(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115109
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】インク補給容器
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20240819BHJP
【FI】
B41J2/175 153
B41J2/175 133
B41J2/175 141
B41J2/175 501
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020591
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】小泉 義弘
(72)【発明者】
【氏名】柳田 栄子
(72)【発明者】
【氏名】水野 義治
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA20
2C056KB05
2C056KB08
2C056KC05
2C056KD08
(57)【要約】
【課題】インクを円滑に補給可能なインク補給容器を提供する。
【解決手段】インク補給容器は、インクの補給を受けるインク入口流路部材を備えたプリンターにインクを補給するためのインク補給容器であって、インクを収容可能なボトル本体と、前記ボトル本体に接続され、インク出口が形成された筒部を有するスパウトと、を備え、前記ボトル本体は、前記インク出口に連通するボトル開口を有し、前記ボトル本体の内壁に、前記ボトル開口に向けてインクを案内する第1リブが配設されている。
【選択図】
図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクの補給を受けるインク入口流路部材を備えたプリンターにインクを補給するためのインク補給容器であって、
インクを収容可能なボトル本体と、
前記ボトル本体に接続され、インク出口が形成された筒部を有するスパウトと、を備え、
前記ボトル本体は、前記インク出口に連通するボトル開口を有し、前記ボトル本体の内壁に、前記ボトル開口に向けてインクを案内する第1リブが配設されている、インク補給容器。
【請求項2】
請求項1に記載のインク補給容器であって、
前記ボトル本体の内壁は、前記インク補給容器の中心軸に沿う方向に延びる内側壁と、前記内側壁から前記ボトル開口に向けて傾斜する傾斜壁とを有し、前記第1リブは少なくとも前記傾斜壁に形成されている、インク補給容器。
【請求項3】
請求項1に記載のインク補給容器であって、
前記スパウトの内壁に前記インク出口に向けてインクを案内する第2リブが配設されている、インク補給容器。
【請求項4】
請求項3に記載のインク補給容器であって、
前記ボトル本体と前記スパウトとが接続されている状態で、前記第1リブと前記第2リブとの前記インク出口の周方向における各位置が揃うように配置される、インク補給容器。
【請求項5】
請求項3に記載のインク補給容器であって、
前記スパウトは、前記インク入口流路部材が前記インク出口内に挿入し押すことにより開弁状態となり、前記インク入口流路部材が前記インク出口内から脱抜することにより閉弁状態となる弁ユニットを有し、
前記弁ユニットは、
弁体と、
前記弁体を収容する弁筐体と、
前記弁筐体に支持され前記弁体を前記インク出口に向けて付勢するバネ部材と、
前記筒部内に配置され、前記バネ部材の付勢により前記弁体と接触し前記インク出口を封止するシール部材と、
を有し、
前記弁筐体は、前記弁筐体の側壁に、前記インク補給容器の中心軸に沿う方向に延び且つ前記側壁を前記筒部の径方向に貫通する開口を有し、前記開口は前記開弁状態において前記インク入口流路部材と連通し、
前記第2リブは、少なくとも一部が前記開口と対向するように配置されている、インク補給容器。
【請求項6】
請求項1に記載のインク補給容器であって、
前記第1リブは、前記ボトル開口から前記インク補給容器の中心軸に沿う方向に延びる部分を有する、インク補給容器。
【請求項7】
インクの補給を受けるインク入口流路部材を備えたプリンターにインクを補給するためのインク補給容器であって、
インクを収容可能なボトル本体と、
前記ボトル本体に接続され、インク出口が形成された筒部を有するスパウトと、を備え、
前記スパウトは、前記スパウトの内壁に配設された第2リブと、前記インク入口流路部材が前記インク出口内に挿入し押すことにより開弁状態となり、前記インク入口流路部材が前記インク出口内から脱抜することにより閉弁状態となる弁ユニットと、を有し、
前記弁ユニットは、
弁体と、
前記弁体を収容する弁筐体と、
前記弁筐体に支持され前記弁体を前記インク出口に向けて付勢するバネ部材と、
前記筒部内に配置され、前記バネ部材の付勢により前記弁体と接触し前記インク出口を封止するシール部材と、
を有し、
前記弁筐体は、前記弁筐体の側壁に、前記インク補給容器の中心軸に沿う方向に延び且つ前記側壁を前記筒部の径方向に貫通する開口を有し、前記開口は前記開弁状態において前記インク入口流路部材と連通し、
前記第2リブは、少なくとも一部が前記開口と対向するように配置されている、インク補給容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク補給容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、プリンターに設けられたインクタンクにインクを補給するインク補給容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記プリンターでは、インクタンクにインクを補給する間は印刷ができないため、インク補給容器からインクタンクへのインク補給を円滑に行うことが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
インク補給容器は、インクの補給を受けるインク入口流路部材を備えたプリンターにインクを補給するためのインク補給容器であって、インクを収容可能なボトル本体と、前記ボトル本体に接続され、インク出口が形成された筒部を有するスパウトと、を備え、前記ボトル本体は、前記インク出口に連通するボトル開口を有し、前記ボトル本体の内壁に、前記ボトル開口に向けてインクを案内する第1リブが配設されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】第1実施形態におけるインク補給容器を用いてインクタンクにインクを補給する状態を示す斜視図。
【
図10】第1実施形態における他のインク補給容器の構成を示す断面図。
【
図11A】第2実施形態におけるインク補給容器の構成を示す断面図。
【
図11B】インク補給容器の一部を拡大した断面図。
【
図11C】インク補給容器の一部を拡大した断面図。
【
図11D】インク補給容器の一部を拡大した断面図。
【
図13】第3実施形態におけるインク補給容器の構成を示す断面図。
【
図14】第4実施形態におけるインク補給容器の構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1.第1実施形態
まず、プリンター100の構成について説明する。本実施形態のプリンター100は、インクを印刷媒体上に吐出して印刷を行うインクジェットプリンターである。
図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。X軸に沿った方向はプリンター100の幅方向に対応し、Y軸に沿った方向はプリンター100の奥行き方向に対応し、Z軸に沿った方向はプリンター100の高さ方向に対応する。プリンター100は、X軸に沿った方向とY軸に沿った方向とによって規定される水平な設置面に設置されている。
【0008】
プリンター100は、筐体110を有する。筐体110の内部には、主走査方向(X軸に沿った方向)に移動可能なキャリッジ(図示省略)が設けられる。キャリッジには、インクを印刷媒体上に吐出する印刷ヘッドが設置される。筐体110の前面の一端には、複数のインクタンク700(700S,700L)を収容するインクタンク収容ユニット160が設けられる。インクタンク収容ユニット160は、その上部に開閉可能な蓋162を有する。なお、インクタンク700Sは小容量のタンクであり、インクタンク700Lは大容量のタンクである。但し、以下の説明では、両者を区別せずに単に「インクタンク700」と呼ぶ。各インクタンク700は、チューブ(図示省略)によってキャリッジの印刷ヘッドに接続される。すなわち、インクタンク700は、プリンター100のキャリッジ上に載置されていない定置型のインクタンクである。また、各インクタンク700は、インク残量が低下した場合にインク補給容器200(
図2)からインクが補充されるインク補給タイプのインクタンクである。なお、本実施形態では、インクタンク700は定置型であるが、インクタンク700がプリンター100のキャリッジ上に搭載される構成であってもよい。
【0009】
図2に示すように、各インクタンク700の前面は、透明部材で形成されており、各インクタンク700のインク残量が外部から目視可能である。インク残量が少なくなった場合には、蓋162を開けて、インクタンク700のインク入口流路部材710からインクを補給することが可能である。
【0010】
各インクタンク700の上面には、インクをインクタンク700に補給するための筒状のインク入口流路部材710が設けられる。インクタンク収容ユニット160は、インク入口流路部材710の先端を封止するための封止キャップ165を有する封止キャップ部材164を備える。インクタンク700にインクを補給しない状態では、インク入口流路部材710の先端は、封止キャップ部材164の封止キャップ165で封止される。インクタンク700にインクを補給する際には、封止キャップ部材164をインク入口流路部材710から外し、インク入口流路部材710の位置にインク補給容器200の先端部を挿入してインクを補給する。インク入口流路部材710の周囲には、インク補給容器200の嵌合部450(
図3)と嵌合する2つの凹部750が設けられる。これらの凹部750は、インク入口流路部材710を中心として180度の回転対称の形状を有する。
【0011】
本明細書において、「インクの補給」という用語は、インクタンク700にインクを供給してインク残量を増やす動作を意味する。但し、「インクの補給」によってインクタンク700をインクで満杯にする必要はない。また、「インクの補給」は、プリンター100の初回使用時に、空のインクタンク700にインクを充填する動作も含む。
【0012】
図3に示すように、インク補給容器200は、インクを収容可能なボトル本体300と、インク出口460を形成するスパウト400と、弁ユニット500と、スパウト400に装着されるキャップ600とを有する。インク補給容器200のキャップ600側である上端側を「先端側」と呼び、ボトル本体300側である下端側を「後端側」と呼ぶ。ボトル本体300は、先端側にボトル開口301を有する中空円筒状の容器である。ボトル本体300の先端側にある小径部分には、スパウト400を装着するための外ネジ312が設けられる。
【0013】
スパウト400の先端側には、インク出口460が設けられる。スパウト400は、ボトル本体300に接続されて用いられる。スパウト400は、インク出口460を有する筒状の筒部420を備える。筒部420内には、弁ユニット500が装着される。従って、弁ユニット500は、スパウト400の一部を構成する部材とみなすことも可能である。ボトル本体300のボトル開口301は、インク出口460に連通する。インクタンク700へのインクの補給時には、インクタンク700のインク入口流路部材710(
図2)がインク出口460内に挿入される。
【0014】
弁ユニット500は、インクタンク700にインクを補給しない非補給状態ではインク出口460を封止してインクが外部に漏れないように構成される。インクタンク700にインクを補給する補給状態では封止を解除してインク入口流路部材710にインクが流れ込むように構成される。
【0015】
図3、
図4、及び
図5に示すように、弁ユニット500は、弁筐体517と、シール部材510と、弁体520と、バネ部材530と、を有する。なお、
図5は、インク入口流路部材710が弁ユニット500内に挿入された状態を示している。
本開示において、インク補給容器200の中心軸Cと平行な方向を「軸方向」と呼び、中心軸Cから外側に向かう方向を「径方向」と呼ぶ。
【0016】
弁筐体517は、バネ部材530と、シール部材510と、弁体520とを内部に収容する。弁筐体517は、軸方向の先端側が開口し、後端側が閉塞された略円筒状の形状を有する。弁筐体517は、先端側の開口から、インク入口流路部材710を挿抜可能である。
図4に示すように、弁筐体517は、先端側にシール部材510の抜け落ちを防止するための突起状の抜け止め部517Aと、筒部420と係合するための係合部517Bとを有する。このため、弁ユニット500が筒部420に組み付けられた状態で一体化される。また、筒部420と係合部517B等との係合によってインク漏れのシール機能を有した状態で一体化される。
また、弁ユニット500単体で着脱可能なため、製造や取り扱いが容易であり、また、弁ユニット500単体での輸送も可能であり、更に、インク補給容器200を再利用する場合に交換も可能となる。弁筐体517は、筒部420内に、筒部420との間に、径方向に隙間を設けるように装着される。
図5に示すように、弁筐体517は、弁筐体517の側壁に、中心軸Cに沿う方向に延び、且つ当該側壁を筒部420の径方向に貫通する開口としての貫通孔Hoを有する。すなわち、弁筐体517は、軸方向と交差する径方向に貫通する貫通孔Hoを備える。本実施形態では、合計4つの貫通孔Hoを備える。貫通孔Hoは、弁筐体517と、筒部420との間の径方向の隙間に連通する。
【0017】
バネ部材530は、弁筐体517内に収納される。バネ部材530は、弁筐体517内のうちで、軸方向において後端側に収納され弁筐体517に支持される。バネ部材530は、例えば、金属で形成することが可能である。本実施形態において、バネ部材530は、コイルスプリングである。
【0018】
シール部材510は、弁筐体517内に装着される。シール部材510は、軸方向においてバネ部材530より先端側に配置される。シール部材510は、略リング状の形状を有する。シール部材510は、例えば、弾性を有するゴム部材(エラストマー)で形成することが可能である。シール部材510は、インク入口流路部材710を挿抜可能な開口を有している。
【0019】
弁体520は、弁筐体517内に軸方向に移動可能に装着される。弁体520は、円筒部524と凸部526とを有する。弁体520は、略円筒状の部材である円筒部524の先端側の端面に凸部526が配置される。円筒部524は、弁筐体517の内側面と対向する。円筒部524は、弁筐体517の内側面に案内されて摺動可能に構成される。このため、弁体520の開閉動作が良好に行われる。弁体520は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンのような熱可塑性樹脂で形成することが可能である。
図4に示すように、弁体520の凸部526の先端側には、インク入口流路部材710の後述する仕切壁714と当接可能な円形の端面を有する仕切り接触部526Aが配置される。凸部526は、軸方向において、仕切り接触部526Aを有する先端側に比べて後端側において、軸方向と直交する直交方向の断面積が大きくなるように形成されている。すなわち、弁体520の凸部526は、先端側から後端側に拡大する傾斜面526Bを有する。なお、仕切り接触部526Aは、円形の端面を有していたが、円形の端面に限らず、楕円形の端面など、本開示の作用効果を奏するならば、他の任意の形状の端面を有していてもよい。
【0020】
弁筐体517と筒部420の内周面である内壁421との間には隙間が形成される。当該隙間は、インクが流動可能な補給流路410(
図9A)を含む。また、補給流路410を含む隙間は、弁筐体517に収容された弁体520及びバネ部材530と、筒部420の内壁421との間の、貫通孔Hoを介した隙間も含み得る。従って、隙間は、弁ユニット500と筒部420の内壁421との間の貫通孔Hoを介した隙間とも言える。
【0021】
弁体520は、「閉弁状態」と、「開弁状態」とを取り得る。具体的には、弁体520は、バネ部材530によりシール部材510に向けて付勢される。かかる付勢により、円筒部524がシール部材510と接触すると「閉弁状態」となる。この「閉弁状態」では、円筒部524の先端側の部分がシール部材510と接触することによって、軸方向の開口が閉塞する。また、弁体520は、インク入口流路部材710により、バネ部材530の付勢方向と反対方向に押圧される。かかる押圧により、円筒部524の先端側の部分がシール部材510から離れると「開弁状態」となる。この「開弁状態」では、円筒部524がシール部材510から離れる。これにより貫通孔Hoを介してボトル本体300とインク出口460とが連通し、インク補給容器200からインク入口流路部材710に向けてインクが流動する(
図5)。
【0022】
弁ユニット500以外のインク補給容器200の部品は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンのような熱可塑性樹脂で形成することが可能である。
【0023】
図3、
図6及び
図7に示すように、インク出口460の周囲には、2つの嵌合部450が設けられる。これらの嵌合部450は、インクタンク700のインク入口流路部材710の周囲に設けられた凹部750(
図2)に嵌合することによって、インク補給容器200の位置決めを行う位置決め部材である。位置決めとは、例えば、イエローインクを収容するインクタンク700に対応する凹部750に、イエローインクを補給するためのインク補給容器200が篏合し、マゼンタインクやシアンインク等の他の色のインクを補給するためのインク補給容器200は篏合できないようにし、インクの誤注入を防ぐ機能と、インク補給容器200のインク注入姿勢を安定化させる機能のうちの少なくとも一方の機能である。インクの誤注入防止機能はインクの色だけでなく、例えば、黒インクについて、染料インクと顔料インクとの誤注入を防ぐ機能でもある。本実施形態では、2つの嵌合部450は、インク補給容器200の中心軸Cを中心として180度の回転対称の形状を有する。インクタンク700のインク入口流路部材710の周囲に設けられた凹部750も同様に、インク入口流路部材710を中心として180度の回転対称の形状を有する。インクの補給時には、インク補給容器200の嵌合部450をインクタンク700のインク入口流路部材710の周囲の凹部750に嵌合させることにより、インク補給容器200の向きが、180度の回転対称である2つの向きに限定される。この結果、インク補給時にインク補給容器200を安定した姿勢に維持することが可能である。但し、嵌合部450は省略可能である。
【0024】
なお、
図6は、インク補給容器200の正置状態における正面図であり、
図7はその平面図である。「インク補給容器200の正置状態」とは、ボトル本体300の底部を下にして机などの水平面の上に置いた状態を意味する。前述した
図2に示すように、インクタンク700へのインクの補給は、インク補給容器200の先端側を下向きにした倒置姿勢で行われる。
図6及び
図7は、キャップ600を外した状態である。
【0025】
図8に示すように、インクタンク700のインク入口流路部材710は、インクタンク700から上方に突出している。インク入口流路部材710は、2つの流路711,712を有する。2つの流路711,712は、仕切壁714によって区分される。本実施形態では、インク入口流路部材710の先端面は平坦であり、2つの流路711,712は、インク入口流路部材710の先端面でそれぞれ開口する。また、インク入口流路部材710の先端面の一部は、仕切壁714の端部に相当する。インクの補給時には、インク補給容器200の嵌合部450がインクタンク700のインク入口流路部材710の周囲の凹部750に嵌合され、インク補給容器200の周方向の位置決めがされる。これにより、2つの流路711,712は、下方のインク収容室760内に突出する2つのタンク内流路721,722にそれぞれ連通する。これらのタンク内流路721,722の下端は、インク収容室760の天井壁よりも下方の位置まで延びている。この理由は、インク補給容器200からインクタンク700にインクを補給する際に,インク収容室760内の液位がタンク内流路721,722の下端に達した時点で気液交換が停止し、これに伴ってインクの補給も停止するので、インクの補給作業が容易だからである。
【0026】
次に、インク補給容器200の詳細な構成について説明する。
図9A及び
図9Bに示すように、インク補給容器200のボトル本体300の内壁302には、ボトル開口301に向けてインクを案内する第1リブ303が配設される。内壁302は、収容されるインクと接触する部分である。なお、
図9A及び
図9Bは、閉弁状態を示す。
内壁302は、インク補給容器200の中心軸Cに沿う方向に延びる内側壁302aと、内側壁302aからボトル開口301に向けて傾斜する傾斜壁302bとを有する。本実施形態の内壁302は、ボトル本体300の最後端側に内側壁302aが設けられ、最後端側の配置された内側壁302aの先端側には傾斜壁302bが設けられる。さらに、当該傾斜壁302bの先端側に内側壁302aが設けられ、当該内側壁302aの先端側に傾斜壁302bが設けられる。当該傾斜壁302bの最先端側の部分は、ボトル開口301に近接する。上記傾斜壁302bは、後端側から先端側に向けて中心軸Cに近づくように傾斜した壁である。すなわち、本実施形態のボトル本体300には、2つの傾斜壁302bが設けられ、ボトル本体300の後端側から先端側に向けて、中心軸Cと直交する径方向における開口面積が2段階で小さくなるように形成される。
なお、ボトル本体300の内壁302に設けられる傾斜壁302bが1つの構成であってもよい。
【0027】
第1リブ303は、内側壁302a及び傾斜壁302bのうち、少なくとも傾斜壁302bに形成される。本実施形態の第1リブ303は、内側壁302aと傾斜壁302bとに連なって形成される。
第1リブ303は、内壁302から中心軸Cに向けて突起した凸状を成す。第1リブ303の最先端側の部分は、弁筐体517の貫通孔Hoに対応して配置される。すなわち、第1リブ303の最先端側の部分の先端側に貫通孔Hoが位置する。また、本実施形態では、貫通孔Hoの形成数に合わせて4本の第1リブ303が形成される。各第1リブ303は、中心軸Cを中心とした内壁302の周方向に均等間隔で形成される。そして、各第1リブ303の最先端側の部分は、弁筐体517の各貫通孔Hoに対応して配置される。なお、中心軸Cを中心とした内壁302の周方向における第1リブ303の幅寸法は、中心軸Cを中心とした弁筐体517の周方向における貫通孔Hoの幅寸法よりも短い。
【0028】
図9Cは、インク補給容器200からインクタンク700にインクを補給する補給状態を示す。すなわち、開弁状態を示す。この補給状態では、インク補給容器200は倒置姿勢を取り、インクタンク700のインク入口流路部材710がインク出口460内に挿入される。
【0029】
補給流路410は、弁筐体517と筒部420の内壁421との間の隙間で形成される2つの流路に区分される。インクの補給状態では、2つの流路に区画される補給流路410の一方はインクの流路として使用され、他方は空気の流路として利用される。この結果、インク補給容器200は、インクタンク700と気液交換を行いながらインクの補給を行うことが可能である。気液交換を利用してインクの補給を行う際には、ボトル本体300を圧搾する必要はない。このように、ボトル本体300を圧搾せずにインクの補給を行うことが可能なインク補給容器200の種類を「非圧搾タイプ」とも呼ぶ。なお、補給流路410は、インク入口流路部材710の流路711,712および弁筐体517の貫通孔Hoを介して2つの補給流路410に区分されている必要はなく、1つの補給流路として形成されていてもよい。また、補給流路410は、3つ以上の補給流路に区分されていてもよい。
【0030】
弁ユニット500は、補給状態において、補給流路410がインク入口流路部材710の流路711,712に連通するように構成される。なお、補給流路410と、流路711,712との連通によって気液が出入するためには、貫通孔Hoを経由できるような「開弁状態」であることが必要である。
【0031】
弁体520の凸部526は、インク入口流路部材710の仕切壁714に対して軸方向に対向する位置に設けられる。補給状態では、弁体520の凸部526がインク入口流路部材710により押されてボトル本体300側に後退し、インク入口流路部材710の流路711,712が貫通孔Hoを経由して補給流路410と連通する。すなわち、開弁状態に移行する。この結果、ボトル本体300内のインクが補給流路410を介してインク入口流路部材710に流れ込む。
図9Cにおいて、実線の矢印はインクの流れを示し、破線の矢印は空気の流れを示している。このように、補給状態では、インク入口流路部材710の2つの流路711,712と、2つの補給流路410とを利用して、気液交換を行いながらインク補給容器200からインクタンク700にインクを効率的に補給することができる。
【0032】
上述したように、凸部526は、軸方向において、仕切り接触部526Aを有する先端側に比べて後端側において、軸方向と直交する直交方向の断面積が大きくなるように形成されている。これにより、仕切壁714と接触する側の断面積が後端側の断面積より小さいため、複数の流路に対するインクの流入、空気の流出を妨げ難く、円滑な気液交換を可能とする。また、後端側は太くなるため、弁体520の凸部526が仕切壁714と接触したときの強度を保持でき、仕切り機能を良好に保持できる。
【0033】
また、弁体520の凸部526の傾斜面526Bに沿って気体と液体が流れるため、相互に干渉する部分が少なくなり、円滑な気液交換による速やかな液体補給が可能となる。
【0034】
弁筐体517の後端側は閉塞されている。このため、気液の干渉を防ぎ、気液交換を円滑に行うことができ、速やかなインク補給を可能とする。
【0035】
また、インクの補給状態では、ボトル本体300に収容されたインクが、第1リブ303に案内されて円滑に流出するため、インクタンク700に対して円滑なインクの補給が可能になる。具体的には、インクは、第1リブ303に引き付けられながら流動する。これにより、ボトル本体300のインクを補給流路410に容易に誘導することが可能となり、速やかなインクの補給が可能となる。
さらに、第1リブ303と内壁302との境界部分では毛管力が作用するので、インクを有効に誘導できる。特に、ボトル本体300内のインク残量が少なくなった場合に、毛管力の作用によって、僅かなインクを効率よく流動させることができる。これにより、インクの無駄を削減できる。
【0036】
なお、本実施形態の第1リブ303は、内側壁302aと傾斜壁302bとに連なって形成された構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第1リブ303が途中で分断された構成であってもよい。
【0037】
また、本実施形態の第1リブ303は、内側壁302aと傾斜壁302bとに連なって形成された構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第1リブ303が傾斜壁302bのみに形成された構成であってもよい。
具体的には、
図10に示すように、インク補給容器200Aのボトル本体300の内壁302のうち、傾斜壁302bのみに第1リブ303が形成される。このようにしても上記同様の効果を得ることができる。なお、
図10では、2か所の傾斜壁302bの両方に第1リブ303を形成した構成としたが、ボトル本体300の先端側の傾斜壁302bのみに第1リブ303を形成した構成であってもよい。
【0038】
2.第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、インク補給容器200Bの構成について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図11A、
図11B及び
図11Cに示すように、インク補給容器200Bのボトル本体300の内壁302には、ボトル開口301に向けてインクを案内する第1リブ303が配設される。第1リブ303は、内側壁302aと傾斜壁302bとに連なって形成される構成でもよいし、傾斜壁302bのみに形成される構成でもよい。なお、
図11A及び
図11Bは、閉弁状態を示す。また、
図11Cは、弁ユニット500を省略した図である。
【0039】
スパウト400の筒部420における中心軸Cに対向する内壁421には、インク出口460に向けてインクを案内する第2リブ304が配設される。
第2リブ304は、内壁421から中心軸Cに向けて突起した凸状を成す。第2リブ304は、軸方向に沿って形成される。第2リブ304は、略直方体を成す。
第2リブ304は、閉弁状態において筒部420の最後端側の部分から弁ユニット500のシール部材510の後端側の部分に亘って形成される。本実施形態では、開弁状態(インクの補給状態)において、第2リブ304の最先端側の部分が、弁体520の円筒部524の最先端側の部分とシール部材510との間に位置する(
図11D)。
【0040】
第2リブ304は、少なくとも一部が貫通孔Hoと対向するように配置される。本実施形態では、4本の第2リブ304が形成される。各第2リブ304は、中心軸Cを中心とした内壁421の周方向に均等間隔で形成される。そして、各第2リブ304が各貫通孔Hoと対向するように配置される。
【0041】
中心軸Cを中心とした内壁421の周方向における第2リブ304の幅寸法は、中心軸Cを中心とした弁筐体517の周方向における貫通孔Hoの幅寸法よりも短い。第2リブ304の幅寸法は、第1リブ303の幅寸法とほぼ同じである。
さらに、ボトル本体300とスパウト400とが接続されている状態で、第1リブ303と第2リブ304とのインク出口460の周方向における各位置が揃うように配置される。すなわち、第1リブ303と第2リブ304とがインク出口460に向かう方向の位相が合っており、第1リブ303と第2リブ304とが連なるように配置される。
【0042】
図11Dは、インク補給容器200Bからインクタンク700にインクを補給する補給状態を示す。補給状態では、弁体520の凸部526がインク入口流路部材710により押されてボトル本体300側に後退し、インク入口流路部材710の2つの流路711,712が貫通孔Hoを経由して補給流路410と連通する。すなわち、開弁状態に移行する。この結果、ボトル本体300内のインクが補給流路410を介してインク入口流路部材710に流れ込む。
図11Dにおいて、実線の矢印はインクの流れを示し、破線の矢印は空気の流れを示している。このように、補給状態では、インク入口流路部材710の2つの流路711,712と、2つの補給流路410とを利用して、気液交換を行いながらインク補給容器200からインクタンク700にインクを効率的に補給することができる。
【0043】
本実施形態によれば、第1実施形態における効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
ボトル本体300から流出したインクがスパウト400の補給流路410において第2リブ304に案内されるため、より円滑なインク補給が可能になる。
さらに、第2リブ304と内壁421との境界部分では毛管力が作用するので、インクを有効に誘導できる。特に、ボトル本体300やスパウト400内のインク残量が少なくなった場合に、毛管力の作用によって、僅かなインクを効率よく流動させることができる。これにより、インクの無駄を削減できる。
【0044】
また、第1リブ303の位置と第2リブ304の位置とが揃うように配置されるため、第1リブ303に案内されたインクが第2リブ304によって連続的に案内されるため、より円滑なインク補給が可能になる。
【0045】
さらに、第2リブ304が貫通孔Hoに対向して配置されるため、第2リブ304に案内されたインクが補給流路410を介して貫通孔Hoに円滑に流入し、インク入口流路部材710に速やかに流れ込むことが可能になる。
【0046】
なお、本実施形態では、第2リブ304の周方向における幅寸法は、第2リブ304の後端側から先端側において同じ寸法としたが、これに限定されない。
具体的には、
図12Aに示すように、第2リブ304の後端側から先端側にかけて第2リブ304の周方向における幅寸法が小さくなる構成であってもよい。例えば、第2リブ304の幅寸法が後端側から先端側にかけて徐々に小さくなる。このようにすれば、開弁状態において弁体520とシール部材510との隙間に対向する第2リブ304の幅が小さくなることにより流路抵抗が低下し、インクが流通し易くなる。
【0047】
また、
図12Bに示すように、第2リブ304の後端側から先端側にかけて第2リブ304の内壁421から中心軸C方向における厚み寸法が小さくなる構成であってもよい。例えば、第2リブ304の厚み寸法が後端側から先端側にかけて徐々に小さくなる。このようにすれば、開弁状態において弁体520とシール部材510との隙間に対向する第2リブ304の幅が小さくなることにより流路抵抗が低下し、インクが流通し易くなる。
【0048】
また、
図12Cに示すように、第2リブ304の後端側から先端側にかけて第2リブ304の長さ寸法が短い構成であってもよい。例えば、開弁状態(インクの補給状態)において、第2リブ304の最先端部を、弁体520の円筒部524に対応する位置までの長さ寸法で形成する。このようにすれば、開弁状態において弁体520とシール部材510との間の領域が大きくなることにより流路抵抗が低下し、インクが流通し易くなる。
なお、
図12Aから
図12Cにおける各第2リブ304の形態を組み合わせて適用してもよい。
【0049】
また、本実施形態では、弁筐体517の各貫通孔Hoに対して、一つの第2リブ304が配置された構成としたが、これに限定されない。例えば、各貫通孔Hoに対して、複数の第2リブ304が対向して配置された構成であってもよい。このようにすれば、隣接する第2リブ304同士によってインクの流動を案内する流路が形成され、円滑にインク出口460に向けてインクが流通し易くなる。
【0050】
3.第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、インク補給容器200Cの構成について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0051】
図13に示すように、インク補給容器200Cのスパウト400には第2リブ304が形成される。第2リブ304は、スパウト400の筒部420における中心軸Cに対向する内壁421に配設される。
本実施形態では、インク補給容器200Cのボトル本体300には第1リブ303が形成されず、スパウト400のみに第2リブ304が形成される。
なお、第2リブ304の詳細な構成は第2実施形態における構成と同様なので説明を省略する。
【0052】
以上、本実施形態によれば、第2リブ304に案内されたインクが弁筐体517の貫通孔Hoに円滑に流入し、開弁状態の弁体520を介してインク入口流路部材710に円滑に流れ込むことが可能になる。
【0053】
4.第4実施形態
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、インク補給容器200Dの構成について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0054】
図14に示すように、インク補給容器200Dは、ボトル本体300Aとスパウト400Aとを備える。ボトル本体300Aは略円柱状を成す。スパウト400Aは、略円柱状を成す。ボトル本体300Aの中心軸Cを中心とする外形寸法と、スパウト400Aの中心軸Cを中心とする外形寸法とがほぼ同じである。なお、本実施形態のスパウト400Aでは、インク入口流路部材710の周囲に設けられた凹部750と嵌合する嵌合部は省略される。ボトル本体300Aとスパウト400Aとは、各種係合機構(例えば、ネジやスナップフィット等)によって係合される。
【0055】
インク補給容器200Dのボトル本体300Aの内壁302は、インク補給容器200の中心軸Cに沿う方向に延びて形成される。当該内壁302には、第1リブ303が設けられる。第1リブ303は、ボトル開口301から中心軸Cに沿う方向に延びる部分を有する。第1リブ303は、内壁302の最後端側の部分から最先端側のボトル開口301にかけて軸方向に沿って形成される。第1リブ303は、内壁302から中心軸Cに向けて突起した凸状を成す。第1リブ303の内壁302から中心軸Cに向かう厚み寸法は均一である。従って、中心軸Cと第1リブ303の中心軸C方向の端部との距離は均一である。
【0056】
第1リブ303の最先端側の部分は、弁筐体517の貫通孔Hoに対応して配置される。また、本実施形態は、4本の第1リブ303が形成される。各第1リブ303は、中心軸Cを中心とした内壁302の周方向に均等間隔で形成される。そして、各第1リブ303の最先端側の部分は、弁筐体517の各貫通孔Hoに対応して配置される。なお、中心軸Cを中心とした内壁302の周方向における第1リブ303の幅寸法は、中心軸Cを中心とした弁筐体517の周方向における貫通孔Hoの幅寸法よりも短い。
【0057】
また、スパウト400Aの筒部420における中心軸Cに対向する内壁421には、インク出口460に向けてインクを案内する第2リブ304が配設される。
第2リブ304は、内壁421から中心軸Cに向けて突起した凸状を成す。第2リブ304は、軸方向に沿って形成される。第2リブ304は、略直方体を成す。
第2リブ304は、閉弁状態において筒部420の最後端部から弁ユニット500のシール部材510の後端側に亘って形成される。
【0058】
第2リブ304は、少なくとも一部が貫通孔Hoと対向するように配置される。本実施形態では、4本の第2リブ304が形成される。各第2リブ304は、中心軸Cを中心とした内壁421の周方向に均等間隔で形成される。そして、各第2リブ304が各貫通孔Hoと対向するように配置される。
【0059】
中心軸Cを中心とした内壁421の周方向における第2リブ304の幅寸法は、中心軸Cを中心とした弁筐体517の周方向における貫通孔Hoの幅寸法よりも短い。第2リブ304の幅寸法は、第1リブ303の幅寸法とほぼ同じである。
さらに、ボトル本体300Aとスパウト400Aとが接続されている状態で、第1リブ303と第2リブ304とのインク出口460の周方向における各位置が揃うように配置される。すなわち、第1リブ303と第2リブ304とがインク出口460に向かう方向の位相が合っており、第1リブ303と第2リブ304とが連なるように形成される。
【0060】
以上、本実施形態によれば、インク補給容器200Dによるインクの補給状態において、インク出口460を介してインクタンク700側から流入した空気が気泡となってボトル開口301から第1リブ303に沿って上昇する。ユーザーは、ボトル本体300Aの外から気泡を視認できる。これにより、インクの補給が開始されたことやインクが補給中であることを容易に認識することができる。
また、第1リブ303の形態に合わせてボトル本体300Aの径寸法を小さくすることが可能となる。これにより、複数のインク入口流路部材710に対し、複数のインク補給容器200Dをそれぞれ同時に接続させることもし易くなる。それにより、例えば、プリンター100の初回使用時に複数の空のインクタンク700にインクを充填する必要がある場合、短時間で複数のインクタンク700にインクを充填でき、速やかにプリンター100を使用することが可能になる。
【符号の説明】
【0061】
100…プリンター、110…筐体、160…インクタンク収容ユニット、162…蓋、164…封止キャップ部材、165…封止キャップ、200,200A,200B,200C,200D…インク補給容器、300,300A…ボトル本体、301…ボトル開口、302…内壁、302a…内側壁、302b…傾斜壁、303…第1リブ、304…第2リブ、312…外ネジ、400,400A…スパウト、410…補給流路、420…筒部、421…内壁、450…嵌合部、460…インク出口、500…弁ユニット、510…シール部材、517…弁筐体、517A…抜け止め部、517B…係合部、520…弁体、524…円筒部、526…凸部、526A…仕切り接触部、526B…傾斜面、530…バネ部材、600…キャップ、700,700L,700S…インクタンク、710…インク入口流路部材、711,712…流路、714…仕切壁、721,722…タンク内流路、750…凹部、760…インク収容室、C…中心軸、Ho…貫通孔。