有する封止境界面を形成し、前記第1のプレート(20;510a)および前記第2のプレート(12;520a)の圧力下での連結前の前記シール(41、42、43、44;541)の厚さが、前記支柱(50;150;250;350;450;550)の厚さよりも厳密に大きいことを特徴とする、ガス分配組立体。
【請求項2】
前記連結面((x,y))において前記支柱(50;150;250;350;450;550)によって形成される表面積が、前記連結面((x,y))において前記シール(41、42、43、44;541)によって形成される表面積よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載のガス分配組立体。
【請求項3】
前記支柱(50;150;250;350;450;550)を形成する材料の剛性が、前記シール(41、42、43、44;541)を形成する材料の剛性よりも大きいことを特徴とする、請求項1または2に記載のガス分配組立体。
【請求項4】
前記支柱(50;150;350;450;550)が、前記シール(41、42、43、44;541)の周辺に延在するフレーム(51、52、53、54;151、152、153、154;351、352、353、354;451、452、453、454;550)を形成する少なくとも1つの部分を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【請求項5】
前記封止境界面デバイス(40)が、いくつかのシール(41、42、43、44)を含み、前記支柱(50;150;250)が、前記シール(41、42、43、44)から等距離の所に配置される支持部分(55;155;250)を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【請求項6】
前記支柱(50;150;350;450)が、前記いくつかのシール(41、42、43、44)のそれぞれの周辺に延在するフレーム(51、52、53、54;151、152、153、154;351、352、353、354;451、452、453、454)を形成するいくつかの部分を含むことを特徴とする、請求項5に記載のガス分配組立体。
【請求項7】
前記支柱(50;350;450)が、フレーム(51、52、53、54;351、352、353、354;451、452、453、454)を形成する前記部分を含む一体形平面構造から形成されることを特徴とする、請求項6に記載のガス分配組立体。
【請求項8】
前記連結面((x,y))においてシール(41、42、43、44;541)の周辺に延在するフレーム(51、52、53、54;151、152、153、154;351、352、353、354;451、452、453、454;550)を形成する各部分によって形成される開口部の寸法が、前記連結面((x,y))における前記シール(41、42、43、44;541)の寸法よりも厳密に大きいことを特徴とする、請求項4から7のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【請求項9】
フレーム(351、352、353、354)を形成する各部分が、前記シール(41、42、43、44)に向かって延在しかつ前記シール(41、42、43、44)に接触する1つまたは複数の突出フィンガ(360)を備えることを特徴とする、請求項8に記載のガス分配組立体。
【請求項10】
前記シール(41、42、43、44;541)が、前記連結面((x,y))において延在しかつフレーム(451、452、453、454;550)を形成する前記部分との接触ゾーン内に位置する少なくとも1つの突出物(460;560)を含み、フレーム(451、452、453、454;550)を形成する前記部分の前記接触ゾーンが、前記連結面((x,y))において、前記接触ゾーンの外側のフレーム(451、452、453、454;550)を形成する前記部分の幅に対して減少した幅を有することを特徴とする、請求項8または9に記載のガス分配組立体。
【請求項11】
前記シール(41、42、43、44;541)が、雲母、粘土、または滑石などの鉱物ベースの材料で作られることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【請求項12】
前記支柱(50;150;250;350;450;550)が、雲母、粘土、または滑石などの鉱物ベースの材料で作られることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【請求項13】
前記第1のプレート(20;510a)および前記第2のプレート(12;520a)の圧力下での連結の前に、前記シール(41、42、43、44;541)の厚さが、0.3mmから1mmの間、好ましくは0.5mmから1mmの間であることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【請求項14】
前記第1のプレート(20;510a)および前記第2のプレート(12;520a)の圧力下での連結の前に、前記シール(41、42、43、44;541)の前記厚さが、実質的に1mmに等しく、前記支柱(50;150;250;350;450;550)の厚さが、実質的に0.8mmに等しいことを特徴とする、請求項13に記載のガス分配組立体。
【請求項15】
前記第1のプレート(20)が、ガス分配プレートであり、前記第2のプレート(12)が、高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタック(10)のエンドプレートであることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載のガス分配組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に高温固体酸化物形の電解セルまたは燃料電池のためのガス分配組立体に関する。
【0002】
本発明は、高温電解(HTE:high-temperature electrolysis)および高温水蒸気電解(HTSE:high-temperature steam electrolysis)の全般的分野に関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、一般に頭文字SOECを使用して表される、高温固体酸化物形電解セル(high-temperature solid oxide electrolyser cell)の分野に関する。
【0004】
本発明はまた、一般に頭文字SOFCを使用して表される、高温固体酸化物形燃料電池(high-temperature solid oxide fuel cell)の分野に関する。
【0005】
したがって、より一般的には、本発明は、高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックの分野に関する。
【0006】
より詳細には、本発明は、ガス分配プレートなどの第1のプレートと、高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックのエンドプレートなどの第2のプレートと、ガス分配のための第1のプレートと第2のプレートとの間の封止を確実にするための封止境界面デバイスと、を備える、ガス分配組立体に関する。
【0007】
詳細には、本発明は、マニホルドとしても知られているガス分配プレートに取り付けられるSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックの封止を確実にするための封止境界面デバイスに関する。ガス分配プレートまたはマニホルドは、知られた態様で、SOEC/SOFC型の固体酸化物スタックの陽極回路および陰極回路のためのガスの送出および回収を可能にする。
【背景技術】
【0008】
SOEC/SOFC型の固体酸化物スタックは、製造/調整ベンチ上であっても最終的に産業システムに組み込まれても、固定された設備のガス供給回路に接続されなければならない。
【0009】
スタックの組込み、取付け、および取外しを単純化するために、溶接型の解決策を除いて、容易に取外し可能な機械的境界面を介してそのような接続を行うことが知られている。その場合、固定された設備のガス分配デバイスとSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックとの間の封止を実現することが必要である。
【0010】
そのような封止を行うことは、手間がかかる。シールは、(600℃から1000℃程度の)高温に耐えなければならず、さらに、固定された設備のガス分配デバイスとSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックとの間の電気的絶縁を提供しなければならない。
【0011】
例えば、ガス供給回路間の封止を確実にするために、外部の機械的締付けシステムを介して圧縮される、鉱物由来の材料(粘土、滑石、雲母、セラミック、ガラスセラミック)で構成されたシールを使用することが知られている。例えば、圧密されたバーミキュライト粉末から形成された平坦な圧縮シールが、ガス分配プレートまたはマニホルドのガス入口またはガス出口のための連通オリフィスの周りに使用される。
【0012】
これらのシールは、それらの封止機能に加えて、間にシールが取り付けられる機械的境界面間の電気的絶縁機能を提供する。
【0013】
しかし、そのようなシールは、材料の高密度化および対向する境界面への付着により十分な封止を得るために、かなりの圧縮力の印加を必要とする。1MPa程度または数十MPa程度の締付け応力が、封止を確実にすることを可能にするシール圧縮比を実現するために必要とされる。
【0014】
逆に、シールの過度の潰れは、シールの断裂をもたらす可能性があり、それにより、シールの封止機能が損なわれる可能性がある。
【0015】
さらに、高温における数MPaの締付け応力は、スタックのエンドプレートにかかる曲げ荷重を生じさせる可能性があり、この曲げは、場合により、これらのエンドプレートの塑性変形、スタックの塑性変形、および/またはガス分配プレートの塑性変形をもたらす。特に調整ベンチにおいて、ガス分配プレート上でのスタックの取付けおよび取外しが何度も行われる場合、ガス分配プレートまたはマニホルドの平坦性が、経時的に劣化し得る。劣化のリスクは、スタックの基部の幅が増大するとさらに高まる。
【0016】
調整ベンチの中央に設置されるガス分配プレートまたはマニホルドは、交換するのが難しい構成要素である。変形したマニホルドプレート上でのスタックの調整は、封止の問題を引き起こすことに加えて、スタックのエンドプレートにおける実質的な変形をますますもたらすことになる。
【0017】
より一般的には、そのような変形は、他のプレートへのガス入口またはガス出口のためにプレートのうちの1つの連通オリフィスの周りにシールを含む封止境界面デバイスとともに締付けデバイスにより圧力下で連結される平行なプレートを有するガス分配組立体において認められ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は、上述の欠点を少なくとも部分的に改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この目的のために、本発明は、
- 第1のプレートおよび第2のプレートであって、第1のプレートが、第2のプレートの対応する連通オリフィスに面して位置決めされるガス入口またはガス出口のための少なくとも1つの連通オリフィスを備え、前述の第1のプレートおよび第2のプレートが、互いに平行に延在する、第1のプレートおよび第2のプレートと、
- 前述の第1のプレートおよび第2のプレートに平行な連結面において前述の第1のプレートおよび第2のプレートを圧力下で連結するための締付けデバイスと、
- 前述の連結面において前述の第1のプレートの前述の少なくとも1つの連通オリフィスの周りに配置される少なくとも1つのシールを含む、封止境界面デバイスと、
を備える、ガス分配組立体に関する。
【0021】
本発明によれば、封止境界面デバイスは、前述の連結面において第1のプレートおよび第2のプレートの間に配置される支柱を備え、前述の支柱およびシールは、互いに垂直でありかつ前述の連結面に垂直である2つの対称面を有する封止境界面を形成し、前述の第1のプレートおよび第2のプレートの圧力下での連結前のシールの厚さは、前述の支柱の厚さよりも厳密に大きい。
【0022】
したがって、支柱は、ガス分配組立体の第1のプレートおよび第2のプレートの圧力下での連結中のシールの潰れを制限することを可能にし、したがって、シールを押し潰す第1のプレートおよび/または第2のプレートの移動を制限することを可能にする。連結面における封止境界面の対称配置、および、支柱によるシールの潰れの制限は、圧力下での連結中のガス分配組立体の第1のプレートおよび第2のプレートの屈曲のリスクを低下させることを可能にする。
【0023】
したがって、第1のプレートおよび第2のプレートの変形は制限され、それらの平坦性は長期間保たれ得る。
【0024】
したがって、スタックおよび封止境界面デバイスの様々な要素の機械的圧縮中、ガス分配組立体のプレートの屈曲のリスクは低下される。
【0025】
ガス分配組立体は、別々にまたは組み合わせて採用される以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに含み得る。
【0026】
有利には、前述の連結面において支柱によって形成される表面積は、前述の連結面においてシールによって形成される表面積よりも大きい。
【0027】
シールによって形成される表面積よりも大きい、支柱によって形成される連結面における支持表面積は、シールを圧縮するのに必要とされる値よりも大きな締付け応力下でさえもシールの過度の潰れを回避することを可能にする。
【0028】
1つの実施形態では、支柱を形成する材料の剛性は、シールを形成する材料の剛性よりも大きい。
【0029】
したがって、支柱は、封止境界面におけるシールよりも強固な機械的支持を提供して、第1のプレートおよび第2のプレートの圧力下での連結中にそれらの移動を制限することを可能にする。連結面におけるそのような支持は、第1のプレートおよび第2のプレートの曲げモーメントを(幾何学的に)制限することを可能にする。
【0030】
1つの有利な実施形態では、支柱は、シールの周辺において延在するフレームを形成する少なくとも1つの部分を含む。フレームを形成するこの部分は、シールと組み合わせられて、強化された封止を連通オリフィスの周りに提供する。
【0031】
1つの好ましい実施形態では、封止境界面デバイスがいくつかのシールを含む場合、前述の支柱は、前述のシールから等距離の所に配置される支持部分を含む。
【0032】
したがって、支柱の支持部分は、封止境界面における様々なシールから可能な限り最短距離の所に設置される。したがって、第1のプレートおよび/または第2のプレートに印加される曲げモーメントは、圧力下でのそれらの連結中に減少される。
【0033】
実際には、前述の支柱は、前述のいくつかのシールのそれぞれの周辺において延在するフレームを形成するいくつかの部分を含む。
【0034】
有利には、前述の支柱は、フレームを形成する前述の部分を含む一体形平面構造から形成される。
【0035】
一体形平面構造は、第1のプレートおよび第2のプレートの連結面における支柱およびシールの位置決めを促進することを可能にする。連結面における一体形平面構造の表面積および一体形平面構造を形成する材料の剛性を変化させることにより、シールに求められる潰れ比に従って支柱の堅さを制御することが可能である。
【0036】
実際には、連結面においてシールの周辺に延在するフレームを形成する各部分によって形成される開口部の寸法は、前述の連結面における前述のシールの寸法よりも厳密に大きい。
【0037】
したがって、シールと支柱のフレームを形成する部分との間に間隙が形成されて、シールの潰れ中の連結面におけるシールの自由膨張を可能にする。
【0038】
1つの特定の実施形態では、フレームを形成する各部分は、前述のシールに向かって延在しかつ前述のシールと接触する1つまたは複数の突出フィンガを備える。
【0039】
突出フィンガは、支柱においてシールのためのホルダを提供して、第1のプレートおよび第2のプレートの間での封止境界面デバイスの位置決めを促進することを可能にする。
【0040】
別の特定の実施形態では、前述のシールは、連結面において延在しかつフレームを形成する部分との接触ゾーンに位置する少なくとも1つの突出物を含み、フレームを形成する部分の前述の接触ゾーンは、連結面において、前述の接触ゾーンの外側のフレームを形成する部分の幅に対して減少した幅を有する。
【0041】
突出物は、支柱におけるシールのためのホルダを提供して、第1のプレートおよび第2のプレートの間での封止境界面デバイスの位置決めを促進することを可能にする。
【0042】
連結面におけるシールの膨張中、減少した幅の、フレームを形成する部分の接触ゾーンは、変形するかさらには破損して、フレームを形成する部分に対接している突出物においてシールの潰れが減少するのを防ぐことができる。
【0043】
シールは、雲母、粘土、または滑石などの鉱物ベースの材料で作られることが好ましい。
【0044】
同様に、前述の支柱は、雲母、粘土、または滑石などの鉱物ベースの材料で作られる。
【0045】
したがって、封止境界面は、高温(600℃から1000℃の間)において密接連結を作り出すと同時に第1のプレートおよび第2のプレートの間の電気的絶縁機能を提供するのにうまく適合している。
【0046】
実際には、前述の第1のプレートおよび第2のプレートの圧力下での連結の前に、シールの厚さは、0.3mmから1mmの間、好ましくは0.5mmから1mmの間である。
【0047】
1つの特定の限定的ではない実施形態では、前述の第1のプレートおよび第2のプレートの圧力下での連結の前に、シールの厚さは、実質的に1mmに等しく、前述の支柱の厚さは、実質的に0.8mmに等しい。
【0048】
上記のガス分配組立体において、前述の第1のプレートは、ガス分配プレートであってもよく、前述の第2のプレートは、高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックのエンドプレートであってもよい。
【0049】
本発明のさらなる特異性および利点は、以下に記載された説明においてより明らかになるであろう。
【0050】
添付の図面は、限定的ではない例を目的とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1A】本発明を実施するように適合されたガス分配組立体を正面ブロック図(front view block diagram)に従って表す図である。
【
図1B】本発明の第1の実施形態によるガス分配組立体を分解斜視ブロック図(exploded perspective block diagram)に従って表す図である。
【
図2】
図1のガス分配組立体の第1のプレートに関連する封止境界面デバイスを概略上面図に従って表す図である。
【
図3】
図2の封止境界面デバイスの概略上面図である。
【
図4】
図2の左上隅部の拡大された細部の斜視図である。
【
図5】
図3の封止境界面デバイスの寸法の比を示す図である。
【
図6A】従来技術によるガス分配組立体の変形を示す図である。
【
図6B】本発明の1つの実施形態の例によるガス分配組立体の変形を示す図である。
【
図7】従来技術および本発明の1つの実施形態の例によるガス分配組立体の封止境界面の潰れ比曲線を概略的に表す図である。
【
図8】第2の実施形態による封止境界面デバイスの概略上面図である。
【
図9】第3の実施形態による封止境界面デバイスの概略上面図である。
【
図10】第4の実施形態による封止境界面デバイスの概略断面図である。
【
図11】
図10の封止境界面デバイスの拡大された細部Aの斜視図である。
【
図12】第5の実施形態による封止境界面デバイスの概略断面図である。
【
図13】
図12の封止境界面デバイスの拡大された細部Bの斜視図である。
【
図14】
図12の封止境界面デバイスの拡大された細部Cの斜視図である。
【
図15】本発明の第2の実施形態によるガス分配組立体を分解斜視ブロック図に従って表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図にわたって、同一の参照記号は、同一のまたは同等の要素を示し得る。さらに、図における様々な部品は、図をより読みやすくするために、必ずしも一定の縮尺におけるものではない。
【0053】
まず、
図1Aおよび
図1Bを参照しながら、本発明の第1の実施形態によるガス分配組立体の例を説明する。
【0054】
この第1の実施形態では、ガス分配組立体は、ガス入口およびガス出口のためのガス分配プレートとともに高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックの高温密接連結のために使用される。以下の説明において、ガス分配プレートは、一般にマニホルドと呼ばれることもある。
【0055】
SOEC/SOFC型の固体酸化物スタック10が、
図1Aに非常に概略的に示されている。
【0056】
知られた態様において、そのようなスタック10は、陰極、陽極、および陰極と陽極との間に挿入された電解質からそれぞれが形成された複数の電気化学セルと、隣接する2つの電気化学セルの間にそれぞれが配置されたいくつかの中間インターコネクタと、を含む。この電気化学セルおよび中間インターコネクタの組立体は、「スタック」と呼ばれることもある。
【0057】
スタック10は、上部エンドプレート11および下部エンドプレート12を含み、それらの間に電気化学セルおよび中間インターコネクタが挟持される。
【0058】
そのようなスタックは、例えば特許文献1で知られており、本明細書においてより詳細に説明される必要はない。
【0059】
スタック10は、高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタック10におけるガス入口およびガス出口のためのガス分配プレート20と連結されるように用意される。
【0060】
ガス分配プレートまたはマニホルド20は、ここでは下部エンドプレート12であるスタックのエンドプレートに面して位置決めされるガス入口またはガス出口のための少なくとも1つの連通オリフィスを備える。
【0061】
この実施形態では、マニホルド20は、ガス入口およびガス出口のための例えば4つのマニホルド管25、26(
図1Aでは2つが見られる)を含み、各マニホルド管は、
図1Bに示されるようにマニホルド20の表面20aにおいて開口している連通オリフィス21、22、23、24を含む。
【0062】
図1Aおよび
図1Bの実施形態では、マニホルド20は、実質的に矩形または正方形の表面20aを有し、マニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24は、マニホルド20の表面20aの辺のうちの1つとそれぞれ平行に延在する。マニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24は、ガス入口およびガス出口のためのスタック10とマニホルド20との間の流体連結を可能にするために、スタック10の下部エンドプレート12の対応する連通オリフィス121、122、123、124に面して位置決めされるように意図されている。
【0063】
マニホルド20によって形成される第1のプレートとスタック10の下部エンドプレート12によって形成される第2のプレートとの間のこの流体連結の実施は、マニホルド20と下部エンドプレート12とを互いに平行に圧力下で連結するために、締付けデバイス30を必要とする。
【0064】
図1Aに示されるように、締付けデバイスは、マニホルド20をその中心において支持するように意図されたホルダ31と、スタック10の上部エンドプレート11に接触する力分配プレート33に関連付けられた支持ロッド32と、を含み得る。マニホルド20およびスタック10の加圧は、支持ロッド32における力の印加によって行われ、スタック10およびマニホルド20は、締付けデバイス30の力分配プレート33とホルダ31との間で締め付けられる。
【0065】
あるいは、締付けデバイスは、ナットと協働しかつマニホルド20およびスタック10の固定オリフィスを通って延在する、ねじ山付き締付けロッドを含み得る。そのような締付けデバイスの例は、例えば特許文献1で説明されており、本明細書においてより詳細に説明される必要はない。
【0066】
マニホルド20と下部エンドプレート12との間に延在する連結面における封止を確実にするために、
図1Bに見られるように、封止境界面デバイス40が設けられる。
【0067】
SOEC/SOFC型の固体酸化物スタック10を実装するこの用途では、封止境界面デバイスは、高温封止、すなわち少なくとも600℃~1000℃に耐える封止を提供しなければならない。
【0068】
そのような封止境界面デバイス40が、
図2および
図3により詳細に示される。
【0069】
封止境界面デバイス40は、連結面においてマニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24の周りに配置される少なくとも1つまたは複数のシールを含む。
【0070】
図1から
図3に示された実施形態では、封止境界面デバイス40は、マニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24の周りにそれぞれ配置される4つのシール41、42、43、44を備える。
【0071】
例示として、この実施形態では、マニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24は、細長いスロット形状の開口部から形成されており、各シール41、42、43、44は、マニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24の周辺に延在するように適合された長楕円形または矩形の形状を有する。
【0072】
各シール41、42、43、44は、例えば、平面シールである。そのようなシール41、42、43、44は、鉱物材料で作られた粉末を圧縮/圧延することにより、プレート形態で作製される。
【0073】
各シール41、42、43、44は、高温固体酸化物形燃料電池の動作制約に適合した電気的絶縁特性を有する材料で作られる。
【0074】
したがって、各シール41、42、43、44は、雲母、粘土、または滑石などの鉱物ベースの材料で作られ得る。典型的には、シール41、42、43、44は、雲母で作られ得る。
【0075】
シール41、42、43、44の厚さは、0.3mmから1mmの間であり、好ましくは0.5mmから1mmの間である。これらの厚さの値の範囲は、高温電解用途において使用可能な例えば雲母または滑石などの鉱物ベースの材料によく適している。0.5mmを下回ると、例えばマニホルドの表面20aまたはスタック10の下部エンドプレート12の平坦性の欠陥を受けてシールを十分に圧縮できないリスクが存在し、したがって、必要とされる封止を得られないリスクが存在する。
【0076】
図2に戻ると、シール41、42、43、44の厚さは、マニホルド20の表面20aが延在する平面(x,y)に垂直な方向zにおいて測定される。
【0077】
さらに、この厚さは、圧縮応力を印加する前のシール41、42、43、44の厚さによって定義される。
【0078】
したがって、シール41、42、43、44の厚さは、マニホルド20とスタック10との締付け取付けの前、すなわちマニホルド20の表面20aとスタック10の下部エンドプレート12との圧力下での連結の前に与えられる。
【0079】
バーミキュライトタイプの圧縮シールは、マニホルド20とスタック10との連結のための十分な封止を得ることを可能にするために、高圧縮を必要とする。封止を確実にすることを可能にするシール圧縮比を実現するために、数MPaまたは数十MPaに等しい圧縮応力が必要である。
【0080】
特にマニホルド20の表面20aおよびスタック10の下部エンドプレート12においてこれらの高圧縮応力によって誘発される変形を制限するために、封止境界面デバイス40は、マニホルド20とスタック10の下部エンドプレート12との間に延在する連結面に配置されるように意図された支柱50を備える。
【0081】
圧力下での連結前のシール41、42、43、44の厚さは、支柱50の厚さよりも厳密に大きい。
【0082】
したがって、支柱50は、シール41、42、43、44の厚さ未満の厚さを有し、それにより、マニホルド20上でのスタック10の締付けがシール41、42、43、44を最初に圧縮することが可能になる。この圧縮の開始は、スタック10の下部エンドプレート12がシール41、42、43、44および支柱50の両方にぶつかって止まるまで、シール41、42、43、44の潰れを誘発する。したがって、支柱は、潰れ制限機能を有して、シール41、42、43、44を押し潰す下部エンドプレート12の移動を制限する。
【0083】
さらに、
図3に示されるように、支柱50およびシール41、42、43、44は、互いに垂直でありかつ
図3において平面((x,y))によって画定される連結面に垂直である2つの対称面を有する封止境界面を形成する。
【0084】
この実施形態の例では、封止境界面デバイス40は、封止が行われる連結面((x,y))にどちらも垂直な対称面(x,z)および対称面(y,z)を有する。
【0085】
したがって、支柱50は、連結面((x,y))において対称的にシール41、42、43、44の潰れおよび下部エンドプレート12の移動を制限することを可能にする。
【0086】
したがって、支柱50は、シール41、42、43、44を圧縮するプレートに印加される曲げモーメントを連結面において対称的に減少させることを可能にする。マニホルド20およびスタック10に印加される応力および変形、特に下部エンドプレート12に印加される応力および変形が減少される。
【0087】
スタックおよび封止境界面デバイス40の様々な要素の機械的圧縮中に可能な限り最良の封止を確実にするために、スタック10の下部エンドプレート12および上部エンドプレート11ならびにマニホルド20の屈曲のリスクが低下される。
【0088】
シール41、42、43、44および支柱20の厚さの選択は、シールが1ミリメートル程度の厚さを有するときにシール41、42、43、44と支柱50との間の厚さの差が10分のいくらか、例えば10分の1から10分の3の間であるように決定される。
【0089】
したがって、限定的ではない例として、マニホルド20とスタック10との圧力下での連結の前に、シール41、42、43、44が実質的に1mmに等しい厚さを有する場合、支柱50の厚さは、実質的に0.8mmに等しい。
【0090】
シール41、42、43、44と支柱50との間の0.2mmの厚さの差は、シール41、42、43、44の潰れ比が20%程度であって、いかなる場合でも25%を超えないように確実にすることを可能にする。
【0091】
当然ながら、厚さの値、および支柱50とシール41、42、43、44との間の厚さの差は、シール41、42、43、44に対して求められる最大潰れ比に従って選択され得る。
【0092】
典型的には、平面シールの場合、圧力下での連結前のその初期寸法の10%から25%の間の最大潰れ比が好ましい。
【0093】
したがって、シール41、42、43、44の潰れ比を制御して、封止に悪影響を与え得るシールの断裂を防ぐことが可能である。
【0094】
SOEC/SOFC型の固体酸化物スタック10を実装する用途において、支柱50もまた、雲母、粘土、または滑石などの鉱物ベースの材料で作られることが好ましい。
【0095】
したがって、封止境界面デバイス40は、高温によく適応しかつ適切な電気的絶縁を提供する封止境界面を提供することを可能にする。
【0096】
支柱50の材料は、シール41、42、43、44の材料に類似するかまたは同一であってもよい。
【0097】
高温において動作するSOEC/SOFC型の固体酸化物スタックの密接連結に有用な入手可能な材料の中でも、同じ材料の様々な導入によって得られる様々な等級のバーミキュライトが存在する。バーミキュライトの等級は、1から10までの比に応じて異なり得る値を有する剛性を有する。
【0098】
物体の(ニュートン毎メートル、すなわちN/mにおける)剛性は、この物体の弾性変形に対する耐性を特徴付けることに留意されたい。剛性が大きいほど、所与の力に対するこの物体の所与のたわみを得るために印加されるべき力は大きくなる。
【0099】
したがって、同じ圧縮応力に対して、1つのバーミキュライト等級の潰れ比が、別のバーミキュライト等級の場合よりも10倍大きいことがある。
【0100】
これらの鉱物材料の剛性の測定およびそれらの比較は、一軸圧縮強さを判定するための方法を画定するISO規格17892-7:2017によって規定されているように、圧縮試験方法によって実施され得る。
【0101】
支柱50を形成する材料の剛性は、シール41、42、43、44を形成する材料の剛性を上回り得ることが好ましい。
【0102】
したがって、支柱50を形成する材料の剛性は、スタック10とマニホルド20との圧力下での連結のための潰れ制限機能を高めることを可能にする。シール41、42、43、44の剛性よりも大きい剛性を有する支柱50は、封止境界面デバイス40において剛体機械的支持を提供し、それが、マニホルド20とスタック10の下部エンドプレート12との相対運動を阻止して、シール41、42、43、44の圧縮を事実上制限し、連結面(x,y)における対向するプレートの曲げモーメントを減少させることを可能にする支持を提供する。
【0103】
したがって、ガス分配組立体を締め付けるために印加される圧縮力に応じて特定の変形範囲内でシール41、42、43、44を押し潰すことが可能である。
【0104】
同様に、連結面において支柱50によって形成される表面積は、この連結面(x,y)においてシール41、42、43、44によって形成される表面積よりも大きくてもよい。
【0105】
図3における平面(x,y)に対応する連結面において形成される領域は、支柱50およびシール41、42、43、44の両方に対して、支柱50またはシール41、42、43、44の様々な部分の表面の平面(x,y)における累積的な表面に対応する。
【0106】
連結面(x,y)においてシール41、42、43、44によって形成される表面と比較して大きな、支柱50によって形成される表面は、必要とされる値(例えば、数MPa)を大きく上回る圧縮応力下でさえもシール41、42、43、44が過度の潰れのリスクを伴わずに求められる潰れ比まで押し潰されることを確実にすることを可能にする。
【0107】
支柱50およびシール41、42、43、44の材料が同一でありかつ同じ剛性を有する場合、連結面(x,y)におけるシール41、42、43、44のための表面積を上回る支柱50のための表面積が、支柱50がシール41、42、43、44に対する潰れ制限機能を提供することを可能にする。
【0108】
さらに、支柱50の材料がシール41、42、43、44を形成する材料の剛性を上回る剛性を有する場合、支柱によって提供されるシール41、42、43、44の潰れ制限機能は、さらに改善される。
【0109】
図1から
図3に示された実施形態では、支柱50は、シール41、42、43、44の周辺にそれぞれ延在するフレーム51、52、53、54を形成する部分を含む一体形平面構造から形成される。
【0110】
一体形平面構造は、フレーム51、52、53、54を形成する部分を含む一体形プレートから形成されるか、または
図3に示されるように、穴50’をさらに含むプレートから形成され得る。穴50’は、連結面(x,y)において支柱50によって形成される支持表面を制限する一方で封止境界面デバイス40に良好な堅さを与えることを可能にする。
【0111】
限定的ではない態様において、これらの穴50’は、ここでは全部で4つであり、連結面(x,y)において90°の分布に従って配置される。
【0112】
穴50’の形状は、様々であってもよく、かつ、ガス分配組立体の様々な部品の幾何形状に応じて適合されてもよい。穴50’は、支柱50によって形成される表面積がシール41、42、43、44によって形成される表面積を上回ることを保持することを可能にすることが好ましい。
【0113】
穴50’の形状はまた、支柱50の一体形平面構造の中心に中央支持部分55を保持することを可能にし得る。
【0114】
ここで、限定的ではない態様において、中央支持部分55は、十字形状を有する。
【0115】
中央支持部分55は、封止境界面デバイス40においてシール41、42、43、44から等距離の所に配置される。これは、圧力下での連結のためにスタック10の下部エンドプレート12およびマニホルド20において生じる曲げモーメントをさらに制限することを可能にする。
【0116】
支柱50におけるそのような中央支持部分55は、連通オリフィス21、22、23、34に関連付けられたシール41、42、43、44がマニホルド20の周辺に配置されるときに、いっそう有用である。
【0117】
マニホルド20の表面20aが大きいほど、変形のリスクが高くなる。同様に、シール41、42、43、44間の距離が大きいほど、屈曲および変形のリスクが高くなる。
【0118】
図3に示されるような支柱50の一体形平面構造は、ここでは全部で2つであるオリフィス56をさらに備えて、位置決めピン(図示せず)の挿入を可能にする。これらの位置決めピンは、マニホルド20の表面20aに作製された皿穴内に取り付けられ、また、スタック10、封止境界面デバイス40、およびマニホルド20の圧力下での連結前のそれらの正確なセンタリングおよび相対的位置決めを確実にするために支柱50のオリフィス56およびスタック10の下部エンドプレート12に挿入されるように適合されている。
【0119】
フレーム51、52、53、54を形成する部分は、各シール41、42、43、44を締め付けてマニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24の周りに追加の封止を提供することを可能にする。
【0120】
フレームC2を形成する部分におけるシールJ1の取付けが、
図4および
図5により詳細に示されている。シールJ1は、任意のシール41、42、43、44であってもよく、フレームC2を形成する部分は、シール41、42、43、44の周辺に延在するフレーム51、52、53、54を形成する部分に対応する。
【0121】
原則として、連結面(x,y)においてシールJ1の周辺に延在するフレームC2を形成する部分によって形成される開口部の寸法は、この連結面(x,y)におけるシールJ1の寸法よりも厳密に大きい。
【0122】
上記のように、フレームC2を形成する部分は、シールJ1の厚さE1未満の厚さE2を有し、これにより、圧縮力の印加中に最初にシールJ1を圧縮することが可能になる。
【0123】
幾何形状に関して、シールJ1の幅L1は、フレームC2を形成する部分において形成された開口部の幅L2未満でなければならない。
【0124】
同様に、シールJ1の長さは、フレームC2を形成する部分において形成された開口部の長さ未満でなければならない。
【0125】
したがって、シールJ1とフレームC2を形成する部分との間には間隙が存在して、シールJ1の潰れ中の連結面(x,y)におけるシールJ1の自由な径方向膨張を可能にする。
【0126】
間隙は、シールJ1とフレームC2を形成する部分との間でシールJ1の全周に存在することが好ましい。
【0127】
したがって、シールJ1の封止機能は、シールJ1の最小潰れ比を得ることを支柱が妨げなくなり次第提供され得る。
【0128】
シールJ1の厚さE1がフレームC2を形成する部分の厚さE2よりも厳密に大きいと、印加される圧縮力が十分である場合、シールJ1の潰れ比は、厚さE1とE2との差に直接結び付くことになる。
【0129】
シールJ1は、支柱のフレームC2を形成する部分にぶつかって止まるまで、フレームC2を形成する部分によって形成された開口部内で自由に押し潰されかつ変形され得る。
【0130】
封止境界面デバイス40に支柱50を含むまたは含まない上記のガス分配組立体の比較された挙動が、
図6A、
図6B、および
図7に概略的に示されている。
【0131】
したがって、マニホルド20上のスタック10の締付け連結のために圧縮力Fが印加されるときに、支柱の存在(
図6Bの状況)は、支柱を伴わない封止境界面(
図6Aの状況)と比較して、様々な部品の、特にスタック10の下部エンドプレート12の、屈曲および座屈を制限することを可能にする。
【0132】
実際、この構成での数MPaおよび高温におけるマニホルド20上のスタック10の圧縮力および締付け力は、マニホルド20上に位置決めされたスタック10を変形させ得る、スタック10のエンドプレートまたはマニホルド20への曲げ荷重をもたらし得る。
【0133】
支柱50を含むかつ含まない封止境界面デバイス40の挙動はまた、単独のシールJ1または各シールJ1の周りにフレームC2を形成する部分を備える支柱と連結されたシールJ1に印加された(ニュートンにおける)力の関数として潰れ比曲線を(潰れ%として)概略的に表している
図7に示される。
【0134】
したがって、単独のシールJ1の潰れ比は、例えば5000Nの圧縮力に対しては25%に達し得ることが観察される。
【0135】
他方では、シールJ1が各シールJ1の周りにフレームC2を形成する部分を備える支柱に関連付けられている場合、潰れ比は、圧縮力がおおよそ2000Nを超えない圧縮開始時には、単独のシールJ1の潰れ比に類似する。次いで、シールJ1の潰れ比は、2000Nから5000Nの間の圧縮力に対しては25%からおおよそ12%まで減少する。
【0136】
図7に見られるように、フレームC2を形成する部分を備える支柱と連結されたシールJ1の潰れは、次いで、フレームC2を形成する部分を備える支柱単独と同じ潰れ勾配を辿る。
【0137】
したがって、支柱50は、封止境界面デバイス40におけるシール41、42、43、44の潰れ比を制御して、特に支柱50が連結面(x,y)の中心における圧縮力を吸収するときにスタック10における曲げ応力を減少させることを可能にする。
【0138】
したがって、シール41、42、43、44の最大潰れ比は支柱50の表面および/または剛性を変化させることによって制御され得るので、一体形平面構造から形成された支柱50を有することが有利である。
【0139】
支柱50の厚さがシール41、42、43、44の厚さ未満であると、シール41、42、43、44を、連結面における封止を確実にするのに十分な所与の値まで、支柱50の存在によって妨げられることなく押し潰すことが可能である。
【0140】
限定的ではない例として、シール41、42、43、44の累積的な表面と同一の表面を有しかつシール41、42、43、44の材料の剛性より4倍大きい剛性のバーミキュライトなどの材料から形成された支柱50が使用され得る。
【0141】
あるいは、支柱50およびシール41、42、43、44に対して同じ材料が選択されてもよい。その場合、支柱50とシール41、42、43、44との間の唯一の違いは、シール41、42、43、44の厚さE1と支柱50の厚さE2とにある。支柱50は、E2=0.9xE1であるような寸法とされ得る。
【0142】
当然ながら、本発明は、上記の実施形態の例に限定されるものではない。
【0143】
具体的には、上記の支柱50は、一体形平面構造から形成され、そのことが、連結面(x,y)における封止境界面デバイス40の位置決めを促進することを可能にする。
【0144】
しかし、
図1から
図3を参照して説明された実施形態では、マニホルド20の表面20aまたはスタック10の下部エンドプレート12の平坦性の欠陥は、連結面(x,y)における点支持を局所的にもたらして、シール41、42、43、44の潰れ比を制限し得る。この影響は、シール41、42、43、44が互いに離れている場合に特に増幅され得る。
【0145】
この欠点を改善するために、封止境界面デバイスの支柱は、いくつかの部品で形成され得る。
【0146】
図8に示されるように、支柱150は、シール41、42、43、44の周辺にそれぞれ配置されるフレーム151、152、153、154を形成するいくつかの部分を含む。
【0147】
この実施形態では、フレーム151、152、153、154を形成する各部分は、各シール41、42、43、44を取り囲むように適合された矩形のフレーム部分と、フレーム151、152、153、154を形成する部分を取り扱うための、特にマニホルド20の表面20a上におけるシール41、42、43、44の周りでのそれらの取付けのための、舌部151’、152’、153’、154’と、を備える。
【0148】
この実施形態の例では、支柱150は、シール41、42、43、44から等距離の所に配置される中央支持部分155をさらに含む。
【0149】
中央支持部分155は、マニホルド20の表面20aの中心に配置され、かつ、連結面x,yに配置される4本腕十字(four-armed cross)から形成される。
【0150】
図8に示される中央支持部分155は、ここでは全部で2つであるオリフィス156をさらに含んで、位置決めピン(図示せず)の挿入を可能にする。これらの位置決めピンは、マニホルド20の表面20aに作製された皿穴内に取り付けられ、また、圧力下での連結のためのスタック10、中央支持部分155、およびマニホルド20の正確なセンタリングおよび相対的位置決めを確実にするために支柱150の中央支持部分155のオリフィス156およびスタック10の下部エンドプレート12に挿入されるように適合されている。
【0151】
中央支持部分155は、圧力下での連結のために、スタック10の下部エンドプレート12およびマニホルド20において生じる曲げモーメントを制限することを可能にする。
【0152】
したがって、
図8では、支柱150は、フレーム151、152、153、154を形成する4つの部分、および中央支持部分155で構成されている。支柱150は、シール41、42、43、44の特徴に応じて、使用可能な材料、剛性、および連結面(x,y)における表面積の観点から、
図1から
図5に関連して上記されたものと同様の特徴を有する。
【0153】
フレーム151、152、153、154を形成する部分および中央支持部分155の厚さE2は、同一であり、支柱150を形成する様々な部分の厚さE2は、厳密にシール41、42、43、44の厚さE1未満である。
【0154】
この実施形態では、フレーム151、152、153、154を形成する部分および中央支持部分155は、スタック10およびマニホルド20において生じる曲げモーメントを制限することを可能にする。
【0155】
さらに、フレーム151、152、153、154を形成する部分が、小さな断面を有するフレーム、例えばシール41、42、43、44の断面に実質的に等しいかまたは類似した断面を有するフレームから形成されている場合、フレーム151、152、153、154を形成する部分は、マニホルド20の各連通オリフィス21、22、23、24の周りの各シール41、42、43、44によって形成される封止バリアを補足する第2の封止バリアを提供するのに十分にそれらの部分を圧縮することを可能にする圧縮応力にさらされ得る。
【0156】
図9に示された別の実施形態では、封止境界面デバイス40がいくつかのシール41、42、43、44を含む場合、支柱は、シール41、42、43、44から等距離の所に配置される唯一の支持部分250を含み得る。
【0157】
図9に示された実施形態では、支持部分250は、マニホルド20およびスタック10の連結面(x,y)の中心に配置される支持ブロックを形成する。限定的ではない例として、支持部分250は、ワッシャ形支持部分250であってもよい。
【0158】
したがって、ワッシャ形支持部分250から形成された支柱は、シール41、42、43、44の特徴に応じて、使用可能な材料、剛性、および連結面(x,y)における表面積の観点から、
図1から
図5に関連して上記されたものと同様の特徴を有する。
【0159】
ワッシャ形支持部分250の厚さE2は、厳密にシール41、42、43、44の厚さE1未満である。
【0160】
したがって、ワッシャ形支持部分250は、潰れ制限機能を提供して、ワッシャに基づいて支持が確立されるとマニホルド20の表面20aに向かうスタックの下部エンドプレート12の移動を制限する。支持部分250がシール41、42、43、44から等距離の所にあると、支持部分250とシール41、42、43、44との間の連結面における各支持点間の距離は最短である。したがって、スタック10の下部エンドプレート12において生じる曲げモーメントは、相応に減少する。
【0161】
当然ながら、支持部分250のためのワッシャ形状は、例示するものであって、円盤または四辺形の形状に置き換えられてもよい。
【0162】
次に、
図1から
図5を参照して上記されたような一体形平面構造から形成された支柱350、450内におけるシール41、42、43、44の有利な取付け例を、
図10から
図14を参照して説明する。
【0163】
図10から
図14に示された支柱350、450は、
図1から
図5を参照して説明されたものに類似しており、かつ、
図1から
図5を参照して上記されたものと実質的に同じ形状および特徴を有する。
【0164】
一体形平面構造を有する支柱350、450は、連結面(x,y)における封止境界面デバイス40の位置決めを促進することを可能にする。支柱350、450内にシール41、42、43、44をさらに取り付けることにより、各オリフィス21、22、23、24の周りにシール41、42、43、44を取り付けるための動作が単純化され得る。
【0165】
図10および
図11に示されるように、支柱350は、各シール41、42、43、44の周りにフレーム351、352、353、354を形成するいくつかの部分を含む。
【0166】
1つまたは複数の突出フィンガ360を作り出すために、フレーム351、352、353、354を形成する部分において支柱350の切欠きが設けられる。
【0167】
したがって、フレーム351、352、353、354を形成する各部分は、シール41、42、43、44に向かって延在してこのシール41、42、43、44と接触している1つまたは複数の突出フィンガ360を備える。
【0168】
図10および
図11に示された実施形態では、フレーム351、352、353、354を形成する各部分は、シール41、42、43、44の長さ方向の各側に対で分布されかつ2つ一組で互いに向かい合って配置された4つのフィンガ360を含む。したがって、フィンガ360は、フレーム351、352、353、354を形成する部分の内側にシール41、42、43、44を保持する、4つの保持サポートまたはピンを形成する。
【0169】
フィンガ360は、シール41、42、43、44の点支持を提供し、かつ、マニホルド20の表面20a上での支柱350およびシール41、42、43、44の位置決めを促進することが好ましい。
【0170】
さらに、シール41、42、43、44に当たるフィンガ360によって形成される単純な機械的支持に加えて、グルーまたは接着剤のスポットが点支持ゾーンに追加されてもよい。
【0171】
さらなる実施形態では、保持要素は、シール41、42、43、44の側に形成され得る。
【0172】
図12、
図13、および
図14に示されるように、支柱450は、各シール41、42、43、44の周りにフレーム451、452、453、454を形成するいくつかの部分を含む。
【0173】
各シール41、42、43、44は、連結面(x,y)において延在しかつシールを取り囲むフレーム451、452、453、454を形成する部分との接触ゾーン内に位置する少なくとも1つの突出物460を含む。
【0174】
図12から
図14に示された実施形態では、各シール41、42、43、44は、シール41、42、43、44の周りに対称的に配置された8つの突出物460を含む。
【0175】
この実施形態では、また、限定的ではない例として、各シール41、42、43、44は、シール41、42、43、44の長さ方向の各側に対で分布されかつ2つ一組で互いに向かい合って配置された6つの突出物460と、シール41、42、43、44の両端に配置された2つの突出物460と、を含む。
【0176】
当然ながら、シール41、42、43、44の周りの突出物460の数およびそれらの分布は、単なる例であり、シール41、42、43、44の形状および寸法に応じて異なってもよい。
【0177】
突出物460は、シールを取り囲むフレーム451、452、453、454を形成する部分において各シール41、42、43、44の保持サポートを形成するように適合されている。
【0178】
スタック10とマニホルド20との圧力下での連結中のシールの潰れのためのシール41、42、43、44の膨張を確実にするために、フレーム451、452、453、454を形成する部分は、シール41、42、43、44の膨張を妨害することがなく、またシール41、42、43、44の部分的な潰れを局所的に誘発することがないように機械加工される。
【0179】
実際には、フレーム451、452、453、454を形成する部分と突出物460との接触ゾーンは、連結面(x,y)において、接触ゾーンの外側のフレーム451、452、453、454を形成する部分の幅に対して減少した幅を有する。
【0180】
手順の1つの態様は、フレーム451、452、453、454を形成する部分の機械加工の形で、各突出物460に対向する脆化ゾーンを作り出し、フレーム451、452、453、454を形成する部分の減少した幅のストリップの後ろに自由空間を残すことである。
【0181】
図12から
図14に示された実施形態では、フレーム451、452、453、454を形成する各部分は、フレーム451、452、453、454を形成する部分とシール41、42、43、44の突出物460との各接触ゾーンの機械加工された対向する凹部470を含む。
【0182】
シール41、42、43、44の圧縮およびその膨張は、連結面(x,y)において径方向力を作り出して、接触ゾーンにおいて応力を生じさせ、したがって、接触ゾーンは、変形するかまたは壊れることが可能である。凹部470により接触ゾーンに置かれた自由空間は、フレーム451、452、453、454を形成する部分の減少した幅のストリップが、シール41、42、43、44における局所的な追加の厚さを生じさせることなしに、その変形中またはその断裂後に離されることを可能にする。
【0183】
より一般的には、上記の本発明は、2つの平行なフランジの間に挿入される任意のタイプの平面シール幾何形状のために実施され得る。封止境界面デバイスの形状は、連結面において実装されるプレートの形状に応じて、非常に多様であってもよい。
【0184】
標準的なPN6型フランジのための実装の例が、
図15および
図16に示されている。
【0185】
高温電解(HTE)用途では、この型のフランジ510、520が、例えばバーミキュライトで作られた平面シール541を備える。
【0186】
各フランジ510、520は、ガス入口またはガス出口のための連通オリフィスが開口しているエンドプレート510a、520aを含む。エンドプレート510a、520aは、互いに平行であり、かつ、2つのフランジ510、520の締付けデバイス(図示せず)による圧力下での連結のための連結面をそれらの間に画定する。
【0187】
したがって、平面シール541が、この連結面において第1のフランジ510のエンドプレート510aの連通オリフィス521の周りに配置される。
【0188】
この実施形態では、連通オリフィス521は、円形であり、平面シール541は、ワッシャから形成される。
【0189】
封止境界面デバイス540は、平面シール541に加えて、フランジ510、520の2つのエンドプレート510aと520との間に連結面を配置する支柱550を備える。
【0190】
図16に見られるように、支柱550および平面シール541は、互いに垂直でありかつ連結面に垂直である2つの対称面を有する封止境界面を形成する。
【0191】
他の実施形態に対して上記したように、2つのフランジ510、520の圧力下での連結前のシール541の厚さは、支柱550の厚さよりも厳密に大きい。
【0192】
図15から
図16に示された実施形態では、支柱550は、平面シール541の周りにワッシャから形成され、したがって、平面シール541の周辺においてそれぞれ延在するフレーム部分を形成する。
【0193】
したがって、ワッシャ形状で構成される支柱550は、平面シール541の特徴に応じて、使用可能な材料、剛性、および連結面(x,y)における表面積の観点から、
図1から
図5に関して上記されたものと類似の特徴を有する。
【0194】
この実施形態では、ワッシャ形の支柱550は、平面シール541に関して潰れ制限機能を有する。
【0195】
潰れ制限機能は、フランジ510、520の圧力下での取付け中に締付けトルクを制御する必要性を回避する。支柱550は、フランジ510、520の取付けの封止を妨げることになる平面シール541の過度に高い潰れ比に達するのを回避する。
【0196】
図10から
図14を参照して上記したように、支柱550は、ワッシャ形の支柱によって形成されたフレームの内側の所定の位置に平面シール541を保持するための手段を含むことができ、これが、特に2つのフランジの2つのエンドプレート510a、520間の連結面が鉛直面にあるときに、2つのフランジ510、520間での平面シール541の取付けおよびその位置決めを促進する。したがって、平面シール541のセンタリングが促進される。
【0197】
図15および
図16に示された実施形態では、平面シール541は、連結面において延在しかつ平面シール541を取り囲む支柱550のフレームを形成する部分との接触ゾーン内に位置する突出物560を含む。
【0198】
例として、平面シール541は、平面シール541の周りに対称的に、また例えばワッシャ形の平面シール541の2つの直交する直径に沿って配置された4つの突出物560を含む。
【0199】
当然ながら、シール541の周りの突出物560の数およびそれらの分布は、平面シール541の形状および寸法に応じて異なってもよい。
【0200】
図12から
図14を参照して説明したように、突出物560は、支柱550においてシール541、42、43、44の保持サポートを形成するように適合されている。2つのフランジ510、520の圧力下での連結中に平面シール541の潰れ中の平面シール541の膨張を確実にするために、支柱550は、平面シール541の突出物560との支柱550の各接触ゾーンの機械加工された対向する凹部570を含む。この保持構成の特徴および利点は、
図12から
図14を参照して説明されたものと同様である。
【0201】
あるいは、ワッシャ形の支柱550によって形成されたフレームの内側の所定の位置に平面シール541を保持するための手段は、平面シール541に向かって延在して平面シール541に接触する、支柱550上の突出フィンガ(図示せず)によって形成されてもよい。そのような保持構成は、
図10および
図11の実施形態を参照して説明されたものと同等の特徴および利点を有する。
【0202】
これらの保持手段により、支柱550と連結される平面シール541の位置決めおよびセンタリングは、連結面において促進される。支柱550はまた、良好な電気的絶縁を確実にすること、および平面シール541の周りに第2の封止バリアを提供することを可能にする。
【0203】
当然ながら、本発明は、上記の実施形態の例に限定されるものではない。
【0204】
具体的には、封止境界面デバイスは、任意の高温および低圧用途に適用可能であり得る。封止境界面デバイスは、2つの平行なフランジまたはプレートの間に挿入される様々な平面シール幾何形状を実装する任意のタイプのガス分配組立体を備えることができる。
【符号の説明】
【0205】
10 SOEC/SOFC型の固体酸化物スタック
11 上部エンドプレート
12 下部エンドプレート
20 マニホルド
20a 表面
21 連通オリフィス
22 連通オリフィス
23 連通オリフィス
24 連通オリフィス
25 マニホルド管
26 マニホルド管
30 締付けデバイス
31 ホルダ
32 支持ロッド
33 力分配プレート
40 封止境界面デバイス
41 シール
42 シール
43 シール
44 シール
50 支柱
50’ 穴
51 フレーム
52 フレーム
53 フレーム
54 フレーム
55 中央支持部分
56 オリフィス
121 連通オリフィス
122 連通オリフィス
123 連通オリフィス
124 連通オリフィス
150 支柱
151 フレーム
151’ 舌部
152 フレーム
152’ 舌部
153 フレーム
153’ 舌部
154 フレーム
154’ 舌部
155 中央支持部分
156 オリフィス
250 支持部分
350 支柱
351 フレーム
352 フレーム
353 フレーム
354 フレーム
360 突出フィンガ
450 支柱
451 フレーム
452 フレーム
453 フレーム
454 フレーム
460 突出物
470 凹部
510 フランジ、第1のフランジ
510a エンドプレート
520 フランジ
520a エンドプレート
521 連通オリフィス
540 封止境界面デバイス
541 平面シール
550 支柱
560 突出物
570 凹部
C2 フレーム
E1 厚さ
E2 厚さ
F 圧縮力
J1 シール
L1 幅
L2 幅
【外国語明細書】