IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サイベックス ゲーエムベーハーの特許一覧

特開2024-1154自動車シートに取り付けるための子供用安全シート
<>
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図1
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図2
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図3
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図4
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図5
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図6
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図7
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図8
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図9
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図10
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図11
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図12
  • 特開-自動車シートに取り付けるための子供用安全シート 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001154
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】自動車シートに取り付けるための子供用安全シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20231226BHJP
   B60R 21/207 20060101ALI20231226BHJP
   B60R 22/46 20060101ALI20231226BHJP
   B60N 2/427 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
B60N2/28
B60R21/207
B60R22/46 119
B60N2/427
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023172874
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2020511282の分割
【原出願日】2018-08-23
(31)【優先権主張番号】202017105118.8
(32)【優先日】2017-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】505222381
【氏名又は名称】サイベックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パウエル、イアイン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】急速な加速の間、特に衝突の場合、重傷の危険性を軽減するように、子供を安全かつ容易に拘束する子供用安全シートを提供する。
【解決手段】本発明は、自動車シートに取り付けるための子供用安全シートであって、座部領域(11)、背もたれ部(10)、衝撃シールド(14)を具備し、衝撃シールドが、一体化されたエアバッグ(15)を備える、及び/又はエアバッグが座部領域内に設けられ、子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置並びに、前記エアバッグ(15)を、加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて展開させるように構成された制御装置(19)を備えるものに関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シートに取り付けるための子供用安全シートであって、
座部領域(11)、背もたれ部(10)、衝撃シールド(14)を具備し、前記衝撃シールドは一体化されたエアバッグ(15、15a、15c)を備え、及び/又はエアバッグ(15b)が前記座部領域内に設けられたものであり、更に前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、並びに前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記エアバッグ(15、15a~15c)を展開させるように構成された制御装置(19)を具備する、
該子供用安全シート。
【請求項2】
座部領域(11)、背もたれ部(10)、並びに、一体化された距離増加装置、特に一体化されたエアバッグ(15a)、第1の部分(20)及び第2の部分(21)を備えた衝撃シールド(14)を備え、前記第2の部分は、前記第1の部分に連結され、かつ前記距離増加装置、特に前記エアバッグ(15c)の作動の際、前記第1の部分から離れて、前記子供用安全シートに座っている子供の骨盤及び/又は脚に向けて移動するように配置され、前記衝撃シールドは、好ましくは前記子供用安全シートに前記第1の部分の領域で保持又は固定されるように設計され、
前記子供用安全シートは、好ましくは、前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、及び前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記距離増加装置、特に前記エアバッグ(15c)を作動させるように構成された制御装置(19)を更に備える、
特に請求項1に記載の、自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
【請求項3】
-座部領域(11)、
-背もたれ部(10)、
-衝撃シールド(14)及び前記衝撃シールドを位置調整するための衝撃シールド位置調整装置、及び/又は
ベルトシステムベルト引張装置を備えたベルトシステムであって、前記ベルトシステムは前記ベルトシステムベルト引張装置によって締め付けられ得るものであり、及び/又は
子供用安全シート固定具位置調整装置を備えた子供用安全シート固定システム、及び
-前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、並びに、所定の加速度、特に前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置によって検知される加速度に応答して、
前記衝撃シールド位置調整装置による位置調整、
及び/又は
前記ベルトシステムベルト引張装置による引張り、
及び/又は、前記子供用安全シートの他の構成要素に対する前記子供用安全シート固定具の位置調整、
を行わせるように構成された制御装置を備える、特に請求項1又は2に記載の自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
【請求項4】
前記加速度検知装置は、加速度センサ(17)を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項5】
対応して、少なくとも2g、好ましくは少なくとも4g、より好ましくは少なくとも6gの、及び/又は、25g以下、好ましくは20g以下、より好ましくは15g以下の加速度閾値を超えた場合、前記制御装置(19)が作動又は動作することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項6】
前記エアバッグ(15a)は、その作動の際、下方及び/又は後方、特に前記子供用安全シートに座っている子供の前記腰及び/又は脚に向けて押し付けられることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項7】
特に、前記子供用安全シートを前記車両及びシャーシに固定するため、又はシート要素を前記子供用安全シート基部(12)に固定するため、前記子供用安全シートを、好ましくは固定装置(16)に、取り付けた場合、前記加速度検知装置、特に前記加速度センサ(17)は、前記車両又は前記車体の近くに位置する前記子供用安全シートの部分に配置されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項8】
制御装置(19)、及び加速度検知装置、特に加速度センサ(17)は、ケーブル(18)によって又は無線で相互に接続されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項9】
前記衝撃シールド(14)は、車両ベルトシステムによって、又は追加の保持装置、特に前記子供用安全シート内に一体化されたもの、によって、例えばテザーによって、前記子供用安全シートの本体上に保持され、ケーブルは、任意で、好ましくは前記加速度検知装置、特に前記加速度センサから、前記制御装置に情報を送信するため、前記追加の保持装置内に設けられていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項10】
拘束装置、特にベルトによって前記子供に加えられる力を制限するためのフォースリミッタが設けられ、前記フォースリミッタの閾値は、好ましくは、特にベルトシステムベルト引張装置の、位置調整装置の閾値より大きいことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項11】
少なくとも1つの、好ましくは分離して配置され、及び/又は調整可能で、及び/又は横方向に配置された側面衝撃保護要素を特に備える、側面衝撃保護構造を特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の子供用安全シートを備えた自動車。
【請求項13】
座部領域(11)、背もたれ部(10)、一体化されたエアバッグ(15、15a、15c)を備えた衝撃シールド(14)を備える、特に請求項1~11のいずれか一項に記載の、自動車シートに取り付けるための子供用安全シートのエアバッグを展開する方法であって、前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置が前記子供用安全シートの加速度を検知し、かつ制御装置(19)が前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記エアバッグ(15、15a~15c)の展開を引き起こす、当該方法。
【請求項14】
座部領域(11)、背もたれ部(10)、並びに、一体化された距離増加装置、特に一体化されたエアバッグ(15a)、第1の部分(20)及び第2の部分(21)を有する衝撃シールド(14)を備える、特に請求項1~11のいずれか一項に記載の自動車シートに取り付けるための子供用安全シートの衝撃シールド(14)を作動させるための、特に請求項13に記載の方法であって、
前記第2の部分は前記第1の部分に連結され、距離増加装置、特にエアバッグ(15c)が、前記第2の部分が、前記第1の部分から離れて、前記子供用安全シートに座っている子供の骨盤及び/又は脚に向けて移動するように作動し、
当該方法は、好ましくは、前記子供用安全シートの加速度を検知し、かつ前記検知された加速度に基づいて前記距離増加装置、特に前記エアバッグを作動することを更に含む、
該方法。
【請求項15】
座部領域(11)及び背もたれ部(10)を備える、特に請求項1~11のいずれか一項に記載の自動車シートに取り付けるための子供用安全シートの衝撃シールド及び/又はベルトシステムを作動させるための、特に請求項13又は14に記載の方法であって、
前記衝撃シールド(14)が位置調整され、及び/又はベルトシステムがベルトシステムベルト引張装置によって張力が加えられ、及び/又は子供用安全シート固定システムが位置調整され、
前記子供用安全シートの加速度が検知され、特に前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置によって加速度が検知されたとき、前記衝撃シールドの位置調整、及び/又は前記ベルトシステムベルト引張装置による所定の加速度での引っ張り、及び/又は前記子供用安全シートの他の構成要素に対する前記子供用安全シート固定具の位置調整が行われる、該方法。
【発明の詳細な説明】
【説明】
【0001】
本発明は、請求項1に係る自動車シートに取り付けるための子供用安全シートに関する。
【0002】
自動車シートに取り付けるための子供用安全シートは、一般的に、関連技術で知られている。このような子供用安全シートは、衝撃シールド及び/又は内蔵ベルトシステムを有することができる。更に、このような子供用安全シートは、車両のベルトシステムに連結できるように設計することもできる。子供用安全シートは、典型的には、少なくとも1つのシートシェル、又は座部領域及び背もたれ部を備えている。このような子供用安全シートは、ヘッドレスト、又は支持脚、又はその他の構成要素を含むこともできる。原則として、本発明に係る子供用安全シートは、これらの構造を有することもできる。
【0003】
また、本発明の範囲内において、用語「子供用安全シート」は、「クラシックな」子供用安全シート及び乳幼児用チャイルドシートの総称であると理解されることに留意されたい。この範囲内において、(特定の文脈で別段の指示がない限り)「子供用安全シート」は「子供用安全シート又は乳幼児用チャイルドシート」の略称であり、かつ本発明の範囲内において、子供用安全シートを意図した構造は、一般的に、幼児用チャイルドシートにも適用でき、(特に明記しない限り)逆もまた同様である。同様のことが用語「子供」にも適用され、用語「子供」は、子供及び乳児、並びに幼児の総称でもあると理解される。「幼児用チャイルドシート」と称される製品は、多くの場合、乳児又は子供を収容するためのワンピースシェル(のみ)を備え、かつ独自のベルトシステム、場合によりヘッドレスト、及び場合により更なる構成要素を備えてもよい。(構造的に分離した)背もたれの代わりに、このような「幼児用チャイルドシート」は背もたれ部を有し、当該背もたれ部は、子供の後四半部をその中に収容できる「座部領域」に連結されている。これとは対照的に、より大きな子供用の子供用安全シートは、座部領域とは構造的に分離した背もたれ部を有し、必要に応じて座部領域に対するその傾斜角度を変更できる。構造的な分離は、例えば、屈曲又は同様の処理によって形成されてよい。
【0004】
一般的に、子供は、車の3点式安全ベルトによって、又は子供用安全シート自体に設けられたベルト(例えば、5点式ハーネス、チェストストラップ等)によって、子供用安全シート内に固定されることが知られている。これらの状態では、ベルトは、骨盤の反対側に向けて、シートに座っている子供の肩の上を通り越えてよい。又は、2本のベルトを設けてよく、それぞれが肩の上を通る。
【0005】
これらの全ての既知のシステムには、1つの共通点がある。車が衝突に巻き込まれる場合、シート内の子供は、当初は質量慣性の作用で前方に動き続け、その後ベルト及び/又は衝撃シールドによって突如として拘束される。しかし、子供の頭部は前方に動き続け、例えば頸椎の領域でピッチング動作を招く恐れがあり、それは危険な怪我を招く恐れがある。また、子供が座部領域に落ち込み(「潜り込み」)、例えば衝撃シールドの下に滑り出る問題もまた頻繁に発生する。
【0006】
子供用安全シートのエアバッグ解決策も、一般的に、関連技術で知られている。これらは、例えば正面衝突の場合、子供の対応する保護を保証することを目的とする。しかしながら、既知の解決策には、依然として改善が必要であると考えられる。
【0007】
この時点で、関連技術に関して上述した構造の全ては、(それぞれ個別に又は組み合わせて)本発明に係る子供用安全シートの構造であり得ることに留意されたい。
【0008】
本発明の目的は、自動車に取り付けるための子供用安全シートを提案することであり、この子供用安全シートは、急速な加速(及び減速、物理の領域での言語用法によると、加速は速度の増加及び低下の両方を意味する)の間、特に衝突の場合、重傷の危険性を軽減するように、子供を安全かつ容易に拘束する。
【0009】
この目的は、特に、座部領域、背もたれ部、一体化されたエアバッグを備えた衝撃シールド及び/又は(任意で衝撃シールドを備えない)座部領域内のエアバッグ、子供用安全シートの加速度を検知する加速度検知装置、並びに、加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて当該エアバッグの展開が引き起されるように構成された制御装置を備えた、自動車に取り付けるための子供用安全シートによって解決される。
【0010】
第1の主要な態様は、子供用安全シートが一体化された加速度検知装置をその中に有し、その結果、子供用安全シートがエアバッグを自動的に(例えば、車載電子システムからの情報なく)展開させることができることである。その結果、安全性が向上する。
【0011】
加速度検知装置は、所定の加速限界値を超えた場合、制御装置がエアバッグの展開を引き起こし得るといった方法で応答する(及び/又はこのような種類の出力を引き起こす)装置を意味すると特に理解される。応答又は出力は、(必須ではないが)電気/電子信号を含んでもよい。応答又は出力は、任意で、所定の加速限界値を超えたことへの加速度検知装置の機械的な応答(例えば、ロック機構が解除される)であってよく、その結果、この機械的応答(例えば、ロック機構の解除、及び加速度検知装置又はその一部の任意の付随する動作)により、制御装置がエアバッグを展開させる。特にこのような種類の解決策では、加速度検知装置及び制御装置は、任意で、単一の組立体として(又は単一の部品としてでも)設計されてもよい。しかしながら、加速度検知装置及び制御装置は、好ましくは(ケーブル及び/又は無線を介して互いに電気的/電子的に接続されてもよく、されなくてもよい)2つの異なる部品又は2つの異なる組立体に割り当てられる。加速度検知装置と制御装置の間の距離は、好ましくは、少なくとも10cmである。制御装置は、例えば、少なくとも部分的にエアバッグ上又はエアバッグの近くに配置(又は、その中に一体化)されてもよい。加速度検知装置は、エアバッグからより離れた位置(例えば、シート固定具内)に配置されてもよい。特定の実施形態では、加速度検知装置は、少なくとも1つの所定の加速度限界値の超過を検知し、かつ対応する出力を(特に、制御装置に)送信することができる加速度センサを備えている。
【0012】
上記の目的は、座部領域、背もたれ部、並びに、一体化された距離増加装置、特に一体化されたエアバッグ、第1(特に、上側又は前側)の部分、及び第2(特に、下側又は後側)の部分を備えた衝撃シールドを具備する、好ましくは上記の種類の自動車に取り付けるための子供用安全シートによっても解決され、当該第1の部分は子供用安全シートの本体に連結され、第2の部分は第1の部分に連結され、当該第2の部分は、距離増加装置、特にエアバッグが作動の際、第1の部分から離れて、子供用安全シートに座っている子供の骨盤に向けて(一般的には、下方及び/又は後方に向けて)移動するように配置されている。子供用安全シートは、好ましくは、子供用安全シートの加速度を検知するための(特に、上記の種類の)加速度検知装置と、このように構成された加速度検知装置によって検知された加速度によって、距離増加装置、特にエアバッグを作動させるように構成された(特に、上記の種類の)制御装置を備えている。第1及び/又は第2の部分は、特に、寸法的に安定した構造のものであり得る。エアバッグが展開されていない場合、第1及び/又は第2の部分は、それぞれ、衝撃シールドの総体積の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%を構成してもよい。第1及び/又は第2の部分の体積は、少なくとも200cm3、好ましくは500cm3であってよい。第1及び/又は第2の部分は、詰め物を備えてもよい。第1及び/又は第2の部分は、互いに向けて旋回可能であってもよい(当該旋回及び/又は展開は、距離増加装置、特にエアバッグの作動によって特に引き起こされる)。作動状態にある距離増加装置、特にエアバッグの体積は、(共に)非展開状態にある第1及び第2の部分の体積より小さくてもよく、小さくなくてもよい。従って、エアバッグは、子供をそれ自体が緩衝できるほど極度に嵩高いことがそれほど重要ではなく、むしろ、衝撃シールドを拡張させる(任意で展開させる)距離増加装置(特に、エアバッグ)として機能し、それに応じてその保護機能を向上する。これは、エアバッグが(好ましくは、意図されるように)減衰機能を有する可能性を排除するものではない。
【0013】
従って、本発明の第2の主要な態様によれば、所定の加速度を超える(例えば、衝突時)と、外形寸法(包絡面)、特にこのような状況下での高さ、が増加する衝撃シールドが提案される。衝撃シールド(又は、その部分)は、上方及び/又は下方に移動するべきである。上方への移動により、正面衝突の場合、前方に加速される子供の頭部が特に効果的に保護される。下方への移動により、子供の脚及び任意で骨盤が特に押し付けられ、その結果、子供が衝撃シールドの下に「潜り込み」することを抑制できる(同様に、この危険性を排除又は低減する)。
【0014】
ある特定の実施形態では、側面から見た場合に衝撃シールドは略U字型であり、U字型は、好ましくは前方に(背もたれ部から離れる方向に向けて)開いており、及び/又はエアバッグがU脚の内側に配置されている(これは、特に展開又は作動状態で当てはまり、場合により非展開又は非作動状態でも当てはまる)。代替的又は追加的に、ベルトガイドは、当該シートに付属するベルト又は自動車のベルトをそこに収容及び案内できるように、U字型内に設けてもよい。衝撃シールドの第1(上側)の部分は、好ましくは、子供用安全シートに固定するか、及び/又は車内に装備されたベルトで保持して、第2の部分が子供の脚及び骨盤に向かって移動できるようにするべきである。ベルトガイドは、具体的には、第1(上側)の部分の前側上及び/又は下側上に実装されてもよい。
【0015】
距離増加装置、特に(好ましくは上記の種類の)エアバッグの衝撃シールドのベルトガイド内又はベルトガイドの近傍における配置は、それ自体が発明思想と見なされるべきである。
【0016】
上記の目的は、
-座部領域、
-背もたれ部、
衝撃シールド、及び前記衝撃シールドを位置調整するための衝撃シールド位置調整装置、及び/又はベルトシステムベルト引張装置を備えたベルトシステムであって、前記ベルトシステムは前記ベルトシステムベルト引張装置(又はベルト締付装置)によって締め付けられ得るものであり、及び/又は子供用安全シート固定具位置調整装置を備えた子供用安全シート固定システム、及び、前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、並びに、所定の加速度、特に前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置によって検知される加速度に応答して、前記衝撃シールド位置調整装置による位置調整、及び/又は前記ベルトシステムベルト引張装置(又はベルト締付装置)による引張り、及び/又は、前記子供用安全シートの他の構成要素に対する前記子供用安全シート固定具の位置調整を行わせる、ように構成された制御装置を備える、特に上記の種類の自動車に取り付けるための子供用安全シートによっても解決される。
【0017】
位置調整の概念は、それぞれの構成要素(例えば、衝撃シールド及び/又は子供用安全シート固定具)を子供用安全シートの他の構成要素(又は、本体)に近づけて移動させる動作を指すものと特に理解される。このことは、衝撃シールドに関して、位置調整により、衝撃シールドが(使用中の)子供及び子供の支持面(下方及び後方)に向けて更に移動されることを特に意味する。
【0018】
(特に第1及び第2の主要な態様又は主要な概念と組み合わせ得る)本発明の第3の主要な概念は、所定の加速度値を超えた場合、安全上重要な構成要素(すなわち、衝撃シールド及びベルトシステム)が所定の位置に子供を安全にしっかりと保持するように、衝撃シールド及び/又はベルトシステム(子供用安全シートの一部)を位置調整及び引っ張る(締め付ける)ことにある。この目的のために、(例えば、自動車加速度センサからの)外部信号とは特に無関係に対応する動作を引き起させる、一体化された(特に上記種類の)加速度検知装置が提供される。
【0019】
好ましい実施形態では、加速度検知装置は、加速度センサを備えている。
【0020】
好ましくは、制御装置は、(状況、特に、それぞれのエアバッグ、距離増加装置、及び/又は衝撃シールド位置調整装置、及び/又はベルトシステムベルト引張装置に応じて)少なくとも2g、より好ましくは少なくとも4g、より更に好ましくは少なくとも6gの加速度閾値を超えたときに対応して作動又は動作し、当該加速度閾値は、追加的又は代替的に、25g未満、好ましくは20g未満、更により好ましくは15g未満である。文字gは、重力加速度を表す。
【0021】
(それぞれの)エアバッグは、作動の際、下方及び/又は後方に、特に子供用安全シート内に座っている子供の骨盤/腰、及び/又は脚に向けて押し付けられてよい。しかしながら、代替的(又は追加的)に、それぞれのエアバッグは、(例えば、衝撃シールドの上部又は座部領域に配置される場合)上方及び/又は後方に向けて押し付けてもよい。エアバッグが下方又は後下方(斜め後方)に向けて押し付けられる場合、これは、子供が衝撃シールドの下に滑り出るのを抑制する(同様に、この危険性を低減する)のに特に効果的である。
【0022】
加速度検知装置、特にその加速度センサは、子供用安全シートが設置されたときに車両又は車体の近くに位置する子供用安全シートの部分に配置されてもよい。特に、子供用安全シートを車両又は車体(例えば、IsoFixアタッチメント)に固定するため、又はシート要素を子供用安全シート基部に固定するため、固定装置の中又は上に配置されるのが特に好ましい。
【0023】
加速度検知装置、特にその加速度センサが車両又は車体の近くに配置されている場合、例えば正面衝突で発生するような異常な加速(又は減速)が特に早期に検知され得る。これにより、安全性が向上する。
【0024】
エアバッグの動作の少なくとも一部が後方(例えば、斜め後方)に向いている場合、子供は、(例えば、エアバッグが衝撃シールドから下方又は座部表面から上方にのみ作動する場合、発生するような)摩擦力及び圧迫力だけでなく、(前方への加速の場合)積極的に後方に押し付けられ、所定の位置に保持される。
【0025】
エアバッグは、対応する(膨張可能な)ガス、例えば圧縮ガスを含んでもよい。
【0026】
制御装置及び加速度検知装置、特にその加速度センサは、ケーブル又は無線で相互に接続されてもよい。ケーブル接続が、推奨される。
【0027】
衝撃シールドは、車両ベルトシステムによって、又は追加の(特に、子供用安全シートに一体化された)保持装置、例えばテザーストラップによって、子供用安全シートの本体上の所定の位置に保持されてよく、当該追加の保持装置内には、任意で、好ましくは加速度検知装置、特に加速度センサから制御装置に情報を送信するためのケーブルを設けてもよい。
【0028】
子供用安全シートは、特に加速度検知装置(その加速度センサ)及び/又は制御装置用の(自給)電源を有してもよい。この自給電源は、例えば電池(例えば、9ボルトの電池)及び/又は充電式電池であってよい。
【0029】
子供用安全シートは、拘束装置、特にベルトシステムによって子供に加えられる力を制限するフォースリミッタを更に備えてもよい。フォースリミッタの閾値は、好ましくは、位置調整装置、特にベルトシステムベルト引張装置の閾値を超える。このことは、フォースリミッタが(位置調整装置の効果の始動に比べて)効果を早く発揮しすぎるのを抑制するため、安全性を向上させるのに有用である。フォースリミッタの効果の適用及び位置調整装置の効果の適用が加速度閾値に依存する限り、特にフォースリミッタの閾値は、位置調整装置又はベルトシステムのベルト引張装置の閾値と比べて、少なくとも0.5g、好ましくは少なくとも1g、更により好ましくは少なくとも2g大きい。代替的又は追加的に、位置調整装置及び/又はベルトシステムベルト引張装置が作動されるまで、フォースリミッタを遮断してもよい。
【0030】
上記の(それぞれの)位置調整装置、又は上記の(それぞれの)ベルト引張装置(ベルト締付装置)は、距離増加装置又はエアバッグの制御装置に対して追加的に設けられ得るか、又それによっては少なくとも一部が構成され得る制御装置と協働してもよい。加えて、上記の(それぞれの)位置調整装置、又は上記の(それぞれの)ベルト引張装置(ベルト締付装置)は、距離増加装置又はエアバッグの制御装置に対して追加的に設けられ得るか、又はそれによって少なくとも一部が構成され得る加速度検知装置、加速度センサと協働してもよい。
【0031】
ベルト引張装置は、1つ又は2つのラップベルトに張力を加えるように構成してもよい。
【0032】
ラップベルトは、連結されたラップ-ショルダーベルトの下側部分であってよく、それらは(例えば、トングを任意で有し得る、任意の剛性の結合要素によって)ショルダーストラップから構造的に分離されていてもよい。
【0033】
制御装置並びに/或いは加速度検知装置又は加速度センサは、ベルト引張装置に一体化されてよく、又はそれらは別個に設けられてもよい。
【0034】
子供の脚及び骨盤は、特に、ベルト引張装置によって抑え付けられてもよい。
【0035】
任意選択で、ラップベルトを(直接的に)引っ張らず、任意で(特に)ショルダーストラップを(更に)間接的に締め付けるように、代わりに、調節可能なストラップを引っ張ってもよい。調節可能なストラップは、好ましくは(特に、既に接合した)ショルダーストラップの延長部であり、任意で結合要素(例えば、少なくとも3つ、又は正確には3つのスロット)を介してそれに連結される。
【0036】
特定の実施形態では、対応する張力は、調節可能なストラップ及びラップベルトの両方に(直接的に)加えられてもよい。
【0037】
この張力を発揮するために、実施形態に対応するベルト又はベルト部分は、ベルト引張装置に連結され、又は連結可能な(好ましくは、三角形の)小穴を通過してもよい。
【0038】
一実施形態では、調節可能なストラップに(直接的に)張力を加え(従って、主にショルダーストラップに間接的に加え)、対応するベルトを締め付けてもよい。代替的又は追加的に、シート固定具に張力を加えてよく、この張力は、(所定の加速度閾値を超えている場合)子供用安全シートを自動車シートの背もたれ部に近づける(又は背もたれ部に近づけて移動する)効果がある。
【0039】
特定の実施形態では、当該引張装置は、シート固定具に(のみ)作用し得、又は、シート固定具、調整可能なストラップ及びラップベルトに作用し得、又はシート固定具及びラップベルトに作用し得る。ある加速度が検知された場合、それぞれの要素は、(子供用安全シートの他の構成要素又は子供用安全シートの本体に対して)対応する方向に引っ張られるか、押されることが好ましい。
【0040】
それぞれの制御装置は、電子制御装置であってもよい。
【0041】
一般的に、(それぞれの)衝撃シールドは、(特に、衝突の際に衝撃シールドが例えばエアバッグによって変形することを妨げないが、重力以外の外力がそれに作用しない場合、)寸法的に安定した構造のものであってよい。衝撃シールドの体積は、少なくとも1000cm、好ましくは少なくとも2000cmであってよい。互いに直交する3つの軸に対して、衝撃シールドの最大の拡張は、(それぞれ)少なくとも5cm、好ましくは少なくとも10cmであってよい。衝撃シールドは、緩衝装置を含んでもよい。
【0042】
子供用安全シートは、側面衝撃保護構造を有することが好ましい。側面衝撃保護構造は、好ましくは少なくとも1つ(より好ましくは少なくとも2つ、任意で子供用安全シートの各側面に少なくとも1つ)備え、好ましくは分離して配置され(特に外方に向けて、好ましくは、シート本体とは別個の特に子供を支持する機能を有しない要素として、配置され)、及び/又は調整可能で、かつ/又は側面衝撃保護要素の横方向に配置される。少なくとも1つの側面衝撃保護構造要素は、背もたれ部に配置されてよい。代替的又は追加的に、少なくとも1つの側面衝撃保護要素は、ヘッドレストの高さに配置してもよい。代替的又は追加的に、少なくとも1つの側面衝撃保護構造要素は、脚部分に配置してもよい。(それぞれの)側面衝撃保護要素は、寸法的に安定又は剛性であることが好ましい。(それぞれの)側面衝撃保護要素は、(側面衝撃保護を改善した)機能位置及び中立位置をとることができるように構成されることが好ましい。(それぞれの)側面衝撃保護要素は、機能位置では、中立位置よりも更に外側(側方)に突出することが好ましい。子供用安全シートの全幅は、側面衝撃保護要素が中立位置にあるときよりも機能位置にあるときの方が大きくなってもよい。機能位置と中立位置の間の切り替えは、(スライド式で、例えば、伸縮自在に)並進的に、及び/又は(折りたたみ式で、特に子供用安全シートの外面の出し入れで)旋回により、達成され得る。
【0043】
上記の目的は、上記種類の子供用安全シートを装備した自動車によっても解決される。
【0044】
上記の目的は、座部領域、背もたれ部、エアバッグが一体化された衝撃シールドを備えた、上記種類の自動車シートに取り付けるための子供用安全シートのエアバッグを展開する方法によっても解決され、子供用安全シートに一体化された加速度検知装置が子供用安全シートの加速度を検知し、制御装置が加速度検知装置によって検知された加速度に基づいてエアバッグの展開を引き起こす。
【0045】
上記の目的は、座部領域、背もたれ部、並びに一体化された距離増加装置、特に一体化されたエアバッグ、第1(上側又は前側)の部分及び第2(下側又は後側)の部分を有する衝撃シールドを具備する、上記種類の自動車シートに取り付けるための子供用安全シートの衝撃シールドを作動させる方法によって更に解決され、当該第1の部分は、子供用安全シートの本体に連結され、かつ第2の部分は第1の部分に連結され、当該距離増加装置、特にエアバッグは、第2の部分が、第1の部分から離れて、子供用安全シートに座っている子供の骨盤に向けて移動するように作動する。この方法は、好ましくは、子供用安全シートの加速度を検知し、かつ検知された加速度に応答して、距離増加装置、特にエアバッグを作動させることを更に含む。
【0046】
上記の目的は、座部領域及び背もたれ部を備える、特に上記種類の自動車シートに取り付けるための子供用安全シートの衝撃シールド及び/又はベルトシステムを作動させるための方法によって更に解決され、当該衝撃シールドが位置調整され、及び/又はベルトシステムがベルトシステムベルト引張装置によって張力が加えられ、及び/又は子供用安全シート固定具が位置調整され、子供用安全シートの加速度が検知され、特に子供用安全シートに一体化された加速度検知装置によって加速度が検知されたとき、前記衝撃シールドの位置調整、及び/又は前記ベルトシステムベルト引張装置による所定の加速度での引っ張り、及び/又は前記子供用安全シートの他の構成要素に対する前記子供用安全シート固定具の位置調整が行われる。
【0047】
好ましい方法の特徴は、子供用安全シートの説明、特に本明細書に記載される機能的特徴から明らかになるであろう。
【0048】
本発明の更なる変形は、従属請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
以下の本文では、本発明をその例示的な実施形態を使用して説明し、図面を参照してより詳細に説明する。図面において:
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係る子供用安全シートの第1の状態での(部分切り取り)概略側面図を示す。
図2図2は、第2の状態での図1の子供用安全シートを示す。
図3図3は、本発明の第2の実施形態に係る子供用安全シートの第1の状態での(部分切り取り)概略側面図を示す。
図4図4は、第2の状態での図3の子供用安全シートを示す。
図5図5は、第3の実施形態の子供用安全シートの第1の状態での(部分切り取り)概略側面図を示す。
図6図6は、第2の状態での図5の子供用安全シートを示す。
図7図7は、本発明の第4の実施形態の子供用安全シートの第1の状態での(部分切り取り)概略側面図を示す。
図8図8は、第2の状態での図7の子供用安全シートを示す。
図9図9は、本発明の第5の実施形態の子供用安全シートの第1の(非作動)状態での(部分切り取り)概略側面図を示す。
図10図10は、第1の実施形態に係るベルト引張装置の概略図である。
図11図11は、第2の実施形態に係るベルト引張装置の概略図である。
図12図12は、第3の実施形態に係るベルト引張装置の概略図である。
図13図13は、本発明に係るベルト引張装置の第4の実施形態を示す。
【0050】
以下の説明では、同一の部品、及び同等の機能を持つ部品には同じ参照符号を使用する。
【0051】
図1は、背もたれ部10及び座部領域11を備えた子供用安全シートを示している。子供用安全シートは、任意の要素として基部12及び支持脚13を更に備えている。
【0052】
エアバッグ15が、衝撃シールド14内に(上部内に又は上面に隣接して)設けられている。図1では、エアバッグ15は、非作動状態にある。加速度センサ17(詳細は図示せず)は、シート固定具16内に配置されている。加速度センサ17は、ケーブル18を介して制御装置19(詳細は図示せず)に接続され、制御装置は、(所定の加速閾値を超えた場合)エアバッグ15を作動させる。
【0053】
図2は、作動状態を示す。この図から識別されるように、エアバッグは、上方及び後方に動作し、その結果(正面衝突の場合には)子供の頭部と胸部が保護される。ケーブル18は、簡略化のため図2には示されない。
【0054】
図3及び図4に係る実施形態は、図1及び図2の実施形態と基本的に同様である。この場合、エアバッグ15aは、頂部側ではなく、底部側に取り付けられる。底部に取り付けられたエアバッグ15aは、衝撃シールド14の下部内に取り付けられ、特に衝撃シールド14の下面に接している。展開されると(図4を参照)、エアバッグは、子供の脚及び骨盤/腰に向けて膨張する。これにより、特に、座部領域と衝撃シールドの間の摩擦又は圧迫動作だけでなく、エアバッグの後方へ(子供の骨盤に向けて)の押し付け動作によっても、子供が所定の位置にしっかりと保持されて(衝撃シールドの下に滑り落ちる)「潜り込み」が効果的に抑制される。
【0055】
図5及び図6に係る実施形態は、(実質的に)図1及び図2の実施形態と同様であるが、以下の相違点がある。この場合、エアバッグは、衝撃シールド14内に取り付けられていない(ただし、図1及び/又は図3のエアバッグと同様のエアバッグが設けられてもよい)。しかしながら、エアバッグ15bが、座部領域11内(かつ、少なくとも非作動状態では、座部領域11の前側半分の内側にのみ)設けられている。エアバッグ15bは、座部領域11の上面(前方領域)に隣接している。エアバッグは、展開されると(図6を参照)、斜め後方に向けて、押し付け又は作動する。このことは、子供が衝撃シールドの下を滑るのを抑制する(又は、この危険性を低減する)効果がある。子供は、後方への作動により、エアバッグの対応する対向圧力によってここでも拘束され、それは圧迫動作だけでなく、後方に向かう対応する対向圧力による。エアバッグを展開するための制御装置(図5及び6には詳細は図示せず)は、例えばエアバッグの横の座部領域11に配置でき、(図1~4と同様に)対応するケーブルによって加速度センサ17に接続できる。全ての実施形態において、全ての場合では、ケーブル接続に代えて無線接続されてもよい。
【0056】
図7及び図8に係る実施形態は、図1及び図2の実施形態と実質的に同様であるが、以下の相違点がある。図7及び図8の実施形態では、エアバッグ15、15aは、(別個に又は組み合わせて設けられてもよいが)頂部側又は底部側のいずれにも設けられず、代わりに、第1の部分20と第2の部分21の間にエアバッグ15cが配置される。第1の部分20は上側部分であり、第2の部分21は下側部分である。2つの部分20、21は、互いに向けて開いてもよい。エアバッグが作動すると(図8を参照)、第1の部分20と第2の部分21が強制的に離れる。図8にも示されているように、衝撃シールド14の側面断面は(少なくとも展開されたとき)U字型である。(展開された)エアバッグは、U字の脚の内側に配置される。更に、テザー23用のベルトガイド22は、U字の内側を通過してもよい。
【0057】
図9は、図1及び図3に係る実施形態の組み合わせに対応する更なる実施形態を示す。従って、この実施形態では、上側エアバッグ15及び下側エアバッグ15aの両方が設けられている。エアバッグ15、15aの効果に関しては、図1~4の説明を参照されたい。
【0058】
図10は、本発明に係るベルト引張装置の概略斜視図である。ベルト引張装置24は、(上述の制御装置19に対して追加で設けられ得る、又はそれにより少なくとも一部が構成され得る)制御装置25、及び(上述の加速度検知装置及び加速度センサに対して追加で設けられ得る、又はそれにより少なくとも一部が構成され得る)加速度検知装置及び加速度センサ26と協働して、所定の加速限界値を超えた場合、ラップベルト27に張力を加えるように制御装置25がベルト引張装置24を作動させる。
【0059】
制御装置25及び/又は加速度検知装置及び加速度センサ26は、ベルト引張装置に一体化されてもよく、又は分離して設けられてもよい。ラップベルトは、連結したラップ-ショルダーベルトの下部であってもよく、又は(例えば、(トングを含み得る)任意の剛性の結合要素によって)ショルダーベルトから構造的に分離されていてもよい。
【0060】
図10に示すように、(例えば、事故の場合に)特に子供の脚及び骨盤を抑え付けてもよい。
【0061】
図11の実施形態は、図10による実施形態と実質的に同様であるが、この場合、ラップベルト27には(直接的な)張力を加えないが、代わりに調節可能なストラップ28に張力を加えられ、その結果、(主に)ショルダーストラップ29が間接的に(更に)締め付けられる。調節可能なストラップ28は、好ましくは(特に前述の)ショルダーストラップ29の延長部であり、(例えば、少なくとも3つ、又は正確に3つのスロットを有する)結合要素を介してそれと任意に接続される。
【0062】
図12に係る実施形態は、調節可能なストラップ28とラップベルト27の両方に(直接的に)対応する張力を加える限りにおいて、図10及び図11の実施形態の組み合わせである。
【0063】
図10~13に係る実施形態では)対応するベルト又はベルト部分は、張力を加えられるように、ベルト引張装置24に接続され、又は接続可能な(ここでは好ましくは三角形の)小穴29を通過する。
【0064】
図13は、(直接的な)張力が、(図11のように)調節可能なストラップに、(従って間接的に主にショルダーストラップ29にも)加えられ、対応するベルトが引き締められる効果を有する解決策を示している。張力は、(所定の加速度閾値を超えた場合)シート固定具にも加えられ、それは子供用安全シートを自動車シートの背もたれに近づけて(又は、背もたれに近くように押し付けて)保持する効果がある。
【0065】
代替的に、当該引張装置は、シート固定具16のみ、又はシート固定具16及び調節可能なストラップ及びラップベルト27のみ、又はシート固定具16及びラップベルト27のみに作動することが可能である。ある加速度が検知された場合、それぞれの要素は、(子供用安全シートの他の構成要素、又は子供用安全シートの本体に対して)図10~13に示す矢印の方向に引っ張られる(又は、押される)。
【0066】
それぞれの制御装置は、電気制御装置であってもよい。
【0067】
この時点で、前述の本文に記載されている全ての部分、特に図面に示されている詳細は、本発明にとって、独立に又は任意に組み合わせて不可欠であると主張されていることに留意されたい。それらの変形は、当業者によく知られているであろう。
【符号の説明】
【0068】
10 背もたれ部
11 座部領域
12 基部
13 支持脚
14 衝撃シールド
15 エアバッグ
15a エアバッグ
15b エアバッグ
15c エアバッグ
16 シート固定具
17 加速度センサ
18 ケーブル
19 制御装置
20 第1の部分
21 第2の部分
22 ベルトガイド
23 テザー
24 ベルト引張装置
25 制御装置
26 加速度センサ
27 ラップベルト
28 調節可能なストラップ
29 ショルダーストラップ
30 小穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シートに取り付けるための子供用安全シートであって、
座部領域(11)、背もたれ部(10)、衝撃シールド(14)を具備し、前記衝撃シールドは一体化されたエアバッグ(15、15a、15c)を備え、
前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、並びに前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記エアバッグ(15、15a~15c)を展開させるように構成された制御装置(19)を具備する、
該子供用安全シート。
【請求項2】
前記衝撃シールド(14)は、第1の部分(20)及び第2の部分(21)を備え、
前記第2の部分は、前記第1の部分に連結され、かつ前記エアバッグ(15c)の作動の際、前記第1の部分から離れて、前記子供用安全シートに座っている子供の骨盤及び/又は脚に向けて移動するように配置される、
請求項1に記載の、自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
【請求項3】
前記衝撃シールドは、前記子供用安全シートに前記第1の部分の領域で保持又は固定されるように設計される請求項2に記載の自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
【請求項4】
自動車シートに取り付けるための子供用安全シートであって、
座部領域(11)、背もたれ部(10)、前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、制御装置、及び
-衝撃シールド(14)及び前記衝撃シールドを位置調整するための衝撃シールド位置調整装置、ここで、前記制御装置は前記衝撃シールドが前記加速度検知装置による所定の加速度検知に応答して前記衝撃シールド位置調整装置によって行わせるように構成され、及び/又は
前記子供用安全シートの他の構成要素に対する子供用安全シート固定システムを位置調整するための子供用安全シート固定具位置調整装置を備えた前記子供用安全シート固定システムであって、前記制御装置は前記子供用安全シートの他の構成要素に対する子供用安全シート固定システムの位置調整が前記加速度検知装置による所定の加速度検知に応答して前記子供用安全シート固定具位置調整装置によって行わせるように構成される
自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
【請求項5】
前記加速度検知装置は、加速度センサ(17)を備えることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項6】
少なくとも2×9.80665m/s 及び/又は、25×9.80665m/s 以下の加速度閾値を超えた場合に対応して、前記制御装置(19)が作動又は動作することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項7】
前記エアバッグ(15a)は、作動の際、下方及び/又は後方前記子供用安全シートに座っている子供の及び/又は脚に向けて押し付けられることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項8】
前記加速度検知装置、前記子供用安全シートを取り付けた場合、車両又は車体の近くに位置する前記子供用安全シートの部分に配置されることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項9】
前記加速度検知装置は、前記子供用安全シートを前記車両に固定するため、又は前記子供用安全シートのシート要素を前記子供用安全シートの子供用安全シート基部(12)に固定するため、に固定装置(16)に配置される請求項8に記載の子供用安全シート。
【請求項10】
制御装置(19)、及び前記加速度検知装置は、ケーブル(18)又は無線によって相互に接続されることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項11】
前記衝撃シールド(14)は、車両ベルトシステムによって、又は追加の保持装置よって、前記子供用安全シートの本体上に保持されことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項12】
前記追加の保持装置は、前記子供用安全シート内に一体化される請求項11に記載の子供用安全シート。
【請求項13】
ケーブルは、情報を送信するため、前記追加の保持装置内に設けられていることを特徴とする請求項11に記載の子供用安全シート。
【請求項14】
フォースリミッタは、拘束装置によって子供に加えられる力を制限するために設けられ、前記フォースリミッタの閾値は衝撃シールド位置調整装置及び/前記子供用安全シート固定具位置調整装置の閾値より大きいことを特徴とする請求項に記載の子供用安全シート。
【請求項15】
少なくとも1つの分離して配置され、及び/又は調整可能で、及び/又は横方向に配置された側面衝撃保護要素をえる側面衝撃保護構造を特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の子供用安全シート。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の子供用安全シートを備えた自動車。
【請求項17】
座部領域(11)、背もたれ部(10)、一体化されたエアバッグ(15、15a、15c)を備えた衝撃シールド(14)を備える自動車シートに取り付けるための子供用安全シートのエアバッグを展開する方法であって、
前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置は、前記子供用安全シートの加速度を検知し、かつ制御装置(19)が前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記エアバッグ(15、15a~15c)の展開を引き起こす、当該方法。
【請求項18】
座部領域(11)、背もたれ部(10)、並びに、一体化されたエアバッグ(15a)、第1の部分(20)及び第2の部分(21)を有する衝撃シールド(14)を備える、前記自動車シートに取り付けられ、前記子供用安全シートの前記衝撃シールドを作動するための方法であって、
前記第2の部分は前記第1の部分に連結され、前記エアバッグ(15c)は前記第2の部分が前記第1の部分から離れて、前記子供用安全シートに座っている子供の骨盤及び/又は脚に向けて移動するように作動する請求項17に記載の該方法。
【請求項19】
座部領域(11)及び背もたれ部(10)、子供用安全シートの加速度を検出するための加速度検知装置、及び制御装置を備える、自動車シートに取り付けられるための前記子供用安全シートの衝撃シールド及び/又はベルトシステム及び/又は固定具システムを作動するための方法であって、
前記子供用安全シートの加速度は、前記加速度検知装置による検知であり、
前記制御装置は、
-前記衝撃シールドが衝撃シールド位置調整装置によって位置調整される、及び/又は
-安全シート固定具システムが前記加速度検知装置によって検知される所定の加速度に応答して子供用安全シート固定具位置調整装置に位置調整される、
ように構成される、該方法。
【請求項20】
座部領域(11)、背もたれ部(10)、子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、制御装置(19)及びベルトシステムを引張るためのベルトシステムベルト引張装置を備えた前記ベルトシステムを備える自動車シートに取り付けるための子供用安全シートであって、
前記制御装置(19)は、前記ベルトシステムの引張りが前記加速度検知装置によって検知された所定の加速度に応答して前記ベルトシステムベルト引張装置によって行うように構成され、
前記加速度検知装置は、加速度センサ(17)を備え、前記制御装置(19)は少なくとも2×9.80665m/s 及び/又は、25×9.80665m/s 以下の加速度閾値を超えた場合に作動又は動作し、前記子供用安全シートは少なくとも1つの分離して配置され、及び/又は調整可能で、及び/又は横方向に配置された側面衝撃保護要素を備える側面衝撃保護構造をさらに備える、該子供用安全シート。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
この時点で、前述の本文に記載されている全ての部分、特に図面に示されている詳細は、本発明にとって、独立に又は任意に組み合わせて不可欠であると主張されていることに留意されたい。それらの変形は、当業者によく知られているであろう。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
自動車シートに取り付けるための子供用安全シートであって、
座部領域(11)、背もたれ部(10)、衝撃シールド(14)を具備し、前記衝撃シールドは一体化されたエアバッグ(15、15a、15c)を備え、及び/又はエアバッグ(15b)が前記座部領域内に設けられたものであり、更に前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、並びに前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記エアバッグ(15、15a~15c)を展開させるように構成された制御装置(19)を具備する、
該子供用安全シート。
[2]
座部領域(11)、背もたれ部(10)、並びに、一体化された距離増加装置、特に一体化されたエアバッグ(15a)、第1の部分(20)及び第2の部分(21)を備えた衝撃シールド(14)を備え、前記第2の部分は、前記第1の部分に連結され、かつ前記距離増加装置、特に前記エアバッグ(15c)の作動の際、前記第1の部分から離れて、前記子供用安全シートに座っている子供の骨盤及び/又は脚に向けて移動するように配置され、前記衝撃シールドは、好ましくは前記子供用安全シートに前記第1の部分の領域で保持又は固定されるように設計され、
前記子供用安全シートは、好ましくは、前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、及び前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記距離増加装置、特に前記エアバッグ(15c)を作動させるように構成された制御装置(19)を更に備える、
特に[1]の、自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
[3]
-座部領域(11)、
-背もたれ部(10)、
-衝撃シールド(14)及び前記衝撃シールドを位置調整するための衝撃シールド位置調整装置、及び/又は
ベルトシステムベルト引張装置を備えたベルトシステムであって、前記ベルトシステムは前記ベルトシステムベルト引張装置によって締め付けられ得るものであり、及び/又は
子供用安全シート固定具位置調整装置を備えた子供用安全シート固定システム、及び
-前記子供用安全シートの加速度を検知するための加速度検知装置、並びに、所定の加速度、特に前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置によって検知される加速度に応答して、
前記衝撃シールド位置調整装置による位置調整、
及び/又は
前記ベルトシステムベルト引張装置による引張り、
及び/又は、前記子供用安全シートの他の構成要素に対する前記子供用安全シート固定具の位置調整、
を行わせるように構成された制御装置を備える、特に[1]又は[2]の自動車シートに取り付けるための子供用安全シート。
[4]
前記加速度検知装置は、加速度センサ(17)を備えることを特徴とする、[1]~[3]のいずれかの子供用安全シート。
[5]
対応して、少なくとも2g、好ましくは少なくとも4g、より好ましくは少なくとも6gの、及び/又は、25g以下、好ましくは20g以下、より好ましくは15g以下の加速度閾値を超えた場合、前記制御装置(19)が作動又は動作することを特徴とする、[1]~[4]のいずれかの子供用安全シート。
[6]
前記エアバッグ(15a)は、その作動の際、下方及び/又は後方、特に前記子供用安全シートに座っている子供の前記腰及び/又は脚に向けて押し付けられることを特徴とする、[1]~[5]のいずれかの子供用安全シート。
[7]
特に、前記子供用安全シートを前記車両及びシャーシに固定するため、又はシート要素を前記子供用安全シート基部(12)に固定するため、前記子供用安全シートを、好ましくは固定装置(16)に、取り付けた場合、前記加速度検知装置、特に前記加速度センサ(17)は、前記車両又は前記車体の近くに位置する前記子供用安全シートの部分に配置されることを特徴とする、[1]~[6]のいずれかの子供用安全シート。
[8]
制御装置(19)、及び加速度検知装置、特に加速度センサ(17)は、ケーブル(18)によって又は無線で相互に接続されることを特徴とする、[1]~[7]のいずれかの子供用安全シート。
[9]
前記衝撃シールド(14)は、車両ベルトシステムによって、又は追加の保持装置、特に前記子供用安全シート内に一体化されたもの、によって、例えばテザーによって、前記子供用安全シートの本体上に保持され、ケーブルは、任意で、好ましくは前記加速度検知装置、特に前記加速度センサから、前記制御装置に情報を送信するため、前記追加の保持装置内に設けられていることを特徴とする、[1]~[8]のいずれかの子供用安全シート。
[10]
拘束装置、特にベルトによって前記子供に加えられる力を制限するためのフォースリミッタが設けられ、前記フォースリミッタの閾値は、好ましくは、特にベルトシステムベルト引張装置の、位置調整装置の閾値より大きいことを特徴とする、[1]~[9]のいずれかの子供用安全シート。
[11]
少なくとも1つの、好ましくは分離して配置され、及び/又は調整可能で、及び/又は横方向に配置された側面衝撃保護要素を特に備える、側面衝撃保護構造を特徴とする、[1]~[10]のいずれかの子供用安全シート。
[12]
[1]~[11]のいずれかの子供用安全シートを備えた自動車。
[13]
座部領域(11)、背もたれ部(10)、一体化されたエアバッグ(15、15a、15c)を備えた衝撃シールド(14)を備える、特に請求項1~11のいずれか一項に記載の、自動車シートに取り付けるための子供用安全シートのエアバッグを展開する方法であって、前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置が前記子供用安全シートの加速度を検知し、かつ制御装置(19)が前記加速度検知装置によって検知された加速度に基づいて前記エアバッグ(15、15a~15c)の展開を引き起こす、当該方法。
[14]
座部領域(11)、背もたれ部(10)、並びに、一体化された距離増加装置、特に一体化されたエアバッグ(15a)、第1の部分(20)及び第2の部分(21)を有する衝撃シールド(14)を備える、特に[1]~[11]のいずれかの自動車シートに取り付けるための子供用安全シートの衝撃シールド(14)を作動させるための、特に[13]の方法であって、
前記第2の部分は前記第1の部分に連結され、距離増加装置、特にエアバッグ(15c)が、前記第2の部分が、前記第1の部分から離れて、前記子供用安全シートに座っている子供の骨盤及び/又は脚に向けて移動するように作動し、
当該方法は、好ましくは、前記子供用安全シートの加速度を検知し、かつ前記検知された加速度に基づいて前記距離増加装置、特に前記エアバッグを作動することを更に含む、
該方法。
[15]
座部領域(11)及び背もたれ部(10)を備える、特に[1]~[11]のいずれかの自動車シートに取り付けるための子供用安全シートの衝撃シールド及び/又はベルトシステムを作動させるための、特に[13]又は[14]の方法であって、
前記衝撃シールド(14)が位置調整され、及び/又はベルトシステムがベルトシステムベルト引張装置によって張力が加えられ、及び/又は子供用安全シート固定システムが位置調整され、
前記子供用安全シートの加速度が検知され、特に前記子供用安全シートに一体化された加速度検知装置によって加速度が検知されたとき、前記衝撃シールドの位置調整、及び/又は前記ベルトシステムベルト引張装置による所定の加速度での引っ張り、及び/又は前記子供用安全シートの他の構成要素に対する前記子供用安全シート固定具の位置調整が行われる、該方法。
【外国語明細書】