(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115473
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】情報処理端末及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20240819BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20240819BHJP
G07G 1/14 20060101ALI20240819BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
G07G1/12 331A
G07G1/00 301D
G07G1/00 331C
G07G1/14
G07G1/01 301C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021188
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】中司 文雄
(72)【発明者】
【氏名】大谷 優奈
(72)【発明者】
【氏名】杉山 智則
(72)【発明者】
【氏名】武田 拓樹
(72)【発明者】
【氏名】中山 正
(72)【発明者】
【氏名】栗林 良樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 雅也
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA12
3E142DA07
3E142EA04
3E142FA42
3E142GA02
3E142GA16
3E142GA22
3E142GA35
3E142JA01
3E142KA01
(57)【要約】
【課題】商品登録を適切に行うことを支援することができる情報処理端末及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理端末は、取得部と、判定部と、出力部とを備える。取得部は、カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する。判定部は、検知結果に応じたユーザ操作が行われたか否かの判定を行う。出力部は、判定部による判定結果に基づいて通知を出力する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する取得部と、
前記検知結果に応じたユーザ操作が行われたか否かの判定を行う判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて通知を出力する出力部と、
を備える情報処理端末。
【請求項2】
前記判定部は、ユーザ操作が行われたことに基づいて前記判定を行う、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記判定部は、前記取得部により前記検知結果を取得したことに基づいて前記判定を行う、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記判定部は、前記検知結果を取得した時点を基準とする遡り期間内に前記検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記判定部は、前記検知結果を取得した時点を基準とする将来の期間内に前記検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項6】
前記出力部は、前記判定結果に基づいて、不正操作回数が閾値を超える場合、前記通知を出力する、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項7】
前記判定部による判定結果に基づいて通知を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項8】
コンピュータに、
カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する取得機能と、
前記検知結果に応じたユーザ操作が行われたか否かの判定を行う判定機能と、
前記判定機能による判定結果に基づいて通知を出力する出力機能と、
を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理端末及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ショッピングカートにPOS(Point Of Sales)装置を装備したカートPOSシステム、又はスマホPOSが普及しつつある。このようなPOSシステムでは、客は、自ら購入しようとする商品の商品登録を行い、商品をショッピングカートに載せる。そのため、ショッピングカートへ入れる商品の商品バーコードの読み忘れや、登録取消時の商品の棚への戻し忘れ等が発生する可能性がある。
【0003】
そのような商品バーコードの読み忘れや、登録取消時の商品の棚への戻し忘れ等により、店舗側では損失が発生し、客側では、意図せず不正を行ってしまう場合がある。そこで、店舗側の損失と客側の不正行為の発生を抑制し、客が安心して買い物ができる環境作りが求められている。そのためには、商品登録を適切に行うことを支援できる技術が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、商品登録を適切に行うことを支援することができる情報処理端末及び情報処理プログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、情報処理端末は、取得部と、判定部と、出力部とを備える。取得部は、カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する。判定部は、検知結果に応じたユーザ操作が行われたか否かの判定を行う。出力部は、判定部による判定結果に基づいて通知を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムによる買物開始時における情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るPOS端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るアテンダント端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理システムによる商品登録時における情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るPOS端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るPOS端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るアテンダント端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るアテンダント端末において表示される通知画像の別の例を示す模式図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るアテンダント端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るPOS端末による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態に係るPOS端末による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施形態に係るPOS端末による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、実施形態に係るPOS端末による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施形態に係る情報処理システムによる支払処理時における情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
[構成例]
以下、図面を用いて実施形態について説明する。各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム100を例示するブロック図である。
情報処理システム100は、クラウドサーバ1、POS端末2、アテンダント端末4、及びカート5を含む。カート5は、計量装置3を含む。クラウドサーバ1、POS端末2、及びアテンダント端末4は、ネットワークを介して互いに通信自在に接続する。例えば、ネットワークは、インターネット、携帯通信網及びLAN(Local Area Network)等の種々のネットワークのうちの1以上のネットワークで構成される。1以上のネットワークは、無線ネットワークを含んでもよいし、有線ネットワークを含んでもよい。なお、情報処理システム100は、クラウドサーバ1、POS端末2、及びアテンダント端末4のうちの少なくとも2つの機器を含むシステムを指すこともある。
【0009】
クラウドサーバ1は、データを収集し、収集したデータを処理する電子機器である。電子機器は、コンピュータを含む。クラウドサーバ1は、ネットワークを介して、POS端末2及びアテンダント端末4と通信自在に接続する。クラウドサーバ1は、POS端末2及びアテンダント端末4から種々のデータを受け取り、POS端末2及びアテンダント端末4に種々のデータを出力する。クラウドサーバ1の構成例については後述する。
【0010】
POS端末2は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。POS端末2は、例えば、店舗において買物を行う客が使用する機器である。POS端末2は、買上商品の登録、数量変更、取消等の商品登録操作が可能な機器である。客は、例えば、POS端末2に内蔵、又は外部接続されたカメラ、又はスキャナにより商品の識別コード等を読み取ることで買上商品の登録を行う。客は、例えば、POS端末2を操作して、登録した商品の取消、数量変更等の操作を行う。POS端末2は、カート5に搭載して用いる端末でもよいし、カート5に搭載することなく用いる端末でもよい。POS端末2は、店舗で貸し出される端末でもよいし、ユーザの所有する端末でもよい。POS端末2は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、又はタブレット端末等である。客は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。POS端末2は、情報処理端末の一例である。POS端末2の構成例については後述する。客は、POS端末2のユーザの一例である。POS端末2は、一店舗に複数台あってもよい。
【0011】
計量装置3は、カート5に搭載される他の電子機器と通信可能な電子機器である。計量装置3は、カート5に載せられた商品の重量を検出する機器である。カート5は、例えば、店舗において客が使用するショッピングカートである。計量装置3の構成例については後述する。
【0012】
アテンダント端末4は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。アテンダント端末4は、例えば、店舗において客の行動を監視、及び支援するアテンダントが使用する機器である。例えば、アテンダント端末4は、PC、スマートフォン、又はタブレット端末等である。アテンダントは、店員、係員、ユーザ又は人と読み替えてもよい。アテンダントは、アテンダント端末4のユーザの一例である。アテンダント端末4は、一店舗に複数台あってもよい。
【0013】
クラウドサーバ1の構成例について説明する。
クラウドサーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を含む電子機器である。クラウドサーバ1を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
図1では、インタフェースは、「I/F」と記載されている。
【0014】
プロセッサ11は、クラウドサーバ1の中枢部分に相当する。プロセッサ11は、クラウドサーバ1のコンピュータを構成する要素である。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に予め記憶されているプログラムをメインメモリ12に展開する。プログラムは、クラウドサーバ1のプロセッサ11に後述する各部を実現または実行させるプログラムである。プロセッサ11は、メインメモリ12に展開されるプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0015】
メインメモリ12は、クラウドサーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、クラウドサーバ1のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ12は、プログラムを記憶する。
【0016】
補助記憶デバイス13は、クラウドサーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、クラウドサーバ1のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス13は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス13は、上述のプログラム、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ11での処理によって生成されるデータを記憶する。補助記憶デバイス13は、上述のプログラムを記憶する。
【0017】
補助記憶デバイス13は、1以上のPOS端末2についての取引情報を記憶する。取引情報は、各POS端末2における取引処理に基づく情報である。取引情報は、店コード、端末コード、取引コード、取引ステータス、及び取引詳細情報を含む。取引コードは、取引毎に割り当てられた固有の識別情報である。取引ステータスは、取引の状態を示す。取引の状態は、例えば、入店、買物中、会計中、退店等を含む。入店は、利用開始してから最初の商品の登録処理が行われるまでの状態を示す。買物中は、POS端末2の取引について、商品の登録処理を行っている状態を示す。会計中は、POS端末2の取引について、支払処理を行っている状態を示す。退店は、POS端末2の取引について、商品の登録処理、支払処理等の取引処理が終了している状態を示す。取引詳細情報は、登録された商品の情報(以下、商品情報)、支払処理の情報等を含む。登録された商品情報は、商品識別情報、商品の数量、商品の金額等を含む。商品識別情報は、商品を個々に識別するために商品毎に割り当てられた固有の識別情報である。取引詳細情報は、POS端末2のユーザ操作に基づいて更新され得る。ユーザ操作は、商品の登録、数量変更、取消等の商品登録操作を含む。商品登録操作は、プラス操作、及びマイナス操作を含む。プラス操作は、商品の登録操作、及び商品の数量を増加する操作を含む。マイナス操作は、商品の取消操作、及び商品の数量を減少する操作を含む。支払処理の情報は、支払処理に関する詳細情報である。取引情報は、ユーザによる不正操作の回数を示す情報含んでもよい。取引情報は、ユーザによる訂正操作の回数を示す情報含んでもよい。
【0018】
補助記憶デバイス13は、1以上のPOS端末2についての計量情報を記憶する。計量情報は、計量装置3により検出されるカート5に入れられた商品の重量を示す重量データを含む。重量データは計量装置3から時系列で出力されるデータである。計量情報は、重量データの検出日時を示す情報を含んでもよい。計量情報は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果を含んでもよい。重量変動の検知結果は、重量増加、重量減少、重量変動なし等を含む。補助記憶デバイス13は、計量情報を一定期間保持し得る。補助記憶デバイス13は、保持期間経過後、計量情報を削除し得る。
【0019】
通信インタフェース14は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、クラウドサーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0020】
なお、クラウドサーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。クラウドサーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0021】
上述のプロセッサ11に実現される各部について説明する。
プロセッサ11は、取得部110、登録処理部111、異常処理部112、及び出力部113を実現する。プロセッサ11に実現される
各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11に実現される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部に実現されるということもできる。
【0022】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から各種要求を取得する。各種要求は、設定要求を含む。設定要求は、POS端末2に関連付けられたカート5における重量変動検知、及びPOS端末2における操作判定を行うための条件設定を示す設定情報を要求する指示を示す。条件設定は、POS端末2のユーザの不正操作に基づく異常処理で使用する条件等の設定を含む。設定要求は、POS端末2の識別情報を含み得る。設定要求は、POS端末2に関連付けられたカート5の識別情報を含み得る。以下の説明において、「取得」は、「受信」と読み替えてもよい。
【0023】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から商品登録要求を取得する。商品登録要求は商品識別情報を含む。商品登録要求は商品の点数に関する情報(点数の増減に関する情報含む)を含んでもよい。取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から商品識別情報とともに点数に関する情報を取得する。なお、取得部110は、POS端末2から取引情報を取得してもよい。この場合、POS端末2は、商品登録要求をクラウドサーバ1に出力し、クラウドサーバ1から商品情報を取得してもよい。POS端末2は、商品情報に基づいて取引情報を記憶してもよい。
【0024】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から各種通知を取得する。各種通知は、計量装置3のバッテリの電圧等のバッテリ値の低下を示すバッテリ低下通知を含む。バッテリ低下通知は、バッテリ値の低下に伴うバッテリの残量を含んでもよい。各種通知は、POS端末2のユーザによる不正操作に関する異常通知を含む。不正操作は、カート5における重量変動に対応しない操作を含む。例えば、不正操作は、カート5における重量増加に対する取消操作、数量マイナス操作、及び操作なし等を含む。この場合、ユーザは、カートに商品を入れた状態で、商品の登録操作を忘れていること、誤って取消操作をしたこと、又は誤って数量マイナス操作をしたこと等が考えられる。不正操作は、カート5における重量減少に対する登録操作、数量プラス操作、及び操作なし等を含む。この場合、ユーザは、カートから商品を取り出した状態で、商品の取消操作を忘れていること、誤って登録操作をしたこと、又は誤って数量プラス操作をしたこと等が考えられる。異常通知は、予め設定された閾値以上の回数の不正操作が行われたことを示す通知である。例えば、閾値が5回である場合、異常通知は、不正操作の回数が5回以上行われた場合に、POS端末2から通知される。異常通知は、不正操作の回数が5回以上行われた場合には、以降不正操作が検知されるたびにPOS端末2から通知される。言い換えると、異常通知は、不正操作の回数が一定回数以上(例えば5回以上)行われたことを示す。クラウドサーバ1は、異常通知に基づいて該当のPOS端末2にて不正操作が行われた回数を把握することもできる。各種通知は、POS端末2における各種エラーを示すエラー通知を含んでもよい。なお、利用者は数回の誤操作を行う可能性があるが、不正操作を検知するごとにアテンダント端末に通知する場合、店員による確認量が多くなる懸念が生じるが、上記のように閾値を設け、閾値を超過したら通知することにより、効率的に不正防止の監視を行うことが可能となる。
【0025】
登録処理部111は、POS端末2から取得した商品登録要求に基づいて、商品登録処理を行う。商品登録処理は、商品の登録、変更、取消等の処理を含む。商品の変更は、登録する商品の数量の増減を含む。登録処理部111はPOS端末2から商品登録要求を取得すると、商品登録要求に含まれる商品識別情報に基づいて商品マスタから商品情報を取得し、取引情報へ記録する。商品マスタは、商品識別情報と、店舗において取り扱われる商品の商品情報を関連付けて記憶する。商品情報は、商品名、価格等を含む。
【0026】
異常処理部112は、POS端末2から取得した異常処理結果に基づいて、取引情報を更新する。異常処理部112は、「異常アリ」を示すフラグを取引情報に設定してもよい。異常処理部112は、POS端末2から取得した不正操作に基づいて、異常処理を行ってもよい。異常処理は、不正操作の回数が閾値を超えるか否かを判断することを含む。
【0027】
出力部113は、通信インタフェース14を介して、設定情報をPOS端末2に出力する。出力部113は、通信インタフェース14を介して、各種通知をアテンダント端末4に出力する。以下の説明において、「出力」は、「送信」と読み替えてもよい。
【0028】
POS端末2の構成例について説明する。
POS端末2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インタフェース24、接続インタフェース25、表示デバイス26、スピーカ27、入力デバイス28、及びカメラ29を含む電子機器である。POS端末2を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0029】
プロセッサ21は、POS端末2の中枢部分に相当する。プロセッサ21は、POS端末2のコンピュータを構成する要素である。プロセッサ21は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェア構成である。プロセッサ21は、メインメモリ22または補助記憶デバイス23に予め記憶されているプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0030】
メインメモリ22は、POS端末2の主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、POS端末2のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ22は、上述のメインメモリ12と同様のハードウェア構成である。メインメモリ22は、プログラムを記憶する。
【0031】
補助記憶デバイス23は、POS端末2の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス23は、POS端末2のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス23は、上述の補助記憶デバイス13と同様のハードウェア構成である。補助記憶デバイス23は、上述のプログラムを記憶する。
【0032】
補助記憶デバイス23は、POS端末2の取引情報を記憶する。取引情報は、POS端末2の識別情報等を含む。POS端末2の識別情報は、POS端末2を個々に識別するためにPOS端末2毎に割り当てられた固有の識別情報である。POS端末2の識別情報は、POS端末2のIPアドレス等を含む。取引情報は、POS端末2のユーザのユーザ識別情報を含んでもよい。ユーザ識別情報は、ユーザを個々に識別するためにユーザ毎に割り当てられた固有の識別情報である。
【0033】
補助記憶デバイス23は、POS端末2のユーザのユーザ操作履歴を記憶する。ユーザ操作履歴は、POS端末2のユーザによる商品登録操作の履歴を含む。商品登録操作は、プラス操作、及びマイナス操作を含む。プラス操作は、商品の登録操作、及び商品の数量を増加する操作を含む。マイナス操作は、商品の取消操作、及び商品の数量を減少する操作を含む。補助記憶デバイス23は、ユーザ操作を取得する毎に、ユーザ操作履歴を更新し得る。ユーザ操作履歴は、単に操作履歴ともいう。
【0034】
補助記憶デバイス23は、POS端末2についての計量情報を記憶する。補助記憶デバイス13は、計量装置3から重量データを取得する毎に計量情報を更新し得る。補助記憶デバイス13は、計量装置3から重量変動の検知結果を取得する毎に計量情報を更新してもよい。
【0035】
通信インタフェース24は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、POS端末2を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。例えば、ネットワークを介してPOS端末2と外部機器とを通信可能に接続する。ネットワークは、無線ネットワークを含んでもよいし、有線ネットワークを含んでもよい。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等を含む。
【0036】
接続インタフェース25は、POS端末2と外部機器とを有線接続するためのインタフェースである。外部機器は、スキャナ250を含む。
【0037】
表示デバイス26は、プロセッサ21の制御により種々の画面を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス26は、液晶ディスプレイまたはEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。表示デバイス26は、表示部の一例である。
【0038】
スピーカ27は、POS端末2の制御により音声を出力可能なデバイスである。スピーカ27は、音声出力デバイスの一例である。
【0039】
入力デバイス28は、POS端末2へデータ又は指示を入力可能なデバイスである。入力デバイス28は、キーボードまたはタッチパネル等を含んでもよい。
【0040】
カメラ29は、撮影範囲の撮影データを取得可能なデバイスである。カメラ29は、例えば、カート5内の商品を撮影し得る。
【0041】
なお、POS端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。POS端末2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0042】
上述のプロセッサ21に実現される各部について説明する。
プロセッサ21は、設定部210、商品登録処理部211、取得部212、判定部213、異常処理部214、表示制御部215、及び出力部216を実現する。プロセッサ21に実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ21に実現される各部は、プロセッサ21及びメインメモリ22を含む制御部に実現されるということもできる。
【0043】
設定部210は、クラウドサーバ1から取得した設定情報に基づいて、ユーザの不正操作に基づく異常処理で使用する条件の設定を行う。条件は、異常通知を行う基準となる不正操作の回数の閾値を含む。条件は、不正操作回数の算出方法を含んでもよい。不正操作回数は、不正操作の総回数、不正操作の回数から訂正操作の回数を引いて得られる数等を含む。不正操作の回数は、不正操作を検知した回数、不正操作を検知した回数から不正操作を示す通知の表示中に適切な操作を行った回数を引いて得られる数等を含んでもよい。条件は、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する所定期間を含んでもよい。所定期間は、後述する遡り期間、及び将来の期間の少なくとも一方を含む。条件は、ユーザ操作が行われた後、重量変動判定を行うまでの待ち時間を含んでもよい。
【0044】
設定部210は、重量変動検知の初期設定を行う。初期設定は、計量装置3と同期を開始することを含む。初期設定は、計量装置3と同期開始時の重量情報を保持することを含む。初期設定は、前回の計量情報を削除することを含む。初期設定は、計量装置3のバッテリ値が基準値以下であるか否かを判定することを含む。基準値は、管理者等により設定され得る。設定部210は、支払処理の完了後、計量装置3との同期を終了する。設定部210は、POS端末2の支払処理が完了した場合、計量情報を削除してもよい。POS端末2のユーザにより、買物中止操作がされた場合も計量装置3との同期を終了する。設定部210は、買物中止操作がされた場合、計量情報を削除してもよい。
【0045】
商品登録処理部211は、POS端末2のユーザ操作に基づいて、クラウドサーバ1と連携して商品登録処理を行う。具体的には、商品登録処理部211は、ユーザにより商品の商品コードがスキャンされたことに基づいて、商品登録要求をクラウドサーバ1に出力する。クラウドサーバ1は、商品登録要求に含まれる商品コ―ドに基づいて商品情報を取得し、取引情報を記憶する。クラウドサーバ1は、取引情報をPOS端末2に出力する。商品登録処理部211は、取引情報を記憶する。
【0046】
取得部212は、通信インタフェース24を介して、クラウドサーバ1から設定情報を取得する。取得部212は、通信インタフェース24を介して、計量装置3からバッテリ情報を取得する。バッテリ情報は、計量装置3のバッテリの電圧等のバッテリ値を示す情報を含む。取得部212は、通信インタフェース24を介して、計量装置3から計量情報を取得する。取得部212は、計量情報を一定間隔でチェックし、カート5に入れられた商品の重量変動を検知する。取得部212は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する。検知結果は、例えば、計量情報に基づく重量の値の時系列の増減を示す。計量情報に基づく重量の値は、例えば、連続する複数のタイミングの計量情報に含まれる重量データで示される複数の値の中央値である。なお、計量情報に基づく重量の値は、中央値以外にも、平均値でも最頻値でもよく、限定されない。検知結果は、重量の値の時系列の増減を示すものに限定されず、重量変動があったことを示すものでもよいし、重量変動がないことを示すものを含んでもよい。検知結果は、例えば、重量変動なし、重量増加、重量減少等であってよい。検知結果は、例えば、「プラス30グラム」等の増減値を含んでもよい。なお、取得部212は、通信インタフェース24を介して、計量装置3から検知結果を取得してもよい。この場合、計量装置3は、重量データに基づいてカート5に入れられた商品の重量変動を検知してもよい。計量装置3は、重量変動の検知結果をPOS端末2に出力してもよい。POS端末2は、検知結果をトリガに、ユーザ操作が適切か否かを判定することができる。
【0047】
取得部212は、通信インタフェース24を介して、クラウドサーバ1から支払処理が完了したことを示す支払完了情報を取得する。以下の説明において、「取得」は、「算出」と読み替えてもよい。
【0048】
判定部213は、操作判定処理を行う。判定部213は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果に基づいて、カート5内の重量変動を判定する。判定部213は、予め設定された閾値に基づいて、カート5内の重量の増減を判定してもよい。例えば、増加と判定する閾値が「プラス25グラム」であり、減少と判定する閾値が「マイナス25グラム」である場合について説明する。判定部213は、プラスの値が25グラム以上である場合、重量の増加を判定してもよい。判定部213は、マイナスの値が25グラム以上である場合、重量の減少を判定してもよい。判定部213は、カート5内の重量変動の検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する。一例では、判定部213は、定期的に検知結果を確認し、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否か、又は不適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する。別の例では、判定部213は、取得部212により検知結果が取得されたことに基づいて、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する。すなわち、判定部213は検知結果に基づき、重量変動の有無を確認し、重量変動のなしの場合、有りの場合のそれぞれについて、検知結果をトリガに、ユーザ操作が適切か否かを判定することができる。また、判定部213は、ユーザ操作が行われたことに基づいて、そのユーザ操作に対応する検知結果が取得されたかを判定する。すなわち、判定部213は、ユーザ操作が行われたことに基づいて、適切な検知結果が検知されるかを判断し、適切な検知結果が検知された場合に、ユーザ操作が適切であると判定する。
なお、例えば、表示デバイス26が重量増加に伴う不正操作に関する通知を表示する場合、ユーザは、この通知を消す操作を行った後に、スキャナ250でバーコードを読ませ忘れた商品のバーコードを読ませることがある。その場合、判定部213は、重量減少を判定するが、表示制御部215は、重量減少に伴う不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させない。つまり、表示制御部215は、重量増加に伴う不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させた後、この通知を消す操作後の重量減少が生じても、重量減少に伴う不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させない。これは、ユーザによる適切な対応にもかかわらず複数回通知が表示デバイス26に表示されるのを避けるためである。
【0049】
判定部213は、検知結果を取得した時点を基準とする遡り期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う。遡り期間は、重量変動を検知した時点から遡ってユーザ操作がされたか否かを判定するための期間である。遡り期間は、検知結果を取得した時点を基準とする、検知結果を取得した時点より過去の所定期間を示す。遡り期間は、第1の遡り期間、及び第1の遡り期間とは異なる第2の遡り期間を含んでもよい。第1の遡り期間は、例えば、検知結果を取得した時点より前の10秒間である。第2の遡り期間は、第1の遡り期間よりも長い期間であり、例えば、検知結果を取得した時点より前の20秒間である。第2の遡り期間は、第1の遡り期間の終了時点より過去の所定期間でもよい。この場合、第2の遡り期間は、例えば、第1の遡り期間の終了時点より前の10秒間である。遡り期間は、重量変動に応じた操作がプラス操作である場合と、マイナス操作である場合で異なる期間であってもよい。例えば、重量増加を検知した場合、重量変動に応じた操作はプラス操作である。この場合、第1の遡り期間は、例えば、10秒間であり、第2の遡り期間は、20秒間であってもよい。例えば、重量減少を検知した場合、重量変動に応じた操作はマイナス操作である。この場合、第1の遡り期間は、例えば、15秒間であり、第2の遡り期間は、25秒間であってもよい。
【0050】
判定部213は、検知結果を取得した時点を基準とする将来の期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う。将来の期間は、重量変動を検知した時点より後にユーザ操作がされたか否かを判定するための期間である。将来の期間は、検知結果を取得した時点を基準とする、検知結果を取得した時点より未来の所定期間を示す。将来の期間は、第1の将来の期間、及び第1の将来の期間とは異なる第2の将来の期間を含んでもよい。第1の将来の期間は、例えば、検知結果を取得した時点より後の10秒間である。第2の将来の期間は、第1の将来の期間よりも長い期間であり、例えば、検知結果を取得した時点より後の20秒間である。第2の将来の期間は、第1の将来の期間の終了時より未来の所定期間でもよい。この場合、第2の遡り期間は、例えば、第1の将来の期間の終了時より後の10秒間である。将来の期間は、重量変動に応じた操作がプラス操作である場合と、マイナス操作である場合で異なる期間であってもよい。例えば、重量増加を検知した場合、重量変動に応じた操作はプラス操作である。この場合、第1の将来の期間は、例えば、10秒間であり、第2の将来の期間は、20秒間であってもよい。例えば、重量減少を検知した場合、重量変動に応じた操作はマイナス操作である。この場合、第1の将来の期間は、例えば、15秒間であり、第2の将来の期間は、25秒間であってもよい。
【0051】
判定部213は、検知結果に応じた操作が行われていないと判定した場合、不正操作があったと判定する。
【0052】
異常処理部214は、判定部213による判定結果に基づいて、異常処理を行う。異常処理部214は、不正操作の回数をカウントする。異常処理部214は、不正操作の回数と閾値を比較する。異常処理部214は、不正操作の回数が閾値以上である場合、「異常アリ」と判定する。異常処理部214は、ユーザにより訂正操作が行われた場合、訂正操作の回数をカウントする。訂正操作は、ユーザにより商品登録の操作を訂正する操作である。訂正操作は、例えば、ユーザが誤って登録操作をした場合、「登録」を取り消す操作を含む。訂正操作は、ユーザが誤って取消操作をした場合、「取消」を取り消す操作を含む。訂正操作は、ユーザが誤って取消操作をした場合、改めて商品を登録する操作を含んでもよい。異常処理部214は、訂正操作の回数が閾値以上であるか否かを判定してもよい。出力部216は、異常処理部214の判定結果に基づいて、アテンダント通知をクラウドサーバ1に出力してもよい。アテンダント通知は、訂正操作の回数が閾値以上であることを示す通知を示す。例えば、閾値が5回である場合、アテンダント通知は、訂正操作の回数が5回以上である場合に、POS端末2から通知される。アテンダント通知は、訂正操作の回数が一定回数以上(例えば5回以上)行われたことを示す。クラウドサーバ1は、アテンダント通知に基づいて該当のPOS端末2にて訂正操作が行われた回数を把握することもできる。クラウドサーバ1は、アテンダント通知をアテンダント端末4に出力してもよい。
【0053】
表示制御部215は、各種通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、判定部213により不正操作があったと判定されたことに基づいて、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる。
【0054】
出力部216は、通信インタフェース14を介して、各種要求を出力する。出力部216は、通信インタフェース14を介して、取引情報をクラウドサーバ1に出力する。出力部216は、通信インタフェース14を介して、各種通知をクラウドサーバ1に出力する。例えば、出力部216は、判定部213による判定結果に基づいて、不正操作回数が閾値を超える場合、通知をクラウドサーバ1に出力する。出力部216は、通信インタフェース14を介して、計量情報をクラウドサーバ1に出力する。また、出力部216は不正操作や訂正操作を検知するたびにクラウドサーバ1に不正操作や訂正操作を示す通知を出力してもよい。
【0055】
計量装置3の構成例について説明する。
計量装置3は、制御基板31、計量器32、バッテリ33、及び通信インタフェース34を含む電子機器である。計量装置3を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0056】
制御基板31は、計量装置3を構成する各部を制御する。
計量器32は、カート5に入れられた商品の重量データを取得する。計量器32は、重量データを含む計量情報を所定の時間間隔でPOS端末2に出力する。所定の時間間隔は、200ミリ秒間隔、又は100ミリ秒間隔等を含む。計量器32は、カートに上段、及び下段がある場合、上段、及び下段の重量を同時に計測し得る。計量器32は、重量データに基づいてカート5に入れられた商品の重量変動を検知してもよい。この場合、計量器32は、重量変動の検知結果をPOS端末2に出力してもよい。
【0057】
バッテリ33は、充電式の電力供給源である。
通信インタフェース34は、計量装置3と外部機器とを接続するためのインタフェースである。接続インタフェース25は、例えば、Bluetooth(登録商標)等のネットワークを介して計量装置3とPOS端末2とを通信可能に接続する。接続インタフェース25は有線を介して接続するとしてもよい。
【0058】
計量装置3は、計量精度をあげるためのモーションセンサを含んでもよい。モーションセンサは、カート5の停止、及び移動を検知し得る。計量器32は、カート5が停止している場合に、カート5の重量データを取得してもよい。
【0059】
なお、計量装置3のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。計量装置3は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0060】
[動作例]
情報処理システム100による処理の手順について説明する。
なお、以下のクラウドサーバ1を主体とする説明では、クラウドサーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。同様に、POS端末2を主体とする説明では、POS端末2をプロセッサ21と読み替えてもよい。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
以下の処理では、POS端末2のユーザが、店舗Aで買物をする場合を想定する。
【0061】
図2は、実施形態に係る情報処理システムによる買物開始時における情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
POS端末2のユーザは、店舗Aの入口に設置されたチェックイン機器を介して、チェックインを行う。例えば、ユーザがPOS端末2において専用のアプリケーションプログラムを起動すると、会員IDを表すバーコード又は二次元コード等が表示デバイス26に表示される。ユーザは、チェックイン機器を介して、会員IDの読取を行い、チェックインを行う。会員IDによるチェックインは、公知の処理により行われてもよい。
【0062】
POS端末2は、ユーザによるチェックイン操作に基づき、チェックイン処理を行う(ACT1)。POS端末2の出力部216は、チェックインを行った後、設定要求をクラウドサーバ1に出力する。
クラウドサーバ1は、チェックイン処理を行う(ACT21)。クラウドサーバ1は、例えば、POS端末2の企業、店舗を判定し、商品マスタをPOS端末2において参照可能な状態にする。クラウドサーバ1の出力部113は、設定情報をPOS端末2に出力する。
【0063】
POS端末2の取得部212は、設定情報を取得する(ACT2)。POS端末2の設定部210は、設定情報に基づいて、ユーザの不正操作に基づく異常処理で使用する条件の設定を行う。
【0064】
POS端末2の設定部210は、計量装置3と同期を開始する(ACT3)。POS端末2の設定部210は、重量変動検知の初期設定を行う。POS端末2の出力部216は、同期開始要求を計量装置3に出力する。POS端末2の通信インタフェース24は、POS端末2と計量装置3との同期に基づいて、計量装置3の通信インタフェース34との通信を開始する。
【0065】
計量装置3は、同期開始要求に基づいて、バッテリ情報をPOS端末2に出力する(ACT11)。計量装置3の通信インタフェース34は、計量装置3とPOS端末2との同期に基づいて、POS端末2の通信インタフェース24との通信を開始する。計量装置3の通信インタフェース34は、POS端末2の通信インタフェース24との通信開始後に、バッテリ情報をPOS端末2に出力する。計量装置3は、POS端末2との同期前にはPOS端末2と通信不可の状態であり、POS端末2との同期後にPOS端末2と通信可能な状態である。計量装置3は、計量情報とバッテリ情報をPOS端末2に出力してもよい。POS端末2は、計量情報に基づいてカート5の重量の初期値を記憶してもよい。POS端末2は、計量装置3と常に通信しないので、バッテリ33の消費を減らすことができる。
【0066】
POS端末2の取得部212は、バッテリ情報を取得する。POS端末2の設定部210は、バッテリ情報に基づいて、バッテリ値が基準値以下であるか否かを判定する(ACT4)。POS端末2の出力部216は、判定結果に基づいて、バッテリ値が基準値以下である場合、通知をクラウドサーバ1に出力する。通知は、例えば、バッテリに関する通知である。通知は、バッテリ値が基準値以下であることを示す情報を含む。ここで、POS端末2の設定部210は、タイムアウト等のエラーを判定してもよい。この場合、POS端末2の出力部216は、エラーを示す通知を出力してもよい。
【0067】
クラウドサーバ1の取得部110は、通知を取得する。クラウドサーバ1の出力部113は、通知をアテンダント端末4に出力する(ACT22)。
【0068】
アテンダント端末4は、通知を表示デバイスに表示する(ACT31)。アテンダント端末4は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。アテンダント端末4のユーザは、通知を確認し、必要に応じて該当するPOS端末2のカート5を確認する。
【0069】
POS端末2の表示制御部215は、通知を表示デバイス26に表示する(ACT5)。POS端末2は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0070】
POS端末2の表示デバイス26に表示されるバッテリに関する通知について説明する。
図3は、実施形態に係るPOS端末2において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図3はPOS端末2において買物開始時に表示デバイス26に表示される買物開始画像Imaを示す。買物開始画像Imaは、通知Maを含む。
通知Maは、「バッテリの充電が必要です。お近くの店員にお声がけ下さい。」等のテキスト情報を含む。通知Maは、「OK」ボタンを含んでもよい。通知Maは、POS端末2の識別番号「XXX」、エラーコード「エラー1」等を含んでもよい。
POS端末2のユーザは、通知Maを確認し、店員に声をかける。店員は、POS端末2に関連付けられたカート5のバッテリを確認し、充電を行う等の対応を行う。
【0071】
アテンダント端末4に表示されるバッテリに関する通知について説明する。
図4は、実施形態に係るアテンダント端末4において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図4はアテンダント端末4において表示されるステータス確認画像Imbを示す。ステータス確認画像Imbは、1以上のPOS端末2のステータスを確認するための画像である。ステータス確認画像Imbは、通知Mbを含む。
通知Mbは、「バッテリ値が低下しているカートがあります。以下のカートを確認して下さい。」等のテキスト情報を含む。通知Mbは、「OK」ボタンを含んでもよい。通知Mbは、POS端末2の識別番号等を含んでもよい。
アテンダント端末4のユーザは、通知Mbを確認し、該当するカート5のバッテリを確認し、充電を行う等の対応を行う。
【0072】
図5は、実施形態に係る情報処理システムによる商品登録時における情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【0073】
POS端末2の商品登録処理部211は、ユーザ操作に基づいて、商品登録処理を行う(ACT101)。POS端末2の出力部216は、をクラウドサーバ1に出力する。
【0074】
クラウドサーバ1の登録処理部111は、商品登録要求に基づいて、商品識別情報を補助記憶デバイス13に記憶する(ACT121)。
【0075】
計量装置3は、計量情報を所定の時間間隔でPOS端末2に出力する(ACT111)。なお、計量装置3は、重量データに基づいてカート5に入れられた商品の重量変動を検知してもよい。計量装置3は、重量変動の検知結果をPOS端末2に出力してもよい。POS端末2は、検知結果をトリガに、ユーザ操作が適切か否かを判定してもよい。
【0076】
POS端末2の判定部213は、操作判定処理を行う(ACT102)。POS端末2の表示制御部215は、操作判定処理に基づいて、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示する。POS端末2は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。なお、POS端末2の表示制御部215は、異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示してもよい。
【0077】
POS端末2の異常処理部214は、操作判定処理に基づいて、不正操作回数が閾値以上であるか否かを判定する(ACT103)。POS端末2の出力部216は、不正操作回数が閾値を超える場合、通知をクラウドサーバ1に出力する。通知は、例えば、「異常アリ」を示す通知である。通知は、例えば、「不正操作を検出しました」等のテキスト情報を含むとしてもよい。
【0078】
クラウドサーバ1の取得部110は、通知を取得する。クラウドサーバ1の出力部113は、通知をアテンダント端末4に出力する(ACT122)。
【0079】
アテンダント端末4は、通知に基づき通知画像を表示デバイスに表示する(ACT131)。アテンダント端末4は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。アテンダント端末4のユーザは、通知を確認し、必要に応じて該当するPOS端末2のカート5を確認する。
【0080】
POS端末2の表示デバイス26に表示される不正操作に関する通知について説明する。
図6は、実施形態に係るPOS端末2において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図6はPOS端末2において商品登録時に表示デバイス26に表示される通知画像Imcを示す。
通知画像Imcは、重量変動に応じた操作が行われていないことを示す。通知画像Imcは、カート5内の重量が減少した場合で、ユーザにより取消操作等のマイナス操作がされていない場合に通知される画像である。この場合、カートから商品が取り出されたことが予測される。重量変動(減少)に対応する操作は、取消操作、数量減少操作等のマイナス操作である。通知画像Imcは、ユーザに対しマイナス操作を行うよう促すメッセージを含む。通知画像Imcは、「カートから商品を取り出しましたか。取消操作されていません。対象商品を取消して下さい。」等のテキスト情報を含む。通知画像Imcは、「確認」ボタンを含んでもよい。
POS端末2のユーザは、通知画像Imcを確認し、取消操作等を行う。POS端末2の表示制御部215は、一定時間経過後、通知画像Imcを非表示としてもよいし、ユーザによる「確認」ボタンの選択操作に基づいて、通知画像Imcを非表示としてもよい。
【0081】
図7は、実施形態に係るPOS端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図7はPOS端末2において商品登録時に表示デバイス26に表示される通知画像Imdを示す。
通知画像Imdは、重量変動に応じた操作が行われていないことを示す。通知画像Imdは、カート5内の重量が増加した場合で、ユーザにより登録操作等のプラス操作がされていない場合に通知される画像である。この場合、カートに商品が入れられたことが予測される。重量変動(増加)に対応する操作は、登録操作、数量増加操作等のプラス操作である。通知画像Imdは、ユーザに対しプラス操作を行うよう促すメッセージを含む。通知画像Imdは、「カートに商品が追加されました。未登録商品が入った可能性があります。商品の登録をお願いします。」等のテキスト情報を含む。通知画像Imdは、「確認」ボタンを含んでもよい。
POS端末2のユーザは、通知画像Imdを確認し、登録操作等を行う。POS端末2の表示制御部215は、一定時間経過後、通知画像Imdを非表示としてもよいし、ユーザによる「確認」ボタンの選択操作に基づいて、通知画像Imdを非表示としてもよい。
【0082】
アテンダント端末4に表示される不正操作に関する通知について説明する。
図8は、実施形態に係るアテンダント端末4において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図8はアテンダント端末4において表示されるステータス確認画像Imeを示す。ステータス確認画像Imeは、1以上のPOS端末2のステータスを確認するための画像である。ステータス確認画像Imeは、通知Mcを含む。
【0083】
ステータス確認画像Imeは、端末ID、取引コード、回遊時間、登録点数、取引ステータス、中止フラグ等を含む。端末IDは、POS端末2の識別情報を示す。取引コードは、取引情報を識別可能な識別情報を示す。回遊時間は、ユーザによりPOS端末2の利用が開始されてからの時間を示す。登録点数は、ユーザにより登録された商品の数量を示す。取引ステータスは、入店、買物中、会計中、退店等のPOS端末2のステータスを示す。中止フラグは、ユーザにより商品登録が開始された後、商品登録の中止を行う中止ボタンが操作されたことを示す。
【0084】
通知Mcは、「不正操作を検出しました。必要に応じて確認して下さい。」等のテキスト情報を含む。通知Mcは、「OK」ボタンを含んでもよい。通知Mcは、POS端末2の識別番号等を含んでもよい。
ステータス確認画像Imeは、不正操作に関する通知として、エラーを示すアイコンを含んでもよい。例えば、アテンダント端末4は、取引ステータス欄にエラーを示すアイコンを表示してもよい。
【0085】
アテンダント端末4のユーザは、通知Mcを確認し、必要に応じて該当するPOS端末2のカート5を確認する。
【0086】
図9は、実施形態に係るアテンダント端末4において表示される通知画像の別の例を示す模式図である。
図9はアテンダント端末4において表示されるステータス確認画像Imeaを示す。ステータス確認画像Imeaは、
図8に示すステータス確認画像Imeにおいて、1つのレコードが選択された場合に表示されるステータス確認画像である。ステータス確認画像Imeaは、アテンダント端末4のユーザにより選択されたPOS端末2のステータスを確認するための画像である。ステータス確認画像Imeaは、商品名、数量、金額等の情報を含む。ステータス確認画像Imeaは、「不正操作アリ」等のテキスト情報を含んでもよい。ステータス確認画像Imeaは、通知Mcと同様のテキスト情報を含む通知を含んでもよい。
【0087】
図10は、実施形態に係るアテンダント端末4において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図10はアテンダント端末4において表示されるステータス確認画像Imfを示す。ステータス確認画像Imfは、1以上のPOS端末2のステータスを確認するための画像である。
【0088】
ステータス確認画像Imfは、1以上のPOS端末2のステータスを示すステータス表示部を含む。ステータス確認画像Imfは、ステータス表示部をマトリクス状に表示する領域を含む。ステータス表示部は、エラーを表示するエラー表示部を含み得る。
図9の例では、エラー表示部が点灯し「異常アリ」を示す。「異常アリ」を示すエラー表示は、エラー表示部の表示態様の変更に限られず、エラーが認識可能な態様で表示されればよい。
【0089】
操作判定処理について説明する。
図11は、実施形態に係るPOS端末2による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図11は、
図5に示すシーケンス図のACT102の操作判定処理を示す。
図11では、取得部212によりカート5に入れられた商品の重量変動の検知結果が取得されたことに基づいて、操作判定処理を行うことを想定する。
図11では、重量変動の検知結果が「重量変動なし」を示す場合の例について説明する。この例では、ユーザによりプラス操作、又はマイナス操作が行われた場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないと判定するものとする。具体的には、判定部213により、定期的に検知結果の判定が行われ、重量変動のなしと判定された場合に、この判定をトリガとして不適切なユーザ操作がなかったかを判定する。
【0090】
取得部212は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する(ACT1001)。
【0091】
判定部213は、第1の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT1002)。ACT1002では、例えば、判定部213は、ユーザ操作履歴を参照し、第1の所定期間内にユーザによりプラス操作が行われたか否かを判定する。第1の所定期間は、例えば、第1の遡り期間の一例である。この例では、第1の所定期間は、検知結果を取得した時点より前の10秒間であるとする。なお、ユーザの操作の有無の確認を行うための遡り期間は、好適には、前回確認した時刻以上は遡らない範囲とするとよい。
【0092】
判定部213により第1の所定期間内にプラス操作が行われたと判定された場合(ACT1002:YES)、処理は、ACT1002からACT1004へ遷移する。この場合、第1の所定期間内にプラス操作が行われたことは、第1の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第1の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。判定部213により第1の所定期間内にプラス操作が行われていないと判定された場合(ACT1002:NO)、処理は、ACT1002からACT1003へ遷移する。この場合、第1の所定期間内にプラス操作が行われていないことは、第1の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第1の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。
【0093】
判定部213は、第2の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT1002)。ACT1002では、例えば、判定部213は、ユーザ操作履歴を参照し、第2の所定期間内にユーザによりプラス操作が行われたか否かを判定する。第2の所定期間は、例えば、第2の遡り期間の一例である。この例では、第2の所定期間は、検知結果を取得した時点より前の20秒間であるとする。
【0094】
判定部213により第2の所定期間内にプラス操作が行われたと判定された場合(ACT1003:YES)、処理は、ACT1003からACT1004へ遷移する。この場合、第2の所定期間内にプラス操作が行われたことは、第2の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第2の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。判定部213により第2の所定期間内にプラス操作が行われていないと判定された場合(ACT1003:NO)、処理は、ACT1003からACT1010へ遷移する。この場合、第2の所定期間内にプラス操作が行われていないことは、第2の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第2の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。
【0095】
判定部213により所定期間内にプラス操作が行われたと判定されたことに基づいて、表示制御部215は、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる(ACT1004)。ACT1004では、例えば、表示制御部215は、商品の入れ忘れについてユーザに確認を促す通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、ポップアップ表示として通知を表示デバイス26に表示させてもよい。表示制御部215は、「カートに商品を入れましたか。」等のテキスト情報を示す通知を表示デバイス26に表示させてもよい。プロセッサ21は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。この例によれば、判定部213は、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを第1の所定期間、及び第2の所定期間という2段階で判定することができる。そのため、POS端末2は、判定処理の処理負担を軽減することができる。
【0096】
異常処理部214は、不正操作の回数をカウントアップする(ACT1005)。ACT1005では、例えば、異常処理部214は、補助記憶デバイス23に記憶された取引情報に不正操作の回数を保存する。異常処理部214は、不正操作の回数がカウントされる毎に取引情報を更新してもよい。なお、異常処理部214は、不正操作に関する通知が表示されている間に訂正操作がされた場合は、不正操作の回数をカウントアップしなくてもよい。
【0097】
異常処理部214は、ユーザによる訂正操作が行われたか否かを判定する(ACT1006)。ACT1006では、例えば、異常処理部214は、ユーザの訂正操作に基づいて、訂正操作が行われたか否かを判定してもよい。異常処理部214は、補助記憶デバイス23に記憶された取引情報に基づいて、訂正操作が行われたか否かを判定してもよい。異常処理部214により訂正操作が行われたと判定された場合(ACT1006:YES)、処理は、ACT1006からACT1007へ遷移する。異常処理部214により訂正操作が行われていないと判定された場合(ACT1006:NO)、処理は、ACT1006からACT1008へ遷移する。
【0098】
異常処理部214は、訂正操作の回数をカウントアップする(ACT1007)。ACT1007では、例えば、異常処理部214は、補助記憶デバイス23に記憶された取引情報に訂正操作の回数を保存する。異常処理部214は、訂正操作の回数がカウントされる毎に取引情報を更新してもよい。
【0099】
異常処理部214は、不正操作の回数と閾値を比較する(ACT1008)。ACT1008では、例えば、異常処理部214は、取引情報と設定情報に基づいて、不正操作の回数が閾値以上であるか否かを判定する。一例では、異常処理部214は、不正操作を検知した回数を不正操作の回数として閾値と比較してもよい。別の例では、異常処理部214は、不正操作を検知した回数から訂正操作の回数を引いて得られる数を不正操作の回数として閾値と比較してもよい。
【0100】
異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合(ACT1008:YES)、処理は、ACT1008からACT1009へ遷移する。この場合、異常処理部214は、「異常アリ」と判定する。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上でないと判定された場合(ACT1008:NO)、処理は、終了する。
【0101】
異常処理部214により「異常アリ」と判定されたことに基づいて、出力部216は、異常通知をクラウドサーバ1に出力する(ACT1009)。クラウドサーバ1は、異常通知をアテンダント端末4に出力する。なお、出力部216は、訂正回数が閾値以上である場合、通知をクラウドサーバ1に出力してもよい。
【0102】
判定部213は、第3の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT1010)。ACT1010では、例えば、判定部213は、ユーザ操作履歴を参照し、第3の所定期間内にユーザによりマイナス操作が行われたか否かを判定する。第3の所定期間は、例えば、第1の将来の期間の一例である。この例では、第3の所定期間は、検知結果を取得した時点より後の10秒間であるとする。なお、第3の所定期間は、遡り期間であってもよい。この場合、第3の所定期間は、第1の遡り期間と同じ期間であってもよいし、第1の遡り期間よりも長い遡り期間であってもよい。
【0103】
判定部213により第3の所定期間内にマイナス操作が行われたと判定された場合(ACT1010:YES)、処理は、ACT1010からACT1012へ遷移する。この場合、第3の所定期間内にマイナス操作が行われたことは、第3の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第3の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。判定部213により第3の所定期間内にマイナス操作が行われていないと判定された場合(ACT1010:NO)、処理は、ACT1010からACT1011へ遷移する。この場合、第3の所定期間内にマイナス操作が行われていないことは、第3の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第3の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。
【0104】
判定部213は、第4の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT1011)。ACT1011では、例えば、判定部213は、ユーザ操作履歴を参照し、第4の所定期間内にユーザによりマイナス操作が行われたか否かを判定する。第4の所定期間は、例えば、第2の将来の期間の一例である。この例では、第4の所定期間は、検知結果を取得した時点より後の20秒間であるとする。なお、第4の所定期間は、遡り期間であってもよい。この場合、第4の所定期間は、第2の遡り期間と同じ期間であってもよいし、第2の遡り期間よりも長い遡り期間であってもよい。
【0105】
判定部213により第4の所定期間内にマイナス操作が行われたと判定された場合(ACT1011:YES)、処理は、ACT1011からACT1012へ遷移する。この場合、第4の所定期間内にマイナス操作が行われたことは、第4の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第4の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。判定部213により第4の所定期間内にマイナス操作が行われていないと判定された場合(ACT1011:NO)、処理は、終了する。この場合、第4の所定期間内にマイナス操作が行われていないことは、第4の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第4の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。
【0106】
判定部213により所定期間内にマイナス操作が行われたと判定されたことに基づいて、表示制御部215は、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる(ACT1012)。ACT1012では、例えば、表示制御部215は、商品の出し忘れについてユーザに確認を促す通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、ポップアップ表示として通知を表示デバイス26に表示させてもよい。表示制御部215は、「カートから商品を出しましたか。」等のテキスト情報を示す通知を表示デバイス26に表示させてもよい。プロセッサ21は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。この例によれば、判定部213は、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを第3の所定期間、及び第4の所定期間という2段階で判定することができる。そのため、POS端末2は、判定処理の処理負担を軽減することができる。
【0107】
異常処理部214は、不正操作の回数をカウントアップする(ACT1013)。ACT1013では、例えば、異常処理部214は、補助記憶デバイス23に記憶された取引情報に不正操作の回数を保存する。なお、異常処理部214は、不正操作に関する通知が表示されている間に訂正操作がされた場合は、不正操作の回数をカウントアップしなくてもよい。
【0108】
異常処理部214は、ACT1006と同様に、ユーザによる訂正操作が行われたか否かを判定する(ACT1014)。異常処理部214により訂正操作が行われたと判定された場合(ACT1014:YES)、処理は、ACT1014からACT1015へ遷移する。異常処理部214により訂正操作が行われていないと判定された場合(ACT1014:NO)、処理は、ACT1014からACT1016へ遷移する。
【0109】
異常処理部214は、訂正操作の回数をカウントアップする(ACT1015)。
【0110】
異常処理部214は、不正操作の回数と閾値を比較する(ACT1016)。ACT1016では、例えば、ACT1008と同様に、異常処理部214は、取引情報と設定情報に基づいて、不正操作の回数が閾値以上であるか否かを判定する。
【0111】
異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合(ACT1016:YES)、処理は、ACT1016からACT1017へ遷移する。この場合、異常処理部214は、「異常アリ」と判定する。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上でないと判定された場合(ACT1016:NO)、処理は、終了する。
【0112】
異常処理部214により「異常アリ」と判定されたことに基づいて、出力部216は、異常通知をクラウドサーバ1に出力する(ACT1017)。クラウドサーバ1は、異常通知をアテンダント端末4に出力する。なお、出力部216は、訂正回数が閾値以上である場合、通知をクラウドサーバ1に出力してもよい。
【0113】
図12は、実施形態に係るPOS端末2による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図12は、
図5に示すシーケンス図のACT102の操作判定処理を示す。
図12では、取得部212によりカート5に入れられた商品の重量変動の検知結果が取得されたことに基づいて、操作判定処理を行うことを想定する。
図12では、重量変動の検知結果が「重量増加」を示す場合の例について説明する。この例では、ユーザによりプラス操作が行われた場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていると判定するものとする。
【0114】
取得部212は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する(ACT2001)。
【0115】
判定部213は、ACT1002と同様に、第1の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT2002)。なお、第1の所定期間は、将来の期間を含んでもよい。
【0116】
判定部213により第1の所定期間内にプラス操作が行われたと判定された場合(ACT2002:YES)、処理は、ACT2002からACT2006へ遷移する。この場合、第1の所定期間内にプラス操作が行われたことは、第1の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第1の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。判定部213により第1の所定期間内にプラス操作が行われていないと判定された場合(ACT2002:NO)、処理は、ACT2002からACT2003へ遷移する。この場合、第1の所定期間内にプラス操作が行われていないことは、第1の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第1の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。
【0117】
判定部213は、ACT1002と同様に、第2の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT2003)。なお、第2の所定期間は、将来の期間を含んでもよい。
【0118】
判定部213により第2の所定期間内にプラス操作が行われたと判定された場合(ACT2003:YES)、処理は、ACT2003からACT2006へ遷移する。この場合、第2の所定期間内にプラス操作が行われたことは、第2の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第2の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。判定部213により第2の所定期間内にプラス操作が行われていないと判定された場合(ACT2003:NO)、処理は、ACT2003からACT2004へ遷移する。この場合、第2の所定期間内にプラス操作が行われていないことは、第2の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第2の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。
【0119】
判定部213により所定期間内にプラス操作が行われていないと判定されたことに基づいて、表示制御部215は、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる(ACT2004)。ACT2004では、例えば、表示制御部215は、商品の登録忘れ、又は数量増加忘れについてユーザに確認を促す通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、ポップアップ表示として通知を表示デバイス26に表示させてもよい。表示制御部215は、「商品を登録しましたか。」等のテキスト情報を示す通知を表示デバイス26に表示させてもよい。プロセッサ21は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0120】
異常処理部214は、ACT1005と同様に、不正操作の回数をカウントアップする(ACT2005)。なお、異常処理部214は、不正操作に関する通知が表示されている間に訂正操作がされた場合は、不正操作の回数をカウントアップしなくてもよい。なお、不正操作に関する通知が非表示とされた後、ユーザにより訂正操作がされた場合、異常処理部214は、訂正操作の回数をカウントアップしてもよい。
【0121】
所定期間内にユーザによりプラス操作がされた場合、異常処理部214は、ACT1006と同様に、ユーザによる訂正操作が行われたか否かを判定する(ACT2006)。異常処理部214により訂正操作が行われたと判定された場合(ACT2006:YES)、処理は、ACT2006からACT2007へ遷移する。異常処理部214により訂正操作が行われていないと判定された場合(ACT2006:NO)、処理は、ACT2006からACT2008へ遷移する。
【0122】
異常処理部214は、ACT1007と同様に、訂正操作の回数をカウントアップする(ACT2007)。
【0123】
異常処理部214は、ACT1008と同様に、不正操作の回数と閾値を比較する(ACT2008)。
【0124】
異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合(ACT2008:YES)、処理は、ACT2008からACT2009へ遷移する。この場合、異常処理部214は、「異常アリ」と判定する。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上でないと判定された場合(ACT2008:NO)、処理は、終了する。
【0125】
異常処理部214により「異常アリ」と判定されたことに基づいて、出力部216は、ACT1009と同様に、異常通知をクラウドサーバ1に出力する(ACT2009)。なお、出力部216は、訂正回数が閾値以上である場合、通知をクラウドサーバ1に出力してもよい。
【0126】
図13は、実施形態に係るPOS端末2による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図13は、
図5に示すシーケンス図のACT102の操作判定処理を示す。
図13では、取得部212によりカート5に入れられた商品の重量変動の検知結果が取得されたことに基づいて、操作判定処理を行うことを想定する。
図13では、重量変動の検知結果が「重量減少」を示す場合の例について説明する。この例では、ユーザによりマイナス操作が行われた場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていると判定するものとする。
【0127】
取得部212は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する(ACT3001)。
【0128】
判定部213は、ACT1010と同様に、第3の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT3002)。なお、第3の所定期間は、遡り期間を含んでもよい。
【0129】
判定部213により第3の所定期間内にマイナス操作が行われたと判定された場合(ACT3002:YES)、処理は、ACT3002からACT3006へ遷移する。この場合、第3の所定期間内にマイナス操作が行われたことは、第3の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第3の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。判定部213により第3の所定期間内にマイナス操作が行われていないと判定された場合(ACT3002:NO)、処理は、ACT3002からACT3003へ遷移する。この場合、第3の所定期間内にマイナス操作が行われていないことは、第3の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第3の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。
【0130】
判定部213は、ACT1011と同様に、第4の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する(ACT3003)。なお、第4の所定期間は、遡り期間を含んでもよい。
【0131】
判定部213により第4の所定期間内にマイナス操作が行われたと判定された場合(ACT3003:YES)、処理は、ACT3003からACT3006へ遷移する。この場合、第4の所定期間内にマイナス操作が行われたことは、第4の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたことに対応する。判定部213は、第4の所定期間内に不正操作が行われていないと判定してもよい。判定部213により第4の所定期間内にマイナス操作が行われていないと判定された場合(ACT3003:NO)、処理は、ACT3003からACT3004へ遷移する。この場合、第4の所定期間内にマイナス操作が行われていないことは、第4の所定期間内に検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第4の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。
【0132】
判定部213により所定期間内にマイナス操作が行われていないと判定されたことに基づいて、表示制御部215は、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる(ACT3004)。ACT3004では、例えば、表示制御部215は、商品の取消忘れ、又は数量減少忘れについてユーザに確認を促す通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、ポップアップ表示として通知を表示デバイス26に表示させてもよい。表示制御部215は、「商品を取消しましたか。」等のテキスト情報を示す通知を表示デバイス26に表示させてもよい。プロセッサ21は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0133】
異常処理部214は、ACT1013と同様に、不正操作の回数をカウントアップする(ACT3005)。なお、異常処理部214は、不正操作に関する通知が表示されている間に訂正操作がされた場合は、不正操作の回数をカウントアップしなくてもよい。なお、不正操作に関する通知が非表示とされた後、ユーザにより訂正操作がされた場合、異常処理部214は、訂正操作の回数をカウントアップしてもよい。
【0134】
所定期間内にユーザによりマイナス操作がされた場合、異常処理部214は、ACT1006と同様に、ユーザによる訂正操作が行われたか否かを判定する(ACT3006)。異常処理部214により訂正操作が行われたと判定された場合(ACT3006:YES)、処理は、ACT3006からACT3007へ遷移する。異常処理部214により訂正操作が行われていないと判定された場合(ACT3006:NO)、処理は、ACT3006からACT3008へ遷移する。
【0135】
異常処理部214は、ACT1015と同様に、訂正操作の回数をカウントアップする(ACT3007)。
【0136】
異常処理部214は、ACT1016と同様に、不正操作の回数と閾値を比較する(ACT3008)。
【0137】
異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合(ACT3008:YES)、処理は、ACT3008からACT3009へ遷移する。この場合、異常処理部214は、「異常アリ」と判定する。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上でないと判定された場合(ACT3008:NO)、処理は、終了する。
【0138】
異常処理部214により「異常アリ」と判定されたことに基づいて、出力部216は、異常通知をクラウドサーバ1に出力する(ACT3009)。クラウドサーバ1は、異常通知をアテンダント端末4に出力する。なお、出力部216は、訂正回数が閾値以上である場合、通知をクラウドサーバ1に出力してもよい。
【0139】
これらの例によれば、ユーザ操作が行われたことに基づいて操作判定処理を行う場合では、検出できないユーザのプラス操作忘れ、及びマイナス操作忘れを検出することができる。
【0140】
図14は、実施形態に係るPOS端末2による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図14は、
図5に示すシーケンス図のACT102の操作判定処理を示す。
図14では、ユーザ操作が行われたことに基づいて、操作判定処理を行うことを想定する。
図14では、ユーザによるマイナス操作が行われた場合の例について説明する。この例では、ユーザによるマイナス操作が行われたことを検知したことを基準に、所定期間内にカートの重量が減少した場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたと判定するものとする。カートの重量が増加した場合、又は重量が変動しない場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないと判定するものとする。
【0141】
プロセッサ21は、ユーザによるマイナス操作を取得する(ACT4001)。
【0142】
判定部213は、第5の所定期間が経過したか否かを判定する(ACT4002)。第5の所定期間は、マイナス操作が行われた場合の重量変動を判定するまでの待ち時間である。例えば、マイナス操作が取消操作である場合、取消操作後、商品を棚に戻すための猶予時間である。
【0143】
判定部213により第5の所定期間が経過したと判定された場合(ACT4002:YES)、処理は、ACT4002からACT4003へ遷移する。判定部213により第5の所定期間が経過していないと判定された場合(ACT4002:NO)、処理は、ACT4002を繰り返す。
【0144】
取得部212は、カート5に入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する(ACT4003)。
【0145】
取得部212は、検知結果に基づいて、重量が減少しているか否かを判定する(ACT4004)。重量が減少している場合(ACT4004:YES)、処理は、終了する。重量が減少している場合、ユーザによるマイナス操作は重量変動に応じた操作である。重量が減少していない場合(ACT4002:NO)、処理は、ACT4004からACT4005へ遷移する。
【0146】
取得部212は、検知結果に基づいて、重量が増加しているか否かを判定する(ACT4005)。重量が増加している場合(ACT4005:YES)、処理は、ACT4005からACT4006へ遷移する。重量が増加している場合、判定部213は、ACT4006において、重量の増加に応じたユーザ操作が行われたか否かを判定する。重量が増加していない場合(ACT4005:NO)、処理は、ACT4005からACT4012へ遷移する。ACT4005において重量が増加していない場合は、重量が変動していない場合に対応する。重量が変動していない場合、ユーザによるマイナス操作は、重量変動に応じた操作ではない。
【0147】
判定部213は、第5の所定期間内にプラス操作が行われたか否かを判定する(ACT4006)。ACT4006では、例えば、判定部213は、ユーザ操作履歴を参照し、第5の所定期間内にユーザによりプラス操作が行われたか否かを判定する。
【0148】
判定部213により第5の所定期間内にプラス操作が行われたと判定された場合(ACT4006:YES)、処理は、ACT4006からACT4009へ遷移する。この場合、第5の所定期間内にプラス操作が行われたことは、重量の増加に応じたユーザの訂正操作が行われたことに対応する。判定部213により第5の所定期間内にプラス操作が行われていないと判定された場合(ACT4006:NO)、処理は、ACT4006からACT4007へ遷移する。この場合、第5の所定期間内にプラス操作が行われていないことは、重量の増加に応じたユーザ操作が行われていないことに対応する。判定部213は、第5の所定期間内に不正操作が行われたと判定してもよい。
【0149】
判定部213により第5の所定期間内にプラス操作が行われていないと判定されたことに基づいて、表示制御部215は、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる(ACT4007)。ACT4007では、例えば、表示制御部215は、商品の登録忘れ、又は商品の数量増加忘れについてユーザに確認を促す通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、ポップアップ表示として通知を表示デバイス26に表示させてもよい。表示制御部215は、「商品を登録しましたか。」等のテキスト情報を示す通知を表示デバイス26に表示させてもよい。プロセッサ21は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0150】
異常処理部214は、ACT1005と同様に、不正操作の回数をカウントアップする(ACT4008)。
【0151】
異常処理部214は、ユーザによる訂正操作が行われたことに基づいて、ACT1007と同様に、訂正操作の回数をカウントアップする(ACT4009)。
【0152】
異常処理部214は、ACT1008と同様に、不正操作の回数と閾値を比較する(ACT4010)。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合(ACT4010:YES)、処理は、ACT4010からACT4011へ遷移する。この場合、異常処理部214は、「異常アリ」と判定する。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上でないと判定された場合(ACT4010:NO)、処理は、終了する。
【0153】
異常処理部214により「異常アリ」と判定されたことに基づいて、出力部216は、異常通知をクラウドサーバ1に出力する(ACT4010)。クラウドサーバ1は、異常通知をアテンダント端末4に出力する。なお、出力部216は、訂正回数が閾値以上である場合、通知をクラウドサーバ1に出力してもよい。
【0154】
ACT4005において重量が増加していない場合、マイナス操作に対して重量が変動していないとして、表示制御部215は、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる(ACT4012)。ACT4012では、例えば、表示制御部215は、商品の出し忘れについてユーザに確認を促す通知を表示デバイス26に表示させる。表示制御部215は、ポップアップ表示として通知を表示デバイス26に表示させてもよい。表示制御部215は、「カートから商品を出しましたか。」等のテキスト情報を示す通知を表示デバイス26に表示させてもよい。プロセッサ21は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0155】
異常処理部214は、ACT1005と同様に、不正操作の回数をカウントアップする(ACT4013)。
【0156】
異常処理部214は、ACT1008と同様に、不正操作の回数と閾値を比較する(ACT4014)。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上であると判定された場合(ACT4014:YES)、処理は、ACT4014からACT4015へ遷移する。この場合、異常処理部214は、「異常アリ」と判定する。異常処理部214により不正操作の回数が閾値以上でないと判定された場合(ACT4014:NO)、処理は、終了する。
【0157】
異常処理部214により「異常アリ」と判定されたことに基づいて、出力部216は、異常通知をクラウドサーバ1に出力する(ACT4015)。クラウドサーバ1は、異常通知をアテンダント端末4に出力する。
【0158】
この例によれば、重量変動の検知結果が取得されたことに基づいて操作判定処理を行う場合では検出できない商品の入れ忘れ、出し忘れを検出することができる。
【0159】
なお、上述の処理は、ユーザによりプラス操作がされたことに基づいて行われてもよい。その場合、ACT4004では、重量が増加しているか否かを判定し、ACT4005では、重量が減少しているか否かを判定してもよい。
【0160】
図15は、実施形態に係る情報処理システムによる支払処理時における情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【0161】
POS端末2のユーザは、表示デバイス26に表示される商品登録画面において、支払操作を行う。支払操作は、例えば、商品登録画面における「支払」ボタンの選択等により行う。例えば、POS端末2のユーザは、表示デバイス26に表示される会計コード等に基づいて、会計機で支払処理を行う。支払処理は、会計機での処理の他、公知の処理により行われてもよい。
【0162】
POS端末2は、ユーザ操作に基づいて、支払操作を行う(ACT1101)。POS端末2の出力部216は、支払操作が行われたことを示す支払操作通知をクラウドサーバ1に出力する。なお、POS端末2は、操作状態を内部的に保持することで、ユーザによる支払ボタンの押下等の支払操作を検出してもよい。表示制御部215は、支払操作が行われた後、重量変動があったとしても、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させない。これは、ユーザが支払操作を行った後は新たな商品をカート5に追加する可能性が低いためである。その後、POS端末2がユーザによる商品登録画面に戻す操作を検出する場合、表示制御部215は、商品登録画面を表示デバイス26に表示させた後、重量変動に基づいて、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる。
【0163】
クラウドサーバ1の異常処理部112は、取引情報を参照し、「異常アリ」を示すフラグが設定されているか否かを判定する(ACT1121)。取引情報に「異常アリ」を示すフラグが設定されている場合、クラウドサーバ1の出力部113は、不正操作に関する通知をアテンダント端末4に出力してもよい。
【0164】
アテンダント端末4は、不正操作に関する通知画像を表示デバイスに表示する(ACT1131)。アテンダント端末4は、通知を音声、又は動画として出力してもよい。アテンダント端末4のユーザは、通知を確認し、必要に応じて該当するPOS端末2のカート5を確認する。
【0165】
クラウドサーバ1の出力部113は、支払処理が完了したことに基づいて、支払処理完了情報をPOS端末2に出力する(ACT1122)。
【0166】
POS端末2の出力部216は、計量情報をクラウドサーバ1に出力する(ACT1102)。
【0167】
クラウドサーバ1の取得部110は、計量情報を取得する。クラウドサーバ1は、計量情報を補助記憶デバイス13に記憶する(ACT1123)。
【0168】
POS端末2の設定部210は、計量情報を削除する(ACT1103)。
【0169】
POS端末2の設定部210は、計量装置3との同期を終了する(ACT1104)。POS端末2の出力部216は、同期終了要求を計量装置3に出力する。
【0170】
上述のACT1102、ACT1123、ACT1103、及びACT1104の処理は、POS端末2のユーザにより買物中止操作がされた場合にも実行され得る。この場合、クラウドサーバ1は、POS端末2の取引情報を補助記憶デバイス13から削除してもよい。
【0171】
[効果]
実施形態に係るPOS端末2は、カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得し、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かの判定を行い、判定結果に基づいて通知を出力することができる。POS端末2は、ユーザ操作が行われたことに基づいて、又は検知結果を取得したことに基づいて判定を行うことができる。
例えば、POS端末2は、カート内の重量が増加した場合、POS端末2のユーザによりプラス操作がされたか否かを判定する。POS端末2は、プラス操作がされていない場合、通知をクラウドサーバ1に出力することができる。クラウドサーバ1は、通知をアテンダント端末4に出力することができる。そのため、POS端末2は、クラウドサーバ1を介して通知をアテンダント端末4に出力することで、アテンダント端末4のユーザに対して不正操作に関する通知を行う。アテンダント端末4のユーザは、通知に基づいて、POS端末2のユーザに不正をさせないよう声掛けをすることができる。このように、POS端末2は、商品登録を適切に行うことを支援することができる。
【0172】
実施形態に係るPOS端末2は、検知結果を取得した時点を基準とする遡り期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行うことができる。例えば、ユーザ操作が行われたことに基づいて、遡り期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う場合、POS端末2は、例えば、商品をスキャンしてからカートに入れる等のユーザが商品をカートに入れた後に操作を行う形態に対応することができる。例えば、検知結果を取得したことに基づいて、遡り期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う場合、POS端末2は、例えば、商品をカートに入れる前に商品をスキャンする等のユーザが商品をカートに入れる前に操作する形態に対応することができる。
また、POS端末2は、検知結果を取得した時点を基準とする将来の期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行うことができる。例えば、ユーザ操作が行われたことに基づいて、将来の期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う場合、POS端末2は、例えば、商品をカートから出す前に取消操作を行う等のユーザが商品をカートから移動する前に操作する形態に対応することができる。例えば、検知結果を取得したことに基づいて、将来の期間内に検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う場合、POS端末2は、例えば、商品をカートに入れた後に登録操作を行う等のユーザ場商品をカートに入れた後に操作する形態に対応することができる。
【0173】
また、POS端末2は、所定の期間におけるユーザ操作について判定を行うことができる。これにより、POS端末2は、判定処理の処理負担を軽減することができる。また、遡り期間、又は将来の期間のユーザ操作について判定を行うことで、商品の取消操作と登録操作等の操作の重量変動に応じて予測される操作の違い応じて、ユーザ操作を判定する時点を異ならせることができる。そのため、POS端末2は、重量の増減に応じた判定を行うことができ、より精度の高い判定を行うことができる。
【0174】
実施形態に係るPOS端末2は、判定結果に基づいて通知を表示デバイス26に表示させることができる。そのため、POS端末2は、不正操作を検知した場合に、POS端末2のユーザに通知することができる。これにより、POS端末2は、POS端末2のユーザに不正操作をさせにくくすることができる。このように、POS端末2は、POS端末2のユーザが商品登録を適切に行うことを支援することができる。
【0175】
上述の実施形態に係る情報処理装置は、以下のように構成することができる。
[1] カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する取得部と、
前記検知結果に応じたユーザ操作が行われたか否かの判定を行う判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて通知を出力する出力部と、
を備える情報処理端末。
[2] 前記判定部は、ユーザ操作が行われたことに基づいて前記判定を行う、[1]に記載の情報処理端末。
[3] 前記判定部は、前記取得部により前記検知結果を取得したことに基づいて前記判定を行う、[1]に記載の情報処理端末。
[4] 前記判定部は、前記検知結果を取得した時点を基準とする遡り期間内に前記検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う、[1]に記載の情報処理端末。
[5] 前記判定部は、前記検知結果を取得した時点を基準とする将来の期間内に前記検知結果に応じた操作が行われたか否かの判定を行う、[1]に記載の情報処理端末。
[6] 前記出力部は、前記判定結果に基づいて、不正操作回数が閾値を超える場合、前記通知を出力する、[1]に記載の情報処理端末。
[7] 前記判定部による判定結果に基づいて通知を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、[1]に記載の情報処理端末。
[8] コンピュータに、
カートに入れられた商品の重量変動の検知結果を取得する取得機能と、
前記検知結果に応じたユーザ操作が行われたか否かの判定を行う判定機能と、
前記判定機能による判定結果に基づいて通知を出力する出力機能と、
を実行させるための情報処理プログラム。
[他の実施形態]
情報処理装置は、POS端末2のような1つの電子機器で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の電子機器で実現されてもよい。
【0176】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0177】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0178】
1…クラウドサーバ、2…POS端末、3…計量装置、4…アテンダント端末、5…カート、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶デバイス、24…通信インタフェース、25…接続インタフェース、26…表示デバイス、27…スピーカ、28…入力デバイス、29…カメラ、31…制御基板、32…計量器、33…バッテリ、34…通信インタフェース、100…情報処理システム、110…取得部、111…登録処理部、112…異常処理部、113…出力部、210…設定部、211…商品登録処理部、212…取得部、213…判定部、214…異常処理部、215…表示制御部、216…出力部、250…スキャナ、Ima…買物開始画像、Imb…ステータス確認画像、Imc~Imd…通知画像、Ime~Imf…ステータス確認画像、Ma~Mc…通知。