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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115212
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】粉体材料およびその利用
(51)【国際特許分類】
   B22F 1/18 20220101AFI20240819BHJP
   B22F 9/24 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
B22F1/18
B22F9/24 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020786
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000004293
【氏名又は名称】ノリタケ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 慶樹
(72)【発明者】
【氏名】村上 歩
(72)【発明者】
【氏名】林 博道
【テーマコード(参考)】
4K017
4K018
【Fターム(参考)】
4K017BA02
4K017FB04
4K018BC28
4K018KA33
(57)【要約】
【課題】金属とセラミックスの複合材料であって、その焼結体において、金属の特徴(例えば導電性)が発現し易く、かつ、セラミックス基材との接合性が高い粉体材料を提供する。
【解決手段】ここで開示される粉体材料は、セラミックス粒子と第1の金属とを含み、上記第1の金属の少なくとも一部は、上記セラミックス粒子の表面の一部に付着しており、上記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下である。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックス粒子と第1の金属とを含む粉体材料であって、
前記第1の金属の少なくとも一部は、前記セラミックス粒子の表面の一部に付着しており、
前記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下である、
粉体材料。
【請求項2】
前記セラミックス粒子と前記第1の金属との合計の体積を100体積%としたとき、前記第1の金属の割合が20体積%以上80体積%以下である、請求項1に記載の粉体材料。
【請求項3】
動的光散乱法に基づくZ平均粒子径が2μm以下である、請求項1に記載の粉体材料。
【請求項4】
前記第1の金属として、白金族元素を含む、請求項1に記載の粉体材料。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の粉体材料を含む、組成物。
【請求項6】
表面の一部に金属が付着したセラミックス粒子を含む粉体材料の製造方法であって、
所定の金属を含む金属粒子を表面の一部に担持したセラミックス粒子と、第1の金属が溶解した溶液とを準備すること、および、
前記セラミックス粒子と、前記溶液とを混合し、前記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下となるように前記第1の金属の少なくとも一部を前記セラミックス粒子の表面に析出させること
を包含する、製造方法。
【請求項7】
前記所定の金属と前記第1の金属とが同族元素である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
請求項5に記載の組成物を基材に供給し、焼成することを含む、導電性部材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体材料とその利用に関する。
【背景技術】
【0002】
金属とセラミックスとを含む複合材料は、各成分の特徴を生かして、様々な用途に利用されている。例えば、特許文献1には、ニッケル粒子の表面にチタン酸バリウムが被覆されたコアシェル粒子が開示されている。当該コアシェル粒子を含む複合材料を用いることで、積層用セラミックスコンデンサ(MLCC)の内部電極層を焼成する際に生じ得るクラックの発生を抑制できる、とされている。特許文献2には、静電チャックの内部電極層に金属粉末と、共材としてアルミナを添加することで、当該内部電極層に隣接するシート状のアルミナ成形体との密着性と、内部電極層の導電性とを同時に満足できる、とされている。
【0003】
また、特許文献3~5では、セラミックス粒子に金属を被覆させた粉体材料が開示されている。このような粉体材料の焼結体では、金属としての特徴を大きく生かすことができる。
【0004】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-219802号公報
【特許文献2】特開2012-178415号公報
【特許文献3】特開平7-130573号公報
【特許文献4】特開平6-87683号公報
【特許文献5】国際公開第2004-66319号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、セラミックス粒子に金属を均一に被覆させると、セラミックス粒子が他材料(例えばセラミックス基材)と接触しづらくなり、その接合強度が弱くなる問題が生じる。一方で、セラミックス粒子に対して金属の量が少なすぎる場合には、その焼結体において、金属の特徴が十分に発揮されなくなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、金属とセラミックスの複合材料であって、その焼結体において、金属の特徴(例えば導電性)が発現し易く、かつ、セラミックス基材との接合性が高い粉体材料を提供することにある。また、他の目的は、該粉体材料を製造する方法を提供することにある。また、他の目的は、該粉体材料を利用した技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ここで開示される粉体材料は、セラミックス粒子と第1の金属とを含み、上記第1の金属の少なくとも一部は、上記セラミックス粒子の表面の一部に付着しており、上記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下である。かかる構成によれば、セラミックス粒子の表面の一部が露出しているため、セラミックス粒子とセラミックス基材とが焼結により接合し易くなる。また、セラミックス粒子の表面の一部に第1の金属が付着していることで、焼成により第1の金属同士のつながりが良好となり、金属の特徴(例えば導電性)が発現し易くなる。
【0009】
ここで開示される粉体材料の一態様では、上記セラミックス粒子と上記第1の金属との合計の体積を100体積%としたとき、上記第1の金属の割合が20体積%以上80体積%以下である。これにより、当該粉体材料の焼結体におけるセラミック部分と金属部分とのバランスが好適に調整され、セラミックス基材との接合性がより良好となり、かつ、金属の特徴がより発現し易くなり得る。
【0010】
ここで開示される粉体材料の一態様では、動的光散乱法に基づくZ平均粒子径が2μm以下である。粉体材料の平均粒子径が小さいことで、粒子の凝集やネッキングが抑えられている傾向があり、分散性が良好となり得る。
【0011】
ここで開示される粉体材料の一態様では、上記第1の金属として、白金族元素を含む。これにより、粉体材料の焼結体において、良好な導電性が実現され得る。
【0012】
また、本開示により、ここで開示される粉体材料を含む組成物が提供される。かかる組成物は、例えば、導電性部材の製造に好適に用いることができる。
【0013】
また、本開示により、粉体材料の製造方法が提供される。ここで開示される粉体材料の製造方法は、表面の一部に金属が付着したセラミックス粒子を含む粉体材料の製造方法であって、所定の金属を含む金属粒子を表面の一部に担持したセラミックス粒子と、第1の金属が溶解した溶液とを準備すること、および、上記セラミックス粒子と、上記溶液とを混合し、上記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下となるように上記第1の金属の少なくとも一部を上記セラミックス粒子の表面に析出させることを包含する。
【0014】
ここで開示される粉体材料の製造方法の一態様では、上記所定の金属と上記第1の金属とが同族元素である。これにより、セラミックス粒子に担持された金属粒子を核として、セラミックス粒子の表面に第1の金属を析出し易くなる。
【0015】
また、本開示により、導電性部材の製造方法が提供される。ここで開示される導電性部材の製造方法は、ここで開示される組成物を基材に供給し、焼成することを含む。これにより、接合性が高く、導電性が良好な焼結体を備える導電性部材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ここで開示される粉体材料の一態様を示す模式図である。
図2】ここで開示される粉体材料の他の一態様を示す模式図である。
図3】例1における種粒子担持アルミナ粉のFE-SEMの反射電子像である。
図4】例1におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像である。
図5】例1における焼成膜のFE-SEMの反射電子像である。
図6】例1におけるサンプルの断面(焼成膜の断面)のFE-SEMの反射電子像である。
図7】例2におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像である。
図8】例2における焼成膜のFE-SEM反射電子像である。
図9】例2におけるサンプルの断面(焼成膜の断面)のFE-SEMの反射電子像である。
図10】例4における焼成膜のFE-SEM反射電子像である。
図11】例4におけるサンプルの断面(焼成膜の断面)のFE-SEM像である。
図12】例5における種粒子担持アルミナ粉のFE-SEMの反射電子像である。
図13】例5におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像である。
図14】例6におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像である。
図15】例7におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本技術の一実施形態について説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本技術の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、本明細書において数値範囲を「A~B(ここでA、Bは任意の数値)」と記載している場合は、「A以上B以下」を意味すると共に、「Aを超えてB未満」、「Aを超えてB以下」、および「A以上B未満」の意味を包含する。
【0018】
ここで開示される粉体材料は、セラミックス粒子と第1の金属とを含む。図1は、ここで開示される粉体材料100Aの一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、粉体材料100Aは、第1の粒子10を含む。第1の粒子10は、所謂コアシェル粒子であり得る。第1の粒子10は、セラミックス粒子12と、該セラミックス粒子の表面の一部に付着している付着金属14とを備える。また、図示していないが、さらにその他成分を含み得る。
【0019】
第1の粒子10は、粉体材料100Aを構成する主成分である。粉体材料100A全体を100体積%としたとき、第1の粒子10が占める割合は、例えば50体積%以上であり、60体積%以上、70体積%以上、80体積%以上、90体積%以上、95体積%以上、または100体積%であり得る。
【0020】
第1の粒子10は、セラミックス粒子12の表面が露出している露出部を有する。換言すれば、露出部は、セラミックス粒子12の表面のうち、付着金属14が存在していない部分である。セラミックス粒子12の表面露出率は、例えば2%以上であって、3%以上、4%以上、5%以上、10%以上、または12%以上であり得る。表面露出率が高いほど、セラミックス粒子12同士の接合性や、セラミックス粒子12と、粉体材料100Aが供給され得るセラミックス基材との接合性が向上し得る。また、上記表面露出率は、例えば、98%以下であって、92%以下、80%以下、70%以下、60%以下、55%以下、または53%以下であり得る。表面露出率が高すぎる場合には、焼成時に第1の金属がつながり難くなり、金属の特徴が金属の特徴(例えば導電性)が発揮され難くなる。
【0021】
本明細書において、「セラミックス粒子の表面露出率」は、以下の式:
表面露出率(%)=(粉体材料に含まれるセラミックス粒子の表面露出部分の表面積/粉体材料から金属を除去したセラミックス粒子の表面積)×100
で求めた値のことをいう。なお、「粉体材料に含まれるセラミックス粒子の表面露出部分の表面積」は、窒素吸着BET多点法で測定した表面積より、COパルス法で測定した金属の表面積を引いた値として求めることができる。また、「粉体材料から金属を除去したセラミックス粒子の表面積」は、粉体材料を溶解除去(例えば、硝酸処理)して得られたセラミックス粒子を窒素吸着BET多点法で測定することで得ることができる。
【0022】
第1の金属とセラミックス粒子12との合計を100体積%としたとき、第1の金属は、例えば、20体積%以上であって、好ましくは、30体積%以上、より好ましくは40体積%以上、さらに好ましくは45体積%以上である。これにより、粉体材料100Aの焼結体において、第1の金属のつながりが良くなり、金属の特徴(例えば導電性)が発揮され易くなる。また、第1の金属とセラミックス粒子12との合計を100体積%としたとき、第1の金属は、例えば、80体積%以下であって、好ましくは70体積%以下、より好ましくは60体積%以下、さらに好ましくは55体積%以下であり得る。これにより、セラミックス粒子12とセラミックス基材との接合性が向上し得る。
【0023】
粉体材料100Aの平均粒子径は、例えば、2μm以下であって、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.7μm以下である。粉体材料の平均粒子径が小さい方が、粒子の凝集やネッキングが抑えられている傾向があり、分散性が良好となるため、薄層部材の製造にも用いることができる。また、粉体材料100Aの平均粒子径は、特に限定されるものではないが、例えば、0.01μm以上であって、0.05μm以上、0.1μm以上、0.2μm以上、または0.3μm以上であり得る。なお、粉体材料100Aの平均粒子径は、動的光散乱法(DLS:Dynamic light scattering)においてキュムラント法で解析を行うことによって測定されるZ平均粒子径(DDLS)である
なお、本明細書においてDLSを用いて粒子径に関する指標(例えば、上記「Z平均粒子径(DDLS)」および「多分散指数(PDI)」)を測定する場合、測定用の分散媒には水、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、エチレングリコール(EG)、イソボロニルアセテート(IBA)などの所定の分散媒が用いられる。また、かかるDLSでの測定の際には、粒子の凝集、沈降を抑制するために種々の手段(例えば、適切な分散媒の選択、分散剤や増粘剤などの添加剤の使用、分散装置の使用など)を用いるとよい。なお、分散装置を使用する場合には例えば、超音波分散装置を使用すると好ましい。
【0024】
粉体材料100AのPDIは、例えば、0.4以下であって、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下である。PDIが小さいほど、粉体材料がより均一に分散し易くなり、焼結体において金属の特徴(例えば導電性)をより均一に発現させることができ得る。
【0025】
セラミックス粒子12は、第1の粒子10のコア部分である。セラミックス粒子12は、例えば、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、ジルコニア(ZrO)、マグネシア(MgO)、チタニア(TiO)、セリア(CeO)、イットリア(Y)、ハフニア(HfO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、二酸化マンガン(MnO)、石灰(CaO)、酸化亜鉛(ZnO)、ベンガラ(Fe)、ジルコン(ZrSiO)、ムライト(Al13Si)、ケイ酸アルミニウム等の酸化物系セラミックであってもよく、窒化ケイ素(Si)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、炭窒化ホウ素等の非酸化物系セラミックであってもよく、もしくはこれらのようなセラミックを少なくとも1種以上含む複合材料などであってもよい。これらのセラミックは、粉体材料の用途や求められる特性等に応じて、いずれか1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
セラミックス粒子12の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、例えば、0.01μm~1μmであって、0.05μm~0.8μmであると好ましく、0.1μm~0.4μmであるとより好ましい。なお、ここでの粒子径は、動的光散乱法(DLS:Dynamic light scattering)においてキュムラント法で解析を行うことによって測定されるZ平均粒子径(DDLS)である
なお、本明細書においてDLSを用いて粒子径に関する指標(例えば、上記「Z平均粒子径(DDLS)」および「多分散指数(PDI)」)を測定する場合、測定用の分散媒には水、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、エチレングリコール(EG)、イソボロニルアセテート(IBA)などの所定の分散媒が用いられる。また、かかるDLSでの測定の際には、粉体材料中のコアシェル粒子の凝集、沈降を抑制するために種々の手段(例えば、適切な分散媒の選択、分散剤や増粘剤などの添加剤の使用、分散装置の使用など)を用いるとよい。なお、分散装置を使用する場合には例えば、超音波分散装置を使用すると好ましい。
【0027】
付着金属14は、セラミックス粒子の表面の一部に付着している。付着金属14は、粉体材料100Aに含まれる第1の金属の少なくとも一部を含む。第1の金属の構成元素は、特に限定されるものではないが、例えば、Pd、Pt、Rh、Ir、Ru、Os等の白金族元素、白金族元素の群にAg、Auを加えた貴金属元素、W、Mo、Ni、Al、Cu、Ti,Zn、Al等のその他金属元素等が挙げられる。このなかでも、白金族元素が好ましく用いられる。
【0028】
付着金属14は、第1の金属を主成分としている。また、付着金属14は、第1の金属以外の元素を含み得る。付着金属14全体を100mol%としたとき、付着金属14に含まれる第1の金属の割合は、例えば、80mol%~100mol%であって、85mol%~100mol%、90mol%~100mol%、または95mol%~100mol%であり得る。
【0029】
粉体材料100Aに含まれる第1の金属は、全てが付着金属14として存在していなくてもよい。付着金属14以外に第1の金属が存在する場合には、第1の金属の全体を100体積%としたとき、例えば、第1の金属のうち5体積%以上が付着金属14として存在しているとよく、好ましくは10体積%以上、より好ましくは15体積%以上含まれるとよい。これにより、焼結体に金属の特徴(例えば導電性)を安定的に発現させることができ得る。一方で、付着金属14として存在する第1の金属の割合が高すぎる場合には、焼成時に付着金属14を介した第1の粒子10同士の凝集やネッキングが発生し易くなる場合がある。そのため、付着金属14として存在する第1の金属は、例えば、50体積%以下であるとよく、40体積%以下、30体積%以下、または25体積%以下であってもよい。
【0030】
付着金属14の形状は特に限定されるものではないが、例えば、粒子状で存在し得る。付着金属14が粒子状で存在する場合に、その平均粒子径は、例えば、1nm以上であって、10nm以上、20nm以上、30nm以上、または40nm以上であり得る。また、上記平均粒子径は、例えば、100nm以下であって、90nm以下、80nm以下、70nm以下、または60nm以下であり得る。本明細書において、付着金属14の平均粒子径は、SEM画像から400個の粒子を無作為に抽出し測定したフェレ―径(水平)の算術平均として測定されたものをいう。
また、付着金属14の平均粒子径は、例えば、セラミックス粒子12の平均粒子径の0.3倍以下であって、好ましくは0.2倍以下、より好ましくは0.1倍以下である。
【0031】
粉体材料100Aは、付着金属14を有するセラミックス粒子12のほかに、付着金属14を有さないセラミックス粒子12を含み得る。粉体材料100Aに含まれるセラミックス粒子12全体を100体積%としたとき、付着金属14を有さないセラミックス粒子12の割合は、例えば、50体積%以下、20体積%以下、10体積%以下、5体積%以下、2体積%以下、または1体積%以下であるとよい。これにより、焼成時にセラミックス単独で存在する領域が生成されることを防ぎ、金属の特徴(例えば導電性)を安定して発揮させることができ得る。
【0032】
図2は、ここで開示される粉体材料の他の一実施形態を模式的に示している。図2に示す粉体材料100Bは、上述の実施形態に加え、さらに、第2の粒子20を含んでいる。第2の粒子20は、金属粒子であって、構成する金属元素は特に限定されるものではないが、好ましくは、上記第1の金属を主成分として構成されている。即ち、第2の粒子20は、付着金属14を構成する第1の金属と同じ金属元素を主成分として構成されることが好ましい。これにより、粉体材料100Bの焼結体において、金属がセラミックスにまとまりついた構造になり易くなるため、焼結体に金属の特徴(例えば、導電性)をさらに付与することができ得る。
【0033】
第2の粒子20全体を100mol%としたとき、第2の粒子20に含まれる第1の金属の割合は、例えば80mol%~100mol%であって、85mol%~100mol%、90mol%~100mol%、または95mol%~100mol%であり得る。
【0034】
第2の粒子20の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、例えば、0.1μm~2μmであって、0.2μm~1μm、または0.3μm~0.8μmであり得る。本明細書において、第2の粒子20の平均粒子径は、SEM画像から400個の粒子を無作為に抽出し測定したフェレ―径(水平)の算術平均として測定されたものをいう。
【0035】
付着金属14の平均粒子径は、第2の粒子20の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。これにより、第2の粒子20同士の焼結より、付着金属14と第2の粒子20との焼結が優先的に進むため、粉体材料100Bの焼結体において、金属がセラミックスにまとまりついた構造になり易くなり得る。付着金属14の平均粒子径は、例えば、第2の粒子20の平均粒子径の0.3倍以下、0.2倍以下、または0.1倍以下であり得る。
【0036】
粉体材料100Bの焼結体において、金属がセラミックスにまとまりついた構造になり易くする観点から、付着金属14の平均粒子径は、セラミックス粒子12の平均粒子径の0.3倍以下であることが好ましく、より好ましくは0.2倍以下、さらに好ましくは0.1倍以下である。また、第2の粒子20の平均粒子径は、セラミックス粒子12の平均粒子径の5倍以下であることが好ましく、より好ましくは3倍以下、さらに好ましくは2倍以下である。
【0037】
本開示により、ここで開示される粉体材料を含む組成物が提供される。ここで開示される組成物は、例えば、粉体材料を水や有機溶剤などの分散媒体に分散させて提供され得る。組成物は、例えばペースト(スラリー、インク、サスペンション等を包含する)状であり得る。なお、組成物の分散媒は、粉体材料を良好に分散させ得るものであればよく、従来のペースト調製に用いられているものを特に制限なく使用することができる。例えば、有機系溶媒として、ミネラルスピリット等の石油系炭化水素(特に脂肪族炭化水素)、2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 1-Monoisobutyrate、エチレングリコール、ジエチレングリコール誘導体、トルエン、キシレン、ブチルカルビトール(BC)、ターピネオール等の高沸点有機溶媒を一種類又は複数種組み合わせたものを用いることができる。
また、組成物には、粉体材料の他に、分散剤、バインダ(例えば、エチルセルロース等のセルロース系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、セルロース系高分子、ポリビニルアルコール、ロジン樹脂等)、ビヒクル、フィラー、ガラスフリット、界面活性剤、消泡剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、重合禁止剤などの添加物が含まれていてもよい。
【0038】
以下、ここで開示される粉体材料の製造方法について説明する。なお、ここで開示される粉体材料は、ここで開示される製造方法以外の方法によっても実現され得る。
【0039】
ここで開示される粉体材料の製造方法は、(1)材料準備工程と、(2)金属析出工程とを含む。以下、各工程について具体的に説明する。
【0040】
(1)材料準備工程
材料準備工程では、所定の金属元素を含む金属粒子を表面の一部に担持したセラミックス粒子を準備すること、および、第1の金属が溶解した溶液を準備することを含む。ここで、第1の金属は、上述した粉体材料に含まれる第1の金属と同様のものをいう。
【0041】
セラミックス粒子を構成し得る材料(組成)、平均粒子径等は、上述した粉体材料に含まれるセラミックス粒子と同様であるため、ここでは説明を省略する。ここで準備されるセラミックス粒子は、表面の一部に所定の金属を含む金属粒子(以下、「種粒子」ともいう)が担持されている。かかる種粒子は、粒子成長の核となる粒子である。種粒子がセラミックス粒子の表面に存在することによって、後述の金属析出工程において、種粒子を起点として金属が析出するため、セラミックス粒子の表面に効率よく金属を付着させることができる。
【0042】
種粒子を構成する金属元素は、第1の金属と同族(さらには同種)元素あっても、異種金属元素であってもよいが、同族元素であることが好ましい。例えば、第1の金属と種粒子とが白金族元素で構成されることが好ましい。
【0043】
セラミックス粒子に担持される種粒子の量が多すぎる場合には、金属析出工程において、セラミックス粒子の表面全体に金属が付着してしまう。そのため、種粒子の担持量は、セラミックス粒子の重量を1としたとき、例えば、0.05以下であって、0.03以下、0.02以下で、または0.01以下であり得る。また、種粒子の担持量が少なすぎる場合には、セラミックス粒子の表面に付着する金属量が不十分となってしまう。そのため、種粒子の担持量は、セラミックス粒子の重量を1としたとき、例えば、0.002以上、0.005以上であり得る。
【0044】
種粒子を表面の一部に担持するセラミックス粒子の調製方法は、特に限定されないが、例えば、液相還元法によって調製することができる。液相還元法では、まず、種粒子を構成する金属元素を含む金属化合物が溶解した溶液(以下、「種粒子生成用溶液」ともいう)を準備する。金属化合物としては、目的の金属の塩、錯体等を好ましく用いることができる。塩としては、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物などのハロゲン化物や、水酸化物、硫化物、硫酸塩、硝酸塩、等が挙げられる。錯体としては、アンミン錯体、シアノ錯体、ハロゲノ錯体、ヒドロキシ錯体、等が挙げられる。
【0045】
種粒子生成用溶液の溶媒は、水系溶媒でもよいし、有機系溶媒であってもよい。水系溶媒としては、水(例えば、純水、脱イオン水等)または水を主体とする混合液(例えば、水と低級アルコールとの混合溶液)を用いることができる。なお、本明細書において、「水を主体とする混合液」は、混合液のうち50vol%以上が水である混合液のことをいう。一方、有機系溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類、若しくは、アセトン、メチルケトンのようなケトン類、若しくは、酢酸エチルのようなエステル類、等を用いることができる。
【0046】
次いで、種粒子生成用溶液と、セラミック粉末と、適当な還元剤とを混合して還元処理することによってセラミックス粒子の表面に種粒子を生成する。還元剤としては、例えば、炭酸ヒドラジン、ヒドラジン、抱水ヒドラジン、フェニルヒドラジン、硫酸ヒドラジン、ヒドラジン二塩酸塩、アルキルヒドラジンなどのヒドラジン化合物を用いることができる。また、還元剤の他の例として、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸などの有機酸およびその塩(酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩)や、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。これらの中でも、毒劇物ではなく、かつ、均一で表面が滑らかな金属粒子を形成し得る炭酸ヒドラジン、酒石酸塩(例えば、酒石酸ナトリウム)、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)などを好ましく用いることができる。
【0047】
還元剤の添加量は、反応系の状態に合わせて適切に設定すればよいため、特に制限はない。また、還元処理の際に、種粒子生成用溶液にpH調整剤を添加して、pHを8以上、例えば9~11程度に調整することが好ましい。ここで、pH調整剤には、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア水、その他の塩基性物質を用いることができる。還元処理時間は、適宜設定することができる。特に制限はないが、例えば、0.1時間~3時間程度が好ましい。
【0048】
セラミックス粒子表面に生成される種粒子の分布の偏りを抑制する観点から、上記還元処理は撹拌しながら行うことが好ましい。また、還元剤と混合する前に、セラミックス粉末を予め超音波分散等で分散させることが好ましい。
【0049】
還元処理される上記金属化合物の濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、0.001mM~1mM(例えば0.01mM~0.1mM)となるように溶液を調製することができる。また、かかる溶液には他に種々の添加剤を加えてもよい。かかる添加剤としては、例えば、保護剤、分散剤、錯化剤等が挙げられる。
【0050】
上記のような還元処理によって生成した種粒子を備えるセラミックス粒子の回収は、従来と同様でよく、特に制限はない。一例では、まず、液中でセラミックス粒子を沈降させ、あるいは遠心分離して上澄みを除去する。その後、好ましくは複数回の洗浄後、乾燥させることで種粒子を表面の一部に担持したセラミックス粒子を得ることができる。洗浄には、例えば、水系溶媒、アルコール類等の有機系溶媒を使用することができる。
【0051】
以上のようにして、種粒子を表面の一部に担持するセラミックス粒子を調製することができる。種粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば50nm以下であって、30nm以下、20nm以下、または10nm以下であり得る。また、種粒子の平均粒子径の下限は限定されないが、例えば1nm以上であり得る。種粒子の平均粒子径は、SEM画像から400個の粒子を無作為に抽出し測定したフェレ―径(水平)の算術平均として測定されたものをいう。
【0052】
第1の金属が溶解した溶液(以下「金属析出用溶液」ともいう)は、上述した第1の金属を含む金属化合物が溶解することで準備することができる。金属析出用溶液は、上記種粒子を担持したセラミックス粒子と混合され、セラミックス粒子の表面に金属を付着させるために用いられる。金属析出用溶液に溶解される金属化合物としては、第1の金属の塩、錯体等を好ましく用いることができる。塩としては、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物などのハロゲン化物や、水酸化物、硫化物、硫酸塩、硝酸塩、等が挙げられる。錯体としては、アンミン錯体、シアノ錯体、ハロゲノ錯体、ヒドロキシ錯体、等が挙げられる。なお、金属析出用溶液の溶媒は、上述した種粒子生成用溶液の溶媒として例示したものと同様であってよい。
【0053】
セラミックス粒子の表面の一部に金属を析出させる方法としては、特に制限されないが、例えば、液相還元法が好適に使用される。この場合、金属析出用溶液には、還元剤が含まれ得る。還元剤としては、上述した種粒子生成用溶液に用いられ得る還元剤として例示したものと同様であってよい。なお、還元剤は、金属析出用溶液に予め混合されていてもよく、後述の金属析出工程で混合してもよい。還元剤の添加量は、反応系の状態に合わせて適切に設定すればよいため、特に制限はない。
【0054】
好適な一態様では、金属析出用溶液は、さらにキノンオリゴマーを含む。液相還元法でセラミックス粒子の表面に金属を析出させた場合に、析出金属を介した粒子同士の凝集やネッキングが発生し易いが、キノンオリゴマーが溶液中に含まれていることで凝集やネッキングを抑制することができる。これは、キノンオリゴマーが第1の金属と錯体を形成することで、凝集、ネッキングを抑制した上で金属析出が制御されるものと推定される。また、本発明者の検討によれば、キノンオリゴマーは、セラミックス粒子の表面において、金属が種粒子を起点として盛り上がるように(例えば粒子状に)を析出させる働きがある。そのため、セラミックス粒子の表面に露出部分が形成され易くなる。このようなキノンオリゴマーの効果は、特に白金族元素を析出させる際において顕著となる。なお、上述したメカニズムは推測を含んでおり、本技術を何ら限定するものではない。
【0055】
キノンオリゴマーは、キノンを有するモノマーが複数結合した重合体のことをいう。キノンを有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキノン(HQ)、ベンゾキノン(BQ)等が挙げられる。本明細書において、「オリゴマー」とは、少なくとも2のモノマーが重合したものをいい、その上限は特に限定されるものではない(即ち、ポリマーを包含する)。また、キノンオリゴマーは、単一組成、単一構造でなくてもよく、混合物であってよい。
【0056】
キノンオリゴマーは、少なくとも、600℃の熱分解GC-MSによりヒドロキノン、ベンゾキノンのうち少なくともどちらか検出され、MALDI-TOF/MSスペクトルにてm/z値が200以上に少なくとも一つのピークを有する。例えば、キノンオリゴマーは、600℃の熱分解GC-MSによりエタノール、プロパノール、酢酸、フェノールが検出されてよく、300℃の熱分解GC-MSにてヒドロキノン、酢酸、2-フラノン、マレイミド、4-メチル-3-ペンテン-2-オンが検出されてよい。また、キノンオリゴマーは、MALDI-TOF/MSスペクトルにて、m/z値が200~1200の範囲にピーク群を有してもよい。
【0057】
キノンオリゴマーを構成するモノマーのうちキノンを有するモノマーの割合が、50%以上がキノンを有していればよく、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、または100%であり得る。
【0058】
また、キノンオリゴマーをMALDI-TOF/MSにより分析して得られたピーク図において、m/z値が200以上1200以下の範囲に3以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上のピークから成るピーク群を有するとよい。また、m/z値が200から1000の間に3以上、より好ましくは5以上、10以上のピークから成るピーク群を有するとよい。また、m/z値が200以上700以下の範囲に3以上、より好ましくは5以上、10以上のピークから成るピーク群を有するとよい。また、m/z値が250から500の間に3以上、より好ましくは5以上、10以上のピークから成るピーク群を有するとよい。
【0059】
また、キノンオリゴマーをMALDI-TOF/MSにより分析して得られたピーク図において、m/z値が200以上1200以下の範囲のピーク強度が、全体のピーク強度の50%以上を占めることが好ましく、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上であり得る。
【0060】
金属析出用溶液中のキノンオリゴマーの濃度は、特に限定されないが、濃度が低すぎる場合には、キノンオリゴマーによる効果が十分に得られない場合がある。そのため、金属析出用溶液中のキノンオリゴマーの濃度は、例えば、0.02g/L以上であって、0.05g/L以上、0.1g/L以上、または0.2g/L以上であるとよい。また、キノンオリゴマーの濃度が高すぎる場合には、析出した金属に付着する不純物の量が多くなりすぎ、当該不純物の除去工程が煩雑になる。そのため、金属析出用溶液中のキノンオリゴマーの濃度は、例えば、200g/L以下、100g/L以下、50g/L以下、20g/L以下、または10g/L以下であり得る。
【0061】
キノンオリゴマーの合成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、Polymer Science U.S.S.R vol.24 No.10 pp. 2434-2440, 1982を参照して合成することができる。
【0062】
金属析出用溶液は、他に種々の添加剤を加えてもよく、かかる添加剤としては、例えば、保護剤、分散剤、錯化剤等が挙げられる。
【0063】
なお、ここで開示される粉体材料は、上述のようにキノンオリゴマーを用いて製造した場合に、セラミックス粒子表面の付着金属にキノンオリゴマー由来の物質が付着し得る。例えば、粉体材料を600℃熱分解GC-MSによってヒドロキノン、ベンゾキノンの少なくともどちらかが検出され得る。なお、600℃の熱分解GC-MSで得られる結果が煩雑で解析が困難ある場合は、一度300度に加熱後、600℃に加熱を行い、2段階に分けて解析を行うダブルショットを行ってもよい。この場合、いずれかの温度でヒドロキノンが検出されることが好ましい。また、いずれかの温度でベンゾキノンが検出され得る。
【0064】
(2)金属析出工程
金属析出工程では、上記種粒子を表面の一部に担持するセラミックス粒子と、上記金属析出用溶液とを混合し、当該セラミックス粒子の表面の一部に金属を付着させる。本実施形態では、液相還元法により、セラミックス粒子の表面に金属を付着させる。セラミックス粒子への金属の付着をより均一にする観点から、撹拌しながら還元反応を進行することが好ましい。また、同様の観点から、上記セラミックス粒子と、還元剤を混合していない上記金属析出用溶液とを混合した後、超音波分散等によりセラミックス粒子を分散させてから、還元剤を混合することが好ましい。
【0065】
還元処理の進行を良好とするため、上記セラミックス粒子と上記金属析出用溶液との混合溶液にpH調整剤を混合して、pHを8以上、例えば9~11程度に調整することが好ましい。ここで、pH調整剤には、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア水、その他の塩基性物質を用いることができる。
【0066】
本工程では、上記セラミックス粒子の表面露出部が残るよう、上記金属析出用溶液に含まれる第1の金属を上記セラミックス粒子の表面に析出させる。セラミックス粒子の表面露出率は、例えば2%以上であって、3%以上、4%以上、5%以上、10%以上、または12%以上であり得る。また、上記表面露出率は、例えば、98%以下であって、92%以下、80%以下、70%以下、60%以下、55%以下、または53%以下であり得る。上記表面露出率は、例えば、還元処理時間によって、適宜調整することができる。特に制限はないが、例えば、0.1時間~3時間が好ましく、0.3時間~1時間がより好ましい。
【0067】
上記のような還元処理によって生成した、表面の一部に第1の金属が付着したセラミックス粒子を含む粉体材料の回収は、従来と同様でよく、特に制限はない。一例では、まず、液中で粉体材料を沈降させ、あるいは遠心分離して上澄みを除去する。その後、好ましくは複数回の洗浄後、乾燥させることで、粉体材料を得ることができる。洗浄には、例えば、水系溶媒、アルコール類等の有機系溶媒を使用することができる。
【0068】
なお、上記得られた粉体材料に対し、さらに、第1の金属を主成分とする金属粉末を混合してもよい。これにより、上述した粉体材料100Bのような実施形態を実現することができる。
【0069】
ここで開示される粉体材料を含む組成物は、様々な用途に使用可能である。例えば、ここで開示される組成物は、電子部品や半導体装置の導電性部材の形成に用いることができる。即ち、ここで開示される組成物は、導電性部材形成用の組成物として好適に用いられる。導電性部材の例としては、例えば、MLCCや静電チャック等の電極材料等が挙げられる。導電性部材の製造の一例では、ここで開示される組成物を基材に供給し、その後焼成することで組成物に含まれる粉体材料を焼結させ、導電性部材を製造することができる。なお、上記基材は好ましくはセラミックス製の基材であり、より好ましくは粉体材料に含まれるセラミックス粒子を構成するセラミックと同じセラミックで構成された基材である。これにより、粉体材料と基材との接合性が高めることができる。基材への組成物の供給方法は特に限定されず、例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷等であり得る。焼成温度は粉体材料に含まれるセラミックス粒子の焼結温度等によって適宜調整すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、大気雰囲気下において、600℃~1800℃、または1200℃~1600℃とすることができる。また、必要に応じて、焼成前に乾燥処理や脱バインダ処理(例えば、250℃~600℃の加熱処理)を行ってもよい。
【0070】
以上の通り、ここで開示される技術の具体的な態様として、以下の各項に記載のものが挙げられる。
【0071】
項1:セラミックス粒子と第1の金属とを含む粉体材料であって、上記第1の金属の少なくとも一部は、上記セラミックス粒子の表面の一部に付着しており、上記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下である、粉体材料。
【0072】
項2:上記セラミックス粒子と上記第1の金属との合計の体積を100体積%としたとき、上記第1の金属の割合が20体積%以上80体積%以下である、項1に記載の粉体材料。
【0073】
項3:動的光散乱法に基づくZ平均粒子径が2μm以下である、項1または2に記載の粉体材料。
【0074】
項4:上記第1の金属として、白金族元素を含む、項1~3のいずれか一項に記載の粉体材料。
【0075】
項5:項1~4のいずれか一項に記載の粉体材料を含む、組成物。
【0076】
項6:表面の一部に金属が付着したセラミックス粒子を含む粉体材料の製造方法であって、所定の金属を含む金属粒子を表面の一部に担持したセラミックス粒子と、第1の金属が溶解した溶液とを準備すること、および、上記セラミックス粒子と、上記溶液とを混合し、上記セラミックス粒子の表面露出率が2%以上98%以下となるように上記第1の金属の少なくとも一部を上記セラミックス粒子の表面に析出させることを包含する、製造方法。
【0077】
項7:上記所定の金属と上記第1の金属とが同族元素である、項6に記載の製造方法。
【0078】
項8:項5に記載の組成物を基材に供給し、焼成することを含む、導電性部材の製造方法。
【0079】
以下、本技術に関する試験例を説明するが、かかる試験例は本技術を限定することを意図したものではない。
【0080】
(例1)
1-1.Pd種粒子担持アルミナ粉体の合成
塩化アンモニウム1.02gを純水10mLに溶解し、ここに塩化パラジウム0.835g(Pd:0.501g、0.00471mol)を加えて溶解した。この溶解液を100mLに定容し、パラジウムアンモニア錯体水溶液を調製した。
【0081】
次に、アルミナ粉末8gを純水2320mLに加え、超音波分散させ、撹拌した。ここに、上記パラジウムアンモニア錯体水溶液を4mL加え、撹拌しながら0.12mol/Lのヒドラジン-水和物水溶液80mLを加え、さらに30分間撹拌を続けた。これにより、Pd種粒子担持アルミナ粉末を調製した。なお、このときPd粒子の析出に伴い、スラリーの色がうっすらと褐色になった。また、用いたアルミナとPdの重量から、それぞれの分子量および密度を用いて体積を算出し、アルミナとPdとの体積比を算出した(体積比の求め方は以下の例で同じ)。また、図3に例1における種粒子担持アルミナ粉のFE-SEMの反射電子像を示す。FE-SEM画像において、粒子像の中で比較的明るい部分が金属部分、暗い部分がセラミック部分を示している(以下のFE-SEM画像において同じ)。
【0082】
1-2.Pd付着アルミナ粉末の合成
ジクロロジアミンパラジウム(DDPd)17gに、6g/Lのキノンオリゴマーを含む水溶液28.5mL、28%アンモニア水15.4mL、および純水241mLを加え、マグネチックスターラーで撹拌後、超音波洗浄機で5分間処理することでDDPdを溶解させた。ここに、上記得られたPd種粒子担持アルミナ粉末2.81gを加え撹拌後、超音波洗浄機を用いて超音波分散を10分間行った。さらに、撹拌しながら、液温25℃で炭酸ヒドラジン水溶液(70%)21.9mLを加えた。このとき、約1分後にPd析出に伴う発泡、黒変が観察され、液温が約30℃まで上昇した。さらに、30分間撹拌を継続した後、得られた粉末を1時間静置させ沈降させた後、上澄み液を除去し、遠心分離機を用いてエタノールで洗浄した。これにより、Pd付着アルミナ粉末を得た。図4に例1におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像を示す。
なお、本試験例で使用したキノンオリゴマーを含む水溶液は、ヒドロキノン15gを純水900mLに溶解し、塩基性条件下で酸素ガスを用いて酸化、重合させることで調製した。
【0083】
1-3.ペースト化、印刷、焼成
2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 1-Monoisobutyrate 1.98gにエチルセルロース0.26gを溶解させ、上記得られたPd付着アルミナ粉末7.5gを加え、三本ロールで混錬しペーストを作製した。このペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷し、大気中400℃で脱バインダ処理を行った後、窒素雰囲気中1400℃で2時間焼成し、評価用サンプルを得た。この評価用サンプルは、焼成膜のFE-SEM観察および抵抗測定に用いた。図5に例1における焼成膜のFE-SEM反射電子像を示す。また、上記と同様の方法で上記ペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷した後、この印刷面上にさらに別のアルミナ基材をかぶせた。その後、上記と同様の方法で脱バインダ処理および焼成を行い、得られたサンプルの断面をイオンミリング研磨後、FE-SEM観察に用いた。図6に例1におけるサンプルの断面(焼成膜の断面)を示す。
【0084】
(例2)
2-1.Pd種粒子担持アルミナ粉体の合成
例1で調製したPd種粒子担持アルミナ粉体を用いた。
【0085】
2-2.Pd付着アルミナ粉末の合成
DDPd5.47gに、6g/Lのキノンオリゴマーを含む水溶液82.5mL、28%アンモニア水4.95mL、および純水737mLを加え、マグネチックスターラーで撹拌後、超音波洗浄機で5分間処理することでDDPdを溶解させた。ここに、上記Pd種粒子担持アルミナ粉末8.14gを加え撹拌後、超音波洗浄機を用いて超音波分散を10分間行った。さらに、撹拌しながら、液温25℃で炭酸ヒドラジン水溶液(70%)7.04mLを加えた。このとき、約5~6分後にPd析出に伴う発泡、黒変が観察された。さらに、30分間撹拌を継続した後、得られた粉末を1時間静置させ沈降させた後、上澄み液を除去し、遠心分離機を用いてエタノールで洗浄した。これにより、Pd付着アルミナ粉末を得た。図7に例2におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像を示す。なお、ここで得られたPd付着アルミナ粉末において、アルミナ粒子に付着したPd粒子の平均粒子径は0.05μmであった。かかる平均粒子径は、SEM画像から400個の粒子を無作為に抽出して測定したフェレ―径(水平)の算術平均のことをいう。
【0086】
2-3.ペースト化、印刷、焼成
2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 1-Monoisobutyrate 1.98gにエチルセルロース0.26gを溶解させ、さらに、体積比においてアルミナ:Pd=50:50となるように、上記得られたPd付着アルミナ粉末2.48gと、Pd粉末(球形粒子、平均粒子径0.5μm)5.02gとを加え、三本ロールで混錬しペーストを作製した。このペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷し、大気中400℃で脱バインダ処理を行った後、窒素雰囲気中1400℃で2時間焼成し、評価用サンプルを得た。この評価用サンプルは、焼成膜のFE-SEM観察および抵抗測定に用いた。図8に例2における焼成膜のFE-SEM反射電子像を示す。また、上記と同様の方法で上記ペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷した後、この印刷面上にさらに別のアルミナ基材をかぶせた。その後、上記と同様の方法で脱バインダ処理および焼成を行い、得られたサンプルの断面をイオンミリング研磨後、FE-SEM観察に用いた。図9に例2におけるサンプルの断面(焼成膜の断面)を示す。
なお、上記用いたPd粉末の平均粒子径は、SEM画像から400個の粒子を無作為に抽出して測定したフェレ―径(水平)の算術平均のことをいう。
【0087】
(例3)
3-1.Pd種粒子担持アルミナ粉体の合成
例1で調製したPd種粒子担持アルミナ粉体を用いた。
【0088】
3-2.Pd付着アルミナ粉末の合成
DDPd5.47gに、6g/Lのキノンオリゴマーを含む水溶液82.5mL、28%アンモニア水4.95mL、および純水737mLを加え、マグネチックスターラーで撹拌後、超音波洗浄機で5分間処理することでDDPdを溶解させた。ここに、上記Pd種粒子担持アルミナ粉末2.71gを加え撹拌後、超音波洗浄機を用いて超音波分散を10分間行った。さらに、撹拌しながら、液温25℃で炭酸ヒドラジン水溶液(70%)7.04mLを加えた。このとき、約5~6分後にPd析出に伴う発泡、黒変が観察された。さらに、30分間撹拌を継続した後、得られた粉末を1時間静置させ沈降させた後、上澄み液を除去し、遠心分離機を用いてエタノールで洗浄した。これにより、例3におけるPd付着アルミナ粉末を得た。なお、ここで得られたPd付着アルミナ粉末において、アルミナ粒子に付着したPd粒子の平均粒子径は0.05μmであった。かかる平均粒子径は、SEM画像から400個の粒子を無作為に抽出して測定したフェレ―径(水平)の算術平均のことをいう。
【0089】
3-3.ペースト化、印刷、焼成
2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 1-Monoisobutyrate 1.98gにエチルセルロース0.26gを溶解させ、さらに、体積比においてアルミナ:Pd=50:50となるように、上記得られたPd付着アルミナ粉末3.72gと、Pd粉末(球形粒子、平均粒子径0.5μm)3.78gとを加え、三本ロールで混錬しペーストを作製した。このペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷し、大気中400℃で脱バインダ処理を行った後、窒素雰囲気中1400℃で2時間焼成し、評価用サンプルを得た。この評価用サンプルは、抵抗測定に用いた。
【0090】
(例4)
例4では、金属を付着させていないアルミナ粉末を用いてペーストを作製した。2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 1-Monoisobutyrate 1.98gにエチルセルロース0.26gを溶解させ、アルミナ粉末1.85gと、Pd粉末(球形粒子、平均粒子径0.5μm、上記2-3で用いたものと同じ)5.65gとを加え、三本ロールで混錬しペーストを作製した。このペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷し、大気中400℃で脱バインダ処理を行った後、窒素雰囲気中1400℃で2時間焼成し、評価用サンプルを得た。この評価用サンプルは、焼成膜のFE-SEM観察および抵抗測定に用いた。図10に例4における焼成膜のFE-SEM反射電子像を示す。また、上記と同様の方法で上記ペーストをアルミナ基板上へスクリーン印刷した後、この印刷面上にさらに別のアルミナ基材をかぶせた。その後、上記と同様の方法で脱バインダ処理および焼成を行い、得られたサンプルの断面をイオンミリング研磨後、FE-SEM観察に用いた。図11に例4におけるサンプルの断面(焼成膜の断面)を示す。
【0091】
(例5)
5-1.Pt種粒子担持アルミナ粉体の合成
PtCl水溶液1g(Pt:50mg)とエタノール24gを混合した。ここに、アルミナ粉末20gを加え、撹拌、超音波分散した。その後、ロータリーエバポレータを用いて乾燥(90rpm、50mbar、40℃)させ、乳鉢で解砕した。そして、大気中で10℃/分で昇温し、500℃で2時間保持し、焼成した。このようにして、Pt種粒子担持アルミナ粉体を調製した。図12に例4における種粒子担持アルミナ粉のFE-SEMの反射電子像を示す。
【0092】
5-2.Pd付着アルミナ粉末の合成
ジクロロジアミンパラジウム(DDPd)19.7gに、28%アンモニア水17.8mLおよび純水279mLを加え、マグネチックスターラーで撹拌後、超音波洗浄機で5分間処理することでDDPdを溶解させた。ここに、6g/Lのキノンオリゴマーを含む水溶液33mL、上記得られたPt種粒子担持アルミナ粉末3.26gを加え撹拌後、超音波洗浄機を用いて超音波分散を行った。さらに、撹拌しながら、液温25℃で炭酸ヒドラジン水溶液(70%)25.3mLを加えた。このとき、約2~3分後にPd析出に伴う発泡、黒変が観察された。さらに、30分間撹拌を継続した後、得られた粉末を1時間静置させ沈降させた後、上澄み液を除去し、遠心分離機を用いてエタノールで洗浄した。これにより、Pd付着アルミナ粉末を得た。図13に例5におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像を示す。
【0093】
(例6)
上述の例2の2-2に記載した方法のうち、Pd種粒子担持アルミナ粉末の代わりにアルミナ粉末を使用したこと以外は同様にして、Pd付着アルミナ粉末を調製した。図14に例6におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像を示す。
【0094】
(例7)
上述の例2の2-2に記載した方法のうち、6g/Lのキノンオリゴマーを含む水溶液の代わりに純水を使用したこと以外は同様にして、Pd付着アルミナ粉末を調製した。図15に例7におけるPd付着アルミナ粉末のFE-SEMの反射電子像を示す。
【0095】
[Pd付着アルミナ粉末のDLS測定]
各例において、Pd付着アルミナ粉末を純水中で超音波分散させ、マルバーン製のゼータサイザーナノZSを用いて粒度分布を測定し、その結果をキュムラント解析することで、Z平均粒子径とPDIとを算出した。結果を表1に示す。なお、例6、7においては、Pd付着アルミナ粉末が沈降してしまい、測定することができなかった。なお、参考として、原料として使用したアルミナ粉末のZ平均粒子径は358.3nm、PDIは0.121であった。
【0096】
[セラミックス粒子の表面露出率の測定]
各例において、Pd付着アルミナ粉末の表面露出率を以下の式を用いて算出した。
式:表面露出率(%)=(Pd付着アルミナ粉末に含まれるセラミックス粒子の表面露出部分の表面積/Pd付着アルミナ粉末から金属を除去したセラミックス粒子の表面積)×100
なお、式中の「Pd付着アルミナ粉末に含まれるセラミックス粒子の表面露出部分の表面積」は、窒素吸着BET多点法で測定した表面積より、COパルス法で測定した金属の表面積を引いた値とした。また、「Pd付着アルミナ粉末から金属を除去したセラミックス粒子の表面積」は、Pd付着アルミナ粉末を硝酸処理して得られたセラミックス粒子を窒素吸着BET多点法で測定した値とした。結果を表1に示す。なお、例6、7においては、Pd付着アルミナ粉末が分散せず沈降したため、測定することができなかった。
【0097】
[焼成膜の抵抗率の測定]
例1~4において作製した焼成膜の体積抵抗率を三菱化学アナリテック製のロレスタGXを用いて、四探針法により測定した。
【0098】
【表1】
【0099】
例1、2、4を比較すると、表1に示すように、例1、2の焼成膜の方が例4の焼成膜の抵抗率が低くなっていた。これは、図5~6、8~9、10~11に示す焼成膜のFE-SEM像からもわかるように、例1、2の焼成膜においてPd(FE-SEM像中の比較的白い部分)のつながりが良好だったからだと考えられる。また、図5,8,10に示す焼成膜の表面のFE-SEM像からわかるように、例1、2のセラミックス粒子の表面には付着金属がある(図4、7参照)にも関わらず、焼成膜の表面におけるセラミックス部分が例4(アルミナ粉末とPd粉末とを単純に混合した例)と同程度露出していることがわかる。このことから、例1、2の焼成膜は隣接するセラミックス基材(ここではアルミナ基材)と焼結し易く、強固に接合できることがわかる。これらのことから、例1、2では、高い導電性と、強固な接合性とを有する焼成膜が実現されることがわかる。また、例3は、Pd付着アルミナ粉末におけるアルミナとPdとの体積比率を例1、2とは異なるように原料の量を変更した例であるが、例3の焼成膜においても例4の焼成膜よりも低い抵抗率を示した。このことから、例3においても高い導電性と、強固な接合性とを有する焼成膜が実現されることがわかる。
【0100】
例5では、種粒子としてPt粒子、アルミナ粒子の表面に析出させる金属としてPdを使用したが、図4、7,13からわかるように、例1、2と同様、粒子の凝集やネッキングが少なく、表面露出率が制御されたPd付着アルミナ粉末を製造することができた。
【0101】
例6では、図14に示すように、アルミナ粒子の表面にPdがほとんど付着せず、Pdの塊が観察された。これは、アルミナ粒子に種粒子を担持させていなかったことが原因と考えられる。
【0102】
例7では、図15に示すように、アルミナ粒子状にPdが付着しているが、例1、2、4(図4、7、13)と比べてPdの析出に偏りが見られた。このことから、Pdを析出させる還元反応時にキノンオリゴマーを混合することで、Pd付着アルミナ粉末の凝集、ネッキングを抑制し、より好適な粉体材料を製造できることがわかる。
【0103】
以上、本技術の具体例を試験例に基づいて詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【符号の説明】
【0104】
10 第1の粒子
12 セラミックス粒子
14 付着金属
20 第2の粒子
100A、100B 粉体材料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15