(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115306
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】テープ貼付装置
(51)【国際特許分類】
B29C 70/38 20060101AFI20240819BHJP
【FI】
B29C70/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020929
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000219314
【氏名又は名称】東レエンジニアリング株式会社
(72)【発明者】
【氏名】熱田 直行
【テーマコード(参考)】
4F205
【Fターム(参考)】
4F205AC03
4F205AD16
4F205HA14
4F205HA23
4F205HA45
4F205HB01
4F205HC02
4F205HM13
4F205HT13
4F205HT26
(57)【要約】
【課題】処理剤が付与されたテープの先端部を貼付ヘッドとワークの間に送り込むことができるテープ貼付装置を提供する。
【解決手段】被貼付面5aに貼り付けるためのテープを搬送するテープ搬送部9と、テープ搬送部9から搬送されるテープAを押圧しながら被貼付面5aに貼り付ける貼付ヘッドと10、テープ搬送部9と貼付ヘッド10の間に位置し、テープAの下面に処理剤Sを付与する処理剤付与部と、処理剤Sが付与されたテープAの下面に気体を吹き付けることによりテープ搬送部9から貼付ヘッド10へ搬送されるテープAを非接触状態で支持する気体吹付部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被貼付面に貼り付けるためのテープを搬送するテープ搬送部と、
前記テープ搬送部から搬送されるテープを押圧しながら前記被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドと、
前記テープ搬送部と前記貼付ヘッドの間に位置し、テープの下面に処理剤を付与する処理剤付与部と、
前記処理剤が付与されたテープの下面に気体を吹き付けることにより前記テープ搬送部から前記貼付ヘッドへ搬送されるテープを非接触状態で支持する気体吹付部と、
を備えることを特徴とする、テープ貼付装置。
【請求項2】
前記気体吹付部は前記処理剤付与部を兼ね、スプレー状の前記処理剤をテープの下面に吹き付けることにより、テープの下面に前記処理剤を付与することを特徴とする、請求項1に記載のテープ貼付装置。
【請求項3】
テープをはさんで前記気体吹付部と対向するバックプレートをさらに有することを特徴とする、請求項1もしくは2に記載のテープ貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維束を含むテープを被貼付面に貼り付けることによって繊維強化プラスチック(FRP)成形品などを製造するテープ貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
炭素繊維などの繊維束をワークの被貼付面に貼り付けてゆくことで、所望の形状をした繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)成形品が製造できることが知られている。
【0003】
FRP成形品の製法には、ATL(Auto Tape Layup)法、AFP(Auto Fiber Placement)法など種々の称呼があるが、これらの製法は厳密に区別されているものではない。本明細書においては、繊維束を押圧しながら被貼付面に貼り付けていく製法を総称してATL法と記し、その装置を繊維束貼付装置と記すこととする。
【0004】
特許文献1には、ATL法を実施する施工法が開示されている。この施工法では、
図5に示すように一般的にプリプレグテープ、UDテープと呼ばれる、繊維束にあらかじめ樹脂を含浸させてテープ状に成形したもの(テープA)をATLヘッドのフィーダー101から貼付ヘッド102へ搬送し、加熱および加圧しながらワーク105の被貼付面105aへ貼り付けるテープ貼付装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示すようなテープ貼付装置において、被貼付面105aへのテープAの貼り付けに接着剤を用いる場合がある。その場合、被貼付面105aとテープAの間に接着剤Sが塗布されるよう、繊維束の被貼付面と対向する側の面、すなわち下面へ接着剤付与部103によって接着剤が付与される。
【0007】
ここで、
図6に示すようにテープAの先端部が貼付ヘッド102に到達する前にテープAの自重によりテープAが垂れ下がった場合、貼付ヘッド102と被貼付面105aとの間にテープAを送り込むことができないおそれがあった。このようなテープAの垂れ下がりを抑えるために、
図6に二点鎖線で示すように接着剤付与部103と貼付ヘッド102の間にテープガイド106を配置してテープAを下方から支持することも考えられる。しかし、テープAの下面に接着剤Sが付与されている場合、テープガイド106が接着剤Sに接触するため接着剤Sの均一な付与を乱すばかりかテープAとテープガイド106との擦れによりコンタミが発生し、被貼付面105aへのテープAの接着強度に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点を鑑み、処理剤が付与されたテープの先端部を貼付ヘッドとワークの間に送り込むことができるテープ貼付装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明のテープ貼付装置は、被貼付面に貼り付けるためのテープを搬送するテープ搬送部と、前記テープ搬送部から搬送される前記テープを押圧しながら前記被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドと、前記テープ搬送部と前記貼付ヘッドの間に位置し、テープの下面に処理剤を付与する処理剤付与部と、前記処理剤が付与されたテープの下面に気体を吹き付けることにより前記テープ搬送部から前記貼付ヘッドへ搬送されるテープを非接触状態で支持する気体吹付部と、を備えることを特徴としている。
【0010】
本発明のテープ貼付装置では、気体吹付部を有することにより、テープの垂れ下がりを抑えてテープの先端部を貼付ヘッドとワークの間に送り込むことができる。
【0011】
また、前記気体吹付部は前記処理剤付与部を兼ね、スプレー状の前記処理剤をテープの下面に吹き付けることにより、テープの下面に前記処理剤を付与しても良い。
【0012】
こうすることにより、テープの垂れ下がりの抑制とテープ下面への処理剤の均一な付与とを同時に行うことができる。
【0013】
また、テープをはさんで前記気体吹付部と対向するバックプレートをさらに有すると良い。
【0014】
こうすることにより、気体吹付部により吹き上げられるテープの姿勢を安定させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のテープ貼付装置により、処理剤が付与されたテープの先端部を貼付ヘッドとワークの間に送り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明のテープ貼付装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態におけるATLヘッドの詳細を示す図である。
【
図3】本実施形態におけるテープ貼付装置において繊維束をピックアップする様子を示す斜視図である。
【
図4】本発明の他の実施形態におけるATLヘッドの詳細を示す図である。
【
図6】従来のATLヘッドにおける問題点を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のテープ貼付装置を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、実施の形態に係るテープ貼付装置1の概略構成を示す斜視図である。テープ貼付装置1は、多関節ロボット2、多関節ロボット2のアーム2aの先端部分に取付けられたATLヘッド3、ATLヘッド3にテープAを供給・搬送するテープ搬送手段4、テープAを載置しておく載置台13、ワーク5を保持するワーク台6などを含んで構成されている。
【0019】
本実施形態におけるワーク5は、たとえば、熱可塑性樹脂の射出成型品からなり、その表面に炭素繊維からなるテープAが貼り付けられて補強される。ワーク5の形状、及びテープAを貼り付ける位置、貼り付ける長さは設計により予め定められている。
【0020】
また、本実施形態では、テープAは炭素繊維がばらばらになることを防ぐために樹脂が含浸された状態であり、帯状の形態を有している。本実施形態では、テープAの長手方向および短手方向の寸法は、たとえばそれぞれ500mm、25mmである。
【0021】
多関節ロボット2としては市販の汎用の産業用ロボットを用いることができる。多関節ロボット2のアーム2aの先端部分にATLヘッド3が取り付けられている。
【0022】
【0023】
ATLヘッド3は、
図2に示すように、接着剤吹付部7、フィーダー9、および貼付ヘッド10を有している。フィーダー9から貼付ヘッド10の方へ送られるテープAのワーク5と対向する側の面(すなわち下面)に接着剤吹付部7が接着剤Sを塗布し、この接着剤Sを有するテープAを貼付ヘッド10がワーク5の被貼付面5aに押圧することにより、テープAがワーク5に貼り付けられる。
【0024】
接着剤吹付部7は、図示しない連結プレート(連結手段とも呼ぶ)を介して貼付ヘッド10と連結されており、テープAの送り出し経路においてフィーダー9と貼付ヘッド10の間に位置し、テープAの下面にスプレー状の接着剤Sを吹き付けるものであり、本説明における処理剤付与部と気体吹付部とを兼ねている。
【0025】
接着剤吹付部7は、所定の間隔分テープAから離間してテープAに対向する位置に接着剤Sを含んだガスGを吹き出す吹き出し口が設けられたノズル7aを有している。このノズル7aには接着剤Sの供給経路である接着剤供給配管7bとガスGの供給経路であるガス供給配管7cとが接続されている。接着剤供給配管7bから供給された接着剤Sとガス供給配管7cから供給されたガスGは、ノズル7aの内部で合流してスプレー状となり、上記吹き出し口から吹き出される。この吹き出し口から吹き出された接着剤Sは、テープAの下面に略均一の膜厚の膜を形成する。
【0026】
なお、接着剤Sは本説明における処理剤である。接着剤Sは熱硬化性接着剤であり、たとえばエポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系などがある。この中でも、たとえばエポキシ系の熱硬化性接着剤は、所定の温度までの昇温をトリガーとして発熱反応を生じ、自己の反応熱により硬化反応が促進する特性を有する。ここで、ATLヘッド3は図示しないヒータを有しており、被貼付面5aに貼り付けられる前後の少なくとも一方のテープAの接着剤Sをこのヒータにより加熱することによって接着剤Sの熱硬化反応を促進させる。
【0027】
また、テープAをはさんで接着剤吹付部7と対向し、フィーダー9から貼付ヘッド10へ真っ直ぐ搬送されるテープAに近接する位置には、バックプレート7dが設けられている。バックプレート7dは、少なくともテープAと対向する面がフィーダー9から貼付ヘッド10へ真っ直ぐ搬送されるテープAと平行な平坦面である部材であり、接着剤吹付部7によって吹き上げられたテープAがこの平坦面に当接することにより、テープAの位置が規制される。なお、この平坦面とテープAとの間で擦れが生じることは好ましくないため、バックプレート7dの少なくとも平坦面を形成する部分はテフロン(登録商標)など摩擦係数が小さい材料から構成されていることが好ましい。
【0028】
フィーダー9は、ATLヘッド3におけるテープAの搬送装置であって、本説明ではテープ搬送部とも呼ぶ。フィーダー9は、図示しない連結プレートを介して貼付ヘッド10と連結されており、1組のローラによって帯状のテープAを挟持し、このローラが回転駆動することにより貼付ヘッド10の押圧ローラ10aに向けてテープAを送り出す。
【0029】
貼付ヘッド10は、押圧ローラ10aが、ローラ支持部10bを介してベース部10cに取付けられて構成されている。押圧ローラ10aは、テープAを被貼付面5aに押し付けるもので、ローラ支持部10b内には、押圧ローラ10aに圧力を付与するエアシリンダであるシリンダ部10dが配置されている。
【0030】
図1に示すテープ搬送手段4は、予め所定長さに裁断された帯状のテープAが積載される載置台13、載置台13からテープAを1本ずつピックアップするピックアップハンド14、ピックアップハンド14を鉛直方向および水平方向に移動させるガントリ軸15、16を含んで構成されている。
【0031】
ピックアップハンド14は、真空吸着チャック14aを複数個備え、この真空吸着チャック14aにより載置台13上に積載されたテープAを1本ずつピックアップする。
【0032】
テープAが貼付けられるワーク5は、様々な形状(3次元形状)を有している。そのため、ATLヘッド3では、テープAに対する押圧ローラ10aの押圧状態を一定に保つため、押圧ローラ10aがワーク5の被貼付面5aの接線方向に直交する方向(法線方向)から被貼付面5aを押圧するように、ATLヘッド3の姿勢(傾き)を制御する。例えば、ワーク5に対するATLヘッド3の姿勢制御は、ワーク5の3次元設計データに基づいて実施されるようになっている。
【0033】
ここで、接着剤吹付部7、フィーダー9、および貼付ヘッド10が共通する連結プレートに連結されていることにより、これらの相対位置は固定され、連動する。これにより、被貼付面5aの形状に倣って貼付ヘッド10(押圧ローラ10a)が姿勢を変えながらテープAの貼り付けを行う場合であっても、フィーダー9から押圧ローラ10aへ送り出されるテープAに対して接着剤吹付部7の相対距離を所定値で維持することが可能であるため、接着剤吹付部7による接着剤Sの塗布をテープAの貼り付けと並行して行うことができる。
【0034】
次に、
図3に基づいてテープ貼付装置1によるテープAの貼付動作を説明する。
【0035】
まず、テープ貼付装置1が始動すると、ガントリ軸15、16が動作し、
図3に示すように、載置台13上のテープAをピックアップハンド14が1本だけピックアップする。このとき、テープAの両端(少なくとも一端)が、ピックアップハンド14の両端より長さ方向に突き出た状態で、真空チャック14aがテープAを吸着しピックアップする。
【0036】
次に、ピックアップハンド14が受渡し位置まで移動する。受渡し位置においてピックアップハンド14が保持するテープAをATLヘッド3内のフィーダー9に受け渡す。受け渡し位置は、ガントリ軸15、16によるピックアップハンド14の可動領域と、多関節ロボット2によるATLヘッド3の可動領域の共通領域内であればよく、その位置に特に制限はない。
【0037】
受渡し位置において、ATLヘッド3内のフィーダー9の上部挿入口(図示せず)に、ピックアップハンド14が保持するテープAの一端が若干挿入されるように多関節ロボット2が動作し、フィーダー9はお辞儀動作をする。
【0038】
テープAの一端が所定長さ分フィーダー9に挿入されると、真空チャック14aの吸着が解除され、テープAがATLヘッド3に受け渡される。同時にフィーダー9が作動し、テープAを所定の待機位置まで搬送する。
【0039】
次に多関節ロボット2が動作し、貼付開始位置までATLヘッド3が移動する。続けて多関節ロボット2が動作し、押圧ローラ10aが被貼付面5aに押し付けられる。
【0040】
このとき、押圧ローラ10aが被貼付面5aに接触するタイミングに合わせてフィーダー9が動作し、丁度テープAの先端が押圧ローラ10aと被貼付面5aとの間に挟まるようにテープAを搬送する。
【0041】
また、このとき、
図2に示すように接着剤吹付部7が動作し、フィーダー9によって押圧ローラ10aへ搬送されるテープAに接着剤Sを塗布する。
【0042】
そして、
図1に示すように、ATLヘッド3がテープAの貼付経路に沿ってワーク5の貼付面5a上を移動及び首振り動作をしつつ、テープAを被貼付面5aに貼り付けていく。その間もフィーダー9は作動しており、テープAを搬送、供給する。また、接着剤吹付部7がテープAに接着剤Sを塗布する。
【0043】
テープAが後端まで被貼付面5aに貼り終えられると、接着剤吹付部7の動作が停止し、多関節ロボット2の動作により押圧ローラ10aによる被貼付面5aへの押圧が解除され、1本のテープAの貼り付けが完了する。
【0044】
以下、同じ動作が繰り返され、被貼付面5a上にテープAが貼り付けられていく。
【0045】
ここで、本実施形態では、気体吹付部の役割を兼ねる接着剤吹付部7を有している。これにより、
図2に破線で示すようにテープAの先端部を貼付ヘッド10の押圧ローラ10aとワーク5の被貼付面5aとの間に送り込む前にテープAが垂れ下がることが無いよう、吹き付ける気体の風圧によりテープAを浮かせ、テープAを非接触状態で支持することができる。
【0046】
また、本実施形態のATLヘッド3は、テープAをはさんで接着剤吹付部7(気体吹付部)と対向する位置にバックプレート7dを有している。これにより、テープAの位置(浮き上がり量)を規制して搬送動作を安定させることができる。これら気体吹付部およびバックプレート7dにより、接着剤Sが付与されたテープAを確実に押圧ローラ10aとワーク5の被貼付面5aとの間に送り込むことができる。
【0047】
次に、本発明の他の実施形態のATLヘッドを
図4に示す。
【0048】
この実施形態におけるATLヘッド3では、先の実施形態とは異なり、接着剤付与部21と気体吹付部22とが別個に設けられており、気体吹付部22が接着剤付与部21と貼付ローラ10aの間に位置し、接着剤付与部21によって下面に接着剤Sが付与されたテープAを気体吹付部22から発せられるガスGによって非接触状態で支持している。この実施形態においては、接着剤付与部21はフィーダー9から送り出されるテープAの下面に近接するように配置されたテープAの幅と同等の幅の開口を有しており、図示しない接着剤供給手段から配管を介して供給された接着剤Sをこの開口からテープAに塗布している。
【0049】
この実施形態におけるATLヘッド3では、気体吹付部22は少なくともテープAの先端部が押圧ローラ10aに到達するまで動作していれば良く、テープAの先端部が押圧ローラ10aに送り込まれた後はテープAの垂れ下がりの懸念が無くなるため、気体吹付部22は動作が停止しても良い。
【0050】
以上のテープ貼付装置により、処理剤が付与されたテープの先端部を貼付ヘッドとワークの間に送り込むことが可能である。
【0051】
ここで、テープ貼付装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、以上の説明では処理剤は接着剤としているが、それに限らずたとえばプライマー(下地剤)などでも良い。
【0052】
また、上記の説明では、貼付ヘッド10のワークとの当接部分は押圧ローラ10aであるが、これに限らずたとえば押圧シューなどでも良い。
【0053】
また、上記の説明ではテープ搬送手段4にガントリ構造体を採用しているが、別の実施の形態では、ガントリ構造体に代えて多関節ロボットを採用してもよい。
【0054】
また、上記実施の形態においては、ATLヘッド3の駆動装置として多関節ロボット2を採用しているが、別の実施の形態では、多関節ロボットに代えてガントリ構造体を採用しても差し支えない。
【0055】
ガントリ構造体を採用した場合には、ATLヘッド3のXYZ軸方向への運動制御を安定して行うことができる。また、ATLヘッド3の剛性を高めることができ、ATLヘッド3による押圧力を高めることができ、さらには、テープ貼付装置1のフットプリント(換言すると、装置全体の動作範囲を含めた占有体積)を小さくすることができるという利点も得ることができる。
【符号の説明】
【0056】
1 テープ貼付装置
2 多関節ロボット
2a アーム
3 ATLヘッド
4 繊維束搬送手段
5 ワーク
5a 被貼付面
6 ワーク台
7 接着剤吹付部
7a ノズル
7b 接着剤供給配管
7c ガス供給配管
7d バックプレート
9 フィーダー(テープ搬送部)
10 貼付ヘッド
10a 押圧ローラ
10b ローラ支持部
10c ベース部
10d シリンダ部
13 載置台
14 ピックアップハンド
14a 真空吸着チャック
15 ガントリ軸
16 ガントリ軸
21 接着剤付与部
22 気体吹付部
101 フィーダー
102 貼付ヘッド
103 接着剤付与部
105 ワーク
105a 被貼付面
106 テープガイド
A 繊維束(テープ)
G ガス
S 接着剤