(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115387
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0238 20230101AFI20240819BHJP
【FI】
G06Q30/0238
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021058
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂口 拓司
(72)【発明者】
【氏名】石田 恵梨奈
(72)【発明者】
【氏名】近藤 佳惠
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、特典付き電子レシートを簡便に確認することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、前記識別子に関連付けられた電子レシート情報を一覧表示する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記電子レシート情報に特典付与に係る付加情報が付加されている場合、前記付加情報の種別に応じた第1表示用情報を、前記一覧表示された前記電子レシート情報に関連付けて表示する。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、
前記識別子に関連付けられた電子レシート情報を一覧表示する表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記電子レシート情報に特典付与に係る付加情報が付加されている場合、前記付加情報の種別に応じた第1表示用情報を、前記一覧表示された前記電子レシート情報に関連付けて表示する、情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記付加情報の前記特典付与に係る状態を表した前記第1表示用情報を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記付加情報の特典付与に係る状態として、前記付加情報による特典付与が可能な状態か否かを表した前記第1表示用情報を表示させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記電子レシート情報に特典付与に係る付加情報が付加されている場合、前記付加情報によって付与された特典を表す第2表示用情報を、前記一覧表示された前記電子レシート情報に関連付けて表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記付加情報によって付与されたポイントの合算値を表す前記第2表示用情報を表示させる、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置のコンピュータを、
ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、
前記識別子に関連付けられた電子レシート情報を一覧表示する表示制御手段と、
して機能させ、
前記表示制御手段は、前記電子レシート情報に特典付与に係る付加情報が付加されている場合、前記付加情報の種別に応じた第1表示用情報を、前記一覧表示された前記電子レシート情報に関連付けて表示する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、決済時に店舗から買物客に渡されるレシートあるいは領収書を電子データ化して客の携帯端末等に送信し、表示させる電子レシートシステムが提供されている。レシートの電子データ化により、利用客はレシートデータを家計簿ソフト等に流用できるなどの利点がある。また、導入店舗にとっても、電子レシートの利用によりレシート用紙の消費を節減することができる等の利点がある。
【0003】
また、商品購入の特典として電子レシートに、店舗や電子レシートシステム内で使用できるポイントの付与権利を付加することで、店舗や商品の販売促進、電子レシートの利用促進に繋げようという試みもある。
【0004】
しかしながら、このような特典コンテンツは、電子レシートを意欲的に利用する客以外では認知される機会が少ないという課題があった。また客が詳細を知るためには、詳細が表示される画面まで遷移しなくてはいけないという課題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、特典付き電子レシートを簡便に確認することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、ユーザを識別可能な識別子の入力を受け付ける受付手段と、前記識別子に関連付けられた電子レシート情報を一覧表示する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記電子レシート情報に特典付与に係る付加情報が付加されている場合、前記付加情報の種別に応じた第1表示用情報を、前記一覧表示された前記電子レシート情報に関連付けて表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る電子レシートシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るPOS端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る電子レシートサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る電子レシート管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る電子レシート管理部のデータ構成の一例を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る顧客端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るポイントサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るポイント管理部のデータ構成の一例を模式的に示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態のPOS端末が備える機能構成の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態のPOS端末が行う処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態のPOS端末が行う締め処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態の電子レシートサーバが行う電子レシート管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施形態の電子レシート管理サーバが備える機能構成の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態の電子レシート管理サーバが行う処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施形態の顧客端末が備える機能構成の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態の顧客端末が行う処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、実施形態に係る顧客端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係る顧客端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、実施形態に係る顧客端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、実施形態に係る顧客端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、情報処理装置及びプログラムの実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
図1は、電子レシートシステムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、電子レシートシステム1は、POS(Point of Sales)端末10と、ストアサーバ20と、電子レシートサーバ30と、電子レシート管理サーバ40と、顧客端末50と、ポイントサーバ60とを有する。
【0010】
POS端末10及びストアサーバ20は、例えば店舗毎に設けられる。POS端末10とストアサーバ20とは、店舗内に設けられたLAN(Local Area Network)等のネットワークNaに接続される。ネットワークNaは、各種ネットワーク機器を介して、インターネットや各種公衆網のネットワークNbに接続される。なお、同一の店舗に設けられるPOS端末10の台数は特に問わず、複数台であってもよい。
【0011】
POS端末10は、店舗で販売される商品の商品販売データ処理及び決済処理を実行する商品販売データ処理装置である。POS端末10は、決済された商品の取引内容を含むレシート情報を生成し、当該レシート情報を後述する印字部13で印字した紙レシートを発行する。また、POS端末10は、レシート情報のデータ形式を変換した電子レシート情報を生成する。
【0012】
電子レシート情報は、レシート用紙に印字するレシート情報(つまり、非構造化形式のレシート情報)を、例えばCSV(Comma-Separated Values)方式やJ-son方式等の構造化形式に変換したレシート情報である。電子レシート情報は、商品の取引情報(商品販売データや決済情報)の他、電子レシート情報を生成した店舗の店舗名、会員ID、取引日時等の他、電子レシート情報を識別するための識別子を含む。ここで、会員IDは、会員を識別するための識別情報である。本実施形態では、電子レシート情報の出力先となる受取先機器(顧客端末50)のアドレスを会員IDとする例について説明するが、これに限るものではない。
【0013】
POS端末10は、電子レシート情報を生成すると、生成した電子レシート情報をネットワークNaを介して電子レシートサーバ30に出力(送信)する。電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
【0014】
なお、POS端末10が生成する電子レシート情報は、商品の取引に関するものに限らないものとする。例えば、POS端末10は、購入された商品の中に保証書等の証明書が用意されている場合、当該証明書を電子レシート情報として電子レシートサーバ30に送信してもよい。また、POS端末10は、取引の際に電子マネーのチャージ等の所定の処理が行われる場合、その処理内容を示した控え書類情報を電子レシート情報として電子レシートサーバ30に送信してもよい。
【0015】
ストアサーバ20は、POS端末10で行われる商品販売データ処理等の管理を統括的に行う。例えば、ストアサーバ20は、POS端末10の商品販売データ処理で生成された商品販売データを記憶・管理したり、商品販売データ処理に用いる商品データファイル等を記憶・管理する。
【0016】
なお、本実施形態では、POS端末10が電子レシート情報を出力する構成を説明するが、これに限らず、POS端末10で生成されたレシート情報を、ストアサーバ20や図示しない変換装置がデータ形式を変換することで、電子レシート情報として電子レシートサーバ30に出力する構成としてもよい。
【0017】
電子レシートサーバ30は、例えば店舗またはチェーン店舗(以下、店舗という)を運営する企業の本部に設けられる。また、電子レシートサーバ30は、例えば店舗を運営する企業毎の電子レシート情報を管理する企業用のレシート管理サーバとして機能する。
【0018】
電子レシートサーバ30は、POS端末10から送信された電子レシート情報を、ネットワークNbを介して受信する。また、電子レシートサーバ30は、受信した電子レシート情報を、ネットワークNbを介して電子レシート管理サーバ40に送信する。
【0019】
電子レシート管理サーバ40は、電子レシートサーバ30の各々から送信される電子レシート情報を記憶・管理するサーバ装置である。電子レシート管理サーバ40は、例えば、店舗を運営する各種企業の電子レシート情報を一括に管理する会員用のレシート管理サーバとして機能する。
【0020】
電子レシート管理サーバ40は、会員登録を行った会員の氏名や会員ID等の会員データを記憶し管理する。具体的には、電子レシート管理サーバ40は、会員データを、データベースDB等に保持された会員管理部432(
図4参照)に記憶・管理する。なお、電子レシート管理サーバ40とは別に、会員データの記憶・管理を行う会員管理サーバ等を設ける構成としてもよい。
【0021】
電子レシート管理サーバ40は、電子レシートサーバ30から送信された電子レシート情報を、ネットワークNbを介して受信する。電子レシート管理サーバ40は、受信した電子レシート情報をデータベースDBに保持された後述する電子レシート管理部431に記憶する。具体的には、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート情報に含まれる会員IDに基づき、電子レシート情報を会員毎に記憶し管理する。
【0022】
また、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート管理部431に電子レシート情報を記憶すると、この電子レシート情報の会員IDに基づいて顧客端末50(受取先機器)を特定する。そして、電子レシート管理サーバ40は、ネットワークNbを介して、新たな電子レシート情報を記憶したことをその顧客端末50に通知する。
【0023】
また、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート管理部431に電子レシート情報を記憶すると、電子レシート情報に対し、特典付与に係る種々の付加情報を付加することが可能となっている。
【0024】
なお、本実施形態において、付加するとは、電子レシート情報に外的に付加する形態に限らず、電子レシート情報に含まれる形態で付加されてもよい。また、付加するとは、電子レシート情報と付加情報とが、リンク等により関連付けられる状態をも包含する概念である。
【0025】
例えば、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート情報がポイントの取得権利を有する場合、当該電子レシート情報に対し、ポイントの付与に係る特典情報を付加情報として付加する。ポイントとは、商品の購入金額に応じて付与される金銭的価値であって、店舗で販売する商品について現金と同等の価値として使用できる。
【0026】
ここで、特典情報は、例えば、ポイントの付与条件を識別するための条件IDと、ポイントの取得権利に関する状態とを含む。ポイントの取得権利に関する状態は、例えば、利用可能な状態を示す「有効」、期限切れ等により無効となった状態を示す「無効」、権利が行使された状態を示す「使用済」等の状態を示すものである。
【0027】
また、例えば、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート情報に含まれた商品が、販促等のキャンペーンの対象商品である場合、当該電子レシートに対し、そのキャンペーンのキャンペーン情報を付加情報として付加する。ここで、キャンペーン情報は、例えば、キャンペーンを識別するためのキャンペーンIDと、キャンペーンの応募に関する状態とを含む。キャンペーンの応募に関する状態は、例えば、キャンペーンに応募したか否かの他、応募した回数等を示すものである。なお、本実施形態では、キャンペーンに応募することで得られる報酬をポイントとする例について説明するが、これに限定されるものではない。
【0028】
また、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート情報に付加された特典情報によりポイントが付与された場合や、キャンペーンへの応募によってポイントが付与された場合、それらポイントの合算値(以下、ポイント合算値ともいう)を電子レシート情報に関連付けて記憶する。
【0029】
また、電子レシート管理サーバ40は、ネットワークNbを介して接続される顧客端末50から、会員IDを指定した電子レシートの一覧要求を受信すると、当該会員IDに関連付けて電子レシート管理部431に記憶された電子レシート情報の一覧を、要求元の顧客端末50に提供する。また、電子レシート情報に付加情報が付加されている場合、この付加情報を要求元の顧客端末50に提供する。
【0030】
顧客端末50は、情報処理装置の一例である。顧客端末50は、本システムの利用者である会員が携帯して使用する、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等の端末装置である。また、顧客端末50は、PC(Personal Computer)等の据置型の端末装置であってもよい。顧客端末50は、例えば、ネットワークNb上で提供される各種情報を閲覧するためのWebブラウザ等のアプリケーションを実装する。
【0031】
顧客端末50は、ネットワークNbを介して電子レシート管理サーバ40に接続される。顧客端末50は、電子レシートが記憶されたことを示す通知を、電子レシート管理サーバ4からネットワークNbを介して受信する。また、顧客端末50は、操作者からの操作に応じて、電子レシートの閲覧照会情報を、ネットワークNbを介して電子レシート管理サーバ4に送信する。
【0032】
また、顧客端末50は、電子レシート管理サーバ4と協働することで、電子レシート情報の表示に係る各種の画面を後述する表示部53に表示させる。顧客端末50の操作者は、表示部53に表示される画面を操作することで、自己の会員IDに関連付けられた電子レシート情報の一覧を表示部53に表示させたり、特定の電子レシート情報を表示部53に表示させたりすることができる。以下では、表示部53に表示された電子レシート情報を「電子レシート」ともいう。
【0033】
ポイントサーバ60は、各会員に付されたポイントを管理するサーバ装置である。ポイントサーバ60は、ネットワークNbを介し、各種装置と通信可能に接続される。
【0034】
ポイントサーバ60は、ポイントの付与や使用の履歴を会員(会員ID)毎に記憶し管理する。また、ポイントサーバ60はポイントの合算値を累計ポイントして会員毎に記憶し管理する。
【0035】
具体的には、ポイントサーバ60は、電子レシート管理サーバ40から会員IDと当該会員IDのユーザに付与されたポイントのポイント値とを受信すると、当該ポイントの発行日時と関連付け、会員ID毎に発行履歴として記憶する。
【0036】
また、ポイントサーバ60、ポイントの合算値を算出し、累計ポイントして会員ID毎に記憶する。また、ポイントサーバ60は、顧客が、記憶しているポイントを使用すると、記憶している累計ポイントから使用されたポイントを減算する。
【0037】
なお、電子レシート管理サーバ4とポイントサーバ60とは、双方の機能を互いに備えた一つのサーバ又はクラウドであってもよい。
【0038】
ところで、上記構成の電子レシートシステム1では、顧客は、店舗で発行されるレシートを電子レシート情報の状態で受け取るため、電子レシート管理サーバ40に会員登録を行う。以下では、会員登録を行った顧客を会員ともいう。
【0039】
電子レシート管理サーバ40は、会員登録を行った顧客の顧客端末50に対して会員ID及びパスワードを含む会員登録完了メールを配信する。これにより、会員登録が終了する。会員登録された後、ログインして認証された顧客端末50の表示部には、例えば、会員IDをコードシンボル化したバーコード等のコードシンボルが表示される。電子レシート管理サーバ40は、会員登録された会員の会員IDを含む会員情報を会員管理部432に登録する。
【0040】
上記構成の電子レシートシステム1では、POS端末10で取引された商品の内容を示す電子レシート情報が電子レシート管理サーバ40に送信され、電子レシート管理サーバ40を介して顧客端末50に提供される。したがって、会員は、顧客端末50を用いて電子レシート管理サーバ40にアクセスすることにより、電子レシート管理サーバ40が提供する電子レシート情報(電子レシート)を顧客端末50で閲覧することができる。
【0041】
次に、上述した電子レシートシステム1が有する主要な装置の構成について説明する。
【0042】
まず、
図2を用いて、POS端末10のハードウェア構成について説明する。
図2は、POS端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0043】
図2に示すように、POS端末10は、各種演算やPOS端末10の各部を統括的に制御する制御部11を備えている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、RTC(Real Time Clock)等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶する。RTCは、現在の日時を計時する。
【0044】
制御部11は、バス18を介して操作部12、印字部13、表示部14、コード読取部15、通信I/F16及び記憶部17に接続される。
【0045】
操作部12は、オペレータが操作入力を行うための各種の操作キーを有する。操作キーとしては、例えば、数値を入力するための置数キー、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キーの他、一取引の決済処理を実行させ、当該取引を終了させる締めキー等が設けられている。
【0046】
印字部13は、レシート、ジャーナル、精算レシート、点検レシート等の印字を行うプリンタ装置で構成される。印字部13は、例えば発熱媒体を有するサーマルヘッドを用いて、搬送される長尺状のロール用紙にレシート情報を印字する。印字するレシート情報は、購入した商品の商品情報(商品名や商品価格等)や、決済処理に伴う決済情報等である。その後用紙をカットしてレシート、ジャーナル等を発行する。
【0047】
表示部14は、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。なお、表示部14をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部12として機能する。
【0048】
コード読取部15は、例えばバーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コード読取部15は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、顧客端末50の表示部53に表示されるコードシンボル等を読み取る。制御部11は、読み取った当該コードシンボルに保持された情報を入力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を特定するための商品コード等が保持されているとする。また、顧客端末50に表示されるコードシンボルには、その顧客端末50が受け取る電子レシートの受取先を特定するための会員ID等が保持されている。
【0049】
なお、会員IDは、顧客端末50に磁気的あるいは電気的に記憶されていてもよい。また、会員IDは、顧客端末50以外の媒体(例えばカード媒体)に磁気的あるいは電気的に記憶されてもよい。この場合、POS端末10は、磁気的あるいは電気的に記憶された情報を読み取ることが可能な読取部を別途備え、当該読取部を介して、記憶されている会員IDを読み取る。制御部11は、読み取った会員IDを入力する。
【0050】
また、制御部11は、バス18を介して通信I/F(インターフェース)16に接続される。制御部11は、この通信I/F16を介してネットワークNaに接続することが可能となっている。
【0051】
また、制御部11は、バス18を介して、記憶部17に接続されている。記憶部17は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部17は、制御部11(CPU)が実行可能な各種のプログラム、各種の設定情報を記憶する。例えば、記憶部17は、レシート情報から電子レシート情報を生成するためのプログラム(以下、生成プログラムともいう)を記憶する。制御部11は、生成プログラムと協働することで、レシート情報スキーマ(図示せず)に記述された変換規則に基づいて、非構造化形式のレシート情報を構造化形式の電子レシート情報に変換する。
【0052】
また、記憶部17は、各商品の商品コードに関連付けて、商品名や単価等の商品情報を格納した商品マスタ等の各種データファイルを記憶する。
【0053】
また、記憶部17は、自己のPOS端末10を他のPOS端末10と識別するためのPOSナンバー、企業コード、業種・業態コード、店舗コード等を記憶する。ここで、業種・業態コードは、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、薬局、レストラン、飲食店などとして、店舗の業種・業態を区別するコード(分類コード)である。なお、このような業種・業態は、ユーザの好みによって任意に変更可能である。また、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コードについては、電子レシートサーバ30に登録されていてもよい。また、同一企業が経営する各店舗において、それぞれの店舗を特定することが可能とするために、店舗毎に異なる店舗コードが付されている。
【0054】
次に、
図3を用いて、電子レシートサーバ30のハードウェア構成を説明する。
図3は、電子レシートサーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0055】
図3に示すように、電子レシートサーバ30は、各種演算や電子レシートサーバ30の各部を統括的に制御する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、ROM、RAM、RTC等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶する。RTCは、現在の日時を計時する。
【0056】
制御部31は、バス34を介して通信I/F32に接続される。制御部31は、この通信I/F32を介してネットワークNbに接続することが可能となっている。
【0057】
また、制御部31は、バス34を介して記憶部33に接続されている。記憶部33は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部33は、制御部31(CPU)が実行可能な各種のプログラム、各種の設定情報を記憶する。また、記憶部33は、店舗を運営する企業毎の電子レシート情報を記憶し管理するための電子レシート管理部331を保持する。
【0058】
次に、
図4を用いて、電子レシート管理サーバ40のハードウェア構成を説明する。
図4は、電子レシート管理サーバ40のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0059】
図4に示すように、電子レシート管理サーバ40は、各種演算や電子レシート管理サーバ4の各部を統括的に制御する制御部41を備えている。制御部41は、CPU、ROM、RAM、RTC等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。RTCは、現在の日時を計時する。
【0060】
制御部41は、バス44を介して通信I/F42に接続される。制御部41は、この通信I/F42を介してネットワークNbに接続することが可能となっている。
【0061】
また、制御部41は、バス44を介して、記憶部43に接続されている。記憶部43は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部43は、制御部41(CPU)が実行可能な各種のプログラム、各種の設定情報を記憶する。
【0062】
また、記憶部43は、電子レシート管理部431、会員管理部432、条件管理部433、キャンペーン管理部434等を保持する。電子レシート管理部431は、各企業の電子レシートサーバ30から受信した電子レシート情報を会員毎に記憶し管理する。
【0063】
図5は、電子レシート管理部431のデータ構成の一例を模式的に示す図である。
図5に示すように、電子レシート管理部431は、電子レシート情報部4311と、付加情報部4312と、ポイント合算値部4313とを備える。
【0064】
電子レシート情報部4311は、各企業の電子レシートサーバ30から受信した電子レシート情報を会員(会員ID)毎に記憶する。付加情報部4312は、電子レシート情報部4311の電子レシート情報に関連付けて、当該電子レシート情報に付加された付加情報を記憶する。付加情報には、上述した特典情報及びキャンペーン情報等が含まれる。ポイント合算値部4313は、電子レシート情報部4311の電子レシート情報に関連付けて、当該電子レシート情報に基づき付与されたポイントの合算値を記憶する。
【0065】
図4に戻り、会員管理部432は、会員登録した会員の情報を記憶し管理する。条件管理部433は、ポイントの付与に係る付与条件毎に記憶し管理する。例えば、付与条件の各々には、各付与条件を識別するための識別子(以下、条件IDともいう)が付される。
【0066】
例えば、付与条件には、ポイントの取得権利を有する電子レシート情報の条件(以下、電子レシート条件ともいう)を設定することができる。一例として、電子レシート条件は、所定の期間に取引が行われたことを条件とするものであってもよいし、特定の商品を含むことを条件とするものであってもよい。なお、電子レシート条件を無設定とすることで、全ての電子レシート情報がポイントの取得権利を有するように設定することもできる。
【0067】
また、付与条件には、ポイントの付与方法に係る条件を設定することができる。一例として、抽選によりポイントを付与する場合、付与条件は当選確率等の統計情報を付与条件とすることができる。この場合、例えば5%、10%、20%等のように、互いに異なる当選確率を付与条件として記憶し、当選確率毎に異なるポイント値が付与されるように第2ポイント情報を設定することも可能である。一例として、5%、10%、20%の当選確率を設定し、当選確率の各々に応じたポイント値(5%=10ポイント、10%=5ポイント、20%=1ポイント等)を付与条件として設定してもよい。
【0068】
キャンペーン管理部434は、キャンペーンの対象商品(商品コード)や、キャンペーンの企画内容、キャンペーン期間、キャンペーンへの応募によって付与されるポイント等を、キャンペーン毎に記憶し管理する。例えば、キャンペーンの各々には、各キャンペーンを識別するための識別子(以下、キャンペーンIDともいう)が付される。
【0069】
本実施形態では、顧客による明示的なキャンペーンへの応募動作により、ポイントが付与されるものとする。例えば、キャンペーンに応募可能な人数の上限値をキャンペーン内容等に設定することで、ポイントを付与する人数を制限することができる。この場合、キャンペーンへの応募を受け付ける毎に、応募した総人数をキャンペーン管理部434等に記録することで、上限値に達したか否かを識別可能とすることが好ましい。
【0070】
また、例えば、キャンペーンに応募可能な回数をキャンペーン内容等に設定することで、一人につきポイントを付与する回数を制限することができる。この場合、電子レシート情報に付加されるキャンペーン情報等に、当該キャンペーン情報に基づき応募された応募回数を記録することで、会員毎の応募回数を識別可能とすることが好ましい。
【0071】
次に、
図6を用いて、顧客端末50のハードウェア構成を説明する。
図6は、顧客端末50のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0072】
図6に示すように、顧客端末50は、各種演算や顧客端末50の各部を統括的に制御する制御部51を備えている。制御部51は、CPU、ROM、RAM、RTC等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。RTCは、現在の日時を計時する。
【0073】
制御部51は、バス56を介して、操作部52及び表示部53に接続されている。操作部52は、操作者(会員)が操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。表示部53は、例えば液晶ディスプレイ等であり、後述する電子レシート等の各種情報を表示する。なお、表示部53をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部52として機能する。
【0074】
また、制御部51は、バス56を介して通信I/F54に接続される。制御部51は、この通信I/F54を介してネットワークNbに接続することが可能となっている。
【0075】
また、制御部51は、バス56を介して、記憶部55に接続されている。記憶部55は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部55は、制御部51(CPU)が実行可能な各種のプログラム、各種の設定情報を記憶する。例えば、記憶部55は、電子レシート管理サーバ40と連携し、電子レシート管理サーバ40提供する電子レシート情報等を表示することが可能なWebブラウザ等のプログラムを記憶する。
【0076】
次に、
図7を用いて、ポイントサーバ60のハードウェア構成を説明する。
図7は、ポイントサーバ60のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0077】
図7に示すように、ポイントサーバ60は、各種演算やポイントサーバ60の各部を統括的に制御する制御部61を備えている。制御部61は、CPU、ROM、RAM、RTC等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。RTCは、現在の日時を計時する。
【0078】
また、制御部61は、バス64を介して通信I/F62に接続される。制御部61は、この通信I/F62を介してネットワークNbに接続することが可能となっている。
【0079】
また、制御部61は、バス64を介して、記憶部63に接続されている。記憶部63は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部63は、制御部61(CPU)が実行可能な各種のプログラム、各種の設定情報を記憶する。また、記憶部63は、会員に付与されたポイントを会員(会員ID)毎に記憶するポイント管理部631を備えている。
【0080】
図8は、ポイント管理部631のデータ構成の一例を模式的に示す図である。
図8に示すように、ポイント管理部631は、会員ID部6311と、ポイント履歴情報部6312と、ポイント情報部6313とを、会員ID毎に有している。会員ID部6311は、会員を特定する会員IDを記憶する。
【0081】
ポイント履歴情報部6312は、ポイントが付与された付与日時とそのポイント値、使用されたポイントの使用日時とそのポイント値等をポイント履歴として会員ID毎に記憶する。ポイント情報部6313は、ポイントを会員ID毎に累積した累計ポイントを記憶する。
【0082】
次に、電子レシートシステム1の動作例について説明する。まず、POS端末10が行う制御処理について、
図9、
図10及び
図11を用いて説明する。
【0083】
図9は、POS端末10が備える機能構成の一例を示す図である。
図9に示すように、POS端末10は、電子レシート情報生成部111と、出力制御部112とを機能構成として備える。
【0084】
なお、本実施形態では、POS端末10の機能構成は、POS端末10のプロセッサ(例えばCPU)とプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成とするが、これに限らず、機能構成の一部又は全てを専用回路等で実現するハードウェア構成としてもよい。
【0085】
電子レシート情報生成部111は、取引された商品の商品情報に基づいて電子レシート情報を生成する機能を有する。出力制御部112は、生成された電子レシート情報を、電子レシートサーバ30に送信する機能を有する。
【0086】
図10は、POS端末10が行う処理の一例を示すフローチャートである。まず、制御部11は、コード読取部15を介し会員IDが入力されたか否かを判定する(ステップS11)。会員IDが入力されたと判定した場合(ステップS11;Yes)、制御部11は、当該会員IDをRAM等に記憶する(ステップS12)。そして制御部11は、ステップS11に戻って待機する。
【0087】
一方、会員IDは入力されていないと判定した場合は(ステップS11;No)、制御部11は、コード読取部15を介し商品コードが入力されたか否かを判定する(ステップS13)。商品コードが入力されたと判定した場合は(ステップS13;Yes)、制御部11は、入力された商品コードに基づいて当該商品コードに対応する商品の商品情報を商品マスタから読み出しRAM等に記憶(登録)する(ステップS14)。そして制御部11は、ステップS11に戻って待機する。
【0088】
また、商品コードは入力されていないと判定した場合は(ステップS13;No)、制御部11は、締めキーが操作されたか否かを判定する(ステップS15)。締めキーが操作されたと判定した場合(ステップS15;Yes)、制御部11は、締め処理を実行する(ステップS16)。そして制御部11は、ステップS11に戻って待機する。また、締めキーが操作されていないと判定した場合は(ステップS15;No)、制御部11は、ステップS11に戻って待機する。
【0089】
ここで、
図11を用いて、ステップS16で実行される締め処理について説明する。
図11は、POS端末10が行う締め処理の一例を示すフローチャートである。
【0090】
まず、制御部11は、ステップS14でRAM等に記憶された商品情報に基づいて決済処理を実行する(ステップS21)。次いで、制御部11は、商品情報や決済情報に基づいて、レシート情報を生成する(ステップS22)。
【0091】
次に、制御部11(電子レシート情報生成部111)は、生成したレシート情報を電子化するか否かを判定する(ステップS23)。本実施形態では、制御部11(電子レシート情報生成部111)は、RAMに会員IDが記憶されている場合に、レシート情報を電子化すると判定する。レシート情報を電子化すると判定した場合(ステップS23;Yes)、制御部11(電子レシート情報生成部111)は、レシート情報に基づいて電子レシート情報を生成する(ステップS24)。
【0092】
生成された電子レシート情報は会員IDを含む。次に制御部11(出力制御部112)
は、生成した電子レシート情報を電子レシートサーバ30に送信する(ステップS25)。次いで、制御部11は、ステップS12で記憶した商品情報をクリアし、S11に戻って待機する。
【0093】
なお、生成したレシート情報を電子化しないと判定した場合(ステップS23;No)、制御部11(出力制御部112)は、ステップS22で生成したレシート情報を印字部13で印字したレシートを発行する(ステップS26)。次いで、制御部11は、ステップS12で記憶した商品情報をクリアし、S11に戻って待機する。
【0094】
次に、
図12を用いて、電子レシートサーバ30が行う電子レシート管理処理について説明する。
図12は、電子レシートサーバ30が行う電子レシート管理処理の一例を示すフローチャートである。
【0095】
電子レシートサーバ30の制御部31は、POS端末10から電子レシート情報を受信するまで待機する(ステップS31;No)。受信したと判定した場合(ステップS31;Yes)、制御部31は、記憶部33の電子レシート管理部331に企業毎の電子レシート情報として記憶する(ステップS32)。そして、制御部31は、記憶した電子レシート情報を電子レシート管理サーバ40に送信し(ステップS33)、ステップS31に戻って待機する。
【0096】
次に、電子レシート管理サーバ40が行う制御処理について、
図13及び
図14を用いて説明する。
【0097】
図13は、電子レシート管理サーバ40が備える機能構成の一例を示す図である。
図13に示すように、電子レシート管理サーバ40は、電子レシート情報取得部411と、電子レシート情報提供部412と、付加情報管理部413と、特典付与部414と、出力制御部415とを機能構成として備える。
【0098】
なお、本実施形態では、電子レシート管理サーバ40の機能構成は、電子レシート管理サーバ40のプロセッサ(例えばCPU)とプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成とするが、これに限らず、機能構成の一部又は全てを専用回路等で実現するハードウェア構成としてもよい。
【0099】
電子レシート情報取得部411は、POS端末10により生成される電子レシート情報を取得する機能を有する。具体的には、電子レシート情報取得部411は、POS端末10から送信された電子レシート情報を、電子レシートサーバ30を介して取得する。そして、電子レシート情報取得部411は、取得した電子レシート情報を、電子レシート情報部4311に記憶する。
【0100】
電子レシート情報提供部412は、電子レシート情報部4311に記憶された電子レシート情報を、当該電子レシート情報の受取先となる顧客端末50に提供する機能を有する。具体的には、電子レシート情報提供部412は、電子レシート情報に含まれた会員IDに対応する顧客端末50に、その電子レシート情報を提供する。
【0101】
例えば、電子レシート情報提供部412は、顧客端末50から送信される一覧要求に応じて、顧客端末50の会員IDに係る電子レシート情報を一覧表示した一覧画面、又は当該一覧画面を顧客端末50で表示することが可能な表示用情報を、顧客端末50に提供する。また、例えば、電子レシート情報提供部412は、顧客端末50から送信される閲覧要求に応じて、閲覧要求で指定された電子レシート情報を電子レシートとして表した電子レシート画面、又は当該電子レシート画面を顧客端末50で表示することが可能な表示用情報を、顧客端末50に提供する。
【0102】
また、電子レシート情報提供部412は、電子レシート情報に付加された付加情報に基づき、一覧画面に表示される電子レシート情報に付加情報に応じた表示用情報を付加したり、電子レシート画面に表示要素を追加したりする機能を有する。
【0103】
付加情報管理部413は、電子レシート情報部4311に記憶された電子レシート情報に対し特典情報やキャンペーン情報を付加情報として付加する機能を有する。
【0104】
具体的には、付加情報管理部413は、条件情報部4331に設定された付与条件(電子レシート条件)に基づいて、ポイントの取得権利を有する電子レシート情報に対し、その付与条件に対応する条件IDを含んだ特典情報を付加する。
【0105】
また、付加情報管理部413は、キャンペーン管理部434に設定されたキャンペーン対象商品に基づいて、当該対象商品を含む電子レシート情報に対し、応募可能なキャンペーンのキャンペーンIDを含んだキャンペンーン情報を付加する。
【0106】
特典付与部414は、電子レシート情報に付加された特典情報に基づいてポイントを付与するための処理を行う。具体的には、特典付与部414は、特典情報が付加された電子レシート情報の閲覧要求を受け付けると、その特典情報に係る付与条件に基づき、ポイントを付与するための処理を行う。
【0107】
例えば、付加条件に当選確率が設定されている場合、特典付与部414は、電子レシート情報の閲覧要求を受け付けたことをトリガに、所定のアルゴリズムに基づいてポイントの付与に係る抽選を行う。抽選の結果当選した場合、特典付与部414は、条件管理部433に設定されたポイント値を付与する。また、抽選の結果落選した場合には、特典付与部414は、ポイントの付与を抑制する。
【0108】
また、特典付与部414は、電子レシート情報に付加されたキャンペーン情報に基づいてポイントを付与するための制御を行う。具体的には、特典付与部414は、キャンペーン情報が付加された電子レシート情報の閲覧要求を受け付けると、電子レシート情報提供部412と協働することで、キャンペーンに応募するための手段を顧客端末50に提供する。そして、特典付与部414は、顧客端末50から送信される応募情報により、キャンペーンへの応募が指示されると、キャンペーン管理部434に記憶されたキャンペーン内容等に基づき、ポイントを付与するための処理を行う。応募情報は、例えば、電子レシート情報の識別子やキャンペーンID等を含む。
【0109】
例えば、応募人数に上限値が設定されている場合、特典付与部414は、これまでの応募人数が上限値に達したか否かを判定する。上限値に未達の場合、特典付与部414は、そのキャンペーンに規定されたポイント値を付与する。また、応募人数が上限値に達している場合には、特典付与部414は、ポイントの付与を抑制する。なお、特典付与部414は、ポイントを付与した場合、応募人数に1を加算することで応募人数の更新を行う。
【0110】
なお、特典付与部414は、特典情報の状態が無効や使用済の場合、キャンペーン情報の状態が応募済の場合、ポイントの取得権利が消尽したと判断し、ポイントを付与する処理を抑制する。
【0111】
また、特典付与部414は、特典情報及びキャンペーン情報に基づき付与したポイントの合算値を電子レシート情報毎に算出し、電子レシート情報関連付けて記憶する。
【0112】
出力制御部415は、特典付与部414が付与したポイントを、会員IDとともにポイントサーバ60に出力する。
【0113】
図14は、電子レシート管理サーバ4が行う処理の一例を示すフローチャートである。まず、制御部41(電子レシート情報取得部411)は、電子レシートサーバ30から電子レシート情報を受信したか否かを判定する(ステップS41)。受信したと判定した場合(ステップS41;Yes)、制御部41(電子レシート情報取得部411)は、受信した電子レシート情報を電子レシート管理部431(電子レシート情報部4311)に会員ID毎に記憶する(ステップS42)。
【0114】
続いて、制御部41(付加情報管理部413)は、条件管理部433の電子レシート条件に基づき、電子レシート管理部431に記憶した電子レシート情報がポイントの取得権利を有するか否かを判定する(ステップS43)。取得権利を有さないと判定した場合(ステップS43;No)、ステップS45に移行する。また、取得権利を有すると判定した場合(ステップS43;Yes)、制御部41(付加情報管理部413)は、該当する特典情報を電子レシート情報に付加し(ステップS44)、ステップS45に移行する。
【0115】
続いて、制御部41(付加情報管理部413)は、キャンペーン管理部434に設定されたキャンペーン対象商品に基づき、電子レシート管理部431に記憶した電子レシート情報がキャンペーンの応募要件を満たすか否かを判定する(ステップS45)。応募要件を満たさないと判定した場合(ステップS45;No)、ステップS47に移行する。また、応募要件を満たすと判定した場合(ステップS45;Yes)、制御部41(付加情報管理部413)は、応募可能なキャンペーン情報を電子レシート情報に付加し(ステップS46)、ステップS47に移行する。
【0116】
続いて、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、電子レシート情報に含まれる会員IDに基づき特定された顧客端末50に対して、電子レシート情報を受信したことを通知する(ステップS47)。そして制御部41は、処理を終了する。
【0117】
また、ステップS41において、電子レシート情報を受信しないと判定した場合(ステップS41のNo)、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、顧客端末50から、一覧要求を受信したか否かを判断する(ステップS48)。
【0118】
一覧要求を受信したと判定した場合(ステップS48;Yes)、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、送信元の顧客端末50の会員IDに関連付けられた電子レシート情報の付加情報に基づき、電子レシート情報に表示用情報を付加する(ステップS49)。また、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、ステップS49において、電子レシート情報に関連付けられたポイント合算値に基づき、そのポイント値を表した表示用情報を電子レシート情報に付加する。続いて、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、電子レシート情報の一覧画面を顧客端末50に提供し(ステップS50)、処理を終了する。
【0119】
このように、電子レシート情報提供部412は、ステップS49において、一覧画面に表示される電子レシート情報に、当該電子レシート情報に付加された付加情報の種別や状態に応じた表示用情報を付加する。また、電子レシート情報提供部412は、ステップS49において、一覧画面に表示される電子レシート情報に、特典情報やキャンペーン情報に基づくポイントの合算値を表した表示用情報を付加する。
【0120】
顧客端末50では、電子レシート管理サーバ40から一覧画面が提供されると、制御部51は、提供された一覧画面を表示部53に表示させる。なお、顧客端末50の表示部53に表示される画面例については後述する。
【0121】
また、一覧要求を受信しない場合(ステップS48;No)、制御部(電子レシート情報提供部412)は、電子レシート情報を指定した閲覧要求を受信したか否かを判定する(ステップS51)。
【0122】
閲覧要求を受信すると(ステップS51;Yes)、制御部41(特典付与部414)は、指定された電子レシート情報に特典情報が付加されているか否を判定する(ステップS52)。特典情報が付加されていない場合(ステップS52;No)、ステップS55に移行する。
【0123】
また、特典情報が付加されている場合(ステップS52;Yes)、制御部41(特典付与部414)は、その特典情報に対応する付与条件に基づいて、ポイントの付与に係る処理を行う(ステップS53)。
【0124】
ここで、制御部41(特典付与部414)は、ステップS53の処理において、例えば、抽選の当選によりポイントを付与した場合、特典情報に含まれる状態を使用済に更新するとともに、付与したポイント値を会員IDとともにポイントサーバ60に送信する。また、制御部41(特典付与部414)は、付与したポイント値をポイント合算値に合算する。また、制御部41(特典付与部414)は、ステップS53の処理において、例えば、抽選の落選によりポイント付与を行わなかった場合、状態を使用済みに更新する。なお、特典情報の状態が無効の場合には、制御部41(特典付与部414)は、第2ポイントの付与に係る処理自体を抑制する。
【0125】
続いて、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、ステップS53の処理結果に応じた表示要素を電子レシート情報に追加(ステップS54)。
【0126】
続いて、制御部41(特典付与部414)は、指定された電子レシート情報にキャンペーン情報が付加されているか否を判定する(ステップS55)。キャンペーン情報が付加されていない場合(ステップS55;No)、ステップS57に移行する。
【0127】
また、キャンペーン情報が付加されている場合(ステップS55;Yes)、制御部41(特典付与部414)は、そのキャンペーン情報に対応するキャンペーン内容等に基づいて、応募用の表示要素を電子レシート情報に追加する(ステップS56)。
【0128】
続いて、制御部41(電子レシート情報提供部412)は、指定された電子レシート情報の電子レシート画面を顧客端末50に提供し(ステップS57)、処理を終了する。
【0129】
これにより、顧客端末50では、選択した電子レシート情報の電子レシート画面が表示部53に表示される。なお、顧客端末50に表示される電子レシート画面例については後述する。
【0130】
また、閲覧要求を受信しない場合(ステップS51;No)、制御部(特典付与部414)は、応募情報の受信によりキャンペーンへの応募を受け付けたか否かを判定する(ステップS58)。キャンペーンへの応募を受け付ないと判定した場合(ステップS58;No)、ステップS41に戻る。
【0131】
キャンペーンへの応募を受け付けたと判定した場合(ステップS58;Yes)、御部(特典付与部414)は、ポイントを付与するための処理を実行し(ステップS59)、処理を終了する。
【0132】
次に、顧客端末50が行う制御処理について、
図15及び
図16を用いて説明する。
【0133】
図15は、顧客端末50が備える機能構成の一例を示す図である。
図15に示すように、顧客端末50は、通信制御部511と、操作受付部512と、表示制御部513と、連携処理部514との機能構成として備える。
【0134】
なお、本実施形態では、顧客端末50の機能構成は、顧客端末50のプロセッサ(例えばCPU)とプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成とするが、これに限らず、機能構成の一部又は全てを専用回路等で実現するハードウェア構成としてもよい。
【0135】
通信制御部511は、通信I/F54を制御することで、ネットワークNbに接続された各種装置と通信を行う。操作受付部512は、操作部52を介して顧客端末50の操作者から操作を受け付ける。例えば、操作受付部512は、表示部53に表示される画面に対する操作を受け付ける。表示制御部513は、表示部53を制御し、表示部53に各種の情報を表示させる。
【0136】
連携処理部514は、受付手段及び表示制御手段の一例である。連携処理部514は、電子レシート管理サーバ40と連携して処理を行うための機能部である。連携処理部514は、操作受付部512や表示制御部513と協働することで、各種の画面(GUI:Graphical User Interface)を操作者に提供する。また、連携処理部514は、通信制御部511と協働することで、電子レシート管理サーバ40との間で各種情報を送受信し、受信した情報に基づく画面を表示させる。
【0137】
図16は、顧客端末50が行う処理の一例を示すフローチャートである。まず、制御部51(連携処理部514)は、操作者のログインが行われるまで待機する(ステップS61;No)。ログインが行われたと判定すると(ステップS61:Yes)、制御部51(連携処理部514)は、電子レシート管理サーバ40から、電子レシート情報を受信したことを示す通知を受信したか否かを判定する(ステップS62)。受信したと判定した場合(ステップS62;Yes)、制御部51(連携処理部514)は、受信したことを示す通知を表示部53に表示する(ステップS63)。この通知は、例えば「お客様の電子レシートをお預かりしています」等のメッセージである。そして制御部51(連携処理部514)は、ステップS72に移行する。
【0138】
また、電子レシート情報受信の通知を受信していないと判定した場合(ステップS62;No)、制御部51(連携処理部514)は、電子レシートの一覧を要求する操作がなされたか否かを判定する(ステップS64)。
【0139】
一覧を要求する操作がなされたと判定した場合(ステップS64;Yes)、制御部51(連携処理部514)は、電子レシートの一覧要求を電子レシート管理サーバ40に送信する(ステップS65)。一覧要求を受信した電子レシート管理サーバ4は、
図14のステップS48~S50の処理を実行して一覧画面を顧客端末50に提供する。制御部51(連携処理部514)は、電子レシート管理サーバ4から提供された一覧画面を表示部53に表示し(ステップS66)、ステップS72に移行する。
【0140】
また、一覧を要求する操作はなされていないと判定した場合(ステップS64;No)、制御部51(連携処理部514)は、閲覧の対象となる電子レシートを指定する操作がなされたか否かを判定する(ステップS67)。
【0141】
電子レシートの閲覧を要求する操作がなされたと判定した場合(ステップS67;Yes)、制御部51(連携処理部514)は、電子レシートを指定した閲覧要求を電子レシート管理サーバ40に送信する(ステップS68)。閲覧要求を受信した電子レシート管理サーバ4は、
図14のステップS51~S57の処理を実行して電子レシート画面を顧客端末50に提供する。制御部51(連携処理部514)は、電子レシート管理サーバ4から提供された電子レシート画面を表示部53に表示し(ステップS69)、ステップS72に移行する。
【0142】
また、一覧を要求する操作はなされていないと判定した場合(ステップS64;No)、制御部51(連携処理部514)は、キャンペーンに応募する操作がなされたか否かを判定する(ステップS70)。
【0143】
キャンペーンに応募する操作がなされたと判定した場合(ステップS70;Yes)、制御部51(連携処理部514)は、応募情報を電子レシート管理サーバ40に送信し(ステップS71)、ステップS72に移行する。
【0144】
続いて、制御部51(連携処理部514)は、操作者からログアウトが指示されたか否かを判定する(ステップS72)。ログアウトが指示されないと判定した場合には(ステップS72;No)、制御部51(連携処理部514)は、ステップS62に戻る。また、ログアウトが指示されたと判定した場合には(ステップS72;Yes)、制御部51(連携処理部514)は、処理を終了する。
【0145】
次に、
図17~
図20を用いて、電子レシート管理サーバ40と顧客端末50との連携により、顧客端末50の表示部53に表示される各種画面例について説明する。ここで、
図17~
図20は、顧客端末50の表示部53に表示される画面の一例を示す図である。
【0146】
まず、
図17を用いて、一覧画面について説明する。顧客端末50の連携処理部514は、電子レシート管理サーバ40から提供される一覧画面又は当該一覧画面の表示用情報に基づき、例えば
図17に示す一覧画面Gaを表示部53に表示させる。
【0147】
図17に示すように、一覧画面Gaには、顧客端末50を操作する操作者の会員IDに係る電子レシート情報が一覧表示される。ここで、電子レシート情報は、例えば取引が行われた時系列順等にソートして一覧表示される。
【0148】
具体的には、一覧画面Gaは、縦方向に並べて配置された複数の領域Gaaを有し、領域Gaaの各々に、電子レシート情報に含まれる店舗名や合計金額、取引日等の情報が表示される。また、領域Gaaの各々には、電子レシート情報等のデータ種別を示すアイコンGabが表示される。
【0149】
また、領域Gaaには、電子レシート情報に付加されている付加情報の種別や状態等を表した、アイコン等の第1表示用情報Gac、第2表示用情報Gadが付加して表示される。ここで、第1表示用情報Gac、及び第2表示用情報Gadは、第1表示用情報の一例である。なお、第1表示用情報Gacと及び第2表示用情報Gadとは、元となった付加情報の種別を容易に識別できるように、例えば異なる背景色を用いて表示することが好ましい。
【0150】
ここで、第1表示用情報Gacは、特典情報が付加されていることを示す表示用情報である。第1表示用情報Gacには、例えば、ポイントの取得権利があることを示す「ポイント」等の文字列が表示される。また、第1表示用情報Gacは、特典情報の状態に応じた表示形態で表示される。
【0151】
例えば、状態が「無効」や「使用済」の場合、第1表示用情報Gacを非表示とし、状態が「有効」の場合に第1表示用情報Gacを表示するようにしてもよい。また、他の例として、状態が「無効」や「使用済」の場合、第1表示用情報Gacをグレーアウト等させることで、取得権利が消尽していることを識別可能に表示させてもよい。これにより、顧客端末50の操作者は、第1表示用情報Gacが付された領域Gaaを見ることで、ポイントの取得権利のある電子レシート情報を容易に確認することができる。
【0152】
第2表示用情報Gadは、キャンペーン情報が付加されていることを示す表示用情報である。第2表示用情報Gadには、例えば、キャンペーンに応募できることを示す「キャンペーン」等の文字列が表示される。また、第2表示用情報Gadは、キャンペーン情報の状態に応じた表示形態で表示される。
【0153】
例えば、状態が「応募済」の場合には、第2表示用情報Gadを非表示とし、状態が「未応募」である場合に第2表示用情報Gadを表示するようにしてもよい。また、他の例として、状態が「応募済」の場合には第2表示用情報Gadをグレーアウト等させることで、応募済であることを識別可能に表示させてもよい。
図17では、「応募済」の第2表示用情報Gadをグレーアウトで表した例をしめしている。これにより、顧客端末50の操作者は、第2表示用情報Gadが付された領域Gaaを見ることで、キャンペーン対象の電子レシート情報か、キャンペーンに応募済か否かを容易に確認することができる。
【0154】
なお、第1表示用情報Gac及び第2表示用情報Gadに表示される文字列は、
図17の例に限らないものとする。例えば、第1表示用情報Gacには、ポイントの付与に係る抽選確率等の統計情報を表示させてもよい。また、例えば、第2表示用情報Gadには、ポイントの付与に係る残り人数等の統計情報を表示させてもよい。
【0155】
また、領域Gaaには、電子レシート情報に基づき付与されたポイント合算値を表す、アイコン等の第3表示用情報Gaeが付加して表示される。
【0156】
ここで、第3表示用情報Gaeは、対応する電子レシート情報に基づき付与されたポイントの合算値を示す表示用情報である。具体的には、第3表示用情報Gaeには、特典情報及びキャンペーン情報に基づき付与されたポイントの合算値が表示される。
【0157】
例えば、上から3番目の電子レシート情報では、第2表示用情報Gadがキャンペーンの応募済であることを示しており、当該キャンペーンの応募により8000P(ポイント)が付与されたことを第3表示用情報Gaeが表している。
【0158】
また、例えば、上から2番目の電子レシート情報では、第1表示用情報Gac、第2表示用情報Gadの何れもが有効、未応募の状態となっており、付与されたポイント値がゼロであるため第3表示用情報Gaeは非表示となっている。なお、この場合、ポイント合算値がゼロであることを、第3表示用情報Gaeを用いて明示的に表す構成としてもよい。
【0159】
このように、一覧画面Gaでは、電子レシート情報に基づき取得可能なポイントの取得状態を表す第1表示用情報Gac、第2表示用情報Gadを、電子レシート情報の各々に関連付けて表示させる。これにより、顧客端末50の操作者は、電子レシート情報に関連付けて表示された第1表示用情報Gac、第2表示用情報Gadを見ることで、ポイントを取得か否かを電子レシート情報毎に用意に確認することができる。
【0160】
また、一覧画面Gaでは、操作者の会員IDに係る電子レシート情報が一覧表示されるとともに、電子レシート情報の各々に基づき付与されたポイント値が、第3表示用情報Gaeとして関連付けて表示される。これにより、顧客端末50の操作者は、電子レシート情報に関連付けて表示された第3表示用情報Gaeを見ることで、電子レシート情報の各々を由来とするポイント値を容易に確認することができる。
【0161】
また、一覧画面Gaは上下方向にスクロール可能となっている。顧客端末50の操作者は、一覧画面Gaをスクロール操作することで、画面内に表示されていない領域Gaa(電子レシート情報)を表示させることができる。
【0162】
また、領域Gaaの各々は選択可能に構成されている。顧客端末50の操作者は、領域Gaaを選択することで、閲覧の対象となる電子レシート情報を選択することができる。
【0163】
具体的には、電子レシート情報が表示された領域Gaaが選択されると、連携処理部514は、選択された領域Gaaの電子レシート情報を指定した閲覧情報を電子レシート管理サーバ40に送信する。
【0164】
これにより、例えば、顧客端末50の操作者は、第1表示用情報Gacが付された領域Gaaを選択することで、特典情報に基づいたポイントの取得権利を行使することができる。この場合、電子レシート管理サーバ40の特典付与部414は、顧客端末50から閲覧要求を受け付けると、この閲覧要求で指定された電子レシート情報の特典情報に基づきポイントの付与に係る処理を行う。
【0165】
ここで、例えば、特典情報の付与条件が、抽選によるポイント付与を指示するものである場合、電子レシート管理サーバ40の特典付与部414は、抽選を行うことでポイント付与の可否を判定する。また、特典付与部414は、電子レシート情報提供部412と協働することで、指定された電子レシート情報の電子レート画面に、抽選結果を示す情報(表示要素)を追加して顧客端末50に提供する。また、特典付与部414は、特典情報の状態を使用済とし、当該特典情報に基づくポイント取得の権利を消尽させる。
【0166】
ここで、
図18、
図19は、抽選結果を示す表示要素が追加された電子レシート画面の一例である。
図18は、抽選結果が当選であった場合の電子レシート画面であり、
図19は、抽選結果が落選であった場合の電子レシート画面である。
【0167】
図18に示すように、抽選結果が当選であった場合、例えば、電子レシート画面Gbの末尾の部分に、抽選(当選)によって付与されたポイント値「10P」を表す表示要素Gbaが追加して表示される。
【0168】
一方、抽選結果が落選であった場合は、
図19に示すように、例えば、電子レシート画面Gcに末尾の部分に、落選によりポイント数が付与されなかったことを示すメッセージ等の表示要素Gcaが追加して表示される。
【0169】
また、例えば、顧客端末50の操作者は、第2表示用情報Gadが付された領域Gaaを選択することで、キャンペーン情報に基づいたポイントの取得権利を行使することができる。この場合、電子レシート管理サーバ40の特典付与部414は、顧客端末50から閲覧要求を受け付けると、選択された電子レシート情報の電子レート画面に、キャンペーンに応募するための表示要素を追加して顧客端末50に送信する。
【0170】
ここで、
図20は、キャンペーンに応募するための表示要素を追加された電子レシート画面の一例である。
図20に示すように、例えば、電子レシート画面Gdの末尾の部分に、キャンペーンに関する情報を表す表示要素Gdaが追加して表示される。
【0171】
表示要素Gdaには、例えば、キャンペーンの名称や、付与されるポイント数、キャンペーン期間等の情報が表示される。また、キャンペーンの企画内容が、既定人数の応募者にポイントを付与するものである場合、表示要素Gdaには、残りの人数等の情報が表示される。
【0172】
また、表示要素Gdaには、キャンペーンに応募するための操作子Gdbが表示される。顧客端末50の操作者は、この操作子Gdbを操作することで、キャンペーンへの応募を行うことができる。顧客端末50の連携処理部514は、操作子Gdbの操作を受け付けるとキャンペーンに応募する操作がなされたと判定し、応募情報を電子レシート管理サーバ40に送信する。
【0173】
一方、電子レシート管理サーバ40の特典付与部414は、顧客端末50から応募情報を受け付けると、該当するキャンペーンのキャンペーン内容等に基づき、ポイントの付与に係る処理を行う。
【0174】
例えば、応募人数が上限値に達していない場合、特典付与部414は、そのキャンペーンに関連付けて規定されたポイント数を付与する。この場合、特典付与部414は、キャンペーン情報の状態を応募済とし、当該キャンペーン情報に基づくポイント取得の権利を消尽させる。また、応募回数の上限に達していない場合には、特典付与部414は、キャンペーン情報の状態を応募回数に1加算する。なお、特典付与部414は、ポイントを付所した際に、電子レシート情報提供部412と協働することで、応募を受け受けたメッセージや、ポイントの付与が完了したことを表す画面を顧客端末50に提供してもよい。
【0175】
なお、キャンペーン情報に含まれる状態が応募済の場合には、例えば、操作子Gdbを無効化するとともに、操作子Gdb上に表示する文字列を「エントリー済」等とすることで、応募済みであることを識別可能に表示することが好ましい。また、応募したユーザ数が既定人数達していた場合も、操作子Gdbを無効化するとともに、操作子Gdb上に表示する文字列を「受付終了」等とすることで、規定人数に達したことを識別可能に表示することが好ましい。
【0176】
このように、顧客端末50に表示される電子レシート画面では、対応する電子レシート情報の付加情報に応じて追加された表示要素があわせて表示される。したがって、顧客端末50の顧客は、一覧画面から選択した電子レシート情報について、ポイント付与の結果確認やキャンペーン応募の操作を効率的に行うことができる。
【0177】
以上のように、本実施形態の電子レシートシステム1では、顧客端末50は、ユーザを識別可能な会員IDの入力を受け付け、会員IDに関連付けられた電子レシート情報を一覧表示する。また、顧客端末50は、電子レシート情報に特典付与に係る付加情報(特典情報、キャンペーン情報)が付加されている場合、その付加情報の種別に応じた第1表示用情報Gac、第2表示用情報Gadを、該当する電子レシート情報に関連付けて表示する。
【0178】
これにより、顧客端末50を操作する顧客は、表示部53に表示される一覧画面をみることで、特典付き電子レシート情報を簡便に確認することができる。
【0179】
なお、上述した実施形態は、上述した各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0180】
(変形例1)
上述の実施形態では、顧客端末を情報処理装置とする形態について説明したが、これに限るものではない。例えば、電子レシート管理サーバ40を情報処理装置の一例として捉えることも可能である。
【0181】
この場合、電子レシート管理サーバ40の電子レシート情報提供部412は、受付手段及び表示制御手段の一例として機能する。具体的には、電子レシート情報提供部412は、顧客端末50から送信される一覧要求を受信する際に会員IDの入力を受け付け、会員IDに関連付けられた電子レシート情報の一覧画面を顧客端末50の表示部53に表示させる。また、電子レシート情報提供部412は、電子レシート情報に特典付与に係る付加情報が付加されている場合、前記付加情報の種別に応じた第1表示用情報Gac、第2表示用情報Gadを、一覧表示された電子レシート情報に関連付けて表示する。
【0182】
これにより、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0183】
(変形例2)
上述の実施形態では、電子レシート管理サーバ40でポイント付与が行われる構成としたが、これに限るものではない。例えば、店舗では、商品の取引金額に応じたポイントを付与するサービスが行われることがある。
【0184】
このような場合、例えば、POS端末10は、生成した電子レシート情報に、店舗で付与したポイント(以下、店舗ポイントともいう)を含めて電子レシートサーバ30に送信してもよい。また、電子レシート管理サーバ40では、電子レシートサーバ30から店舗ポイントが含まれた電子レシート情報を取得すると、ポイント合算値に店舗ポイントを加算したポイント値を第3表示用情報Gaeとして一覧画面に表示させてもよい。また他の例として、電子レシート管理サーバ40は、店舗ポイント用の表示用情報を新たに設けて一覧画面に表示させてもよい。
【0185】
(変形例3)
上述の実施形態では、POS端末10から送信された電子レシート情報は、電子レシートサーバ30を経由して電子レシート管理サーバ40に到達する構成としたが、これに限るものではない。例えば、POS端末10から電子レシート管理サーバ40に電子レシート情報が直接送信される構成としてもよい。
【0186】
また、電子レシート管理サーバ40をクラウド構成とすることで、電子レシートサーバ30を包含する構成としてもよい。
【0187】
(変形例4)
上述の実施形態では、一覧画面の一例として、電子レシート情報を選択するための操作子となる領域Gaaを、縦方向に並べて配置した例をししたが、一覧画面の画面レイアウトはこれに限るものではない。
【0188】
例えば、カレンダー状のマス目を領域Gaaとし、取引が行われた日付の領域Gaaに当該日付の取引に係る電子レシート情報を表示させてもよい。
【0189】
(変形例5)
上述の実施形態では、電子レシート管理サーバ40の付加情報管理部413が、電子レシート情報に付加情報(特典情報、キャンペーン情報)を付加する形態としたが、この形態に限るものではない。例えば、POS端末10又は電子レシートサーバ30から、電子レシート情報に付加情報が付加された状態で、電子レシート管理サーバ40に送信されてもよい。
【0190】
また、この場合、POS端末10や電子レシートサーバ30が、付加情報管理部413の機能構成を備えることで、店舗や企業において、特典情報やキャンペンーン情報の付加が行われてもよい。
【0191】
(変形例6)
電子レシート情報由来のポイント付与に係るサービスとして、電子レシートの閲覧に伴うポイント付加サービスと、キャンペーン応募に伴うポイント付加サービスとを例示したが、これに限るものではない。
【0192】
電子レシート情報に関連してポイントが付与されるものであれば、他のサービスに係る付加情報を電子レシート情報に関連付けて記憶し、上述の実施形態と同様に、付加情報の状態等に応じた表示用情報を一覧画面に表示させてもよい。
【0193】
なお、上述した実施形態において、各装置で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、各装置で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成してもよい。
【0194】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述した実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0195】
1 電子レシートシステム
10 POS端末
20 ストアサーバ
30 電子レシートサーバ
40 電子レシート管理サーバ
50 顧客端末
60 ポイントサーバ
111 電子レシート情報生成部
112 出力制御部
411 電子レシート情報取得部
412 電子レシート情報提供部
413 付加情報管理部
414 特典付与部
511 通信制御部
512 操作受付部
513 表示制御部
514 連携処理部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0196】