(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011533
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】包布
(51)【国際特許分類】
A47G 9/02 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
A47G9/02 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113582
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】721005898
【氏名又は名称】リポス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】大賀 康弘
【テーマコード(参考)】
3B102
【Fターム(参考)】
3B102BA00
(57)【要約】
【課題】従来技術よりも簡易な構造で、交換が容易な包布を提供する。
【解決手段】寝具用の包布であって、寝具の表面を覆う矩形の表面部、及び、寝具の裏面を覆う矩形の裏面部を有し、前記表面部と前記裏面部は、それぞれ、頭部、2つの側部、及び、足部の4辺を有し、前記頭部、及び、2つの前記側部は互いに縫製されて接続されており、前記足部は縫製せずに開口となっており、2つの前記側部は、前記足部側から一定の範囲を縫製しないことにより、前記開口と繋がるスリットがそれぞれ形成されており、さらに、2つの前記側部には、前記頭部側から間隔をあけた箇所に、縫製をしない範囲を設けて、手入穴が形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝具用の包布であって、
寝具の表面を覆う矩形の表面部、及び、寝具の裏面を覆う矩形の裏面部を有し、
前記表面部と前記裏面部は、それぞれ、頭部、2つの側部、及び、足部の4辺を有し、前記頭部、及び、2つの前記側部は互いに縫製されて接続されており、前記足部は縫製せずに開口となっており、
2つの前記側部は、前記足部側から一定の範囲を縫製しないことにより、前記開口と繋がるスリットがそれぞれ形成されており、
さらに、2つの前記側部には、前記頭部側から間隔をあけた箇所に、縫製をしない範囲を設けて、手入穴が形成されていることを特徴とする包布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布団等の寝具用の包布に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル、病院等では不特定多数の人が寝具を利用することから、寝具の包布の交換作業が頻繁に行われており、交換作業を容易にする包布、交換作業の際に異物を回収し易くした包布等、様々な包布が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、包布の交換作業をし易くするために、寝具を出し入れする開閉自在の開口部を周縁上に有する全包布本体と、開口部の周縁に沿って縫着されている一対の伸縮性布材により前記開口部を閉塞する閉塞部と、を備えた包布が開示されている。
【0004】
その他に、特許文献2には、包布交換作業の際に異物を回収し易くするために、包布本体を長手方向の両側に開口を形成するように長手方向の両端縁のみが縫合された上下2枚の生地布から構成し、開口を有する両端にそれぞれ上縁及び下縁が突出する垂れ片を形成した包布が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-155024号公報
【特許文献2】実開平4-125768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の包布は、包布の交換作業を容易にすることはできるが、伸縮性布材を開口部に用いることから、通常の包布よりもコストが増加するという問題がある。本発明は、包布の交換作業を簡単に行うことができ、従来と同程度の簡単な構造の包布を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の包布は、寝具用の包布であって、寝具の表面を覆う矩形の表面部、及び、寝具の裏面を覆う矩形の裏面部を有し、前記表面部と前記裏面部は、それぞれ、頭部、2つの側部、及び、足部の4辺を有し、前記頭部、及び、2つの前記側部は互いに縫製されて接続されており、前記足部は縫製せずに開口となっており、2つの前記側部は、前記足部側から一定の範囲を縫製しないことにより、前記開口と繋がるスリットがそれぞれ形成されており、さらに、2つの前記側部には、前記頭部側から間隔をあけた箇所に、縫製をしない範囲を設けて、手入穴が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の包布は、寝具用の包布であって、寝具の表面を覆う矩形の表面部、及び、寝具の裏面を覆う矩形の裏面部を有し、前記表面部と前記裏面部は、それぞれ、頭部、2つの側部、及び、足部の4辺を有し、前記頭部、及び、2つの前記側部は互いに縫製されて接続されており、前記足部は縫製せずに開口となっており、2つの前記側部は、前記足部側から一定の範囲を縫製しないことにより、前記開口と繋がるスリットがそれぞれ形成されており、さらに、2つの前記側部には、前記頭部側から間隔をあけた箇所に、縫製をしない範囲を設けて、手入穴が形成されていることにより、包布の交換作業の際に、スリットが存在することにより、開口からスムーズに寝具を出し入れすることができ、さらに、2枚の生地を所定の箇所を縫製するだけで製造することができることから、製造コストを増加させることがないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の包布1について、図を用いて以下に詳しく説明する。
図1に示すのは本発明の包布1の斜視図であり、
図2に示すのは包布1の平面図であり、縫製箇所を破線で示した図である。
【0011】
本発明の包布1は、布団等の寝具用の包布であって、
図1,3に示すように、寝具10の表面を覆う矩形の表面部2、及び、前記寝具10の裏面を覆う矩形の裏面部3を有し、表面2及び裏面部3は同じ大きさで、記表面部2及び記裏面部3は、それぞれ、頭部4、2つの側部5、及び、足部6の4辺を有し、前記頭部4、及び、2つの前記側部5は互いに縫製されて接続されている。前記足部6は縫製していないことから、
図1,3に示すように、開口7となっている。
【0012】
図2に記載の包布1は、表面部2と裏面部3の縫製箇所を破線で示してある。
図2を見ると分かるように、表面部2と裏面部3は、頭部4は全て縫製されて互いに接続されている。そして、表面部2と裏面部3の足部6については縫製していないことから、表面部2と裏面部3は、足部6では互いに接続されておらず、寝具10を出し入れするための開口7が形成されている。
【0013】
そして、2つの側部5については、
図2に示すように、足部6側から一定の範囲を縫製していないことから、それぞれ、開口7と繋がるスリット8が形成されている。2つのスリット8を設けることにより、
図3に示すように、開口7を大きく開くことができ、スムーズに包布1内に寝具10を出し入れすることができる。
【0014】
さらに、2つの側部5は、
図2に示すように、頭部4側から間隔をあけた箇所に、縫製をしない範囲を設けており、この箇所に、包布1を交換する際に、包布1内に手を入れて作業するための手入穴9が形成されている。
【0015】
本発明の包布1は、表面部2及び裏面部3として、2枚の同じ大きさの矩形の生地を用意し、
図2に示す箇所を縫製することで、製造することができる。縫製する際に、開口7、スリット8、及び、手入穴9に相当する箇所を縫製しないだけで、簡単に製造することができる。そして、側部5の縫製の際に、スリット8の箇所、及び、手入穴9の箇所については、閂止めを行い、ほつれてこないように補強を行う。
【0016】
次に、包布1について、実際の寸法を用いて説明する。包布1を縦260cm、横190cmとする場合、スリット8は、足部6側から75cmの長さとする。手入穴9については、手を入れることができる長さとすればよい。包布1のこれらの寸法は一例であり、対象となる寝具に合わせて様々な寸法に変更することが可能である。
【0017】
本発明の包布1は、交換作業を行う際に、
図3に示すように、スリット8を設けていることによって開口7を大きく開くことができる。また、手入穴9から中に手を入れることで、包布1の交換作業をし易くすることができる。
【0018】
このように、本発明の包布1は、2つの側部5にそれぞれ、開口7に繋がるスリット8を設けることで、開開口7を大きく開いて寝具10を出し入れすることができるようになり、包布1の交換作業をスムーズに素早く行うことができるようになる。さらに、包布1の製造方法についても表面2及び裏面部3の2枚の生地を所定の箇所を縫製するだけであることから、非常に簡単であり、従来の包布と同様の製造コストで済ますことができる。
【符号の説明】
【0019】
1 包布
2 表面部
3 裏面部
4 頭部
5 側部
6 足部
7 開口
8 スリット
9 手入穴
10 寝具