(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011540
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】誘導灯用アダプタおよび誘導灯の設置方法
(51)【国際特許分類】
F21V 21/02 20060101AFI20240118BHJP
H02G 3/10 20060101ALI20240118BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240118BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
F21V21/02 100
H02G3/10
F21V23/00 160
F21S9/02 110
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113605
(22)【出願日】2022-07-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】522285107
【氏名又は名称】有限会社T.K.R
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】津守 和仁
【テーマコード(参考)】
3K014
5G361
【Fターム(参考)】
3K014AA00
3K014BA01
5G361AA02
5G361AC10
(57)【要約】
【課題】誘導灯を既設の天井に容易に設置するための誘導灯用アダプタおよび誘導灯の設置方法を提供する。
【解決手段】誘導灯用アダプタ1は、本体10を備える。本体10は、金属製であって、直方体形状を有する。本体10は、上壁11と、底壁12と、4つの側壁13、14、15、16とを有する。上壁11は、天井110に固定するための天井固定部11aを含む。底壁12は、誘導灯100を接続するための誘導灯固定部12aと、底壁開口部12bとを含む。4つの側壁13、14、15、16には、それぞれ配線を挿通させるための側壁開口部17を形成することが可能なノックアウト部13a、14a、15a、16aが少なくとも1つ形成されている。側壁13、14、15、16の高さH1は35mm以上である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導灯を天井に設置するための誘導灯用アダプタであって、
直方体形状を有する金属製の本体を備え、
前記本体は、長方形状の上壁と、前記上壁と反対側に位置する底壁と、前記上壁と前記底壁とを繋ぐ4つの側壁とを有し、
前記上壁は、前記天井に固定するための天井固定部を含み、
前記底壁は、前記誘導灯を接続するための誘導灯固定部と、底壁開口部とを含み、
4つの前記側壁には、それぞれ配線を挿通させるための側壁開口部を形成することが可能なノックアウト部が少なくとも1つ形成されており、
前記側壁の高さは35mm以上である、誘導灯用アダプタ。
【請求項2】
前記誘導灯固定部は、前記底壁に形成された2つのネジ穴であり、
前記底壁開口部は、2つの前記ネジ穴の間に配置されるとともに、2つの前記ネジ穴が並ぶ方向における前記底壁開口部の幅は70mm以上である、請求項1に記載の誘導灯用アダプタ。
【請求項3】
前記天井固定部は、25mm以上の距離を隔てて配置された3以上のネジ穴である、請求項1または請求項2に記載の誘導灯用アダプタ。
【請求項4】
誘導灯および請求項1に記載の誘導灯用アダプタを準備する工程と、
天井に前記誘導灯用アダプタを固定する工程と、
前記誘導灯用アダプタの前記側壁において、前記ノックアウト部を加工することにより前記側壁開口部を形成する工程と、
前記天井に配線を敷設するとともに、前記配線の端部を、前記側壁開口部を介して前記誘導灯用アダプタの内部に導入する工程と、
前記配線の前記端部を前記誘導灯に接続する工程と、
前記誘導灯を前記誘導灯用アダプタに設置する工程と、を備える、誘導灯の設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、誘導灯および誘導灯の設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の避難口を表示する誘導灯が知られている。たとえば特開2019-106268号公報には、天井に設置された誘導灯が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、誘導灯は建物の避難口を表示するため、当該建物の建築当初から設置される。この場合、天井に誘導灯を設置するため、天井裏に誘導灯用の電源配線を敷設し、誘導灯を設置する天井面には電源配線を通すための貫通孔が形成される。当該貫通孔から引き出された電源線は誘導灯内部に接続される。当該誘導灯は、天井面の貫通孔と重なる位置に固定されている。
【0005】
一方、建物の改築または用途変更などにより、当該建物において避難口が新たに設けられた場合、当該避難口を表示するための誘導灯を新たに設置する必要がある。一方、誘導灯は上記の様に建物の建築当初から設置されることを前提として設計されている。そのため、誘導灯において電源線を通す開口部は、設置面である天井に面する頂面に形成されている。したがって、既存の建物における天井に、新たな誘導灯を追加設置する場合、天井裏に新たな電源線を敷設するとともに、天井に当該電源線を引き出すための貫通穴を形成するといった工事が必要になる。しかし、建物の構造によってはこのような工事が難しく、手間がかかる場合があった。
【0006】
本開示は、上記の様な課題を解決するために成されたものであり、誘導灯を既設の天井に容易に設置するための誘導灯用アダプタおよび誘導灯の設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に従った誘導灯用アダプタは、誘導灯を天井に設置するための誘導灯用アダプタであって、本体を備える。本体は、金属製であって、直方体形状を有する。本体は、上壁と、底壁と、4つの側壁とを有する。上壁は長方形状である。底壁は、上壁と反対側に位置する。4つの側壁は、上壁と底壁とを繋ぐ。上壁は、天井に固定するための天井固定部を含む。底壁は、誘導灯を接続するための誘導灯固定部と、底壁開口部とを含む。4つの側壁には、それぞれ配線を挿通させるための側壁開口部を形成することが可能なノックアウト部が少なくとも1つ形成されている。側壁の高さは35mm以上である。
【0008】
本開示に従った誘導灯の設置方法では、誘導灯および上記誘導灯用アダプタを準備する工程を実施する。天井に誘導灯用アダプタを固定する工程を実施する。誘導灯用アダプタの側壁において、ノックアウト部を加工することにより側壁開口部を形成する工程を実施する。天井に配線を敷設するとともに、配線の端部を、側壁開口部を介して誘導灯用アダプタの内部に導入する工程を実施する。配線の端部を誘導灯に接続する工程を実施する。誘導灯を誘導灯用アダプタに設置する工程を実施する。
【発明の効果】
【0009】
上記によれば、誘導灯を天井に容易に設置するための誘導灯用アダプタおよび誘導灯の設置方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施の形態に係る誘導灯用アダプタの斜視模式図である。
【
図2】
図1に示された誘導灯用アダプタの模式図である。
【
図3】
図1に示された誘導灯用アダプタを用いて天井に誘導灯を設置した状態を示す模式図である。
【
図4】本実施の形態に係る誘導灯の設置方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0012】
<誘導灯用アダプタの構成>
図1は、本実施の形態に係る誘導灯用アダプタ1の斜視模式図である。
図2は、
図1に示された誘導灯用アダプタ1の模式図であって、誘導灯用アダプタ1の各表面を示す六面図である。
図3は、
図1に示された誘導灯用アダプタ1を用いて天井110に誘導灯100を設置した状態を示す模式図である。
【0013】
図1から
図3に示された誘導灯用アダプタ1は、誘導灯100を天井110に設置するための誘導灯用アダプタ1であって、本体10を備える。本体10は、金属製であって、直方体形状を有する。このような直方体形状とすることで、本体10の強度を十分に確保することができる。本体10は鋼板を曲げ加工またはプレス加工、および溶接加工することによって形成される。本体10を構成する鋼板の厚さはたとえば0.5mm以上3.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上2.0mm以下である。本体10を金属製とすることで、誘導灯用アダプタ1に十分な強度を持たせることができる。このため、火災などの災害時においても誘導灯100を誘導灯用アダプタ1によって確実に支持できる。
【0014】
本体10は、
図2に示されるように、上壁11と、底壁12と、4つの側壁13、14、15、16とを有する。本体10の内部は空洞になっている。上壁11の平面形状は長方形状である。上壁11のサイズはたとえば短辺が40mm、長辺が138mmまたは208mmである。このように本体10のサイズが規定されているため、本体10の内部に十分な大きさの空洞を形成できる。そのため、本体10の内部の空洞に、後述するように配線または当該配線と誘導灯100とを繋ぐアダプタなどの部品を収容できる。
【0015】
上壁11は、天井110に誘導灯用アダプタ1を固定するための天井固定部11aを含む。天井固定部11aは、25mm以上の距離を隔てて配置された3以上のネジ穴11a1である。
図1および
図2では、天井固定部11aとしての5つのネジ穴11a1が上壁11に形成されている。このように天井固定部11aとして3つ以上(好ましくは5つ)のネジ穴11a1を形成しているので、天井110における梁などの下地(補強材)がない領域にも、誘導灯用アダプタ1を容易に固定できる。
【0016】
複数のネジ穴11a1は、上壁11における短辺の中央を通り長辺に平行な中心線上に並ぶように配置されている。5つのネジ穴11a1のうち中央に位置するネジ穴11a1(端から3つめのネジ穴11a1)は、上壁11のほぼ中央に配置されている。複数のネジ穴11a1の間の距離W1、W2、W3、W4は同じでもよいが、互いに異なっていてもよい。たとえば、5つのネジ穴11a1のうち、上壁11の中央部に位置する3つのネジ穴11a1の間の距離W2、W3が同じ値(たとえば30mm)とされる。一方、上壁11の両端に位置する2つのネジ穴11a1と、当該2つのネジ穴11a1のそれぞれと隣接する他のネジ穴11a1との間の距離W1、W4が同じ値(たとえば29mm)であってもよい。上記距離W2の値と上記距離W1の値とは異なっている。距離W2および距離W3は、距離W1および距離W4より大きい。距離W2と距離W3とは異なっていてもよい。距離W1と距離W4とは異なっていてもよい。なお、ここで距離W1、W2、W3、W4は、隣接するネジ穴11a1の中心間の距離を意味する。
【0017】
このように、複数のネジ穴11a1の間の距離W1、W2、W3、W4のうちの少なくとも1つの値が他の値と異なる場合、天井110における誘導灯用アダプタ1の設置位置に関する自由度を大きくできる。たとえば、天井110においてネジを固定することができない領域が周期的に存在する場合を考える。このとき、ネジ穴11a1の間の距離が異なっているので当該領域の周期とネジ穴11a1の間の距離とが同じになり全てのネジを天井に固定できない、あるいはネジを天井に固定するため誘導灯用アダプタ1の設置位置を変更しなければならない、といった問題の発生を抑制できる。
【0018】
底壁12は、上壁11と反対側に位置する。底壁12は、誘導灯100を接続するための誘導灯固定部12aと、底壁開口部12bと、2つの外周開口部12cとを含む。2つの外周開口部12cは、底壁開口部12bを挟むように配置されている。誘導灯固定部12aは底壁12に形成された2つのネジ穴12a1である。2つのネジ穴12a1のそれぞれは、2つの外周開口部12cと底壁開口部12bとの間に配置された底壁12の部分(2つの帯状部分)に形成されている。つまり、底壁開口部12bは、2つのネジ穴12a1の間に配置される。なお、誘導灯固定部12aの配置は、誘導灯用アダプタ1が適用される誘導灯100の頂面における固定用のネジ穴の配置に応じて決定される。
【0019】
2つのネジ穴12a1が並ぶ方向における底壁開口部12bの幅W5はたとえば70mm以上である。この場合、底壁開口部12bが十分な大きさを有するため、当該底壁開口部12bを介して誘導灯用アダプタ1の内部に工具などを容易に挿入できる。上壁11に対して垂直な方向から見て、上壁11の天井固定部11aとしての複数のネジ穴11a1は底壁開口部12bまたは外周開口部12cと重なる位置に配置されている。したがって、誘導灯用アダプタ1を天井110に固定するため、ネジ穴11a1にネジを挿入・固定する場合に、底壁開口部12bまたは外周開口部12cを介して、ネジを回すドライバーなどの工具を容易に操作できる。
【0020】
4つの側壁13、14、15、16は、上壁11と底壁12とを繋ぐ。4つの側壁13、14、15、16には、それぞれ配線を挿通させるための側壁開口部17を形成することが可能なノックアウト部13a、14a、15a、16aが少なくとも1つ形成されている。ノックアウト部13a、14a、15a、16aは、側壁開口部17が形成できれば任意の構成を採用できるが、たとえば側壁の厚みが相対的に薄くなるような切り込みにより構成されている。そのため、ノックアウト部13a、14a、15a、16aに対して衝撃を加えることで、当該ノックアウト部13a、14a、15a、16aを側壁から容易に除去し、側壁開口部17を形成できる。
【0021】
なお、4つの側壁13、14、15、16のうちの少なくとも1つにノックアウト部が形成されていればよい。また、4つの側壁13、14、15、16のうちの少なくとも1つにおいて、複数のノックアウト部が形成されていてもよい。側壁13、14、15、16におけるノックアウト部13a、14a、15a、16aの配置は任意に設定できるが、たとえば側壁において上壁11に連なる位置にノックアウト部13a、14a、15a、16aを配置する。この場合、天井110に配置された配線を誘導灯用アダプタ1の内部に引き込むために用いる側壁開口部17を、天井110に近い位置に形成できる。このため、側壁開口部17を介して、配線を誘導灯用アダプタ1の内部に容易に引き込むことができる。
【0022】
配線は、
図3に示されるように天井110に形成された配線設置部材111を介して誘導灯用アダプタ1にまで延在する。天井に設置される配線設置部材111としては、たとえば配線用の配管またはモールを用いることができる。配線は、当該配管またはモールの内部に挿入されている。
図1および
図2に示された誘導灯用アダプタ1においては、側壁13、14、15、16の中央部であって上壁11に隣接する位置に、それぞれノックアウト部13a、14a、15a、16aが形成されている。ノックアウト部13a、14a、15b、16aのサイズは、たとえば幅15mm、高さ6mmとすることができる。側壁13、14、15、16の高さH1は35mm以上である。このように側壁13、14、15、16の高さH1を十分大きくすることで、誘導灯用アダプタ1の内部に十分な空間を形成できる。このため、当該空間内部に配線または当該配線と誘導灯100とを接続するためのジョイント部材を容易に格納できる。
【0023】
<誘導灯用アダプタの設置方法>
図1および
図2に示された誘導灯用アダプタ1を用いた誘導灯100の設置方法を説明する。
図4に示されるように、まず誘導灯100および誘導灯用アダプタ1を準備する工程(S10)を実施する。
【0024】
次に、
図2に示される誘導灯用アダプタ1の側壁13、14、15、16のいずれかにおいて、ノックアウト部13a、14a、15a、16aのいずれかを加工することにより側壁開口部17を形成する工程(S20)を実施する。この工程(S20)では、
図3に示されるように誘導灯用アダプタ1を天井110に設置したときに、配線設置部材111と対向するように配置される側壁13、14、15、16のいずれかのノックアウト部を当該側壁から除去する。この結果、配線設置部材111にガイドされた配線を誘導灯用アダプタ1の内部に導入するための側壁開口部17が形成される。
【0025】
次に、
図3に示されるように天井110に誘導灯用アダプタ1を固定する工程である固定工程(S30)を実施する。この工程(S30)では、誘導灯用アダプタ1の上壁11を天井110に接触させながら、天井固定部11aとしての複数のネジ穴11a1にネジを底壁12側から挿通させるとともに、当該ネジを天井110に固定する。
【0026】
次に、配線工程(S40)を実施する。この工程(S40)では、天井110に配線を敷設する。具体的には、天井110に配管またはモールからなる配線設置部材111を設置し、当該配線設置部材111の内部に配線を敷設する。配線設置部材111の端部は、誘導灯用アダプタ1に形成された側壁開口部17に面するように配置される。配線設置部材111に敷設された配線の端部を、側壁開口部17を介して誘導灯用アダプタ1の内部に導入する。
【0027】
次に、接続工程(S50)を実施する。この工程(S50)では、誘導灯用アダプタ1の内部から底壁開口部12bを介して配線の端部を引き出すとともに、当該配線の端部を誘導灯100に接続する。
【0028】
次に、設置工程(S60)を実施する。この工程(S60)では、誘導灯100の頂面を誘導灯用アダプタ1の底壁12に固定する。具体的には、誘導灯100の頂面における開口部としてのネジ穴と、誘導灯用アダプタ1の底壁12における誘導灯固定部12aとしての2つのネジ穴12a1とを重ねた状態で、当該開口部とネジ穴12a1とを通るようにネジを誘導灯用アダプタ1に固定する。なお、誘導灯100では、表面の一部が着脱可能なカバー部材により構成されている。当該カバー部材を誘導灯100から取り外すことで、誘導灯100の頂面におけるネジ穴に当該誘導灯100の内周側からネジを挿入できる。この結果、誘導灯100を誘導灯用アダプタ1に固定することができる。その後、上記カバー部材を誘導灯100に再度設置する。このようにして、
図3に示されるように天井110に誘導灯用アダプタ1を介して誘導灯100を固定できる。
【0029】
<作用>
本開示に従った誘導灯用アダプタ1は、誘導灯100を天井110に設置するための誘導灯用アダプタ1であって、本体10を備える。本体10は、金属製であって、直方体形状を有する。本体10は、上壁11と、底壁12と、4つの側壁13、14、15、16とを有する。上壁11は長方形状である。底壁12は、上壁11と反対側に位置する。4つの側壁13、14、15、16は、上壁11と底壁12とを繋ぐ。上壁11は、天井110に固定するための天井固定部11aを含む。底壁12は、誘導灯100を接続するための誘導灯固定部12aと、底壁開口部12bとを含む。4つの側壁13、14、15、16には、それぞれ配線を挿通させるための側壁開口部17を形成することが可能なノックアウト部13a、14a、15a、16aが少なくとも1つ形成されている。側壁13、14、15、16の高さH1は35mm以上である。
【0030】
上記誘導灯用アダプタ1において、誘導灯固定部12aは、底壁12に形成された2つのネジ穴12a1、12a2であってもよい。底壁開口部12bは、2つのネジ穴12a1、12a2の間に配置される。2つのネジ穴12a1が並ぶ方向における底壁開口部12bの幅Wは70mm以上であってもよい。
【0031】
上記誘導灯用アダプタ1において、天井固定部11aは、25mm以上の距離を隔てて配置された3以上のネジ穴11a1であってもよい。
【0032】
本開示に従った誘導灯の設置方法では、誘導灯100および誘導灯用アダプタ1を準備する工程(S10)を実施する。天井110に誘導灯用アダプタ1を固定する工程(S30)を実施する。誘導灯用アダプタ1の側壁13、14、15、16において、ノックアウト部13a、14a、15a、16aを加工することにより側壁開口部17を形成する工程(S20)を実施する。天井110に配線を敷設するとともに、配線の端部を、側壁開口部17を介して誘導灯用アダプタ1の内部に導入する工程(S40)を実施する。配線の端部を誘導灯100に接続する工程(S50)を実施する。誘導灯100を誘導灯用アダプタ1に設置する工程(S60)を実施する。
【0033】
このようにすれば、既存の建物において天井の任意の場所に誘導灯用アダプタ1を介して誘導灯100を設置できる。
【0034】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本開示の基本的な範囲は、上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【符号の説明】
【0035】
1 誘導灯用アダプタ、10 本体、11 上壁、11a 天井固定部、11a1,12a1 ネジ穴、12 底壁、12a 誘導灯固定部、12b 底壁開口部、12c 外周開口部、13,14,15,16 側壁、13a,14a,15a,16a ノックアウト部、17 側壁開口部、100 誘導灯、110 天井、111 配線設置部材。