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特開2024-115048管理装置、管理方法、およびプログラム
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  • 特開-管理装置、管理方法、およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115048
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/00 20060101AFI20240819BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240819BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20240819BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20240819BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20240819BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240819BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
H02J9/00 120
H02J7/35 K
H02J7/34 H
H02J9/06
H02J3/32
H02J3/38 170
H02J3/00 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020496
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】数野 修一
【テーマコード(参考)】
5G015
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G015GB01
5G015JA05
5G015JA48
5G015JA53
5G015JA59
5G015JA66
5G015KA08
5G066AA02
5G066AA09
5G066AB02
5G066AD04
5G066HB02
5G066HB07
5G066HB09
5G066JA02
5G066JA05
5G066JB03
5G503AA01
5G503AA05
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA08
5G503CA11
5G503CC02
5G503DA04
5G503DA05
5G503DA07
5G503DA17
5G503EA05
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
【課題】災害に対応する緊急エネルギーを確保しつつ、特定の素材を扱う工程の管理を行うこと。
【解決手段】二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置であって、災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサと、前記第1センサと前記第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断する災害判断部と、前記災害判断部により災害が発生したと判断された場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する工程抽出部と、を備える管理装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置であって、
災害が発生したことを検知するための第1センサと、
電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサと、
前記第1センサと前記第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断する災害判断部と、
前記災害判断部により災害が発生したと判断された場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する工程抽出部と、
を備える管理装置。
【請求項2】
前記特定工程を安全に遂行するために必要な予想電力を算出する予想電力算出部と、
前記予想電力と前記工場に設けられた非常用電源の残量とを比較し、前記特定工程を完遂できるか否かを判断する工程判断部と、
を更に備える請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記災害判断部により災害が発生したと判断され、前記特定工程を完遂できると判断された場合、前記特定工程を行う設備へエネルギーを供給するエネルギー供給部と、
前記特定工程が終了した後、実施した工程を記録部に記録させる工程記録制御部と、
電源遮断を行う電源遮断部と、
を備える請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記管理装置の外部から発信される、災害発生を知らせる通知を受信し又は前記第1センサの出力が災害が発生したことを示し、且つ、前記第2センサの出力が電力供給が維持されていることを示す場合、前記工場に設けられた非常用電源に含まれる蓄電池を充電する充電制御部を更に備える、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項5】
前記災害判断部により災害が発生したと判断された場合、エンジンまたは燃料電池を稼働させ前記工場に設けられた非常用電源に含まれる蓄電池を満充電まで充電する充電制御部を更に備える、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項6】
二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置が、
災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断し、
前記災害が発生したと判断した場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する、
管理方法。
【請求項7】
二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置のプロセッサに、
災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断させ、
前記災害が発生したと判断した場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
災害時、二次災害を防ぐために電源供給を断って火災を防ぐ装置が知られているが、単に電源を断つと工場内の工程に影響が出るため、望ましくない面もあった。特許文献1では、地震を検知した後に他の異常を検知すると、電力供給を遮断するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-208310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、台風、津波、地震などの災害時における、特定の素材を扱う工程の最適な中断方法及び装置を実現する技術が存在しなかった。このような場面では、すべての電力供給を断つのではなく、災害に対応する緊急エネルギーを確保しつつ、特定の素材を扱う工程の管理が課題であった。つまり、従来の技術では災害時における、特定の素材を扱う工程の管理を適切に行うことができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、災害時における、特定の素材を扱う工程の管理を適切に行うことができることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る管理装置、管理方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る管理装置は、二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置であって、災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサと、前記第1センサと前記第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断する災害判断部と、前記災害判断部により災害が発生したと判断された場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する工程抽出部とを備える管理装置である。
【0007】
(2):上記(1)の態様において、前記特定工程を安全に遂行するために必要な予想電力を算出する予想電力算出部と、前記予想電力と前記工場に設けられた非常用電源の残量とを比較し、前記特定工程を完遂できるか否かを判断する工程判断部と、を更に備えるものである。
【0008】
(3):上記(2)の態様において、前記災害判断部により災害が発生したと判断され、前記特定工程を完遂できると判断された場合、前記特定工程を行う設備へエネルギーを供給するエネルギー供給部と、前記特定工程が終了した後、実施した工程を記録部に記録させる工程記録制御部と、電源遮断を行う電源遮断部とを備えるものである。
【0009】
(4):上記(1)の態様において、前記管理装置の外部から発信される災害発生を知らせる通知を受信し又は前記第1センサの出力が災害が発生したことを示し、且つ、前記第2センサの出力が電力供給が維持されていることを示す場合、前記工場に設けられた非常用電源に含まれる蓄電池を充電する充電制御部を更に備えるものである。
【0010】
(5):上記(1)の態様において、前記災害判断部により災害が発生したと判断された場合、エンジンまたは燃料電池を稼働させ前記工場に設けられた非常用電源に含まれる蓄電池を満充電まで充電する充電制御部を更に備えるものである。
【0011】
(6):この発明の一態様に係る管理方法は、二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置が、災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断し、前記災害が発生したと判断した場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する、管理方法である。
【0012】
(7):この発明の一態様に係るプログラムは、二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理する管理装置のプロセッサに、災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断させ、前記災害が発生したと判断した場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
(1)~(7)の態様によれば、災害時における、特定の素材を扱う工程の管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る管理装置100が管理する工場1の構成を表す一例である。
図2】記録部120に記録された工程優先度テーブル122の内容の一例を示す図である。
図3】実施形態の管理装置100によって実施される処理の一例を示すフローチャートである。
図4】図実施形態の管理装置100によって実施される処理の他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の管理装置、管理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。管理装置100は電源の確保を例えば、非常用電源から独自で行い、災害時においても使用可能な管理装置とする。
【0016】
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、実施形態に係る管理装置100が管理する工場1の構成を表す一例である。図1に示す工場1は、例えば、電力系統PSと、第1センサ10と、第2センサ20と、リサイクル処理装置30と、蓄電池40と、燃料電池50と、エンジン60と、管理装置100とを備える。工場1は、電力系統PSから電力供給を受けて操業する。電力系統PSは、例えば、電力会社によって運営される電力供給網である。
【0017】
第1センサ10は、災害が発生したことを検知するためのものであり、例えば、加速度センサである。第1センサ10は、火災報知器に接続されたセンサなどでもよい。以下の説明では、第1センサ10は、加速度センサであるものとする。
【0018】
第2センサ20は、電力系統PSから電力が供給されているかを検知するセンサであり、例えば、電圧センサや電流センサなどである。
電力系統PSから供給される電力は、リサイクル処理装置30や、蓄電池40等に供給される。
【0019】
燃料電池50は、水素等の燃料と酸化剤の化学反応によって発電する。エンジン60には発電機が取り付けられており、エンジン60出力する動力を用いて発電機が発電するようになっている。
【0020】
図1に示す管理装置100は、例えば、災害判断部102と、工程抽出部104と、予想電力算出部106と、工程判断部108と、エネルギー供給部110と、工程記録制御部112と、電源遮断部114と、充電制御部116と、通信部118と、記録部120とを備える。通信部118と記録部120以外の構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0021】
災害判断部102は、第1センサ10と、第2センサ20からの出力がともに災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断する。災害判断部102は、第1センサ10の出力する加速度の絶対値が閾値以上になった状態が、一定時間継続した場合に、第1センサ10は災害が発生したことを示していると判断する。また、災害判断部102は、第2センサ20の出力する電圧値や電流値が閾値未満になった状態が一定時間継続した場合に、第2センサ20は災害が発生したことを示していると判断する。
【0022】
工程抽出部104は、災害判断部102により災害が発生したと判断した場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する。特定の素材とは、例えば、Li、Co、Ni、Mnなどの希少物質である。特定の素材は、工程の途中で長時間停止すると劣化したり、発火したりする可能性があるものである。
【0023】
予想電力算出部106は、特定工程を安全に遂行するために必要な予想電力を算出する。特定工程の進捗度合いを表す情報を取得し、進捗度合いに基本消費電力を乗算して工程ごとの予想電力を算出する。工程ごとの予想電力を加算し特定工程の予想電力とする。
【0024】
工程判断部108は、予想電力と工場1に設けられた非常用電源(例えば蓄電池40)の残量とを比較し、特定工程を完遂できるか否かを判断する。予想電力より、非常用電源の残量が少ない場合は、非常用電源の残量で実施できる特定工程を判断する。判断する基準として、例えば、工場内に従業員が残っている場合は、退避するためのエネルギー確保、火災消火設備稼働のエネルギー確保、Liなどの希少物質であり、工程を停止すると損失が大きい素材を扱う工程の実施、そのほかの工程を終了するためのエネルギー確保の順に優先させる。図2は、記録部120に記録された工程優先度テーブル122の内容の一例を示す図である。工程優先度テーブル122は、工程に対して優先度と消費電力が対応付けられたものである。工程判断部108は、優先度が高いものから順に、非常用電源の残量で実施できる特定工程を探索し、実施する特定工程を決定する。
【0025】
エネルギー供給部110は、災害判断部102により災害が発生したと判断され、工程判断部108により特定工程を実施できると判断された場合、リサイクル処理装置30の特定工程を行う設備へエネルギーを供給する。
【0026】
工程記録制御部112は、終了した特定工程を後述する記録部120に記録する。記録する内容は、例えば、工程の名称、終了時間などの工程管理情報124である。
【0027】
電源遮断部114は、工場1において管理されている設備との間の電気的接続を遮断して、電源の供給を停止する。
【0028】
充電制御部116は、蓄電池40の充電制御を行う。充電制御部116は、公的機関等の管理する装置(管理装置100の外部にある装置の一例)から通知される災害発生の通知メールを受信し又は第1センサ10の出力が災害が発生したことを示し、且つ、第2センサ20の出力が電力供給が維持されていることを示す場合、工場1に設けられた燃料電池50またはエンジン60を稼働させ、蓄電池40を満充電まで充電する。また、災害判断部102により災害が発生したと判断された場合も同様とする。
【0029】
通信部118は、ネットワークを介して外部装置と通信を行う。ネットワークは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局等を含む。また、電子メールのメーラーを含んでもよい。
【0030】
記録部120は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により実現される。記録部120は工程記録制御部112によって、工程管理情報124が記録される。
【0031】
[フローチャート]
図3は、実施形態の管理装置100によって実施される処理の一例を示すフローチャートである。まず、災害判断部102が、第1センサ10の出力に基づいて災害が発生したか否かを判断する(ステップS100)。災害が発生していない場合は、繰り返しステップS100の判断を継続する。
【0032】
次に、災害判断部102が、第2センサ20の出力に基づいて、電力系統PSから電力供給されているか否かを判断する(ステップS102)。電力が供給されていると判断された場合、充電制御部116が蓄電池40を充電して充電率を高くする(ステップS104)。そして、ステップS100に処理が戻される。
【0033】
災害が発生し、且つ電力供給されていないと判断された場合、工程抽出部104は、リサイクル処理装置30の全工程、稼働している工程と、これから稼働予定の工程を特定工程として抽出する。(ステップS106)。次に、予想電力算出部106が、それぞれの特定工程を実施した場合の予想電力を算出し(ステップS108)、工程判断部108が、工程優先度テーブル122を参照し、完遂可能な特定工程があるか否かを判断する(ステップS110)。完遂可能な特定工程が無いと判断された場合、ステップS116に処理が進められる。
【0034】
エネルギー供給部110は、完遂可能な特定工程があると判断された場合、その特定工程の設備にエネルギーを供給する(ステップS112)。
【0035】
次に、工程記録制御部112は、記録部120に、実施した特定工程に関する工程情報を記録する(ステップS114)。そして、電源遮断部114は、図示しないメインリレーを開放状態に制御して、工場1の設備へ電力系統PSからの電力供給を遮断する(ステップS116)。
【0036】
電源遮断部114は、工場1の設備へ電力系統PSからの電力供給を遮断する(ステップS120)。上記フローチャートの処理と並行して、図4のフローチャートを行うようにしてもよい。
【0037】
管理装置100は、上記フローチャートの処理と並行して、図4のフローチャートの処理を行ってもよい。図4は、実施形態の管理装置100によって実施される処理の他の一例を示すフローチャートである。まず、通信部118が、災害発生通知メールを受信する(ステップS200)。通信部118が災害発生通知メールを受信していない場合は待機状態を続ける。
【0038】
災害発生通知メールを受信した場合、災害判断部102が、第2センサ20の出力に基づいて、電力系統PSから電力供給されているか否かを判断する(ステップS202)。電力系統PSから電力供給されている場合、充電制御部116は、電力系統PSから蓄電池40などの非常用電源を充電する(ステップS204)。一方、電力系統PSから電力供給されていない場合、充電制御部116は、燃料電池50やエンジン60を稼働させ(ステップS206)、燃料電池50やエンジン60が生成するエネルギーを用いて、蓄電池40を満充電まで充電する(ステップS208)。
【0039】
充電制御部116は、燃料電池50やエンジン60が生成するエネルギーを用いて、蓄電池40を満充電まで充電する(ステップS208)。
【0040】
[まとめ]
上述した実施形態によれば、災害発生時に、特定の素材を扱う工程の最適な中断をすることができ、エネルギー確保に関しての優先順位をつけて確保することで効率的になり、より安全に退避のための行動をとることができる。
【0041】
更に、災害発生時のエネルギー確保を電力供給の状態に関わらず行うことで、特定工程の実施ができるようになる。
【0042】
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
二次電池のリサイクル工程を実行する工場を管理し、災害が発生したことを検知するための第1センサと、電力系統からの電力の供給状態を検知するための第2センサとに接続された管理装置であって、
コンピュータによって読み込み可能な命令(computer-readable instructions)を格納する一以上の記憶媒体(storage medium)と、
前記一以上の記憶媒体に接続されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータによって読み込み可能な命令を実行することにより(the processor executing the computer-readable instructions to:)、
前記第1センサと前記第2センサからの出力が共に災害が発生したことを示す場合、災害が発生したと判断し、
前記災害が発生したと判断した場合、稼働している工程、または稼働予定の工程のうち特定の素材を扱う特定工程を抽出する、
管理装置。
【0043】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0044】
10 第1センサ
20 第2センサ
100 管理装置
102 災害判断部
104 工程抽出部
106 予想電力算出部
108 工程判断部
110 エネルギー供給部
112 工程記録制御部
114 電源遮断部
116 充電制御部
118 通信部
120 記録部
122 工程優先度テーブル
124 工程管理情報
図1
図2
図3
図4