(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114748
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】充填システム
(51)【国際特許分類】
F17C 13/02 20060101AFI20240816BHJP
F17C 5/02 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
F17C13/02 301Z
F17C5/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024098875
(22)【出願日】2024-06-19
(62)【分割の表示】P 2019186840の分割
【原出願日】2019-10-10
(71)【出願人】
【識別番号】507398925
【氏名又は名称】株式会社E・S・Project
(71)【出願人】
【識別番号】507398648
【氏名又は名称】株式会社アキバ
(74)【代理人】
【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100173680
【弁理士】
【氏名又は名称】納口 慶太
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 寛
(72)【発明者】
【氏名】天田 恵美
(57)【要約】
【課題】他の充填所で充填されたガスボンベであっても、事務作業を無く直ちに充填させることができる二次元バーコードを用いた充填システムを得る。
【解決手段】
LPG容器1に、充填量を求めるのに必要な容器情報の所定の項目を二次元バーコードで表現した二次元バーコードラベル3を張付け、この二次元バーコードを防爆ハンディ端末20で読込む。そして、コンピュータシステム100のサーバ120がこの二次元バーコードを受信してこれらの項目を二次元バーコード項目識別表Kiに基づいて抽出し、さらにボンベの重量を充填機から送信させて、このボンベの重量と、二次元バーコードに該当する二次元バーコード容器情報用メモリ125の登録済二次元バーコード容器情報Rbiとに基づいて充填量を算出し、これを充填機2に送出して充填する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状又は気体が注入されるボンベの重量を計測し、このガスボンベに対してガスを充填する防爆構造の充填機と、防爆ハンディ端末と、充填所のサーバとを通信ケーブルで接続して互いに通信する充填システムであって、
前記ボンベは、充填量を求めるのに必要な容器情報の所定の項目を二次元バーコードで表現した二次元バーコードラベルが張付けられており、
前記防爆ハンディ端末は、
前記二次元バーコードラベルの二次元バーコードを読取って符号化した二次元バーコードデータとして、前記充填所のサーバに送信する手段を備え、
前記サーバは、
前記二次元バーコードデータのビット列を前記項目単位で区切って識別するバーコード項目識別表を記憶したバーコード項目識別表用記憶手段と、登録済二次元バーコード容器情報が記憶される容器情報用記憶手段とを備え、さらに、
(A).前記防爆ハンディ端末からの二次元バーコードデータを受信する手段と、
(B).前記充填機からの前記ボンベの重量を受信する手段と、
(C).前記二次元バーコードデータを前記バーコード項目識別表に基づいて前記容器情報の項目を抽出すると共に、受信したボンベの重量を前記容器情報用記憶手段の該当する項目領域に記憶し、これらの組を登録済二次元バーコード容器情報として登録する手段と、
(D).受信したボンベの重量を前記登録済二次元バーコード容器情報に関連付けて前記容器情報用記憶手段に記憶する手段と、
(E).前記ボンベの重量が前記関連付けられて記憶される毎に、前記登録済二次元バーコード容器情報の充填に必要な項目と前記ボンベの重量とに基づいて前記ボンベの充填量を求める手段と、
(F).前記求めた充填量を前記充填機に送出して充填させる手段と
を有することを特徴とする二次元バーコードを用いた充填システム。
【請求項2】
前記(A)の手段は、
(A1).前記二次元バーコードデータの受信に伴って、これに含まれている容器番号、充填所コードを前記バーコード項目識別表に基づいて抽出し、この容器番号、充填所コードを有する前記登録済二次元バーコード容器情報が前記容器情報用記憶手段に存在するかどうかを判定する手段と、
(A2).存在しない場合は、前記(C)の手段を起動させて前記二次元バーコードに含まれている容器情報及び前記ボンベの重量を新たな登録済二次元バーコード容器情報として前記容器情報用記憶手段に記憶させ、存在する場合は前記(D)の手段を起動させて充填量を求めさせる手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の二次元バーコードを用いた充填システム。
【請求項3】
前記防爆ハンディ端末は、
一次元バーコード又は二次元バーコードを読み取る手段を備えており、
前記防爆ハンディ端末を操作する作業員は、作業員識別用の一次元バーコードを記録した作業員識別用バーコードラベルを備えており、
前記充填機は、充填機を識別する一次元バーコードを記録した充填機識別用バーコードラベルが張り付けられており、
前記サーバは、
管理情報用記憶手段を備え、
(G).前記防爆ハンディ端末からの前記充填機の一次元バーコード、作業員識別用の一次元バーコードを受信する手段と、
前記充填機の一次元バーコードのデータ及び作業員識別用の一次元バーコードのデータに(G).前記(E)の手段で求めた充填量と、前記容器情報用記憶手段の前記ボンベの重量と、前記容器情報と、年月日時刻を関連付け、これを管理情報として前記管理情報用記憶手段に記憶する手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の二次元バーコードを用いた充填システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元バーコードを用いた充填システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロパンガス(LPG)をガスボンベに充填する充填所には、ガス充填システムが設備されている。
このガス充填システムは、ガス充填機と、作業員が携帯する防爆ガス充填ハンディ端末と、事務所に配置されたパソコンシステム(サーバとパソコン等)よりなる。この防爆ガス充填ハンディ端末は、有線により事務所のパソコンシステムに接続されている。
【0003】
一般に顧客に対して、ガスボンベにプロパンガスを充填して販売する場合は、事務所のパソコンシステムのプリンタを用いて一次元バーコードラベルを発行し、この一次元バーコードラベルをガスボンベに張付ける。そして、作業員が車両でこのガスボンベを顧客に運んでいる。
【0004】
前述の一次元バーコードラベルの種類は、充填所によって相違する。
図10(a)、(b)に中規模充填所の一次元バーコードラベルを示す。
図10(b)の一次元バーコード(中核充填所対応バーコード(CPDE39))の場合は、23桁位で内容に充填に最低限必要な情報が有る。
【0005】
左側から刻印(ABC12345)、容器容量(50.0)、風袋重量(36.5)、充填期限(充填期限)、所属事業所(1234)を示している。
【0006】
図11(a)(b)には小規模な充填所の一次元バーコードラベルを示す。
図11(b)の一次元バーコードラベルは、NW7の場合であり、 6桁~8桁が一般的である。また、
図11(b)の一次元バーコードは、CODE39の場合であり、8桁~10桁が一般的である。
そして、このような一次元バーコードをガスボンベに張り付けて充填機によって容器容量に該当する量を充填する。そして、事務所のパソコンシステムで、この一次元バーコードのデータに、充填量、充填期限、容器期限等(以下、容器情報という)を関係付けて管理する。つまり、ガスボンベに充填所毎に生成した一次元バーコードラベルを張り付けて管理している。
そして、充填所にガスボンベが持ち込まれたときは、このガスボンベに張り付けられている一次元バーコードラベルの一次元バーコードを、一次元防爆ハンディ端末を用いて読み込ませて、手作業で何時、充填したか、充填期限等を確認して、充填機で計測した重さで充填量を求めて充填させ、このときの充填量、充填日等を容器情報に付加してコンピュータ管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、充填所で管理する情報は、さらに多数の情報があり、23桁程度では十分ではない。
一方、自分の充填所以外の他の充填所で充填されたガスボンベの残量が無くなって、飛び込みで持ち込まれることもある。
しかしながら、他の充填所によって充填されたガスボンベであるので、その都度新たに充填所で必要な所定の情報をパソコンで入力した後で、充填作業、管理データを生成しないといけない。災害等で大量に持ち込まれた場合は、充填所の作業が多くなり、結果として充填作業にコストがかかる。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、他の充填所で充填されたガスボンベであっても、事務作業を無く直ちに充填させることができる二次元バーコードを用いた充填システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る二次元バーコードを用いた充填システムは、液状又は気体が注入されるボンベの重量を計測し、このガスボンベに対してガスを充填する防爆構造の充填機と、防爆ハンディ端末と、充填所のサーバとを通信ケーブルで接続して互いに通信する充填システムであって、
前記ボンベは、充填量を求めるのに必要な容器情報の所定の項目を二次元バーコードで表現した二次元バーコードラベルが張付けられており、
前記防爆ハンディ端末は、
前記二次元バーコードラベルの二次元バーコードを読取って符号化した二次元バーコードデータとして、前記充填所のサーバに送信する手段を備え、
前記サーバは、
前記二次元バーコードデータのビット列を前記項目単位で区切って識別するバーコード項目識別表を記憶したバーコード項目識別表用記憶手段と、登録済二次元バーコード容器情報が記憶される容器情報用記憶手段とを備え、さらに、
(A).前記防爆ハンディ端末からの二次元バーコードデータを受信する手段と、
(B).前記充填機からの前記ボンベの重量を受信する手段と、
(C).前記二次元バーコードデータを前記バーコード項目識別表に基づいて前記容器情報の項目を抽出すると共に、受信したボンベの重量を前記容器情報用記憶手段の該当する項目領域に記憶し、これらの組を登録済二次元バーコード容器情報として登録する手段と、
(D).受信したボンベの重量を前記登録済二次元バーコード容器情報に関連付けて前記容器情報用記憶手段に記憶する手段と、
(E).前記ボンベの重量が前記関連付けられて記憶される毎に、前記登録済二次元バーコード容器情報の充填に必要な項目と前記ボンベの重量とに基づいて前記ボンベの充填量を求める手段と、
(F).前記求めた充填量を前記充填機に送出して充填させる手段と
を備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、ボンベに充填量を求めるのに必要な容器情報の所定の項目を二次元バーコードで表現した二次元バーコードラベルを張付け、この二次元バーコードを防爆ハンディ端末で読込み、サーバがこの二次元バーコードを受信してこれらの項目を抽出し、さらにボンベの重量を充填機から送信させて、このボンベの重量と容器情報の項目とを容器情報記憶手段に登録する。
そして、これらの登録された項目のデータとボンベの重量とに基づいてボンベの充填量を求めて充填機で充填させるようにしたので、新たな入力作業を行わなくとも自動的に適切な充填量を得て充填させることができる。
また、防爆ハンディ端末で読み取ったボンベに張り付けられた二次元バーコードラベルの二次元バーコードのデータに該当する容器情報が容器情報記憶手段に登録されていない場合は、この二次元バーコードのデータと、ボンベの重量とを新たに容器情報記憶手段に登録して、充填量を求めるようにしたので、他の充填所で管理されているボンベであっても、新たな入力作業を行わないで充填量を自動的の得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムの構成図である。
【
図2】本実施の形態で用いる二次元バーコードの説明図である。
【
図3】二次元バーコードを用いたガス充填システムのサーバの概略構成図である。
【
図4】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(1/4)である。
【
図5】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(2/4)である。
【
図6】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(3/4)である。
【
図7】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(4/4)である。
【
図8】本実施の形態の二次元バーコードのデータ構成の説明図である。
【
図9】本実施の形態の登録された二次元バーコードの説明図である。
【
図10】従来のガスボンベに貼られている一次元バーコードの説明図(1/2)である。
【
図11】従来のガスボンベに貼られている一次元バーコードの説明図(1/2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本実施の形態の二次元バーコードを用いた充填システムの一つの実施形態を説明する。本実施の形態は、気体(ガス)として説明する。
【0014】
図1は本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムの構成図である。本実施の形態のガス充填システムは、
図1に示すように、充填機2と、二次元バーコードラベル3が張り付けられたLPG容器1と、二次元バーコード、一次元バーコードを読み取ることが可能な防爆ハンディ端末20と、事務所に設置されたコンピュータシステム100等より構成されている。
【0015】
また、作業員Aiの衣服には、作業員コード(氏名、充填所コードを含む)を一次元バーコード(以下、作業員用一次元バーコードHBiという)で印字した作業員用バーコードラベル17が取り付けられている。
【0016】
防爆ハンディ端末20は、プラスチック製耐圧防爆容器構造であり、二次元バーコード、一次元バーコードを読取り、これを符号化してケーブル16を介して充填機2に送出する(RS232C)。
【0017】
(充填機2)
充填機2は、下部に計り機構13を備え、この計り機構13の上にローラを有する搬送台12を設けている。搬送台12にLPG容器1(充填容器ともいう)が載せられると、計り機構13によってLPG容器1の重量が計測される。
このLPG容器1の上部には、二次元バーコードラベル3が貼り付けられている。また、刻印( 容器の固有番号) が刻まれている。
【0018】
なお、二次元バーコードラベル3に変えて一次元バーコードラベルが張り付けられている場合は、後述する本実施の形態の二次元バーコード発行処理で二次元バーコードラベル3を二次元バーコードラベル印刷機140より発行させ、この二次元バーコードラベル3が一次元バーコードラベルに代わってLPG容器1に貼られる。
【0019】
二次元バーコードラベル3は、
図2(a)にQRコード(登録商標)又は
図2(b)に示すMaxiコード(登録商標)等を用いるのが好ましい。
【0020】
本実施の形態では、
図2(a)のQRコード(登録商標)を用いている場合として説明する。
また、二次元バーコードラベル3には、容器の固有番号(容器刻印番号ともいう)が刻印されている。この二次元バーコードラベル3の二次元バーコードの構造については後述する。
【0021】
また、充填機2には、先端にワンタッチヘッド15を備えた充填ホース7が接続されている。
また、充填機2の上部にはコントローラパネル8(表示画面、操作ボタン付き)が設けられている。さらに、サーバ120と充填機2とは防爆用のLANケーブル10で接続されている。
【0022】
さらに、充填機2には、充填機番号を一次元バーコードで現した充填機バーコードラベル9が張り付けられている。
【0023】
なお、二次元バーコードラベル3の二次元バーコードは、ボンベ二次元バーコードBaiと称し、LPG容器1に張り付けられている一次元バーコードラベル(以下、ボンベ一元バーコードラベル5と称する)の一次元バーコードはボンベ一次元バーコードBbiと称する。
【0024】
この、ボンベ一次元バーコードBbiとボンベ二次元バーコードBaiとを総称してボンベバーコードBiと称する。
【0025】
(コンピュータシステム100)
コンピュータシステム100は、サーバ120と、パソコン画面110と、通信制御用コントローラ130(RS232C)と、二次元バーコードラベル印刷機140と、プリンタ150等を備えている。サーバ120と、防爆ハンディ端末20と、充填機2との通信制御はこの通信制御用コントローラ130を介して行っている。
【0026】
サーバ120は、二次元バーコード容器情報有無判定部122と、二次元バーコード容器情報登録部123と、充填量算出部126等のソフトウエア(プログラム)を有している。
【0027】
二次元バーコード容器情報有無判定部122は、防爆ハンディ端末20からのボンベ二次元バーコードBaiのデータ(以下、ボンベ二次元バーコードデータBdiという)に該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在するかどうかを判定する。
【0028】
二次元バーコード容器情報登録部123は、ボンベ二次元バーコードデータBdiに該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在する場合は、この登録済二次元バーコード容器情報Rbiに基づいて、後述する充填量算出処理を行わせる。
【0029】
また、二次元バーコード容器情報登録部123は、ボンベ二次元バーコードデータBdiに該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在しない場合は、新規として二次元バーコード容器情報用メモリ125に登録する。
【0030】
充填量算出部126は、二次元バーコード容器情報用メモリ125のボンベ二次元バーコードデータBdiに該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbi(風袋の空重量、容器種類、ガス種類・・)及び充填機2によって計測されたLPG容器重量等に基づいてLPG容器1へのガスの充填量を求め、これを充填機2にLANケーブル10を介して送信する。
【0031】
次に、サーバ120の構成をより具体的に説明する。
図3はサーバ120の概略構成図である。
図3に示すように、サーバ120は、二次元バーコード容器情報有無判定部122及び二次元バーコード容器情報登録部123並びに充填量算出部126の他に、受付番号発行部121と、各種指示情報生成部127と、バーコード種判定部128と二次元バーコードラベル発行指示部129等のソフトウエア(プログラム)構成を有している。
【0032】
各種指示情報生成部127は、受付用メモリ124bに接続されている。この受付用メモリ124bは、バーコード項目識別表Ki(図示せず)を記憶したバーコード項目識別表用領域を有する。
【0033】
バーコード項目識別表Kiは、二次元バーコードデータBdiのビット列を所定桁で区切って、ラベル、刻印、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・の項目単位で識別するデータ構造のテーブルである。また、一次元バーコードのビット列を所定桁で区切って作業員コード、充填機番号コードを識別するためのデータ構造にしたテーブルである。
【0034】
防爆ハンディ端末20からの作業員用バーコード情報Di(作業員用バーコードのデータ、ハンディ端末番号)に一致する作業員情報aiが作業員情報用メモリ124aに存在する場合は、充填機選択指示メッセージを防爆ハンディ端末20に送出する。
【0035】
また、各種指示情報生成部127は、防爆ハンディ端末20からの充填機選択情報Cfi(受付番号、充填機番号、作業員コード等)を受付用メモリ124bに記憶し、この充填機選択情報Cfiに含まれている充填機番号の充填機2のコントローラパネル8の表示画面に容器重量計測指示メッセージを表示する。
【0036】
また、各種指示情報生成部127は、充填機2からの容器重量計測情報Ji(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を受信し、これに容器重量計測年月日時刻を付加して容器重量計測結果情報FJiとして受付用メモリ124bに記憶する。
【0037】
また、各種指示情報生成部127は、充填機2の表示画面にボンベバーコード読取メッセージを表示させ、防爆ハンディ端末20が読み込んだボンベバーコード読取情報bBiをバーコード種判定部128に出力する。
【0038】
バーコード種判定部128は、バーコード項目識別表Kiに基づいてボンベバーコード読取情報bBiがボンベ二次元バーコードBaiを示しているかどうかを判定し、ボンベ二次元バーコードBaiを示して場合は、二次元バーコード容器情報有無判定部122を起動して、このボンベバーコード読取情報bBiを出力する。
【0039】
また、一次元バーコードを示している場合は、このボンベバーコード読取情報bBiを二次元バーコードラベル発行指示部129に出力する。
【0040】
二次元バーコードラベル発行指示部129は、ボンベバーコード読取情報bBiを図示しないメモリに一時記憶し、このボンベバーコード読取情報bBiに含まれている受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、充填所コード等に基づく二次元バーコードデータを生成し、これを二次元バーコードラベル印刷機140に出力して、二次元バーコードラベル3を発行させる。
【0041】
<シーケンス>
図4~
図7は本実施の形態のシーケンス図である。初めに二次元バーコードラベル3が張り付けられたLPG容器1を例にして説明する。但し、エラー処理については説明を省略する。
【0042】
二次元バーコードラベル3の二次元バーコードBaiの構成を
図8に示す。
図8に示すように、二次元バーコードBaiは、ラベル番号と、容器刻印番号と、所有者コードと、使用者コードと、ガス種と、容器種類と、風袋等の項目よりなる。
【0043】
この他に任意な情報を含ませてもよい。例えば、受付番号aui、充填量、充填した充填機コード、使用者(顧客)のLPG容器1の置場所、充填日時、回収日、請求日等を含ませても構わない。
【0044】
作業員Aiは、
図4に示すように、防爆ハンディ端末20を操作して衣服に取り付けられた作業員用バーコードラベル17の一次元バーコード(作業員用バーコードHBi)を読み取らせる(d1)。
【0045】
防爆ハンディ端末20は、コンピュータシステム100の通信制御用コントローラ130により、サーバ120と通信を確立して、この作業員用一次元バーコーHBiに防爆ハンディ端末20の端末番号を付加した作業員バーコード情報Diを、ケーブル16を介して事務所のコンピュータシステム100に送信する(d3)。
【0046】
コンピュータシステム100のサーバ120の各種指示情報生成部127は、バーコード項目識別表Kiに従って作業員用バーコード情報Di(作業員用バーコード、ハンディ端末番号)を抽出し、これに一致する作業員情報aiが作業員情報用メモリ124aに存在するかどうかを判断する(d5)。存在しない場合は、エラーを防爆ハンディ端末20に送信する(d7)。
【0047】
各種指示情報生成部127は、作業員情報aiが作業員情報用メモリ124aに存在する場合は、作業員バーコード読取情報Diを受付けて、受付番号発行部121を起動させて受付番号aui(ユニークコード)を取得し、この受付番号auiに図示しないカレンダタイマの受付日時(作業受付年月日時刻)等を付加して受付用メモリ124bに記憶する(d9)。
【0048】
そして、サーバ120の各種指示情報生成部127は、防爆ハンディ端末20に対して、作業を受け付ける(例えば、充填機選択指示))ことを防爆ハンディ端末20にメッセージで知らせる(d11)。この情報には受付番号auiと、この受付番号auiを有する作業員バーコード読取情報Diの作業員コードを付加する。
【0049】
作業員Aiは、作業受付に伴って、防爆ハンディ端末20を操作して充填機2に張り付けられている充填機バーコードラベル9の充填機番号バーコードFBiを読み込ませる(d13)。
【0050】
防爆ハンディ端末20は、充填機番号バーコードFBiを符号化して、受付番号auiと充填機番号と、充填機番号読込年月日時刻とを含む充填機選択情報Cfi(受付番号aui、作業員コード、充填機番号等)としてLANケーブル10を介してコンピュータシステム100に送信する(d15)。
【0051】
サーバ120の各種指示情報生成部127は、バーコード項目識別表Kiに基づいてこの充填機番号情報Cfi(受付番号aui、作業員コード、充填機番号等)を抽出し、これに含まれている受付番号auiを有する作業員用バーコード情報Diが受付用メモリ124bに存在する場合は、この充填機選択情報Cfi(受付番号、充填機番号、作業員コード等)を受付用メモリ124bに記憶する(d17)。このとき、図示しないカレンダタイマの年月日時刻を充填機選択年月日時刻として関連付ける。
【0052】
そして、サーバ120の各種指示情報生成部127は、充填機選択情報Cfiに含まれている充填機番号の充填機2に対して容器重量計測コマンドと、受付番号auiと、充填機番号と、作業員コード等を組とする容器重量計測指示情報Fi(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を送出する(d19)。
【0053】
充填機2は、容器重量計測指示情報Fi(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)の受信に伴って、表示画面に重量計測のメッセージを表示する(d21)。
【0054】
作業員Aiは、重量計測のメッセージを確認してLPG容器1を搬送台12に載せて計測させる(d23)。
【0055】
充填機2は、計測したLPG容器1の重量(以下、容器重量という)に、容量重量計測指示情報Fi(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を付加し、容器重量計測情報JiとしてLANケーブル10を介してコンピュータシステム100に送信する(d25)。
【0056】
サーバ120の各種指示情報生成部127は、容器重量計測情報Ji(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を受信し、これに容器重量計測年月日時刻を付加して容器重量計測結果情報FJiとして受付用メモリ124bに記憶する(d27)。受信年月日時刻は図示しないカレンダタイマの年月日時刻である。
【0057】
そして、サーバ120の各種指示情報生成部127は、充填機2に対してLANケーブル10を介してLPG容器1のボンベ二次元バーコードBaiを読込させるボンベバーコード読取指示情報Eiを送信する(d29)。
【0058】
ボンベバーコード読取指示情報Eiは、容器重量計測結果情報FJiの受付番号auiと、充填機番号と、作業員コードとの他に、ボンベ二次元バーコード読取コマンドを含める。
【0059】
充填機2は、ボンベバーコード読取指示情報Ei(受付番号aui、充填機番号、作業員コード、ボンベ二次元バーコード読取コマンド)の受信に伴って、ボンベ二次元バーコードBaiを読み込む旨のメッセージを表示画面に表示する(d31)。
【0060】
そして、作業員Aiは、
図5に示すように、防爆ハンディ端末20を操作してLPG容器1に張り付けられているボンベ二次元バーコードBaiを読込させる(d33)。
【0061】
防爆ハンディ端末20は、ボンベ二次元バーコードBai(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・)を符号化する。
【0062】
そして、これにボンベバーコード読取指示情報Ei(受付番号aui、充填機番号、作業員コード、ボンベ二次元バーコード読取コマンド)を付加して
図5に示すようにボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)としてLANケーブル10を介してコンピュータシステム100に送信する(d35)。
【0063】
コンピュータシステム100のサーバ120の各種指示情報生成部127は、バーコード項目識別表Kiに基づいてボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)の項目を抽出する。
【0064】
そして、これにボンベバーコード読取指示コマンド(フラグ)が含まれている場合は、バーコード種判定部128を起動して、ボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)をバーコード種判定部128に出力する(d36)。
【0065】
バーコード種判定部128は、ボンベバーコード読取情報bBiに含まれているボンベ二次元バーコードBai(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・:「1」、「0」のビット列)を解読し、バーコード種(ラベル番号)が一次元バーコードか二次元バーコードの何れを示しているかを判定する(d37)。
【0066】
バーコード種判定部128は、二次元バーコードを示している場合は、二次元バーコード容器情報有無判定部122を起動して、ボンベバーコード読取情報bBiを出力する(d38)。
【0067】
二次元バーコード容器情報有無判定部122は、ボンベバーコード読取情報bBiに含まれているボンベ二次元バーコードBai(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・)の容器刻印番号CBi(ラベル番号でも構わない)を有する登録済容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在するかどうかを判断する(d39)。
【0068】
二次元バーコード容器情報有無判定部122は、二次元バーコード容器情報用メモリ125に登録済容器情報Rbiが存在する場合は、ボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)を充填量算出部126に出力する(d38)。
【0069】
充填量算出部126は、ボンベバーコード読取情報bBiに含まれている受付番号auiを有する登録済容器情報Rbiを二次元バーコード容器情報用メモリ125より検索し、かつこの受付番号を有する容器重量計測情報Jiに含まれている容器重量を受付用メモリ124bより検索する(d39)。
【0070】
そして、この登録済容器情報Rbiに含まれているガス種、容器種類、風袋重量、内容積、プロテクタ等及び検索した容器重量に基づいて充填量を算出する(d41)。
【0071】
そして、充填量算出部126は、この充填量に、二次元バーコード容器情報有無判定部122からのボンベバーコード読取情報bBiを付加した容器毎充填量算出情報Gi(ボンベバーコード読取情報bBi、充填機番号)を充填量算出用メモリ124dに記憶する(d43)。
【0072】
そして、充填量算出部126は、この容器毎充填量算出情報Giを充填機2に送信する(d45)。この送信は図示しない送受信部が行う。
【0073】
充填機2は、容器毎充填量算出情報Giを受信して表示画面にその充填量を表示する(d47)。作業員Aiは、この充填量になるまで充填する。
【0074】
なお、図示しないが、充填完了に当たって作業員Aiは、充填機2の充填作業完了ボタン(図示せず)を押して、コンピュータシステム100から作業員バーコードBdiを防爆ハンディ端末20に送信させる(受付番号付、作業完了コード付)。
【0075】
そして、作業員Aiは、この読込指示に伴って防爆ハンディ端末20を操作して作業員バーコードBdiを読込ませて送信させている。
【0076】
また、充填機2は充填開始に伴って、容器重量を計測してサーバ120に送信している。サーバ120の充填量算出部126は、充填量を含む重量に到達した場合は、充填を停止させると共に、充填完了音を充填機2から発生させる。
【0077】
そして、充填機2は充填完了判定ボタンの押下に伴って、容器毎充填量算出情報Gi(ボンベバーコード読取情報bBi、充填機番号)に含まれている作業員コード、作業員名、年月日時刻、受付番号に充填完了コード等を付加して充填完了作業員情報GEiとしてサーバ120に送信する(d49)。
【0078】
そして、サーバ120の充填量算出部126は、充填完了作業員情報GEiを受信し、この受信毎に、この充填完了作業員情報GEiに含まれている作業員名、受付番号等(いずれかでも構わない)の受付番号を有する充填量情報Gi及び充填完了情報GEiに関連付け、これを充填所のフォーマット形式(例えば、エクセル)に変換して、充填完了登録情報GMiとして生成し(d51)、充填完了登録情報用メモリ124fに記憶すると共に二次元バーコード容器情報用メモリ121dに関連付けて記憶する(d53)。
【0079】
従って、事務員が新たな入力作業を行わなくとも自動的に適切な充填量を得て充填させることができている。
【0080】
一方、
図5に示すd39において、二次元バーコード容器情報有無判定部122が防爆ハンディ端末からのボンベバーコード情報bBiに含まれている容器刻印番号CBiを有する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在しないと判定した場合は、
図6に示すように二次元バーコード容器情報登録処理を行う(d55)。
【0081】
従って、他の充填所で管理されているボンベであっても、新たな入力作業を行わないで充填量を自動的の得ることができる。
【0082】
(二次元バーコード容器情報登録処理)
二次元バーコード容器情報登録処理は、「1」、「0」のビット列であるボンベバーコード情報bBiをバーコード項目識別表Kiに基づいて、スタートビットから所定桁分毎に分ける。
【0083】
例えば、
図9に示すように、例えばスタートビットから10桁をラベル番号、次の3桁を容器刻印番号の記号、次の5桁を容器刻印番号の数字、次の6桁を所有者コード、・・・という具合に順次、分ける。
【0084】
なお、
図9の()は桁数を示し、「V」は小数点を示す。
そして、これらの組み合わせを新規の登録済二次元バーコード容器情報Rbiとして二次元バーコード容器情報用メモリ125に記憶する。
【0085】
そして、充填量算出部126を起動して、上記のd19~d53のシーケンスを行って充填量を算出し(d57)、この充填量にボンベバーコード情報bBiを関連付けて容器毎充填量算出情報Gi(ボンベバーコード読取情報bBi、充填機番号)として充填量算出用メモリ124dに記憶する(d59)。
【0086】
一方、d37において、バーコード種判定部128はボンベバーコード情報bBiが一次元バーコードと判定した場合は、二次元バーコードラベル発行指示部129を起動し、この一次元バーコード情報を出力する(d61)。
【0087】
二次元バーコードラベル発行指示部129は、ボンベバーコード情報bBi(一次元バーコード)を解読して、この容器番号を予め定められているフォーマット(例えば、エクセル)でパソコン画面に表示させる(63)。
【0088】
作業員Aiは、容器に一次元バーコードのみが張り付けられている場合は、一次元バーコードラベルの器番と、容器の種類、ガス種類等をメモ書きして事務所の事務員に渡す。
【0089】
事務所の事務員は、メモ書きに記載された器番と、容器の種類、ガス種類の他に作業員名、充填所コード、新たな使用者の名前、住所情報等を書き込んで、これらの組を新たな二次元バーコード容器情報として生成して事務員は、図示しないメモリに記憶させる。
【0090】
二次元バーコードラベル発行指示部129は、この容器情報を二次元バーコードデータ(ビット列、誤り訂正、マスク等)に変換し、二次元バーコードラベル印刷機140に出力して二次元バーコードラベル3を印字発行させる(d67)。作業員は、この二次元バーコードラベルを新たに持ち込まれた容器に張り付ける(d69)。
【符号の説明】
【0091】
2 充填機
3 二次元バーコードラベル
5 LPG容器
20 防爆ハンディ端末
100 コンピュータシステム
120 サーバ
122 二次元バーコード容器情報有無判定部
123 二次元バーコード容器情報登録部
126 充填量算出部
127 各種指示情報生成部
128 バーコード種判定部
129 二次元バーコードラベル発行指示部
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体が注入される容器の重量を計測し、この容器に対して気体を充填する防爆構造の充填機と、一次元バーコード又は二次元バーコードを読み取る防爆ハンディ端末と、充填所のサーバとを備え、通信ケーブルで接続して互いに前記サーバを介して通信する充填システムであって、
前記容器には、バーコード番号、容器刻印番号、ガス種、容器種類、風袋重量、内容積、容器の所有者コード、受付番号を含む複数項目の二次元バーコードのラベルが張り付けられており、
前記サーバは、
記憶部を有し、この記憶部は、当該充填所でのバーコード番号と容器刻印番号とガス種と容器種類と風袋重量と内容積と容器の所有者コードと、当該充填所の受付番号とを含む項目群のデータが登録済二次元バーコード容器情報として記憶部に記憶されており、さらに、
前記二次元バーコードのビット列を区切って、前記項目群のデータを抽出するためのデータ構造のバーコード項目識別表を記憶しており、さらに、
(A).前記防爆ハンディ端末からの当該充填所及び作業員名を示す作業員コードを含む一次元バーコードデータの受信に伴って、当該充填所の受付番号を受付番号発行部から取得する手段と、
(B).前記当該充填所の受付番号と前記作業員コードと容器の容器重量を計測させるメッセージとを含む容器重量計測指示情報を前記充填機に送信してそのメッセージを表示させ、計測された容器重量と当該充填所の受付番号とを含む容器重量計測情報を受信し、これに年月日時刻を付加して容器重量計測結果情報として前記記憶部に記憶する手段と、
(C).前記前記充填機に対して、容器重量計測結果情報に含まれている当該充填所の受付番号と前記作業員コードと二次元バーコードのラベルを読み込みさせる情報とを含むバーコード読取指示情報を前記記憶部に記憶して送信し、表示させる手段と、
(D).前記当該充填所の受付番号に受付日時と前記作業員コードとを含む情報を前記防爆ハンディ端末に送信する手段と、
(E).前記防爆ハンディ端末からの前記二次元バーコードのラベルの読み取り情報と前記バーコード読取指示情報とよりなるバーコード読取情報を受信して記憶部に記憶して、このバーコード読取情報に含まれている項目のデータを前記バーコード項目識別表に基づいて抽出する手段と、
(F).抽出された容器刻印番号を有する前記登録済二次元バーコード容器情報が前記記憶部に存在するかどうかを判定する手段と、
(G).存在する場合は、前記バーコード読取情報に含まれている当該充填所の受付番号を有する登録済二次元バーコード容器情報を検索し、かつ前記容器重量計測結果情報の当該充填所の受付番号を有する前記容器重量計測情報に含まれている計測された容器重量を検索し、この容器重量と検索した登録済二次元バーコード容器情報に含まれているガス種、容器種類、風袋重量、内容積に基づいて充填量を求め、この求めた充填量に、前記バーコード読取情報を付加した情報を容器毎充填量算出情報として前記記憶部に記憶して前記充填機に送信して前記充填機に表示させる手段と、
(H).前記充填機からの、前記バーコード読取情報に含まれている当該充填所の受付番号、充填量、年月日時刻、充填完了を含む充填完了情報を受信し、当該充填所の形式にして充填完了登録情報として前記登録済二次元バーコード容器情報に関連付けて前記記憶部に記憶する手段と、
(I).前記バーコード読取情報に含まれている容器刻印番号を有する前記登録済二次元バーコード容器情報が前記記憶部に存在しないと判定された場合は、
再び前記(B)~(H)の手段を実行させて、バーコード読取情報の項目群を再び抽出して新規の第1の登録済二次元バーコード情報として前記記憶部に記憶すると共に容器毎充填量算出情報を記憶する手段と、
を有することを特徴とする充填システム。
【請求項2】
前記容器には、容器刻印番号が刻印されており、さらに小又は中規模な充填所の一次元バーコードのラベルが張り付けられており、
前記サーバは、
二次元バーコードのラベルを印刷する二次元バーコードラベル印刷機、パソコン端末を接続しており、
(J).前記防爆ハンディ端末からのボンベバーコード読取情報の解読結果が一次元バーコードの場合は、容器刻印番号と、容器の種類とガス種類と作業員名と当該充填所の充填所コードと新たな使用者の名前と住所情報と一次元バーコードのラベルの番号と請求日と回収日とを含む新たな項目群を当該充填所の第2の新たな前記登録済二次元バーコード容器情報として前記記憶部に記憶し、これを前記二次元バーコードラベル印刷機に出力して前記二次元バーコードのラベルを印字発行させる手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の充填システム。
【請求項3】
前記記憶部は、充填所、作業員名を示す作業員情報を記憶しており、
前記充填所の作業員の衣服には、作業員の氏名、充填所コードを示す作業員コードが作業員用一次元バーコードとして印字された作業員用バーコードのラベルが取り付けられており、
前記充填機は、
計り機構を有する搬送台と、表示部とを備え、さらに、
前記サーバからの容器重量計測指示情報の受信に伴って前記搬送台に載せられた容器の容器重量を計り機構で計測し、この計測された容器重量に、前記容器重量計測指示情報に含まれている当該充填所の受付番号を含む前記容器重量計測情報を前記サーバに送信する手段と、
前記防爆ハンディ端末は、
前記作業員用バーコードのラベルを読み取って前記作業員用一次元バーコードに端末番号を付加した情報を前記作業員バーコード情報として前記サーバに送信する一方、前記一次元バーコードのラベル又は前記二次元バーコードのラベルを読み取って前記バーコード読取情報としてサーバに送信する手段と、を備えており、
前記(A)の手段は、
前記防爆ハンディ端末からの充填所、作業員名を示す作業員コードを含む作業員バーコード情報の受信に伴って、この作業員バーコード情報に一致する前記作業員情報が存在するかどうかを判定し、存在する場合は、前記当該充填所の受付番号を取得する、ことを特徴とする請求項1記載の充填システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元バーコードを用いた充填システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロパンガス(LPG)をガスボンベに充填する充填所には、ガス充填システムが設備されている。
このガス充填システムは、ガス充填機と、作業員が携帯する防爆ガス充填ハンディ端末と、事務所に配置されたパソコンシステム(サーバとパソコン等)よりなる。この防爆ガス充填ハンディ端末は、有線により事務所のパソコンシステムに接続されている。
【0003】
一般に顧客に対して、ガスボンベにプロパンガスを充填して販売する場合は、事務所のパソコンシステムのプリンタを用いて一次元バーコードラベルを発行し、この一次元バーコードラベルをガスボンベに張付ける。そして、作業員が車両でこのガスボンベを顧客に運んでいる。
【0004】
前述の一次元バーコードラベルの種類は、充填所によって相違する。
図10(a)、(b)に中規模充填所の一次元バーコードラベルを示す。
図10(b)の一次元バーコード(中核充填所対応バーコード(CPDE39))の場合は、23桁位で内容に充填に最低限必要な情報が有る。
【0005】
左側から刻印(ABC12345)、容器容量(50.0)、風袋重量(36.5)、 充填期限(充填期限)、所属事業所(1234)を示している。
【0006】
図11(a)(b)には小規模な充填所の一次元バーコードラベルを示す。
図11(b)の一次元バーコードラベルは、NW7の場合であり、6桁~8桁が一般的である。また、
図11(b)の一次元バーコードは、CODE39の場合であり、8桁~10桁が一般的である。
そして、このような一次元バーコードをガスボンベに張り付けて充填機によって容器容量に該当する量を充填する。そして、事務所のパソコンシステムで、この一次元バーコードのデータに、充填量、充填期限、容器期限等(以下、容器情報という)を関係付けて管理する。つまり、ガスボンベに充填所毎に生成した一次元バーコードラベルを張り付けて管理している。
そして、充填所にガスボンベが持ち込まれたときは、このガスボンベに張り付けられている一次元バーコードラベルの一次元バーコードを、一次元防爆ハンディ端末を用いて読 み込ませて、手作業で何時、充填したか、充填期限等を確認して、充填機で計測した重さで充填量を求めて充填させ、このときの充填量、充填日等を容器情報に付加してコンピュータ管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、充填所で管理する情報は、さらに多数の情報があり、23桁程度では十分ではない。一方、自分の充填所以外の他の充填所で充填されたガスボンベの残量が無くなって、飛び込みで持ち込まれることもある。しかしながら、他の充填所によって充填されたガスボンベであるので、その都度新たに充填所で必要な所定の情報をパソコンで入力した後で、充填作業、管理データを生成しないといけない。災害等で大量に持ち込まれた場合は、充填所の作業が多くなり、結果として充填作業にコストがかかる。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、他の充填所で充填されたガスボンベであっても、事務作業を無く直ちに充填させることができる二次元バーコードを用 いた充填システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る充填システムは、気体が注入される容器の重量を計測し、この容器に対して気体を充填する防爆構造の充填機と、一次元バーコード又は二次元バーコードを読み取る防爆ハンディ端末と、充填所のサーバとを備え、通信ケーブルで接続して互いに前記サーバを介して通信する充填システムであって、
前記容器には、バーコード番号、容器刻印番号、ガス種、容器種類、風袋重量、内容積、容器の所有者コード、受付番号を含む複数項目の二次元バーコードのラベルが張り付けられており、
前記サーバは、
記憶部を有し、この記憶部は、当該充填所でのバーコード番号と容器刻印番号とガス種と容器種類と風袋重量と内容積と容器の所有者コードと、当該充填所の受付番号とを含む項目群のデータが登録済二次元バーコード容器情報として記憶部に記憶されており、さらに、
前記二次元バーコードのビット列を区切って、前記項目群のデータを抽出するためのデータ構造のバーコード項目識別表を記憶しており、さらに、
(A).前記防爆ハンディ端末からの当該充填所及び作業員名を示す作業員コードを含む一次元バーコードデータの受信に伴って、当該充填所の受付番号を受付番号発行部から取得する手段と、
(B).前記当該充填所の受付番号と前記作業員コードと容器の容器重量を計測させるメッセージとを含む容器重量計測指示情報を前記充填機に送信してそのメッセージを表示させ、計測された容器重量と当該充填所の受付番号とを含む容器重量計測情報を受信し、これに年月日時刻を付加して容器重量計測結果情報として前記記憶部に記憶する手段と、
(C).前記前記充填機に対して、容器重量計測結果情報に含まれている当該充填所の受付番号と前記作業員コードと二次元バーコードのラベルを読み込みさせる情報とを含むバーコード読取指示情報を前記記憶部に記憶して送信し、表示させる手段と、
(D).前記当該充填所の受付番号に受付日時と前記作業員コードとを含む情報を前記防爆ハンディ端末に送信する手段と、
(E).前記防爆ハンディ端末からの前記二次元バーコードのラベルの読み取り情報と前記バーコード読取指示情報とよりなるバーコード読取情報を受信して記憶部に記憶して、このバーコード読取情報に含まれている項目のデータを前記バーコード項目識別表に基づいて抽出する手段と、
(F).抽出された容器刻印番号を有する前記登録済二次元バーコード容器情報が前記記憶部に存在するかどうかを判定する手段と、
(G).存在する場合は、前記バーコード読取情報に含まれている当該充填所の受付番号を有する登録済二次元バーコード容器情報を検索し、かつ前記容器重量計測結果情報の当該充填所の受付番号を有する前記容器重量計測情報に含まれている計測された容器重量を検索し、この容器重量と検索した登録済二次元バーコード容器情報に含まれているガス種、容器種類、風袋重量、内容積に基づいて充填量を求め、この求めた充填量に、前記バーコード読取情報を付加した情報を容器毎充填量算出情報として前記記憶部に記憶して前記充填機に送信して前記充填機に表示させる手段と、
(H).前記充填機からの、前記バーコード読取情報に含まれている当該充填所の受付番号、充填量、年月日時刻、充填完了を含む充填完了情報を受信し、当該充填所の形式にして充填完了登録情報として前記登録済二次元バーコード容器情報に関連付けて前記記憶部に記憶する手段と、
(I).前記バーコード読取情報に含まれている容器刻印番号を有する前記登録済二次元バーコード容器情報が前記記憶部に存在しないと判定された場合は、
再び前記(B)~(H)の手段を実行させて、バーコード読取情報の項目群を再び抽出して新規の第1の登録済二次元バーコード情報として前記記憶部に記憶すると共に容器毎充填量算出情報を記憶する手段と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、新たな入力作業を行わなくとも自動的に適切な充填量を得て充填させることができる。
また、防爆ハンディ端末で読み取ったボンベに張り付けられた二次元バーコードラベルの二次元バーコードのデータに該当する容器情報が容器情報記憶手段に登録されていない場合は、この二次元バーコードのデータと、ボンベの重量とを新たに容器情報記憶手段に登録して、充填量を求めるようにしたので、他の充填所で管理されているボンベであっても、新たな入力作業を行わないで充填量を自動的の得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムの構成図である。
【
図2】本実施の形態で用いる二次元バーコードの説明図である。
【
図3】二次元バーコードを用いたガス充填システムのサーバの概略構成図である。
【
図4】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(1/4)である。
【
図5】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(2/4)である。
【
図6】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(3/4)である。
【
図7】本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムのシーケンス図(4/4)である。
【
図8】本実施の形態の二次元バーコードのデータ構成の説明図である。
【
図9】本実施の形態の登録された二次元バーコードの説明図である。
【
図10】従来のガスボンベに貼られている一次元バーコードの説明図(1/2)である。
【
図11】従来のガスボンベに貼られている一次元バーコードの説明図(1/2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本実施の形態の二次元バーコードを用いた充填システムの一つの実施形態を説明する。本実施の形態は、気体(ガス)として説明する。
【0014】
図1は本実施の形態の二次元バーコードを用いたガス充填システムの構成図である。本実施の形態のガス充填システムは、
図1に示すように、充填機2と、二次元バーコードラベル3が張り付けられたLPG容器1と、二次元バーコード、一次元バーコードを読み取ることが可能な防爆ハンディ端末20と、事務所に設置されたコンピュータシステム100等より構成されている。
【0015】
また、作業員Aiの衣服には、作業員コード(氏名、充填所コードを含む)を一次元バーコード(以下、作業員用一次元バーコードHBiという)で印字した作業員用バーコードラベル17が取り付けられている。
【0016】
防爆ハンディ端末20は、プラスチック製耐圧防爆容器構造であり、二次元バーコード、一次元バーコードを読取り、これを符号化してケーブル16を介してコンピュータシステム100に送出する(RS232C)。
【0017】
(充填機2)
充填機2は、下部に計り機構13を備え、この計り機構13の上にローラを有する搬送台12を設けている。搬送台12にLPG容器1(充填容器ともいう)が載せられると、計り機構13によってLPG容器1の重量が計測される。
このLPG容器1の上部には、二次元バーコードラベル3が貼り付けられている。また、刻印(容器の固有番号)が刻まれている。
【0018】
なお、二次元バーコードラベル3に変えて一次元バーコードラベルが張り付けられている場合は、後述する本実施の形態の二次元バーコード発行処理で二次元バーコードラベル3を二次元バーコードラベル印刷機140より発行させ、この二次元バーコードラベル3が一次元バーコードラベルに代わってLPG容器1に貼られる。
【0019】
二次元バーコードラベル3は、
図2(a)にQRコード(登録商標)又は
図2(b)に示すMaxiコード(登録商標)等を用いるのが好ましい。
【0020】
本実施の形態では、
図2(a)のQRコード(登録商標)を用いている場合として説明する。
また、二次元バーコードラベル3には、容器の固有番号(容器刻印番号ともいう)が刻印されている。この二次元バーコードラベル3の二次元バーコードの構造については後述する。
【0021】
また、充填機2には、先端にワンタッチヘッド15を備えた充填ホース7が接続されている。
また、充填機2の上部にはコントローラパネル8(表示画面、操作ボタン付き)が設けられている。さらに、サーバ120と充填機2とは防爆用のLANケーブル10で接続されている。
【0022】
さらに、充填機2には、充填機番号を一次元バーコードで現した充填機バーコードラベル9が張り付けられている。
【0023】
なお、二次元バーコードラベル3の二次元バーコードは、ボンベ二次元バーコードBaiと称し、LPG容器1に張り付けられている一次元バーコードラベル(以下、ボンベ一元バーコードラベル5と称する)の一次元バーコードはボンベ一次元バーコードBbiと称する。
【0024】
この、ボンベ一次元バーコードBbiとボンベ二次元バーコードBaiとを総称してボンベバーコードBiと称する。
【0025】
(コンピュータシステム100)
コンピュータシステム100は、サーバ120と、パソコン画面110と、通信制御用コントローラ130(RS232C)と、二次元バーコードラベル印刷機140と、プリンタ150等を備えている。サーバ120と、防爆ハンディ端末20と、充填機2との通信制御はこの通信制御用コントローラ130を介して行っている。
【0026】
サーバ120は、二次元バーコード容器情報有無判定部122と、二次元バーコード容器情報登録部123と、充填量算出部126等のソフトウエア(プログラム)を有している。
【0027】
二次元バーコード容器情報有無判定部122は、防爆ハンディ端末20からのボンベ二次元バーコードBaiのデータ(以下、ボンベ二次元バーコードデータBdiという)に該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在するかどうかを判定する。
【0028】
二次元バーコード容器情報登録部123は、ボンベ二次元バーコードデータBdiに該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在する場合は、この登録済二次元バーコード容器情報Rbiに基づいて、後述する充填量算出処理を行わせる。
【0029】
また、二次元バーコード容器情報登録部123は、ボンベ二次元バーコードデータBdiに該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在しない場合は、新規として二次元バーコード容器情報用メモリ125に登録する。
【0030】
充填量算出部126は、二次元バーコード容器情報用メモリ125のボンベ二次元バーコードデータBdiに該当する登録済二次元バーコード容器情報Rbi(風袋の空重量、容器種類、ガス種類・・)及び充填機2によって計測されたLPG容器重量等に基づいてLPG容器1へのガスの充填量を求め、これを充填機2にLANケーブル10を介して送信する。
【0031】
次に、サーバ120の構成をより具体的に説明する。
図3はサーバ120の概略構成図である。
図3に示すように、サーバ120は、二次元バーコード容器情報有無判定部122及び二次元バーコード容器情報登録部123並びに充填量算出部126の他に、受付番号発行部121と、各種指示情報生成部127と、バーコード種判定部128と二次元バーコードラベル発行指示部129等のソフトウエア(プログラム)構成を有している。
【0032】
各種指示情報生成部127は、受付用メモリ124bに接続されている。この受付用メモリ124bは、バーコード項目識別表Ki(図示せず)を記憶したバーコード項目識別表用領域を有する。
【0033】
バーコード項目識別表Kiは、二次元バーコードデータBdiのビット列を所定桁で区切って、ラベル、刻印、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・の項目単位で識別するデータ構造のテーブルである。また、一次元バーコードのビット列を所定桁で区切って作業員コード、充填機番号コードを識別するためのデータ構造にしたテーブルである。
【0034】
防爆ハンディ端末20からの作業員用バーコード情報Di(作業員用一次元バーコードHBiのデータ(氏名、充填所コードを含む)、ハンディ端末番号)に一致する作業員情報aiが作業員情報用メモリ124aに存在する場合は、充填機選択指示メッセージを防爆ハンディ端末20に送出する。
【0035】
また、各種指示情報生成部127は、防爆ハンディ端末20からの充填機選択情報Cfi(受付番号、充填機番号、作業員コード等)を受付用メモリ124bに記憶し、この充填機選択情報Cfiに含まれている充填機番号の充填機2のコントローラパネル8の表示画面に容器重量計測指示メッセージを表示する。
【0036】
また、各種指示情報生成部127は、充填機2からの容器重量計測情報Ji(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を受信し、これに容器重量計測年月日時刻を付加して容器重量計測結果情報FJiとして受付用メモリ124bに記憶する。
【0037】
また、各種指示情報生成部127は、充填機2の表示画面にボンベバーコード読取メッセージを表示させ、防爆ハンディ端末20が読み込んだボンベバーコード読取情報bBiをバーコード種判定部128に出力する。
【0038】
バーコード種判定部128は、バーコード項目識別表Kiに基づいてボンベバーコード読取情報bBiがボンベ二次元バーコードBaiを示しているかどうかを判定し、ボンベ二次元バーコードBaiを示している場合は、二次元バーコード容器情報有無判定部122を起動して、このボンベバーコード読取情報bBiを出力する。
【0039】
また、一次元バーコードを示している場合は、このボンベバーコード読取情報bBiを二次元バーコードラベル発行指示部129に出力する。
【0040】
二次元バーコードラベル発行指示部129は、ボンベバーコード読取情報bBiを図示しないメモリに一時記憶し、このボンベバーコード読取情報bBiに含まれている受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋 、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、充填所コード等に基づく二次元バーコードデータを生成し、これを二次元バーコードラベル印刷機140に出力して、二次元 バーコードラベル3を発行させる。
【0041】
<シーケンス>
図4~
図7は本実施の形態のシーケンス図である。初めに二次元バーコードラベル3が張り付けられたLPG容器1を例にして説明する。但し、エラー処理については説明を省略する。
【0042】
二次元バーコードラベル3の二次元バーコードBaiの構成を
図8に示す。
図8に示すように、二次元バーコードBaiは、ラベル番号と、容器刻印番号と、所有者コードと、使用者コードと、ガス種と、容器種類と、風袋等の項目よりなる。
【0043】
この他に任意な情報を含ませてもよい。例えば、受付番号aui、充填量、充填した充填機コード、使用者(顧客)のLPG容器1の置場所、充填日時、回収日、請求日等を含ませても構わない。
【0044】
作業員Aiは、
図4に示すように、防爆ハンディ端末20を操作して衣服に取り付けられた作業員用バーコードラベル17の一次元バーコード(作業員用
一次元バーコードHBi)を読み取らせる(d1)。
【0045】
防爆ハンディ端末20は、コンピュータシステム100の通信制御用コントローラ130により、サーバ120と通信を確立して、この作業員用一次元バーコードHBiに防爆ハンディ端末20の端末番号を付加した作業員バーコード情報Diを、ケーブル10を介して事務所のコンピュータシステム100に送信する(d3)。
【0046】
コンピュータシステム100のサーバ120の各種指示情報生成部127は、バーコード項目識別表Kiに従って作業員用バーコード情報Di(作業員用一次元バーコード、ハンディ端末番号)を抽出し、これに一致する作業員情報aiが作業員情報用メモリ124aに存在するかどうかを判断する(d5)。存在しない場合は、エラーを防爆ハンディ端末20に送信する(d7)。
【0047】
各種指示情報生成部127は、作業員情報aiが作業員情報用メモリ124aに存在する場合は、作業員バーコード読取情報Diを受付けて、受付番号発行部121を起動させて受付番号aui(ユニークコード)を取得し、この受付番号auiに図示しないカレンダタイマの受付日時(作業受付年月日時刻)等を付加して受付用メモリ124bに記憶する(d9)。
【0048】
そして、サーバ120の各種指示情報生成部127は、防爆ハンディ端末20に対して、作業を受け付ける(例えば、充填機選択指示))ことを防爆ハンディ端末20にメッセージで知らせる(d11)。この情報には受付番号auiと、この受付番号auiを有する作業員バーコード読取情報Diの作業員コードを付加する。
【0049】
作業員Aiは、作業受付に伴って、防爆ハンディ端末20を操作して充填機2に張り付けられている充填機バーコードラベル9の充填機番号バーコードFBiを読み込ませる(d13)。
【0050】
防爆ハンディ端末20は、充填機番号バーコードFBiを符号化して、受付番号auiと、充填機番号と、充填機番号読込年月日時刻とを含む充填機選択情報Cfi(受付番号aui、作業員コード、充填機番号等)としてLANケーブル16を介してコンピュータシステム100に送信する(d15)。
【0051】
サーバ120の各種指示情報生成部127は、バーコード項目識別表Kiに基づいてこの充填機選択番号情報Cfi(受付番号aui、作業員コード、充填機番号等)を抽出し、これに含まれている受付番号auiを有する作業員用バーコード情報Diが受付用メモリ124bに存在する場合は、この充填機選択情報Cfi(受付番号、充填機番号、作業員コード等)を受付用メモリ124bに記憶する(d17)。このとき、図示しないカレンダタイマの年月日時刻を充填機選択年月日時刻として関連付ける。
【0052】
そして、サーバ120の各種指示情報生成部127は、充填機選択情報Cfiに含まれている充填機番号の充填機2に対して容器重量計測コマンドと、受付番号auiと、充填機番号と、作業員コード等を組とする容器重量計測指示情報Fi(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を充填機2に送出する(d19)。
【0053】
充填機2は、容器重量計測指示情報Fi(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)の受信に伴って、表示画面に重量計測のメッセージを表示する(d21)。
【0054】
作業員Aiは、重量計測のメッセージを確認してLPG容器1を搬送台12に載せて計測させる(d23)。
【0055】
充填機2は、計測したLPG容器1の重量(以下、容器重量という)に、容量重量計測指示情報Fi(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード)を付加し、容器重量計測情報JiとしてLANケーブル10を介してコンピュータシステム100に送信する(d25)。
【0056】
サーバ120の各種指示情報生成部127は、容器重量計測情報Ji(容器重量計測コマンド、受付番号aui、充填機番号、作業員コード、容器重量)を受信し、これに容器重量計測年月日時刻を付加して容器重量計測結果情報FJiとして受付用メモリ124bに記憶する(d27)。受信年月日時刻は図示しないカレンダタイマの年月日時刻である。
【0057】
そして、サーバ120の各種指示情報生成部127は、充填機2に対してLANケーブル10を介してLPG容器1のボンベ二次元バーコードBaiを読込させるボンベバーコード読取指示情報Eiを送信する(d29)。
【0058】
ボンベバーコード読取指示情報Eiは、容器重量計測結果情報FJiの受付番号auiと、充填機番号と、作業員コードとの他に、ボンベ二次元バーコード読取コマンドを含める。
【0059】
充填機2は、ボンベバーコード読取指示情報Ei(受付番号aui、充填機番号、作業員コード、ボンベ二次元バーコード読取コマンド)の受信に伴って、ボンベ二次元バーコードBaiを読み込む旨のメッセージを表示画面に表示する(d31)。
【0060】
そして、作業員Aiは、
図5に示すように、防爆ハンディ端末20を操作してLPG容器1に張り付けられているボンベ二次元バーコードBaiを読込させる(d33)。
【0061】
防爆ハンディ端末20は、ボンベ二次元バーコードBai(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・)を符号化する。
【0062】
そして、これにボンベバーコード読取指示情報Ei(受付番号aui、充填機番号、作業員コード、ボンベ二次元バーコード読取コマンド)を付加して
図5に示すようにボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)としてLANケーブル
10を介してコンピュー タシステム100に送信する(d35)。
【0063】
コンピュータシステム100のサーバ120の各種指示情報生成部127は、バーコード項目識別表Kiに基づいてボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填 期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)の項目を抽出する。
【0064】
そして、これにボンベバーコード読取指示コマンド(フラグ)が含まれている場合は、バーコード種判定部128を起動して、ボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積 、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)をバーコード種判定部128に出力する(d36)。
【0065】
バーコード種判定部128は、ボンベバーコード読取情報bBiに含まれているボンベ二次元バーコードBai(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・:「1」、「0」のビット列)を解読し、バーコード種(ラベル番号)が一次元バーコードか二次元バーコードの何れを示しているかを判定する(d37)。
【0066】
バーコード種判定部128は、二次元バーコードを示している場合は、二次元バーコード容器情報有無判定部122を起動して、ボンベバーコード読取情報bBiを出力する(d38)。
【0067】
二次元バーコード容器情報有無判定部122は、ボンベバーコード読取情報bBiに含まれているボンベ二次元バーコードBai(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・)の容器刻印番号CBi(ラベル番号でも構わない)を有する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在するかどうかを判断する(d39)。
【0068】
二次元バーコード容器情報有無判定部122は、二次元バーコード容器情報用メモリ125に登録済二次元バーコード容器情報Rbiが存在する場合は、ボンベバーコード読取情報bBi(受付番号、ラベル番号、容器刻印番号、所有者コード、使用者コード、ガス種、容器種類、風袋、内容積、・・充填期限年月日、・・、充填機番号、作業員コード、ボンベバーコード読取指示)を充填量算出部126に出力する(d41)。
【0069】
充填量算出部126は、ボンベバーコード読取情報bBiに含まれている受付番号auiを有する登録済二次元バーコード容器情報Rbiを二次元バーコード容器情報用メモリ125より検索し、かつこの受付番号を有する容器重量計測結果情報FJiに含まれている容器重量を受付用メモリ124bより検索する(d41)。
【0070】
そして、この登録済二次元バーコード容器情報Rbiに含まれているガス種、容器種類、風袋重量、内容積、プロテクタ等及び検索した容器重量に基づいて充填量を算出する(d41)。
【0071】
そして、充填量算出部126は、この充填量に、二次元バーコード容器情報有無判定部122からのボンベバーコード読取情報bBiを付加した容器毎充填量算出情報Gi(ボンベバーコード読取情報bBi、充填機番号)を充填量算出用メモリ124dに記憶する(d43)。
【0072】
そして、充填量算出部126は、この容器毎充填量算出情報Giを充填機2に送信する(d45)。この送信は図示しない送受信部が行う。
【0073】
充填機2は、容器毎充填量算出情報Giを受信して表示画面にその充填量を表示する(d47)。作業員Aiは、この充填量になるまで充填する。
【0074】
なお、図示しないが、充填完了に当たって作業員Aiは、充填機2の充填作業完了ボタン(図示せず)を押して、コンピュータシステム100から作業員バーコードBdiと共にを防爆ハンディ端末20に送信させる(受付番号付、作業完了コード付)。
【0075】
なお、そして、作業員Aiは、この読込指示に伴って防爆ハンディ端末20を操作して作業員バーコードBdiを読込ませて送信させている。
【0076】
また、充填機2は充填開始に伴って、容器重量を計測してサーバ120に送信している。
サーバ120の充填量算出部126は、充填量を含む重量に到達した場合は、充填を停止させると共に、充填完了音を充填機2から発生させる。
【0077】
そして、充填機2は充填完了ボタンの押下に伴って、容器毎充填量算出情報Gi(ボンベバーコード読取情報bBi、充填機番号、充填量)に含まれている作業員コード、作業員名、年月日時刻、受付番号に充填完了コード等を付加して充填完了作業員情報GEiとしてサーバ120に送信する(d49)。
【0078】
そして、サーバ120の充填量算出部126は、充填完了作業員情報GEiを受信し、この受信毎に、この充填完了作業員情報GEiに含まれている作業員名、受付番号等(いずれかでも構わない)の受付番号を有する容器毎充填量算出情報Gi及び充填完了作業員情報GEiに関連付け、これを充填所のフォーマット形式(例えば、エクセル)に変換して、充填完了登録情報GMiとして生成し(d51)、充填完了登録情報用メモリ124fに記憶すると共に二次元バーコード容器情報用メモリ125に関連付けて記憶する(d53)。
【0079】
従って、事務員が新たな入力作業を行わなくとも自動的に適切な充填量を得て充填させることができている。
【0080】
一方、
図5に示すd39において、二次元バーコード容器情報有無判定部122が防爆ハンディ端末からのボンベバーコード情報bBiに含まれている容器刻印番号CBiを有する登録済二次元バーコード容器情報Rbiが二次元バーコード容器情報用メモリ125に存在しないと判定した場合は、
図6に示すように二次元バーコード容器情報登録処理を行う(d55)。
【0081】
従って、他の充填所で管理されているボンベであっても、新たな入力作業を行わないで充填量を自動的の得ることができる。
【0082】
(二次元バーコード容器情報登録処理)
二次元バーコード容器情報登録処理は、「1」、「0」のビット列であるボンベバーコード情報bBiをバーコード項目識別表Kiに基づいて、スタートビットから所定桁分毎に 分ける。
【0083】
例えば、
図9に示すように、例えばスタートビットから10桁をラベル番号、次の3桁を容器刻印番号の記号、次の5桁を容器刻印番号の数字、次の6桁を所有者コード、・・・という具合に順次、分ける。
【0084】
なお、
図9の()は桁数を示し、「V」は小数点を示す。そして、これらの組み合わせを新規の登録済二次元バーコード容器情報Rbiとして二次元バーコード容器情報用メモリ125に記憶する。
【0085】
そして、充填量算出部126を起動して、上記のd19~d53のシーケンスを行って充填量を算出し(d57)、この充填量にボンベバーコード情報bBiを関連付けて容器毎充填量算出情報Gi(ボンベバーコード読取情報bBi、充填機番号)として充填量算出用メモリ124dに記憶する(d59)。
【0086】
一方、d37において、バーコード種判定部128はボンベバーコード情報bBiが一次元バーコードと判定した場合は、二次元バーコードラベル発行指示部129を起動し、この一次元バーコード情報を出力する(d61)。
【0087】
二次元バーコードラベル発行指示部129は、ボンベバーコード情報bBiを解読して、この容器刻印番号を予め定められているフォーマット(例えば、エクセル)でパソコン画面に表示させる(d63)。
【0088】
作業員Aiは、容器に一次元バーコードのみが張り付けられている場合は、一次元バーコードラベルの番号と、容器の種類、ガス種類等をメモ書きして事務所の事務員に渡す。
【0089】
事務所の事務員は、メモ書きに記載された番号と、容器の種類、ガス種類の他に作業員名、充填所コード、新たな使用者の名前、住所情報等を書き込んで、これらの組を新たな登録済二次元バーコード容器情報として生成して事務員は、図示しないメモリに記憶させる。
【0090】
二次元バーコードラベル発行指示部129は、この登録済二次元バーコード容器情報を二次元バーコードデータ(ビット列、誤り訂正、マスク等)に変換し、二次元バーコードラベル印刷機140に出力して二次元バーコードラベル3を印字発行させる(d67)。作業員は、この二次元バーコードラベルを新たに持ち込まれた容器に張り付ける(d69)。
【符号の説明】
【0091】
2 充填機
3 二次元バーコードラベル
5 LPG容器
20 防爆ハンディ端末
100 コンピュータシステム
120 サーバ
122 二次元バーコード容器情報有無判定部
123 二次元バーコード容器情報登録部
126 充填量算出部