(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114713
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】電気光学装置、及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20240816BHJP
G09G 3/36 20060101ALI20240816BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240816BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240816BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20240816BHJP
H10K 59/129 20230101ALI20240816BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20240816BHJP
H10K 50/88 20230101ALI20240816BHJP
【FI】
G09G3/20 623A
G09G3/20 621M
G09G3/20 623D
G09G3/20 623H
G09G3/20 623V
G09G3/20 650B
G09G3/36
G09F9/00 346Z
G09F9/00 348Z
G02F1/133 550
H05B33/14 Z
H10K59/129
H10K59/131
H10K50/88
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024092335
(22)【出願日】2024-06-06
(62)【分割の表示】P 2020069676の分割
【原出願日】2020-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤川 紳介
(57)【要約】
【課題】デマルチプレックス駆動方式の電気光学装置を、制御信号の入力端子数及び映像信号出力数を増加させずに高精細化する。
【解決手段】走査線とK本のデータ線との各交差に画素回路が配置された画素領域110と、画像信号回路140Aと、入力端子群160とを有する電気光学装置1を提供する。データ線駆動回路140Aは、映像信号の供給先となるデータ線をK系列の選択信号に応じて選択するK個のサンプルスイッチを含むデマルチプレクサーを有し、画素領域110と入力端子群160との間に配置される。データ線駆動回路140Aは、K系列の選択信号をJ個の制御信号に基づいて生成する回路ブロックを有する。当該回路ブロックと当該回路ブロックに隣り合う回路ブロックの間には、映像入力端子と各サンプルスイッチとに接続される映像データ線が配置される。なお、Kは2以上の整数、JはKより小さい整数。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査線とK(Kは2以上の整数)系列に区分されるK本のデータ線との各交差に画素回路が設けられた画素領域と、各系列のデータ電圧が時分割多重された映像信号が入力される映像入力端子及び制御信号が入力される入力端子を含み前記画素領域の一辺に沿って配置された入力端子群と、を有する第1基板とを有する電気光学装置において、
前記映像信号の供給先となるデータ線をK系列の選択信号に応じて選択するK個のサンプルスイッチを有するデマルチプレクサーを有し、前記画素領域と前記入力端子群との間に配置されたデータ線駆動回路を有し、
前記データ線駆動回路は、
前記K系列の選択信号を生成する回路ブロックと、
前記回路ブロックと前記回路ブロックに隣り合う回路ブロックとの間に配置され、前記映像入力端子と前記K個のサンプルスイッチとに接続される映像データ線と、を有する、
電気光学装置。
【請求項2】
前記回路ブロックは、シフトレジスターを備え、前記シフトレジスターの出力信号に基づいて前記K系列の選択信号を生成する、請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記回路ブロックは、前記シフトレジスターの出力信号に基づいて前記K系列の選択信号を生成する通常モードと、前記シフトレジスターの出力信号を出力する検査モードとの2つの動作モードを有し、前記2つの動作モードを切り替えるスイッチを有する、請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記回路ブロックは、デコーダー回路を備え、前記デコーダー回路からの出力信号に基づいて前記K系列の選択信号を生成する、請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記回路ブロックに動作電力を供給する高電位及び低電位の各電源線が前記映像データ線と交差し、前記各電源線は、前記映像データ線と交差する箇所の太さが他の箇所の太さよりも細い、請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記映像データ線は、第1信号が供給される第1信号線及び前記第1信号の反転信号である第2信号が供給される第2信号線と交差する、請求項1乃至5の何れか1項に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記回路ブロックは、前記K系列の選択信号をJ(JはKよりも小さい整数)個の前記制御信号に基づいて生成し、
前記第1信号及び前記第2信号はJ個の前記制御信号に含まれる、請求項6に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記映像入力端子に前記映像信号を出力する映像信号出力回路が配置された第2基板を有する、
請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記第1基板は、
前記走査線を共有する第1の前記画素領域及び第2の前記画素領域を有し、
前記入力端子群は、
第1の前記画素領域のデータ線に供給される第1の前記映像信号が入力される第1の前記映像入力端子と、
第2の前記画素領域のデータ線に供給される第2の前記映像信号が入力される第2の前記映像入力端子と、を含み、
前記データ線駆動回路は、
第1の前記画素領域に対応する第1の前記デマルチプレクサー及び第1の前記回路ブロックと、
第2の前記画素領域に対応する第2の前記デマルチプレクサー及び第2の前記回路ブロックと、を有し、
前記第1基板と前記第2基板とを接続するフレキシブル基板を有し、
前記フレキシブル基板には、
第1の前記映像入力端子と前記映像信号出力回路とを接続する第1外部映像データ線と、
第2の前記映像入力端子と前記映像信号出力回路とを接続する第2外部映像データ線と、
前記第1外部映像データ線と前記第2外部映像データ線との間に配置され、第1の前記回路ブロックに動作電力を供給する高電位及び低電位の各電源線と第2の前記回路ブロックに動作電力を供給する高電位及び低電位の各電源線とを含む電源線群と、が配置される、
請求項1乃至8のうちの何れか1項に記載の電気光学装置。
【請求項10】
前記電源線群において前記第1外部映像データ線の隣に配置された電源線の電位と前記第2外部映像データ線の隣に配置された電源線の電位とが同電位である、請求項9に記載の電気光学装置。
【請求項11】
前記第1外部映像データ線の隣に配置された電源線及び前記第2外部映像データ線の隣に配置された電源線は前記サンプルスイッチの選択電位の電源線である、請求項10に記載の電気光学装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちの何れか1項に記載の電気光学装置を有する電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気光学装置、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶素子を用いて画像を表示する電気光学装置は、各画素の階調を指定する画像信号に基づくビデオ電圧を、データ線を介して各画素に対応する画素回路へ供給することで、各画素回路が有する液晶の透過率をビデオ電圧に基づく透過率に制御する。この結果、各画素の階調は、画像信号で指定される階調に設定される。特許文献1には、デマルチプレックス駆動方式の電気光学装置が開示されている。特許文献2には、相展開駆動方式の電気光学装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-185415号公報
【特許文献2】特開2008-242160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デマルチプレックス駆動方式は相展開駆動方式に比較して映像出力信号数が多くなり、高精細化に対応するために映像信号出力数を増やすと、映像出力アンプの消費電力が増える。映像出力アンプにおける電力消費を抑えるために映像出力アンプの能力を制限すると、高速駆動化が困難になる。デマルチプレックス駆動方式において映像信号出力数を増やさずに高精細化に対応する方策としては、系列の選択のために外部から与えられる選択信号の数を増やすことが考えられる。しかし、選択信号の数を増やすと、選択信号用の入力端子の増加に応じてパネルサイズを大きくする必要があるという課題、及び選択信号の高速駆動が必要になるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本開示の電気光学装置の一態様は、走査線とK系列に区分されるK本のデータ線との各交差に画素回路が設けられた画素領域と、各系列のデータ電圧が時分割多重された映像信号が入力される映像入力端子及び制御信号が入力される入力端子を含み前記画素領域の一辺に沿って配置された入力端子群と、を有する第1基板とを有する電気光学装置において、前記映像信号の供給先となるデータ線をK系列の選択信号に応じて選択するK個のサンプルスイッチを有するデマルチプレクサーを有し、前記画素領域と前記入力端子群との間に配置されたデータ線駆動回路を有し、前記データ線駆動回路は、前記K系列の選択信号を生成する回路ブロックと、前記回路ブロックと前記回路ブロックに隣り合う回路ブロックとの間に配置され、前記映像入力端子と前記K個のサンプルスイッチとに接続される映像データ線と、を有する。なお、Kは2以上の整数であり、JはKよりも小さい整数である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】選択信号生成回路の構成、検査モード及び通常モードの動作の説明図である。
【
図5】フレキシブル基板における配線の説明図である。
【
図6】本開示の第2実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。
【
図9】デコーダー回路にてデコードされるコードの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に述べる実施形態には技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本開示の実施形態は、以下に述べる形態に限られるものではない。
【0008】
<第1実施形態>
図1は、本開示の第1実施形態に係る電気光学装置1の説明図である。電気光学装置1は、デマルチプレクサーを有する電気光学装置である。電気光学装置1は、パネル基板100Aと、駆動基板200と、フレキシブル基板300とを有する。フレキシブル基板300は、パネル基板100Aと駆動基板200に接続される。パネル基板100Aは、フレキシブル基板300及び駆動基板200を介して、図示しないホストCPU(Central Processing Unit)装置に接続される。
【0009】
駆動基板200には、ドライバーIC(Integrated Circuit)等の映像信号出力回路210A及び映像信号出力回路210Bが設けられる。映像信号出力回路210A及び映像信号出力回路210Bは、画像信号及び駆動制御のための各種の制御信号を、図示しないホストCPU装置から受信し、フレキシブル基板300を介してパネル基板100Aの各回路を駆動する装置である。映像信号出力回路210A及び映像信号出力回路210Bの各々の映像信号出力数は一般的な相展開駆動方式の電気光学装置における映像信号出力回路の映像信出力数と同等である。具体的には、映像信号出力回路210A及び映像信号出力回路210Bの各々は48個の映像信号を出力する。以下では、映像信号出力回路210Aと映像信号出力回路210Bとを区別する必要がない場合には、映像信号出力回路210と表記する。1個の映像信号出力回路210あたりの映像信号出力数は、一般的な相展開駆動方式の電気光学装置における映像信号出力回路と同等であるため、各映像信号出力を担うアンプとして能力の高いものを使用できる。例えば30nsec~40sec程度での書き込みが可能なアンプを用いて映像信号出力回路210を構成してもよい。本実施形態では2個の映像信号出力回路210でパネル基板100Aの各回路を駆動するが、1つの映像信号出力回路210でパネル基板100Aの各回路を駆動してもよい。
【0010】
図1に示すように、パネル基板100Aは、画素領域110と、走査線駆動回路130と、データ線駆動回路140Aと、プリチャージ回路150と、入力端子群160とを有する。
図2は、パネル基板100Aの構成例を示すブロック図である。なお、
図2では入力端子群160の図示は省略されている。
図2に示すように、画素領域110には、N本の走査線120と、M本のデータ線122と、N×M個の画素回路PXとが配置される。なお、N及びMは共に2以上の整数であり、本実施形態ではNは1080、Mは1920(20×48×2)である。つまり、電気光学装置1の解像度はFHDである。M本のデータ線122は、例えば、K本のデータ線122を含むデータ線群に分類される。但し、Kは2以上の整数である。
図2に示す例では、Kは20である。なお、Kは、2以上の整数であれば、20に限定されない。また、データ線122の総数は、1920に限定されない。例えば、データ線122の総数は、K本でもよい。この場合、データ線群の数は1個である。パネル基板100Aは本開示における第1基板の一例であり、駆動基板200は本開示における第2基板の一例である。
【0011】
1920本のデータ線122は、各々20本のデータ線122を含む96個のデータ線群に分類される。これら96個のデータ線群のうち、左側の48個のデータ線群には映像信号出力回路210Aから出力される映像信号が与えられ、右側の48個のデータ線群には映像信号出力回路210Bから出力される映像信号が与えられる。映像信号出力回路210Aから映像信号が与えられるデータ線群に対応する画素回路PXが配置されている領域は本開示における第1の画素領域の一例である。また、映像信号出力回路210Bから映像信号が与えられるデータ線群に対応する画素回路PXが配置されている領域は、第1の画素領域と走査線120を共有する第2の画素領域の一例である。また、映像信号出力回路210Aは本開示における第1の映像信号出力回路の一例であり、映像信号出力回路210Bは本開示における第2の映像信号出力回路の一例である。
【0012】
N本の走査線120の各々には、走査信号Gが供給され、データ線122には、画像信号S又はプリチャージ信号が供給される。走査信号Gの符号の末尾の数字は、行番号に対応する。また、画像信号S、後述するサンプルスイッチSWvの符号の末尾の数字は、列番号に対応する。
【0013】
N×M個の画素回路PXの各々は、N本の走査線120とM本のデータ線122との各交差に対応して配置される。
図2に示す例では、画素回路PXは、縦1080行×横1920列の行列状に配置される。なお、画素回路PXの数は、
図2に示す例に限定されない。
図2では、図の一番上側に記載された画素回路PXの行を1行目とし、図の一番左側に記載された画素回路PXの列を1列目とする。また、以下では、n行目の画素回路PXに接続される走査線120は、n行目の走査線120とも称され、m列目の画素回路PXに接続されるデータ線122は、m列目のデータ線122とも称される。なお、
図2に示す例では、nは、1以上1080以下の整数であり、mは、1以上1920以下の整数である。
【0014】
図1に示すように、入力端子群160は、画素領域110の行方向の一辺に沿って配置され、入力端子群160にはフレキシブル基板300が接続される。入力端子群160には、データ線群の個数分の映像入力端子と、系列選択のための制御信号の入力端子とが含まれる。映像入力端子には、対応するデータ線群に含まれる各系列のデータ電圧が時分割多重された映像信号が入力される。映像信号出力回路210Aから映像信号が与えられる映像入力端子は本開示における第1の映像入力端子の一例であり、映像信号出力回路210Bから映像信号が与えられる映像入力端子は本開示における第2の映像入力端子の一例である。
【0015】
データ線駆動回路140Aは、
図1に示すように、画素領域110と入力端子群160との間に配置される。データ線駆動回路140Aは、水平走査期間において、各データ線群に含まれる20個のデータ線122を順番に選択する20個の選択信号SEL1~SEL20に基づく20個の供給期間に、当該20個のデータ線122の各々に画像信号Sを順番に供給する。以下では、選択信号SEL1~SEL20の各々を区別する必要がない場合には、選択信号SELと表記する。水平走査期間は、各列のデータ線122に供給される画像信号Sに基づくビデオ電圧を、1行の画素回路PXに書き込むための期間である。
【0016】
書き込み対象の行は、走査線駆動回路130から走査線120に供給される走査信号Gにより選択される。走査線駆動回路130については従来のデマルチプレックス駆動方式の電気光学装置における走査線駆動回路と特段に変わるところはないため、詳細な説明を省略する。プリチャージ回路150は、水平走査期間において、K本の全データ線122に、画像信号Sの供給に先立ってプリチャージ信号を供給する。この結果、画像信号Sが供給される前のデータ線122は、プリチャージ信号に基づく所定のプリチャージ電圧に充電される。プリチャージ回路150については従来の相展開駆動方式の電気光学装置におけるプリチャージ回路と特段に変わるところはないため、詳細な説明を省略する。
【0017】
データ線駆動回路140Aは、
図1に示すように、画素領域110と入力端子群160との間に配置される。
図2に示すように、データ線駆動回路140Aは、12個の映像データ線VIDに対して一つずつ設けられる選択回路A1~A8を有する。選択回路A1~A8の各々の構成は同一である。このため、
図2では、選択回路A1についてのみ具体的な構成が図示されている。選択回路A1~A8の各々を区別する必要がない場合には、選択回路Aと表記する。選択回路Aは、対応する12個のデータ線群の各々に一つずつ対応する12個のデマルチプレクサーDM1~DM12と、選択信号生成回路1410Aと、を含む。選択回路Aに含まれるデマルチプレクサーDM1~DM12の各々は、対応するデータ線群に含まれるデータ線122に供給するビデオ電圧を時分割多重化した映像信号が与えられる映像データ線VIDに接続されている。なお、
図2では映像データ線VIDの結線はデマルチプレクサーDM1に関してのみの簡略表記としている。
【0018】
デマルチプレクサーDM1~DM12の各々は、映像信号の供給先となるデータ線122をK系列の選択信号SELに応じて選択するK個のサンプルスイッチSWvを含む。サンプルスイッチSWvは、例えば、TFT(thin film transistor)等で構成されるNチャネル型のトランジスターである。サンプルスイッチSWvは、ゲート等の制御端子で受ける選択信号SELのレベルに応じて、導通状態と非導通状態との何れかに設定される。なお、サンプルスイッチSWvは、Pチャネル型のトランジスターでもよいし、TFT以外のスイッチング素子でもよい。
図2に示すように、選択回路Aは、選択信号SEL1~SEL20が各々に供給される20本の信号線よりなる系列選択信号線群1420を有する。系列選択信号線群1420は、選択回路A内において画素領域110の行方向に沿って配線される。
【0019】
選択信号生成回路1410Aは、フレキシブル基板300を介して映像信号出力回路210から与えられるJ個の制御信号に基づいて、K系列の選択信号SELを生成する。JはKよりも小さい整数であり、本実施形態ではJは9である。選択信号生成回路1410Aは、本開示における回路ブロックの一例である。また、映像信号出力回路240Aから出力される映像信号が与えられるデータ線群に対応するデマルチプレクサーは本開示における第1のデマルチプレクサーの一例であり、当該第1のデマルチプレクサーに対応する選択信号生成回路1410Aは本開示における第1の回路ブロックの一例である。また、映像信号出力回路240Bから出力される映像信号が与えられるデータ線群に対応するデマルチプレクサーは本開示における第2のデマルチプレクサーの一例であり、当該第2のデマルチプレクサーに対応する選択信号生成回路1410Aは本開示における第2の回路ブロックの一例である。
【0020】
本実施形態では、選択信号生成回路1410Aは、制御信号ENBX2B、ENBX1B、ENBX2、ENBX1、TEST、CLKX、CLKXB、DIRX、及びDXに基づいて、選択信号SEL1~20を生成する。例えば、制御信号ENBX2及び制御信号ENBX1は出力イネーブル信号である。制御信号ENBX2Bは制御信号ENBX2を論理反転させた反転信号であり、制御信号ENBX1Bは制御信号ENBX1を論理反転させた反転信号である。制御信号TESTはデータ線駆動回路140Aの検査の実行を指示するテスト信号である。制御信号CLKXはクロック信号であり、制御信号CLKXBは制御信号CLKXを論理反転させた信号である。制御信号DIRXは走査方向指示信号である。制御信号DXはスタートパルス信号である。制御信号ENBX2及び制御信号ENBX1は本開示における第1信号の一例であり、制御信号ENBX2B及び制御信号ENBX1Bは本開示における第2信号の一例である。
【0021】
図3は、選択回路Aに対する映像データ線VID、各種制御信号が入力される制御信号線群1430及び選択信号生成回路1410Aに動作電圧を供給する電源線の配線例の説明図である。
図3に示すように、映像データ線VIDは、選択回路Aの選択信号生成回路1410Aの外縁に沿って、換言すれば、選択信号生成回路1410Aと、当該選択信号生成回路1410Aに隣り合う選択信号生成回路1410Aとの間を通過するように配置される。映像データ線VIDを、隣接する選択回路Aの選択信号生成回路1410A間を通過するように配置したのは、入力端子群160に含まれる映像入力端子からデマルチプレクサーまで余分な迂回をせずにできるだけ短い距離で映像データ線VIDを配線するためである。選択信号生成回路1410Aに動作電圧を供給する高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXは、画素領域110の行方向の一辺に沿って配置されている。低電位電源線PVSSXには、図示せぬ電源回路から接地電位である電位VSSXが与えられる。電位VSSXはサンプルスイッチSWvの非選択電位である。高電位電源線PVDDXには、図示せぬ電源回路から電位VDDXが与えられる。電位VDDXは電位VSSXよりも高電位であり、サンプルスイッチSWvの選択電位である。高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXは本開示における高電位及び低電位の各電源線の一例である。
【0022】
高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXとが、画素領域110の行方向の一辺に沿って配置されていると、入力端子群160も画素領域110の行方向の一辺に沿って配置されており、データ線駆動回路140Aは画素領域110と入力端子群160との間に配置されているため、できるだけ短い距離で映像データ線VIDを配線すると、高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXの映像データ線VIDと交差する。
図3に示すように、高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXの映像データ線VIDと交差する箇所は、他の箇所よりも細くなっている。高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXは映像データ線VIDと交差する箇所が他の箇所よりも細くなっているので、選択信号生成回路1410Aを駆動する際の電源ノイズの映像信号への重畳が抑制され、品質のよい表示が実現される。換言すれば、本実施形態では、映像データ線VIDを高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXと交差させても品質のよい表示を実現できるので、映像データ線VIDをできるだけ短い距離で配線することができる。従って、映像データ線VIDの配線抵抗や駆動負荷は従来の相展開駆動方式の電気光学装置よりも小さいので高速駆動に適したものとなる。
【0023】
図3に示すように、映像データ線VIDは、制御信号線群1430とも交差する。詳細については後述するが、制御信号線群1430に供給される制御信号には、選択信号SEL1~SEL20の生成には利用されない制御信号ENBX2B及び制御信号ENBX1Bが含まれている。本実施形態では、本来は不要な制御信号ENBX2B及びENBX1Bが供給される制御信号線を映像データ線VIDと交差させることで、正相及び逆相の2つの信号からの映像信号へのノイズ重畳が相殺され、品質のよい表示が実現される。換言すれば、本実施形態では、映像データ線VIDを制御信号線群1430と交差させても品質のよい表示を実現できるので、映像データをできるだけ短い距離で配線することができる。制御信号線群1430に含まれる制御信号線のうち制御信号ENBX2が入力される制御信号線及び制御信号ENBX1が入力される制御信号線は本開示における第1信号線の一例である。また、制御信号線群1430に含まれる制御信号線のうち制御信号ENBX2Bが入力される制御信号線及び制御信号ENBX1Bが入力される制御信号線は本開示における第2信号線の一例である。なお、制御信号ENBX2B及び制御信号ENBX1Bを選択信号SEL1~SEL20の生成に利用することを禁止するものではない。加えて、制御信号線群1430に含まれる信号配線と映像データ線VIDと交差する箇所が他の箇所よりも細くなっている態様を採用してもよい。
【0024】
図4は、選択信号生成回路1410Aの構成、検査モード及び通常モードの動作の説明図である。選択信号生成回路1410Aは、制御信号DX、CLKX及びCLKXBによって順次選択駆動するシフトレジスターとバッファー回路とを備える。
図4では、シフトレジスターはS/Rと表記されており、バッファー回路はBUFと表記されている。データ線駆動回路140Aは8個の選択信号生成回路1410Aを含む。選択信号生成回路1410Aは1個のシフトレジスターを含む。従ってデータ線駆動回路140Aは8個のシフトレジスターを含む構成となっている。
図4では説明のために8個のシフトレジスターのうちの3個のみが図示されている。
図4において符号I/O_Rはシフトレジスターの入力ノードを示し、符号I/O_Lはシフトレジスターの出力ノードを示す。また、選択信号生成回路1410Aは、1つのシフトレジスターに対して20個のバッファー回路を有するが、
図4では説明のために、当該20個のバッファー回路のうちの4個のみが図示されている。具体的には、選択信号SEL1、SEL2、SEL3及びSEL20に各々対応する4個のバッファー回路のみが図示されている。バッファー回路は制御信号ENBX2又は制御信号ENBX1と、シフトレジスターの各段の出力信号との論理積回路と、論理積回路の出力信号を入力する多段のインバーター群で構成される。
【0025】
データ線駆動回路140Aに含まれる8個のシフトレジスターの各々は、20段の出力を有する。また、当該シフトレジスターのシフト方向は制御信号DIRXによって切り替え可能である。
図3に示したように、映像データ線VIDは、選択信号生成回路1410Aのシフトレジスターの両脇を通過するように配線される。このようにすると12個の映像データ線VIDの配線抵抗差及び寄生容量差を小さくできるので表示上のムラが抑制される。12個の映像データ線VIDはシフトレジスターの一方にまとめて配置することもできる。しかしそのようにすると、例えば、選択回路A1におけるデマルチプレクサーDM12に対応する映像データ線VIDと、選択回路A2におけるデマルチプレクサーDM1に対応する映像データ線VIDとで配線抵抗差及び寄生容量差が大きくなり、ブロック境界のムラのような表示不具合を生じることがある。
【0026】
バッファー回路には、対応するシフトレジスターの出力信号と制御信号ENBX1又は制御信号ENBX2とが入力される。例えば、奇数列目のバッファー回路には、対応するシフトレジスターの出力信号と制御信号ENBX1とが入力され、当該バッファー回路は両信号の論理積信号を奇数番目の系列の選択信号SELとして出力する。偶数列目のバッファー回路には、対応するシフトレジスターの出力信号と制御信号ENBX2とが入力され、当該バッファー回路は両信号の論理積信号を偶数番目の系列の選択信号SELとして出力する。制御信号ENBX1及びENBX2の2系統を用いるのは、信号鈍りを考慮し、確実な波形整形を行うためである。このように、本実施形態では、選択信号SELの生成に制御信号ENBX1又は制御信号ENBX2が利用されるものの、制御信号ENBX1B及び制御信号ENBX2Bは利用されない。なお、選択信号生成回路1410Aの構成としては、従来の相展開駆動方式の電気光学装置におけるデータ線駆動回路のシフトレジスターの段数を減らした構成を採用すればよい。
【0027】
データ線駆動回路140Aに含まれる全ての選択信号生成回路1410Aのシフトレジスターは直列接続スイッチを介して直列に接続されている。
図4では、これら直列接続スイッチのうちのスイッチSW1A及びスイッチSW2Aのみが図示されている。また、上記各シフトレジスターの入力端は、経路切り替えスイッチを介して、制御信号DXが供給される制御信号線に接続されている。
図4では、これら経路切り替えスイッチのうちのスイッチSW1B及びスイッチSW2Bのみが図示されている。なお、直列接続スイッチを介して直列接続された1段目のシフトレジスターには常に制御信号DXが入力されるので、1段目のシフトレジスターに対して経路切り替えスイッチは設けられない。また、最終段のシフトレジスターの出力端は、スイッチSW3Aを介して、エンドパルスEPを記憶するバッファー回路に接続される。このバッファー回路の入力端は、スイッチSW3Bを介して低電位電源線PVSSXに接続される。
【0028】
制御信号TESTに応じて直列接続スイッチ及びスイッチSW3Aと経路切り替えスイッチ及びスイッチSW3Bとを排他的にオン又はオフすることで、データ線駆動回路140Aは検査モードと通常駆動モードの2つの動作モードの何れかで動作する。直列接続スイッチ及びスイッチSW3A、経路切り替えスイッチ及びスイッチSW3Bは本開示におけるスイッチの一例である。なお、
図4では制御信号TESTと直列接続スイッチ、スイッチSW3A、経路切り替えスイッチ及びスイッチSW3Bとの接続は省略表記としているが、詳細には例えば各スイッチをCMOSスイッチで構成する。直列接続スイッチ及びスイッチSW3AのNチャネルトランジスターのゲート電極を、制御信号TESTが与えられる制御信号線に接続し、Pチャネルトランジスターのゲート電極を、制御信号TESTの反転信号が与えられる制御信号線に接続する。一方、経路切り替えスイッチ及びスイッチSW3BのPチャネルトランジスターのゲート電極を、制御信号TESTが与えられる制御信号線に接続し、Nチャネルトランジスターのゲート電極を、制御信号TESTの反転信号が与えられる制御信号線に接続する。制御信号TESTの反転信号は図示省略したインバーターを用いて制御信号TESTから簡単に生成できる。このようにすると制御信号TESTがHレベルの時に直列接続スイッチ及びスイッチSW3Aがオンし、経路切り替えスイッチ及びスイッチSW3Bがオフするから検査モードとなる。一方、制御信号TESTがLレベルの時に直列接続スイッチ及びスイッチSW3Aがオフし、経路切り替えスイッチ及びスイッチSW3Bがオンするから通常駆動モードとなる。このため、データ線駆動回路140Aにおける信号の供給経路は検査モードと通常駆動モードとで異なる。
【0029】
検査モードでは、データ線駆動回路140Aに含まれる全てのシフトレジスターが直列に接続されるので、各シフトレジスターが正常であれば、制御信号DXがデータ線駆動回路140Aに入力されると、最終段のシフトレジスターに接続されたバッファー回路からエンドパルスEPが出力される。つまり、データ線駆動回路140Aに含まれる全てのシフトレジスターの検査を簡単に実行することができる。エンドパルスEPを出力するバッファー回路は通常駆動モードでは静止しているので電力消費が抑制される。
【0030】
データ線駆動回路140Aは選択回路A1~A8に8分割され、選択回路A1~A8の各々において選択信号SELが生成される。系列選択信号線群1420は選択回路Aに設けられているので、データ線駆動回路を分割しない20系列の従来のデマルチプレックス駆動方式の電気光学装置と比較して、本実施形態では、1つの選択回路Aにおける系列選択信号線群1420の配線長さは1/8になる。また、1つの選択回路Aにおいて1本の系列選択信号線に接続されるサンプルスイッチSWvは12個であり、従来のデマルチプレックス駆動方式の電気光学装置では1本の系列選択信号線に接続されるサンプルスイッチは96個であるから、1本の系列選択信号線に接続されるサンプルスイッチの数は1/8になる。本実施形態によれば、従来のデマルチプレックス駆動方式の電気光学装置と比較して系列選択信号線の配線長さが短くなる分だけ配線抵抗が小さくなる。また、1本の系列選択信号線に接続されるスイッチ数も減るので、駆動負荷が小さくなり、時定数は小さくなる。従って、バッファー回路によるサンプルスイッチの高速駆動を実現できる。時定数が小さくなった余裕によってサンプルスイッチのチャネル幅を大きくし、データ線への書き込み能力を向上させることもできる。
【0031】
シフトレジスターを駆動する各種制御信号の生成は、従来の相展開駆動用ICに小規模な変更を加えることで実現できる。何故ならば本願の構成による選択回路Aに含まれるシフトレジスターはいわば従来の相展開駆動方式の電気光学装置のシフトレジスターの縮小型であるからである。映像信号の送信順は異なるが、これは記憶手段に内蔵された映像信号の送り出し順序を変更することで対応できる。つまり、従来の相展開駆動用ICに小規模な変更を加えることで映像信号出力回路210を構成できる。このように、本実施形態によれば、同一の駆動用ICを用いて相展開駆動方式とデマルチプレックス駆動方式とに対応可能であるため、用途に応じて駆動方式を柔軟に選択することが可能になり、電気光学装置の開発コスト及び製造コストの削減が可能になる。例えばFHD未満の解像度の電気光学装置であれば、フレキシブル基板を低コストで製造できることから従来の相展開駆動方式を選択し、FHD以上の解像度の電気光学装置では高速駆動に適した本願の駆動構成を選択すればよい。画素数が多くなると、従来のデマルチプレックス駆動方式の電気光学装置において採用されるCOF実装では放熱が課題となるが、本開示の構成であれば映像信号出力回路210はパネル基板100Aとは別個の駆動基板200上に配置されているので熱対策が容易になる。
【0032】
図5は、フレキシブル基板300における配線例を示す図である。
図5に示すように、フレキシブル基板300には、コモン電源線等を含む電源線群と、パネル基板100Aへ映像信号を供給する複数の映像データ線VIDと、パネル基板100Aへ各種制御信号を供給する制御信号線群とが当該フレキシブル基板300のパネル基板100A側の端辺300aに沿って配置される。
図5ではパネル基板100A側を抽出して配線の配列についての特徴的な要素を示している。選択回路Aに対して6本の外部映像データ線VIDよりなる外部映像データ線群が左右に1群ずつ配線され、外部映像データ線群の間には、選択回路Aに動作電電圧を供給する高電位電源線PVDDXと低電位電源線PVSSXとが配置される。前述した第1の映像入力端子と映像信号出力回路210Aとを接続する外部映像データ線VIDは本開示における第1外部映像データ線の一例であり、前述した第2の映像入力端子と映像信号出力回路210Bとを接続する外部映像データ線VIDは本開示における第2外部映像データ線の一例である。本実施形態では、専用の電源線である高電位電源線PVDDX及び低電位電源線PVSSXによりデータ線駆動回路140Aに動作電圧が供給されるので、データ線駆動回路140Aに対する給電が強化される。その結果、選択回路Aにおける電圧降下が抑制され、サンプルスイッチSWvのオン電位及びオフ電位が保たれ、表示ムラが抑制される。
【0033】
図5に示すように、本実施形態において外部映像データ線VIDの隣に位置する電源線は同じ電位の電源線であり、具体的には高電位電源線PVDDXである。外部映像データ線の隣に同じ電位の電源線を配置すれば、外部映像データ線と電源線間の結合容量による電源ノイズの影響があったとしても選択回路A1~A8の各々において電源ノイズの影響が同一化され、映像信号の補正によるムラの補正に対応しやすくなる。また、外部映像データ線VIDの隣に位置する電源線を高電位電源線PVDDXとした理由は次の通りである。表示品位においてはデータ線122への映像信号の書き込み終了時の電源ノイズを抑制することが重要である。サンプルスイッチSWvとしてNチャネル型トランジスターを採用する場合、サンプルスイッチSWvをオフする時には、当該サンプルスイッチSWvを制御するバッファー回路の最終段のインバーターの消費電力が大きくなる。サンプルスイッチSWvをオフする時には低電位側の電源ノイズが大きいので、外部映像データ線VIDの隣に位置する電源線はサンプルスイッチSWvの選択電位であり、サンプルスイッチSWvをオフする時の電源ノイズが比較的小さい高電位電源線であることが好ましい。このため、本実施形態では、外部映像データ線VIDの隣に位置する電源線を高電位電源線PVDDXとした。なお、サンプルスイッチSWvとしてPチャネル型トランジスターを採用する場合、サンプルスイッチSWvをオフする時には、サンプルスイッチSWvをオフする時には高電位側の電源ノイズが大きいので、映像データ線VIDの隣に位置する電源線はサンプルスイッチSWvの選択電位であり、サンプルスイッチSWvをオフする時の電源ノイズが比較的小さい低電位電源線であることが好ましい。この場合外部映像データ線VIDの隣に位置する電源線を低電位電源線PVSSXとすればよい。
【0034】
以上説明したように本実施形態によれば、系列数よりも少ない制御信号数で系列の選択を実現できるので、デマルチプレックス駆動方式の電気光学装置において、制御信号の入力端子数及び映像信号出力数を増加させずに高精細化に対応することが可能になる。
【0035】
<第2実施形態>
図6は、本開示の第2実施形態の電気光学装置1の構成を示すブロック図である。
図6では、
図1におけるものと同じ構成要素には同一の符号が付されている。
図6と
図1とを対比すれば明らかように、本実施形態の電気光学装置1は、パネル基板100Aに換えてパネル基板100Bを設けた点が第1実施形態の電気光学装置1と異なる。パネル基板100Bは、プリチャージ回路150が省略されている点と、データ線駆動回路140Aに換えてデータ線駆動回路140Bを設けた点がパネル基板100Aと異なる。
図6では、詳細な図示を省略したが、データ線駆動回路140Bは、選択回路A1~A8に換えて選択回路B1~B8を設けた点が第1実施形態のデータ線駆動回路140Aと異なる。以下では、選択回路B1~B8の各々を区別する必要がない場合には、選択回路Bと表記する。本実施形態においてプリチャージ回路150が省略可能である理由については後に明らかにする。以下、第1実施形態との相違点である選択回路Bを中心に説明する。
【0036】
図7は、選択回路Bの構成を示すブロック図である。選択回路Bは、アドレスデータ線D0~D04によってアドレシングされる。なお、
図7では、アドレスデータ線D2~D4の図示は省略されている。また、アドレスデータ線D0Bはアドレスデータ線D0に対する反転信号線であり、アドレスデータ線D1Bはアドレスデータ線D1に対する反転信号線である。
【0037】
図7と
図3とを対比すれば明らかなように、選択回路Bは、選択信号生成回路1410Aに換えて選択信号生成回路1410Bを有する点が選択回路Aと異なる。
図8はデータ線駆動回路140Bの構成例を示すブロック図である。データ線駆動回路140Bは8個の選択回路Bを含む。従って、データ線駆動回路140Bは8個のデコーダー回路を含む。これら8個のデコーダー回路の各々は、例えば5ビットのデコーダー回路であり、アドレスデータ線D0~D4に接続されている。なお、
図8では各アドレスデータ線の反転信号については省略表記している。例えば、アドレスデータ線D0に与えられる信号の反転信号は、アドレスデータ線D0の信号を入力したバッファー回路によって生成することができる。バッファー回路はインバーターを奇数個直列接続した構成でよい。
【0038】
また、選択信号生成回路1410Bは、1つのデコーダー回路に対して各々が第1~第K系列に対応する合計20個の論理和回路と、合計20個のバッファー回路とを備える。当該20個の論理和回路の各々は、デコーダー回路の出力信号と制御信号ALLとの論理和を演算し、その演算結果を出力する。制御信号ALLは全てのデータ線122を選択することを指示する強制選択信号である。アドレスデータ線D0~D4と制御信号ALLの各々はプルダウン抵抗Rを介して低電位電源線PVSSXに接続されている。このプルダウン抵抗Rの抵抗値は例えば1MΩである。このプルダウン抵抗Rは、電源をオン又はオフする際に、選択電位の選択信号SELが誤って生成されることを防止するために設けられている。電源をオン又はオフする際に、意図せずに選択信号SELが選択電位にならないので、例えば線スジ状の焼き付きを抑制することができる。
【0039】
バッファー回路は、同じ系列の論理和回路の出力信号と、制御信号ENBX1又はENBX2との論理積を演算し、その演算結果を出力する。奇数系列のバッファー回路は、同じ系列の論理和回路の出力信号と、制御信号ENBX1との論理積を演算し、その演算結果を出力する。偶数系列のバッファー回路は、同じ系列の論理和回路の出力信号と、制御信号ENBX2との論理積を演算し、その演算結果を出力する。制御信号ENBX1及びENBX2についても、プルダウン抵抗を介して低電位電源線PVSSXに接続されてもよい。
図9は、5ビットのデコーダー回路のコード例を示す図である。アドレスデータ線D0~D4の各々の出力信号が全て0の時は選択信号が選択電位にならないように構成されている。
【0040】
本実施形態では、制御信号ALLを利用して選択信号SEL1~SEL20を全て同時にオン又はオフすることができ、データ線駆動回路140Bからプリチャージを実行することができる。このため、本実施形態ではプリチャージ回路150が省略されている。プリチャージ回路150を省略できるので、本実施形態によれば、電気光学装置を小型化することが可能になる。なお、本実施形態の電気光学装置1にデータ線駆動回路140Bの検査を行う検査回路設け、より詳細な検査を行えるようにしてもよい。
【0041】
本実施形態によっても、第1実施形態と同じ効果が奏される。加えて、本実施形態によれば、選択信号を任意の順序で選択電位にすることが簡単になる。このため、本実施形態によれば、系列の選択順をフレーム毎又は1行毎にローテーションさせつつ系列の選択を実行することが可能になり、表示ムラの解消に効果的である。例えば、
図10に示すように、第1水平走査期間においては第1系列、第3系列、・・・第19系列、第2系列、第4系列・・・第20系列の順に各系列が選択され、第2水平走査期間においては第3系列、第5系列、・・・第19系列、第1系列、第4系列・・・第20系列、第2系列の順に各系列が選択される。第9水平走査期間においては、
図11に示すように、第17系列、第19系列、第1系列・・・第18系列、第20系列、第2系列・・・第16系列の順に各系列が選択され、第20水平走査期間においては第19系列、第1系列、・・・第17系列、第20系列、第2系列・・・第18系列の順に各系列が選択される。選択回路Bに含まれるデコーダー回路の駆動信号はシフトレジスターの駆動信号と異なるが、例えばアドレスデータ信号は上位回路からの指定信号を受けて出力するような構成にすれば従来の相展開駆動方式の駆動ICに小規模な変更を加えることで映像信号出力回路210を構成できる。
【0042】
<変形例>
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
<変形例1>
第1実施形態において選択信号生成回路1410Aを、出力が10段のシフトレジスターを用いて構成してもよい。更に、映像データ線VIDは、選択信号生成回路1410Aのシフトレジスターの両脇を通過するように配線したが、これに限定されるものではない。例えば選択信号生成回路を複数個のサブ回路ブロックに分割し、それらのサブ回路ブロック間を通過するように配置してもよい。この場合サブ回路ブロックは例えばシフトレジスターを構成するラッチ回路の一つ又は複数で構成される。この際にサブ回路ブロックに含まれるラッチ回路の数は等しくなくてもよい。第2実施形態であれば、サブ回路ブロックは例えばデコーダー回路の系列選択出力をする単位回路の一つ又は複数で構成される。この際にサブ回路ブロックに含まれる系列選択出力をする単位回路の数は等しくなくてもよい。更には映像データ線VIDの配置において、選択信号生成回路を構成するトランジスターを完全に避けることを強制するものでもない。具体的には選択信号生成回路を構成するトランジスターの上層にある配線層に映像データ線VIDを配置し、映像データ線VIDの一部がトランジスターと重なってもよい。第2実施形態において、選択信号生成回路1410Bを、10通りの出力に対応するデコーダー回路、具体的には、4ビットのデコーダー回路を用いて構成してもよい。更に、第2実施形態において、アドレスデータ線の抵抗Rを介した接続先の電源は、選択電位の選択信号SELが誤って生成されないコードを選択するように設定すればよい。従って例えば
図9に基づいて選択系列がない「NO SEL」であるコード、つまりアドレスデータ線D0~D4の抵抗Rを介した接続先を全てVDDXとしてもよい。あるいはアドレスデータ線D0の抵抗Rを介した接続先をVSSX、それ以外のD1~D4の抵抗Rを介した接続先をVDDXにしてもよい。
【0043】
<変形例2>
上述した各実施形態においては、電気光学装置として液晶を用いた装置を例示したが、本開示はこれに限定されない。即ち、電気エネルギーによって光学特性が変化する電気光学材料を用いる電気光学装置であればよい。なお、電気光学材料とは、電流信号又は電圧信号等の電気信号の供給によって透過率や輝度といった光学的特性が変化する材料である。例えば、有機EL(ElectroLuminessent)、無機ELや発光ポリマーなどの発光素子を用いた表示パネルに対しても上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様に本開示が適用され得る。
【0044】
また、着色された液体と当該液体に分散された白色の粒子とを含むマイクロカプセルを電気光学材料として用いた電気泳動表示パネルに対しても上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様に本開示が適用され得る。更に、極性が相違する領域ごとに異なる色に塗り分けられたツイストボールを電気光学材料として用いたツイストボールディスプレイパネルに対しても上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様に本開示が適用され得る。黒色トナーを電気光学材料として用いたトナーディスプレイパネルなど各種の電気光学装置に対しても上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様に本開示が適用され得る。
【0045】
<応用例>
この発明は、各種の電子機器に利用され得る。
図12から
図14は、この発明の適用対象となる電子機器の具体的な形態を例示するものである。
図12は、電子機器の一例を示す説明図である。なお、
図12は、電気光学装置1を採用した可搬型のパーソナルコンピューター2000の斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置1と、電源スイッチ2001やキーボード2002が設置された本体部2010とを有する。
【0046】
図13は、電子機器の他の例を示す説明図である。なお、
図13は、携帯電話機3000の斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002と、各種の画像を表示する電気光学装置1とを有する。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
【0047】
図14は、電子機器の他の例を示す説明図である。なお、
図14は、電気光学装置1を採用した投射型表示装置4000の構成を示す模式図である。投射型表示装置4000は、例えば、3板式のプロジェクターである。
図14に示す電気光学装置1Rは、赤色の表示色に対応する電気光学装置1であり、電気光学装置1Gは、緑の表示色に対応する電気光学装置1であり、電気光学装置1Bは、青色の表示色に対応する電気光学装置1である。
【0048】
即ち、投射型表示装置4000は、赤、緑及び青の表示色に各々対応する3個の電気光学装置1R、1G、1Bを有する。照明光学系4001は、光源である照明装置4002からの出射光のうち赤色成分rを電気光学装置1Rに供給し、緑色成分gを電気光学装置1Gに供給し、青色成分bを電気光学装置1Bに供給する。各電気光学装置1R、1G、1Bは、照明光学系4001から供給される各単色光を表示画像に応じて変調するライトバルブ等の光変調器として機能する。投射光学系4003は、各電気光学装置1R、1G、1Bからの出射光を合成して投射面4004に投射する。即ち、本開示は、液晶プロジェクターにも適用可能である。
【0049】
なお、本開示が適用される電子機器としては、
図1、及び
図12から
図14に例示した機器のほか、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)が挙げられる。その他にも、デジタルスチルカメラ,テレビ,ビデオカメラ,カーナビゲーション装置,インパネ等の車載用の表示器,電子手帳,電子ペーパー,電卓,ワードプロセッサー,ワークステーション,テレビ電話,POS端末が挙げられる。更にプリンター,スキャナー,複写機,ビデオプレーヤー,タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
【0050】
<実施形態及び各変形例の少なくとも1つから把握される態様>
本開示は、上述した実施形態及び変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実現することができる。例えば、本開示は、以下の態様によっても実現可能である。以下に記載した各態様中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、或いは本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0051】
本開示の電気光学装置の一態様は、走査線とK系列に区分されるK本のデータ線との各交差に画素回路が設けられた画素領域と、各系列のデータ電圧が時分割多重された映像信号が入力される映像入力端子及び制御信号が入力される入力端子を含み前記画素領域の一辺に沿って配置された入力端子群と、を有する第1基板と、データ線駆動回路とを有する。データ線駆動回路は、前記映像信号の供給先となるデータ線をK系列の選択信号に応じて選択するK個のスイッチを有するデマルチプレクサーを有し、前記画素領域と前記入力端子群との間に配置される。また、データ線駆動回路は、前記K系列の選択信号を生成する回路ブロックと、前記回路ブロックと前記回路ブロックに隣り合う回路ブロックとの間に配置され、前記映像入力端子と前記K個のスイッチとに接続される映像データ線と、を有する。なお、Kは2以上の整数である。本態様によれば、データ線駆動回路は複数の回路ブロックに分割され、各回路ブロックにおいて選択信号が生成される。また、回路ブロック間に映像データ線が配線される。映像データ線の配線抵抗及び駆動負荷は従来相当となる。また、選択信号線の配線抵抗及び駆動負荷は小さくなるため、高速駆動可能で映像データ線数を少なくできる。よって、出力アンプの能力を相展開駆動同等に上げられる。
【0052】
より好ましい態様の電気光学装置においては、前記回路ブロックは、シフトレジスターを備え、前記シフトレジスターの出力信号に基づいて前記K系列の選択信号を生成してもよい。本態様によれば、従来の相展開駆動用ICに小規模な変更を加えることで映像信号出力回路を構成することができ、用途に応じて駆動方式を柔軟に選択することが可能になる。更に好ましい態様の電気光学装置においては、前記回路ブロックは、前記シフトレジスターの出力信号に基づいて前記K系列の選択信号を生成する通常モードと、前記シフトレジスターの出力信号を出力する検査モードとの2つの動作モードを有し、前記2つの動作モードを切り替えるスイッチを有してもよい。本態様によれば、データ線駆動回路の検査を簡便に行うことが可能になる。
【0053】
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記回路ブロックは、デコーダー回路を備え、前記デコーダー回路からの出力信号に基づいて前記K系列の選択信号を生成してもよい。本態様によれば、系列の選択順をフレーム毎又は1行毎にローテーションさせつつ系列の選択を実行することが可能になり、表示ムラの解消に効果的である。
【0054】
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記回路ブロックに動作電力を供給する高電位及び低電位の各電源線が前記映像データ線と交差し、前記各電源線は、前記映像データ線と交差する箇所の太さが他の箇所の太さよりも細くてもよい。本態様によれば、各電源線は映像データ線と交差する箇所の面積が他の箇所よりも細くなっているので、回路ブロックを駆動する時の電源ノイズの映像信号への重畳が抑制され、品質のよい表示が実現される。
【0055】
別の好ましい態様に電気光学装置においては、前記映像データ線は、第1信号が供給される第1信号線及び前記第1信号の反転信号である第2信号が供給される第2信号線と交差してもよい。本態様によれば、第1信号と第2信号とにより映像データ線へのノイズ重畳が相殺され、品質のよい表示が実現される。
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記回路ブロックは、前記K系列の選択信号をJ個の前記制御信号に基づいて生成し、前記第1信号及び前記第2信号はJ個の前記制御信号に含まれてもよい。なお、JはKよりも小さい整数である。本態様によれば、K系列の選択信号を、当該選択信号の系列数よりも少ないJ個の制御信号で生成することが可能になる。
【0056】
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記映像入力端子に前記映像信号を出力する映像信号出力回路が配置された第2基板を有してもよい。本態様によれば、第1基板とは異なる第2基板に映像信号出力回路が設けられているので、映像信号出力回路の熱対策が容易になる。
【0057】
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記第1基板は、前記走査線を共有する第1の前記画素領域及び第2の前記画素領域を有してもよい。この態様においては、前記入力端子群は、第1の前記画素領域のデータ線に供給される第1の前記映像信号が入力される第1の前記映像入力端子と、第2の前記画素領域のデータ線に供給される第2の前記映像信号が入力される第2の前記映像入力端子と、を含んでもよい。前記データ線駆動回路は、第1の前記画素領域に対応する第1の前記デマルチプレクサー及び第1の前記回路ブロックと、第2の前記画素領域に対応する第2の前記デマルチプレクサー及び第2の前記回路ブロックと、を有してもよい。更に、前記第1基板と前記第2基板とを接続するフレキシブル基板を有してもよく、前記フレキシブル基板には、第1外部映像データ線と、第2外部映像データ線と、電源線群とが配置されてもよい。第1外部映像データ線は、第1の前記映像入力端子と前記映像信号出力回路とを接続する。第2外部映像データ線は、第2の前記映像入力端子と前記映像信号出力回路とを接続する。電源線群は、前記第1外部映像データ線と前記第2外部映像データ線との間に配置され、第1の前記回路ブロックに動作電力を供給する高電位及び低電位の各電源線と第2の前記回路ブロックに動作電力を供給する高電位及び低電位の各電源線とを含む。本態様によれば、第1の回路ブロック及び第2の回路ブロックの各々に専用の電源線を介して給電が為されるので、第1の回路ブロック及び第2の回路ブロックの各々における電圧降下が抑制される。
【0058】
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記電源線群において前記第1外部映像データ線の隣に配置された電源線の電位と前記第2外部映像データ線の隣に配置された電源線の電位とが同電位であってもよい。本態様によれば、第1外部映像データ線の隣に配置される電源線の電位と第2外部映像データ線の隣に配置される電源線の電位とが同じであるため、電源ノイズの影響があったとしても第1の回路ブロック及び第2の回路ブロックの各々において電源ノイズの影響が同一となり、映像信号の補正によるムラの補正に対応しやすくなる。
【0059】
別の好ましい態様の電気光学装置においては、前記第1外部映像データ線の隣に配置された電源線及び前記第2外部映像データ線の隣に配置された電源線はサンプルスイッチの選択電位の電源線であってもよい。本態様によれば、スイッチのオフ動作に起因する表示ムラの発生が抑制される。
【0060】
また、本開示の電子機器は、上記何れかの態様の電気光学装置を備える。本態様によれば、デマルチプレックス駆動方式の電気光学装置を備えた電子機器を高速駆動することが可能になり、映像データ線数を少なくすることが可能になる。よって、デマルチプレックス駆動方式の電気光学装置を備えた電子機器における映像信号の出力アンプの能力を相展開駆動同等に上げられる。
【符号の説明】
【0061】
1、1B、1G、1R…電気光学装置、100A、100B…パネル基板、200…駆動基板、300…フレキシブル基板、110…画素領域、120…走査線、122…データ線、130…走査線駆動回路、140A、140B…データ線駆動回路、150…プリチャージ回路、160…入力端子群、210A、210B…映像信号出力回路、A1~A8、B1~B8…選択回路、1410A、1410B…選択信号生成回路、1420…系列選択信号線群、1430…制御信号線群、PVDDX…高電位電源線、PVSSX…低電位電源線、2000…パーソナルコンピューター、2001…電源スイッチ、2002…キーボード、2010…本体部、3000…携帯電話機、3001…操作ボタン、3002…スクロールボタン、4000…投射型表示装置、4001…照明光学系、4002…照明装置、4003…投射光学系、4004…投射面、PX…画素回路、SWv…サンプルスイッチ。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ラッチ回路及び前記第1ラッチ回路に対して第1方向並んで配置される第2ラッチ回路を有するシフトレジスターと、
前記シフトレジスターと電気的に接続され、前記シフトレジスターの動作モードを切り替えるスイッチと、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って延び、平面視で前記第1ラッチ回路と前記第2ラッチ回路との間に配置される映像データ線と、を備える電気光学装置。
【請求項2】
前記第1方向に沿って延びる第1信号線と、前記第2方向において前記第1信号線と並んで配置され、前記第1方向に沿って延びる前記第2信号線と、をさらに有し、
前記スイッチは、前記第1信号線と前記第2信号線との間に配置される、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
請求項1または2の何れか1項に記載の電気光学装置を有する電子機器